【Q】龍脈に封じられた『大罪』(作者 七転十五起
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 新世界カクリヨファンタズムで判明した新たな種族『竜神』の存在は、一部のグリモア猟兵達に“とある仮説”を唱えさせた。

「竜神達はかつてUDCアースの邪神を『邪神山脈」等の世界各地に封じた存在ならば、UDCアースの何処かに、その痕跡が残っているはずだ」

 そこで竜神達の話を元にUDCアースの調査を進めてみると、彼等が記憶する場所の殆どに『封印が存在しない』事が判明した。既に封印が解かれたのか、超自然的な何者かによって移動されたのか、原因は特定できずじまいであった。
 しかし、猟兵とUDC組織が根気強く調査を行った結果、これまで発見されていなかった『新たな封印』が発見された。それが『竜脈封印』……竜脈あるいはレイラインと呼ばれる“大地に流れるエネルギー”を利用した封印であった。

「今回の任務は、UDCアースの日本、群馬県西毛地域の多野郡に向かってもらうよっ! そこの集落で、竜脈封印の伝承について調査してねっ!」
 蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)は地図を広げ、群馬県の南西部山岳地帯の一区画を指し示した。
「UDCアースには竜神信仰はとうに失われているけども、この多野郡には龍神の滝っていう有名な景勝地があってねっ? どうやら、その上流に『龍脈封印』が隠されていることが予知で判明したよっ!」
 龍神の滝は、昔から大蛇が住むという伝承のある滝で、神流川支流の野栗沢川にかかる落差20m程の二段の滝。滝つぼ近くまで近寄って見ることもでき、夏場は滝つぼ下流で川遊びを楽しむ姿もある。
 だが、レモンの言うには、滝の更に上流の、更に山中に目的の場所があるらしい。
 そのため、探索は獣道を突き進むことになるだろう。
「だから、封印の場所の詳しい手掛かりを探るために、みんなには滝の近くに存在する山間の小さな集落で情報収集してほしいんだよっ!」
 そこはいわゆる限界集落という場所で、あまりの人口の少なさに、もはや地図にも記載されておらず、地元の住民も『そういえばそんな辺鄙な箇所があったな』という認識の場所らしい。
「打ち捨てられた石碑や、集落に伝わる伝承歌などの一部に、数万年前に施された筈の『竜脈封印』の知識が微かに伝わっているかもっ? もしも封印を見付けたら、すかさず眠っている邪神を撃破してきてねっ! そうしれば、星辰揃いしときに始まるという『大いなる戦い』において、有利になる事は間違いないはずっ! 頑張ってねっ!」
 手掛かりは少ないが、先手を打てるのは猟兵達の強みだ。
 猟兵達はレモンの頭上に浮かぶグリモアに導かれ、UDCアースの日本、群馬県多野郡の忘れられた小さな集落へ転送されてゆくのだった。


七転十五起
 儀式魔術【Q】により、UDCアースで新たな動きがありました。
 どうも、郷土愛溢れるMSこと、なぎてんはねおきです。

 再度、本シナリオの流れをおさらいしましょう。

 まず【第1章:冒険】では、竜脈封印の伝承を調査します。
 基本は山中の獣道を踏破して、痕跡を探すことになります。
 違和感を覚えたところを隈無く探せば、きっと光明が見えてくるはずです。
 勿論、転送先の集落で情報収集を行うことも可能です。
 集落は主に『神社』『廃校』『村役場』『居住区』に分かれており、プレイングではこの4つのうち1つないし2つを選択することをお勧めします。
(それ以上は描写量が極端に激減します)

 続く【第2章:集団戦】は、封印から溢れる魔力を啜るUDC怪物の巣窟での戦闘です。

 そして【第3章:ボス戦】と戦闘が続きます。
 ボス戦は、封印から目覚めたばかりの邪神と戦います。
 本来はとてつもなく強い邪神ですが、深き眠りより目覚めたばかりなので、通常のボス敵程度の強さしかありません。

 第2章、第3章の詳細は、章以降の際に新たな情報(ヒント)を加筆します。

 それでは、皆様の挑戦、お待ちしております!
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第1章 冒険 『竜脈封印の伝承』

POW巨石を動かしたり、沼の底に潜るなどして、竜神信仰の痕跡を探索する
SPD探索範囲内全域をくまなく歩いてまわるなど、足を使って竜神信仰の痕跡を探し出す
WIZ村に伝わる昔話や童歌の調査、村の古老との会話などから、竜神信仰の痕跡を探ります
👑7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


叢雲・凪
SPD
アドリブ・連携歓迎

竜神か… 帝竜戦役の時にこの手のヨウカイは相手にしたが…かなり厄介だった。あの規模の竜神が放たれたのであれば大惨事になるだろう。阻止せねば…

ボクは廃校を探ろう。
この手のヨウカイやオバケは民謡として歌い継がれている事が多い。廃校は老朽化が進んでいるはずだから「忍び足」「グラップル」を使い足を取られないように進もう。

図書室や資料室には何かしらの手がかりがあるかもしれない。(情報収集)


ん? 誰か来たか(ダッシュ+目立たないで潜む)

「どうも はじめまして。 ジンライ・フォックスです」(やって来た他の猟兵に逆さまの状態で奥ゆかしい「礼儀作法」挨拶 あからさまにニンジャなのだ)


大神・狼煙
グンマー、秘境、カルタ……うっ、頭が……


とりあえず廃校へ

地縛霊でも残ってれば話も聞けるし、場合によっては取り込んで一時的に利用できるかもしれない

まぁ、んなもん残ってたら確実にヤベー場所なんだけども

霊は理想として、本命は廃校の資料

紙の類はアテにならないが、学校には子ども達に地域伝承を残す為、出土物や歴史を纏めた年表が長期保存できる形で残されている

それができなきゃ、後世に伝わらない

という事は、たとえ廃校だろうと伝承や土地の成り立ち、それこそ忘れられかけている地域の歴史が残されている可能性は高い

子どもでも分かる……つまり、この地域に明るくない我々でも簡単に読み解ける形で

まぁ、掃除は必須だろうけど!


 UDCアース、日本国群馬県多野郡。
 景勝地である龍神の滝の更に上流、地図にも今は載っていない限界集落に猟兵達は転送されてきた。
「竜神か………。帝竜戦役の時にこの手のヨウカイは相手にしたが……かなり厄介だった」
 夏の日差しにも関わらず、赤黒いフード付きヒーローコスチュームを羽織った叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)は、黒いキツネお面を被ったまま独り言ちた。
「あの規模の竜神が放たれたのであれば大惨事になるだろう。阻止せねば……」
 実際、封印されているのは邪神であり、封印したのが竜神であるが。
 みなぎるユーベルコードの高まりを感じる叢雲は、早速、廃校へと向かっていった。
 
 一方、同じタイミングで廃校へ向かう猟兵がいた。
 此方は黒い肌かつ黒のスーツで身を固めた大神・狼煙(コーヒー味・f06108)だ。
 彼はこの地に降り立ってから、動悸と目眩に苛まれていた。
「グンマー、秘境、カルタ……うっ、頭が……」
 頭を抱えながら、自身の記憶の断片に砂嵐が発生……なんてこともなく、ただ彼の中に眠るトチギの血が疼いているだけである。
「というか本当に秘境ですね此処……。ひとまず廃校へ向かうとしましょうか」
 すくっと姿勢を正すと、先程までの様子が嘘みたいに足取り軽く目的地へ向かっていった。

 叢雲は先行して廃校の中を探索していた。
「この手のヨウカイやオバケは民謡として歌い継がれている事が多い。老朽化も進んでいる……床や壁が破損しないように注意しなければ」
 ニンジャの身のこなしは時に物理法則を無視する。
「雷は何者にも捕らえられない……。疾雷!」
 自身のミュータントパワーを呼び起こし、身体を黒雷へと変える叢雲。
 細い隙間を稲光となってすり抜け、大穴を軽々と渡ってゆく。
「む? ここは、図書館か」
 扉の鍵は開いている。叢雲はそっと中に入ってみた。
「奥には資料室もあるのか。ここならば情報が手に入るだろう」
 早速、郷土史関連の本を探す叢雲。
 だが、何者かが図書館へ近づいてくる足音が聞こえてきた。
「ん? 誰か来たか」
 咄嗟に通路を駆け出す叢雲は身を潜める。
 その直後、図書館に大神が入室してきた。
「扉が開いていますね? 同業者さんがもういるのでしょうか?」
 周囲を見渡す大神だが、視線の先に人影がいない。
「おかしいですね……他の猟兵の姿が見えない?」
 大神が首を傾げて振り返った、その視線の先。
「どうも……。はじめまして。ジンライ・フォックスです」
 黒雷の電磁力で天上に蝙蝠めいてぶら下がったまま奥ゆかしくオジギする、あからさまに赤黒いニンジャがそこにいた!
「アイエエエエエエッ!? ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」
 癖の強いエントリーに大神は腰を抜かした。
「……いや、猟兵にニンジャがいても、今日び驚くことはありませんでした」
 すんっと瞬時に冷静になった大神。
 猟兵の中にはワンコやニャンコもいるし、そもそも人の形を成していない存在すら罷り通る。歌うと生物を殺すアイドルなんてのもいるくらいだ。ニンジャくらいで卒倒しては猟兵なんて勤まらないのだ。
「えーと、こういう時は……どうも。大神 狼煙です。喫茶店店主です」
「大神さんですね。驚かせてしまった事は大変ウカツでした。申し訳ありません」
「いえいえ、それくらい癖が強くないと、猟兵の中で個性を主張できませんからねー」
「個性というか、ミュータントパワーなんだが……よっと」
 叢雲は身体を反転させて、両手を挙げたまま片足で着地した。
 まるで7つ玉を集めるZ戦士式着地だ!
「叢雲さん、二手に分かれて探しましょう。紙の類はアテにならないが、学校には子ども達に地域伝承を残す為、出土物や歴史を纏めた年表が長期保存できる形で残されているはずです。それができなきゃ、後世に伝わらないですし」
 大神は児童図書を入念に調べると告げた。
「児童図書? 一体何故?」
 叢雲の問いに大神はドヤッて答えた。
「たとえ廃校だろうと伝承や土地の成り立ち、それこそ忘れられかけている地域の歴史が残されている可能性は高い! 子どもでも分かる……つまり、この地域に明るくない我々でも簡単に読み解ける形で!」
「テンサイ! その発想はなかった……」
 叢雲は大神に児童図書の調査を任せ、自身は郷土資料を漁ることにした。
 すると、大神は一冊の絵本を発見し、叢雲も古い伝承を纏めた書籍を手にとって戻ってきた。
 そこには、共通する事柄が記されていた。

『龍神様は鬼を成敗して首を斬った』
『切り落とされた鬼の頭は苔生す岩となり、災いを呼んだ』
『龍神様は自らの命と引換えに岩の厄災を封じた』
『龍神様は巨大なクヌギの樹となり、呪われた岩とともに佇む』

「2つの資料の内容が合致している。間違いない。封印されていたのは鬼なのか」
「ええ。そしてどうやら、大きなクヌギの巨樹の近くの苔生す岩が封印のオブジェクトのようですね」
 叢雲と大神は確かな情報を得ることに成功した。
 だが……。
「ちょっと、此処を片付けないといけませんね!」
「何たる散乱ぶり……。手早く元に戻そう」
 この後、ニンジャと珈琲店店主が蔵書の整理を行った後、地図で封印の場所を探し始めたのだった。
 まだまだ他の猟兵達の情報とも照らし合わせなければ、完全な封印場所の特定に至らないだろう。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
今回の表出→第一人格『疾き者』 四人の中で唯一の忍者
一人称:私/私たち。のほほんで語尾が延びがち。

猟兵になってからUDCアースに住みはじめたんですけど、いろいろありますねー。

集落で情報集めましょうかー。
場所は【居住区】と【村役場】で。
本当は神社がいいんでしょうけれど、『私たち』悪霊ですからねー。

居住区では、高齢の方に聞き込みしましょうかー。
各地の伝承歌を集めて纏めようと思いましてー、と言い添えて。
あと、ついでに石碑みたいなの見たことありませんかー?とも聞きましょうかね。

村役場では、郷土史がないかどうかを確認しまして、あるならば遡って調べてみましょうかー。


 馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)は集落へ転送されると、目を閉じたまま感覚を研ぎ澄まして周囲の地形や建物を把握する。
「猟兵になってからUDCアースに住みはじめたんですけど、いろいろありますねー」
 彼等は多重人格者……に分類されるが、正体は4人分の魂がひとつの人間の肉体に融合した複合型悪霊なのだ。
 現在の人格は、忍者である第一人格『疾き者』。のほほんとした穏やかな物腰で集落を歩いてゆく。
「では、情報集めましょうかー。居住区と村役場へ参りましょうー」
 途中、神社を素通りしてゆく彼等。
「……本当は此処でも聞き込みをしたかったのですが、『私たち』悪霊ですからねー。境内に入ったら浄化されてしまうかもしれませんからねー」
 悪霊ゆえの懸念で足早に神社から遠ざかってゆく彼等であった。

 馬県等が居住区に到着すると、集落の高齢者達が集う井戸端会議を発見する。
 さすが田舎の寒村、車の往来など気にせず、誰もが道端に腰掛けて好き勝手に喋りまくっていた。
 多分、全員が認知症を患っているようで、誰も相手の話を聞いていないし、相手も同様であった。
 言葉のキャッチボールではなく、言葉のドッジボールが繰り広げられていた。
 そこへ彼等は声を掛けてみることにした。
「すいませんー。私、民俗学を研究している学者ですー。各地の伝承歌を集めて纏めようと思いましてー、此の地にも何か古い伝承歌なんてあったりしませんかー?」
 彼等の問いに、老人達は同時かついっぺんに言葉を返してきた。
「まーず珍しいね? 学者さんかい? 何もねぇんべ、ここ?」
「東京から来たんじゃろ? 東京には大学がたくさんあるからのう?」
「ここまで遠かったろう? 泊まってくんか?」
「握り飯、喰うかい? 自分で作ってきたけど年寄りだから全然腹空かねぇや」
 完全に自分の言いたいことをまくしたてる老人達に、彼等は困惑してしまう。
「えっとー、順番に話してもらってもいいですかー?」
 そして急に黙りこくる老人達。
 互いに遠慮しあってしまう田舎者の性であった。

 何度も話が脱線したものの、伝承歌の一部を教えてもらうことが来た。
『鬼の首斬った蛇様は 川を登ってドンブラコッコ』
『蛇様は鬼を岩に変え コリャ 自身は芽吹いて木になった』
 後に判明したことだが、図書館で調査した猟兵達との情報とも合致している。
「ありがとうございますー。蛇様が木になった近くに岩があるんですねー」
 老人達の話を適当に切り上げて退散する馬県等。
「村役場で、地図があったりしませんかねー?」
 その足で彼等は村役場へ向かった。

「郷土史と地図ですか。はい、資料室にあると思いますが……」
「本当ですかー? ちょっと、拝見させてもよろしいですかー?」
 物腰の柔らかい人格の応対に、役場の職員は快諾してくれた。
 資料室には埃の被った古い文献が書庫に収められていた。
 馬県等はそれらを紐解いてゆくと、ある内容に目が奪われた。
「鬼伝説? 大蛇様? なるほどー、ここはかつて、凶暴な鬼が此の地に巣食っていたのですねー?」
 よくある昔話の内容だ。
 悪い鬼が人々を苦しめていると、天から遣わされた蛇の神様が鬼を退治しに来たのだという。
 だが悪い鬼は何度斬られても蘇り、手を焼いた蛇の神様は霊力みなぎる湖畔に鬼を封じ、自身も眠りについたのだとか。
 恐らく、鬼は邪神を指し示し、蛇の神様は竜神族を指すのだろう。
「地図では湖なんて上流にありませんけどー。でもきっとー、封印の場所は川辺りにあると見て間違いないですねー」
 こうして、またひとつ猟兵達は有力情報を掴んだのだった。
成功 🔵🔵🔴

神代・凶津
ここが龍神の滝かあ。
中々に風流じゃねえか。観ているだけで涼しくなってくるな。
「・・・この上流に『龍脈封印』が在るんですね。」
おう、相棒。
其処にいる邪神をぶっ倒すのが今回の仕事って訳だぜ。
とはいえ、まずは封印の場所を見つけなくちゃ話にならねえな。

神社に情報収集に行くぜ。
神社なら封印やら邪神やらについて何らかの文献や伝承やらがあるかもしれねえしな。
神主がいるなら話を聞いてみるのもいいな。
第六感を研ぎ澄まして神社に隠された封印についての情報を発見なんて出来りゃ、なおいいんだが。

「・・・邪神が本格的に活動し始める前に止めないと。」
張り切っていくぜ、相棒ッ!


【技能・情報収集、第六感】
【アドリブ歓迎】


大町・詩乃
皆さんと力を合わせて邪神を倒すよう頑張ります!
(アドリブ・連携歓迎です)

まずは集落の神社で、神主さんや付近の村人さんにコミュ力発揮して、情報収集します。
お近づきのしるしに菓子折り(詩乃の神社近くの和菓子屋さんの名物お餅)を持参した上で聞きますよ。

神社の祭神や起源といった基本的な所は勿論ですが、詩乃は神社で暮らしているので、普通の神社と違う所も気にして探します。
鳥居とか石碑とか狛犬とかにも手掛かり有るかな?

手掛かりになりそうな知識を得たら、他の猟兵さんにもお知らせします。

その上で野栗沢川沿いの道を使って山中を進み、龍脈封印を探しますよ。
捜索時にはUCで烏や鹿の眷属神を召喚して手伝ってもらいます。


 その頃、巫女服の女性2人が村の神社へ来訪していた。
 ひとりは赤い鬼の面を装着した巫女服の少女、神代・桜。
 だが、彼女は猟兵である鬼の面(ヒーローマスク)の神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)の相棒なのだ。
「ここが問題の神社かぁ。そういやさっき、龍神の滝を見てきたぜ? 中々に風流じゃねえか。観ているだけで涼しくなってきたぜ」
「ここから一度、川を下って戻ってきたのですか? 大変でしたでしょう?」
 もうひとりの巫女服の少女……の姿をした植物の神こと大町・詩乃(春風駘蕩・f17458)は、目を丸くして驚いていた。
 すると凶津は誇らしげに種明かしをした。
「俺達はユーベルコードで飛べるからなッ? ちょっとカッ飛んで上空から見物させてもらったぜッ!」
「……観光に来たわけじゃないから」
 桜は冷静に、浮かれる凶津へ言い聞かせた。
「……この上流に『龍脈封印』が在るんですね」
「おう、相棒。其処にいる邪神をぶっ倒すのが今回の仕事って訳だぜ。とはいえ、まずは封印の場所を見つけなくちゃ話にならねえな」
「そのためにこの神社へ訪れたわけですからね。にしても、“おふたり”は仲がいいのですね?」
 穏やかに凶津と桜へ微笑む大町に、凶津は自慢げに、桜は気恥ずかしそうな態度をとっていた。

 凶津と桜、そして大町は神主と面会を果たした。
「これ、お近づきのしるしに。私の神社のご近所さんに、美味しい和菓子屋さんがあるんです。ここの名物のお餅は絶品なんです。是非、お召し上がり下さい」
「いやぁ、悪りぃんねぇ? カミさんと一緒に喰うんべ。ささ、どうぞ上がってきない」
 訛りの強い上州弁に戸惑いながらも、境内を散策させてもらう猟兵達。
 すると、大町は気になっていた箇所を神主に尋ねた。
「狛犬、じゃないんですね? これは……蛇?」
 とぐろを巻いた蛇の石像が、両脇で見つめ合うように配置されているのだ。
「龍神の滝は見に行ったんかい? 此処は昔から蛇の神様がお守りしている土地で、ここも蛇の神様を祀ってるからねぇ」
「なるほど、蛇の神様……」
 恐らく、龍神族のことだろう。
 龍神信仰は形を変え、蛇神信仰と移り変わったのだ。
「では、鳥居に巻き付く蔦のようなものも?」
「ああ、蛇、蛇。あれも蛇だんべ」
 どうやらこの集落は蛇神と深い関わりがあったようだ。

 凶津と桜は、文献を漁らせてもらっていた。
 すると、古文書の中から木箱が発見された。
「なぁ相棒? これ、開けてみようぜ?」
「……勝手に触らないほうが」
「いいじゃねぇかッ! ほら、身体貸してくれよ?」
 凶津は桜の身体の主導権を握ると、木箱をそっと開けてみた。
 中には、古びた日本刀が収められていた。
「……おいおい、これ、アタリじゃねぇか?」
「……私でも感じる。凄い、霊力……!」
 圧倒的な覇気に包まれた日本刀の鞘に手を掛け、2人は刀身を拝んだ。
 その刃は古物とは思えないほどに美しく、手に持つ桜の手が震えるほど感銘を受けていた。
「……きれい」
「あ、ああ。この世のモノとは思えないくれぇの業物だな? って、相棒?」
 凶津は桜の異変にいち早く気が付いた。
「……邪神が本格的に活動し始める前に止めないと。見える……大きな木の横にある、苔生す大岩……三段重ねの、大岩が……」
「相棒ッ? おいしっかりしろッ! ちィッ! やべぇぞ、この刀ッ!」
 すぐさま桜の身体を使って納刀した凶津。
 桜はしばし放心状態のままゆえ、凶津が身体を操作することに。
「どうかされましたか?」
 異変に気が付いた大町が駆け寄ってきた。
 凶津は今起きた異変を伝えると、同伴していた神主が目を剥いて驚いていた。
「きっと、蛇の神様のお導きだんべ! その刀は、十数年前に大きなクヌギの幹に鞘ごと刺さっていたのを、私の父が抜いて持ち帰ってきたやつで……」
「「それ、何処から!?」」
 凶津と大町は思わぬところから、封印の場所を特定することが出来た!
「急ぎましょう! 案内は私の使いにさせます! アシカビヒメの名によって召喚す、我が元に来りて命を受けよ!」
 大町のユーベルコードで召喚した烏や鹿の眷属神を先導させながら、すぐに問題の場所へ出発する2人であった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【SPD】

「あらたな封印か…おそらくそこにも封印された邪神やその眷属たちがいそうだし、見つけたら倒さないとね!」

集落で集めた情報をもとに、ホムラと一緒に歩いて捜索
伝承とかにヒントが隠されている可能性もあるのでそれに注意して痕跡を探しにいく
怪しいものや障害物などは【怪力】で排除しておく


 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)は問題の集落へ転送されると、相棒の白銀槍竜のホムラと共に居住区での聞き込みを開始した。
「新たな封印か……おそらくそこにも封印された邪神やその眷属たちがいそうだし、見つけたら倒さないとね」
 これからの激戦の気配を察知しつつ、龍ヶ崎は畑仕事をしている老婆へ声を掛けた。
「こんにちは! お婆さん、1人で此の広い畑で作業しているの?」
「おんや、まーずこんな何もないとこによう来たんねぇ?」
 老婆は曲がった腰に手を当てながら龍ヶ崎へ顔を上げた。
 龍ヶ崎は『民話や伝承のたぐいを専攻している大学生』という体で話を進めてゆき、老婆から話を聞き出そうとした。
「……ってことで、この村の古い民話や伝承ってないかな?」
「だったら、この村の至るところにある道祖神様を見て廻んな? ほれ、そこにもあるんべ? この村を治めてらっしゃた蛇神様が彫られてるの見えるん?」
 老婆の視線の先にあったのは、かなり風化が進んでいる細長い岩が佇んでいた。
 龍ヶ崎が目を凝らすと、たしかに、二足歩行の蛇が彫られていた。
 石碑の裏側には、漢文で詩が刻まれていた。
「えーっと、漢文ってどう読むんだっけ? うーん……」
 悪戦苦闘しつつも、なんとか読み解いてゆく。
 どうやら、龍神が悪鬼を此処で斬り殺したが蘇ったので、土地を清めるためにこの石碑を建てたらしい。
 老婆にお礼を言った龍ヶ崎は、村中の道祖神を探索し始めた。
 中には風化が進んで読み解く事ができなかったが、情報を集めてゆくと、ひとつの推測に辿り着いた。
「川を登った先、2つの支流が合流している地点を左に沿って進んだ森の奥、に何かがあるのかな?」
 早速、龍ヶ崎は山中を捜索すべく川を遡り始めた。

 川辺りは崖になっており、獣道を突き進むほかない。
「ホムラ、ちょっと手伝って!」
 時には自然に張り巡らされた木々や草の幹や根が行く手を阻む。
 そのたびに龍ヶ崎は、ホムラの力を借りて文字通り道を切り開いてゆく。
「後から来た猟兵が辿りやすくなるといいかな? あ、あれが2つの支流の合流地点?」
 浅い川を横断して左の支流へ突き進む。
 すると、妙に胸騒ぎがする気配が、一方向から漂ってくるではないか。
「なんだろう、この嫌な感じ……? 行ってみようか、ホムラ?」
 鬱蒼と生い茂った森を掻き分けながら、龍ヶ崎は謎の気配を己の勘頼りに探っていくのだった。
成功 🔵🔵🔴

アハト・アリスズナンバー
……ここがUDCアース。緑が多くあり、滅ぶ前のアポカリプスヘルを彷彿とさせます。そして龍神信仰ですか。知り合いにも幽世の龍神はいますが、邪神のようですので違うみたいですね。

私は調べる場所が多そうな『神社』『廃校』をくまなく調べましょう。
UCを使い、数を増やして【暗視】【情報収集】【第六感】を全員駆使して
みましょう。また、ドローンも出して違和感がありそうな場所も【撮影】しておきます。

邪神が何故、龍神と間違えられたのか……龍脈というのも、かなり強い力を持っているとデータベースにありましたね。
邪神が封印された力が詰まってるのでしょうか?


稲宮・桐葉
かつて竜神達が封印した邪神ども…
そのようなモノを世に解き放つわけにはいかぬな!

『神社』にて、神主から縁起など聞かせてもらうと共に、過去の出来事や、伝説、言い伝えを記したような古い書物を読ませてもらうのじゃ
近隣の古地図などもないかのう?
『村役場』にて、地域の世俗、伝承歌、山中の遺物の情報など調べるぞ。
情報を整理し、古地図と最新の地図とを照らし合わせ、場所の目星を付けるのじゃ
祠、石碑、石塔、石仏、遺構、信仰の対象となりうる古木などをな

後は現場へ赴き、目星の場所を回って虱潰しに調べるのじゃ!
遺物に遺された文字と、遺物の配置自体にも意味があるかもしれぬ
大物の封印じゃ、何かしら力の残滓があるやもしれぬな


 アハト・アリスズナンバー(アリスズナンバー8号・f28285)にとって、今回の任務が初めてのUDCアース来訪である。
 周囲が緑で覆われた世界に、アハトは自分の故郷の現状と比較して唖然としてしまった。
「……ここがUDCアース。緑が多くあり、滅ぶ前のアポカリプスヘルを彷彿とさせます。そして龍神信仰ですか。知り合いにも幽世の龍神はいますが、邪神のようですので違うみたいですね」
 アハトは現在、神社で蔵書を調査している真っ最中だ。
 同じく神社で共に作業にあたっているのは、巫女服姿の稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)だ。
「かつて竜神達が封印した邪神ども……。そのようなモノを世に解き放つわけにはいかぬな! アハト殿、何か見付かったかのう?」
「蛇の神様の鬼退治の話ですね。この集落から川を遡った更に奥地、巨大なクヌギという植物の樹の傍らに巨岩があるようですね」
 古文書の頁をめくりながら、アハトは内容を読み進めていく。
 と、ここで、奥から姿形まるで同じのアハト達がぞろぞろとやってきたではないか! それらは瞳に数字が刻印されており、本来は戦闘用に調節された別個体の自分である。ユーベルコード『サモン・アリスズナンバー』……彼女は故郷の工場で待機している80名のアハトたちを借り出し、手分けして情報をかき集めていたのだ。
『廃校での情報収集、完了しました』
『やはり蛇神による鬼退治が、この案件を紐解く鍵になりそうです』
『既に先行していた猟兵達とも情報を共有することにも成功しました』
 人海戦術が功を奏し、今まで他の猟兵達が調べた情報の殆どが、アハトと稲宮の元へ集まった。
「ふむ、既に此処を発った者らもおるようじゃな? どれ、そこのアハトらよ、神主をここへ連れて参るのじゃ」
『了解いたしました。稲宮さん』
 アハト達は瞬時に合体して1人の姿へ早変わり。瞳の刻印が『80』まで増えている。
 分身アハトは音もなくその場から立ち去ると、数分後には神主をお姫様抱っこのまま、稲宮の元まで運んできた。
 神主さんは何が起きたのか訳も分からず抱えられてきたのだろう、呆けたまま口をあんぐり開けて固まっていた。
「連れて参れとは言ったが、そう来たか……!」
 ちょっと笑いをこらえる稲宮。
 本体のアハトも不意打ちで口元を抑えてプルプル震えている。
「す、すみません……戦闘用に調整しているせいか、少し行動がズレているようです……」
「よ、よい……。役目はしっかり果たしたのじゃからな? プッ……!」
「あ、私も、無理です。ふふ……っ!」
 2人同時に腹を抱えて笑ってしまった。

 神主の話によれば。
 先達の猟兵達が、勝手に保管された日本刀に触れた途端、何かに導かれたというので稲宮も触れてみる。
 すると、頭の中に森の中の光景が浮かび上がってきた。
「ふむ、算段重ねの、苔生す巨岩じゃな。妖刀の類のようじゃが、この程度の妖気、わらわには玩具同然よの。神主よ、古地図はあるかのう?」
 貸し出しはできないが、見せるだけならと神主は蔵の奥から古地図を取り出した。
 そして神主の話を合わせて大体の場所に当たりをつける稲宮。
「アハト殿よ、わらわはしばし役所へ赴く。地図を借り受け、この古地図と照らし合わせれば、より正確な位置情報がつかめるはずじゃな?」
「ええ、お願い致します。私もその刀に触れても……」
「止せ! 妖力に耐性のないものが迂闊に触れるでない!」
 強い剣幕で制止されたアハトは、件の日本刀から数歩後ろに退いたのだった。

 そして、いよいよ山中捜索を開始する2人。
 役所から地図のコピーを貰い受けた稲宮は、迷うことなく山中を分け入ってゆく。
「村に点在しておった道祖神の配置は、この周囲の山々の山頂と重なり合う。それらを点と線で結んでゆけば……」
 とある一点で線が集中して交錯しているではないか!
「ここじゃな? アハト殿、上空からは何か見えるかのう?」
「はい、クヌギの大樹とやらがよく目立ちます。森の中では気付けませんが、頭一つ飛び抜けてそびえ立ってますね」
 アハトは上空にドローンを放って、自身の目の役割を果たしていた。
 森の中では木の高さは実感しにくいため、これはかなり有効な手段である。
「しかし、邪神が何故、龍神と間違えられたのか……? 龍脈というのも、かなり強い力を持っているとデータベースにありましたね。邪神が封印された力が詰まってるのでしょうか?」
「待て? 竜神は邪神ではないぞ? それに龍脈とは大地に流れる霊的磁場の通り道じゃよ。決して邪神の力の吹き溜まりではないのでな?」
 稲宮の訂正に、アハトは己の脳内のデータを世界を跨いでクラウドサーバーにアップロード。
「アリスコード送信。以後、龍脈に関する情報を全個体にアップデートさせます」
「うむ、分かればいいのじゃ……って、なんじゃ? あれは?」
 稲宮の目の前に、うごめく何かが横切った。
「あれは、動物ではないですね?」
「ううむ、予想はしておったが……嫌な予感しかしないのじゃよ……」
 2人は足音を立てないように、警戒しながら先を急ぐことにした……。
 果たして、猟兵達を待ち受けている存在とは、一体?
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第2章 集団戦 『暗闇の追跡者』

POW ●燃エ広ガル狂気
【崩れた輪郭から溢れ出る闇】が命中した対象を燃やす。放たれた【狂気を齎す漆黒の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD ●膨レ上ガル呪詛
【膨張しながら不定形に拡がり続ける闇】に変形し、自身の【輪郭や自己同一性】を代償に、自身の【攻撃範囲】と、技能【精神攻撃】【呪詛】を強化する。
WIZ ●揺レ浮カブ恐怖
レベル分の1秒で【対象の背後に出現し、対象を絞め殺す腕】を発射できる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ……『それ』は輪郭を持たない。
 何故なら『それ』は闇だ。
 目の前に広がる真っ黒な闇だ。

 ……『それ』は気が付けば傍らに存在する。
 何故なら『それ』は闇だ。
 森の中に入った存在を飲み込むように縋る暗闇だ。

 ……『それ』は突然、牙を向ける。
 何故なら『それ』はオブリビオンだ。
 人間の負の感情から滲み出た影が怪物となり、猟兵達の首元を締めようと伸ばす!

 猟兵達はその事実に気が付くも、時既に遅し。
 この暗闇は陽光が届かないからではない。
『暗闇の追跡者』と呼称されるUDCの群れに取り囲まれているから、目の前が真っ暗なのだと。燃え広がる狂気と膨れ上がる呪詛、そして底知れぬ恐怖が揺れ浮かぶ。
 これだけのUDCが誘き寄せられているのは異常すぎた。
 いままでよく人類に被害が出なかったことが、奇跡に等しい。
 よもや、龍脈に封印された邪神の封印が解けかかっているのでは?
 このUDC大量発生の原因は、封印から漏れ出した邪神のパワーの一端なのでは?
 様々な憶測が飛び交うが、今は目の前のUDCの群れを駆逐することが優先だ。
 集落へ被害が出る前に、道を切り開いてゆく意味でも『暗闇の追跡者』の群れを殲滅しなければならないのだ……!
叢雲・凪
「どうも ダークサイド・アノヨ・オバケさん ジンライ・フォックスです」(暗視+地形の利用+ダッシュを用いた高速【後ずさり】で追跡されながらも 暗闇の追跡者に奥ゆかしい挨拶 【礼儀作法】)

この一見バカげた動作には「必ず相手と向き合って挨拶をする」という日本の心がある。それに…

「まぁ そう来るだろうね…」(カウンター+見切りで背後から出現した腕に手刀を叩き込む)

「見たところ お前たちは影の類か…ならば光が苦手だろう…」(黒雷神を発動。全身が黒雷に覆われ内部に蓄えられてたエネルギーを全開放する。ここからは時間との勝負だ ダッシュ+残像+リミッター解除+属性攻撃を用いたジンライ・カラテで数を減らそう)


馬県・義透
引き続き『疾き者』

…狂気も呪詛も恐怖も、『私たち』悪霊には身近で心地よきもの(ぼそっ)

さて、困りましたねー。『私たち』、わりと全員が一対一が得意でしてー。この相手だと、普通の矢も心許ないですしねー。
仕方ないですねー、虎にでもなりましょうかー。翼の生えた虎ですよ。
(ここから口調『複合型悪霊』へ)
オブリビオン相手に加減など要らぬ。
邪魔であり、さらに人への害となるならば、この雷にて打ち砕こう。
相手の炎は見切り、万一受けたとしても狂気・激痛耐性で耐える。
私たちは悪霊。人を守る悪霊である。

※他の三人(全員武士)のなかでは、『疾き者。あいつが一番怖い』と評判である。


 猟兵たちの行く手を、陽炎のようにゆらゆらと立ち塞がる『暗闇の追跡者』の群れ。
 叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)は決断的に胸元で合掌すると、直角にオジギをしてみせた。
「どうも、ダークサイド・アノヨ・オバケさん。ジンライ・フォックスです」
 オジギをした叢雲は、まるで氷上を滑るがごとく後ろへ高速滑走!
 ワッザ?
 猟兵でない者からしたら、叢雲の行動は奇異に映るだろう。
 だが、よく目を凝らしてみてほしい。
 叢雲の頭上には空を切るUDC怪物の腕が、前方からはその崩れた輪郭から溢れ出る『狂気を齎す漆黒の炎』が押し寄せてくるのを、ご覧いただけるはずだ。
「なるほどですねー。面と向かって挨拶をするという奥ゆかしさと、瞬時に敵の攻撃を回避する行動を両立させたわけですかー」
 妙に納得するのは馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)である。今、表に出ている人格は『疾き者』と呼ばれる忍者の悪霊であり、叢雲の行動の合理性を瞬時に見抜いた忍者センスを有していた。
 回避に成功した叢雲は起き上がり際に身体を反転させ、自身の利き手にミュータントパワー【黒雷】を宿らせたまま逆袈裟に振り上げる!
「まぁ、そう来るだろうね……イヤーッ!」
 電気メスめいた切れ味を誇る手刀の一閃は、影のUDC怪物を真っ二つに斬り伏せて消滅させていった。
 ワオ、ゼン……! なんたる見事なジンライ・カラテ!
 一方、馬県らは影のUDC怪物たちと間合いを保ちながら、ジリジリと周囲を見渡していた。
「さて、困りましたねー。『私たち』、わりと全員が一対一が得意でしてー。この相手だと、普通の矢も心許ないですしねー」
 叢雲の手刀の一閃を目の当たりにした馬県らは、通常の物理攻撃では効果が薄いと瞬時に決断。
 この決断の素早さは忍者の思考回路が為せる業だ。
「仕方ないですねー、虎にでもなりましょうかー。翼の生えた虎ですよ。窮奇っていうんですけど」
 次の瞬間、馬県らの肉体が、みるみるうちに人から霊獣の姿へ変貌を遂げてゆく。
 窮奇(きゅうき)――悪なるものを食い殺すとされる風を纏った霊獣。
「我ら4人の怒りを! オブリビオン相手に加減など要らぬ。我らの邪魔立てをし、さらに人への害となるならば、この雷にて打ち砕こう!」
 四脚で大地を踏みしめたまま、全身からまばゆい来校を迸らせる窮奇。
 これぞ4人の悪霊が融合した馬県らのユーベルコードがひとつ、『それは雷のように(ウゴクコトライテイノゴトク)』である!
 偶然にも、雷を扱う忍者が2人揃ったこの戦場、互いに連携を乞うのは自然の流れであった。
「どうも、ジンライ・フォックスです。窮奇さん、此処はひとつ、オバケを互いのカラテでオタッシャさせましょう。敵は見た目通り影の類……ならば光が苦手のはずです」
「我ら、馬県・義透と名乗る4人の複合型悪霊。そのひとつの『疾き者』である。良かろう、ジンライ・フォックスと名乗りし小娘よ。精々、我らの足手まといになるなよ?」
「心配御無用です。ジンライ・カラテはこんなサンシタに遅れを取りませんから」
 断言した叢雲の全身に黒雷が漲る!
「解き放つ……解放:黒雷神(クロイカヅチノカミ)……!! イィヤアァーッ!!」
 裂帛のカラテシャウトと共に最大出力の黒雷が森の中で迸れば、叢雲の身体の内部に蓄えられてたミュータント・エネルギーを全開放、マッハ7.6の超高速で影の怪物たちを蹴散らしてゆく!
(ここからは時間との勝負だ……ボクの体力が尽きる前に、このオバケたちを倒さなきゃ……!)
 吹き付けられる闇の炎など、音速を超えた黒雷纏うカラテの前では掻き消されてしまう!
「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
 カラテシャウトが山中に木霊するたびに、影の怪物たちが無慈悲に爆散していった。
 窮奇もまた、狂気を煽る炎を浴びても涼しい顔をしていた。
「見切るまでもない。この程度の狂気も、呪詛も、恐怖も、『私たち』悪霊には身近で心地よきもの。この身体には温すぎる……!」
 前足を振るえば、その爪が稲妻となって影の怪物を切り裂き、その咆哮は豪雷となって周囲の怪物たちを瞬時に消し飛ばしていった。
「私たちは悪霊。人を守る悪霊である。行く手を阻むオブリビオンは容赦せぬ!」
 実は、4人の悪霊のうち、唯一の忍者である『疾き者』は『あいつが一番怖い』と他3人の武士たちの間で評判なんだとか……。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

神代・凶津
おうおう、とんだお出迎えだな。
俺達はこの手の奴には慣れてるが、慣れてない奴じゃ狂気に飲まれかねないぜ。
どうやら件の封印もあまり持ちそうにないらしい。
「・・・一刻の猶予もありません。」
おうよ、相棒。手早く片付けるぞッ!

闇には光だ。雷神霊装でいくぜ、相棒ッ!
「・・・転身ッ!」

高速移動で森の中を縦横無尽に駆け巡るぜ。
これなら背後を取られようが振り切れる。
まあ、相棒の巫女服には呪詛や狂気に対する耐性があるからある程度は攻撃を食らっても問題ないがな。

敵には妖刀に纏わせた破魔の雷撃の一閃を浴びせてやるぜッ!
雷の光に飲まれて消し飛びなッ!


【技能・狂気耐性、呪詛耐性、破魔】
【アドリブ歓迎】


大町・詩乃
アドリブ・連携歓迎

ここまでUDCが集うなんて邪神復活の余波でしょうか。
(集落であった神主さんや村人さん達の顔を脳裏に浮かべ)彼らが集落を襲う事だけは絶対に阻止しないと。
ここで討ちます!

相手の数が多いので、UCによる輝く光を身に纏って防御力強化。
【オーラ防御】を籠めた天耀鏡による【盾受け】、【狂気耐性・呪詛耐性】と併せて相手の攻撃を跳ね返します。

囲まれる前に【水の属性攻撃・全力魔法・浄化・破魔・高速詠唱・範囲攻撃】による清らかな水の奔流によって、相手を纏めて【吹き飛ばし】てダメージを与えつつ、浄化消滅を図ります。

近接戦闘時には【光の属性攻撃】を籠めた煌月による【なぎ払い】で倒していきますよ。


大神・狼煙
既に敵の懐にいるとか、まるで性格の悪い確ロみたいですね……

敵が広がり始めた所で、棺桶の中にシューッ!

自己同一性を失うということは自我を失うに等しい

つまり、敵に『回避する』と考える事すら起こり得なくなる

まぁ、闇を蹴り飛ばすってどういう事やねんって話ではありますが、実体がないのなら、吹き飛ぼうが飛ばまいが、この空間そのものが敵になるからそれは命中した事になる

何故?UCだから細かい事考え始めるとキリないよ?

更に、輪郭と自己を失っているのなら、この敵は集団でありながら一体の敵として扱われる為、敵全てにUC封じが付与される

これが通らないなら、敵のUCが成立しなくなるから突破のチャンスだヒャッハー!!


稲宮・桐葉
※連携アドリブ歓迎

人影…?
もとい、闇じゃな
これ程までのモノが人里に解き放たれればどうなる事やら…
邪神に感謝するのもなんじゃが、引き寄せておるこの状況は有難い
…行くぞ、ムラサマ!(取巻く闇に気圧されぬよう腐れ縁の妖刀に声をかけ勇気を奮い立たせるのじゃ)

敵の狂気・呪詛攻撃は【呪詛耐性・狂気耐性】にて抵抗を試みるぞ

揺レ浮カブ恐怖に対しては【第六感】で感知を試み、そして『妖刀ムラサマブレード』の【咄嗟の一撃】を当てにするのじゃ

『神楽鈴』で舞い、【結界術・浄化・破魔】を展開し仲間達の支援を試みるぞ

基本は弓にて矢に光属性を乗せ攻撃
効果薄ければ弓で鳴弦の儀【破魔】を行い痛手、又は敵の行動を阻害し味方支援じゃ


 忍者が大乱舞している頃、別の場所では巫女とコーヒー豆めいた狂犬が共同戦線を張っていた。
「おうおう、とんだお出迎えだな!?」
 周囲を完全に包囲されたと悟った鬼面のヒーロー・マスクこと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)と、彼に肉体を貸して共に旅する相棒の神代・桜は、無銘の妖刀を鞘から抜いて臨戦態勢を保っている。
 影の怪物たちは、その輪郭をぼやけさせながら狂気と呪詛を振りまく闇をじわじわと猟兵達へ押し寄せている。
「俺達はこの手の奴には慣れてるが、慣れてない奴じゃ狂気に飲まれかねないぜ。オイ、あんたらは大丈夫かッ?」
「はい、大丈夫です。私は植物を司る神、アシカビヒメです。森の中ではあのような狂気に負けるはずがありません」
 凶津の声に応えた大町・詩乃(春風駘蕩・f17458)は、オリハルコンの刃を嵌めた薙刀『煌月』の柄を握り締めて気をしっかり保っていた。
 もうひとりの巫女、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)は、妖狐特有の毛並みが整った狐尾をゆらゆら揺らしながら余裕の表情。
「人影……? もとい、闇じゃな。これ程までのモノが人里に解き放たれればどうなる事やら……。それを思うと、わらわも狂気に飲まれるような軟弱な真似は晒せぬのう」
 自身の呪詛と狂気への耐性を高めつつ、場の空気を清めるために神楽鈴を打ち鳴らす稲宮。
 これにさくらも神楽鈴を打ち鳴らして同調、大町はこれに龍笛を吹いて、猟兵達の狂気耐性の底上げを図る。
 そして、黒一点である大神・狼煙(コーヒー味・f06108)は、その恩恵を一身に受けつつ森の中で声を張り上げた。
「三者三様の巫女さんに囲まれて幸せだヒャッハー!」
 彼は眼福と言わんばかりにテンション爆上げしている真っ最中であった。
 ドン引きした3人の巫女が、3歩ほど大神から瞬時に離れたのは言うまでもない。
「ハッ! 欲望に忠実な言動ってやつ、俺は嫌いじゃないぜッ?」
「凶津、変な慰めは不要……」
 鬼面のフォローを相棒の少女にバッサリ斬り捨てられ、大神は慌てて弁明する。
「違います誤解です今のは星の数ほどいる猟兵の中の星の数ほどある任務の中からピンポイントで此処に巫女さんが3人も集まるだなんてすごい偶然ですよねって話で!」
「良い良い。貴殿がわらわの巫女服姿で幸せな気分になってくれたのなら、此方としても都合がいいのでのう?」
 くつくつと笑う稲宮。
 実は、妖狐らしく他人の幸福感などの陽の気を吸収して精の充填を行っている稲宮。今まさに、彼女は思いがけぬ『食事』にありつけたため、色々とみなぎってきていた。
 そんな好反応に大神は安堵の表情を浮かべた。
「話が分かるお狐様で助かりました! ハハッ! 私は許された! さて……」
 すんっと冷静になった大神は、押し寄せる闇を前に溜息混じりに肩を竦めた。
「慌てて現場に向かっていったら、既に敵の懐にいるとか、まるで性格の悪い確定ロールみたいですね……」
「ふむ、邪神に感謝するのもなんじゃが、漏れ出た邪気が此奴らを引き寄せておる今の状況は有難い。今まで人里に降りてこんかった理由も頷けるのう」
 稲宮の言葉に、大町は集落で会話を交わしたお年寄りたちの顔を脳裏に思い浮かべていた。
「ここまでUDCが集うなんて邪神復活の余波でしょうか。彼らが集落を襲う事だけは絶対に阻止しないと。ここで討ちます! 皆さん、協力しましょう!」
 大神、稲宮が首肯し、凶津とさくらも同じく頷いた。
「どうやら件の封印もあまり持ちそうにないらしいな? 相棒ッ!」
「……一刻の猶予もありません」
「おうよ、手早く片付けるぞッ!」
 そう告げた凶津を、桜は自分の顔にあてがった。
「闇には光だ。雷神霊装でいくぜ、相棒ッ!」
「……転身ッ!!」
 瞬間、二人の力をひとつになれば、光の霊装が虚空から顕現!
「行くぜッ! 『雷神霊装(スパークフォーム)』!」
 桜の肉体を借り得た凶津は、高速移動で森の中を縦横無尽に駆け巡る!
 他の猟兵達も、彼らに続けとユーベルコードを次々に発動させていった。
 大町は厳かに神楽を舞うと、自身の神たる権能を発揮する。
「これより神としての務めを果たします。私自身の神力をもって、天地に宿りし力と人々の願いと想いを呼び覚ませ! 神事起工!」
 大町の戦巫女装束を、輝く魂命霊気が覆って防御力を強化させる。加えて、彼女の周囲を自在に飛び回るヒヒイロカネ製の神鏡こと『天耀鏡』が、闇から放たれた敵の狂気を齎す漆黒の炎を自動で防いでくれるのだ。
「無駄です。今の私は、この森と同調して神格が上がっています。闇や狂気などに屈しませんよ!」
 漆黒の炎を遮り、他の猟兵を庇う大神。
 稲宮もまた同じく神楽を舞いながら、鞘から抜き払った妖刀ムラマサブレードを振り抜いてゆく。
「ゆくぞ、ムラマサ! 狂気の感知は貴殿の十八番じゃろう?」
『任せとけ! 他の同業者に負けてられねぇ!』
 背後から伸びる闇の腕を、ムラマサブレードは自動カウンターで刎ね飛ばした!
『そんなトロい動きじゃ、百年経っても攻撃なんざ届かねぇよ!』
「刀がシャベッタァ!?」
 唐突にフランクな口調で喋りかけてきた妖刀に、大神はギョッと二度見してしまった。
 稲宮はそんな大神に目を閉じろとジェスチャーで伝える。
「これより舞うは高貴なる太陽の女神を言祝ぐ舞い。八百万の神等よ我が舞い奉納奉る。共に舞い禍事罪穢祓い清め給もうこと恐み恐み申す」
 祝詞を捧げたるは日の本の国の最高女神である天照大御神。
 その太陽の女神の加護を授かった稲宮は、神霊体へと変身する。
 彼女の首から掛けられた布地……比礼は、陽光で織られた神器に等しい代物。
 ひとたび剣舞で揺らめけば、陽光と共に衝撃波が発生して怪物たちを吹き飛ばしていった。
「おっと、これでは森を痛めつけてしまうのう?」
 慌てた稲宮は武器を伝説上の名弓の名を冠した重籐の弓『雷上動』に持ち替え、比礼の神霊力を矢に変えて番えた。
「援護は任せるのじゃ! 前衛は頼むぞ!」
 陽光の矢の雨が、闇の化物の群れを穿ってゆく!
「お任せ下さい! 後ろには一体たりとも通しません!」
 大神は術式で霊水を薙刀の刀身に纏わせると、幾度も横薙ぎに払って水圧カッターのごとく射出してゆく!
 闇は光と水で清められ、一瞬で蒸発するように消滅していった。
 凶津も高速移動で闇から逃げ回って撹乱させている真っ最中だ。
「遅っせぇよッ! そら、お返しだコラッ!」
 背後から執拗に狙ってくる闇の腕を、桜色の神気を纏った妖刀で切り落としては、森の木々の間を自由自在に駆け巡ってゆく凶津!
 そんな巫女3人の戦いぶりを、大神はじっと静かに観察していた。
「どうやら敵は闇を広げる代償として『自己同一性』を失うようですね。自己同一性を失うということは自我を失うに等しい。それは思考すら奪ってしまうでしょう。つまり、敵に『回避する』と考える事すら起こり得なくなる」
 大神は重い腰をようやく上げ、担いでいた棺桶の蓋を開けた。
「二秒やるからテメェの冥福を祈りな。もっともそんな思考すら残ってねぇだろうけど」
 漂う闇を後ろ回し蹴りで吹き飛ばして棺桶の中へブチ込む!
 すかさず蓋を閉めると、大神はライターを着火して棺桶へ放り投げた。
 すると、途端に棺桶は火柱を上げて大爆発!
 周囲の闇はたちまち雲散霧消してしまった!
「まぁ、闇を蹴り飛ばすってどういう事やねんって話ではありますが、実体がないのなら、吹き飛ぼうが飛ばまいが、この空間そのものが敵になるからそれは命中した事になりますよね? あ、理由は聞かないで下さい。だってユーベルコードだもの。埒外の能力に理屈で説明すること自体がナンセンスですし、細かい事考え始めるとキリないよ?」
 自己同一性を失った敵にとって、マップ兵器と化した大神のユーベルコード『爆炎葬』は、相性自体はさほど良くないものの、戦況が大神の有利を後押しした。
 混沌としてまぜこぜになった無数の敵は、この爆発の余波で一切のユーベルコードが封じられてしまったのだ。
 そうなると、あとは周囲を漂う黒いモヤを打ち払うだけだ。
「残りは任せなッ! 妖刀に纏わせた破魔の雷撃の一閃を浴びせてやるぜッ!」
 豪雷とともに放たれた妖刀の一閃が、森の中で迸る!
「雷の光に飲まれて――消し飛びなァッ!」
 腹の底に響く轟音と衝撃波が、残る闇を全て打ち払い、周囲の敵を完全に打ち払ってみせた。
「うむ、みな、ご苦労じゃった。怪我はないか?」
 実体に戻った稲宮が満足げに笑みを浮かべれば、大神も臨戦態勢を解いて胸を撫で下ろした。
「でも、森の中で爆炎が上がった時はびっくりしました。燃え広がったらどうしようかと……」
「ユーベルコードの火炎は敵性存在だけに反応する安全な火薬と炎を使用しております。ダイジョブダッテ!」
 大神はメガネを中指でお仕上げながらドヤァ……と口元を釣り上げてみせた。
「っしゃぁ! 早いとこ封印の場所へ向かおうぜ!」
「……嫌な予感がする」
 凶津と桜の言葉に従い、一同は地図を頼りに『龍脈封印』の場所へ急行するのだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴

アハト・アリスズナンバー
アドリブ・絡み歓迎

これもまた、邪神の力というやつですか。
これまた真っ黒でいかにも邪の者ですという感じがすごいですね。
UDCアースの人々は大丈夫なんですか?こんなの毎回相手にして。

WIZ
ならば、此処は破魔の剣。ヴォーパルソードの出番でしょう。
背後を取れば、勝てると思いましたか?
出現位置がわかっているのなら、首絞めを受けてから突き刺せばいいのです。
そして【破魔】の力で、その腕ごと薙ぎ払いましょう。必要なら私ごと串刺しにします。すぐさま次の私を用意すればよいのですから。
残りの敵はUCを起動してヴォーパルソードの雨を降らせてあげましょう。


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「いつの間にか囲まれてる!?やっぱり、ここの邪神の封印が解けかけてということなのかな?とりあえず確認するために、そして村の人たちを守るために殲滅しないとね!!」

気が付けばもう包囲されているので『煉獄猛焔波動』でまずは一掃
その後に、焔【属性攻撃】ができる「黒焔竜剣 弐式」の【なぎ払い】による【範囲攻撃】でオブリビオンの群れを殲滅しつつ、封印された邪神がいるであろう場所へと突入する
敵の攻撃に対しては、できるだけ回避するが避けきれないもしくは「黒焔竜剣 壱式」での【武器受け】で味方を【かばう】場合は【火炎耐性】や【勇気】で耐える


 山中を強行する猟兵へ、容赦なく『暗闇の追跡者』の群れが襲いかかってくる。
 気付けば完全に周囲を取り囲まれており、突破するためには群れを駆逐する他に手立てがなくなってしまった。
「いつの間にか囲まれてる!? やっぱり、ここの邪神の封印が解けかけてということなのかな?」
 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)はすぐさま、背中の焔の翼から地獄の炎を解き放つ!
「先手必勝! 敵はみんなまとめて燃えちゃえ!!」
 ユーベルコード『煉獄猛焔波動』は自身から半径76m以内の指定した怪物のみを焼き焦がしてゆくので、森林へ延焼しないのが強みだ。
 すぐさまアハト・アリスズナンバー(アリスズナンバー8号・f28285)とともに『龍脈封印』の場所を目指すが、再び怪物たちに取り囲まれてします。
「なんて数の多さなんでしょうか。これもまた、邪神の力というやつですか。というか……これまた真っ黒でいかにも邪の者ですという感じがすごいですね」
 アポカリプスヘルとは趣の異なるオブリビオンの様相に、アハトは狂気に抗いながら視覚情報を異世界に存在するクラウドサーバーへアップし続けていた。
「UDCアースの人々は大丈夫なんですか? こんなの毎回相手にして?」
「まぁ、UDCアースの人たちは、確か、オブリビオンの存在そのものを知らないからね? UDC組織の人たちも、無事では済まないって聞いたことあるよ?」
 龍ヶ崎は胸元の黒龍焔の呪印から黒焔を噴出させると、その炎を黒焔竜剣 弐式『黒龍焔月刀』へと象った。
 薙ぎ払いに特化した偃月刀形態のそれを振るいながら、狭い森の中でも器用に敵を横一閃に薙ぎ払ってゆく!
「そこを退いて! アハトさん! 極力、敵の数を減らしつつ、このまま封印の場所まで急ごう!」
「承知しました、紅音さん。討ち漏らしは此方で削除します」
 背後と左右から押し寄せる怪物たちへ、アハトは範囲攻撃に強いユーベルコードを発動させる!
「アリスコード送信。対象をジャバヴォックと認識。ヴォーパルソード射出用意」
 対怪物に特化した魔法剣が瞬時に820本も生成されると、アハトの周囲を魔法剣が取り囲んでゆく。
「どうやら背後から忍び寄るのがお好みのようで。パターンが単調ですね」
 魔法剣が一斉にアハトの背後へ一極集中!
「アリスオブヴォーパルソード、発射。せめて、殺気くらいは押し止めないと暗殺なんて無理ですよ?」
 後ろから手を伸ばそうとした怪物たちの群れが、幾何学模様を描きながら高速依頼する魔法剣の弾幕に次々と刺し貫かれていった。
「いっそ、私の体ごと貫通させて不意を狙う事もできましたけど、あまり敵に知性が無いようで助かりました。単純に私の後ろへ剣の雨を射出するだけで事足りますので」
 それにスペアの身体もタダじゃないですからね、と独り言ちるアハト。
 だが安堵したアハトへ狂気を齎す漆黒の炎弾が放たれた!
「危ないっ!」
 咄嗟に龍ヶ崎が射線に飛び込み、偃月刀の刃で炎弾を叩き落とした!
「このっ! えいっ!」
 頭上から力任せに武器を振り下ろして、炎弾を放った怪物を一刀両断に伏せる龍ヶ崎。
 慌てて彼女はアハトへ駆け寄った。
「大丈夫!? 怪我してない!?」
「問題ありません。お気にかけてくださり、感謝します。おや? どうやら、今のが群れの最後の1体だったようですね?」
 龍ヶ崎とアハトが大暴れしたおかげで、いつの間にか怪物たちの群れは完全に駆逐されてしまっていたのだ。
「本当だ! 無我夢中だったから気が付かなかったね! よし! 先を急ごう!」
「ええ。龍脈封印……果たして、どのような代物なのでしょうか……?」
 龍ヶ崎とアハトは興味半分、恐怖少々といった具合で、逸る気持ちを抑えつつ現場へ急行するのだった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴


第3章 ボス戦 『嫉妬のドッペルゲンガー』

POW ●憑装・蛇神ネノクニ神楽
対象の攻撃を軽減する【漆黒の霊波動を纏った、根の国の巫女】に変身しつつ、【神楽で振るわれる武器から放たれた衝撃波】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD ●武装神格解放術・邪光蛇神八卦斬
【自身の装備武器から不可視の邪悪なる霊力刃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ ●滅尽召喚使役術式・大罪司りし蛇神は妬み嫉む
【召喚した巨大な黄金の蛇神が放つ破壊念動波】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠蛇塚・レモンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達は遂に、件の『竜脈封印』の場所に辿り着いた。
 そこは川というよりも沢に近い水場が近くを流れており、樹齢が想像付かないほど巨大なクヌギの大樹がそびえ立っていた。
 その大樹に目を奪われがちだが、よく見てみると、苔生したまま放置されている、不自然に積み重なった三段の大岩が存在していた。
 猟兵達は、その岩から漏れ出る邪悪な気配を感じ取り、確信する。
 ここに邪神が封印されていると……!

 早速、猟兵達は各々のユーベルコードで巨岩を叩き割った!
 すると、中から粘性の高い液状のナニカが噴出してきたではないか!
 ナニカは次第に寄り集まり、人の形を象ってゆく。
 その姿は……この任務を受領した猟兵なら見覚えのある姿形にそっくりだった。

『貴様等が我が眠りを妨げた愚物共か? 我が名は『嫉妬』……。かつて大罪のひとつと数えられた概念の融合存在であり、大いなる邪神である。我は千の貌(かお)を持ち、どんな者にも変えられ……む? なんだ、この姿は……?』

 大罪を名乗った邪神は、水面に移った金髪の少女の姿の自分の姿に戸惑う。

『こんな小娘の姿では、我の偉大さが損なわれてしまう。もっと違う姿に……なに、何故だ……? くっ、そうか……! 長きに渡る忌々しい封印のせいで、我の力が弱まって、他の貌に変われぬのか……!』

 どうやら、だいぶ弱体化をしているようだ。
 つまり、倒すなら今が好機!
 しかし、邪神の表情が困惑から愉悦へと変化してゆく。

「ふむ……とはいえだ、不本意だが、どうやらこの肉体のオリジナルのユーベルコードに近い物を我も使用できるようだ。ならば、そこの愚物共で試し切りしてみるとしようか……我の生贄の足しにはなるであろうな?」

 邪神が見覚えある形状の武器の柄を握りしめた。
 猟兵達よ、見た目に惑わされずに邪神を討ち倒せ!
馬県・義透
引き続き『疾き者』
対応武器:漆黒風
口調は『複合型悪霊』のまま。

…見覚えのある顔。それに何の意味がある?
生前は、『見知った者とて暗殺した』。
任務ならば、戦友すらも手にかけよう。『鬼』とさえ呼ばれた、そんな私に何の意味が?
弱っていて、打ち倒す好機というのならばなおさら。

【早業】にて漆黒風を指定UCと【呪詛・属性攻撃(風)】付きで【投擲】。
邪神に加減は要らぬ。容赦もせぬ。とことん呪われよ。
UCで傷つけたあとも、武器の投擲による属性攻撃は続行。

敵の攻撃は【第六感・見切り・結界術】にて回避を試みる。

※他の三人は、うっすらとだが察していた。
静かなる者「『生前、最初から最期まで戦友でよかった』の意味ですか」


アハト・アリスズナンバー
……あれま。千の顔を持つと見知った顔にもなるんですね。
敵も相応に強いし、じゃあこちらも戦う顔を変えるとしましょう。

敵の攻撃が来る前にUCを起動。
――オリジナル・アリス。承認しました。

さて、アハトに変わって思う存分やらせてもらうわ。
相手の念動波に対して自分に【結界術】を張りつつ、飛んで【見切り】【逃げ足】を応用して避けるわ。
近づけたらヴォーパルソードの【破魔】の一撃を喰らいなさいな。
捕縛されるなら【カウンター】で突き刺し、【傷口をえぐる】わ。

大いなる大罪も、歴戦の猟兵達なら何の問題もないわね。
この調子でガンガン突き進むべし……と、No.8へ肉体の権限を譲渡します。
……体の節々が痛いです。


 アハト・アリスズナンバー(アリスズナンバー8号・f28285)は、その燻し銀色に輝く瞳を大きく見開いて驚いていた。
「……あれま。千の顔を持つと見知った顔にもなるんですね」
 邪神の姿は、この任務を案内したグリモア猟兵と瓜二つであった。
 だが、纏わせるオーラはどろりとした邪悪な空気そのものであった。
「この姿は貴様等の見知った顔のようだな……? くくく、顔見知りの姿と戦うのは気後れするだろう?」
 邪神がしたり顔で笑みを浮かべる。
 だが、これに異を唱える者がいた。
「……確かに見覚えのある顔。だが、それに何の意味がある?」
 複合型悪霊の馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)の中の一体『疾き者』が断言した。
「生前は、『見知った者とて暗殺した』。任務ならば、戦友すらも手にかけよう。『鬼』とさえ呼ばれた、そんな私に外見の差異に何の意味が? 弱っていて、打ち倒す好機というのならばなおさら」
 漆黒風と名付けた棒手裏剣を手中に潜ませ、邪神と対峙する馬県ら。
 アハトへ目配せをし、攻撃を促す。
 それに彼女は小さく頷き、ユーベルコードを発動させた。
「敵も相応に強いし、じゃあこちらも戦う“顔”を変えるとしましょう」
 ――アリスコード送信。
「させぬぞ! ゆけ、我が嫉妬の権化よ」
 邪神が背後から巨大な黄金の蛇神を召喚させると、その禍々しい双眸から衝撃波を猟兵2人へ放つ!
「この衝撃波は対象のユーベルコードを封じ、身動きすら拘束する。我が前に跪け、愚物共が!」
 草木を薙ぎ倒しながら、不可視のエネルギーが猟兵達へ迫る。
 しかし、馬県の肉体を操る『疾き者』は鼻で笑う。
「遅い……!」
 跳躍した『疾き者』が前方へ意識を集中させると、四人の無念が集まった霊障が空間を捻じ曲げ、結界となって衝撃波の軌道を反らす!
 そして棒手裏剣の反撃で邪神の身体を穿ち、更に隙を作ってみせた。
 その瞬間、アハトの体も空中へ跳ね跳び、衝撃波から難を逃れた。
 だが、アハトの身体が空中に留まったまま、まるで空を歩くように邪神を見下ろしているではないか。彼女の言葉が、別の“誰か”の言葉と重なり、口から溢れる。
『肉体の操作権限を一時的にオリジナル・アリスに移行』
「同調開始――オリジナル・アリス。承認しました」
 閉じていた目を開いたアハトは、今までのアハトではなかった。
「……綺麗な世界ね。あの子には申し訳ないけど、肉体があるとやっぱり風や温度が実感できて気分がいいわ。任務じゃなかったら観光したいくらいね?」
 宙を闊歩する少女に、邪神は顔を苛立ちで歪ませて叫んだ。
「貴様は誰だッ? 雰囲気がガラリと変わった。何者だ?」
「何者だと尋ねられたら、答えてあげるのが礼儀よね。いいわ、挨拶は大事っていうものね」
 少女は空中でスカートの裾を両手で少し摘んで会釈をした。
「ごきげんよう。私の名前はアリス・グラムベル。あの子……アハトのオリジナルよ。もっとも、この肉体は複製品で今はユーベルコード『シンクロニティ・オリジナルアリス』で意識だけ乗り移らせているだけども」
 そう告げたアリスは、故郷アポカリプスヘルにある『工場』に保全されている自身の“本体”の姿を思い浮かべる。
 それは培養液が満ちた強化ガラス管の中に電極のコードと共に揺蕩う脳髄……それがアリスの今の姿だ。
(あれを生きているって定義するのは色々とアレだけども……)
 密かに苦笑するアリスの足元には、空を駆ける魔法の靴が。
「ああ、あなたの自己紹介は要らないわ。だって、あなたはここで滅ぶもの」
 だんっと空気を蹴り込み跳躍!
「アリスコード送信。アリスズナンバーランスの転送及び使用許可を申請――承認確認。具現化(リアライズ)――!」
 時空を超えて具現化された蒼碧のアリスランスを空中で掴むと、黄金の蛇神の頭上へ急降下!
「串刺しにしてあげるわね?」
「馬鹿め、空中では流石に避けられまい!」
 邪神が蛇をアリスへ凝視するように仕向ける。
 だが、邪神の背後から棒手裏剣が突き刺さる!
「ぐぅっ!?」
「邪神に加減は要らぬ。容赦もせぬ。とことん呪われよ」
 忍者の……奇襲だッ!
 風の術式が組み込まれた棒手裏剣は、着弾した途端に邪神の身体を前方へ吹き飛ばす!
 姿勢を崩した邪神は蛇神と激突!
 よろけた蛇神の視線が邪神を凝視してしまう……!
「馬鹿、止せ……ッ!」
 だが時既に遅し。
 蛇神の呪われた視線から衝撃波が放たれ、再び術者である邪神を容赦なく森の奥へ吹き飛ばしてしまった。
 不慮の事故の連続を引き起こしたのは、馬県らのユーベルコード『連鎖する呪い』の影響だ。初撃の棒手裏剣が決して癒えぬ傷を生み出し、馬県らが射程内に邪神を捉え続ける限り、不慮の事故が邪神を襲い続ける恐ろしいユーベルコードである。しかもユーベルコードを無効化する効果を持つ衝撃波を邪神が食らったことで、蛇神の存在が次第に希薄になってゆく。
 その蛇の首をアリスが槍の先端で貫くことで、完全に消滅させたのだった。
「どんなに有名な大罪を関する邪神も、対処するのが歴戦の猟兵達なら何の問題もないわね。この調子でガンガン突き進むべし……」
 アリスは駄目押しとばかりに空間から魔法剣『ヴォーパルソード』を具現化。
「今度は輪切りにしてあげるわね?」
 空気を蹴って縮地めいて瞬時に邪神へ肉薄すると、すれ違いざまに周囲の樹木ごと邪神の腹を深々と斬り裂いていった。
「こんなところかしら? あとは後続の猟兵に任せましょうか。ねえ、忍者さん?」
「私はもう少し射程内に敵を収めておこう。邪神に不幸を浴びせる良い機会だ」
 不敵に微笑む『疾き者』に、意識下の他の3人の人格が戦慄していた。
(『生前、最初から最期まで戦友でよかった』の意味ですか)
『静かなる者』の言葉に、他の2人も薄っすらと『疾き者』の言動の意図をうっすらと汲み取っていた。
 その傍らで、アリスは肉体の権限をアハトへ譲渡していた。
「……体の節々が痛いです。一体、何をすればこんな肉体が疲弊するのでしょうか?」
 オリジナルのはしゃぎぶりに、アハトは思わずため息を吐いてしまった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

叢雲・凪
SPD

「どうも アンタイ・ブティズム・ティーンエイジャーさん ジンライ・フォックスです」【礼儀作法】

相手は不完全とはいえ邪神… この方法しかないか…
「10分だ… 10分だけボクの身体を明け渡す」(独り言のように呟く)

(内面に眠る九尾が不敵に笑う)

禁術:禍津九尾+真の姿を発動。仮面が侵食する形で全身を覆い2足歩行の異形九尾に姿を変える。※全長2Mほど

※ 以降動かなくなるまで常に半暴走状態になり言語を喋らなくなる

不可視の剣を振るのは厄介だが【必ず振りかぶらなければならない】だろう

ダッシュ+残像+ジャンプ+属性攻撃を用いた急接近で邪神に猛攻をしかける。

仲間を襲わないように狂気耐性で理性を保たないと…


神代・凶津
どうやら邪神は目覚めたばかりで弱体化しているようだぜ。
「・・・叩くなら今です。」
おう、相棒。
知った顔だろうが偽物だと分かってるんだ。存分にぶちのめしてやるぜッ!

とはいえ、下手に近付いたら邪神の攻撃の餌食になりかねないぜ。
「・・・なら、『破邪・霊光弓』でいきます。」
遠距離から攻略って訳か。

敵の攻撃を見切り、隙を突いて霊光弓で狙いを定めて矢を連射で叩き込む。
極限まで破魔の霊力を込めた矢を味わいなッ!
他の猟兵の援護射撃もしながら、『式神【ヤタ】』を操って敵の注意を引いて撹乱してやるぜ。

「・・・逃しません。」
ここで決着つけるぜッ!


【技能・見切り、スナイパー、破魔、援護射撃、式神使い】
【アドリブ歓迎】


大町・詩乃
レモンさんの姿を借りるとはやりにくいですね<汗>。
ですが放っておく訳にはいきませんので、ここで倒します!

邪神は攻撃を軽減するので、UCにより攻撃力強化で対抗。
【光の属性攻撃・全力魔法・神罰・高速詠唱】による、巨大な光の槍を創造。
「姿を盗んだレモンさんに代わって、私がここに神罰を下します!」
と宣言して放ちます。

敵の攻撃は【裂帛の気合と共に放つ衝撃波】で相殺して威力を弱め、【オーラ防御】を纏った天耀鏡による【盾受け】で防ぎます。

近接戦闘になった場合は、煌月を振るうと見せかけて相手に懐に飛び込み、雷月に【雷の属性攻撃・神罰・破魔・浄化】を籠めての【貫通攻撃】で、胸元に切っ先を深く埋め込んで倒します。


稲宮・桐葉
※アドリブ連携歓迎

なんじゃ?町中に居そうな女子にしか見えぬが…禍々しく強力な神気を纏っておる…
御前が邪神じゃな
じゃが、我らが合力すれば勝てぬ相手ではない!
(妖刀曰く『目覚めたばかりで本調子じゃない』)

わらわの全力、【真の姿】を篤と見よ!
(九尾狐に変身し肌に『聖朱紋』が浮かぶ)

御前が根の国の巫女の力を纏うならば、わらわは天照大御神の御力を以って抗おうぞ!
UC発動じゃ!圧倒できねば相殺に持ち込み、仲間が付け入る隙を作るのじゃ
『月讀千早』の【オーラ防御】で守りを固めておくぞ

こっそり追尾させておいた『機巧大狐ちゃん』も参戦させ【かばう】等で猟兵達の補助をさせるぞ
特に敵のWIZのUCを巧くいなせぬかの…


大神・狼煙
偽物……つまり、手を出しても怒られないのでは?

下種顔で、ゆっくりと、追い詰めるように迫り精神的に圧をかける

敵のUCは強力だが、あちらは消耗し続ける

ならば、息切れを待てばいい

神楽は奉納するもので、ゆったり舞う

しからば、そこから放たれる衝撃波は武器の軌道を見れば回避は容易く、蛇腹を伸ばすとあっては敵自身の動きを制限する

貴方にあの娘の強さは再現できませんよ



敵が消耗するか、十分に接近したら、胸と腰に手を伸ばしてセクハラ……と、見せかけて首に食らいつく

攻撃そのものは軽減されても、失血(粘液)による物理的な弱体化は関係ない



……懐かしい、異端の神っぽい味がする
(延々体液を吸って、正義の猟兵にぶっ飛ばされた)


 猟兵達の攻撃に吹き飛ばされた邪神は、上半身を起こすと頭を振った。
「……ぐぬぅ。我の力が十全ならば、あのような愚物共に遅れなど取らぬというのに!」
 よろめきながら立ち上がる邪神は、木々に衝突した際にまとわりついた木片を手で払い除ける。
「……この小娘の姿だと、視線が低くて慣れぬ。それにこの胸の無駄な肉量は何だ? 動きづらい……!」
 両手で豊満な胸部を持ち上げては舌打ちをする邪神。
 邪神がブツブツ言っていると、不意に後ろから声を掛けられた。
「モシモシ? 背中に棒手裏剣が刺さってますよ。実際危険な」
「む? それはいかんな。悪いがこの身体では手が届かぬ。取ってくれ」
 邪神が背中を声の持ち主に晒した。
 だが邪神はふと訝しんだ。
「……待て。貴様、猟兵か!」
「アンブッシュ! イヤーッ!」
 声の主がワンインチパンチで棒手裏剣を邪神の体内へ押し込んだ!
 左肺胞を貫通!
「グワーッ刺突ッ!」
 口から血を吐き出す邪神。
 更に邪神は頭から液体をぶっ掛けられた!
 不慮の事故の効果は未だに健在!
 邪神が振り返れば、赤黒いパーカー姿に黒い狐面、そして相手を威嚇するキツネサインを両手で作り、胸の前でクロスさせつつ邪神に突き付ける叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)が、サツバツなオーラを纏って佇んでいた。
「ドーモ、アンタイ・ブティズム・ティーンエイジャーさん」
 赤黒い稲妻を纏いながら、叢雲は肩幅に両足を広げ、胸元で合掌したまま直角にオジギした。
「ジンライ・フォックスです。オブリビオン死すべし。慈悲はない」
 なんたる奥ゆかしいニンジャの……アイサツ!
 だまし討ちめいたアンブッシュからの流れるようなアイサツの所作。
 もし一般人が目撃したならば、ニンジャの実在性と狂気に呑まれて自我が崩壊するだろう。
 このアンブッシュのやり取りで、他の猟兵達も一斉に駆け寄ってきた。
「なんじゃ? 町中に居そうな女子にしか見えぬが……禍々しく強力な神気を纏っておる……」
 稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)は口から血を流す邪神の姿に目を細めている。
「御前が邪神じゃな?」
 その問いに、邪神が口角をニタリと釣り上げてみせる。
「如何にも。しかしぞろぞろと愚物共が増えるものよ」
「ケッ! よく言うぜ? ……おい相棒? どうやら邪神は目覚めたばかりで弱体化しているようだぜ」
 紅の鬼面こと神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)は、装着者である黒髪の巫女少女である神代・桜に呼び掛ける。
「……叩くなら今です」
 凶津を被り直す桜は、高まる桜色の霊気を全身に漲らせてゆく。
「おう、相棒。その意気だぜッ」
 神代コンビが気合十分である傍らで、大町・詩乃(春風駘蕩・f17458)は目を細めながら邪神を見据える。
「レモンさんの姿を借りるとは、やりにくいですね……ですが、放っておく訳にはいきませんので、ここで倒します!」
 オリハルコンの刃を嵌めた薙刀『煌月』を構えた大町は、ユーベルコード『神事起工』で自身の神気を最大限まで放出することで自己強化を果たす。
「姿を盗んだレモンさんに代わって、私がここに神罰を下します!」
 大町の宣言が開戦の合図となった。
 植物の女神の神気が巨大な光の槍を創造すると、カタパルト射出めいて一気に邪神へ撃ち込む! 稲光と見紛うほどの速度で邪神の身体を光の槍が貫き、衝撃波で邪神の足元が爆散!
 巻き上がる土埃の中、邪神は漆黒の霊波動を纏った、根の国の巫女へと姿を変えた。
「よくもやってくれたな? 憑装・蛇神ネノクニ神楽……! 骨肉の一変も残さぬぞ、愚物共め!」
 緩慢な動きと反して、反則級の範囲攻撃と化した不可視の衝撃波が猟兵たちに襲いかかる!
 蛇腹剣が振るわれるたびに消し飛ぶ樹木、抉れる大地!
 叢雲はニンジャの機動力ですぐさま射程外へ逃れ、神代コンビも一旦後退して森の木々の中に身を潜ませる。
 大町は神気『魂命霊気』を高めた天耀鏡で衝撃波を受け止め、稲宮から攻撃をかばった。
「この程度っ! 所詮は模倣なら、受け止めてみせます!」
 裂帛の気合で衝撃波を耐えきる大町。強化自体は攻撃力特化だが、今は暴力の嵐に攻め手を欠く状態だ。
「なんていう破壊力じゃ……! じゃが、我らが合力すれば勝てぬ相手ではない!」
『そうだぜ! ヤツは目覚めたばかりで本調子じゃないからな!』
 稲宮はかばわれながらも反撃の機械を妖刀と共に伺っていた。
「じゃが、我らが合力すれば勝てぬ相手ではない! そうじゃろう、狼煙殿?」
 稲宮は、自身の更に背後で縮こまっている大神・狼煙(コーヒー味・f06108)に声を掛ける。
 大神は邪神の神楽舞をじっとその眼鏡の奥の悪人めいた瞳で観察を続けている。
「ええ、仰る通りです。邪神のユーベルコードは強力だが、あちらは消耗し続ける。ならば、息切れを待てばいいのです」
 それに、と大神は言葉と継ぎ足す。
「本来、神楽は奉納するもので、ゆったり舞うものです。しからば、そこから放たれる衝撃波は無色透明といえど、武器の軌道を見れば回避は容易く、更に蛇腹を伸ばすとあっては敵自身の動きを制限します」
「つまり、どうするつもりじゃ?」
 稲宮の疑問の声に、大神は大声で大町へ叫んだ。
 邪神が武器を振り上げている!
「ほら、5秒後に衝撃波が飛んできますよ! はい散開ッ!」
 大神がダッシュで左へ横っ飛び!
 大町も稲宮もそれに続くと、背後の地面が爆発した!
 大神の理論が実証された瞬間である!
「なに? 小癪な、軌道修正を……」
「させませんよ! はあぁぁっ!」
 巨大な光の槍を放って邪神の動きを牽制する大町!
 同時に神代コンビが放った八咫烏の式神こと【ヤタ】が邪神の行動を妨害!
「ふざけた真似を……! って、なにっ!?」
 突如、遠方から降り注ぐ桜色の弾幕!
 その正体は、霊気が籠もった矢の雨だ!
 放ったのは、戦線から後退し、森林の影から狙撃した神代コンビであった。
「……逃しません。『破邪・霊光弓』……!」
「ここで決着つけるぜ、相棒ッ!」
 神代コンビはユーベルコードで真の力を発揮した破魔弓に矢を番える。
 効果・威力・射程が3倍に増幅された一射は、もはや射撃ではなく砲撃のそれである!
 地鳴りを轟かせつつ着弾する矢弾に、邪神はすぐさま神代コンビへ駆け寄ろうと地面を蹴る。
「射程圏内に入ったぞ! くらえ! 武装神格解放術・邪光蛇神八卦斬!」
 邪神の足元を中心に八卦陣が浮かび上がったかと思えば、蛇腹剣が生き物のようにうねって更かしの斬撃を撒き散らす!
「そんなもん、お見通しだぜッ!」
「……既に対策済みです」
 番えた矢を至近距離で着弾させると、その爆圧で桜の身体が後方へ吹っ飛ばされた!
 同時に邪神も不意を突かれて後ろへ吹っ飛び、2人の間合いは再び開いてしまった。
「僕も加勢する……! 10分だ… 10分だけボクの身体を明け渡す……」
 内なるミュータントパワー【黒雷】こと黒雷の根源【夜天九尾】へ呼び掛ける叢雲は、禁術を発動させる!
「今この時だけ……理性も心も手放す……! 禁術:禍津九尾……!」
 途端、叢雲の顔面に仮面が侵食する形で全身を覆い、ニ足歩行の異形九尾に姿を変える!
 その全長は2mほどまで巨大化!
「■■■■■■■■■■■――ッ!」
 もはや言語化すら不可能な叫び声を撒き散らし、衝撃波を高速で掻い潜り邪神へ高速連撃を繰り出す!
「かはは……自ら獣に成り下がったか!」
 邪神は嘲るが、得物を振りかぶろうとすると手数で圧倒してくる叢雲に苦戦を強いられる。
 遂に蛇腹剣の柄を掴む手首を掴んだ半暴走状態の叢雲は、邪神の身体を振り上げて地面に叩きつけた!
「ごはッ……!」
 邪神の肺が押し潰されて、口から息が漏れる。
 そのまま叢雲は邪神を宙へ放り投げ、バク宙と共に鋭い蹴りを放った!
 あれは、暗黒ニンジャのカラテアーツのひとつ、サマーソルトキック!
 彼女の爪先が邪神の顎を完璧に捉えると、更に一段階空へ邪神の身体が舞う。
 そこへ飛び込む稲宮。その姿がみるみるうちに変貌を遂げる。
「わらわの全力、真の姿を篤と見よ!」
 瞬間、稲宮は九尾の狐に変化し、その全身に赤く聖朱紋が浮かび上がる。
「御前が根の国の巫女の力を纏うならば、わらわは天照大御神の御力を以って抗おうぞ!」
 九尾の姿が天照大御神の加護を纏う神霊体へと至り、神楽鈴を打ち鳴らす。
 これこそがユーベルコード『巫女神楽 ~神降しの舞~』だ。
「これより舞うは高貴なる太陽の女神を言祝ぐ舞い。八百万の神等よ我が舞い奉納奉る。共に舞い禍事罪穢祓い清め給もうこと恐み恐み申す」
「まずい……っ! 今一度、我の前に顕現せよ、嫉妬の蛇!」
 邪神も稲宮のユーベルコードを阻止するべく、ユーベルコード『滅尽召喚使役術式・大罪司りし蛇神は妬み嫉む(ジェノサイドサモンコード・エンヴィー・レヴィアタン)』を発動!
 黄金の蛇神の双眸が、呪詛とともに衝撃波を発生させる!
「甘いわっ!」
 しかし、今の稲宮は太陽神の加護を宿した神霊体だ。衝撃波を放つ陽光で織られた比礼と夜を統べる月の神の名を冠する、摩訶不思議な力を帯びた『月讀千早』を眼前に展開させると、眩い光と障壁で蛇の目を焼き潰し、衝撃波を弾き返したではないか!
「ぐわああぁっ!? 身体が、焼かれるぅッ!」
 熱波と化した衝撃波が邪神を容赦なくダメージを与え続ける。
 大町はこの隙に邪神の懐まで肉薄!
「これで……! 終わりです!」
 薙刀を邪神へ付き立てんと突進する大町。
 しかし、邪神はこれを身を捩り、紙一重で回避!
「ふん、見え透いた攻撃だな?」
「それは、どうでしょうかっ?」
 大町の身体が空中で一回転!
 薙ぎ払われる右脚が邪神の延髄を蹴り飛ばした!
 意外ッ! 巫女服からのローリングソバット!
 ある意味、これも薙ぎ払いと麻痺攻撃だ!
「げフッ!?」
 邪神のテンプルを捉えた一撃は、対象に白目を剥かせた。
「これが、本命です!」
 胸元から鞘走ったオリハルコンの刃の懐剣『雷月』が、邪神の胸部に深々と突き刺さった!
「が、ハッ――!」
 大量の血液を口と胸元から噴き出す邪神がよろめく。
 大神の一撃は、神罰の雷を籠めた刃だ。
 電気は当然、可燃物に引火する。
「ぎゃああぁぁーッ!」
 突如、邪神の全身が炎に包まれる!
 これには大町も唖然としてしまう。
「アンブッシュでぶっ掛けたスピリタスがやっと効いたようだね。アルコール度数が凄まじいから、火花程度で大炎上するよ……はぁ、はぁ……」
 正気に戻った叢雲は肩で息を切っていた。
 先の集団戦の消耗も祟り、彼女は10分も持たずに今にも力尽きそうだ。
「今が好機! いでよ、機巧(からくり)大狐ちゃん!」
 稲宮の呼び声に応え、大型自動二輪サイズの自律式キツネ型ロボットが上空からエントリー!
 膝立ヒーロー着地からの、パワフルな鉄拳で邪神を殴り倒す!
 だが、邪神はまだ斃れなかった。
「まだ、だ……! ヒトごときに神は屠れぬ!」
 炎を打ち消して、見た目だけは元通りに回復させる邪神。
「強がらないでください。貴方にあの娘の強さは再現できませんよ」
 大神は邪神のタフさにドン引きしつつ、どうするべきか考えを巡らす。
「そういえば、貴方が不本意にもコピーしてしまったその姿、偽物とはいえ、本人そっくりなんですよね……」
 大神は邪神を凝視すると、急に下衆の顔付きへと変わる。
「偽物……つまり、手を出しても怒られないのでは? その隠しきれない規模の胸部甲板を揉みしだいても、今なら彼女の別人格の蛇神様やシスコン気味の妹に祟り殺されないのでは?」
 じゅるり、とよだれをすすりつつ両手を高速でワシャワシャ~とし始める大神!
 この男……邪神でも女の姿ならセクハラする気満々なのか?
「な……? この男、一体何をする気だ?」
「そりゃ決まってますよ、ナニですよ、ナニ! ぐへへへへ!」
 ジリジリと迫る大神。その圧に押されて後退る邪神。
「何故だ……? こんな貧弱な愚物のくせに、この肉体が貴様に触れられるのを拒絶している……!」
 邪神の拒否反応に、稲宮と叢雲、そして大町が口を揃えた。
「同意じゃな」
「それな?」
「残念ですが当然ですね……」
 そして桜は無言のまま、木陰で大神の言動にドン引きしていた。
 なにより、ユーベルコードの攻撃と同等の精神ダメージが邪神に入っていることが、4人は釈然としない。
 大神は彼女らの軽蔑の目付きを意識せず、邪神の身体をロックオン!
「ふふふ、こういうのは初めてです? おら力抜けって……暴れんなよ……暴れんなよ……」
「ふえぇ……! 近寄るなぁ……!」
 ユーベルコードやダメージで消耗しきった邪神は、少女の身体を象った影響をモロに受けて戦意喪失している!
「ヒャッハーッ! 我慢できねぇ!」
 大神は赤いジャケットを着込んだ大泥棒めいて邪神へダイブ!
「やめろォ! そのおぞましい手で我を陵辱するなァ!ーッ」
 涙目で懇願する邪神へ、大神はワントーン低い声で囁いた。
「――んなわけねーだろうが。“俺”が欲しいのは、テメェの血だ……!」
 大神はすぐさま背後に回り込み、邪神の首筋に犬歯を突き立てた!
 じゅるじゅるじゅると凄まじい啜り音を立てながら、邪神の血液を容赦なく吸い尽くしてゆく大神!
「あ―あ……っ! や、め……」
「やめるわけねぇだろうが。攻撃そのものは軽減されても、失血によるダメージは軽減できねぇはずだしな。……にしても、懐かしい味がする。異端の神っぽい混沌の味がするぜ」
「ぅ――ぁぁ……っ!」
 じゅるじゅるじゅる、じゅるるるるるるる――!
 最期まで邪神は体中の血液を大神に吸い尽くされてしまった!
 青ざめて干からびた邪神の肉体が、夏風に吹かれてサラサラと砂粒になって散り散りに飛び去ってゆくと、大神は盛大にゲップしてみせた。
「ぐぇぇっぷ……。ごちそうさまでした。意外と喉越しが爽やかでしたね。あれ? まさか、皆さん? どうしたのでしょうか? 何故そんなに私をゴミのような目付きで見詰めるのです? まさか、私が本当に見境なく邪神を押し倒して青少年の何かが危ない行為を野外で衆人環視の中で披露すると思ってました? そんな訳ないじゃないですかぁヤダー! あれは全部演技! そう、え・ん・ぎ! 決してオリジナル本人じゃないからセクハラできるとか、そういうわけじゃないですからね? この任務の報告書を誰が編纂していると思っているんですか、よくよくかんがえれば分かることじゃないですかー! そんな怖い顔しないでくださいよHAHAHAHAHAHA!」
 めっちゃ爽やかに笑ってまくし立てる大神は、非常に紳士的な態度であった。
「さあ、皆さん! 邪神を滅ぼしましたし、本物のグリモア猟兵の迎えが来るまで川を下って龍神の滝を観光しに行きましょ……って、ナズェワタシニブキヲムケルノデス?」
 大神を取り囲むように、女性猟兵達が笑顔で立ちはだかる。
「狼煙さん? 邪神を体内に取り込むなんて危険な行為、神として見過ごすわけには参りません♪」
 大町の手には薙刀『煌月』を掲げてにじり寄る。
「そうじゃのう? 万が一、腹の中から食い破られでもしたら一大事じゃな?」
 ムラサマブレードを納刀したまま最上段へ振り上げる稲宮も、とてもにこやかな笑みを顔に貼り付けている。その背後には、大型自動二輪サイズの自律式キツネ型ロボットが控えている!
 コワイ!
「……ちょっとイラッとしましたので、殴らせて下さい」
「相棒ッ! 建前じゃなくて本音が出てるぜッ!? あ、一応、身体を清める儀式だからな? ……骨は拾ってやるぜ」
 桜は据わった目付きで、桜は結界霊符を自分の拳に巻きつけ、結界で拳をグローブ代わりにして大神を殴り倒すつもりだ!
 凶津はフォローしつつも、大神に待ち受ける過酷な運命に黙祷せざるを得ない。
「ギャース! 皆さん、落ち着いて下さい! 誤解です、誤解ですってば!」
 必死に弁明する大神。その肩を叢雲が決断的に叩いた。
「狼煙=サン、ハイクを詠め。カイシャクしてやる」
「アッハイ」
 赤黒い狐面のニンジャヒーローに威圧された大神は、その場に正座してハイクを読み上げた。
「セクハラで 女子に囲まれ インガオホー」
「「イヤーッ!!!!!!!」」
 女子猟兵4人が大神を囲んで棒で殴る!
 なお、これはれっきとした破魔的除霊行為である。
「アイエエェェーッ!? サヨナラーッ!」
 群馬の山奥に、1人の汚れた男の断末魔が轟いたのだった……。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年08月05日
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