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稲妻の色は死の白銀

#UDCアース

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#UDCアース


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●破滅を願う人々
「セラ・アラスソゥト・カクガ・ダダアギアタ・エールデ・ギドラ!」
 とある湾岸地帯にあるおんぼろビルの最上階。
 紆余曲折あって持ち主を転々と変えたそのビルは、現在「浄火の星教会(CSF)」と呼ばれる魔術結社のアジトとなっていた。
「エルタニン・ルエミラ・グローレール!」
「グローレール!」
 低い男の声に続いて、いくつもの声が一つの名前を唱和する。
 それは雷霆の王。それは蒼穹の果てに輝く竜。それは旧く大いなるもの。
「エールデ・ギドラ! エルタニン・ルエミラ・グローレール!」
「エールデ・ギドラ! グローレール!」
 やがて、東の空が黎明の色に変わり始めた頃。CSFの会員達の円陣の中央に置かれた石の球が、ぱきりと鋭い音を立て真っ二つに割れた。
「おお、おお! ついに来るぞ! 神が!」
 詠唱を主導していた三十がらみの男が、上擦った声で言った。他の会員達も一様に歓喜の表情を浮かべる。
「僕達の声が届いたんですね、博士!」
「ああ、そうだとも! 我等の声に応え、降臨されるのだ! 汚れた世界を焼き尽くし、歪められた歴史を正しき明日へ導くために!」
 隣の信者の肩を叩き、博士と呼ばれた男はそこにいる者達に語りかける。
「さあ、次の儀式に移ろう。我等の聖戦が、今始まる!」
 歓声に揺れる窓ガラスの向こうでは、黒雲が昇りかけた朝日を覆い始めていた。
 まるで、光を食らい尽くそうとするかのように。

●エルタニンから来たるもの
 グリモアベースの中を、神楽火・遥瑠(テンペストナイト・f02078)が走っていく。普段から落ち着いた物腰とは言い難い彼女だったが、それにしても慌てた様子だ。
「大変なの! 邪神が復活しちゃう! みんなの力を貸して欲しいの!」
 出くわした猟兵達に遥瑠はそう訴える。
「UDCアースで、オブリビオンを神様だとかって言ってる奴らが儀式を進めてるの。もう召喚の儀式自体は終わってて、今は呼び出した邪神をパワーアップさせるための儀式が始まってるんだ」
 つまり、邪神の襲来は止められない。だが、力を捧げる儀式を中断させれば、より有利な状態で迎え撃つことが可能となる。
「オブリビオンの名前は『雷穹龍グローレール』。ざっくり言うと雷属性のドラゴンだよ」
 グローレールの攻撃は強力かつ範囲が広い。しかし、そのほぼ全てが電撃を利用した攻撃であるため、対策を立ててダメージを抑えるのは難しいことではないだろう。
「パワーアップの儀式をやめさせたら、グローレールは怒ってボクらを狙ってくる。でもここで問題なのが、儀式をやってるのが町に近い場所ってこと」
 魔術結社のアジトとなっているビルは湾岸商業地帯の一角にある。早朝ということであまり人はいないが、もしグローレールが移動するようなことがあれば大惨事になるだろう。
「UDコープの人達にお願いして交通規制はかけてもらうけど……できれば突破させずに倒しちゃいたい。厳しいけど、お願いできないかな?」

●サウンド・オブ・サンダー
 遥瑠のグリモアによってUDCアースへとやって来た猟兵達。
 邪神の接近の影響なのか、ひどい暴風雨が吹き荒れている。その中を彼らは進み、CSFのアジトであるビルに辿り着いた。
 風雨と雷の音だけが響くエントランス。あまりにも静かすぎると怪しんでいると、突如として壁や床がぐにゃりと歪んで人の形を取り、猟兵達に襲いかかってきた!
「こいつら『ロッジ・ゴーレム』だよ! 動きは遅いけどパワーは強いから気をつけて!」
 遥瑠が叫ぶ。無機物を取りこんで姿を変える人工クリーチャーとも呼べる存在だ。
 どうやら、このゴーレムが儀式を守る警備隊というわけであるらしい。
「グローレールのための儀式は高いところでやらなきゃならない! だから敵は上にいるはずだよ!」
 そうは言っても、二メートル近いゴーレムの数は多い。戦わずに突破することは難しいだろう。
 猟兵達は各々の武器を構えると、ロッジ・ゴーレムの群れを迎え撃った。


中村一梟
 猟兵の皆様ごきげんよう、中村一梟でございます。
 今回はUDCアースより、のっけから大ピンチっぽい雰囲気のシナリオをお届けします。
 ホットスタートですが進行のスピードも速いというわけではありませんので、じっくり戦術をご検討の上ご参加ください。

●第1章
 集団戦です。ゴーレム軍団を倒しつつ最上階を目指せ、という感じとなっております。
 探索要素は特に用意してありませんが、儀式にどんな妨害を加えるかプレイングに記載して頂けば拾うかもしれません。

●第2章
 ボス戦です。グローレールは自由に空中を飛び回るため、近接戦闘を挑む際には一工夫して頂けるとボーナスが入りやすくなります。
 さらに、グローレールを市街地に近づけさせないための工夫が入っているとボーナスが入ります。

●第3章
 戦闘後、近所にあるショッピングモールが営業再開するので遊びに行こうぜ! というシーンになります。
 具体的にどこに行くのかプレイングに記載して頂ければ、相応のお店を用意させていただきます。行き先は1つに絞ることをお勧めしますが、グループ参加の場合は2~3ヵ所の行き先を記載して頂いても大丈夫です。
 また、このシーンでは例によってグリモア猟兵を同行させることができます。プレイングの冒頭に【神楽火・遥瑠を誘う】等と記載してください。

 それでは、今回も皆様とよい物語を作れることを楽しみにしております。
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第1章 集団戦 『ロッジ・ゴーレム』

POW   :    ゴーレムパンチ
単純で重い【コンクリートの拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    サンドブラスター
【体中から大量の砂粒】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    ジャイアントロッジ
予め【周囲の無機物を取り込んでおく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

尾崎・ナオ
ウイシア(f09322)と共闘。
前衛(攪乱)を私、後衛(火力)がウイシアね。

儀式の妨害はあんまり思いつかないや。
ただゴーレム倒して屋上目指す!ゴーゴーゴー!

【ナイフいっぱい☆】で攻撃。
「ナイフいっぱい☆ 当たると痛いですよ~ぅ?」
牽制も兼ねて周囲に黒いナイフを浮かせる。
怯むか判んないけど、目的はそこじゃないから!
ウイシアが範囲攻撃をするので、ナイフも混ぜてザクザクいくよ!

【黒い拳銃】で【拳銃早打ち】も!
技能【クイックドロウ】の超特化型だからね~、拳銃早打ち得意だよ!
(ユーベルコード1つだけなら、通常攻撃のクイックドロウで。十分早い!はず!)

前衛さんどこかにいたら、壁になってくれないかにゃー?


ウイシア・ジンジャーエール
「ドラゴン?UDCアースに?アックス&ウィザーズと間違えてるのでは…?」
UDCアースで多くの依頼を熟してきたウイシアとって、ドラゴンが来たなんて初耳。召喚と知っても違和感があるようです。
同じ旅団の尾崎・ナオ(人間のシーフ・f14041)とタッグを組んで参加します。ナオの上空を飛行し[空中戦][地形の利用]で広範囲を攻撃。

[早業][全力魔法]で【白木蓮の舞】範囲攻撃。ナオのナイフと同じように白木蓮の花ビラを舞わせます。綺麗な白花びらの中から飛び出るナイフ。

[第六感]と[野生の感]で回避、[激痛耐性]と[呪詛耐性]で耐える。[視力][聞き耳]で敵の動きを確認、ナオに攻撃指示を出します。



「ドラゴン? UDCアースに?」
 呟いて、ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)はちら、と薄汚れた天井を見上げた。古い蛍光灯が頼りなく瞬いている。
「とりあえず、ゴーレム倒して屋上目指す! ゴーゴーゴー!」
 そんな彼女を守るように進み出て、尾崎・ナオ(人間のシーフ・f14041)は黒いナイフを鞘から抜き放った。その切っ先を弧を描くように動かすと、軌跡に沿って寸分違わぬ短剣が宙に並ぶ。
「当たると痛いですよ~ぅ?」
 唇の端に不敵な笑みを刻んだナオが右手を掲げ、振り下ろした。彼女の意思を受けた十四の刃が飛び、ロッジ・ゴーレムに襲いかかる。
「散って」
 ウイシアの手から、無数の花弁が溢れる。白木蓮のと黒い短剣が入り混じり、狭いエントランスを舞い踊った。
 白と黒の弾幕とゴーレム群の最前衛が激突し、コンクリート片が飛び散る。四肢をもがれ転がる人形。突破できるか、と二人が思った瞬間、花の紗幕を突き抜けてもう一体のゴーレムが突っこんできた。床のコンクリートを吸収して耐久力を増し、無理矢理突破してきたのだ。
「こんのおっ!」
 ナオが短剣で迎撃しようとするが、厚い岩の装甲を貫くには足りない。
 前腕に刃が突き刺したまま、ゴーレムが拳を突き出す。その全身から砂粒が放射され、狭い室内に砂嵐が巻き起こった。
「ナオ、退避よ!」
 二人は手近な物陰に飛びこんだ。ガリガリと総毛立つような音を立てて、天井や床が削られていく。
(くっ……)
 ウイシアは歯がみする。こうしている間にもCSFの儀式は進んでいるはずなのだ。一刻も早くここを突破しなければならないのに。
「何とか隙を見つけないと」
「って言ってもねぇ」
 二人は顔を見合わせる。敵の攻撃も無限に続くわけではない。チャンスはきっと来る。今は耐えるしかない。
 永遠にも思える十数秒が過ぎて、砂粒が床を叩く音が途切れた。盾にしていた柱の陰から飛び出して、ナオは黒い拳銃を抜いた。瞬時に狙いをつけて、引き金を引く。
 砂粒を放出して体積を減じたゴーレムの体を、銃弾が削る。足を止めた敵の脇をすり抜け、ウイシアがエントランスの奥に見える階段へと駆けていく。銃撃を続けながら、ナオもその後を追った。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

黒玻璃・ミコ
◆心情
おや、邪なる竜種の気配を感じたのでやって来たら
ゴーレムの群れがお出迎えですか・・・
食事前の運動として軽く一ひねりしましょうか?

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UPです

此処は他の猟兵さんを【かばう】位置に移動し
軽く挑発して注意を惹き付け【おびき寄せ】ましょう
当然サンドバックになるつもりはありませんよ?
天候不順でも【暗視】出来る瞳と
冴え渡る【第六感】で【カウンター】の機会を計り
愛用の九振りの蛇腹剣を【気合い】を入れて【怪力】のままに
【鎧砕き】嵐の様な【範囲攻撃】で縦横無尽に微塵切りです
【毒使い】による腐食毒をたっぷり塗ってますので
掠っただけでも…うふふ

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎



「食事前の運動として軽く一ひねり、と思ってましたけど……これはなかなか」
 階段を駆け登りながら、黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は重い足音を立てて追ってくるロッジ・ゴーレムを振り返った。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放」
 二階に辿りついたところで足を止め、ミコは呪文を唱えた。
「黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 ユーベルコードによって呼び出された竜の力がミコに宿る。彼女の体表がさざめき、竜の鱗の如き形へと変わっていく。
「竜と言う名の幻想を鏖殺するために、あなた達は邪魔です」
 鱗持つ九腕のそれぞれに、ミコが武器を構える。九の刀身が大蛇の如くうねり、廊下にとぐろを巻いた。
 肩越しに振り返り、ミコは一度頷いた。その意思を汲んで、猟兵達がさらに上階へと向かう。
「当然サンドバックになるつもりはありませんよ?」
 仲間の足音を背中で聞きながら小首を傾げ、ミコは九本の腕を翻した。縦横無尽に駆ける刃がロッジ・ゴーレムに食いこむ。
「……うふふ」
 喉の奥でミコが笑った。次の瞬間、白煙を上げてゴーレムの体が溶け崩れていく。刃に仕込んだ腐食毒が効果を発揮したのだ。
 ミコはゴーレムの残骸を一瞥すると、仲間達の後を追った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ロッタ・ロッツァライネン
しゃらくさいねぇ、こんなんでアタシらを止めようたぁ舐められたモンだ!

【祖霊顕現】を発動して蹴散らすよ!
木偶の坊相手に遅れを取るのがいるとも思えないが、後衛向きの連中やベタ足の連中がいりゃあそっちをカバーしてやるとするかね。

連携、絡み等は歓迎するよ



 最上階を目指して進んでいく猟兵達。その前に、新たなロッジ・ゴーレムが立ち塞がった。
「しゃらくさいねぇ、こんなんでアタシらを止めようたぁ舐められたモンだ!」
 戦斧を引っ提げたロッタ・ロッツァライネン(祖霊を祀る者・f01058)が鬨の声を上げ、突っこんでいく。
「斧を振る者! 豹頭の父よ! 我が影を踏み仇を砕け!」
 ロッタと同じ形をした、しかしより大きな斧を手にした男が彼女の隣に姿を現した。逞しい肩の上で、豹の頭が牙を剥く。
「でえぇぇりやゃゃああぁぁぁっ!」
 同じ動作で、ロッタと豹頭の戦士がロッジ・ゴーレム目がけて斧を振るう。鍛え上げられた分厚い鋼が岩の戦士塊の腕に食いこみ、半ば砕くようにして断ち切った。
 ゴーレムの腕が床に落ち、ごとりと音を立てた。痛みも血もない人工UDCは片腕を失くしたことを気にもかけず、残った拳を叩きつける。
 豹頭の戦士が、大地をも砕く一撃を受け止めた。大樹のような腕に力が込められ、ゴーレムの片腕がみしみしと軋む。
「舐めんなぁっ!!」
 ロッタの咆哮が廊下に響き渡った。柄を両手で握り締め、全力で振り下ろす。
 ロッジ・ゴーレムの頭から股間まで、真一文字に亀裂が走った。次の瞬間ゴーレムは砂塵へと帰り、猟兵達の道が開かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイド・カレットジャンブル
警備にゴーレムを用意しているとは、警戒心が強い組織のようですね。なかなか数も多いですし、最初から全力でいきましょう。

相手の動きは鈍重、であれば下手に動かれる前に【早業】でエレメンタル・エッジを周囲の敵に叩き込みます。刃に乗せるのは水属性の【全力魔法】。この【属性攻撃】なら上手くいけば土やコンクリート等の無機物で構成されるゴーレムの身体を脆くさせられるかもしれせん。敵が姿勢を崩したらすかさず【2回攻撃】でまとめて【なぎ払い】ましょう。

儀式を完成させないためにも、ここで足止めされるわけにはいきません。はやく最上階に向かわなければ。



 ジェイド・カレットジャンブル(混ざり合う欠片・f09633)の前にロッジ・ゴーレムが現れた。
「刃に宿り、理を刻め」
 抜き放った翡翠の剣が光を溢れさせた。双刃が踊り、ゴーレムを構成する砂と岩を、水の魔力が浸食していく。
 結合の緩んだゴーレムの膝が、自重に耐え兼ねてひび割れる。ぐらりと傾いだ敵に向けて、ジェイドは剣を薙いだ。
 右から左、そして左から右。受け継いだ想いの篭った剣が岩塊の魔物を切り裂き、床に砂が散った。
「警備にゴーレムを用意しているとは、警戒心が強い組織のようですね」
 二振りの剣を鞘に収め、ジェイドはゴーレムの残骸を摘み上げた。UDCによって人型を成し動いているそうだが、破壊された今となってはただの砂とコンクリート片としか感じられない。どこにでもあるこれらの物質を材料とするならば、ここから先にもまだまだロッジ・ゴーレムが配置されているに違いない。
「しかし、儀式を完成させないためにも、ここで足止めされるわけにはいきません。はやく最上階に向かわなければ」
 ジェイドの言葉に猟兵達は頷く。そうして、彼らは再び駆け出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒玻璃・ミコ
◆心情
むむむ、まだまだゴーレムの残党が居るとは厄介ですね
此処は殲滅速度を上げていきましょうか?

◆行動
【黒竜の災厄】で攻撃回数UPです

先程までの準備運動で【戦闘知識】にも
照らし合わせてゴーレムのルーティンは
【第六感】頼りではなく何となく掴めました
なので此処からは文字通りに手数を増やして
【範囲攻撃】で撫で斬りの時間です

はい、【気合い】充分で【怪力】を込めて
愛用の魔槍で【串刺し】にしてしまえば魔力と言いますか
【生命力吸収】してしまいますので
ゴーレムも活動停止でしょうかね?
粗方倒し終えたら中に突入しますよー

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎



 狭い廊下を塞ぐようにして、ロッジ・ゴーレムが猟兵達の前に立ちはだかった。
「むむむ、まだまだゴーレムが居るとは厄介ですね」
 呟いて、ミコは竜が変じた槍を構えた。ゴーレムが拳を振り上げるのを切っ先の向こうに捉えつつ、呪文を唱える。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第弐の竜よ!」
 ミコの影から漆黒の礫が沸き出し、機関銃の弾の如く射ち放たれた。ロッジ・ゴーレムはそれを弾きつつ、詰め寄ってくる。
「読み通りです……!」
 弾幕の後を追って飛び込んだミコが槍を突き出す。この階に至るまでの交戦で、ロッジ・ゴーレムの行動パターンは見破った。痛覚を持たない故に、ゴーレムは破壊力の低い攻撃を防御しようとしない。頑丈さに任せて突撃してくる。であれば、前進に合わせて迎え撃つことは簡単だ。
 全身の膂力と双方の勢いを載せた穂先が、ゴーレムの体を貫いた。内部に潜むUDCの生命力を鏖竜飛槍が貪る。
「……邪なる竜種の気配がします」
 砂とコンクリート片をまき散らして崩壊していくゴーレムを背に、ミコは廊下の奥の扉に目を向けた。感受性の強い者であれば近づくだけで呑まれかねない程の狂気が、扉越しにもはっきりと感じ取れる。
「突入しますよー」
 ミコは躊躇いなく扉に手をかけ、押し開いた。

成功 🔵​🔵​🔴​


●白銀の祭壇
 CSFアジトの最奥の扉を開き、猟兵達は儀式の場へと突入した。
 リノリウムの床に石を並べ、曲線が複雑怪奇に絡み合った魔方陣が描かれている。端々には龍の姿や稲妻を象ったと思われる意匠が含まれているようだ。
 魔方陣の中央に安置されているのは、一抱えほどもある球状の石である。限りなく真球に近いそれの表面は滑らかに研磨され、遠雷の輝きを反射している。
「雷の卵」と呼ばれる邪神崇拝者の祭具だ。魔力を見通す目で見れば、その表面に紫電が走るのが見えるだろう。蒼穹の彼方に眠る邪神へと呼びかけ、力を与えるためのアーティファクトである。
 その魔方陣を守るように、一際大きなロッジ・ゴーレムが立っていた。体表には銀色の名状しがたい文字、あるいは記号が刻まれている。魔方陣が生み出す力の一部を供給され、強化されているらしい。
 ここが目的地なのは間違いない。ロッジ・ゴーレムを倒し魔方陣を破壊すべく、猟兵達は武器を構え直した。
ジェイド・カレットジャンブル
こんな大物を最後に残しているとは本当に警戒心が強い…。それにあの紋様、大きいだけでなくな特殊な力を持った個体のようですね。もう時間もありません。ここは…

「頼んだよ、ネフライト。」
「ああ、任せろ。たまには威厳を見せないとな。」

さてと、元々周囲の物体を吸収するゴーレムだが、あの紋様からして防御力や修復能力が向上しているかもな。まずはヒット&アウェイを繰り返し【情報収集】だ。これだけでかい図体だ、紋様の力が均等に行き届いてないかもしれない。脆い箇所が見つかったらそこに全力の翡翠天駆を打ち込むぜ。一撃で倒れないようなら、すかさず【2回攻撃】だ。

目的の魔法陣は目の前だ。こんなやつさっさと倒しちまおう。


夜刀神・リヨ
【POW】
ゴーレムの群れ、もう少しで突破出来そうですかね?
ならば私も加勢して蹴散らしちゃいましょう。狙うは魔法陣!!
邪魔なゴーレムには、ご退場願います!!


一定の距離を保ちつつ、2丁拳銃で射撃攻撃を仕掛けます(スナイパー、見切り)
攻撃が有効そうな場所を狙いつつ的確(第六感)にダメージを与えて行くよう動き、隙あらば「白銀の流星弾」を叩きこみます。

もし近距離まで接近された場合は拳に力を込めて…物理的に破壊します。(怪力、2回攻撃、鎧砕き)
ゴーレムだって作り物、だったら気合で粉砕しちゃいます!!


アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎です



「こんな大物を最後に残しているとは……」
 強化ロッジ・ゴーレムと対峙したジェイドが小さく呟く。部屋の隅に視線を走らせれば、小型のモニターがビルの各所に設置されたカメラの映像を映しているのが見えた。
(本当に警戒心が強い。……僕達やUDCが来ることを想定していた?)
 ジェイドは軽く頭を振って、脳裏を掠めた疑問を追い出す。邪神は刻々と近づいているのだ。今は儀式を止めることが最優先。
――それなら。
「頼んだよ、ネフライト」
 ジェイドは胸元に下がった緑の石を掴み、懐かしい名前を呼んだ。
「ああ、任せろ」
 不敵な笑みを浮かべるジェイド――否、ネフライト。彼はジェイドの眼鏡を外して懐にしまうと、腰の愛刀に手をかけた。
「たまには威厳を見せないとな」
 言葉を残して、ネフライトの姿がその場からかき消えた。目にも止まらぬ速さで踏みこみ、一閃。刃がゴーレムの上腕部を削る。が、その傷は見る間に埋まり、修復されていった。
(防御力や修復能力が向上しているか)
 素早くゴーレムの拳が届かない距離まで下がる。やはり一筋縄ではいかない相手のようだ。だが、その防御にも穴があるはず。再び剣を構えるネフライトの隣に、一人の少女が進み出た。
「私も加勢します」
 そう言って、夜刀神・リヨ(Phantom Uvall・f13429)が二丁の拳銃を抜いた。人外の怪物と戦うために設計された、規格外の口径を持つ銃である。
「これだけでかい図体だ、紋様の力が均等に行き届いてないかもしれない」
「弱点を見つけてそこを集中攻撃、ですね。了解です」
 短く言葉を交わし、二人の猟兵は跳んだ。ネフライトは右に、リヨは左に。
「It's Show Time!!」
 リヨの両手に握られた銃が火を噴いた。超大口径の弾丸がロッジ・ゴーレムに襲いかかり、装甲を撃ち抜くのではなく撃ち砕く。
「狙うは魔法陣!! 邪魔なゴーレムには、ご退場願います!!」
 飛び散る破片の中、ネフライトは見た。ゴーレムの体表に刻まれた文字の一つが一際強く輝くのを。
「走れ、繊麗なる刃」
 渾身の力を込めて刀を振るう。空を翔ける翼の如く白刃が翻り光る文字を断ち斬るや、ロッジ・ゴーレムの全身を巡っていた魔力が霧散した。
「ゴーレムだって作り物、だったら気合で粉砕しちゃいます!!」
 素早く武器を持ち替えたリヨが放った砲撃が炸裂し、ゴーレムを粉砕した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『雷穹龍グローレール』

POW   :    雷霆光輪
【超高熱のプラズマリング】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    撃ち砕く紫電
レベル×5本の【雷】属性の【破壊光線】を放つ。
WIZ   :    ドラゴニック・サンダーボルト
【口から吐き出す電撃のブレス】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠神楽火・皇士朗です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●雷帝降臨
 稲妻が輝き、世界を白く染め上げた。
 猛烈な風が吹き荒れる中、一柱の神が舞い降りる。
 碧色の鱗を持ち、天空を駆け、雷を操り全てを砕くもの。
 人々は供物を捧げてその怒りを静めようとし、彼が空の彼方へと去った後も王権の象徴として彼を崇め、恐れ続けたという。
 その名は、雷穹龍グローレール。

 邪神の咆哮が、雷鳴の如く響き渡る。CSFアジトを飛び出した猟兵達は黒雲に覆われた空を仰ぎ、その姿を目の当たりにした。
 グローレールもまた、彼の復活を妨害した者達を見下ろした。その瞳が怒りの色に染まり、暴風雨に紫電が混じる。
 雷穹龍が操るユーベルコードは三種。広範囲を焼き尽くすプラズマの光輪、雷の属性を持った破壊光線、そして電撃のブレスだ。
「一番注意しなきゃいけないのはブレスなの。特性を使い分けられるから、みんなのユーベルコードの隙を突いてくる」
 他の二つも強力だがブレスほどの万能性はなく、比較的対策が立てやすい。そして、グローレール最大の弱点というべきなのが、
「どの技にも『溜め』が必要なの。最初に電撃をまとって準備してから、プラズマとか光線を撃ってくる。攻撃のチャンスはそこだよ!」
 さらに、強化儀式を中断させられたことで、グローレールは同時に二つのユーベルコードを使用することができない状態にあると遥瑠は言った。異なる二つの特性を持ったユーベルコードを連携させればより大きな隙を生み出すことができる。
「絶対に降りて来ないから接近戦は難しいけど……みんなで力を合わせればなんとかなる! でもでも、厳しいと思ったら無理はしないでね!」
黒玻璃・ミコ
◆心情
見つけましたよ我が怨敵、竜種
うふふふ、其の身を喰らい、私の糧となって頂きましょうか

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UPです
市街地に被害を出さない様に
【毒使い】で【誘惑】するフェロモンを出して【おびき寄せ】
他の方が狙われるならば【気合】を入れて跳躍し
【空中戦】で【かばう】位置にに移動しますよ

ですが甘んじてサンドバックになるつもりはありませんよ
冴え渡る【第六感】を信じて
愛用の槍で【カウンター】を合わせて
【串刺し】にするのです
【鎧砕き】【怪力】を乗せた一撃はとても重いのですよ、うふふふ
ついでに【生命力吸収】でつまみ食いです

◆補足
アレンジ、他の猟兵の方々との連携歓迎



「見つけましたよ我が怨敵、竜種」
 見上げるミコの視線と、見下ろすグローレールの視線が嵐の空で交錯する。
「うふふふ、其の身を喰らい、私の糧となって頂きましょうか」
 挑戦の声を掻き消すように、雷穹龍が吠えた。鬣に沿って紫電が走り、碧の鱗が銀色の輝きを帯びる。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 解放された黒竜の力がミコに宿る。ドラゴンランスを手に防御を固めつつ、ミコは決定的なチャンスを待ち受けた。
 再び雷穹龍が咆哮するや、その長大な体を中心に眩く光る輪が現れた。ユーベルコードによって生み出されたプラズマリングである。
 直径四十メートルを超える巨大な灼光が放たれた。狙い違わずミコ目掛けて着弾。もうもうと水蒸気が立ち込め、地面に一筋の爪痕が刻まれる。
 グローレールが首を巡らせた。深々と抉られたアスファルトから上へ、自らと同じ高さまで視線を上げる。
 ミコがそこにいた。プラズマリングが直撃する寸前に跳躍し、雷穹龍に手が届く高さまで昇ってきたのだ。
「やあああっ!!」
 グローレールが前足を突き出すと同時に、ミコは裂帛の気合いと共に槍を振りかざした。暗黒の色をした穂先が雷穹龍の爪を弾き、鱗を貫く。
 苦悶の唸りを上げて、グローレールが前脚を振るう。ミコは跳ね飛ばされ、地面に叩きつけられた。直撃を避けたとはいえプラズマの超高熱に焼かれた体が悲鳴を上げる。
 彼女が受けたダメージは少なくはなかったが、先の一撃でオブリビオンから生命力を奪っていたことが功を奏した。ミコはよろめきながらもなんとか立ち上がり、怒りに燃えるグローレールの瞳を睨み返す。
「まだまだ……これからですよ」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ジェイド・カレットジャンブル
なんとか完全な顕現は阻止できましたが、ああも高く飛ばれてしまうと僕やネフライトでは相性が悪いですね。ならば…

「行けるか?ヒスイ。」
「ええ、任せてください。私もいい所を見せないと。」

溜め状態のうちは【全力魔法】の火と氷の矢で攻撃を、電撃が来そうになれば雷の矢に切り替えます。狙うのは相殺ではありません。敵の狙いを【見切り】、【先制攻撃】で雷の矢を放っておくことで敵の電撃のガイドとし、被害のない場所へいなします。敵の攻撃を導く【誘導弾】といったところでしょうか。

自慢の電撃がいなされたとなれば、注意をこちらに向けるでしょう。街への進行を防げますし、他の猟兵さん達が攻撃する隙も作れるかもしれません。



「なんとか完全な顕現は阻止できましたが……」
 鋭い視線を上空に向けて、ジェイドは呟いた。彼我の距離、およそ五十メートル。地に足を着けていればどうとでもなる距離だが、上方となると剣では手が出ない。
「行けるか? ヒスイ」
 ペンダントに指をかけつつ、ジェイドは自らの内に呼びかけた。一拍の間を置いて、彼の唇が涼やかな言葉を紡ぐ。
「ええ、任せてください。私もいい所を見せないと」
 ジェイドに代わって表に現れた人格――ヒスイがひゅん、とルーンソードを振るった。魔力を宿した切っ先が雷窮龍へと向けられる。
「万象の楔よ、降り注いで」
 朔月剣・翠を通じて、九十五本の魔法の矢が顕現した。ヒスイは火と水の魔力を矢に送りこみ、帯電するグローレールへと放つ。
 魔法の光を放つ矢が地上から空へ降り注ぐ。グローレールが尾を振って払い落とすも、半数以上が命中。オブリビオンがまとう魔力と矢の魔力が弾けて火花を散らす。
 逆さまの雨が止んだ。その瞬間グローレールは顎を開き、雷撃の吐息を吐き出した。先程とは逆に、閃光が大地へ降る。
「……今!」
 ヒスイは手元に残していた十数本の矢を放った。それに宿っているのは火でも水でもなく、雷の属性。紫電の矢は、しかし明後日の方向へと飛んでいく。
 相殺失敗かと思われたその時、グローレールのブレスがヒスイの矢に引き寄せられるように軌道を変えた。雷霆の奔流は地上の猟兵達ではなく、CSFアジトの壁面を焼いて砕くのみ。
 落雷はより電流が通りやすい所を流れていくという。ヒスイはその性質を利用したのだ。まさに魔法のような手並みに、グローレールの瞳がさらなる怒りを帯びて輝く。
 雷穹龍が長く尾を引く咆哮を上げる。その声は猟兵達に向けての死刑宣告のようだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

六代目・松座衛門
「松座衛、増援だ。大丈夫か!?」
人形「暁闇」に操作糸「領」をありったけ繋げ、雷帝に挑む!

「空中戦は苦手だが、そうも言ってられないな! 行け「暁闇」!」
グローレール自身や近くの物体へ、UC「手繰り討ち」の糸の接続、巻き上げで、「暁闇」を接近させつつ、敵からの攻撃は【フェイント】で回避!

「覚悟! 変則型「角砕き」!」
「手繰り討ち」の高速移動の勢いをそのままに、UC「角砕き」の高速体当たりとして、グローレールへ突進! 当たった場合、人形の右ストレートを放つ!

「危ない!」
もし、攻撃を受けそうな味方がいたら、人形「暁闇」の【武器受け】で【かばう】。

【SPD】→【POW】の連携。アドリブ、連携歓迎



「松座衛門、増援だ。大丈夫か!?」
 咆哮と雷鳴が轟く戦場に駆けつけた六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)は、仲間達に声をかけつつ上空を見やる。
 牙を剥き、松座衛門達を見下ろすグローレール。その体表には無数の稲妻が走り、次の瞬間にも雷撃が放たれて彼らを焼き焦がしてもおかしくはない状態だ。
「空中戦は苦手だが、そうも言ってられないな! 行け『暁闇』!」
 十字の操作盤を操り、ありったけの操作糸を繋いだ人形を跳躍させる。最頂点に到達した瞬間、暁闇の手から細い糸が飛び、ビルの壁面に儲けられた非常階段の手すりに絡みついた。巻き上げ器が作動。引っ張られる勢いを助けに、人形はさらに跳躍する。
「逃がすものか! 二ノ型 手繰り討ち!」
 高速で迫る人形を迎撃すべく、グローレールが破壊光線を放つ。横向きの落雷と呼ぶべきそれらは暁闇もろともビルを撃ち砕いた……かに見えた。
「覚悟!」
 主の声と共に、暁闇が雷穹龍の頭部に体当たりを食らわせる。光線が命中する前に放っていた糸をグローレールの尾に絡め、雷穹龍自身を支点にして空中ブランコさながらに宙を舞ったのだ。
「叩き込む! 変則型『角砕き』!」
 松座衛門の操作に従って暁闇が右の拳を振りかぶり、正拳突きを叩きこんだ。ばきり、と音を立てて、グローレールの左の角が折れ飛ぶ。
 吠えて身をくねらせるグローレールの頭から人形が飛び降りる。空中で姿勢を整え、水飛沫を上げて主の傍に着地。そうして、松座衛門と暁闇は再び雷帝と正対した。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒玻璃・ミコ
◆心情
ふむ、脳筋な手法では難しいですか
仕込みは済ませましたから後は追い込むだけです

◆行動
一方的な蹂躙と言うことで調子に乗っている様ですが……知っていますか?
雷撃の前にはオゾン臭がすることを
故に臭いを嗅げば判りますし
冴え渡る【第六感】の前では
攻撃を事前予告しているのも同然なのです
そして気付いて無いのでしょうね
先程までの攻撃のせいで【毒使い】による私の血肉が蒸発し
【念動力】によって貴方を包み込む様に動かしていたことを
【カウンター】とは物理に判りやすいものだけではないのです

故に証明完了
【黒竜の邪智】を以て魂を腐らせ【生命力吸収】する猛毒の霧に包みましょう

◆補足
アレンジ、他の猟兵の方々との連携歓迎


ロッタ・ロッツァライネン
まともにやりあうにゃリーチがちょいと足りないねぇ…
とは言っても指くわえて見てる訳にもいかないしね、出来るだけの事はしてみようか!

【ダッシュ】でかく乱と回避に専念しつつ隙を見つけて【祖霊招来】を発動。
呼び出したイルクトリと一緒に仲間のカバーに回るよ。
狙い所は「溜め」の瞬間だね。そこに合わせてイルクトリに自分を投擲させて肉弾特攻を狙ってみよう。上手い事相手に取り付く事が出来りゃあ【怪力】で翼を抑えて地面に叩き落としてやりたいねぇ。

敵のブレス等を受けそうなら斧、並びにマチェットを投げて着弾点のコントロールを試してみるよ。自然の雷とは違うから上手く行くかは試してみてのお楽しみって所だね。



「まともにやりあうにゃリーチがちょいと足りないねぇ……」
 怒れる雷穹龍を見上げ、ロッタは呟いた。だが、言葉とは裏腹に彼女の表情に躊躇はない。
「とは言っても指くわえて見てる訳にもいかないしね、出来るだけの事はしてみようか!」
 精悍な頬に笑みを刻み、ロッタは走り出した。街路にある障害物の間を塗って駆けながら、彼女はユーベルコードを発動させる。
「金面の狒々よ! 我が呼び声に応え給え!」
 ロッタの声に応え、黄金の仮面を着けた猿王が姿を現した。その肩にロッタが飛び乗るや、三メートルを超える巨猿は両手両足を器用に使ってビルの壁面を昇っていく。
 その動きに呼応して、グローレールが全身に雷電の輝きを漲らせた。
「一方的な蹂躙と言うことで調子に乗っている様ですが……知っていますか?」
 ユーベルコードを発動させるための準備に入ったグローレールに、ミコが囁き翔ける。
「雷撃の前にはオゾン臭がすることを。故に臭いを嗅げば判ります。攻撃を事前予告しているも同然」
 雷穹龍がまとった電撃が破壊光線へと変化しようとした瞬間。自身の言葉通りそのタイミングを完璧に察知したミコはユーベルコードを発動させた。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第伍の竜よ!」
 グローレールの周りに黒い霧のようなものが現れる。それはミコが呼び出した、かつて彼女が狩った獲物の成れの果て。
 すなわち、無数の竜の残骸である。
 ロッタとイルクトリを狙って破壊光線が放たれた。だが、紫電は竜の骸達に阻まれ地上に届くことはない。さらに雷撃によって弾けた竜の腐肉片が猛毒の飛沫となって雷穹龍を蝕んでいく。
「今だ!」
 ロッタの呼びかけに猿王は肩に乗った彼女の体を掴み、渾身の力を込めて上空のグローレール目掛けて放り投げた。
 褐色の弾丸となってロッタが飛び、黒霧を貫いてグローレールの喉元に激突する!
「地面に叩きつけてやるよ!」
 鍛え抜かれた両腕で、ロッタが雷穹龍の首を絞め上げる。グローレールは低く唸りながら暴れるが、誇り高い女傑は全く力を緩めない。
 轟音。ロッタに気を取られすぎたのか、グローレールの長大な体がCSFのアジトだったビルに激突する。崩れ落ちる瓦礫に打たれ、地に落ちる雷穹龍。崩壊に巻きこまれないよう跳んで逃れたロッタを、足場の壁面を蹴った猿王が空中で掴み、くるりと一回転して着地した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ジェイド・カレットジャンブル
手強い相手ですがだいぶ弱ってきたようですね。とは言えこちら側もこれ以上戦闘が長引けば疲弊は避けられないでしょう。であれば、ハイリスクハイリターンの策をとってみましょうか。

まずは【全力魔法】の魔力弾で攻撃、敵の注意を引きつけます。電撃が来る瞬間を【見切り】、望郷の草原を使用し異空間に移動することで直撃に見せかけつつ回避します。すぐに異空間から戻ってきますが、出現する場所は竜の顎の下です。電撃を放った直後、動きが鈍くなっている敵の逆鱗を繊月剣による【鎧無視攻撃】の【だまし討ち】で貫きましょう。

危険な策ですが、上手くいけばこの敵を討ち取れるかもしれません。覚悟を決めていきますよ。

※アドリブ歓迎です


六代目・松座衛門
「よし! このチャンスを逃すか!「即席人形劇」!」
UC「即席人形劇」で崩れたビルから鉄筋を中心にガラクタ人形を作り、グローレールの周りの地面に突き刺したのち、UC解除!
さらに、多節棍「双爪丸」を装備し【真の姿】となった人形「暁闇」で、追撃!

「どんなに強烈な攻撃でも、本質が雷なら…!」
グローレールからの電撃攻撃は、地面に突き刺した鉄筋が、避雷針となり、攻撃を逸らすと思い、回避は考えず、最短距離で人形を接近させる。

「これでどうだ! 演目「疾風」!」
十分に接近出来たら、4本腕となった人形「暁闇」での連続攻撃をグローレールへ浴びせる。

【SPD】【WIZ】発動。アドリブ、連携歓迎



「よし!  このチャンスを逃すか!」
 濡れたアスファルトを蹴り、松座衛門とジェイドは駆けた。これ以上戦闘を長引かせるのは得策ではない。危険を承知で正面からグローレールに向かって突っこんでいく。
 横たわっていた雷穹龍が鱗の表面に稲妻を弾けさせながら首をもたげ、鋭い牙の並ぶ顎をかっ、と開いた。口腔の奥に鋭い銀の光のが見える。
「形操術を応用すれば、こんなことだって! 『即席人形劇』!」
「開け、追懐の扉」
 二人はそれぞれのユーベルコードを発動させた。剣先から出現した緑色の光を掴み取ったジェイドの姿がかき消え、松座衛門が召喚したガラクタ人形達がビルの残骸から鉄骨を引き抜いて地面に突き立てる。
 次の瞬間、グローレールが吐き出した雷撃のブレスが濁流となって道路を満たした。
「なっ!?」
 ユーベルコードで形造られた草原に降り立ったジェイドは、自らの失敗を悟った。現実と幻の境を突き抜けて、雷穹龍の吐息が異空間の内部を荒れ狂う。
 おそらく、扉である光珠が破壊されたのだろう。皓々と輝く雷霆は若草を焼き尽くし、幻想の大地をも噛み砕いていった。
――諦めるな。
 そう、誰かが言って背中を押してくれたような気がした。それはかつて命を落とした仲間達の声だっただろうか。
(……覚悟は決まっています!)
 轟々と吹き抜ける稲妻に崩されていく「望郷の草原(ノスタルジック・メドウ)」の領域からジェイドはまろび出た。目前にはグローレールの下顎。そこだけは狙い通りに運んだらしい。
「はああぁぁぁっ!!」
 裂帛の気合いと共に、ジェイドは繊月剣を突き出した。切っ先が鱗を貫き、グローレールの喉奥を突いて雷撃を暴発させる。
 雷穹龍が苦しみに軋む叫びを上げ、ブレスの連射が止まる。ガラクタ人形の残骸を蹴り、松座衛門は飛び出した。
「自分は……ここで斃れるわけにはいかないんだっ!!」
 雷に焼かれた体を叱咤して、松座衛門は走った。その横には真の姿を現して四腕となった暁闇が従う。――そう、まだ手は動く。それならまだ戦える。
「これでどうだ! 演目『疾風』!」
 四つの拳が乱舞し、グローレールの顎を打ち据える。牙が折れ、鱗が弾け、鮮血がしぶいた。
「これで――」
「――終わりだ!」
 二人の攻撃が同時に叩きこまれ、雷穹龍の頭が地に落ちた。紅の瞳から光が消える。
「……勝った」
 そう言ったのはどちらだったろうか。ジェイドと松座衛門は大きく息を吐き、剣と拳を掲げてみせた。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『ショッピングモール』

POW   :    買い物を満喫する

SPD   :    ウィンドウショッピング

WIZ   :    イベントに参加する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●邪神のち、晴れ
 邪神「雷穹龍グローレール」は猟兵達の手で倒された。周囲を覆っていた黒雲も去り、雲の隙間から優しげな光が差しこんでくる。
「みんな、お疲れ様なの!」
 勝利を得た猟兵達の所に、遥瑠が駆けてきた。目を真っ赤にして、鼻声で勝利者達の肩を叩く。
「ホントに……心配したの。でもみんな無事でよかった……!」
 そうしてひとしきり仲間達を労った後、遥瑠は一同に「寄り道」を提案した。
 場所は総合ショッピングモール「プリンセスハーバー」。大小様々な商店と飲食店が集まった大規模施設である。
「今日も無事開業できるんだって。みんなのおかげだよ」
 晴れやかな笑顔で遥瑠は言った。
 そこでしばしの時を過ごすのは、傷つき疲れた体と心を休めるのももちろん、自分達が何を守れたのかを確かめるいい機会になるだろう。
黒玻璃・ミコ
◆心情
はふー中々に手強い相手でしたが無事に倒しましたね
ちょっと頑張ってお腹が空いたので何処かでご飯を頂きましょうかね

◆行動
【POW】で判定です
うーん、何処のお店も私のセンサーにピーンと来るものがありませんね
諦めてウィンドウショッ・・・此処です(キリッ)
時代の荒波と風雪に耐えた風格があるものの小奇麗な佇まい
そして仄かに漂う上質な調味料の香り・・・この中華店に決めましたよ





うふふふ、大正解です
大陸に渡って修行を積んだと思しき
店長さんが鍋を振るっているではありませんか
今日は思う存分堪能するとしましょうか?

◆補足
アレンジ、他の猟兵の方々との連携OK



 ちょっと頑張ってお腹が空いたというミコ。彼女は『プリンセスハーバー』の南側にあるレストラン区画を歩いていく。
 ファストフードにファミリーレストラン、ビュッフェ、屋台形式のフードコート等々両手の指でも足りない数の飲食店がある区画なのだが――
(うーん、何処のお店も私のセンサーにピーンと来るものがありませんね)
 海外展開も噂される人気ラーメン店の軒先で踵を返し、ミコは北側へと足を向けた。
「諦めてウィンドウショッ……此処です」
 それは、モールの最も外側にある小さな店だった。時代の荒波と風雪に耐えた風格があるものの小奇麗な佇まい。扉の横に置かれたガラスケースには見事な出来栄えの食品サンプルが手書きの値札と共に並んでいる。
「そして仄かに漂う上質な調味料の香り……この中華店に決めましたよ」
 引き戸を開けて店内を一瞥した時、ミコは自分の選択が正しかったと確信した。
(店長さんのあの鍋遣い……大陸に渡って修行を積んだようですね。うふふふ、大正解です)
 カウンター席に腰掛け、メニューを広げながらミコは笑みを浮かべて呟いた。
「今日は思う存分堪能するとしましょうか」

成功 🔵​🔵​🔴​

ロッタ・ロッツァライネン
やれやれ、厄介な相手だったがどうにか片付いたね。

…さて、こっちで寄り道してくってんなら丁度良い、場所によっちゃあアタシの恰好は目立って仕方がないからねぇ。
ここらは見たトコ大都市の目抜き通りってトコだろう?
グリモア猟兵のお嬢ちゃんに「こっち」で違和感が出ない様な服を見繕ってもらおうかね。
「こっち」の流儀に詳しいお仲間がいるならそっちの意見も聞きたいトコだね。
料金は報酬から天引きしといてくれて構わないよ、一つよろしく頼めるかい?



「やれやれ、厄介な相手だったがどうにか片付いたね」
 そう言いながら歩くロッタ。その隣には遥瑠の姿もある。
「ホントにホントにお疲れさまなの。ナイスファイトだったよ! ……で、ボクにお願いってなーに?」
 ぐっと親指を立ててから、遥瑠は首を傾げてロッタを見上げた。
「ここらは見たトコ大都市の目抜き通りってトコだろう? お嬢ちゃんに『こっち』で違和感が出ない様な服を見繕ってもらおうと思ってね」
 そう言って、ロッタは軽く両手を広げてみせる。全体的には無駄なく引き締まりつつも、一部は豊かな体躯。それを包むのは動きを疎外しないために極限まで軽量化された鎧――というか水着というかほぼ紐。
 猟兵であるため服装は気にされていないが、それでも彼女の野性的な美貌は通りすがる男性のほとんどと一部の女性の注目を浴びていた。
「料金は報酬から天引きしといてくれて構わないよ、一つよろしく頼めるかい?」
「ロッタさんの報酬をボクが決めてるわけじゃないけど……そういうことなら乗った! どーんと任せておくの!」
 遥瑠はにっこり笑い、薄い胸を拳で叩いてみせる。
「まずは手堅くミリタリー系からいってみるの! その後はがらっとイメチェンでガーリーなやつね!」
「なんだかよくわからないけど、任せるよ」
 笑顔で駆け出す遥瑠を、ロッタも笑みを浮かべて追いかけた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイド・カレットジャンブル
強敵でしたがなんとか倒すことができました。無事にショッピングモールが開店してよかったです。今回の戦闘ではネフライトとヒスイも頑張ってくれたことですし、帰ったらスイーツでも作ってあげるとしましょう。

青果店でいくつか果物を買っていきます。どんな果物が置いてあるでしょか。甘い物、酸味のある物、渋味のある物などいろいろ買っておけば作るスイーツの選択肢も広がるでしょう。

こうやって何気ない買い物ができる平和な時間を守るため僕たちは戦っているのだと、改めて認識できるいい機会になりますね。

※アドリブ歓迎です



 モール地下の生鮮食品コーナー。そこにある青果店で、ジェイドはフルーツを物色していた。傍目には一人だが、実際はそうではない。
(強敵でしたがなんとか倒すことができましたね)
――そうですね。無事でよかった。
 胸中での呟きにヒスイが答える。
(ええ、無事にショッピングモールが開店してよかったです)
 そうジェイドは返す。が、ヒスイからの返事はなく、代わりにネフライトが肩を竦めて苦笑する気配が伝わってきた。
(なんですか?)
――いや、剣は上手くなったがまだまだだな、と思ってな。
 どういうことだろうかと首を傾げつつ、ジェイドはフルーツを籠に入れていく。イチゴにキウイ、それから柑橘類をいくつか。
(今回の戦闘ではネフライトとヒスイも頑張ってくれたことですし、帰ったら何か作ってあげますよ)
 二人の喜びが胸に満ちる。それは同時に、ジェイド自身の喜びでもあった。
 会計を済ませ、店を出る。穏やかな喧騒が彼らを包んだ。
(こうやって何気ない買い物ができる平和な時間を守るため僕たちは戦っている)
 二人の師は何も言わず、ただ肯定の想いだけを伝えてくる。
 ジェイドもそれ以上の言葉を連ねることなく、行き交う笑顔の列に加わって歩いていった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年03月14日


挿絵イラスト