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迷宮災厄戦⑨〜 タイムイータークロノス(作者 風狼フー太
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「さて。此処に話しますは不思議な不思議な国での大戦争……うん。ここまで大げさに言う必要はないかー。ともあれついにアリスラビリンスでオブリビオン・フォーミュラの侵攻が始まったのよ」
 仰々しく両手を広げ語りを始めようとしていたシーネ・クガハラ(ただいまB級テンペストプレイヤー・f01094)は、両手を下すと今回の依頼についての話を始める。
「今回のボス敵は多数の猟書家とオウガ・オリジンっていう話なのだけど、この話は置いておこう。まずは道を切り開く話をしようじゃないか」
 今回シーネが予知した戦場は、時間凍結城という名前からしていかにもな城。無論、名前の通りこの城の中で流れる時間は凍結しており、猟兵やオブリビオン自身の動きや放った武器やユーベルコードなどの時間すら凍結させるのだという。
「完全に止まるってわけじゃないけど、大体速度が10分の1になると思って。後、思考速度だけはいつも通り考えられるみたい。そして此処にいる敵だけどだいぶ厄介というか、相性がいいというか……時間を操る類の敵なのよ」
 姿は自身の身長程もある大きなハサミを持った時計ウサギの様であると語るシーネ。時間の止まったこの城の中で、ある程度時間を操れる敵というのは確かに相性として最高であろう。
「戦い方のアドバイスについてだけど、時間を操っては来るけどどうせ時間の流れが10分の1になっていなくても相手は時間を操るって考えれば思考時間だけは通常である事はプラスに働くはず。先に戦略を練っておくのが重要なんじゃないかな。後は体の動きや喋る速度も遅くなるからそこら辺も注意して。詠唱だとか武術の類だとかは効果が薄くなるかも。……例えばだけど、何かしらの方法で相手の攻撃に対しての攻撃とかできたらいいんじゃないかなー。これくらいしか言えないけど、そこは皆の得意技を信じてるってことで!」
 何処か投げやりに、しかしながら明るい声で。彼らを信じているとばかりにシーネは猟兵達を送り出すのであった。


風狼フー太
 合計で10プレイをすると強制ターン終了&筋力を1増加……したりはしません。風狼フー太でございます。

 なんというか、かなり嚙み合わせが良い敵が出てきてしまったのでだいぶ難易度が高いかもしれませんがそこはまあ、皆様の機転で何とかしていただけると幸いです。
 プレイングボーナスとして思考時間を活かし戦略的に戦う事になります。なお、しゃべる速度も10分の1になっておりますので心の中の声であるとか、動きだけの描写が多くなると思います。

 では、皆様のプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『『時繋穴の番兎』クロノス』

POW ●時絶ち鋏~タイムストップ・シザー~
【切断した物の時間を停止させる『時絶ち鋏』】が命中した対象を切断する。
SPD ●時繋穴~タイムリープ・ホール~
【時間の流れが異なる『時繋穴』の出口 】を向けた対象に、【先制攻撃】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ ●時経ち鋏~タイムパス・シザー~
命中した【時間経過を操作する『時経ち鋏』 】の【取っ手に絡みついたリボン】が【対象に複雑に絡みつく形状】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


フロッシュ・フェローチェス
※アドリブOK
先に言っておく。
そも……速度差があるよ、アンタとアタシには。同じ遅さで動けるとは努々思わない事だね。

なんて言ったけど、例えそうだとしても……いつもより厳しい状況に変わりはない。なら速さに段階を付けて対抗だ。
素の速さでまず対処し、加速式の励起でギアを上げ、限界突破でより上昇……遅延してなお、早業に曇りを、見せる気は無い。
先制攻撃の経験や技術を応用し、野生の勘を複合して、斬透炉で敵の攻撃へ合わせて受け流す。
本命の一撃はまだ、まだ後だ。

UCにはこちらもギアを上げきっての、UCで対処だ。掠らせてもいい、激痛には耐性がある……ダッキングで上半身のみの残像を発生、カウンターの雷拳を叩き込む!


 目の前に出来た穴の様な何かに危険を感じたフロッシュ・フェローチェス(疾咬スピードホリック・f04767)が首を横に動かしたと同時に、元々顔があった場所へと巨大な鋏が相互の距離という空間を無視して貫いていた。
 すんでの所で躱したフロッシュがオブリビオンの方を見れば、両手で持った鋏をフロッシュの目の前に出来た穴と同じ様な空間へと突き刺していた。あの穴が入口となり、通した物を空間を無視して出口まで通すのだろう。
 事前に時間を操ることを知っており、なおかつフロッシュの野生の勘があってこそ初めて避ける事が出来た一撃。背中に流れる冷や汗すら遅く流れるこの場所で、フロッシュの思考だけはいつも通りの速度で駆け巡っていた。
(今のままだと敵の方が速い)
 此方の速度は通常の10分の1。対して相手は時間を操りこちらよりも早く動くことができる。その上で、空間を無視した攻撃もできる。
 それに対しこちらができる事など一つしかない。
(――ただ、速く)
 胸の前で両手の拳を握り、構えを取るフロッシュ。相手が自分より早く動くというのであれば、それよりも早く動けばいいと自らの肉体へと負荷をかけてゆく。
 敵を見据え、最短距離でただ足を前に。二倍の速さで動いた体は、鋏がかすった場所から血が噴き出ていた。
(もっとだ。もっと!)
 更に速く。骨が軋み、肉が悲鳴を上げ、小さな血管から噴き出る血をお構いなしに、通常の速さの何倍も速く動けばいいという理論でフロッシュの体は凍結した時間の中を鳥のように舞い踊る。そのフロッシュを迎撃するべく横へと薙いだ巨大な鋏の一撃を。
(遅ェ!)
 身体を沈めて懐へと潜り込む。今までのお返しとばかりに撃ち込んだ拳はオブリビオンの腹へと突き刺さり拳に纏った電撃がオブリビオンの体を貫いていた。
(口には出来ねぇけどよ)
 凍結した時の中をオブリビオンよりも早く泳いだ代償に全身から血を流すフロッシュは、それでも不敵に笑みを浮かべていた。
(アンタとアタシが、同じ遅さで動けるとは努々思わない事だね)
成功 🔵🔵🔴

堺・晃
時間遅延は確かに厄介ではありますが…
物は考えようですね

★紫鴉を空に放っておき
★ハンドガンの【援護射撃】で様子を見ましょう
行動の癖を読めれば連携は容易い
敵が好戦的なタイプならなお有り難いのですが

弾の予備は多量にありますから
距離を取りながら広範囲に射撃し続ける事で
時間が経つほど逃げ道を奪われ
敵の方から動くように仕向けましょう
鋏で仕掛けて来たら到達タイミングを予測し【指定UC】
五感の被害はあれど肉体が無事なら関係無い
痛みは耐えればいいだけですから
影を盾にする事で、敵の“リボンが抜けなくなる”性質を利用
【罠使い】を甘く見ましたね

背後から紫鴉の爪で奇襲
いかがですか?
【毒使い】の僕自ら調合した猛毒の味は


 手に持った拳銃のトリガーを引く度にいつもより長く響く火薬の破裂音。それに合わせて視認できる程スローモーションで螺旋を描く弾丸と、それよりも更にゆっくりと地面へと排莢される薬莢。
 まるで映画のワンシーンの様に堺・晃(元龍狼師団師団長・f10769)が手に持つハンドガンから放った弾丸はオブリビオンの操るリボンで全て上から叩き落とされていた。
(やはり時間遅延は厄介ですね)
 銃撃の強みの一つとして高速で対象へと一直線に向かうという物がある。普段であれば障害物に隠れやり過ごさなければならない様な物を視認できる程にまで速度を落とされてしまえば、時間を操るオブリビオンにとって対処する事はたやすい事。
 それでも晃は大量に用意した予備の弾丸を元手に、後ろへと距離を取りつつ弾丸を浴びせ続ける。その度に弾かれる弾丸とともに、オブリビオンと晃の距離は徐々に小さくなってゆく。
 そして当然、限界が来る。背中にゆっくりと、だが力強く当たった城の壁。それは最早、晃が後ろへと下がることができない合図に他ならない。追い詰めたとばかりに最後の仕上げとして先ほどまで銃弾を撃ち落としていたリボンを晃へと向けてゆっくりと伸ばすオブリビオン。
 当然、ゆっくりに見えるそれは速度が10分の1になっているだけで晃の体を貫くだけの力を秘めているはずだ。オブリビオンが弾丸を正面から止めようとせずに叩き落したのがその証だろう。
 だからこそ、だ。
(それを待っていたのですよ)
 晃の影から何かが立ち上がり、オブリビオンの放ったリボンがそれに突き刺さる。同時に突き刺さったリボンと同調する様に激痛が晃の体へと走り思わず体がくの字へと曲がる。
 感覚を共有する影を召喚するユーベルコードを晃が使い、あえて身代わりにすることで自身を貫こうとするリボンから激痛以外を守り切ったのだ。
 慌ててリボンウィキ抜こうとするオブリビオンであったが、既に影に絡みついているリボンを引き離すのは容易ではなく、更に影自体もリボンを離すまいと密度を上げてゆく。
 そして。その動揺を待っていたかのようにオブリビオンの背筋に鋭い痛みが走る。
(罠使いを甘く見ましたね)
 傷自体は大したものではない。だが、毒の爪を持つ晃の放った紫鴉に傷の深さは関係ない。めまいを感じているのかふらつき血を吐いたオブリビオンを見れば毒の効果は一目瞭然という物だ。
(いかがですか?毒使いの僕自ら調合した猛毒の味は)
 脂汗を流し、痛みに耐えながらも晃の顔は苦痛に歪むオブリビオンの顔を見て、サディスティックな笑みを造っていたのであった。
成功 🔵🔵🔴

ヘスティア・イクテュス
10分の1に時間系オブリビオン…
アベル…AIも流石に10分の1よね?ちょっと不利かしら?


状況が向こうも同じなら…ただの射撃じゃ躱されるか切り払われるか…
なら!向こうが避けきれない『弾幕』で圧倒するだけよ!

最初にマイクロミサイル、威力はそこそこだけど、弾速は遅い…
次いでフェアリーの弾速の早く威力の低いビーム
そしてわたしの手のミスティルテインの威力高めのビームの『範囲攻撃』を『一斉発射』!

外から内へ逃げ場の無くす包囲網、攻撃で相殺しようにも弾幕であれば対処しきらないはず…!


テラ・ウィンディア
…面白いな
この感覚…忘れないようにしたい
【戦闘知識】
ゆっくりと動く中
相手の動きと表情の変化
微細な変化も見逃さずその癖と傾向を冷徹に観察しどう動くかを把握

己の動きはそれに対してどこまで差があるかも分析

【属性攻撃】
炎を全身と剣太刀に

【二回攻撃・早業】で剣と太刀による迎撃を行い
その斬撃とその速さも把握
その動きと次にどう動く…どう動けるかを敵を観察しながら思考し

あえて何度も斬撃を無造作に振るい
避けられようと気にせずに
唯こちらも避けながら

あえて避け切れない隙を作りだし

今迄作った斬撃空間に誘い込めば

消えざる過去の痛み発動!
過去から再現される斬撃はこの場合はどうなるのだろうな?

(斬斬斬斬斬斬斬斬!!!


「…………お…………じょ…………さ…………」
 いつもヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)の隣に在り、彼女のサポートをしてきたサポートAI端末であるアベルの声はヘスティアの耳には届いていた。
 だが、その声はあまりに遅くとてもではないが聞き取れるような物ではない。思考速度自体は変わりないのかもしれないが、音声として発する際にどうしても時間の凍結の影響を受けているのだ。
(アベルには今回頼れそうにないわね)
 いつも隣にいる存在に頼れないというのは、何処か心に不安を抱かせる物。そんなヘスティアと対照的に、彼女の隣にいるテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)はこの状況を楽しんでいる様であった。
(面白いな)
 片手に小剣を持ち、もう片手に太刀を持ったウィンディアは時間の凍結という現象に慣れる為か、軽く武器を振るい具合を確かめる。
(余りに遅い。が、振るう感覚や籠る力はそのままか)
 軽く地面を切れば亀裂が入る。この速さでも当てればいつも通りの威力になるという事を確認したウィンディアは改めて敵を見据える。
 思考はいつものままなのに、踏み出す一歩ずつがどうしても遅いのがもどかしく感じるがそれは時間を操るという事を除けば相手も同じ事。ウィンディアを迎え撃たんと巨大な鋏を両手に持ったオブリビオンは力任せに鋏の刃を閉じるが、太刀を切り上げて鋏を払い懐へ。
 小剣を突き立てようと腹を狙うが、後ろに跳んで回避される。よほど虚を突かない限りこちらの攻撃が当たらないと確信したウィンディアであったが、武器を構え直すと臆する事なくオブリビオンとの距離を再び詰める。
 例え避けられてもいいとばかりに何度も武器を振るうウィンディア。その悉くが空を切り、オブリビオンの返す鋏もウィンディアに当たることはない。
 その均衡が崩れたのは、ウィンディアの太刀が鋏で大きく跳ね上げられたその時であった。
 この敵にして余りにも大きすぎる隙。当然見逃すはずもなく、追撃に掛かるオブリビオンに。
(そこは既に――俺が切ってるぜ)
 剣閃が一太刀オブリビオンの肩を裂く。過去の斬撃を呼び出すウィンディアのユーベルコードがついにオブリビオンを捉えたのだ。
(今がチャンスね!)
 ウィンディアの斬撃に足を止めている今ならば狙いも定めやすいと、弾速の遅いイクロミサイルを放つヘスティア。
 全弾発射を確認した後、亀の様に進むミサイルを避けてミサイルよりは弾速の速い球体状ドローン『フェアリー』からのビームを。そして、その二つの間を抜けるように可変型のビームライフル『ミスティルテイン』の射撃を拡散させて放つ。
 ミサイルにビームが追い付き、その二つに『ミスティルテイン』の射撃が追い付く。流れる時間の遅さを利用した精密な弾幕は、壁の様に過去からの一撃を避け続けるオブリビオンへとゆっくりと迫る。
 オブリビオンが気が付いたその時には、弾丸の壁は目の前にありウィンディアの斬撃によって切れたミサイルを始めに連鎖的に爆発が起こり始める。その爆炎の中へと『フェアリー』のビームと『ミスティルテイン』の射撃が突き進み、ウィンディアの剣閃が火花を切る。
(ただの射撃じゃ躱されるか切り払われるか。それなら向こうが避けきれない弾幕で圧倒するだけよ)
 ミサイルにビーム、爆炎と斬撃の多重奏は時間の流れが遅い故にいまだに爆発は終わらない。だが視界には捕らえられずとも、猟兵としての感覚がまだ戦いが終わってはいない事をつげていたのであった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴