迷宮災厄戦⑱-17〜あなたはだあれ?
●鏡のラビリンスの国
「皆、集まってるわね。オリジンが力を取り戻しつつある。今回は、『広大な鏡のラビリンス』と化したオリジンの元に行ってもらうわ」
なんだと、と周囲に集った猟兵たちが顔を見合わせる。腕組みをしてため息を吐いたレイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)は、状況の説明を開始する。
「もう一度言うわ、『オリジンが不思議の国一つ分の巨大な鏡のラビリンスそのもの』に変身してるの」
現実改変ユーベルコード。その力によって、オリジンは不思議の国そのものと成っていると。度肝を抜かれるくらいの壮大な話に、幾人かの猟兵が頭に手を置いた。
「ラビリンスに侵入したら、アンタたちそっくりの『鏡写しの私』を召喚して攻撃を仕掛けてくるわ。何もかも本人にそっくり……ユーベルコードもその力もね。だけど、違うところは存在する」
レイが2つ指を立てる。
「一つは『姿が左右対称』であること。もう一つが『性格が正反対』であることよ」
なるほど、と猟兵が頷いた。つまり、その違いを考慮し、自分自身に打ち勝つ、ということだろう。
「鏡写しの私」が倒されることでラビリンスは崩壊、オリジンを撃破することができる。
そこで、あれ?と猟兵たちがレイに視線を向ける。
戦闘側に勤しんでいる彼女が、なぜ今回予知側に回ったのか。
「……さてと、じゃあ早速ラビリンス内に転移させるから、さっさとオリジン倒してきなさいよ」
転移の輝きに包まれる猟兵たち。その疑問を発言する前に、転移の光は無慈悲に猟兵を死地へと送りこんでいった。
「……よし行ったわね」
……その後ろで、自分の正反対の姿を見たくない、という理由でグリモアを起動した暗殺者が安心しきってため息を吐いていたとかいないとか。
夕陽
これはまた、ユーモア溢れる不思議の国ですね……。
OPをご覧頂きありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
「鏡写しの私」。姿が左右対称、そして性格が正反対の自分自身を攻略しましょう。
以下、プレイングボーナスが存在します。
プレイングボーナス……「鏡写しの私」を攻略する。
自分と正反対の自分を攻略するプレイングであれば、ボーナスが発生します。しっかりと作戦を練ってくださいね。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております!
第1章 冒険
『「鏡写しの私」と戦う』
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POW : 「姿が左右対称」「性格が正反対」だけならば、戦闘力は同じ筈。真正面から戦う
SPD : 「姿が左右対称」である事を利用して、攻略の糸口を見つけ出す
WIZ : 「性格が正反対」である事を利用して、攻略の糸口を見つけ出す
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ネーヴェ・ノアイユ
❄元の性格
・口調は常に丁寧。自分にあまり自信がない
・戦闘は攻めより氷壁を使って守り、牽制から始める慎重派
氷壁にて盾受けを行いながら様子を調べていましたが……。やはり……。守りなんて考えない猛攻型ですか……。では……。UCにてさらに守りを固めましょう。もう一人の私が行う攻撃はどれも何度も見ている攻撃……。ですし。
もう一人の私……。あなたには致命的な欠点があります。あまりにも守りが手薄なこと……。そして何より……。肝心な時にリボンの魔力に頼らぬことです……!
魔力溜めしていたリボンの魔力を使用し、強度、鋭さともに極限まで鍛えたicicle scissorsを作り出し全力魔法を込めた一撃にて貫きます。
●Attack or defend
全てが鏡で出来た迷宮に降り立った最初の猟兵が、白の長髪をばさりと翻して周囲を見渡した。
「ここが……鏡のラビリンス……」
そっ、と近くにあった鏡に触れてみると、自分がそこに投影される。元気のなさそうな、少し垂れ目がちな瞳。服から伸びる色白の手が、鏡と触れ合ったその刹那だった。
眼前に映るネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)の鏡像が、にやり、と笑った。
「……!!」
後ろに下がり、そこからするりと出てきた存在に瞠目する。まさに自分自身。自分の存在。だが、リボンの位置が逆だ。ふん、とこちらを睨みつけた鏡のネーヴェは、腕を組んで不服そうに胸をそらす。
「ありえない!こんなのが『私』だなんて!」
「は、いえ……その……」
「なに?言いたいことでもあるわけ?それならはっきりと言いなさいよ!」
「いえ、だから……そ、その……」
「はぁ~これだから私って嫌なのよ!この氷嵐のネーヴェにかかれば、どんな敵だってよゆーだっての!」
ぴしり、と本物のネーヴェが硬直する。
「い、今なんて……」
「だから、この氷嵐のネーヴェにかかれば―――」
ガーン、という表情で硬直するネーヴェ。無理はない。なんか勝手に呼称をつけられている。
「ったく、さっきからイライラするわね……!私の氷の技でぶっ潰してあげるわ!」
『鏡写しの私』の片腕から迸った氷結の魔力が、ネーヴェへと襲い来る。ネーヴェも同様に片腕に氷の魔力を宿して、眼前に氷壁を形成、その怒涛を防御するが、『鏡写しの私』の猛攻は止まらない。
「そんなもの、私を相手取るのなら、これが一番効くでしょう!」
「―――!!」
ばきり、と氷壁を両断したのは氷の斧だ。背丈を越える巨斧が、ネーヴェへと降りかかる。
「風花舞いて、一つになれば全てを守る煌めきの盾っ!」
空間に現れた氷の粒が、刹那の内に氷結晶の塊となってネーヴェの眼前に現れる。氷の斧が【六花の万華鏡(カレイドクリスタル)】に触れた瞬間、甲高い音を立てて氷斧が崩壊した。
「面倒くさい盾ね!でも、私の攻撃をどこまで防げるかしらね!」
氷の盾鏡を展開し続けるネーヴェは、それでもその視線を地面に落とさない。
「もう一人の私……。あなたには致命的な欠点があります。あまりにも守りが手薄なこと……。そして何より……。肝心な時にリボンの魔力に頼らぬことです……!」
「!!」
ネーヴェのリボンに集中する魔力の渦。氷の盾に隠れてその時を狙っていたのは、まさに策士と言えるだろう。
清廉な蒼の魔力がリボンに集う。魔力の光が鋏を形成すると、それはネーヴェによって圧倒的な魔力を伴って顕現する。
icicle scissors。盾鏡に攻撃を集中させる『鏡写しの私』の死角、盾の裏側から、ネーヴェがその刃を解き放つ。
断末魔は、聴こえない。
体を貫かれたもう一人のネーヴェは、すでに体全てを氷結させていた。やがて氷塊となってその場に崩れ落ちる。
「攻撃は最大の防御、と言いますが……私にとっては……防御こそが最大の攻撃、です……」
目の前の氷塊が塵へと還っていく。鏡のラビリンスに、軋む音が響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵
地籠・陵也
【アドリブ連携歓迎】
力は同じ、だけど正反対……俺と性格が反対なら……失うことを、喜ぶ奴に、なる?
ふざけるな。……ふざけんじゃねえぞオウガ・オリジン!
失うことがどれだけ恐ろしいか、大切な人がいなくなることがどれだけ怖いか……どれだけ、苦しいか……っ!!
……ああ、これが怒りか。やっと思い出したよ。
……何が何でも絶対にブチのめす!!
と、威勢よく向かったところで返り討ちに遭うと見せかけ【カウンター】で【指定UC】。正反対なら調子に乗りそうだし。
それから【高速詠唱・多重詠唱】を使って【浄化・破魔・属性攻撃(光)・全力魔法】で徹底的にボコしてオーバーキルだ!
覚悟しろよ――お前は!俺を!本気で怒らせたッ!!
●怒り
(力は同じ、だけど正反対……俺と性格が反対なら……)
転移の輝きが鏡の迷宮の中に拡散し、現れた猟兵が白い翼を翻す。頬まで伸びた白亜の龍鱗にそっと手を置いて考え込むのは、地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)だ。
「失うことを、喜ぶ奴に、なる?」
眼前の鏡に映る自分の姿。その口元がにやりと微笑むと、鏡の向こうから歩いてくる。
「やれやれ……俺と相対するなんてな」
そう呟いたのは、『鏡写しの私』の陵也だった。肩を竦めるように、呆れ顔を披露して……そして嗤った。
「なあ、俺。そろそろ思ってきた頃なんじゃないか?」
「……なん、だ?」
「決まってるだろ」
陵也とすれ違うように歩みだし、そしてその耳元で小さく呟いた。
「あの邪魔な弟をどうやって殺してやろうかってな」
『鏡写しの私』たる陵也の言葉に、本物の陵也の目が見開かれた。
「な、に……?」
「全く以て度し難い。不運を束ねて、自身の中に溜め込む……迷惑極まりない力だ。俺のおかげであいつは生きていられるみたいだが、迷惑極まりない。どうして俺だけの俺のための人生が、あいつの人生に影響を受けなきゃいけないんだ」
陵也は無言だ。ばっ、と両手を広げて、『鏡写しの私』の陵也は仰々しく宣告するだろう。
「俺たちは、幸運を操る。それがあれば、どんな苦境も簡単に越えられる。そのためには……あの不出来な弟を切り捨てなきゃな?」
「ふざけるな。……ふざけんじゃねえぞオウガ・オリジン!」
怒号が響く。ぎりぎりと拳を握りしめて俯く陵也に、もう一人の陵也の目はひどく冷徹だった。
「失うことがどれだけ恐ろしいか、大切な人がいなくなることがどれだけ怖いか……どれだけ、苦しいか……っ!!……ああ、これが怒りか。やっと思い出したよ」
「もう一人の俺の考えには全く賛同しかねる。残念だ」
「……何が何でも絶対にブチのめす!!」
真後ろにいる自分自身へと拳を構えて振り返る。だが、『鏡写しの私』は、その行動さえもお見通しかというように嘆息した。
「俺の攻撃はお見通しだ」
もう一人の陵也の杖が掲げられる。杖先から迸った翡翠色の猛吹雪が、本物の陵也を蹂躙していった。
「はははははは!これが現実だ!消え失せろ、もう一人の―――」
「エインセル!」
ぴょん、と陵也の懐から飛び出した翼の生えた猫の使い魔。それが呼応すると、陵也の身体を光で包んでいく。
強化された肉体が吹雪を弾き、そしてその力を手に、拳を構える。
微かに目を見開く『鏡写しの私』、それが言葉を発するよりも先に、双腕に浄化の魔力を宿した陵也が白の軌跡を翻して肉薄した―――!
「覚悟しろよ――お前は!俺を!本気で怒らせたッ!!」
ばきり、ともう一人の陵也の頬に鉄拳が突き刺さった。途端、体中にヒビが走り……大気中に溶けるように弾けて消える。
肩で息をする陵也がもう一度拳を握り込んだ。戻った一つの感情を握りしめ、転移の輝きに包まれてグリモアベースに帰還するのだった。
成功
🔵🔵🔴
ヘスティア・イクテュス
【天星花】※反転=残忍で不真面目だがどこか慎重、負けても受け入れる
う~ん、反転したわたしは想像通りっていうか…
零は感じが悪いわね…
そして、うわぁーあっちの澪すごいイケメン…うっ…誘惑に負けそう…
元の澪見て正気に戻ろう……よし!
あっ、『援護射撃』するから、わたしの反転したのも澪お願いね
近接戦が苦手なのは同じなはず…
フェアリーズとマイクロミサイル、ミスティルテインの『弾幕』で向こうからの妨害だけは防いで
う~ん、それにしても性格だけってことは趣味趣向は同じ?
あっ、零、クッキー食べる?(ティーカップ片手に)
性格反転どころか年齢も逆行した澪には哀れみの目を…
零、これどうする?
天星・零
【天星花】
敵…零と夕夜の性格がそれぞれ逆になっている
enigmaで夕夜と連携
常に【戦闘知識+情報収集+追跡+第六感】で戦況、弱点死角を把握し周囲警戒、臨機応変に対応し敵行動を予測し戦闘
戦闘
零
遠距離は十の死とAを戦況に合わせ
近接はØ
夕夜
遠距離はA
近接はØ
指定UCを使い、夕夜に相手を壁や床に叩きつけて貰う
フルスイングされる偽夕夜を見て
『やっぱり偽物は弱いですね。では、僕もトドメを』
躊躇いなく自身の偽物達を夕夜が指定UCで動きを止めて、霊が虚鏡霊術で銃を作って頭を撃ち抜いてトドメを刺す。躊躇いなく
その後は、栗花落さんのバトル観戦
『ふふ、栗花落さんの偽物は想像通りでしたね。あっ、クッキーいただきます』
栗花落・澪
【天星花】
※性格反転=クールな正統派男子
なんで…なんでこんな事に…
これじゃ自ら男らしさを否定してるみたいじゃないデスカ
そこを同意するなばかー!
黒幕許さん!絶対許さんー!
★杖を片手にヤケクソ特攻
なりたい自分を全否定してけばいいんでしょ!
はい好戦的なのは解釈違いです僕は物理ぽんこつだからね!
あ、性格逆な夕夜さんはキモチワルイので却下です近づくな(杖フルスイング
【空中戦】で距離を保ちながら
炎魔法の【高速詠唱+属性攻撃】で翼狙い
他の偽物もまとめて巻き込み【範囲攻撃】からの【指定UC】
ってあんたらも戦えぇ!
特に青いの!!
僕はもう泣いても許されると思うんだ…誰が幼女だばか
ヘスティアさんも零さんもばーかっ
●エキシビジョン・マッチ?
迷宮内に三つの輝きが収束する。現れた猟兵たちが、ラビリンスに屹立する鏡を見渡した。
「鏡ばっかりね。ちょっとやりにくそう」
長い青髪を翻して、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)が強い眼差しで鏡に映る自分を見つめている。
「これがオウガ・オリジンそのものというのは、やはり驚かされますね」
「物理的に壊せねぇのが面倒だな」
enigmaによって、天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)のもう一人の人格、夕夜がぽりぽりと頭を掻いた。
「僕がたくさん映ってる……ちょっと酔いそうだよ」
うーん、と目頭を押さえているのは、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。無数の自分が映り込む鏡の束。鏡合わせとなっている場所は延々と続く回廊のように空間の認知を狂わせる。
そこで、変化が。鏡の向こうに存在する己そのものの口元が、にやりと歪む。鏡の世界から現れたのは、ヘスティア、零、夕夜、澪の『鏡写しの私』だ。
「わたしに殺されるのが分かっててここに現れるなんて、わたしって本当にバカでどうしようもないわ」
「全くもってその通りだ。俺たちに勝とうっていうんだからな」
「同感です。本当に愚かしい」
鏡写しのヘスティアがにやり、と口角を歪ませ、零と夕夜は、その立場が逆になっている。しかし……
「それでも、俺たちに立ち向かう根性はあるらしい。気を引き締めていかないとな」
ぽかーん、と口を開けている猟兵一名。澪である。今言ったセリフ、『鏡写しの私』の澪である。
「なんで…なんでこんな事に…」
言わずもがなであるが、『鏡写しの私』である澪は、その通りのマジイケメン男子へと変貌している。髪に刺したヘアピンを取ると、ふぅ、と小さく息を吐いた。
「……俺にこんなヘアピンは似合わないな」
なんか、めちゃくちゃ嘆息している。他の『鏡写しの私』に「髪をまとめるゴム紐持ってないか?」なんて聞く始末。「ああそれなら」とゴム紐を『鏡写しの私』の澪に渡すもう一人の夕夜もまた同罪。
「これじゃ自ら男らしさを否定してるみたいじゃないデスカ……」
「うわぁーあっちの澪すごいイケメン…うっ…誘惑に負けそう…」
「そこを同意するなばかー!黒幕許さん!絶対許さんー!」
涙目。
「元の澪見て正気に戻ろう……よし!」
「よし、じゃないよ!もうばかばかー!」
なんてわいわい繰り広げられている現状ではあるが、ヘスティアがこほん、と咳払い。
「まあ、澪の反転した姿はともかく……う~ん、反転したわたしは想像通りっていうか…
零は感じが悪いわね…」
「なんというか、これはこれで僕が恥ずかしいですね」
「俺もむず痒いからな、この状況……早く終わらせようぜ」
「はいはい、了解。それじゃあ、わたしは後ろで援護射撃してるわ。澪、わたしの反転したのもお願いね」
「うう……もう……なりたい自分を全否定してけばいいんでしょ!」
ヘスティアが装備を展開。無数のミサイルが鏡の迷宮を飛翔して、『鏡写しの私』を蹂躙、強烈な爆撃によって牽制する。もう一人のヘスティアも同様に重火器を展開し応戦しようとするが、弾幕を裂くように割り入った影、澪が炎魔法を放射する。
「ちっ……!面倒くさいわね!」
「ヘスティア、もう一人の俺は、俺に任せてくれ」
「ったく、せいぜいわたしの駒になってよね!」
もう一人の澪が同じく飛翔する。追従するように、澪に接近して、魔法の連撃。回避する澪の挙動は流石と言うべきだろう。
「おい、俺たちもいこうぜ、夕夜」
「ええ、もちろんです。では―――」
「気持ち悪い喋り方してんじゃねぇぞ、俺!」
夕夜の指先に迸る霊力が、もう一人の夕夜に突き付けられる。【Karmic Retribution】によって、霊力の鎖に繋がれたもう一人の夕夜が鏡の壁に叩きつけられた。
「ちぃ……!夕夜、なにしてる!」
「いけませんね。僕から視線を外すなんて」
『虚鏡霊術』によって投影された武器は銃だ。すもう一人の零に突き付けられた銃口。とっさにもう一人の零がグレイヴ・ロウを使おうとするが、遅すぎた。
銃砲。鏡を砕くような高い音と共に、『鏡写しの私』たる零が額を穿たれ、塵へと還っていく。
「う~ん、それにしても性格だけってことは趣味趣向は同じ?」
「どうでしょうね。見る限り、趣味趣向も変わってそうですけど」
ちらり、と空中戦を繰り広げている2人の澪を見つめる猟兵たち。じーっ、と見つめた後。
「あっ、零、クッキー食べる?」
「ふふ、栗花落さんの偽物は想像通りでしたね。あっ、クッキーいただきます」
「おい、零!俺のクッキーも残しとけよ!」
「大丈夫、夕夜の分もたくさんあるから」
「ってあんたらも戦えぇ!特に青いの!!」
空からなんか大きな声が聞こえる。
「大丈夫よ。ミサイルの放射は止めないから」
「そういう事を言ってるんじゃないから!零さんもなにしてるの!?」
「鏡の迷宮でティータイムも良いものですね」
ピクニック気分。その姿にいらいらしていたのは、澪だけではない。もう一人のヘスティアもまた同様である。とはいえ、ヘスティアの弾幕によって防御するのが精一杯。今更大声で何か言おうにも、爆撃の音で何も聴こえないだろう。
「い、いい加減に……」
『Staff of Maria』に莫大な魔力が蓄積する。波動となって迸った極限の魔力が場を蹂躙する炎となって天を覆う。
「しろーッ!」
ぼわあああああああ!!と鳥を象った炎の雨が降り注ぐ。相対していたもう一人の澪が炎の熱に晒されて落下、そのままもう一人のヘスティアに激突。炎熱の渦に呑まれた両者。そして、鏡の壁に拘束されていた夕夜共々全てを焼滅した。
沈静化した熱の後、ヘスティアと夕夜、零を覆うようにグレイヴ・ロウが屹立している。どうやら、熱波を防いだようだ。
「ちょっと澪、クッキーが黒焦げになっちゃったらどうするのよ」
「特にチョコチップクッキーには大敵ですね」
傍らで夕夜も置かれたクッキーをもぐもぐしていた。悪くねぇな、なんて言いながら。
「……なにか言うことあるでしょ」
ヘスティアたちが互いに顔を見合わせる。
「性格反転どころか年齢も逆行した澪には哀れみの目を…」
ぷるぷると震える澪が、力強く叫ぶ。
「ヘスティアさんも零さんもばーかっ!!」
鏡が砕ける音。
「大丈夫よ澪……カッコいいは作れる」
「身長は無理じゃねえか?」
「夕夜さんもばーか!ばーーーーか!!」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ルヴァイド・レヴォルジニアス
アドリブ歓迎します
鏡合わせのボク:『慎重』『正義で正直』『待ち戦法』
●
「技名を叫ぶなんて手の内を明かしてるようなもんだぜ
そんな正々堂々するのが好きか?」
オレは攻撃は近距離~遠距離まで得意で、守るのが苦手だ
つまり……待ち伏せカウンターで仕掛けてくるわけだな
【雷帝招来『焔掛雷切』】に注意する必要があるな
よし、卑怯な手でいこう(笑顔)
まずは衣服を破いて泣きそうな炎獄姫をヤツの前に出す
「どうした?人質だぞ?殴ってみろよ?」
その隙に高く【ジャンプ】して
遠距離からUCの【炎の鎖】を飛ばして、捕縛もしくは動きを鈍くして
【地獄の炎】を放ちながら《拳》【怪力、地形破壊】を叩き込む
へへ、オレの勝ち
…る、るーしぇ?
●炎獄姫「チェンジで」
鏡の迷宮にヒビが入っている。崩壊の前兆か、オウガ・オリジンの力が弱まっていくのを、ルヴァイド・レヴォルジニアス(《黒龍鎧兵》黒き焔が囁く死神憑依能力者・f08084)が感じていた。
「さてと……オレが考えることと言えば……」
思案する。大胆に敵に近接し、勝利のためなら卑怯な真似もする。そして、基本的にタイマン勝負、といったところだろうか。
それなら、もう一人の自分が考えそうなことは百も承知だ。その逆を考えればいい。
「『慎重』で『正義で正直』、そして『待ち戦法』に特化してそうだな」
「来雷!頼雷!焔掛と遇わせ…活目せよ、神速の雷連撃を―!《焔掛雷切》!」
轟!と空気がかき乱された。鏡の一つが爆ぜて、その向こうから現れるのは『鏡写しの私』であるルヴァイドだ。
片手に顕現した魔刀を構えて、本物のルヴァイドに鋭い視線を向けている。
「技名を叫ぶなんて手の内を明かしてるようなもんだぜ。そんな正々堂々するのが好きか?」
「お前と同じだが、オレはお前と同じではいられない。覚悟しろ……!」
ふぅ、とルヴァイドがため息を吐く。なるほど、実直だ、と。それなら。
にこり、とルヴァイドが満面の笑み。
ルヴァイドの背後に現れたのは、炎獄姫。ルヴァイドの相棒、であるはずなのだが……
衣服を破いて、もう一人のルヴァイドの前へ。突き出された炎獄姫がきょとんとした表情から涙目へ変貌。
もう一人のルヴァイドも同様にぽかんとした表情で魔刀を握っている。
「どうした?人質だぞ?殴ってみろよ?」
「―――!!お、前……!オレとして見損なったぞ!」
ルヴァイドが跳躍、炎獄姫を飛び越えて、そのユーベルコードを発現させた。
「生命の死を司る冥府の海の神よ…、オレにチカラを――!憑依覚醒『死神』/ 炎獄姫!力を貸してくれ!顕現せよマグナロートクヴァール!」
もう一人のルヴァイドに降りかかる炎の鎖、そして地獄の炎。飛来する熱を前に……というより、炎獄姫を人質にされて何も出来ない。
「くらえ……ッ!」
振りかぶられた一撃によって、もう一人のルヴァイドが鏡となって霧散した。消え失せた自分自身、それを見送った後、ルヴァイドはにっ、と笑った。
「へへ、オレの勝ち。お前もありがと―――な?」
炎獄姫、無言で立ち去るスタイル。小さく、『あっちの方が良かった』と聴こえた気がした。
「…る、るーしぇ?」
くるり、とルヴァイドに振り返って、がるるるる、な表情の後消えた。残念ながら当然の結果です。
大成功
🔵🔵🔵
斬崎・霞架
鏡映しの自分…
ふふ、面白いですね
【WIZ】
姿はほぼ同じですが、随分と乱暴な言動ですね
いえ、構いませんよ
本当に力も同等なら、良い戦いが期待できそうですから
では…死合いましょうか
刻死を展開
変則的な動きの尾、機動力の蹄
防御力と一撃の爪、遠距離の吼
状況に応じて次々と切り替えながら戦いましょう
…相手も同じなら中々決着はつかないかも知れません
そこが決め所です
勝てるかどうかわからない
そうなれば相手は退こうとするでしょう
相手はきっと“勝つのが好き”でしょうから
…ですが生憎、僕は“負けず嫌い”でして
ここで貴方を倒せなければ、僕にとっては敗けも同じ!
それが、僕と貴方の違いだ!
(UCを発動、一気に勝負を決める)
●自己の超克
「鏡写しの自分…ふふ、面白いですね」
軋み続ける鏡、それはまるでオウガ・オリジンの悲鳴のように響き渡っていた。崩壊を続ける迷宮内に降り立った猟兵、斬崎・霞架(ブランクウィード・f08226)は、鏡の向こうから現れる自分自身を見つめて、小さく笑った。
「俺自身との戦いとはな……!面白ぇ趣向だ!」
口元を歪ませて、普段の落ち着いた物言いとは全く逆の『鏡写しの私』たる霞架が現れる。呪詛の炎が足元から立ち昇り、闘争本能の意志と共に燃え上がる。
その様子に、本物の霞架がやれやれ、と眼鏡をあげる。
「姿はほぼ同じですが、随分と乱暴な言動ですね」
「当たり前だろうが!俺はお前の鏡。……なんだァ、俺を見て反吐が出るってか?」
「いえ、構いませんよ」
そんなもう一人の自分に対して、霞架が『刻死』を展開する。手甲が尾のように鋭い槍となって変化、『鏡写しの私』たる霞架へ襲いかかる。が、それは敵も同じだ。にっ、と邪悪に嗤ったもう一人の霞架もまた、刻死を展開してそれを弾く。強靭な蹄に変化した刻死、それが両者の間で火花を散らすと、鋭く変貌した爪が打ち鳴らされ、弾き飛ばされた両者が、銃へ変化した刻死を片手に莫大な呪詛を解き放った。
世界が呪詛によって歪み、紫色の火焔が地を蹂躙した。
「なるほど、確かに僕と同じ。寸分違わず、僕の力そのものです」
「ちぃ……!俺と同じ動きを……面倒くせぇな……!」
しかし、再びにっ、と微笑む。霞架はふむ、とその様子を見守った。
「仕方ねぇ、こうなったら長期戦だ!俺の勝ちが揺らがなくなるまでな!」
踵を返して、鏡の迷宮に潜もうとするもう一人の霞架。その行動を見て、本物の霞架は落ち着いた所作で立ち上がる。
「思ったとおりですね」
「……なんだと?」
「いえ、僕と違って、貴方は“勝つのが好き”なのでしょう、と」
「―――!!」
刻死が再び変化する。蹄と化した刻死が霞架を超速のスピードへと強化する。そして、纏わり付くのは莫大な呪詛の奔流。身体に刻まれる呪詛は、血管のようにびしりと奔り、霞架の力を超強化していった。
「…ですが生憎、僕は“負けず嫌い”でして。ここで貴方を倒せなければ、僕にとっては敗けも同じ!それが―――」
蹄が、地を蹴る。
「僕と貴方の違いだ!」
刻死の爪と爪が切迫する。全てを圧し潰すような膂力と、呪詛による飽和攻撃。もう一人の霞架の刻死に、ぴしりとヒビが入った。
弾いたと同時に、刻死が木っ端微塵に崩壊した。仰け反る『鏡写しの私』たる霞架に、刻死の爪が深く突き刺さる―――!
「くそが……堅実な戦いなんて糞食らえってか……」
「まさか。言ったでしょう、僕はただ、“負けず嫌い”なのだと」
鼻で嗤ったもう一人の霞架が、鏡のように粉々になって霧散する。消え失せた残影から踵を返して、霞架は小さく呟いた。
「なぜ貴方が僕に負けたのか、簡単なことです。僕に勝つことが“第一優先”ではなかったからですよ」
消え失せた残滓を見守って、霞架はグリモアベースに帰還したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
グレアム・マックスウェル
鏡写しの僕は快楽殺人狂
口の端を歪めて哄笑し、狂乱のまま暴れるサイコパス
「人の命なんて、ゴミみたいに軽いんだもの
さあ、ゲームを始めよう
僕に『人が死ぬ瞬間』を見せてよ!」
安っぽい快楽と背徳に酔いしれる
この上もなく下品で、醜怪だ
いいよ
望み通り「人が死ぬ瞬間」を見せてあげる
【完全なる自律式人型機械】
心までも鋼に変えて、眼前の敵を狙い、屠る
いいかい、目の前で人が死ぬとき
目の前で人を殺すとき
心はどんどん冷えていくんだ
僕と同じ顔だからってそれが何だという
むしろ不具合(バグ)は速やかに削除すべきだ
感情の波に溺れ自惚れた君は、技が大振りだ
それが君の敗因
その五月蠅い哄笑をがなり立てる喉を、首ごと断ち切って
……死ね
●冷徹の心
崩壊を始めた鏡のラビリンス。降りしきる鏡の破片の中、グリモアベースから転移した猟兵、グレアム・マックスウェル(サイバーバード・f26109)が欠け落ちる鏡の一つを睨みつけた。
鏡の向こう、自分自身が醜悪な笑みを浮かべていたからだ。こちらへと歩いてくる『鏡写しの私』たるグレアムが、にたり、と口元を歪ませる。
「僕との戦い……痺れるね!中のコードを引き千切って、回路を砕いてエラーを出させて無様にのたうち回る様を見るなんてさいっこーだよ!ヒャハハハハハハハ!」
片腕を構え、クランケヴァッフェを構える。そして、続けて口を開いた。
「人の命なんて、ゴミみたいに軽いんだもの。さあ、ゲームを始めよう、僕に『人が死ぬ瞬間』を見せてよ!」
「……」
本物のグレアムは、鎮静に満ちていた。降りしきる鏡の破片を避けることもなく、ただその場に立っている。目の前の、快楽殺人者と化した己を、目を細めてただ見つめていた。
「……いいよ。望み通り「人が死ぬ瞬間」を見せてあげる」
「ヒャハ、ヒャハハハハハハハ!!」
こちらへと狂気に満ちた眼光を向けて、もう一人のグレアムが襲いかかってくる。しかし、グレアムは揺らがない。どんなことがあっても、彼の心は動かない。
(安っぽい快楽と背徳に酔いしれる。この上もなく下品で、醜怪だ)
目を閉じた。眼前を覆うプログラムの羅列。コードを打ち込んで、グレアムは昇華する。
『任務遂行支援プログラム起動。推定成功率100%。これより作戦終了まで、障害となるあらゆる『ノイズ』を排除する』
グレアムの精神は置き換わる。余分の感情プログラムと人間性のプログラムを一時的に削除し、そして目を開いた彼の行動原理は変わっていた。
強靭な片腕を刃のように突き立て、『鏡写しの私』のグレアムが、本物のグレアムへと襲いかかった。しかし、グレアムはその行動を予測していたかのように最小限の動きで回避、連撃で襲いかかってくる快楽殺人鬼の攻撃を、いとも容易く回避、防御してみせる。
「君に教えておこう」
「なんだい?僕に説教されるなんて面白い趣向だね!」
「いいかい、目の前で人が死ぬとき、目の前で人を殺すとき、心はどんどん冷えていくんだ」
大振りの攻撃は、全ての感情を排して戦闘行為に集中するグレアムにとって、些末なものでしかない。
「ヒャハハハハハハ!わかってるさ!その冷えと熱を感じるのが最高なんだよ!」
「……やはり、正反対の自分だから、というべきかな」
全てを潰そうとする攻撃に対して、グレアムは自分自身に小さく呟いた。
「感情の波に溺れ自惚れた君は、技が大振りだ。それが君の敗因」
翻る。グレアムの一撃は、『鏡写しの私』の首を的確に捉えていた。
「その五月蠅い哄笑をがなり立てる喉を、首ごと断ち切って……死ね」
がくり、と膝をついた自分自身から踵を返して、とうとう完全に崩壊を始めた鏡の迷宮を後にする。
粉々に砕け散って霧散していく自分自身を最後に見つめて、グレアムはオウガ・オリジンの悪意から遠ざかるように、グリモアベースへと帰還していった。
大成功
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