迷宮災厄戦⑨〜永遠の刹那を超えて~(作者 きみはる
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「皆さん、ついに戦争が始まりまシタ」
 そうグリモアベースにて猟兵たちへと語り掛けるは、怪しげな笑みを浮かべた一人の男――毒嶋・蠅児(蠅の王・f27958)だ。
 蠅児によればついにアリスラビリンスにおけるオブリビオン・フォーミュラ――オウガ・オリジンとの闘い、迷宮災厄戦が始まったというのだ。
 今回の戦いは猟書家と名乗る第三勢力の存在もあり、一筋縄ではいかない戦いになりそうだ。

「どの戦場も厳しい戦いが予想されマス……そんな中で、皆さんには時間凍結城と呼ばれる氷の城へと向かってもらいたいのデス」
 そこは「時間」が「凍結」されているという時間凍結城。
 敵味方問わず時間の流れがゆっくりと進むその戦場では、ありとあらゆる行動が10分の1でしか行なうことが出来ないという。
 幸いなことに思考速度だけは通常通り――つまりは駆けだすその動きも、振るうその武器も、その全てがゆっくりと行なわれるその戦場では、敵の攻撃を見切ることは容易に行なわれるだろう。
 しかしその条件は敵にとっても同様。
 いかに相手の動きを読み、その十分に用意された思考時間を用いて戦略的に戦えた者にこそ、勝利が訪れるであろう。

「とてもではありませんガ、そんな状態では会話ができたものではありまセン……素早く効率的ニ、最善手を以って戦う必要があるでショウ……まぁ、動きは遅いのですけどネ」
 そう首を竦めた蠅児は、そのへらへらと浮かべ続けた笑みをしまうと、猟兵たちを送り出す。
 その隠された瞳の中に、確固たる意志を潜めながら。

「それでハ、いってらっしゃマセ」


きみはる
●ご挨拶
 お世話になります、きみはるです。
 戦争、気張って参りましょう。

●依頼について
 ゆっくりと時の流れる戦場、プレイングボーナスは下記内容となります。

 プレイングボーナス……思考時間を活かし、戦略的に戦う。

 会話はまともに出来る状態ではありません。
 間抜けな感じになってしまいますので、基本的には台詞は心の内の思考として記載させて頂きます。

●プレイングについて
 公開後、順次プレイング募集を開始させて頂きます。
 プレイングの締め切りはプレイングの集まりを見ながらMSページにてお知らせさせて頂きます。

 それでは、相手の動きを読みながらの戦略的なプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『懲罰の騎士』

POW ●汝は咎人、罪ありき
【血濡れた大剣】が命中した対象を切断する。
SPD ●汝は咎人、逃れることは叶わず
【拘束具】【拷問器具】【赤黒い焔】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ ●汝は咎人、同胞の叫びを聞け
【血濡れた大剣】を向けた対象に、【かつて処刑した者達の断末魔の叫び】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ジャン・ストレインです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ハルア・ガーラント
事前に[パンナ]を髪の間から呼び出し肩に留まらせておきます
パンナ、力を貸してね

【WIZ】
敵は大剣を使った攻撃がメインかな
お互い動きが遅いなら近接戦闘が苦手なわたしでも何とかなりそう!
[第六感]で攻撃タイミングを予測していきます

[咎人の鎖を念動力]で操り身体の前面に展開、[オーラを行き渡らせて防御]体勢
太刀筋を[視力]で捉え、盾状の鎖で斜め気味に受け威力減衰を狙います
合間に[銀曜銃から誘導弾]で鎧の継ぎ目を狙い攻撃

大剣をわたしに向ける動きと同時に[セイクリッドデバイス]を最大出力に
パンナ叫んで!
ありったけの大声で一緒に叫び断末魔を打ち消します

無効化した後はUC発動、敵が倒れるまで攻撃し続けます!



(パンナ、力を貸してね……)
 肩に留まる淡い桃色と純白の羽を備えたクルマサカオウム――パンナへと心中で声をかけながら、ハルア・ガーラント(歌う宵啼鳥・f23517)は戦場を舞う。
 本来であればその羽ばたきは一つ羽が動くたびに風をはらみ、ハルアのその身体を素早く前へと押し上げる。
 しかしそこは「時間」が「凍結」された恐るべき氷の城。
 まるでスローモーション映像のように、彼女の動きはゆっくりとしたものであった。

(お互い動きが遅いなら近接戦闘が苦手なわたしでも何とかなりそう!)
 しかしその戦場を支配する呪いは、決してハルアだけに課せられた枷では無い。
 彼女を迎え撃たんとするその漆黒の騎士もまた、その肩にかつぐ欠けた大剣をゆっくりと振るわざるを得ないのだ。
 であるならば、それは決して不利などと厭う必要は無い。むしろ接近戦における殴り合いを苦手とするハルアにとって、それは相手の動きを見切ることを助けてくれる支えとすらなり得るのだ。

(来たっ!)
 相手の一挙手一投足に五感を研ぎ澄ませるハルア。
 ゆっくりと振るわれ始めたその欠けた大剣の動きを察知すると、黄金に輝く咎人の鎖を展開する。太刀筋を見切るのは容易い――故にその一撃が強力であれど、その勢いを往なすことは可能なはずだ。
(しまっ……)
 だがその大剣が宙で止まると共に、ゆっくりと纏う負のオーラを直感敵に感じとったハルアは、眼前の黒騎士の次なる行動が単なる武技で無いことを察し、その美しき顔を歪める。

否――その思考に対し遅れる身体の反射的な行動は、完遂すること無く次なる行動を迎えるのだ。
動きに対し流れる洪水のように次々と進んでいく思考。
額に皺が寄り始めたその時には、既に彼女は次なる行動を開始していたのだから。

「ギャ―――――」
 黒騎士が放つは、その手に握る血濡れた体験がかつて処刑した者達の断末魔の叫び。その声を耳にする者全ての身を竦ませかねないその邪悪な不協和音は、しかし彼女の耳を侵すことは無かった。
「パ―――――」
 何故ならハルアの呼び声と共に、彼女の相棒たるパンナがその身に宿すメガリスの力と共に放たれた鳴き声が、邪悪な叫びをかき消すように響き渡るのだから。
 たとえ声が遅くとも問題は無い――心を通じ合わせたその賢い相棒は、ハルアの望むその瞬間に見事に合わせ、己が仕事を果たして見せる。

(その身を以て天獄の燈火となりなさい!)
 仄昏く光るがひらりひらりと宙を舞うと、まるで粉雪のごときゆるやかさで降り注ぐ。
 しかし時を共に輝きを増す鋭き刃は――黒き鎧を覆いつくさんと高密度に襲いかかるのであった。

 ゆっくりと、ゆっくりと……遅れてやってくるその音と共に。
成功 🔵🔵🔴

ラブリー・ラビットクロー
アドリブ共闘歓迎

セカイのピンチだ
らぶのセカイもピンチだけどアリスのセカイはもっとピンチ
どのセカイも大切なセカイ
だかららぶも立ち上がらなきゃ

このセカイは時間が止まってる?
モヒカン(ラブリーにとっての人型敵の呼称です)の動きがゆっくりだ…
でもだめ!
らぶもゆっくりになってる!
時間は止まってるけど急がなきゃ
どーしたらいーのん?

まずは敵の剣の対処なんな
敵に先制して近づく素早さ
バットで武器落としをする力
が必要なん
あぇ?
脳の思考はいつもどーり?
じゃあ脳の演算速度もいつもどーり?
でも時間はゆっくりだから
そっか
らぶは69×10秒間動く事が出来ればきっとなんとかできる筈なん
らぶだってきっと力になれるんだ!



(セカイのピンチだ)
 ビビットピンクの衣装を翻し、ラブリー・ラビットクロー(とオフライン非通信端末【ビッグマザー】・f26591)は戦場を駆ける。
(らぶのセカイもピンチだけどアリスのセカイはもっとピンチ……どのセカイも大切なセカイ。だかららぶも立ち上がらなきゃ)
 彼女が思いを馳せるのは己が出身世界たるアポカリプスヘル。
 過酷なあの世界もまた毎日がピンチ――だが今まさに滅びの危機を迎えているこの世界もまた、猟兵として救わねばならないのだとラブリーは決意を新たにする。

(モヒカンの動きがゆっくりだ……このセカイは時間が止まってる?)
 流れるような思考の末に、ふとラブリーは己が身体の動きが鈍いことに気付く。
 それは眼前のモヒカン――髪型の意味では無く、彼女にとっての人型オブリビオンの総称たるモヒカンもまた、彼女のように鈍い動きを見せるではないか。

(でもだめ! らぶもゆっくりになってる! 時間は止まってるけど急がなきゃ……どーしたらいーのん?)
 ラブリーは焦る。
 彼女の得意とするUC――アルジャーノンエフェクトは彼女の思考を増強すると共に全ての能力を強化する。
 だが同時に背反として、たった一分強の短時間の末に、彼女の意識を奪い去るのだ。
 このような動きの鈍さでは一分などあっと言う間、これでは何も出来ぬまま彼女はその身を危険にさらしてしまう。

(まずは敵の剣の対処なんなっ!……って、あぇ?)
 その身の速度すら従来の数倍に加速して尚、ゆっくりと感じるその戦い。
 必死に敵の攻撃をその手に握る金属バットで往なし、避けながらもふと思考に大きな違和感を覚える。
 一分など既に過ぎたその瞬間、しかし彼女の意識は朦朧とすることは無い。
 そう、この場は動きが遅くなるのでは無い――「時間」が「凍結」されているのだ。
 つまりはアルジャーノンエフェクトに与えられた制限時間もまた、同様に猶予があると考えるのが妥当であろう。

(脳の思考はいつもどーり? でも時間はゆっくりだから、そっか……なら、やれるはず!)
 鼓膜を劈くような狂声に視界を歪めながらも……その華奢な膝に震えを感じながらも、ラブリー・ラビットクローは青春を彩る勇者の剣を手に敵を打つ。
 青空の下、仲間達と白いボールを追ったあの日。
 喜び、挫折、友情、勝利。
 今眼前にあるのはあの時の白球では無いけれど……きっと今ならボール以外も打てる筈。

(らぶだってきっと力になれるんだ!)
 世界を救うのだと、己とてその一助に成れるのだと。
 そう心の声を高らかにあげ、きらりと光る金属バットを振り下ろすのであった。
成功 🔵🔵🔴

城島・侑士
アドリブ◎

思考はそのままなのに時間の進みはゆっくりか
攻撃を避けることは互いに容易ならばその裏をかかないと
ボウガンの矢は毒矢に変更し
少ない攻撃で継続ダメージを与えられるようにする

攻撃速度が遅いなら距離は取らずにある程度接近して戦う
接敵してすぐにUC発動

まともに効くとはあまり思っちゃいないが
これは目眩しや敵の注意を俺じゃなくUCへ向かわせるのが目的だ
奴の意識が蝙蝠の方へ向いたら
死角からボウガンを乱れ撃ち…ってわかっていたが遅ぇ!
こりゃ数発当たればラッキーってやつだな…
当たらなければ隙を見てもう一度トライ

断末魔の叫びは速度が遅いのなら回避できそうだが厳しそうなら
ヤンスマンを転用したオーラ防御でガード



(思考はそのままなのに時間の進みはゆっくりか……攻撃を避けることは互いに容易ならばその裏をかかないと)
 ゆっくりと前へと蹴り出される己が足の鈍さを見つめ、城島・侑士(怪談文士・f18993)は冷静に思考を走らせる。
 彼の手に握られるは弓床に黒瑪瑙、矢に天眼石があしらわれた宝石花の連弩――ユービック。
 愛用の弓に番えられた矢は毒を仕込まれたもの――この全てが遅く進む戦場では互いの動きを見切るのは容易。故に少しの傷が致命傷足り得るよう、予め仕込みを行なっていたのだ。

(攻撃速度が遅いなら、距離は取らずとも……)
 ゆっくりと振るわれる大剣の動きを見つめ、侑士はゆっくりと……だが確実に距離を詰める。
 近距離でも、遠距離でも戦い得るオールラウンダーである侑士。
 今現在握っている連弩は決して近距離武器とは言えないものの、しかしゆっくりと飛ぶ矢などそれこそ止まっているかのように避けることが可能。
 であれば見えていても避けられないような至近距離から放たねば、ダメージ足り得ないという判断なのだ。

(まともに効くとはあまり思っちゃいないが……)
 眼前へと振り下ろされる大剣の軌道を逸らすように、侑士が己が足元から呼び出すは無数の蝙蝠――黒騎士の視界を覆いつくすかのように纏わりつくその蝙蝠たちは、己が主人の為に時を稼ぐかのように、身を挺して壁となるのだ。

(……ってわかっていたが遅ぇ!)
 蝙蝠たちが作り出した死角から、侑士は連弩を放ち続ける。
 次々と飛び出す毒入りの矢は、しかし放った本人が驚愕を覚えるほどのゆっくりとしたもの。
 本来であればいかに動きが鈍くとも容易に反応可能なその攻撃――しかし視界そのものを遮られていた黒騎士は避けることは出来ない。
 黒騎士を覆う鋼の隙間へと、放たれた凶手のいくつかは滑り込んでいくではないか。

 たまらず放たれる断末魔の叫び。
 鼓膜を襲い、身を竦ませるであろう呪われたその叫びは、しかし彼の忠実な配下たちが己が主人へと届くことを許さない。
 黒騎士の視界を遮るように纏わりついていた蝙蝠たちの名はヤンスマン――紫煙から生まれたその蝙蝠たちは、身を挺し生み出した結界へと呪いを封じ込めるのだ。

 ばたり、ばたりと落ちていく黒い忠臣たち。
 紫煙へと還る使い魔たちを見つめながらも、彼らの犠牲を無駄にせぬよう、侑士は次なる一手へと駒を進める。

 ゆっくり、ゆっくりと進む盤上の戦いはまだまだ終わらないのだから。
成功 🔵🔵🔴

雪・兼光
皆の動きが遅い。
本当に思考だけの世界に今いるんだな。
ほんっと漫画みたいだ…。

血濡れた大剣は向けられたらダメージを確実に受けると思って良いな。
なんか拷問三点セット(【拘束具】【拷問器具】【赤黒い焔】)は制限時間みたいな感じだし…。
一番楽なのは大剣を確実に回避することか、これは見切りと第六感で対応しよう。拷問三点セットは第六感に頼るしかないな。…糖分取ってくるんだった。頭痛い。これも確実に避ける

あとはどっちが先に倒れるかのスピード勝負だな。
来な、ファンタジー処刑人
2回攻撃、部位破壊、暗殺のユーベルコードを叩きこんでやるぜぇ!



(皆の動きが遅い。本当に思考だけの世界に今いるんだな……)
 その鋭い眼光をわずかに細め、雪・兼光(ブラスターガンナー・f14765)は戦場をつぶさに観察する。
 戦場を一歩駆け出す右足も、愛用のブラスターを引き抜くその腕も、黒騎士へ視線を投げかけることすらも全て遅く感じる戦場。
(ほんっと漫画みたいだ……)
 「時間」を「凍結」するというこの氷の城の話を事前に聞いていた兼光も、正直半信半疑であったことは否めない。
 常識の外側を生きる猟兵である彼もまた、己が人生の中で生まれた常識に囚われていたのだと、そう感じるのだ。

(大剣を確実に回避しないと……)
 ゆっくりと振り下ろされるその大剣は、一見迫力に劣るもの。
 しかし兼光は理解している……それはあくまでこの時の流れの遅さ故の錯覚――もしもその鋼の塊を受けたならば、人間の身体など容易に切断されるのだと。
 その巨大な鉄塊の動きを注視しながらも、兼光はもう片手に纏わりつく暗き焔の勢いが煌々と猛る様子に気付く。
 ゆっくりと差し出された腕から放たれたものは、おどろおどろしい道具――拘束具に拷問器具、そしてそれらを覆いつくすかのように燃え上がる赤黒い焔だ。

(ちぃっ……)
 太刀筋と違い、放たれる炎は複雑な軌道を描く。
 速度が遅いとは言え見切るのは困難であり、兼光はもはや直感とも言うべき感覚に全身を委ね、飛び込むように全身を投げ出す。
 ゆっくりと落ちていく己の身体を必死に捻り、肌を焼かれるか否かの瀬戸際で攻撃を避ける。
 事が一瞬で過ぎ去るのであればそれは単なる博打――しかしゆっくりと自体を見守らざるを得ない己が脳が、全力で思考をかき回し迫り来る危険に対し警鐘を鳴らし続けるのを感じるのだ。

(糖分取ってくるんだった……頭痛い)
 時があるが故に目まぐるしく流れ続ける思考。
 もはやそれは戦い以上にかかる脳への負担を感じ、兼光はじわじわと突き刺すかのような鈍い痛みを側頭部に感じる。
 しかし戦場は待つことも、早く終わらせることもしてくれない。
 鈍い痛みに顔を顰めながらも、兼光は己が仕事を完遂すべく視線を向ける。

(来な、ファンタジー処刑人!)
 敵の攻撃を避け切ったならばあとはスピード勝負。
 ゆっくりと時が進むその凍てつく城であっても尚、その兼光は目にも止まらぬ速度でブラスターを放つのだ。

(叩きこんでやるぜぇ!)
 凍結された時すらも溶かすかのように、圧倒的な熱量を込めた光線が辺りを覆いつくした。
成功 🔵🔵🔴

テリブル・カトラリー
躯体の動きが遅い…まずはこれを考慮して動かねばな。
環境耐性、思考と体の動きのタイムラグを把握。

懲罰の騎士の剣の動き、軌道を見切り、
相手が此方の動きを把握してから動きだすまでのラグを視力で情報収集
2手、3手、4手、可能な限り相手が次に動く行動を戦闘知識から予測。

動きが遅い以上、取り回しの遅い武器では相手に先を読まれやすい
自動拳銃を選択、クイックドロウ等の早業を駆使し、
点による鎧無視攻撃を行う。

そして何より、見える、認識されるという事がそもそも思考する時間を与える。
『爆破工作』銃撃で相手の注意をひく間にステルス爆弾を操り、爆破。
相手の思考を乱し、銃撃を当てる隙を作る。



(躯体の動きが遅い……まずはこれを考慮して動かねばな)
 上がり切らないモーターの回転数に違和感を感じながら、テリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)は緻密な計算に補正を加える。
 流れる電流も、加わる電圧もまた通常通りだと自己診断用の内臓テスターは教えてくれる。
 しかしモーターの回転は、押し出されるべきアクチュエーターの動きは鈍い。
 これこそが、事前に聞いていた「時間」が「凍結」されたという現象なのだと、テリブルはそう理解する。
 銀河帝国には存在しなかった概念――だが、この世界には……否、己が世界以外の全ての世界には……己が常識の埒外の存在が、現象がいくらでも存在するのだと、テリブルはこれまでの猟兵経験から理解している。
 故に不合理を受け入れ、それすらも計算に入れてみせるのだ。

(環境耐性、思考と体の動きのタイムラグを把握)
 一歩、二歩、三歩とその氷のタイルを踏みしめた頃には、テリブルの演算機能はタイムラグを補正し切っていた。
 その常人離れした処理速度は、眼前の黒騎士の太刀筋を正確に算出する。
 しかし遅々として進まない時の流れから状況を判断し動きを変えることは敵もまた可能なこと。
 故にその太刀筋は身体を捻り躱さんとするテリブルの動きに合わせ、時と共に変化を見せる。
 しかし掌の返しから、肘の開きから……僅かなその動きから、二手、三手、四手先を読み解く彼女の演算機能は、黒騎士の全ての動きを読み切り、最低限の動きで攻撃を回避して見せるではないか。

(動きが遅い以上……取り回しの遅い武器では相手に先を読まれやすい)
 早業で撃ちだされるのは、自動拳銃から放たれた弾丸。
 鋼の鎧の隙間を狙い正確に打ち出されるその連撃は、しかしその弾丸の動きすら遅いが故に急所を貫くことは出来ない。
 鎧の隙間を貫かれることを避ける為に体勢を捻り、たたらを踏む黒騎士。
 しかしそれこそが彼女の狙い――剣戟と銃撃の果てに、黒騎士はテリブルが引き寄せんとしていた地点へと誘導されていたのだ。

(……爆破)
 黒騎士が足を踏み入れたのは、不可視の小型ロボ爆弾が敷き詰められた地雷原。
 ゆっくりとした動きに合わせるように、最善のタイミングでロボ爆弾が起動する。

 ゆっくりと広がる爆音と閃光が広がった後――辺りを爆煙が包み込んだ。
大成功 🔵🔵🔵

シキ・ジルモント
◆POW
考える時間はあるようだ
焦らず、じっくり観察させてもらおう

まずは、情報を探る
剣の攻撃を回避しつつ射線を通せる位置へ移動できるルートや、こちらの一撃を効果的に通す為の鎧に入った傷の位置
戦場と敵の情報を収集しながら敵の行動を待つ

相手が動いたら、敵に向かって走りつつ狼の姿に変身する
人から狼へ急に変われば目測を誤らせる事ができる、その僅かな誤差を回避に利用する
躱した勢いで探っておいたルートに沿って敵の死角へ回り込みたい

剣を躱したら反撃に移る
人の姿に戻ってすぐに銃を構え、先に確認した鎧の脆い部分に狙いを定める
無理にこちらへ向き直れば体勢を崩させる事も狙える
着込んだ鎧ごと、ユーベルコードで破壊したい



(考える時間はあるようだ……焦らず、じっくり観察させてもらおう)
 人狼として研ぎ澄まされた己が身体能力すら自在に動かぬ枷を感じ、しかしシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)は冷静に戦場を把握する。

 戦場では、焦った者から死んでいく。
 そのことをよく知るシキは、全ては情報からだと視野を広く観察するのだ。

 ゆっくりとこちらへ駆ける黒騎士の取り得る軌道やこちらから放ちうる射線。
 これまでの戦いで傷つけられたのであろう鎧の傷――携帯火器で致命傷を与え得る針を通すような隙間。
 そうした小さな情報の集合体が勝敗を左右することをよく知っているが故に、苛立ちすら感じかねないその遅々として進まない時の流れすら有効活用して見せるのだ。

(行くか……)
 欠けた大剣を手に動き出した黒騎士を視線に捕らえ、シキはその身を宙へと投げ出す。
 突然の行動に動きを止める黒騎士――ゆっくりと空中で身体を捻り、獣へと姿を変えていくその様子を理解するは、たとえそれがスローモーションのような動きであれど、否――それが一瞬の変化では無く、まるで何が起きているのか問われているかのようなゆっくりとした変化だからこそ、幾ばくかの時を必要とするのだ。

 それが四足を以て駆け出した狩人であると理解した頃には時既に遅し。
 機先を制された黒騎士は、こちらの背後をとろうと駆け出す狼に対し、不完全な体勢でその剣を振るわざるを得ないのだ。

 雑に振るわれる鉄の塊をくぐり抜けながら、シキは己が戦士としての姿を取り戻す。
 そうして至近距離で狙い撃つは、必殺の一撃――デストロイトリガー。
 本来であれば威力を優先するがあまり圧倒的な反動を有するその一撃は、次なる一手における大きな隙を有む。
 しかし避け切れぬほどの至近距離から放たれるのであれば、それは正しく必殺の一撃足り得るのだ。

(これなら、どうだ?)
 遅れて届く爆音と共に、その規格外の一撃は鎧ごと敵を打ち砕く。
 ゆっくりと飛び散る紅の飛沫を見つめながら、男は己が仕事の完遂を確信するのであった。
成功 🔵🔵🔴

石守・舞花
この状況では下手に高速移動UCなど使っても無駄そうですね
ならば素直に【ブラッドガイスト】でも使いましょうか

武器は包丁
幼い頃から薙刀に慣れ親しんでいるからこそ、この思考と動きのズレはマイナス要素になると感じます
小さい武器で飛び込むほうがベターでしょう

考える時間はたっぷり、仕掛けるタイミングは有限
ならば一番効果的にダメージを与えられる部分を見抜いて【部位破壊】の一刺しに賭けましょう
幸い、敵の鎧はところどころ割れ目があります
胴の割れ目を狙えば、内臓にダメージを与えられるでしょう
敵が大剣を上に振り上げ始めたタイミングで、姿勢を低くして懐に飛び込みます
攻撃を受けたら【激痛耐性】で耐えます



(この状況では下手に高速移動UCなど使っても無駄そうですね)
 冷静に戦場を見据えながら、石守・舞花(神石の巫女・f17791)は冷静に戦場を把握する。
 舞花の操るUCの中には高速移動を可能とするものや、空中移動を可能とするものも存在する。
 しかしこの「時間」が「凍結」された氷の城では、そうした戦法をとったとて、読み切られることは必須。
 であれば別の手段が適切だと、そう判断しながら舞花は武器を取り出すのだ。

(幼い頃から薙刀に慣れ親しんでいるからこそ、この思考と動きのズレはマイナス要素になると感じます……小さい武器で飛び込むほうがベターでしょう)
 舞花の手中で禍々しい姿へと変化しているのは、ブラッド・ガイストにより殺戮捕食態へと変化した包丁。
 本来であれば彼女の得意とする武器は薙刀――しかし得意とする武器だからこそ、鍛錬により磨き上げられた感覚と実際の時の流れとの誤差が、この思考と身体の動きの誤差による悪影響はより大きいものとなるのだ。

(考える時間はたっぷり、仕掛けるタイミングは有限、ならば……)
 舞花は脈打ち血を望む禍々しい包丁を手に、黒騎士へと接敵する。
 表情の読めぬ黒騎士ではあったが、その赤黒く光る瞳の動きから互いに動きを読み合っているのは承知の上。
 ならば加えれる攻撃はそう多くは無く……確実な痛撃を与える一手に集中すべきであろう。

(ならば一番効果的にダメージを与えられる部分を……)
 舞花が狙うは、度重なる味方の猟兵たちとの闘いによって鎧が破壊された部分。
 ゆっくりと、だが確実に広がり続ける血の池。
 失血死を狙うにはオブリビオンは強靭である上、この時の流れではどれだけ時間がかかるか分かったものでは無い。
 であれば彼女がすべきことは、その傷口をより広げることだ。

(一撃であれば……)
 その小さな体をさらに小さく丸め、舞花は身体ごとぶつかるように黒騎士への懐へ飛び込んでいく。
 同時に感じる肩へと広がる激痛は、超至近距離へと飛び込んだ故に打ち据えられた鍔によるもの。
 常人は耐え難いものであろうとも……だが歴戦の猟兵たる舞花は唇を噛みしめ勢いのまま手中の凶刃を黒騎士の傷口へとねじ込むのだ。

 己が傷に耐え、少女が乾坤一擲の一撃を加えた時――辺りに、亡者の雄叫びが木霊した。
成功 🔵🔵🔴

アリステル・ブルー
●POW/連携アドリブ歓迎おまかせします

思考速度はそのままってなかなか面白いね。
相手はなるほど鎧おばけ。
それならソードメイスを使うよ、知ってる?鈍器は正義なんだよ。
相手を良く見て情報収集してそれん元に行動を予想、第六感を交えれば攻撃も見切れるかな?
指定UCを無言で使用!
炎の延焼は他の猟兵の邪魔になるものだけ消して、敵の動き制限を加えるよ。それを利用してダッシュで一気に距離を詰める!
メイスで狙うのは関節!メイスの重さと加速を乗せて!潰せたら動きが阻害できるだろうね。
そのまま2回攻撃を利用して気絶狙いで頭部を殴るよ!

反撃は第六感と見切り、ダッシュを利用して回避を試みる、武器受けも利用できるかな。



(思考速度はそのままってなかなか面白いね)
 交互に入れ替わりながら戦い続ける仲間の猟兵たちを見つめ、アリステル・ブルー(人狼のクレリック・f27826)はその人好きがする微笑みを優雅に浮かべ、戦場を見つめる。
 「時間」が「凍結」され、全ての動きが遅くなるこの戦場では、誰もが通常通りの動きを見せることが出来ない。
 その上付け焼刃の連携に挑めばどこか綻びが出るの必須。
 故にアリステルを含めた猟兵たちは入れ替わり立ち代わり戦場へと舞い降り、驚異的な膂力で大剣を振るい続ける黒騎士を追い詰めているのだ。

(相手はなるほど鎧おばけか……)
 彼の眼前にそびえ立つは、度重なる戦闘により傷を負う黒騎士。
 そんな目の前の敵に対し、アリステルは己が武器の中からソードメイスを選択する。
 彼は信じる、鈍器こそ正義なのだと。
 薄布に身を包む敵も、鈍重な全身鎧に身を包む敵であっても、平等にダメージを与えることが可能な武器――それこそが鈍器。
 質量こそ威力であり、速度を以って必殺の一撃を生むのだ。

(っ……)
 アリステルが無言で撃ちだすは、自分の心の負の感情が具現化した闇の炎。
 燃えぬはずの氷のフロアへと延焼していく漆黒の炎は、ただでさえ鈍い敵の動きを制限していく。
 度重なる負傷により撤退すら視野に入れているのが、眼前の黒騎士の微妙な動きから見て止める。
 故に他の猟兵を傷つけぬよう緻密にコントロールされたその炎は、敵の逃走を許さぬよう、二人だけの闘技場を生み出すのだ。

(逃がさないっ!)
 ゆっくりと、だが確実にアリステルは彼我の距離を詰める。
 全力で振りかぶるソードメイスに対し、黒騎士は大剣で以って防御の構えを見せようとしていた。
 守るべきは度重なる戦いにより鎧が破壊され、負傷した部位――だがそうした動きを読み切ったアリステルが狙っていたのは、重厚な鎧が持つ急所の一つである……関節だ。

 ゆっくりと時が進む盤上の戦いは、動きを読み切った青年に軍配があがる。
 冷たき氷の城の中に、質量と質量がぶつかり合う轟音が木霊した。
成功 🔵🔵🔴

人与・弌夜
身体と思考が違う速度で動くなんて、なんとも気持ち悪いな……
動きを互いに見切れるなら千日手だけど
思考だけが平常な速度であるならちょうどいい


想像・暴雪結界
オウガへの憎悪、敵への殺意、それらをひたすらに巡らせて私は魔力を昂らせる
より深く、より激しく
そうして高めた魔力を凍気へと変え、触れるものを凍らせるほどに冷たくしよう
振るう刃が遅くなるならその分だけ、乗せる魔力が高まる
この刃が貴様らに触れれば終わりだ
切っ先だろうと鎧だろうと焔だろうと関係ない
全て、全て凍らせてやる

……罪なんて、言われるまでもなく重ねてきた
もう、どこにも帰れないほどに
だから私はこれからも罪を背負い続けよう
……そう在るべきなんだ



(身体と思考が違う速度で動くなんて、なんとも気持ち悪いな……)
 己が思考に対し遅れて動き出す身体の動きを感じ、その乖離にそこはかとない違和感と不快感を感じながら、人与・弌夜(√2・f19466)はその額に皺を寄せる。
(でも、動きを互いに見切れるなら千日手だけど……思考だけが平常な速度であるならちょうどいい)
 しかしその気持ち悪さが無ければ……思考すら動きを止めるのであれば、戦いはより悲惨なものとなろう。
 それを理解しているからこそ、弌夜はそれ以上の不満を吐露すること無く、戦場へと足を踏み入れるのだ。

(オウガへの憎悪、敵への殺意、それらをひたすらに巡らせて私は魔力を昂らせる)
 弌夜がその胸中に抱くは、アリス適合者として彼女が抱くオウガへの憎悪、殺人鬼として抱くオブリビオンたちへの殺意だ。
 彼女が用いるのは想像・暴雪結界(クリエイト・シールブリザード)――己が胸中で渦巻く負の感情を氷の魔力へと変換し、弌夜は己を凍気で覆う。

(より深く、より激しく)
 その魔力の奔流は彼女の怒りに合わせるように、その昂ぶりに呼応するかのように強まり続ける。
 燃え上がり続ける焔のように苛烈で、煮込まれた蟲毒のように歪な負の感情が、触れるもの全てを凍てつかせる刃と化す。

(切っ先だろうと鎧だろうと焔だろうと関係ない……全て、全て凍らせてやる)
 度重なる戦いにより最早満身創痍といった様子の黒騎士が振るう欠けた大剣を見つめ、底冷えする殺意を研ぎ澄ます。
 ゆっくりと振り下ろされる太刀筋を見極めることは容易――そして過ぎる時があればあるほど、弌夜は怒りを……憎悪を滾らせ、魔力を高め続けることが出来るのだ。

 潜り抜けた切っ先の先で、弌夜は氷の刃を黒き鋼鎧へとねじ込む。
 薄く鋭い氷はその鋼を貫くことは出来ない……だが、その代わりに全てを終わらせる。

(罪なんて、言われるまでもなく重ねてきた……もう、どこにも帰れないほどに)
 ピキピキと表面を凍らせ始める黒騎士を見つめ、弌夜は全てが終わったかのような冷たい視線を投げかける。
 生きる為に幾度となく凍てつかせてきたその両の手は、もはや寒さなど感じ無い。
 帰る場所などもう存在しない……だが、それでも、と彼女は想う。

(だから私はこれからも罪を背負い続けよう……そう在るべきなんだ)
 それでも、否、だからこそ少女は戦い続ける。
 成すべきことを、成す為に。

 打ち砕かれる氷像を見下ろし、誓うのであった。
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年08月03日
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