貨物船『晴天』護衛【星浜】
●ブリーフィング
「新作っていつ出るの?」
出ねえよ! と誰かがツッコミを入れたに違いない。そんなボケをかましつつ、「こほん」とわざとらしい咳払い(口で言ってる)と眼鏡をかけ直す事で誤魔化した(誤魔化せてない)紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)は真面目に話し直す。
「集まって下さり、ありがとうございます。今回の作戦の説明に入らさせて頂きます」
そう言って、後ろのホワイトボードに電脳魔術で情報を投影する。そこには、飛行船や敵キャバリアと思われる機影も一緒に映っていた。
「見ての通り、『クロムキャバリア』と称される世界での作戦となります。『星浜』と呼ばれる小国において、国境近辺を飛行し、国内の難民キャンプを慰問する予定の貨物船『晴天』がオブリビオンマシンに襲撃されるのを予知致しました」
ホワイトボード上の地図にある国境をわかりやすく光らせて、晴天の航路を明滅させる。国境を越えたりはしていない事から、誤って隣国に侵入してしまった訳でもない事がわかる。
「どうやら、自国領内で訓練中のキャバリアがオブリビオンマシンと化してしまい、『晴天』を襲撃してくる――という訳のようです。よって、今回は貨物船の護衛船団に乗り込み、オブリビオンマシンを迎撃して頂きます」
小国『星浜』の領土内の一点を明滅させると、そこから貨物船の航路に向けて矢印を伸ばす。あくまでも隣国からの侵攻ではなく、国内のオブリビオンマシンの暴走によるものという事を示している。
そして、貨物船の付近に複数の点を違う色で明滅させる。これが、護衛船団である事を示している。どうやら、『星浜』では貨物船には必ず二,三隻の護衛船をつけるのが慣例となっているようだ。――尤も、現地の兵だけではオブリビオンマシンを相手にするには不足なのだが。
「今回の敵機に関しては今回は予知で見えている限り全て飛行型となります。機動力が高い為、そのあたりを留意して頂きたく思います。また、第一波を退けると量産機をオブリビオンマシンと変化させた元凶の飛行型オブリビオンマシンが現れますので、此方も撃退をお願い致します」
そう言って、智華は敵機の機影を指し示す。如何にも飛行します、といった風貌の機体であり、その場にいる猟兵達はそれを目にして作戦を考え始める。
「また、例によって中に乗っているのは『星浜』の一般兵です。コックピットは避け、無力化に努めてもらいますようお願い致します。――まあ、コックピットさえ無事なら大丈夫でしょうけども」
そう言いながら、智華は転移の術の準備をし始める。
「それと。この世界で共通して言える事ですが、キャバリアのレンタルも可能となっています。必要な方はレンタルするのもアリかと思います」
ホワイトボードに追加でレンタル可能な機体を数機投影した。どれも量産機ではあるが、対キャバリア戦となる以上、必要な場合はレンタルした方が無難だろう。
「また、貨物船を守り切って到着するのは難民キャンプです。そこでの支援もできれば『星浜』にとってはプラスになるかと思います。――以上です。それでは、どうか宜しくお願い致します」
そう言って、ぺこりと頭を下げるのだった。
●現地にて
「来てくれたか」
貨物船の船長が、現地に集まった猟兵達に声をかける。
「私は貨物船『晴天』の船長だ。これでもつい最近までは将校だったんだが――まあ、そんな話はどうでもいいか」
とある事件によって、その責任をとる形で貨物船の船長を務めるようになった彼だが、腐る様子はなく、純粋に猟兵という援軍に喜びが隠せないようだった。
「猟兵一人で一般の兵数人――いや、数十人分の働きをする所を私は見た事がある。今回は仲間として、宜しく頼む」
そうして、貨物船は船長は勿論、船員、クルーをのせて離陸する。それに連なる形で猟兵達も護衛船団に乗り込み、離陸するのだった――。
暁文空
どうも、28作目のシナリオとなります。初めましての方は初めまして。そうでない方は今度も宜しくお願い致します。暁 文空(アカツキ フミアキ)です。久々過ぎる。
とにかく、細かい受付状況はMSページやTwitterの確認をば……。
さて、今回もクロムキャバリア! ロボ好きには滾りますね。つい書いちゃった。欲求には勝てなかったよ……。前作『星浜第三資源プラント解放作戦(id=28899)』と同じ舞台、地味に貨物船の船長がその時に暴走しちゃった将校だったりしますが、気にせず今回からの参加でも何の問題もありません。
キャバリアのレンタルについては何か漢字の名前とかがついてればそれっぽい、とだけ。別に単なる量産型(砲撃タイプ)だとか量産型(近距離タイプ)だとかでも構いません。
一応、プレイングについてですが、特定の他者との連携の場合は、その方のキャラ名とID、旅団単位であれば旅団名(と参加最大人数)を最初に明記して頂きますようお願い致します。逆に連携NGの場合も冒頭に記載して頂けますよう、お願い致します。
また、明確に技能を使用する場合は、本文中に【】等で囲って明記して頂けると、助かります。
それでは、今回もどうか、お付き合いの程、宜しくお願い致します。
第1章 集団戦
『ガガンボ』
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POW : バルディッシュ並列化偽演粒子コーティングソード
【ユーベルコードで強化した装甲斬撃剣】が命中した対象を切断する。
SPD : D2エンジン起動
【補助動力炉D2エンジンを起動する】事で【通常時とは比較にならない高機動戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : マイナーチェンジ
自身の【各部、兵装】を【対空迎撃用又は対地砲撃用キャノンパック】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
イラスト:FMI
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●敵機確認迎撃開始
貨物船が航路をある程度進んだ頃の事だった。現在の高度はそう高くない。とはいえ、地上から狙い撃つには高度な技量が求められる――そんあ高度にこの貨物船はあった。
この世界特有の事情――殲禍炎剣の影響で拘束飛翔体は狙い撃ちにされるからだ。しかしながら、逆に言えばそのギリギリを攻めれば、余程の事がなければ襲撃されない(それと陸路よりも目的地に早く着く)――という考えがあってのものだったが――。
「機影確認!」
――その考えをあざ笑うように、敵影をレーダーが捉えた。
この世界に於いて、厄介なのは隣国による意図した侵攻なのか、はたまたオブリビオンマシンによる暴走の結果の侵攻なのかを判断しなければならない点である。しかしながら、少なくとも『星浜』では隣国との関係は良好で、意図した侵攻の線は考える必要がない。よって、予定外の機影が見えたのなら、それはどこの所属であろうと自衛が認められるという事だ。
「護衛船団に通信! 迎撃要請を出せ!」
船長の指示が出され、護衛船から猟兵達が迎撃の為に出撃するのだった。
久遠寺・遥翔
アドリブ絡み歓迎
「久遠寺遥翔、イグニシオン出る!」
イグニシオンに【騎乗】して戦う
狙うはオブリビオンマシン。人はだれ一人として死なせはしない…!
【空中戦】は望むところ
UCで高速の飛行を行いさらにワイヤーを使って【地形の利用】した【ダッシュ】で機体性能以上に加速する超高速機動戦闘に持ち込むぜ
まずは【先制攻撃】による斬撃でコックピットを避けつつ落とせるだけ落とす
敵の攻撃は【第六感】【視力】を駆使した心眼で【見切り】ながら射撃を【残像】で避けつつ
白兵攻撃に対する【カウンター】で"迦具土"から発する黒焔による【範囲攻撃】を叩き込む
その翼や四肢を【焼却】しつつコックピットまで燃えないように火力は調整するぜ
ティー・アラベリア
【アドリブ、絡み歓迎です】
ご家庭用奉仕人形、ティー・アラベリア。ご用命に従い罷り越しました☆
今回は対空戦闘でございますね♪
防空魔導波探信儀、機動。
艦隊の守りはお任せください☆
戦闘機動機構を起動し、船団と並走するように低空飛行。
防空魔導波探信儀の【索敵】能力によって敵の位置と速度情報を取得。
4本の魔杖(90式、92式、95式、97式)を周囲に浮遊させて展開。
自身と艦隊に対する攻撃は、近接防御妖精の【弾幕】と97式の魔散弾によって迎撃。
探信儀の情報を基に、火気管制機構と連動させた92式の【砲撃】の面制圧によって敵の編隊を崩し、95式から一斉発射される【誘導弾】とUCによって主翼を撃ち抜きます。
ジャンヌ・ベアトリクス
『殲禍炎剣』の直下で、空中戦とは珍しいな…
そう無い機会だ。堪能させて頂こう。
「身体各部、同調完了。コンバータ起動。朧月、行くぞ…!」
自身は船団の護衛をする猟兵がいるなら敵機の殲滅
護衛が居ないなら船団の直掩に回る
交戦は基本的に速攻を旨として
遠距離ならシューターで翼や武装を撃ち抜いて戦力を奪い
近距離では一気に間合いを詰め、ソードで推進器や翼を斬り捨てる
攻撃は【選択UC】で弾き飛ばし、シューターで武装や翼を貫いて墜とす
(空中戦&推力移動&念動力&スナイパー&ダッシュ&切断&部位破壊)
「オブリビオンマシンと化しても、ベイルアウト機能は稼動しているか…
あれなら掠り傷で済むだろう」
※アドリブ&絡み連携OK
●空を埋め尽くす影
「久遠寺遥翔、イグニシオン出る!」
そう言って、愛機で貨物船を飛び出た久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)が見たのは、空の多くを機影が埋め尽くしている光景だった。元々はこの国のキャバリアだったものがオブリビオンマシンとなったと考えれば、小国にしては数を揃えたものだ、と感心する量だ。だが、それを相手にしなければならないという事実は重く圧し掛かる。
「人はだれ一人として死なせはしない……!」
搭乗者は『星浜』の民であり、機体によって操られているだけなのだ。故に、如何にして無力化するか、というのも考えなければならなかった。
すると、敵機の群れの中で数機がその形状を少し変える。――どうやら、砲撃用のモードに移行したようであり、その砲口は貨物船へと向けられている。そして、砲撃モードの機体を守るべく、真っ先に貨物船から出た遥翔のイグニシオンに群がってくる。
「空中戦は望む所……!」
まずは群がって来た敵をどうにかしなければならない、と遥翔は切り替える。砲撃モードに入った敵機の事が気にならない訳ではない。だが――。
「――艦隊の守りはお任せください☆」
遥翔の遥か後方。貨物船のすぐ傍で、ティー・アラベリア(ご家庭用奉仕人形・f30348)はそう言って待ち構えていた。その周囲には四本の魔杖が浮遊していた。そこへ、砲撃モードの敵機からの砲撃が飛んでくる。だが、それに対して笑みを浮かべながら、一本の魔杖と彼女の周囲を浮遊する人工妖精が弾幕を張ってその全てを撃ち落としてゆく。
敵機の数が数故に、その砲撃は一つ二つでは済まない。弾幕を切らせば砲撃が貨物船へと届くだろう。故に、防戦一方――とはならない。その間にも、ティーは逆転の為の情報を収集する。
貨物船の護衛に専念する者がいたのを確認して、ジャンヌ・ベアトリクス(Luna-Gazer・f29973)は敵機の数を減らす事を考えた。
「『殲禍炎剣』の直下で、空中戦とは珍しいな……そう無い機会だ。堪能させて頂こう」
高速飛翔体にとっての共通の脅威の名前を出しながら、高度と速度を意識する。今の硬度を意識すれば戦闘に支障はないが、調子に乗ったり焦ったりして高度をとれば危険かもしれない。
その事だけは留意しつつ、近場の敵機へと迫る。その際に、遠距離ながら目に付いた敵にはシューターで翼や武器を撃つ。敵機も勿論回避運動をする為、百発百中、とまではいかないものの空を覆い尽くす程の敵機だ。敵機も自由な回避運動をするには不自由な位に敵機が集まっていた。故に、数機を一瞬の間に無力化しつつ敵機に肉迫し、ソードで翼や推進器を狙う。
その狙われた敵機もただではやられまいと、装甲斬撃剣でジャンヌに対抗してくる。だが、その反撃をしっかりと回避し、カウンター直後の隙の出来た敵機にジャンヌはソードを狙いを違わず翼を斬り裂く。
武器を失っただけの敵機はまだ貨物船へと迫ろうとしているが、流石に翼や推進器に損傷を受けた機体は洗脳が解けたのかベイルアウト――脱出していく。
「オブリビオンマシンと化しても、ベイルアウト機能は稼動しているか……あれなら掠り傷で済むだろう」
自身の作戦の内、唯一の不安点が払拭された事に安堵しつつ、再び敵機に狙いをつけるのだった――。
「行くぜ相棒!」
敵機に群がられた遥翔だったが、それに圧される事なく、愛機からワイヤーを射出する。その先にあるのは、敵機。高速で射出されたワイヤーにつかまれた敵機だが、現状ではただそれだけ。だが、そのワイヤーを巻き取る勢いと推進力とを作用させて遥翔は一気に敵機に肉迫する。
「今はただ全霊を以てこの空を翔ける――ラグナレク・キャリバーッ!!」
そして、その間の攻撃は姿勢制御だけで器用に避け、そのまま焔の剣による連続斬りを繰り出す。あまりにも鋭く素早い連続攻撃だが、起用にコックピットを避けてまず一つを落とす。そのまま、間髪入れずに次の機体へと遥翔はワイヤーを伸ばす――。
そうして、遥翔やジャンヌの奮闘によって砲撃モードを守る機影が減った頃合を見て、ティーは浮遊している二本の魔杖により力を込める。――反撃の時間だ、と。
「ご来場の皆々様、爆轟と狂乱の戦場音楽をとくとお楽しみあれ!」
――そして、これまで迎撃のみだった弾幕が、がらりと変わる。
砲撃モードの周囲にまだ残っていた援護用の機体を一本の魔杖から放たれる砲撃で蹴散らすと、もう一本の杖から放たれる誘導弾が砲撃モードの機体を捉えてゆく。
敵機の群れはまだまだ続く。だが、肝心の初撃、初期対応には確りと成功したのだった――。
成功
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アレクサンドル・バジル
【騎兵団〈渡り禽〉7名】
【アレンジOK】
オブリビオンマシン『スルト』に搭乗。『戦闘モードⅠ』を発動。魔力で戦闘力を増強しつつ飛翔。
これまでのクロムキャバリアの空中戦で見極めた殲禍炎剣に引っかからない程度の高度を維持。
『スルト・コックピット』によりゴッドハンドの体術を完全再現しながら、『炎の剣』や魔力を宿した四肢でガガンボのコックピット以外を破壊して戦闘能力を奪っていきます。
フォワードが役割と積極的に前に出て縦横無尽に飛び回って破壊していきます。
それなりの運動にはなるが……あんま滾る感じでもねーな。
エィミー・ロストリンク
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【アレンジ連携歓迎】
ユーニちゃんのお誘いで来たよー!
ヒャッハー! 貨物船を狙う悪いキャバリアは皆撃墜するよー!
スーパーロボット型メガリス「アカハガネ」に搭乗して出撃
貨物船からの後方射撃で両腕のRS-Aガトリングキャノンによる弾幕射撃で味方に合わせながら攻撃
面による制圧射撃で接近妨害
コーティングソードで攻撃してくる敵や、他の後方支援の味方に接近する敵がいたら、UC「引き寄せる怪力を振るう姫君」を発動させて、呪力を籠めた銃弾を当てて、引き寄せる
掴んだら攻撃される前にもう片方の腕のRX-Aバーニングナックルで殴って破壊しながら空中へと放り出す
絶対仲間へは近づかせないよー!
ユーニ・グランスキー
騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携・アレンジ歓迎】
国内友軍の暴走ね‥指揮官泣かせの状況だ
猟兵以外は対処できんだろうね
まぁお仕事お仕事
護衛船団の船上に陣取り【エレクトロレギオン】でビットによる援護射撃
【落ち着い】て【弾幕】を張り【ハッキング】【ジャミング】で相手のレーダーや計器の機能を阻害して連携を乱す
団員同士をモニタリングし、常に警戒網が薄くなりそうな箇所は支持して突破されないようビットで牽制しつつ警戒
「さあ渡り禽(レイヴン)達よ!仕事の時間だ!我が後ろで見守ってやるから蹴散らすぞ!」
「ワン、アレク、小枝子、大牙、前衛は任せたぞ。エメラ、エィミーは我と後方だ!抜かるなよ!」
「そこの警戒網薄いぞ!」
朱鷺透・小枝子
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
亡国の主に搭乗、【操縦】『夢幻変形』攻撃回数5倍、移動力半減
呼び出したディスポーザブル01を武装飛行ユニットへと変形させ装備
メガスラスターで貨物船を旋回護衛
01装備で二つに増えたエンジンで【エネルギー充填】
仕事であります。オブリビオンマシンであります。……敵だ、破壊しろ、ジャイアントキャバリア!弾雨の如く吼えろ!!
仲間の通信を元に【瞬間思考力】情報を判断、指示方向へ最短で移動
敵機複数をロックオン、増設多連装ホーミングレーザーの【制圧射撃】!
簡単に近付ける等と、思うなあァッッ!!
レーザーを避け、近付いてくる敵へ電磁パルスの【マヒ攻撃】。機能を停止させる
ワン・イーナ
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【アレンジ連携歓迎】
前衛・遊撃
「こーゆうデートも良い。なぁ愛しのワルキューレ」
『真面目に仕事してください、マスター』
ハハ、了解
敵が来る前に護衛艦の配置と高度を覚えとくよ
殲禍炎剣にも注意だ
団長の指示あれば従う
「オーライ団長。前に出るぜワルキューレ」
『安全運転でお願いします』
【空中戦】だ
先制としてラージミサイル発射、長距離【誘導弾】喰らいな!
その後は遊撃。広範囲を【推力移動】して【レーザー射撃】で攪乱・牽制・仲間の援護
護衛艦や友軍に向かう敵にゃオーバーブースト・マキシマイザー!
殲禍炎剣に気をつけてギリギリの速度で追いついて【一斉発射】!
「俺を無視たぁいい度胸じゃねぇか」
清水寺・大牙
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携・アレンジ歓迎】
「背中を任せられるのは心強い…久しい感覚だ」
「と、感傷に浸ってる場合ではないか。仕事はキッチリ終えんと、な」
とは言え俺に出来るのは敵を切り伏せるのみだ
が、幸いに今回は仲間も居る。当てにするし、して貰おう。
ユーニ団長の指揮の下、危険度の高い敵から切り落として行くが、仲間の射線が通るなら狙いやすい位置に誘導。危険な仲間が居たら割って入って援護しよう。
敵を狙う際は胴体は狙わずに、翼や推進機関を狙って無力化できれば良い。
エメラ・アーヴェスピア
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
今度は船団…本当にこの世界は戦場を選ばないわね
渡り禽の一員としては初仕事だけれど、いつも通りやれれば問題ないわ
…時間ね、猟兵の仕事を始めましょう
仲間や戦場にいるキャバリア、そして船自体のレーダーなどを利用して【情報収集】【索敵】
護衛船団周辺の戦況を随時把握し、仲間に伝達する…貨物船でオペレーターをさせてもらうわ
穴がないように調整、誘導するつもりだけれど…どうしても隙が出来そうだから少しでも時間稼ぎをする為に…
『我が砲火は未来の為に』、中型の狙撃砲(命中力重視)を複数召喚、猟兵のいないエリアを重点的に【砲撃】よ
余裕があるなら遠い敵を砲撃、数を減らすわ
※アドリブ・絡み歓迎
●迎え撃つ禽たち
三人の猟兵達が敵機を蹴散らしている方角とは反対方向からも敵機が飛来してくるようになっていた。結果的に挟み撃ちの形となり、追加戦力がなければ猟兵という戦力があれど貨物船はこれまで、といったところ“だった”。
<さあ渡り禽(レイヴン)達よ! 仕事の時間だ! 我が後ろで見守ってやるから蹴散らすぞ!>
貨物船の上空に陣取ったユーニ・グランスキー(黒縞瑪瑙の才媛・f29981)の声が彼女の仲間達の無線に届く。彼女の率いる大所帯な猟兵の集まりから七人がこの護衛船に乗り合わせていた。
<ワン、アレク、小枝子、大牙、前衛は任せたぞ。エメラ、エィミーは我と後方だ!抜かるなよ!>
彼女の声に呼応するように、各々が自身のやれる事に合わせた持ち場につき、敵機の群れを向かい撃つ。
「オーライ団長。前に出るぜワルキューレ」
<安全運転でお願いします>
真っ先に前衛として敵機の群れへと突っ込むワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)とそれに注文を付ける人工知能ワルキューレ。予め頭に叩き込んでいた高度や位置関係と目に見える敵機の動きとを照らし合わせる。
上方向にはそう余裕はない。だが、敵機もこれ以上の高度をとれないとわかっていれば、やりようもある。脳裏に作戦を思い浮かべつつ、トリガーを引く。すると、彼のキャバリアから大型の誘導弾が勢いよく敵機の群れへと突っ込んでゆく。
被弾する訳にはいかないと、敵機が回避運動に移行する。しかし、真っすぐ飛ぶ類でない以上、複雑な回避運動をとらざるを得ない。そうなれば、誘導弾以外への警戒、注意が散漫となる。故に――。
<労せず一機目、と。>
――回避運動中の敵機の背後に回り込んでいたアレクサンドル・バジル(黒炎・f28861)の愛機『スルト』が炎の剣を振るって敵機の推進部を焼き斬る。早速一機が無事ベイルアウトしたのを見届けつつ、アレクサンドルは無線でそう伝える。
「役だったようで、何より!」
そんなアレクサンドルの無線を耳にしつつ、ワンも自身で注意力が散漫となった敵機に対して、レーザーバルカン砲で器用に翼を撃ち抜いてゆく。
「こーゆうデートも良い。なぁ愛しのワルキューレ」
<真面目に仕事してください、マスター>
<ワン君……どうあがいてもデートにはならなそうだぞ。まずは群がる邪魔者を排除しないとな?>
「ハハ、了解!」
時をほぼ同じくして、貨物船から上空の様子を確認していたエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)が敵機の群れが幾つかに別れ、それが一気に速度を上げて貨物船へと迫ろうとしているのを確認した。
「朱鷺透さん、清水寺さんの方面、敵機が速度を上げてきています。警戒を! 団長、フォローお願いします」
<了解だ>
<了解であります!>
<エメラ君、了解したよ>
オペレータに専念し、高い索敵能力で貨物船の守りに穴があいてしまわぬようレーダー等を注視する。敵機の動きが変われば、その度にそれをより早く伝える。気づくのが遅ければ、意表をつかれる形となって守りの薄い箇所を突破されてしまう。如何に優れた戦力であれど、物量というのはこういった部分が厄介なのである。
故に、こうしてそれを未然に防ぐべく索敵に専念したエメラの動きはこの場においてはかなり有効に働いていた。また、それを実行可能とするだけの力を仲間達が有していた事も大きい。
その真剣な眼差しを、貨物船の船長がちらりと見やる。その事に気づく素振りもばく、エメラの意識は上空にあった。ポツリと「……心強いな……」という呟きが誰の耳にも届かずに消えた。
「背中を任せられるのは心強い……久しい感覚だ――と、感傷に浸ってる場合ではないか。仕事はキッチリ終えんと、な」
エメラの無線を耳にし、速度を上げて貨物船へと迫ろうとした敵機の前に立ちふさがる事ができた清水寺・大牙(人食い虎・f06778)はそう呟きつつ、敵機を素早く一つ斬り裂き、その機体から同乗者が脱出したのを目視した。脱出者を巻き込まないよう、繊細に旋回しつつ、次の獲物に肉迫する。
当然ながら、敵機とて考えがない訳ではない。ただただ群がるだけの蟲のような存在ではなく、相手を如何に食ってやろうかと考える肉食獣のようなものなのだ。故に、大牙の刃に対抗しようとするのだが、そこへ後方からリーニの牽制となる弾幕が届く。そうして足が止まった所を大牙が逃さずに、刃をもう一振り。あっという間に二機を無力化しつつもその余韻に浸る事なく残る機体に意識を向ける。
こうしてあっという間に複数機を無力化したとあっては、大牙は警戒される対象となる。貨物船へと接近するにあたって大牙の相手をするようでは、近づく事すらできない。故に、大牙には近づかないように貨物船へと迫らなければならない。――だが、大牙にとってはそれも織り込み済み。
<簡単に近付ける等と、思うなあァッッ!!>
大牙のやや後方に控えていた朱鷺透・小枝子(ディスポーザブル・f29924)の搭乗機『亡国の主』の増設多連装ホーミングレーザーが火を噴く。予めエメラの通信で敵機が迫ってくると把握していた小枝子は、その段階でその群れをロックオンしていた。後は、当たりやすいタイミングでトリガーを引く、という所で前衛を務める大牙と同じく後方で控えていたリーニの牽制が見事に隙を生み出したのだ。
本来直線に放たれる筈のレーザーが、敵機の動きに合わせてぐねりと曲がる。その様はまるで芸術のようで、だがそれでもその鮮やかな光に触れてしまえば落ちるしかない。その光から避けるべく動こうとする敵機だったがその回避運動も空しく翼を光が貫いた。次々と敵機からのベイルアウトが視認できる。鮮やかな光とパラシュートとがより高度な芸術品を生み出しているが、その場で起きている事を知れば芸術等とは言う余裕はなくなるだろう。
しかしながら、やはり物量という暴力はそれだけで脅威である。そうやって前方で食い止めていようとも、その隙間を縫うように運よく貨物船へと近づいてしまう機影も現れる。
――否、運悪く近づいてしまったのだ。
「ヒャッハー! 貨物船を狙う悪いキャバリアは皆撃墜するよー!」
後方――つまり、貨物船近辺で待機していたエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)の担当する空域に。愛機『アカハガネ』の両腕のガトリングが火を噴き、分厚い弾幕が敵機を襲う。貨物船に近づこうにも、この弾幕を突破しなければならない。しかも、翼をやられたら戦闘不能になってしまう空中で、である。
これが地上戦ならまだやりようもあっただろう。だが、空中である事が災いした。迂回して上をとろうとすれば、殲禍炎剣にひっかかってしまい、かといって下だと相手に上をとられる事になる。撃ち下ろしの方が有利である事も踏まえれば、この時点でこれ以上貨物船に近づくのはあまりにも至難だった。
だが、それでも数機をエィミーが相手にしている最中に、遅れてやって来た一機が猛スピードでその弾幕のやや薄い部分を抜けようとする。
<そこの警戒網薄いぞ!>
だが、それに気づいたリーニの牽制射撃とエメラが召喚した狙撃砲による支援射撃によって、その一機の速度も緩まる。そこに数機の翼を削って無力化してフリーになったエィミーが迫る。
「絶対仲間へは近づかせないよー!
そんな叫びと共に、彼女のユーベルコード『引き寄せる怪力を振るう姫君』による銃弾が敵機に命中。すると、不思議と敵機が『アカハガネ』に寄ってくる。――否、呪力によって引き寄せられたのだ。そして、エィミーは敵機を掴み、もう片方の手で殴り飛ばす。翼を破壊しながら放り出された敵機は戦闘不能――無事にベイルアウトのパラシュートがエィミーにも見えた。
「それなりの運動にはなるが……あんま滾る感じでもねーな」
ベイルアウトを幾つ目視しただろうか。そんな事をぼんやりと考えながらアレクサンドルは呟いた。縦横無尽に飛び回り、敵機を無力化していったのだが、所謂強敵は終ぞ目の前には現れなかった。
だが、猟兵達は知っている。この後に第二波――黒幕がやってくる事を。そして、貨物船にいるエメラからの無線が届く。
<これまでと違う機体を確認しました。注意を>
その無線の直後。戦場にいる皆にもその姿が見えるようになった。遠方から猛スピードで貨物船へと向かおうとしている、これまでとは違う強敵の姿が。
成功
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第2章 ボス戦
『ブラック・クロウ』
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POW : 駆け抜ける黒い嵐
自身に【バリアにもなるオーラ・フィールド 】をまとい、高速移動と【それによって生じる衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 鴉の鉤爪
【腕部及び脚部の鉤爪 】による素早い一撃を放つ。また、【装甲をパージする】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 黒羽乱舞
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【ウイングユニット 】から【黒い羽状の無数の遠隔誘導ユニット】を放つ。
イラスト:key-chang
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠エルシー・ナイン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●そして黒い羽根が舞う
猛スピードで貨物船に迫る黒い機影。だが、それを近づかせまいと猟兵達が貨物船への進路を妨害する。第一波とは違う機体が第二波で来るとわかっている以上、準備ができていたと言ってもいい。
そして、オブリビオンマシンにとって、猟兵とは敵。貨物船を狙っているのも事実だが、猟兵達が第一波を無力化した以上、無視できないとこの黒いオブリビオンマシンは考えたようだった。数度、羽ばたくような動きを見せると、何やらオーラを纏い貨物船の周囲をぐるりと一周して、近くの猟兵へと襲いかかろうとしていた――。
久遠寺・遥翔
アドリブ絡み歓迎
相手はこれまでと違いかなり強力な個体だが…
どうやら味方にもかなりの腕のパイロットが揃ってるようだ
負ける気がしないな
「SYSTEM-IGNIS起動。全開で行く!」
UCを使用
装甲をパージし黒焔を纏う攻撃力特化の形態に移行する
奴の高速移動は【視力】を【第六感】で補強した心眼で【見切り】
衝撃波は【オーラ防御】で相殺しつつ【生命力吸収】
その波に乗る形で高速の【空中戦】を展開
【カウンター】の斬撃。超濃度の黒焔を纏った太刀で敵のオーラフィールドを【焼却】しながら【鎧無視・2回攻撃】を繰り出す
コックピットは当然避けるが敵の攻撃はどうも操者の負担が大きそうだ
短期決戦でさっさと終わらせないとな
エィミー・ロストリンク
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【アレンジ連携歓迎】
何かボスっぽい機体発見ー!
でも皆と力を合わせればきっと倒せるよー、頑張ろう!
スーパーロボット型メガリス「アカハガネ」に引き続き搭乗
両腕のRS-Aガトリングキャノンによる弾幕射撃で飛行ルートを潰すように撃ちまくる
射撃ポイントは背中の立体機動アンカーで突撃にも対応できるように動き回る
敵のオーラ・フィールドに銃弾が効かないと見せかけてUC「姫君を守護する灼熱の鋼鉄騎士」発動で連射貫通能力を上げて足止め
アンカーを敵に飛ばして付けてそのままRX-Aバーニングナックルで殴りつけて味方へと飛ばす
弾幕だけがアカハガネちゃんの本領じゃないよー!
ジャンヌ・ベアトリクス
※アドリブ&絡み連携OK
抑制機構を一時解除(真の姿解放)する。私に付いてこい、朧月!
サード・アイで氣を集め、心身と機体を更に活性化させつつ
オリハルコニウム・ソードを鞘ごと左腰に当て、居合の体勢を取る
敵の方から接近・攻撃を仕掛けてくるなら迎撃し
間合いが一向に詰まらないなら、こちらから仕掛ける
鉤爪の一撃を受ける刹那に刀身を鯉口から切り
【選択UC】にて鉤爪を、叶うなら動力炉などの致命的な箇所に
神速の一閃を浴びせ、使用不能or活動停止に追い込む
(限界突破&空中戦&第六感&見切り&推力移動&切断&部位破壊)
「夢見の後に寝ぼけるのも、大概にしろという事だ。
とっとと目を覚まして、謝罪なり贖罪なりするが良い」
ワン・イーナ
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【アレンジ連携歓迎】
団長の指示あれば従う
アレが本命だなァ
まずは追い込みからだ
「んじゃ追い立てるぞワルキューレ、奴から目ぇ離すなよ!」
『索敵、目標捕捉。軌道予測開始』
オーバーブースト・マキシマイザーで抜かず遅れずの【空中戦】だ
アームミサイル【誘導弾】で追い立てるぜ、これならバリアも抜けるからな
全員の射線が通る位置へ、敵機の軌道上にミサイル放って誘導
こっち来た場合はギリギリのドッグファイトで誘導しよう
最後は相手の爪牙に合わせてフレイムスラスターを浴びせて目潰しからの離脱
「オールウェポン、ファイア!」
そんで【一斉発射】でフィニッシュだぜ
俺たちの敵じゃなかったなァ
ユーニ・グランスキー
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
引き続き黒縞瑪瑙にて参戦
オペレートのエメラと合わせて団員が戦い易いよう位置情報を団員に共有し【ハッキング】【ジャミング】で相手の行動を阻害
ビットとサイキック砲で【弾幕】を撃ちこみ機動ルートを限定
さて、護衛も大詰めだ渡り禽諸君!抜かるなよ?
小枝子!エメラ!ワン!常に相手の嫌がる軌道に撃ち込め!
団員の砲撃で弱ったところをエィミーに投げ飛ばしてもらい肉弾戦が得意な者に号令
自分もビームサイズで翼などの部位を落としていく
最後は一斉掃射で吹き飛ばす
エィミー!アンカーだ!
アレク!大牙合わせろ!
よし全員全力で叩けー!
アレクサンドル・バジル
【騎兵団〈渡り禽〉7名】
【アレンジOK】
引き続き『スルト』に搭乗。『戦闘モードⅠ』を継続。
これまでのクロムキャバリアの空中戦で見極めた殲禍炎剣に引っかからない程度の高度を維持。
さあて、本命が来たか。
敵powucに対して
高速移動に超音速飛行で追随、放射される衝撃波にはこちらも衝撃波を放って相殺する。
(空中戦×衝撃波)
UCにより戦闘力を増大化させ、バリアを砕ける段階に達したと見極めたら攻勢へ。
(見切り)
『炎の剣』でバリアを貫通させてコックピット以外の部位、武装を破壊していきます。
(貫通攻撃)
これで最後だ。
(ユーニの合図に合わせて、ありったけの魔力を込めた衝撃波を)
エメラ・アーヴェスピア
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
敵機、高機動型ね…一歩間違えれば殲禍炎剣に撃ち落とされるのによくやるわ
…自由に相手を動かしては酷い事になりそうね、確実に行きましょう
引き続き【情報収集】【索敵】によるオペレーターをするわ
ただ、大砲では少し援護力に欠けそうね
高機動な相手に対しては動きを誘導し、隙を作るべきと考えるわ
『渾天裂くは我が鉄翼』、魔導蒸気機翼兵、高機動型飛行機形態を5機召喚
空戦前提の空戦力と無人機ならではの特殊な機動性で相手を【追跡】
【集団戦術】のコンビネーションでパターンを制限させるわ
ただ、遠隔誘導ユニットを墜とすだけなら兎も角、相手を墜とす攻撃力は無いから…皆、任せたわよ
※アドリブ・絡み歓迎
朱鷺透・小枝子
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
お味方は名前+殿の軍人口調
敵は貴様呼び兵士口調
引き続き亡国の主に搭乗【操縦】スラスターで飛行。
パルスマシンガンとホーミングレーザーの【制圧射撃】で【威圧】ちょこまかと!
敵機の鉤爪の一撃に合せて『キャバリア・バッシュ』
…動くなアッ!!
増大した耐久力で一撃を無視、【瞬間思考力】【カウンター】のブラストナックルで直接電磁パルスを叩きつけ【マヒ攻撃】。動きが鈍った所に【早業・念動力】フォースウィップで敵機を【捕縛】、敵機の機動に合せ自機を逆へ【推力移動】、機動力を低減させる。
逃げるな動くな、壊れろ!
ユーニ上官殿の号令でコックピットを除く部位へ【部位破壊】攻撃
清水寺・大牙
【騎兵団〈渡り禽〉7名】
【アレンジ歓迎】
「大将のお出まし、か。…良かろう、相手に不足はない」
POWで対抗
前回に続き愛機『雪風』で出撃だ
白兵戦での機動力では負ける気はしないが速度では分が悪い
貨物船と付かず離れずの位置を守ってまずは守りを固める
仲間は皆優秀だし隙を作ってくれるし、俺の足が遅いのを見て狙ってくるかもしれん、そこが好機だ
『金剛』の防御障壁を展開して真っ向勝負。『寿光』の出力を全開にしつつUC『斬鉄』で移動力を瞬間的に上げて(攻撃回数低下)一気に間合いを詰め、『零閃』の一撃を叩き込む。胴体以外ならどこに当てても有効だろう
最後は団長の号令の下一撃を放とう
ティー・アラベリア
そろそろ船団の護衛にも飽き飽きしていたところです。
大物狩りと参りましょう♪
そのご自慢の翼、叩き切って差し上げます☆
例によって魔杖を周囲に展開させつつ、防空魔導波探信儀も継続機動。
戦闘機動機構の出力を上げ、敵の背後を取るようにくるくると機動しながら、92式の範囲砲撃と95式の誘導弾によって敵の遠隔ユニットを排除。
その後も92式と95式で敵の機動を妨害しつつ、90式の対装甲射撃をもって敵の飛行用ユニットを攻撃。
敵の速度と機動力に陰りが見えたタイミングでUCを発動。
戦闘機動機構の出力を上げ急速接近し97式の散弾を猛射。すれ違いざまに零式鋭剣型短魔杖にありったけの魔力を込めて抜刀し、敵を切断します。
その黒い羽根を見て、これまでとは違うと誰もが直感した。
貨物船の船員は、ただただ恐怖し、船長は睨みつける。自身には対抗するだけの力は無い。仮にキャバリアに乗れたとしても、あれだけの大物に対抗できるわけもない。対抗できるのは、猟兵だけだと船長は改めて理解した。
「――頼んだぞ……」
●大物狩りの時間
「そろそろ船団の護衛にも飽き飽きしていたところです。大物狩りと参りましょう♪ そのご自慢の翼、叩き切って差し上げます☆」
ティー・アラベリアはそう言い放って、急加速して迫る黒い敵機を迎え撃つ。自身の周囲に浮かべている魔杖で敵機の位置情報を探りつつ、なんとか背後に回ろうとする。だが、そうさせまいと敵機はそのまま高速で一気に戦闘空域を突っ切る。
高高度の高速飛翔体はこの世界に於いて殲禍炎剣によって落とされるのが常だが、この機体はそうはならない。それは、殲禍炎剣を無効化しているのではなく、殲禍炎剣の射程をこの機体が完全に理解して、空域を限界まで広く使うからだった。
それでいて、ティーの周囲に遠隔誘導ユニットを放つ。黒い羽根状のそれは、見た目は華やかだが、その一つ一つが兵器だ。放置する訳にもいかず、ティーは魔杖で弾幕を張り、時には砲撃で爆発させる事で一先ずの危険を回避する。
――敵機、高機動型ね……一歩間違えれば殲禍炎剣に撃ち落とされるのによくやるわ。
敵機の縦横無尽に動く様子を見て、エメラ・アーヴェスピアはそう考えながら仲間達に通信を入れる。
「自由に相手を動かしては酷い事になりそうね、確実に行きましょう」
そして、魔導蒸気機翼兵――高機動型飛行機形態を五機召喚し、それを放つ。
「作戦目標を設定……各機、作戦開始」
大砲ではその高機動故にただ回避されて意味を為さなくなる。そうであるならば、一撃は小さくとも空戦を可能とする機体で、敵機を攪乱し味方を援護する事を決めたのだった。
「どうやら味方にもかなりの腕のパイロットが揃ってるようだ。負ける気がしないな」
そう言って、久遠寺・遥翔は自身の機体の形態を移行させる。敵機が素早く動くというのなら、重たいものを外して、それについていくべきだと考えて。
「SYSTEM-IGNIS起動。全開で行く!」
装甲をパージして攻撃力を重視した形態――それが、イグニスモード。乗機は黒焔を纏い、それは彼の戦意が形となったかのよう。事実、彼の戦意は満ち満ちており、目の前の敵を早々に片付けなければ、と感じていた。
――敵の攻撃はどうも操者の負担が大きそうだ。短期決戦でさっさと終わらせないとな。
敵機の動きはあまりにも素早い。急加速急減速。殲禍炎剣の届かない空を縦横無尽に翔ける様は、中に搭乗者がいると考えれば、あまりにも危険である。一刻も早く、解放しなければならない、という思いが彼にはあった。
そして、黒い敵機が迫ってこようとするその瞬間、敵機が何かを覆うような様子を見せる。オペレータとして猟兵達に状況を伝えるエメラからの通信と、彼が咄嗟に回避運動をとったのはほぼ同時だった。
真横を敵機が通過したかと思えば、衝撃波が彼を襲う。直撃を避けたが故に、被害はないが、無防備な所に直撃しようものなら、大破は免れない。
「厄介なものを……!」
その様子は、ちゃんと伝達されていた。故に、敵機の纏うバリアのようなものを如何にして突破するか。敵機の放つ遠隔ユニットを如何に対処するか。敵機の縦横無尽な機動に如何に対応するか。その三点がこの敵に対しての課題だった。
「さて、護衛も大詰めだ渡り禽諸君! 抜かるなよ? 小枝子! エメラ! ワン! 常に相手の嫌がる軌道に撃ち込め!」
ユーニ・グランスキーは愛機のビットやサイキック砲で敵機の機動をどうにか邪魔できないかと試みる。今の所、猟兵達や貨物船への被害はない。故に、邪魔する意味がない訳ではない。だが、このままでは埒が明かないのも事実。
――故に、弾幕はそのままに、並行して敵機のシステムへの侵入をユーニは試みた。外からじゃダメなのなら、中から邪魔をする。だが、システムへの介入は時間がかかる。故に、ユーニの通信を聞いたエメラ、朱鷺透・小枝子、ワン・イーナはそれぞれ同意を示す。
「んじゃ追い立てるぞワルキューレ、奴から目ぇ離すなよ!」
<索敵、目標捕捉。軌道予測開始>
ワンは相棒たる人口知能ワルキューレに指示を出せば、ワルキューレもまたそれに応える。敵機の機動は目で追うには速過ぎる。となれば、予測する方が確実だ。そして、その予測を相棒に任せる事で、ワン自身は操縦に専念できる。
速度を出しつつ、ミサイルを放つ。黒い敵機を落とすべく放たれた弾頭が、敵機の縦横無尽な動きに追随して、鮮やかな飛行機雲を描く。その様は白いインクと筆で描かれた芸術のようだが、そのミサイルを敵機は遠隔ユニットで撃墜する。
――どうやら、この弾頭を敵機は鬱陶しく感じらたしい。
それを察してワンは次々とミサイルを放ちつつ、敵機を追いかける。
「オールウェポン、ファイア!」
つかず離れず。とにかく敵が嫌がるようにとワンはワルキューレの軌道予測に沿ってミサイルを放ち続ける。そして、その白い飛行機雲に加えて、鮮やかなレーザーが混じるようになる。
「……動くなアッ!!」
そんな小枝子の叫びと共に、再びホーミングレーザーが放たれる。先ほどまで白だけだった筆跡に違う色が混ざり、空域は色とりどりといった所。だが、それを鑑賞するものはおらず、描いた本人もそんな事に気づかない。
ただ、敵を屠る為に放ったのだから。
先程、衝撃波を寸での所で回避した遥翔は、再び敵機へと迫ろうとしていた。
無防備なら大破は免れない。だが、彼には衝撃波に対する準備がある。咄嗟では難しくとも、種が割れていれば対策ができるというもの。
再びバリアを纏った黒い敵が迫る。衝撃波で倒し切ろう、という考えなのかもしれない。
敵機との衝突。バリアによって遥翔の乗機は破壊され――なかった。
「此方も纏わせてもらった。さて、どちらの方が長くもつかな」
遥翔の乗機もまた、オーラを纏う事で衝撃波を相殺していた。敵機との衝突そのものは変わらず、押されている形だが、敵機に密着した状態であるのは間違いない。
――そして、それは敵機には今、遥翔を倒す手段は遥翔の乗機が纏ったオーラを破る以外になかった。
更に言えば、この纏っているバリアが敗れたその瞬間が、この機体の終わりでもある。
遥翔の勇敢な行為によって、バリアこそ張られたままだが、一つの勝機が見え始めた。フレンドリファイアにならないよう、エメラが常に遥翔の位置を各猟兵に伝達する。敵機はと言えば、バリアの出力を上げつつ、遠隔ユニットを遥翔を差し向けようとするが、それをエメラの召喚した機体や、ワンのミサイル、ティーとエィミー・ロストリンクの弾幕、小枝子のレーザー等々が妨害する。
黒を、様々な色が蹂躙する。これがインクなら逆だっただろう。だが、これは芸術ではない。戦場なのだ。黒が必ずしも強いという道理などなく、数で勝る弾幕が黒い羽根を次々と落としてゆく。
そうこうしているうちに、敵機の纏うバリアの色も薄くなってゆくのが見て取れる。好機ととらえたジャンヌ・ベアトリクスは意を決して、愛機の推進力を最大にして突っ込んでゆく。
「抑制機構を一時解除する。私に付いてこい、朧月!」
より速く、急加速しながら、ジャンヌによって枷を外された朧月はこれまでにない速度で、敵機に迫る。空を切り、一つの弾丸のように黒い機体の下へと飛び込んでゆきながら、ジャンヌは心身と機体を更に活性化させながら、愛機に居合の姿勢を盗らせる。それでも尚速度が落ちない辺りが、枷を外した証とも言える。
遠隔ユニットという障害は数が減っている上に、更に放たれた分は速度で置いてゆく。敵機に残された迎撃手段は、腕部及び脚部の鉤爪だが、それは遥翔が抑え込んでいる。バリアも、薄まっている。そして、その中でもより薄い箇所めがけて、ジャンヌは迷いなく飛び込んむ。
「推して参る!」
――……一閃。
外から見れば、それは一発の弾丸が敵機を貫いたようにしか見えなかった。だが、どうやらバリアの発生源を寸分たがわず、居合切りしたようだった。まさしく、致命的な一撃。たった一撃で、急所とも言える箇所を切り落としたのだった。
そして、その直後。バリアは雲散霧消し、それを嫌がるように敵機は遥翔を離して距離をとる。遠隔ユニットをこれでもかと放ち、敵機を近づかせまいとする。
●窮鼠、神風す
――しかし、これは敵機がダメージ受けているという証拠でもあった。そして、貨物船へと迫る。補給物資でも狙おうとしたのか、それを知る術は誰にもない。だが、貨物船には守りを固めるべく、一人の猟兵が待ち構えていた。
「……良かろう、相手に不足はない」
手負いとはいえ、敵はオブリビオンマシン。油断は死に繋がる。清水寺・大牙は少しの隙も見せずに、迎え撃つ。速度の出ない大牙の乗機だが、敵が近づいてくるのを迎え撃つには速度は必要ない。
「斬れるかどうかではない……斬る、それが答えだ」
火花の散る鉤爪めがけて、一閃。また一つ、敵機は武器を失う。
<エィミー、アンカーだ! アレク、大牙に合わせろ! よし全員全力で叩けー!>
「オッケー! 弾幕だけがアカハガネちゃんの本領じゃないよー!」
エィミーは先程まで両腕のガトリングを掃射していた愛機アカハガネから、アンカーを射出する。鋭い先端が、敵機に食い込みワイヤーがピンとはる。拘束されるのを嫌がり、高度をとろうとする敵機だが、アカハガネがパワーでそれを抑え込む。
これがもしも、戦闘開始直後であたならばアカハガネが上空へと連れ去られる未来もあり得たのかもしれない。だが、今この瞬間。アカハガネはパワー勝負で敵機に勝ち、敵機は距離をとりたくともとれない、そんな状況にあった。ワイヤーを切ろうと遠隔ユニットを向かわせたくとも、そのユニットをすぐさまエィミーはガトリングのトリガーを引いて撃ち落としてしまうのだから、敵機からすれば屈辱的な状況だろう。
エィミーとしては、ここからワイヤーを利用して敵機を投げ、武器を構えているユーニの所へと投げよう、という所だった。だが――。
――敵機から再びバリアが発生し始めるのを全員が目撃した。
バリアの発生源は確かに潰されている。だが、内部のエネルギーは生きている。故に、制御する術のないエネルギーをただ纏っているだけ――つまり、防御としてのバリアではなく、ただただ溜まっているエネルギーで全てを吹き飛ばす為だけに、使おうというのだ。
<――しまった、急いで!>
エメラからの通信が飛ぶ。まさか黒幕がそんな神風特攻とも言える捨て身な行為に出るとは、という驚きが隠せない。エメラの召喚した機体は、今も尚放たれ続ける遠隔ユニットを足止めし続けるのに精いっぱいだった。
<くそ、コイツのシステム……まさか、そういう……!?>
ユーニもまた、先程までよりもハッキングに力を入れていた。だが、そのどれもが受け付けない。あらゆる手段、手法を敵機は跳ねのけてしまう。まるで、何があってもそうやって全てを消し去ろう、という意思が感じ取れる程に。
もしこれが、貨物船を狙う為の作戦だとすれば。猟兵に叩かれつつも、なんとか貨物船への道を見出し、自機を犠牲にしてでも貨物船を落とすという作戦であれば。だとすれば、ここまでの動きはもしかすると、敵機の想定内だったのかもしれない。
――しかし、それだけはさせない。
「これが本命ってとこか」
既にそこにアレクサンドル・バジルは辿りついていた。近づく際の脅威たる遠隔ユニットを相手にする味方達や、ハッキングを幾度も弾かれながらもなんとか衝撃波を遅らせようと、他とは違う手段で妨害し続けるユーニがいるからこそ、である。
大牙と共に敵機の目の前にバジルは、敵機からエネルギーが放出されるタイミングに合わせて、乗機スルトからも衝撃波を放ち返す。大牙も乗機の防御障壁を張り、自機とその背後にある貨物船を守る。二つの衝撃波、互いのエネルギーがぶちかりあり、そして相殺されてゆく。はみ出てしまった分もあるが、それらは何もない方向へとただ伸びるのみ。肝心の貨物船には届く事なく、バジルの目の前には先程よりも火花をより散らしている敵機のみ。
<よし、今度こそ今だ!>
ユーニの声に合わせ、バジルと大牙がそれぞれの太刀を一振り。炎の剣が鉤爪を溶かし、焼き斬ってゆく。大牙はスパンと斬り裂いて断面は元からそうだったかのように、鉤爪はその先についていない。
武器はもう遠隔ユニットのみ。無理にバリア――衝撃波を使おうとした反動で、強みだった筈の機動力にも陰りを見せる敵機。そこに、二つの影が迫る。
「甘く蕩ける魔力を、たっぷりとご賞味あれ!」
一つ目は、ティーだった。速度が落ちたのを見計らって、自身の戦闘機動機構の出力を上げ、急速接近したのだった。長続きしない技故に、まさしく切り札。
「さっきは此方の上をいかれたけど、トドメは刺させてもらうよ!」
もう一つは、ユーニだった。本来なら敵機を放り投げる予定だったエィミーのワイヤーを利用し、逆にユーニを投げ飛ばし、その勢いを利用して急加速、急接近する事に成功したのだった。
先程の衝撃波。神風特攻とも言える作戦に対し、ユーニは後手に回ってしまった。しかしながら、それを引き摺り続けるような者ではない。そして、それを跳ね除ける為にも、この目の前の敵にトドメを刺すべく、自機の大鎌を構える。
悪あがきのように放たれた遠隔ユニットは二機。それをティーは魔杖の砲撃で、ユーニは大鎌で払いのけると、そのまま一気に接敵。そして、そのまま二機はすれ違う。――すれ違いざまに、武器を振るう。
ティーは零式鋭剣型短魔杖にありったけの魔力を込めて抜刀。ユーニはその大鎌を遠隔ユニットを払いのけた際の反動を利用して、そのまま一閃した。
そして、黒い敵機は次の瞬間、大きな翼をもがれながら落下してゆく。それを見てユーニは予め組んでおいたプログラムを敵機に送信し、脱出機構がパシュンと音を立てながら作動してパラシュートが開く。搭乗者のベイルアウトが無事に行われた。
「ありがとう。我々だけでは、どうにもならなかった」
嘘偽りのない船長の言葉が、通信で各猟兵へと届けられ、戦闘を終えた猟兵達は護衛船の中に戻る。
そうして貨物船は傷一つなく目的地に向けてゆっくりと高度を落としてゆくのだった――。
成功
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第3章 日常
『難民キャンプ慰問』
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POW : 運ばれた援助物資を配る。
SPD : 暖かい料理をふるまう。
WIZ : 歌や芸などを披露する。
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
(MSより プレイング受付開始は11/20 8:31以降となります)
●到着
小国星浜の端。隣国との境に近い所に作られた簡易的な滑走路に貨物船が着陸する。
そこにあるのは、廃墟だった。とあるトラブルにより戦闘が行われ、一つの町が壊れた跡。高層ビルだったものが途中で折れ、道路にはひび割れと言うには大きすぎる亀裂が見える。
そんな町を少しでも早く復興すべく動く者達の姿や、より被害の大きかったらしい隣国からの難民が集まっている大きなテントが猟兵達の眼に映る。
貨物船の積み荷は、復興の為の資材。難民達に必要な食糧等の物資。貨物船の船員達は積荷へと急ぎ、所定の場所へと運ぶべくせっせと動く。そこには、護衛船団の船員も一部混ざっていた。
先程まで戦っていた猟兵達には、「休んでいて構いまない。ここまでの護衛、感謝する」と船長からの言葉があるが、さて。猟兵達はどう動くのか――。
ワン・イーナ
刺激的な空の旅だったなァ
あとは休んだっていいみてーだしそうすっか
んじゃ、暇つぶしでもするかねー
UC使用、出てこいチビども。とりま荷物を運ぶと……ん?一体だけいない?
子供に捕まってやがる!?
あー……まーしゃぁない。子供の相手するかねェ
ドローンを引き連れて子供たちの遊び相手や玩具や道具の修理するぜ
危ないコトしないか見張りも要るし、ドローンの指揮も要る
休憩中の暇つぶしだからな、騒がしいくらいでちょうどいいだろ
後はまぁ、他のところで人手がいるならドローン貸し出すとしようか
こき使ってやってくれ
ジャンヌ・ベアトリクス
ウーム。休めと言われても、この有様では気が休まらぬな…
朧月。少々世話を焼かせて頂こう。
【選択UC】で、朧月にはコンテナの運搬と整理を行わせ
自身は整理されたコンテナを開梱し、運び出しと配給品の整理を手伝う
「…朧月、飛ぶんじゃない。危ない上に邪魔になる。
心配せずとも、そう何度も焼肉の鉄板代わりに使われたりはせぬ」
疑わしげな思念を送ってくる朧月を適当に宥めながら、配給品の整理
…おや。このメーカーの配給用プリン、この国にもあるのだな…
ライセンス生産か何かだろうか?
まあ、生菓子の割に日持ちするし。その割に美味しいからな。これ…
※アドリブ&絡み連携OK
朧月からの発信や返答はイメージを送信する思念通話
アレクサンドル・バジル
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
さーて、お仕事も終わった事だし、ユーニが飯作っている間、散歩でもするかね。
難民キャンプを散策して復興に携わることができずに暇してる子供達を集めて遊ぶ。そーだなサッカーとか簡単で良いかな。
『無限収納』からボールを出して遊びます。
その後、料理ができた頃に子供達を連れて食いに行って終了。
ボールは複数プレゼントとして置いて帰ります。
朱鷺透・小枝子
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
積み荷を運ぶ手伝いを。
先の戦い、自分はあまり動けませんでした。
これで仕事をした、等とはいえません。
『マルチプル・キャバリア』
亡国の主に搭乗、ユミルの子の【怪力】とほぼ人型故の運動性を発揮し【早業】丁寧に、かつ迅速に積み荷を運びます。
そして、デモニック・ララバイを召喚。
【催眠術】音を流してもらいます。ちょっと気分が良くなる程度ですが、船旅に戦闘、荷降ろし。疲労の残る方々もいますでしょう。故に注意力や集中力が増すよう作業用BGMを流します。
万一ケガをしては大変でありますから。
……とはいえ、休憩はとりましょう。
疲労がなくなった訳ではないのであります。
ユーニ・グランスキー
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
【SPD】
護衛船団の船員に厨房を借りて船員や団員に手料理を振舞う
船長に弾んで貰ったんだ。コレくらいしてあげてもいいだろう
エィミーに配膳を手伝ってもらいつつ船長も呼んで盛大にいこう!
ふふふ、仕事は終わりさ。だから英気を養おうじゃないか!
我特製の鶏と野菜のトマト煮込み!パンは御代わりもあるぞー!
エィミー君!こっちを運んであげて。
やあ君たちも来たかい?晩餐に参加し損ねるとこだったぜ?さあ座り給え!
船長来れたら
礼には及ばんとも。潤沢に貰う物は貰ったしね。どうだい?我の渡り禽(レイヴン)は優秀だろう?
エメラ・アーヴェスピア
【騎兵団〈渡り禽〉】
作戦完了ね、ここでお仕事はおしまい…なのだけれど
ここまで来たのだから手伝っていきましょうか
さ、何か壊れている機械はあるかしら?修理するわよ?
お代は気にしないで頂戴、さすがに資材の方は使わせて頂くけれど趣味と実益を兼ねているわ
それと私の技術ではなく、この世界に合わせたこの世界の技術のみで直すわよ?
じゃないと私以外には直せなくなってしまうわ
…こういう所からこの世界の変わった技術が見つかるのよね
特にここはキャバリアが目立つからこういう細かいのを触る機会は中々ね
それじゃ工兵(UC)、手分けしていくわよ…団長がお仕事後の楽しみを用意してくれているみたいだし、ね
※アドリブ・絡み歓迎
エィミー・ロストリンク
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
ユーニちゃんが作る料理を難民の人や皆に配ったりする役目をするよー!
動きやすいようにウェイトレスさんみたいな恰好をして、皆にも親しみを得るようにしたいなー
はーい、これはわたし達からの差し入れだよー! いっぱい食べていってねー!
常に笑顔で、受け取った皆も笑顔になれるように料理を運んでいく
あとは他の皆にも差し入れとしてわたしが作ったサンドイッチを差し入れしていこうかなー
特に料理を作っているユーニちゃんにはしっかり食べて貰わないと!
ユーニちゃん、いつもお疲れ様ー。サンドイッチも食べてしっかり英気を養っていってね!
ティー・アラベリア
(到着と同時に疑似人格が戦闘用から主人格に切り替わる)
無事到着したようで何よりでございます
これは……随分とお掃除のし甲斐のありそうな場所ですね
溜まり続ける埃、雑然と積みあがる衣類、垂れ流される汚水、管理されていないゴミ
いけません、これはいけません
奉仕人形として、このような状況を放置するぐらいなら、ボクの人格を消し去ったほうがマシです
衛生環境の悪さは、健康だけでなく心の平穏まで乱すもの。見過ごすわけには参りません
家事妖精を召喚してマンパワーを増やしつつ、まずは清掃杖でキャンプ内を徹底的に清掃いたしましょう
当面の汚れを払った後、家事妖精と共に多目的短魔杖を使用して水回りの整備を行わせていただきます
久遠寺・遥翔
アドリブ歓迎
SPD判定
力を手に入れてからは一人であちこちの世界を旅してきたんでね。こういった荒れた場所での自炊も得意分野だ
そんな生活で磨いた【料理】スキルを存分に振るってこんな場所ではなかなかお目にかかれない料理を皆にふるまっていくぜ
特に俺は火を使った料理が得意だ
普段は【焼却】するために磨いたスキルで超弱火から超強火まで自由自在
これを食べて元気になったらまた復興に向けてがんばってくれよ?
清水寺・大牙
【騎兵団〈渡り禽〉七名】
【連携アレンジ歓迎】
「文字通り乗りかかった船、って奴だ」
休んでいても良い、とは言われてもここまで来て何もしないで眺めてるのも気が引ける
…それなりに身につまされる光景ではあるし、な
さておき、俺に出来るのは力仕事だけだし、資材の運搬を手伝おう
キャバリアを使えれば話は早いが、戦闘以外では『雪風』の機嫌が悪いんでな、ここは自分の身体を使うか
ある程度手伝ったらユーニ団長の食事にお呼ばれしよう
●配球品の中には……?
――ウーム。休めと言われても、この有様では気が休まらぬな……。
船長からの言葉に、少し思案したジャンヌ・ベアトリクスだったが結果的に、積荷の整理などを手伝う事を決めた。
これが普通の都市であったのなら休む事も考えられただろう。だが、こうして誰もが復興に力を注いでいる姿を見れば、動かずにはいられなかった。
乗機である朧月を脳波コントロールで操縦し、重機のように多くの積荷を運びながら、自身はその積荷の開梱や整理等を行う事とした。事実状二人分の働きをするジャンヌの働きは、「助かった」「ありがとう」という周りからの声が漏れ出てくる。
その声と同時に、乗機から疑惑の視線を向けられている感覚もジャンヌにはあった。
「……朧月、飛ぶんじゃない。危ない上に邪魔になる。心配せずとも、そう何度も焼肉の鉄板代わりに使われたりはせぬ」
一瞬、飛行しようとする動きを見て取ったジャンヌはそう言って釘を刺す。それでも疑わしいのか、作業しつつもジャンヌに何やら思念を飛ばす朧月。――そもそも、キャバリアを焼肉の鉄板変わりに使うとは何なのか。……わからない方が良いのかもしれない。
それはともかくとして、そんな作業の際中、ふとジャンヌの目に止まったものがあった。
「……おや。このメーカーの配給用プリン、この国にもあるのだな……」
それなりに人気のあるプリンが目の前にあった。てっきり、ジャンヌがこれまでに経験した国のもの、と認識してたのだが――。
「まあ、生菓子の割に日持ちするし。その割に美味しいからな。これ……」
だが、この場に於いては、このプリンがどの国のものなのか、よりも保存状況や衛生面こそが大事。そういう点において、積荷の中のプリンは優れた物資だとジャンヌは理解した。
――これも確りと運ばないとな。
そうして、ジャンヌは乗機の運んできたコンテナを開けては所定の場所に生身で運ぶ、といった作業を繰り返し、作業を進めるのだった。
●整理整頓奉行?
「これは……随分とお掃除のし甲斐のありそうな場所ですね」
ティー・アラベリアは、難民キャンプのとある区画を見てそんな言葉をつい漏らした。難民キャンプという恵まれない環境故に、仕方のない部分はある。それは、ティーモ理解している所である。しかし、だがしかし、である。
――限度というものも、あった。
「いけません、これはいけません」
埃に積み重なった衣類に、汚水に廃棄物。勿論、綺麗に整っている区画もあるのも事実であり、正確には人手や資材の都合で順番に整えられている最中、つまり、ここもいずれは綺麗になる予定ではあるのだが――。
「奉仕人形として、このような状況を放置するぐらいなら、ボクの人格を消し去ったほうがマシです」
――ティーは我慢ならなかった。
「衛生環境の悪さは、健康だけでなく心の平穏まで乱すもの。見過ごすわけには参りません」
心身の健康を崩してしまえば、治すのはかなり困難である。崩してしまわぬように、予め整えておくのが最善というもの。そもそも、ティーは此処においては想定外の人員である。故に、ティーが一人で此処を奇麗にする分には誰にも迷惑がかからないというもの。
「ご家庭の家事から宮中晩餐会まで、全てボクにお任せあれ!」
そうして、家事妖精をユーベルコードによって召喚したティーは、人海戦術でこの区画の清掃を行ってゆき、貨物船がキャンプを去る頃には元々整っていた区画以上に奇麗になったこの区画の姿があったとか、なかったとか――。
●羽休め(?)
「刺激的な空の旅だったなァ」
ワン・イーナはそう呟いた。空中戦の時間があったとはいえ、空の旅であった事には違いない。あえて殲禍炎剣の危険のある高高度を飛行し、安易に襲撃させない為という貨物船側の作戦は、成功したかと言えば微妙な所ではあるが、貴重な空中戦の経験を積んだ、というのは関係者全員にとってのプラスだったのかもしれない。
休んでもいい、と言われたワンはそうしようかと思いつつ、暇つぶしに荷物だけでも運ぼうかと思い、ドローンを召喚した。
「出てこいチビども。とりま荷物を運ぶと……ん? 一体だけいない?」
だが、数が合わない。元々からして数が違うなんて事もない。また、戦場ではない以上、そう簡単にドローンを失う訳もなし。――考えられるとすれば。
「――子供に捕まってやがる!?」
少し歩いてみれば、そこには一機のドローンに群がる子供達の姿があった。普段は見ないモノだからだろうか、子供達はワンのドローンに興味深々のようだった。
「あー……まーしゃぁない。子供の相手するかねェ……」
考えようによっては、子供達の面倒を見るのにもドローンは便利だ。また、別に全機子供の相手をする必要もなし、余った分は他所に回せばよいのだから。
一方、アレクサンドル・バジルもまた、別の区画で子供達に囲まれていた。自身のユーベルコード、無限収納からボールを取り出せば子供達は目を輝かせる。
場所が場所故に、娯楽の類は充実していない。小さい子供となると作業の力になれるかと言えば答えは否。そして、親のいない子もいれば、親がいても作業に出張ってしまっている子もいる。
そうなると、こうして遊べる機会というのは貴重なのだ。別区画でドローンに子供が群がっていたのも似た理由である。
「そーだなサッカーとか、簡単で良いかな」
簡単かはともかく、ボールとそれなりに広い場があれば形になるという点において、サッカーは優れている。
「うん!」
そして、子供達はにこやかにボールを蹴り、地を駆けるのだった。
「文字通り乗りかかった船、って奴だ」
積荷を運ぶ清水寺・大牙は貨物船の乗組員から「ありがとうございます! でも、休んでていいんですよ? ここからが私達の仕事ですし!」と言われてそう返す。人手不足が目に見えていた以上、その苦労を見て動かないでいるのは気が引ける、というのが一番だった。
キャバリアを重機のように使うという手段もあるにはあったが――彼の愛機は何故か戦闘以外では不機嫌になる。そこを無理矢理動かす趣味はない以上、大牙は自身の身体で資材を運ぶ事とした。
すると、どこからか穏やかな曲が流れてくる。先程通った時にはそんな音楽は流れていなかった筈――と思い、手に持っていた資材を所定の位置に置いたあと、ちらりと目をやるとそこには朱鷺透・小枝子のキャバリア、デモニック・ララバイが見えた。
「あ、大牙殿!」
「朱鷺透か」
そして、小枝子は別の機体――亡国の主に乗り、コックピットから顔を出した。デモニック・ララバイの手にも積荷が見える以上、どうやら、ユーベルコードで同時操縦しているらしい。一人で重機二台分の役割を現在進行形で果たしている小枝子は正しくこの場に於いては救世主と言っても過言ではない。全員が重機を扱えるわけではないし、キャバリアは並の重機とは訳が違う。重機の方が適切な場面がない訳ではないが、作業のできるキャバリアがいて困る場所は少ない。
「調子はどうだ?」
「ばっちりでありますよ。……先の戦い、自分はあまり動けませんでしたし」
それでも尚、精力的に働こうとしているのには、小枝子自身が先程までの戦闘で貢献できてないと“思っている”からだった。実際の所、小枝子の貢献度は少なくない。適切な援護射撃があってこそ他者が自由に動けたのは紛れもない事実だ。
とはいえ、気にしてしまうのも無理はない。最後の敵機に対し、目立った損傷を与えたのは主に近接戦闘で傷を負わせた者達――その中に大牙も含まれている――だったからだ。
「そんな事はないと思うがな」
大牙からすれば、そこに対して肯定する要素はない。前衛がいて、後衛がいる。それは自然な話であるし、敵機の周りを浮遊していた兵器がその弾幕によって削れていたからこそ、前衛が自由に動けたのだから。
「まあ、無理はするな」
「それは、無論でありますよ。万一ケガをしては大変でありますから。そのためのデモニック・ララバイであります」
作業用BGMを流しているのも、疲労が残っているだろう作業をしている乗組員達を良い意味でリラックスさせ、注意力や集中力を取り戻させる為である。そして、だとしても身体を休めている訳ではない以上、そこもケアしなければならない。
その事を考えて行動している以上、自身がその愚を犯す訳にはいかない。周りに示しがつかない行動は、する訳にはいかない。
「さ、何か壊れている機械はあるかしら?修理するわよ?」
キャンプ内をふらりと歩き、エメラ・アーヴェスピアは現地の作業員にそう声をかけた。金銭面の不安を口にするものが出てくるが、「代は気にしないで頂戴、さすがに資材の方は使わせて頂くけれど趣味と実益を兼ねているわ」と返されると、強く断る事も出来ない。実際、困っているのだし、そこまで強く断言する以上、あとから何かを要求する事はきっとないだろうとの考えもあった訳だが。
休むではなく、こうして機械弄りにエメラが乗り出したのは休むのも気が引けたというのもない訳ではないが、一番はやはりこの世界の機械だ。キャバリアが目立つこの世界故に、それ以外の機械が果たしてどうなっているのか。その好奇心がエメラを突き動かした。
他の世界の技術を使えば楽に直せるようなものもあったが、そこはあくまでも現地の技術を用いる事に拘った。無事な機械を観察し、壊れた機械はどこが違うのか、といった部分を確りを観察し、直してゆく。
一人ではできない事は、自身がユーベルコードで召喚した魔導蒸気工兵による人海戦術で突破してゆく。
「手分けしていくわよ……団長がお仕事後の楽しみを用意してくれているみたいだし、ね」
●厨房の猟兵たち
難民キャンプに於いて、一番充実しているものは何か。
それは厨房である。――正確には、仮設もいい所ではあるが、そもそも他の施設は形が整っていない所も目立っている中、機械等が一部足りない以外には何ら支障はない。複雑な調理には向かないとはいえ、一定以上の質と量を兼ね備えるには十分過ぎる。
そして、その厨房には複数の猟兵の姿。その一人であるユーニ・グランスキーはぐつぐつと何かを煮ているようで、戦闘中とは別種の真剣な表情が見て取れる。そして、味付けの確認をすべく、小皿に一口分だけよそって、口をつける。「よし!」と満足する味ができたのか、小さく頷く。そして、その様子を見てエィミー・ロストリンクが駆けつける。
「エィミー君! こっちを運んであげて」
「りょーかい!」
駆けつけたエィミーの格好はウェイトレス風だった。配膳を手伝う、という意味から来た装いのようだった。実際、その格好は好評で料理を運ぶエィミーの姿は現地の人達の顔に笑みを浮かべさせる原動力の一つだったのは間違いない。
だが、本番はその次。エィミーが運んだ、ユーニの料理だ。運ばれた時点で、美味しそうな香りが人々の嗅覚に届く。元々空腹だったのもあるが、よりそれが刺激された事だろう。
ユーニが作ったのは、鶏と野菜のトマト煮込み。肉だけでは栄養が偏り、野菜だけでも同様に偏る。何方もとってこその健康的な満たされる食事だ。その点において、このトマト煮込みは満点と言っても過言ではない。この後に向けての活力。食事は正しく力なのだ。
また、エィミーはそれだけではなく、この場に集まれない作業の残る人々の所をまわっていく。その手には、エィミーの手で作ったサンドイッチ。片手で食事を済ませられる軽食は、手が離せない作業員にとっては、貴重な彩りのある食事になったに違いなかった。
厨房の反対側では、もう一人の猟兵――久遠寺・遥翔が違う料理を用意していた。火加減を器用に調節しながら、限られた材料、器具で調理を進めていく。
元々、力を得てから一人であらゆる世界を旅してきたが故に、恵まれない環境で食事をする事も珍しくない。どんな環境であれ、食事は最も重要と言っていい。
また、彼の場合は自身の本来なら戦闘に用いるユーベルコードを、調理に応用しているというのも大きい。ほんのちょっとした手先の器用さとは違う、火力の違いは作れる料理のレパートリーを充実させる。
この厨房の備え付けの器具では到底完成まで時間がかかってしまったり、出来上がらなかったりする料理を、次々と仕上げてゆく。そうして、出来上がって料理を目の前にした現地の人々は、珍しい料理に目を輝かせる。
――これを食べて元気になったらまた復興に向けてがんばってくれよ?
●羽休め(壱)
料理が出来上がった頃、現地の子供達とサッカーで付き合っていたバジルは、その嗅覚でユーニの料理が出来上がったのだろうと気づく。
子供達も育ちざかりだ。遊ぶのも悪くないが、食べてこそである。
「よし、そろそろご飯のようだぜ?」
「ご飯!」
子供達は目を輝かせる。娯楽が少ない以上、食事は数少ない良い出来事なのだろうから。とはいえ、材料に恵まれていなければ、その楽しみも半減するというもの。だが、漂ってくる香りはそうではないと教えてくれている。貨物船の積荷は正しく、この笑顔の為なのだ。
「後で、全員にこのボール、プレゼントするから、今は手を洗って食事としようか」
「はーい!」
無邪気な子供達の声。戦いに意味がある、と強く感じられる光景に、笑みを漏らす。
「やあ君たちも来たかい? 晩餐に参加し損ねるとこだったぜ? さあ座り給え!」
そんなバジル達を見て、調理を終えたユーニが笑顔で出迎える。「それは、危ない所だったな」とバジルも返すのだった。
●羽休め(弐)
食事の時間も過ぎ、厨房で淡々と片づけるユーニに「お疲れ様!」とエィミーは声をかけた。その手には、各地に配りに行っていたエィミーお手製のサンドイッチだった。
ユーニは調理で手が離せない場面が多かった。一応、食事ができなかった訳ではないが、動いた量を考えれば、もっと食べるべきだろう。空中での戦闘の事を思えば尚更である。
そんあ気づかいを見て、眼をパチクリさせた後、腹の虫が鳴く。これには思わず笑いながら、「ありがとう、頂くよエィミー君。……内緒な?」と言うしかない。だが――。
「お、何か聞こえたな」
「いいもん聞いたぜ」
「聞かせてもらったであります」
「なるほど」
「何か聞こえたわね」
――内緒なんて、どこにもなかった。そこには既に仲間達がいたのだから。
「……」
「……ドンマイ」
流石に、エィミーもこれには苦笑いでお茶を濁すほかない。すると、そこに「ここにいたか」と貨物船の船長が声をかけてきた。
「到着時に言ったが、本当にありがとう」
「これは船長。礼には及ばんとも。潤沢に貰う物は貰ったしね。どうだい? 我の渡り禽(レイヴン)は優秀だろう?」
船長を認識し、すぱっとスイッチを切り替えたあたりが流石ユーニといった所だろうか。先程まで微妙な空気を放っていたとは思えない姿に、六人は茶化すのを一瞬でやめた。
「そうだな、間違いなく優秀だ。あなたたち七人もそうだし、あとの三人もそうだ。どれも一人でいいからこの星浜にい続けて欲しい位だ」
ユーニの言葉に、嘘偽りのない言葉を船長が返す。しかし、そうはならない。猟兵達は、この場にい続ける事はない。
「――まぁ、きっと、また何かあれば来てくれると信じよう。今度も、味方であってほしいものだ。これから他の三人にも挨拶しにいく。それじゃあ、本当に今日はありがとう。感謝する」
●
こうして、猟兵達は各々の手段手法で難民キャンプに貢献した。全ての問題が解決するには人手や資材、まだまだ足りないものはある。だがそれでも、猟兵達によってこの環境は大きく改善されたのは間違いない。
そして、貨物船『晴天』が無事に到着した、という事実。間違いなく猟兵達の力によって、この星浜にある難民キャンプは救われたのだった――。
大成功
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