3
迷宮災厄戦⑱-7〜急募、謀略が好きな方。仲間割れだー!

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦 #オブリビオン・フォーミュラ #オウガ・オリジン #迷宮災厄戦⑱-7 #探索ギミック #やや難

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アリスラビリンス
🔒
#戦争
🔒
#迷宮災厄戦
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ
🔒
#オウガ・オリジン
#迷宮災厄戦⑱-7
#探索ギミック
#やや難


0




●オリジンと無限増殖の遊園地
 ここは現実改変ユーベルコードの力で新たに作り上げた不思議の国。
 遊園地のように様々な遊具があるが、しかし無人でモノ寂しい国。
 そんな場所で『はじまりのアリス』にして『はじまりのオウガ』である『オウガ・オリジン』が観覧車のてっぺんでふんぞり返っていた。

「猟兵か。気に入らない『猟書家』どもをぶっ飛ばしたのは誉めてやろう。だがこの私に盾突こうとは生意気の極みだな!」
 オウガ・オリジンは現実改変ユーベルコードを使用した。
 それは、自分自身を無限増殖するというもの。
 ぽこぽこりと『オウガ・オリジン』が増えていく……。
「いったぁい! 今、誰か足踏んだだろ!?」
「知るか。無駄口を叩く暇があるなら猟兵をひとりでも多く殴れよ」
「おいここに置いていあった毒アイスが無いぞ! 人の楽しみを奪ったやつは誰だぁ!」
「は? 早いもの勝ちだろ?」

 増えた『オウガ・オリジン』はいきなり仲間割れを始めた。

●『オウガ・オリジン』の群れをひっかきまわそう
 グリモア猟兵の夕月・那由多(f21742)は生命を与えた創造物で人形劇をしながら先ほどの様なナレーションを入れた。
「……うむ、情報量が多いな!!」
 そう言うと、那由多はオリジンを模した少女の人形を手にした。
「まず要点を話そう。この国で待ち受ける『オウガ・オリジン』はめっちゃたくさんに増えている」
 ぽんと煙が出て増える人形。今回はそういう戦場なのだ。
「ひとりひとりは元のオリジンより『若干』弱い程度じゃ。故にまともに戦うのはかなり、きつい。一体一体はノーマルボス並みじゃないかのう……」
 しかし、と説明は続いていく。
「冒頭の劇で説明したとおり、こやつらものくっそ仲が悪い。まず仲間すら遊びで殺すほどに自己中で鬼畜じゃ。子供のもつわがままさと残酷な一面が、オウガになることで強化された感じじゃな。故に、『それを利用する』」
 那由多はにやりと悪だくみの顔をした。
「まともに戦っては勝ち目はない敵が、その身勝手さ故に仲が悪い……ならば『仲間割れ』を煽り同士討ちをさせれば良い」

「もちろん奴らは猟兵を見れば敵がきたと一斉に向かってくる事じゃろう……なので悠長に仕掛けを作る暇はないが、そんな中で如何様に奴らを謀に陥れるかが鍵となる」
 転送直後に事は始まるため、現地に着いた後では準備をする時間はあまりないことには注意したい。
「最後に、奴らの性質を伝えよう。まず食事は『見た目は美しいが有害な食事』を好む。次に性格は説明したとおり、自己中心的で同じ自分すら別個体であれば見下すほどに尊大。目立ちたがり屋で自分が一番でなければ気が済まない。仲間の死もバカがヘマした程度にしか思っておらぬようじゃ」

●カタストロフを防ぐために
「簡単にじゃが、予知できた内容はこんなもんじゃ。不思議な場所じゃがこのアリスラビリンスにも生きている者たちはおる。その者たちのためにも、『カタストロフ』を防ぐために皆の力を貸してはくれぬか」

 那由多は袖口から小さな鳥居を取り出した。それはみるみる大きくなり猟兵を転移させるための門となる。
「準備ができたら飛び込むのじゃ。わらわは転移のため同行できぬ故、ここでお主らの吉報を心待ちにしておるぞ」
 那由多はそう言って微笑むと、猟兵たちを送り出した。


ウノ アキラ
 はじめましての方は初めまして。そしてこんにちわ。
 オウガ・オリジン、敵役としては面白い娘ですよね。ウノ アキラです。
 このオープニングに興味を持っていただき、ありがとうございます。


==================
 プレイングボーナス……オウガ・オリジンの性質を利用して、群れに対処する。
==================

●お得情報
 この依頼については書けそうなタイミングで順にリプレイにしていくため、特に連携の指定が無ければ順番に入れ替わりながら一人ずつ戦う感じになると思います。
 他にもマスター紹介のページは一読頂けると文字数を少し節約できるかもしれません。
 よろしくお願いいたします。

●依頼について
 やや難です。難易度の関係からプレイングボーナスは限られるため、いつもの様なボーナス盛り盛りにはなりにくいです。

 私のキャパシティの問題で、全員の執筆は難しくなる見込みです。六名さまの分まではがんばります。
 また、『プレイングを確認した時点で、書きやすそうな方から』採用するためプレイングは不採用になる場合がありますことをご了承ください。
138




第1章 集団戦 『『オウガ・オリジン』と無限増殖』

POW   :    トランプストーム
【鋭い刃のような縁を持つ無数のトランプ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    わたしをお前の血で癒せ
自身の身体部位ひとつを【ライオン型オウガ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    フラストレーション・トルーパーズ
自身が【苛立ち】を感じると、レベル×1体の【トランプ兵】が召喚される。トランプ兵は苛立ちを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:飴茶屋

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シーザー・ゴールドマン
ハハハ、面白い存在だね。オウガ・オリジン。
仲間割れか。トロイアの故事を参考にさせてもらおうかな。

オド(オーラ防御)を全身に纏い、光の屈折を利用して透明化。
次に『創造の魔力』で『猛毒を持つがとても美しい黄金のリンゴ』を創り出します。それに手紙を添えます。『最も強く美しい存在への贈り物です』と。
これを念動力でオリジンの群れの中央へ。
後は、勝手に争うのを待って、十分に疲弊した後に姿を現して、巨大な真紅の波動(衝撃波×範囲攻撃×なぎ払い×全力魔法×破壊の魔力)で滅ぼします。

うーん、想像以上だね。

アドリブ歓迎です。



●最も強く美しい者への贈り物
 転送直後にはもう喧嘩を初めている無限増殖した『オウガ・オリジン』たち。
「はー? 早けりゃ偉いのかよ?!」
「そういうお前は偉いのかよー!?」
 小学生のような言い合いが始まった。

 そんな彼女たちも、もちろん猟兵を『見れば』敵がきたと一斉に向かってくる。
 しかしオーラや念動力などで光の屈折を利用してみたならば、喧嘩に夢中なら気づかない程度には目立たない。
 シーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)は常時身に纏う魔力『オド』を用いてその現象を引き起こした上でこの喧嘩を観察していた。
「ハハハ、面白い存在だね。オウガ・オリジン」
 そう小声で笑うシーザー。
 といっても、いつまでもこうして面白がっていられない。こちらに気づかれてしまっては非常に不利になる。
 ここでシーザーは一計を案じた。

(仲間割れか。トロイアの故事を参考にさせてもらおうかな)
 そう考えたシーザーはユーベルコード『シドンの栄華<<デウス・アニマ>>』で自身の創造の魔力と維持の魔力と破壊の魔力を高めた。
 そして、様々な形状に変化できる魔力の剣『オーラセイバー』の攻撃力を上げていく……といっても今回は武器の切れ味ではなく絆とか信用とかを破壊する方向の『攻撃力』。
 ……こうしてシーザーがオーラセイバーにとらせた形状とは、メッセージカードが添えられた『猛毒を持つがとても美しい黄金のリンゴ』だった。
 そしてペンを取り出したシーザーはその場でサラサラと一筆、メッセージカードへこのように書き込んでいく。
 『最も強く美しい存在への贈り物です』。
「さ、行っておいて」
 そしてシーザーは念動力を用いて不和の林檎をゆっくりと送り出すのだった。

「ん? 何だこれ」
 オリジンのひとりが黄金の林檎に気がつく。
 そして添えられたメッセージを読んでみたならば……。
「最も強く美しい……わたしのことだな!」
 と林檎に手を伸ばす。すると。
「いいや、わたしに決まってるだろう」
「は?」
「は?」
 一気に険悪な空気となる。そこへさらに。
「お前たちの目は節穴だな! そんなのわたしに決まっているだろう!」
 とさらに別のオリジンが手を伸ばせば。
「お前、勝手に触るな! わたしのものだぞ!」
 と、鋭い刃のような縁を持つ無数のトランプが放たれた。
「痛っ……。何をする!」
「この程度避けられないのが悪いんですー、劣化はすっこでいろ」
 オリジンたちはそのまま殺し合いを初めた。

 その様子をシーザーは笑いをこらえながらひっそりと見ていた。
「フフ……ハハハ……フフフ……。うーん、想像以上だね」
 笑いを堪えすぎて声が震えている。
(後は十分に疲弊した頃に、巨大な真紅の波動(全力の魔力による衝撃波)でトドメを刺していこうか)
 こうしてシーザーはこの区域のオリジンたちが全滅しかかるまで『最も強く美しい存在への贈り物』をめぐる争いを見守り続けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルドルフ・エルランゲン
なんか呼ばれた気がしたので来ました。
些か不本意なんですがね…品行方正に生きてるつもりなんだけど…?

&&& 絡みアドリブばっちこい、野良連携大歓迎

攻撃は味方猟兵と同士討ちに任せる

■詭道の計(wiz)
オウガ・オリジンさんも大変ですよね、無限増殖なんか使ったばっかりにこんな事になっちゃって。
前に進み難い?、周囲のオウガのせいですよ。
楽しみにしてた毒アイスも盗られちゃうし、イライラしますよね、わかるわかる。
まず周りのオウガを片付けちゃいましょうよ。大丈夫、貴女こそ最も尊いアリスなんだから、無限増殖なんか無い方がマシなんですよ。

…と、味方面して唆し、苛立ちの矛先は周囲のオウガに逸らして同士討ちを誘因する



●懐に潜り込む囁き
 いきなり自分同士で喧嘩をしている無限増殖した『オウガ・オリジン』たち。
 一方で渦中からやや離れた位置にいるちょっと他人事なオリジンはすこし冷静だった。
「あーもう! お前らくだらないことで争うんじゃない!」
 しかし、このまま数で猟兵たちをぼっこぼこにして悦に浸ろうと思っていたのにこんな状態グダグダでは締りが悪い。

 その横でしれっとルビーの様に真っ赤な超激辛の危険なお菓子を献上しているルドルフ・エルランゲン(黄昏に抗う白梟・f03898)。
「ええ、そうですともそうですとも。オウガ・オリジンさんも大変ですよね」
 と胡麻をすっている。
「無限増殖なんか使ったばっかりにこんな事になっちゃって」
「わたしが間違えたとでも? わたしは間違えない」
「はい、その通りです。ささ、このようなお菓子もあります」
 くるっと掌を回転させつつカエンダケの砂糖漬けを献上。それを一口食べたオリジンは。
「ふん……良い毒だな」
 と機嫌を持ち直した。

 ここまでのやりとりで手ごたえを感じたルドルフはさらにもう一押し。
「全部周囲のオウガのせいですよ。楽しみにしてた毒アイスも盗られちゃうし、イライラしますよね」
「……そうだな。あんなくだらないことで争うとは。ただでさえアリスの召喚儀式も上手くいかず腹が減っているというのに。腹立たしい」
「わかるわかる」

 メタ的なダイスの引きも合わさって怖いくらいに言いくるめが効いていた。

 ひとりのオリジンを言いくるめていくルドルフは最後の一押しと悪魔のささやきをする。
「まず周りのオウガを片付けちゃいましょう。大丈夫、貴女こそ最も尊いアリスなんだから」
「……そうだな」
 こうして無限増殖した『オウガ・オリジン』のうちのひとりは悪魔にそそのかされて本気で周囲の排除に乗り出していくのだった。

「おい、役立たずたち! この世界で最も尊いわたしにこれ以上恥をかかせるな!」
 『この世界で最も』というワードに反応して周囲が『はぁ!?』という顔をする。
 そしてもちろんその顔を向けられたオリジンもイラッとした。
 その苛立ちはトランプ兵を召喚する……。その数、四千超え。
「誰が最も尊いか教えてやろう。おい、やるぞ」
 その横にいるのは「はっ、軍の采配はお任せを」と味方面をするルドルフ。
 この後、ルドルフはその『詭道の計』で言いくるめたオリジンの虎の威をハッタリに使い自分だけユーベルコードから逃れつつ、他人の軍勢を指揮しながら『敵将』であるオリジン同士の同士討ちを煽っていくのだった。

 本人曰く『なんか呼ばれた気がしたので来ました。些か不本意なんですがね……品行方正に生きてるつもりなんだけど……?』とのこと。
 ……この立ち回りを見てどう思います?

大成功 🔵​🔵​🔵​

アハト・アリスズナンバー
&&&
オウガ・オリジン、覚悟――やっぱやめた。多すぎる。
しかしこんなにたくさん自分がいても仲間割れとは。我々アリスズナンバーが優れたモデルである事がまた証明されてしまった。

まずはトランプ兵に【早着替え】して、一人のオリジンに報告します。
あのオリジン様があなた様の事陰口叩いてました。
……後は、これを様々なオリジンに言いまくります。
疑心は疑心を呼び、仲の悪さは更なる混沌を生む。

勝手に争って数が減ったら、UCを起動。
あれもジャバウォックみたいなものです。滅ぼしなさい。



●虚言が誘う疑心
(オウガ・オリジン、覚悟――)
 と、やる気満々だったアハト・アリスズナンバー(アリスズナンバー8号・f28285)の気概はほんの1秒前のこと。
 そのやる気は転送された直後に霧散していた。
(――やっぱやめた。多すぎる)
 敵がものすごく沢山いるのを確認したアハトはとりあえず物陰に隠れた。
 そっと覗いて見たならば明らかに仲が悪く一部では殺し合いさえ行われている。
 自身の複製がたくさん居るフラスコチャイルドの量産型個体であるアハトは、その争いをどことなく希薄な表情で見つめるのだった。
(しかしこんなにたくさん自分がいても仲間割れとは。我々アリスズナンバーが優れたモデルである事がまた証明されてしまった)
 その表情は、どことなくドヤ顔の様でもある。

 状況を確認したアハトはこの状況を利用するべく行動を開始していく。
 まずはトランプ兵の恰好へと着替えた。そして向かうのは、喧嘩の渦中からやや離れて他人事な『オウガ・オリジン』。
「オリジン様に報告します」
「ん? なんだお前。わたしが召喚したのか?」
 疑いの目を向けるオリジンだったが、常に周りを格下だと見下し何時でも殺れると考えている彼女たちは機嫌が悪くなければ怪しい程度では攻撃しない。
 何よりこの後に続いた報告によって、目の前の怪しい兵士の事がどうでもよくなった。
「あのオリジン様があなた様の事陰口叩いてました」
「……陰口? 何と言っていた」
「……猟書家に騙された、間抜け、だと……」
「なんだと?」
 怒りに任せた一撃が同時にアハトを襲う。
 しかしそれは、特に狙ったものではない雑な八つ当たり。そのためアハトはギリギリ見切って避けることが出来た。
 そしてキレたオリジンはそのままアハトには目もくれず、陰口を叩いた事になったオリジンへ向かっていくのだった。
「おいお前、何様のつもりだ? この世界で最も尊いわたしに間抜けだと?」
「最も尊いだと? お前こそ何様のつもりだ?」
 睨み合うオリジン。
 その様子を見たアハトは。
(……何の捻りも無く上手くいってしまった)
 少し引いていた。

(……後は、これを様々なオリジンに言いまくりましょう)
 遊園地と言う地形を利用してなるべく目立たぬよう移動しながら言いくるめていくアハト。
 同士討ちをあざ笑うオリジンがいれば反対側へ「あのオリジン様があなたを笑っていますよ」と伝えていく。
 すると元から仲が悪かった彼女たちは互いを疑い、争っていった。

 オリジンの召喚するトランプ兵たちに巻き込まれぬよう、アハトは遊園地の物陰で一休みをする。
(順調に勝手に争っていますね。数が減ったらユーベルコードで始末しましょう)
 止めは何にしよう。
(これにしましょう、ヴォーパルソード。オリジンもジャバウォックみたいなものです)
 そしてアハトはやがて来る時のために魔法剣の準備を進めていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

イリス・アンリリンキッシュ
&&
(遊園地ならクラッカー等の火薬類、アイスがあるなら製造店もあると見ました。「見た目は美しいが有害な食事、目立ちたがり屋で自分が一番」を加えて…)

UCを発動して【注目を集めやすい文字を書けるペン】を作成、「迷彩」「忍び足」「闇に紛れる」「ダッシュ」を併用して製造所を探します
【見た目は美しいが無害なアイス】を「先制攻撃」の為に作成、テーブルに配置してペンで一文を書き加え「おびき寄せ」る為の「誘導弾」を撃ち距離を取ります。

カードには「一番輝く貴方が食べてください」と書いておきましょうか?自分が一番だと思うなら奪い合いからの殺し合いになると思いますので

最後に「だまし討ち」でナイフを投げておきますね


黒城・魅夜
なるほど、分かりました
つまりあなたがたは頭が悪いのですね?
お馬鹿さんなのですね?
それは猟書家たちに力を奪われるのも当たり前ですね
お馬鹿さんなのですから

と、「精神攻撃」で挑発
ムキになって向かってくるでしょうが
「オーラ」を展開しそれをスクリーンとして「残像」を無数に投影
攻撃を「誘惑」してあちらこちらに大混乱を引き起こします

私本体はエクトプラズム化して物理攻撃を回避しつつ
「闇に紛れる」かのように神出鬼没に行動
後ろから一人を殴ってすぐに消え、仲間がやったように思わせて
また今度は別の一人を蹴り飛ばしてまたすぐに消え……

ふふ、お馬鹿さんをからかうのは面白いですね
弱ったところを適当に「暗殺」していきましょう


霧島・絶奈
&&&

◆心情
実力が伴うだけ、まだマシでしょうね

◆行動
お聞きしますが何方が一番強く気高く美しいのでしょうか?
折角ですので、私はそう言った至高の存在に挑みたいものです

…と言う内容を吹き込んだ録音機器複数を【衝撃波】で敵陣へと投射
不和を煽るのも罠なれば、此れも【罠使い】の嗜みです
より効果的な場所へと飛ばすとしましょう

【目立たない】様に潜伏しつつ【罠使い】の技を活かし大量の「指向性散弾」を付近に設置

無事数が減ったら『涅槃寂静』にて「死」属性の「火炎旋風」を行使し【範囲攻撃】
私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】を高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●目立たぬように、ひっそりと
 順調に仲間割れして数を減らしている、無限増殖した『オウガ・オリジン』たち。
 しかし自分に直接危害が無ければ『何をやっているんだあのバカどもは』と無視をするのもまた『オウガ・オリジン』だ。
 喧嘩に巻き込まれていない個体たちもこの同士討ちへ巻き込むために猟兵たちは計略を巡らせる。

(遊園地ならクラッカー等の火薬類、そしてアイスがあるなら製造店もあると見ました。見た目は美しいが有害な食事を好むこと、さらに目立ちたがり屋で自分が一番という性格を活用して……)
 遊園地の設備の物陰を、景色に溶け込む服装で迷彩効果を得て忍び足で進むのはイリス・アンリリンキッシュ(私は「いつも笑顔」です!・f21317)。
 イリスはこの遊園地の国の探索の中で目的の花火を見つけた。
「これで敵の注意を引きつけておびき寄せるための弾が手に入りました。あとは……奪い合わせるための見た目が綺麗なアイスとメッセージカード……」
 イリスはユーベルコード『自分を創造する第一歩<<ビギニング・クロニクル>>』を使い精神状態を反映したガジェットを生み出した。
 それは今まさに猛烈に欲しい、注目を集めやすい文字を書けるペン。

 イリスが探し出したメッセージカードへ『一番輝く貴女が食べてください』と書き込み準備を進めていると、この倉庫へともう一人猟兵が入ってくる。
 それは同様に遊園地の設備の合間を目立たない様に進みここまで来た霧島・絶奈(暗き獣・f20096)。
「おや、先客でしたか。こんにちは。ここに録音機器はありませんでしたか?」
「それなら、あちらの方で見かけましたよ」
「ありがとうございます。所で……」
 絶奈はイリスが準備しているものをジッと見て言葉を続ける。
「どうやら、私が行おうとしている事と方向性が同じの様ですね」
「おや、そうなのですね。ふむ……」
 二人は互いの作戦の内容を共有しながら、さらなる準備を続けていった。

●さらなる不和を
 一方その頃、無限増殖した『オウガ・オリジン』のひとり。
「何を興奮して好き勝手に派手に暴れているのだ。ああまったく、それも猟兵どもがいつまでも現れないせいだな」
 そう言いながらポップコーンにツヤツヤ真っ黒のヘドロのソースをかけてバリバリ食べている。
 その騒動がすでに猟兵たちによるものなのだが……そうと知らずに呑気にしていた。

 そんな他人事なオリジンにひっそり近づく黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)。
 彼女はユーベルコード『解き放たれよ漆黒の質料、撃ち砕け形相の器<<デュナミス・トゥ・エンテレケイア>>』により自身の肉体をエクトプラズム――霊的な物質に変異させて近づきオリジンの背後で実体化する。
 そして――。
「なるほど、分かりました。つまりあなたがたは頭が悪いのですね? お馬鹿さんなのですね?」
 と、背後から罵倒を浴びせた。
 対するオリジンは獲物を見つけた目で嬉しそうに笑みを浮かべる。
「待ちくたびれたぞ、猟兵。馬鹿なのはそこで暴れているやつらだけだ。わたしは違う」
 彼女たちは同じ自分の事ですら別個体であれば見下していく。しかし、魅夜はさらに言葉による精神攻撃を加えた。
「なるほど……オウガ・オリジンともあろう者が不完全な増殖をしてしまったと。誰にでも『失敗』はありますものね」
 と囁く。その言葉にオリジンの目つきが変わった。
「何だと? わたしは正しい。間違えない」
「そうですか。『失敗ではない』のなら、やはりそこで暴れるお馬鹿さんたちは寸分の違いなくあなたと同じですね――それでは猟書家たちに力を奪われるのも当たり前というもの」
 この言葉にオリジン、キレる。
「今すぐひき肉にしてやる」

 煽られたオリジンは四方八方へと鋭い刃を持つ無数のトランプを投げた。
 それは、当人以外すべてを対象にしたおよそ4,000m余りの範囲全てを攻撃するもの。
 それに対し魅夜は再び肉体をエクトプラズムに変異させる。その霊的な特性により無数のトランプはすり抜けていき……。
「うぎゃっ」
 別のオウガ・オリジンへと突き刺さった。
「この巫山戯たトランプを投げたのは誰だ!」
「避けない奴が悪いに決まってるだろ! そんな事よりだ、猟兵だ! 奴らが来ているぞ!」
 そう言いながらオリジンは魅夜の姿を探すが、つい先ほどまで身に纏う防御のオーラを残像のように散らしながらトランプを避けていたその姿は何処にも見えない。
「ちっ……何処へ隠れたのだ」
「……このわたしをコケにしているのか?」
 同様の事が魅夜によって各所で発生し、更なる同士討ちの火種がばら撒かれていく。

●No.1はだあれ?
 ぽぽんぽん、と花火が上がった。
 集まる視線の先にはバルーンに括り付けられた録音の再生機器が複数、ふわりと漂っている。
 そのスピーカーから流れてくるのは、次のような言葉。
「私は至高の存在に挑みたい者です。そこで皆さんへお聞きします。どなたが一番強く気高く美しいのでしょうか?」
 この問いは『オウガ・オリジン』たちを刺激した。
 また一方で、遊園地の各所テーブルにいつの間にか置かれたアイスたち。
 そこに『一番輝く貴女が食べてください』と書かれていたなら、オリジンたちは当然ののように独り占めを始めていった。
「この世界で一番なのはわたしに決まっているだろう!」
「一番はわたし以外にあるものか!」
 四千を超えるトランプ兵の大群までもが召喚され、争いは広がっていく。

 そして同士討ちを促進するのはそればかりではない。
「痛ったあ! 美しく可愛いわたしの背中を蹴ったな!」
 背後から蹴られ、そこに居た別のオリジンを殴るオリジン。
 しかしその蹴りは霊的な物質……エクトプラズムへ変異した魅夜が一瞬だけ元に戻って行ったもの。
(ふふ、お馬鹿さんをからかうのは面白いですね)
 さらには絶奈が仕掛けた散弾の罠や、隠れ潜むイリスが投げる『サバイバルナイフ』が見えない攻撃となり不和を加速させていった。
 これらの仕掛けの中でより無限増殖したオウガ・オリジンたちを夢中にさせたのが、アイスクリームだった。
 最もこのアイスは味は普通であるため間違いなく彼女たちが求める危険なものではないのだが……最も輝く素敵な存在に贈られるお菓子となれば、相乗効果でよりオリジンたちを引き付ける。
 トランプ兵も巻き込んだ大軍勢での同士討ちが続く中、無限増殖した『オウガ・オリジン』たちは徐々にその数を減らしていた。

「わたしのモノを奪おうとするからだ!」
 腕をライオン型オウガの頭部へ変形させて別のオリジンを食い殺したオリジンは、自分の遺体を踏みつけて勝ち誇った。
 その時、この遊園地ので争いに終止符を打つ現象が発生する。
「――万物が内包する奇蹟にして、森羅万象が齎す福音と災禍也」
「な――」
 詠唱と共に遊園地全体に発生していく炎の竜巻。
 アイスを設置したテーブルを中心に巻き起こった複数のそれは、次第にひとつとなり巨大な火災旋風を引き起こしていく……それは属性と自然現象を合成した現象を発動する絶奈のユーベルコード『涅槃寂静<<ヨクト>>』。
 巨大な炎の旋風は、死の気配と共に、残る無限増殖した『オウガ・オリジン』たちを遊園地ごと包んでいった……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年08月19日


挿絵イラスト