幼子達の絶対防衛線
●群竜大陸『時蜘蛛の峡谷』にて
「……ん、ここはいったい、私は……?」
意識を取り戻したフレイア・ラピリオンは自分が見も知らぬ場所にいる事を悟り周囲を見渡す。
(祈りを捧げていたら黒い渦に飲み込まれてそして……こんな場所に攫われてしまった???)
彼女が普段生活している“言葉の神シャルムーンの神殿“とはまるで違うこの場所は何かしらの物が光っているようでその視界に入ってくるのだがそれが何なのかがわからない。
ここアックス&ウィザーズ世界においてもこのような変わった場所があるとはと驚きと共に一つの嫌な予感がフレイアの心の中に広がっていく。
数か月前に帝竜戦役が行われたという伝説の土地『群竜大陸』、もしかするとそんな場所に自分は気付かないうちに運ばれてしまったのではないかという突拍子もない考えだ。
だが事実とは時に残酷であり真実に辿り着いてしまうこともある、シャルムーン神に仕えるクレリック(神官)であるフレイアがいる場所こそは群竜大陸のただ中、そしてここはその中でも『時蜘蛛の峡谷』と呼ばれる特殊な場所なのだ。
そしてこれこそが猟書家幹部『眠りの森の魔女ターリア』の怪しき陰謀の第一段階であることを未だフレイアは知らない。
「だ、誰か助けて……助けてっ」
必死で逃げるために走る神官フレイア、だがその速力は自分が思っているほど早くはなくむしろ子供のようだ。
そもそもなぜこんなに走りにくいのか、着ていた神官着がいつしかぶかぶかでサイズが合っていない。
手足が短く視線も低くなっているような?
(これではわたち、まるで子供みたいでし……あっ、水たまりがあるから見てみよっと)
そう考え水たまりに映った自らの姿を見て神官フレイアは目を丸くし驚く、そこに映っていたのは幼少期の自分……そういつしか彼女は子供の姿に戻ってしまっていたのだ。
●グリモアベース
「みんな~群竜大陸でまたまた事件が起こったみたいですよ~」
グリモアベースに集った猟兵達を相手に軽く会釈しながらグリモア猟兵の村雨・ベルはさっそく話を始めた。
どうやら今回は猟書家幹部が暗躍する事件らしく注意してねと言葉を付け加えていた。
「ええとですね、シャルムーン神の神官フレイアという女性が怪しげな黒い渦を使って攫われてしまったようなのですよ。 そして放り出されたのがよりにもよって群竜大陸のど真ん中。」
猟兵達でさえ一か月かけて踏破したような場所にまともな戦闘力もない神官が放置されれば待つのは死だけであろう。
だれもかれも神官が戦闘に適応できるわけではないのだ。
「どうやら猟書家の目的は“群竜大陸でシャルムーンのクレリックを殺す事”なんです、ですからみんなには出来る限り彼女の近くに転送するつもりなので襲い来る魔物を退けてほしいわけなのですが……」
そこまで言ってからため息交じりに話を続けた。
「その飛ばされた場所というのが時蜘蛛の峡谷、そしてそこに生息する敵は特殊な糸を吐くことができ触れるとこちら側は幼児化させられてしまう厄介な場所になります」
あったなーそんな場所という声も聞こえるので話を続けることにした。
「なので幼児化させられるという前提で戦う準備をしてほしいい事と、どうにかそれを乗り越えて神官フレイアさんを助けてあげてください」
要点に絞ればその2つが今回の注意点といったところだ、だが油断ならないのはまずは数が多い敵を排除せねばならないということ。
神官フレイアがいる場所はリザードマンのテリトリー(領域)のようなので狩られる前に対策を打ってほしいということだ。
そしてそれを退ければおそらくは猟書家幹部が現れるのでそれを退ける事まで必要となるので注意がいるだろう。
「とにかく神官フレイアを死なせない事、それが最優先なのでそこは重々お願いしますね~」
説明を終えるとさっそく転送の準備を始めるベル、戦いは待ってはくれないさっそく猟兵達を恐るべき戦場へと送り込む準備を始める。
恐るべき群竜大陸へ猟兵達は再びその足を延ばし始めるのだった……。
轟天
アックス&ウィザーズ世界の猟書家案件です。
通常とは違い2章構成なのでご注意ください。
事件の舞台は群竜大陸『時蜘蛛の峡谷』です。
●時蜘蛛の峡谷
自らの寿命を消費して頑丈な糸を紡ぐ「時蜘蛛(ときぐも)」と呼ばれるモンスターが生息する峡谷です。彼等の放つ糸は触れた者を「幼児化」します。倒せば元に戻りますが、幼児化中は実戦経験等も奪われます。
●第1章
見知らぬ土地に放り出されたシャルムーン神の神官フレイアがリザードマン達に追われています。
放置した場合すぐに殺されてしまい猟書家の目的が達せられてしまいます。
敵の目的は群竜大陸でクレリックを殺す事、なので全力でそれを阻止みてください。
●第2章
痺れをきらした猟書家「眠りの森の魔女ターリア」との決戦です。
ご参加お待ちしています。
第1章 集団戦
『リザードマン』
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POW : シールドバッシュ
【手にした盾で攻撃を受け流して】から【生まれた隙に、盾による殴り付け攻撃】を放ち、【衝撃でふらつかせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : 曲剣一閃
【変幻自在に振るわれる曲刀】が命中した対象を切断する。
WIZ : テイルスイング
【太く逞しい尻尾による薙ぎ払い攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
イラスト:イガラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リダン・ムグルエギ
はー、また野良幼児の保護の仕事かぁ
いや、神官様で猟書家っていう状況は分かってるんだけど
実は日常業務でもう慣れたというか
いい加減、紡績工房周り以外の安全確保もしないとダメかしら(ぼやく
準備するのは幼子用の強化改造ローブ2着よ
被った後大人の服を脱いでも外からは見れないから安心ね
で、アタシはいつもの体縮んでもフィットするゴム服を着て…と
現場についたらまずローブを渡して神官を保護するわ
大丈夫?
まずはこれ着て
後は…今回はトカゲさん、と
毒の香水瓶をバラまいて
「ほーらほらトカゲさん、アタシはこっちだよー
右右!
子供になって技術は無くなれど道具とコードは使えるもの
彼らに仲間をアタシと誤認させ同士討ちさせちゃうわ
●領主さまのお仕事
「はぁ……またお仕事かぁ」
ちょっぴり悲し気な溜息を吐きながらリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)はグリモアベースを経ち群竜大陸へと旅立っていく。
予知で見せられた光景は間違いなくよく見知った場所、そこは群竜大陸にある時蜘蛛の峡谷と呼ばれる恐るべき土地。
そしてそんな危険な土地に帝竜戦役の褒賞として“領主に封じられた”のがこのリダンなのだ。
「いいかげん、紡績工房周り以外の安全確保もしないとダメかしら」
やれやれと思わないでもないが今回は自らが収める領内で起きた事件だけに迅速に解決せねば世間体というものもある。
まあ……ちょっと辺鄙な土地なのでお隣さんまでかなりの距離があるのはこの際置いておこう。
(時蜘蛛に成り果てた連中がいるのだし、これぐらいは用意しておかないと)
ゴム服に着替え子供用の強化改造ローブも用意する、幼児化する事への対策はなかなかに手慣れたもの。
それはそうだろう、常日頃からこの地でのトラブルを収めてきたのはリダン自身なのだから。
「鱗無き者、出てこい出てこい!」
「逃げても無駄だ、だだだだだだっ」
逃げる神官フレイアを追いかけて怪しげな言葉で怯えさせつつ狩りを愉しむリザードマン達。
幼児化し正常な判断も体力も信仰心すらも微小になった神官フレイアにとってはこの魔物達の襲来は恐ろしいなどというものではなくとにかく逃げ出したいと思えるもの。
(たちゅけて、たちゅけて誰か)
幼児化したとはいえ恐怖で声が出なかったことがここでは幸いしていた、でなければとっくの昔にリザードマン達にその存在を知られ捕まり殺されていただろう。
それでも包囲網は次第に狭まりすぐそこまで魔の手が伸びた頃になり唐突に聞こえてくる明るい声。
「ほーらほらトカゲさん、アタシはこっちだよー♪」
「あっちだ、いたぞ!」
「追え 追えー!」
気配が離れていくそして何やら喧騒が騒がしくなり何だろうと頭を出そうとして誰かが急に後ろからポンと肩を叩いた。
「ぴゃっ!?」
「しーっ」
そこにいたのは幼児化してしまった宇宙山羊族の少女、つまりはリダンである。
どこをどうしたのかリザードマン達が追っていったのもこの声のはず……どうしたことだろうと目を白黒させるフレイア。
わずかに鼻腔を擽る香りに違和感を感じつつフレイアはその手をとりリダンに連れられその場から離れようとした。
遠くで聞こえるリザードマンの同士討ちの声、これこそがリダンにより見せられた幻覚の顛末。
子供の悪戯のように(実際今は子供なのだが)催眠性の毒や香水を撒いて置きそれに掛かったリザードマン達は仲間達を逃げるフレイアと見間違いそして殺し合っているのだ。
「さっ、いまのうちにかえるわよ!」
「わわ、引っ張らないで~~」
二人の少女はその場を離れて逃げていった、だがまだまだリザードマン達の数は多い……どこまで逃げ延びれるのかはこれからなのだ。
大成功
🔵🔵🔵
イデアール・モラクス
くっ…女神官フレイアだと、それ絶対可愛いかセクシーかのイイ女だろう!?
それを前にして幼児化するなどなんたる…!なんたる事…!
いや、生きていればいくらでも後で仲良し(意味深)は可能だ、まずは恩を!売る!
・幼児魔女いであーる
「ふははは!わたしはうまれながらのまけんてい、ねんれいなどかざりにすぎん!」
幼児化しても生来の属性、本日は変わらぬ。
UC【魔剣帝の至宝】を『属性攻撃』で《炎》を纏わせ、『高速詠唱』を用いて『一斉射撃』と『乱れ撃ち』による二種の『制圧射撃』を敢行、『暴力的』な『範囲攻撃』を行い敵勢を『蹂躙』し神官の周囲から『薙ぎ払う』。
「たすけにきたぞ!ふれいあ!」
※アドリブ歓迎
●
時蜘蛛の峡谷へと至ったイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)が避難途中の神官フレイア(幼女)を発見したのとほぼ同時に時蜘蛛の効果はイデアール自身をも蝕み身体が縮んでいってしまっていた。
「くっ……女神官フレイアだと? それ絶対可愛いかセクシーかのイイ女だろう!? だというのに私は……わたちはっ!」
性的にアレコレしたかったのに一歩進むごとに胸が縮み身長もそして呂律まで怪しくなってきてその場に残されたのは服がぶかぶかで脱げてしまった幼女イデアールちゃん。
いつもの高慢ぶりを発揮しようにも幼女の身と心ではたんなるおませなお嬢様、だがその心の内で観戦しか出来ないとはいえ魔女は幼い自分へと聞こえないエールを送り続ける。
(くっ……なんたること!なんたること! 私だったらすでにあんな事やこんな事をシテたのに!)
そんな怪しげな叫びは誰にも聞こえない、だがお子様とはいえこのイデアールは腐っても魔女である。
ヤル時はヤル女なのだ!
「きゃああ、怖いよう~」
幼女フレイアが混乱の末にリザードマンから逃げ続けていた、数の暴力の前に出逢った猟兵ともはぐれてしまいただただ逃げるしかない。
ここまで捕まらないでいれたのははたしてただの幸運なのか、いやそれだけではなく猟兵達の見えない努力の積み重ねの上にあるのだ。
そう……追ってくるリザードマンの数が微妙に減り続けているのは華麗に優雅にそれでいてエレガントに助けにきたこの幼女の活躍があるのだ。
高台に颯爽と立ちはだかるぶかぶか衣装に身を包む幼女、おそらくはセクシーだったであろう衣装だというのにこれでは下手なコスプレ状態。
短い手足ではあまりにも凛々しいにはほど遠いがそれでも子供時代からこうだったのであろう意思の強さは見て取れた。
「ふははは! わたしはうまれながらのまけんてえ、ねんれーなどかじゃりにしゅぎん!」
呂律が回っていないがそこはそこ幼女なので問題ない、フレイアに襲い掛かるリザードマンにお子様サイズの魔剣の群れが突き刺さりそして蹂躙していく。
炎に包まれたそれらが目の前に盛大に燃えあがりリザードマン達が後ずさりフレイアはその声の主を見つめた。
「だだだ、誰?」
「たすけにきたぞ! ふれいあ!」
幼児魔女いであーるは高らかに声をあげると腕を振りかざした、それと同時に魔剣の群れが炎の剣圧でリザードマンらを薙ぎ払い吹き飛ばす。
膝をついたフレイアの手を取り立ち上がらせるとイデアールはまるでピンチに助けに来た騎士のように背で庇い守ろうとする。
(うふふふふ、これならっ……これなら惚れるだろう? いいぞ小さい私! そのまま仲良し(意味深)になって最後にこうブチューっとだな)
心の中の魔女が欲望全開で興奮しているが幼女いであーるは純粋にフレイアを守りたいだけ、だがその颯爽と現れた後ろ姿にキュンとくるものがあったかもしれない。
リザードマンはまだまだいるようだ、小さな魔女は魔剣と共にそのただ中へと飛び込んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・幼児姿:爆乳幼女状態
・アド/絡◎
■行動
あの場所ですかぁ。
色々大変ですが、やってみますぅ。
出発前に『FCS』を使用し『F●S』3種に『今回の戦闘パターン』を登録しておきますねぇ。
『F●S』3種は『脳波制御』、この『登録内容』を起動するだけなら幼児化中でも問題無く使えますぅ。
まずは【白翼衣】を使用し飛行、フレイアさんを探しますねぇ。
状況柄『救助に来た』というのは納得いただけるでしょう。
交戦時は飛行により剣の届かない高さを維持、『FCS』を使用して『F●S』3種を操作し『FBS』はフレイアさんの護衛に回しますぅ。
そして『FSS』は横から『FRS』は上から[砲撃]し[範囲攻撃]を行いますねぇ。
●
「あの場所ですかぁ……ちょっと苦手ですぅ」
時蜘蛛の峡谷と聞いて帝竜戦役での苦難を思い出し夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は少しばかり他人とは違う心配をしながらいそいそと準備を始める。
今回は普段と違い幼児化してしまうというデメリットが待っている、そしてそれらによる苦難を乗り切るだけの知恵がるこるにはある。
幼子にされてしまうのならばそれに左右されない道具でそれを補えがいいということだ。
乳白色のオーラを放つ衣を纏いるこるは上空から逃げているフレイアと追いかけるリザードマンを捜していた、そして警戒はしていたももの時蜘蛛はいつしかるこるに触れていたようで知らないうちに縮んでいく身体。
縮まなかったのはそのたぐいまれない超乳、幼児体形にまで縮んでしまったというのにバストだけはあまり変わらず余計にそのアンバランスさが浮き彫りになってしまっていた。
「ほわぁ、フレイアちゃんどこにいるですかぁ」
探するこるの視界に逃げているもののもうすぐ捕まりそうな幼女の姿が目に入った、間違いないあの子がフレイアなのだとるこるは確信する。
信仰心が少しばかり低下しているのか衣からのパワーが少しばかり減り気味なのは仕方がない、だがそれを補うべくFCSに浮遊兵器のデータをあらかじめインプットして設定しておいたのはここでは大いに役立ってくれそうだ。
「いっけー、おもちゃたちー!
固定砲台とビームシールドが放つビームが上空からリザードマン達に降り注ぎ混乱が巻き起こった。
あまりにも(子供だけに)無慈悲な砲撃はリザードマン達を吹き飛ばしフレイアに逃げる隙を与える。
「誰だか知らないけどありがと~~~っ」
手を振りながら駆けていくフレイア、それを見送りるこるは別動で挟み込もうとしているリザードマンの一隊へと降下し近づいていく。
見えている以上に彼らは多い、戦輪をフレイアの護衛に回らせ視界外に出るまで確実に守り切る。
るこるはそれを確認するとリザードマン達に向けてありったけの弾丸を撃ち尽くすのだった。
成功
🔵🔵🔴
セフィリカ・ランブレイ
シェル姉、私の子供の頃、どんなだった?
『思い出したくないわ』
赤子の頃から私を知る相棒の魔剣は言葉を濁した
『ま、大丈夫よ、セリカの場合。手綱だけ握っておくから』
シェル姉、歯切れ悪い?
そのうちに私は土地に影響されて……
『フレイアって子を助けるの。その為なら敵に【何をやってもいい】。絶対にあの子に敵を近づけさせない事』
わかったー!
【月詠ノ祓】……より高速で躊躇のない一撃
潜在能力を完全に生かした無駄のない剣舞
あっははー!たのしー!!
もっと私と遊ぼうよ!
『魔剣の勇者と精霊魔姫の娘。利点だけを受け継いで生まれてしまったあの子は十分すぎる性能を理性で殺してるのよね。やり過ぎるから』
故に、歯止めが消えれば……
●
「シェル姉、私の子供の頃、どんなだった?」
時蜘蛛の影響が出る前にほんの少し気になった事を愛剣にふと尋ねたくなったセフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)。
普段からセフィリカの成長を見守ってきた魔剣シェルファならではの感想があるものと思ってのことなのだが意外にも返事が重い。
(思い出したくないわ……)
いつもと違い何か歯切れが悪い様子のシェルはきっと遠い目をしているのだろう、なぜならひさしぶりにその頃のセフィリカが戻ってきてしまうのだから。
「にゅ……私、なにをしてたんだっけ?」
『フレイアって子を助けるの。 その為なら敵に何をやってもいいのよ?』
案の定幼児化してしまったセフィリカはお目付け役のシェル姉に“お許し”までもらったおかげか上機嫌。
そう……今日は手加減せずに遊んでいいと言ってくれているわけだ、それもトカゲ人間がいっぱいいるらしいのでやりたい放題やってよしとくればもう大はしゃぎである。
(手綱を握っておけば大丈夫……なはず)
はしゃぐセフィリカを見ていればそう思える……はずなのがちょっぴり自信がなくなってしまったりする。
「いっしきー!」
幼児とは思えない剣捌きでいきなりリザードマンが一人崩れ落ちる、子供ゆえの躊躇の無い斬撃に耐えれる者はここにはいない。
音を置き去りにするかのような速さで斬りかかると次へと目標を定めてさらに踏み込んでいく。
「あっはっはー! たのしー♪」
本人は楽しく遊んでいるだけにしか見えないこの光景、だがリザードマンにしてみれば死の剣舞が自分達を蹂躙していくという悪夢。
とてもではないが信じれないほどに恐ろしく死を纏っている。
(魔剣の勇者と精霊魔姫の娘。利点だけを受け継いで生まれてしまったあの子は十分すぎる性能を理性で殺してるのよね。やり過ぎるから……)
そう……成長したセフィリカは理性が働き優しく敵と対峙するのだが今の幼児化した彼女ではその歯止めがないもので……もちろん暴走状態で死が増産されていくわけだ。
「あ、ありがと……ええと」
「セフィリカだよ♪」
怯えて尻餅をついた幼女フレイアにニカッと笑うと無造作に後ろへと剣を振るい近づいてきていたリザードマンを斬る。
その光景はまさに狂戦士のそれなのだ……よくこの剣鬼をまともな娘に育てよシェル姉。
大成功
🔵🔵🔵
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ歓迎
フレイアを見付けたら「ボクの壺の中に隠れて!」と大きな声を掛けて呼びかけます♪
『フェアリーランド』の壺の中から風精霊/聖霊/月霊/戦乙女を呼んで『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます!
敵の避け切れ無い攻撃は『月世界の英霊』で空間飛翔して敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化をします☆
猟兵とフレイヤに『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します♪
『エレメント・セイント・ティファーナ』でWIZを更に強化して『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻を仕掛けます!
「フレイヤは守護する!」
●
「はぁはぁっ……怖い、怖いよぅ~」
時蜘蛛の峡谷を必死に逃げ続ける幼女化したフレイア、幾多の猟兵達が時間を稼ぎそしてここまで逃げ延びてきていた。
リザードマンもかなり数を減らしあともう一歩という状況だがこの幼女の肉体に溜まった疲労はまさに限界寸前。
足が棒のように重く次第にその速度は歩くのと変わらないほどに遅くなっていく。
だがそんなピンチに駆け付けた一人の妖精が一気にフレイアの元へと飛び出してくる。
「ボクの壺の中に隠れて!」
「えっ……???」
祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)がその小さな身体をさらに少しだけ縮めた状態で現れる。
元から子供であるので少しばかり縮む程度で済んではいるが技量そのものが下がっているのは否めない。
取り出した壺の口をフレイアへと向けるが事情を知らないのか驚き顔、だが追ってくるリザードマン達に比べれば遥かにマシとそれに触れた瞬間にその姿はその場から消え失せたのだ。
(フェアリーランドに逃げておいてね♪)
守るべき相手の危機をいったん先送りできた以上は後はティファーナの好きなように戦えばいい。
壺から逆に飛び出してきた精霊達と共にありったけの聖なる力を矢に変えてそれを解き放った。
「グギャギャギャ」
リザードマンが数匹それを受け崩れ落ちるが狙いを付けた先にはもうティファーナはいない、もはや10数センチしかない身体は物陰を伝い逃げ始めるには十分なのだ。
(フレイアを守護する!)
そう……今はフレイアさえ守り切れれば十分とありったけの力をフェアリーランド維持に回して急いでその場から離れていった。
様々な力を同時に使いうっかりフレイアを危機に晒す前に逃げきれればあとはどうとでもなる。
リザードマン達の豪快な薙ぎ払うかのような攻撃を受けて万が一などあってはならない、フフーンといい笑顔でアッカンベーをすると一目散に逃げのびるティファーナ。
どうやら上手く逃げ切れたようでフェアリーランド内で疲れ切って倒れているフレイアにとってまさに危機一髪は過ぎ去ったのだ。
成功
🔵🔵🔴
七那原・望
うゃぁぁんっ!またわたしの身長盗られたのですー!!
アマービレぶんぶんしてねこさんを呼ぶのです。たくさん呼び続けるのです。
ねこさんねこさん、どうしたらいいのです?
ねこさんにレクチャーしてもらいながら【全力魔法】【多重詠唱】で【結界術】【オーラ防御】を展開してフレイアさんを護るのです。
ねこさんも結界の中に入るみたいです。
更にねこさんに教えてもらって【果実変性・ウィッシーズアリス】を発動。
新たに出てきたねこさん達は【全力魔法】【範囲攻撃】の幻覚でリザードマンと時蜘蛛を惑わせて、同士討ちや敵の幼児化を狙ってるみたいです。
最後はねこさん達と一緒に【全力魔法】で【蹂躙】なのです。
ほめてほめてなのですー♪
●
幼女フレイアを無事に保護された所に現れたもう一人の猟兵、目隠しをした幼女がプンプンしながら現れる。
「うわぁぁぁん! またわたしの身長が盗られたのですー!!」
そう叫びながら頬を膨らませ七那原・望(封印されし果実・f04836)は怒って見せるのだが知ってる者は知ってるが元から幼女なのでこれ以上縮んでいないというか……うん、成長期ということにしておこう。
手にした指揮棒を振り回し続けているうちにいつし現れた猫の群れ、これこそが指揮棒アマービレの力。
「なんだ、また別のガキか」
「うるさいのです……ねこさんねこさん、どうしたらいいですか?」
「ニャーニャー」
リザードマンが取り囲んだその少女が猫達に話しかけ一斉に聞こえる猫の鳴き声にリザードマンはようやく自分達が望の術中に陥っていることを知る。
それは望の作り出した結界の中、そしてその中にいる4匹の猫達による幻術は確実に彼らの視界を歪ませていた。
「死ね……ガキめ」
「神官をコロセ コロセ」
振るう刃がグサリと刺さる、だがそれは隣にいた別のリザードマンの胸板に突き刺さっていた。
もう一人も首を刎ねられ倒れている、果実変性・ウィッシーズアリスの力により強力な幻覚を見せられ次々と倒れていくのだが時蜘蛛の力を付与された者同士では効果は出ないのか後は自分でやるしかない。
(フレイアさんはもう無事に安全圏に着いた頃ですね)
となればもう遠慮はいらない、望と猫達が一斉に取り囲み高まる魔力……ありったけの魔力を遠慮なく解き放ちリザードマン達はその閃光の中へと飲み込まれていった……。
「えへへへ、ほめてほめてなのですー♪」
「ニャーニャー♪」
猫達の手を取りクルクル回りながら喜ぶ幼女、その周囲にはもはや動く者のないリザードマン達。
こうして邪悪な追っ手の第一陣は退けられた、だが本番はどうやらここからとなりそうだ……邪悪な気配が忍び寄るのは時間の問題のようだから。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『眠りの森の魔女ターリア』
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POW : ようこそ眠りの森へ
戦場全体に、【「眠りの森」 】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
SPD : 醒めざる夢の茨
【棺の中から伸びる「眠りの茨」 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 忘却の眠り
【記憶を一時的に奪う呪詛 】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【過去の記憶】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
イラスト:梅キチ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠リミティア・スカイクラッド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
窮地を乗り越えた幼女フレイアがやっと帰路につけるのかと思った矢先に突如として周囲を茨の森が包み込みすぐには逃げ出せなくなってしまった。
空からでは見る事もできない茨の迷宮が峡谷の中に作り出されそこに閉じ込められてしまった形となる。
「言葉の神シャルムーンの神官よ聞こえますか? わたしの話を聞いてください」
静かな声が聞こえそして現れた棺の中で眠るように少女が語り始める、それは無慈悲にして感情の共わない静かな声。
猟書家「眠りの森の魔女ターリア」のただただ物静かな死の宣告。
「わたしたちは困っています、あなたがここで死んでくれればそれでわたしは助かります」
相手の事情や意見などまるで聞く気のない静かな言葉、それはあまりにも一方的に交渉の余地のない戦いの始まりの予感。
「わた、わたち死にたくなんかないよう」
ガタガタと震える幼女化した神官フレイアがその場へと崩れ落ちた、腰が抜けてしまったのか逃げるのはもはや不可能……ここで死ぬしか運命はないのか?
だがそれを防ごうと猟兵達はそこに立ち塞がる、猟書家の魔の手から彼女を掬え出せるのは自分達しかいないのだから。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・状態:爆乳幼女姿
・アド/絡◎
■行動
何とも大変な状況ですねぇ。
頑張ってみましょう。
【遍界招】を使用し『召喚対象』を『FCS』を通して指定、『状態異常耐性を得る首飾り』と、眠ったフレイアさんを運ぶ為の『フローティングシステム式の台車』の『祭器』を召喚しますねぇ。
相手の能力は『眠りの森』ですから、これで『眠り』を防げば突破は可能なはずですぅ。
ターリアさんに遭遇したら『FRS』『FSS』の弾頭を『FCS』で炸裂弾に変更、[爆撃]で狙いますぅ。
周囲に植物が有る以上、良く燃えるのではないかとぉ。
まあ、幼児化の影響でイメージが纏まらず、一部がミサイルや火炎放射器になっていたりしますが、それはそれで?
●
眠りの森の迷宮が四方八方に根を広げていく。
腰が抜け座り込んでしまった神官フレイアに迫る茨の敷き詰められた棺桶、猟書家幹部である眠りの森の魔女ターリアにとってそれは絶好の獲物を狩るチャンス。
ゆっくりと恐怖を与えつつじわりじわり嬲り殺しに……そう考えた矢先に介入者がさっそく現れた。
(なんとも大変な状況ですよねぇ)
爆乳幼女が宙を舞いながら覚えている操作を必死でこなそうと思考を回転させていく、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は時蜘蛛の影響で幼児化させられたというのにその飛び出たバストは大人並。
普段よりは大人しいと言ってもこれでもまだ凶悪なサイズなのだ、それに対して小さな四肢は普段なら自在に操れる武装達を存分に扱いきれない。
……となるはずだった、だが事前にFCSにプログラミングしておき浮遊兵器達には最低限のプログラミングをしてあるのだが……。
子供の身では耐えきれない眠気にも豊乳女神の加護の一つ『遍界招』に乗ったまま適応能力を高める事でどうにかどうにか乗り切れはできそうだ。
だがいつ眠ってしまうかわからない幼児の身体、そして冷静な判断力なども備わってない年齢だけにとにかく“敵はやっつけちゃいますぅ”とばかりにコマンドを入力すれば後は自動で撃ちだされ始める数々の武装。
「そこな少女よ、なぜこのような無謀な事を……するのです?」
ターリアが棺の中から襲い来る完全無差別攻撃を前にし尋ねようとするがるこるは全く聞いていない。
というよりも撃ち出した武器がミサイルや火炎放射器に転じた時点であまりの騒音で聞こえていないだけともいうのだが。
「わわわっ、すごーい!」
目を丸くしてフレイアがその壮絶な光景にキャッキャとはしゃいでいた。あまりにもバカげた威力の光景が繰り広げられて子供心にはもはやアトラクションにして見えていないのかもしれない。
「ちょっ、人の話をちゃんと聞いて……きゃあ」
流れ弾がターリアの棺の足元へと着弾し吹っ飛ばされていく哀しき猟書家、幼女相手では話にもならないのはまさに計算外。
なんでこんな場所に跳ばせてしまったのか今頃は後悔している頃だろう。
成功
🔵🔵🔴
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ歓迎
『フェアリーランド』壺の中から風精霊/聖霊/月霊/天使/戦乙女を呼んで『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます☆
『聖精月天飛翔』でWIXを強化して『月世界の英霊』で敵の攻撃を空間飛翔して避けて敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化をします♪
敵の茨や呪詛には『エレメント・セイント・ティファーナ』でWIZ/SPDで避けて『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で攻撃を相殺したり攻めたりして、フレイアには「壺の中に隠れててね♪」と入って貰います☆
猟兵に『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します♪
●
時蜘蛛の力により幼児化してしまった神官フレイアを助けようと次々と駆け付ける猟兵達、猟書家「幹部眠りの森の魔女ターリア」がその逃げ道を塞いでいるためにここでどうにかしないとどうしようもないというシチューションに颯爽と旋風が吹き荒れる。
「やらせないよ♪」
飛んできた小さな妖精である祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)、壺の中から呼び出した精霊達と共に聖なる力を解き放った。
それはターリアの足を止めるには十分で腰を抜かしていたフレイアを助け出すには十分な時間を稼ぐことができた。
空間飛翔で軽やかに攻撃を避けつつもティファーナは一度に複数の力は使いこなせないのでまずは一番やりたい事をすることにする、そう今回は神官フレイアの保護が第一なのだと知っていたのだから。
「壺の中に隠れててね♪」
「わかったよ!」
勝手知ったるなんとやら、一度体験したことなのでフレイアは大人しく壺に吸い込まれフェアリーランドへと隠れてくれた。
あとは目の前のターリアをどうにかするだけとティファーナは軽やかに舞うと茨の呪詛を避け続け反撃の機会をうかがう。
ただでさえ幼児化で難しいことはわからなくなっているうえに敵は何とも面倒くさい攻撃ばかりしてくる。
だが元来陽気なフェアリーであるティファーナの表情に曇りなどあるはずもない、聖なる矢を放ち呪詛とぶつけあうとようやく突破口が見える。
「えーい、これでもくらっちゃえ♪」
「話……ちゃんと、聞いてください……っ」
茨の呪詛を放ったターリアがハイテンションで跳びまわるこのフェアリー少女に話しかけるも全然聞いている様子はない。
これではきっと記憶を消したとしても気にせず悪戯してくるに違いないのだ、だがこの躊躇していた時間はこの後に猟兵達がかけつけるまでの時間を稼ぎ出す事ができたのだ。
成功
🔵🔵🔴
七那原・望
大丈夫なのです。ねこさん達がフレイアさんを護ってくれるって言ってたのです。
【手を繋いで】一緒に行くのですー。
アマービレぶんぶん。またまたねこさん達を呼び出して戦い方や魔法とかユーベルコードの使い方を教わったりしながら【第六感】と【野生の勘】とねこさんの偵察に頼って出口を目指すのです。
早い段階から【簡易生成・勝利の果実】で出した果実を食べながら進んでいきましょう。
敵の奇襲があっても大丈夫なように、ねこさん達の【多重詠唱】【全力魔法】【オーラ防御】【結界術】でわたしとフレイアさんを護ってもらうのです。
ターリアと遭遇したら【咄嗟の一撃】【クイックドロウ】で【限界突破】の【全力魔法】を叩き込むのです。
●
「あうあう~、また棺桶女が追ってきたよ~」
「にゃにゃにゃー♪」
「大丈夫なのです~ねこさん達がフレイアさんを護ってくれるって言ってるのです」
幼児化した神官フレイアの手を引き七那原・望(封印されし果実・f04836)は時蜘蛛の峡谷を駆けていた。
自らも幼子になってしまい経験は失われてしまったものの、アマービレ(タクト)を子供らしくブンブンと振り回しながら呼び出したねこさん達がいるから怖くなんかない。
にゃにゃーと鳴きながらねこさん達が逃げ道も戦い方も教えてくれるのでそれに頼って二人は茨の迷路を進むのだ。
「困った子達です、わたしたちのためにここで死んでください、早く」
その少し後をゆっくり進んでくる魔女ターリアの入った棺、あまりにもゆったりと進んでいるものでそれが追跡しているようには見えないが迷路を知り尽くしている故の余裕だからと思えばある意味納得できるかもしれない。
「お腹すいたね」
「うん、もうぺっこぺっこ」
望とフレイアはそう顔を見合わせ“勝利の果実”を二人で半分こ、幼児の身体ではこれでもけっこうお腹がいっぱい。
満たされていく感触が絶望に沈んでもおかしくないこの状況でも何かを感じさせ二人は笑顔でまた駆け始めた。
ぐっと握りしめた手が二人に仄かに生まれた友情めいたものを感じさせる。
「にゃ、にゃにゃにゃ!!」
ねこさん達が突如円を組んだ直後にバシッと目の前が光り茨の蔓が弾かれた、いつのまにか魔女の射程に入っていて壁越しにでも奇襲を仕掛けてきていたのだろう。
結界が無ければ危なかったかもしれない、二人はドキドキと高鳴る胸をさすりつつねこさん達に導かれさらに迷宮の奥へと駆け始めた。
(感じりゅ、むすーの望み、いくちゃのきぼー、わたしは、のぞみゅ……)
望の中で徐々に増していく神格、それはこの幼い身体であろうとも最低限の勝利を掴み取る力を与え続けている。
それはこれを齧った神官フレイアにしても同じ事、加護を受けながら二人は勝利に向けての脱出を急ぎ幼い足で駆け続けるのだ。
「そこーっどいてー!」
目の前に広がる茨の蔦へとすかさず放たれる大魔法、千切れた蔦に出来た穴をくぐり抜け二人は逃げ続けていく。
大成功
🔵🔵🔵
イデアール・モラクス
クソ、またいい女なのになぜ私は幼女なんだ!?
幼女戦ナントカか、この行き場のないムラムラはどこで解消すれば良いのか!?
・ふるぶらすとっ!
「ふれいあに手をだすふとどきものめ!ゆるさぬ!」
UC【魔導覚醒】を『高速詠唱』で行使。
本気モードになり、魔導防壁を纏いながら空を縦横無尽に飛翔し、両手から次々と『全力魔法』の力で威力を増した『属性攻撃』魔法【風の刃、聖なる光線、闇の球体、炎弾、氷の槍、足元から隆起する石の棘】を無詠唱『乱れ撃ち』、圧倒的弾幕の『範囲攻撃』と成して『一斉発射・制圧射撃』の魔導『爆撃』を仕掛け、相手の攻撃を相殺『武器受け』しながら敵を『なぎ払い』『蹂躙』する。
※アドリブ歓迎
リダン・ムグルエギ
うるさーい!しらなーい!あんたもこどもになー、れ!
後半戦の戦法は単純
相手を子供にしてしまいます
子供になったリダンの記憶を盗っても、面白動画の撮り方やバズらせかた等の情報ばっかりになりそうな気がしますし
戸惑ったりマントで防御アップしてるフレイアさんを狙ってるに時間を稼ぎ子供化の糸を放っちゃいましょ
心で負けちゃダメだよ!
こういう時、負けかけてたほう逆転するの、お約束なんだから!
さぁ、フレイアちゃん、応援タイムだよ!
子供化するだけでも、イデアさんやセフィリカさんといった他の火力高めな猟兵さんの支援には十分でしょう
防具や傷を縫ったり支援応援に回ります
全部終わったら手持ちの地図を更新して工房へ帰りましょ
セフィリカ・ランブレイ
『見てるだけで済めばいいんだけれど』
魔剣シェルファは戦いを見守る
生来の身体能力の優秀さ、幼い身体を強化するに十分な魔力、生まれ持った勘の良さ、相手の動きを覚えるセンス
それに子供故の型にはまらなさと残酷さが加わり、幼女の姿でも、十分に戦いができるけれど
つかれてきたー
と、ふらつき始める少女
『容赦のなさでは幼女のほうが強いけど。常に全力じゃすぐガス欠するのよね』
ため息を一つ
『交代よ、セリカ。…もう寝てていいわよ』
【シェルファ顕現】にて実体化
『ま、あの子と同じ程度には力を抑えておいてあげる。やり口においては、あの子のほうがまだマシだったと思う位に手を抜くつもりはないけれど』
蒼髪の魔人が薄く笑う
●
時蜘蛛の力で幼児化してしまった神官フレイアと救出に来た猟兵達、それは本当であればお色気ムチムチもしくは清楚で可憐なはずの女性が無残にも身も心も幼児化しているという事実。
そこに目隠し美少女である猟書家の眠りの森の魔女ターリアまでもがそこに絡んでくるともはやカオス。
(クソッ、またいい女なのになぜ私は幼女なんだ! 幼魔女戦記なのかこれは……つまり私は黒銀というわけだ、ってあぁ余計にムラムラが増してきたぞぉ!)
そう心で血の叫びを発するイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)だがそれは魔女故に俯瞰視点で騒いでいる本性のほう。
幼児化した肉体に引きずられ心は今は幼い“ぼーぎゃくのまじょ“に成り果てている。
「ふれいあは、わたしがまもるっ!」
ぺたんこの胸を揺らし(イメージ画像)て“いであーる”は逃げ延びてきたフレイアを護ろうと駆けだした。
「フレイアちゃんこっちこっち!」
「わーん、せふぃちゃん今いくよー」
小さくなった魔剣シェルファを握って笑顔で手を振り迷宮の出口付近で出迎えるセフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)。
幼くなったとはいえ元来生まれからして常人離れしているものだから有り余る魔力を籠めて剣を振るい、茨の蔦を豪快に切り裂いていく姿は幼女には見えない凄まじさ。
いや、逆にここまで感情のままに剣を振るう姿は幼女らしいといえばそうなのだろうか。
(あらあらハッスルしちゃって、見てるだけで済めばいいんだけれど)
久しぶりに成長途中のセフィリカの初々しさを堪能し保母さん状態の魔剣シェルファ、自らを振るうその技の冴えもセンスも一級品なので今は心配はしていない。
まだ型に嵌っていない幼女故の動きもまたそれはそれで魅力、だがこれには欠点があることを身をもって覚えてもらわないとねと先程からあえて声はかけないようにしていた。
「困った子、わたしたちとっても困ってるのになんで死んでくれないの?」
眠りの森の魔女ターリアの素朴な疑問と共に放たれた怪しき呪詛がリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)に命中しその記憶を盗んでいく。
普通であれば大問題だというのに何か苦虫を潰したような表情になっていくターリア、クスクスと腹を抱えて笑いそうになっているのが妙にツボにはまっている。
「くす……くす……なにこれ、面白動画撮るのにこんな変な、くすくすっ」
「うううううう、うるさーい! しらなーい! あんたもこどもになーれー!」
なんか見られたくない動画撮影の裏側を見られたのか顔を真っ赤にしてリダンは手足をジタバタさせる。
どう見ても駄々をこねているだけなのに何が怖いってその身体から放たれたのはよりにもよってこの地の元凶になっている時蜘蛛の糸。
領主になったからってリダンときたら怪しい能力にまで手を染めて……などと普段なら言う所だが今回は頼もしいと言うしかない。
「こまり、まちゅ……うぅ」
「やーいやーい、たーりあもお子様!」
棺の中にまで潜り込んだ時蜘蛛の糸が魔女ターリアでさえも幼女化させる、元から子供っぽい外見だったのだが服のサイズもぶかぶかに幼女になりはてた幼い猟書家。
ここに登場人物総出の幼女バトルが開幕したのだ。
「てぇぇりゃぁぁっ!」
だんだんと奮う剣筋が雑になってきたセフィリカが尻餅をついたターリアの足の間に突き刺さった。
「ぴえぇぇ、怖いよぅ~」
幼女同士の戦いに情けは無用、ピョンピョンと縮んだ棺ごと飛び跳ねてるターリアを剣を振り回し追いかけるセフィリカ。
どう見ても子供同士のじゃれ合いにしか見えないのだが当たると死ぬ危険な遊戯なので実際にはやらない事をお勧めだ。
「ほらこっちこっち」
「あっ、ありがとです」
幼女イデアールがフレイアの手を引いて安全圏にまで連れ出す、というかコントロールがあやふやな幼女状態では前にいるだけで命の危険があるかもしれないのだ。
(ふふーん、ぷにぷに)
幼女状態だというのにハグしたあげくに頬ずりまでこなすあたり生来の好き者なのは言うまでもない。
「諦めちゃダメだよっ、こーいう時は負けかけているほうが逆転するのお約束なんだから!」
「うん! みんなが来てくれたもん」
リダンが逃げてきたフレイアに身を護る布を被せてあげそして手を繋いでビシッと魔女を指差した。
「さぁ、フレイアちゃん、応援タイムだよ!」
「わかったの、みんな……がんばれぇぇぇ!!」
精一杯声を張り上げてフレイアが声援を送るとそれは前で戦う二人には大きな力となって背中を押す。
互いに幼子になった事で形勢はすでに逆転している、ここで一気にキメたい所なのだが肝心のセフィリカの動きはかなり鈍くなってきていた。
「ちかれたよ~~~っ」
『はぁ……容赦がなくなったのはいいけど、常に全力じゃすぐガス欠するのよ……ちゃんと覚えたかしら?』
わかっていたのにあえて口に出さずにいたのはこういうこと、幼子時代に教えた事を今また見守りながら言えるというのはそれはそれで嬉しいものだ。
少しばかり母性本能というものを刺激されつつも手にした魔剣はさらに言葉を続ける。
『交代よ、セリカ……もう寝てていいわよ?』
魔剣がそう言うと同時に周囲に無数のゴーレムが魔女を取り囲むように現れる、そして倒れてスヤスヤと寝息をたてるセフィリカを抱っこした蒼髪の美女。
(うぉおおおおおおお、なぜ私は今お子様の身体なんだぁぁぁぁぁっ! めくるめくあばんちゅううううる!)
はいはい、大人のイデアールさんは心の中で叫んでいてくださいね。
幼女だらけの中に一人だけ大人の姿と経験と力を持つ魔剣シェルファが実体化したことで完全に戦力差はひっくり返った。
『ま、この子と同じ程度に力を抑えてあげるわね? やり口はそうねぇ……? この程度にしておいてあげる』
達人の足さばきでターリアの棺の背後に回り込むと抱きかかえるようにそれを止め、指先は眠れる魔女の腋をコチョコチョとくすぐる。
「あははははは♪ ひとりらけ大人ずりゅい、あはははは♪」
棺の中で身を捩って攻撃が疎かになった所で欲求不満の塊のもう一人の魔女、つまりはいであーるがそのフラストレーションを爆発させた。
「ふれいあに手をだすふとどきものはゆるせーぬ!」
(ついでに自分だけ愉しんでる魔剣シェルファとやら……私にも幼女触らせろーーっ!)
心の叫びは誰にも聞こえていない、歩く性犯罪の暴虐の魔女も幼女状態ならばこんなものだ……というか幼少の頃からそんなだったら怖いです。
「うらららららっ! “あく”はほろびろーっ!」
魔法防壁を纏ったまま両手から次々と繰り出される膨大な魔力、なんかもうシェルファごとヤル気満々な魔力の奔流が風に光に闇に炎に氷にと様々な形でターリアの棺へと叩きこまれていく。
「あははは、やめっやめてこれひどいっ、きゃああああ」
『あらぁ……魔女様のお気に召さなかったみたいね、それじゃさよならね』
巻き込まれる前に退避するシェルファ、そして残されたターリアはそれに巻き込まれそして茨の迷宮の中で大爆発が起こった。
●
「ええとその……皆さんにはなんとお礼を言っていいか」
大人の身体へと戻った神官フレイアがリダンの用意した衣装に身を包み猟兵達に会釈する。
「いいのいいの、アタシの領内の不始末何だから気にしないでね」
サングラスをしてセレブ感を出しながらリダンはグっと親指を立てフレイアにいい笑顔を見せる。
全てが片付き全員が大人の姿へと戻る事ができた、だがまあそれなりに反動は残っているもので後始末はこれからといったところだ。
「うーん、なんでこんな魔力が枯渇、ていうか身体中がバキバキに痛いんだけど!?」
『それはお子様の自分に文句言う事ね?』
幼児状態で全開パワーで戦った反動か全身筋肉痛のセフィリカ、シェル姉に膝枕されながらもちょっと久しぶりに甘えれるなどと口には出せないが今ひと時はこれもいいかなと内心思ってしまう。
二人の絆は長年の間に姿形が変わろうとずっと続いてきたのだからそこはあえて指摘しないでおいてくれている辺りはまだまだ格が違うのは言うまでもない。
「おっと……フレイアのいる神殿まで送っていってやらねばな」
「イデアール様ありがとうございます、正直ここからどうやって帰ればと途方にくれていたところで」
ようやく念願の神官フレイアの本来の姿を目で愉しみつつイデアールはここから送り届けるとの約束をこじつけるのに成功した。
転送で送ればいいのにのという言葉を発しようとした者はイデアールの眼力に皆黙ってしまう、最後くらい役得を……とちょっと必死な視線に言葉を発せなくなったわけだ。
こうして無事(送り届けたイデアールの肌はツヤツヤになっていた)に神官フレイアはシャルムーンの神殿に帰り着いたらしい。
それらの出来事を見届けるとリダンは今回の出来事を日記につけ、そしてこの場所の出来事を地図に書き加えるとその足は一路工房へと向ける、猟書家の企みはこうして一つ無事に防がれたのだった。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2020年11月15日
宿敵
『眠りの森の魔女ターリア』
を撃破!
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