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引退ライブを守り抜け! ~狙われた恋するVアイドル

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #ミズ・ルチレイテッド #バーチャルキャラクター

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●羅針盤戦争の裏で
 宇宙船団ルチレイテッドの旗艦『漆黒の漿船(クリスタルシップ)』の中で、幹部『ミズ・ルチレイテッド』は自室の椅子に深く体を沈めていた。
「……世界そのものに活気がないとやる気がでないんだが」
 このご時世なので仕方のないことなのだが、それでも人が少ないと寂しいものである。あと、他世界から来た幹部なので遊んでくれる人もいない……いわゆるぼっち。
 さ、さみしくなんてないんだからねっ!

「ふっ、私には使命があるのだ」

 唐突にカッコつけてポーズを決めたミズ・ルチレイテッド。そう、寂しくなんかない、だって彼女にはエメラルドお嬢様から承った大切な使命がある……!

 そんな風に誤魔化しながら次のターゲットを探していたミズ・ルチレイテッドの目と耳に飛び込んできたのはとあるライブの中継だった。

『みなさーん!! これまで応援アリガトー!!』
『私チアシーは明日結婚します!』
『最後のライブ! 楽しんでいってねー!!』

 それはバーチャルキャラクターでアイドルである『チアシ―』(年齢:24歳)の引退ライブであった。
「よし、潰すか。あと誘拐して私の配下にする」
 がたっと音を立てて椅子から立ち上がるミズ・ルチレイテッド。決して羨ましいとか、ギリィとかそういう感情に基づいた行動ではなく、あくまでバーチャルキャラクターを配下にするという作戦のためである。弁財天もかくや、という勢いでカップルブレイカーするつもりとかではない。

 そんなわけで出撃。

「色々省略して、スーパービーム照射!!」
「ぐああああああ!!」
「よし、生まれ変わったな。お前はこの時より『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』を名乗るがよい。さぁゆけ!」
 色んな流れをカットしつつ、ミズ・ルチレイテッドは新たな宇宙怪人を配下として、キマイラフューチャーの世界に放ったのである!

●グリモアベースの片隅で
「皆、大変よ! ぼっちで寂しい女執事がバーチャルアイドルの引退ライブでリア充爆破しようとしているわ!!」
 もう字面からして理解が追いつかない。でも事実である。緋薙・冬香(針入り水晶・f05538)は比較的真剣な表情であった。まぁ演技なんですけどね。

 改めて補足説明すると。
 猟書家『キング・ブレイン』配下の『ミズ・ルチレイテッド』。『宇宙船団ルチレイテッド』のボスでもある彼女がまたキマイラフューチャーで活動を開始した。
 いつものように狙いはバーチャルキャラクター。船団の戦力として取り込んだ後、色々有効活用するらしい。具体的にはウグイス嬢とか受付とか。チャンネルとか作るかもしれない。
 だがそれを許してはキマイラフューチャーが猟書家の侵略を受けてしまうのだ!
「というわけで、リア充爆発とか許してはいけないわ!」
 たまにかしこさが下がるグリモア猟兵であるが、伝えたいことは真面目なので安心してほしい、うん。

 今回ミズ・ルチレイテッドが宇宙怪人へと改造したのは『リア充どもは爆発しろ怪人』である。宇宙怪人化の影響で火の色というか赤が白銀の眩しい感じになっている。
「これがバーチャルアイドルのチアシー、彼女の引退ライブに殴りこむのね」
 なぜ、この怪人なのか。チアシーの引退が『結婚して普通の女の子になります』というものだからである。そんなことをこの怪人が許すだろうか、否、許すわけがない。
「苛烈な攻撃が予測されるわ。皆にはチアシーを守りつつ、この怪人を撃退してほしいの」
 戦闘になればコンサート会場から客は避難……しないので。キマフューはいつも祭り(騒ぎ)に飢えている。そのため、面白そうなこの事件の一部始終を見守る気満々だ。
「なので観客は気にせず、そのままステージの上で、戦っちゃって」
 その方が結果的に被害が少なくなる。
 宇宙リア充どもは爆発しろ怪人の見た目もコミカルだし、たぶんショー演出で押し通せる。バーチャルアイドルの引退ライブでなんでヒーローショーなのか、なんてツッコむ人はキマフューにはいないから安心してほしい。むしろ応援してくれる。
 チアシーにしても最初はびっくりするだろうけども、守ってあげれば猟兵たちを応援してくれる。

 そして宇宙リア充どもは爆発しろ怪人を倒すと痺れを切らしたミズ・ルチレイテッドが現れる。スーパー吸引ビームでステージの上にいるチアシーごと、漆黒の漿船へ吸い込まれるので、その中で決戦だ。
 ここでもチアシーを守りながら戦えば、彼女の声援を得ることが出来るだろう。
「そんな感じで、RB団……じゃなかった悪の宇宙船団を倒してきてくれる?」
 そう言って冬香は猟兵たちを送り出すのでした。

●舞い降りる……それは!
「みんなー!! 盛り上がってるかーい!!」
 チアシーの声に返ってくる大歓声。チアシーがこれまでにとても丁寧にファンに接してきた結果、引退ライブであってもチアシーに否定的な者はいなかった。皆心からこの場を楽しみ、心からお祝いしていたのである。
 彼ら以外は……!
「その盛り上がりはここで終わりだ!」
 それは突然空の上からステージに降ってきた。
「リア充は爆破する。これはこの世に刻み込まれた運命(さだめ)……!」
 銀色の炎を灯す宇宙リア充どもは爆発しろ怪人がチアシーに迫る。

 だが、それを許す猟兵たちではない!
 猟兵たちもまた転送によってステージの上空へと現れたのである!


るちる
 まいど。お世話になってます、るちるです。
 羅針盤戦争も終焉が見え始めたところで、こちらも手を出しましょう。またルチレイテッドさんですまん。

●全体
 2章構成の猟書家幹部シナリオです。
 1章で宇宙怪人化した『リア充どもは爆発しろ怪人』、2章で『ミズ・ルチレイテッド』と戦闘します。
 リプレイはコミカル・コメディ・ネタ系の予定ですが、プレイングの雰囲気で変わりますのでどんなプレでもご遠慮なく。シリアスをネタ化することはありません。

 このシナリオには以下のプレイングボーナスがあります。
(=============================)
 プレイングボーナス(全章共通)……バーチャルキャラクターに応援される(ちなみに戦力はゼロです)。
(=============================)
 派手なことをする、注目を浴びる、直接頼むなどなど有効です。チアシーについては守ってあげると言う、君のファンなんだ等々、味方であると伝えると応援してくれます。

●1章
 ボス戦です。戦闘場所は野外ステージの上。何故かやたらと広いので戦闘に困ることはないと思います。あと、観客は上がってきませんのでご安心ください。不思議な力で観客が巻き込まれることはありませんが、チアシーはステージの上にいますのでご注意ください。

●2章
 ボス戦です。戦闘場所は漿船の中。宇宙空間のようなだだっ広い場所になります。宇宙空間に立っている感じになりますが、足場等猟兵の不利になる条件はありません。

 27日までの完結を目指して執筆予定です。採用人数は多くないと思います。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
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第1章 ボス戦 『リア充どもは爆発しろ怪人』

POW   :    リア充は爆破する!
予め【リア充への爆破予告を行う】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    リア充は爆破する!!
【リア充爆破大作戦】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    リア充は爆破する!!!
単純で重い【嫉妬の感情を込めて】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。

イラスト:くずもちルー

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カイリ・タチバナ
※ヤンキーヤドリガミ、キマフュに来る度、この怪人&猟書家と戦っている※

俺様のキマフュの印象が、だんだんこの怪人とあの猟書家一色になってきた…。
UCで増やすは『守神鏡』と『守神勾玉』。
チアシーだっけ、守りに来た。増やした鏡の一つを手渡して、守りの結界術。
応援よろしくな!(毎度の事なので慣れた)

鏡からはビーム、勾玉は弾丸のように操作してっと。たまに鏡で勾玉反射させるし、避けにくいぜ?
相手からの攻撃は、第六感で避ける!
ただ、チアシーにいきそうなら、オーラ防御施した銛(俺様の本体)で受ける。
守り施してるって言っても、万一があったらヤバイからな!結婚前の娘さんに傷つけたらいけないだろ!(純情)



●颯爽と現れたイケメン(本体は銛)
 鋭く。まるで投げられた銛のように。
 チアシーと『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』こと宇宙RB怪人の間に降り立ったカイリ・タチバナ(銛に宿りし守神・f27462)。宇宙RB怪人の行く手を遮りつつ、立ち上がったカイリは……何とも言えない表情をしていた。

 ――ヤンキーヤドリガミ、キマフュに来る度、この怪人&猟書家と戦っているってよ。

 そんなタイトルが野外コンサート会場のモニターに映し出される。きっとカイリのファン的なキマフュー住民のサポートであろう。
(俺様のキマフュの印象が、だんだんこの怪人とあの猟書家一色になってきた……)
 それは何か悲しい。いや、落ち着いてほしいキマフューにはもっと他にも……うん、他にも濃いのいるし、そもそもキマフュー猟書家たちの大首領キング・ブレインだったわ。激しい風評被害だが、それもまたキマフューってことで。

「リア充は……爆破する!!」

 しかし、目の前の宇宙RB怪人は一意専心。それのみを実行する。突如降ってきた猟兵のカイリを警戒はしつつも撤退することはない。
「おっと」
 カイリも油断することなく。【守神宿り】を使って『守神』の名を戴く、すなわち『守神鏡』と『守神勾玉』を複製、周囲に展開する。
「チアシーだっけ、守りに来た」
 背に守っているチアシーに複製した鏡の一つを手渡して、カイリが話しかける。鏡には守りの結界術。鏡本体を直接殴られでもしない限り、攻撃を弾き返してくれるであろう代物である。
「応援よろしくな!」
 自然な流れで澱むことなくさらっとそう告げたカイリの姿はまごうごとなきイケメン。
「は、はい!」
 とチアシーが返事をするのも当然だろう。
(毎度の事なので慣れた)
 とはカイリ本人の談である。

 改めて宇宙RB怪人と向き合ったカイリは即座に攻撃に移る。
「いくぜ!」
 鏡を宇宙RB怪人の上から360度取り囲むように展開しながらビーム発射! カイリの眼前にあった勾玉はその場から弾丸のように操作して撃ち出す! 幾条にも走るビームと勾玉の弾丸が宇宙RB怪人を捉えていく。
「ムゥゥッ!! リア充は爆破する!!」
 宇宙RB怪人の反撃はリア充爆破大作戦だ! 手品のごとく超高速で連続爆弾投擲してくる宇宙RB怪人! しかし、射角自由な鏡ビームから逃れる術など無く。そのことごとくを撃ち抜かれて。
 爆弾たちが大爆発を起こすも、誰にもダメージはいっていない様子。

「ムゥゥッ! グアッ?!」
 唸り声から突如苦悶の声をあげる宇宙RB怪人。見れば勾玉の弾丸が『角度を変えて』宇宙RB怪人を撃ち抜いていた。
「ソイツは避けにくいぜ?」
 とカイリが不敵に笑う。上空360度に展開した鏡は『固定』ではない。移動させ、勾玉の弾丸の射線に角度をつけて配置することで跳弾のように跳ね返し、宇宙RB怪人を撃ち抜いていたのだ。
「ムゥゥッ!! リア充は! リア充は爆破するッッッ!!」
 それでも諦めずにもう一度大量爆弾投擲を敢行する宇宙RB怪人。それらはまたもカイリの鏡ビームで撃ち抜かれていくのだが……宇宙RB怪人の気合か、ひとつだけチアシーの方向へ抜けた。
「……!」
「……!」
 勝利を確信する宇宙RB怪人。だがカイリも咄嗟に動いていた。手にした銛はカイリの本体。それでも躊躇うことなく、それを空に向かって投擲! 空気を斬り裂いて飛んだカイリの本体が爆弾を貫き、破壊する! なお、オーラ防御を施していたので本体的にも大丈夫でした。
(守り施してるって言っても、万一があったらヤバイからな!)
 その懸念を一投で払拭するカイリ。
「結婚前の娘さんに傷つけたらいけないだろ!」

 122歳の銛のヤドリガミはとっても純情でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)と。
「あ! 爆弾の人だわ♪ お久しぶり~♥」
去年の一月ぶりだから笑顔で話しかけてみるわね。
え?何の話だ?去年のこともうわすれちゃったの?
自分の身体でりあじゅーって教えてくれたじゃない。
え?俺とは違う個体?…なるほど!兄弟さんなのね!
…え?それも違うの?むぅ…複雑な家庭環境?
(シビラに止められるまで無意味な問答は続く)
そうそう。爆弾の人とめないといけなかったわ。
レーちゃんと連携してとめるわね。どうしよう…。
えっとあたしは…うん。【三種の盗呪】を使うわ。
ライブ会場を中心に消し飛んじゃったら困るし。
…え?俺にそんな機能はない?頭が爆弾なのに?
とにかくこの人の能力を封じるわ♪


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
ふむ。この解体業者もあのムスビと同じ存在だろうな。
つまりそっくり同じ姿と思考だが新しい別の個体。
…永遠に平行線で無意味なやりとりを止めておこう。
「いつまでやっている、露。…時間の無駄だ」

「…やれやれ。堅気の者達に迷惑をかけるな」
封印を解いた上で限界突破し全力魔法で魔術を行使。
扱うのは【冷視】。頭からつま先まで凍結してとまれ。
もしアイドルに手を出そうとしたら高速詠唱で行使する。

以前あった解体業者もりあじゅーがどうこう言っていたが。
余程その単語に固執する何かがあるんだな。よくわからんが。
「…うっとうしいからやめてくれ露。邪魔だ」
なんだか私達に妙な視線を送ってくるが…なんだ?



●この二人の関係はLikeかLoveか?
 すごい勢いで攻撃を受け続けて、ついには頭の爆弾が爆発した『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』こと宇宙RB怪人!

 巻き起こった爆風がステージを包み込み。
 煙が晴れた時には宇宙RB怪人はステージの端まで吹き飛ばされていた。そこへ間に割り込むように降り立ったのは神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)とシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)である。

「あ! 爆弾の人だわ♪ お久しぶり~?」
 開口一番、そんな言葉を告げつつ、笑顔で宇宙RB怪人に手を振る露。なお、いつの間にか宇宙RB怪人の頭の爆弾は回復していた。
「……?」
 対して宇宙RB怪人は首を傾げるばかり。それに気づいているのかいないのか、露が畳みかけるように話しかける。
「去年のこともうわすれちゃったの? 自分の身体でりあじゅーって教えてくれたじゃない」
 そんなこと言われてましても。
 そんな感じの宇宙RB怪人の様子に、シビラがふかーいため息を吐く。
「この解体業者もあの犬娘と同じ存在だろうな」
 解体業者なのか? という問題はさておき。
 シビラの脳裏に浮かんでいるのは、貧乳と言われるとキレる犬娘の怪人であった。とある神社で1回、そしてミズ・ルチレイテッドの配下として1回会っているのだが、全然記憶の共有とかはなかったわけでして。
「つまりそっくり同じ姿と思考だが新しい別の個体、というやつだ」
「……なるほど! 兄弟さんなのね!」
「いや、そうじゃなくて」
「…え? それも違うの? むぅ……複雑な家庭環境?」
 もう何が何だかって感じの会話に突入する露とシビラ。露は露で状況に追いつくことを諦めたらしく、タックル(抱き着き)でシビラにくっついている。
「……うっとうしいからやめてくれ露。邪魔だ」
 対して宇宙RB怪人は、じっと二人のやり取りを見つめていた。
(なんだか私達に妙な視線を送ってくるが……なんだ?)
 露を引き剥がしながら、宇宙RB怪人の視線に気づくシビラ。敵意でもなく、呆れでもなく……どちらかというと興味、だろうか? これは……もしかして判定中?

 しかし、その疑問の答えも、露と宇宙RB怪人の会話の進展も見込めるわけがなく。もはや、永遠に平行線で無意味なやりとりとなったそれを続ける意味もなく。
「いつまでやっている、露。……時間の無駄だ」
 痺れを切らしたシビラが露にそう告げると。
「そうそう。爆弾の人とめないといけなかったわ」
 と本来の目的を思い出して、シビラの横に戻ってくる。

 ようやく戦闘っぽい雰囲気が漂い始めたのである。

「……やれやれ。堅気の者達に迷惑をかけるな」
 封印を解いて戦闘態勢に入るシビラ。その過程で魔力は限界突破、全力で魔術を行使できる態勢にある。
「Plângeți liniștit……」
 詠唱するのは【冷視】。体内に巡らせた魔力が視線の形で発現する。
「頭からつま先まで凍結してとまれ」
 視線で捉えた宇宙RB怪人が極低温の凍結に包まれていく。
(えーと、どうしよう……)
 と考えていたのはシビラの横にいた露である。連携しようと思っていたわけだが、シビラの魔術で結構バッチリ宇宙RB怪人は動けなくなっている。
「ムゥッ!! リア充は爆破するッッッ!!」
 しかし気合というか、意地というか。そういう系統で凍結を振り払った宇宙RB怪人がその手に爆弾を取り出す。それはあらゆるリア充を爆破せんとする彼の意志であり、攻撃手段。
 その様子に、ぱっ、と顔を明るくしたのは露であった。
(えっとあたしは……うん)
 すぅっ、と息を吸い込んで。
「言葉を三つの力にして剥奪す!」
 ユーベルコード【三種の盗呪】発動。宇宙RB怪人の能力を封じ込めんと、金環・黒革・銀鎖が宇宙RB怪人に向けて飛ぶ。
(ライブ会場を中心に消し飛んじゃったら困るし。とにかくこの人の能力を封じるわ♪)
 と炸裂した露の【三種の盗呪】が宇宙RB怪人のユーベルコードを封じる。だが、ユーベルコードを封じられてなお。宇宙RB怪人は戦う意思を無くさない。
「リア充は爆破する!」
 残された手は肉弾戦……というか頭の爆弾。それで爆破しようとシビラ向けて突撃する宇宙RB怪人。もしかして判定クロ?
「……以前あった解体業者もりあじゅーがどうこう言っていたが」
 しかし攻撃対象になっているシビラは半眼でそう呟いて。
(余程その単語に固執する何かがあるんだな。よくわからんが)
 リア充伝わってなかった。これは悲しい、悲しいぞ宇宙RB怪人! そんな感じなので攻撃もさらっと回避される。
「レーちゃんはあたしが守るんだからっ! とうっ」
 再度放たれた露の【三種の盗呪】の黒革が宇宙RB怪人の足に絡みついて動きを制止した瞬間に。
「……凍っておけ」
 シビラの【冷視】が再度炸裂するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベリル・モルガナイト
ええと。りあ充?というのは。よく分かりませんが
無辜の。民を。傷つけようと。することを。許す。わけには。参りませんわ

チアシーさんを。背に。盾で。守る。様に。立ち。塞がり。ますわ
貴女は。私が。必ず。守ります
ですから。ご安心を。ね?

ステージの。一部を。盾に。変換
敵の。一撃に。対して。煌宝の。盾と。共に。周辺を。守る。様に。展開
彼女を。傷つけさせは。しませんわ

それに。見ず知らずの。女性に。嫉妬の。念を。向けるなど
紳士の。なさる。ことでは。ありませんわ?

防ぎ切るのと。同時に。無事な。盾と。共に。特大の。シールドバッシュを。お見舞い。致しますわ


フィア・シュヴァルツ
「リア充か。よし、爆破しよう」(第一声)

べ、別に我がリア充と縁がないとかではないからな?
確かに人間だった頃は魔法の修行一筋で恋愛とは無縁だったし、魔女となってからは美少女天才魔術士の我が高嶺の花すぎて誰も声をかけてこないけど、別に羨ましくなんてないぞ!

「……永遠の平原だから縁がないんじゃないか、だと?」

今言ったのはリア充爆発怪人か?
よーし、まずは貴様から爆破してやろう。

【竜滅陣】を放って怪人を吹き飛ばしてくれるわ!

「いいか、我が独り身なのは、我に釣り合う相手がいないからだ。
決して胸が慎ましやかだからではないからな?」

……え、我の性格が怖がられているんじゃないかだと?
純情で清楚な性格である我が?



●宝石の盾と慎ましい胸
 凍結されようともユーベルコードを一時的に全部封じられようとも、『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』こと宇宙RB怪人はめげない折れない諦めない!
 目の前にリア充がいるのだ。この程度で滅んでどうするというのか。そんな勢いで再びステージの上に返ってきた宇宙RB怪人。
「リア充は!!! 爆破するッッッ!!!!!」
 気合とともにチアシー向けて突撃する宇宙RB怪人!
「きゃぁぁぁぁぁっ!!」
 チアシーが悲鳴を上げたその時!

 ばんっ!

 チアシーと宇宙RB怪人の中間に、突如としてそびえたつ……それは宝石の盾。美しく研磨されたその盾はピンク色のベリル、すなわちモルガナイト。
 それが宇宙RB怪人の突撃を遮断……どころか完全に跳ね返す。
「グアッ?!」
 コミックみたいな反動でひっくり返る宇宙RB怪人。
 その盾を形成、そしてその側へ降り立ったのは。
「ええと。りあ充? というのは。よく分かりませんが」
 ベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)であった。その名の通り、モルガナイトの髪を揺らして、しかし守護騎士としてその場に立つベリルは。
「無辜の。民を。傷つけようと。することを。許す。わけには。参りませんわ」
 と告げて。チアシーを背に、宝石の盾を構えて彼女を守護する。
 肩越しに振り返ってチアシーに笑顔を見せて。
「貴女は。私が。必ず。守ります。ですから。ご安心を。ね?」
 それは宣言でもあり、誓い。
「リア充は爆破する!!!」
 そんな良い感じのやりとりを完全に無視して再度突撃してくる宇宙RB怪人。それは単純で重い嫉妬の感情を込めた一撃。外れても周辺を破壊せんとする強烈な一撃に対して。
(どんなに。強烈でも。煌宝の。盾と。共に。周辺を。守る)
 ベリルにとって宇宙RB怪人の攻撃は既に知っている情報だ。ならば、対策も、ある。
「彼女を。傷つけさせは。しませんわ」
 ベリルはすぅ、と息を吸い込んで。
「ここに。立つは。幾度。砕けようとも。立ち上がる。煌めきの。守護」
 ベリルが紡ぐ言葉は守る意思とともに形を成す。ユーベルコード【其れは誉れ堅き薄紅の城塞】がステージの一部を宝石の盾に変えていく。それを扇状に展開して、宇宙RB怪人の正面だけではなく、チアシーに至る進路の全てを塞ぐベリル。
「グォアァッ?!」
 再度の攻撃もベリルの強固な意志によって阻まれた宇宙RB怪人がたたらを踏み、今度こそ後退する。
 距離を保ってにらみ合う両者。
「見ず知らずの。女性に。嫉妬の。念を。向けるなど。紳士の。なさる。ことでは。ありませんわ?」
「ムゥゥッ!!」
 ベリルの言うことはまさしく正論なのだが、そもそも宇宙RB怪人が紳士かといえば、どうだろう? これ紳士か? 背中が語っているくらいしか紳士要素なくない?

 だがここで思わぬ増援が現れた!
「リア充か。よし、爆破しよう」
 空から降ってくる第一声。それは猟兵のフィア・シュヴァルツ(漆黒の魔女・f31665)のものであった。
「……」
 物騒な言葉に上を見上げたベリルは猟兵と知ってほっとして。
 しかし宇宙RB怪人の横に立ったフィアを見て、『あれ?』と思った。
「あの。立ち位置。あって。ます?」
「うむ」
「……え?」
「べ、別に我がリア充と縁がないとかではないからな?」
 返ってきたのは否定とかじゃなくて説明だった。そっと目を逸らせていたのは彼女なりの照れなのだろうか。いや、その前に何故そっちへ立った?
「リア充は爆破する!!」
 思わぬ増援を得て調子に乗った宇宙RB怪人が超高速連続爆破(爆弾超投擲)の攻撃態勢に移る。
「そうだ! リア充は爆破せねば!」
 それに合わせるように、フィアも【竜滅陣】の詠唱に入っている。
「くっ。これ。マズイ。のでは?」
 慌てて【其れは誉れ堅き薄紅の城塞】による盾を再構築するベリルだが、この場は2対1。いかな宝石の盾とて耐えられるか……?
 そんな真剣な悩みを巡らせているベリルに対して。
(確かに人間だった頃は魔法の修行一筋で恋愛とは無縁だったし、魔女となってからは美少女天才魔術士の我が高嶺の花すぎて誰も声をかけてこないけど、別に羨ましくなんてないぞ!)
 とか考えていたのはフィアさんです。この魔女意外とポンコツなのでは? とかは言ってはいけないお約束である。

 だが、そこに不意に、禁句(言ったら死ぬ)が放り込まれた!
「永遠の平原だから縁がないんじゃないかなー?」
「なん……だと?」
 ピクッ、としたフィアが詠唱中断(再開可能)してくるーり首を回す。声が聞こえてきた方向にいたのは……宇宙RB怪人であった。
「……!?」
 大慌てで首をぶんぶんする宇宙RB怪人。しかしその方角には宇宙RB怪人しかいないのだ。
「今言ったのはリア充爆発怪人か? よーし、まずは貴様から爆破してやろう」
 フィアの、矛先が、変わりました。
 ちなみに種明かしをすると、フィア→宇宙RB怪人→観客の位置関係で、キマフュー住民の誰かが呟いたらしいぞ、聞こえるように! これはひどいな!
「り、リア充は……」
 唐突におろおろしだす宇宙RB怪人。そりゃそうだ。さっきまで味方だったのに裏切られたのだから。ひどい殺気に思わず射線から逃げようとする宇宙RB怪人、猛ダッシュ!
 しかしそこへ割り込んだのは敵の敵が味方になって、もう一度ほっと胸をなでおろしたベリルである。
「特大の。シールドバッシュを。お見舞い。致しますわ」
 再展開した宝石の盾を掲げて全力でダッシュ、その勢いと守る意思の全てを乗せた、言葉通りの特大シールドバッシュが宇宙RB怪人に炸裂する!
「グアッッ?!」
 まともに真正面から激突した両者。吹っ飛ばされたのは宇宙RB怪人であった。なお、ベリルのモルガナイト・シールドは傷ひとつついていない展開。
 そして吹っ飛ばされた方向にはフィアがいる。
「漆黒の魔女の名に於いて、我が前に立ち塞がりし全てを消し去ろう」
 そのタイミングで詠唱完了。
「消し飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
「グアァァァァァァァッ?!」
 フィアの【竜滅陣】をまともにくらって、きらーんと空の彼方へ飛んでいく宇宙RB怪人なのであった。

「いいか、我が独り身なのは、我に釣り合う相手がいないからだ。決して胸が慎ましやかだからではないからな?」
「えっと。性格。怖い。のでは?」
「……え?」
 冷静沈着なベリルの分析。フィアは動揺した。
「純情で清楚な性格である我が?」
「……」
 真剣な表情のフィアに、思わず押し黙るベリルでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フローライト・ルチレイテッド
アドリブ連携歓迎でーす

また変な事してる!凝りてください!
業界の先輩の幸せは素直に祝ってあげてください!

さあ生まれ変われ、新しい君へ!ファイアバードッ!リインカーネーションッ!!

無駄に【存在感】を主張しつつ、【地形の利用】でステージ上をいい感じに使いつつ、指定UCで
自分のステージを追加で作成。
【情熱】を乗せて空へ。
そして【楽器演奏、歌唱、パフォーマンス、浄化、誘惑、範囲攻撃】を駆使し、
実質デトックス的な光の焔を空から振り撒きます。
防御は【オーラ防御】、回避はアクロバティックな空中【パフォーマンス】で。

誰かの幸せを悪意を持って踏み躙っていいことなんて、ないんですからね!



●ステージの上は演者だけのもの
 猟兵の攻撃で空へ吹っ飛ばされた『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』こと宇宙RB怪人。だが、星になるにはまだ早い。それにリア充をこのまま放置するわけにはいかない!
「ヌ、ウゥゥゥゥッ!!」
 気合で方向転換、改めてチアシーがいるステージへ戻ってきた宇宙RB怪人は。
「リア充は! 爆破する!!」
 全てのリア充を滅ぼすべく、その手に爆弾を生み出す!

 だがそれを許さないのが猟兵ってものである。

「また変な事してる! 凝りてください!」
 直球のお説教をしながら、背中の翼を広げて空から舞い降りたのは天使……じゃなくて、フローライト・ルチレイテッド(重なり合う音の色・f02666)であった。そして、ある意味ミズ・ルチレイテッドが起こす事件の一番の被害者(風評被害を受ける方)でもある。
「業界の先輩の幸せは素直に祝ってあげてください!」
「ヌゥゥゥっ! リア充は爆破する!!」
 それしか喋れないのか、あるいはそこに固執しすぎているのか。ステージに降り立ったフローライトを標的に変えた宇宙RB怪人が爆弾を投擲する構えを見せる。
「……はぁ」
 その様子を見てフローライトはため息ひとつ。『仕方ない』と愛用のダブルネックギターを構えて。ギタリスト『"K"』のスイッチが入る。
「さあ生まれ変われ、新しい君へ! ファイアバードッ! リインカーネーションッ!!」
 フローライトの叫びとともに、下からせり上がるように形成される特設ステージ。【FIRE BIRD REINCARNATION!】で作られた外部スピーカー付可変戦闘機型配信ステージに立って、無駄に存在感をアピール! ついでに特設ステージが結界のような感じで宇宙RB怪人を寄せ付けない。そう、ステージとは本来演者の絶対領域なのだ!
『Burn up! Fire bird fly to the sky!』
 フローライトの歌声が特設ステージから会場へ降り注ぐ。
 ちなみにこの曲は5thアルバム『いつか帰るべき場所』に収録されている。気になった人は買おう!
 超絶ギターテクに加えて、体の中にまで響き渡るような歌声。そして何もかもを洗い流して浄化するかのごとき情熱の奔流。それを感じて、しかし抗うように宇宙RB怪人は叫ぶ。
「リア充は! 爆破するゥゥゥ!!」
「されませんよ!」
 宇宙RB怪人から全投擲された爆弾を、フローライトが華麗かつアクロバティックな空中パフォーマンスで回避すれば、キマフュー住民からの歓声が沸き起こる。
 いつしかフローライトの放った演奏と歌声は、肉体と魂を浄化し、邪悪を退ける光焔の乱舞と化す。本人曰く『実質デトックス的な光の焔』を飛び上がった空から振り撒いて。
『悲しみも嘆きも背負って次代へ飛べよ!』
 放った言葉の通りとなるように、宇宙RB怪人を撃ち抜いていく! 空からの歌声に宇宙RB怪人は抗う術もなく、成すがままに光焔に焼かれていく宇宙RB怪人。
「誰かの幸せを悪意を持って踏み躙っていいことなんて、ないんですからね!」
「ア、ア、ア……グアァァァァァァーーーッ!!!」
 そしてステージの上で大爆発が起こる。

 煙が晴れた時、そこに『宇宙リア充どもは爆発しろ怪人』の姿はなく。
 演奏を終えて片腕を振り上げたフローライトにキマフュー住民の大歓声が降り注ぐのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ミズ・ルチレイテッド』

POW   :    インクルージョン・ウェポン
【掌から生成したルチルの弾丸】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    クロックパルス・イベイジョン
【水晶振動子を利用し、完璧なタイミングで】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    クリスタライズド・バレット
【10秒間の集中】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【透明化させたルチル弾】で攻撃する。

イラスト:+風

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠椎宮・司です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●舞い降りる……それは!
 ステージの上を彩る大爆発。それはリア充を爆破する者が爆破された証拠でもあり、キマフュー的には大盛り上がりなパフォーマンスでもあった。観客……とチアシーから沸き起こる大歓声。いつだって猟兵のパフォーマンス(戦闘)はサイコーさ!

 だが、それを遮る声が空から降る。それはもちろん、今回の黒幕『ミズ・ルチレイテッド』のものであった。
「あーテステス。貴様ら、よくも私のリア充爆破……じゃなかった、配下の宇宙怪人を阻止してくれたな?」
 『すっごく楽しみにモニター観戦していたのに』とは言わない分、ちょっと空気を読んでいるのかもしれない。
 さておき。ここで引き下がるようなら猟書家とかやっていないわけで。
「よかろう。決着はこの漿船(クリスタル・シップ)の中でつけてくれる。スーパー吸引ビーム照射!!」
 こちらの意志を完全無視して流れるような展開で、漿船の中に猟兵たちとチアシーを吸い込むミズ・ルチレイテッド。

 吸い込まれた先は不思議な空間であった。漿船の中である以上、ここは有限の空間であるはずだ。しかし、実際に今立っている場所は宇宙空間のようにどこまでも広がっていて、空間の有限さを感じない。そして何も障害物がないように見えて、足場だけはしっかりあった。
 出口がないがゆえに逆に閉じ込められているとも言える、この場が戦場である。
「お気に召したかな?」
 声のした方を見ると、執事服の裾をふわりとさせながら着地するミズ・ルチレイテッドの姿があった。
「さて。決着をつけるとしよう。私の嫉妬……じゃない、ぼっち……でもない、心の叫びを消せるものなら消してみるがいい!」
 いまいち締まらない感じで、ミズ・ルチレイテッドが構える。

 そんな感じで、キマフューの猟書家侵略を阻む戦いがここにあったのである! ある?

※注意事項※
 とってもぐだぐだしていますが、一応凄腕の暗殺者です。ユーベルコードの他に暗器とか持っていると思います。ただし、本人はシリアルな雰囲気です。
 リプレイの雰囲気はプレイングの雰囲気に依存します。
カイリ・タチバナ
…よかった、ちゃんと目的通りの怪人発生だった(前の二回ともに事故だった)

【守神宿り】で増やすは『守神鏡』『守神勾玉』そして『幻守神煙管』。
引き続き、増やした鏡の一つをチアシーに渡して、守護結界。
応援もよろしくな!

複数の煙管から、猟書家にだけ幻見せる煙出しておいて。回避を鈍らせる!
勾玉を弾丸に、鏡にて反射させまくる。
…言ってなかったな。俺様は漁師かね陰陽師だ!

暗器っつーと、ナイフとかかね?似合いそうだし。
まあ、霊符で探知結界敷いてたから、鏡で反射させるんだけどな!

…ツッコミ疲れがないって、素晴らしいな…!

※ツッコミ属性ヤンキーヤドリガミ



●ぼっちと誤解とツッコミ
 不思議な漿船の中で『ミズ・ルチレイテッド』と相対するカイリ・タチバナ(銛に宿りし守神・f27462)は自然体で背中にチアシーを守っていた。
「……よかった、ちゃんと目的通りの怪人発生だった」
 思わず呟くカイリさん。それほどまでに前回の事件は異質だったというのか。というか事故って何。様々なにリア充爆破があるものだと思いつつ、改めてミズ・ルチレイテッドを見据えたカイリが見たものは……なんか手の甲で口元を隠しながら、ちょっと視線をそらしつつ照れているミズ・ルチレイテッドであった。
「目的通りって……。まさか私に会いに?」
「えっ。まさか禁断の敵味方……」
「違うわっ!!」
 何をどう聞いたらそうなるのか。誤解するミズ・ルチレイテッドに誤解するチアシーが上乗せで、ツッコミ属性ヤンキーヤドリガミは流れるような勢いでツッコミした。『ツッコミ疲れがないって、素晴らしいな……!』とか密かに思っていたのに。そんな未来は無かった。
「いや。だが私はエメラルドお嬢様からの大切な使命が」
「だから違うっつってんだろ!」
「……!」
 ツッコミとともに放たれる、勾玉の弾丸。それは寸分の狂いなく、ミズ・ルチレイテッドへ放たれるが、それをミズ・ルチレイテッドはクロックパルス・イベイジョンを使って完璧なタイミングで回避。
「女性にいきなり攻撃はどうなのかと」
「あ? 喧嘩に男とか女とか関係あるのか?」
「ふっ、違いない」
 ユーベルコード【守神宿り】で『守神鏡』『守神勾玉』『幻守神煙管』、3種の装備を大量複製して念力で浮かせながら周囲に展開したカイリは既に戦闘準備万端。ミズ・ルチレイテッドもまた戦闘へと意識を切り替えて。
「遊びはここまでだ!」
「遊んでたの、お前!!」
 疾走してきたミズ・ルチレイテッドにまずツッコミを入れるカイリであった。

●戦闘は真面目だった
 素早く距離を詰めてくるミズ・ルチレイテッド。それは無手の彼女が接近戦を持ちかける……と見せかけて。
「ふっ……!」
 素早く両腕を振るうと、袖口に隠されていた小さなナイフがカイリの複製守神シリーズのわずかな隙間を縫って、チアシーを狙う!
「きゃっ!」
 悲鳴をあげながら縮こまるチアシー。だがその両手には先ほどこっそりカイリから手渡された守神鏡のひとつが握られている。もちろんカイリの守護結界を施した特別製だ。
 キン、と乾いた音を立ててナイフを弾き返す鏡。
「よかった」
 ほっと安堵するチアシー。カイリには鏡とともに『応援もよろしくな!』との言葉ももらっている。
「カイリさん、頑張って!」
 こちらは大丈夫と言外に告げてカイリに声援を送るチアシー。

(やっぱナイフだったか。似合いそうだしな)
 『暗器っつーと、ナイフとかかね?』と読んでいたカイリもまた接近してきたミズ・ルチレイテッドのナイフを回避して。チアシーの言葉に自身の結界強度も大丈夫そうだし、『仕込み』もしっかりと反応していた。ならば、攻撃に移るのみ!
「いくぜ!」
 宙に浮かした複数の煙管から噴き出す煙。
「……っ、これは!?」
 その煙に違和感を感じて思わず飛び退くミズ・ルチレイテッド。だが、煙が飲み込むほうが早い。
(コイツで回避を鈍らせる!)
 とカイリがばら撒いた煙はミズ・ルチレイテッドにだけに幻を見せるもの。まずは視覚から揺さぶって。
 そして滞空させていた勾玉たちを弾丸のように撃ち出す!
 幾条にも放たれた勾玉たちがミズ・ルチレイテッドを捉える。いくつかはミズ・ルチレイテッドに弾かれるも、煙の周辺に配置した鏡で跳弾のごとく反射させてさらにミズ・ルチレイテッドを襲う!
「……言ってなかったな。俺様は漁師かね陰陽師だ!」
「複雑だな! だがいい腕だ!」
 煙の中から勾玉がミズ・ルチレイテッドを打ち据える音が幾度もする。狙い通り、クロックパルス・イベイジョンの完璧なタイミングを崩すことに成功している。

 だが、だからこそミズ・ルチレイテッドも次の手を打つ。
 煙の中から突如大量に現れるナイフの群れ。それはどこに仕込んでいたのか、という暗器の真骨頂。
 しかし。
「まあ、鏡で反射させるんだけどな!」
 そのことごとくをカイリは、『仕込み』――鏡の裏に張っておいた霊符を起点とする探知結界で察知していた。察知された暗器は不意打ちにすらならない。素早く鏡をナイフの軌道上に配置してナイフのことごとくを反射させて、ミズ・ルチレイテッドへとお返しする。
「ちっ! やってくれる!」
「まだまだ休んでる暇はねぇぜ!」
 カイリの策が的中。彼の思惑通りにミズ・ルチレイテッドを翻弄するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベリル・モルガナイト
ええと。……その。はい。戦い。ましょうか?
理解は。できずとも。同性として。なんとなく。触れない。方が。いい。ということを。察しつつ

彼女に。対して。真正面から。参りましょう
暗殺者としての。能力を。活かす。機会を。わざわざ。与える。ことは。ありませんから
掌の。動きに。合わせて。魔力による。【オーラ防御】を。加え。【盾受け】の。【ジャストガード】を。狙います
攻撃に。対して。正面から。向かう。不利
身体能力が。強化されると。同時に。一気に。踏み込みます
そのまま。構えた。盾による。【シールドバッシュ】を。お見舞い。致しましょう

その……。りあ充?を。爆破しても。お相手は。見つかり。ません。よ?



●同性でもこんなに違う
「チッ!」
 煙に巻かれた状況を嫌って素早く、そして大きく距離を取る『ミズ・ルチレイテッド』。しかし、人数としては猟兵たちの方が多いわけで。
 吸い込まれた位置関係だろうか。周囲を警戒しながら身構えていたベリル・モルガナイト(宝石の守護騎士・f09325)の視界内に入る。
 ミズ・ルチレイテッドとて逃げ回るためにこの漿船に連れ込んだわけではない。
「貴様ら猟兵を倒して、リア充を爆破違う間違えた、侵略を進めるのが私の使命なのだ!」
「ええと」
 すごい勢いとすごい真面目な顔して言い間違えるミズ・ルチレイテッドに、ベリルさんは困惑しておりました。
 でも戦いは避けられない。理由はどうあれ、ここにいるのは猟兵と猟書家なのだ。
「……その。はい。戦い。ましょうか?」
 言い淀んだその間は……『同性として。なんとなく。触れない。方が。いい。かな』と察したベリルの優しさ。
(……理解は。できずとも)
 でも理解はしてもらえませんでした。

●弾幕と盾
「くらえっ!」
 先手必勝とミズ・ルチレイテッドが手の内にルチルの弾丸を作成。それを弾幕のように放ってくる。
 対して、ベリルは。
(真正面から。参りましょう)
 創り出した宝石の盾を構えて、ミズ・ルチレイテッドの真正面に立つ。
 わざわざ敵の得意分野、すなわち『暗殺者の能力を活かす機会』を与える必要などないのだから。
「……っ」
 ミズ・ルチレイテッドの手の動きに合わせて、盾の角度を調整。オーラ防御による防御硬度を上げて、ルチルの弾丸を盾で受け止めつつ、ジャストガードで弾き飛ばしながら徐々に距離を詰めるベリル。
 されどミズ・ルチレイテッドの弾幕に対して、ベリルの盾はひとつ。その攻撃に対して、真正面から向かうのはどう考えても不利な状況だ。
(でも。これならば。『使えます』)
 ベリルがちらりと後ろに視線を遣る。そこにいるのは猟兵たちと一緒にここに吸い込まれたチアシーだ。
「守ります。それが。私の誓い。なの。だから」
 直後、ベリルの足元から一陣の風が舞い上がり、彼女の身体を包み込む。
 ユーベルコード【其れは脆くも儚き桜の城壁】。それはこの状況下において彼女の身体能力を増大させる術だ。
 風が止んだ後。
「いきます」
 小さく、自分に言い聞かせるように呟いた後。
 ベリルが盾を構えたまま、ミズ・ルチレイテッドに向けて突撃する! 全身を盾でカバーしながらルチルの弾幕の中を突き進むベリル。
「くっ、見かけによらず荒業だな!」
 ベリルの突撃を見て、ミズ・ルチレイテッドがルチルの弾丸をひとつに集約する。威力をあげたその一撃をベリルに向けて放つミズ・ルチレイテッド。
「予想。済。ですよ」
 その攻撃をベリルは冷静に。再びジャストガードで軌道をそらして回避。
「逃がし。ません」
 進撃を止めずに構えた盾をそのままミズ・ルチレイテッドに叩きつける!
「ぐぁっ!」
 強烈なシールドバッシュを受けて、後方に吹き飛んだミズ・ルチレイテッド。その衝撃に耐えきれず、がくっと膝をつく彼女へ。
 しばしの間があって……ベリルが口を開く。
「その……。りあ充? を。爆破しても。お相手は。見つかり。ません。よ?」
「ううう……私だって私だって……」
 別の意味でクリティカル。
 崩れ落ちた態勢のまま涙を流して床を叩くミズ・ルチレイテッドに、ちょっと反応に困ってしまうベリルさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フローライト・ルチレイテッド
邪魔しにきましたー!
でも何かかわいそうなみも感じるので……

飛んでくる弾丸は広い船内の【地形の利用】と【早業】で回避、【オーラ防御】で防御を。

そして今日はこの曲で行きます!
今日だけは、お姉さんに捧げましょう!
Savior to Save Sorrow!S.S.S!悲しみ救う救世主!
お姉さんと観客と先輩方を【誘惑】しつつ、【情熱】を捧げ。
【楽器演奏、歌唱、パフォーマンス、浄化】を駆使してUCを発動。
あらゆる法則を超えて届く虹色の光でお姉さんの戦意とか悪意を攻撃。
ぼくも貴女も元々は一人。
でも、この時間、この瞬間だけは、色んな人と繋がっていられる!
ぼくも、貴女も!(違うものも攻撃しそうですが仕様です



●ルチレイテッドさんたち
 精神的ダメージ(?)を受けて、床に崩れ落ちている『ミズ・ルチレイテッド』。
「邪魔しにきましたー!」
 そこへ軽快に現れたのはフローライト・ルチレイテッド(重なり合う音の色・f02666)であった。
 なお、この章はミズ・ルチレイテッドをミズ、フローライト・ルチレイテッドをフローライトとします。

 フローライトの声にゆっくりと立ち上がるミズ。そう、猟書家だから。猟兵とは戦う運命なのだ。たとえ『また変な事』と言われても、リア充爆破が目的だとしても!
 そんな様子を距離を保って見ていたフローライトの目は何とも言えない表情を浮かべておりまして。
「でも何かかわいそうなみも感じるので……」
「……なんか初めて優しい言葉をかけられた気がする」
 たいがい自分のせいなのだが。フローライトの言葉に涙を見せるミズ。
 だが戦闘だ。容赦なくルチルの弾丸を生成して、フローライトに向けて放つミズ。
「……っと」
 それをギターを構えながら、しかし早業でするりと身を翻して回避したフローライトが叫んだ。
「今日だけは、お姉さんに捧げましょう!」
 フローライトの言葉に反応した彼のスピーカーたちが周辺へと浮き上がる。この場は既にフローライトのライブ会場。
 しかしそこへミズが素早く口撃を挟み込む!
「え、今『お姉さん』って呼んだ? キミ、私の弟になる?」
「なりません」
 それはそれで独り身脱出だー、とか思っていたミズの思惑は、ばっさりギターの音と言葉で全力否定されたのでした。

●ライブは真剣に
 観客はミズとチアシー、そして周りで見守っている猟兵たち。この場を邪魔する無粋な者は誰もいない。というか邪魔しそうなミズはちょっとハートブレイクしている。
 なので、ここは思いっきり。
「そして今日はこの曲で行きます! Savior to Save Sorrow! S.S.S! 悲しみ救う救世主!」
 コールの後、フローライトの歌声が響く。

 ――Ah たとえ 明けない夜でも 斬り裂き、飛んでゆこう

 それは心まで浸透してくるような響きであって、想い(こえ)。目の前の『相手』を助けたいという、フローライトの想いが込められた。

 ――oh yeah だからさ、心配しないで? 必ず、行くから!

 それはあらゆる法則を超える、煌めく虹色の光となって。ミズの胸元へ吸い込まれていく。
 そして歌とは声と音だけで作られるものではない。フローライトのパフォーマンスが、誘惑となって見ている者の心を惑わし、そこに情熱を捧げれば。
 フローライトの想いはより強く、激しくミズの身体を震わせていく。
「くっ……あんなこと言った後に、その技は……!」
 フローライトの思惑っていうか、掌の上っていうか。
 思うように転がされて全力で戦意を喪失していくミズ。事前の『お姉さん』もかなり効いているなコレ。ある意味浄化されている。

 そして間奏。フローライトの視線がミズ一人を見つめる。
「ぼくも貴女も元々は一人」
「……」
「でも、この時間、この瞬間だけは、色んな人と繋がっていられる!」
「……!」
 それは敵とか味方とか関係なく。音を楽しむ、音楽というモノがもつ力でもあり、フローライトの想いでもある。
 だからこそ、その言葉には力がこもる。
「ぼくも、貴女も!」
 どこまでどこまで真実で、真摯な思い。それはあまねくこの場に響き渡り、しかしぼっちを拗らせていたミズには別のところに響いてしまった……!(お互いの仕様でもあります)
「やっぱり私たち姉弟に!」
「なりません!」
「うわぁぁぁぁぁんっ!!」
 間奏が終わりそうだったこともあって、再びフローライトにばっさり切られたミズは思いっきり崩れ落ちるのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)と。
一気にレーちゃんと一緒に連携とかで攻めたいところだけど…。
確かこのルチレさんって特殊な力があって大変だった気がしたわ。
下手な攻撃は回避されちゃうんだったっけ?あとお姉さんがいる!

え?特大威力のブレスを吐くの?避けられちゃうわよ。レーちゃん。
それでもいい?…うん!わかったわ!
【月狼の吐息】をリミッター解除した全力魔法の限界突破で放つわ。
え?一回じゃなくて間隔置かずに連続でブレス攻撃?(2回攻撃)
しかもルチレさんを狙わずに身体をはさむように…放つの?
あとできるだけ休まずにブレス攻撃すればいいのね!うん!!
レーちゃんのことだもの。何か考えがあったり…思いついたのよ♪


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
自身の身体を振動させ探知機代わりに攻撃回避を行う…だったか。
幾ら別個体といえ一度交えている。同じ手は通用しないだろう。
猟兵の戦闘情報の共有化くらいはしている可能性が…ある…か?
まあいい。
露にブレス攻撃を連射するように頼む。狙いはルチレの周辺だ。
回避されても構わないから可能な限り連射するよういう。
目的はルチレの身体をブレスの余波で少しでも振動させること。
その間に闇に紛れつつ全力魔法で限界突破した魔術を叩き込む。
露の攻撃の振動で私の攻撃の回避は僅かに遅れるはずだが…さて。
【禍の魔杖】は死角から鎧砕きと貫通攻撃を加えておく。
素早く魔術を行使する為に早業と高速詠唱で詠唱しよう。



●ここにきてガチとはな
 結構、立ち上がるのにもキツイダメージを受けてしまった『ミズ・ルチレイテッド』。ちなみに主に精神的なダメージで、である。
 だが、猟兵がいるなら戦うしかない。それがオブリビオンと猟兵の関係性である。目の前に現れたシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)と神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)を見て、どうにか立ち直るミズ・ルチレイテッド。

 対して、シビラ&露は既に戦闘態勢である。

 シビラと並び立ちながら、ミズ・ルチレイテッドを見据えて。
(一気にレーちゃんと一緒に連携とかで攻めたいところだけど……)
 そこで露はちらりとシビラを見る。グリモア猟兵の話を思い出したからだ。
(下手な攻撃は回避されちゃうんだったっけ?)
 それに対する対策はあるのか。そんな感じの視線。
 一方、シビラもまたそのことを考えていた。
(自身の身体を振動させ探知機代わりに攻撃回避を行う……だったか)
 油断なく間合いを取りながら、あるいはミズ・ルチレイテッドの動きを注視しながら、シビラが思考を巡らせる。
 幾度となく倒されている猟書家たち。ミズ・ルチレイテッドとてキマフューに侵略したのはこれが初めてではない。これまでに戦った猟兵たちの戦闘情報を蓄積したりしているのだろうか? ましてや、シビラと露は以前にミズ・ルチレイテッドを相対している。もしかして同じ手が通じない、なんてことは?
 しかし、思考の答えは出ない。
(まあいい)
 いずれにしても戦いは避けられないのだから。

「露、ブレスを連射だ」
「え? 避けられちゃうわよ。レーちゃん」
「構わん。とにかく、アイツの周りを狙え」
「うん! わかったわ!」
 短く会話を交わして、露は特大威力のブレスの準備。
「るあぁぁ~♪」
 と口内に溜め込んだ超圧縮した精霊力をレーザーブレスとして発射する露!
 リミッター解除した全力の【月狼の吐息】は限界突破しつつ、ミズ・ルチレイテッドに襲い掛かる。
 その一射は容易くかわされるけれども。
(……連射!)
 シビラの指示通り、2回攻撃の要領で間隔を置かずに再度【月狼の吐息】。それは同じ軌道ではなく、ミズ・ルチレイテッドの体を挟むように両脇を通過していく。
「……何のつもりだ?」
 当たらないことを見切ったミズ・ルチレイテッドは動かない。だが、露もブレス攻撃を止めない。
(できるだけ休まずにブレス攻撃すればいいのね! うん!!)
 とシビラの指示を忠実に守っている。
 これがどうなるか、の先は露にはわからない、が。
(レーちゃんのことだもの。何か考えがあったり……思いついたのよ♪)
 とそこにはいつも通りのシビラに対する絶大な信頼があった。

 ――目的はミズ・ルチレイテッドの身体をブレスの余波で少しでも振動させること。

 クロックパルス・イベイジョンで回避するには『完璧なタイミング』を掴む必要がある。それを【月狼の吐息】が巻き起こす振動で邪魔する。
 後は……仕掛けるのみ。
「Dezlănțuiți cu nouă taste!!」
 シビラもただ見ていたわけではない。露の攻撃に紛れて、魔術の準備は完了だ。こちらも全力・限界突破した最大の一撃、【禍の魔杖】を放つ!
(さて……どうなる?)
 それは疑問ではなく、興味のようなもの。呼び出された触れるとその部分のみ壊死する、大量の紅の剣がミズ・ルチレイテッドに降る。幾何学模様を描き複雑に飛翔し、さらには死角から狙い撃つシビラ。
「……ちっ!」
 それはミズ・ルチレイテッドの第六感。『触れるとマズイ』と感じ取った彼女が素早くその場を飛び退く。だが、紅の剣は追尾するかのように軌道を変える。
「厄介な攻撃を仕掛けてくれる!」
 奇襲用に用意していたクリスタライズド・バレットを迎撃に放ち、さらには袖に仕込んでいたナイフと実はチェーンウェポンでもある懐中時計を振り回して紅の剣を叩き落としていくが、とにかく数が多い上に、軌道が読み切れない。
「いけいけー!」
 露の声援(?)を受けて、さらにシビラが【禍の魔杖】を放ち。
「くあっ?!」
 ミズ・ルチレイテッドの防御をかいくぐった紅の剣が、徐々に彼女を追い詰めていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィア・シュヴァルツ
「くくく、よいのだぞ、ミズ・ルチレイテッドよ。
その嫉妬の心、隠すことなく存分に振るうがよい。
我もリア充爆破に協力しよう」

と、ルチレイテッドの隣に立った時。
真横から見た我の目に映るのは、ルチレイテッドの執事服の胸元を押し上げる2つの膨らみ。

「おのれ、ミズ・ルチレイテッド!
貴様も持つ側の者だったか!
せっかく同志だと思ったのに、我を裏切るとは許せん!」

我の嫉妬の炎(主に胸に対する)が燃え上がり、氷の魔力として昇華されていく。
これぞ、我の秘術【極寒地獄】だ。

「ルチルの弾丸などでは突破できん氷壁で周囲を覆ってくれよう!」

戦場全体を包み込む氷の魔法でミズ・ルチレイテッドを凍りつかせてくれるわ!



●持つもの、持たざるもの
 意外とガチな展開でかなーり削られた『ミズ・ルチレイテッド』。体力はもちろん、精神もその前に削られているし、後は体を物理的に削られている。
 上着を犠牲にしてどうにか乗り切ったが、そろそろダメージがヤバい。
 そんな前に現れたのは、ラスト猟兵、フィア・シュヴァルツ(漆黒の魔女・f31665)であった。
「ちっ、こんな時に」
 思わず距離を取りながらフィアを見据えるミズ・ルチレイテッド。だが、フィアは不敵に笑う。笑って……そして。
「くくく、よいのだぞ、ミズ・ルチレイテッドよ」
「……はい?」
 思わず間の抜けた声をあげてしまうミズ・ルチレイテッド。
「その嫉妬の心、隠すことなく存分に振るうがよい。我もリア充爆破に協力しよう」
「貴様、それでも猟兵か」
 お互いに、想定外すぎる言葉が出てきてしまった。ほら、一応、不倶戴天の敵同士なのでそう言っておかないとね!

 ――だが、ここに来て同志が現れた。

 ならば、あの手を取るしかあるまい。だって、リア充爆破のために怪人まで用意したんだもの!
「ふっ」
 警戒を解いてフィアの手を取ろうとするミズ・ルチレイテッド。……それがいけなかった。握手しようとして体の傷口を押さえていた右手を差し出した時、それは見えてしまったのである。

 実は先ほどの猟兵の猛攻撃は当たった部位を壊死させる剣の大群であった。そんなものを回避し切れるわけがなく、ミズ・ルチレイテッドの体は傷だらけ……でもあるが、かすった部分は例外なく服が切り裂かれている。
 そう、体中の至るところの肌が見え隠れしているのである。ちなみに上着もなくなっているので、その体のラインを隠すものは何もない。
 そんな状態で太ももとか腕とか肩とか肌がチラ見えしているし、なんなら胸元もネクタイが斬り裂かれて、その下に隠れていた谷間がはだけている。
 ご想像いただきたい、男装の女性の服装が、女性的に乱れている姿。こう、ちょっとかなりセクシーな感じなのではなかろうか。

「な、なんだ?」
 フィアの視線を感じて思わず手を引くミズ・ルチレイテッド。そうすると体が半身になりまして。体が横になると、胸の厚みが確認できる。そして左手でなんかさりげなく胸元隠してる仕草はなんなのか。
 そう、フィアの目に映るのは、ルチレイテッドの執事服の胸元を押し上げる2つの膨らみ(谷間付き)であった。
「おのれ、ミズ・ルチレイテッド! 貴様も持つ側の者だったか! せっかく同志だと思ったのに、我を裏切るとは許せん!」
 ここまでワンブレスである。
「何の話だ?!」
「男口調なのに、隠す時だけそんな仕草あざといわ!!」
「何を言ってるんだお前は!?」
 同志だと思って握手しようと思ったら交渉決裂した件について。

 ここで燃え上がる『我の嫉妬の炎(主に胸に対する)』(フィア談)。それがどういう理論か、氷の魔力として昇華されていく。
「我が魔力により、この世界に顕現せよ、極寒の地獄よ」
 詠唱によって氷の魔力が特定のカタチとなって顕現する。それは内部に居る者を徐々に凍りつかせる氷壁で出来た迷路。
「これぞ、我の秘術【極寒地獄】だ」
 それは発現した時点で必殺と化す、フィアの一撃。
「ちっ、氷など砕いてくれる!」
 いつの間にやら透明化していたルチルの弾丸を四方八方に放つミズ・ルチレイテッドだが。
「ルチルの弾丸などでは突破できん氷壁だ! これで周囲を覆ってくれよう!」
 砕くよりも早く戦場全体を氷が包み込み、ルチルの弾丸を弾き返す。
「ミズ・ルチレイテッドを凍りつかせてくれるわ!」
 最初に同志のように煽ったフィアはどこへいったのか。いや、あの頃の彼女はもういない……いないのだ。
「すっごい理不尽な理由で攻撃受けてる気がするんだが!!」
 ミズ・ルチレイテッドの言い分は最もであるのだが、仕方ないのだ。フィアにとって胸の膨らみはこの世にあるあらゆる敵よりも憎い存在なのだから。
 そして理不尽な割には攻撃は効果的であった。
「くっ……嫉妬の炎で凍らせるとか、なんて厨二……」
 それがミズ・ルチレイテッドの遺言となったのである。

 ばたっ。

大成功 🔵​🔵​🔵​


●終戦―守られたリア充とコンサート会場
 猟兵たちの吸い込まれた先、不思議な空間が崩壊していく。漿船の中であるこの空間が崩壊していくということは、主たるミズ・ルチレイテッドが骸の海へ還ったということだろう。
 急ぎ、脱出する猟兵たちとチアシー。

 チアシーのコンサート会場まで戻ってきた猟兵たちが見たのは、頭上で爆発する黒い漿船であった。ここにキマフューの猟書家侵略を阻むことが出来たのだ。

 その陰にぼっちのミズ・ルチレイテッドがいたのだが、それは皆の胸にそっと仕舞い込んでおいてほしい。次のミズ・ルチレイテッドは(いたら、だが)、きっと友人を作る方向でうまくやるでしょう?

最終結果:成功

完成日:2021年03月06日
宿敵 『ミズ・ルチレイテッド』 を撃破!


挿絵イラスト