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悪鬼調伏妖刀伝

#サムライエンパイア #猟書家の侵攻 #猟書家 #『刀狩』 #妖剣士

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●鬼が宿るは
 まあるい何かがぽとりと落ちて、剣士は目を見開いた。
 時が止まったかのように、刀を振りきった姿勢を崩せない。
 はてさて、自分は今まで何をしていたのだろう。

 今日は日が暮れる前には帰宅し、家族や門下生らと食卓を囲み。
 それから、それから。
 いつも通りに、得物の手入れを――。

「……っ!」
 冷や汗が背を、刃を赤い色が伝う。
 鞘に納めることすら忘れ、まあるい何かに駆け寄って。
 手にしたそれは、まだ温かい。

 幼い可愛い我が子の首。

 ――すらりと抜いた妖刀に、魅入られた時にはもう遅かった。
 有象無象には鉛弾を、愛しき家族には磨き続けた剣技を。
 なあ。父上、母上、兄上。
 見てくれたかい?
 俺も立派になったでしょう?

「あ、あ……」
 ぽとりと落とした我が子の顔は、最愛の妻によく似ている。
 その妻も、自分が、この手で。

「う、あああああああああああああああああ!!!」

 ぷつりと剣士の何かが切れて。
 心を見失った技と体が、ふらりふらりと歩き出す。

●刃か、心か
「幹部猟書家『刀狩』、奴の意志を継ぐオブリビオンは未だ絶えていないようだな」
 呟いてのち猟兵たちを見据える火神・五劫(f14941)の顔は、何処か哀し気にも見える。

 男が語ったところによると。
 此度の事件の舞台はサムライエンパイア。
 ひとりの妖剣士が突如、親しき人々を皆殺しにし、絶望に囚われ鬼と化してしまうという。

 その背後には、オブリビオンの暗躍があると五劫は続ける。
「元凶は妖剣士が使っていた武器に憑依してな。そいつを手にした主を洗脳して虐殺を行わせたんだ」
 妖剣士の心を絶望で塗りつぶし、オブリビオンの忠実な配下とするために。

「今回の事件で、解決せんといかんことは二つある」
 まず一つは、鬼と化してしまった妖剣士への対処だ。
 彼の心が完全に壊れてしまう前に、鬼から人へ戻してやらねばならない。
「妖剣士は刀と銃、二つの得物を巧みに操る手練れだ。オブリビオンが憑依しているのは“刀”の方。そいつを手放しさえすれば、正気を取り戻すはずだが」
 武器を奪うことのみ狙うのはまず無理だろう、というのが五劫の見解だ。
「妖剣士の力は、厳しい鍛錬と精神修養の上で成り立っている。それだけの鍛錬を積んだ者が鬼と化したとなると……」
 小細工は通用しない。全力で戦い、打ち倒すしか手立ては無いと言っていい。

「鬼を全力で殴ったとしても、まず死にはしない。どうか止めてやってくれ。もう一つ、やらねばならぬことのためにも」
 そう、もう一つ。此度の元凶たるオブリビオン討伐だ。
「妖剣士が刀を手放せば、憑依が解けたオブリビオンは必ず姿を現す。其処を叩け。それと、だな」
 おそらくは――否、確実に。
 オブリビオンとの戦いには、妖剣士も加わるだろうと五劫は告げる。
「雪辱を果たさんと、敵に向かっていくことだろう。負の感情に突き動かされていようと、実力は本物だ。お前たちの邪魔にはなるまいよ」
 それでも、肩を並べて戦うことになる妖剣士に想うことがあるならば。
「声のひとつやふたつ。掛けてやってもバチは当たらんだろうさ」


藤影有
 お世話になっております。藤影有です。
 今年の節分はほんの少しだけ早くにやってくるそうですね。

 このシナリオは、二章構成の「幹部シナリオ」です。
 第一章、第二章ともに【ボス戦】です。

●補足
 ※プレイングボーナス……正気に返った妖剣士と共に戰う(第二章)

 第一章は鬼と化した妖剣士との戦いです。
 彼が所持している刀と銃のうち、“刀”に元凶たるオブリビオンが憑依しています。
 まずは、狂気のままに暴れまわる妖剣士を相手に勝利を収めねばなりません。
(説得で正気に戻すことはできませんが、想うところあれば声を掛けても構いません)

 第二章で妖剣士が落とした刀から元凶が出現、決戦となります。
 この時点で妖剣士は正気を取り戻し、戦闘に加わります。
 怒りと恨みのままオブリビオンに襲い掛かる彼をどう扱うかは、皆様に一任致します。
(妖剣士は、第一章で敵として使用したUCを扱えるものとします)

●妖剣士(NPC)について
 鉄之進 人間の男性。24歳。
 剣術道場の息子。
 家に伝わる妖刀と何処かで手に入れた南蛮銃を組み合わせ、独自の戦闘術を編み出さんと修練に励んでいました。

●プレイングについて
 各章とも、断章投下と同時に受付開始します。
 〆切予定等はMSページをご確認いただけますと幸いです。

 それでは、皆様のプレイング楽しみにお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『鬼銃葬者』

POW   :    鉄刀鉄火(てっとうてつび)
【呪いの炎を纏った刀による斬撃】が命中した対象を燃やす。放たれた【呪いの】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    銃王無刃(じゅうおうむじん)
自身が装備する【銃から放たれた呪いの銃弾を】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    渇殺自罪(かっさつじざい)
【刀と銃】から【悪鬼羅刹の闘気】を放ち、【恐怖】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は麻生・大地です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●鬼退治
 上弦から望月へ、満ちる途上の月が夜道を照らす。
 惨劇の舞台たる我が家に背を向け、人々が住まう町の方へ。
 ふらりふらりと歩む剣士は、もはやヒトの姿を留めてはいない。

 六尺ほどの大柄な体躯、左手には南蛮銃。
 そして右手の妖刀からは、時おり小さく声がする。
 けらけら。
 けらけら。
 刀が――否、オブリビオンが笑っている。
 何が可笑しいのだろう。
 或いは、楽しんでいるのだろうか。

 一歩、一歩。
 鬼が進んでいくたびきっと、剣士は剣士でなくなっていく。
 彼を止めなくてはならない。
 命が、心が、存在が、これ以上奪われる前に。
マヒロ・ゾスティック
久しぶりに故郷の世界に帰って来たと思ったら、胸糞悪い奴もいたもんだね
望まないことをさせられるっていうのは、今のボクはとても嫌いだな
よし、元凶は殺そう♪

ベルトで手裏剣を投げたり機関銃の◆制圧射撃で牽制
動きに忍っぽい?
アハ、正解
君みたいに親に教えられて昔は忍してたよ
今は主に仕えるとかやめて自由にやってるけどね?
君もそんな奴に好き勝手縛られるよりその方がいいよ

呪いの弾はUCを発動して
◆悪目立ちして飛翔旋回しながら回避
回避の間に周囲の物や敵の影に自分の影を接触し浸食
包囲終わった所で回りの影からベルトを発射し敵を◆捕縛

君の縛り丸ごと切り裂くよ
空から急降下
硬質化し刀型にしたベルトで捕縛したままの敵を斬るよ


神海・こころ
(制服の上に白いケープ風のポンチョを着込んで)

アレが敵だよね?
さぁアタシの未来の為!!
ジャイアントキリングと行くよ!!
((さっさと強くなって、コイツを追い出さないと))
『おぅ、頑張れ頑張れ♪』
((ケケケッ、その身体は後々オレのモノだ、今の内に経験を積んでくれや))

一見無防備にダッシュで接敵しつつ間合いの外から
勢いをつけて飛び蹴り
コレはいなされるのは想定済み、剣の達人に素人攻撃が通るわけないよね
そこで【死中に活路あり!!】を発動
返す刀を紙一重で搔い潜り懐に飛び込んで
死角を利用して素早く
「○次元りゅっくさっく」から「黄金バット」を取り出し
攻撃力重視!重量による武器破壊!!刀へ思いっきり叩きつけます




「久しぶりに故郷に帰って来たと思ったら……」
 マヒロ・ゾスティック(f31759)は迫り来る妖剣士を――否、鬼を睨めつける。
 未だ幼さを残す、女性的な顔立ちの少年。彼が張り詰めた表情を浮かべるのには相応の理由がある。
 マヒロは今の鬼の境遇に、過去の己を見たのだ。
「アレが敵、だよね?」
 その傍ら。ぐっと拳を握りしめて呟く神海・こころ(f31901)に、少年は小さく頷いて答える。
 高校の制服の上から白いケープ風のポンチョを羽織った少女。その姿から、戦い慣れた印象は受けぬだろう。
 それでも、彼女は彼女自身の為に戦わねばならぬのだ。
(「さっさと強くなって、コイツを追い出さないと」)
(「おぅ、頑張れ頑張れ♪」)
 こころもまた、別の意味で“鬼”に憑かれし者だから。
「まったく、胸糞悪い奴もいたもんだね。キミ、準備はいい?」
「うん! (アタシの)未来のために!!」
 少年少女が身構える先、鬼が虚ろな瞳のままに銃口を向け。
「よし、元凶を殺そう♪」
「ジャイアントキリングと行くよ!!」
 ぱぁんと乾いた音が、開戦を告げた。

 銃撃音は一度、弾はひとつ。
 左右に分かれて回避したマヒロとこころには当たらない。
「銃の腕ならボクも負けてないよ!」
 鬼から見て左側。マヒロが高らかに宣言し、宙にその身を浮かせたまま機関銃を斉射する。
 雨霰と降り注ぐ弾丸、されど鬼は静かに銃を空へ向け――響く銃撃音は、また一度。
 されど。
「……なるほどね」
 迫るは無数に増殖した鉛玉、これが鬼の手の内のひとつ。
 冷静に思考を巡らせながら、マヒロは超速で飛行して群がる鉛玉を引き付ける。
 岩陰へ潜み、大樹の後ろへ回り込み、遂には敵の足元へ――。
『ソコカ』
「おおっと!」
 ざんっと妖刀が振り下ろされ、マヒロを掠めて地を抉る。
 接近戦を得意とする者でなければ、鬼と真正面から打ち合うのは厳しいやもしれない。
「だから、ボクはボクのやり方でいくよ! ……キヒヒ」
 あどけない少年が悪魔めいた笑みを零した、その刹那。
『……ッ! キサマ、マサカ』
 岩から、大樹から、月光が映す敵の足元から。
 するりと長く影が伸び、大量のベルトと化して鬼の身体を締め付ける。
『忍、カ』
「アハ、正解。君みたいに親に教えられて昔は忍してたよ。今は自由にやってるけどね? キヒッ」
 悪魔が再び笑んだのは、鬼の死角に仲間の姿を見たから。
「せえいっ!」
 制服のスカートをひらりと靡かせ、こころが鬼に飛び蹴りを食らわせる。
 しかし、鬼はびくともせずに、ぐっと銃口を少女に向けようとし。
 マヒロが投げた手裏剣に軽く制される。ベルトに捕縛され、思うようには動けぬのだ。
「やっぱり、素人の攻撃が通るわけないよね」
 こころの方も、己の攻撃が効かぬのは想定済み。
 ならば、敵の動きが鈍っている今こそ“奥の手”を叩き込むチャンスを見出せるはず。

「ねえ、君もさ。そんな奴に好き勝手縛られるより、自由にやった方がいいよ」
 硬質化させたベルトを構え、マヒロが鬼に語り掛ける。
 その言葉は、こころにも刺さるものがあった。
(「自由……そう、アタシはこいつから自由になるんだ!」)
(「ケケケッ、その身体は後々オレのモノだ、今の内に経験を積んでくれや」)
 頭に響く声には聴こえないふりをして、こころはリュックサックの中に手を伸ばす。
 次元を越え、少女の手に固い得物が収まった。
「君の縛り、丸ごと切り裂くよ」
 空から全てを見ていたマヒロが、狙いを定めて急降下。
 捕縛に抗い妖刀を振り上げる鬼。
 きぃんと刃が打ち合う音、妖刀からは呪詛を帯びた炎が滲み出そうとしている――。
 チャンスは、今。
「―――っ!! 覚悟!!」
 今の少女のありったけ、両手が痺れる程の衝撃。
 呪詛の炎は放たれぬままに、妖刀の刃のみを残して消え失せる。
 白銀色の妖刀と、影めいた帯と、黄金のバット。
 三者の色を月光が照らす。
『……チッ、危ねえなァ。依り代が折れちまったらどうしてくれんだァ?』
 酷く忌々しげな声が吐き捨てられた。
 鬼でなく、妖刀から。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

岩永・勘十郎
「お前さんか。人斬りの呪いに支配された者というのは」

敵の前に現れるは帝都の浪人剣士、勘十郎。
きっと敵以上の人斬りである彼がふと口を開く。

「最初に言っておく。ワシはお前さんに何の恨みも無いが、言われている以上斬らなきゃならない。お前さんと一緒だ。だからお前さんはワシに謝らなくていいし、ワシもお前に謝らない……だが、せめて慈悲で斬ってやろう」

そう言って刀を抜くとUCを発動。敵の炎の斬撃を自らの剣術の【戦闘知識】を駆使し【見切り】、概念ごと斬り裂く。そして一瞬間の隙も与えぬ【早業】で敵の“後悔の念”や“罪悪感”、そして“敵意”“刀との繋がり”を叩き斬った

“偽物の人斬り”に“本物の人斬り”を見せつけて




 妖刀の声を遮るように、割り込んだ斬撃が鬼を袈裟に斬らんとする。
 人に対してであれば効果的であったろう一撃を、鬼は妖刀を以て制してみせた。
「お前さんか。人斬りの呪いに支配された者というのは。……名は何という」
 鍔迫り合う最中にも、岩永・勘十郎(f23816)は語り掛ける。
 答えは、勘十郎より僅かに上背がある鬼の口から。
『名。俺……俺ノ、名?』
 疑問は迷いと成り、鬼の動きが僅かに鈍る。
 それを見逃す勘十郎ではない。
「はあっ!」
 深く踏み込んで斬り付ける。
 されど、ぎりぎりのところでいなされる。
 その鬼の動きに、端正な顔立ちの青年は眉を顰めた。
(「ふむ、確かな技量だ。鬼と化したこともあってか、力も計り知れぬ。だが、こやつの剣は……」)
 護りの剣。
 修練を重ね、身体に染み付いているであろうその動きは護りに寄ったもの。
 人斬りの才持つ勘十郎のそれとは、真逆と言っていい剣である。
「そうか、偽物か」
『あ? 誰が偽物だァ?』
 呟いた勘十郎に、答えを返す者が鬼のほかにいた。
 幾度も打ち合った、妖刀――其に宿ったオブリビオンが、また口を開いたのだ。
『俺様を馬鹿にするたァ、良い度胸してんなァ?』
 何やら癇に障ったらしい。
 オブリビオンの吠える声に続き、鬼は後ろに跳躍して勘十郎と距離を取り。
『跡形も残らず焼き尽くしてやらァ!!』
 妖刀に呪詛の炎を纏わせ、薙いだ。
 迫り来る斬撃の向こうに、見えるは鬼の虚ろな瞳。
 彼の心は、今いずこ。
「ワシはお前さんに何の恨みも無いが、言われている以上斬らなきゃならない。お前さんと一緒だ」
 勘十郎が言葉を紡ぐは、オブリビオンにでなく鬼――否、妖剣士へと。
「だからお前さんはワシに謝らなくていいし、ワシもお前に謝らない……だが」
 刀をいちど鞘に納めて、青年は目を閉じ呼吸を整える。
 其の刃に宿すは仙力、人非ざるモノをも斬るために。
「せめて慈悲で斬ってやろう」
 開眼、抜刀。
 青年の黒髪の先だけをちりちりと焦がし、呪詛の炎は真っ二つ。
 炎が消えるまで待たず、勘十郎は強く、深くまで踏み込んで。
「万有を返す!」
 一閃。
 返す刀で鬼を斬る。
 六道・龕灯返しの太刀。
 これぞ、本物の人斬りの辿り着くひとつの境地。
『ウ、ウウ……俺、俺ハ』
 鬼の身体に傷は残っていないが、勘十郎は確かな手ごたえを感じている。
『俺ノ、名ハ、鉄之進』
「そうか。ワシは姓を岩永、名を勘十郎という」
 彼が人としての名を取り戻したのが、その証左だろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

シャルロット・クリスティア
悪辣なことをやってくれますが……目の前の対処をまずはしなければ、ですか。
銃と剣。やり方は私も同じ。であるならば……!

ショットガンとガンブレードの組み合わせで出撃。近距離戦を挑みます。
ホーミング性のある弾丸は中途半端に距離を取ると危険ですからね。一方でこっちの散弾銃は近距離用、分はこちらにある筈です。
敵の剣の炎は、こちらの刃に風属性を纏わせることで対処。
風圧で火を寄せ付けなければ、後は剣術での勝負になる。
あの長身です。小柄な体格を活かして、強気に懐へ飛び込んでいけば優位に立ち回れる。

それでも加減できる相手ではないでしょう。少々の怪我はご容赦頂かないといけませんか。
全力で止めに行かせて頂きますよ!


花澤・まゆ
あたしは、刀を扱うとき注意してることがある
刀に己を乗せすぎないこと
鉄之進さんはその刀に気持ちを乗せすぎたんじゃないかな

なんて、戯言、今は必要ないね

【花符】で周囲に【結界術】で結界を張る
これで呪いの銃弾を跳ね返して
【小夜啼鳥】、出番だよ
抜刀とともにUC使用 まずは一撃衝撃波を放って

全力で、参る!
それが、きっと弔いの一矢になると信じて

速度を上げて距離を詰めて、切り結ぶ
あたしの力じゃ無力化はできないけど
体力を奪うことはできる
何度も切り結んで、体力をじわじわ削っていく
あとは他の猟兵に任せよう

悔しいよね、苦しいよね
こんな目にあわせた奴を許せないよね

アドリブ、絡み、歓迎です




『ケッ、器に名なんざ要らねえんだよォ!!』
 妖刀からオブリビオンの声とともに呪詛がぶわりと滲み出て、僅かに戻ったはずの理性が鬼の瞳から消えていく。
『斬れ、撃て、殺せェ! テメエは誰よりも強くなるんだろォ!?』
『ソウダ。俺ハ、誰ヨリモ』
 銃口が猟兵たちへ向く。
 一連の鬼の様子を目にし、花澤・まゆ(f27638)はある想いを抱く。
(「鉄之進さんは、刀に気持ちを乗せすぎたんじゃないかな」)
 彼女も刀を扱う身であるが、その際に心に留めていることがある。
 刀に己を乗せすぎないこと。
 妖刀と霊刀の違いはあれど、きっと何処か通じるものがあるはず。
 己を乗せすぎてしまったがゆえに、彼は。
 もしも乗せすぎることがあれば、自分は。
(「……なんて」)
 戯言は、ここまで。
 花符、展開。
 轟く銃声。
 されど猟兵を襲うはずだった呪詛弾は、結界にはじかれ阻まれる。
「行って!」
「ええ!」
 作り出した隙は見逃さない。
 まゆの声に背を押されるように、シャルロット・クリスティア(f00330)が駆けだした。

(「悪辣なことをやってくれますね」)
 シャルロットが見据える先、鬼の目に宿るは明確な殺意。
 それもこれも、すべては。
『殺せ、殺せ、殺せェ!!』
 妖刀に取り憑いたオブリビオンの仕業。
 奴を討伐するためにも、まずは目の前の相手――鬼への対処を。
 如何なる事情があれど、戦いの場では常に沈着冷静に。
 新たなる悲劇を、未練を生み出さぬためにも。
 銃と剣。奇しくも彼女が携える得物の種別は敵と同じ。
 挑むは接近戦。
 鬼が妖刀を振りかぶるのが見えるが、シャルロットは足を止めない。
 何故なら。
「やらせないっ!」
 背を預ける仲間がいるゆえだ。
 まゆが抜刀とともに放った衝撃波が、鬼の刃の軌道を逸らす間に。
「食らいなさい!」
 鬼の至近距離に位置取って、ぶちかますはショットガンの一撃。
 敵がぐらりと体勢を崩した時には、まゆも距離を詰めていて。
「小夜啼鳥、出番だよ」
 霊刀の刃がきらりと輝いた。
 人の目では終えぬ程の速度の剣戟を振るうたび、ふわりと桜の香りが舞う。
(「悔しいよね、苦しいよね。こんな目にあわせた奴を許せないよね」)
 妖剣士に寄り添わんとするまゆの心が、打ち合わせた刀を通して伝わったのか。
『小娘どもがァ……灰になれやァ!!!』
 オブリビオンの恫喝に続き、妖刀がぶわりと呪詛の炎を纏う。
 剣技に力を割いている今、まゆに結界を張る余裕はない。
 炎が激しく揺らめき――掻き消えた。
「まだ、終わらせませんよ!」
 シャルロットが鬼の懐深くに飛び込み、引き金を引いたのだ。
 其はショットガンでなく、もう一つの得物――ガンブレードのもの。
 装填した薬莢が、刃に付与するは風の属性。
 その風圧は呪詛の炎をも寄せ付けることはない。
 長身の鬼に対し、小柄な少女がふたり。
 間合いにさえ飛び込んでしまった今、十分に優位に立ち回れる。
「必ず、止めましょう」
「うん。きっと、弔いの一矢になるから」
 加減はしない。できない。
 何度も、何度でも斬り結ぶ。
「「全力で!」」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

鉄・百
青海波の着物と鱗模様の帯締めに祈りを
今生での厄を落とし、来世では未来永劫平穏に暮らせますよう
戻れぬ今となっては、それを願うばかり

お相手願います、鉄之進様
貴方の足元にも及ばぬ身ではありますが、力を尽くしましょう
そのような忌まわしき枷は、貴方には似合いませんから

『読心術』で攻撃の先読みを試みましょう
『ジャンプ』『地形の利用』『見切り』で敵の攻撃を避け
『スナイパー』で狙いを定め、『制圧射撃』
刀を持つ腕を中心に攻撃します

【其の答えを識るまで、僕は死ぬ事もままならぬ】を使用
刀に問うてみます

「何が可笑しい?何が楽しい?答えよ」

けれど…如何なる答えが返ってきたとて、私がそれに満足することはないのでしょうね


宴・段三郎
妖刀とはなんたるか見せようかのう
刀狩りの残香のために
特別に鍛えた妖刀じゃ

【行動】
こやつら刀狩りで少々実験がしたかったのじゃ。
一度、装備者に取り憑いた妖刀に対して、更に強力な妖刀が取り憑いたらどうなるのかのう?

まあ、単純な疑問なのじゃがな


使用する妖刀は
号 『人織』
装備者と妖刀に取り憑く妖刀じゃ
取り憑いたら何が起きるかわしにもわからん、元に戻るか、もっと最悪の事態になるか、
わからんから見てみたいのじゃが

まず、敵の空いた腕めがけて刀をぶん投げる

そしたら自動で取り憑くでの。

わしはその間、号『原刀狩令』、号『獄悶』を妖剣解放し、離れたところから【衝撃波】による斬撃を与える

わしの鍛えし妖刀は強力じゃぞ




 全身に傷を負ってなお、鬼は未だに執念のみで立っていた。
 されど肩で息をして、もはや言葉も発さない。
 そのはずなのに、無駄に饒舌な声が響く。
『あーあ。もうちっとばかし頑丈な器だと思ったんだがなァ』
 妖刀に宿りしオブリビオンだ。
 呆れているようで、それでいて何故だか楽し気で。
 けらけら、けらけら。
 鬼を含め、その場に集った者すべてを嘲笑っているかのよう。

 人非ざるモノの耳障りな戯言が響く中でも。
「お相手願います、鉄之進様」
 鉄・百(f22759)はいつもの調子を崩さない。
 纏う青海波の着物と鱗模様の帯締めに、ひと掬いの祈りを落として。
「貴方の足元にも及ばぬ身ではありますが、力を尽くしましょう」
 猫妖精は一礼し、自身の数倍はある鬼を見上げ。
 笑う。
 波打たぬ水面のように。ひどく静かに、穏やかに。
「そこなお人よ。――を狙ってもらえるかのう」
 鬼を見据える百の猫耳に、ひそりと囁きかける者がいる。
 老成した口調のこの少年の名は、宴・段三郎(f02241)という。
「わしは、ちと試したいことがあってな」
「元よりそのつもりでしたが……その“試したいこと”は、鉄之進様に危険は及びませぬので?」
 尻尾を僅かに膨らませた百が、段三郎に問う。
「さあ? 具体的にどうなるかは、わしにもわからんが」
 猫の目に肩を竦めてみせた幼き刀匠は。
「いずれにせよ、鉄之進とやらはもう限界が近いじゃろう」
 オブリビオンから引き離すのが先決だと嘯いて、すらりと二本の刀を抜いた。

 段三郎が抜刀した瞬間、鬼が銃口を猟兵に向ける。
 構えといえるものですらなく、だらりと上げられたその手から。
『ククッ、まだやるのかァ? 器が死んじまっても知らねえぞォ!!』
 オブリビオンの意に沿って吐き出された呪詛弾は、無数に増え四方八方へ散開して二人を襲う。
(「ふむ。やはり、わしが狙うは左手じゃな」)
 何やら確かめながら、段三郎は自身の得物にて妖剣解放を発動する。
「破っ!」
 衝撃波による斬撃が呪詛の雨を斬って開いた道を、百が猫の俊敏さを以て一気に駆け抜け距離を詰め。
「そのような忌まわしき枷は、貴方には似合いません」
 軽機関銃で鬼の右手を――オブリビオンが取り憑いた妖刀を集中的に撃つ。
『クッ、ハハハ! 器がカスだろうが、俺様にそんな攻撃は……』
「何が可笑しい? 何が楽しい?」
 オブリビオンの嘲笑を、百の声が遮った。
 その声は、静かなものだった。
 されど、言の葉に込められた情は、心の水面に波紋を広げて――。
「答えよ」
 情念の獣を、解き放つ。
 其もまた、人非ざるモノ。
 されど、人の心より生まれしモノ。
 深い疑問より生まれし獣が、妖刀目掛けて牙を剥く。
『な、コイツ……妖気を食らう気かァ? 止めろ! 止めろっつってんだろォ!?』
 情念の獣が片腕に群がれど、鬼はぴくりとも動かない。
 それは、既に妖剣士がオブリビオンの制御から外れつつあることを意味し、同時に。
「では、試させてもらうぞい」
 段三郎の目的のお膳立てができたことも表していた。
 今いちどの斬撃波で、遂に南蛮銃を叩き落として。
「それ、どうなるかのう」
 空いた手へと投げるは『人織』の号を持つ短刀。
 一度、装備者に取り憑いた妖刀に対して、更に強力な妖刀が取り憑いたらどうなるか。
 対象の人格を一時的に乗っ取る短刀を以て、段三郎は試してみたかったのだ。
 結果は、オブリビオンが示してくれた。
『はァ? 何だこりゃァ、他の奴が入り込めるわけが……クソッ、出ていけ! 出ていきやがれェ!!』
 右腕が無軌道に、何かを払い除けるかの如く振るわれる。
 しばらくオブリビオンの悲鳴だけが響き渡り、遂には。
『ああ、面倒くせェ!!!』
 ばんっと風船が弾けたような音がした。

 *****

 どさりとその場に崩れ落ちる鬼。
 造り主の足元まで飛ばされた短刀。
 宙をくるくる回ったのち、地に突き刺さった妖刀。
 夜空を往く月が、その全てを照らし出す。

 鬼に駆け寄った百は、彼が人の姿を取り戻しているのを見た。
 息があることを確認し、彼女は静かに祈る。
 彼が今生での厄を落とし、来世では未来永劫平穏に暮らせますようにと。

 短刀を拾い上げた段三郎は、先の光景を思い返し思考に更ける。
 オブリビオンは「出ていけ」と言っていた。
 つまりは、奴に抗われたということだろうか?

 そして、地に刺さった妖刀からは、禍々しき気が溢れ出し。
『殺す、殺す……俺様がこの手で殺し尽くしてやらァ』
 遂に本物の悪鬼が姿を現した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『修羅』

POW   :    蹴り殺す
単純で重い【山をも穿つ足技】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    殴り殺す
【ただ力任せに拳を振り抜くこと】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【巨岩をも砕く風圧】で攻撃する。
WIZ   :    怒り殺す
全身を【黒曜石の角】で覆い、自身の【眼に映る全てに向けられた殺意】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠光・天生です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ほんとうの鬼は
 悪鬼という存在を具現化するなら、きっとこんな姿が相応しい。
 漆黒の肉体は只々刺々しく、血の赤に染まった瞳は殺意に溢れ。
 それだけに留まらず。
『俺様の邪魔をしやがった。テメエらを殺す理由は、それだけで十分だよなァ?』
 けらけら、けらけら。
 精神までもが、悪一色。
 猟兵たちに吐き捨てた一言からもそれが伺い知れるだろう。

 こいつさえいなければ。

「俺は、明日も家族と過ごせるはずだったのに」
 人の姿を取り戻した鉄之進が、愛銃を拾い立ち上がる。
 鬼と化していた時点より幾分かは縮んで見えるが、上背のある男であることは変わらない。
 武士とは思えぬ大人しそうな顔立ちに、いくらか残った先の戦いの跡たる切り傷。
 それでも、動くに支障はない様子だ。

『あァ? もうテメエは用済みだ。何処にでも行っちまいなァ』
 しっしっと片手で追い払う動作――オブリビオンは最早、器として選んだ男には見向きもしない。
 鉄之進の瞳がぎらりと光った。

 確かな足取りで地に刺さったままの妖刀に近づき、其を引き抜く鉄之進。
 オブリビオンの呪縛から解放された愛刀が、主に本来の力を与える。
「貴様は、ここで討つ」
 心に渦巻くは怒りか、悲哀か、それとも別の――。
「どうか、俺も戦わせてくれ。俺は鉄之進。鉄の如き意志を持って進めと父が願い、母が付けてくれた名だ」

 言葉で表せぬ感情を乗せた闘気を纏う彼は、この戦いにおいて猟兵にも劣らぬ力を発揮するだろう。
 宵が明けるより先に、共に終わらせよう。
 もう巻き戻せぬ惨劇と、また誰かに降りかかるやもしれぬ理不尽を。
アルミィ・キングフィッシャー
…成程
アタシは正義なんぞを騙るつもりも無い
単に救いようのクズだと思うやつが世の中で悪って呼ばれる機会が多いだけさ
その手の輩にダガーを向けるのをアタシは躊躇いはしない

さてあいつはアタシの事を知っているのかね?
とりあえずあの大ぶりの出鱈目な攻撃はこっちが引き受けよう
まずは挑発してやるかね
「おいそこのウスノロ弱虫野郎、今更ノコノコと顔だしてきて本当はアタシ達が怖かったんだろう?」

鉄之進にはその間に敵の背後をとってもらおう
アタシは卑怯者だからね、卑怯者の行動は読めるのさ
なるべく距離を取って逃げるように動くけど、やばくなったら巻物で仲間の所へ飛んで回避
そのまま連携して後ろから攻撃してやろう


神海・こころ
鉄之進さんを庇う様に割って入り
黄金バットで受け流そうとしますが

「なっ!?アタシパワー負けしてる!!」

コンマ数秒の間に『裏表交換』が発動
衝撃を殺しきれずに派手に吹き飛ばされ土煙が上がります

『おぃ誰が雑魚だって?三下…』
『暴食の俺様の器に手を出してんじゃねぇよ』

コキコキと首を鳴らしながら
内なるオウガ、シャー君と自我を入れ変え
何事もなかったかのように立ち上がり
普段と全く違う口調と雰囲気で睨みつけニヤリと笑います

『この代償は高くつくぜ?まぁ、もう喰わせて貰ったけどな』

さっきの攻撃を受ける瞬間
修羅の膂力をごっそり喰らって自身の中に取り込んでいます

『赤子に並みに戻った気分はどうだ?』
『チッ、時間切れか』




 オブリビオンの所業を聴いて駆け付け、その在り様を目の当たりにしても。
「……成程」
 呟いたアルミィ・キングフィッシャー(f02059)の声色は、あくまで平静そのものだ。
 それは、正義を騙らんとはしない彼女の価値観に由来するのかもしれない。
 年若い顔立ちと裏腹に、この女性はあらゆる意味で経験豊富な大人ゆえ。
 だからこそ、アルミィは正義の裏側――悪と呼ばれる機会の多い存在の何たるかも知っている。
(「救いようのクズ。その手の輩に刃を向けるのを、アタシは躊躇いはしないよ」)
 刃毀れひとつ無いダガーを、女性がくるりと手の中で遊ばせると同時。
 火を噴いた鉄之進の南蛮銃が、戦の始まりを告げた。

 数多の呪詛弾が己に降り注ごうとも、オブリビオンはまるで動じない。
 それどころか、大げさに肩を竦めて。
『あぁん。この程度かァ? 俺様の目が節穴だったかねェ』
 僅かに力んでその身で受ける。
 漆黒の肉体は傷ひとつ付かず、血のような瞳が楽し気に歪んで。
『何にせよ、邪魔すんなら死ねやァ!』
 悔し気に歯噛みした鉄之進と、僅か数歩で距離を詰め。
 放たれるは、大振りだが重い重い蹴り。
 鉄之進を守らんと、こころが勇敢にも前に出る。
「食らえええぇぇぇ!」
 金属バットと鬼の脚、鈍い音が響き渡るも。
「なっ!? アタシ、パワー負けしてる!!」
 迫り合えたのは、ほんの束の間。
 戦える力を持つとはいえ、こころは未だ経験の浅い少女。
 鬼を相手に真正面からぶつかっては、流石に勝負にならない。
 じりじり、じりじり。
 こころが押し負け、後退させられていく。
 そして、遂には。
『は、雑魚がァ』
「わ、わ、わ……!!」
 オブリビオンの力任せの拳の一撃が放たれて。
 土煙が派手に上がり、戦場が見えなくなった。
「……落ち着きな。機を待つんだ」
 ひそりと誰かに囁いたアルミィの声は、オブリビオンの耳には届かずじまい。

『チッ、逃がしちまったかァ?』
 土煙の中、首を傾げるオブリビオン。
 地に刺さった拳をぐりぐり回し、その感触を確かめる巨体に。
「余裕かい? それとも虚勢かい? このウスノロ弱虫野郎!」
 素早く駆け上がり、アルミィがダガーを突き立てた。
 僅かながら刃が通ったその位置は、鬼の鎖骨の少し上。
 なるほど。頑丈ではあるが、どうやら人体に相似するようにやわらかな部位もあるらしい。
『テメェ、今何つったァ?』
「聴こえなかったかい? 何度だって言ってやるよ、ウスノロ弱虫野郎!」
 蚊を叩くかのように振り上げられた掌を、女性はひらりと跳躍して。
「今更ノコノコと顔出してきて。本当はアタシたちが怖かったんだろう?」
『んだと、このアマ!?』
 回避して後、オブリビオンの顔を強く蹴り飛ばして距離を取る。
「江戸幕府のお墨付きを得た、アタシたちのことがさ!」
『ケッ、知るかァ。ヒトなんざ使えるか使えねェか、美味ェか不味ィかだろうがよォ!』
 引き抜いた拳が狙うは、アルミィただ一人。
 ものの見事にオブリビオンは女性の挑発に乗せられた。
 ゆえに、“もう一人”の接近を許してしまった。
「おぃ、誰が雑魚だって? 三下……!!」
 鐘を突くのに似た低い音がし、鬼の巨体がぐらりと揺らぐ。
「暴食の俺様の器に手を出してんじゃねぇよ」
 内に宿るオウガと人格を入れ替えたこころが、横からフルスイングを決めたのだ。
 
『ガ、アァ……小娘、じゃねえなァ。テメェ、何モンだァ』
「シャハハッ! 答えてやる義理なんざねえよ! ……この代償は高くつくぜ?」
 金色のバットを肩に担ぎ首をコキコキ鳴らしながら、少女は先程までとまるで違う凶暴な顔でニヤリと笑う。
 力も、態度も。あまりの変貌ぶりに、流石のオブリビオンも人格の交代を察知したらしい。
「まぁ、もう喰わせて貰ったけどな。おい、オブリビオンよぉ。赤子並みに戻った気分はどうだ?」
『んだと、この……』
 鬼が拳を振り上げようとし、力を失ったかのように膝を付く。
 驚愕の表情を浮かべる敵を追撃せんとしたこころだが。
「チッ、時間切れか」
 人格交代の代償を鑑み、オブリビオンを放置し下がっていく。
『テメェ、待ちやが――』
 こころに手を伸ばさんとした鬼の言葉は続かない。
「――御免」
 絶好の機。無防備となった敵の脇腹を、死角より飛び込み一閃した鉄之進に続いて。
「食らいな!」
 オブリビオンの背後に回っていたアルミィが、刀傷を上からダガーで深々と抉り。
「《リーブ》」

 鉄之進とともに、アルミィは十分な距離を取ったこころの位置まで転移する。
 言葉を成さぬ悲鳴を上げ、されど鬼は血の色した眼で猟兵たちを見据えて。
 明確に、抱いた殺意の深さを告げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

岩永・勘十郎
挑発してくる敵に対し叩き斬ってやろうと鞘に収まっている刀の鍔を親指で押したと同時に、先ほどまで操られていた“鉄之進”とやらも闘いたいと申し出てきた。

「……じゃ、どうぞ」

一瞬『ワシがやる』と言いそうになったが、今までのやられた分を返したいという相手の気持ちを汲み取り、闘いを譲る。鉄之進は敵に対しなかなかに奮闘する。その間にも【戦闘知識】を駆使して敵の動きのクセや弱点、味方の動きを見て、合わせられるタイミングを図る。

「ほら旦那、やっちまえ」

敵の鋭い攻撃が鉄之進を貫かんとした時、その攻撃を【見切り】【早業】で【受け流し】をする。これで鉄之進にチャンスが生まれただろう。最後の一撃を、その鉄之進に任せ


シャルロット・クリスティア
成程……ただの悪餓鬼ですか。
単純な身体能力こそ厄介ですが……それだけの話です。

怒りに任せては思う壺です。こう言う手合は淡々と処理するに限る。

先と同様、ガンブレードを手に切り結びましょう。
無論、鬼と正面から打ち合ってはこちらが不利なのは百も承知。
防戦一方を演じ、時には弾き飛ばされ、攻め立てさせましょう。
そうして、誘い込む。
夜道の中に仕込まれた、縄や楔を駆使したスパイクトラップ。暗い夜道でいい気になっていれば、そうそう目に留まることも無いでしょう。
トドメには遠くとも、攪乱にはなる。

目の前の相手に殺意を向けるのも結構ですが、そちらにばかりに夢中になっていれば、足元を掬われますよ。




(「ふむ。わしがこの手でオブリビオンを叩き斬ってやろうと思ったが」)
 鞘に収まる刀の鍔を親指で僅かに浮かせながら、勘十郎は鉄之進をちらりと見やる。
 傷を負ってはいるものの、その動きは十分に戦力足り得るものだった。
 おそらく、それだけ想いが深いのだろう。
 やられた分を返さずにはいられぬ、妖剣士の気持ちを汲み取って。
「鉄之進よ……どうぞ、存分にな」
 青年は呟き、抜刀する。
 己が持ち得る才を、此度は人を活かすことに使うと決めて。
 一方で。
(「成程……ただの悪餓鬼ですか」)
 シャルロットはオブリビオンから視線を逸らさない。
 奴が繰り出すは、ヒトを超越した身体能力任せのあまりにも単純な攻撃。
 その身体能力こそが厄介極まりないのだが。
(「……それだけの話です」)
 齢に見合わぬ冷静さで、少女は思考を組み立てる。
 怒りの感情に身を任せては、きっと相手の思う壺。
 こういった手合いは淡々と処理するに限る。
 初手は決まった。
「覚悟なさいっ!」
 ガンブレードの柄を握り、シャルロットはあえて突っ込んで行く。

『ケッ、勝ち目が見えた……とでも思ったかァ?』
 小柄な少女を見下すように、鬼はその手でガンブレードの刃を掴み。
『粋がってんじゃねえぞ、オラァ!!』
 軽々とシャルロットを持ち上げ、遠くへと放り投げる。
「きゃあっ!」
 己が悲鳴を上げるとともに、オブリビオンがにたりと楽し気に笑ったのをシャルロットは見た。
 刃を掴んだ鬼の掌に、僅かにヒビが入っていたのも。
 勘十郎と鉄之進が、敵と距離を詰める様も。
「年若い娘に対し、何たることを……!」
 抱く怒りを具現したかのように、鉄之進の得物から闘気が迸り。
 繰り出された突きはシャルロットが付けた鬼の掌のヒビを広げる。
 ぴしりと岩が砕けるに似た音、されどオブリビオンは動じていないようで。
 妖刀の切先が刺さったままに掌を高く高く上げ、鉄之進の体勢を崩させて。
『ハハハッ、美しいなァ。ブシドーってやつはよォ!』
 空いた方の拳を叩きつけんとする。
 其を防ぐは、勘十郎。
「ほう? 鬼のお前さんにも美しいなどという心があったのか」
 飄々した態度はそのままに、身体の自然な動きは練り上げられた剣士のそれ。
 オブリビオンの拳を刀で受け流し、攻撃の軌道を完全に逸らす。
『テメェ、さては俺様を馬鹿にしてんなァ?』
「おやおや、それなりの知性も持ち合わせておったか。これは参ったな」
 勘十郎の軽口は、相当にオブリビオンの癇に障ったらしい。
 血の色の目が見開かれ、見えぬはずの青筋までが浮かんで見える。
 そんな状態の鬼に向かって。
「目の前の相手に殺意を向けるのも結構ですが」
 シャルロットが――見た目か弱き小娘が、追い打ちをかけたらどうなるだろう?
「そちらにばかりに夢中になっていれば、足元を掬われますよ」
 蔑みの視線を向け、大げさに溜息までついて。
 ガンブレードを肩に担いだ少女が遠くから鬼を挑発すれば。
『ガタガタうるせえんだよォ! 死ねやァ!!』
 怒髪天。
 されど逆立つは髪でなく、角。
 鬼の身体の至る箇所から黒曜石めいた角、角、角。
 全身に怒りの棘を生やし、踏み込むは僅か一歩。
 鬼のその手で、少女は跡形も無く潰されるかに思えたが。
「だから言ったじゃないですか。足元を掬われるって」
 全てはシャルロット・クリスティアの掌の上。
『な、んだとォ』
 棘の塊と化した鬼の動きが止まる。
 その足掬うは仕掛け罠、夜道に張り巡らされた縄や楔。
『チッ、こんなモンぶち破って……』
 雁字搦めのオブリビオンに、シャルロットは更なる追い打ちをかける。
「迂闊に動くと、危ない“かもしれない”ですよ」
 月に照らされど、夜道の全てを見通せる程の明るさはない。
 別の罠が存在する可能性を仄めかされれば、流石の鬼も躊躇する。
 少女を見下し、その刃を受けた時からオブリビオンの運命は決まっていたのだ。
(「決め手にならずとも、手を添えるには十分。あとは」)
「旦那、やっちまえ」
 少女と青年に背を押され、妖剣士が跳躍する。
 月を背に、妖刀と共に舞い降りて。
 一閃。
 ヒビが鬼の全身に広がり、怒りの棘が砕け散る。
『……』
 呆然とした様子で、オブリビオンは動かない。
 無理もない。
 ひたすらに見下しているヒトという存在相手に、自分が押されているのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花澤・まゆ
鉄之進さん、ご無事でよかった
一緒にあいつを討とう
囮はあたしがなるから、最後のトドメは鉄之進さんに任せる

行こう、【小夜啼鳥】
あたしの役目は撹乱だ
それが他の猟兵さんの役にも立つって信じてる

符を放って【結界術】で結界を張り
念の為に【オーラ防御】も入念に

抜刀と共に衝撃波を放つ!
風圧勝負!
相手の風圧でぐらついても、防御を信じて駆け回る
隙を見て【切り込み】、離れては衝撃波
鬼さんこちら、あたしのほうへ!

敵の隙を見て、鉄之進さんや猟兵さんに攻撃してもらうよ
あたしには羽もある
ちょっとやそっとじゃ捕まらない!

アドリブ、絡み歓迎です


備前・編笠丸鬼矗
鬼だッ!!!
鬼がいるッ!!!
武士の魂を穢す鬼がいるッ!!

エンパイアに害なす者は殺すッッッ!!!


【行動】
我こそは誉れ高き最後の鎌倉武士ッ!!
備前国の地頭ッ!!!
備前編笠丸鬼矗ッ!!!
鬼よッ!!名を名乗れいッ!!!

鉄之進殿!
おぬしに頼みがあるッ!
某が奴を背後から抑える!!
おぬしの刀で某ごと奴を貫けいッ!!

某は炎羅に乗り、我が身を炎で焦がしながら韋駄天が如く突っ走り【残像】で攻撃を避けながら道を開くッ!!
攻撃をうけても天命回生で瞬間超回復を行うッ!決して怯まん!

行動が成功したら奴を抑え、刺した妖刀で拙者諸共横一文字に切腹し、身体にくくりつけた誉の炎を点火し
今こそ武士の誉れをエンパイアに示すのだッ!!


鉄・百
ええ、共に戦いましょう、鉄之進様
断る理由などございません
この百、鉄の姓を継ぐ者として助太刀致します

『読心術』で敵や鉄之進様の行動を先読み『地形の利用』で立ち回る
鉄之進様が敵を討ち果たせるよう力を尽くします
敵の攻撃は『見切り』『ジャンプ』で避ける
『スナイパー』で『制圧射撃』

―さて、いつまで笑っていられますかしら?
【猫分身の術】使用
5体ほどに合体し、敵に飛び掛かります
猫の爪を舐めないで貰いましょう
…お前には明日は来ない、来世も存在しない
人の心を踏みにじる愚か者よ、ここで消滅するがいい

さあ鉄之進様、今でございます
この鬼に引導を

亡くなられた方へ黙祷を
鉄之進様…その名に違わぬ鋼の意志、お見事にございます




『クソがァ……殺す。絶対ェに殺す……』
 全身がひび割れてなお、オブリビオンには息があった。
 その生命力は、まさに鬼と呼ぶに相応しきものだろう。
 しかし、其は鬼が鬼たるほんとうの所以ではない。
『鉄之進っつったなァ。ククッ、俺様のせめてもの情けだァ』
 この日初めて、己が利用した妖剣士の名をまともに呼んだ鬼は。
『お前がその手で殺した家族とお揃いにしてやんよォ』
「……っ、貴様!」
『ハハハッ! 心の臓を一突きがいいかァ? 腸ぶちまけるかァ? それとも……鞠みてェに首を飛ばしちまうのも楽しいだろうなァ!!』
 その内に秘めた“悪”を月の下に晒したのだ。
 猟兵たちも、当の鉄之進までもが絶句した。
 その中で。
「鬼だッ!!! 鬼がいるッ!!! 武士の魂を穢す鬼がいるッ!!」
 始めに口を開いたのは、備前・編笠丸鬼矗(f29057)だった。
 そう、奴は鬼。それもとびきりの悪鬼だ。
 身体の強さでなく、心の醜さを指す形容だ。
 此度の所業も、否。編笠丸鬼矗にとって存在そのものを許してはならぬ相手なのだ。
「鉄之進殿。おぬしに頼みがあるッ!」
「……誠に、良いのか?」
 目と目を合わせて頷きあう武士の男共を見守りながら。
「一緒にあいつを討とう」
「ええ、共に戦いましょう。断る理由などございません」
 まゆと百もまた、互いの心を確かめ合っていた。
 夜明けまで、あとどれくらいだろう。
 身も心も傷付いた鉄之進が、ひと掬い残った念を果たせるように。
「囮にはあたしがなるから。行こう、小夜啼鳥」
「まゆ様。どうか、無理はなさらずに」
 二人の女性が鬼に向きなおるとほぼ同時。
「我こそは誉れ高き最後の鎌倉武士ッ!! 備前国の地頭ッ!!! 備前編笠丸鬼矗ッ!!!」
 武士の誉れたる名を名乗り、編笠丸鬼矗が愛馬・炎羅を駆り突撃す。

「鬼よッ!! 名を名乗れいッ!!!」
『あぁん? テメェに名乗る名なんざねえよォ!』
 炎馬の通った跡が、陽炎の如くゆらゆらと揺らぐ。
 例えるならば、大和の神を焼き殺さんと迫った野火の如く。
 地を焼き焦がしながら、鎌倉武士が鬼へと迫る。
「武士の魂を穢す者……エンパイアに害なす者は殺すッッッ!!!」
『ハッ、死ぬのはテメェだァ。冥土の土産はくれてやんねェからなァ!』
 ごうっと鬼が地を蹴り砕く。
 続いて響くは、炎馬の嘶き。
 躱せたか、それとも――土煙で何もわからない。
 されど、視界の悪さは猟兵たちに味方する。
「鬼さんこちら、あたしのほうへ!」
『ケッ、次から次へと……』
 土煙の中から出づるは、白き翼持つ少女の鋭い切り込み。
 横から拳を叩きつけんとする鬼だが、まゆに届く直前で阻まれる。
 符を利用した結界だ。
『クソッ、小細工しやがってェ!』
「悔しかったら捕まえてごらん!」
 拳と結界とがぶつかり合い――激しい風が巻き起こり。
「そこだっ!」
 天高くに逃れながら、まゆは風のぶつかり合う一点を斬る。
 生み出された衝撃波が、鬼を僅かに仰け反らせて。
「姓は鉄、名を百。鉄の姓を継ぐ者として助太刀致します」
 空いた間合いに踏み込むは、百。
 されど、その影はひとつではなく。
「――さて、二度と笑えなくして差し上げましょうか」
 一、二、三、四、五。
「……お前には明日は来ない、来世も存在しない」
 おんなじ姿の白い猫が、鬼の巨体を駆け上がり。
「人の心を踏みにじる愚か者よ、ここで消滅するがいい」
 鋭い爪を以て抉るは、鬼の血の色した瞳。
 其が最後に映した肉球に記された“捨参”の意を、鬼が知ることはない。
『グアアアアアァァァァァ!!!』
 鬼の悲鳴で大地が揺れる。
 風が止んだ後に、既に百の姿はなく。
『クソッ、何処だ……何処だァ!!!』
 残るは暴れ回る鬼の姿のみ。
 その我武者羅な破壊も、長くは続かない。
「覚悟せい」
 編笠丸鬼矗が、オブリビオンを後ろから羽交い絞めにしたのだ。
 それも長くは持たない。誰もが理解している。
 ゆえに、鉄之進の剣にも迷いはなく。
「頼む!」
「――承知!」
 編笠丸鬼矗ごと、鬼を妖刀で串刺しにして縫い留めた。
『ガッ……テメェ、死ぬ気……その手で、またひとり殺……』
「案ずるな。此処で滅するは悪鬼のみぞ」
 自身ごとオブリビオンを貫かせる。
 編笠丸鬼矗が鉄之進に託した策は、彼が死せざる者――デッドマンゆえの無茶。
 確実に悪鬼をこの世から滅する、そのために。
「「介錯仕る」」
 二人の武士の言葉を残し、横一文字に腹を斬る。
 声もなく鬼は膝を付き、炎に包まれぐずぐずと形を崩していく。
 其の炎が宿す呪は、悪鬼より齎されたものだろうか。
 それとも、人が抱えし業なのだろうか。
 何もわからないけれど。
「武士の誉れ、示せたであろうか」
 既に傷の癒えた編笠丸鬼矗が見上げる空は、薄紅に染まりはじめていた。

 暁の刻は未だ冷え込む。
 舞い降りたまゆは愛刀を収めて、白い羽で己を包む。
 ふわりと桜の残り香の向こう、鉄之進がぼんやりと空を見上げている。
 やがて彼は、猟兵たちに礼を告げてのち去っていく。
 行こうとしていた町の方でなく、真逆に位置するかつての帰るべき場所へ。
 弔わなければならぬから、と。
「その名に違わぬ鋼の意志、お見事にございます」
 呟いて、その背を見送った百は黙祷を捧げるのだった。

 *****

 奪われた命は戻らない。
 罪を犯した事実は消えない。
 刻まれた過去には、もう手は届かない。

 されど、未来は変えられる。
 奪われるはずだった命は守られた。
 重なるはずだった罪が犯されることはなかった。

 悲劇を断ち、新たな未来を切り開く。
 猟兵だからこそ、成せたことだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月28日


挿絵イラスト