迷宮災厄戦⑲〜虚構性怪物理論
曰く、「書架の王」を除けば猟書家最強。
曰く、「秘密結社スナーク」には一片の真実も無く、それ故に、人は本書から「実経験に基づく明らかな間違い」を見出すことができない。
曰く、「スナークは実在するのでは?」その疑念は、やがて本物のスナークを生み出す。
曰く、スナークは虚構であるがゆえに、誰もがスナークになり得る。
「うん、面倒な相手よね」
アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の魔少女・f05202)は、ヒーローズアースを狙う、猟書家最強の男、侵略蔵書「秘密結社スナーク」と、青白き斬竜剣「ヴォーパル・ソード」で戦う『サー・ジャバウォック』をそう称した。
「例によって例の如く先制攻撃をしてくるから対策が必要よ。そうね、イメージ的には敵は常時ゲージマックスで猟兵側はゲージを溜める必要があるみたいな? 弱パンチでキャンセルかけたいけどスーパアーマーあるからメクるなりハメるなりでその辺回避しないと難しいみたいな」
ジャバウォックは猟兵のユーベルコードに対して必ず先制攻撃をしてくる。ユーベルコードで対処するなら後出しであることを考慮しなければならない。技能で対処するにしても1工夫なければ通すことは難しいだろう、それほどの強敵である。
だが、もしも負けられない理由があるのなら、その熱い魂の輝きは実力差を覆す要因になりえるかもしれない。
仲間に頼るのもいいだろう。対処担当と反撃担当に分かれるのも1つの手だ。
「ま、皆ならきっと成し遂げられると信じているわ。それでは行ってらっしゃい」
蒼汁の人
はーい♪ ごにゃーぽ☆ ごきげんよう♪
『ネタに逝きネタに死す』蒼汁の人でございます。
OPではごちゃごちゃ書きましたが自由に書けばよろしいかと思います。対処が無くともぶっちゃけプレイングボーナスによる振り直しがないだけで、出目が成功なら成功です。対処なんてめんどくせー! 運には自信があるんだ! ダイス目一発勝負やってやらー! という方は挑戦してみてもよろしいかと。
対処は思いつかないけど活躍はしたい! という方はお任せも受け付けます。冒頭に『☆』とお入れください。サポートと同じ扱いで判定は成功固定とします。私は少年誌の苦戦からの「負けられないんだ!」で覚醒逆転シチュが好きなのでだいたいそういう描写になるかと思います。好きなシチュをお書きいただければキャラに合わせてどうにかいたします。ステシからキャラを読み取る努力はしますが解釈違いが起きたらごめんなさい。
このシナリオには下記のプレイングボーナスがでます。
☆=============================☆
プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。
☆=============================☆
それでは皆様の素敵なプレイングをお待ちしています。良き戦争ライフを。
第1章 ボス戦
『猟書家『サー・ジャバウォック』』
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POW : 侵略蔵書「秘密結社スナーク」
見えない【架空の怪物スナーク】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
SPD : ヴォーパル・ソード
【青白き斬竜剣ヴォーパル・ソード】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ : プロジェクト・ジャバウォック
【人間の『黒き悪意』を纏いし竜人形態】に変身し、武器「【ヴォーパル・ソード】」の威力増強と、【触れた者の五感を奪う黒翼】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
イラスト:カキシバ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
成程、実に厄介ですねぇ。
とは言え、出来る事はしてみましょうかぁ。
『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FCS』で『FSS』を『攻撃探知型の自動防衛』に切替えて配置しますねぇ。
『スナーク』が『実体に触れられる』≒『実体が有る存在』であれば、これで時間は稼げるでしょう。
そして、稼いだ時間を使い【処檻】を発動して[範囲攻撃]、『スナーク』と『サー』を同時に攻撃しますねぇ。
広域を覆う『波動』と『重力の檻』ですから『斬竜剣』でも斬れるか微妙ですし、追加の『棘』の威力が『対象自身の強さ』に比例する以上、彼らの様な『強力な個体』程影響は大きくなりますぅ。
確実に叩いて次に繋げたいところですが。
「成程、実に厄介ですねぇ。とは言え、出来る事はしてみましょうかぁ」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は8枚からなる小型浮遊ビームシールドFSS(フローティングシールドシステム)を、F●Sシリーズの換装用装備&補助兵装FCS(フローティングコンバートシステム)で『攻撃探知型の自動防衛』モードにして展開する。
実体に触れられるのであればそこに実体はあり、不可視であろうとも実体があるのなら探知方法はいくらでもあるのだ。スナークを探知したFSSがビーム砲で牽制する。
『ほう』
それを見てジャバウォックが感心したような声をあげる。だが、まだまだ余裕を感じさせる雰囲気だ。
「『大いなる豊饒の女神の名に於いて、仇なす者達に厳格なる裁きを』」
しかし、問題は無い。元より時間稼ぎだ。その稼いだ時間で詠唱を完了し広域に向けて女神の波動が放たれた。
『む、これは』
波動に触れたジャバウォックが膝をつく。超重力が檻が捕らえて離さない。
「その棘はあなたが話した『オブリビオンの数』&『対象自身の強さ』の応じて強化されますよぉ」
更に超重力の檻から棘が生えジャバウォックを串刺しにする。
『はは、なるほど。これはやられましたな。ならば』
ジャバウォックはヴォーパル・ソードを強引に振るい超重力の檻を破壊するとその身を引いた。
『ここは一度引きましょう』
突き刺さった棘はそのままに撤退していく。
「確実に叩いて次に繋げたいところですが」
るこるはその撤退先を見詰め、次の猟兵に託すことにすると帰還するのだった。
大成功
🔵🔵🔵
キング・ノーライフ
まあ我も物語由来の神、
物語上の「都市伝説の機械の王」から生まれた存在。
だからこそ彼の者は討たねばな。
まず先制攻撃は転移時に【ヴァーハナ】に乗り込み、
初手思いっきりバック走行でスカす【運転】しつつ
【内臓ガトリング砲】で【制圧射撃】。
バックしながらライトを浴びせ可視化できんでも影は出ると期待、
それで【見切り】出来たらそれで。
ダメなら【ヴァーハナ】の破損覚悟でジャバウォックに突っ込む。
そして直前で乗り捨てるとスナークとジャバウォックの攻撃被弾覚悟……いや、スナークのは確実に食らう気で【王への供物】の初撃を【衝撃波】で二体纏めて食らわせる。傷は不確定存在を定義づけした物とその主の命で癒すとしよう。
「まあ我も物語由来の神、物語上の「都市伝説の機械の王」から生まれた存在。だからこそ彼の者は討たねばな」
ノーライフキング、不死なる無機物の王。その物語由来の神キング・ノーライフ(不死なる物の神・f18503)は故にこそ架空の怪物スナークの存在を許すことはできない。
転送前に愛機ヴァーハナに乗り込む。鳥のような外観が気にいっており、自作のAIは頼れる相棒だ。転送と同時にバック走行、全速後進だ。どん、と衝撃が走り車体の下に何かを巻き込んだ気配がする。
「む?」
攻撃をスカさせる目的での行動ではあったが、タイミングの妙か思った以上に戦果を得られたようだ。スナークは今ヴァーハナの前方にいる、そう確信を得たキングは内蔵ガトリング砲で制圧射撃する。
『スナークはまだまだおりますぞ』
「再召喚なんぞさせると思うか?」
ヴァーハナから降りたキングはジャバウォックに衝撃波を放つ。再召喚するということはスナークはあれで倒れたということだ。ならばジャバウォックだけに集中すればいい。
「『我への贄に相応しい姿になるがいい』」
衝撃波を受けたジャバウォックの姿が美女へと変わっていく。
『こ、これは』
その変化に動揺するジャバウォック。その隙を突く魅了と生命力吸収の神力を放つ。
「偉大なる不死の王に傅くがいいっ!」
『ぐ……いえいえわたくめがあなたさまに傅くなど役不足にございます』
「ほう、そのような様で我を格下呼ばわりか。不敬への罰を喰らうがいい」
魅了を解除しその分のリソースを生命力吸収へと回す。魅了は跳ね除けたジャバウォックであるが生命力吸収までは防げずに撤退していく。
「逃したか……まぁよい。痛手は与えた今回はそれでとしとしよう」
大成功
🔵🔵🔵
ロバート・ブレイズ
成程――つまり。スナークは普遍的無意識領域に発生して、無い有る怪物だと思惟すべきか
架空の怪物を相手には架空の英雄が好ましい。情報収集で『スナーク』を殺せるだろう『架空の英雄』を導き出す
その『架空の英雄』に正気固定機を持たせて突撃させよう。何――そんなものは存在しないだと。架空の英雄が居なければスナークも居ない筈だが!
それでもスナークが居たならば捕まえて盾にしてやろう。その後に『炎上する幸福の眼』発動――奴に地獄を教えて魅せる
嗚呼――勿論。混沌(ナイアルラトホテップ)も創作の神。我々は皆々、愉快痛快な戯言に違いないのだ
応え――果たして貴様は『スナーク』なのだ
「成程――つまり。スナークは普遍的無意識領域に発生して、無い有る怪物だと思惟すべきか」
ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)はスナークなる者がいかなるモノか推察する。
「架空の怪物を相手には架空の英雄が好ましい」
故にロバートの意識は深く潜る。普遍的無意識領域に接続、得るべきは『スナーク』を殺せるだろう『架空の英雄』。すべてが虚構で彩られた『架空の怪物』ならば、それを倒しうるのもすべてが虚構で彩られた『架空の英雄』であろう。
故にここに『スナーク』の対存在“ ”が顕現する。
『馬鹿な、そのようなものが存在するはずが!』
「何――そんなものは存在しないだと。架空の英雄が居なければスナークも居ない筈だが!」
揺らぐ、スナークという存在が揺らいでいく。虚構であるがゆえに実体験に基づく否定ができぬのであれば、実体験に基づかない虚構の存在がそれを反証する。虚構の存在同士がお互いを反証しあい対消滅する。
スナークの否定はなった。嗚呼ならば、今度はジャバウォックにに地獄を教えて魅せる番である。『炎上する幸福の眼』、ジャバウォックの身が燃え上がる。
「嗚呼――勿論。混沌(ナイアルラトホテップ)も創作の神。我々は皆々、愉快痛快な戯言に違いないのだ
応え――果たして貴様は『スナーク』なのだ」
混沌はジャバウォックの存在を否定(スナーク)する。だが、
『否、私はジャバウォック以外の何物でもありません』
ジャバウォックは炎を振り払うと撤退していくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
大豪傑・麗刃
ほうほう冒頭に星マークとな。非常に惹かれる提案だし、試みは高く評価したいなのだ(謎のウエメセ)
だがここはあえて真っ向勝負!それが男の生きる道!
ということで。
目に見えない遠距離攻撃。受けるのは超絶至難。だが昔の人はいい事を言った。
「目に見えないならフォースに頼ればいいじゃない」と。
ということで脇差(バスタードソード)二刀流を構え、眼を閉じ、スナークの動き、殺気などを見切、いや聞き切る!そして全て武器受けする!
先制攻撃回避できたらあとは真っ向勝負。
きみきみ!スナック菓子なんかで攻撃してひきょうではないか!
それでも日本男児か!
え?ちがうの?
だってきみ
ジャパニーズ
で精神を乱したところを二刀流でずんばら
「ほうほう冒頭に星マークとな。非常に惹かれる提案だし、試みは高く評価したいなのだ」
いきなりメタ発言で第4の壁を超えるとか……いいぞ、もっとプリーズ大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)さん。
「だがここはあえて真っ向勝負! それが男の生きる道!」
え、そこでシリアスモードなの?
「目に見えない遠距離攻撃。受けるのは超絶至難。だが昔の人はいい事を言った。「目に見えないならフォースに頼ればいいじゃない」と」
脇差を2刀流で構えて目を閉じる。もっとも情報量の多い視覚を閉ざすことで残りの感覚を研ぎ澄ます。
「スナークの動き、殺気などを見切、いや聞き切る!」
不可視といえどもそれが存在する以上は音と無縁ではいられない。完全なる無音というのもそれはそれで不自然でわかりやすい。
音だけが気配ではない、生命活動には微弱電流の流れがあり、準静電界となって身を覆う。攻撃の意志による微弱電流の変化、これを殺気として剣豪は捉えるのである。上からの攻撃を受け流し、左からの攻撃を薙ぎ、正面からの攻撃を脇差を交差させて受け止め力づくで跳ねのける。
「きみきみ! スナック菓子なんかで攻撃してひきょうではないか! それでも日本男児か!」
『スナーク! それと私は英国紳士です」
「え? ちがうの? だってきみ」
スナークの攻撃を受け止めきった時とは一転、気の抜けた糾弾をする麗刃に思わず心乱すジャバウォック。だが麗刃のネタキャラとしての矜持はさらなる追撃を行う。
「ジャパニーズ」
静寂が流れる。麗刃のネタキャラとしてのある種のプライドを籠めたギャグである、それはシリアスな空気や平常心で戦闘に挑む姿勢を打ち砕く。
『私の名はジャバウォックです!』
そうしてペースを乱されたジェントルマンは終始麗刃にいぢりたおされ撤退を余儀なくされたのであった。
「また相手してやるのだジャパニーズ」
『ですから私はジャバウォックです!』
大成功
🔵🔵🔵
備傘・剱
お、やっとこ、それらしいのが出てきたな
そんななりで不思議な仲間の同類とか…
ありそうだな、この世界じゃ
オーラ防御を全身に張り、攻撃に備える
スナーク
オーラ防御に攻撃が触れ次第、その方向に結界術、それでも攻撃がやまない時は念動力で対処
ソード
結界術で動きを阻害、化術で鼠に変化、攻撃が当たる面積を小さくしつつ、オーラ防御を展開、勢いに逆らわず受け流す
ジャバウォック
オーラ防御全面フル展開、翼の動きを念動力で阻害しつつ、誘導弾を弾幕に、迎え撃つ
その後、青龍撃発動!
全兵装フル展開、誘導弾、衝撃波、呪殺弾、水弾をすべて敵に射出しつつ、接近、爪による鎧無視攻撃と鎧砕きと零距離射撃で、カウンターの一撃をみまってやる
「お、やっとこ、それらしいのが出てきたな。そんななりで不思議な仲間の同類とか…ありそうだな、この世界じゃ」
ジャバウォックを前にそんなことを言いながらもオーラを纏い防御を固める備傘・剱(絶路・f01759)。
『む』
ジャバウォックが振り翳すヴォーパルソードを念動力が阻害する。それでもまだ充分な威力を秘めた斬撃は剱の首を目指し、結界術に阻まれた。しかし、びしりと一瞬で罅が入り、次の瞬間にはガラスのように割れていた。だが、ヴォーパルソードは空を切る。
『なに?』
眉を上げるジャバウォック、そこに結界術の破片が弾幕の如く降り注ぐ。マントを翻してそれを防ぐジャバウォックの足元に気がつけば鼠が一匹。剱が化術で化けた姿である。先程の消えたように見えたのは変身による急激なサイズ変更での錯覚である。
『鼠ですかな?』
その剱が化けた鼠に気を取られた一瞬、それが致命的な隙であった。空気中の水分を凝縮し形成した青龍の爪と牙を纏いながら化術を解く。元の姿に戻る勢いのままに爪による真空刃と牙から放たれる高圧の水弾を零距離で叩き込む。
体勢を崩した所にさらに全武装をフル展開してありったけをこめて追撃する。
「おいおい、あれだけ喰らってまだ動けんのかよ」
撤退していくジャバウォックを呆れたようすで剱は見送る。
「んじゃ、後は任せたぜ」
追撃をかけるのは難しくはない。だが、剱は後に続く猟兵を信じることにして帰還することにしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
シャムロック・ダンタリオン
ふん、「『書架の王』とやらの次に強い」か。相手に不足はない。
――ところで、貴様の持つ書物に興味を示した。あとで拝読願いたいのだがな。
――さて、相手の変身を確認したところで、こちらも【指定UC】でバルバトスの力を借りるか。
そこから【空中浮遊】からの【空中戦】に持ち込もうか――なに、あの黒翼に当たらなければ問題ない。十分に距離を取ったうえで、【クイックドロウ】からの【呪殺弾】で攻撃していくか(【戦闘知識】【世界知識】も加味しておく)。
あとは時折【エレメンタル・ファンタジア(属性などはランダム)】を意識外の方向から当ててみようか。
※アドリブ・連携歓迎
「ふん、「『書架の王』とやらの次に強い」か。相手に不足はない」
ジャバウォックを前に臆せずに言い放つシャムロック・ダンタリオン(図書館の悪魔・f28206)。
「――ところで、貴様の持つ書物に興味を示した。あとで拝読願いたいのだがな」
『よろしいでしょう。ヒーローズアースに渡った後でならいくらでも』
「ならば貴様を倒した後でゆっくりと拝読させてもらうとしよう」
『はたしてできますかな?』
ジャバウォックの姿が変異していく。竜のような翼と尻尾を持つ竜人形態だ。シャムロックはその変身を確認すると自らもまた変身する。
「『魔弾の射手たるバルバトスよ、貴様の力、暫し借りるぞ!』」
それは魔神バルバトスの似姿たる緑色の狩人装束姿だ。勝負は空中を舞台としての進む。単純なトップスピードではジャバウォックが上だが小回りの良さではバルバトスに軍配があがる。
バルバトスの早撃ちで放つ呪殺弾をジャバウォックはヴォーパルソードで捌きあろうことか斬撃を飛ばして反撃してくる。
「――なに、あの黒翼に当たらなければ問題ない」
呪殺弾も全てを捌かれてるわけでもなく、飛ぶ斬撃の反撃も頻度は高くない。だが、決め手に欠ける。そこでバルバトスはもう1つユーベルコードを使うことにした。
「知ってるかい。とある伝承では鳥の嘴が竜のじゃ……」
そして、バルバトスの身体が大きく切り裂かれていた。鮮血が舞う。
『舐めないでいただきたい』
2つ目のユーベルコードの使用、それに対し2度目の先制攻撃。変身はすでに終えているため強化されたヴォーパルソードによる飛ぶ斬撃の一撃がバルバトスを襲ったのだ。
「その言葉そっくりそのままお返ししよう」
だが、バルバトスの意識はまだ残っていた。傷は深いが後一撃放つ分には仔細はない。そして発動しようと準備していたユーベルコードはまだ活きている。選ぶ属性は氷、自然現象は鳥の異常行動。氷の鳥の大群が竜を喰らう。
苦戦
🔵🔴🔴
オルヒディ・アーデルハイド
先に竜人形態に変身されてしまい黒翼に触れ五感を奪われる
何も見えない
何も聞こえない
何の匂いもしない
風を感じる事もできない
闇に閉ざされ虚無へと堕ち狂気に侵されそうだけど
〔狂気耐性〕で正気をなんとか保つ
五感を奪われた事により〔第六感〕の覚醒
『華麗なる姫騎士』に変身して闇を照らすかのように輝く
見えている訳じゃないけど攻撃が来るのがわかっていたかのように飛翔して回避
相手がそこにいる様な感じがするところに〔魔力溜め〕ての飛翔して〔ランスチャージ〕の〔串刺し〕
五感を奪われているので手応えは感じられないけどやれたかな
オルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667)は暗闇の
中にいた。ジャバウォックの黒翼に触れ5感を失ったのだ。
何も見えない。
何も聞こえない。
何の匂いもしない。
風を感じる事もできない。
永劫の時が過ぎたのか、数秒しか過ぎていないのか。何も感じ取れない虚無の世界においてはそれすらも曖昧だ。意識は闇に堕ち狂気に蝕まれていくのをギリギリにところで耐えている。
ただ、酷くお腹が空いていた。飢えが命の危機を訴えていた。唐突に闇が晴れる。あいかわらずに何もみえないし、何も聞こえないし、何の匂いも感じないし、風も感じられない。だが、周囲にあるすべてを感じ取れていた、第六感、五感を超えた超常の感覚に目覚めたのだ。
「『愛と勇気と希望を抱きしめてフェアクライドゥング』」
オルヒディが闇を照らすかのように輝く、そして『華麗なる姫騎士』に変身していた。その瞳は何も映してはいない、しかし、攻撃は“視”えていた、華麗に飛翔して回避する。反転、槍に魔力を籠めての飛翔突撃。手応えはない、しかし、次第に五感が戻ってくる。
風が頬を撫でていった。
緑の匂いが鼻腔を擽る。
鳥の羽ばたきが聞こえてくる。
ああ、世界はこんなにも鮮やかだ。
「手応えはなかったけどやれたのかな?」
槍の穂先に引っかかていた羽根が風に解けて消えた。
大成功
🔵🔵🔵