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迷宮災厄戦⑯~林檎食べて、オウガをぶっ飛ばせ!

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦

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「がう。皆ー、新しい戦場だよー」
 アルファ・オメガ(もふもふペット・f03963)がグリモアベースをとてとてと歩きながら、宣伝して回る。そんな感じで集まってくれた猟兵たちへアルファが説明を始めた。
「皆に行ってほしい場所は『巨大な林檎の国』だよ」
 大きな林檎が国土となっている国である。この国の人は、林檎の表面や表面に作ったくぼみ、短い洞窟で生活をしている。
 普段の食生活は林檎の表面に作られている果物や野菜などで賄われるのだが、お祭りなどでは林檎をかじる。皆でかじって糧にする。それはもう『あおむしさんですか?』っていうくらいに。そして1年が過ぎると、林檎から新しく成った隣の林檎へ移住するのだ。そのサイクルが無限に続いている国が、この林檎の国である。

「で、何が問題かっていうと、林檎の中心にオウガたちが棲みついたんだ」

 先ほどの林檎から林檎への移住には唯一欠点がある。新しい林檎が『なる』時間が必要なのだ。普通に生活しているだけなら、どこだけかじられても問題ないのだけれども。
「皆知ってるかもしれないけど、林檎の種は林檎の真ん中にあってその周りの蜜がとっても高栄養価なんだ」
 この部分が新しい林檎を生み出すエネルギーになる。そのため、この蜜の部分を食べられてしまうと、次の林檎が作れないのだ。なので、『蜜の部分はかじらない』というのが、住民の暗黙の了解なのである。
「だがしかし、オウガにそんなルールは通じなかった……!!」
 がっくりと崩れ落ちるアルファ。そう、オウガたちは最短距離で蜜をかじりにいっている。このまま行くと林檎の国がヤバい。
「そうなる前に皆にオウガを倒してきてほしいんだよ!」


 現在、オウガたちは中心の蜜目掛けて、林檎の中に洞窟を作りながら突き進んでいる最中だ。ちなみにどうやって洞窟を作っているかというと。
「がう。食べてる。超食べてるんだ、林檎を」
 オウガの名前は『閉幕のアリス』。可愛い少女の外見を持つオーガがひたすら林檎を食べているのだ。しゃくしゃくしゃくと。10人くらいを1組として食いまくって進んでいるようだ。
「突入地点からほぼ一直線に蜜へ向かってるよ。だからその途中を奇襲して欲しい」
 具体的にはオウガが通った後は林檎の洞窟になっているので。この洞窟のどこかに猟兵たちが作った洞窟を繋げる。その後、洞窟を辿って、必死に林檎を食べてるオウガたちを後ろから奇襲するという流れだ。ちなみにタイミングと位置を完璧に把握できるなら、洞窟の先端同士をくっつける形で真正面から奇襲してもいい。
「向こうは食べるのに必死で、こっちの接近や不意打ちに対応できないよ」
 なので奇襲がバレる可能性はゼロ。また厳密には不意打ちじゃなくても、普通に襲いかかるだけで奇襲になる。

 つまり、重要なのは『どうやって林檎の中を突き進むか』と『どうやってオウガの位置を捉えるか』である。
 これについては猟兵にこっそりアドバンテージがある。
「この国の林檎は意思があるみたいなんだ」
 そのため、以後リンゴサンと呼びます。
 リンゴサンとしては、次の林檎を生み出す前にオウガに食われて意図せず死ぬ、的な未来が見えている状況だ。そのため、それを防いでくれるであろう猟兵たちにとても協力的なのである。
「具体的に言うと、食べるのを手伝ってくれる」
 こう、リンゴサンに手を押し当てて念じると、不思議な力で思い浮かべた形状や料理に変化する。ウサギさんカットなどは序の口、林檎ジュースやアップルパイも十分対応可能。
「それからリンゴサンの加護で、食べると『りんごぱわー』が得られるよ!」
 りんごぱわー、それはいくらでも林檎を食べることができる力のことである。これを得ることで満腹になること無く、リンゴサンを食い進むことができるのだ。あとちょっとだけ戦闘時にパワーアップする。
 とはいえ、たくさん食べないといけないことには違いない。それはちょっと苦しい、という人はこの国の住民、愉快な仲間たちを頼って欲しい。
「彼らも自分たちの国が、リンゴサンがオウガに食べられるのは我慢ならないみたい」
 そのため、猟兵には全力で協力してくれる。ひとりじゃ辛い食べ放題も仲間がいればいっぱい食べられるかもしれない。分担してもいいし、競争してもいいし。楽しく食い進んで欲しい。

「それからどうやってオウガの位置を捉えるか、だけど」
 これもリンゴサンや愉快な仲間たちが助けてくれるようだ。
 例えばリンゴサンに聞けばどっちの方向か教えてくれる。愉快な仲間たちはリンゴサンで生活しているためか、誰かが食べ進む際の振動にとても敏感でその方向を察知できる。
 また、彼らを頼らなくても、第六感や地形の利用、計算といった『迷子になった時や迷路を進む時に頼れる技能』を活用すればオウガを捉えることは十分可能である。極論、待ち伏せになったっていいわけだし。

 とにかく猟兵に対する支援体制は万全だ。
「皆ならオウガもさくっと倒せるはずだよ!」
 よろしくね、とアルファは猟兵たちを巨大な林檎の国へ送り出すのであった。


るちる
 こんにちはとかこんばんは、るちるです。
 迷宮災厄戦、アップル・バトル・フィールドの戦いをお届けします。

 シナリオの補足です。
 このシナリオフレームには、下記の特別な『プレイングボーナス』があります。
(=============================)
 プレイングボーナス……林檎を食べ進み、奇襲する。
(=============================)

 林檎ことリンゴサンの食べ進み方についてはオープニング内参照です。ちなみにオウガたちは自分の口で食べているので、進行速度はかなり遅いです。進行速度なら十分に逆転できます。

 リンゴサンの位置関係について説明します(メタ視点になります)。
 まず皆さんの目の前に林檎を置いて下さい。その全体がリンゴサンです。
 で、リンゴサン全体を地球と見立てた場合、赤道に当たる部分。ここがポイントです。
 まず、リンゴサンの住民は赤道より上の表面に住んでいます。
 そしてこの赤道のラインが『閉幕のアリス』たちの侵攻ルートになります。10人一組が赤道上にいずれかに配置された後、真ん中に向かって食い進めています。その進んだ道が林檎の洞窟となっているのです。

 猟兵の皆さんは住民たちのいる上の方のいずれかから中心、ないしはオウガの掘っている洞窟目掛けて突き進んでもらいます。洞窟を繋ぐことさえできれば奇襲はほぼ成功です。

 プレイングには『どうやって食い進むか』と『どうやってオウガを捉えるか』と『オウガとの戦闘』をお書きください。割合としては、4:4:2が良いかと思います。

 オープニングに書いてない設定については自由に設定してください。例えば愉快な仲間の姿かたちやリンゴサンの口調など(参加者ごとに違ってもOK)。

 それでは皆さんの参加をお待ちしています。
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第1章 集団戦 『閉幕のアリス』

POW   :    ハートボム(打撃武器運用)
単純で重い【ハートボム】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ハートボム(投擲武器運用)
【接触地点で大爆発するハートボム】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    ハートボム(射撃武器運用)
レベル×5本の【愛】属性の【着弾地点を貫く、ハートボム】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ネーヴェ・ノアイユ
リンゴサン様と……。現地にてお会いすることのできた愉快な仲間……。ウサギのぬいぐるみの姿をしたラビィ様と協力して進んでいきましょう。
最初は私も食べながら進もうと……。リンゴサン様のお力でアップルパイやリンゴジュースへと変えていただくことで大変美味しく進めていたのですが……。私も一応女の子ですので……。こうも食べたり飲んだりしているとお腹周りが心配に……。
え……。ラビィ様が食べるのは頑張ってくださるのですか……?
では……。食べるのはラビィ様にお任せしリンゴサン様に閉幕のアリス様の居場所を聞きながら進んでいきます。
彼女達は見つけ次第氷壁の盾受けとかばうでラビィ様を守りつつ……。UCにてボム合戦を。




 巨大な林檎の国に訪れたネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)は目の前にある巨大な林檎を目にして、小さく呟く。
「リンゴサン様と……」
 心なしか、ネーヴェの声に林檎がその赤みを増したようで。
「ラビィ様と……」
「よんだー?」
 ぴょこんとネーヴェの足元で跳ねたのは、この国で出会えたウサギのぬいぐるみの姿をした愉快な仲間。
「協力して……。進んでいきましょう」
「はーい!」

 というわけで、Let's 林檎洞窟。
 さっそくしゃくしゃく食べ進み始めるラヴィさん。
「最初は私も食べながら進もうと……」
 そう言ってネーヴェも掌をリンゴサンに当てる。思い浮かべるのはアップルパイとリンゴジュース。

 ぽん。

 不思議な煙が飛び出て晴れた後、ネーヴェの手にあったのはまさしく想像した通りのアップルパイとリンゴジュースであった。リンゴサンの不思議なパワーである。おそらく、通常と思われる数倍の原料を使った濃縮果汁使用。
 それらを大変美味しく頂きながら順調に進んでいたネーヴェであるが、突然ふと立ち止まる。
「どーしたのー?」
 ラヴィが首を傾げる。
「いえ、その……」
「お腹痛い?」
「そういうわけ、ではない……。のですが……」
 ラヴィの言葉にそっと視線を逸らすネーヴェ。
(その……。私も一応女の子ですので……)
 いくら『りんごぱわー』でどれだけでも食べられるとはいえ、こうも食べたり飲んだりしているとお腹周りがとっても心配になってくる、13歳の乙女心。気になるのも自然というお年頃です。

 そんなネーヴェに、こてんと首を傾げていたウサギのラヴィさん。
「わかったー。ボクがたべるよー」
「え……。ラビィ様が食べるのは頑張ってくださるのですか……?」
「まーかせてー」
 不思議には思っただけだったらしく。困ってるなら任せて、とラヴィがさっきの倍速で林檎を食べていく。あまりそういうことを悩まないのが愉快な仲間の所以なのかもね。

「では……。食べるのはラビィ様にお任せして……」
 ネーヴェはリンゴサンに問いかける。
「閉幕のアリス様の居場所を……。教えてくださいませ……」
 リンゴサンの体がふわりと揺れた。

 そうして捕捉した閉幕のアリスたちの掘り進んだ林檎の洞窟。無事に彼女らの後方地点へ洞窟を接続したネーヴェとラヴィは素早く移動する。
 気付かれる前に。アリスたちの背後を取ったネーヴェはその手をかざす。
「ボム合戦と……。参りましょう」
 閉幕のアリスたちへ【ice bomb】を放つのであった。

 背後からの奇襲にさくっと半分くらいのアリスたちが倒れる。
「背後からひきょーよ!!」
 残った閉幕のアリスたちが一斉にハートボムを眼前に展開、有無を言わさずぶっ放してくる。
「わぁっ!?」
 悲鳴を上げるラヴィ。愛(強制?)で以て、着弾電を貫くというそのハートボムは、愉快な仲間と言えど生物ならダメージとともに心まで射抜いたのかもしれない。
「ラヴィ様……。ご安心を……」
 しかし、その全てはネーヴェが展開した氷壁が遮断する。もちろんラヴィの安全もばっちり確保。

 先に放った【ice bomb】。その砕けた氷片がアリスたちの足元へ氷の結界を展開していた。それはネーヴェの足元に及ぶほどの広範囲結界。そして結界がネーヴェの力をさらに増強する。
「これにて閉幕……。でございます……」
 再度放った【ice bomb】が残っていた閉幕のアリスたちを一人残さず吹き飛ばすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リアナ・トラヴェリア
リンゴサン…、不思議な存在だね。まずはここの住人の協力を取り付けないと。
ごめん、ちょっと食べるの手伝ってくれるかな?
どう考えても一人で敵のところまで食べ進むのは難しくって。

口をモゴモゴさせながら隠者の瞳で敵の進行予測と、こちらの速度から情報を総合して、頭上から攻撃できる位置に行くよ。

ところでこのリンゴサンはどこから林檎以外の材料をもって来てるんだろう?

所定の位置に着いたら、オウガが頭をつきだして食べてる真上から黒剣で突き刺すよ。
相手が防御に移る前にもう一体行けるかな?

ハートボムは至近距離だと撃ちにくそうだから接近して攻撃、黒剣を扱いやすい短さに変えて切りつけるよ。状況次第で敵を盾にしちゃおう。




 巨大な林檎の国へ訪れたリアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)は、しゃがみこんで地面に触れる。その触れた地表……というか、林檎の皮がリンゴサンの体なのだ。
「リンゴサン……、不思議な存在だね」
 リアナの言葉に応じてか、ふわっとした温かさが掌から伝わってくる。

 リンゴサンのためにもオウガを倒さなければ。

 そのためにはまずここの住人の協力を取り付ける必要がある。
 立ち上がったリアナが見つけたのは、リアナを不思議そうに見つめていた子犬と子猫のぬいぐるみ――愉快な仲間たちだ。
 リアナは二人に近づいて目の前で座り込む。
「ごめん、ちょっと食べるの手伝ってくれるかな?」
「りんご、たべるの?」
「オウガ、たおすの?」
 わんことにゃんこの答えに、こくりと頷きを返すリアナ。
「どう考えても一人でオウガのところまで食べ進むのは難しくって」
 密かに大食い(!)だったりするリアナだが、さすがに一人では厳しいと判断したらしい。そんなリアナの言葉に、わんにゃんな愉快な仲間は。
「いいよー」
「いいよー」
 リアナの周りをくるくる飛び回って了承してくれるのであった。

 そんなわけで、Let'sリンゴサン。
 わんことにゃんこがその小さな体躯では考えられないほどの量をしゃくしゃくしゃくしゃく食べていく隣で、リアナも口の中へ林檎を放り込む。もごもごもごもご。
 しっかり食べながら【悟りゆく隠者の瞳】を発動させていて。オウガたちの進行予測、そしてリアナ&わんにゃんの食べ進み速度を照らし合わせる。そこから導き出される、オウガとの接敵予定(ラグランジュ)ポイント。

(ところでこのリンゴサンはどこから林檎以外の材料をもって来てるんだろう?)
 ふっとリアナの頭に浮かんだ疑問。とはいえ、今は猟兵のお仕事が優先だ。次の林檎を食べるべく、リンゴサンに手を押し当てるリアナ。
 ぽん、とリアナの手に手のひらサイズになった焼きりんごが現われる。
「ん?」
 前方の林檎の果肉に何か文字が刻んである。いや、今できたっぽい。
『ヒ・ミ・ツ♪』
 秘密らしいです。

 わんにゃんな愉快な仲間のおかげか。リアナたちは順調に『目的地点』へ到達する。
「一気に、行ける?」
「まかせてー」
「まかせてー」
 リアナの言葉に、胸を張ってぽむっと叩くわんことにゃんこ。その直後、リアナの足元を大きくかじり始めた。そのまま『真下』へ食べ進めるわんにゃんたち。ぽっかり空いた穴の上で。リンゴサンと手を繋ぐようにして待機するリアナ。
 目標の距離まで、あと……3……2……1。

「避けてー!」
 わんことにゃんこへ叫びながら、リンゴサンから手を離すリアナ。彼女の手には『黒鱗剣』、それを突き出すようにして自由落下する!
「いっくよー!」
 掛け声とともに、わんことにゃんこの側を通り抜けて。リアナは林檎の壁を突き抜けるのであった。

 突き抜けた先はオウガ『閉幕のアリス』たちが掘っている洞窟、その先頭。
「いっくよー!」
 林檎の壁を突き抜けた来たリアナが真上から現れる。そのまま林檎を食べようと頭を突き出しているオウガの頭へリアナが黒鱗剣を突き刺す。傷口を抉るように深く深く。
 あまりにも華麗に決まった奇襲に、アリスたちは状況を理解できていない。
(もう一体!)
 串刺しにしたアリスを振り払うように、怪力発揮で黒鱗剣を振り抜くリアナ。刃から抜けたアリスの体をブラインド(目隠し)にしながら、別の閉幕のアリスへ肉薄したリアナは黒鱗剣を一閃する。
 これは攻撃だ、と認識した閉幕のアリスたちがハートボムを叩き付け……ようとして躊躇った。リアナが倒した閉幕のアリスを盾代わりにしながら突っ込んできたからだ。
「至近距離だと撃ちにくいよね!」
 普通に使えばリアナにダメージは通らず、さらに足元が破壊されてしまうハートボム(打撃武器運用)。その使いづらさを見切ったリアナが距離を詰める。
 リアナの行動に対して、黒鱗剣がその長さを長剣から小太刀サイズへと変じる。
「ていやーっ!」
 素早く何度も斬りつけて。閉幕のアリスたちを圧倒していくリアナ。

「ふぅ、こんなものかな?」
「おわったー! ぱちぱちぱちー」
「すごーい! ぱちぱちぱちー」
 終わってみれば、リアナの作戦勝ち&圧勝である。子犬と子猫のぬいぐるみ愉快な仲間たちがリアナに拍手を送るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
美味しい、というのは有難いですねぇ。
それでは参りましょうかぁ。

[大食い]の心得は有りますから「食べる事」に専念すれば「量」や「食べ進める速度」については、殆ど問題ないでしょう。
最初は生で、途中で「料理の種類」を変える等食べ易いようにして進みますねぇ。
食べる方は問題ない分「相手の位置の把握」は疎かになり易いですから、そこは『リンゴサン』にお願いしますぅ。

到着したら【白翼衣】を使用、いただいた『林檎』のカロリーを『強化』に回して『FBS』を飛ばし、遠距離の「斬撃」主体で狙えば、巻込みによる『リンゴサン』へのダメージを防ぎつつ、相手の『近接攻撃』の射程外から叩けそうですねぇ。




 巨大な林檎の国。そこに降り立った夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はたむたむとリンゴサンにタッチする。
「美味しい、というのは有難いですねぇ」
 それは何物にも勝るスパイスである。特にたくさん食べないといけない時は。
「それでは参りましょうかぁ」
 実は(?)とっても大食いなるこるさん、意気揚々と今回のお仕事に臨むのでした。

(食べることに専念すれば、量や食べ進める速度は殆ど問題ないでしょう)
 というわけで、いざ大食い。

 まずは生のまましゃくしゃくと頂いて順調に掘り進め。しかしさすがに食べることには問題なくても味に飽きてくる。
「このへんでぇ、お料理にしましょうかぁ」
 と掌に生み出すのは、アップルパイとか。途中で料理の種類を変更=味変作戦。食べ易いように工夫してどんどん進むのでした。

 と洞窟を食べ掘り進む分には何の心配も無い状態だが、しかし食べることに専念している以上、オウガの位置特定が疎かになりやすいのも事実だ。
 なのでそこは心強い味方を頼ることにする。
「リンゴサン、お願いしますぅ」
 若干もごもご口の中に林檎が入っているけど、真面目にお願いしています。
 それを感じ取ったリンゴサンはるこるに進むべき場所を果肉で示すのでした。

 リンゴサンの案内のもと、徐々にオウガに近づいていくるこる。
「……なるほどぉ。もうすぐなんですねぇ」
 リンゴサンの指示が具体的になってきたので、まずいったん足を止めて。

「《大いなる豊饒の女神》の使徒の名に於いて、その証たる衣を此処に」

 ユーベルコード【豊乳女神の加護・白翼衣】発動。るこるの全身が乳白色のオーラに包まれる。それによって行われる強化の源は、これまでに食べてきた『林檎のカロリー』。『りんごぱわー』で食べた分だけ蓄積してきた林檎のカロリーはめちゃくちゃ膨大なもの。これをそのまま強化に回したのだ!
 洞窟が繋がるや否や、るこるは『FBS』(正式名称:フローティングブレイドシステム)を展開! ビームビームの刃を持つ、浮遊する12枚の戦輪がるこるの周囲滞空する。
「いきますぅ!!」
 直後、複雑な軌道を描いてFBSが『閉幕のアリス』を強襲する! 【豊乳女神の加護・白翼衣】の強化分だけ、強く鋭く飛翔してアリスを攻撃していくFBS。
(このまま距離を引き離してぇ……)
 近接武器としてハートボムが使用されると地面、すなわちリンゴサンにダメージが行ってしまう。それを警戒したるこるは距離を取り続けて、FBSの操作に専念する。
 射程外から攻撃され続けた閉幕のアリスたちはほどなく全滅するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)と。
とてもとても食べきれないから住民さんと一緒に。
あたしはそうね。アップルパイにして食べるわ。
ほんのりシナモンの味と匂いにサクサクパイの。
飽きちゃったら兎の形のリンゴに変えて貰って…。
一人で何かしてるレーちゃんのお口につっこむ!
(無言で頬を伸ばされる刑に処される)
むぅ。だって一人は寂しいんだもん。構え~♪

オウガはリンゴサンに位置を聞きながら探すわ。
住民さん達と協力して探るのも楽しそうよね。
え?時間との闘いだから真面目にやれ?
もう。真面目よレーちゃん。かたかたよ。

オウガの撃退は…どうしようレーちゃん。
うんうん。なるほど。わかったわ♪
【三種の盗呪】で能力封じればいいのね!


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
リンゴサンの住民にも協力を要請。
私はアップルティーとして処理しよう。
質の良いリンゴのようだから楽しみだ。
茶だけではなく食べるのもよさそうだな。
リンゴ尽くしだ…贅た…ぅぐ?!かは!
(カップから口を離した瞬間口に投下)
構ってじゃない。仕事中だ。阿呆が。阿呆が。

位置は食べる振動で察知できるようだな。
ならば住民に聞くのが一番だろう。
オウガの正確な位置が分かるならとても良い。
対峙する形で待ち伏せて待機できれば尚良い。
「…こうしたいのだが、お願いできるか?」

待機時にも住民に音を察知していて貰う。
その間に私は呪を唱えて待ち構える。
行使する術は【氷凍蔦】だ。
この時期は涼しくていいだろう?




 巨大な林檎の国に訪れた神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)とシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)。
「レーちゃんと♪」
 とはしゃぐ露をよそに、シビラは状況を冷静に判断する。
「リンゴサンの住民にも協力を要請すべきだな」
 そう呟いて露の方を振り向くシビラ。
「とてもとても食べきれないから住民さんと一緒に食べて♪」
 視線の先では既に住民である愉快な仲間(かわいいネズミさんのぬいぐるみ's)に交渉し、成功している露がおりまして。
「……」
 『話聞けよ』と『ま、手間が省けていいか』が共存する不思議な表情をするシビラなのでありました。

 そんなわけで、Lets'sリンゴサン。

「あたしはそうね。アップルパイにして食べるわ」
 そう言ってリンゴサンに手を当てる露。すると、ぽんと音を立てて露の手の上に乗るのは、ほんのりシナモンの味と匂いが香るサクサクパイ。それをあむあむ食べながら進む露。
 その横でシビラは別のモノでアプローチ。
「私はアップルティーとして処理しよう」
 とシビラの手にはティーカップがありまして。なお、ティーポッドとかはシビラが交渉してついてきてくれたウサギのぬいぐるみ(愉快な仲間だよ)が持ってくれている。
「質の良いリンゴのようだから楽しみだ」
 そう言って、まずはひと口ティーカップを傾けて。
「ふむ……いいな」
 とても芳醇な香りとともに口の中に林檎の風味が広がる。
 こうなってくると飲むだけではもったいない。
「茶だけではなく食べるのもよさそうだな」
 そう言って手の内に、カットした林檎が出てきて。それを食べようとした口に運ぶ。
「リンゴ尽くしだ……贅た」
「えいっ♪」
「ぅぐ?! かは!」
 何故だか露が割り込み&兎の形のリンゴを口に突っ込んできた。
 なんか飽きてきたらしいぞ、この子。
「な・に・を・す・る?」
 むにー、と露の頬を無言で伸ばす刑に処するシビラ。
「むぅ。ひゃって、ひしょりはしゃみしーんらもん」
 頬を伸ばされながらも抗議する露。なお『だって一人は寂しいんだもん』と言っています。そしてシビラの手を振り払って突撃する露。
「構え~♪」
「構ってじゃない。仕事中だ。阿呆が。阿呆が」
 抱きついてきた露をぺしぺしするシビラでした。

 ということで、食べる分には全く問題ないようである。ネズミさんたちもいっぱい食べてくれてるし。
 となると後の問題はオウガの位置である。
「オウガはリンゴサンに位置を聞きながら探すわ」
「いや。ならば住民に聞くのが一番だろう」
 教えてもらって自力で探すよりは、オウガの位置を食べる振動で察知できる方が早そうだ。
「住民さん達と協力して探るのも楽しそうよね」
 あっちいったりーとか、こっちいったりーとか。そういうことを言い出す露にちょっと頭を抱えたシビラ。
「真面目にやれ」
「もう。あたし真面目よレーちゃん。かたかたよ」
 ぷぅ、とふくれっ面する露を差し置いて。
 ネズミさんたちに交渉するシビラ。オウガたちの正確な位置はもちろんのこと。
「対峙する形で待ち伏せて待機できれば尚良い。……お願いできるか?」
 シビラの要求に、ネズミさんたちはこくこく快諾するのであった。

 かくして、一行はオウガたちの進行方向、その先に回り込むことに成功する。
 後はオウガたちが林檎の壁を突き破ってくるのを待つのみ。
「オウガの撃退は……どうしようレーちゃん」
 ここにきて作戦確認の露。
「どうするもこうするも、決まっている」
 そういって戦闘態勢に入るシビラ。
「うんうん。なるほど。わかったわ♪」
 その辺は以心伝心。なんとなく? あるいは完璧に。作戦を意図した露はシビラの後ろに陣取る。
「いつ来るか……音を察知していてくれ」
 ネズミさんたちにそう言って、シビラは【氷凍蔦】の詠唱に入る。
『Târâtoare, viță de gheață...』
 詠唱時間に応じて無限に威力が上昇するその魔法の詠唱のみが、しばし響くのであった。

 そして。その時が訪れる。

 がぶっと派手な音を立てて、壁の一角が崩れ、その後ばごっぼこっと林檎の壁が打ち壊された。
「……!」
 空洞があるならまだしも、そこに『誰かいる』なんてことは想定外だ。予想外に固まる『閉幕のアリス』たちに向けて、しかし露たちは想定通りと動き出す!
「言葉を三つの力にして剥奪す!」
 露のユーベルコード【三種の盗呪】が放たれる。空中を飛ぶ『金環(手枷)』『黒革(禁言)』『銀鎖(拘束)』が閉幕のアリスたちの能力を封じる。

『Opriți mișcarea a ceea ce atingeți!』

 そこでシビラの詠唱が終わる。直後発動する【氷凍蔦】。シビラの身体から地や壁を這い進む氷の蔦。閉幕のアリスたちを捉えた瞬間、その身を凍結させていく。
「この時期は涼しくていいだろう?」
「すずしー!」
 そう言って、シビラはこの場における戦闘の勝利を告げる。横で露とネズミさんたちがぴょんぴょん跳ねていたのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月17日


挿絵イラスト