――ガタコト、ガタコトと「ハクノ」と名付けられた少女を乗せたトラックが揺れる。
――始まりはとあるベースキャンプをヴォーテックス・シティの息がかかった医療研究実験体回収部隊が強襲した。
そこで多くの被検体となるはずの大人たちが、勇気を振り絞って志願して犠牲となるはずだった。
だが、少女は白髪紅瞳。つまりはアルビノだった。
この世界でアルビノは非常に稀な存在。少女は検体としての己の価値を唱えて多くの大人たちを救った。
……育ての親である義父の自分の無力さを呪う慟哭と、永遠の離別に泣く義妹の哀咽を背後に、聞きながら……
「率直に言う。彼女を救い、このオブリビオン共に地獄を見せてやってほしい」
予知で見た少女と同じ色の深紅の瞳を義憤に燃えさせながら、東雲・深耶(時空間切断剣術・空閃人奉流流祖・f23717)はアポカリプスヘルでの悪の掃滅作戦の最初の一報を知らせる。
「今回アポカリプスヘルにて発見された悪徳の都「ヴォーテックス・シティ」……そこはこの世の淀みと悪意を煮詰めたような悪と狂気の街だ」
既に公開、立案されているヴォ―テックス・シティ攻略作戦でもその異常性はそこを突き抜け続けている。
「今回私が予知したのは悍ましい人体実験の被検体にされようとしているアルビノの少女だ。ハクノと呼ばれる彼女はレイダーに強襲された住民を救うべく、その身体の貴重性を伝えて人体実験に回されるのを覚悟して捕縛された。今回彼女を救うためにヴォ―テックス・シティにある生化学研究所に潜入、あるいは強襲してほしい」
生化学研究所には他にも拉致されてきた被害者がとらわれているとのことであり、ハクノ以外にも彼らを救出してほしいと深耶は述べる。
「それと、奴らに一泡吹かせるべく研究所のデータは徹底的に破壊してくれ。ヴォ―テックス一族の力を削ぐためにもな」
次にホログラフに写されたのは町の地図と研究所の所長らしき男の顔写真だ。
「当然、捕らわれた人々を救って脱出したら研究所の職員どもも黙っていない。街中で大規模なカーチェイスを行うことになるだろうからそれらに対して有利になるような作戦を考えていてくれ。最後にこの男だが並みのレイダーが束でかかっても返り討ちにするほど戦闘能力は優れている。そいつが戦闘車両に乗り込んで追撃するとの余地が見えたから、そこで返り討ちにしてしまって欲しい」
そういって自らの刀の妖気そのものに同化・付与させているグリモアを日本刀を金打してグリモアの転移術式を起動させる。
――向かうは悪徳の都、ヴォ―テックス・シティ。
――行くのは悪徳の都の敵、猟兵たち――!!
黒代朝希
正義の味方と悪の敵を両立させられるようで良いですよね。
それはそれとして悪は消毒だ!!
第一章はハクノを中心として捕らえられた被検体の皆さんを救出するのと研究所のデータを徹底的に破壊することです。
捕らわれた人々を安心させるようなプレイングや研究所のデータを効率的に破壊するプレイングにはボーナスが尽きます。
また、脱出のための準備をするプレイングも効果的であります。
第二章はカーチェイスです。
被検体を取り戻すべく研究所の追手が追跡してきます。
ヴォ―テックス・シティには打ち捨てられた車両がいくつも転がっていますし、今回は職員の高級で性能の良い車や警備用の装甲車を盗用して脱出することができます。
研究所を脱出した後は都市の中をカーチェイスしながらバトルを行うことになりますので、敵の機動力に対応するようなプレイング等カーチェイスにおいて有利に運ぶと判断できたプレイングにはボーナスが尽きます。
また、一章で脱出の準備を行っていた場合もボーナスは付与されます。
第三章は研究所の所長が自ら戦闘車両に乗り込んで戦いを挑んできます。
ここは衒いなく邪悪の天敵としての意地や矜持を見せるプレイングにボーナスが入ります。
さぁ、聖なる殲滅を始めましょう。
第1章 冒険
『セーブ・ザ・スレイブ』
|
POW : レイダーを腕力で成敗する
SPD : 逃走経路を探し、秘密裏に奴隷を逃がす
WIZ : 自身もあえて奴隷となり、現地に潜入する
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
大門・有人
不採用を含め全て歓迎だ。
POW対応。
育ての親にその妹と、血の繋がりはなくとも大切に育てられたんだな。親子の涙の為にも、一肌脱ぐとするか!(髪を整えつつ)
ガンバーバイクで突撃。散弾銃に専用炸裂弾を装填、施設をド派手に破壊して混乱を起こしつつ、被検体を救助する。邪魔する奴はバイクで踏み潰すぞ!
こんな所は脱走対策もあるだろうし、突入時にシャッターなどあれば道を塞げないようにこちらも炸裂弾で破壊だ。
救助中にレイダーと接敵した場合はバイクと俺の体を盾に拠点防衛、拳銃で狙撃、数が増えれば炸裂弾で道を開く。
運ぶのは少なくても他は仲間に任せるしかねえ。
(髪を整え)UC始動。トばすぜ、しっかり捕まってろよ!
サフィリア・ラズワルド
WIZを選択
懐かしいねこういう所、私もこの子達も実験体だったから。
【竜の怨念】を召喚、私達がいた施設と似たような場所に直ぐ様飛び出して行きそうな彼らを制して指示を出します。
今回はあまり“食べて”は駄目、時間がかかっちゃうから、移動する時は電子機器の中を通ること、攻撃するのは奴等が大事そうに持ってるデータ、小さいチップとか紙束ね。勿論、私も手伝うよ。
『機械が狂った時とデータが壊された時の敵の顔を見てごらん、きっと少しはすっきりするよ』
徹底的にやりましょう、私や彼等みたいな子達をこれ以上増やさないためにも。
アドリブ協力歓迎です。
空桐・清導
「ギリギリセーフ。みんな、待たせちまったな。」
悍ましい実験が始まる刹那、天井をぶち破って現れる。
有無を言わさずに研究者たちをぶちのめす。
「安全も確保したし、まずは自己紹介だ。」
そう言ってヘルムを取って素顔を見せる。
安心させるようにとびっきりの笑顔だ。
「俺の名前は空桐清導。またの名をブレイザイン!
キミ達を助けに来たヒーローだ!」
さて、脱出経路を作らねえと。
研究所も思いっきりぶっ壊す。
「往くぜ、超変身!バスターモード!!」
サンライザーが巨大化し、
胸部装甲が展開してバスターが現れる。
「超必殺!ギガノブレイズ・フルバースト!!」
全砲門から[一斉掃射]し、直線に道を作る。
「こっちだ!みんな着いてこい!」
ヴォ―テックス・シティ、第十四生化学転用技術研究所――
そこでは連れ去った奴隷たちを実験体としてあらゆる非道を行い、ヴォ―テックス・シティを支配する者の糧とする悪魔の研究所――
「班長、例の被検体を用いた研究の準備を」
「ええ、アルビノのクローンを用いた産業……その被検体がこうも棚ぼたのように手に入るとはね」
そこに情緒や慈悲はない。あるのは己が研究欲を満たす事のみ。
故に、これは当然の結果だろう。
「さて、あのアルビノの被検体を――」
「させねぇよ!!」
――天井を蹴破り、そのまま女研究者を踏み潰す赤い機械鎧の騎士。
「なっ……ごはぁ!!」
そのまま弧を描くような回し蹴りを放って助手を昏倒させ、そのまま連撃を放ち警備員を叩きのめす。
敵対者の無力化を確認した後、深紅の機械騎士は朗らかな声色で――連れ去られた少年少女たちを安心させる口調で――告げる。
「ギリギリセーフ。みんな、待たせちまったな。君がハクノって名前だよな?」
「あ、貴方は……」
圧倒的言うような快刀乱麻。それを成し遂げた快男児というべき深紅の騎士。
この荒廃と力が支配するアポカリプスヘルにて、まさしく世界観が違うような存在と事象。まるで、ヒーローが存在する世界から現れたかのような――
「安全も確保したし、まずは自己紹介だ」
そう言ってヘルムを取って素顔を見せる。声色と同じく安心させるようにとびっきりの笑顔で。
彼の名は空桐・清導(ブレイザイン・f28542)。
「またの名をブレイザイン!キミ達を助けに来たヒーローだ!」
そんな、誇大妄想じみた言葉は、真実特有の重みで彼女らを鼓舞した。
「あちらは問題ないようだな」
と、リーゼントを整えながらハクノたちの保護をグリモア猟兵のシャルロットからの連絡で確認した青年。
「しかし、育ての親にその妹と、血の繋がりはなくとも大切に育てられたんだな。親子の涙の為にも、一肌脱ぐとするか!」
大門・有人(ヒーロー・ガンバレイにして怪人・トゲトゲドクロ男・f27748)。彼は既に研究所内に突入し、研究者や警備員を叩きのめして陽動を行っていた。
廃材を利用し作成した二輪車ガンバ―バイクに騎乗し、バイクに常備させた回転弾倉式散弾銃から専用炸裂弾を装填して研究所内を破壊していく。
「こんな所は脱走対策もあるだろうし、突入時にシャッターなどあれば道を塞げないように……っと」
炸裂弾を叩き込み、シャッターなど脱出時に対して障害になりうる設備を破壊することで脱出経路の質を高めていく大門。
「いたぞ!殺せ!」
「いや、猟兵というやつか。奴ら既存の生物学を無視している。生け捕りにして研究成果を出せば……」
「節操ないねぇ……」
と、くぐもった声を鳴らす笑みを浮かべ――
「それじゃあ御開帳だ」
「な……うわぁぁぁ!?」
「そ、そんな……なんて姿だ!」
生体外骨格による有機的な姿に変貌し、警備員を屠っていく大門。
それは、情報の破壊工作に対応する研究所の面々の注意を引いていく――
「懐かしいねこういう所、私もこの子達も実験体だったから」
そう冷たい声と気配で研究所のデータ室に座するのはサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)。彼女はある人工的にドラゴンを創るための実験体として囚われていた過去がある。
今回の任務に参加したのもそのような過去が遠因に在るのだろう。
「――『竜の怨念(ドラゴン・ヘイト)』」
――現れるは、77のドラゴンを創る為の実験で犠牲となった者の怨霊――
自ら死した原因となる施設と類似した場所だと本能的に察した怨霊たちはすぐさま飛び出そうとする。
しかし、そこに他ならぬサフィリアが制する。
「今回はあまり“食べて”は駄目、時間がかかっちゃうから」
代わりに、と、悪徳の研究者たちへの最大の罰を与えるべく告げる。
「移動する時は電子機器の中を通ること、攻撃するのは奴等が大事そうに持ってるデータ、小さいチップとか紙束ね。勿論、私も手伝うよ」
その言葉を聞いて怨霊たちは非実体存在としての性質を発揮。
次々と研究所内の電子データを捕食し、破壊していく。
『機械が狂った時とデータが壊された時の敵の顔を見てごらん、きっと少しはすっきりするよ』
そう告げたのはいつの日か。
「徹底的にやりましょう、私や彼等みたいな子達をこれ以上増やさないためにも」
「応!!こちらもぶっ壊す準備はできているぜ!!」
「で、どのサーバーをぶち壊せばいい?」
そこに合流したのは空桐と大門。ちなみに子供が流石におびえるため、大門は人間体に戻っている。
「後は、このサーバーと電子ロックされてスタンドアローンで保護されているデータを破壊するだけですね」
「……それ、私がパスワードを見ている。ここから脱出するかさせるかのために重要なことは見て覚えた」
と、ハクノが言う。
何でも彼女、記憶力が良く一目見たものは映像や写真を見たように思い出せるのだとか。
「瞬間記憶というやつか……」
「ともかく、打ち込んでもらえるかな?」
その言葉に対してコンソールに立ち、パスコードを打ち込んでいくハクノ。
やがて苦も無く解除に成功。スタンドアローンされたデータ領域と接続する。
「さぁ、皆攻撃して」
接続したならば後は怨霊が食い尽くすのみ。非道な人体実験によって得られたデータは無に帰していく。
「さて、他の猟兵もバックアップとして脱出をサポートしている。皆行くぞ!!」
ガンバ―バイクを先導として研究所内の通路を走っていく猟兵とハクノ達。
反逆譚と聖なる殲滅の、序章だ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
化野・花鵺
「せぇらぁミニスカ黒タイツ…絶対領域を見せぬ鉄壁乙女の心意気…これもまた…うぬぅ?」
「結構見慣れたから聞いてたよぅ?奴隷をぶっとばせだよねぇ?」
狐、今回も話半分だった
「奴隷っていうからダクセかと思ったらアポヘルかぁ…寝てれば本拠まで連れてって貰えるから楽だけどぉ」
すんすんしていた狐、奴隷運搬車両でグースカ寝た
「ふぁあ。着いたぁ?じゃぁ一生お休みなさいぃ」
「管狐の召喚」使用
データを保管していそうな機械類を喰い尽くさせる
「なんかこっちにある気がするぅ」
重要データや人質は野生の勘で何となく把握
洩らさず破壊・救助
「大丈夫大丈夫♪カヤ達は凄腕のぶりんがぁなんだよぅ?ここぶっ潰してみんなを助けてあげるぅ」
――話は数刻戻る。
「で、この第十四生化学転用技術研究所の地図座標についてだが……」
「せぇらぁミニスカ黒タイツ…絶対領域を見せぬ鉄壁乙女の心意気…これもまた…」
狐、グリモア猟兵が制服を着ていたからガン見していた。
「ハクノの義父と義妹については私がメンタルケアを……」
「すーはーすーはー……黒タイツ越しの太もも……想像しただけで鼻血でそぉ」
「聞けッ!!」
狐、黒神ロング黒セーラー女子高生に肘鉄される。
「いたぁい……結構見慣れたから聞いてたよぅ?奴隷をぶっとばせだよねぇ?」
狐、今回も話半分だった。故に黒神ロング黒セーラー女子高生、頭を抱えた。
「奴隷っていうからダクセかと思ったらアポヘルかぁ…寝てれば本拠まで連れてって貰えるから楽だけどぉ」
んで狐、楽そうだからってマッドどもの回収部隊に身を売ってトラックの中でグーすか寝やがった。
やがて、生化学研究所にトラックが到着。丁度大門部隊が事を起こす2分前だった。
「おい、そこのガキ。ついたから起きろ」
「ふぁあ。着いたぁ?じゃぁ一生お休みなさいぃ」
何言ってやがる、という暇もなく自業自得のレイダー、召喚された84体の管狐に食い散らかされるのとその管狐の四足に付与された千里を駆ける呪で絶叫を上げる暇もなく激痛に悶え苦しみながら地獄に落ちた。
「邪悪なる者一切苦痛に悶えて地獄に落ちよ、か。外道どもの阿鼻叫喚はスカッとするのう。ホーッホホホホ」
狐、本性が出ていた。
「なんかこっちにある気がするぅ。あ、人質は救出できたぁ?ハクノはせぇふく?あ、違う」
狐、こんな時でも趣味に生きていた。ただ、衣服が粗末だったので鹵獲した服装の中からサイズが合っていた作業衣とハクノがナース服を着せたという報告に(他の人質は小学生くらいの背丈だが、ハクノは身長162㎝の年長だった)狐、歓喜していた。(ちなみに狐が問い合わせたところ、ハクノが適当に白ニーソを履いたという報告にまた歓喜していた)実に趣味に生きている狐である。
「なぁす服……正に白衣の天使ぃ……」
よだれ、よだれ垂れてんぞ狐。そんなこんなで管狐を使って施設員の掃討とデータ破壊を行っていく狐。
ちなみにこの狐の名前、化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)という制服フェチの妖狐だ。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・クリスティア
【銀蒼】
我々は研究データの破壊、及び皆さんの脱出のための攪乱に向かいます。
街の地図があるのであれば、目的の研究所にはなんなく辿り着けるでしょう。お互い、隠密行動はお手の物ですしね。
と言っても、私は電子機器類にはあまり強くないので……。代わりに担当するのは町や施設の構造を読み取ってのルート構築。
監視の目が少なそうな道、人々が捕まっているであろう地点、彼らが脱出するのに使うであろうルート……そして、そこから注意を引き剥がすにはどこで騒ぎを起こせば良いか。
プランニングはこちらでお任せください。実際の工作はユアさんにお任せします。
ばっちりサポートさせて頂きますよ。
ユア・アラマート
【銀蒼】
仕事の時間だ。始めよう
救出は他の仲間に任せて、私とシャルはデータ破壊と撹乱に務めるとしよう
あいにく機械にはあまり明るくないが、壊すのであればそれも関係ないしな
とりあえず元から断つならサーバールームが一番か
スタートはそこにしよう
できるだけ隠密はするが、見つかったならそれはそれで構わない
近づくなら容赦はしないぞ。ああ、シャル。お前は気をつけて
サーバールームの設備を完全に破壊しつくしたら、撹乱に適した場所はシャルが洗い出してくれている頃か
行きがてら、パソコンなんかの設備があれば都度破壊して回ろう
騒ぎで敵の目が此方に向けば、その分救出が楽になるだろう
できるだけ捕まった人達から離れた場所がいいな
「仕事の時間だ。救出は他の仲間に任せて、私とシャルはデータ破壊と撹乱に務めるとしよう」
「はい、我々は研究データの破壊、及び皆さんの脱出のための攪乱に向かいます」
そう無線に語り掛けるのは金の御髪を後ろで纏めた少女と長い銀髪に翠の瞳を持つ妖艶な妖狐、シャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)とユア・アラマート(ブルームケージ・f00261)の【銀蒼】のコンビだ。研究所のデータ破壊と被検体救出第一段階も大詰めとなり、ハクノも含めた被検体は無事脱出を果たそうとしている。
そこで二人はこの研究所のデータが外部に流出する可能性を完全に無くすべく、更なるデータ破壊工作。予備のバックアップデータ室の情報破壊を行おうとしているのだ。
「あいにく機械にはあまり明るくないが、壊すのであればそれも関係ないしな」
「プランニングはこちらでお任せください。実際の工作はユアさんにお任せします。ばっちりサポートさせて頂きますよ。」
次々と襲い掛かる警備員をなぎ倒しながら予備のバックアップデータ室へと向かう二人。
「と言っても、私は電子機器類にはあまり強くないので……。代わりに担当するのは町や施設の構造を読み取ってのルート構築何ですが」
「……これがデータのサルベージでなくてよかったな」
そう2人で苦笑を浮かべながらシャルロットが読み取った情報からバックアップデータ室へのルートを構築する。
やがて、研究所の地下3階。そこに悪逆な人体実験によって得られた研究成果、その最後の魂というべきコンソールとサーバーが2人の目の前に座していた。
「ああ、シャル。お前は気をつけて」
「はい、お任せします」
シャルロットが後方へ退くと同時に放たれるユアのユーベルコード『透過驟閃『斬撃廻廊』(トウカシュウセン・ザンゲキカイロウ)』。サーバーへと『装甲を透過する『斬撃』の概念』を叩きつけて斬滅、完全に内部に秘蔵されていた破壊する。
「これで後は……」
「ええ、陽動に徹して他の班と合流を果たしましょう」
「クソ、バックアップデータまで……」
「悪いが破壊させてもらった」
背後からの声と同時に絶たれる警備員の命。その死体をあえて放置することでシャルロットが構築した陽動プランをユアはなぞっていく。
「(騒ぎで敵の目が此方に向けば、その分救出が楽になるだろうとは思っていたが……ここまで上手く行くとはな)」
「ユアさん、次の通路を右に曲がってください」
そこにシャルロットからの通信が入り、即座に右に曲がる。
すると丁度上から駆け下りてきた警備員――右の通路に入ることで、間一髪視線から逃れて隠匿している状態になったのだ――が怨嗟を漏らす。
「クソォ!どこに行きやがった!こちらの首が飛びかねないんだぞォ!」
「第四警備室にアレがある!最悪はそれを用いて鎮圧するんだ!」
「(アレ、とは何だろうな)」
「(分かりませんが、鹵獲してみる価値はあるんじゃないでしょうか)」
その言葉に頷くと同時、また二人レイダーの命が刈られる。
「さて、来てみたは良いが……」
「成程、重装甲車ですか」
第四警備室。そこに鎮座していたのは二十数人を難なく乗り込ませることが出来そうなほどの巨体を持つ装甲車だ。
「動かせるか?」
「皆さんを呼びます。その為のルート構築をお願いします」
「了解した」
やがて、シャルロットからの通信で第四警備室へと向かう四人の猟兵とハクノ達。
シャルロットがルート構築と同時にある程度の解析を行っていたことで難なく装甲車の起動に成功させる。
「さぁ、行きますよ!!」
誰かがハンドルを握ってアクセルを踏むのを見た後、シャルロットは子供たちにそう声をかけた。
絶対悪の殲滅、その第二段階が始まるのだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『緊急医療チーム『ヤミードクターズ』』
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POW : 不屈のドクター・スピリット
装備中のアイテム「【注射クロスボウ】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
SPD : ドクターの愛
【依存性が高く、幻覚作用のある薬品】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
WIZ : ドクターのオーバーワーク
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【治療し改造することで神経異常発達強化生物】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
イラスト:サカモトミツキ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
空桐・清導
・SPD
「やっぱ追ってくるよな。」
不安そうな子供達、ハクノを安心させるように頭を撫でる。
「大丈夫だよ。言ったろ?キミ達を助けに来たって。」
もう指一本キミ達には手を出させない。任せろ!」
もう大丈夫、そう思えるような[存在感]を放つ。
守りながら戦えば隙が生まれる。
相手は多数、回復までしてくる。
ならどうする?簡単だ、分担すればいい。
「力を貸してくれ!勇輝龍!!」
そう叫ぶと同時に追手の一団が吹っ飛ぶ。
真紅のドラゴンが空より舞い降りたのだ!
「攻撃は任せたぜ、相棒!俺は、この子達を守る!」
マントを翻して車全体に[オーラ防御]を張る。
体勢に整え、叫ぶ。
「来やがれ悪党共!俺達が相手だ!!」
協力など大歓迎です!
ヴォ―テックス・シティ都市部――そこで、第十四生化学転用技術研究所から被検体を連れて脱走した猟兵たちが乗り込んだ装甲車。
追ってくるのは研究所の職員や警備員が乗り込んだ猟兵たちが鹵獲したものよりは軽微な装甲と装備の装甲車。
「やっぱ追ってくるよな」
と、装甲車の上部開閉口から空桐・清導(ブレイザイン・f28542)が顔を外に出して追ってくる研究所の者たちを見渡して呟く。
「……大丈夫だ。勝算はある」
空桐は怯える子供たちに安心させるよう語り掛けると、装甲車の上に乗り出して戦闘準備に移行する。
「(守りながら戦えば隙が生まれる。相手は多数、回復までしてくる。)」
それがグリモア猟兵から聞いたこのオブリビオンのユーベルコード。
なら、ブレイザインよ。お前はどうやってこの事態を切り抜ける?
「(簡単だ、分担すればいい)」
即座に発動される空桐のユーベルコード。
それは召喚系のユーベルコードであり、深紅のドラゴンを呼び寄せるという効果を持つ。
「攻撃は任せたぜ、相棒!俺は、この子達を守る!」
「な!?ど、ドラゴンだって!?こ、こんなのどの支部の報告書にも……うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
即座にブレスによって薙ぎ払われていく追手の装甲車。
一方で戦力分散作戦によって単純計算で2分の1となった被検体を確保する担当の追手も空桐によって打ち倒されていく。
「来やがれ悪党共!俺達が相手だ!!」
「く、クソッ!!こいつら並みの奪還者じゃない!」
「猟兵(イェーガー)と言っても生物学の範疇には入るだろう!なのに何だこの強さは!?」
吹き飛ばされた追手の身体が爆走する追手の装甲車のフロントガラスに直撃し、そのまま重心がぶれて後方の車両を巻き込んでクラッシュする。
「言ったろう!俺たちが相手だと!」
次なるは、空桐が時間を稼いでいるうちに準備を整えた猟兵たちの攻撃だ――
大成功
🔵🔵🔵
サフィリア・ラズワルド
SPDを選択
このまま他の猟兵さんに乗せてもらいましょう、その代わりに妨害は任せてください!
【竜の幻影】を発動、敵に向かって叫びます『私達を捕まえたとして消えたデータが戻ると思ってるの!?』きっと敵はまたデータを取ればいいとか私達で代わりのデータを取ればいいとか言うのでしょうけど、私の質問は“戻ると思っているのか”なのではっきり戻る戻らないを答えなかった敵はどうなるでしょう?
それなりのスピードが出てる乗り物を運転中に視界が不安定になったら……。
戦闘なったら大体突撃してるけど、物理以外の攻撃だってできるんですよ!
アドリブ協力歓迎です。
ユア・アラマート
【銀蒼】
どうしてこう、悪党っていうのは無駄に粘るんだろうな
とはいえ今回は追ってきてくれないと困るから、ちょうどいい
――でないと全員仕留められない
車の方は任せろ。お前は運転できないしな
普段走る舗装された道とは違うが、こっちは風の力を借りよう
術式起動。風速強化を私ごと、車に纏わせて速さを調整
法定速度のある世界じゃなくて助かるよ
多少の悪路も、風がクッションになってくれるから、多少の無理はできる
研究所では暴れたが、今回は運転に集中する
敵の相手はシャル、お前に任せたぞ
さて、鬼ごっこ気分で飛び出してきたら最後、一気にジリ貧だとあいつらは気づけるだろうか?
この分なら、親玉も登場もそんなに待たずに済みそうだな
シャルロット・クリスティア
【銀蒼】
追撃部隊確認。速度だけで振り切るのは難しいですが……まぁ、潰す分には都合がいいですか。
こちらで迎撃します。ユアさん、車体の制御頼んでいいですか。
こう言う固定砲台は、重火器の本領ですよ。
敵も乗り物で追ってくると言うのなら、話は簡単です。制御を潰せばいい。
タイヤを潰し、ステアリングを破壊し、或いは運転手を優先して仕留める。
私の狙撃ならできなくはない筈ですが、仮にそれが無理でも、直撃を嫌がってハンドルを切る事も有るでしょう。
であれば、それを見越してコントロールを失わせ、壁や障害物にぶつけることだってできますしね。
多少の揺れは気にしないでください、この程度で狙いが鈍らないのはご存知でしょう!
大門・有人
不採用含め全て歓迎だ。
序章なんて言われたら否が応にも昂るな。
さあて、荒いドライブと行くか。
UC始動、追跡車両のタイヤに散弾銃をぶっぱなす。敵が装甲車などでタイヤを保護してるなら、専用炸裂弾を車体下部にもぐり込ませるように発車、まとめてぶっ飛びやがれ!
追い付かれた場合はこっちから車体をぶつけて、運転席に拳銃の鉛弾をぶちこんでやる。
抵抗するなら怪力の殴る・蹴るで直接車両を破壊する。
伊達や酔狂でこんなタイヤしてんじゃねえんだぜ。俺のバイクはインファイトでも乱れねえ。(髪を整えつつ)
敵UCは武器受け、ガンバレットや拳銃で防御、脱走者の保護や仲間の車両をガンバーバイクを盾にガードするぜ。
化野・花鵺
「白衣は膝下まであった方がカヤ好みぃ。それに白衣の下は下着だけの方が悪徳の都の痴女女医って感じでいいと思うぅ」
狐、文句を言った
「カーチェイスの阻止ぃ?そういうのカヤ超得意ぃ。泥船、じゃなかった大船に乗った気でいていいよぅ。でも運転はお願いねぇ」
狐、後部座席から身を乗り出して「狐の呪詛」
追跡車両に管狐けしかけ、術範囲に入った途端不幸のオンパレードプレゼント
突然追跡車両の車輪が吹っ飛ぶ
マンホールの蓋が外れ突っ込んだ車が横転し後続を巻き込む
横から出てきたトラックに追突される
線路に嵌まる
突然ボンネットが開いて前が見えなくなる
エンジンから火が吹く等々
「敵が近づいたら勝手に始まるからお任せあれだよぅ」
「白衣は膝下まであった方がカヤ好みぃ。それに白衣の下は下着だけの方が悪徳の都の痴女女医って感じでいいと思うぅ」
「言ってる場合か!!」
狐、趣味嗜好に基づく文句を言ったらさすがに怒鳴られた。
化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)を怒鳴った大門・有人(ヒーロー・ガンバレイにして怪人・トゲトゲドクロ男・f27748)はハンドルを握って装甲車を操縦する。
「けどまぁ、反抗の序章なんて言われたら否が応にも昂るな。さあて、荒いドライブと――」
「失敬。運転は私が担当しよう」
と、大門の肩をたたいたのはカヤと同じ妖狐であるユア・アラマート(ブルームケージ・f00261)。露出度の高い暗殺服にマント、黒のサイハイブーツと言った服装は歴戦の暗殺者というべき風貌だ。
「自ら志願したってことはよほど腕に自信があるってことだな。なら、任せるぜ」
「了解した。しかしどうしてこう、悪党っていうのは無駄に粘るんだろうな」
「武士は食わねど高楊枝、俺の場合はリーゼントだが、奴らの場合は欲望を満たすという事の有言実行なんだろうな」
「成程、とはいえ今回は追ってきてくれないと困るから、ちょうどいい」
「ああ、確かにな」
そういうや否や大門はガンバーバイクを展開、装甲車とは別にカーチェイスを行おうとする。その直前で二人は意見を同じくした。
「「でないと全員仕留められない」」
ガンバ―バイクに乗り込んだ直後に散弾銃をタイヤに叩き込まれ、横転する追跡車両。
そして追跡車両の横転は相次いで発生する。
突如として走行が不安定となり、やがてバランスを乱して次々と横転していく。
「戦闘なったら大体突撃してるけど、物理以外の攻撃だってできるんですよ!」
そう装甲車内部で幼い子供たちを抱きしめて安堵させているのはサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)。恐らくは彼女が発動させたユーベルコードの影響だろう。
「しかし、一体どういう理屈であんな現象を起こしているんですか?恐らくは研究所強襲の際に拝見したユーベルコード系統の応用だと推測していますが」
それと並行してシャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)による装甲車に備え付けられていた固定砲台による狙撃――通常の装置を利用しているだけと侮ることなかれ、その技巧は最早、ユーベルコードの領域に軽く到達している――で追跡車両のタイヤを潰し、ステアリングを破壊し、或いは運転手を優先して仕留める。
「私の担当は言ってしまえば、敵も乗り物で追ってくると言うのなら、話は簡単です。制御を潰せばいい。という事ですね」
「うーん、技能を極めている猟兵の方ってこんなことができるんですね……」
サフィリアはその異能の域に達した狙撃技術を前に息を呑む。それに対してシャルロットに一目置くユアはサフィリアに対して面白そうに語り掛ける。
「さて、鬼ごっこ気分で飛び出してきたら最後、一気にジリ貧だとあいつらは気づけるだろうかな?」
そうクツクツと喉を鳴らして妖艶な妖狐はハンドルを切る。
「そして、車の方は任せろ。普段走る舗装された道とは違うが、こっちは風の力を借りよう」
「カヤも化術で援護するぅ」
そういうや否や、猟兵と攫われた子供たちが乗り込んだ装甲車が、十数体に分裂したではないか。
「妖狐の妖術、いや化術か!ここまで呪力の出力に特化しているとは……」
「カヤは天狐の血筋ですぅ。お祖父様は神獣になってますぅ」
「それは何とも……サラブレッドだな」
「そしてカーチェイスの阻止ぃ?そういうのカヤ超得意ぃ。泥船、じゃなかった大船に乗った気でいていいよぅ。でも運転はお願いねぇ」
「了解した――術式起動。『花鳴(インサイド・ユー)』」
その言葉と同時に装甲車を包み込むように付与されていく風の魔術。風速強化による加速は単なる出力上昇による速度上昇によるものでなく、精密な操作による最適な操縦速度に適したものとなっていく。
「法定速度のある世界じゃなくて助かるよ」
「まぁ、ポストアポカリプスの世界ですからね」
加速した装甲車の機動に合わせて標準調整を行い、後方射撃をつつがなく行うシャルロットがそのユアの言葉に応じる。
「多少の悪路も、風がクッションになってくれるから、多少の無理はできる……それは彼も同じなんだけどね」
「伊達や酔狂でこんなタイヤしてんじゃねえんだぜ。俺のバイクはインファイトでも乱れねえ」
そう、渋く決める大門――片手に持った櫛を使い、リーゼントを整えながら。
「片手でリーゼント整えないで!!危ないです!!」
サフィリアは窓からそれを見て突っ込んだ。
「……けど、あの嬢ちゃんのユーベルコードはどういう理屈だ?飛び出す前では何やら無線機をいじっていたが……」
と、その自分が漏らした言葉に引っ掛かりを覚える大門。
「無線か、そういやあの竜の嬢ちゃん研究所のデータを怨霊を使役して食っていたんだよな」
すなわち――糧にしているという事。
「と、なるとだ。研究所の追跡してきた奴らの無線、当然研究所が管理しているわけだ。それに介入して――」
何らかの言葉か意思疎通が起点となるユーベルコードを使用して、研究所の追手に何らかの干渉を行っているのだ。
「そして、影響を受けたと思わしき車両は走行が不安定になったな……」
追跡車両の妨害、ではなくあくまで走行が不安定になる、という現象から洗脳ではないだろう。直接的な攻撃だとしても外部から死人出来る限り「静かすぎる」。
と、なれば――
「感覚、恐らくは視覚に干渉してんのかね?こんなスピード出している最中に視界に問題が起きたらそりゃああなるわな」
そして、サフィリアは無線に繰り返しこう告げる。
「私達を捕まえたとして消えたデータが戻ると思ってるの!?」
それに答えるのは「またデータを取ればいい」、「お前達で代わりのデータを取ればいい」等という返答。
――しかし、それでは『戻ると思っているのか』という返答の答えには、正確にはならない。
――『竜の幻影(ドラゴン・ミラージュ)』
『煙の様な形の定まらない小さな竜を召喚し、対象への質問に対する足な答えを得るまで対象の視界を奪う』質問応答型ユーベルコード。
本来の発動条件である『翼の内側に映る宇宙の様な光景から起点となる煙の様な形の定まらない小さな竜を召喚すること』と、『質問を放ってそれに対応して視界を奪う能力』は別々の現象であることを利用し、『装甲車内で小さな竜を召喚した後、無線越しに質問を問いかけて小さな竜の力を無線越しに発揮させた』というのがこの連続横転現象の正体だ。
「追撃部隊を更に確認。ユアさん、多少の揺れは気にしないでください。この程度で狙いが鈍らないのはご存知でしょう!」
「ああ、知っているとも!」
と相対的に加速する車両速度と固定砲台による狙撃の連発速度――だけでなく。
――突然追跡車両の車輪が吹っ飛ぶ。
――マンホールの蓋が外れ突っ込んだ車が横転し後続を巻き込む。
――横から出てきたトラックに追突される。
――線路に嵌まる。
――突然ボンネットが開いて前が見えなくなる。
――エンジンから火が吹く。
等々、まるで喜劇のように、あるいは逃れられない死の連鎖のように頻発するありえない域にある極低確率の不幸の連発。
「敵が近づいたら勝手に始まるからお任せあれだよぅ」
「……妖狐の方の猟兵って、本当に敵に回すと厄介ですね」
シャルロットはそう呟き、壊滅した追跡車両の残党を随時狙撃して息の根を止めていく。
更に大門の荒ぶるショットガンなどによるマッドなマックス的な活躍によって、追跡部隊は全滅した。
さて、これで追手は全滅したが、これでめでたくハクノの故郷である拠点に帰るわけにはいかない。
ハクノの事を知った研究所、そのボスである所長を滅ぼさない限り、ハクノ達に火の粉は降り続けるだろう。
「……皆、頑張って」
ハクノは、最後の戦いに赴く猟兵の姿を見て、そっと呟いた。
大成功
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第3章 ボス戦
『ドクトル・ディスチャージ』
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POW : マインドマテリアライズ・メディシン
攻撃が命中した対象に【精神的要素が体内で物質化する状態】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【体内で物質化した物を排出したいという衝動】による追加攻撃を与え続ける。
SPD : ポータル・インジェクション
【注入器の先に紫の靄を纏わせた状態で視線】を向けた対象に、【次元を超えての注入器挿入からの薬液注入】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : ディスユース・リサイクル
自身の【目的に不要な要素や要素を排出した生物】を代償に、【不要要素を搭載した機械や洗脳を施した生物】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【代償にした物に基づいた能力と薬液注入器】で戦う。
イラスト:番場たくみ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ドライプラメ・マキナスアウト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
シャルロット・クリスティア
【銀蒼】
ようやくお出ましですか。
あらかた処理できた後で助かりました。物量は単純に厄介ですからね。
後は頭を潰すだけ。最後まできっちりやらせてもらうとしましょう。
ずいぶん悪趣味な手駒を用意してきたようですが、そちらはユアさんに任せます。
おかげでこっちは狙う事に注力できる。
仮にも装甲車です、単純な撃ち合いにはそれなりに防御力がある筈ですから……ここは効率よく行きましょうか。
即ち、反射による多角攻撃。
搭乗口や装甲の隙間、通常ならば狙いようがない場所から徹底的に狙わせてもらうとしましょう。
これなら射線の問題もクリアできますし。
報いを受けなさい、オブリビオン。貴方達に未来はない。
ユア・アラマート
【銀蒼】
漸く来たな。待ちかねたぞ
こっちは十分温まっているんだ。さっさと始めよう
なるほど。戦い方もお約束通りに下衆だが、今更かそんなこと
ではシャル。露払いはこちらでやるから、お前はあの目障りな顔に一発叩き込んでくれ
【全力魔法】【属性攻撃】で生成した風の杭を乱射。敵が生み出したものたちが此方に接近してこないよう、的確に撃ち落としていく
ついでにあいつの乗っている車にもちょっかいをかけようか
装甲が外れるのであれば、それこそ都合がいい
こちらに気をひきつけ、シャルの攻撃が通りやすいようにする
ハクノ達がこの世界で少しでも穏やかに暮らすには、お前が邪魔なんだ
だからせいぜい大人しく、この世界から退場してもらおう
化野・花鵺
「素足にサンダル…休憩中ぅ?ないわー、仕事(戦争)に来た白衣のドクターでこれはないわー」
歪んだせぇふく愛の狐、ぶぅたれた
「ブーツが履けない病気かなぁ。ならマッドなんだし自分の足も機械化しちゃえばいいのにぃ。医者なのにあり得ぬぅ」
狐、敵の足先をとことん凝視した
「おぅふ。そだね、お医者さんは戻ってから堪能することにして仕事するぅ。喰らい尽くせ、管狐!…足先はお残ししていいいよぉ」
「管狐の召喚」で敵も機械も区別なく喰い尽くさせる
自分への攻撃は野生の勘で避け衝撃波で弾きオーラ防御で受ける
「ハクノちゃんもこれで帰れるねぇ。ぜひせぇふく少女になってほしいぃ。グリモアさんナース服着て出迎えてくれないかなぁ」
大門・有人
不採用含め全て歓迎だ。
見るからにマッドサイエンティストって出で立ちだな。気に食わねえぜ。
基本的に味方をかばう、というのが功を奏さない相手のようだ。そんなら押しの一手だぜ!
ガンガン前に出てUC始動、連続攻撃を仕掛けるぞ。敵の視界を塞げばUC対策にもなる。
敵UCに対して対抗する手段は必要ない。くれてやるぜ、俺のモツを拳ごとな。
ダメージは普通に通るから、俺が戦闘不能になるまで攻撃を続ける。
人民を材料とするのも、特異存在を被験対象とするのもこの俺が許さねえ。
かかって来な。でなきゃこっちから行くぜ。自分の血の味をたっぷりと味わわせてやる。
戦闘後、意識が残っていれば誰にも見られない所に避難、回復を待つか。
サフィリア・ラズワルド
POWを選択
【白銀竜の解放】で四つ足の飛竜になり戦闘車両にしがみついて出来るだけ抑えましょう、攻撃は避けません、痛くても不快でも退きません。
この技は元は簡単に竜を味方にするために施設で編み出されたもの、私はこれをUCとして会得したけど使用時間が長い程竜に近づいていくのは変わらない、だから、どんどんあなたが美味しそうに見えてくるの、獲物が目の前にいるのに退く理由がある?
あなたみたいな人達の末路なんて決まってる、実験してた生き物に襲われて終わり、犠牲になった人達の代わりに私達がその役目を果たします。
アドリブ協力歓迎です。
空桐・清導
POWで挑みます。
協力も大歓迎です!
「親玉のお出ましか!」
迫りくる装甲車を見て、仮面の下で笑う。
「さあ、幕引きの時間だ。
最後はド派手にいくぜ!」
彼の周りに炎があがる。
―炎を纏い、勇気は鋼となる
そう静かに謳いあげる
明らかな隙に敵の攻撃が迫るが、何かに阻まれる。
それは巨大な鋼腕であった。
「奮い立て!ブレイザイン・ギガァアアス!」
叫ぶと同時に跳躍。
ドライバーが光り輝き、夢は現実となる。
そこに彼の鎧にも似たロボが現れる。
敵の目を引きつける程の[存在感]だ。
(これでみんなから目も逸れるだろ。)
「これで終わりだ!超弩級必殺!!サンライズ・ロケットパァアアンチ!!」
放たれた腕部は[誘導弾]だ。逃がさねえぞ!
――荒野の果て、巨大な漆黒のバス、それが医療に関わる猟兵ならUDCアースにて大規模な病院に配備されているバス並みの大きさを有する特殊救急車(スーパーアンビュランス)を改造した車両だと気が付くだろう。
だが、それらは数多の砲身と被検体捕獲用の自律式ワイヤーなどが備え付けられている外見を見た時点で善なる用途に用いられるものではないと理解できるだろう。
「ようやくお出ましですか。あらかた処理できた後で助かりました。物量は単純に厄介ですからね。これで毒蛇の頭を潰すことが出来る」
「待ちかねたぞ。こっちは十分温まっているんだ。さっさと始めよう」
シャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)とユア・アラマート(ブルームケージ・f00261)。二つの銀蒼は武器を構えてその車両と対峙し。
「基本的に味方をかばう、というのが功を奏さない相手のようだな。そんなら押しの一手だぜ!」
リーゼントをカッチリと整えながらガンバ―バイクに跨る大門・有人(ヒーロー・ガンバレイにして怪人・トゲトゲドクロ男・f27748)は銃口を向けるようにリーゼントの切っ先を車両に向け。
「親玉のお出ましか!」
真紅の機械鎧を特殊車両に見せつけるように威風堂々と腕を組むのは空桐・清導(ブレイザイン・f28542)。
「さあ、幕引きの時間だ。最後はド派手にいくぜ!」
宣言と同時に彼の周りから炎があがる。それに反するように、彼は静かに謳う――炎を纏い、勇気は鋼となる、と。
「そう、あなたみたいな人達の末路なんて決まってる、実験してた生き物に襲われて終わり」
どこまでも敵愾心を隠さずに研究所の所長へ鋭い目線を向けるのはサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)。かつてに自分と仲間達が受けた非道な人体実験を想起させる特殊車両に乗り込んでいるオブリビオンは、サフィリアにとって絶対に斃さねばならない『敵』であった。
「犠牲になった人達の代わりに私達がその役目を果たします」
疾くと去ね、この世界から――そう静かなる怒りと共に、紫銀の少女は、完全なるドラゴンへと変貌する。
「素足にサンダル…休憩中ぅ?ないわー、仕事(戦争)に来た白衣のドクターでこれはないわー」
歪んだせぇふく愛の狐、ぶぅたれた。化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)、相変わらずである。
「最初は俺からだ!!」
先陣を切るのは召喚型ユーベルコード『『光焔勇機』見参(ブレイザイン・ギガース)』によって召喚された巨大ロボに乗り込んだ空桐。
「奮い立て!ブレイザイン・ギガァアアス!」
そして、特殊車両と巨大ロボ、両機体に登場した猟兵とオブリビオンが選んだ戦法は至極簡潔な言葉で表せる。
すなわち、真正面からの正面衝突――殴り合いでないのは、特殊車両の方に腕などパンチを放てる機能がないからだ――である。
「グッ……」
そして、その過程で空桐に訪れるのは研究所所長のユーベルコード、『マインドマテリアライズ・メディシン』の影響。
――能力は、『精神的要素が体内で物質化する状態を付与し、射程範囲内に対象がいる間体内で物質化した物を排出したいという衝動を与える』。
体内に異物が顕現し、胎内からそれを排出したいという生理的な面から衝動干渉型の攻撃を行うユーベルコード――
――で、だから?
「みんなの笑顔を思えば、『我慢』出来るよなぁ!!」
――それに能力的な理屈も何も存在しない。
『空桐のハクノ達の未来や笑顔を想う意志力が、胎内に異物が残留したままその衝動をねじ伏せた』だけである。
これは、一部の前進等の概念に精神的な比重を置いた猟兵が身に着ける物。
「誰かの笑顔が尊いって思える時、人は誰もが無敵のヒーローになれるのが、人類って生物の潜在的な生理現象なんだよ!!」
――それは、戯画など虚構が示している。誰が言ったか、『人間の想像力によって描かれるものは、必ず人間は実現可能である』――
「これで終わりだ!超弩級必殺!!サンライズ・ロケットパァアアンチ!!」
「いや、見事だな。それに対してなるほど。戦い方もお約束通りに相手は下衆だが、今更かそんなこと」
「ずいぶん悪趣味な手駒を用意してきたようですね」
巨大ロボと特殊車両が真っ向衝突している中、不要要素を搭載した機械や洗脳を施した生物兵器の群れを潜り抜けて銀蒼の二人は連携を更に深める。
「ではシャル。露払いはこちらでやるから、お前はあの目障りな顔に一発叩き込んでくれ」
「そちらはユアさんに任せます。おかげでこっちは狙う事に注力できる」
瞬間、周囲に放たれたのは全力の出力で生成された風属性の杭。その数、410本。
「まぁ、十中八九滅びると思うが、抗ってみてくれ」
それが目標に命中すると爆ぜるのだから露払いとしては十分だろう。
「(仮にも装甲車です、単純な撃ち合いにはそれなりに防御力がある筈ですから……ここは効率よく行きましょうか)」
それが意味するところは。
「(即ち、反射による多角攻撃)」
……本来、跳弾を用いて相手を精密に打ち抜くのは不可能に近い。銃弾がどう反射するのかはどういう体勢で撃ったか、状況がどういう風向きをしていたか、どういう跳ねた時の壁などの材質か、etcエトセトラ……
そういったもの全てを計算して算出しない限り、跳弾で狙った相手を撃ち抜くのは不可能だ。
――だったら簡単だろう。そもそも『物質』で撃たなければいい。
890本の空中に生んだ魔力塊と連動した反射レーザーが特殊車両の周囲に顕現し、精密な狙撃のために展開していく。
「そこです。逃しませんよオブリビオン」
それは多角的な狙撃の実現により可能となった搭乗口や装甲の隙間、通常ならば狙いようがない場所からレーザーを内部のオブリビオンに届かせているのだ。
ましてや今は空桐との激戦の最中、どのような演算速度を有していれば実現できるのか――
「ハクノ達がこの世界で少しでも穏やかに暮らすには、お前が邪魔なんだ。だからせいぜい大人しく、この世界から退場してもらおう」
「報いを受けなさい、オブリビオン。貴方達に未来はない」
未来の簒奪者を誅するは猟兵。彼らが守るは罪なき弱き者たち。
その為に銀蒼の二人は風の杭と反射レーザーを以て侵略する過去を討滅していく。
「ブーツが履けない病気かなぁ。ならマッドなんだし自分の足も機械化しちゃえばいいのにぃ。医者なのにあり得ぬぅ」
狐、敵の足先をとことん凝視した。地の文でいってもあれなんだが、とっとと仕事してくれ。
「おぅふ。そだね、お医者さんは戻ってから堪能することにして仕事するぅ。喰らい尽くせ、管狐!…足先はお残ししていいいよぉ」
と、召喚されるは85体の管狐の群れ。貪り喰らうは敵の機械を組み込まれた生物兵器。
「一応、除霊でなく浄霊を行ってい上げるぅ」
除霊は無理を通して無念を晴らさぬまま憑依したものから霊体をはぎ取るだけであり、浄霊はその憑依した霊を成仏させるという違いである。
仮にも天狐の血筋を引くカヤならば、この群れの素体となった生物たちも浄霊が可能だろう。
「ハクノちゃんもこのままなら帰れるねぇ。ぜひせぇふく少女になってほしいぃ。グリモアさんナース服着て出迎えてくれないかなぁ」
せぇふくは学校がこのアポカリプスヘルで機能できるくらい復興が進んだら学生服は目があるとして、今は持ち帰ったナース服を使うんじゃないかな。
「――『有人アタック(アリヒトアタック)』」
効果は、『打投極等、肉弾戦用技術で対象を攻撃する』。それをユーベルコードの域まで昇華した系統。
ただそれだけ、それだけであるが故に、強い。
そして、敵UCに対して対抗する手段は必要ない。
「くれてやるぜ、俺のモツを拳ごとな」
それが答え、気合と根性と怒りである。
打撃を交代した空桐の代わりに爆発的な速度で特殊車両に与えながら、毅然とした表情で告げる。
「人民を材料とするのも、特異存在を被験対象とするのもこの俺が許さねえ」
神が、世界が、正義を定める存在がその行いを許そうとも、この自分が、許しはしない。
それは善悪の境界から解き放たれた『ヒーロー』が立てる地平。
「かかって来な。でなきゃこっちから行くぜ。自分の血の味をたっぷりと味わわせてやる」
爆裂的な打撃音を響かせて、装甲に罅を入れる。
決して深くはない傷。しかしそれを鷹揚に笑って返しの一撃をまた叩き込みながら大門はハクノ達の明日を守り抜くべく、拳を振るう。
そして、決着は訪れる。
「話しませんよ……!!」
真体解放ユーベルコード『白銀竜の解放(ドラゴン・リベレーション)』によって完全なドラゴンと化したサフィリア。
攻撃は避けない、痛くても不快でも退かない。
なぜなら、耳をすませば聞こえてくる。誰かの嘆きが。
「この技は元は簡単に竜を味方にするために施設で編み出されたもの……」
本当に、低い声で流と化した少女は告げる。
「私はこれをUCとして会得したけど使用時間が長い程竜に近づいていくのは変わらない」
裂けた装甲から、爬虫類にして生物の頂点に立つ存在の瞳が、研究所所長を射抜く。
「だから、どんどんあなたが美味しそうに見えてくるの、獲物が目の前にいるのに退く理由がある?」
やがて、完全に破壊された特殊車両から所長へ噛みつき、空へと放り投げる。
その射線にはロボットパンチ、ショットガン、反射レーザー、風の杭、管狐等様々な猟兵の攻撃が空中を滑空していくたびに所長の身体を削っていく。
「今こそ、解き放たれた怒りに正当な結末を」
やがて、龍の顎が上半身を食らう。
泣き別れた下半身は地面に激突して血と肉が詰まった有機袋となり、やがて骸の海へと還っていった。
――ここからは、後日談を話そう。
無事に帰ってこれたハクノと被検体の子供たち。
義父と義妹は泣いて喜び、猟兵たちに感謝を告げる。
だが、ハクノはともかく被検体の子供たちは寄る辺がない。
そして話を聞くと泣く泣く子供を差し出す形になってしまったが、その帰りを生きて待っている親がいる子も存在することが分かった。
そのため、拠点の奪還者達は復興していく交通網を介して親の場所を探すべく進んでおり、それを待つ間はハクノが子供たちの面倒を見ている。
さながら、地獄の果てから光臨した天使の如く。
大成功
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