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迷宮災厄戦⑪〜鏡の答えと剣使い

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●迷宮災厄戦⑪〜鏡の答えと剣使い
「みんな、戦争も猟書家との戦いに入って来たね! 猟書家を倒すとオウガオリジンがパワーアップしてしまうし、色々と大変だけれど、みんな、頑張っていこうね!」
 そう呼びかけるのは、フィーナ・ルリス(陽だまり・f04597)。
「で、みんなにお願いしたいのは、『真実の鏡』がある所だよ。この不思議の国には色々な所に『真実の鏡』が生えているんだ。この『真実の鏡』はね、この不思議の国の中の事ならば何でも教えてくれるんだ。……で、ここのオウガは、この鏡に質問をする事でみんなの正確な位置を把握して攻撃してくるよ。この『真実の鏡』は、この不思議の国の中の事なら何でも答えてくれる。……つまり、オウガについても知っているんだ。だから、オウガの位置をこちらから聞いて奇襲をかけるとか、オウガの弱点を聞くとか、死角はどこが良いのか、とかね。とにかく、オウガに対して、みんながより有利に戦えるような質問を『真実の鏡』に聞いて、戦って欲しいの。オウガが『真実の鏡』で、みんなの正確な位置を把握してくるなら、みんなが『真実の鏡』で、オウガについて色々と知ったり、奇襲をかけやくなるようにしたって問題ないよね? 条件は同じ、違うのは質問の仕方。だから、有効な質問を『真実の鏡』に尋ねて、有利に戦おう!」
 フィーナは付け加える。
「後、知る事が出来るのはあくまでも、この不思議の国の中の事だけ。そして、回答を得られるのもこの不思議の国の中の事だけなの。だから、今回のポイントはいかに有利に戦うかという事を鏡に質問する事になるかな。勿論、この不思議の国の中の事以外の事を聞かれても鏡は答える事が出来ないから。『真実の鏡』、上手く使ってね!」


白鳥美鳥
 白鳥美鳥です。戦争も中盤に入ってきましたね。
 今回の戦場は……土地的な話となると森の中だと思っていただければ良いと思います。森の木の近くに『真実の鏡』が生えてたり、川の傍に『真実の鏡』が生えてたり、キノコの中に『真実の鏡』が生えてたり……とりあえず、割とそこら中にあるみたいです。なので、オウガの方も細目に皆様の位置を聞いていると思いますが、皆様にも同様にそのチャンスがあります。

 今回のプレイングボーナスは、

『鏡に有効な質問をする』

 になります。

 実際、オウガについて知っている訳ですし、土地の理も知っています。なので、質問の仕方によってオウガ戦の難易度が大きく変わるのは間違いありません。
 有効な質問と、それに合わせた戦闘方法を合わせれば確実に有利になります。

 今回は戦争であるのと、現在の状況的になるべく早くお返ししていきます。
 プレイングの確認のタイミングもありますので、出来る限りにはなりますが、努力したいと思います。
 皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『廃亡の剣姫マウラ』

POW   :    我流:インガオーホーザン
対象のユーベルコードに対し【自身のレベル倍の威力にして斬り返す斬撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
SPD   :    フォースート・ストライザー
【紋章剣の四つのスート属性を一つに束ねる事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【空間断層を引き起こす聖剣による光の斬撃波】で攻撃する。
WIZ   :    剣霊姫招来
自身の【装備する紋章剣の使用封印(最大四本まで)】を代償に、【使用を封印した紋章剣に宿る少女聖霊】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【敵の弱点を突くスートの属性攻撃と属性防御】で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は七那原・エクルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フェルト・ユメノアール
うーん、相手はこっちの位置を把握できるわけだし下手に動くのは危険
それなら相手が来るのを待ち構えて罠を張るよ!

それじゃあ、今回はキミの出番だよ!
ボクは手札からスペシャルゲストをご招待!現れろ!
漆黒の魔女、【SPウィングウィッチ】!
とりあえずボクの質問は相手が『いつ、どんな方法で襲ってくるか』かな
ウィングウィッチを影に潜行させてボクの姿が見える位置で待機
五感の共有を利用して、相手の動向を把握、ボク自身を囮に相手を引き付けて逆奇襲を仕掛けるよ!

さらに保険として、帽子の中に白鳩姿の『ハートロッド』を潜ませて、敵の攻撃に合わせて解放
『動物使い』で操り、相手の視界を塞ぐ事で隙を作って反撃する!



(「うーん、相手はこっちの位置を把握できるわけだし下手に動くのは危険」)
 どちらにせよ、いずれオウガが現れる。それならば、と考えたのが罠だ。
 フェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)が、真実の鏡に対する質問は……
「オウガは、いつ、どんな方法で襲ってくるのかな?」
 その質問に対して、真実の鏡は答える。
『オウガは一本の紋章剣の使用を封印し、封印した紋章剣に宿る少女聖霊で攻撃してきます。相手の弱点を狙って攻撃・防御をしてきますが、対象に出会うまでは確定していません。こちらにやって来るのは……後、30分でしょう』
「成程……まずは一本から来るのか。だったら、少女聖霊の撃退は難しくなさそう……ううん、呼び出す前に攻撃できるかも!」
 相手は、一度剣を封印してから呼び出すのだから、そこに奇襲をかければ召還すらままなくなる筈だ。
 フェルトはくるりと回る。
「ボクは手札からスペシャルゲストをご招待! 現れろ! 漆黒の魔女、【SPウィングウィッチ】!」
 まるでマジックの様に現れる魔女。しかし、その姿は、またマジックさっと消えてしまう。この魔女は『隠密魔法により影の中を自在に移動する魔女』なのだ。だから、魔女は今、フェルトの影の中にいる。
 囮はフェルト自身。魔女と五感を共有して先行して相手の動向を把握、奇襲攻撃をかけるのだ。
 フェルトは囮なので、森の中でも視界の良い場所に移動する。時間も頃合い。五感を研ぎ澄ませ、オウガの襲来に待ち構える。
(「……来た。まだ見えないけど、こちらに向かってくる足音がする」)
 聞こえるのはオウガの足音。少しずつ大きくなってきて、やってきている方向がはっきりしてきた。
「そこだね!」
 帽子の中から白鳩を飛ばして、オウガ……廃亡の剣姫マウラに向かって飛ばし、その視界を奪った。突然、視界を奪われた彼女は身動きが取れなくなっている。
「さあ、マジックの本番はこれからだよ! ボクのナイフ投げをご覧あれ! 見事、当たったら拍手を宜しく!」
 トリックダガーがマウラを突き貫き、フェルトは微笑んだ。
「フェルトのマジックショー、開演だよ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ガルディエ・ワールレイド
さぁ、どっちの刃が相手を先に捉えるか勝負と行こうか。

◆鏡
「鏡よ、鏡。廃亡の剣姫マウラの太刀筋を教えて欲しい」
敵が俺との戦いで初めてインガオーホーザンを使う時、力や速度で押し切ってくるのか、フェイントを混ぜて太刀筋を変化させるのか、それらを事前に知りたい。

◆戦闘
武装は《怪力/2回攻撃》を活かす魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流。

事前に【黒竜の騎士】を使用しておくぜ。
自己強化UCであるこれを解除したいなら、俺を直接斬り伏せるしか無い。

鏡からの事前情報が有る初撃の攻防を最重視。
極限の状況で自身の《限界を突破》して敵の攻撃を紙一重で《見切り》、攻撃を差し込むぜ。



 オウガ、廃亡の剣姫マウラと剣を交える気満々なのは、ガルディエ・ワールレイド(黒竜の騎士・f11085)。
 真実の鏡に問いかけるものは一つしかない。
「鏡よ、鏡。廃亡の剣姫マウラの太刀筋を教えて欲しい」
『彼女は剣の修業を積んできている生粋の剣士。紋章剣を背負ってはいますが、その太刀筋は速く、高速の剣戟を繰り出して相手を正確に狙います』
「成程、速度重視型。生粋の剣士……って事は正々堂々と戦ってくるって事か。俺も騎士だ。こちらも正々堂々と戦うぜ」
 向こうが生粋の剣士なのであれば、騎士たる自分も正々堂々と戦う。それでこそ、騎士と言える。……それに正々堂々とした勝負で負ける訳には当然いかない。
 魔槍斧ジレイザと魔剣レギアの二刀流。……そして、自身を強化するユーベルコード、黒竜の騎士。向こうは高速の剣術使い。しかも正確に攻めてくるという。特に大事になるのは見切りだが……この自己強化で跳ね上がる。それでも間に合わなければ限界を突破するしかない。
 さくりと音がする。そこにはマウラが立っていた。ガルディエの強さを感じているのだろう。その表情には笑顔は無く、凛としたものに変わっていた。周囲の空気もピリッとしたものに変わる。確かに鏡の答え通り、生粋の剣士で間違いない。
「……ふむ。その伊達立ち……剣士では無いようだが……似た者を感じるな」
「ああ、俺は騎士だ。……まあ、て……いや、お前程かは分からんがな」
 一度、いつも通り、敵に対して『てめぇ』と言いそうになったが、ガルディエはそれを止めた。ここにいるのは敵だが、剣士。騎士として対応するべきだろう。……そう、騎士というものはそういう存在だと思うから。
「じゃあ、始めようか」
「ああ」
 互いの言葉をきっかけに一気に距離を詰める。迫るスピード重視の太刀筋。それを紙一重で避けると、一気に距離を取る。
(「速い……っ」)
 初撃は何とかかわしたものの、速い。そして、正確に狙ってくる。ただ、速いせいで、威力はそこまで高くはなさそうだ。……いや、滅多切りにされたら終わりなのだが。
 だが、対応策が無い訳では無い。上手くかわせれば反撃のチャンスが生まれる。こちらは反対に威力の高い攻撃を繰り出すまでだ。
 マウラも直ぐに体制を立て直して、再びガルディエに向かってくる。何所迄も真っ直ぐな剣。速い太刀筋を紙一重で見切りながら、反撃のチャンスを探る。
「ここだ!」
 マウラが一気に斬りこんできた。既に極限状態。だが、自身の限界を突破してかわす。そして、体勢が揺らいだ彼女に魔槍斧と魔剣がとてつもない力でクロスさせるように斬り付けた。
 ダメージが大きかったのだろう。マウラの方から距離を取っている。肩で息をしている辺りからもそれが感じ取れた。
「……まだまだなんだろ?」
「そちらも、な」
 そう見合う二人は笑みの様なものを浮かべている。正々堂々と勝負しあえるこの瞬間を喜ぶかのように。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オルヒディ・アーデルハイド
相手はこちらの居場所がわかるなら
逆を言えばこっちも相手の居場所を知る事は出来るよね

「鏡よ鏡よ鏡さん、相手の居場所と姿を映しておくれ」
『華麗なる姫騎士』でホフヌングランツェの威力を増幅させ
相手の姿が映った鏡に向かって〔魔力溜め〕て〔ランスチャージ〕で〔串刺し〕
ホフヌングランツェは使い手の想像力に応じた進化を無限に行う白銀の槍
相手の姿さえ見えれば接近せずとも攻撃する事は可能
相手に穂先が刺さる想像させ出来ればいい話だから
鏡に映った相手を攻撃する事で相手に攻撃している想像がしやすく
よりリアリティが高まる
間接的に想像で相手に攻撃が命中させれば
現実でも相手に攻撃が命中する因果操作した攻撃



「鏡よ鏡よ鏡さん、廃亡の剣姫マウラの居場所と姿を映しておくれ」
 そう、真実の鏡に問いかけるのは、オルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667)。
『はい。この森の近くに廃亡の剣姫マウラはいます』
 真実の鏡が映し出したのは、こちらの姿を探しているのだろうか、様子を見ながら自分を探している様である。向こうもこちらを探して質問しているのだから、恐らく少しずつ迫ってきているに違いない。
「愛と勇気と希望を抱きしめてフェアクライドゥング」
 プリンセスナイトに変身したオルヒディは、白銀の槍ホフヌングランツェの威力を増強させる。
「お願いするよ、ホフヌングランツェ」
 彼の白銀の槍、ホフヌングランツェは、使い手の想像力によって攻撃をする事が出来るものだ。鏡に映るマウラに向かって、オルヒディは想像する。このホフヌングランツェがマウラに突き刺さる、その瞬間を。鏡に映るマウラを見ていれば、より一層、的確に想像が出来る。魔力や力を溜めると……思いっ切り、鏡に映るマウラを貫いた。
「……うっ!」
 どこかで苦しむ声が聞こえる。どうやら、ホフヌングランツェが本物のマウラに突き刺さったらしい。
「……おのれ、これも猟兵の仕業か。だが、この近くにいる筈だ。紋章剣よ、少女となって、斬り裂くのだ!」
 どうやら、少女聖霊を放ったらしい。
「おっと、一旦、退散だね」
 オルヒディは、プリンセスナイト姿のまま飛翔する。何人だか分からないが、一気に相手にするには分が悪い。マウラや少女聖霊達に見つからないように、気が付かれないようにそっと飛び去ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天星・零
 
常に【戦闘知識+情報収集+追跡+第六感】で戦況、弱点死角を把握し周囲警戒、臨機応変に対応し敵行動を予測し戦闘

・質問
敵の死角、弱点
相手のトラウマ、関わりの深い人物


戦闘

防御は避けたり、虚鏡霊術で霊力の壁の【オーラ防御】
と、グレイヴ・ロウ(以下A)で

遠距離は十の死とAを戦況に合わせ使用
近接はØ

Aや十の死の撲殺や斬死は【貫通攻撃】(Aは【一斉射撃】で地面から一気に生やすことも可能)
『ねぇ、僕達と遊びましょう。僕のお友達も遊びたがってるので。これはあくまでも噂話です。そんな怖がらないで』


指定UCを使い攻撃、攻撃を外しても増殖
自身も恩恵を貰い強化されて攻撃
惨憺蓮華自体に意思があり各々の意思で行動します



「真実の鏡さん、廃亡の剣姫マウラの死角、弱点とか教えて貰えませんか。後は、トラウマとか関わりが深い相手も知りたいですね」
 そう真実の鏡に尋ねるのは、天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)。
『廃亡の剣姫マウラは4本の紋章剣を背負い、自身も剣を所持しています。紋章剣を使う事で色々な攻撃を仕掛けてきますが、逆に4本の剣をバラバラに使うと自身と、それぞれの剣との意思疎通が必要になるので、自身の事だけ考えていられなくなるというのが、一番の弱点です。死角を狙うとしたら、紋章剣を背負っている時です。背後であっても気配は分かるとは思いますが、視覚的には厳しいでしょう。トラウマは特に無く、関わりが深い相手と言えば剣の修業時に手合わせした相手になりますが、皆、この世界にはいません』
 つまり、死角を狙うのであれば背後、可能なら紋章剣は全て少女聖霊に変えさせた方が良い、剣姫というだけあり、関わりを持った者はこの世界にいない……生きてはいないのだろう。
 今も彼女は零を探している筈だ。そうなると、背後を狙うのは厳しそうだ。
 であれば、対峙した時に如何に紋章剣を少女聖霊に変えてもらうか、だ。確かに4人+本人と5名相手にするのは大変だが、最終的に本人を撃破すれば何とかなる。本人を狙えば、4人は援護に来るだろうが、操り人形であるグレイヴ・ロウや虚鏡霊術で対処可能だろう。
「……!」
 気配を感じる。零は慌ててそちらの方に振り返った。まだ、現れていないが、恐らく向こうも気が付いているだろう。それならば、視界に自分以外にも何かいた方が狙いが分散されて良いかもしれない。グレイヴ・ロウ……十字架の墓石を少し離れた場所に置いておく。
 だが、現れた少女はいきなり狙っては来なかった。剣姫というだけあって、不意打ちなどは好まないようだ。
 それならば、零の思う通りに事を運べる。
「ねぇ、僕達と遊びましょう。僕のお友達も遊びたがってるので」
「……友達? それが、か?」
 マウラが十字架の墓石を見て怪訝そうな顔をしているが、それを無視して話を続ける。
「一つ、噂話をしましょう。『ある山奥の谷深くには、骸の蓮が咲くそう。世を儚んで死んだもの、或いは殺され棄てられたものが寄り合い新たな骸を待っているんだって……』」
 その話は、流石に気持ち悪かったのだろう。マウラが、少し後ずさる。しかし、そんな事は気にせず、零はにっこりと笑みを浮かべた。
「これはあくまでも噂話です。そんな怖がらないで」
 そう言うと同時に、蓮が咲いたような肉塊がマウラに襲い掛かる。それを、マウラは一閃して斬って捨てた。まだ、斬り裂かれた蓮の花に似た肉塊はうごうごと動いている。
「な、なんだこれは……気色悪い」
(「斬り捨てたか、流石、剣姫。でも、それはそれでこっちも都合が良いんだけどね」)
 蠢いている肉塊。それはより一層気味が悪くなり、しかも増殖し始めた。
「紋章剣よ、少女となれ。そして、この気味の悪い物と……あの不気味な男を倒せ!」
 慌てて全ての紋章剣を少女聖霊に変えるマウラ。第一印象もあったのだろう、冷静に攻撃に対しては対処したが、どこか怯えている様に見える。それが強さに対してなのか、呪詛の生み出す気味の悪さなのかは分からないけれど。
「いやですねえ、不気味だなんて。流石の剣姫さんも悪霊は怖いですか?」
 肉塊を狙う少女もいれば、こちらに向かってくる少女もいる。マウラ自身はまだ動いていない。今は指揮系統を務めているのだろう。
 肉塊は斬っても増えるだけなので、あちらを相手にしている方は無視して、零に向かってくる少女を目指し十字架の墓石で一気に貫く。そして、零自身は肉塊の上を走り、自身の能力を高めながらマウラとの距離を一気に詰めていく。獲物は片手程の刃物。ある意味彼女にぴったりだろう。
「……!」
 最初の一撃は紙一重でマウラにかわされる。しかし、彼女の大剣を振るうには時間がかかる。その隙を狙ってマウラを斬り付けた。
 その一撃で、マウラはゆっくりと崩れ落ちる。そして、そのまま骸の海へと還っていった。
「剣姫が刃で死ねる……良い死に方だよね」
 その様子を見送りつつ、零は複雑そうな笑みを浮かべたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月17日


挿絵イラスト