迷宮災厄戦⑫〜黄金卵は誰の手に
●黄金を産むガチョウ
くけーっ!と大きな声が響いている。見渡す限りの、きらきらと輝く黄金のガチョウの群れ。それが、どたばたと草原を走っている。
と、何か危機を感じたのか、群れが一方向に逃走を開始した。見れば、巨大過ぎるイモムシがこちらへ向かってくる。
卵はどこだ、といわんばかりに、毒々しい両目を開きながら。
●黄金の卵を拾いまくれ!
「かなりのハイペースだな。皆は疲れてないか?次の戦場の予知が出ている」
心配そうな表情でアイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)が集った猟兵たちに尋ねる。問題ない、という声を聞いて、アインは再び口を開いた。
「次の戦場は、『金の卵を生む黄金ガチョウ』がいる不思議の国だ。どうやらその国は、『黄金ガチョウの生んだ金の卵の所持数に応じて戦闘力がパワーアップする』らしい」
そこに居座るオウガと戦闘時に、どこからともなく黄金ガチョウの群れが現れて、金の卵を産み落としていくという。
「敵オウガは卵を丸呑みするから際限なく強くなる。とにかく敵に取られる前に確保してくれ。多く取れば取るほどパワーアップするが、どうやってそんな大量の卵を持つかは皆に任せる」
ちなみに、と言葉を続けた。
「卵の所持数が多くなるごとに、『体も黄金に光り輝いていく』からな。敵に狙われやすくなるかもしれないから気をつけてくれ」
魔法によって、敵オウガの情報が明らかになる。毒々しい躰に、うぞうぞと動き回る巨体。アリスラビリンスが発見されてから幾度となく戦闘を繰り返しているグリードキャタピラーの群れだ。
まさしく、黄金ガチョウが産み出した卵を丸呑みするほどの巨体である。下手をすれば、全ての卵をたちまち食われてしまうかもしれない。どうにかして敵を妨害し、黄金の卵を収集しなくてはいけないだろう。
アインが杖を掲げると、転移のリングが猟兵たちに纏わり付く。
転移先は無数のオウガが入り交じる広大な草原、その中心だ。戦闘開始と同時に黄金ガチョウが卵を産んで去っていく。その時を見逃してはいけない。
「あ、ちなみに卵の中身も黄金だ。持ち帰ることもできない、その不思議の国限定のものだからな!皆、頑張って行ってきてくれ!」
夕陽
コロンブスの卵みたいな。
OPをご覧いただきありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
黄金ガチョウの産む黄金の卵の所持数に比例し、パワーアップします。大きさは直径10cmぐらいの卵です。
以下、プレイングボーナスが存在します。
プレイングボーナス……黄金の卵をオウガに取らせず、自分達が取る。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております!
第1章 集団戦
『グリードキャタピラー』
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POW : キャタピラーファング
【無数の歯の生えた大口で噛みつくこと】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 脱皮突進
【無数の足を蠢かせての突進】による素早い一撃を放つ。また、【脱皮する】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 汚らわしき蹂躙
全身を【表皮から溢れる粘液】で覆い、自身が敵から受けた【敵意や嫌悪の感情】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:猫背
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メンカル・プルモーサ
……卵争奪合戦、と言うところか……卵の性質上、初手が大事だな……
そういう話であれば箒に乗って行ったほうが良さそうだね……
卵に向かって来るオブリビオンには【空より降りたる静謐の魔剣】により
多数の氷の魔剣…幅の広い超大型の剣…を召喚…
…卵とオブリビオンの間の地面に並べて突き刺した上で凍らて固定する事で壁にして時間稼ぎをするよ…
その間に卵に近寄って圧縮格納術式【アバドン】でぽいぽい回収……
パワーアップし始めたらオブリビオンに直接魔剣を刺して粘液ごと凍らせて動きを止めるとしようか……なるべく輝き始めてるオブリビオンを狙いたいね……
…狙われる程になったら魔剣を掃射してオブリビオンを片付けつつ離脱しよう…
●氷結防壁
「……卵争奪合戦、と言うところか……卵の性質上、初手が大事だな……」
黄金のガチョウたちが、独特の鳴き声を上げて散っていく。その様子を、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は飛行式箒【リントブルム】に乗って空中から見渡していた。
散っていくガチョウの群れと、産み落とした卵を確認するためには、地上よりも空から確認した方が有意義だと判断したためだ。
ふわりと浮かぶ箒に乗りながら、メンカルは地上を埋め尽くす金の卵の状況を確認する。
草原の向こうから、卵を食らうべくグリードキャタピラーたちが突進してくる。その様子に、メンカルはふぅ、と息を吐き出した。
頭上へ片腕をあげる。瞬間、瞬き拡散したのは青白く輝く幾何学模様の魔法陣。超常を発現するための、術式詠唱。
「停滞せしの雫よ、集え、降れ。汝は氷雨、汝は凍刃。魔女が望むは数多の牙なる蒼の剣」
静謐にゆっくりと回転する魔法陣から現れたのは、幅広の大剣、その名を【空より降りたる静謐の魔剣(ステイシス・レイン)】。
メンカルの意思に従って、氷結の魔剣が天から降り注ぐ。しかしそれはグリードキャラーを討つための攻撃ではなく―――
連続した破砕音。見れば、グリードキャタピラーと金の卵の領域に境界を敷くように、計430本の剣が擬似的な氷結防壁となってその行く手を遮る。
グリードキャタピラーたちが甲高い声をあげた。食らいつくそうした卵の前に、圧倒的な魔力が込められた凶悪な防壁が成されたのだ。魔剣の力で近くにいた仲間諸共に地面が凍結していく。接近することが出来ずその場でうぞうぞと動き回るイモムシたちを確認すると、メンカルは地上に降り立った。
魔法陣が再び展開するが、それは攻撃の術式ではない。袖口に仕込んだ空間歪曲術式にして、あらゆる物を格納するための術式、名を『圧縮格納術式【アバドン】』。まるでバキュームのように金の卵が術式に吸い込まれていく。活性化していく力と、全身を包む黄金のオーラに、メンカルがむ、と小さく唸った。
「……ちょっと、悪趣味」
ハイカラさんでもあるまいし、と。
氷結の壁を迂回してきたのか、グリードキャタピラーがこちらへと接近してきた。壁を形成していた氷結の魔剣の一本が宙を翻ると、グリードキャタピラーの猟奇に突き刺さる。ユーベルコードさえも強化する金の卵の恩恵によって、たちまち凍てついていくイモムシの群れに、メンカルは冷ややかな視線を向けていた。
「……ま、こんなものかな」
さも当然、と言うように。パワーアップした力によって、凍結範囲の拡大が凄まじい。自分が巻き込まれる前に、メンカルは転移の光に包まれてその場を後にしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
トレーズ・ヘマタイト
※アドリブ自由
敵の数が多いな、まずは足止めをするか
持参した大量の土と水で降魔錬成、泥を自在に操る泥の大蛇を創り卵を集めさせる
自分は敵の群れにスタングレネードを投げ、目眩ましで●時間稼ぎをし、その間に●念動力で敵の周囲の卵を引き寄せ
代わりに錯乱し周囲に襲いかかる●呪詛を込めたダミー卵を置く
敵が立ち直る前にスモークグレネードをばらまき視界を塞ぎ、呪詛での同士討ちで更に時間を稼ぎ、その間に目につく範囲の卵を集め体内に入れる
タールである自分なら体内に入れても支障はないだろう
煙がはれ、敵がこちらに気づく頃には眩しい程の金色に輝く大蛇が敵に襲いかかるだろう
自分も敵を●捕食しながら更に卵を集めるとする
以上
●蔓延する策略
タールの体が草原に落ちる。黒色の液体の中から、赤い目玉がぎょろりと現れた。その様相はオブリビオンに似ているが、彼はれっきとした猟兵、ブラックタール、トレーズ・ヘマタイト(骸喰らい・f05071)である。
目玉がきょろきょろと辺りを見渡した。逃亡を初めた黄金ガチョウを目で追って、次に迫りくるイモムシ軍団を見る。
「敵の数が多いな、まずは足止めをするか」
タールの体から出てきたのは、大量の土の水のボトルだ。ばちり、と錬成反応が発現し、その形が変容していく。
「積み上げし物を糧として、偽りの器を生み出し、我等が道を阻む災いを、己が力を以て討ち滅ぼせ」
【降魔錬成(ゴウマレンセイ)】。所持する物体を代償にして、その材料から任意の形状の使い魔を召喚するユーベルコードだ。
現れたのは、無数の泥の大蛇。流体の体躯をくねらせながら、地面に産み落とされた金の卵を回収し始める。その疾さは、泥故か機敏。泥の大蛇が身をひねり、流動的に卵を一箇所へ集めていく。
徐々に光りだした自分の体を確認し、トレーズはまたタールの中からばしゅっ、と鉄の塊をオウガへと弾丸の如く打ち放つ!
眼前に転がってきた謎の物体をためらわずに捕食しようとしたグリードキャタピラーが、次の瞬間その目をちかちかと光らせた。
スタングレネードだ。迸った空間を裂くような閃光が、こちらへと突進してきたグリードキャタピラーたちを牽制した。のたうち回るイモムシたちを睥睨し、トレーズはその隙にある策略を遂行する。
十数秒後、視覚を取り戻したグリードキャタピラーの1体が、近くにあった金の卵を捕食すると―――
グル、と唸った。刹那、仲間の1体を捕食しようと別の個体に襲いかかる。その刹那に蔓延した煙は、トレーズのスモークグレネードだ。煙の中から、同族の悲鳴が聴こえる。グリードキャタピラーはきょろきょろと周囲を見渡す。
煙が晴れた。今だ―――
イモムシたちが見たのは、金色に輝く泥の大蛇だった。自身の巨体を呑み込むほどの巨大な蛇が、こちらへ大口を開けている。
泥の莫大な質量に押し負けて、オウガたちの体を押し潰されていく。その様子を見ながら、トレーズはただただ黄金の卵を拾い集めていた。
「醜悪な体を持ち、他者に恐怖を与える存在が、逆に恐怖を与えられる立場になっているとは、皮肉なものだな」
ぐずり、とタールの体を引き摺りながら、そんなことを小さく呟いた。
大成功
🔵🔵🔵
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺(本体)の二刀流
中までみっちり黄金なら、卵より玉なのでは?
陸奥や俺でオウガの卵拾いは邪魔をし、自分たちが拾った分は本来の大きさに戻った伽羅に持って貰う。
俺ぐらい大きいし、大き目の籠を準備しとけば十分じゃないか?
さらに空中にいれば攻撃も届きにくいし、水流と雷撃で自衛もできる。
存在感を消し目立たずに立ち回りたいが…大丈夫かなぁ。
マヒ攻撃を乗せた暗殺のUC剣刃一閃で攻撃。マヒで動きが鈍ればそれで上等。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らってしまうものはオーラ防御、激痛耐性で耐える。
ラブリー・ラビットクロー
アドリブ連携歓迎
卵きょーそーだ!
あの芋虫に食べられちゃう前に取っちゃえばいーんだ?
よーし
マザー!ちゃんと遅れずについてくるのん!
【任せてください】
天使の翼を生やして空中浮遊をしながらお空から敵を攻撃なん!
でも野生の勘をつかってガチョウさんの様子をちゃんと伺うぞ
もし黄金の卵を産んだらすぐに飛んでくの
卵はポッケや鞄にしっかり仕舞っておくなんな
ガチョウさん
大事な卵ごめんなん
後でちゃんとお返しするのん
それまではらぶが預かってて置くから安心してなん
絶対芋虫には食べさせないぞ
もしも十分卵を集められたら、いくら芋虫が早くなったってらぶの敵じゃないなん!
●天地を駆ける
「中までみっちり黄金なら、卵より玉なのでは?」
【黄金の卵、解析中。解析完了。肯定。99.99999999%金でできています】
黒鵺・瑞樹(境界渡・f17491)の問いに、ラブリー・ラビットクロー(とオフライン非通信端末【ビッグマザー】・f26591)の通信端末【ビッグマザー】が回答した。ほぼ純度100%の金の卵、おそらく他世界で売却すれば相当な値段がつくだろう。
「卵きょーそーだ!あの芋虫に食べられちゃう前に取っちゃえばいーんだ?」
【周囲にある黄金の卵、マッピング開始。……マッピング完了】
「よーし、マザー!ちゃんと遅れずについてくるのん!」
【任せてください】
ラブリーの偽神兵器が巨大化する。【ストームランページ】によって拡張した翼は、まさに天使の翼のそれだった。未だに産み落とそうと踏ん張っているガチョウを確認しながら、黄金の卵を確保するべく飛翔した。
そんな猟兵の姿に、ほう、と小さく呟くと、
「陸奥、卵拾いを優先するぞ。伽羅は俺たちが拾った卵を持ってくれ」
こくり、と小さく頷いた伽羅が光り輝く。変化した体躯は、人の体躯を大きく超えていた。ラブリーと同様に飛翔した伽羅を確認すると、陸奥と同時に瑞樹が走り出す。
【報告。およそ20個の卵が2時の方向に存在します】
「りょーかいなのん!ガチョウさん、ごめんなん。後でちゃんとお返しするのん」
ガチョウたちが走り去っていく。敵オウガに取られないように、鞄とバッグに入れ、あ溢れた分はどうしようか、と首を傾げたラブリーだったが、ふと後ろに気配を感じて振り返った。
「?おっきな竜さんなのん」
持とう、と言うかのように籠が差し出される。溢れてしまった卵にラブリーが視線向けて、ぽいっ、と籠の中に格納。おおーとばかりに目をきらきら輝かせるラブリーであるが、相棒のビッグマザーに口を開く。
「マザーももっと大きくなれば、竜さんみたいなことができるのん」
【不可能です】
「ああ、伽羅の籠に入れてもらって構わないからな。そっちも持ちきれないだろ」
「ありがとーなのん。らぶ、頑張って拾うなん」
【警告。オウガの群れが接近しています。退避して下さい】
ばっ、と瑞樹とらぶりーが振り返った。見れば、グリードキャタピラーの群れが津波のごとく押し寄せてくる。
「絶対芋虫には食べさせないぞ!マザー、いくなん!」
【避難して下さい。避難して下さい】
全く正反対の事を言うビッグマザーをスルー。天使の翼を伴って飛んでいくラブリーの背を見ながら、瑞樹が首に手を当てた。
「できれば暗殺の要領で立ち回りたいが…大丈夫かなぁ」
見渡す限りの平地、草原である。胡と黒鵺の柄を握り込んで、襲い来るオウガへと駆け出す。
グリードキャタピラーが咆えた。巨大な体躯による突進攻撃。もし轢かれればひとたまりもない、が。瑞樹とらぶりー双方共に黄金の卵の恩恵を受けている。
瑞樹を地を駆ける。眼前の敵対者を喰らおうと大口を開けたオウガだが、刹那降り掛かった水撃と雷撃に、四肢を痙攣させた。グル、と頭上へと視線を向けたグリードキャタピラーが見たのは、天空を翻る巨竜。むすっとした表情と共に、額の宝玉が蒼く輝いた。天から落ちる滝のような水の塊、次いで発生する雷撃に、オウガが憎々しそうに睨んだその瞬間。
「邪魔だ」
空間に刻まれる金色の一閃。天を見据えていたイモムシの胴体が真っ二つに斬り裂かれる。懐に入り込んだ瑞樹の【剣刃一閃】によって、オウガの軍団が微塵に斬り裂かれていった。
そして、飛翔するもう一人。天使の翼は金色に輝き、余りある力の余波が空間に満ちた。
「いくら芋虫が早くなったってらぶの敵じゃないなん!」
偽神兵器の力の波動、周囲に拡散する光の束が、殺到するオウガを射貫く。
オウガの軍勢の中に瑞樹もまた存在するが、黄金の卵によってその防御性能も桁違いに強化されている。襲いかかる偽神兵器の一撃を、双剣を翻して見事に受け流した。
「ごめんなのん!大丈夫なん?」
「気にしないでくれ。良い準備運動になった」
未だに存在するオウガたちが恐怖で後ずさる。場を掌握した猟兵2人の力に、オウガたちの恐慌の叫びが響き渡ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ディルク・ドライツェーン
アル(f26179)と
アルっ、金の卵だって!
すっごいお宝だなーっ♪
持って帰れねぇのがすっげぇ残念だけど
いっぱい見つけてゲットしようぜっ
卵を入れる用に口の閉まるズタ袋を持って
アルと手分けして探すぜっ
オレはアインと一緒に【野生の勘】を駆使して【宝探し】する
芋虫が卵食いそうだったら
UC【鬼神の一撃】でぶん殴って【吹き飛ばし】て
その間にアインに回収してもらうぜっ
アルの方に芋虫が行きそうなら【かばう】ぞ
アンタの相手はこっちだぜっ!
UCでアルの援護を受けながら
敵の行動パターンを読んで動きを【見切って】
【カウンター】を叩き込むぜっ
アルデルク・イドルド
ディルク(f27280)と
ハハッ、金のガチョウが金の卵を生むってのはお伽話のまんまだな。
持ち帰れないのは残念だが。
金の卵をお宝に見立てて【宝探し】といこうじゃないか!
卵を集めるようのカゴを準備してと。
おっ、キルケも手伝ってくれるのか?ありがとよ。【偵察】
UC【眠れる力を呼び起こせ!】
敵の迎撃はディルクに任せる!信じてるぜ!
俺とキルケは援護でいくぞ!
【多重詠唱】【属性攻撃】でキルケが魔法を使用。
俺はグリードコインで【援護射撃】だ。
●海賊の矜持
「アルっ、金の卵だって!すっごいお宝だなーっ♪」
「ハハッ、金のガチョウが金の卵を生むってのはお伽話のまんまだな。持ち帰れないのは残念だが」
ディルク・ドライツェーン(琥珀の鬼神・f27280)がわくわくとした表情で、眼前の埋め尽くすガチョウの群れを見つめている。それに賛同するのは、ディルクの相棒、海賊にして商人のアルデルク・イドルド(海賊商人・f26179)である。
「だなぁー……持って帰れねぇのがすっげぇ残念だけど、いっぱい見つけてゲットしようぜっ」
「ああ、金の卵をお宝に見立てて宝探しといこうじゃないか!」
ぽん、とディルクの肩に手を置く。眩しい笑顔を向けてくる相棒に、アルデルクもまたにこり、と笑った。
「よし、それじゃあ卵を集める用のカゴを……って」
ふとディルクを見れば、口の閉まるズタ袋を持参していた。確かに海賊としては必需品であるが、金の卵それぞれが相当な重量だ。それに、ズタ袋では持ち上げた時に引きちぎれてしまうかもしれない。
「ディルク、そんな袋で卵を回収するつもりか?俺のカゴ、使うか?」
「え、いいのっ?悪いな、アルっ!」
カゴの予備も用意している。抱えられるぐらいの大きなカゴを渡すと、ディルクがまたニコニコと眩しい笑顔で微笑んだ。
「手伝ウ!手伝ウ!」
「おっ、キルケも手伝ってくれるのか?ありがとよ。じゃあ卵の場所、確認頼むぜ」
「リョーカイ!」
アルデルクの肩に止まっていた青い羽のオウム『キルケ』が羽ばたいた。2人の合間に入るように、銀色の毛並みの狼『アイン』が視線を向けてくる。
「よし、アインも行くぜっ!」
わう、と小さく吠えて。駆け出していったディルクの背を見つめながら、アルデルクがカゴを担ぐ。
「イモムシの群れは任せる!信じてるぜディルク!」
「ああ、任せとけっ!」
刹那、ディルクに纏わり付いた赤熱のオーラ。アルデルクのユーベルコード【眠れる力を呼び起こせ!】は、同意した対象に戦闘力を増加するオーラを付与する強化型ユーベルコードだ。
ガチョウ達がざわめき、一斉に卵を産み落として逃げていく。突出してきたグリードキャタピラーが卵を喰らおうと大きな口を開けた、が。
「邪魔だっ!それはオレたちのもんだぜっ!」
割り込んだ人影、バトルオーラと破壊のオーラ、その双方が纏わり付いた片腕を振りかぶると、圧倒的な衝撃波が迸る。瞬時に体を霧散させたイモムシから視線を逸らすと、追従してきたアインへ命令する。
「アイン、卵の回収頼んだぜ!」
身軽な身のこなしで地面に産み落とされた金の卵を回収していく銀狼。それがディルクのカゴの中に入っていく。どんどん光り輝く体におお、とディルクが歓喜の声をあげた。
「なあアルっ、すげえ!オレの体めちゃくちゃ光ってる……ってアルもすげえなっ!」
「お前ほどじゃないさ。俺はキルケと地道に集めてくぜ」
見れば、アルデルクもまた金の卵を回収し、体が黄金に光り始めていた。その猟兵の横暴を許すほど、グリードキャタピラーは温厚ではない。擦り切れるような叫びと共に、イモムシたちが襲いかかってくる。対象はアルデルク、どうやら後衛に控えている存在を嫌っているようだ。
突進してくる大口の化け物に、しかしアルデルクは不敵に笑みを湛えていた。信じている相棒がいる。それだけだ。
割って入った影は、赤熱のオーラを纏ってグリードキャタピラーへ相対する。拳に篭もる一撃は、卵の黄金のオーラをも重ねた全てを破壊する撃滅の輝きだ。
「アンタの相手はこっちだぜっ!」
拳を構え、撃つ。【鬼神の一撃】がグリードキャタピラーの巨体を揺らがせ、沈黙させる。イモムシの怒涛に向かって拳を穿つディルクの後ろから、何かが連続して飛んできた。
天に浮かび上がる魔法陣は、キルケによる魔法攻撃。降り注ぐ光の雨がオウガの体を浄化し、そしてアルデルクのクリーピングコインがその巨躯を撃ち砕く。
「お前たちにお宝を奪われてたまるかよっ!アルっ、金の卵ここまで集めたぞっ!」
「おお、凄いな。帰ったら菓子のご褒美だな」
「マジでっ!やった!」
子供のように喜ぶディルクの姿に、アルデルクはまた口元を綻ばせたのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
尾守・夜野
「金の卵を生むガチョウとは素晴らしい
村の新たな住人にぜひとも…」
持って帰って孵化させようと目論むぞ
出来ないとは後で知って落ち込むだろうな
UCを地面すれすれで地面と平行に展開
抵抗出来ない卵とかは纏めて回収してこうか
敵やガチョウも取り込んでしまうかもしれないが…敵なら袋叩きで叩きだしガチョウならそれはもう丁寧に世話しようとするだろうな
…ガチョウ飼ったことないから世話の仕方知らないけど
「てめぇら邪魔なんだよ!」
集めようとしても途中で叩き出す羽目になったりで忙しくてぶちギレて最終的には邪魔する奴は切る!
で切ってくが…
ちょっと刻印では取り込みたくないかな
吸血は狙うけど
●短期的な利益よりも長期的な利益を?
「金の卵を生むガチョウとは素晴らしい。村の新たな住人にぜひとも…」
なんてことを転移前に呟いていた尾守・夜野(墓守・f05352)。グリモア猟兵が窘めなかったのは、おそらく後から知る真実にがっかりさせてしまうだろう、という考えからだろう。
……というより、転移ギリギリの瞬間、持ち帰り不可能という発言を聞き逃してしまったのと、そもそも言うのを忘れていたグリモア猟兵側もアレ、という状況である。
ぎらり、と輝く赤い双眸は、商人故か。ともかく、イモムシたちの軍団をどうにかしなければいけない。
「解析開始…存在を置換、再構成を開始!」
地面に拡散する魔法陣。夜野が構築する【俺の世界(マイワールド)】によって、抵抗しない対象―――つまり黄金の卵が瞬く間に魔法陣に吸い込まれていく。逃げ送れたガチョウと、抵抗の意思を持たなかった一部のグリードキャタピラーも同様に。
精神世界に迷い込んだグリードキャタピラーが、ふと、気配を感じて振り向くと。
「あらあら、随分と大きなお客さんね?」
「まったく、僕たちの世界に呼び寄せるなら、上手いこと調整してくれてもいいのに」
二人格が、肩を竦めるように立っている。そして、通常の夜野の人格が、顔を伏せてグリードキャタピラーに近づいた。
「てめぇら邪魔なんだよ!」
理不尽!怨剣村斬丸をぶんぶん振り回してグリードキャタピラーをめった刺し!抵抗しなかった報い!めちゃくちゃ凶悪な顔を持つグリードキャタピラーの目が涙目な気がしてならない!きっと気のせいだ!
「あら、ガチョウさんも来てしまったのね。ごめんなさいね」
女性人格が、優しくガチョウの背中を撫でている。背後でめった刺しグリードキャタピラー!体液がエグい!血を吸おうとした夜野だったが、明らかに食欲を唆られない色をしている!そんな状況にガチョウがぶるぶる震えている!落ち着けガチョウ!
「……血はやめとくか」
「ねえ、いいからさっさとそいつら外に出さないかい?」
比較的温厚(?)な人格が踵を返してその場から立ち去った。
……グリモアベース帰還寸前で、金の卵を持ち帰れない事を知った夜野の顔がブルーになったことは、言うまでもないだろう。
大成功
🔵🔵🔵
フェルト・ユメノアール
金の卵争奪戦だね!負けないよ!
戦闘開始と同時にガチョウ、そして卵に向かってダッシュ!
『動物使い』の知識で動きを読んで先に卵をゲット
そして、ボクの作戦はこれだ!
『パフォーマンス』でやってるように複数の卵を空中に投げたり取ったりを繰り返す事で大量の卵を保持する
名付けてジャグリング作戦
敵への対策も忘れてないよ!
千客万来の大勝負、食べ物の恨みを思い知れ!現れろ!【SPゴーストン】!
敵が卵を食べようとした所にゴーストンを割り込ませ、あえて喰わせる事で効果を発動!
このユニットが撃破された時、相手の能力をダウンさせる!<食肉の恨み>!
敵を妨害して隙を作った所で『トリックスター』で必殺の一撃をお見舞いするよ!
四天王寺・乙女
ふ、持てば持つほど黄金に輝く卵と来たか。
ならば、この戦は私の独壇場!
ハイカラなりし後光の輝き、とくと御覧じろ!
「ハイカラさんは止まらない」で、後光を輝かせながら非戦闘行為である卵集めに従事する。
無論、生じる光はオブリビオンの気を惹くことであろう。
だが、決して傷付くことのない無敵の乙女が囮となることで、仲間の卵収集や戦闘を有利に運ぶのだ。
集めた卵は背嚢や服のポケットに詰めておく。
がっちりと身に付ければ、奪われることも減るだろう。
どうした、芋虫共!貴様らが求める光は此処だぞ!はっはっは!
(後光を輝かせつつ疾駆する)
アドリブ歓迎
共闘可(というか、囮役なので攻撃役と組めると嬉しいです)
●適材適所
ガチョウの群れがひしめく戦場に現れた猟兵は2人。快活な表情で、ピンク色の髪をたなびかせるのは、フェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)だ。
「金の卵争奪戦だね!負けないよ!」
それにこくり、と頷くのは、軍服に似た服を着こなす、凛とした少女だ。
「ふ、持てば持つほど黄金に輝く卵と来たか。ならば、この戦は私の独壇場!」
腕組みをしながら、悠然立つ姿はまさに傑物。四天王寺・乙女(少女傑物・f27661)の言葉に、フェルトが呼応する。
「まずは卵集めからだね!一緒に卵集めようか!」
「そうだな―――いや」
賛同した乙女だったが、すぐに首を振る。おや、と不思議そうな表情をしているフェルトに、乙女がとある提案をした。それを聞いたフェルトが、にっこりと微笑んだ。
「了解だよ!じゃあ早速突撃!」
「うむ、ハイカラなりし後光の輝き、とくと御覧じろ!」
ガチョウ達が金の卵を産んで逃走開始。周囲を埋め尽くす金の卵を確認して、乙女はユーベルコード【ハイカラさんは止まらない】を発現させた。背後の後光が恐ろしい程に燦々と輝く。毅然とした立ち振舞いで、周囲に落ちている金の卵を拾っていく、が。
それを黙ってみているグリードキャタピラー達ではない。乙女ごと卵を飲み込もうと、大口を開けてこちらへ突進したきた。が、乙女のユーベルコードは、後光の輝きによってあらゆる攻撃を遮断する。乙女を飲み込もうとしたイモムシたちが、光の壁に阻まれて悔しそうに唸りを上げている。
「どうした、芋虫共!貴様らが求める光は此処だぞ!はっはっは!」
戦場を駆け抜けながら、黄金の卵を抱えて疾駆する。後光の輝きのみならず、全身から黄金のオーラを発している乙女をグリードキャタピラーたちが追跡する。ユーベルコードの効果が切れるのが反撃のチャンスだ、と思っているのだろうが、すでに乙女の策略は完成していた。
「よし、そろそろ頃合いだな!頼んだぞ、フェルト嬢!」
「了解!」
乙女が、集めていた金の卵を放り投げる。その先にいるのはフェルトだ。金の卵をキャッチすると、ジャグリングの要領で卵を保持する。乙女から連続で投げられる卵をキャッチ、空中に投げることを繰り返し、その数はとんでもない量になった。
グリードキャタピラーが甲高い咆哮を上げた。邪魔者は2人とばかりに粘液を迸らせて突進する。眼前に迫りくる大口にしかし、フェルトはにっこり微笑んだ。
「千客万来の大勝負、食べ物の恨みを思い知れ!現れろ!SPゴーストン!」
卵が空中に存在する間に、フェルトが1枚のカードを切った。幽霊の豚がナイフとフォークをクロスさせている魔法のカード。【<ユニットカード>SPゴーストン(スマイルパペット・ゴーストン)】。ゴーストンを格納したトラックが具現化し、グリードキャタピラーがまるごと喰らい尽くす。満足そうに瞳を赤く明滅させているオウガが、途端にその気力が奪われたかのように地に伏した。
「かかったね!このユニットが撃破された時、相手の能力をダウンさせる!<食肉の恨み>!」
魔法のカードによって、能力低下を引き起こしたグリードキャタピラーへ『トリックスター』が投擲された。黄金のオーラに包まれているフェルトが放つ一撃は、オウガの体を一瞬で貫いた。
「面白い戦法だな!私の知らない事が、世の中にはまだまだあるようだ!」
「そっちこそ、良い作戦をありがとう!集めるの大変だったから、本当に助かったよ!」
微笑み合う両者が、がしっ、と握手を交わした。未だに迫りくるオウガの群れはあれど、恐れをなした群れの一団が突撃すべきか否か逡巡しているようだ。
フェルトがシルクハットをかぶり直し、遠目に見えるオウガを視認する。同様に、腰に差した『七星剣「揺光」』の柄に手を当てて、オウガの軍勢を見やる乙女。
「どうやら、一段落したようだな。……む」
遠くで轟音が聴こえた。他の猟兵が戦っているようだ。
「すっごい音だね。……ボクたちも行く?」
「いや、それこそ戦っている猟兵にとって余計なお世話というやつだろう。ここのオウガは駆逐した。後は……」
ひょい、と金の卵を拾って、そこに映る自身の顔を覗き込む。
「ガチョウたちに、この卵をどうしたら良いのか聞いて回ろうじゃないか!」
ぱちくり、と瞳を瞬かせて、しばしの沈黙の後フェルトが笑った。
「いいねっ!それじゃあ逃げていったガチョウを追いかけようか!」
もちろん、グリモア猟兵による転移が始まるまで、ではあるが。
背筋の伸びた乙女の背中をフェルトはじっと見つめながら、その任務に続くのだった。
大成功
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パルル・ブラックベリー
わー!芋虫さんだー!かっわいいー!いやデケェよ。ついでに卵もデケェよどうやって持ち運ぶんだよ。両手で一個持つのが精一杯だぞ
よし、ただ持てないならしまえばいい。ここにツボがあるでしょ?卵に触るでしょ?抵抗しないから吸い込めるでしょ?ゲットだぜ。
この場合取得者はパルルちゃんなのかツボなのか……まぁいいか!金色になった方で物理攻撃しよう!パルルちゃんは頭突きな!
可愛い可愛い芋虫さん、惨たらしく死ねぇ!!!
シグルド・ヴォルフガング
●POW
なるほど
イースターのエッグハントのように黄金の卵探しであると
童心に帰り楽しむのも一興かもしれませんが、これはこれでそれはそれ
少々大人気ないですが【念動力】と『サイコキネシス』により、相手が今喰らおうとする黄金の卵を奪い取ってみせましょうか
しかし、ガチョウにしては意外と大きい卵ですし、これを大量に道具袋の中に入れながら剣を振るうのは厳しい
ならば、あえて持ちきれない分の卵を囮として利用させて頂きます
相手の狙いが卵であれば、『サイコキネシス』で浮遊させ【おびき寄せ】ながら相手の注意を逸らしてみましょうか
そして、金色のフォースを纏った破邪の剣の一撃を、その毒々しい肉体に与え浄化してみせましょう
●こんにちは死ね!
「なるほど。イースターのエッグハントのように黄金の卵探しであると」
今回、探しというより拾い、が優先されるようであるが。ふむ、と顎に手を当ててシグルド・ヴォルフガング(人狼の聖騎士・f06428)がガチョウの群れをじっと見つめている。
その更に先、もはや虫の息ともいえるグリードキャタピラーの群れ……というよりあと数匹程度。猟兵たちの本気が垣間見れる。
「わー!芋虫さんだー!かっわいいー!」
「かわいいでしょうか」
「とってもかわいいじゃなーい!だってあんなにきれ……いやデケェよ」
大げさに両手を合わせてキャピっていたというのに、後半から本性がダダ漏れである。パルル・ブラックベリー(腹黒フェアリー・f10498)が宙に浮きながら、イモムシたちをすごい形相で睨んでいる。怖い。
「まあオウガ故、ということでしょうか。卵拾いということで……童心に帰り楽しむのも一興かもしれませんが、これはこれでそれはそれ」
「えー!パルルちゃん、黄金の卵拾って自分の部屋に飾ってみたーい!きらきらでとっても素敵!」
「……」
続けて「そうですね」と言おうとしたが、グリモア猟兵に言われたことを思い出してシグルドが閉口する。
と、とうとうグリードキャタピラーたちが近づいてきたようだ。危機を察知して逃げていくガチョウたち。残されるのは、産み落とされた金の卵だ。
「少々大人げないですが……」
シグルドが片手を掲げると、迸ったサイキックエナジーによって地面に横たわる卵が浮遊する。即座に回収された黄金の卵に、パルルがきらきらと目を輝かせた。
「わー!すっごい綺麗!パルルちゃんの魅力を引き立てる、きっらきらの卵dついでに卵もデケェよどうやって持ち運ぶんだよ。両手で一個持つのが精一杯だぞあぁん!?」
出てる。素が出てる素が。ちぃっ、とばかりに顔を歪ませるパルル。シグルドが見て見ぬ振りをしている。英断。
持っていた袋に黄金の卵を入れようとしたが、予想以上に大きい。
「これを大量に道具袋の中に入れながら剣を振るうのは厳しいですね……」
「あ、それならパルルちゃんにおっまかせー!はい、ここにあるのは何の変哲もないパルルちゃん印のSNS映えしそうなツボ♪これを~!」
これをこうしてこう!とばかりに黄金の卵をぽいぽいっとしていく。【フェアリーランド】によって異界に送られた卵。なんかツボがキラキラと光り輝いていく。
「ツボかよ!ツボの方が光んのかよ!?ありえねー、普通パルルちゃんだろくそが!……まぁいいか!はーい、可愛い可愛い芋虫さん、惨たらしく死に晒せやオラァ!!」
ぶん!!とツボを全力投擲。キラキラ飛んでくる物体に気付くのが遅れたグリードキャタピラーの一体、その胴体にツボが直撃。ぶしゃああああああ!!といろいろと凄い光景が広がっていく。
「いっけなーい!パルルちゃん、力の加減間違えちゃったー!もー黄金の卵さん、容赦ないんだからっ!」
「……」
シグルドの目が虚空を見つめている。当然。こほん、と咳払いして、襲いかかってくるグリードキャタピラーの前に【サイコキネシス】で回収した卵の一個を眼前に差し出してみると、目の色を変えて追従してくる、やはり、卵狙いのようだ。
金ピカに輝くシグルドに目もくれず、まるで馬の眼前に人参を差し出した時のようにウロウロと動き回るイモムシにゆっくりと近づくと。
一撃。金色のフォースを纏った『破邪の剣』によって、刹那の内に体を真っ二つにされたグリードキャタピラーが塵へと還っていく。
「まあ、こんなものでしょう。パルル、首尾はどうですか―――」
「ったくよぉ!パルルちゃんのツボをよくもこんな粘液まみれにしやがったな!!死ね!!!惨たらしく死ねぇ!!」
すでに死体と化しているイモムシを足蹴にしている妖精の姿に、シグルドが無言のまま背を向けた。
「……任務完了しました。転送お願いします」
グリモア猟兵に呼びかける形で、戦闘は終了した。イモムシ、南無三。
大成功
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