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【旅団】恋華荘の日常(露天風呂編)

#キマイラフューチャー #【Q】 #旅団 #恋華荘


 これは旅団シナリオです。
 旅団『恋華荘』の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えないショートシナリオです。

●ここではないどこかの温泉郷
 さて、今更だが恋華荘は猟兵用の女子寮だ。
 8月に入り、アリスラビリンスでの戦争が始まっていることもあって、管理人の彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)も含めて、住んでいる猟兵達もせわしなく戦いに向かっている。

 そんな寮生たちの憩いの場といえば、やはり露天風呂になるだろうか。
 恋華荘は、元温泉旅館という建物を最大限に活かし、いつでも露天の天然温泉に入り放題だったりする。
 ただし、あくまでも女子寮という事なので、露天風呂は垣根を取り除いてひとつだけになっているし、さらに言えば歴史のある建物なので、個々の部屋にはお風呂はついていなかったりするのだ。
 もっとも、女子寮である以上はそれは特に問題にならない。
 ……管理人のいちごが、男子でさえなければ、だが。

「はふぅ……今日は何とか、誰もいない時間に間に合いました」
 いちごは、基本的には毎日朝晩にお風呂を使っている。
 早朝と深夜、人のいない時間帯を狙って使っているわけだ。
 この日はどうやら何事もなく、1人で入れたらしい。

 が、ここは恋華荘。
 いちごを狙う女子たちの巣窟でもあるのだ。
 ……なので、普段はいちごの入浴時間を狙ってわざと一緒になろうとする者もいる。
 そうでなくても、各自の生活の状況によっては、偶然いちごと同じ時間帯になってしまうこともある。

 そうして(少なくともいちごの方は意図せずに)混浴になってしまうのもまた、恋華荘の日常なのであった。


雅瑠璃
 こんにちは。またはこんばんは。
 雅です。

 というわけで恋華荘の旅団シナリオになります。
 なので当然ですが、参加可能なのは恋華荘の団員だけです。ご了承ください。

 さて、今回は特にイベントもない恋華荘の日常のお風呂話という事にしてみました。
 普段、いちごとの混浴を狙う人。
 偶然、いちごと混浴になってしまった人。
 恋華荘の日常にはそういう事例がわんさかある……と思われます(笑)

 なので今回は、8月の1日から10日までの、いちごの入浴時間を描いてみる日常編といった感じの旅団シナリオにしてみました。

 はい。形式としては、前回前々回のように、いちごの時間の奪い合い、です。
 今回は、10日間の朝晩なので20枠になりますね。前回前々回よりは、ソロを狙いやすいかとは思います(笑)
 【1日朝】【1日夜】【2日朝】【2日夜】【3日朝】【3日夜】
 【4日朝】【4日夜】【5日朝】【5日夜】【6日朝】【6日夜】
 【7日朝】【7日夜】【8日朝】【8日夜】【9日朝】【9日夜】
 【10日朝】【10日夜】
 今回はこの中から一つ選んでください。
 もちろん、寮生同士での談合や相談は禁止です!【重要】
 他の参加者の出方を推理して、見事、人のいない時間帯を選ぶことができたら、2人きりの混浴リプレイになります。
 被った場合は、みんなで混浴になるだけですね(笑)

 さて、今回も連休に執筆行いますので、プレイングの提出は、8月7日8:31~8日8:30までの間にお願いします。この間に提出していただけると、締め切りが連休明けの11日の朝になりますので。

 質問等があれば旅団でお願いします。
 それではプレイングお待ちしています。
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW   :    肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!

SPD   :    器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!

WIZ   :    知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!

👑1
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
フロウヴェル・ゼフィツェン
【1日朝】にお風呂入るの。
寝起きにすぐお風呂入りに来た感じなの。
いちご、大体このくらいの時間にお風呂入ってるし…一緒に入れれば良いな、と思いつつ。
「…あ、いちごいたの…♪」

湯船の中でぴったり密着して、身体と肌の感触を伝えつつ。
あれこれお話できれば良いな、と思うの。
今日の晩ご飯どうするか、とか。

後はせっかくだし、いちごの背中流してあげるの。
いつもお疲れ様、の感謝も込めて。

…え?なんか柔らかいの当たってる?
それは勿論、ベルのおっぱいで洗ってるからなの♪
ね、いちご、気持ちいい…?

お風呂上がったら朝ご飯食べるの。
出来たらいちごも一緒に。

勿論他のとらぶるも歓迎なの。


ネウィラ・カーレンベート
【1日朝】
いちごさんがいると知らずに入浴中
『ふうっ、暑い時こそお昼のお風呂ですね…』
そしていちごさんに見つかる
『あっ!?い、いちごさん、いらしてたんですね!』
『あ、いえ…その、静かに一人でゆっくり浸かりたいなあって思って』
『お、お邪魔してすみません!』
予想しなかった遭遇に慌てて立ち上がろうとすると、いちごさんに掴まれてよろけてドボーン。
いちごさんを下敷きにするように倒れ込み…
『ああっ!ごめんなさいいちごさん』
水中で溺れそう?ないちごさんから離れてひたすら謝る。

『はふ…大騒ぎしていたらまた汗をかいてしまったような気が…』
『やっぱりもう少しだけ、一緒に浸かっていることにします』


*アドリブ・絡み可


保戸島・まぐろ
【1日朝】
早朝からグリードオーシャンで漁をしてきて、食べるに必要な分だけを釣ってきて帰ってきた朝
「ふう、お風呂はいいわね」
この寮で一番嬉しいのは、大きなお風呂で癒やされること。
いや、そりゃもちろんいちごと過ごせることが最大の目的だけど。

湯けむりの向こうに誰かいるのを感じて、立ち上がって(隠さず)寄ってみると
「!? い、いちご、いたのね……」
誰もいないとばかり……
「あ、朝から入ってるなんて、思わなかったわ」
いちごが不意にいると、こっちも心の準備ってものが!
急に恥ずかしくなって、お湯に身体を沈めて隠すわ。

完全に全身を見られた、と思う。
今までもこういうことがあったけど、未だに慣れないわね……。


アイ・リスパー
【1日朝】♥♥♥
「さて、昨日も夜ふかししちゃいましたから、お風呂入って寝ましょうか」

この時間なら、いちごさんも入ってないでしょうし、ささっとお風呂済ませちゃいましょう。
……な、なんですかっ、私だって、いちごさんに裸見られたりしたいわけじゃないんですからねっ!

「積極的なアタックも、すっごく恥ずかしいんですから……」(ぶくぶく

と、頭までお湯に浸かって考え事をしていたら誰か入ってきたみたいで、水中に潜った私の隣に誰かの裸が。

……って、いちごさんっ!?(なぜ分かったのかは以下略

「けほっ、けほっ……!」

思わず溺れかけて慌ててお湯から立ち上がり……

「ひゃあっ」

足を滑らせていちごさんに覆いかぶさるのでした。



●8月1日・朝
 恋華荘の露天風呂は天然の温泉である。
 なので、お湯自体は四六時中適温が保たれており、いつでも自由に使うことができるのだ。
 だから、彼女のように徹夜明けの者が、朝から惰眠を貪る前にひと風呂浴びにこようかとか、そんなこともできる。
「……昨日も夜ふかししちゃいましたから、お風呂入ってから寝ましょうか」
 というわけでやってきた彼女、アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)は、寝ぼけ眼をごしごしとこすりながら、ちゃぽんと湯船に浸かっていく。
「この時間なら、いちごさんも入ってないでしょうし……ささっとお風呂済ませちゃいましょう」
 と、口では言うものの、ささっと済ませようという割にはのんびりと肩まで湯に浸かっている。
 これではまるで、いちごがいることを期待していたかのようで……。
「ちがいますっ! 私だって、いちごさんに裸見られたりしたいわけじゃないんですからねっ!」
 何か電波でも受信したのか、突然虚空に向かって吠えるアイ。
 そして口走った後恥ずかしくなって、耳まで真っ赤になった顔をお湯の中に沈めていく。
「積極的なアタックも、すっごく恥ずかしいんですから……」
 ぶくぶくぶくとそのまま頭の上まで湯船に沈め、お湯の中でボコボコと泡を吐いているのだった。

 ところで、アイは、この時間ならいちごはいないだろうなどと言っていたが、むしろそれは逆であった。
 通常のいちごは、朝晩に1日2回入浴しているが、朝の入浴時間は、まさに今時分のような早朝の早い時間帯なのだ。
 朝、寮の食事の準備の前後、調理前か後かはその日にもよるが、とにかく本当に早朝の、まだ寮生たちが起きてこない時間帯を狙って入浴している。
 そう、今日も。
「……よかった。今は誰もいないみたいですね……?」
 アイがお湯の中に潜っているため、誰もいないと誤認して、いちごは湯船へとやってきた。もちろん誰もいないお風呂なので、いちごの男の子も無防備に曝け出しているが、それこそ見ているものは誰もいない(と思っている)から気にしない。
 いちごはのんびりと湯に浸かろうと、広い湯船の中をちゃぷちゃぷ音を立てて歩いていた。

(「……?」)
 水の中に潜って目を閉じ息をひそめていたアイも、水が波をたてる様子に、水の中で目を開ける。
 すると、近付いてくる誰かの下半身が目に入り……。
(「!?!?」)
 そこでいちごと確信できるナニカを見てアイは真っ赤になったまま、跳ねるように飛びあがった。
「いちごさんっ!?」
「ええっ!?」
 突然自分の近くの水中からざばーっと裸のアイが飛び出してきたものだから、さすがにいちごも驚く。
「けほっ、けほっ……!」
 さらに、お湯の中にいた状態で慌てたのものだから、アイ自身も半ば溺れかけるような状態でせき込んで、足腰がふらついていた。
 その結果、足を滑らせたアイが、いちごを巻き込み押し倒す格好で転倒、2人は盛大に水飛沫を上げてしまう。
「な、なに!?」
「あっちなの」
「行ってみましょう」
 そこに、タイミングよくお風呂場に入ってきた3人の寮生が、湯船の中での騒ぎに反応して駆けつけてくる。
「ぷはぁ……いきなりひどい目、に……?」
 その結果、何とか顔を上げたいちごの眼前に、綺麗な縦スジが1本見えたのだった。
「えっ?」
「!? い、いちご、いたのね……」
 いちごが縦スジから視線を上にあげると、そこには困惑して真っ赤になっている保戸島・まぐろ(無敵艦隊・f03298)の顔があった。

 さて、少しだけ時間と場所を戻して、まぐろたちの様子を見て見るとしよう。
 まぐろは、早朝から海へ行って漁をしていたらしい。
 漁師の朝は、寮の管理人のいちごよりも早いため、既に出かけて魚を取って帰ってきた後である。
 なので、朝の気持ちいい汗を流そうとお風呂場へとやってきたのだ。
「この寮で一番嬉しいのは、大きなお風呂にいつでも入れる事よね。癒されるわ」
 ……もちろん一番の量の楽しみは、いちごと過ごせることなのだが、そこはそれ。お風呂が楽しみなのも間違いはない。寮に出て帰ってきた早朝のこんな時間でも自由に露天風呂が使えるのは本当にありがたいのだ。
「あら、まぐろさんもいらしてたんですね?」
 まぐろが脱衣所で服を脱いでいると、そこにネウィラ・カーレンベート(銀糸の術士・f00275)もやってきた。
 ネウィラは、連日の暑さが続く夏の日々に参っているのか、朝っぱらから湯に浸かってさっぱりしようとしてきたらしい。
「あら、ネウィラもこの時間に?」
「ええ。静かにゆっくり浸かりたいなあって思って。ベルさんも……?」
「ん? ベルは寝起きにさっぱりしに来たの」
 更にネウィラは、ほぼ同時にやってきたもう1人、ベルことフロウヴェル・ゼフィツェン(時溢れ想満ちて・f01233)にも話を振った。
 ベルはまさについさっき起きたばかりといった感じの寝ぼけ眼をごしごしさせながら、そう答える。内心では、いちごは大体このくらいの時間にお風呂入ってるし……一緒に入れれば良いな、などと考えていたりもするのだが。
 というわけで、3人が連れ添って脱衣所から露天風呂の方へと出てきた矢先に、いちごとアイの騒ぎが起きたので、慌てて3人も湯船に突入してきたわけであった。

「ん、やっぱりいちごだったの」
 3人の中で一番落ち着いているのは、案の定フロウヴェルだ。
 そもそもフロウヴェルは、いちごがいるかもと思ってこの時間にやってきて、期待通りいちごがいたのだから、落ち着いているのは当然のこと。
 一緒に来た2人の姿が無ければ、そのままいちごにぴとっとくっついて湯船に浸かっていただろう。
 だが、同行していた2人はそうではない。
「い、いちごも入ってるなんて、思わなかったわ」
 真っ赤になったまぐろは、そのまま身体を隠すようにお湯の中にしゃがみ込んだ。
 いちごとお風呂で遭遇することはこれまでにだってないわけではない。ないのだが、やはり心構えがないと恥ずかしくてどうしようもない。しかも今回は体勢とタイミングのせいで、大事なところまで完全に見られてしまったのだから。
「い、いちごさん、いらしてたんですね……」
 ネウィラもまた、予想もしていなかった遭遇に慌てて真っ赤になってしまっている。こちらもいちごの前に豊かな身体をさらけ出してしまっているのだが、ネウィラの場合どちらかというと、いちごの腰に(しかも顔の位置がいちごの男の子の所というような体勢で)しがみついているアイの姿を見たのも原因だろう。
「アイに先を越されたの」
「……お、お邪魔してすみません!」
 フロウヴェルの呟きもあって、いちごとアイが何をしていたのか妄想たくましくなってしまったネウィラは、その妄想で顔を真っ赤にして、誤解をしたまま慌てて踵を返して帰ろうとする。
「あ、ちょ、ネウィラさん、何か勘違いを……!?」
「……勘違いなの?」
 フロウヴェルが首を傾げるが、それは無視していちごはネウィラに待ってと手を掴もうとする。
 が、お互い慌ててしまっていた所為か、手を引かれたネウィラは脚を滑らせ、いちごに引っ張られるようにバランスを崩していく。
「あ、あら……?」
「えっ……!?」
 手を引っ張らfれ、振り向くような体勢で転んでいったネウィラは、その豊かな胸でいちごを押しつぶすかのように(ついでにいちごの腰に纏わりついていたままのアイをも巻き込むように)して、盛大な飛沫を上げて湯船に倒れ込んだのだった。
「がぼがぼがぼがぼ……な、何があったんですかっ……がぼがぼっ」
「ひゃっ!? 今度は何っ!?」
「むー。今度はネウィラ、ずるいの」
 最初の転倒で溺れて、いちごの腰にしがみついたまま目を回していたアイも、2回目の天堂で意識を取り戻し、そしてまた溺れるのだった。
 近くでしゃがみ込んでいたまぐろも巻き込まれて、ようやく我に返って、何事かとあたりをきょろきょろしている。
 フロウヴェルだけが、今度はいちごを胸の下敷きにしているネウィラを恨めしそうに、じーっと見つめているのだった。
「ああっ! ごめんなさいいちごさん!?」
 そして胸で押しつぶされたいちごが溺れているのを見て、ネウィラの謝罪の叫びが朝の露天風呂に響くのだった。

「朝から酷い目に遭いました……」
「いちごはいつでもトラブルなの」
 ようやく落ち着いた後、いちごは今日はじめてのんびりと湯に浸かっていた。
 隣には、ぴっとりとフロウヴェルがくっついている。
 何故フロウヴェルかというと、アイとまぐろは、色々あったために赤面して少し離れて縮こまっているからだ。
 そしてネウィラは、どうしようかといちごとフロウヴェルを見比べて、中途半端な位置にいた。
「……はふ……大騒ぎしていたらまた汗をかいてしまったような気がします……」
 いちごもフロウヴェルも、まぐろもアイも誰も突っ込んではいないのだが、律義にそんな独り言をつぶやきつつ、ネウィラは意を消して、フロウヴェルとは反対側のいちごの隣にとやってきて腰掛ける。
「やっぱりもう少しだけ、一緒に浸かっていることにしますね?」
「は、はい、どうぞ……」
「むむ。ネウィラ、今日はがんばるの」
 というわけで、わりと負け組な2人が恥ずかしさに赤面して縮こまっている中、いちごの両側はフロウヴェルとネウィラが勝ち取った。
 ……一応、勝ち負けの基準は、胸の大きさではないので念のため。

 このあと、フロウヴェルとネウィラといちごは、このあとのご飯の献立とか、最近の気候の話とかの世間話をしながら、ゆったりと浸かっていた。
 雑談が続いていくとアイもまぐろもやがては加わって、のんびりとした時間が過ぎていく。
 もっとも、フロウヴェルがくっついている部分だけ、いちごは落ち着かなかったようだが……。
「あの、ベルさん……?」
「ん。もちろん、当ててるの」
「い、いえ、それはそろそろ離れてくれれば、と……」
「……あ、なるほど。そろそろいちご身体洗うのね。なら、日ごろの感謝を込めて、背中流してあげるの」
「い、いえいえ、そこまでしてもらうわけにはっ」
 こんな感じで、このあとフロウヴェルに寄るいちごの背中流しも行われるのだが、それは詳しい描写は避けておこう。
「ベルさん、背中、背中にっ、何か柔らかいのがっ!?」
「ん、それは勿論、ベルのおっぱいで洗ってるからなの♪ ね、いちご、気持ちいい……?」
「気持ちいいとかじゃなくてですねーっ!?」
 ……詳しい描写は避けておこう!!
 このあとベルの攻撃に触発されたアイを筆頭に、まぐろやネウィラも巻き込んで、いちごの身体を洗う争いまで起こってしまったのだが、それも具体的な内容は想像にお任せしよう。
 とにかく、さすがのいちごも、滅多にない朝から集団の混浴に、色々な意味で疲れてしまうのだった。
 朝から思いやられますなぁ……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エイル・ドルイディア
【1日夜】
ふわー、お風呂…っ!
知識としては…知ってるわよ?
うちのカード所持者がたまーにうちを持ったままお風呂に入ってたから…

よく考えると本体のうちが入浴って割と湿って危険?
…今はちゃんと実体あるし大丈夫よね?

ふぁ…~~~っ♪
(お風呂にこの身体を得てから初めて浸かって、何とも言えない幸せな声が…)

(ふと誰か入ってきた音に遅ればせながら気づき)
にゃ?…ひゃゎあ!?
(慌ててお湯に首まで浸かり、【オーラ防御】てきな光の帯で体隠そうと…因みに外見13歳設定としてはかなり恵まれたスタイルだったり…?)
ま、まま、マスター!?
うぅ…(以前しちゃったとき思い出して…)
…い、いっしょに…入る?
背中…流す、からっ!



●8月1日・夜
 深夜、寮生のほとんどが時分の部屋に戻り寝静まるくらいの時間。
 いちごは、それくらいの時間になってようやくお風呂へとやってくる。
 それも当然。いちごは基本的に寮生との混浴は望んではいないのだ。
 もちろんいちごだって健康的な男子なので、自分に好意を寄せてくれる女子と一緒のお風呂は嬉しい。が、本来ここは女子寮で、自分はその管理人なのだからと、その立場を利用することを良しとしないいちごは、なるべく他の猟兵と被らない時間を狙ってお風呂へとやってくる。
 この日の朝のような騒ぎには、あまり遭遇したくはないのだ。

 ちなみに、恋華荘の露天風呂は、基本的に人がいなくても灯りはついたままになっている。24時間いつでも使えるのが寮としての売りでもあるからだ。
 だから、灯りが付いているかどうかでは、誰かが入っているかどうかはわからないという事でもある。
 そのため、いちごも毎度のことながら、風呂場に行ってから初めて、人がいることに気付くことになるのだった。
「あっ……まだ入ってたんですか……」
「にゃ? ……ひゃゎあ!? ま、まま、マスター!?」
 この日、いちごがお風呂場に来た時には、エイル・ドルイディア(ドルイディアの翼術士・f28718)がひとり、まだお風呂を堪能していたのだった。

「ふわー、お風呂……っ!」
 寮に来たばかりのエイルは、初めての露天風呂を見て目を輝かせていた。
 もともとがトレーディングカードゲームのカードから生まれた新しい妖怪であるエイルだ。生まれてからさほど時間もたっていない……うえに、しばらくの間とある島のダンジョンに封印されていた身なので、こんな広いお風呂は、生まれて初めてでもある。
「知識としては……知ってるけどね。うちのカード所持者が、たまーにうちを持ったままお風呂に入ってたから……」
 妖怪として目覚める前のカードだった頃の経験もあり、お風呂自体はわかるのだが、そんな一般家庭のお風呂しか知らない身としては、あまりにもカルチャーギャップだった。
「ふぁ……~~~っ♪」
 湯船に浸かって身体を伸ばし、その心地良さに身体が蕩けそうになる。
 さすがに本体であるカードのままでは味わう事の出来ない快楽に、何とも言えない幸せそうな声をあげるのだった。

 そんなわけで、お風呂を堪能していたエイルは、ついつい長風呂をしてしまい、他の寮生が出ていってもまだ湯に浸かってのんびりしていた。
 だから、あとから入ってきたいちごとかち合うのも必然だったと言える。
「あっ……まだ入ってたんですか……」
「にゃ? ……ひゃゎあ!? ま、まま、マスター!?」
 いちごの顔を認識し、エイルは慌てて体を隠すようにして湯船に沈む。
 設定年齢13歳にしては恵まれたスタイルのエイルだったが、だからといってそれを自慢げに曝け出すような真似はしない。
 それどころか、マスター……いちごの裸を見てしまうと、いちごとの意味深な主従契約をしてしまった時のことをつい思い出してしまうので、まともにいちごの方を見ることもできないくらい、顔を赤くしてしまうのだった。
 もっとも、それはいちごから見れば、長湯でのぼせたように見えてしまう。
「エイルさん、大丈夫ですか!?」
 赤面したまま沈んでいくエイルに、慌てて近付いていったいちごは、エイルが溺れる前に住んでのところで抱き上げるのだった。
「ひゃっ!? まままま、ますたぁ……近い、近いよっ!?」
 ……一応いちごの早とちりではあるが、長風呂していたのは確かではあるし、マスターに抱き上げられるエイルが嬉しそうだったので、問題はないだろう。
「だ大丈夫、だから……えっと、その、マスターも……い、いっしょに……入る?」
 だから、エイルは顔を赤くしたまま、こんなことを言ってしまうのだ。
「えっと、エイルさんが嫌でないなら……あと逆上せているわけではないなら、ええ、ご一緒させてもらいますね?」
 いちごも、エイルをいったんおろしてから、頬を赤くしつつ、一緒にの提案を受け入れる。
「よかった。あ、あとで、背中…流す、からっ!」
「いえいえ、そこまでしてもらわなくても……でも、ありがとうございますね」
 いちごは、エイルの言葉に対してにこっと笑顔を向け、エイルの近くに腰を下ろして湯に浸かる。

 どうやあこの日は、他に入ってくる者もいないようで、2人はそのまま仲良くお風呂を楽しんでいたのだった。
 なお、背中流しが本当に行われたどうかは、想像にお任せしよう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

静宮・あかね
【2日朝】
まいど、海慈屋です
「六代目、自分らは荷降ろしを」
ええ、ウチは暫く中にいます

いちごはん、おらへんなあ?
ま、ええか…お風呂借りるんよぉ♪
※入浴の為、今日は納品車に同乗

ふんふーん♪
え?…きゃああっ!?い、いちごはん?
※タオルは巻くも補正しない為普段より巨乳

お、おはようさん…
なんでココにって、えと…お風呂借りよかなあて
※以降うる/ゆのか以外と被る時は標準語

勝手に入ったウチが悪いんやし、気にせんでぇな♪
…あ、ウチの裸はやっぱり気になる?堪忍なぁ

そいえば、いちごはんに裸見せたん何時ぶりやろ
…えろう大きゅう育って、ヘンやないかな?
※入湯時は寄り添い胸の感想を聞くも
※巨乳がコンプレックス故に超絶照れ


剣・士
【2日朝】
朝の鍛錬を終えて、さっぱりする為に朝からお風呂、いただいちゃいますっ。

まずは身体や頭を洗おう…と思ったら
フェアリーサイズのシャンプーとかを持ち込むのを忘れてましたっ…!

仕方ないので、お風呂に置いてある人間サイズの物を使おうとしますが
やっぱりなかなかうまくいきません…

そこに誰かが入って来る音が!
その人に手伝ってもらおうとそちらに飛んでいきますが…
それがいちごさんだったら…!?

その後はちゃんと手伝ってもらいますが
その担当がいちごさんの場合は、流石に恥ずかしいです…

って、そういう洗い方はいろいろあぶな、きゃうぅっっ!?

と、いちごさんも慣れてないせいで、大胆な洗われ方されちゃう事に!?



●8月2日・朝
 管理人であるいちごの朝も早いが、他にも朝早いものはいる。
 例えば、朝早くからトレーニングに勤しむものも多い。
 そしてそれ以外にも、商売の都合で早朝から訪れる者も。
「まいど、海慈屋ですー」
 この日、朝早くからやってきたのは、恋華荘で大量に消費される食材を納入してくれる業者の娘にして、いちごの昔馴染みでもある静宮・あかね(海慈屋の若き六代目・f26442)だった。
「……って、いちごはん、おらへんなあ?」
 届けに来た食材の搬入を店員たちに任せて、あかねはいちごを探すのだが、今日応対してくれたのは恋華荘で働く住み込みのお手伝いさんで、尋ねてみるといちごは今は別作業中だそうな。
「ま、ええか……お風呂借りるんよぉ♪」
 あかねがたまにこうしてお風呂目当てで自ら納品作業しに来ることは、お手伝いさんも知っているので、何の問題もなく。あかねは勝手知ったる人の家とばかりに、独りで露天風呂へと向かうのだった。

「ふんふーん♪」
 恋華荘に直接やってくる楽しみといえば、やはりこの温泉入り放題だろうか。
 あかねは鼻歌交じりに露天風呂へとやってきた。
 一応軽くタオルは撒いているが、普段の矯正下着を外しているため、本人的にはコンプレックスである意外な巨乳もよくわかるような状態になっている。
 そうしてやってきたあかねは、洗い場で身体を洗っている誰かを見かけた。
「おや、誰か朝っぱらから先客なん……って、え? ……きゃああっ!? い、いちごはん?」
 誰かといえば、いちごである。
 しかも、あかねの視点ではいちごの背中しか見えないのだが……。
「そ、それは、いろいろあぶな、きゃうぅっっ!?」
「ああっ、すみません。もう少し優しくしますね」
「優しくされても、ますます……ひゃあああんっっ」
 ……いちごの他にもう1人誰かがいて、その誰かが嬌声をあげている、ように聞こえる。
「い、いちごはん、何してはりますん!?」
「えっ!? あ、あかねさん、なんでここにっ!?」
 まるで浮気現場がバレたかのように焦って振り向くいちご。
 だが、いちごに愛撫を受けていたっぽいもう1人の姿は見えなかった。
「なんでココにって、お風呂借りよかなあて……それより、いちごはんは何してはりますん? もう1人誰かいやらしい声させてたと、思いましたけど?」
「いやらしい声って、誤解ですよ。私はただ……」
 いちごとお風呂でばったりで恥ずかしいと思ったのもつかの間、いちごが何をしているか問い詰める気になったあかねである。
 そしてこの騒ぎを受けて、慌てて弁解しようとしたいちごの懐から、小さな影が顔を出すのだった。
「あれ? また誰か来ましたっ?」

 さて、少しだけ時間を戻してみよう。
 早朝活動している寮生のひとり、剣・士(フェアリーの剣豪…を目指して鍛錬中・f25015)は、朝の鍛錬を終えて、ひとりで入浴中だった。
「朝からお風呂で、さっぱりしちゃいますっ……!」
 士は、寮でも今のところ2人しかいないフェアリーの1人だ。
 この寮はあくまでも通常の人間サイズの旅館が元になっているため、アメニティーも当然人間サイズ。フェアリーである士には大きすぎる。
 広大な露天風呂も広すぎるというか深すぎるので、縁に捕まることのできる露天風呂の端でしか入浴できないのだが、それでも温泉の心地良さには変わらない。
 そして、フェアリーサイズの士にとっての難点はもうひとつ。身体を洗おうにも、専用のものでなければ大きすぎて扱いづらいのだ。
「……あ、忘れてましたっ……!」
 だから、自分用のを持ち込むのを忘れてしまった士は、仕方なく風呂場に置いてある人間サイズの物を使おうとするのだが、サイズ差に四苦八苦してしまう。自分音身長誓い高さのシャンプーボトルの、天辺のポンプを押すのも一苦労だ。
 そこに、扉が開いて新しい人が朝風呂にやってくる。
「……あ、誰か入ってくる気配。手伝ってもらいましょう、ですっ」
 これ幸いとお願いしに飛んでいく士。
 誰が来たのかまでは確認していなかったが……。
「ふぇ!? い、いちごさんっ!?」
「あ、士さん。士さんも朝風呂ですか?」
 やってきたのは、朝作業を終えて入浴に来たいちごであった。
 裸のままいちごの目の前に飛んできてしまった士は、顔を真っ赤にして身体を隠すのだが、いちごの方はさすがに、フェアリーでありまだ8歳と幼い士相手にそういう感情はなく、特に平然としている。もちろん、身体を隠す士を気遣って、あまり直視しないようにするくらいのデリカシーはあるが。
「あ、もしかして、士さんの使うフェアリー用のシャンプーとか用意してませんでした?」
「で、ですー……」
 いちごもさすがに士が飛んできた理由を察していた。管理人としても、数少ないフェアリーのために常備するかは難しいところらしく、申し訳なさそうに、それなら自分が洗ってあげようかと提案する。
「は、はい、おねがいしましゅ……」
 士はさすがに恥ずかしくて顔を真っ赤にするが、いちごが親切心でいってくれているのはわかるので、その厚意に甘えることにするのだった。

 というわけで、いちごの懐から飛び出した小さな影の正体は、士である。
 フェアリーなので、あかねの方から姿が見えなかっただけなのだ。
 そしてフェアリーの小さな身体を洗ってあげるのに、勝手が違うためかいちごも苦労して、士がいろいろくすぐったがってしまっていた、というのが先程の声の正体であった。……士的には、いちごに身体を触れられるという事で、別の意味もあったのかもしれないが、少なくともいちごにそんな理由はない。
「……なるほど。フェアリーさんでしたか」
「ですよ。変な事なんてしてませんって」
「まぁ、勝手に入って、勝手に誤解したたウチが悪いですね。ごめんなさい」
「い、いえ、こちらこそ紛らわしくてごめんなさいっ」
 幼馴染以外の者がいるという事で、あかねの喋りも京都弁から標準語へと変わるが、それでもあかねといちごの間の幼馴染らしい距離感は変わらない。
 なので、説明の最中も、いちごの視線はあかねから露骨に逸らされていたことには、もちろんあかねは気付いていた。
「ところで、フェアリーさんなら平気でも、ウチの身体は気になってしかたないです?」
「な、何を言って……!?」
 いちごがそういって露骨に照れているものだから、あかねは少しだけ余裕ぶることができた。実際はあかねもかなり照れてはいるのだけど。
「そういえば、いちごさんに裸見せたのは何時ぶりでしょうね?」
「さ、さぁ……かなり昔にあったとは思いますけど……」
「その頃から比べて、えらい大きく育って、ヘンでないかしら?」
 そういいながら、わざわざ巨乳を強調するように見せつけてくるあかね。
 いちごは真っ赤になってさっと目を反らし、2人を見比べるだけだった士も顔を真っ赤にしてしまう。
「変じゃないですよ。綺麗ですから……って、わざわざ見せようとしないでくださいっ!?」
 真っ赤になったいちごの叫びと、くすくすというあかねの笑みが、浴場に木霊するのだった。

 このあと士を洗い終えたいちごは、タオルを解いたあかねと並んで入浴する羽目になったのだが、その際のあかねによるいちごをからかう姿は、見ている士が真っ赤になるほどだったという……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


●8月2日・夜
 この日はたまたま寮生たちの夜も早かったのだろうか。
 特に誰も来る様子もなく、いちごは1人でのんびりと湯に浸かって、一日の汗を流すことができたのだった。

●8月3日・朝
 寮で一番夜の遅いいちごではあるが、朝が一番早いのもいちごといえる。
 もちろん、日によっては、それぞれの用事でいちごよりも早く起きる者もいるだろうが、少なくともいちごのように毎日早朝から活動するものは少ない。
 だから、たいていの場合、いちごの朝風呂は1人で静かに行われる。
 軽く汗を流して1日に備えるのが、いちごの日課だった。
ルイザ・シャーロット
【3日夜】◎

混浴……それは甘美なる響き。
いちごさんといっしょにお風呂、願ってもない機会です。
バスタオルを巻いてお風呂場に入ります。
その下には、今年新調した水着を着けて……
「……残念でした、水着でした」
なーんて言ってみたかったり。

もちろん、入る前には、ノックをして。
「いちごさん、お背中、お流ししますね」
そう言って、ドアを開けて、お風呂場に入ります。

他の人と鉢合わせになったらびっくりして
バスタオルが外れてしまいますが、
二人きりだったらちょっとつやっぽく背中を流した後で、
バスタオルを外して、水着姿になります。
やっぱり、まだ、裸を見せるのは恥ずかしいけど
それでも一緒にいたいから……



●8月3日・夜
 夜遅く、今日もいちごは皆が寝静まった頃にひとりで湯船に浸かっていた。
 連日いちごのいる時間を狙ってくる者もいるのだが、いちご自身が積極的に望まない事もあって、毎日毎日押しかけるようなものはいない。
 ……その代わり人が入れ代わり立ち代わりでやってきたりするので、寮生側からすれば何日かに一度くらいの間が空いていたとしても、いちごからすれば連日という事はままあるのだ。
 とはいえ今日の所は、誰もいないひとりの入浴。
 ……の、はずだった。

「いちごさん、お背中、お流ししますね」
「はい!?」
 湯船から上がって、洗い場にて今にも身体を洗おうとしていたいちごは、脱衣所の方から突然聞こえてきたそんな声に、びっくりして声をあげてしまう。
 その声を肯定と解釈した声の主……ルイザ・シャーロット(冷静な弓箭衛士・f27402)は、バスタオルを身体に巻いたまま、ひょっこりと浴場へと入ってきた。
「ああ、何だ、ルイザさんでしたか」
 少しだけホッとしたようにため息をつくいちご。
 ルイザはまだ10歳。恋華荘でも年少の類だ。いちごからしてもまだまだ子ども扱いで、お風呂で一緒になっても決して慌てる相手ではない……というのがいちご側からの認識である。
 が、ルイザの方はそうではなかった。
 実はかなりマセている娘だったのだ。

(「混浴……それは甘美なる響き。いちごさんといっしょにお風呂、願ってもない機会です!」)
 と内心気合を入れてやってきているルイザ。
 かといって裸を見せる勇気はないので、バスタオルを巻いてはいるけれど、他に人のいないこのチャンスを逃してはいけないと、勇気を出していちごの背中を流していく。
「どうですか、いちごさん?」
「はい、気持ちいいですよ。ありがとうございます」
 相手を子供だと思っているいちごは、素直に背中を洗ってもらっていた。
 これが普段からいちごに迫ってくる人や、あるいは大人の女性だったりすると、いちごだって硬直してしまうだろうが、子供の頃から幼馴染や芋嘔吐と一緒にお風呂に入る機会も多かったいちごは、相手が子供なら平然としている。おかげで仲のいい兄妹のように見えなくもない。いちごの感覚としても似たようなものだろうか。
 とはいえルイザの方では、せっかくの機会なのだから、少しくらいはいちごをドキドキさせたい。
「はい、終わりです。それじゃお風呂に入りましょうか」
 背中を流し終えたルイザは、いちごの手を取って湯船に向かおうとする。
 その際、ひらりとバスタオルがはだけて……」
「あっ……?」
 その下からは、まだ幼さの残る肢体……。
「残念でした、水着でした」
 ……を包む紺の競泳水着が現れたのだった。
「残念とか、そういう話じゃなくてですね?」
 いちごはそういって目を逸らした。
 さすがに子供相手だから平気といういちごだって、裸を見て平気だとか言うわけではない。もちろんこの場合は、相手が見られるのを嫌がるだろうという事で目を逸らしている。いくら水着姿だからって、じろじろ見るのは失礼だと思うくらいのデリカシーはあるのだから。
 だけど、いちごがそうして恥ずかしそうに目を逸らしたことで満足したのか、ルイザはご機嫌でいちごの腕を取って湯船に向かうのだった。
 まだもう少し、一緒にいたいからと心の中で呟きながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

不知火・桂花
【4日朝】
ハイヤッ、セイヤ、トゥ!
※正拳、蹴り、跳躍等の激しい演武

…ふぅ、やっぱり早朝の功夫は格別ね♪
でも今年は湿気がキツイから、もう汗だくだわ…
ん、温泉借りちゃおっと♪
※大胆に全部脱ぎ捨て、意気揚々と入室

ふーんふーん♪…きゃああっ!い、いちご!?
なんでアンタが居るのよ!毎日、ってそれでもよ!!
※逆ギレしつつ手で上下を隠す
※でも動転して時々ピンポイントで見える

ああもう…今更戻るのも癪だし、入るわ
何もかもアンタが悪いんだし、知らないわよっ!
※理不尽に照れつつも、入湯時は寄り添う

…ところでさ、まだ「奪ってない」わよね?
※美桜の事、被った娘がいる時は耳打ち
ま、泣かせたら許さないってだけよ♪(ニヤリ)



●8月4日・朝
「ハイヤッ! セイヤ! トゥ!」
 早朝の恋華荘の中庭で、威勢のいい声が響いている。
 声の主は、不知火・桂花(逆弦紅娘・f05277)だ。
 桂花は、朝の日課として功夫の型稽古をしていた。
 ひとつひとつの型を確かめるように、流れるような動きで演武をしている。
 今は誰も見てはいないが、見るものが見れば、その型のひとつひとつが、膨大な反復練習にて身についた功夫だとわかるだろう。見る者を魅了する流麗な舞のような型だった。
 やがてひと段落したのか、桂花は手を合わせて呼吸を整える。
「……ふぅ、やっぱり早朝の功夫は格別♪ ……なんだけど、今日は湿気がキツイから、もう汗だくだわ……朝風呂いただいちゃおっと♪」
 というわけで、今日は日課の後にもうひとつ、朝から温泉としゃれこんだ桂花であった。
 はい、オチは見えましたね?

「ふーんふーん♪」
 脱衣所にて鼻歌交じりで、ぽいぽいと服を脱ぎ捨てた桂花は、そのまま意気揚々と浴場へと入っていった。
 当然誰もいないと思っているので、何も隠さず堂々と裸を晒して。
 その結果は言うまでもなく。
「……きゃああっ! い、いちご!?」
「桂花さん!? なんでこんな時間にっ!?」
 既に朝風呂に浸かっていたいちごの姿がそこにあったわけです。
 桂花の悲鳴にびっくりして、湯船の中で背後を振り返ったいちごは、真正面から何も隠すところのない桂花の姿を認めてしまうのだった。
「なんでアンタが居るのよ!」
「なんでも何も、私は毎日この時間ですからっ!」
「それでもよ!!」
「理不尽な!? っていうか隠してくださいっ!?」
「見てるんじゃないわよーっ!?」
 普段からこの時間を使っているのはいちごで、そのいちごが先に入っていたところに乱入しておきながら、見事な逆切れであった。
 そしていちごに指摘されてようやく恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながら胸と股間を隠す桂花である。豊かな身体はそれでも隠し切れなくて、ちらちら見えそうになっていたりするので、いちごはもうまともに目も合わせないように露骨に視線を逸らしてしまうのだった。
 まぁ、望まぬ不意の遭遇であるならば、このまま踵を返して出ていけばいいようなものなのだが、そこは素直になれない系女子のクオリティ。
「ああもう……今更戻るのも癪だし、入るわ」
「なんでですかっ!?」
「何もかもアンタが悪いんだし、知らないわよっ!」
 更なる逆切れと共に、桂花はずんずんと湯船に向かっていき軽く打たせ湯をした後、わざわざいちごのすぐ傍にて湯に浸かるのだった。
 桂花はいわゆる典型的なツンデレなので、2人きりのお風呂が嬉しくないわけもないわけで?
 真っ赤になってそっぽ向いているいちごこそ、いい迷惑なのである。

 開き直って隣に座り込んでしまった桂花に捕まって、出るに出られなくなってしまったいちごは、仕方なく、桂花の方に視線を向けないようにしながら、もう少し湯に浸かっていることにした。
 逆上せる前に早く出ていかないととか考えながら視線を合わせないいちごに、桂花は、こっちを見ようともしないとちょっとだけムッとして、仕返しとばかりに顔を寄せて耳元で囁くように言うのだった。
「ねぇ?」
「ひゃぅっ!? な、なななんですかっ?」
「……まだ、妹に手を出してはいないわよね?」
 話に出たのは、桂花と同室で暮らしている妹のこと。どうもいちごのことを気に入ったのか、いちご(というかその触手)に襲われたがっているらしい妹を想うと、ついついそんな問いかけも出てしまう。
 素直になれない系ツンデレでありながら、奔放な妹に振り回される苦労性の姉属性まで獲得してしまった桂花は、ジト目でいちごに問うのだった。
「出してませんよっ、っていうか何でですかっ!?」
「……ま、妹を泣かせたら許さないってだけよ♪」
「当り前じゃないですかっ……もぉ……」
 からかうようにけらけらと笑う桂花に、少しだけ気が抜けてお湯の中に沈むようにがっくりと肩を落とすいちごである。

 なお、桂花のこの問いに、妹をライバル認定して、先を越されないように牽制するという心情が含まれていたかどうかは、桂花本人にもわからないのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

不知火・美桜
【4日夜】
たっだいまー!
今日もバイト頑張ったし、美脚ほぐさなきゃ♪
※勤務先は龍神温泉郷の中華料理店

おふろおふろー☆
アレ、誰か居る?…ひゃ、いちごくん!?
でも丁度いいや、一緒に入ろ♪
※頬は紅いが何一つ隠さない
※股に陰りなし

ほらほら、もっと仲良くスキンシップしようよー♪
※押し倒す手前まで、湯船では強気に迫る

え?だっていちごくん、姉さんの純潔も逞しい触手でさー…♪
お、図星?ホラ、一度も明言してないけど、姉さん分かりやすいでしょ?
あの気性荒い姉さんが、いちごくんの話だと恋する乙女の顔だよ☆

そんな人を、ミオも知りに来たの(ぽそっ)
だから将来いちごくんに抱きしめられたいな♪
あ、今でもいいよー?(ケラケラ)


庭月・まりも
【4日夜】
「よくわからないまま住まわせてもらってるけど、温泉入り放題ってすごいよね」

気付いたときには、なぜか恋華荘に住み込むことになっていたまりもにとって、
温泉は、猫と遊んでいるときと並んで癒やしのツートップだ。

と、のんびり浸かったり潜ったりしていたら、そこにいちごさんが!?
「ご、ごめんなさい。お掃除の時間とかでしたか?」

慌ててあがろうとしたけど、引き留められて……。
え? いちごさんもお風呂ですか? そ、それならなおさらいっしょはマズいんじゃ?

と思ったところで、記憶がふっつり。

いちごさんを見たマリモに身体を乗っ取られると、
そのままいちごさんへと飛びついて、ぎゅーして甘えてしまうのでした。



●8月4日・夜
「よくわからないまま住まわせてもらってるけど……」
 庭月・まりも(乗っ取られ系家猫・f29106)は、自分自身がなぜこの寮に住むことになったのかがわからない。
 それは確かに、住むところは探していたのだけれど、この場所を知っていたわけでもなければ、誰かの紹介があったわけでもない。なのに気が付いたらここに入居の手続きをしていて、住むことが決まっていた。
「……まぁ、住むことには問題ないし、なにより温泉入り放題ってすごいよね」
 まりもにとって温泉は、猫を可愛がることと並ぶ癒しのツートップ。
 いつでも入り放題の温泉があるので、記憶がなくなっている間に契約してしまった寮でも、大きな不満はない。
 というわけで、この日のまりもは、夜遅い時間にはなったものの、引っ越し作業を終えて初めて恋華荘の温泉を堪能すべく、露天風呂へとやってきたのだった。
「あ、誰もいない。この広い露天風呂独り占めなんて贅沢だね」

「たっだいまー! 今日もバイト頑張ったし、美脚ほぐさなきゃ♪」
 一方その頃、恋華荘の玄関では賑やかな声が響いていた。
 恋華荘近くの中華料理屋でアルバイトをしている不知火・美桜(龍鳴凰華・f27727)が、バイトを終えて帰ってきたところ。今日はずいぶん遅くまでの仕事になってしまっていた。
「ずいぶん遅くなっちゃったし、おふろおふろー☆」
 なので、美桜は、姉の待つ部屋にも戻らずに、露天風呂へと直行するのだった。

「アレ、誰か居る? 誰だっけ、最近来た人? まぁいいや、一緒に入ろ♪」
「あ、こんばんは。えっと……?」
 美桜が露天風呂に来た時には、まだまりもが入浴中だった。
 来たばかりのまりもは当然初対面なので、お互い自己紹介をする。
「ま、ミオも越してきてあまり経ってないしさ、これも縁だし、仲良くしよーよ」
「はい、ありがとうございます」
 初対面から裸の付き合いになったが、お互い年も同じという事もあってすぐに打ち解けて、和やかに湯船に浸かっていた。
 だが、そのあとすぐに、更にもう1人がやってくるからややこしくなる。
「あれ? 今日はまだ入ってる人いましたか……」
 1日の仕事を終えてお風呂に入りに来たいちごだ。
 いちごの声が聞こえて、湯船の中の2人は驚き振り返った。
「ひゃ、いちごくん!?」
「ええっ、いちごさん? ご、ごめんなさい。お掃除の時間とかでしたか?」
 特に来たばかりのまりもは、入浴時間過ぎていたのかと申し訳なさそうにしている。が、もちろん、そんなわけではなく。
「あ、いいえ、私も入りに来たところですけれど……まだおふたりが入っているなら、出直しますね」
「えー、いいじゃん、いちごくんも一緒しよーよー☆」
 踵を返して引き返そうとするいちごを捕まえるべく、美桜は湯船からざばーっとあがって、いちごに向かっていった。少しは恥ずかしいのか、顔こそ赤いものの、姉譲りの豊かな胸も、まだ茂みのない下も、全く隠さずにあけっぴろげのままで。
「え、ちょ!? 美桜さんっ!?」
「いちごさんもお風呂いっしょにって……さすがにいっしょはマズいんじゃ?」
 裸で美桜が迫ってくることに驚いたいちごは、一瞬対応に遅れてしまい、美桜にあっさりと捕まってしまったいた。
 そしてこの展開にまりもは目を白黒させている。
 さすがに混浴が常態だなんて、来たばかりのまりもはわからない事だし、まだほぼ初対面に近いいちごに肌を見られるのは恥ずかしすぎると、まりもは己の身を隠すように湯船に身体を沈めていた。
 ……そして、ここでまりもの意識はいったん途切れる。

「ほらほら、もっと仲良くスキンシップしようよー♪」
「何言ってるんですかー!?」
「え? だっていちごくん、姉さんも逞しい触手で色々してるんでしょー♪」
「だから何言ってるんですかーっ!?」
 右腕に抱きついてぐいぐいとくる美桜に、戸惑って慌てていた。
「だってさ、あの気性荒い姉さんが、いちごくんの話だと恋する乙女の顔だよ☆ だから、ミオもそんないちごくんを知りたくて来たんだよ?」
 言外に、私も姉さんと一緒に抱きしめてほしいな……と匂わせながら、美桜はイチゴの腕に抱きついている。ぐいぐいと己の胸を押し付けながら。
「だから、何を……」
 さすがにこれ以上は洒落にならないと、いちごは、なんとか空いているもう片方の手で美桜を引き剥がさなくては……と思ったのだが……突然左腕にも柔らかい何かがしがみついてくる感覚が。
「えっ!?」
「およ、まりももスキンシップするのー?」
 なんと先程常識的な対応をしていたはずのまりもが、裸のまま湯船から出てきて、いちごの左腕に抱きついているではないか。
「ちょっと、まりもさん、どうして!?」
「マリモもいちごさんに抱きしめてほしいの」
 ぎゅーっと、先程までとはまるで人が変わったように、いちごにすりすりと甘えている。完全に先程までのまりもとは別人だった。

 実をいうと、まりもが時々記憶をなくすのは、まりもに取りついている猫の霊のマリモのせいだ。
 マリモは、かつていちごが可愛がっていた野良猫で、それが死後同名の少女に取り憑いて意識と体を奪って活動しているのだ。
 もう一度、いちごに可愛がってもらうために。

 そんな事情を知らない美桜は、まりももいちごに色々してほしいんだと勘違いし、それなら一緒にとまりもに提案する。
 そしてまりもではなくマリモの状態では、その間違いは決して間違っていないので、マリモは頷き、両側からいちごを抱きしめたまま、2人でいちごを引きずるようにして湯船へと連れ込むのだった。
「いちごくん、将来とは言わず、今抱いてくれてもいいんだよー?」
「マリモも、今でも大丈夫だよー?」
 ケラケラ笑いながら大胆なことを言う美桜と、上目遣いで甘えながら大胆な事でもオールウェルカムなマリモに挟まれて、いちごはただ硬直するばかりで、せっかくの温泉でも休まることはなかったそうな……。

 なお、この夜の記憶は、まりもには残っていない。
 まりもは気が付いたら、服を着せられて、自室の布団の上に寝転んでいたらしい。
 何があったのか本人ももちろん疑問には思うのだが、一晩寝た後は特に何もなかったかのように忘れているのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カメリア・エスパディア
【5日朝】
最近は夜や朝も暑い日が多くて、いっぱい汗をかいちゃいます…
お仕事に向かう前に、さっぱりしちゃいましょうっ。

脱衣所に入ると、畳んだ服が入った篭が…
どうやら誰か入ってるみたいですね…

一通り身体を洗うのを済ませてから、先に入っている人の隣へ…

…入る前は湯気でよく見えませんでしたが、近くで見ると
それはいちごさんで…!?

じ、じろじろ見ちゃだめですぅー!?
と、思わず視界を塞ぐようにぎゅっとしちゃうかも!?

だんだん心は落ち着いていきますが、その後も何故かぎゅっとし続けちゃう…?

他の人が一緒だった時は
その人といちごさんのとらぶるを目撃しちゃったり
巻き込まれちゃうかも!?

その後は仲良くご一緒できればっ



●8月5日・朝
 ここ数日、寝苦しい夜が続いていた。
 恋華荘は、残念ながら歴史ある日本旅館の建物が元であるために、全室クーラー完備というわけにもいかず、そのため寝苦しい夜はどうしてもある。
「最近は夜や朝も暑い日が多くて、いっぱい汗をかいちゃいますね……お仕事に向かう前に、さっぱりしちゃいましょうっ」
 カメリア・エスパディア(先生は魔狩りの魔剣・f21767)もそんな1人。寝苦しい夜のせいで朝も予定よりだいぶん早く起きてしまったこともあるし、なにより寝汗をかいてしまっていたので、まずは朝風呂に浸かっていこうと、露天風呂へと向かうのだった。

「あ、やっぱり同じこと考える人いたんですね」
 脱衣所に行ったカメリアは、脱衣かごの一つに誰かの衣服が置かれていることに気付いていた。暑い夜でしたし、仕方ないですねと人がいる子に納得し、その人が誰なのかは思い至らないまま、自身も服を脱いで脱衣所を出ていく。
 まずは身体を洗って汗を流してから、と、カメリアは洗い場に向かう。
 そこには誰もいなかったので、先に入っている人は湯船の中かしらと思いながら、軽く身体を流していった。
「ふぅ、さっぱり。それじゃあとは、時間までのんびりと温泉に……っと」
 軽く身体を洗い流した後、カメリアは湯船に向かって歩を進める。
 すると、湯煙の向こうにいた人影が見えた。
「あ、湯に浸かっていらしたんですね……私もご一緒していいですか?」
 湯気で人影が誰なのかはっきりしないので、カメリアは自分も湯船に入ると、そちらにゆっくりと近づいていった。
 近づくとさすがにそれが誰なのかはわかる。
「って、いちごさん……!?」
「えっ? か、カメリアさんっ!?」
 いちごの方では、ぽーっと湯に浸かっていたために、近付いてくるまでそもそも声をかけられたことにも気付いていなかった様子。
 なので至近距離に来て初めて気が付いたのだった。目の前の裸で立ち尽くすカメリアの姿に。
「じ、じろじろ見ちゃだめですぅー!?」
「す、すみませ……んみゅっ!?」
 いくら憎からず思っている年下の男の子だからって、いきなり目の前にいて、自分が何も隠していない裸で、というのはあまりにも恥ずかしすぎる。
 なので真っ赤になって慌ててしまったカメリアは、いちごの視界を塞ぐために咄嗟に正面からいちごの頭を抱えるように抱きしめてしまうのだった。
「?! ……っ、っ……!?」
「あ、あばれたらだめですぅー!?」
 必然的にカメリアの胸の谷間に埋まってしまったいちごは、呼吸困難に陥り、放してくださいとジタバタその状態のまま暴れる。暴れたらダメといわれても、カメリアがますます力を入れて抱きしめてしまうのだから、どうしようもない。
 そのまま抱きしめられ続けたいちごが、息苦しさのあまり抵抗する力が抜けてぐったりするまで、カメリアの抱きしめる手の力は緩まなかったという……。

「お、落ち着きました……?」
「す、すみません、いちごさん……」
 しばらくして、なんとか我に返ったカメリアがいちごを抱きしめる手の力を緩めて、ようやくいちごも息ができるようになった。
 本来なら、ここでいちごももうあがってしまえばよいわけなのだが……カメリアがすみませんを連呼したまま、何故かいちごを抱きしめる手だけは離さなかったので、何故かカメリアに抱きしめられたまま2人でそのまま湯船に浸かっている。
「……落ち着いたなら、そろそろ放してほしいのですけどもね……?」
「えっと……な、なんでいつまでも抱きしめているんでしょう……?」
「私に聞かれてもっ!?」
 心が落ち着いても、何故か離れがたいと感じていたカメリアが、いちごを手放すまでは、まだもう少しだけ時間が必要らしい……?

大成功 🔵​🔵​🔵​


●8月5日・夜
 この日はどうやら、寮生たちはもうみんなお風呂を使い終えたようだ。
 いちごはホッと安堵のため息をついて、温泉に浸かりながら、ゆっくりと1日の疲れをいやすのだった。
マイエ・ヴァナディース
【6日朝】
※ユベコでアムも一緒

「おはようございます、いちご様」
※一糸纏わぬつるぺたゴーレムが洗い場に待機

ふふっ、おはようございます
実はアムが、先日の礼をしたいと聞かなくて…
※マイエは困り気味に合流、タオルは巻くが頬も紅い

「はい、先日当端末を通して『御慈悲』を頂けましたので」
「不詳アム、その…従者らしく、ささやかな感謝を示そうと」
「お願いです、いちご様。どうか、お受け取り下さい」
※赤面潤み目で見上げつつ、大胆ににじり寄って…

「お加減は如何でしょう?」
※丹念にいちごの背や手足を石鹸で洗う
※股間等は意向次第

何故か知りませんが、アムの洗い方は凄く上手ですのよ♪
※マイエは入湯、或いは被った人共々とらぶる


清里・柚月
【6日朝】のお風呂に入るよ。
この前の夜にリンちゃんとお酒飲みつつあれこれしてて、そのままリンちゃんのお部屋で寝ちゃったんだよね。
で、起きた後さっぱりしようと思ってお風呂入ったらいちごくんと…って流れ。

それにしてもいちごくんってば凄い体してるよねぇ。
女の子みたいにほっそりして腰も締まってて…うーん、正直ちょっと妬いちゃうかも。
そのスタイルを保つコツを教えてもらいたいトコだね!
(尚、眼鏡外してるので基本的に顔が近い)

いやほら、わたし最近ウェストにお肉ついてきた感じがしてさー。
そろそろダイエットも考えないと、って思ったりもするんだよね。
だからほら、そのスタイルの秘密をお姉ちゃんに教えなさいっ!



●8月6日・朝
「ふわぁ~ぁ……」
 清里・柚月(N.D.O・f26171)は、朝っぱらから大きな欠伸をしていた。
 というのもこの前日、まだ平日だというのに、友人のリンちゃんこと黒岩・りんごと、深夜までお酒を飲んでいたからだ。りんごの部屋で深夜の酒盛りのあれこれもあって、りんごの部屋に泊まった後、朝目が覚めたらすっかり二日酔い。
 今日も平日なのでお仕事に出なければいけないのだが……二日酔いのままではどうしようもない。
「……うぅ、お風呂入ってさっぱりしてこようっと」
 酔い覚ましも兼ねて、朝風呂に向かう事にした柚月だった。

 一方、柚月の向かったその露天風呂では、いつものようにといったら語弊はあるが、今日も今日とていちごは寮生とバッタリと出会い、ピンチになっているのだった。
「いや、だからそんなことしなくていいですってば!?」
 何が起きているのかというと、ツルペタな少女が素っ裸で、いちごの前に膝ま付いて、ご奉仕させてほしいとお願いしているのだった。
「そういうわけにはいきません。先日ご慈悲をいただきましたので、不詳アム、その……従者らしく、ささやかな感謝を示そうと。どうかお受け取りください、いちご様」
「アムさんは私の従者じゃないでしょう!? マイエさんも黙って見てないで止めてくださいー!?」
 ツルペタ少女の正体は、マイエ・ヴァナディース(メテオールフロイライン・f24821)の従者である少女型メイドゴーレムのアムだ。
 どうもアムがいちごにお礼をしたいということで、マイエとともに、朝のいちごの入浴時間を見計らってやってきたということらしい。
 そしておはようございますの挨拶もそこそこに懇願し始めたのだった。
 しかもゴーレムでありながら、赤面してウルウル目での上目遣いという、かなりあざとい顔で。
 ちなみに主であるところのマイエは、お風呂場なので裸ではあるが、一応今のところはバスタオルを巻いていた。バスタオル姿でもまだ恥ずかしいのか、頬を朱に染めながら、いちごとアムの様子を見ている。
「すみません、いちごさん。実はアムが、先日の礼をしたいと聞かなくて……」
「お礼されるような事でもないです一!」
 と、しきりに遠慮するいちごの姿を見ながら、マイエも動き出した。
 いちごを助けるためにアムに命ずるのか……と思いきや?
「ささ、いちごさん、諦めて、アムに身体を洗ってもらうといいですわ」
 2人をその場に残して、マイエは1人湯船に向かうのだった。
「マイエさーん!?」
 見捨てられそうになって慌ててマイエに手をのばすいちご。その手は空を切り……切りそうになって、ギリギリでマイエのバスタオルに引っかかった。
「「あっ」」
 バスタオルがはらりと落ちて、いちごに裸を晒してしまうマイエ。そしてそれを見て硬直してしまういちご。
 だけれども、マイエは赤面しつつも苦笑して、そのまま湯船に向かうのだった。
「お湯にバスタオルをつけるわけにもいきませんしね。ちょうどよかったと思いましょう。それよりも編む、いちごさんが固まっている今のうちに、洗い場に連れていくといいですわ」
「ちょっとー!?」
 かくしていちごは洗い場に引きずられていき、アムに背中を流してもらう事になったのだった。
 ……ご奉仕させてなんていうからいちごも必要以上に拒否していたが、健全に背中を流すだけなので、いちごもそれを知ってがっくりと肩を落としたのは、ここだけの秘密である。

「あら、いちごくんを洗う時間なの?」
 観念してアムに洗われているいちごの前に、朝風呂にやってきた柚月が現れる。
 大人の女性の余裕という事か、それとも昔馴染みのお姉さんなので距離が近いからか、柚月は特に肌を隠そうともせずに、そのままいちごとアムに話しかけた。ちなみに話しかけられた方のいちごは、赤面して目を逸らしている。
「はい。先日のお礼に、ご奉仕させていただいてます」
「何故か知りませんが、アムの洗い方は凄く上手ですのよ♪」
 アムが丹念にいちごの背中を洗っていると、少し離れた湯船の中にいる主のマイエから、そんな自慢げな声が飛んでくる。
「お加減は如何でしょう?」
「うぅ、確かに気持ちいいですけども……」
 洗われるのは気持ちいいが、何ともいたたまれないいちごである。
「なるほどなるほど。……ねぇ、お姉ちゃんも混ざっていい?」
「えっ?」
 そして、間近でそれを見ていた柚月が、突然そんなことを言いだした。
「なんでいきなりそうなるんです??」
「わたしね、いちごくんの身体に興味あるのよ」
 柚月の爆弾発言であった。

 結局、柚月も混ざって、アムと2人がかりでいちごの身体を弄んで……もとい洗う事になった。
 ……で、柚月の言いたいことは何だったのかというと。
「それにしてもいちごくんってば凄い体してるよねぇ……女の子みたいにほっそりして腰も締まってて……」
 背中を洗っていたかと思えば、わき腹に手を出してウエストを撫でる柚月。
 ついでに言うと、柚月は眼鏡をはずしているせいか、必要以上に顔を近づけているため、いちごは近すぎる距離感にくらくらしていたり、近すぎて柚月の豊かな胸が押し付けられていたりしていた。
「く、くすぐったいですってば……!?」
「うーん、正直ちょっと妬いちゃうかも。そのスタイルを保つコツを教えてもらいたいトコだね!」
「コツとか言われても―!?」
 そしてドギマギしているいちごの耳元でそんなことを囁かれて、何と答えればいいのか……といちごも困り果てる。
「確かに綺麗な身体です。こうして洗っているとわかりますが、シミひとつないすべすべで……」
 柚月の言葉にはアムも同意していた。
 ただいちごとしては、2人にそんなことを言われても困るばかり。
 やがて2人に身体を弄られながらの背中流しも終わった。
「さて、では次は前を洗いますね」
「前はいいですっ!?」
「そう? それじゃあ、次はお風呂だねー」
 これ以上はと断固拒否したいちごは、その代わりにと、アムと柚月に連れられて、マイエの待つ湯船へと連行されたのだった。

「ほら、いちごくん、触ってみてよ? お姉ちゃん、最近ウェストにお肉ついてきた感じがしてさー」
 湯船でも、眼鏡がないから非常に近い距離に腰掛けた柚月は、そんなことを言っていちごの手を取り、自分のお腹を触らせようとしてくる。
「近い、近いですって。っていうか触らせないでくださいよっ!?」
 慌てて手を離そうとするいちごだったが、勢いよく引き剥がした手が、何か別の柔らかいものに触れた。
「あんっ……もぉ、いちごさんたら」
「すす、すみませーん!?」
 ……触れたのは、マイエの胸だったらしい。
「あー。いちごくんやっぱり胸がいいんだ? お姉ちゃんのも触ってみる?」
「触りませんから!?」
 なんだか少し残念そうな柚月とマイエから、離れようとするいちごであった。
「ま、胸は兎も角……そろそろダイエットも考えないと、って思ったりもするんだよね?」
「見る限り、そこまでダイエットが必要そうには思えませんが?」
「ありがとうね、アムちゃん。でも、やっぱりちょっとねー? いちごくんも触ってくれなかったし……」
「触らない理由はそういう事じゃなくてですね!?」
 お姉ちゃんにからかわれ続けるいちごを見て、マイエはころころと笑うのだった。

 その後。
「そのスタイルの秘密をお姉ちゃんに教えなさいっ!」
「といいながら迫ってこないでくださいーっ!?」
 いちごの身体の秘密を狙う柚月と、それに協力することにしたマイエとアムは、いちごを逃がさないように囲んで、湯船の中で追いかけっこを演じることになった。
 最終的にはいつものとらぶるで終わったらしいが……いずれにしてもいちごは朝から疲れることになったそうな。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロザリー・ドゥメルグ
【6日夜】◎

あまりの暑さに、汗を流してさっぱりしたい気分で。
そんな気持ちで一人のんびりと浸かろうと思ってたわ。

って、入ってびっくり。先客が。ま、まさか、いちごさん?
一人でのんびりのつもりだから、水着なんて着てなかったし。
成長途上の身体を見られて、恥ずかしくなっちゃうけど……
勇気を出して、一緒に入っちゃうわ。
(他の人がいれば和気藹々と話せそうなんだけど……)
でも、いちごさんの視線が気になって、ドキドキしちゃう……
せっかく出会った運命の人だし、近くに寄りたいような……
勇気を出して、近くに寄って、手を握って……
二人っきりでいられたら、どんなに幸せかって。

……このあとは、運命を天に任せるわ。


セナ・レッドスピア
【6日夜】
1日が終わって、お風呂でゆっくり
(他の人が一緒だったら、その人とお話し)しながら疲れを癒して…
っと、ここで眠っちゃったら
また先日みたいに大変な事になっちゃうから気を付けないとっ

と、うとうとしかけてたところでお湯で顔を洗って眠気を払って…
払いきれませんっ…!

他に誰かが一緒でしたら、その人に助けてもらえるかもですが
1人だったら、また眠っちゃわないように、今日は早めに出て…
慌ててたせいで、誰かがやって来るのに気づかず…

やって来たいちごさんに、まるまる丸見えな姿を見られちゃう!?
慌てて引き返すいちごさんを追いかけて
滑って転んて、その先にいちごさんが!?

そして気づいたら押し倒されちゃう形に!?



●8月6日・夜
「……はっ。いけない、また先日みたいなことになっちゃうから、気を付けないと……」
 湯船でうとうとと船を漕ぎ始めていたセナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)だったが、はっと目を覚まして、慌ててその場のお湯で顔を洗った。
 先日の旅行の時、ひとりで温泉に入っていたらうとうととしてしまい、いちごに助けられたのは、まだ記憶に新しい。その時のことを思い出すと、恥ずかしさのあまり白い肌が真っ赤に染まっていってしまうセナである。
「このままここでうとうとしていたら、またいちごさんに見つかってしまいます……」
 今日は遅い時間のお風呂なので、遅くなり過ぎたらいちごがくる……というのはセナもよくわかっている。
 いちごとの混浴をしたくないわけではないのだが、まだ恥ずかしさも勝っているのだ。
「ああ、あの時のこと思い出したせいか、湯気の向こうにいちごさんが見えるような気が……」
 お湯で顔を洗っても眠気は晴れず、もう上がった方がいいかなと思って立ち上がったセナの目の前に人影が。一瞬、眠気が見せた夢か幻かと思っていたが……どうやら本当に湯気の向こうに人がいたらしい。
「えっ?」
「あっ……ほほ、ホントに、いちごさんっ!?」
 人が、というか本当にいちごが、そこにいたのだった。
 そしてその時フッと風が吹いて湯気を払ってしまった。
 その結果、全く何も隠さない状態で、いちごの真正面に立つことになってしまったセナである。
「~~~~!?!?」
「す、すみませんっ!?」
 慌てて踵を返して引き返そうとしたいちごだったが、それよりも早く、慌てて足を滑らせて前のめりに転んでしまったセナに押し倒されてしまうのだった……。
「あいたたた……大丈夫、ですか、セナさん……?」
「いちごさんこそ、すみません、下敷きにしてしまって……」
 むにゅん。
「私は大丈夫です。セナさんにケガがなければ……」
「ケガはないですけど……その、いちごさんの手が……」
 むにゅむにゅ。
「えっ? ご、ごめんなさいっ!?」
 お約束的に、いちごの手がセナの乳房を掴んでいたのだった。
「大丈夫ですか……って、いちごさん!?」
「「えっ?」」
 そして、そんないつものお約束をしているいちごとセナを見下ろすように、素っ裸のまま呆然としているロザリー・ドゥメルグ(無鉄砲なおてんば姫・f26431)が立っていたのだった。

 少しだけ時間を戻そう。
「この時間になってもまだ暑いわ……汗を流してさっぱりしたい気分ね」
 と、夜の暑さに耐えかねたロザリーは、遅い時間ではあるが露天風呂へとやってきたのだった。ひとりでのんびり湯に浸かるつもりで。
 そしてやってくると、湯船の近くで何か人が倒れる音が聞こえた。
 何か事故でもあったのかと、慌てて駆けつけた次第である。
「……って、きゃーっ!?」
 そして今更ながら、素っ裸のままいちごに下から見上げられていたことに気付いて、両手で身体を隠すロザリーであった。

 そんなことがあった後、3人は並んで湯船に浸かっていた。
 なんでかというと、ロザリーが強引に2人を連れ込んだからだ。
(「裸を見られたのは恥ずかしいけど……せっかく出会った運命の人だし、もっと近くにいたいし……」)
 この場でいちごと出会ったのも運命だろうと、勇気を出してそのまま混浴を申し出たからだ。
 ついでに、他の人もいれば和気藹々と話せそうだしと、帰るタイミングを逃してしまったセナをも巻き込んで。
 というわけで、いちごを挟んで3人並んで湯船に浸かっているわけである。
 いちごも一緒に連れて来たものの、でもやっぱり恥ずかしさも勝っているので、ロザリーはとりあえずセナに積極的に話しかけていた。セナもいちごを意識してしまうと真っ赤になってしまうので、ロザリーとのんびり話しながら過ごすのは歓迎でもある。
 なので逆にいちごがいたたまれない状態なのだが……それでも水面下でロザリーが手を握ってきているので、あがることもできない。
(「2人きりじゃないけど……勇気を出して、近くに寄って、手を握って……こうしていられたら、どんなに幸せかって……」)
 恥ずかしさが勝っていちごとはこれ以上何かすることもできないが、それでも手を繋いで寄り添って入浴しているこの時間に、ロザリーは幸せを感じてうっとりと、いちごに寄り掛かるようにして体を預けていくのだった。
 ……そして、元々うとうとしてきたためにあがろうとしていたセナも、会話が途切れがちになるとまたうとうとし始めて、いちごに寄り掛かって体を預けてしまう。
「あ、あの、ロザリーさん? セナさん?」
 2人が自分に寄り掛かったままのんびりと温泉を楽しんでいる……そんな状況になって、いちごは出るに出られずにいたのだった……。

 最終的には、そのまま湯船の中で寝息を立ててしまった2人を、いちごは抱き上げてそれぞれの部屋に送るのだが、あとで目を覚ました2人は、いちごに服を着せてもらって部屋の布団に寝かされたことに思い至って、どちらも自分の部屋で真っ赤になって悶えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
【7日朝】
朝のお風呂、しかも温泉なんて、恋華ならではの贅沢だよね。
それに、ここのお風呂ならいろんなものも持ち込み放題!

あの、伝説の、桶に飲み物入れて浮かべる所行も、恋華温泉ならし放題!
あ、もちろん飲み物はふつうにジュースだよ。お酒はまだ飲めないからね。

と、そんな朝のひとときを楽しんでいたら、いちごさんに見つかって……。

え、えとね、これはその。ちょっとした出来心と言いますか、
いっかいやってみたかったんだもんー!(あせあせ)

あ、あの……いちごさんも、一献どうかな? お風呂で飲むジュースは美味しいよ!

ちょっと温くなったジュースを、徳利からお猪口に注いで、
いちごさんと献杯&返杯、しちゃいたいなー♪



●8月7日・朝
「朝のお風呂、しかも温泉なんて、恋華ならではの贅沢だよねー♪」
 この日、珍しく早起きした菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は、早朝の誰もいない温泉を堪能していた。
 のんびりと湯船に浸かり鼻歌気分で。
「それに、ここのお風呂ならいろんなものも持ち込み放題!」
 そしてドヤ顔で鼻息荒くして、誰もいない虚空に向かって自慢している理緒の傍らには、ボトルとグラスを載せた風呂桶がぷかぷかと浮かんでいる。
「あの、伝説の、桶に飲み物入れて浮かべる所行も、恋華温泉ならし放題!」
 ここの寮生で言うなら、某呑兵衛の女医が良くやるように。
 ちなみにその呑兵衛とは違い、熱燗の徳利と御猪口ではなく、ジュースの入ったペットボトルと小さなコップではあるが。なにせまだ未成年なのでお酒は飲めない。そのあたりの常識はちゃんとわきまえている理緒である。
 ちなみに、ここまでくるにも試行錯誤はあった。
 浮かべた風呂桶の浮力で支え切れる重量の飲み物でなければいけないのだ。
 初めて挑戦したときは、2リットルのペットボトルを持ち込んだので、浮力が足りなくて失敗した。その後ペットボトルの大きさを小さくし、コップも小さくしてようやく成功にこぎつけたのだ。最終的に成功した今は、200mlの小さなペットボトルと、一口サイズの小さなコップである。
 なぜそこまでして……と思うが、雰囲気を味わいたいだけだからいいのだ。
 試行錯誤していた段階で、誰にも……特に管理人に見つからなかったのは幸いだった。なにせ持ち込み放題とはいっても、いちおう飲食物を湯船にまで持ち込むにはちゃんと管理人に許可を取ってほしいのだが、そのあたりの思考は抜けていた理緒なのだからして……。
「なに、してるんですか……?」
「ふぇ!? い、いちごさんっ!?」
 なので、完成形を楽しんでいた今日になって、初めて管理人のいちごに見つかったのは、ある意味良かったのだろう。
「いちごさん、どうしてここにっ!?」
「い、いえ、私は朝のこの時間たいていお風呂にきているので……。それよりも理緒さん、それは……?」
 いちごの視線は、丸見えな理緒の裸をまるっとスルーして、ぷかぷか浮いている風呂桶に注がれていた。理緒の裸を直視できないという理由はあるにせよ、管理人としても聞かなければいけないからだ。
「え、えとね、これはその。ちょっとした出来心と言いますか、いっかいやってみたかったんだもんー!」
 さすがにまずかったかなと慌てる理緒は、自身の薄い胸が丸見えなのも忘れて、両手をバタバタさせて言い訳していた。
「……まぁ、りんごさんとかよくやってますしね。やる事自体は構いませんけど……やるならその前にこっちに話は通しておいてくださいね?」
「はーい、ごめんなさい……」
 苦笑するいちごにやんわりと注意されて、しゅんと肩を落とす理緒。
 いちごは怒ってませんよという代わりに、優しく理緒の頭を撫でるのだった。
「うぅ……って、そういえばいちごさん、わたし、裸!?」
「えっ……あ、す、すみませんっ!?」
 そこでようやく自分が裸だったことを思い出して、真っ赤になって今更胸を隠す理緒であった。いちごも慌てて赤面して視線を逸らす。
「……え、えっと……私、いったん出ていきますね……?」
「う、ううん! 待って、いちごさん、わたし大丈夫だから、それより、あ、あの……いちごさんも、一献どうかな? お風呂で飲むジュースは美味しいよ!」
 そして踵を返して出ていこうとするいちごの腕を、理緒は掴んで必死に引き留めた。裸は恥ずかしいけれど、いちごと2人きりならちょっとは平気。それよりも、今はもう少し一緒したい。そんな乙女心のなせる業だ。
「え、えっと……理緒さんがいいなら、ご一緒させてもらいますね」
 そしていちごも、理緒の好意を袖にするつもりもないので、そのまま理緒の隣に腰掛けるように湯船に入って、理緒のお酌でジュースを飲むことにした。
 コップはひとつしかないので、いちごがもったコップと、理緒のペットボトルで乾杯した後、ひとつのコップで互いに返杯しながら飲んでいく。
 間接キス……だけど、今更それは気にしない。
 少しの間、2人は仲良く湯船に浸かって和やかにお話をしながらジュースを楽しむのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​


●8月7日・夜
 この日は皆疲れていたのか、あるいは休みの前日だからまだ夜更かししてお風呂を後回しにしているのか、理由はわからないが、たまたまいちごの入浴時間に被ってやってくる寮生はいなかった。
「ふぅ……」
 なのでいちごはのんびりと湯船に浸かって一休みしている。
「……ん? 誰かに見られているような? 気のせいですよね……」
 それでも時々、視線を感じた気がしてビクッとしてしまうのは、連日のように誰かが来てしまっているからか。ある意味職業病の様なものである。ちょっと違うか。
「まぁ、本当に誰かが来ちゃう前に、さっさとあがりましょう」

●8月8日・朝
 この日の朝も、いちごの朝風呂に乱入してくる猟兵はいなかった。
 連休初日という事もあり、恐らくはまだみんな寝ているとか、そういう事なのだろう。
 相変わらず居もしない視線に怯えたりもすることもあるが、それでも昨夜同様に1人で気持ちよく温泉に浸かっているいちごであった。
詩羽・智悠璃
【8日夜】
はい、今日もお疲れさまです、いちごさん
お先に頂いていますよ…え、何故この時間に、ですか?
今日はちょっと仕事が多かったので…
※若干病弱な身体を湯船に沈めている、胸は程々
※入浴中なので眼鏡を外す、感想は一任

もちろん恥ずかしいですけど、偶にはいいかなって
…私自身が騒動を『経験』するって、あまりありませんし
それに、激務を労うにも丁度いいじゃないですか

というわけで少々非力ですが、失礼いたしますね…♪
※背後に回り、優しく肩を揉んでマッサージする
※非力故か吐息はかなり荒く、時々ちゆりの肌も触れる

…こうして直に触れてみると、鎖骨付近はしっかりしていますね
やはりいちごさんも殿方…あ、気持ちいいですか?


高原・美弥子
【8日夜】

混浴、勿論狙ってるよ!
んふふっ、もし2人きりだったなら……いちごと良い雰囲気作って、そのままあたしの部屋にいちご連れ込んで、むふふなことをしっぽりと……
お風呂では背中流しあったり、トラブルで胸触られたり、いちごのいちごを触ったり加えたり……
まぁつまり、そんなことになったら強引に部屋に連行して朝まで子作りだね!

被ってみんなで混浴だったら、やっぱり背中流しあいっこしたいなぁ
あたしも混ざってみんなでいちゃらぶならいいんだけど、もし……もしも、あたしがハブにされたら
ちょっとお湯浸かりながら【恐怖を呼ぶ炎(ファイアブラッド)】で温泉を熱して、ぐつぐつにしちゃうかも……ね?



●8月8日・夜
「んふふっ、もし2人きりだったなら……いちごと良い雰囲気作って、そのままあたしの部屋にいちご連れ込んで、むふふ……しっぽりと……」
 なんだかやたらとあぶない妄想を垂れ流しながら、高原・美弥子(ファイアフォックスのファイアブラッド・f10469)は、夜遅い時間に露天風呂へと向かっていった。
 もちろん美弥子の狙いはいちごとの混浴だ。
 積極的にいちごを狙ってくる肉食獣の美弥子は、こうして時折いちごと2人きりの混浴を狙って、いちごがいるであろう時間帯に露天風呂に向かっている。毎日でないのは、さすがに頻度多すぎると警戒もされるからだ。
「ふふふふ……そんなことになったら強引に部屋に連行して朝まで子作りだね!」
 自重してくださいね肉食獣さん。
 ……というわけで肉食獣もとい美弥子がお風呂場に行ったのだが、そこで見えたのは仲睦まじくいちごの背中を流している別の女の姿だった。

 では少し時間を戻して見てみよう。
「え、あ、智悠璃さん。まだ入ってたんですか……!?」
「はい、今日もお疲れさまです、いちごさん。お先に頂いていますよ」
 いちごがいつものように夜遅くお風呂場に行くと、そこには先客として詩羽・智悠璃(湯煙に舞う添桜・f22638)が入っていた。
 智悠璃は恋華荘の住み込みお手伝いとして、管理人のいちごと共に色々仕事をしている。とはいえ、普段は智悠璃の仕事はそこまで遅くなることもなく、いちごよりだいぶん早く入浴しているのだが、今日は仕事が多くてこの時間いなったらしい。
「そういえば、眼鏡外した智悠璃さんは久しぶりに見ますね。……コンタクトにはしないんですか?」
「眼鏡の方が性に合っていますから……」
 控えめなプロポーションの智悠璃だが、眼鏡なしで髪をアップにして入浴している姿は非情に色っぽい。なのでいちごの先程の台詞は視線を向けることもできずに出た照れ隠しのようなものだったりする。
 智悠璃の方だって、普段恋華荘の様々なとらぶるは人ごとのように見ている身なので、自身がいちごと2人でという機会は恥ずかしいのだ。
 ……のだが、普段は見物して妄想するしかできない色々なあれこれを、自分でも堪能できるせっかくの機会なので、ここは智悠璃も動くことにする。
「せっかくですので、いちごさん、お背中お流ししますね?」
「え? い、いえ、恥ずかしいですし、そんな無理しないでも……」
「もちろん恥ずかしいですけど、偶にはいいかなって。それに、激務を労うにも丁度いいじゃないですか」
 普段の控えめな様子からはうってかわってのグイグイとした押しに、いちごも観念して背中を流してもらうのだった。

 というわけで、美弥子が目撃したのは、いちごの背中を流している智悠璃の姿だったわけだ。
 なぜか智悠璃の距離がやたらと近くて(眼鏡がないから)智悠璃の息が荒くなってはぁはぁとしていて(非力なので疲労してしまったから)、そんな様子を見たらちょっと割って入るのを躊躇われたので、むむむと唸りながらも気づかれないように1人で湯船に浸かりに行った美弥子だったが……。
「むむむ……」
 いちごとちゆりの様子を見ていると、ぼこぼこぼこぼこと美弥子の周りの湯が茹ってくる。美弥子の炎の血が沸騰しているっぽい。
 このまま温泉が地獄の釜茹でのようになってしまうかとも思われたが……その前に智悠璃が美弥子が来ていたことに気付いたようだ。眼鏡がないので、誰かがこちらを見ているという程度でしかわからなかっただろうが、それでも人がいる事には気付いたので、智悠璃は美弥子を手招きする。
「ん? 混ざっていいのね! うんうん、そうでなくっちゃ! 被ったなら、あたしも混ざってみんなでいちゃらぶだよね!」
「ふぇ? え、あ、美弥子さんいつの間に!?」
 招かれた美弥子が大きな声で元気良く宣言するものだから、今初めて美弥子の存在に気付いたいちごもびっくり。でも、智悠璃に洗わられている状況なので、それが2人になるのもいまさらと、苦笑しつつ受け入れてしまうのだった。

「……こうして直に触れてみると、鎖骨付近はしっかりしていますね。やはりいちごさんも殿方……」
「だよねー。意外といちごの身体っていい身体してるんだ」
「あ、あの、2人共……?」
 2人がかりで背中どころか肩とか腰とか腕とかも洗われていて動けないいちごは情けない声を出しているが、結局は2人による自分の体の品評を聞くしかない。
「あ、気持ちいいですか?」
「気持ちいいですけど……」
「よしよし、それはこの調子で全身解してあげるからねー?」
「あら、もしかして前もいきますか、美弥子さん?」
「当然でしょう」
「当然じゃないですーっ!?」
 肉食獣な美弥子と妄想娘な智悠璃のタッグの暴走は止まらない。
 このままいちごがどこまで洗われたのかは……言葉を濁しておきましょうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

如月・水花
【9日朝】

ふぅ…朝からお風呂も大分いいものですねえ。

…ってあれ、いちごくん?
ふふ、奇遇だね。今日は別に狙って…あっ、ううん。何でもないよ!

普段いちごくん、色んな女の子に迫られてて疲れてるだろうから、たまにはゆっくり癒されないとね?

というわけで、ここはお姉さんである私にたーんと甘えちゃおう?
遠慮しなくたって、変なことはしないよ?うん、しないしない。

でも…いちごくんがその気なら、私もいっぱい"ご奉仕"しちゃうから…
ふふ、別にこういう時でなくてもしたいんだけどね。

いちごくんには日々感謝しっぱなしだから、ちゃんとお返しさせて欲しいな?



●8月9日・朝
「ふぅ……朝からお風呂も大分いいものですねぇ……」
 早朝の露天風呂。
 いちごがいつものように朝風呂に来ると、既にそこには先客がいて、のんびりゆったりと湯に浸かって蕩けていた。
「……ってあれ、いちごくん?」
「お、おはようございます……」
 先客……如月・水花(輝き秘めし水宝玉の姫・f03483)の方でも、入ってきたいちごに気が付いたらしい。特に恥ずかしがることもなくいちごに柔らかい笑みを向けていた。
「ふふ、奇遇だね。今日は別に狙って……」
「ん?」
「あっ、ううん。何でもないよ!」
 一瞬本音がこぼれそうになった水花だったが、今回は本当に狙っていたわけではなく、偶然朝風呂しに来ただけらしい。
 だけど、例え偶然であっても、いちごと2人きりの状態は嬉しいもので、このまま迫りたくなる気持ちもないわけではないが……今回はそれは思いとどまる。
「……普段いちごくん、色んな女の子に迫られてて疲れてるだろうから、たまにはゆっくり癒されないとね?」
「あ、ありがとうございます……けど、なので1人でのんびりと……」
「というわけで、ここはお姉さんである私にたーんと甘えちゃおう?」
 そういって水花は、両手を広げてウェルカムのポーズをとる。
 豊かな胸が丸見えなのだが、相手がいちごだけなら隠すつもりもないらしい。
 もっとも、いちごとしては1人でゆっくりの法が癒されるのかもしれないが、そこは水花も譲るつもりはないらしい。水花としては、せっかく2人きりなので甘えてほしいのも本音だ。
「遠慮しなくたって、変なことはしないよ? うん、しないしない。いちごくんには日々感謝しっぱなしだから、ちゃんとお返しさせて欲しいな?」
 そしていちごとしても、そうまで言われては好意を無下にはしたくないし、できない。
「分かりました。それではお邪魔しますね?」
 なのでゆっくりと、水花の隣に腰掛けるようにして湯船に入るのだった。

 何もしないとは言ったものの、水花は隣に座ったいちごを軽く抱き寄せて頭を撫でる。このレベルでは何かをしているうちには入らないのだろう、きっと。
「あ、あの、水花さん……?」
「ふふ。お姉ちゃんはこうやっていちごくんを甘やかすのが大好きなの」
 ぎゅっ。ぎゅぎゅっ。
 豊かな胸にいちごを押し付けるようにして抱きしめられるものだから、いちごは真っ赤になって何もいえなくなってしまうのだった。
 とはいえ……。
「今日は、こうやって抱きしめて甘やかしてるだけで満足だけど……でも……いちごくんがその気なら、私もいっぱい“ご奉仕”しちゃうから……ね?」
「な、何を言ってるんですかっ!?」
 さすがに次の水花の台詞に対しては、いちごも慌てて口出しをするしかなかった。
 故郷が滅んだあといちごに拾われて恋華荘に来た水花だから、いちごに対する恩義を感じる気持ちは強いし、恩義以上の気持ちも抱えているわけなので、いちごには何でもしてあげるというのは本音だろう。だからって、それに甘えて溺れるわけにもいかないいちごである。
 なので、これ以上は断固拒否とばかりに水花の腕の中で慌てるものだから、色々柔らかい感触が弾んでしまっていた。もっとも、それすらも水花は嬉しそうだけれど。
「ふふ。別にこういう時でなくてもしたいんだけどね?」
「遠慮しておきますっ!?」
 真っ赤になって慌てるいちごを見て、水花はますます楽しそうにころころと笑っているのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御影・雪乃
【9日夜】
まったく…連日騒がしいです、ほんとうに
はふ…疲れが飛んでいきます…

とお風呂に入っていたら、誰かが入ってきて
(一度、心底嫌そうな顔をしたあとにいつもの表情に戻る)
…よくあることなので良いですけどね
無闇に手をしてこないのは知ってますし
どうぞ、ゆっくり出来てないのでしょう?
と混浴

さすがに安らぐ時間が無さそうなのは酷ですので多少は庇います
いちごさんが隠れるのをだるそうに手伝ったりなど
トラブル的に胸や下腹部触られたら、ひゃうん、と背筋が伸びつつ辱めに対する怒りの雪乃チョップ
隠しきれなければ諦めて差し出します
私は敵ではありませんので

あんまり煩いと『冷気』を出して、もう少し静かにできませんかと威嚇


白銀・ゆのか
【9日夜】
そろそろ他の寮生さん…最後の人が入り終わるかしら…という辺りで、私もお風呂をを頂こうかと。…そのまま洗うことも出来ますし、ね。

それに、このギリギリの時間なら、たぶん…。
『あ、いちごもお風呂?…この後で一度お湯抜いちゃうから、一緒に入る…?』
…最も、何だかんだこのタイミングを狙って入りに来る子もいるでしょうケド(たは…)

怪力を極力セーブして、背中をスポンジであわだて擦って…
…前と違うのは、時々サイズの増えてきた胸が背中に当たることで。
「…気持ちいい?…何なら昔みたいに前も洗ってあげよっか?」
子供の時のように、でも明確に今は、成長した体を使って…いつもどおり、いつもどおりご奉仕を…



●8月9日・夜
「……まったく……連日騒がしいです、ほんとうに……」
 夜遅い時間、御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)は1人露天風呂の湯船に浸かっていた。
 雪乃はいちごに対して想いを抱く面々とは違うので、普段の恋華荘の騒ぎは遠巻きから見ているだけのことがほとんどだ。いちご含め個人個人は決して嫌いではないのだが、あの騒ぎはさすがにうんざりすることもある。
「はふ……疲れが飛んでいきます……」
 なので、こうして1人でのんびりできる時間は、恋華荘の中では貴重なのだ。
 ……が。
「む、誰か入ってきました……あ?」
 一瞬だけ、心底嫌そうになる雪乃。
 だが、フッと軽くため息をつくと、すぐにいつもの無表情に戻るのだった。
「……まぁ、別に嫌ではないですけどね。よくあることですし、無闇に手をしてこないのは知ってますし」
 入ってきたのがいちごだと確認した雪乃は、そう呟いて、あとは平然としているのだった。
 別に混浴になったところで気にはしない。
 むしろ普段疲れ気味のいちごなのだから、構わずにのんびりさせてやろう、それくらいの気持ちの雪乃である。

 さて、その入ってきたいちごは、実は1人ではなかった。
 隣りに連れ添うように、白銀・ゆのか(恋華荘の若女将・f01487)がいる。
 いちごとの付き合いも一番長いゆのかなので、2人並んでいるとまるで夫婦のように見えなくもない。お互い裸の混浴であっても、照れながらでも抵抗はあまりないあたりも、そんな印象をもたらしているかもしれない。
 とはいえ、別に最初から打ち合わせてきているわけではない。
 今回はたまたま、風呂場の入り口でばったりと出会っただけである。
「あ、いちごもお風呂? 一緒に入る……?」
 どうせこの時間なら、お風呂から上がったあと一度掃除もするのだし、それならその前に一緒に、と、ゆのかの方から誘ってきたのだった。
 前述の通り、いちごとしても比較的慣れている相手なので、普通に混浴も了承して一緒している。ゆのかなら、間違いだとか、襲われるだとかはないだろうし……などといちごは考えているのだろう。
 もっとも、ゆのかだっていちごを狙う女子の1人だという事を、いちごは失念している。他の者ほど積極的に迫るわけではないにしろ、内心では……ちょっとだけ進んだことも考えているかもしれないのだ。
 ただ同時に、ゆのかはこんなことも思う。
(「……とはいえ、何だかんだこのタイミングを狙って入りに来る子もいるでしょうし、2人きりになれるとは限らないケド」)
 恋華荘の中では2人きりはさすがに難しいとわかっているゆのかは、ちょっとだけ諦観気味だった。

 というわけで2人で露天風呂にやってきたいちごとゆのかである。
 遠目で見ていて入ってきたのがその2人だと確認した雪乃は、ほっと一安心していた。
(「さすがに安らぐ時間が無さそうな相手だと酷ですから、庇ってあげた方がいいかとも思いましたが……ゆのかさんなら必要はなさそうですね」)
 これがもし肉食獣的な人が一緒だったなら、庇って隠れるの手伝ってあげようかとか思っていたのだが、その必要はなさそうだ。
「あ、雪乃さんもまだ入ってた?」
「お邪魔はしませんから、気にしないでください、ゆのかさん」
「そう、一緒にいちごのこと洗ったりしない?」
「お邪魔はしませんから」
 むしろ他に人がいるという事で、ゆのかの方が遠慮がちかもしれない。
 でも、雪乃は気にしませんよといって湯船から出てこないので、ゆのかもこれ以上は言う必要なさそうだと思い、遠慮なくいちごと向き合うことにした。
「それじゃ、いちご、背中流してあげるわね」
「はい、お願いしますね」
 いちごも、ゆのか相手ならば比較的素直に洗われる。
 連日一緒になった女の子たちに背中を流してもらう事も多いいちごだが、ゆのか以外だと照れがあったり、背中だけで終わりそうになかったりとかもあるので、ゆのかならそういうことはないと思って安心していた……のだが。
「気持ちいい?」
「ええ」
「……何なら昔みたいに前も洗ってあげよっか?」
「ぶっっ!?」
 不意打ちのようにゆのかまでこんなことを言いだすものだから、さすがにいちごも噴き出してしまった。
「な、なな何言ってるんですかっ!?」 
「いいじゃない、2人だけだったときは、そういうことだってしてたでしょ?」
 言いながらゆのかは、ぴとっと背中から抱くように体を寄せてくる。最近急に育ってきた胸が、むにゅっといちごの背中に押し付けられて……。
「子供だった時よりもいっぱい、いろんなご奉仕できるようになったよ……?」
「だから何言ってるんですかーっ!?」
 さすがにゆのかも少し暴走の気配があることを察し、いちごは離れようとするのだが、ゆのかの怪力でがっちりと捕まえられているのか、なかなか振りほどけない。
「…………」
 そんな2人の様子を、雪乃はじとーっと氷点下の視線で見つめていた。
 ゆのかならのんびり入浴できるだろうと思っていたのに……という視線だ。
 雪乃の視線に気づいたいちごは、視線で雪乃に助けを求める。いちごのアイコンタクトを理解して溜息をついた雪乃は、仕方ないですねと一度だけは一応助けに行こうかと湯船から上がり、つかつかと近づくと、冷たい声でゆのかに言う。
「……そのくらいにしておかないと、頭冷やしますよ?」
「あ、あはは。騒がしくしちゃってごめんね……?」
 冷気を出して軽く威嚇する雪乃に気付いて、ゆのかもさすがにやり過ぎたかと反省して、力を緩めた。
「あっ」
「えっ?」
「ちょ!?」
 が、逃れようともがいていたいちごをとどめていた力を、急に弱めたせいで、いちごは支えを失って急に前に飛び出してしまった。その前にいるのは、近付いてきた雪乃で……。
 必然として、いちごは雪乃にぶつかり押し倒してしまった。
 お約束的に、きっちりと雪乃の小ぶりな胸の上に手がのっかる形で。
「なにしてるんですか」
 怒りの雪乃チョップがいちごの脳天に炸裂する。
 きゅう……と、その状態のまま目を回してしまういちごに、いい加減離れなさいと雪乃チョップが再び。
「ちょ、いちごー!?」
 慌ててゆのかがいちごを抱き起しした。
 そして雪乃は助けるんじゃなかったとぶつぶつ言うのだった。
 ……なお、雪乃が、いちごに胸を触られた時に、一瞬だけひゃうんと声を漏らして背筋が伸びたのは、誰にも気付かれなかったようである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミラ・グリンネル
【10日朝】
今日は祝日なのデスネ
どうりで人が少なかったわけデス
汗を流したら二度寝でもしまショウ

朝のトレーニングで掻いた汗を流すために朝風呂をしマス
洗い場で身体を洗い、温泉に入ろうとすると湯気の向こうに人影が!

「おー、イチゴじゃないデスカ!?どうして声掛けてくれないデス?ミラの裸をじっくり見たかったデスカ?」
休日の朝はトレーニングしないミラが平日だと勘違いしていなければ
イチゴは平穏な朝を迎えられたかもしれないのに!

「せっかくだしゆっくりと二人で浸かりまショウ?」
逃げられないようにイチゴの腕を胸に挟み込み、ミラは朝風呂を楽しむのだった
健全ですね!

誰かと被ったら絡みアドリブお任せ



●8月10日・朝
「今日は祝日なのデスネ。汗を流したら二度寝でもしまショウ」
 ミラ・グリンネル(妖狐の精霊術士・f05737)は、朝のトレーニングを終えて、ひとり露天風呂へと向かっていた。
 なんだか今朝はトレー二ングしているときにあまり人を見かけなかった……と思ったら、実は祝日だったことを忘れていたというオチだったのだ。
 祝日なので、この後出かける用事もなく、なら朝からお風呂を浴びてそのあと惰眠を貪ろうというのは実に正しいかもしれない。
 なお、本来ならミラも休日には早朝トレーニングなどしないで、のんびり寝ているたちである。
 祝日だという事を忘れていたために、このあとの遭遇は起こったと言えよう。

 露天風呂にやってきたミラは、まずは洗い場で軽く汗を流してから、その後湯船へと向かっていった。
 ふと見ると、その湯船には湯気の向こうに誰かがいるようだ。
 誰かというとそれはもちろん……。
「おー、イチゴじゃないデスカ!?」
「ミラさん? この時間にミラさんが入ってくるなんて珍しいですね……?」
 もちろん、日課の朝風呂にやって来ていたいちごである。
 ミラがたまたま休日だという事を忘れて早朝トレーニングなんてしていなければ、朝風呂のいちごと時間が被るなんてことはなかっただろう。
 もちろん、いちごはミラの方は見ないように視線を逸らしている。
 見ないようにしている……のだが、ミラはそのいちごの視線の前に堂々と立って、ちょっと不満そうに言うのだった。
「いるなら、どうして声掛けてくれないデス?」
「い、いえ、それは……」
 さすがに絡まれると大変だからスルーしたかった、などとは言えない。
「あ、声かけずにコッソリとミラの裸をじっくり見たかったんデスカ?」
「そもそも見てませんから!?」
 自分の目の前に移動してきたミラから、さらに視線を逸らすいちご。
 するとミラはまたいちごの視線の先に移動してくる。もちろん豊満なアメリカンバディを隠したりはしない。
「ナンデ見ないんデスカ? イチゴならいっぱい見てもいいデスのに」
「ナンデとか言われても!? というか少しは隠してくださいよーっ!?」
 いろんな意味でオープンに好意を隠そうともしないミラには、さすがにいちごも対処には困る。嫌ではないだけに、理性とかイロイロと大変なのだ。
「マァ、見てくれないなら仕方ないデス。代わりに、せっかくだしゆっくりと二人で浸かりまショウ?」
「え、えぇ……!?」
 自分を見てくれないのは不満だが、なら代わりに、今度は逃がさないぞとばかりに、いちごの腕を捕まえて、隣に腰を落ち着ける。
「ちょ、ミラさん、当たってます、っていうか近いですよっ!?」
「当ててるデスよ? イチゴはミラのおっぱい好きデスからねー♪」
 ぎゅーっと、いちごの腕を豊かな胸の谷間に挟み込むように抱きついて、満足そうな笑顔を見せるミラである。
 いちごが下手に動くと、大ボリュームのミラのお餅がふにゅんと形を変えて、いちごの腕を柔らかく包み込んでいる。
「あ、あの、いつまで私の腕を抱いているんです……?」
「もちろん、ミラが満足するまでデスヨ? それとも、いちごは自分でミラのおっぱい触りたいデスか?」
「違いますよっ!? 何言ってるんですかーっ!?」
「じゃあ、腕じゃなくて顔を挟む方がいいデスか?」
「だから何言ってるんですかーっ!?」
 一応はいちごの腕を抱きしめているだけで、それ以上何かをするわけでもないのだが、あけっぴろげに言葉で色々迫ってくるミラのペースに、いちごはすっかりはめられてしまっていた。
 このあと、ミラが満足するまでずっと、ミラに腕を抱かれて、その柔らかさに色々理性を戦わせながら、朝風呂の時間は過ぎていく。

 一応、最後まで健全な朝風呂だったとは言っておきますね。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宮村・若葉
【10日夜】
見ていました、ずっと、初日から
こうして見ているだけで私の心は満たされる
けれど、最後くらいは…傍に寄っても許されますか

UCを解除して姿を現し、お背中流しますね…と近寄るわ
管理人さんとしていつも大変なのだもの
これは労いです
いつも、お疲れさまです

と落ち着いた感じで振る舞いつつ内心はどきどきバクバク
つい桶をひとつ、握力で壊してしまうかも…
緊張して…ふふ

背中を洗う時はやたら密着していつの間にかスポンジではなく胸で洗い始め…前も洗いますね…

あ…ごめんなさい、出過ぎた真似をしました…
影になって消えようとするけれど、優しいあなたはなんて声をかけるのかしら

こんな日々がこれからも続けばいいのに


織笠・アシュリン
【10日夜】
アドリブ絡み大歓迎!

「ふぅ、やっぱりここのお風呂は落ち着くなぁ……」
2020水着コンの水着着用で湯船に浸かってるよ
え、なんで水着かって?
だって、このお風呂いちごとの遭遇率高いんだもん(赤面)
って、入り口から音?
……しまった、長湯しすぎていちごの入浴時間にかかっちゃった!
しかたない、開き直ろう!

湯船の水面下に潜って、湯気に紛れていちごに接近、後ろに回り込んで密かに浮上……
「ばあっ」
って後ろからそっと浮上しつつ声をかけるよ
「あははっ、驚いた?いつも驚かされてるから、お返しだよ♪」
それから、ちょっと顔を赤らめて……
「この間の海の時は聞けなかったけど、この水着、どう?」
と感想を聞くよ


霧沢・仁美
【10日夜】にお風呂に入るよ。
この日は恋華荘で一泊させてもらうコトになったんだけど、ちょっと寝苦しくて。
一風呂浴びてさっぱりしよう、と思ったところでいちごくんに鉢合わせ。
…一緒に入ってもいい、かな。というか一緒に入ろう、ね?
(…何だろう。恥ずかしいけど見られたいというか、そんな気持ち…)

ぎりぎりくっつかない感じの距離で入浴。
やっぱり、どうしても胸への視線を意識しちゃうかな…。
いちごくんは、あたしぐらい大きい胸って好き?ほら、大きすぎる胸は苦手って人も結構いるからさ…。もうPカップまでいっちゃったしね。
大丈夫なら、いいんだけども…。

…そうだ、背中流してあげようか!
(そしてとらぶるへ?)



●8月10日・夜
 見ていました、ずっと、何日も、何日も。
 こうして見ているだけで私の心は満たされる。
 けれど、今日くらいは……傍に寄っても許されますか。

「ふぅ、やっぱりここのお風呂は落ち着くなぁ……」
 織笠・アシュリン(魔女系ネットラジオパーソナリティ・f14609)はのんびりと、夜の露天風呂を堪能していた。
 ……何故か水着姿で。
「だ、だって……このお風呂いちごとの遭遇率高いんだもん」
 誰に応えているのか、顔を真っ赤にしてそんなことを呟くアシュリンであった。
 だからといって、水着着たままお風呂はどうかと思うのですけどねぇ。
 身体洗う時どうするのです……?
「そ、それは……って、あ、誰か来たっ!?」
 虚空と話していたアシュリンだったが、入り口から音が聞こえてきたので、慌ててしまい、挙動不審になる。
「……しまった、長湯しすぎていちごの入浴時間にかかっちゃった!?」
 まだ誰が来たのかは定かではないのだが、そもそも遅い時間だといちごが入るという事はわかっているので、きっとそうだろうとアシュリンは判断し、とりあえず隠れようとして湯船の中に身を沈めるのだった。

「……う、ん……ちょっと今日は寝苦しいかな……? 一度汗流してさっぱりしてこようっと」
 霧沢・仁美(普通でありたい女子高生・f02862)は、ひとり恋華荘の廊下を歩いていた。
 仁美はこの寮の住人ではないが、寮生との交流も多く、時々こうして泊まりに来ていたりする。
「ここの寮、クーラーないのがちょっと辛いけど、いつでも温泉入れるのはありがたいよねえ……」
 というわけで露天風呂に向かっていた仁美が脱衣所に入っていくと、そこいいちごがいた。
「あれ、いちごくん?」
「あ、仁美さん。今日はお泊りですか?」
「うん。泊めてもらってる。それでちょっと暑くて寝苦しかったから、さっぱりしようかなって」
「なるほど。そういう事でしたらごゆっくりです」
 服を脱ぎかけていたいちごだが、仁美が入ってきたことで、着直して出ていこうとする。さすがにゲストが入浴するのなら、それを邪魔してはいけないといちごは考えるわけだが。
「え? いちごくんも入るんじゃないの?」
「そのつもりでしたけど、仁美さんが入るのなら、邪魔してはいけないでしょうし……」
 そう苦笑しながら脱衣所を出ていこうとするいちごを、仁美はついその腕を取って引き留めてしまった。
「……あたしなら、一緒に入ってもいい、かな。というか一緒に入ろう、ね?」
「えっ?」
 頬を朱に染めながらも、積極的にいちごに混浴を迫る仁美に、いちごの方がむしろ驚いてしまう。
 いや、実を言えば、自分で言った言葉に驚いているのは仁美もだったりする。
(「自分から混浴誘っちゃった……何だろう、恥ずかしいけど見られたいというか、そんな気持ちも……」)
 仁美もまだ自分の中の気持ちを整理できていないようだが、それでもいちごを引き留めたまま自ら服を脱ぎ始めたので、いちごも観念して一緒に入ることにしたのだった。

 というわけで、アシュリンが気付いた入り口の音の主は、いちごと仁美である。
 ともに裸で並んで歩いてきていた。
 お互いギリギリくっつかない程度に距離が近い。
 いちごは、仁美の方は……特に仁美の胸に視線が向きそうになるのは我慢して、見ないようにと視線を逸らしているものの、隣にいる事自体は拒まない。赤面はしているものの、むしろある意味の心地良さも感じているかもしれない。
 仁美も恐らくは……?
「ところでいちごくん?」
「はい?」
「あたしの胸、やっぱり気になる……?」
「い、いえ、それは……」
 視線をあえて向けないようにしているのもやっぱり気にはなるものらしい。
 仁美は思い切って聞いてみることにした。いちごが大きな胸が好きだというのは知っているものの……。
「いちごくんは、あたしぐらい大きい胸って好き? ほら、大きすぎる胸は苦手って人も結構いるからさ……」
 仁美は続けて、Pカップにまで育ったという事を、少しだけ自嘲気味に告白する。
 少しだけ不安そうに、大丈夫ならいいんだけど……と恐る恐るいちごに尋ねてみると、いちごは何でもない事のように普通に答えるのだった。
「……こういう事言うと変な意味に聞こえるかもしれないですけど、仁美さんの胸は好きですよ。大きさとかは関係なくて、それが仁美さんのだから、私は好きです」
 恥ずかしそうに耳まで赤くしながら答えるいちごに、仁美は嬉しそうに笑顔を見せるのだった。
「そっか、よかった。変な事聞いてごめんね? それじゃ、改めてゆっくりお風呂に浸かろうか?」
「そうですね」
 2人は軽くかけ湯をしてから、隣り合って湯船に入っていくのだった。
 そして、いちごが湯船に歩を進めていったとき、その背後でお湯が突然爆発したように跳ね上がる。
「ばあっ」
「ひゃぁっ!?」
「な、何っ!? アシュリンさん……?」
 突然浮上したアシュリンに背後から声をかけられて、いちごはびっくりして飛びのいてしまった。隣にいた仁美もやっぱり驚いていた。
「あははっ、驚いた?いつも驚かされてるから、お返しだよ♪」
「お、お返しといわれても……」
 いちごは、湯船の真ん中で、何故か不自然に何かに寄り掛かったような格好のまま背後を振り向いて、アシュリンを見つめていた。
「というかアシュリンさん……なんで水着なの?」
「え、えっと、ほら、やっぱりいちご来るかもと思ったら恥ずかしくて……」
 裸の仁美にそう問われるとなんとなく気まずいアシュリンは、誤魔化すように照れ隠しのようにいちごに向かって言うのだった。
「そ、それより、この間の海の時は聞けなかったけど、この水着、どう?」
「えっ、今聞きますかそれ……!? いえ、健康的でよくお似合いだと思いますけれど……」
 なんだか不自然な体勢で、目に見えない何かに支えられているような体勢のいちごは、驚き戸惑いつつもちゃんと聞かれたことには答えるいちご。
「あはは、ありがとっ」
 アシュリンも褒められれば悪い気はしない。

 そんなとき、いちごを支えている見えない何かから声がする。
「でも、せっかくいちごさんに見てもらうのなら、お風呂なのだから水着は脱いでしまえばいいのに……」
「「「えっ?」」」
 いつの間にか、いちごは裸の宮村・若葉(愛に飢えた脳筋お嬢さん・f27457)に抱きついているような状態だった。
「わ、若葉さん!? いつから……?」
「ずっといました。ずっと見ていました。毎日。何日も。何日も」
「ええっ!?」
 実は若葉は、【強化能力:影の追跡者】によって影の追跡者に自らを変えて、いちごが入浴する時にはずっとストーキングしていたのだ。ここ数日ずっと。誰もいないはずのお風呂で、何か視線を感じたような気がしたのは、決して気のせいではない。
「ずっと、見ているだけで満足でした。でも、いちごさんは私の方に飛び込んできてくれて……なのでこうしていちごさんを支えるために出てきてしまいました」
「は、はぁ……」
 驚いて言葉のでてこないいちご。仁美とアシュリンもまた呆然としている。
 そんな様子を見て、若葉はやはり余計な事だったかと寂しそうにつぶやいた。
「……ごめんなさい、出過ぎた真似をしました……」
 そのまま若葉は再び影になって消えようとするが……それはいちごが手を掴んで止める。
「ま、待ってください。影になられてこっそり見ていられるよりは、その、一緒にお風呂楽しみましょう?」
「いいんですか? 嬉しい……」
 止められて、そして自分が受け入れられて、若葉は嬉しそうに頬を染める。
 そして、受け入れてくれたお礼にと、若葉は提案するのだった。
「それでは、お礼にお背中流しますね……」
「えっ?」
「いちごさん、管理人さんとしていつも大変なのだもの。だから、これは労いです。いつも、お疲れさまです」
 そういって、見た目とは裏腹の怪力でいちごの腕をつかむと、そのまま洗い場まで連行していく。
「あ、あの……」
「遠慮はなさらないで」
 落ち着いて穏やかにいちごを連れて行っているように見える若葉だが、実は内心はバクバクと緊張で心臓が早鐘を打っていて、あまり周りのことを見る余裕がないだけでもある。このままだと力が有り余って、握力で風呂桶を握りつぶしかねない。
「あ、あたしも、いちごくんの背中流そうか……?」
 だから、こうして我に返った仁美が反応してきたのは、むしろ助け船だったかもしれない。若葉も、それなら一緒にと仁美の参戦を許し、いちごを挟むようにして移動していく。
「え? あ、そ、それじゃあたしも!」
 仁美までもが一緒に洗い場に向かっていったわけだが、展開についていけていなかったアシュリンはしばらくその場で呆けていた。そしてハッと気が付いて、置いていかれるわけには……と、出遅れたもののなんとか3人の後を追っていくのだった。

 洗い場についたアシュリンが見たのは、若葉がやたらと密着して、自分の豊かな胸をこすりつけるようにしていちごの背中を洗っている姿。
 さらに仁美も、若葉に誘われるままに同じことをしている。
 おかげでいちごはなぜか前屈みで、赤面したまま硬直していた。
 水着のままだし、あたしはどうしようとアシュリンがこうっほくしている間に、若葉は更に、いちごの前も洗おうと手をのばす。
「さすがに前はいいですっ!?」
「って、いちごくん、危ないっ!?」
 いちごもさすがにそれはと逃れようとするものだから、結局お約束のようにバランスを崩し、仁美と若葉を巻き込んで3人絡まった状態で転んでしまうのだった。
 もちろん、お約束のようにいちごの手は2人の胸を掴んでいたりする。
「何やってるの、いちご……」
 呆れたようなアシュリンの視線がいちごに突き刺さっていく。

 けれども、そんなとらぶるの最中にも拘わらず、若葉はこう思うのだった。
(「こんな日々がこれからも続けばいいのに」)
 と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月11日


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト