迷宮災厄戦⑧~覗いた星空を奪う望遠鏡のある国
●アリスラビリンス
そこは美しい星空が広がる不思議の国。
アンメリー・フレンズ達は、高い塔のような天文台の最上階に陣取り、望遠鏡を覗き込んでいた。
「ギョ、ギョギョ! 敵ハッケン! 敵ハッケン!」
その途端、アンメリー・フレンズ達が、大興奮ッ!
自らの腕を大砲に変化させ、侵入者めがけて一斉発射ッ!
それと同時に、大砲の弾が雨の如く降り注ぎ、侵入者を瞬時にして肉の塊に変えた。
「ヤッタ、ヤッタ、ゼッタイ、死ンダ! ボク達のダイショウリ!」
アンメリー・フレンズ達が、ゴキゲンな様子で、ぴょこぽんと飛び跳ねた。
そして、再び望遠鏡を覗き込む。
新たな敵を見つけるため……。
自分達の強さを、敵に示すため……。
●ガジルからの依頼
「みんなに頼みたい事があるんだよ」
ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が真剣な表情を浮かべ、今回の依頼を説明した。
今回の目的は、アンメリー・フレンズ達の撃破。
ただし、アンメリー・フレンズ達がいるのは、高い塔の最上階。
しかも、望遠鏡を覗き込み、侵入者を見つけると、侵入者めがけて一斉発射してくるため、注意が必要のようである。
最悪の場合は、アンメリー・フレンズ達に近づく事さえ出来ず、返り討ち。
そのまま、大怪我を負ってしまう可能性があるため、常に警戒しておく必要がありそうだ。
可能であれば、アンメリー・フレンズ達に気づかれないようにしながら、高い塔を上っていき、攻撃を仕掛けるといいだろう。
そう言った事も踏まえた上で、アンメリー・フレンズ達を撃破する事が今回の目的である。
ゆうきつかさ
このシナリオは、戦争シナリオです。
基本的にキャラクターらしく行動していただければ問題ありません。
また、それっぽい行動をしておけば、敵に近づける事が出来ます。
第1章 集団戦
『アンメリー・フレンズ』
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POW : アフィッシュ・ストラクチャー
対象の攻撃を軽減する【醜くいびつに膨れ上がった異様に巨大な姿】に変身しつつ、【異形化した手足や所持している道具等】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : ポートマント・ビーイング
【周囲の仲間と合体する、又は合体させられる】事で【禍々しく歪んだ恐ろしい姿】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : スライシー・フルード
自身に【影響を及ぼしたオウガに由来する悪しき力】をまとい、高速移動と【状態異常を引きこす毒液や汚染された血等】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
イラスト:まつもとけーた
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィロメーラ・アステール
「強さを示すならデカい獲物には注目しそう!」
つまり……囮を用意してそのスキに接近する!
これだ!!!
【はじまりを刻む地の新星】発動!
地面の砂や鉱物などの無機物を、魔力生命体に変換!
それを融合合体させ【存在感】あふれる巨大ゴーレム発進!
強そうなポーズの【パフォーマンス】や、ダメージを受けているような【演技】で、敵を熱狂させるぞ!
でもこれ小さな魔力生命体の集合物だから、砕けてるように見えて、ただ分離しているだけだったりして!
つまり再融合すればまた【元気】になる!
敵を惹き付けている内に【忍び足】的な【空中浮遊】でこっそり近寄り【気合い】の【踏みつけ】キック!
熱狂してれば仲間が倒れても気付きにくいだろ!
リヴィア・ハルフェニア
※アドリブ・連携歓迎
覗く行為を逆に利用してしまいましょうか。
まず【目立たない】様に不自然にならない程度の闇を混ぜた【オーラ防御】を自分自身に纏わせておくわ。
【全力魔法】を駆使してUCを使用し、【大雨】と【氷】による強い氷雨を降らし、直ぐに【光】【属性攻撃】を。【多重詠唱】
視界がとても悪くなりそのまま見えなくなるならそれで良いし、逆に良く見ようとしたら…沢山の氷に反射する強い光。
強すぎる光で失明するでしょうね。
敵の所に着いたら【第六感、浄化】で攻撃には対応し、【破魔】属性の魔法を【高速詠唱】【2回攻撃】といったところかしら。
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK
んー、望遠鏡ねえ。
要はあたしが望遠鏡で覗かれなければいいんだし、それくらいなら何とかなるかな。
適当に髪をちょっとだけ爪で切り落として、
【巨獣生成】で切った髪を色々な種類の大きな動物に変身させるよ。
作った沢山の動物たちと一緒に塔に向かって走っていけば、
大きな動物たちの体に隠れてあたしは見えなくなるよね。
塔に近付けたら、爪と出糸突起から出した糸を使って塔の壁を一気に登るよ。
登りきったら斧を振り回して衝撃波で敵をなぎ払って、
塔の上から吹き飛ばして地面に落下させようか。
後は塔の周りで待ってる動物たちに袋叩きにしてもらえばいいよね。
ステラ・テルキーネス
ふっふっふっふ…。
ボクにいい考えがあります。
え、フラグじゃないよ。まじめだよ。
空や地を行けば望遠鏡に見つかる。
なら行けばいいんです。地下を…。
ユーベルコード:大隧道戦術を発動させます。
これで『早業』で『トンネル掘り』、『第六感』で敵の位置を探って天文台のすぐそばまで掘り進みます。
あー疲れました…。
【戦闘】
やっとたどり着きました。
ここからが本番です。
自慢の『ステラ・テルキーネスの長い髪の毛』を大鎌状に『武器改造』
さあ、覚悟してください。
大鎌で裂いたり、曳いたり、拳の形に再変形させて『怪力』こめてぶん殴りますねー。
あ、その攻撃で『武器受け』します。もちろん自慢の髪で、デス。
ユージィーン・ダイオード
◆
「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ。
望遠鏡で覗いているのだろ?
零式直接支援火砲で閃光弾を発射『目潰し』し、視力を失った隙にバギーで天文台へ接近を試みる。
接近前に態勢を取り戻したのなら、バギーの車体で『武器受け』する。
天文台までたどり着けば…僕達の勝利だ。
―任務開始
――殲滅(ターミネイト)を開始する。
武装展開(オープン・コンバット)アサルトライフルとビームキャノンを装備に選択(セレクト)
掃討火鼠…発動
両手に装備した武装で『弾幕』を『爆撃』し『制圧射撃』
スピードなど面の攻撃の前には無力…。
―任務完了…帰投する。
蛇塚・レモン
要するに、姿が見えなければイイんだよねっ?
だったら、あたいにまっかせてっ!
UC発動直前、ライムの魂魄を勾玉から顕現
先制攻撃+咄嗟の一撃で閃光を放ちながら塔の最上階へ弾幕+爆撃
望遠鏡で覗き見る以上、眩い光で【目潰し】は裂けられないよっ!
更に爆音で聴覚も麻痺、敵集団の視覚と聴覚を潰す【範囲攻撃】
敵が爆煙と閃光であたいを見失っている隙にUC発動して透明化
そのまま念動力で空中浮遊
空中戦+迷彩で姿を消しながら、ライムと蛇神様と一緒に最上階へ急浮上
最上階へ到着後
蛇腹剣に【属性魔法(斬)+神罰】を籠め
【鎧無視攻撃+貫通攻撃+生命力吸収+薙ぎ払い+範囲攻撃+衝撃波】で【だまし討ち】だよっ!
塔ごと切断だぁーっ!
紫野崎・結名(サポート)
音は、こころ。こころは、ちから。
今はたぶん、この音が合ってる…と思うから
音によるサポート、妨害、撹乱が好み
攻撃や運動は苦手、特に腕力はほとんど無いです
なので、キーボードも肩にかけます
ピンチは黒い天使、歩くのはセブンリーグブーツ、Float on soundをふわっと浮かべてキーボードを演奏
キーボードはスマホとつないで音源を自由に設定変更できるよ
動物の鳴き声にしたり、管楽器の音にしたり、弦楽器の音にしたり
食は細くてすぐお腹いっぱい
そして人見知り気味
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません
大崎・玉恵(サポート)
『あまり、老狐に無理をさせるでないぞ』
妖狐の戦巫女×陰陽師女です。
普段の口調は「女性的(わし、おぬし、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」、気にいったら「尊大(わらわ、おぬし、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、公序良俗に反する行動はしません。
ユーベルコードを絡めた【誘惑】による認識操作や籠絡、【呪符】に【破魔】【焼却】等の【呪詛】を込め【呪殺弾】とする、薙刀による【薙ぎ払い】【2回攻撃】が得意です。
卑劣な手段をとる敵には【威厳】【存在感】を放ち神として振る舞います。
グレナディン・サンライズ(サポート)
『ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?』
『こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ』
年齢3桁の婆。
スペースシップワールド出身の元宇宙海賊。
主な武装はフォースセイバーとブラスター。
戦闘スタイルは基本的には前衛遊撃。敵を翻弄するような戦いを好む。
グルメではない酒好き。
年齢なりの経験を積んでいるので、冷静さと余裕をなくすことはない。
口調(あたし、あんた、だね、だよ、~かい?)
伊坂・和良(サポート)
伊坂和良の主人格には戦闘能力が無いので主人格での戦闘は行わないのでござる。
アイテム【多種多様の面】を付ける事で別人格を呼び起こし戦闘できるのでござる。
使用ユーベルコードは着けている面に対応しているので秘密の設定に(○○面装着時)と書いているのでお手数ですが見て頂けたら嬉しいでござる。
口調は主人格(わし、お前さん、ござる、ござろう、〜でござろう?)
天狗面(わし、お主、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)
ひょっとこ面(おいら、お前さん、だ、だべ、だべさ、だべ?)です。
雲母坂・絢瀬(サポート)
ややおっとりめ、マイペース系関西弁女子ね。
臨機応変な柔軟さがモットーなんよ。
スキルやUCは使い時にはしっかり使うていく方針。
【見切り】【残像】【敵を盾にする】【フェイント】で相手を撹乱しつつ、間合いを詰めてからの【なぎ払い】が基本戦術やろか。
後は相手を【体勢を崩す】【武器受け】からのUCとかやね。
ヒットアンドアウェイ大事やね。
たまには【挑発】してもええかも。
UCは基本的には多数相手に【雪払い】【剱神楽】、とどめには【千霞】【天狼】、牽制や巨大な敵相手には【白灼の殲刃】、無力化狙う時は【火光】【三弁天】【鬼薊】ってとこやね。まあ柔軟に、やわ。
基本お任せのアドリブ大歓迎でよろしゅうお願いします。
●望遠鏡がある国
「んー、あの塔に敵がねえ。要はあたしが望遠鏡で覗かれなければいいんだし、それくらいなら何とかなるかな」
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)は仲間達と共に、望遠鏡がある国にやってきた。
望遠鏡がある国には高い塔が建っており、身を隠す場所がほとんど無かった。
そのため、敵に発見されれば、確実に狙い撃ち。
最悪の場合は、塔に近づく事さえ出来ず、ハチの巣であった。
「ふっふっふっふ……、ボクにいい考えがあります……って、フラグじゃないよ。まじめだよ」
ステラ・テルキーネス(バイオモンスターのミュータントヒーロー・f19520)が自信満々な様子で、含みのある笑みを浮かべた。
その途端、何処かで見たような司令官が背後に浮かんできたため、仲間達が警戒心をあらわにした。
もちろん、ステラ自身は、真面目。
だが、ステラの背後で謎の司令官がサムズアップしているせいで、説得力が皆無であった。
「……と言うか、強さを示すならデカい獲物には注目しそう! つまり……囮を用意してそのスキに接近する! これだ!!!」
フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が【はじまりを刻む地の新星(コズミックイニシャライザー)】を発動させ、地面の砂や鉱物などの無機物を、次々と魔力生命体に変換した。
魔力生命体達は、わざと目立つようにしながら、大行進をし始めた。
「ゲ、ゲゲ、見ツケタ! 見ツケタゾ!」
その途端、アンメリー・フレンズ達が望遠鏡を覗き込みながら、両腕を大砲に変化させ、砲弾の雨を魔力生命体達に降らせた。
「要するに、姿が見えなければイイんだよねっ? だったら、あたいにまっかせてっ!」
そんな中、蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)が、【戦闘召喚使役術式・巻き付け、深海の中の大蛇よ(バトルサモンコード・インビジブル・ヨルムンガンド)】を発動させ、召喚したミニ蛇神様に巻き付かれて透明になると、ライムの魂魄を勾玉から顕現した。
「それくらいなら何とかなるかな」
その間に、ペトニアロトゥシカが適当に髪と爪を切り落とし、【巨獣生成(ギガンティック・ビースト)】で、沢山の動物達を出現させた。
沢山の動物達は散り散りになりながら、魔力生命体達の後を追うようにして、塔を目指して走り出した。
「撃テ、撃テ、撃テエエエエエエエエ!」
アンメリー・フレンズ達が殺気立った様子で、大砲を撃って、撃って、撃ちまくった。
「それじゃ、行くよ!」
フィロメーラが魔力生命体達に合図を送り、融合合体させる事で、存在感あふれる巨大ゴーレムに変えた。
巨大ゴーレムは、いかにも強そうなポーズを決め、砲弾の雨を防ぐ壁となった。
しかも、どんなに傷ついても、元は小さな魔力生命体。
そのため、何度弾け飛んでも、再び融合して砲弾の雨を防ぐ壁になっていた。
「それでは、覗く行為を逆に利用してしまいましょうか」
その隙をつくようにして、リヴィア・ハルフェニア(歌紡ぎ精霊と心通わす人形姫・f09686)が目立たないようにしながら、不自然にならない程度の闇を混ぜ、オーラ防御を身に纏った。
「と、とにかく、ボクは真剣だから! 例え、フラグが立ったとしても、へし折るつもりで頑張るから!」
ステラも謎の司令官をお供に引き連れ、【大隧道戦術(ステラドリル)】を発動させ、早業でトンネルを掘っていった。
その間も嫌な予感が脳裏にチラついていたため、第六感で敵の位置を探りつつ、掘り進める方向を決めていった。
一方、ペトニアロトゥシカが大きな動物達で身を隠し、爪と出糸突起から出した糸を使って、一気に壁を登っていった。
「撃テ、撃テ、撃チマクレ!」
その事に気づかぬまま、アンメリー・フレンズ達が望遠鏡を覗き込んだまま、大砲をぶっ放そうとした。
「……これでも撃つ事が出来るかしら?」
すぐさま、リヴィアが【エレメンタル・ファンタジア】を発動させ、氷の雨を降らせながら、多重詠唱で光の属性攻撃を仕掛けた。
「ギャギャッ! 見エナイ! ヨク見エナイ!」
アンメリー・フレンズ達が、望遠鏡を覗き込んだまま、困った様子で悲鳴を上げた。
「望遠鏡で覗き見る以上、眩い光で目潰しは裂けられないよっ!」
それと同時に、レモンが咄嗟に先制攻撃を仕掛け、閃光を放ちながら塔の最上階に爆撃した。
その影響でアンメリー・フレンズ達は、何も見えなくなり、爆音で耳も聞こえなくなった。
「望遠鏡を覗く事が出来ないのなら、何も怖いモノはないな」
ユージィーン・ダイオード(1000万Gの鉄面皮・f28841)も零式直接支援火砲で閃光弾を発射しながら、塔を目指してバギーを爆走させた。
「あー、疲れました……。やっと、ここまで……。さあ、覚悟してください」
そんな中、ステラが泥だらけになりながら、『ステラ・テルキーネスの長い髪の毛』を大鎌状に武器改造すると、フラつきながらもアンメリー・フレンズ達に斬り掛かった。
最上階に続く階段を駆け上がっていくだけでも一苦労であったが、それを吹き飛ばす勢いで、全力全開。
全身にドッシリと圧し掛かる疲労感を力に変え、アンメリー・フレンズ達に叩きつけた。
「―任務開始。――殲滅(ターミネイト)を開始する」
ユージィーンもアサルトライフルとビームキャノンを構え、アンメリー・フレンズ達に攻撃を仕掛けていった。
「ギャギャ! コレハ、ヤバイ! ピンチ、ピンチ!」
その事に危機感を覚えたアンメリー・フレンズ達が周囲の仲間と合体し、禍々しく歪んだ恐ろしい姿に変身した。
「そんな姿になっても、怖く……ないです」
紫野崎・結名(歪な純白・f19420)が、警戒した様子で身構えた。
本音を言えば、ビクッと身体が震えてしまう程、怖かったりするのだが、潤んだ瞳から注意を逸らすようにして、必要以上に強がった。
その間も、肩から掛けたキーボードから、手を離す事はない。
「嘘だ、嘘! 絶対に、嘘! 今から、それを確かめてやる!」
異形と化したアンメリー・フレンズが、ヨダレをダラダラと流しながら、結名に襲い掛かった。
「……嘘じゃないです。だから、逃げません……」
結名がギュッと強張った身体の緊張を和らげるようにして深呼吸をした後、【祈りのオラトリオ(イノリノオラトリオ)】を発動させ、感じたことを音で表現して重ねることで、荘厳な雰囲気の曲を創り出し、その曲にのせてひとりひとりの想いや願いを、異形と化したアンメリー・フレンズに放った。
「ダ、ダカラ、ドウシタ! マズハオマエカラダ!」
異形と化したアンメリー・フレンズが、自らの動揺を誤魔化しながら、真正面から突っ込んできた。
「真正面から攻撃を仕掛けてくるなんて……芸がないな」
その行く手を阻むようにして、ユージィーンが【掃討火鼠(ファイアラット)】を仕掛け、異形と化したアンメリー・フレンズをロックオンすると、両手に
装備した武装で、撃って、撃って、撃ちまくった。
それに合わせて、ステラが拳の形に再変形させ、力任せにブン殴った。
そのため、異形と化したアンメリー・フレンズはブクブクと血の泡を吐き、崩れ落ちて動かなくなった。
「ヨクモ、仲間ョ! 殺ス、殺ス、ブッ殺ス!」
アンメリー・フレンズが殺気立った様子で、醜くいびつに膨れ上がった異様に巨大な姿に変身した。
「死ネ、死ネ、ミンナ死ネ」
巨大化したアンメリー・フレンズは、大砲に変えた両手を構え、猟兵達めがけてぶっ放した。
……それは塔の壁を破壊する程の威力。
だが、巨大化したアンメリー・フレンズはまったく気にしておらず、ガンガン撃って、撃って、撃ちまくった。
そのため、壁はボロボロ。
巻き添えを食らったアンメリー・フレンズが、肉の塊と化して転がっているほど、辺りは酷い状況だった。
「仇討ちをするため、その姿になったはずなのに、皮肉なモノやね……。これも、業やろか」
それを目の当たりにした雲母坂・絢瀬(花散る刃・f23235)が、複雑な気持ちになった。
「ウルサイ、黙レ! オ前達ガ避ケルカラ、コンナ事ニナッテイルンダロウガ! コウナッタノモ、全部オ前達ガ悪イ!」
巨大化したアンメリー・フレンズが、逆ギレした様子でキッパリと断言をした。
「やれやれ、ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?」
グレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)がフォースセイバーとブラスターを構え、巨大化したアンメリー・フレンズの前に陣取った。
「ギャギャ、命知ラズノ愚カナ奴ネ。ココカラナラ、外サナイ! マズハオ前カラダ!」
巨大化したアンメリー・フレンズが興奮した様子で、グレナディンに砲口を向けた。
「それよりも、まわりを見た方がいいと思うけど……」
その間にペトニアロトゥシカが死角に回り込み、斧を振り回す事で、衝撃波を発生させた。
「グギ、グギギギギィ、邪魔だァァァァァ!」
巨大化したアンメリー・フレンズが衝撃波を喰らいつつ、半ばヤケになりながら、手当たり次第に大砲をぶっ放した。
それに合わせて、絢瀬が砲弾の軌道を見切るようにして、傍にいたアンメリー・フレンズを盾にすると、残像とフェイントを駆使しながら、一気に間合いを詰めていった。
「あたしを殺るんじゃなかったのかい!」
グレナディンが【老練のサイコキネシス(エクストラ・サイコキネシス)】で、熟達したサイキックエナジーを放ち、巨大化したアンメリー・フレンズを転ばせた。
「霞となりて散れ――」
その間に、絢瀬が神速で踏み込み、【千霞(センガスミ)】を発動させ、居合抜刀の一撃で巨大化したアンメリー・フレンズを一刀両断。
巨大化したアンメリー・フレンズは、悲鳴を上げる余裕すらなく、糸の切れた人形のように崩れ落ちた。
「グギギギギィィィィィィィィィィ! ヨクモ、ヨクモ、ヨクモォォォォォォォォォォォ!」
次の瞬間、アンメリー・フレンズ達が、自身に影響を及ぼしたオウガに由来する悪しき力を身に纏った。
「どうやら、間が悪い時に来てしまったようでござるな」
伊坂・和良(面の力を借りるオッサン猟兵・f22018)が乾いた笑いを響かせ、警戒心をあらわにした。
普通であれば、そのまま回れ右をして、帰ってしまうような状況。
しかし、愛想笑いを浮かべたところで、見逃してくれないのも、事実であった。
「な、なんじゃと!? ようやく、ここまで来たというのに……。戦わない……という選択肢はないじゃろうなぁ……」
大崎・玉恵(白面金毛・艶美空狐・f18343)が、乾いた笑いを響かせた。
ここに来るまで急で狭くて、無駄に長い螺旋階段をグルグル、グルグルと回るようにして、一心不乱に駆け上がってきたため、身も心もヘトヘト。
だからと言って、ここで何事もなかった様子で、アンメリー・フレンズ達に別れを告げる事も出来なかった。
「キャギャ、ミンナシネ、シネ、シネェェェェ!」
アンメリー・フレンズ達が高速移動で距離を縮め、状態異常を引き起こす毒液や、汚染された血液を撒き散らした。
「そう簡単に私達を倒せると思ったら、大間違いよ」
リヴィアが高速詠唱で破魔の力を宿した攻撃を仕掛け、状態異常を引き起こす毒液や、汚染された血液を浄化した。
「バ、馬鹿ナァァァァァァ!」
その途端、アンメリー・フレンズ達が、信じられない様子で目を丸くさせた。
「さぁ、一緒に踊るべ! 飛び入り歓迎だべ!」
そんな空気をぶち壊す勢いで、和良が【飛び入り歓迎のひょっとこ踊り(トビイリカンゲイノヒョットコオドリ)】で、何故か分からないが魅力の有る滑稽な踊りを披露した。
「ナ、ナンダ、コレハ、踊リタクナイノニ……踊ッテシマウ!」
アンメリー・フレンズ達が無関心を装ったものの、その気持ちに反して一緒に踊りたいという衝動に襲われた。
それは時間が経つにつれて、大きく膨らんでいき、いつの間にか一緒になって踊っていた。
「さぁ、わらわのものになれ。幾千幾万を経ようと、生物の摂理は不変であろう?」
続いて、玉恵が【傾国の魔眼(ケイコクノマガン)】を発動させ、両眼から魅了する視線を放ち、アンメリー・フレンズ達を誘惑する事によって、一時的に動きを封じ込めた。
「喰らえー!」
その間に、フィロメーラが忍び足的な空中浮遊でコッソリと近づき、気合を込めた踏みつけキックで、アンメリー・フレンズを蹴り潰した。
「ヤ、ヤラレタ」
アンメリー・フレンズが頭から噴水の如く血を撒き散らし、白目を剥いて崩れ落ちた。
「ヨクモ仲間ヲ! ヤッパリ、殺ス! 絶対ニ殺ス!」
それを目の当たりにしたアンメリー・フレンズ達が、一斉に襲い掛かってきた。
「これでトドメだぁーっ!」
次の瞬間、レモンが蛇腹剣に斬属性魔法と神罰を籠め、鎧無視貫通範囲攻撃を宿した衝撃波で、アンメリー・フレンズ達の生命力を吸収しつつ、騙し討ちをするようにして薙ぎ払った。
「グギャャャャャャャャャャャャ!」
その一撃を喰らったアンメリー・フレンズ達が次々と悲鳴を上げ、重なるありようにして倒れていった。
そして、猟兵達は度重なる衝撃で耐えきれなくなった塔から逃れるようにして、大急ぎで階段を駆け下りていくのであった。
成功
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