迷宮災厄戦⑱-18~スーパー痛ポエム大戦~
●オリジン、ポエム(某ラジオのようなSEと共に)
ぐるぐるぺったんぺったんたん。
おなかがすいたよぐるぺったん。
アリスのステーキたべたいな。
とろけるようなやわらかおにく、とってもジューシーじゅーわじゅわ☆
ぐるぐるかららんからかららん。
のどがかわいたよぐるかららん。
アリスのジュースのみたいな。
まっかなまっかなおいしいジュース、とっても喉がうるるんるん☆
ここはアリスのラビリンス。
おっきなおっきなわたしのおうち。
だけどおなかはぐるぺったん。
だけどのどはぐるかららん。
いぇーがーいっぱいうごけない。
おなかがすいたよぐるぺったん。
のどがかわいたよぐるかららん。
みんなミキサーにかけちゃおう。
いぇーがースムージーのできあがり♪
「ふっ……我ながら渾身の出来だ。これなら忌々しい猟兵共も手も足も出まい……!!」
汗を拭うオウガ・オリジン。
目の前には自らのイマジネーションを総動員させたワケのわからない文字れt――げふんげふん、とってもファンシーなポエム。
「心臓を切り離してもダメ古傷を抉ってもダメ踊らないと死ぬ仕様にしてもダメ分身してもダメ猟書家に変じてもダメ、何をやってもダメとかふざけるなよ猟兵共ォ!!!!!」
それは今現在に至るまでの切実な叫び。
まあ、そらそんだけパワーアップされてバリエーション増えたらどこかしこに猟兵たちは追いかけますわよオリジンさん。
「だが!!!だがこれなら決して猟兵共も太刀打ちできるまい……!!故にわたしはこの渾身のポエムを作り上げた!!
ああ、痛い。自分で言うのも何だがとてつもなく痛い!心情をちょっと意味ない文字の羅列っぽくするだけでこうも痛くなるとは流石のわたしも予想外だ!!
だが人は羞恥心というモノを決して無視できない愚かな生物よ。わたしのこの意味不明ポエムに勝てるモノを作れる奴はおるまいて……くくく……あはははははは!あっはははははははははは!!!!!!!」
早くも勝ちが決まったかのようにオウガ・オリジンは高笑いを上げた――。
●Q.この手の予知は何度目ですか?A.3回目。
「……なぁ―――――んで俺こんな内容ばっか予知すんのかなあ―――……」
予知の内容を猟兵たちに説明した後、地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)はがっくりと項垂れた。
最初に予知したカクリヨファンタズムの山の大量発生(パワーワード)、ゆうとろどきの森に発生したご家庭の天敵の足が生えた黄金花。
そこにオウガ・オリジンが自らの現実改変ユーベルコードで作り上げた『想像力の国』で『最高に痛いポエム』を作り猟兵たちを待ち受けるというものが追加されてしまったのである……。
最早心が虚無になったかのような顔をする凌牙、 内容を聞いた猟兵たちも「うわあ……」という顔をする者もいればあまりにもの痛さにうっ、と胸を抑える者もいる。
――いや、多分胸抑えてる人たち見に覚えがありますね???
「まあ、つーワケだ。オウガ・オリジンの作ったこのポエムを上回る『最高に痛いポエム』を作って奴をぶっ飛ばしてくれ。
幸いにも『想像力の国』のイマジネーションパワーは俺ら猟兵にも適応される。より想像力を働かせた方の勝ちだ。
……うん、わかる!わかるよ!?めちゃくちゃわかるよ胸が苦しいよな!!恥ずかしさで後で思い出したらいっそのこと殺してくれって思うだろうな!!!
でも世界の危機な上にその世界の危機を齎そうとしてる親玉がこんなことやりやがったから仕方ねえんだよ!!!俺だってこんな予知したくなかったッ!!!!!」
一番最後の言葉がとても切実である。
あまりにも切実すぎて流石に同情を禁じえない猟兵たちもいるかもしれないしそうじゃないかもしれない。
「そもそもオウガ・オリジンがこんな発想に至らなかったらお前らも俺もこんななんとも言えない想いをする羽目にならなかったワケだ。
つまり全部あいつが悪い!!!って開き直って痛いポエム投げてぶっ飛ばすって考えるのが一番楽だと思う。うん……暫く忘れられないかもだけどさ……。
胃薬みんなの分用意しとくから、どうか頑張ってくれ。アリスラビリンスを救う為に!」
頼む、と両手を合わせて凌牙は転移陣を開き、勇気ある猟兵たちを送り出していった。
今、ここに最強の痛ポエム決戦が幕を開ける――!
御巫咲絢
実はポエム初めて書きました。難しいな!?
こんにちはこんばんはあるいはおはようございます、初めましての人は初めまして新米MSの御巫咲絢(みかなぎさーや)です。
当シナリオをご閲覧頂きありがとうございます!初めての方はお手数ですがMSページをご覧頂いた上で以下にお目通しをお願い致します。
戦争も残り10日を切りましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。くれぐれもリアルを大事にした上で戦争しましょうね、御巫はマイルームのクーラーを18度に下げてぶん回しても昼間は西日のせいでちっとも涼しくなりません。畜生。
というワケで現在執筆中の⑱-2とは別に進行速度早めでお送りする戦争シナリオ7本目をお届けします。
このシナリオはトンチキシナリオです!!!!!!(警告)
オウガ・オリジンが何を考えたのか"さいきょうのイマジンモンスター"ではなく"最強の痛ポエム"を作って猟兵たちを迎え撃とうとしています。
いや、ある意味イマジンモンスターですけどね最強痛ポエムって。
『想像力の国』のイマジネーションパワーのせいにして皆さんだけの"最強の痛ポエム"を作ってオウガ・オリジンを撃破してください。
●プレイングボーナス
さいきょうの存在に変身する。
このシナリオでは"最強の痛ポエム"を書くことによりさいきょうの存在と化すと思ってください。オウガ・オリジンの想像力を上回ったその瞬間こそが皆さんのさいきょうの瞬間です。
●プレイング受付について
承認が下り次第プレイング受付開始致しますが、今回は🔵が成功数に達すると判断した時点で受付を即締め切ります。
不採用の可能性もございますので予めご了承の上プレイングを投げて頂きますようお願い致します。
それでは、皆様の最強なプレイングをお待ち致しております!
第1章 ボス戦
『『オウガ・オリジン』とイマジンモンスター』
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POW : イマジンモンスター・ギガンティック
【現実改変ユーベルコード】を使用する事で、【全身からオウガ達の頭部】を生やした、自身の身長の3倍の【イマジンモンスター】に変身する。
SPD : イマジンモンスター・スピード
【現実改変ユーベルコードを使用する】事で【イマジンモンスター】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : イマジンモンスター・ディフェンス
対象の攻撃を軽減する【イマジンモンスター】に変身しつつ、【身体から溢れ出すトランプ】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:飴茶屋
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ネーヴェ・ノアイユ
何なのでしょうこの状況は……。最近見つかりました悪夢の世界より悪夢してません……?
と、とりあえずポエムを読めばいいのです……。よね?
おくちのなかでとろけるきみはスイート
やさしくひろがるミルクのうみ
そこにおぼれるわたしはプリンセス
あぁ……どうしてこんなにいとしいの
ここうをつらぬくあなたのすがた
まるでせつげんをはしるホワイトウルフね
おねがいどうかわたしをつれさって?
あまいあなたとのバニラなとうひこうへ
読み終えたら全てがバニラアイスにて出来たお姫様状態になります。
そして……。リボンに魔力溜めしていた魔力全てと私の魔力全てを乗せた一撃をオリジン様へと放ちます。
オリジン様の……。オリジン様のばかぁぁぁ!
●バニラアイスのプリンセス
「……何なのでしょう、この状況は……」
ネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)は目の前に広がる光景を信じられない、といったような表情をしていた。
顔が真っ白通り越して真っ青である。そこまで引いちゃいます?
「ふふっ、アリスがわざわざやってくるとは……わたしの腹の足しになりにでもきたのか?殊勝な心がけは褒めてやろう」
痛々しいポエムをでかでかと前に出しながら勝ち誇った顔でオウガ・オリジンは手招きしている。
間違いなく「食ってやるからはようこい」と言っている……いくら自分をアリスにした元凶とはいえこんな姿は見たくなかったとネーヴェは心底思った。
まあそりゃ目の前にそんなめっちゃ痛いポエムを見せつけながら勝ち誇った顔してる敵の親玉とか誰だって見たくないでしょうよ。
「(最近見つかりました悪夢の世界より悪夢してません……??)」
言ってはいけない。というかあの悪夢の世界とはまた悪夢の路線が違うので一緒くたにするとあの悪夢の世界が可哀想な気がする。
オウガ・オリジンは尚もポエムを堂々と見せつけてくるので心底やめて欲しいとネーヴェは願った。
お願いだからその痛々しいポエムを近づけないで欲しい、だが恐らく自分のポエムをぶつけなければダメージは全く与えられないこともわかる。
「……と、とりあえずポエムを読めばいいのです…………よね?」
「ふっ、読めるものなら読んでみるがいい。この私の最高にて至極痛烈なポエムに敵うモノを作れるというのならな……!」
さっきからずっと勝ち誇った感じのオウガ・オリジン。開き直って至極痛烈とまで言う様は確かに見ていて痛々しい、胸がめちゃくちゃ痛くなるので勘弁して欲しい。
別の意味で息ができなくなりそうだ。
ごくりと唾を飲み込み、ネーヴェは覚悟を決めてポエムを綴る――!!
――ネーヴェ、ポエム(某ラジオ風SEと共に)
おくちのなかでとろけるきみはスイート
やさしくひろがるミルクのうみ
そこにおぼれるわたしはプリンセス
あぁ……どうしてこんなにいとしいの
ここうをつらぬくあなたのすがた
まるでせつげんをはしるホワイトウルフね
おねがいどうかわたしをつれさって?
あまいあなたとのバニラなとうひこうへ
「…………」
読み終えたネーヴェはぷるぷると身体を震わせる。
恥ずかしい、ああ恥ずかしい!自分の中の全血液と水分が沸騰しそうなぐらいに恥ずかしい……!と顔を覆う。
「ぐっ……あ、甘い……!!全体的に何というかものすごく、あ、甘い……だとォッ……!!!バニラアイス一つでこんな甘痛いポエムを作り上げるだなんて……そんなバカな……!!」
オウガ・オリジンは胸を抑えて苦しみ出す!
おのれ、わたしに喰われるアリスの分際でとか何とかぶつぶつ言いながら胸を抑えてその甘さに悶え苦しむその姿を見てネーヴェはますます顔が真っ赤に。
だがしかし、彼女の攻撃はこれだけではなかった――!
「なっ、何だと……!!」
オウガ・オリジンは驚きに目を見張る――いや目どこですか?とは言ってはいけない――。
ネーヴェのその甘い甘いバニラアイスのようなポエムが想像力の国のイマジネーションパワーを激しく励起させ、彼女に新たな力を与えたのだ!
その衣装も装飾も、何もかもが全てバニラアイスで作られたドレスを身にまとい、顔を真っ赤にするネーヴェ。
ぷるぷると震える手を大きなリボンへと伸ばし、するりと解く。
このリボンはネーヴェが魔術を使用するに辺り魔力を大量に貯蔵しておくことで様々な運用を行う為の外付けデバイスとして機能しているものだ。
解くことによってどうなるか、それ即ち今まで溜め込んだ全ての魔力が解き放たれることになる――!
「オリジン様の……」
吹雪が激しく吹き荒れ、巨大な氷の拳を作り上げる。
――でかい。その拳のでかさ、最早説明不要な程の規模。
そう、小さな家一つは簡単にへしゃげさせることができる程の拳を作り上げる程の魔力をこのリボンは今まで溜めていた……!
オウガ・オリジンも嘘やろ、って顔をして自分の真上に座する拳を見上げる――いや表情どうやったらわかんの?というのは禁則事項です――。
「オリジン様の……バカぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!」
乙女の羞恥心を刺激された怒りはいかばかりか。
その日、想像力の国には小さな家一つは余裕ですっぽり収められるであろう程のクレーターができあがった……
大成功
🔵🔵🔵
ベルベナ・ラウンドディー
私の一日は3秒に1度、君のツイにF5でキスをして始まり
私の一日は3秒に1度、君のツイにF5でキスをして終わる
結ばれる運命 DAKARA 言葉のナイフさえ愛の黙示録
涙さえも LALALA 蕩けるEDENの快楽
隠さないで 鍵を開けて
猟色のハーモニー
君のLOCKに駆け付けるのさ ロンリーソルジャー
ブラインドずらせば 濡れる瞳の先に僕が待ち伏せる
怯えないで 逃げないで
曝け出す歪みのストーキング
僕のNOCKに泣き出すのさ 靴の履きかけのシンデレラ
言葉は要らない 乗越えるモラルの壁の先で溺れればいい
僕は 歪みの国の 愛の猟兵
(訳:SNSでストーカーした男が女性宅に侵入するまでの経緯)
使用技能:精神攻撃で
●歪みの国の愛の猟兵
「ぐぅ……おのれ、猟兵共……羞恥心にぐらい素直に従えば良いものを……っ!!何でみんなして精神攻撃に逆らおうとするのだ!!自殺行為が好きなドマゾヒストの集まりか!?」
壁を殴りつけて散々な言い様。
だがその自殺行為はオウガ・オリジン本人もなので偉そうなことは言えないと思われる。
だってそんな痛ポエム書いちゃったんだもん人のこと言えないでしょ、羞恥心に従ってもよかったんですよ。
「ではオウガ・オリジン。覚悟はできましたか」
「何ッもう新手だとッ!?」
背後からかかる声にびっくりして振り向けば、そこにはこの痛ポエム大戦の二番手を仕ったベルベナ・ラウンドディー(berbenah·∂・f07708)が堂々と立っていた。
既にユーベルコードを発動し、限界まで気合と殺気を高めた結果足元の地面が粉々に砕けている。
その姿を見てオウガ・オリジンは背筋に寒気を走らせた。
「ば、バカな……この世界で最も強く最も尊いこのわたしが、恐れを感じて寒気を走らせるだと……ッ!?」
「最高の痛ポエムを書け、とのことでしたので。最高に痛くかつ恐ろしいモノを用意しましたよ。私ですら流石にぞわっとした程のものをね――!」
ごくりとオウガ・オリジンは唾を飲み込む――いや口どこやねんっていうツッコミはなしだっつってんだろ――。
すぅ、と息を吸い、何故か前奏伴奏を挟んでからベルベナの渾身の痛ポエムが今、読み上げられる……!
私の一日は3秒に1度、君のツイにF5でキスをして始まり
私の一日は3秒に1度、君のツイにF5でキスをして終わる
結ばれる運命 DAKARA 言葉のナイフさえ愛の黙示録
涙さえも LALALA 蕩けるEDENの快楽
「ぐはぁああああああああ―――――――ッッ!!!!!?」
最初の4行で既にオウガ・オリジンの精神にダイレクトアタック!CRITICAL HIT!!
何故ならこの『想像力の国』の持つイマジネーションパワーによりベルベナのその痛ポエムの内容が如実に再現された映像が映し出されたからである!
どのような内容かというと、某SNSのアカウントを文字通り3秒に一度は更新してひとつひとつにねちっこく、それはまあねちっこく返信を送っている光景……文字にするだけで恐ろしい。
しかもはっきり拒否られても勘違いする挙げ句ブロックされたらアカウント新調するまでもきっちりついてきている始末。流石に最も尊く最も強いと自称するオウガ・オリジンでもドン引き大ダメージ間違いなしだった!!
尚ベルベナはそんな様子を一切気にも留めずに読み上げ――否、歌い続ける。
隠さないで 鍵を開けて
猟色のハーモニー
君のLOCKに駆け付けるのさ ロンリーソルジャー
ブラインドずらせば 濡れる瞳の先に僕が待ち伏せる
怯えないで 逃げないで
曝け出す歪みのストーキング
僕のNOCKに泣き出すのさ 靴の履きかけのシンデレラ
言葉は要らない 乗越えるモラルの壁の先で溺れればいい
僕は 歪みの国の 愛の猟兵
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛や゛め゛ろ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!!!!」
最早少女とは思えない断末魔の如き悲鳴を上げて蹲るオウガ・オリジンである。
ポエムを歌い上げられる度に映った光景はこうである。
1.アカウント元と思われる女性の自宅に訪れた男が呼び鈴を鳴らす。
2.ドアスコープを男がガン見し、女性の視線と交差。
3.女性はすぐに部屋の奥へと逃げようとするが、男はこっそり(ここ重要)作っていた合鍵で鍵を開けていた。
4.悲鳴を上げて助けを求めようとする女性に近寄る男。
5.ここで動画は暗転し砂嵐る――
ベルベナの痛ポエム――それは、SNSでストーカーをしていた男がストーカー相手の女性宅に侵入するまでの経緯をポエムに認めたものだったのだ……!
他の猟兵もCRITICAL HIT!!からのOVER KILL!!も間違いなしの別方向で最高に痛いポエムにオウガ・オリジンは手も足も出ずその精神に深いダメージを受けて丸まったままである。
ユーベルコードにより強化が施されたベルベナの精神攻撃スキルに痛ポエムが合わさったこのポエム、まさに最強――否、最凶である。
今ここに立っているのが彼一人でよかった。本当によかった。このポエムによる攻撃は、あまりにも諸刃の刃すぎる……!
「……手応えは上々といったところですね。あとは他の猟兵たちに任せましょう」
ユーベルコードの代償により疲労がかなり溜まっているのもあり、ベルベナは足早にグリモアベースに戻っていった。
……これ報告書どう書けってんだよ!!!!!と、後にグリモア猟兵が頭を抱えたとかどうとか。
ただ間違いなく言えることは、戦果としては最高に素晴らしいモノを収めたのは確かだということだ――
大成功
🔵🔵🔵
稷沈・リプス
アドリブ歓迎っす。
自称人間。
オリジン、自分で自分の首を絞めてるっすね…。
で、ここはポエム。ポエムっすか。
黒き蛇よ呪いの大蛇(おおへび)
原初の水、混沌より出し大蛇よ
そこそ蝕の化身
解き放つな、その大蛇
大蛇、綱で戒めよ
その綱緩ませるな
されど解き放たれる大蛇
自由なる大蛇、蝕の化身
蝕よ日を食め月を食め
飲めよ光、全てを食め飲め
闇で満たせよこの世界全て
全て闇で閉ざしてしまえ
闇で覆ってしまえ覆ってしまえ
新たな育む太陽、生まれ出づるまで
新たな見守る月、生まれ出づるまで
こんなもんっすかねー。
え?これ、元ネタ俺の知ってる神話っすよ。まさか、ここで使うとは…。
大丈夫大丈夫、大蛇は怒らないっす。
※本人の神話です。
●蝕の化身、混沌より出し大蛇
「うわあ~……オリジン、自分で自分の首を絞めてるっすね」
先程の最凶ポエムのダメージから抜け出せず、丸まっているオウガ・オリジンを見ての稷沈・リプス(明を食らう者・f27495)の第一声がこれであった。
全 く も っ て そ の 通 り で あ る 。
何で痛ポエムなら猟兵が動かないと思ったのか、そう思ってこの想像力の国を作り上げた結果がこの有様(先程の最凶ポエムまでの過程)である。
先程までの勢いはどこへ行ったのだろうかというぐらいに大人しい。もしかしなくとも既に虫の息なのでは?と思わなくもない。
「おのれ……お゛の゛れ゛ぇ゛……何故だ、何故だ猟兵……貴様ら羞恥心というものがないのか……!!!!」
「いやあ~その言葉そっくりそのままお返しするっすよ?」
「うぐゥーッ!!」
見事に言葉の刃が反射されてオウガ・オリジンにぐさりと突き刺さった!
確かにまず最初に羞恥心というものを投げ捨てたのはそっちである。
「う、うるさい!うるさいうるさい!貴様、ポエムが書けぬからと言葉で言いくるめようとしているな!?無駄に決まっているだろう!
ここはわたしの現実改変ユーベルコードが作り上げた国だ!ポエムを書かねばわたしに一撃を見舞うことは不可能と覚えよッ!!」
※ただし精神的ダメージは除きます。
「んー、ポエム。ポエムっすか……」
リプスは首を捻りながらつらつらつらとポエムを書き連ね始める。
黒き蛇よ呪いの大蛇(おおへび)
原初の水、混沌より出し大蛇よ
そこそ蝕の化身
解き放つな、その大蛇
大蛇、綱で戒めよ
その綱緩ませるな
されど解き放たれる大蛇
自由なる大蛇、蝕の化身
蝕よ日を食め月を食め
飲めよ光、全てを食め飲め
闇で満たせよこの世界全て
全て闇で閉ざしてしまえ
闇で覆ってしまえ覆ってしまえ
新たな育む太陽、生まれ出づるまで
新たな見守る月、生まれ出づるまで
「こんなもんっすかねー」
「 」
と軽くコメントするリプスに対しオウガ・オリジンはあんぐりと口を開ける――もちろん顔一面真っ黒なので口の中は見えません――。
だってこんなもんとか言いながらガチめの高クオリティポエムがくるとか思いませんものね。
「な、何なのだこれは……神話ネタでくる猟兵がいるとは思ったがこうもクオリティの高い方向性で攻めてくるとか予想外だぞ……というか痛ポエムというか至極全うな伝承ではないか!
くっ、何のためにわたしはああも痛いポエムを書いたのだ……ううっ……!!」
全く痛くないどころか神話の伝承をなぞらえた全うな内容が飛んできたことによりオウガ・オリジンはますますダメージを受けていく!
というか今更そこに気づいたの?
「これ、元ネタ俺の知ってる神話っすよ。まさかここで使うとは……人生何があるかわかんないっすねえ」
へらへらと笑うリプスの後ろに、伝承のようなポエムに出てきた大蛇が現れた――ように、見えた。
オウガ・オリジンの背筋を再び寒気が駆け抜ける。伝承をなぞらえたそのポエムの情景を想像し、イマジネーションパワーがそれをオリジンの目に見えるようにしてしまったのだ。
口を開け、舌を舐めずらせながらこちらをみる大蛇を見る度に神の怒りに触れてしまったのかと錯覚してしまいそうになる。
「く……な、何と禍々しく力のある大蛇……っ、この最も尊く最も強いわたしを震え上がらせるなど……!」
「大丈夫大丈夫、大蛇は怒らないっす」
まるで知っているかのようにリプスは笑う。
その笑みの奥底に計り知れない何かを感じた――本人の思い過ごしかもしれないが――オウガ・オリジンは、この猟兵を喰らうことは諦めたのだった。
ここからは余談である。
リプスが大蛇が怒らないと断言できるのは何故か?
簡単だ、本人がこの大蛇がどういう者かをよく理解しているということに他ならない。
――大蛇本人が自身がどう崇められているかを知らないなんてことがあるワケがないのだから。
大成功
🔵🔵🔵
アイリス・レコード
(最初から指定UCでの
『アイリスの意識にとけ混ざったオウガ「×××××」の顕在化状態』
でお送りします)
かわいいありす、すてきなありす
ただのにくじゃもったいない
ただのにくではものたりない
だからわたしは、ありすをわたしのなかにしまうことにした
ひとりふたり、しまいこみ
さんにんよにん、まぜこんだ
ごにんろくにん とけてまざって
いつしかわたしはなまえをわすれた
いつしかわたしはわたしをなくした
むすうのありすとひとりのわたし、とけてまざった『アリス・レコード』
さいごにであったしょうじょをかくに、つないでできた「アイリス・レコード」
ねえ、はじまりのありす。
あなたの記憶(レコード)も、わたしにちょうだい?
●記憶の国の――
「クソァ!!!!!!!」
オウガ・オリジンは怒りにそこら辺の壁をぶち抜いた。
華奢な少女の姿をしたそこにどこまでの力があるというのか、否、イマジネーションパワーが彼女の怒りをより増幅させているのかもしれない。
「今度こそ……今度こそ猟兵たちをぎゃふんと言わせて皆食らいつけると思っていたのに……おのれ……おのれぇぇぇ……!!」
がく、と四つん這いにうなだれる。
あらゆる手を尽くしてもダメならこうだ、と思った渾身の案も打ち破られるとは思ってもいなかった。
まさか、まさか猟兵たちがここまでやるとは流石のオウガ・オリジンも想定外だったのである。
猟兵からしたらこんなトンチキ手段に出る貴女の方が想定外ですけどね?
「おのれ、このアリスラビリンスはわたしの庭だというのに……猟兵たちめ……!」
と、そんな風に愚痴を垂れていると背後から新たな猟兵の気配を察知し、オウガ・オリジンは自身の作った渾身の痛ポエムを盾に構える。
いやそれ盾だったの?
ふらりふらりと、普段の様子からは想像もつかない不安定な足取りで姿を見せたのはアイリス・レコード(記憶の国の継ぎ接ぎアリス・f26787)。
その瞳は明らかに正気ではなく、どこに焦点があっているかもわからない状態でポエムを紡ぎ出す。
かわいいありす、すてきなありす
ただのにくじゃもったいない
ただのにくではものたりない
だからわたしは、ありすをわたしのなかにしまうことにした
「っ――!?」
ぞくりとまたもオウガ・オリジンは寒気に襲われた。
「(何だこいつ、アリスの分際で……いや、違う。こいつオウガか……!?)」
その推測は間違いではなかった。
今アイリスは、ユーベルコード【記憶の国の×××××(アリス・レコーダー)】により自身の中に溶け込んだオウガの人格を表出させている。
そのオウガの心境を綴ったポエムを、今彼女は口にしているのだ。
冷や汗がオウガ・オリジンの頬を伝う。
かつて自分が従えていたオウガの中に、喰らうよりも"取り込む""溶け合う"ことを好んだオウガは確かにいたが、こんな姿になっているとは思いもしなかった。
そしてアリスを求める、ということは――
ひとりふたり、しまいこみ
さんにんよにん、まぜこんだ
ごにんろくにん とけてまざって
いつしかわたしはなまえをわすれた
いつしかわたしはわたしをなくした
むすうのありすとひとりのわたし、とけてまざった『アリス・レコード』
さいごにであったしょうじょをかくに、つないでできた「アイリス・レコード」
ねえ、はじまりのありす。
あなたの記憶(レコード)も、わたしにちょうだい?
ポエムを読み終えにたりと嗤うアイリス――に取り付いたオウガ。
オウガ・オリジンはアリスラビリンスのフォーミュラでありながら、"はじまりのアリス"でもある。
となれば、このオウガが同化を願う対象として自らを求められるのは当然の帰結であり――
「ひっ」
息を呑む歪んだ少女の声。
正気でない顔のアイリスの手が伸びていく。"はじまりのアリス"とも一つになる為に……
――どうなったのかは、彼女のみぞ知る。
大成功
🔵🔵🔵
ユーノ・エスメラルダ
なるほど!擬音を多めにすることで言葉にした時の語感を良くしているのですね
ジュースの下りは熱中症対策…!みなさんの健康にも気をつかうだなんて、あなたは実は良い方なのですね
とポエムを褒める(無自覚UC発動)
ここは平和に過ごせそうで良かったです
ユーノも、ぽえむ?という遊び、やります!
●
お空にうかぶもこもこは
まるでそらとぶウサギさん
あれはたぶんアヒルさん
セミさんと太陽さんのお歌は
聞いてるとふわふわしてくるの
鉄製ベンチで焼ける干し芋
いつでもホクホクうれしいけれど
おみずは飲みましょう!
らんらん チョウチョがひらふわり
地面の石で目玉焼き
お醤油と塩で迷います♪
とポエムを口ずさみながらお絵かきを始める
●真夏のクッキング
「こわい……怖い……オウガこわい……何なのだあれはあれがわたしの従える奴とかそんなワケないだろ怖いこわいこわいこわい……」
オウガ・オリジンは隅っこで丸まっていた。
今までの猟兵たちが作り上げてきたポエムたちによりすっかり精神的ダメージが蓄積している様子。
まさかここまで自分の首を締める結果になるとは思わなかったのだろう――まあ普通は思わない。うん。
何で痛ポエムでこんなことになってしまったのだろうと後悔をし始めていた。今更?
そんな中、オウガ・オリジンの書いたポエムをじっくりと読み始める猟兵が一人。
「(こ、こいつ……この痛ポエムを目一つそらさずに読んでいる……だと……!!)」
また別方向で驚きを隠せない。
ふむふむと言いながらポエムに目を通すユーノ・エスメラルダ(深窓のお日様・f10751)は、読み終えて知見を得たような顔を浮かべて感想を述べ始めた。
「なるほど!擬音を多めにすることで言葉にした時の語感を良くしているのですね!」
「んん!?」
まさかの全うな感想が帰ってきてぎく、と何故か後ろめたさを覚えるオウガ・オリジン。
「は、はは……ははは、そうだろう……例え文章といえど語感、リズムというものは大事だからな。この最も尊く強いわたしがそれを理解していないワケがあるまい」
「凄いです!そしてジュースの下りは熱中症対策…!」
「んんん!?!?」
「みなさんの健康にも気をつかうだなんて、あなたは実は良い方なのですね!」
ぱあ、と笑顔で猟兵の宿敵たる存在を見つめるユーノ。
本人は自覚していないが、ここまでの言動には彼女の所有するユーベルコード【聖者の視点】の効果が絡められている。
純真な気持ちから全てを善意、あるいは好意的に解釈することで相手への動揺や罪悪感を誘うユーベルコード。
それは今オウガ・オリジンを激しく動揺させる強い影響を与えていた。何故なら。
「(……おのれ猟兵、ここまで上げてわたしを調子に乗らせる作戦か!?おかげで書いた時に腹が減ったことと喉が乾いたことしか考えていなかったなど言えなくなったではないか!!)」
本人自身割と何も考えずに書いたからに他ならないのだ――!
嗚呼恐るべし、無垢なる善意。ある意味で一番敵に回してはいけない奴だとオウガ・オリジンは強く察した。
この猟兵の存在はある意味で最強だ、と。
「ここは平和に過ごせそうでよかったです。ユーノも、ぽえむ?という遊び、やります!」
「そ、そうか。書けるものなら書いてみるがいい……わたしのこのポエムに敵うものが作れるとは思わぬがな……!」
これはチャンスだ。相手がこちらの舞台に乗ったのであれば反撃の機を狙えるというもの……
さあ書け、わたしよりしょっぱいポエムを……!と、心の中でほくそ笑むオウガ・オリジン。
ユーノは楽しそうにポエムを口にし始める……
●
お空にうかぶもこもこは
まるでそらとぶウサギさん
あれはたぶんアヒルさん
セミさんと太陽さんのお歌は
聞いてるとふわふわしてくるの
鉄製ベンチで焼ける干し芋
いつでもホクホクうれしいけれど
おみずは飲みましょう!
らんらん チョウチョがひらふわり
地面の石で目玉焼き
お醤油と塩で迷います♪
「ぐっ……ぐうううう……!!!?」
そのポエムの内容にオウガ・オリジンは胸を抑えた。
夏をテーマにクッキングに擬えた可愛らしいポエムを口ずさみながら、ユーノは楽しそうにお絵描きまで始めている。
「(こっ、子供が普通に綴りそうな全うなポエムではないか……ッ!!やめろ、そんな純真なポエムをわたしにぶつけてくるな!自分のポエムの痛さがダメージに変わってうぐゥ―――――ッ!!!)」
嗚呼恐るべし、無垢なる善意。(二回目)
純真無垢というものはかくも恐ろしき刃となり得るものよ。
純白さ100%のポエムを見せられたことにより自分のポエムがどれ程痛いかを再認識させられたオウガ・オリジンであった。
むしろ自分から目を逸らしながらやってる時点でもしかしなくともこうなる未来は見えていたのでは?というツッコミは野暮ですよ。
「どうしたんですか……?あっ、ユーノのポエム、そんなになるぐらい良い出来だと思ってくれたんでしょうか?ありがとうございます!嬉しいです!」
尚も善意100%の聖者の視点を向ける少女に、オウガ・オリジンは攻撃の気力すらあっという間に奪われていった。
嗚呼恐るべし、無垢なる善意。
三回目だって?それぐらい大事なことは繰り返して言うものですよ。
大成功
🔵🔵🔵
天玲寺・夢彩
【アドリブ大歓迎】
夢彩痛ポエムが解らなかったけど…理解不能俳句?みたいな物ってだけは分かったよ!
理解不能っていうと最初に行った山大量発生とかあって‥あっ、山といえばカフェのパフェやホットケーキは山みたいだよ!
キラキラうっとりさせるあま~い山♪
きっと素敵な宝物が隠れてるの
蕩ける頂上降りるとふわふわ雪野原
思わず見惚れちゃう甘酸っぱい宝石
一番下にはちょっと大人なほろ苦い湖
そこは夢見るときめきメルヘン!
何か自分で読んでて訳分かんないけど楽しくなってきたかも!
気付くと増えてる素敵な山――
(没頭しボス置いてけぼりで【元気】に【早業,無酸素詠唱】の如く次々と読み上げ…)
あれ?
ボス桜塗れで遠くに飛んでる?
●ときめきスイートマウンテン
「はあ……はあ……お、おのれ、まだくるか猟兵……っ!」
最早虫の息寸前のオウガ・オリジンの前にやってきたのは天玲寺・夢彩(春の大嵐少女・f22531)だ。
その痛ポエムをまじまじと見てうーん、と首をかしげる。
「うーん……痛ポエムが解らなかったけど……理解不能俳句?みたいな物ってだけはわかったよ!」
「うぐ……か、簡単に猟兵如きにわかってたまるかあ!この最も強く尊いわたしの思考や嗜好、貴様如きが簡単に理解できるものではないと心得よッ!!」
むしろこの痛ポエムわかってしまわれたらそれはそれで辛いオウガ・オリジンであった。
頑張って威勢を張っている辺り最早痛々しくすらある――が、それもそもそも自分が撒いた種であり自業自得の因果応報である。
そもそもこの戦争の元凶も貴女ですしそら猟兵の皆さん容赦は致しませんわよ。
まあ、そんなオウガ・オリジンの必死の威勢も聞いていないかのように夢彩は早速ポエムを作ろうと思案しているのだが。
この春の大嵐少女、実に自由である。
「理解不能って言うと、最初に行った山大量発生とかあって……」
「やまたいりょうはっせい」
オウガ・オリジンですら思わず復唱する山の大量発生というパワーワード。
これは別に妄想でも何でもなく実際に別世界で起こった実話なのだが、そのパワーワードが飛んできた時点でこいつ何を持ってくる気だ!と思わせるには十二分であった。
「あっ、山といえばカフェのパフェやホットケーキは山みたいだよ!」
そこから夢彩は発想を得たのか早速と言わんばかりにポエムを語り出す――
キラキラうっとりさせるあま~い山♪
きっと素敵な宝物が隠れてるの
蕩ける頂上降りるとふわふわ雪野原
思わず見惚れちゃう甘酸っぱい宝石
一番下にはちょっと大人なほろ苦い湖
そこは夢見るときめきメルヘン!
「(こ、これは……紛うことなきメルヘン痛ポエム……い、いやパフェになぞらえているなら全うなのか……!?くっ、おのれ猟兵!何故そうも簡単にポエムを作れる!!)」
「何か自分で読んでてワケわかんないけど楽しくなってきたかも!気づくと増えてる素敵な山――」
「ま、まだ続きが――ん!?」
急にびゅわ、と風が吹き、オウガ・オリジンの渾身の痛ポエムが風にさらわれていく。
「ま、わ、私の最後の砦が!!ま、待て!!」
追いかけるが当然弱りきっている状態で飛翔能力が使えるワケもなく、オリジン特性痛ポエムはそのまま空の彼方へ。
がくん、とうなだれるオウガ・オリジン。
「(嗚呼、せっかくこれなら猟兵たちを仕留められると思ったのに……何をどこで間違えたのだ……!)」
そりゃもちろん、最初の発想から以外にはないだろう。
そんなオウガ・オリジンをよそに夢彩は楽しげに次々ポエムを紡ぎ出す。
その勢いたるやまさに早業、どこで息継ぎしているのかすらわからない。恐らく明鏡止水の境地に至った者でなければ見抜けない可能性すら感じられた。
そんな勢いでガンガンポエムができあがる度にびゅわんびゅわんと風が吹く。というか最早吹き荒れている。
夢彩を中心に桜の花びらも舞い始めている始末。オウガ・オリジンは最早適当な木にしがみつくので精一杯だった。
「ぐ、ぬ……こ、この猟兵、ポエムをユーベルコードの起動詠唱にしただと……ッ!?」
正しくは夢彩がポエムに夢中になっていることが彼女のユーベルコードの起動条件をたまたま満たしただけである。
が、そんなこと端から見てわかれば誰も苦労なんてしていないしそもそも先制ユーベルコード発動フィールドの原理も解明されているに違いない。
「だ、ダメだ……ダメージが、蓄積して……ふ、踏ん張れ…………
あ――――――――れェ――――――――――!!!!!」
ついには大量の桜吹雪が直撃し、オウガ・オリジンもまた自らのポエムのように空の彼方へと飛んでいく――。
だが夢彩は気づかない、ポエムを作るのに夢中で全く気づかない!
「お、おのれっ、おのれ猟兵共!覚えてろォ――――――………!!!!」
きらーん、という音と共にオウガ・オリジンは星になった。だが夢彩はまだ気づかない。
「……ふー!たくさんポエムできたー!楽しかったー!――あれ?ボスどっかいった?」
最終的に気づいたのはポエムを作り始めておおよそ3時間ぐらい後になってからであった。
3時間もかかるポエムだったのか、それとも短期間でたくさんポエムを作ったのか――それは彼女のみぞ知る。
いやもしかしたら明日起きたら忘れているかもしれない。
ともかく、これにて最強の痛ポエム決戦は幕を閉じたことは確かだ。
いやこれどうやって報告書にすればええねんとグリモア猟兵が頭を抱えることになったが、戦果は無事あげられたのでめでたしめでたしとしよう。
大成功
🔵🔵🔵