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名状し難き忘れ物

作者：にゃあら

●バイアクヘーは存在出来ない
　若い男女の群れが『音』に釣られ、喰いついた鯉の如く絶叫していた。もっと。もっと。更に更に。最もだけでは物足りない、そんな中央に『涌いて』『沸いて』現れた女の子は如何だ。ぶくりぶくりと膨らんだのは肉なのか狂気なのか、♬流れて耳朶奥へと這入り『スペシャルゲスト』の歓喜が広がる――腕が絡み憑いた。何処に？　脳だ。脳味噌が揃いも揃って『おむかえ』始める。うたいましょう。うたいましょう。誰が為に？
　パパとお姉ちゃんと妹たちのために！
　あはは。あっはは。楽しいな。皆も絶対愉しんでいる。
　――そのハラに響く呪詛（おと）はたまらない。

　イア・■ス■■！
　――お隣の黒山羊さんは読まずに食べるのか？

●グリモアベース
「何とも面倒というか。騒がしさ極まって『幼げ』と説くか。兎角。此度もUDCアースにて邪神案件だ。無い。貴様等ならば贋作の連なりも掻き消せるに違いない」
　ロバート・ブレイズ（冒涜翁・f00135）は『羊飼い～』と記された書物を閉じる。今回の予知で必要なのか『真意』は不明だが【戦闘だけの】状況では関係無いだろう。君達は邪神どもを滅ぼす事に集中すれば好い。
「偶然の出来事と説くべきだが、果たして神は骰子を投げると嗤うのか。洗脳された人々が『呪詛』に中てられ、一体の厄介事（そんざい）を招いたと解せる。それを早々に撃破して被害を留めるのだ――問題なのは『それ』を迎えに来る蠢きだろう。其処までは『視えなかった』が、何かしらの『繋がり』が有るとも思惟出来る。油断は禁物だ――邪神掃討の要は『自らを維持する』事と改めよ。クカカッ！　宜しく頼む」
　グリモアが輝いて。

第1章 ボス戦 『ジーリードの姉妹・次女ディア』

POW   :    スペシャルゲストのとーじょーだ！イア・■ス■■！ 自身が【敵対する意思】を感じると、レベル×1体の【神格級UDC『ハ■■ゥ■ル』の腕】が召喚される。神格級UDC『ハ■■ゥ■ル』の腕は敵対する意思を与えた対象を追跡し、攻撃する。 SPD   :    声援ありがと！よーし！あたしに血を捧げろー！ 戦闘力のない、レベル×1体の【ファン/洗脳済一般人】を召喚する。応援や助言、技能「【生贄】」を使った支援をしてくれる。 WIZ   :    うたいましょう。うたいましょう。おむかえします。 【周囲一帯を呪詛汚染する狂詩をのせた爆音波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　特別(スペシャル)と記せば音として発せられ、煉獄で踊る鬼々が如く『人』の群れがカキ集う――偶像(アイドル)じみて存在は穴空きの名を示し、捧げられた血を浴びて魅る――お迎えしましょう。お迎えしたのだ。されど此度は『される』側――パパとお姉ちゃん、妹たちが待っている。

　いあ。いあ。印(おと)の形を忘れたとは言わせない。見つけたのだろう？


　編み込まれた意味・いとを知る方法は『貴様』自身の回路を解く他にないだろう。失われた感覚・情どもは戻る術を持ち合わせているのか。要るものを正しく選択する『余裕』などなく、勝っている『所業』は丁度いい――へえ。騒音（きょうき）の最下へと足を……土足を突っ込むかの如く、虻須・志郎（第四の蜘蛛・f00103）は覗き観た。たわむれに侵された一般人の熱湯（ち）が噴き出ている。相手は神と名付けられた化け物。ああ。『名』と称される状態こそが信仰の証明なのだ。故に――神殺しの刃。天牛（むし）の貌（カタチ）を見ていないとは言わせない。行けよ五番目。ただの一部（うで）程度の三下（クソガキ）には『抵抗出来ない』と教えるのだ。好きなだけ遊んでやれ――敵対ではない。この世に在るのは『巣窟』だけだ。
　二振りと一振りの衝突を潜り抜け、貴様の狩りの方法を魅せるべきだ。逃がすかよ、イアイア喧しい小娘（ケンゾク）が。放出したものは兵装、絡め取られた爆音（ギター）に流れ出でる先は在り得ない。得難い自由の楽しさは何処に失せた？　さあ。呼んでみろよ――※※※ーの風は吹いているのだ。
　マッドネス。山登りに近いと思惟するべきか、感覚（バランス）を取って前を識る。感情を殺されるな。精神を侵されるな。微調整（バランス）を心掛けろ――代償が『在る』限り『五番目』の鋭さは保たれる。針に塗れた湖（こ）の距離だ。

　オレは見た目には騙されんぜ。

　此処で終いだ。此処で終幕だ。真っ黄い舞台上は仮面に塞がれている。その貌に強烈な拳撃――生命（エネルギー）に不可欠なのはアドリブだ。啜り斃せ！　鉤爪三つに切り方を伝授するのだ、発見し易い印……。

成功 🔵​🔵​🔴​

　首を数本くねらせた偉大なる存在曰く、飛行する不定形は『化け物』らしい。ならば地を這う彼女と狂信者どもは『ひと』と称するのに相応しいのか。その答え合わせの術を有す者はなく、在るべき思惟に留まっている――留まる事も赦されずに貌を喚（移）された中小路・楓椛（流しの家事手伝い狐・f29038）は『彼方側』を視認した。頷ける『厭な縁』に溜息を注ぎ込み、女の子らしい『声（おと）』に耳を傾けなかった。歌いましょう。謳いましょう。迎えるべき呪詛（もの）を観察する必要はない。蔓延する言の葉を圧し混め、除け、退けるように『物質的な』攻撃を様子見（さけて）いく……直撃を免れれば『如何にでも』為る現状だ。上々だと渦巻いた『爆』を掠めるが如く――無差別と記されたが故の【のろい】だろう。強烈な『撃鉄』も中らねば意味もない。
　それな――それは不定形（ショゴス）の啼き声すらも内に隠す、姿見の相殺で在った。認知（おそれ）を調律（なおす）事で等価と対消滅（交換）し、数秒間の静謐を孕んで往く――嗚呼、ポリプが十字とは奇怪だろう。眷属『下』や征（スス）め。

　――風と風が互いを貪り喰らって異る。

　お姉ちゃんもママも妹たちも此処にはいない。バイアクヘーの助けも借りず『何が成せる』と笑うのか。母が如くに肚に入れるのだ、厭（あ）の鋭さ。

成功 🔵​🔵​🔴​

　鎌鼬（ハストゥール）の出でる舞台上で神意（プロヴィデンス）を名乗るならば、傲慢な『存在』の眼力に気を巡らさねば成らぬ。その『言の葉』を知らずに騒ぎ倒す、ただの愛い愛いしい『女貌』は哀れにも倒されるのがお似合いだ――カタリナ・エスペランサ（閃風の舞手（ナフティ・フェザー）・f21100）は金色を揺らして『彩色』を睨める。ああ。嗚呼。全くなっちゃいない。彼等彼女等を涌かせる所以も方法も何もかもが『支離』私欲。真逆にも『過去』が未来を貪っては【異】けないのだ。そんなにも無価値・無意味（ナンセンス）が望みならば手早く『海』へと還るが好い。紛いの神様（アーティスト）気取りに好きにさせる理由もない、ご退場願おうか――贄（煮え）手繰られる前に『魅せる』べきだ。この血肉（オブリビオン）には舞台の外が悦ばしい。
　騎士の誓いだとか『堅苦しさ』を擁する要は有らず、剣は只管に閃光を舞わせる。回すべきは数多の脳内で『夢魔』じみた流麗が『催（災）』と鎮める――阻害された『敵』は屑折れ、洗脳された人々は地へと臥せていく――最早『単独』。禍々しく、毒々しく描かれた『印』は寸止めだ――酔い痴れるままに果てると好い。

　家族のお迎え。妹たちへの造（臓）花。

　先に待っているといい――信仰者（ファン）を失った偶像（アイドル）に『力』など残らない。背の後は一般。此れで『音』すらも届かない。轟（風）、吹き荒れる事なく『血』をこぼす。直に追わせてあげるよ、贋作（かぞく）連れ。

成功 🔵​🔵​🔴​

　罪に罰は不可欠だが『その重さ』は人の天秤で変質する。ああ。深い。ひどく深い『業』が貴様等を抱擁し、ただ熱狂（ファン）の声に応えている。しかし世界が、御堂・威風（不撓不屈・f29392）が容赦を覚える事などなく、くるいに落ちている『人型』へ一文字を向けた――特別（スペシャル）ゲストの登場だ。ぐねりと『空間』を『次元』を跨ぐように現れた腕（カイナ）が敵意・殺意に反応し『オマエ』へと伸びていく。乱れた脳内の『亜』の先へとハストゥールは哄笑するのだ。受け止めて魅せろ、その仮面（マスク）の漢らしさ。可愛らしくも方向音痴（このせいかく）だ。
　火花散る――腕の一撃を刀身で逸らし、投身するかの如く『懐』に潜り込め。斬り込む！　仮令骨が砕けようとも。肉が裂けようとも。脳（こころ）が壊れようとも……貴様の埒外（ユーベルコード）で正義を示せ。斬（ザン）ッ！　黄の印を見つけたが、申し訳ない。既に『斬って』しまったのだ――肉を斬らせて骨を断つ？　違う。骨を断たせて命を絶つ。真正面、死遭々々（シアエシアエ）。

　鵺は鳴けない。

成功 🔵​🔵​🔴​

　風よりも早く音よりも速く洗脳（おもい）よりもひどく――声援に応えている『眷属』が人々の脳内を手繰っている中、その殺意（そんざい）は這い寄って魅せた。否。正確に言えば『地についた』『血をつけた』瞬間に身を投げた――範囲内に邪神（おんなのこ）が居ても一般人（ておくれ）が居ても、ああ、悦ばしき文字の貌に間溌だ。はっはっは。はっはっは。おとに呼ばれる事もなく、悲鳴が上がる事もなく、失くした脳味噌（こころ）よ弾け飛べ獣の数字――殺戮術と唱する術知らず、タールしみこんで「覚悟」させない――何故か。それを抱く前に幕開け・幕閉じたのだ。
　存在現れれば地獄も天国も一切合切喜劇（ギャグ・ギャグ）しく、しかし破壊力を問い掛ければ序列級だ――うの『↑』が衝き憑かれれば悪霊（つろぎ）、滅殺（メッサツ）無差別即々サラバ――おお。あのキノコ雲に轟きを捧げ給え。
　掻き消された『ハストゥール』への賛歌。ハリの湖が波立つ事無く、虚偽・うつろぎ（名状しやすきもの・f01139）、来訪者同士の塗り潰しは心地如何だ？

　台詞も活躍も要らぬ――成程。残滓らしく電話を繋げ。
　もしもし貴婦人（バイアクヘー）、ご機嫌異化がかな？
　ピガー……ガッガ、ガガガ……大事なのはスピードだ。
　この疾走感は最高だろう、地に伏せた名！

成功 🔵​🔵​🔴​

　鏡よ鏡よ鏡さん――決まり文句を唱えても『こたえ』が返るとは限らない。コーデリア・リンネル（月光の騎士・f22496）は洗脳された一般人に呑まれぬよう、精一杯あたまを揺らし『元凶』たる女の子を視認した。心の底から沸き立っている、ひどく奇妙な『興奮』を抑え込み、手招きの所業を前に直る――狂詩（こえ）が響き吐ン裂（ざ）く瞬間、創り出したのは硝子（とうめい）な迷宮（ラビリンス）。振動する透し方も『いくらか』頑丈故に総ては罅割れず、オブリビオンを『鎖す』事に成功した。
　お姉ちゃんも妹たちもパパも『迷い込む事は無い』のだ。特別ゲストの風（びゅうびゅう）も阻まれ、背水の陣の真逆とも言えよう――出口はひとつ。しかし『そこ』には誰かの記憶（おもい）――内気な君でもお話し出来た、素敵な素敵な幽霊だ。
　紫色の二つ星が開かれた瞬間、あの黄色い『印』は分かたれる。増幅したエネルギーは大口（キャノン）の内で渦巻き、目と鼻の先の『過去』を吐き滅ぼす――嫌だ。忘れ物したのに、もうおうちに還る時間なのか。

　おむかえします……お迎えが来ましたよ。

　月明かりを導きに次女（あなた）は向こう側。

成功 🔵​🔵​🔴​

第2章 集団戦 『邪神の女エージェント』

POW   :    素敵でしょう？　見て、私の子供たち 【身体に宿したUDCの幼生 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。 SPD   :    ありがとうございます、わが主 対象のユーベルコードに対し【敬愛するUDCの息吹 】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。 WIZ   :    これが私のご主人様の恩寵よ 【憤り 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【粘つく触手を持ったUDCの棲む壺】から、高命中力の【抵抗の意志を喰らう触手】を飛ばす。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　ハストゥールの座席は何者かに奪い取られ、女の子の音（こえ）は枯れていた。代わりに『おむかえ』現れたのは【胎】を抱えた元職員（UDC）。堕落した先には触手塗れの蟲毒（こだくさん）か。ああ。素敵でしょう。蠢いた『園』は黒山羊の為――一人で百匹余裕なのだ。本当は十『かけたい』けれども彼女等の器には這入らない。
　連れる。群れる。ただ、幼生（こ）どもが笑っていく。

　――息吹、異物を臭い憑ける。
　有難う御座います。有難う御座います。
　ママの味わい方を忘れていたのだ、あの娘。


　少なくとも手遅れであるようね――粘ついた出来損ないが身体の内で蠕動している。全導するような事は無く『本能的』に母で在る過去（いま）は埋め込まれていた。なんだこれ……傾げた首の上の上、貴様の頭（こうべ）が問答反芻するのだろう。邪神に意識を乗っ取られているのか。邪神の在り方に酩酊しているのか。ああ。彼女等が正気とはとても思えない。教導虫（せんせー）の言の葉を食み食みしながら『結論』終わらせてあげた方がいい。そのほうがいいわ――まともに埋もれている価値観を描く。
　俺も教導虫（せんせー）もまともな存在ですから『選択肢』は定められている。光学兵さん――うずうずと吐き出されるのを待っている、形ない幼生貌出した――瞬間。煌々と迫り往った『鉄道線』が複雑数に『手遅れ』を転がした。ころころと焼き切れた赤と山羊（にく）。骰子の目玉は誰に理解出来ると謂うのか――ご主人様と記して読み方を確認し忘れた。もう二度と想い出せない、聞こえない。
　ふふっ……そうね。何かおかしなことを言いました？

　――オマエの美徳は蓋（ず）に籠っている。

　いいえ。黒影はまともよ。

成功 🔵​🔵​🔴​

　素敵な素敵な仔『だくだく』だ。濁々と漏れている胎液が『誰か』の思いを罵っている。ああ。何が素敵な子沢山だよ。旧支配者（オール・ド・ワン）は何を知る。彼等の臭いか先端か奥の奥なのか――お次は三下のアバズレだ。外れた中身を正してやるにも『殺して』終った方が直りが早い。まとめて喰らってやる……覚悟は塵箱に捨てていた。つまり『一方的』な千匹への階段だろう。視て。聞いて。お願いだから抱かれてほしい――その動力は神からの贈り物なのか。あの埒外は人間だったお墨付きか。
　展開された『いと』が蜘蛛（アトラク＝ナクア）と表現していく。放出された『くものこ』を一匹残らず絡め取り啜る。ああ。莫迦な奴（ウォーラン）等だ。縛るのは得意なんだよ――陳述を落とす暇も赦さない――投射した物（ワイヤー）が者（あれ）に向かい、お客様『一人一人』丁寧に。封じ寄せてぶん殴る。
　って――狂った演技（よう）に十八番を為せば『紐解く』想いも在るだろう。起動（セーフティ）。奴等は何の為に現れた。迎えに来たのだ神の娘（こ）を。ならば迎撃（おむかえ）に征ってやれ。徹底的に――前菜と説くには汁気ばかりだ。

　胎が・肚が凹んでいる。

　誰が取り込まれるか。誰が還りたくなるか。俺は冷静だ。幾等『呼び掛けて』も司祭側には墜ちて逝けない……この鋼鉄に誓ったんだよ！　聞き飽きた戯言（いあいあ）可愛らしく妖艶らしく――黙れ。邪魔をするなッ！

　我が儘に仕業と笑って屠れ。

成功 🔵​🔵​🔴​

　呪いの数を両手で理解すれば『祝い』の言葉を吐き散らす、ひどく人間らしい黒山羊の模倣ども。もうちょっとサテュロス寄りのが出てくると思いましたが――荒く煮込まれたシチューの具材（ダーク・ヤング）、仕込みの時間が全くと言って良いほどに無い。無い有ると問答している内に『お迎えすべき娘』は絶えており、可哀想にも後の祭りだ。ならば痕跡抉るように『胎』を擦り、最後の最期にはお母さんの水の底――与える為の壺々（あなぐら）は複雑怪奇にも本能的か――偃月構えて鉾先を向け、その儀式（ちから）をたらい回しの『七』に満たす……拘束術式起動……奇しくも『それ』は第四（さきほど）と似ていた――蜘蛛（アトラナート）の橋造り。
　神罰（せんのう）と呪詛（ぜんのう）の組み合わせが『貌（カタチ）』を成して魅せた。ン・カイの蟾蜍に遭う事も不浄の溜まりに遭う事もなく、ああ、落っこちる末路は喜劇的だったのだが――如何せん世の中は腹を空かせていた。結ばれた『壺』が臭く・腐れでいけない。もう蓋を開く事は出来ず、彼方からは粘つけない。
　ヤっておしまいなさい――お終いが為に顕現（あらわれ）たのは実験機（キャバリア）クロさん。世界の怨敵、嗚々、あの貌に真っ黒をブチ撒けて視ろ。

　蹂躙――混沌と至れば骸（ち）塗れの魔獣。
　異次元を覗き込んだのは建築物だと説くのか？

　憤りの感情、有無を問いても意味はない。
　知りませんが――ホンモノは何時だってヴェールを剥がす。

成功 🔵​🔵​🔴​

　ずきずきと傷んでいる脳無盲想（イメージ）が彼女等の胎を刺激しているのか。不安定に呑み込まれた瞬間の『表情』を貴様は反芻出来るほどに『その親玉』を知っているだろう。思うところはあるけれど――元職員でも元一般人でも小娘でも、紛いの眷属（げぼく）に堕ちたと言うのならば「是非もない」綺麗に綺麗に蛋白の髄まで消毒（ころして）やるべきだ。だらりと垂れ下がった臓物（ハラワタ）が息吹の温もりを求めていた――しかし貴様の翼膜（りんぷん）が侵している事を知る皺もない。
　ないない尽くしの世の中に『混ざり』込んだ大舞台。照明が『証』を見出す術など在らず、ズレた感覚が『前の前』を魅せている。そこには何もいない。彼方には『母胎（あの方）』が在る――戦闘中だと謂うのに誰かさん、恍惚な奈落に墜落したのか――がしゅり。大切な糸が切れている。重要な部位が凹んでいる。痛い。苦しい。助けて。此処は何処。はやく組織（いえ）に帰りたい……肉体、ひとには戻れない。
　取り戻す正気が在ったのか。掴み掛かった縄は千切れる寸前で、秒も達せず『思惟』が解けていく。たれた涎を拭うように。尊厳を返すように――金雷（エネルギー）纏わせて頭の中（寄生先）――焦がれ患い、恋よりも愛。

　夢見心地に散って逝け。貌も見れないサキュバス。

成功 🔵​🔵​🔴​

　似た者は寄せ集まり『お互い』の脳を弄んでいるのか。何方にしても「やる事は同じだ」貴様。漢らしさに磨きをかけて『彼女等』の金色（め）を睨み浸ける。否々知るべき部位は『必殺』の所業だ。邪悪な存在は我が正義で『一刀』斬り伏せるのみ――打ち砕く為の接近は容易ではないだろうが、己の本能に『鵺（しょうたいふめい）』を委ねて往け。雑多、ばさりと居合の構えだ。伸びて来た触手は素敵な素敵な仔共達……断ち。根元から絶たれた虚無感（かんかく）が彼女等（オブリビオン）を蝕んでいく。躱さないのは何故だ。避けないのは何故だ。縛られても打たれても擽られても『止まらない』のは何故だ――惜しむな、骨が砕けても肉が抉れても『命』を喰らえば構わない。最大の防御とは『攻撃』だったのか。しかし『此れ』では化け物だろう。
　この身尽きても勝利する心積もりである――感嘆。閃、横一文字。貌をやられた一個体の視界、ずりりと視えた『鋭さ』は絶命前の美しさで遭った――次。次・次・次――重なりあった破壊痕（ザンサツ）、何が肉か解せやしない。

成功 🔵​🔵​🔴​

　呪い呪われの世の中に『生き地獄』を創り出したならば、処刑と称される『私警』は何者かへの祝福だろうか。仇死原・アンナ（炎獄の執行人・f09978）は死体から『生まれ落ちた』かの如く、胎中（はらわた）どもを視認する――それらに罪が在ると『告げた』所以は人を捨て、死を忘れ、言の葉を刃と見出したが運命（ゆえ）だろう。ぐらりと構え抜いた鉄の塊は、嗚呼、処女のようにくらくらと哄笑している――判決は処刑だ。誰が如何に『断』じようと『定』に変わらず、そうとも処刑だ。ぐつぐつと煮込まれた感情（うごめき）へと誓いを突き刺すが好い――オマエ自身が道具と成れよ。
　素敵な素敵な子供達が歓喜し絶叫し、死への階段（みち）を駆けていく。しれた怪物の末路を決めたのは『埒外（イェーガー）』の脳で、その吹き返した息は何者の為だ。仮面（マスク）の裏側で真っ黒がギラ憑き『討ち斃す』と錆色（アイアン）が微笑む――最早縛する事もなく、狂いに狂った體を圧し潰す。
　可愛らしい彼女等は『貌』を亡くし、お迎えの手を掴み損ねている。しかし「人を救った」と言えるのか？　今すぐに執り『行った』所為で……。

　いいや、もう遅かったのだ。
　――お母さんの名前を塗りたくっていた。
　おお、アンダルシャナ。裂かれ開いた視界、ぬくもりの残滓。

成功 🔵​🔵​🔴​

第3章 ボス戦 『醜悪なる母体の偶像』

POW   :    捕食＝抱擁 自身の【千匹の仔】を代償に、【膨張した愛情】を籠めた一撃を放つ。自分にとって千匹の仔を失う代償が大きい程、威力は上昇する。 SPD   :    繁殖＝産み直し 全身を【千匹の仔を生み落とす肉塊】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。 WIZ   :    摘出＝水槽の脳 【肉骨等を抜き取る触手】【思考を摘出する触手】【それを取り込む胎内】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　四――と力（エネルギー）を仕分けたならば『彼女』の迎えも納得出来る筈だ。滅裂に途絶えた『元人間』の死骸をずぐずぐと、モグモグと、旧支配者の子供（オムモグ）じみて啜り尽くす――仔の體は新たなる仔の糧と成り、千へと達した『予定調和』の蠕動だろう。つまり。孕みし森の黒山羊に万歳（いあ）散らかすのだ。
　名状し難いものの妻……その異名は『偶発的』に違いない。勝手に読み取った『膨らみ』に水槽の真似だとは罵倒にもならないが――兎に角。再びだ。再びの『執着』に終止符を打ち給え。スペシャルゲストの登場だ。


　有無同然と旧支配者（オール・ド・ワン）を編み着（こ）みながら『何度目』かの正直だと言葉を吐き痴（ち）らす。巨大（デカい）と描写して仕舞えば楽なものだが、ガラクタじみた漿液塗れに『あかす』邪悪もないだろう――帰らない。還れない。返す『血肉』も孵す『臓物』も誤ちゃ混ぜだ。まあ、仕事はさせて貰うぜ――展開した『いと』を巡らせつつも胎内前進。ああ、全身触手が騒いでいる。あらゆる『言の葉』にも耳を貸さないと『化』するならば――これならどうだい？　何で在れ、彼女等は人間だったのだ――蜘蛛の糸を垂らしている時点で『鏡面』はこわれていく。
　さぁ、テメェは何モンだ。怪物（モンスター）か人間（ヒューマン）か、問い掛けに『結』のところ意味など無い。大いなる母とは。遍く『種』を育む水とは。母体とは何だと接吻するのだ……悪いが俺はヒトの子だ。悪いが俺達はヒト側だ。がたがた揺らした円筒状が『ノイズ』に塗れて泥濘（どろ）らしい。
　こそぎ落とした肉の塊、何処か人間じみて肌色か。その目玉も歯も余計（じゃま）なのだ。刻印は王の証で在り、民へと堕とす宣言で成れ――摘出されるのは酩酊だ。追い掛ける事しか出来ない『ダメ』な三下（おんな）――ダイエットの手伝いをしてやるよ。少しは毒物（アルコール）控えろってんだ、パンの大神。

　何を切除したのか説いてみろ、松果体。

　仕舞いだよ、あっちへ帰れ、過去（いま）は忙しいんだろう？
　――邪神様から伝言だ。
　ボイス・レコーダーの故障。

成功 🔵​🔵​🔴​

　うぞり。有象無象（うぞり）と黄泉からの遣いか迎えの鬼か、その正体は全く『クダラナイ』精神感応（テレパシー）で在った。遭い言葉を『千の仔』と言って仕舞えば毎々、少しは眩々と微睡んでほしい不定形――へぇ？　ああ。この感情を口に出すのは汚らしいが「最低最悪」この出たがりな化身（まがいもの）。今度は親玉気取りで『涌いて』現れた。勿論、ハストゥールに続けば妻（ひつぜん）でしょう。仔を吐く口（あな）を塞いでやれ。早々に骸の海へと叩き墜として幕引きとしよう――忘れ物とは言うのだが、あんなママなどお断りだ。まあ、我儘な子供達……羽弾（疾）れ。
　刻印（きず）の後は『如何足掻いても』死への遊戯だ。ぼろぼろとコボレ落ちた『肉の塊』『出来損ない』を限界突破（はぜた）権能で破壊する――爆・爆爆々々――容赦の無い貌（サマ）は正しく外（ヤマンソ）だと笑うのか。紛い物で冒涜者とは「救いようもない」過去（オブリビオン）だ。蹴り捌いた『雑魚（こ）』の雨を刺せ。蹂躙……もしや今の擽りが『撃鉄』だと吐くのか、あまい母（やつ）。
　雷の色も認識し難い。あっちの娘の方が賢そうだ。
　無敵――『ほぼ』無敵なんて無様な不出来。最大の手落ち、成程、母親は母親でも酒気に溺れた駄作だったのか――手掛かりを残したのを忘れたのか、二日酔いでは済まないだろう――抉じ開けた『核（いのち）』。

　殺して殺して殺し尽くそう。
　親子共々、後悔と称される円筒（すいそう）を壊したのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

　人型を生やしている時点で『現代』と渦巻いた事に変わりない。本来をぶん投げた貌（カタチ）で顕現した女神（それ）は、最早『醜悪』とも呼べない代物だろう。私が黒と謂えば白でも黒だ――無理矢理ネジ混んだ『呼び名』がぐずぐずと溜まっている――余所様の世界に間借りしている私としては『敵対』したくありませんが……在るべき場所に留まれない『漏れ方』には正し方を教えねば成らない。ええい、糞。鼻つまみ神（もの）め。源流の味わいを再度知るが好い――ぶくぶくと膨れ上がった胎内が『狐』の脳髄を仔と見做して異る――ああ。貴様ならば理解出来るだろうか。眼前の『これ』は混ざり血だ。仕方ありません……無言で鉱石を掘り進めれば良いのだ、ユッグゴトフ……偃月（ばーさい）全解放、夢に酔っている彼女に目覚めの罰を。
　絶対的な拒絶ではないのだ。破滅的なまでに母親は『最初に死ぬ事』を望んでいる。外なる宇宙の更に外、窮極の核を凝視する無貌（つら）――人間の欲を塗りたくって幾十数年、可能性を取り出した。お隣さんは何者かと問い詰めれば萌え、花開くまでに時は掛からずおはようございます残虐性――神殺しの刃だって？　これは神が神を滅ぼす為の兵器だろう。この旧き連中め……新しい餓鬼どもめ……温故知新と叫んで終えば『無尽蔵』一撃必滅（ワンターン・キル）叶えてやれよ。

　兵装よ此処に――その武器名は大丈夫なのか。
　口にするのも憚られる対艦チェインソウ、激情版！
　背負った『文字』の威圧、キカイにも程度が要るのだよ。
　猟兵（イェーガー）――カミはバラバラになるのが定説ですよ？

　無敵の悪役とは人類の創った『魅力的』だ。
　惹かれた貴様は華やかに両断（しぬ）が運命。
　――異次元からの色彩。コズミック・ホラーは死んだ。
　我々が殺しているのだ。貴様が思っているものが※※です。

成功 🔵​🔵​🔴​

　正義のヒーロー登場っすよ。
　――神（ヴィラン）の腹部は何型だ。

　生息地を解かれれば彼女は『胎内』だと微笑するだろう。しかしリカルド・マスケラス（ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160）の『在る』場所は他多たる貌（かたち）で、その真っ白い狐は『惑わす』事よりも『救う』事を選ぶ筈だ。ぶくぶくと肥えた下半身（オブリビオン）を視認したと同時、別次元とも解ける『豊穣』を改めた――結界（テリトリー）が蔓延した瞬間、何処に脳髄が在ると問い掛ける。青々と閃いた『魔』への特攻が血肉を融かし、おお、その属性は愛しの毒素（アルコール）とも思えた――悪しきを払い、恵みをもたらせ――黄金色（いなほ）が踊り出す。
　伸びた触手に粒々ふれて数十秒、邪神側の思惟（たんぱく）が純化していく。森羅（おもい）を載せて収穫祭が沸き立ったのだ。その側面にはどのような『実』が成るという？　初めまして西瓜、塩振って喰らうにも肉肉しくていけない。
　狩り取れ――刈り取れ。鎖鎌を振り廻せば『草肉』混ざり遭い、潜んでいる『山羊胎』を滅ぼして薙ぐ――啼くにしても遅いのだ。

　反面教師に面は要らない。
　――子供によくないのだ、お前の虚像（ハート）。

成功 🔵​🔵​🔴​

　蟹の貌（かたち）に聲出して覗き込めば『偶然』臥待・夏報（終われない夏休み・f15753）は永い々い胎内地獄へと忍（つ）き進んだ。透明なグラスに注いだ『漿液』がぐずぐずと星辰（シナプス）を感じ取っている。此れを悪夢や正夢と言うならば真実、哀れにも母親は仔の帰りを期待していた――お前の言葉は理解出来ない。お前の脳内は想像を越えて肥大化し、ねりねりと摩天楼を追っているのだ――堕落したい人間は多々と在るが、証明するのに時間が掛かる。宙（そぉら）、思惟して異る合間に『目と鼻』の先だ。ハストゥールどもの一部分に『オマエ』の銀髪が混じって在る……。
　点と点を。天と転を繋ぎ合わせた瞬間『いろはにほへと』と列が成される。そうとも見つかりっこない『女学生』め。演技の下手糞なかまぼこは柔らかクッションに似ていたのだ――ぶにりと掴んだ胎の外。惰性で落ちている千匹に、貴様等の大好きな合法阿片――この牛乳臭い雑巾め。地味な仕事が終わっていた。
　内臓物（ないよう）を解体すれば虚構、勢いを失った『　』が暇を潰していく。此処は何処でお前は誰か。反芻した手紙は嘔吐（きたなく）て湿り気――夏報さんを何だと思っているのか？　それは子供に決まっていた。

　――無敵を忘れては神もない。

成功 🔵​🔵​🔴​

　小さく小さく編み込まれた地獄の外、ナイツ・ディン（竜呼びの針・f00509）は忘却気味の神を視認した。記憶を改められた『灰』の有り様は何処か儚く、されど宿る邪に変わりない。ぬたりと粘ついた触手（もの）が本能的に伸縮し、脳髄を求めて水槽（からから）踊っていく――妖精を溶液に漬け込んだら如何なるのか。竜を特殊で浸け混んだら如何なるのか。くすくす笑いの痴れ貌がふんわりと胸（しんぞう）を開く――喰われるな。理性と称される『壁』を成し、塞ぐ事も難いならば『超自然』に委ねれば好い。敵にまわすと痛い目見るぜ――飛翔した小柄（もの）には届かない。
　暴れたおせ――斃すべき存在（オブリビオン）は直線下だ。地に招き入れるは津波（こおり）。天を濯ぐべきは竜巻（ほのお）。混在に達すれば『破壊』の暴れ狂い――ああ。この混沌（カオス）が神の墓石に相応しい。竜でも神でも来たるが善い――『我等の暇潰しには丁度いい』『無茶だけはしないでよね』――「行くぞ」此れで終いと咆哮するのだ。塵一つも残さず片付けてやれ。

　――名状し難き忘れ物。
　オマエの揺り籠は墓場まで特製だ。
　――お手紙を食む『口』閉じて。

成功 🔵​🔵​🔴​

最終結果：成功 完成日:2020年11月07日