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河童大相撲三番勝負!

#カクリヨファンタズム

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#カクリヨファンタズム


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●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回はカクリヨファンタズム。河童達の相撲大会に参加して、骸魂に取り憑かれた河童達を助け出してもらうよ!」
 骸魂と呼ばれる邪悪な霊魂に呑み込まれた妖怪は、オブリビオンとなって世界滅亡の目論見に走るようになる。放置しておけば、この不安定な世界は容易に崩壊してしまうだろう。
 そうなる前に、オブリビオンから骸魂を引き剥がし、元の妖怪に戻してやる必要がある。
「今回のオブリビオンは、河童達を集めて相撲大会を行っている。その大会で行われる相撲のエネルギーを利用して、カタストロフを起こすつもりみたいだね」
 相撲で世界崩壊、と言うといまいちピンとこないかもしれないが、元来相撲は神事。その力を使って世界を滅ぼす、と言うのは案外筋が通っていると言えなくもない。
 何より、納得いこうがいくまいが、放置すれば世界が滅びるのは紛れもない事実だ。

「まずは一般の河童達から情報を聞き出して、オブリビオンの居場所を突き止めないといけない。けど、河童達は相撲大会で気分が高揚して冷静な判断が出来ない状態にある。まずは、彼らと親しくなって情報を聞き出せるようにする必要があるよ」
 もちろん一番手っ取り早いのは相撲を取る事だ。河童達の価値観では、相撲を取れば友人である。とはいえ当然河童は相撲が得意なので、あまり弱かったり、相撲らしからぬ行為を行うと、逆に怒らせてしまう可能性もある。
 相撲に自信がなければ、他の方法で友人となる事を試みても良い。珍しい品物や、好物であるキュウリなどを使えば気を引けるだろう。ただし、相撲を取るのに比べれば説得の難易度はやや高めかもしれない。
 もし河童を怒らせると尻子玉を抜かれてしまう、などと言う話もあるので注意が必要である。

 河童達から居場所を聞き出す事ができれば、オブリビオンを見つけ出せるだろう。
「まずは蝦蟇河童……蝦蟇の妖怪に河童の骸魂が取り憑いた存在を倒して貰う。彼らも当然相撲を挑んでくるよ」
 別に付き合う必要はないが、相撲以外で勝負を挑む場合は、穏便に倒して骸魂を抜く必要がある。ある程度のダメージまでなら骸魂が吸収してくれるが、過剰に攻撃すると蝦蟇妖怪の肉体まで傷つけてしまう危険性がある。
 逆に相撲で勝負した場合、負けを認めさせれば自動的に骸魂が抜けるのでそのリスクはほぼない。
「ただ、相手は蝦蟇のベロによる張り手や投げも使ってくるから厄介だよ。結局、相撲で負けちゃったら元も子もないから、自信がないなら普通に戦った方が良いかな」

 蝦蟇河童を元に戻す事に成功すれば、今回の首謀者であるカッパ海坊主に出会う事が出来る。カッパの少女が海坊主の骸魂に呑み込まれたオブリビオンだ。
「カッパ海坊主も、一応相撲を挑んでくるんだけど……骸魂の影響が強くて、相撲らしくない攻撃もしてくるよ」
 マフラーが変形した海坊主の腕が、三節棍を使ったり滝をぶつけたりして攻撃してくる。だが、河童自身は海坊主の攻撃を認識出来ず、正々堂々と相撲を取っているつもりのようだ。ちなみに河童少女自身の相撲も、普通にとても強い。
「流石に相撲を取るのは難しいから、普通の戦闘のつもりでいくと良いと思う。まあそこを敢えて相撲で挑むっ、ってのも有りだけどね、そこは任せるよー」
 もちろんこのカッパ海坊主も、骸魂を引き剥がせば元の妖怪に戻す事ができる。蝦蟇河童より骸魂が強力な分、肩代わりしてくれるダメージも多いので、怪我をさせる心配についてはさほど気にしなくても良い。

「ま、どんな方法を取るにせよ、この世界はほっとくとすぐカタストロフだからね。世界滅亡を阻止するため、頑張ってほしい」
 くるるはそう言うと、わざとらしい可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「それじゃ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」


一二三四五六
 河童と言えば、相撲。

 ごきげんよう。河童づくしにご招待。一二三四五六です。

 第一章の冒険『本格的カッパレスリング』はツェリスカ・ディートリッヒ(熔熱界の主・f06873)さん、第二章の集団戦『蝦蟇河童』は迅雷・電子(女雷電・f23120)さんの投稿です。ありがとうございます。
 第三章のボス戦『カッパ海坊主』は山田さんの公式宿敵です。

 補足。
 第一章は『普通の相撲か交渉』、第二章は『特殊な技もある相撲か救出戦闘』、第三章は『普通の戦闘か危険な相撲』と言う感じになります。
 どちらの方法を取っても基本的に解決は出来ると思うので、ご自由にどうぞ。あるいは他の方法が思いつくならもちろんそれでも構いませんし、いっそ負けたり失敗しても別に構いません。きっと他の誰かが解決してくれる。

 相撲については、基本的には『張り手か投げ技で戦って、土俵に倒れるか土俵から倒されたら負け』ぐらいの認識で良いと思います。
 もちろん詳しい方は詳しいなりのプレイングをかけてくださっても構いません。あんまりマニアックすぎると困りますが。

 第一章に登場する河童は、基本的には『皿と嘴のある緑肌の亀』と言うよくあるタイプの河童ですが、カッパ海坊主の素体のような擬人化系の河童とかもいます。カクリヨファンタズムはいろんな妖怪がいるのです。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
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第1章 冒険 『本格的カッパレスリング』

POW   :    正々堂々と相撲で勝負する

SPD   :    異世界の話題や品物で油断させてみる

WIZ   :    きゅうりで釣る

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ニコリネ・ユーリカ
皆様ごきげんよう
アツい熱気に惹かれて来ました、私ニコリネって言います
カクリヨでも初場所が開かれるなんて発気揚揚、はっきよいね!

相撲好きが高じてUDCの日本に来たんだもの
持ち前のコミュ力と相撲愛で先ず土俵周りの皆さんと歓談
左四つが得意な東の前頭五枚目が推しだとアピールしつつ
熱気の輪に入れた所で土俵に上がらせて貰いましょう

ええ、そうよね
土俵に入るにはドレスコードがある
どうぞ命じて下さいな
【Fair Lady N】で女子相撲の衣装に変身!
取り組みの終わった力士に力水を頂戴して戦います

力がモノを言う世界に從い全力勝負
歴代の力士が繰り広げた名勝負を思い起こし
相撲愛を叩き付けるようにかぶり寄るおりゃー!!


迅雷・電子
【心情】私好みの依頼じゃないか!相撲しほうだい!これはやらざるを得ないね!

【作戦】河童達から話を聞くために相撲を取るよ!最初は制服姿だけど脱いでイェカの姿になって相撲開始だよ!どすこい!
【怪力】を用いてのつっぱりや投げを使って相撲を取っていくよ!たくさん河童が挑んできそうだけどどんどん来な!いくらでも取ってやるよ!そして仲間になった河童から敵の居場所を聞こうかね。「よし!体も暖まったし私も高揚してきたよ!」(絡み・アドリブOK)



「これは、私好みの依頼じゃないか!」
 女横綱を目指して相撲に励む電子にとって、今回の依頼はまさに願ったり叶ったり。土俵に向かい、制服を脱ぎ捨てる。
「さあ、かかって来いっ、どすこいっ!!」
 制服の下にはさらしにレギンス、そしてもちろんまわし。土俵に上がると力強い四股を踏み、河童達に向けて声を張り上げた。
「おう、だったらおいらが相手だっ!」
「いいよ、かかってこいっ……のこったっ!!」
 相手として上がって来た河童と、真っ向からの突き押し相撲。激しい張り手が互いの身体を打ち据える。水かきの手が繰り出す力強い張り手に息を詰まらせ、だが笑みを浮かべると、お返しに渾身の張り手一発。
「そぉれっ……どすこぉいっ!」
「ぐあああっ!?」
 その怪力で、土俵からはじき出される河童。それを見下ろして、堂々と胸を張る電子。
「どうだ、もう一丁っ!」
「よし、今度は私よっ! のこったっ!」
 今度は牝の河童と、真っ向からのがっぷり四つ。互いの力が土俵中央でぶつかり合う。
「これでっ、どうっ!?」
「んんっ、やるねっ、でも……こうだっ!」
 そして相手の下手投げを粘り腰で踏ん張ると、お返しの上手投げ。相手河童の踏ん張りごと土俵にひっくり返した。
「きゃあああっ!?」
「ふぅぅ、今度もあたしの勝ちだね。体も暖まったし、高揚してきたよ!」
 悔しげに土俵を降りる牝河童を見送り、次の相手を呼ぶ電子。そして、そんな彼女の取組を、キラキラと目を輝かせて見上げるニコリネ。
「カクリヨでも初場所が開かれるなんて発気揚揚、はっきよいね!」
「おう、姉ちゃん。あんたも相撲好きかい?」
 その姿を見た土俵近くの河童が声をかけてくれば、問いかけには満面の微笑みを浮かべて答える、何しろ相撲好きが高じて、UDCの日本に来たぐらいだ。
「はい、アツい熱気に惹かれて来ました!」
「おお、いいねぇ。相撲好きに悪いヤツはいねぇよ」
 すっかり意気投合し、相撲談義に花を咲かせるニコリネと河童。他の河童も入り混じって、土俵の上に負けない盛り上がりを見せる。
「その東前頭五枚目の力士が推しですの。あの左四つが実に素晴らしくて……っと」
「ふぅっ、ひとまずこんな所かね」
 その間に河童との連戦を終えた電子が、土俵を降りて来た。当然、談義の最中も相撲から目を離していなかったニコリネが、汗を拭う手ぬぐいを差し出す。
「お疲れ様ですわ。素晴らしい相撲でしたの」
「ああ、ありがとう。なかなか楽しめたよ」
 受け取り汗を拭う電子。そして今度はニコリネが土俵に向かう……だが纏う服は普段着のままで、そんな彼女を呼び止める河童。
「その格好で土俵に上がるのかい? ちゃんと相撲の格好に着替えにゃダメだぜ」
「ええ、そうよね。土俵に入るにはドレスコードがある……どうぞ命じて下さいな」
 まさにその言葉を待っていたとばかり、命令をトリガーとして女子相撲の衣装に変身する。これで問題ないと土俵に上がり、そして振り向いて。
「では、力水を頂けますか?」
「お、なかなか本格的だね。ああ、もちろん」
 相撲好きらしく拘り、電子から清めの力水を受け取る。一口含み、力紙で口元を隠して所作を終えると、改めて土俵中央に歩み出て。
「さあ、参りますわ!」
「おう、来な、姉ちゃん!」
 立ち会いでまっすぐ相手と向かい合うニコリネ。その脳裏に浮かぶのは、歴代の力士が繰り広げた名勝負。
「おりゃー!!」
「む、おぉぉっっ!?」
 愛らしい容姿とは裏腹の、腹の底からの声を響かせてのぶちかまし。右を差しての四つ相撲で、粘り腰の相手を一気に押し込んでいく。
「どっせーいっ!」
「おぉぉぉ!」
 相撲愛を力に変えて、豪快な電車道での寄り切りに、観客の河童達も沸き立つ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
きゅうりー、きゅうりは要りませんかー?

各種取り揃えてありますよー



背中に幟を背負って、きゅうりの在庫状況を書きながら河童相手にきゅうりを売りつつオブリビオンの居場所を聞き出します
試食も出来ると幟には書いてありますよ(小さく切った各種のきゅうりが詰めて有るタッパが有ります)

あ、ちなみに売ってるきゅうりは
白いぼきゅうり
黒いぼきゅうり
いぼなしキュウリ
四葉きゅうり
英国温室型きゅうり
スライス型きゅうり
ピックルきゅうり
と、一杯有ります
これだけあれば大抵の河童のニーズには適うでしょうね!

あ、そこのおじさん(河童です、あんまり急いで歩いていないのを狙います)
珍しいきゅうりです、ちょっと見て行って下さいよ



「きゅうりー、きゅうりは要りませんかー? 各種取り揃えてありますよー」
 その背に幟を背負って、土俵の間を練り歩く銀花。相撲の合間で休憩している河童達の目を引きつける。
「お、そこのおじさん。珍しいきゅうりです、ちょっと見て行って下さいよ」
「ほほう。じゃが、わしはきゅうりには少々うるさいぞ?」
 いかにも通めいた中年男性(もちろん河童)を呼び止め、招き寄せる。そしてその彼の前に、次々ときゅうりを並べていく。
「えー、白いぼ、黒いぼ、いぼなしに四葉(すうよう)……これは英国温室型で、スライス型にピックルに……」
「お、ぉぅ? いきなりそんなに言われても分からんわ!」
 大小長短太細、様々なキュウリを前に、目を白黒させる河童。うるさいと言ってもそれはあくまで味の話、品種には拘りも知識もないようだ。
「ふむ、説明しても良いんですが……食べて貰うのが早いでしょうね」
「お、良いのか?」
 その問いには、幟を指差して答える銀花。『試食可能』としっかり記載されており、スライスしたきゅうりを差し出していく。
「それじゃ頂こうかね。……ふむ、ほうほう」
「どうですか。食べ比べもいいですよ?」
 美味そうに試食する河童を見ると、珍しいキュウリに惹かれて他の河童もわいわいと集まってくる。次々と試食の皿からきゅうりが消えていって。
「はいはい、試食もいいけど買っていってくださいね」
「うーん、でもおいら、お金ないし……」
 残念そうな表情を浮かべる子供の河童。それにキュウリを差し出しながら、問いかける銀花。
「だったら変わった河童の情報とか有りませんか。買い取りますよ」
「おお! それだったら……」
 そうして、キュウリと引き換えにオブリビオンの情報を集めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フロッシュ・フェローチェス
・アドリブOK
・POW行動
……うん、そーだよね、相撲ならカッパだよね、はっはー……。なんで気がつかなかった、アタシ!
キュウリや、目立った品物もないし話題もこれと言って、面白いことが浮かばない……!
とりあえず、真面目に相撲を取れば良いよね。良いはず……うん。

この白線に手を突いて、はっけよいのこったの合図で、組み合えば良かったっけ。
早業のカウンターで受け流して、地面に押し付け……え、両方が手を突いたら開始ってあぶな!……あ、普通に蹴っちゃった……。

待って待って!?アタシはキマイラフューチャーって、娯楽だらけの世界から……あふん。
あ、交渉が、成立しそう……なら抜く前に、してほしかったなぁ……がくり。



「……うん、そーだよね、相撲ならカッパだよね……」
 河童達の土俵を前に、乾いた笑みを浮かべるフロッシュ。
「なんで気づかなかった、アタシ!」
「どうした、相撲取らないのか?」
 ボヤいた所で、目の前の河童が消える訳でもない。と言って買収する為のキュウリもなく、気を引く為の話題も思いつかない。
「分かった、じゃあ相撲で。そう、真面目に相撲を取れば良いのよね、良いはず……」
 どうしても不安を隠しきれないながら、土俵に上がって仕切り線の前に立つ。相撲にはさほど詳しくないが、記憶を呼び起こし。
「ええと、確か、この白線に手を突いて、はっけよいのこったの合図で――ってっ!?」
「のこったっ!」
 だが正しくは、双方が手を突く事が合図、フロッシュが手をついた瞬間、河童がいきなりぶちかましを仕掛けてくる。
 不意を突かれる形となったが、身体に染み付いた反射がその脚を振り上げさせ――。
「あ」
 ――つまり、思いっきり蹴り飛ばした。白目を剥いてひっくり返る河童。
「土俵の上で対戦相手を蹴っ飛ばすなんて!」
「ま、待って待って、今のはわざとじゃ!」
 仲間を蹴倒された他の河童達は怒り心頭で迫ってくる。慌てて弁解しながら、なんとか面白い話で機嫌を取ろうと思考を巡らせる。
「アタシはキマイラフューチャーって、娯楽だらけの世界から、あふん――」
 が、正面に気を取られた隙に、背後の河童が彼女の尻子玉を引っこ抜く。ぎゅぽんっ、とお尻から何か大事なものが引き抜かれ、失われていく感覚。
「他所の世界の話か? 気になるなー」
「それは、抜く前に、してほしかったなぁ……」
 今更興味を示されても、もちろんどうしようもない。腰が抜け、尻を突き上げた格好で身体を痙攣させ、意識が遠のいていく――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

花羽・紫音
【ソロ希望】【アドリブ歓迎】【NG脱衣】

「相撲なんてとったことないけど、おもしろそうね」
ヒロイン服のまま相撲をして聞き込みをしようとするわ
でも相手は2m超えの豊満な擬人化した美女河童……張り手も投げも通じずに組み合ったまま胸で胸を潰されながら、屈辱の電車道で一方的に外まで出されてしまうわ

美女河童は罵倒すると同時に四つんばいで押さえつけて、10歳にも満たない擬人化した幼女河童に時間をかけて罵倒されながら尻子玉を抜かれしまうわ

その後は柱に縛られて幼女河童達の相撲の練習台にされそうだわ



「相撲なんてとったことないけど、面白そうね」
 正義のヒロイン・セラフィローズのコスチュームを身に纏い、土俵に上がる紫音。
「誰であろうと相手になるわ。かかってらっしゃい!」
「だったら、私が相手をしてもらいますわ」
 強気な言葉を受けて土俵に上がってくるのは、擬人化された美女河童。豊満な肉体と黒髪を持ち、頭の上に皿を乗せた美女――。
「……え?」
「ほら、相手をしてくれるのでしょう?」
 そしてその長身は、決して小柄ではない紫音が見上げる程。流石に想定しておらず、自然と気圧されてしまう。
「はっけよぉい……のこったっ!」
「の、のこった、うぐぅっ!?」
 立ち会いに喰らわせた張り手は、紫音の頭ほどはある大きな胸に弾かれる。四つに組み合えば力の差は歴然、投げは通用しない――と言うより投げを試みる余裕すらない。
「勝負あり、ですわ!」
「きゃあああっ!」
 土俵外に寄り倒され、胸が胸に押し潰される。あまりに屈辱的な電車道での敗北。
「弱すぎますわね……お仕置きですわ」
「な、何をっ……いやっ!?」
 見下された紫音は、そのまま四つん這いを強いられる。そのお尻の前に歩み寄る、幼い擬人化河童。
「お姉ちゃん、弱すぎ……だから、えいっ!」
「ひ、ぎぃっ!?」
 小さな手に尻子玉を握り締められ、目を見開き悶絶する紫音。じわりじわりと、お尻から何か大事なものが抜かれていく。
「お姉ちゃんにこれはいらないよね!」
「なにっ……やっ、あっ……ひぃぃんっ!?」
 じっくりと時間をかけて引っこ抜かれると、白目を剥いて崩れ落ちる紫音。脱力した身体は幼女河童達の稽古場に運ばれ、鉄砲柱に括り付けられる。
 そして幼女達の愛らしい声と、突っ張りが肉を撃つ容赦ない音が、稽古場に響き渡る――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
ステレオタイプな河童さん、ね。
相撲をとるとゆーことを考えるとなー。
やっぱり擬人化系河童さんの方が戦いやすいよね。
普通の河童さんは甲羅がね。
そのせいで重心とかちょっと違うってゆーか。
骨格もなんか違うからやり辛いよね。
勝てないとは言わないけどね!
まぁ、友好を深めるための相撲だしね。
ちゃんと戦えた方がいいよね。
とゆーことで擬人化系と一戦やりますか。
忍として、武芸者として鍛え上げた肉体と体幹。
がっちりと組み合っていくですよ。
力を巧みに受け流しながら時間をかけて呼吸を把握。
タイミングを合わせて相手の力を利用して投げるですよ。
上手に力を打ち消してふわりと、ね。
後はお酒でも飲みながら話せばいいんじゃない?



「普通の河童さんは甲羅がね。そのせいで重心とかちょっと違うってゆーか」
 と言う事で、擬人化河童の土俵を訪れる鬼燈。
「うん、相撲をとるとゆーことを考えるとなー、やっぱりこっちの方がね」
「ん? 私達と相撲取りたいの? いいよ、大歓迎!」
 皿以外は人とさして変わらぬ美女河童が、それを迎え入れてくれる。土俵中央でしっかり仕切って、向かい合って。
「それじゃ、いくよ。はっけよーいっ!」
 可愛らしく見えても流石は河童と、鍛えられた肉体でぶつかってくる相手。特に下半身は安定して、がっぷり四つで怒涛の寄りを仕掛けて来る。
「ほらほら、のこったのこったぁっ!」
「むむ、なかなかやるですねっ!」
 その圧力を真っ向から受け止めながら、じりじり押されていく鬼燈。いや、そう見えて巧みに力を受け流し、土俵際を背負わない。
「むぅぅっ……だったらこうっ!!」
 らちが明かないと、今度は投げを仕掛けてくる相手。だが、武芸者として鍛え上げた体幹は、そう簡単には揺らがない。しっかり踏ん張って堪えながら、相手と呼吸を合わせていく。
「……掴んだっぽいっ!」
「ひゃあっ!?」
 そして、その呼吸が完全に噛み合った瞬間、マワシをそっと引きつける。相手の力を利用し、ふわりと柔らかな投げで土俵に転がした。
「うわ、負けたー!」
「勝ったっぽい!」
 大の字に土俵に転がり、悔しそうに声を張り上げる河童。そんな彼女に堂々と勝ち名乗りを上げてから、手を差し伸べる鬼燈。
「じゃ、相撲も終わった事だし。後はお酒でも飲みながら話すですよ」
「ん、いーね!」
 勝負が終われば後は楽しく。跳ね起きた女河童と土俵を降りて、のんびりと語らいながら情報を集めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸・桃琴
郷に入っては郷に何とかって聞くよね!
【礼儀作法】だいじということで、
相撲とります!

桃は拳法家だけど、今回はがっちり組んでいくよ!
河童さんの突っ張りに耐えながら組み付くのを狙う
身長がだいぶ違うと、突っ張りも顔まで届かずに
おなかくらいかな?

フゲッ……くぅぅ……まだっ!
おなかを何度も張られると悲鳴を漏らすけど
ここは【激痛耐性】のある桃だもん、
我慢強く耐えて、【怪力】で
【体勢を崩す】ことを狙うー!

河童力士さんの踏ん張りもすごいと思うけど
ここは胸を……おなか?を合わせる中
【力溜め】て一気に投げ飛ばすっ!

手合わせありがとー!
どう?桃は強かったかな?
仲良くなれたら、
オブリビオンの居場所を教えてもらいまーす!



「郷に入っては郷に何とかって聞くよね! 桃も相撲を取ります!」
「おお、でっかい……!」
 元気いっぱい、土俵に上がる桃琴。河童達は、巨人族の大きさに目を丸くし……だが構わず土俵に上がってくる。
「けど、デカいからって勝てると思うなよっ!」
「そうこなくっちゃ、いくよっ、はっけよーいっ!」
 とはいえここまで身長差が有ると、普通の相撲の定石など意味を為さない。桃琴が手を伸ばせば、まわしまではやすやすと手が届くし――。
「させるかっ、どすこぉいっ!」
「フゲッ……!」
 逆に、河童側は簡単に懐に潜り込んでくる。突っ張りも顔ではなくお腹に命中し、桃琴の腹筋を撃ち抜く強い衝撃。
「くぅぅっ……まだっ……」
「こっちもまだまだっ、のこったぁっ!」 
 怒涛の突っ張りに何度もお腹を打たれ、内臓が圧迫される。苦しさに呻きを漏らし、口の端から唾液を零す桃琴。
「……つ、かまえ、たーっ!」
「何っ、ぐぅっ!?」
 それでもマワシさえ掴んでしまえば、巨人の力で一気に引きつける。河童も粘り腰を見せるが、しっかりと胸……ではなくお腹を押し付けて。当然押し付けるだけでも痛むが、我慢。
「それーーっ!」
「っ、くぅぅっ!?」
 そのまま、粘り腰ごと豪快に投げ飛ばした。勢い余って土俵から転がり落ちる河童。
「えへへ。どう? 桃は強かったかな?」
「くぅ、負けたかぁ……いや、強かった!」
 種族が違おうと体格が違おうと、相撲を取れば友達。立ち上がった河童と握手をかわす桃琴。
「次やる時は、負けないぞ!」
「桃だって負けないよ! ……ところで、聞きたい事があるんだけど」
 そして、そんな友達に、オブリビオンの居場所を尋ねていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オリヴィア・ローゼンタール
神事としての格闘技、なかなか面白そうです

河童とは水の妖魔らしいので河原を探索し、相撲をしているのを見つければ混ぜてもらう
相撲なる格闘技がブームだそうで、一手御指南いただけますか?
……これ(まわし)がユニフォームですか?
似たような面積の水着(ビキニ)でご勘弁を

【トリニティ・エンハンス】で水の加護を得て、水辺でも十全に動けるように(地形耐性・足場習熟)
突っ張って押し出したり、組み付かれて投げられたり、勝ったり負けたりして楽しむ
お強いですね! ですがまだまだ!

休憩のタイミングで【情報収集】
このブームの火付け役になった方がいるとも聞きましたが、どなたかご存じないでしょうか?

聞き出せたらまた相撲に興じる



「神事としての格闘技、なかなか面白そうです」
 興味を露わに、河原で相撲を取る河童達の元に向かうオリヴィア。
「一手御指南いただけますか? 格好は……これでご勘弁願いたいのですけど」
「ん? おう、もちろんだぜ」
 纏うのは大胆なビキニで、布面積ならマワシとさほど変わらないか、あるいはそれより大胆なほど。それなら問題ないと、大柄な河童と向かい合う。
「それじゃあいくぜ。はっけよい、のこったっ!」
「のこったっ!」
 見様見真似ながら、なかなか堂に入った立ち会いで相手とぶつかりあう。豊満な肉体を押し付けながらの全力の寄り、マワシとビキニを掴んでがっぷり四つ、力負けもしていない。
「やるな……だが、ふんっ!」
「っ、きゃあっ!?」
 とはいえやはり相手に一日の長があり、ビキニを引っ張り上げられて上手投げでひっくり返されてしまうオリヴィア。河童が胸を張ってこちらを見下ろす。
「どうだ、参ったか?」
「お強いですね! ですがまだまだ!」
 だがすぐに立ち上がり、再び挑んでいく。次第にコツを掴むと、オリヴィアも河童を土俵から突っ張りで押し出して。
「ぐぅぅっ!? やるなぁ、だがまだだぜ!」
「ええ、もちろんです!」
 胸で寄り切り胸板で寄り切られ、マワシを掴んで投げ飛ばし、ビキニで投げ飛ばされ……存分に相撲を楽しむ。他の河童達とも相撲を取り、流石に疲れて一休み。
「このブームの火付け役になった方がいるとも聞きましたが、ご存じないでしょうか?」
「ふぅむ? そういえば上流の方で……」
 休憩の間はもちろん情報収集。親しくなった事もあり、色々な話を聞く事ができて。
「さぁて、それじゃあそろそろ再開しようぜ!」
「ええ、そうですね!」
 それはそれとして、休憩後もしっかりと相撲に興じていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『蝦蟇河童』

POW   :    跳躍浴びせ倒し
単純で重い【跳躍からのボディプレス】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    蝦蟇突っ張り
【張り手】が命中した対象に対し、高威力高命中の【舌の攻撃を交えた連続の張り手】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    蝦蟇ベロ攻撃
【口】から【鞭のような長い舌による巻き付けや投げ】を放ち、【痛みや拘束】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――河の上流に、変わった河童が住み着いている。やたらと相撲が強いらしい。
 仲良くなった河童達から、そんな話を聞き、そちらへ向かった猟兵達。すると情報の通りに、河童のような、蛙のような、変わった妖怪達が待ち構えていた。
「ゲコゲコ、良く来たな。お前達もオレ達と相撲を取りに来たのか? 今まで挑戦しに来た妖怪達は、みんなオレ達には勝てなかったがな!」
 長い舌を持つその妖怪――蝦蟇河童は、喉を鳴らして笑う。全員しっかりとまわしを締めて、土俵の上で胸を張って。
「それでも挑んでくるって言うなら、受けて立つぞ。ただし、妖怪相撲でな!」
 蝦蟇達は皆、普通に相撲をとっても十分な実力者。だが、蛙の跳躍力での浴びせ倒し(避けられたら足から着地する)や、舌を使った突っ張りや投げと言った、普通の相撲では有り得ない技も使ってくる。相撲を挑むなら、先程の河童達以上の強敵なのは間違いない。だが相撲で勝てば、怪我をさせず安全に骸魂を抜く事が出来る。
 逆に普通に戦闘を挑めば、怪我をさせる可能性も多少はあるが、その分勝つのは簡単になるだろう。後に残る大怪我さえ避ければ、より確実に助けられるとも言える。
 どちらを選ぶのかは、各々の猟兵達次第だ。
ニコリネ・ユーリカ
尋常の相撲じゃ勝てなさそうね
あなた達が妖怪式でいくなら私は猟兵式でいくわ

女力士として土俵に上がり
UCで相撲甚句を歌いつつ四十八手を踊る
あなた達も角力ならこの雄壮な節に魂が震える筈よ


四股を踏め
世界に選ばれし猟兵よ
幾多の蛙を押し倒し
数多の蟇を引き倒し
突っ張る手に金星を掴め
はー、どすこい、どすこい

元々相撲には穢れを祓う神力がある
力強い歌と舞で蝦蟇達に潜む悪しき心を浄い
骸魂の力を弱めた彼等と正々堂々相撲を取る

立ち合い押し込まれても平常心
力を素早い技で切り返すのが相撲の妙
体格を武器に出来ない私は横から攻めて廻しを掴ませず
右方向に動き休まず攻めて押し切る!
名勝負を神に納め、この地の荒ぶりを鎮めてみせるわ



「尋常の相撲じゃ勝てなさそうね……あなた達が妖怪式なら、私は猟兵式でいくわ」
 女力士として土俵に上がるニコリネ。すぐさま仕切ろうとする蝦蟇河童を手で制すると、土俵の中央に歩み出る。
「四股を踏め 世界に選ばれし猟兵よ――」
 朗々と歌い上げるのは、相撲甚句だ。同時に四十八手の決まり手を表現するように踊る、伝統の形。相撲への愛をこめ、腹の底から声を出して謳い上げる。
「幾多の蛙を押し倒し 数多の蟇を引き倒し 突っ張る手に金星を掴め――」
「「はー、どすこい、どすこい……はっ!?」」
 手拍子と合いの手を返し、そして我に返る蝦蟇河童達。元より相撲は神事、ニコリネの魂に響く歌声と合わされば、悪しき骸魂を鎮める力が土俵を満たす。
「やはりあなた達も角力。この雄壮な節には魂が震えるようね」
「そ、そんな事はない。オレの妖怪相撲でねじ伏せてやる!」
 完全に無力化する事は出来ないが、元よりそのつもりもない。舌を引っ込めて堂々と仕切る蝦蟇河童に対し、こちらも真っ向から立ち会う。
「はっけよいっ!」
「……ぐっ!!」
 だが妖怪特有の技がなくとも、蝦蟇河童は強い。立ち会いのぶちかましに押され、大きく体勢を崩してしまう。まわしへと手が伸びてきて。
「むぅっ!?」
 そこで右に動きながら、相手の懐に潜り込むように攻め返す。相手の力に素早い技で対抗し、まわしを掴ませない。
「いきますっ!」
「うぉぉっ……!?」
 逆に力と体格に劣る筈のニコリネが、蝦蟇河童の身体を押しこんでいく。相手も土俵際で、俵に足をかけてしっかりと踏ん張って。
「これ……でっ……うりゃあっ!」
 そこへ力を振り絞り、土俵から寄り切って見せる。小兵が真っ向から挑み勝った名勝負に、観客から――骸魂に憑かれている筈の蝦蟇河童達からも、歓声が上がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フロッシュ・フェローチェス
・アドリブOK
河童がトラウマに……いや、負けっぱなしじゃいられない、リベンジだ。
え?……違う、相撲のじゃなくて、戦闘で雪辱を……話を聞いて!?

やるしかない。残像で的を絞らせず、早業の回避でいなし、リズムを崩していこう。浴びせ倒しも闇雲には使えないでしょ。
野生の勘を活かして、紙一重でかわして焦らす……チャンスを待つよ。

なんだろ。さっきから違和感で、動きづらい。
なら一気に決め……っ!?なに今の、奇妙な感触がってあの転がってる碧色のは……!
まさか仕返しでわざと抜けやすくしたの!?くっ、崩れ落ちる前に、UCでけたぐりを決める!
うー……アレはたしかに、アタシが悪いけど!でもこん……あ、力が……がっくし。



「負けっぱなしじゃいられない……リベンジだ!」
 河童がトラウマになりかけている――あるいはもうなっているフロッシュ。このままではいられないと、土俵に上がる。
「ほう、相撲で挑んでくるとはいい度胸。オレが相手をしてやる!」
「え、違う、そうじゃなくて戦闘で雪辱を……話を聞いて!?」
 そして当然のように、話を聞いてもらえない。仕切った蝦蟇河童が、勢いよくぶちかましてくる。
「はっけよいっ!」
「ああ、もうっ……!!」
 残像を生むほどの速度で、それをなんとか回避する。さらに向かってくる舌での突っ張りも、彼女には掠りすらしない。
「ええい、ちょこまか逃げるなっ!」
「逃げてないしっ……!?」
 狭い土俵も全く苦にせず、避け続けてチャンスを待つ……が、先程から覚える、妙な違和感。むずむずとお尻が疼くような。
「仕方ない、一気に決めっ……!?」
 疼きに耐えられなくなる前に決めようとする――が、動きを変えた瞬間、きゅぽん、と鳴り響く音。奇妙な感触、抜ける力。
「な、なに今の、って、あれ……!」
 そして視線を巡らせたフロッシュが見たのは、土俵に転がる碧色の玉。さっきよく見せられたそれは、紛れもない尻子玉だ。どうやら入れ直す時に、わざと抜けやすくされていたらしい。
「まさか、そんなっ……って、うわ、ちょっとっ!?」
「隙ありっ……うぉっ!?」
 腰砕けになるフロッシュへぶちかましを仕掛けて来る蝦蟇河童へ、なんとかけたぐりを合わせて土俵に転がす。
 だがそれは彼女自身にもトドメとなり、遅れて土俵に突っ伏した。
「うー……アレはたしかに、アタシが悪いけど、でも、こんにゃ……」
 まるで先程の再現のように、再び尻を突き上げ痙攣する。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オリヴィア・ローゼンタール
河童と……蛙……?
確かに色合いは近いですが……

ともあれ相撲で勝負
先の河童で相撲のセオリーは覚えました(学習力)
張り手を【見切り】【受け流す】

ボディプレスを躱しつつ、舌を凌ぐ
強化された敵を複数相手に、殺さずというのはなかなか難儀ですね
……しかしこんな攻撃が罷り通るなら、律儀に水着を着続ける必要はなかったのでは……?

四方八方からの舌で雁字搦めにされるも、逆に言えば敵もまた動きが止まる
そういえば、土俵に塩を撒いて清めるというプロセスがありましたね? このように!

【聖天烈煌破】を地面に向けて放ち、衝撃で敵の【体勢を崩す】
絡み付いた舌ごと身を捩り、ジャイアントスイングの要領で振り回して【吹き飛ばす】



「河童と……蛙……? 確かに色合いは近いですが……」
 首を傾げながら土俵に上がり、蝦蟇河童との相撲に挑むオリヴィア。舌を交えた激しい突っ張りの嵐を、巧みに受け流していく。
「先程の勝負で、相撲のやり方は覚えました!」
「むむ、ならばこうだっ!!」
 それならばと蝦蟇の跳躍力でのしかかりを仕掛けてくる蝦蟇河童。回避してもすぐ跳び上がり、幾度となく身体を降らせてくる。
「当たりはしませんっ……が……」
 通常の相撲では有り得ない攻撃をいなしながら、ふと疑問を抱く。こんな相撲が相手なら、律儀に水着で付き合う必要はなかったのでは……?
「ゲコッ、隙ありっ!」
「っ、しまったっ!?」
 そんな疑問で集中力が途切れた所に、舌が突っ張りではなく絡みついてくる。オリヴィアの豊満な身体が、強調されるように雁字搦めになっていく。
「くっ……!」
「ゲコゲコ、このまま投げ飛ばしてやるっ!」
 舌を出したまま器用に喋りながら、一気に投げを仕掛けてくる蝦蟇河童。踏ん張るが足が徐々に浮き上がり……だが動じる事なく、相手をじっと見つめる。
「……そういえば、土俵に塩を撒いて清めるというプロセスがありましたね?」
 オリヴィアの手に握られるのは、塩ではなく光――圧縮された眩い光球。それを思い切り、地面に叩きつけた。
「ぐぁっ!?」
「今ですっ!」
 土俵が祝福で満たされ、その衝撃によって体勢が崩れる蝦蟇河童。その隙をつき、その絡みついた舌を握りしめるオリヴィア。
「こちらが動けないと言う事は……あなたも動けないと言う事です!」
「お、ぉぉ、ぉぉぉぉぉっっ!?」
 そのまま怪力で、ハンマー投げのようにぶん回し、放り投げる。土俵の外へと豪快にすっ飛んでいく蝦蟇河童。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸・桃琴
やたらと相撲が強い蝦蟇さんか~
よーし、今度も相撲で勝負するよ!
はっけよーい、のこったっ!

桃のほうが大きいとは思うけど、
長いベロってたぶん桃の上半身や顔まで届くよね
胸やほっぺを痛烈に打たれたら痛いよね~

あっあっ!……あう☆ぶぁぁっ☆
胸は痛いしほっぺ打たれたら涙が出るし、
でも【激痛耐性】の我慢!
【怪力】を生かして組み付いて土俵際に追い詰めます

蝦蟇さんの次の手は必殺の跳躍浴びせ倒しかな?
ええと、避けられなかったら
コスチュームか地形とか吹き飛んじゃいそうだけど、
倒れるのは堪えてっ
今度は桃の番……!

《幸家・桃龍/未完成》で
むき出しになった体を浴びせ倒すよ!

ふぅっ、桃の勝ちかな?
骸魂、抜かせてもらうねっ♪



「よーし、今度も相撲で勝負するよ! はっけよーい、のこったっ!」
 蝦蟇河童に対しても、正面から相撲を挑む桃琴。だが流石に相手はオブリビオン、先程以上に体格で勝てる相手ではない。
「デカいくらいでオレに勝てると思うなっ!」
「あっ、あっ!? あうっ☆」
 長い舌は桃琴の上半身まで届き、痛烈な突っ張りに何度も打たれてしまう。胸を打たれて声を漏らし、顔を打たれれば涙が滲む。
「そぉら、どうだっ!」
「ぶぁぁっ☆ で、でも負けないよっ!」
 それでも、痛いは痛いが体格差での優位は揺らがない。強引に組み付いて、一気に土俵際に追い詰める。
「どうだっ、このまま、寄り切っちゃうよっ!」
「ぬぅぅっ、やるなっ!」
 だが、追い詰められた蝦蟇河童も動揺の様子はない。大きな手ではまわしが掴み難く、その隙をつかれて腕の中から逃げられる。
「こいつを喰らえっ!」
「っ……むぎゅううっ☆」
 全体重を乗せた強烈なぶちかましが、避けきれない胸に炸裂する。重い衝撃を受けてコスチュームが吹き飛び、薄い胸が潰れて息が詰まる。
「どうだっ、このまま潰し……何っ!?」
「ま、まだ、まだぁ……!」
 だが、そのまま寄り倒されそうになる所を、なんとか強引に踏ん張って見せる。仰け反る身体を起こすだけで、蝦蟇河童の身体を押し返して。
「今度は桃の番……いっくよぉぉぉっ!」
「っ……むぎゅううううっ!?」
 闘気を全身に漲らせながら、勢いよくのしかかり、押し潰す。ボディプレスの衝撃で脆くなっていた土俵は、巨人の体重に耐えられずヒビが入って。
「ふぅっ、桃の勝ちかな?」
「きゅううう……」
 土俵に埋まり、呻きを漏らす蝦蟇。その身体から、河童の骸魂が抜けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
んー?
これは河童ではなく蛙っぽい?
蝦蟇河童ですか?
結局それはどっちなのです?
ふむふむ、なるほどなー。
興味ないから別に答えはどーでもよかったんだけどね。
それはさておき…さっそく戦うっぽーい。
手荒くぶん殴ってもいい気もするけど仕事だからなー。
すっごく面倒だけど相撲でがんばるっぽい。
<隠忍の見えざる手>でバレないように補助を、ね。
バレなければイカサマはイカサマではないともゆーしね。
シノビ的には全然おーけーですっ!
とゆーことで念動手を自身に重ねて身体能力を強化。
さらに相手の動きをさりげなく妨害。
あとはポイっと投げてお仕事をサクッと終えるですよ。
やっぱり念動手は便利だね!



「んー? これは河童ではなく蛙っぽい? 蝦蟇河童ですか? 結局どっちなのです?」
 どうにもややこしい、と頭を捻る鬼燈。
「蝦蟇が河童の力を得て最強になったのがオレ達だ!」
「なるほどなー」
 まあ実の所、どっちであろうと全く興味はない。心底どうでも良さそうに答え、面倒そうに蹲踞する。
「オレに相撲で挑もうってのか、受けて立つぞ!」
「手荒くぶん殴っていい気もするけど……仕事だからなー」
 妖怪相撲にもそこまで興味はないが、そちらの方が良いと言うなら仕方ない。グッと仕切って立ち会うと、真正面からぶちかましていく。
「喰らえっ!」
「おおっと?」
 そのぶちかましに合わせて、蝦蟇河童は舌突っ張りをぶつけてくる。リーチの外からの突然の奇襲、だが動じる事なく受け流して。
「まだまだっ、のこったぁっ!」
 蝦蟇河童はさらに、その腕でも突っ張りを繰り出してくる。舌と両腕、実質3本の手から繰り出される怒涛の突っ張りは、2本の腕では決して繰り出せない手数。
「む、むぅぅっ!?」
「どんどんいくっぽい!」
 ――なのだが、鬼燈はそれに真っ向から打ち合い、打ち勝っていく。蝦蟇河童の身体に打ち込まれる、無数の突っ張りの衝撃。
(バレなければイカサマはイカサマではないとゆーしね。シノビ的には全然おーけー!)
 そこには、密かに展開した見えざる念動手の張り手も混ざっていたりする。まあ相手が舌を使うのだし、律儀に正々堂々挑む必要もない。
「って事で、ぽーいっ!」
「うぉぉっ!?」
 まわしを掴もうと手をのばし、阻まれても代わりに念動手でがっちり。最後は豪快に放り投げ、相手を土俵にひっくり返した。
「やっぱり念動手は便利だね!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
蛙の相撲取りですか……、蝦蟇の油とか言って体にオイルを塗ったりしてないでしょうね?

あ、私も相撲で勝負しに来ました、相手はどの蛙です?


折角なので私もまわしを着けます
でも、上半身裸になれとか言われたらセクハラでぶっ飛ばし確定ですよ(お年頃なのでブラジャー(Bカップ)は死守!)

立ち合いでは徳俵いっぱいまでさがって相手の様子を見れるように警戒しておきます
私の一手の為でもあるんですけどね


初手でユーベルコードの限界を超える一撃を発動します!
この時、使用する装備は……、今装備している装備品と言えばまわしかブラジャーしかありませんね

とりあえず、これで思いっきりぶちかましを喰らわせます!



「蝦蟇の油とか言って体にオイルを塗ったりしてないでしょうね?」
「失礼な。そんな事をするものか!」
 銀花の問いかけに、不満そうに頬を膨らませる蝦蟇河童。じゃあ舌を使うのは良いのかと言うと、まあ何か拘りがあるのだろう。
「まあ良いですが。相手はどの蛙です?」
 そんな蝦蟇河童に相撲を挑む銀花は、せっかくなのでしっかりとまわしを締めて土俵に上がる。流石に上は恥ずかしいのでブラジャーだが。
「上半身裸になれとか言われたら、セクハラでぶっ飛ばし確定ですよ」
「ゲロゲロ。そんな貧相なモノ見ても嬉しくないゲコ」
「Bカップです、貧相ではありません!」
 喉を鳴らして笑う蝦蟇河童に、カチン、とこめかみを引き攣らせる銀花。睨みつけながら、徳俵いっぱいまで下がって仕切る。
「そんなに下がって、怖気づいたか? ゲコゲコ」
「良いからさっさといきますよ。はっけよぉぉい……っ!!」
 グッ、と土俵を踏みしめる足に、限界以上の力が籠もる。勝負は立ち会いの一瞬、土俵を思いっきり踏みしめて。
「のこったぁっ!」
「げぶぅぅっ!?」
 限界を越えた渾身のぶちかましが、ただの一撃で蝦蟇河童を土俵から吹き飛ばした。
「ふぅ……大したことありませんでしたね!」
 土俵下の蝦蟇を、堂々と胸を張って見下ろす銀花。相撲に負けた蝦蟇から骸魂が抜けていき、元に戻って顔を上げ、
「ゲコ?」
「なんですか? ……おや?」
 なお、限界を越えた一撃は、反動で装備を思いっきり吹き飛ばす。そして銀花が身につけていた装備はブラジャーとまわしのみなので。
「……見ましたね?」
「……見てないゲロ」
 顔を赤くして胸を庇い睨む銀花から、視線を逸らす蝦蟇。

大成功 🔵​🔵​🔵​

迅雷・電子
【心情】げっ…!あの時の蛙…!あの時はなんだかんだ気持ちよく相撲できたけどやっぱ蛙は苦手だね…でもそんなこと言ってられないね!取ってやるよ!あんた達の土俵でね!

【作戦】もちろん相撲を取るよ!敵の浴びせ倒しや舌やつっぱりは【見切り】で避けるか、【激痛耐性】で耐えるよ!そしてこっちは1対1での相撲の時は張り手や投げ、舌を掴んで【怪力】で投げ飛ばして土俵から落とすよ!たくさんいるし正々堂々1体1で来るとは思えないからその時は舌を掴んでのびったんびったんや連続つっぱりを使わせてもらうよ!
「ふぅ…蛙は苦手だけどあんた達との相撲も楽しいね!」(絡み・アドリブ・ピンチOK)



「げっ……! あの時の蛙……!」
 蝦蟇河童と強い縁のある電子。もちろん個体としては別物なのだろうが、以前にも会った事のある妖怪の姿に表情を歪める。
「やっぱ蛙は苦手だね……でもそんなこと言ってられないね!」
 だが例え相手が苦手な蛙でも、相撲とあれば逃げる訳にはいかない。堂々と土俵に上がり、真っ向から対峙する。
「いくよっ、見合って見合ってっ!」
「はっけよぉいっ!」
 真正面から立ち会い、ぶちかましを仕掛けようとする電子。対する蝦蟇河童は、舌でいきなり突っ張って来る。
「ぐっ!! 効かないねぇ!」
「何っ!?」
 胸を打たれて息を詰まらせ、だがしっかりと踏ん張り耐える。そのまま間合いを詰め、相手のまわしを握り締めた。
「そぉれぇっ!」
「ゲコォッ!?」
 そのまま豪快な女横綱の下手投げで、土俵に叩きつける。骸魂が抜けていく蝦蟇を尻目に、仁王立ちで他の蝦蟇河童を土俵の上から見下ろして。
「さあ、次っ、来な!」
「なら、次はオレが相手だっ!」
 蝦蟇河童達を次々と迎え撃っては打ち倒していく。蝦蟇河童の強力な浴びせ倒しも、腰を落として受け止め、居反りで土俵から叩き落とす。
「どうだいっ……うわっ!?」
「ここまでやられちゃ、手段は選ばん!」
 だが連戦連敗の蝦蟇河童は、立ち会いも無視して舌を伸ばして来た。それも残りの河童達全員が、電子の身体を絡め取る。
「ゲコゲコ、このまま蝦蟇鯖折りで締め潰してやるゲコッ!」
「こ、こいつらっ……」
 大きな胸、細い腰がギチギチと締め上げられ、身体が軋む。じわじわと体力を奪われ、呻きを漏らす電子。
 必死に耐えるが、そのまま膝をつかされそうに――。
「ま、だ、ま、だぁぁぁぁぁっ!」
「ゲコォォッ!?」
 だがそこで底力を見せ、グッと踏ん張り、逆に相手の舌を両脇に抱え込んだ。全員分をしっかり抱えると、渾身の力を振り絞る。
「どっすこぉぉぉぉぉぉぉぉい!!
「「ゲコゲコォォォォッ!!」」
 そのまま豪快に、怪力で相手を土俵に叩きつける。まとめて積み重なり、骸魂が抜けていく蝦蟇達。
「ふぅ……蛙は苦手だけどあんた達との相撲も楽しかったよ!」
 土俵中央、唯一仁王立ちで残る電子は、そんな彼らに笑みと共に声をかけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『カッパ海坊主』

POW   :    河童大相撲
【踏み込みからの張り手】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    サゴジョウアーツ
【半月刃の付いた三節棍】で攻撃する。[半月刃の付いた三節棍]に施された【神将沙悟浄】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
WIZ   :    河童のナイアガラ流し
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【水】属性の【滝】を、レベル×5mの直線上に放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「迷惑かけて悪かったな。お前達のお陰で元に戻れたよ、ゲロゲロ」
 蝦蟇河童――いや、河童の骸魂が抜けたので蝦蟇が、頭を下げて礼と謝罪を口にする。
「オレ達はただの相撲好きな蝦蟇妖怪だったんだが、突然呼ばれた気がして、気づいたらあんな事に……そう、呼び声はあっちから聞こえたな」
 と言う訳で、その情報に従い、さらに川の上流に向かうと、再びそこに設置された土俵。ただし、通常の土俵より若干大きめだ。
「むむ、あんた達、蝦蟇河童達を倒したのか、やるなぁ!」
 その土俵の上にいたのは、青い髪の河童の少女。猟兵達を見回すと、感嘆の声を浮かべてみせる。
「へへっ、でもおいらはもっと強いんだから!」
 着ている着物を脱ぎ捨てると、さらしとまわし姿で堂々と蹲踞する。小柄で可愛らしいが、その身に秘めた相撲の才能は計り知れない。――の、だが。
「そして……おいらの力で、この世界を土俵でいっぱいにするんだ!」
 骸魂に取り憑かれたその瞳は、ギラギラと輝いて。おそらくは善良な河童の少女だった筈が、世界崩壊の野望に取り憑かれている。
 首に巻かれた襟巻きは、その骸魂の一部。そこから伸びた海坊主の腕は、凶悪な三節棍を握っている。迂闊に相撲を取ろうと近づけば、ざっくりと斬り裂かれてしまうだろう。
「だからあんた達も、おいらが相撲でやっつけてやる!」
 だが河童の少女は自身の骸魂に気づいていない。あくまで相撲のつもりでこちらに勝負を挑んでくる。
 なんとしても彼女から骸魂を引き剥がし、正気を取り戻してやらなければなるまい。
迅雷・電子
【心情】今度はあの娘かい…あの娘も前に依頼で相撲取ったけど今回は前と違ってかなりやばそうだね…なんにしても目を覚まさせてあげないとね!

【作戦】「格好もより力士らしくなったじゃないか!一丁取ろうじゃないか!」と【挑発】してこちらに注意を向け取り組みを開始するよ!
張り手や三節棍、滝は【見切り】でよけるか【怪力】で受け止めるか【激痛耐性】で耐えるよ!それら攻撃からの【カウンター】で【2回攻撃】の雷電張り手を食らわしてからの上手投げを決めるよ!「世界が崩壊なんてしたら相撲も取れないだろうが!もっと考えな!」【絡み・アドリブ・ピンチOK】



「同族とは闘った事があるけど……前と違ってかなりやばそうだね」
 以前にも、カッパ海坊主と戦った事のある電子。その時とはまた違った、狂気に満ちた瞳を感じ取り、自然と気を引き締める。
「なんにしても目を覚まさせてあげないとね。さあ、一丁取ろうじゃないか!」
「もちろんっ、おいらがやっつけてやるっ!」
 土俵に上がれば当然のように、河童も相撲に応じて来る。だが当然、海坊主の腕は相撲に拘らない。
「見合って見合って……はっけよぉいっ!」
「……っ!」
 立ち会い早々、まずぶちかましの代わりとばかりに繰り出される、豪快な滝の迸り。流石に真っ向勝負とはいかず横跳びにかわせば、今度は河童自身がぶちかまして来て。
「この、逃げるなっ!」
「好きで逃げてる訳じゃ……ぐぅぅぅっ!!」
 ぶちかましと一緒に振り下ろされる三節棍。その柄を受け止める事で刃を阻むが、両腕が塞がった所に叩き込まれる河童のぶちかまし。無防備な胸に衝撃を受け、息が詰まる。
「ほらほら、どうだっ、おいらの相撲はっ!」
「っ、ぐっ……こんのっ……!」
 さらに突っ張りを受ければ、苦悶に歪む顔。さらに顔を赤くし、じりじりと後退する。三節棍を握る手も緩み、離れて――。
「いい加減に……しなっ!!」
「ふぐぅっ!?」
 その刃が肉体に届く寸前。電光一閃、強烈な張り手が河童の身体を揺らがした。体勢が崩れた所で踏み込み、まわしを掴む。
「世界が崩壊なんてしたら相撲も取れないだろうが! もっと考えなぁっ!」
「うわああっ!?」
 そのまま一気に、豪快な上手投げ。踏ん張る隙も与えない豪快無比の一撃が、河童を土俵に転がした。
「くぅぅぅっ、強いなっ。けどまだ負けてないっ!」
 すぐに跳ね起きて来る河童。まだまだ元気いっぱいと言う所だが、海坊主の腕が若干力を失ったようにも見える。
 このまま相撲で負かし続ければ、骸魂を引き剥がせるかもしれない――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花
あ、ちょ、ちょっとそのさらしを分けて下さい! 何ならその襟巻でも良いです!
ちょっとスケベな蝦蟇の所為で(濡れ衣です)擦れて痛いので!



一応、さっき脱いだ上の服をもう一度来ていますが下はまわしと言う珍妙なスタイルです


相撲で勝負をすると言う風に誘導して、前回と同じ戦法でユーベルコードの限界を超える一撃をぶちかまして(現状だとマッハ7・6)相撲を取る積りですが、今回は相手に凶器が有りますからね

低空タックルで突き飛ばし作戦で行くか、襟巻きを掴んでユーベルコードで出せる速さで思いっきり引っ張って土俵から外へと放り投げてやる作戦で行くか、相手の襟巻き先端の凶器の位置で決めましょう



「あ、ちょ、ちょっとそのさらしを分けて下さい! 何ならその襟巻でも良いです!」
「むっ、ダメだ。これはおいらのだ!」
 銀花の要求に、ぶんぶんと首を横に振る河童。ちなみに吹き飛んださらしの代わりは、さっき脱いだ服を着ている。
「くぅ、ケチ臭いですね。こっちはちょっとスケベな蝦蟇の所為で擦れて痛いのに……」
 蝦蟇が聞いたら濡れ衣だと抗議するだろうが、あいにくと着いてきてはいない。土俵に上がると、真っ向から対峙する。
「さあ、勝負ですっ!」
「おう、受けて立つぞっ!」
 しっかりと仕切った銀花の狙いはもちろん、先程同様に先制の神速ぶちかまし。とはいえ今度は相手に海坊主の腕がある、先程と同じようには行くまい。
「見合って見合ってっ!」
 河童の掛け声を聞きながら、脚にさらに力をこめる。その視線は河童ではなく、海坊主の腕に注視して。
「はっけよいっ!」
 立ち会いの瞬間、繰り出す神速のぶちかまし。そしてそれを迎え撃つべく、海坊主は三節棍を振るって来る。
 音速を越えたスピードにも対応し、カウンターで繰り出される刃。真っ直ぐにぶちかませば、銀花の身体は自らの速度で断ち切られる事になる――。
「甘いですねっ!」
「んぎゅっ!?」
 だがそれを立ち会いの構えで読んでいた銀花は、河童の横を素早く通り抜ける。彼女が磨いて来た技に比べれば、この程度ではさしたる技でもない。
 すれ違い様、海坊主の腕を握りしめると、速度のままに引っ張って……首を締められ、目を白黒させる河童。
「そぉぉぉ、れっ!!」
「きゅうううっ!?」
 土俵際で急停止すると、勢いを止めきれない河童の身体だけがすっ飛んで、土俵外に転がり落ちていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フロッシュ・フェローチェス
・アドリブOK
はっ!……放心してた。と、とにかく彼女を解放する。
あの玉の騒動が続いたせいか、不安と違和感が未だ、消えないから堅実にやろう。

近寄られたら残像を囮にして早業で距離を取る。三節棍はカウンターで咄嗟の一撃を出していなす。
小刻みなダッシュを挟みつつ、フェイントを使っただまし討ちや、間隙を見切っての掌底を叩き込み、徐々に消耗させていくよ。

ここでわざと体勢を崩し、蹴りの乱れ撃ちで決め……っ!?
これ、まさかまた……いや違う、河童がいなくて自分で強引にやったから、力が戻り切ってないんだ……!
こうなったら……ビーム張り手ってことで許して!ついでに土俵から脱出させて貰う。あーもう、今回は散々だ……!



「……はっ!」
 土俵の上の喧騒に、我に帰るフロッシュ。抜けた物はなんとか元に戻したが、今まで放心していたようだ。
「と、とにかく、アナタを解放させてもらうよっ!」
「次はあんたが相手だな。よーし、今度こそおいらが勝つぞっ!」
 土俵に上がって相手と対峙する物の、不安と違和感は消えない。向かってくる相手の攻撃を、巧みに回避していく。
「あっ、こいつっ、ちょこまか逃げるな、ずるいぞっ!」
「悪いね、今日は堅実に行くって決めたからさっ!」
 高機動戦闘なら、フロッシュの独擅場だ。小刻みなダッシュで残像を生み出し、相手を翻弄する。
 突っ張りに空を切らせ、三節棍を蹴りで弾き、滝を撃とうとすればすかさず間合いを詰めての掌底。
「んぐぅ!」
「このまま畳み掛けさせてもらうよっ!」
 激しいラッシュで相手の体勢を崩すと、蹴りの乱れ打ちで決めようと踏み込む。しっかりと土俵を踏みしめ――る筈が、カクン、と砕ける膝。
(っ、まさかまた……いや、違う……!)
 蝦蟇河童は蝦蟇に戻ってしまったので、尻子玉を戻して貰えなかった。自分で無理に入れたそれが、激しい機動でずれてしまったようだ。
 もはや攻撃どころではない、立っているのもままならない。
「こうなったら……!」
「きゃうっ!?」
 ――ので、右目からレーザーをぶっぱした。悲鳴を上げて吹き飛ぶ河童と、反動でこちらも土俵下に転がっていくフロッシュ。
「うぅ、ずるいっ!」
「ビーム張り手って事で許して!」
 我ながら苦しいと思いつつ、尻を抑えて這うように立ち去る。四つん這いで動くだけでも、ムズムズと震えるお尻。
「あーもう、今回は散々だ……!」
 なんだか、河童がトラウマになりそうな気がする。

大成功 🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
なるほど全くわからん!
世界を土俵でいっぱいってなに?
わからない。わからないけど…
相撲に勝てばいいことだけはわかった!
んん?あの武器で相撲と言い張るのです?
そっかー本人は気づいてないかー。
なら仕方がないのでおーけーです!
秘伝忍法<封縛>
海坊主の腕のことは鎖に任す!
鎖ががんばって防いでくれている間に相撲なのです。
長々とやってると鎖が持たないからね。
速攻で決めさせてもらうですよ。
一気に間合いを詰めての…猫だまし!
意識を逸らした瞬間に跳躍して背後に回る。
後は無防備な背後から投げてやればいいのです。
これが熟達の忍の相撲なのですよ!
遊びなしで速攻で決めたのでハプニングはなし。
うん、ガチだから仕方ないね!



「なるほど全くわからん! 世界を土俵でいっぱいってなに?」
「相撲で世界をぶっこわすって事だ!」
 鬼燈の疑問に、胸を張って答える河童。むしろ余計に分からなくなった。
「……けど、相撲に勝てばいいことだけはわかった!」
「おう、でもおいらが勝つっ!!」
 お互いに土俵で向き直り、グッと仕切る。そして海坊主の腕が、ぶんぶんと三節棍を振り回して。
「その武器で相撲と言い張るのです?」
「……? なんのことだ?」
 きょとん、と純粋な疑問に首を傾げる河童。心の底から何も分かっていない表情で。
「そっかー、気づいてないかー。なら仕方がないのでおーけーです!」
「そうか? それじゃあいくぞっ!」
 なので鬼燈が放つ封印の鎖で縛り上げても、全く気づかず仕切る河童。それを確認すると鬼燈もしっかりと仕切る。
「見合って見合って……」
「はっけよいっ、きゃうっ!?」
 そして立ち合い、いきなりの猫だましを食らわせた。目の前での突然の衝撃に、思わず目を閉じる河童。
「……はっ、どこっ!?」
(長々とやってると、鎖が持たないからね……速攻なのですっ!)
 そして彼女が目を開けば、すでに鬼燈の姿は正面にはない。音もなく背後に回り込み、その無防備な腰を抱え込んで。
「せいっ!」
「きゃあああんっ!?」
 そのまま、切れのある裏投げで、土俵にひっくり返す。全く反応出来ず、ころんと転がる河童。
「うぅ、猫騙しなんてぇ……」
「これが熟練の忍の相撲なのですよ。ガチだから仕方ないね!」
 悔しそうに唇を噛んでこちらを睨みつけて来る河童に対し、えっへんと、恥じる事なく胸を張る鬼燈。実際、これも相撲とは全くその通りなので、河童もこれ以上は何も言えない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

幸・桃琴
骸魂を引きはがさないといけないね!
ということで、ここからは普通の戦闘でいこうかな!

海坊主の腕からの武器攻撃に気を付け、
【怪力】で【体勢を崩す】ことを試みる
河童の少女があくまで相撲をとっているつもりなら
体勢を崩されれば立て直そうとして動きが鈍るかな

その隙に【重量攻撃】の掌打……
うん、でっかい桃の張り手。
どう?このまま押し出しちゃうよ!

追い込んでいくけど、相手の河童大相撲の張り手で
めっこりおなかを陥没されると悶絶しそうかな

ぐぇえっ……☆
涙を撒き散らし、おなかを抑え後ろを向き蹲りそう
だけど、後ろを向いたタイミングで
【覇気】をめいっぱい込めたお尻を突き出し、
《幸家・桃龍/未完成》で押し出しKOを狙うっ



「骸魂を引きはがさないとね。よーし、いくよぉっ!」
「くっ、この、でっかいっ……!」
 その巨体で、河童へと重い打撃を繰り出す桃琴。海坊主の武器に気をつけながら、守りを固める相手を力強く打ち据える。
「えいっ、えいっ、えいっ、どうだっ!!」
「くぅぅぅっ!?」
 体格差から繰り出される重い打撃で、どんどん河童を押し込んでいく桃琴。体勢を立て直す余裕を与えず、土俵際まで追い込んで。
「でっかい桃の張り手はどう? このまま押し出しちゃうよ!」
「そうは……いくもんかっ!」
 だが、トドメの一撃、と繰り出したその一発が、空を切る。強引に前に出て来た河童に懐に潜り込まれ――。
「どすこぉぉぉいっ!!」
「ぐぇ……えっ……☆」
 起死回生を狙った相手の突っ張りが、桃琴の未成熟なお腹に深々とめり込んだ。あまりの苦しさに涙を散らし、舌をはみ出させる。
「おいらの突っ張りはどうだっ」
「ぅ、ぅっ……!!」
 勝ち誇る河童に言い返せず、お腹を庇うように背を向けてしまう。両手で抑えると内臓がヒクヒク震え、苦しそうに何度も呻く桃琴。
「け、どぉ……っ!!」
 だが呻きながらも必死に、丹田に力をこめる。練り上げられた闘気が、その大きなお尻を輝かせて。
「負けっ……ないっ!!」
「う、うわあああっ!?」
 思いっきり突き出されたお尻が、河童の身体に叩きつけられた。土俵際、その質量と勢いに耐えきれず、土俵から転がり落ちる河童。
「はぁ、はぁ、はぁ……も、桃のお尻はどうっ!?」
「うぅ、確かに、尻相撲も相撲のうちだけどもっ……!」
 まだ苦しさに立ち上がれないまま、それでも肩越しに振り向いて勝ち誇る桃琴。河童は土俵下から、目の前いっぱいに広がるお尻を睨みつける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オリヴィア・ローゼンタール
骸魂に気付いていない……少々やりづらいですね
本人的には正々堂々のつもりなら、それに応えたいですし

蹲踞の姿勢で乱れもない、鍛え上げられたバランス感覚
こちらも倣い、相撲で応戦

三節棍、長柄の武器ではあるが、馴染みのある槍とは少々趣きが違う
変則的な鞭の一種と解釈(情報収集・学習力・見切り)
威力が最大に達する前に【念動力】で聖槍を操り【受け流す】
水属性の親和性があるとはいえ、宿主に消耗を強いるようですね……

三節棍の相手は聖槍に任せ、自身は本体と勝負
吸血鬼の身体能力で吶喊(ダッシュ)
がっぷり四つに組み合い、【怪力】を以って押し合い
【鉄拳聖裁】を応用した全力の張り手で【吹き飛ばす】



「今度こそおいらが勝つっ!」
 土俵に上がり、気合を入れて四股を踏む河童。海坊主の腕に全く気づかぬその姿に、やりにくそうに眉を寄せる。
「ですが……本人的には正々堂々のつもりなら、それに応えたいですね」
「おうっ、正々堂々相撲で勝負だ!」
 水着姿のまま蹲踞すれば、鍛えられたバランス感覚を感じさせる。本職たる河童にも劣らぬ美しい所作で、このまま真っ向勝負……とはいかない。
「見合って見合ってー!」
(三節棍……長柄の一種ですが、私の槍とは趣が違いますね。変則的な鞭、でしょうか)
 仕切りながら、意識の一部を海坊主の腕に向ける。握られたその獲物を想像し、分析して、動きを想像し――。
「はっけよいっ!!」
 真っ向からのぶつかり合い。オリヴィアの豊かな肉体と河童の小柄な肉体、どちらもよく鍛えられた2つの肉が激突する。衝撃に硬直した所に、迫る三節棍。
(今ですっ!)
 だがその瞬間、ガギィンッ、と金属がぶつかり合う音が響く。刃を阻んだのは彼女の聖槍、念動力で操ったそれを盾にしたのだ。
「はああああっ!」
「ぐっ……この、っ!?」
 直後、相手のまわしを掴んでがっぷり四つ。その身に流れる吸血鬼の血が滾り、人外の怪力を発揮してのがぶり寄りを仕掛ける。
「ぐぅぅぅ、負けるかぁっ!」
 だが河童も腰を落とし、全力で踏ん張って来た。俵に脚がかかった所で、それ以上押し込めなくなって。
「はぁ、はぁ、どう、だぁっ――」
「せぇぇぇぇいっ!!」
 その瞬間、まわしを離したオリヴィアの右手が、渾身の一撃を叩き込む。数多の悪を砕いた聖拳が、張り手となって河童を吹き飛ばした。
「ぐふぅっ……やるな、姉ちゃんっ……」
 土俵の下に転がり、悔しそうにこちらを見上げる河童。だが心意気に応えた甲斐有ってか、あるいは骸魂が弱っているのか――おそらくその両方か。どこか清々しさも垣間見える。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニコリネ・ユーリカ
この世界を土俵でいっぱいに……何て素敵な野望なの
私に世界の半分を頂戴、んンッ今のナシ!
そこに取組はあっても平和は無いわ

真の角力は心に土俵を広げるの
廻し一つ、無手で堂々組み合えばそこが土俵になる
そして穢れない戦いを神様に捧げるの
品位無くして相撲に非ずよ!(くわっ

先ず敵の矜持を煽り、禁じ手の両手張手を封じる
立ち合い、黄金の定石「左の張手から右のかちあげ」を読み
鼻血を覚悟で張手を受け流して左へ、かちあげを躱す
左下手を深く取り、右差しを許さず
強引に迫る上手投げを何度も耐えたら左足で外掛け!

この時UCで私の心を希望に満たし、廻しを虹色に輝かせ
敵を仰向けに土俵へ叩き付けちゃう!
お願い、骸魂だけ出ていって!



「この世界を土俵でいっぱいに……何て素敵な野望なの。私に世界の半分を……んンッ」
 相撲好きの血が疼き、河童のもたらすカタストロフに共感しかけるニコリネ。流石に我に帰って、咳払いで誤魔化し首を振る。
「真の角力は心に土俵を広げるの。廻し一つ、無手で堂々組み合えばそこが土俵になる」
 なるほど世界に相撲は満ちるかもしれないが。そこに平和はない、ならばそれは彼女が愛する相撲ではない。
「そして穢れない戦いを神様に捧げるの。品位無くして相撲に非ずよ!」
「むぅぅっ! おいらに穢れなんかないぞっ!」
 心からの相撲愛をぶつけられた河童は、それに応えるように堂々と蹲踞する。もちろん海坊主の方は知った事ではない――が。
「正々堂々、おいらが勝つっ!」
 矜持を煽られた河童の意志が、これまでの猟兵との闘いで弱った骸魂を上回る。海坊主の腕が苦しげに震え、動きを止めた。
「いくぞ、見合って、見合って!」
「はっけよいっ……ぶっ!?」
 だが無論、禁じ手を封じてなお相手は強敵。立ち合いいきなり繰り出された張り手が、ニコリネの顔面を打つ。重い衝撃と共に鼻血が飛び散って。
「……そ、こっ!」
「なにっ……!?」
 そして、それは覚悟のうち。喰らいながらも受け流した彼女は、続くかちあげをかわして懐に潜る。左下手を深く取り、右差しを許さず。
「このっ……ぐっ、こいつっ!!」
 だが河童も、その上からまわしを取り、上手投げを仕掛けて来る。力任せの荒い技、それでも何度もニコリネの踏ん張りを揺らがす剛力。
「これで、どうっ――」
「――そこっ!!」
 そして、そのまま強引にぶん投げようと、腰高になるその瞬間……それをニコリネは逃さず左脚を外から掛ける。
「お願いっ……骸魂、出ていってっ!」
「こん、のっ……!?」
 ニコリネのまわしが七彩の虹色に輝く。希望をこめた渾身の外掛け。踏み留まろうとする河童の身体が――そのまま土俵に倒れ込んだ。

「ううぅー、まけたー!! でもたのしかったー!」
 悔しそうに……だが全てを出し切った表情で土俵に身体を投げ出す河童。その首に巻いたマフラーが――海坊主の骸魂が、霧になって消えていく。
「……あれ? おいらなんでこんなとこに?」
 完全に、元の河童に戻った彼女は、不思議そうに首を傾げる。どうやら取り憑かれていた時の記憶は、大分曖昧なようだ。
「うーん……ま、いっか。たのしかったしな!」
 それに元より、細かい事には拘らない性質のようだ。乗っ取られた事は細かくない気もするが、まあカクリヨにはよく有る事だし。
「姉ちゃん達も、兄ちゃんも、相撲を取ってくれてありがとな。また相撲取ろうな!」
「ええ、もちろんよ! 私達も、本当に楽しかったわ、ありがとう!」
 そんな言葉にニコリネは、若干食い気味なくらいの勢いで微笑み答えるのだった。

 こうして、一つのカタストロフの危機は阻止された。
 とはいえ、放っておけばまたそのうち、世界の危機が訪れるだろう。
 この世界はなおも、猟兵達の力を必要としている――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月31日


挿絵イラスト