6
八角星の島

#グリードオーシャン #オクタゴン島

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#グリードオーシャン
#オクタゴン島


0




●巨大な人々の八角島
 その島を空から見下ろしたなら八つの角を持つ緑色の星の形に見えるだろう。
 大洋に浮かぶ緑豊かなその島、オクタゴン島を拠点とする海賊たちが居た。
 島の名と同じ名前を持つオクタゴン海賊団、構成員はいずれも普通の人間より巨大な巨人、或いはバイオモンスターの末裔達。力任せの戦いを好む彼らは、本来は島を破壊するような戦いはしない。
 なのに、今その島は木々が所々なぎ倒され、更に島の中心には巨大な魔獣が鎮座している。
 その魔獣は元々はこの島の住人で海賊団の一員でもあったバイオモンスター、だがメガリスの試練に失敗しコンキスタドールになってしまった彼を、オクタゴン海賊団は掟に従い始末をつけようとした。けれどもそのコンキスタドールは非常に強力で、歴戦のオクタゴン海賊団でも一筋縄ではいかない。さらに、最悪のタイミングで外部からコンキスタドールの集団が侵略してきた事で一気に状況は悪化、今や退路もない牢獄のような洞窟に追い込まれてしまっていた。
 洞窟入り口では猪武者のような巨人の海賊が暴れていて、まだ戦える団員が応戦しているが突破されるのも時間の問題だ。そうなれば怪我人を抱える彼らは敢え無く全滅してしまうだろう。
 そしてその後は島の住人が蹂躙されてしまう。そんな絶望の予測を頭に描きながら、それでも何とか島を救う為、巨人の海賊団団長は闘志を失う事無く思考を重ねていた。

「みんなちょっといい? グリードオーシャンで新しい島見つけたんだけど、何かもう大ピンチみたいなの!」
 グリモアベース、よく通る大きな声で祓戸・多喜(白象の射手・f21878)が猟兵達に呼びかける。
「今回見つけたのはオクタゴン島っていう島で、元はヒーローズアースから落ちてきたっぽい感じ。形が八角形の星形になってる以外は普通に自然豊かで住みやすそうだけど、住人が大きな人ばかりだからちょっと慣れるには時間かかるかも? ……ってそれは今はあんまり関係ないわ! とにかく島を守ってた海賊団がコンキスタドールに追い詰められてて大ピンチなの!」
 多喜が言うに、メガリスの試練に失敗したことで生まれたコンキスタドールを海賊の掟に従い始末しようとしたが援軍もあり返り討ちにあってしまい、今は島の海岸にほど近い洞窟に追い詰められているとのことだ。
「メガリスの試練に失敗して生まれたコンキスタドールは島の中心で今休んでいるみたい。だけど時間を置いたら島を滅茶苦茶にしてしまうと思う。それに海岸とか島の中をうろついている援軍コンキスタドールも放置しては置けないから、ちょっと倒しに行ってきて欲しいの」
 そして白象の女子高生は説明を続ける。
「大まかな作戦は巨頭丸って鉄甲船を島の港に着けて、そこから巨人のコンキスタドール達を倒しつつ海賊団……オクタゴン海賊団っていう人達を救助して、それから島の中心の魔獣退治に流れになると思う。島の中は木々が入り組んでて現地住民でもある海賊団の助けを借りて案内してもらった方が多分やり易いと思う。空から行くとしても巨人のコンキスタドールが木々に隠れて狙ってくるかもしれないから避けた方が無難ね。まあ、具体的な部分は皆に任せた方が多分いい結果になると思うから任せるわ!」
 そこまで説明した多喜はグリモアを取り出すと、その力を解放し光で猟兵達を包み込む。
 光の先に見える景色は鉄甲船の甲板、そしてどこまでも広がる青い海と、小さく見える緑の島。
「皆ならきっと大丈夫って信じてる。頼んだわよ!」
 そう明るく多喜が締め括る声と共に、猟兵達はグリードオーシャンへと転移したのであった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 怪獣大決戦、ではないですが住人もコンキスタドールも大きいです。

 第一章は巨人海賊『苛烈な斧』構成員との戦いです。
 ヒーローズアースより落ちてきた『オクタゴン島』の住人であるバイオモンスターや巨人達は巨人コンキスタドール達に牢に閉じ込められています。
 第二章はメガリスの試練に失敗したバイオモンスターのなれ果てである魔獣との戦いとなります。
 第三章は勝利の宴を兼ねた、ささやかな海と星のお祭りとなります。
 二章以降は冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらをご確認下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
84




第1章 集団戦 『巨人海賊『苛烈な斧』構成員』

POW   :    野獣の如き戦闘咆哮
演説や説得を行い、同意した全ての対象(非戦闘員も含む)に、対象の戦闘力を増加する【自身の恐怖を忘れ、敵に恐怖を与える鬨の声】を与える。
SPD   :    野獣の如き野蛮で奔放な戦闘スタイル
【高い身体能力と戦闘で得た経験を駆使し】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    野獣の如き気性と友情、そして特徴的なメガリス
【相打ちすら恐れない気性の荒さ】【共に過ごした相棒との信頼と連携】【攻撃を当てると体力を回復する斧のメガリス】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジェイクス・ライアー(サポート)
この先へ進みたいのなら
私が力になろう。

●探索等
「お嬢さん。少しお話をお聞かせいただいても?」
その場に相応しい人物を演じることに長ける

●戦闘スタイル
「さあ、仕事を始めよう。」
様々な武器を駆使して戦うスピード暗殺型
紳士的な所作で苛烈な攻撃を行う
さまざまな武器を状況に応じて使い分ける
銃の仕込まれた傘、靴の仕込み刃等
魔法や超能力は使えない

●性格
「紳士たるもの、いかなる時に於いても優雅たるべし」
クールな紳士、女性には慇懃な態度

●NG
フレンドリー、過度の笑顔(微笑み程度ならOK)、キャラの過去や私生活に関わる話、ギャグシナリオ、公序良俗に反する行為

●PLの好み
純戦、スタイリッシュ、怪我、泥臭さ、後味が悪い



 八角星の島には巨大なるものが住んでいる――そんな話を航海の途中に立ち寄った島で聞いたのだと、船員が言っていた。
 オクタゴン島を近くから見る事の出来る距離まで近づいた巨頭丸、その甲板からジェイクス・ライアー(驟雨・f00584)が港を見遣れば、いかにもな海賊船と人が住むには少々巨大な建物が見えた。
 海賊船の旗には斧とそれを振るう巨人をモチーフとしたシンボルが描かれていて、そこから次々に巨人達が港へと略奪に向かっている。
 大きさに比して堅牢な作りの家屋、けれどそれらは上陸した巨人海賊団の振るう斧により焼き菓子のように容易く砕かれてしまう。
 住人は海岸から離れた陸地へと避難しているようだが、この巨人達が住人達へと魔の手を伸ばすのも時間の問題だろう。
 しかし、そうはさせない。
「さあ、仕事を始めよう」
 その一言と共に、鉄甲船『巨頭丸』が加速、港へと侵入を果たす。
 突然の来客にいきり立ち斧を振り上げる巨人達、びりびりとジェイクスの肌に声が圧となり響いてくる。けれどもジェイクスはその端正な顔を崩さず、甲板から音もなく跳躍、無数の巨人達へと飛び込み指輪から鋼糸を発射し巨人達の首へと絡ませる。
 恵まれた肉体と圧倒的な数、それらによる油断があったのか――なんにせよ此方の奇襲を予測できなかった巨人達は首を締めあげられ転倒。何が起こったかを理解する前にジェイクスは細身の短剣を抜き出し近くにいた見上げるような巨人の首元へと飛び掛かり、首元を切り裂く。
 鋼の如き覚悟を備えた紳士はこの程度の脅威では怯みもしない。ただ紳士的に冷静に、上陸の障害となる巨人達を排除する。
『やりやがったあのチビ! ぶっ潰す!』
 巨人達との体格差を利用しながらその間を走り抜けつつ港町へと向かい走るジェイクスへと、怒りを顕わにした巨人達が猪突猛進に駆け始める。
 ちらりとジェイクスが後方を振り返れば、注意が逸れた巨頭丸より上陸を果たす猟兵達の影が見える。
 まず一つ、役割を果たせたことを確認した彼は人間が通るにはやや広い港町の裏路地へと巨人のコンキスタドール達がギリギリ追いつける程度の速度で飛び込んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

紬雁・紅葉
骸でしかもならず者…是非も無し
斬り祓いましょう♪

羅刹紋を顕わに戦笑み
先制UCを水曜(水属性)で最大範囲発動
地形を利用し水風魔力増幅
破魔水風属性を乗せて強化効果を味方にも付与

九曜、巴、鳳翔を適宜使い分け

残像忍び足でゆるゆると接敵

射程に入り次第破魔水風属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるか見切り
躱せるなら残像などで躱し
さもなくば破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で防ぐ
何れもカウンター破魔水風属性衝撃波UCを以て範囲ごと薙ぎ払い吹き飛ばす

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

大海神を穢す骸に容赦は無用!

波に攫われ疾く速く
去り罷りませ!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※



 港に集まった巨人のコンキスタドール達へと、甲板より猟兵が飛び込んでいく。紳士的な所作の彼は巨人達へと鋼糸を絡ませその頚を短剣で斬り裂き致命傷を与えながら捕まる事なく港町の方へと駆けて行った。
 そんな彼を、コンキスタドール達の七割程が顔を真っ赤にし猪の如く通り道にあるものを砕きながら追っていく。
 残るは三割、いずれも鉄甲船へと強烈な敵意を向ける彼らは先の紳士と同様に甲板から飛び降りてきた羅刹の戦巫女の姿を見る。
 紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)という名のその女は笑んでいた。これよりの戦に期待しているかのような彼女、ユーベルコードを起動すると顕わになった独特な形状の羅刹紋――九つの剣を模ったそれより九本の剣の形をした力の塊が浮かび上がり、巨人達へと射出される。
 その内数本が巨人の肉体に突き刺さり血飛沫を撒き散らすが、即座に対応できた巨人が斧を振るい向かってくる剣を打ち払う。そして遅れて降下してくる紅葉へと別の巨人が呼吸を合わせて跳躍し斧で両断せんとした。
 襲い掛かる暴力、それを前に羅刹の女は纏う穏やかな雰囲気を崩さず柄に特徴的な紋章が刻まれた魔法剣を滑らかに差し出して斧刃を受ける。
 圧倒的な体格差と膂力の差、小手先の技術ではどうにもならないはずではあるが、そんな物理法則などこの場では通じない。流水に押されるかのように斧刃は魔法剣を滑らされて空を切り、カウンターにその刃は巨人の胸へと吸い込まれるかのように静かに突き刺さる。
 刃を抜き、紅葉が巨人達の囲いの中心、倒れた巨人の背に着地。その下の地面には水属性の巨大な九曜紋が浮かび上がっている。ならば、十分。
「骸でしかもならず者……是非も無し」
 斬り祓いましょう、と楽し気に言った紅葉が薙刀に持ち替えて近くの巨人の足元を薙ぐ。九曜紋により強化されたその刃と発生した衝撃波は巨人達の足を切り裂きその体勢をがくんと崩し、仲間の負傷に一瞬気を取られた巨人達の意識の間隙を突くようにして紅葉は静かに巨人達の囲いを抜けて水の属性を纏う魔法剣を力強く振るう。
「大海神を穢す骸に容赦は無用! 波に攫われ疾く速く、去り罷りませ!」
 水と風の力が強い港という地理、この場所ではより強く増幅された魔法剣より発生した衝撃波は、コンキスタドール達を一度に海へと吹き飛ばす事に成功。
 僅かに残り陸に上がろうとする巨人もいたが、それらも紅葉の射かける矢により力尽き海へと沈み骸の海へと還っていく。
 そして港は静寂を取り戻し、猟兵達はほぼ無傷で上陸に成功。
 島を制圧しているコンキスタドール達を崩す第一歩を踏み出したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サジー・パルザン
巨人かぁ、でけえもんだぜ。
ははぁ、ヴァイキングの末裔か。もしくはヴァイキングそのものか。
いい試練だ。ヴァルハラの神々にこの戦いを捧げよう!

UCを使って巨大化し、奴らと同じぐらいの身長にまではデカクしたいもんだぜ。さぁ、奴らの海賊船に乗り込んでやるぜ!

相手も斧2丁持ちか俺もこのハチェット2丁で行くぜ!だが、斧だけが武器じゃねえ。体そのものが武器ってもんだ。そうだろう?相手の斧を「武器受け」で武器で抑え込めてやるぜ。そのまま蹴りいれてやる!

次は俺の番だぜ。「怪力」でハチェットを振り回してやる!
はぁ、振り回した後の隙目掛けて攻撃仕掛けて来るならそのまま「捨て身の一撃」で「なぎ払い」するかぁ!



 一方、海賊船。
 上陸していた同胞が蹴散らされる様子――海賊船に残っていた巨人のコンキスタドール達はその光景を目の当たりにし、怒りに震えていた。
 元より非常に荒々しい性質を持つ彼ら、略奪に訪れたこの島で思わぬダメージを受けた事を侮辱されたと捉え、鬨の声を上げる。団員全てから発せられるその声は自身の抱く恐怖を忘れ、そして相対する者に恐怖を与える程の威圧感を伴うもの。
 轟音が響く海賊船から巨人達が渡した頑丈な渡り板を走り鉄甲船へと襲撃をかけようとし、けれどその前に一人の人間の男が立っていた。
「巨人かぁ、でけえもんだぜ」
 巨人達の前に立つ男はサジー・パルザン(ヴァイキングの生き様・f12550)。
 咆哮をあげ恐怖を忘れたかのように荒れ狂う姿はヴァイキングの末裔か、もしくはヴァイキングそのものか。そんな事を考えながら彼は愛用の双つのハチェットを両手に構え、
「いい試練だ。ヴァルハラの神々にこの戦いを捧げよう!」
 ギラギラと闘志に満ちた瞳で叩き潰さんと走り来る巨人達を真っ向から見据え、迎え撃たんとユーベルコードを起動する。
「オーディンよ。ロキよ。俺をヴァルハラに向かい入れろ! 俺をその横に立たせろ! その為の戦果を上げてやる! ここで証明してやる!」
 それは神々への請願と宣言、バーサーカーたる彼の強烈な信仰心と闘争心の爆発は相対する巨人と同程度の体躯にまで彼の体を巨大化させる。
 恐怖を与える雄叫びと共にコンキスタドールがその斧のメガリスを叩きつけてくる。だがサジーの闘争心はその声に微動だにしない。振るわれた斧を双手斧で交差させるようにして受け止める。金属と金属が激しくぶつかり合う音――けれど巨人の斧は本来の機能を果たす事も出来ず、手斧に止められピクリとも動かない。
「オラァ!」
 本能のままにサジーが即座にガラ空きの巨人の腹部に蹴りを入れ、海へと吹き飛ばす。彼の武器は斧のみに非ず、その肉体そのものも武器であるのだ。
 そしてそのまま板を渡る巨人達の真正面に姿勢を低くして飛び込み、右のハチェットを振り回す。当然巨人達も構えてはいたが、足場は狭く不安定な板の上。重心を落としたサジーの怪力に抗えずバランスを崩し海に叩き落されてしまう。
 しかしコンキスタドールが落とされた事で空いた空間に、後方から別の巨人が飛び込んでくる。横で薙ぎ払う構え、ハチェットを全力で振るった直後のサジーを切り裂くか、吹き飛ばそうとしている所か。
 だが、サジーは即座に左のハチェットを渡し板に叩きつけ破壊、同時にその反動で空へと飛び上がる。斧を振るう前に足場が崩れた巨人は体勢を崩し、更にサジーに顔面を強く踏みつけられて海へと落下。サジーはそのまま海賊船の甲板まで飛び上がる事に成功する。
 そしてサジーが周囲を見れば、そこには殺気に満ちた巨人達の群。だがその表情には僅かばかりの弱気が見える。
 そんな相手に狂戦士たる彼が負ける事などありはしない。神々に戦果を捧げる為に、巨大なる赤毛のバーサーカーはハチェットを構え、コンキスタドール達のど真ん中へと突っ込みその蛮力を振るっていく。

 そして程なく海賊船は制圧。後顧の憂いを断ち猟兵達は、島へ上陸したコンキスタドール討伐と住民の救助へと移っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アストラ・テレスコープ(サポート)
宇宙とロマンと冒険が大好き!

ロマンを感じだらミニロケットを噴射して後先構わず飛んでいくよ!

戦うときはコズミックロングボウから矢を乱れ撃ちしたり
左腕のミニロケットを発射して爆撃したり
ロケット噴射しながら飛び回って空中戦したりするのが得意!
あと元は天体望遠鏡だから目の良さには自信があるよ!

必殺技は「流鏑流星(メテオリックストライク)」、「星間尋矢(スターダストストライク)」の遠距離攻撃と
「ロケットブレットハートビート」で自分ごと突撃したりロケットだけ突撃させたりする攻撃(使うとおバカになる)だよ!

アドリブも連携もアレンジもなんでも大歓迎!

よろしくね!


リタ・デネット
わぁ、確かに大きな人たちね
でも、箒で空を飛んでしまえば関係ないわ
空中を浮遊しながら攻撃してみるわね

箒に跨り空中でUCを起動
水の魔弾を上空から降らせてみるわ
…って本当に大きいわね
空を飛んでも頭上が取れないなんて反則じゃない?
それでも、ダメージが入れば儲けもの

それより囚われている住人たちは大丈夫かしら?
箒で敵を撹乱させながら住民たちの無事を探るわ
無事だとわかったら遠慮はしない
六芒星を描いた水の魔弾でさあ、海に沈みなさい!

絡み、アドリブ、歓迎です



 そして港町より少し離れた森の中。
 巨人でも見上げるような高い崖の下、巨人やバイオモンスターで構成されたオクタゴン海賊団とコンキスタドールの巨人達とが激戦を繰り広げていた。
 バイオモンスターの青年が怪力でその手にしたカトラスを振るうが二人一組の巨人はその動きを冷静に見切り斧で払い、逆に反撃のタックルを喰らわせ青年を岩壁に叩きつける。
『野郎!』
 そこに即座に巨大な斧を担ぎ救援に回る巨人だけれども、そのタックルの隙を補うように前に出た赤毛のコンキスタドールが真っ向から斧で迎撃、そして押し返す。
 最早オクタゴン海賊団の命運は風前の灯。けれど彼らが倒れてしまえばその後ろの洞窟で震えている人々は容赦ない目にあってしまうだろう。
 仮に倒せたとしても島の中心には――いや、それは今考えるべき事ではない。
 彼らは立ち上がる。どれだけ巨大な絶望だろうとこの島は彼らの故郷、抗わずにはいられないのだ。
 そんな海賊団に巨人のコンキスタドールは感心したかのような声を漏らし、だが確実に止めを刺さんと前に出る。

 ――そんなタイミングで、一人の小柄な少女がロケットを噴射して森を突っ切るようにして飛び込んできた。
 アストラ・テレスコープ(夢望む天体望遠鏡・f27241)という名のヤドリガミの少女は飛び込むついでに左腕の腕輪からコンキスタドール達の顔面目掛けてミニロケットを発射しながら方向転換、慣性に任せるのままに切り立った崖に足から着地する。
 天体望遠鏡を本体とする彼女の視力は抜群、森の木々の隙間――巨人達が大暴れして切り開かれた小道の向こうに大ピンチな巨人達を捉えて即座に飛び込んできたのだ。
「わぁ、確かに大きな人たちね」
 そしてそんな彼女に遅れてやってきたのはセイレーンの少女、リタ・デネット(泡沫魔術師・f29437)。
 箒に乗って空を飛んでいるのに頭上を取れない大きさは少々反則だ。もう少し頑張って飛べばいけるのかもしれないけれどもそうしたら森の中から丸見えの高さになってしまうから難しい所でもあるのだけれども
 箒に乗った彼女はどこか浮世離れした雰囲気で荒々しい巨人達を視界に捉え、ユーベルコードを起動する。
 制御の難しいそれだけれども、彼女と相性のいい水の属性と雨を合成して水の魔弾を上空に大量に作り出し、それらを巨人達に叩きつける。
 だがコンキスタドール達はその荒々しい気性で水の魔弾の雨の中へと真っ向から突撃しリタを目指す。
 魔弾の威力はそれなりにあるのだけれども、巨人の体躯と気性、そしてその仲間達との連帯意識と連携はコンキスタドール達の足を止めさせる事なく前へと進めていく。
 しかし確かに足取りは鈍りダメージは与えている。雨の中を縫うようにして箒を操り巨人の斧を回避、その頭の周りをおちょくるようにして飛び回って攪乱する事にリタは専念する。
 そして巨人達の足止めをセイレーンの少女が担う中、ロケットで崖の上まで登ったアストラがコズミックロングボウを構え見下ろしている。
 極大の集中と共に溢れんばかりの想いを籠め、狙い定めるはロマンすらをも破壊するコンキスタドール達。
「何処までも……飛んでけっ!」
 その言葉と共に放たれた輝く矢弾が降り注ぐ流星の如き軌道でコンキスタドールを貫いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『魔獣』

POW   :    ブレイクダウン
単純で重い【物理】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    カラミティ
自身からレベルm半径内の無機物を【有機物を切り裂く竜巻】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
WIZ   :    ミーティア
【無数の隕石を召喚し、それら】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はメイク・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●今は名もなき魔獣
 水の魔弾と流星の矢の雨が、森に降り注ぐ。
 連携の取れた巨人コンキスタドール達はそれらを躱し斧で防いでいく。
『ここが正念場だ! 後ろの洞窟の奴らを守るぞ!』 
 けれどコンキスタドールの背後からそんな叫びが聞こえ、気合の声と共に海賊達が飛び出し巨人達に躍りかかる。援軍が来て攻撃が緩んだ瞬間、ここしかないそのタイミングを見極め最後の力を振り絞っているのだ。
 巨人達をも上回る連携で一体ずつ確実に打倒していく海賊団、そこに更なる援軍が合流する。
 抹消面から飛び込んできた巨人の如き赤毛の男は手斧を存分に振るい、巨人達の斧のガードを両断し、その肉体を断ち割っていく。
 そしてよろめいたタイミングで渾身の蹴りを見舞い他の巨人にぶつけよろめかせれば、そこに影の如く忍び寄った羅刹の女が薙刀を振るい周囲の水の魔弾の雨を取り込むようにして強烈な衝撃波を巨人達に叩き付ける。
 転び体勢を崩した巨人達が起き上がる前、疾風の如く森を抜けてきた男が最小の動作で、或いは空からの乱れ撃ちの矢により貫かれていく。
 そこに森を突破してきたコンキスタドール達が合流するも、猟兵達が集った防衛の陣を崩す程の力はない。
 さあ、海に沈みなさい――歌うようにセイレーンの女が術を紡ぎ、六芒星の陣より雨の力を重ねた水弾が放たれる。
 程なく、海賊団を包囲していたコンキスタドール達は殲滅されたのであった。

『助勢に感謝する。ありがとう』
 普通サイズの人間が見上げるような彼は頭を深々と下げて深謝したのは全身に包帯を巻いた巨人の男。
 一つの危機が去り様子を見るため恐る恐る洞窟から姿を現した非戦闘員らしき住人と傷だらけの屈強な海賊達。それでも命はまだ失われていないようで、猟兵達は胸を撫で下ろす。
 礼を言ってきた船長らしき男――ジョージというの名の彼はコンキスタドール達に追われてこの緊急避難用のこの地にまで追い込まれたらしい。
 この洞窟は本来鉱石を採掘する為の場所、深く複雑で避難してきた島の住民全てが隠れる余裕はあるが、コンキスタドール達に制圧されればその魔の手が届くのも時間の問題だっただろう。
 そこで、島がずしんと重い響きと共に僅かに揺れる。
 島の中心に見えるやたらと白い小山――いや、あれはコンキスタドールなのだと即座に気づく。
 あれは海賊だったのだと、船長は言う。
 メガリスの試練と呼ばれる儀式、それに挑戦して落命した一人のバイオモンスターの少年オリーブが成り果てたのがあの姿。海賊の掟に従い始末をつけようとしたが、それも叶わず今の状況だ。
 巨人のコンキスタドール達の多くは劇はできているがまだ森の中にいる可能性は高い。そして海賊団員も軒並み重傷を負っていてあの小山のような魔獣と戦うのは明らかに困難だ。
『この洞窟をうまく抜ければ島の中心へと直接向かう事ができる。あの魔獣の真下辺りにいくつか出口があるから森でのコンキスタドールとの遭遇戦は避けられて奇襲を仕掛ける事もできるだろう』
 その案内くらいは今の俺でも何とかする、と傷だらけの巨人は静かに言う。
『俺達ではどうにもできない。こんなことを頼むのは申し訳ないが……』
 力を貸してくれ。そうジョージは琥珀色の瞳を伏せ、縋るようにそう口にしたのだった。
ジード・フラミア(サポート)
『2つで2人』12歳 男

ジードは大人しめ 一般人の安全が優先
セリフは「」でぼく、~さん、です、ます
独り言やメリアに対してはですます無し
例「……よろしくお願いします。」
スクラップビルダーの力をよく使う

メリアは元気 どちらかと言えば撃破が優先 ジードに合わせることが多い
セリフは『』でワタシ、~さん、デス、マス
例『よろしくお願いシマス!』
人形遣いの力をよく使う

メリアの方が行動力があり、普段はジードをよく振り回してる。

メリアはアイコン右の人形、及びその人形を動かす人格の名前
ジードの人格が表でも、まるで自分の本当の体の様に人形を動かす


UCを使っていない時、メリアの五感はジードの体と共有or遮断している。


エダ・サルファー(サポート)
アックス&ウィザーズ出身の聖職者で冒険者です。
義侠心が強く直情的な傾向があります。
一方で、冒険者としての経験から割り切るのも切り替えるのも早いです。
自分の思想や信条、信仰を押し付けることはしません。
他人のそれも基本的に否定はしません。
聖職者っぽいことはたまにします。
難しいことを考えるのが苦手で、大抵のことは力と祈りで解決できると言って憚りません。
とはいえ、必要とあらば多少は頭を使う努力をします。
戦闘スタイルは格闘で、ユーベルコードは状況とノリで指定のものをどれでも使います。
ただ、ここぞでは必殺聖拳突きを使うことが多いです。

以上を基本の傾向として、状況に応じて適当に動かしていただければ幸いです。



 洞窟は入り組んでいて、魔獣の足元への出口も複数あると船長は言う。
 魔獣の攻撃による崩落を警戒し、猟兵達は少人数で別々の出口へと向かう事となった。
 道中の道案内は海賊達、負傷が酷く戦闘への協力こそ厳しいがそれでも案内位はやるとのことだ。
 洞窟を走る巨人と案内される二人、いや三人は特に障害に行き当たる事もなく魔獣の元へと進んでいく。
 戦装束――本人は修道服と主張するそれを纏う小柄なドワーフの女、エダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)は走りながら魔獣と海賊達について思案していた。
 事情は軽く聞いている、元は同胞であった海賊をこの手にかけるというのはどれだけ苦しいのだろう、そうエダは思う。
 けれども今向かう先にいるのはコンキスタドール、今やこの海賊達と住民、島に危害を齎す怪物だ。
 聖職者である彼女だが、冒険者生活の経験で割り切りも早い。彼女の今為すべき事は巨人達の代わりに哀れな魔獣に始末をつける事。そう思い、その手を強く握り込む。
 そしてもう二人、人形遣いの少年ジード・フラミア(人形遣いで人間遣いなスクラップビルダー・f09933)、そして彼の人形であるメリアはまるで意志を持っているかのように主である少年の少し前を引っ張るようにして走っていく。
 ここまでかなり走っているが魔獣まではもう少し距離がある。多少激しく暴れても負傷した海賊や一般人に被害が及ぶことはないだろう。
『サア心置きなく魔獣を倒しちゃいまショウ!』
 そう言う球体関節人形はさらに加速し、置いていかれぬように少年は足を速める。
 そして巨人の背には少々低い洞窟を抜け、目の当たりにしたのは白の魔獣の足。その肌はよく見ると青みがかっていて、ぼんやり発光して遠目には白く見えている。
 メガリスの影響だと、二人の案内をしていた巨人が言う。
 そのメガリスは錐のような形をしていて、刺したものにエネルギーを与える力を持つ。それを制御できずにオリーブというバイオモンスターは命を落としたが、コンキスタドールとなった際にその力を取り込んだようでエネルギーが満ち満ちて肉体もあのようになってしまったのだと。
 向こうは此方に気付いていない。狙うなら今だ。
『ワタシはこちらヲ、ジードはあちらヲ!』
「わかった!そっちはよろしくね!」
 最初に駆け出したのはメリア、そしてそれに続き飛び出したジードは別々の方向に走り出し、六本脚の魔獣の中央の足二本へと其々が近づき攻撃を仕掛ける。
 奇怪に組み合わさったスクラップをジードが投擲しその右中足を穿てばメリアもその小柄な肉体からは想像もできない強烈な一撃で魔獣の左中足を抉る。
 重心がかかっている脚へのダメージに魔獣が咆哮、周囲の岩石を竜巻に変えて猟兵を斬り裂かんとする。
 けれど狙いが甘いそれをジードは冷静に見極め回避、彼から離れた位置のメリアも軽々とその竜巻を躱していく。
 操り手と人形が離れているのにこのような動きを可能にするのはジードのユーベルコード、多重人格者である彼は人格の一つをメリアに憑依させる事でお互い離れていても自在に行動できるのだ。
 足元を飛び回る二人に苛立ったように、魔獣がその巨大な足を持ち上げ、地形すらも破壊するような強烈な足踏みで地形を砕き猟兵達の足を止めようとする。けれどエダはその起こりを見切り、その範囲から即座に抜け出し魔獣の足が地に触れると同時に跳躍。
「くらえ必殺! 聖拳突きぃっ!」
 裂帛の気合と共に魔獣の腹部に強烈な拳を叩き込む。祈りを込めたその拳は視界に収まり切らない程に巨大な魔獣の肉体をへこませる程の衝撃、ほんの僅かにその巨体を後退させ攻撃を一旦止めさせる程の破壊力を撃ち込んだ。
 魔獣はまだ倒れる事はない。けれど確実にダメージは刻み込んでいる。
 猟兵達を敵と認識し見下ろす巨人を見上げ、二人と一体の人形は散開し次の攻撃の機会を窺った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月山・カムイ(サポート)
すいません、少々遅れましたが援護に参りました

既に戦いに入っている猟兵達の援護に入る形で参戦
集団戦なら攻撃のきっかけになるように、縦横無尽に切り結び
ボス戦なら他の猟兵がトドメを刺す為のサポートを行う
武器を切り裂く、受け止めたり逃がすべき相手を空を跳んで抱えて逃したり
上記の様な行動で現在戦っている猟兵が活躍出来るよう動かしていただければありがたいです

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 案内してくれた巨人に一言礼を言い、洞窟を飛び出し魔獣に向かい走り出した青年は月山・カムイ(絶影・f01363)。魔獣が周囲の無機物を変換する事で生み出した竜巻の群を見切り巻き込まれぬようにしてその本体へと駆け出す。
 そんな彼に魔獣は狙いを定め、その巨大な足を真上から叩きつけるようにして踏みつける。
 明らかにこちらに狙いを定めているそれは回避する時間はない――だが。
「音も無く――――その身に刻め」
 それが届く前、それはカムイの間合い。発動したユーベルコードは魔獣の足を数千万の斬撃により切り刻む。
 彼の手にした小太刀は当然魔獣に比せば針の如く矮小、あの巨体を支える頑強な足を斬り裂けるようなものではない。
 けれどそれでも、無数に重なれば巨大な刃にも似た斬撃となる。
 近づけば近づく程に切り刻まれ、脚が削がれるようにして削られていき、とうとう痛みに耐えきれなくなったかその脚が彼を避けるようにしてその真横を踏みつける。
 周辺の地形を破壊する一撃により隆起した地面、それを冷静に見切り隙間を縫うようにしてカムイは姿を隠す。
 まだまだ致命傷には遠い。だから援護を行いつつもう少し機を窺う。
 影のように疾い青年はこの魔獣を確実に狩るため、他の猟兵達の支援を行う為に駆け出した。

成功 🔵​🔵​🔴​

紬雁・紅葉
【風雷剣】

ええ、リィフさん…
還り叶わぬのであれば
疾く速く比良坂へ…
御鎮めします

羅刹紋を顕わに幽か笑み

天羽々斬を鞘祓い十握刃と都牟刈を顕現

残像忍び足で正面からゆるゆると接敵
射程に入り次第破魔雷火属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるか見切り
躱せるなら残像などで躱し
さもなくば破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で防ぐ
何れもカウンター破魔雷火属性衝撃波UCを以て範囲ごと薙ぎ払う

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

此処は何処のほと道じゃ
大海神のほと道じゃ
逝きは宵よい
還りは溟い

逝けど戻れぬ
逝かれませ 逝かれませ

御然らばです
去り罷りませ…

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


麻海・リィフ
【風雷剣】
アドリブ、即興連携歓迎

心あるとしても、この様はいっそ不憫…
姉君、我等の手で引導を…!

先制UC発動

残像空中浮遊ダッシュジャンプスライディングで即座に接敵

剣を回し念動衝撃波串刺しチャージで一気に突撃
二回攻撃で盾のフェイントを交え目など急所をスナイプし部位破壊を狙う

敵の攻撃は基本三種の盾で受け
念動衝撃波オーラ防御などを乗せて防ぐ
カウンター念動衝撃波シールドバッシュで範囲ごと吹き飛ばす

窮地の仲間は積極的にかばう

隕石も竜巻も無数の盾でかばい受け弾く

とどめなら限界突破した一突きを

心無ければ苦しかろう
心あれば哀しかろう
海に生まれ海に生きたなら
陸に暴れず海に還れ…っ!

奇跡叶うなら、水平線で逢おう…



 暴れ回る魔獣と猟兵達の戦いを、ようやく巨人に案内されるままに洞窟の出口に辿り着いた二人の女は見ていた。
「心あるとしても、この様はいっそ不憫……」
 かつてはこの島の海賊と共に戦う為に努力していたと聞く。それが暴力と破壊を振りまく様を、麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)は沈痛な表情で見ていた。
「姉君、我等の手で引導を……!」
 鎮痛、けれども決意を固めた表情のリィフに、
「ええ、リィフさん……還り叶わぬのであれば疾く速く比良坂へ……」
 そう返す紅葉のゆったりとした巫女服の下には既に羅刹紋が浮かび上がっている。
「御鎮めします」
 静かに幽かに微笑み、そう告げる紅葉の手には刃を露にした十握刃と顕現させた魂の具現たる黒曜石のような輝きの剣、それらを構え彼女はゆるりと、リィフは飛び跳ねるようにして洞窟を飛び出し魔獣の正面へと斬り込んでいく。
「雲か霞か、攻めるも受けるも……!」
 即座にリィフが起動したユーベルコードは盾を複製するためのもの。それにより彼女の周囲に現れたのは彼女の装備する機動浮遊攻防盾『雲霞』が七十五、念動力でバラバラに操作できる特性をも利用しつつリィフは跳躍、それらを踏み台にして魔獣の胴体へと一息に距離を詰める。
 無機物が変換された竜巻が空中の晴嵐騎士へと殺到するも、その周囲に展開された三種の盾が行く手を阻む。五角凧形が衝撃を返して相殺、極光の盾が輝きと共に竜巻を押し留めて僅かな取りこぼしも丸盾が食い止める。
 竜巻の群は時間をかければ突破してくるだろう、だがその前に機械剣が回転する。全てを抉り取るように先端を中心に回転するその刃は嵐を纏い、魔獣の中肢の中心を穿つ。掘り進むように突き進む刃は肉の抵抗をものともしない。血液が溢れだし魔獣が咆哮、その上半身ごと地面にたたきつけるように拳を振り下ろした。
 巨大な魔獣の前肢、暴風のような響きの咆哮と共に振り落とされたその一撃は物理的な巨きさだけで人間の数倍はある。
 防ぎ押し留める事は限りなく困難、そう見切った故に魔獣へと忍び寄っていた紅葉はゆらりと、残像を伴う独特の歩法でその範囲から逃れる。
 地形が砕かれ衝撃波が周囲に奔る中、その流れに逆らわぬよう流水のようにすり抜けていく紅葉。
 揺れた裾の下、独特な形状の羅刹紋は一層輝きを強め、そして紅葉は十握刃を構えると。
「山を断ち川を流し雲を割り野を薙ぐ剣……以て斬り祓い奉る!!」
 それを振るう。無尽蔵にも思える破魔と雷火の力を宿す無数の斬撃が振り下ろされた前肢のいたる箇所を切り刻んでゆく。
 魔獣の叫び、ダメージは大きい。だが莫大な生命力は倒れる事を許しはしない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リタ・デネット
まずは、皆の足を引っ張らないことを心がけるわ
そして情報をありがとう、どうかこれ以上怪我をしないようにね

洞窟を抜けて、魔獣の真下で箒に乗り上昇
まずは奇襲を仕掛けるつもり
UCを起動、足元から一直線に矢を飛ばすわ

それから魔獣の視界のあたりを空中浮遊することで
囮と牽制役を果たすつもり
同時にできるだけ呪文を長く唱えて
タイミングを見計らい再度UCを発動できれば

悲しいお話だけど
ここで倒さなければもっと悲しい話になってしまう
悲しいお話は嫌いよ、できればハッピーエンドがよかったわ

アドリブ、絡み、歓迎です



 バイオモンスターの海賊――このオクタゴン海賊団の副船長らしい彼に連れられセイレーンのリタは、やや高い位置にある出口から魔獣の様子を観察していた。
 高いとは言っても魔獣の中肢の少し上辺り、見上げれば怒り狂った魔獣の顔がそこにはあり、視線を落とせば丁度数多の盾を足場にして飛び跳ねている戦乙女のような騎士、そして虚を突くような奇妙な動き方の戦巫女の姿が見える。
「情報をありがとう、どうかこれ以上怪我をしないようにね」
 彼女達の攻撃の間にリタは副船長に礼を言い、下がって貰うようにお願いし、そして魔獣が拳を振り下ろした段階で洞窟から飛び出し低空を箒で飛行。
 地形が砕かれ岩の破片が跳ね上げられる。その影を渡りながらリタは魔獣の足元、痛みに彼女の出てきた洞窟の出口の高さまで下がった頭部の真下へと箒を操り移動して、
「海の娘が命じる、海の魔、水の魔、青の魔よ、この矢の一撃にのりたまえ」
 ユーベルコードを起動。水の精霊の力が収束し、矢の形を形成するとそれは一直線に魔獣の顎を真下から撃つ。
 相手の巨大さからか貫通までとはいかない。だがその一撃は気を惹くには十分だろう。向こうが動く前にリタは高度を急速に上げ、魔獣の巨大な眼に映るようにして上空へと舞い上がる。
 挑発しているような彼女に苛立ったのか、魔獣が低く唸ると空より無数の細かな隕石達が飛来する。小さいとはいえ速度の乗ったそれは人間に命中すれば風穴が空く程の破壊力を持つもの。
 空より降り雪ぐ破壊の雨をリタは必死に箒を操り避ける、避ける。一撃でも貰えばその時点で制御は怪しくなる。そうなればそこから一気に崩されてしまうだろう。
 魔獣の視線は此方に向いている。囮としての役割はこの状態でも十分果たせるだろう。
 空よりの破壊を箒を操り空を自在に浮遊リタは、静かに反撃のチャンスを窺っていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

サジー・パルザン
シンプルにどでかい奴ときたかぁ。
これを神々に供物としてくれてやる。

さぁ、照覧せよ!
UCを使用して、魔獣に正面からぶつかりにいくぜ!

かぁ、効くねぇ!ヴァイキングススケイルアーマーじゃなかったら死んでいたかもなぁ。でも、ここで負けちゃあ顔向けられねえのさ!

武器は使わねえ、正面からいってやるぜ。この剛腕(ルーンも使いながら)で捨て身の一撃を加えてやるぜ。おらぁ、ヴァイキングスラリアットだぜ!

はぁ、頭を集中して攻撃してやる!敵の多少の攻撃は喰らう覚悟はあるさ。殴ったらさらに殴り、殴られたら殴り返す。シンプルでわかりやすいだろう。それでいい!さぁ、張り倒してやるぜ!



 少しだけ時を遡り。
 サジーは船長である巨人ジョージと共に洞窟の出口へと辿り着き、魔獣の巨体を見上げていた。
「……どでかいなぁ」
 シンプルな巨体、技量だとかそういうものなど知った事かとばかりに生命力に溢れた魔獣。
「……怖いのか」
 僅かにサジーの体が震えているサジーを見、問いかける。無理もない、この魔獣より発される威圧感は尋常ではない。
 だが、サジーは首を振る。彼の震えは武者震い、これ程の力持つ獣ならば神々に捧げる供物としては十分すぎる。
 興奮に上気したヴァイキングの男は洞窟から一歩を踏み出す。丁度空ではセイレーンの少女が箒を必死に操り魔獣が降らせる隕石を回避しているそのタイミングで、
「さぁ、照覧せよ!」
 ユーベルコードを起動する為の言葉を口にし、その信仰と闘争を爆発させその身を魔獣と取っ組み合いが出来る程に巨大化させる。
 そしてセイレーンに気を取られている魔獣の横っ面に全力の右ストレートを叩き込む。急に出現した巨大な敵に対し、魔獣は驚いたように目を見開くも、即座にその凶暴性を以て右前肢を振り上げサジーに叩きつける。
 地形をも砕く強烈な一撃、それがサジーの胸に叩きつけられその衝撃で洞窟のある岩壁へと叩きつけられる。
「かぁ、効くねぇ!」
 しかしサジーはダメージなどないかのようにその巨体に見合わぬ身軽さで立ち上がり再びファイティングポーズをとる。
 革に金属を編み込んだ強靭な鎧が防いでくれなければ危なかったかもしれない。というよりも鎧越しに通ったダメージを考えると死んでいてもおかしくはない程の破壊力。
 寧ろ直撃を受けて立ち上れる方がおかしい程の痛みが体に響いているが、しかしここで倒れていては信仰する神々に顔向けなどで気はしない。
 巨大化した体に見合った歩幅で魔獣と距離を詰め、その顔面に拳を叩き込む。太腿に刻んだルーンを全開にし、その筋肉をしなやかかつ強靭にした彼の一撃は非常に重く、そして魔獣の反撃を上手く吸収し軽減。
 シンプルな真っ向からの殴り合い――恐るべき魔獣を力業で捻じ伏せんと、サジーは雄叫びを上げながら魔獣と拳のやり取りを交わしていく。

●魔獣の最期
 足手纏いにならぬように、リタはそう考えながら空を箒でひた駆ける。
 魔獣の注意は現れたサジーへと向いている。こちらに注意を向けていない、精度の甘い空よりの隕石を意志持つ魔法の箒は主に掠らせない。
 その上、地から空へと逆向きの流星のように登っていく矢と自在に飛び回る盾が防いでくれている。矢は紅葉の破魔弓より放たれしもの、傘のごとく守る数多の盾はリィフのそれだ。
 隕石と竜巻が自在に空中を飛び回る盾に防がれる間に、少しだけリタの思考に余裕が出来てふと考える。
 夢持つものが挑戦の末に命を落とす。それはとても哀しいお話だけれども、このなれの果てを倒さなければもっと無惨な物語になってしまうだろう。 ――リタは悲しいお話が嫌いだ。常夏の島の実家に訪れる人のお話を聞く事が趣味の彼女は、できる事ならばハッピーエンドを望んでいた。
 けれどもそうはならない。ならば、このお話を終わらせてしまう他にはない、そう決意している。

「おらぁ、ヴァイキングスラリアットだぜ!」
 真っ向からの殴り合い、ぐらりと傾いた魔獣の隙を見逃さず、強靭な首にサジーはその剛腕を駆けて力づくで引きずり倒す。魔獣は即座に起き上がろうとするが、後肢に力が入らない。ジード達が踊るように細かく傷を重ねてきたダメージが響き、脚がまともに動かなくなっていたのだ。
 そこに風のような青年が飛び込んでくる。
「少々遅れましたが援護に参りました」
 かつては一つの生命として生きていたオリーブという名の彼も、今や世界を侵す毒。隕石で破壊を振りまく害悪だ。
 その身を擲つようなカムイの特攻、だが勝算は当然ある。無数の斬撃奔る領域を周囲に展開しながら彼の眼は散々殴られる事でボロボロになった魔獣の傷口をしっかりととらえていた。
 ユーベルコードの刃が魔獣の傷口、そしてその周囲を縦横無尽に切り刻み起き上がろうとする魔獣の動きを阻む。
 そして二人に気を取られている間にリタは詠唱を続けていた。最初の奇襲のそれよりも強く、長く。詠唱時間に応じて破壊力を際限なく増すこのユーベルコードの本領は時間稼ぎをしてくれる誰かがいる時に発揮される。
 そして歌うような詠唱を区切り、無数の刃が魔獣を斬り裂いた瞬間にその魔力を解き放つ。海を思わせる青の水の矢は一瞬で魔獣の巨大な頭部、その中心を貫通した。
 だが、まだ魔獣は必死に起き上がろうとする。上半身を持ち上げ怒りの咆哮をあげ、隕石で周囲全てを薙ぎ払わんとする。
「……心無ければ苦しかろう、心あれば哀しかろう」
 かつては海賊となるためにメガリスの試練を受けた彼を想い、今の魔獣の姿を見てリィフは囁く。
 海に生まれ、海に生きようとした彼。ならば還る場所はこんな陸地ではなく、海であるべきだろう。
 そしてリィフが半壊した盾を足場に強く踏み込み空中を加速。飛行脚甲の圧縮空気で軌道を微調整する彼女の視線の先には起き上がろうとする魔獣前肢の間――上半身の胸へと真っ直ぐに加速し、その回転する機械刃を全身で押し込むようにして突きこんだ。
 その悲鳴の裏、羅刹の戦巫女が転んだ魔獣の背を静かに駆けあがっていた。
 死して再び舞い戻り破壊の限りを尽くすコンキスタドールを祓うのは巫女たる紅葉の為すべきこと。
 ――此処は何処のほと道じゃ、大海神のほと道じゃ――
 神へと奉ずる祝詞のような響きを帯びた言葉が、魔獣の背に登った紅葉により紡がれる。
「逝きは宵よい、還りは溟い――逝けど戻れぬ」
 十握刃をゆらりと構え、ユーベルコードを起動すれば、大蛇断の刃はこの巨獣にその本領を発揮する。
 逝かれませ、逝かれませ――
「――御然らばです」
 そして黒曜石の色彩の刃が深く、深く突き立てられる。
 それを仕舞いに魔獣の巨体、その上半身も島の大地へと轟音と共に崩れ落ち、横たわった。
「奇跡叶うなら、水平線で逢おう……」
 その向かいで囁いたリィフの声が、崩れゆく魔獣の肉体と共に風に溶けていった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 日常 『星海祭』

POW   :    海を祝おう。恵みを歓び、海と共に祝おう。

SPD   :    星を祝おう。光を歓び、星屑と共に遊ぼう。

WIZ   :    人を祝おう。生を歓び、共に在るものに感謝して。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●星と海に還る
 魔獣の体が崩れ去った後に残ったのは普通の人より大きな、けれども巨人よりは一回り小さな青年の骨。そして錐の形をしたメガリスが転がっていた。
 それを拾い上げ、敬虔な修道女がオリーブだったものの骸に祈りを捧げる。
 ぞろぞろと、魔獣達との戦闘に巻き込まれぬよう洞窟から見守っていた巨人とバイオモンスターの海賊団姿を現す。
 戦いが終わり、夕暮れも迫っている。コンキスタドールの巨人達も一人残らず撃破されたようで、不気味に感じるほどの静けさが島を覆っていた。

「――海賊の掟は果たされた。宴を開こう」
 静寂の中呟かれたその声は、洞窟より姿を現した船長であるジョージのもの。それに応えるようにオクタゴン海賊団の面々は鬨の声をあげる。
 ケジメをつけた彼らの弔い方は宴。哀しみ悼むのではなく楽しく送り出すために、一夜の宴を開くのだ。
 海の水底まで届く星の輝き満ちるその夜は奇しくも今日。本来この日の為に準備していた祭りの用意を宴の為に変える為に、コンキスタドールの侵略を退けた島の住人と負傷の少ない海賊達は慌ただしく動き出す。
 町は巨人達に踏み荒らされているけれどもまあ、頑張れば何とか形にはなるだろう。
 激戦を潜り抜けた猟兵達と傷だらけの海賊達は一時傷の治療と休息を挟む事となった。

 そして、夜が来る。
 海辺の町は侵略で割と酷い事になっている所もあるけれども、人々の補修の甲斐あって目立たぬように隠れている。
 そして明かり集まる街の中心、そして海まで続く大きな道にはささやかな屋台が並んでいる。
 あまり派手な技巧を凝らしたようなものはないけれども基本サイズが大きなバイオモンスターや巨人基準の量で、コンキスタドール達から隠していた島の恵みと海の幸を贅沢に使った美味は猟兵達も満足させるだろう。
 そして海岸に向かえば満天の星々とそれを映し出す鏡面のような凪いだ海が広がっている。
 明かりは最小限、空と海の境界すら失ったようなこの光景の条件が揃うのは年に一度きり。
 そんな中、海に体を浸している住民や海賊が数多く居た。
 ――この島で生まれ育った者は、いずれ海に還る。海は穢れを雪ぎ、役目を終えたものと共に彼方へと流し連れ去っていくのだ。
 星と海が会する幻想的な光景の中、そう副船長の男は猟兵に伝承を語る。
 特に今日はその力が強まる日、一年の穢れを落とす為に人々は海にその身を浸すのだと。
 海は少々冷たいけれども望むのならそれに加わるのもいいかもしれない。

 何にせよ、コンキスタドールに荒らされ救われた島をどのように楽しむかは猟兵次第。
 夜は存外長いのだから。
紬雁・紅葉
波間の禊とは…海人らしい善き習わしです
ならば僅かながら、花を添えましょう

羅刹紋を顕わに微笑み

手名椎・足名椎を携え、忍び足で入水
礼儀作法降霊にて海神と交信
大海神に礼…

徐に抜剣、破魔除霊残像薙ぎ払いダンスUC…羅刹の神楽にて二刀を円弧に振るい舞う

忍び足の足さばきで波間に脚を切り込み、波に揺蕩うようなのに全く体幹が揺らがない

大海神よ
総ての母よ
剣の巫女が事申し賜う

過去の悔しみ悲しみを
背負いし数多の骸たち
海に生まれ海に生きた
数多の命の残響が
今波間から旅立ちます

大海神よ、総ての母よ
波祓い給う海清め給う
畏み畏み言申し賜う…

波に濡れても動じず舞い続ける

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※



 精一杯の灯り輝く街並みの雰囲気は、別の世界で例えるなら盆の祀り。
 元々ヒーローズアースより落ちてきたらしいこの島にしては少し毛色の異なる祭りだけど、紅葉にとっては寧ろ馴染み深く感じている。
(「波間の禊とは……海人らしい善き習わしです」)
 ならば、そこに僅かながら花を添えるのも巫女としての在り方の一つだろう。
 穏やかに波打ち寄せる砂浜に到着した彼女が携えるは神木より鍛刀された二振りの妖刀、納刀したままに膝まで浸かる位置まで海を静かにかき分けて進む。
 周囲には禊の為に海へと身を浸らせるこの島の大きな住人達もいるけれども彼女の周囲は特に静か、清浄なる気配が漂っていた。
 そしてその身に宿した独特な形状の羅刹紋を露にして穏やかに微笑むと、この海の海神へと意識を集中させる。
 神と交信する為の作法はもしかしたら彼女の世界のものとは違うかもしれないが、特に悪い気配は感じない為礼儀を尽くそうとする意志は伝わっているのだろう。
 そして双刀を静かに引き抜き、羅刹の神楽を舞う。緩やかな円弧を描き振るわれる妖刀は魔を祓うもの、波の隙間を切るような足運びで秘伝の神楽を舞う彼女は波に揺蕩うようでいてその芯は決して揺らがない。
 ――大海神よ、総ての母よ、剣の巫女が事申し賜う。
 唇から祝詞が紡がれる。
 ――過去の悔しみ悲しみを、背負いし数多の骸たち。
 星々煌めく夜の海、穏やかに波を受け、或いは跳ね上げて神楽を舞う紅葉の姿はこの海の海神と対話するように神秘的でいて。
 ――海に生まれ海に生きた 数多の命の残響が、今波間から旅立ちます――
 腕を振るい刀身が波を斬り裂き飛沫を空へと巻き上げる。それは海岸の僅かな灯火の光を受けて星々にも似た煌きを周囲に跳ね返す。
 ――大海神よ、総ての母よ、波祓い給う海清め給う、畏み畏み言申し賜う……
 周囲の人々もいつしか言葉もなく、その神秘的な舞に目を奪われていて。
 それを意に介する事もなく、紅葉は只管海神へと奉ずる為に集中して舞い続ける。
 その身が疲れ果て交信を終えるか、夜が明け祀りが終わるが先か。
 いずれにせよ、この島を去るべき魂は正しく海へと還るのだと。その舞を目にした住人達は確信に近い感情を抱いたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

御狐・稲見之守(サポート)
 100歳超(実年齢秘密) 妖狐の悪霊✕陰陽師 
 口調「ワシ、~殿、ゾ、~んじゃ、じゃ、じゃナ、かナ?」

 荒ぶる力を揮うカミにして、魂を啜る獣、そして幻を繰る妖狐、御狐稲見之守じゃ。
 カミを求め助けを願う声を聞き届けるが我が務め。ヒトの道理で叶わぬならばカミの道理を通してみせよう…なんてナ。

 天変地異を起こす[荒魂顕現]に、[眩惑の術]で幻覚を見せて動きを封じたり、[山彦符][万象変幻]で敵のUCに対抗したりするんじゃ。無論、[狐火]は妖狐の嗜みじゃナ。
 他にも[式神符]で対象を追跡したり〈催眠術〉で情報収集したりと色々出来るゆえ何卒よしなに。



 夜も深くなる中、黒き狐耳と狐の尾を揺らし祭りの街並みを歩くのは御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)。
 左を見ても右を見てもバイオモンスターや巨人、つまりは大きな人々ばかりだ。走り回っている子供達も小柄な稲見之守より背が高い位。
 神を呼ぶ声をこの島から感じた彼女だけれども島を襲う脅威は既に去っていて、それでもまだ感じ取れる声は海に向いていてきっと神違い。
 話を聞いた限りどことなく彼女の故郷世界に似た印象の伝承であるけれども、祭りの内容からして今は忙しそう。特に自分の来歴を考えるならば触らぬ神に祟りなし、と彼女は街の中をゆっくりと巡っていた。
 祭りと言えば屋台、島の果物を絞ったジュースを一つ頂けば狐耳がぴこんと跳ねる爽やかな甘みが口に広がる。豊穣を司るカミに祀り上げられた彼女も満足する程の味わいだ。
(「しかしちょっとばかり多くないかナ?」)
 量は住民基準だからちょっとばかり彼女には多いが、まあゆっくりと飲めばよかろうと街を歩き、ボロボロになりながらも活気を取り戻そうとする人々や街並を眺めていく。
 時折腰を落ち着けてジュースを飲み、そして飲み干した辺りで街外れの森へと辿り着く。
 巨人のコンキスタドール達に蹂躙された痕も無惨に木々が薙ぎ倒され邪気を帯びているその光景に、稲見之守はむう、と思案する。
 ――痛めつけられた島が元の姿を戻すには時間もかかるだろう。人の心も、島の環境も。
(「……少々勝手は違うがナ」)
 豊穣を司るカミである稲見之守、その力がこの地で上手く働くかは分からないけれども桃木剣を抜き、痛めつけられた樹々を覆う邪気をゆるりと祓っていく。
 先程のジュースを供物、というには少々不足かもしれないが、人の道理ではどうしようもない事をカミの道理で通すのもまた一興。
 静かな森の中、一人浄めていく妖狐の姿を満天の星だけが空から見下ろしていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

チル・スケイル(サポート)
※これはおまかせプレイングです

「皆さん、よろしくお願いします(お辞儀)」
「…(仕事の時間)」

竜派ドラゴニアンのクールな女性です。普段の口調は『私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?』誰にでも礼儀正しく接します
戦闘中は 『私、あなた、~さん、言い捨て』不要な発言はしません

戦闘スタイルは魔法による射撃が主体。氷の魔法を操りますが、それ以外の属性は使いません

侮辱や暴言、報酬の踏み倒しなど、敬意に欠ける行為を嫌います

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
あと寿司が大好きです

あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 そしてお祭りの中を氷のような印象の竜人が一人歩いていた。
 纏う氷のようなローブの下に見える鱗は白雪のよう、そんな彼女の名はチル・スケイル(氷鱗・f27327)、グリードオーシャンという少々慣れぬ場所だけれども、訪れたからにはこの場所を楽しむのも悪くはないだろう。
 屋台――少しだけサムライエンパイアの雰囲気を感じる店々の主は巨人とバイオモンスターばかり、というよりこの島の住民の殆どがそうである。
 竜人であるチルには皆見上げる程に大きいけども、皆いい人ばかり。親切に島の事について教えてくれていた。
 その話の中でチルが興味を惹かれたお店が一つ。普段のクールなテンションを崩さぬように落ち着いて、けれども足取りは少しだけ早く。
「……ここ、ですね」
 灯りに照らされた道を歩き辿り着いたのはスシのお店。何を隠そう、チルはスシに目がない。宇宙技術で保管されたスシを携帯食料として持ち歩く位に好物なのだ。
 バイオモンスターの店主にオススメを聞けば、この島では珍しいドラゴニアンの客という事でとっておきのネタをサービスしてくれた。
 島という事で海の幸はどれも新鮮、コンキスタドールの襲撃のあと近海で頑張って捕ってきたとのことだ。
 サイズは一回り大きいけれどもそれ以外の見た目は彼女の愛するスシそのもの。
 色々と種類を握ってくれた中、チルは近くの食事用の席に座るとまずよく脂の乗っていそうな一つを口に放り込む。
「……美味しいです」
 携帯食料のスシもあるけれども、やはり握りたては格別だ。はやるな、はやるなと自制しつつ一つ一つを味わいながら食べ進め、気づけば全て食べきっていた。
 満腹感を感じながら、彼女は街を見渡す。
 所々傷ついているけれど、人々はみな前向きに見える。この人達ならきっと遠くないうちに元の生活を取り戻せるだろうと信じられるくらいに。
 そう思考しつつ、チルは静かに夜の街の宴の雰囲気を楽しみゆっくりと時を過ごしたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

麻海・リィフ
アドリブ、即興連携歓迎

徐にUCを駆使し高く飛翔
そのまま海の方へ飛ぶ

星空の海って、こんなに光るのね…
空の星と海の反射光でまるで宇宙みたい…!

空中浮遊ダッシュスライディングで背の光翼の光をスライドさせ
下から見ると流れ星のように魅せる


そして沖の方にまっすく飛ぶ

オリーブ…平和を好む女の子みたいな名前だけど、海を往く海賊だったのよね
富を望む者だったのか、未知に挑む者だったのか、それは分からないけれど
星の海、空の果て、水平線の向こう…
この翼で、光の海へ連れ出してあげる

ギリギリ島が見える海上で静止

空と海は、水平線の向こうで繋がってる
この光に乗って、海へ還りなさい…


えっと…帰りはあっちでいいのよね…?
第六感



 そして海へと転じ。
 麻海・リィフ(晴嵐騎士・f23910)は星空を飛翔していた。【万能気流高速機動・翔嵐】という名のユーベルコードを起動した彼女の纏う装備は空中での高速機動に適した形態に変形している。
 気分よく背の光翼の出力を調整し光をスライドさせれば、それは海岸から見れば妖精のようにも空を切り裂く流星のようにも見えるだろう。
 一通り海岸付近を飛び回った彼女が次に向かう先は――沖。
 島から相当離れれば島々を隔てる異常な嵐が襲い掛かってくるからそれだけは気を付ける事にして、彼女は凪いだ海面に映り込んだ星空に見入っていた。
(「星空の海って、こんなに光るのね……」)
 空は満天の星空、海は海底まで透かして見える程に澄んでいて、海底は星々の光に照らされ真夜中なのに思った以上に明るく見える。
 何よりもここには光を妨げるものが殆どない。巨大な鉄甲船であるならその船体が邪魔になって現実に引き戻すのだろうけれども、ほぼその身一つで空を翔ける今のリィフに遮るものもなく、全周に星々が輝くさまはまるで宇宙空間を遊泳しているかのよう。
 そんな星空にサンドされた空域で、リィフは今回の事件の発端となったオリーブという名の海賊に想いを巡らせる。
 平和を好む女の子のような名の彼は、魔獣討伐後に副船長に聞いた話では良くも悪くも勇気あるバイオモンスターの青年だったらしい。
 海賊見習いとしてコンキスタドールと戦い、本格的に海を往く一角の海賊になる為挑んだメガリスの試練を乗り越えていればどのようになったのかは分からない。
 富を奪うものか未知に挑むものになったのか――だが、そうはならなかった。
 だからリィフは光の翼を広げ、洋上を飛翔する。あの八角星の島からどこまでも広がる星の海、空の果て、水平線の向こう――光の海へと彼を導くように。
 そして島の灯りも水平線に辛うじて見える程度の距離で、リィフは静止し祈る。彼女の視線の先には夜の終わりを告げる暁の空の色が映っている。
(「空と海は、水平線の向こうで繋がってる。この光に乗って、海へ還りなさい……」)
 日の出の光に向け、彼女は夢を叶えられなかった一人の青年の冥福を祈った。
 そして長い祈りを終えれば、朝日が海を照らしていて夜の闇と星々の輝きもかき消され薄らと残るばかり。水平線上の島の灯りももう見えなくなっていた。
「……帰りはあっちでいいのよね」
 ちょっとだけ不安に思いつつ、安全だと感覚が囁く方角に向かい彼女は白き補助翼を羽ばたかせたのであった。

 そして今年の星と海の邂逅が終わる。
 多くの魂が穢れを濯がれ、海へと還っていった。
 役目を終えた魂はまた正しい形で巡ってくる。そう、オクタゴン島の人々は願っていた。
 コンキスタドールによる傷痕は深く、癒されるには時間がかかる。夜が明ければその現実と向き合い元の暮らしに戻るための戦いが始まる。
 けれど人々の表情は前向きだ。それが生者の役目なのだから。
 そしてそんな人々を見届けた猟兵達を乗せた鉄甲船は、次なる冒険に向けて港を発ったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月28日


挿絵イラスト