なまはげローレライちゃん☆ファン大感謝祭!?
●一番星になりたくて
アイドル。それは少女の願望。
アイドル。それは新たな偶像。
アイドル。それは崇拝の対象。
一時代を築き、羨望のまなざしを一身に受けた、新時代のシンボル。
その『概念』は、幽世へ最後に逃げこんだ妖怪たちが持ち込んだのだろう。
「みんなー! 今日は集まってくれてありがとぉ~!」
櫓(やぐら)状の高台で、ひとりの妖怪が鉈(なた)を片手に存在をアピールする。
人魂じみた炎がスポットライトのように飛び交い、会場の熱気を高めた。
「「YYYYYEEEEEEAAAAAAAAAHHHHHHHHHHHH……!!」」
集まった観客も、彼女が手を振れば必死に手を振り返し、彼女が微笑むと奇声をあげはじめる。
異常なまでの熱狂ぶりに、彼女は満足げに微笑んだ。
「私も心をこめて歌うから、みんなも楽しんでいってね☆」
そして、彼女が一呼吸おき。
『オ"オ"オ"オ"オ"ォオ”オ”オ"オ"オ"オ"オ"ォオ”オ”オ”ォ!!!』
《雄叫び》と呼ぶに相応しいデスボイスを轟かせる。
……そんな彼女の歌声を独占しようとしたのか。
観客の一部が小競り合いを始め、次々と暴力の渦が広がっていく。
「どんどん盛り上がってこーっ!」
暴走するギャラリーを後押しするように、なまはげローレライは美声を披露する。
●魅了・発狂・大乱闘!
「同志諸君、アイドルはお好きかい?」
オーレン・ルベライト(銀河系美少年・f15476)は謎のポーズを見せつけ、質問を投げかける。
……無言の気まずい空気に、咳払いをひとつ。
「骸魂(むくろだま)に憑かれた妖精ローレライが『ファン感謝祭』と称し、騒動を起こしたのさ! そこで君たちに、彼女の救出をお願いしたくてね?」
現在、彼女はなまはげの骸魂に憑かれ《なまはげローレライ》を名乗っている。
類い稀な美声と、雄叫びで織りなす新感覚アイドル歌手……らしい。
彼女の居場所はステージでもある、櫓(やぐら)の上。
まずは「接近することが先決だよ!」と状況説明に入る。
「櫓(やぐら)の下にはアイドル親衛隊の骸玉が、さらに外側を一般妖怪たちがずらーっと円状に囲んでいるよ。しかも『なまはげローレライを独占したい!』なんて欲の出た一般妖怪はリアルファイトを始めているのさ!」
骸魂の邪気にあてられ、興奮状態の妖怪たちは暴徒化している。
まさに殴る・蹴る・投げ飛ばすの大・乱・闘!
放っておいては、死傷者続出。血祭りになってしまう。
「そこで作戦・第一段階は、一般暴徒を鎮圧すること! 気絶させるなり、頭を冷やす(物理)なりで、彼らも正気に戻るさ。 ……あ、オーバーキルはダメだよ? 邪気にあてられただけの一般モストロだからね!」
『殺生NG』を強調したオーレンは、次の話に進む。
「作戦・第二段階は、アイドル親衛隊と化した妖怪オブリビオン《ジャックライト》の掃討だよ。彼らも元は一般妖怪だけど、骸魂の影響でだいぶテンション爆アゲしてね! 強烈な妖気に動きが阻害されるかも」
そこで、
「最初の質問に戻るけれど、《彼らを熱いソウルを抑える手段》は思いあたるかい?」
思い出したように冒頭の話に戻す。
たしか《アイドルは好きか?》と聞かれたが。
「彼らに取り憑いた骸魂は『熱狂的なアイドルファン』なのさ! ファン同士での魂の会話なら打つのが一番……そう、提案その1は『オタ芸』!」
オタ芸。
推しドルや声優を応援する、ファンによる献上の舞(パフォーマンス)
という認識が浸透しているだろう。
一糸乱れず踊り狂う姿はいっそ狂信的だ……あれをやれと!?
だがオーレンの提案は他にもあった。
「提案その2は『自分がアイドルになる』つまり自分に推し変させるのさ! 歌って・踊って・アピっていけば! ドルオタの彼らの妖気は激しく乱れるだろうね?」
他人のフェス会場でファンを奪うって、常識的にアリなの!?
という心配もあるが、相手はカタストロフ級アイドル。
阻止するためにはアイドル力も必要だ!!
「もし彼女が真のカタストロフ級アイドルになれば……世界が彼女を熱望し、彼女に熱狂し、彼女に心奪われた世界になる。そして、正気を失った妖怪たちは互いを傷つけあう。まさにカタストロフ! さあ君たちの推し力、あるいはアイドル・パゥワーで世界を救おう!」
木乃
木乃です。
今回はカクリヨファンタズムからお送りいたします。
オーレンが案内役のシナリオはネタシナリオとなります!!
ドーム(櫓)めざしてファイトですよ☆
『第一章・冒険』
暴徒化した一般妖怪を鎮圧してください!
拳で説き伏せる(物理)頭を冷やす(物理)気を沈める(物理)など正気に戻してあげてくださいませ。
殺しはNGですよ、殺しは!
『第二章・集団戦』
熱狂的ファンと化した妖怪が骸魂となった姿、
『ジャックライト』の掃討戦です!
通常通りに戦闘すると、強烈な妖気で行動を阻害されるかもしれません。
オタ芸で相手のドルオタ・ソウルを燃焼するもよし。
自らアイドルとなって推し変させようとしてもよし。
推し力orアイドル・パゥワーで圧倒しちゃいましょう!
『第三章・ボス戦』
主催者『なまはげローレライ』との決戦!
元となった妖精ローレライは歌手志望だった模様。
ローレライの美しき歌声と、なまはげの恐ろしき雄叫びを駆使します。
応援してくれるファンの熱意が伝わってきたり、
ライバルとなるアイドルの存在を前にすれば、
緊張して全力を出しきれなくなったり、本領発揮できなくなるかも?
以上です!
それでは皆様のご参加、お待ちしております!
第1章 冒険
『暴徒だらけの百鬼夜行』
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POW : 暴徒をねじ伏せるなど、気絶させる
SPD : 暴徒に水をかけるなど、沈静させる
WIZ : 暴徒を眠らせるなど、無力化する
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●一般暴徒妖怪ってなんだよ
――オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"……!!
遙か彼方から聞こえる『美しい雄叫び』
聞き心地の良い絶叫はハウリング気味に響き渡る。
が、それより問題なのは。
「さっきの投げキッスはオレに向けたんだよ!?」
「自意識過剰ですぅ~僕に投げたに決まってますぅ~~! はい論破ぁ!」
「『にわか』がなまはげローレライちゃんを見てんじゃねぇぇー!!」
……このお下品な『にわか』どもでございましてよ!
ウィンクひとつでハートを射貫かれ、投げキッスひとつで騒動がまた始まる。
荒波に揉まれるカジキマグロのごとく、観客同士がすったもんだの大乱闘を起こしていた。
アイドル親衛隊しごとしろ。
とにかく、マナーの悪いギャラリーの皆さんは鎮圧させて頂きますわよ。
===
リプレイ執筆は『7/17(金) 21:00~(予定)』です。
よろしくお願いします!
===
旅客・アヤカ
あはは、随分とオタノシミだね?。猟兵としてはまだまだ弱いからね。あたしの糧に、その感情をチャージさせて貰うよ。……力ずくでごめんね?。
リライト:化術
先ずはなまはげローレライっぽいのに化けて、本人や親類関係者の体で誘い、残像を伴いながらスイスイと動くよ。
リライト:式神使い
あたしに集った、一般暴徒妖怪を召喚した2組の式神【幽霊バス】の中へ吸引性の霊障でおびき寄せ。
幽霊は仲間、暴徒は敵。おとなしくしないと乗客幽霊の祟りで一般暴徒妖怪を人間に変え、幽霊達と共におどろかすよ。大丈夫、愉快で怖いかも知れないが死にはしないさ。
それに妖怪一度は人間になった方が感情豊かってものだよ。
小雉子・吉備
アイドルかぁー……概念やその言葉自体は聞いた事があるけど、所々感じる下心は兎も角
好意の感情のバーゲンセールって言うのは良いよね
不味い事になるから
看過出来ないけど
【POW】
❮「雉鶏精の偽桃太郎」❯を【早業】で防御力重視で発動し
ちょっと手荒でゴメンだけど、物理的に大人しく頭冷やして貰うかな
吉備男とかを使うより
手加減には〖黒蜜かけキビダンゴアイスバー〗でかな
ひんやり冷たい程度に霊力を流して【気絶攻撃】で加減しながら【範囲攻撃】で凪ぎ払い無力化を
【第六感】で【見切り】回避しながら
〖なまり〗と〖ひいろ〗にも【動物使い】で【グラップル】の【気絶攻撃】で無力化を手伝って貰って
〖アドリブ絡み掛け合い大歓迎〗
見渡す限りの妖怪、妖怪、妖怪の大海原!
まるでターミナル駅の通勤ラッシュを眺めているようだと旅客・アヤカ(幽世の旅人・f28602)はぼんやり思った。
「あはは、随分と『オタノシミ』だね?」
「ところどころ漏れ出てる下心はともかく、『好意のバーゲンセール』っていうのは良いよね」
アヤカの言葉に雉鶏精――雉の妖怪、小雉・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)もうんうんと頷く。
『アイドル』という概念や言葉は聞いたことあるものの……ここまで観衆を熱狂させるとは大したもの。
しかも、たった一人で引き起こしているのだから!
カタストロフを起こすほどと聞いては、吉備としては看過できない事態だが。
新米猟兵アヤカとしては準備がてら、ちょいと小手調べといきたいところ。
「あたしの糧としてその感情……『チャージ』させてもらうよ?」
二人が狙いを定めたのは十数体の妖怪達で合戦場と化していた一群。
「自意識過剰おつぅ~、目線が向いてたのはボクのほうなんですぅ~!」
「寝言は寝てから言ってもらえませんかタコ野郎がァ!!」
小学生レベルの口ゲンカを繰り広げ、髪を掴み、ほっぺを引っ張り、口の端に指をかける。
まさに低レベルのケンカだ――お里が知れましてよ!
(「ちょっと手荒でゴメンだけど、物理的に頭を冷やしてもらうかなあ」)
《雉鶏精の偽桃太郎》で守りを固める吉備の手には黒蜜キビダンゴアイスバー。
求肥(ぎゅうひ)のもっちり食感で弾力性バツグン。コクのある黒糖はカルシウムに鉄分など栄養満点!
通販サイトで口コミランキング上位も間違いなし。
これなら急所を狙わない限り、致命傷にはならないだろう。
「なまり、ひいろ。気絶させるだけでいいからね?」
連れの青狛犬と赤い猿が「ワン!」「キキッ!」元気に応じても、乱闘中の妖怪達は気に留めない。
「それじゃあ少し、頭……冷やそっか?」
吉備はほんのり冷気の漂うアイスバーを振りかぶって、横薙ぎに払う!
「「びゃあああああああああ~~~~~~~~!?」」
小柄な吉備の突撃に、みっともなくケンカしていた妖怪達はきりもみしながら吹き飛んでいく。
頭を冷やす(物理)だけで収まらず、吹き飛んだ先で取っ組み合う者達はアヤカが相手をしていた。
「はーい、続きはこっちでやろうねー」
二台の《幽霊バス》を引っさげたアヤカのアナウンスも聞いていない様子……だが、そんなことは細かいことは置いておく。予告はした。
――幽霊バスの乗車口が開くと、ブラックホールのごとく吸引力で妖怪達は吸い込まれた。
マナーの悪い利用者には、待ち構えていた《乗客幽霊》の祟りが待っているぞ!
「ご乗車の際は、思いやりとマナーを守ってご利用ください――ってね?」
一般暴徒妖怪は祟りによって人間に変わり……気付くと、周囲からギラリと鋭い眼光が。
『『マナーを守らない輩はだぁれだァァァァァ~~~~~~!?』』
「ほぎゃあああああああああああぁぁぁぁああ――!!」
ドタドタと上下左右に揺れる車体を見上げ、アヤカは肩をすくめた。
「愉快で怖いかもしれないが……まあ死にはしないさ」
妖怪、一度は人間になったほうが感情豊かになるかもしれないし。
賑やかすぎる車内の様子は、もう少し眺めていようかな?
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
水心子・静柄
どこかの世界の逸話に、国の八代目のトップが下部組織の悪人達の溜まり場に一人で凸して無双したというのがあるわ。その時の悪人達は峰打ちで叩きのめさらたと…
成敗!!
大丈夫、この刀(本差)は私の想像で創造したもの…だからこの場合、この刀で斬ったものは全て峰打ちになるのよ!私の知っている真峰ならこれくらい容易いのよ(ハードル上げ)そして、古今東西峰打ちで死んだものはいない…はず?まぁ相手の妖怪はドルオタ、オタなら伝統芸(オヤクソク)くらいわかっているわよね!
烏帽子と独特の装いを纏った妖艶な美女――水心子・静柄(剣の舞姫・f05492)は、喧騒で満ちた会場に降り立ち、心中にて独りごちる。
(「どこかの世界の逸話に、こんな話があったのよね」)
某国の八代目トップが、悪辣極めし下部組織へ単身凸り、無双した伝説を――!
その者は悪人達を次々にしばき倒してみせたのだ。
峰 打 ち で。
「ふ、先人の策……参考にさせてもらうわ」
たとえ、抜かれずじまいだった脇差だろうと、理屈がわかれば不可能ではない。
静柄は武勇を誇った、よく知る『本差』をその手で創造し、
「成敗!!」
口汚い暴言を浴びせていた一般暴徒を思い切り斬りつける。
安心してください、峰打ちです。
「成敗!」(ケサ斬り)
「成敗!」(串刺し)
「成敗!!」(フルスイング)
静柄の鮮やかな剣技によって、暴走する妖怪達はバッサバッサと斬り倒されていく。
安心してください、峰打ちです。
「私の知る《本差》ならこれくらい容易いわ」
かなり静柄の理想や美化されたイメージに引っ張られている気がしないでもないが……いや深くは問うまい。
古今東西、峰打ちで死んだ者はいない(ゼロとは言っていない)
おまけに相手はドルオタ。
オタクならば伝統芸《オヤクソク》を直感的に察する能力は持っているに違いない。
「さあ推しのライブでいさかいを起こす不埒者。この本差のサビにしてあげるわ」
無敵の本差を手に斬り込み、静柄の通った道には暴徒が小舟から伸びる白波の尾のように連なり。
そのまま櫓(やぐら)めがけ静柄は一直線にまい進する。
――安心してください、峰打ちです。
成功
🔵🔵🔴
エル・クーゴー
●WIZ
躯体番号L-95
当機は非致死性の暴徒鎮圧に高い適性を発揮します
(サイリウム持って会場に紛れてる)
・【ウイングキャット『マネギ』】発動
・なんの悩みも無さそうなツラした「羽生やしたデブ猫」をぼちぼち召喚、混乱色濃い所へぽつぽつ送り込む
・タプタプした腹からモフッと乗っからせるとか、肉球で「まあまあまあ」って押し留めるとか、モメてる観客らの所へデブ猫を平和裏に割って入らせる
・平和の権化みたいなムーブで以って毒気を片っ端から抜いたれという暴徒鎮圧術
・エル自身は全マネギの視覚&聴覚情報をゴーグルの中の電脳世界に巻き取り(撮影&情報収集)、適宜いい感じのムーブを醸せるよう、全マネギを巧みに操縦してる
躯体番号L-95――現時刻より作戦行動を開始します。
目元を覆うバイザー部分を光らせ、エル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)は動きだす。
手にするサイリウムの存在が、機械的なムーヴの目立つ彼女にはやや不釣り合いに思えた。
いや、ライブ会場という特異性の高い状況を考えれば《局地戦用装備》とも言えるが。
「非致死性の暴徒鎮圧行動に移行――友軍を展開します」
エルの詠唱で姿を見せたのは……羽を生やした、400匹を越すでっぷり猫の大群だった。
他方から行われている鎮圧により、一般暴徒妖怪はだいぶ数は減らされている。
だが、騒動の熱は冷めるどころか高まっている気すらした。
「なまはげローレライちゃんのスマイルは俺のモンじゃあぁ~!!」
「バーカお前なんかになまはげローレライちゃんがときめくかよバーカ!!」
精神年齢まで低下してきているのは気のせいですかねぇ?
そろそろ目も当てられないレベルの喧嘩に、割って入ったのは先ほどのもっちりニャンコ’s。
(「リアルファイトは致命率がもっとも高いです、『マネギ』で早急に鎮めていきましょう」)
デブ猫こと『マネギ』はエルの操作でしっちゃかめっちゃかになるギャラリーの元へ――!
押し寄せるぬこの波に観客は呑まれて、マネギが全身に飛びつく。
『ぶにゃぁ~』『ほぁぉ』『なぁ~ぅ』
間延びした鳴き声が鼓膜を震わせ、肌をなでるのは柔軟剤も使っていないのに柔らかい毛並み。
たぷたぷお肉のついたお腹が押しつけられ、ぷにぷに肉球がてちてち頬をたたく。
これぞL-95の暴徒鎮圧術。
平和の権化みたいなムーブをもって毒気を片っ端から抜くたれ作戦だ!
「ほぁぁぁぁぁねこてゃぁ~ん!」
「ハァハァハァ……猫、吸わずには居られないッ!!」
なんか別方向でダメになってる気はするが……争いは止まったので、とにかくヨシ!
マネギの平和の権化(中略)作戦は有効と判断し、エルはマネギを通して映像と音声を確認しつつ、マネギの活動範囲を広げていく。
猫の魅力には誰も抗えないのだ……NECO is GOD。
大成功
🔵🔵🔵
御狐・稲見之守
やれやれ、連中をいちいち殴り倒していてはきりがない。[呪詛][催眠術]で暴徒達の精神を掌握してしまおう。
それは現実か、それとも幻か――
(2回足を踏み鳴らし手拍子を鳴らしながら現れる御狐さん)
ズンッズンッジャ! ズンッズンッジャ!
ズンッズンッジャ! ズンッズンッジャ!
ヘイ、女に熱上げ殴り合うのも悪かないが顔中が欲まみれ、こいつは笑いもんってもんだ 誰かが目を覚まさせてやらんとな!
We Are Singin' Rock You!! We Are Singin' Rock You!!
さあ妖怪達よ、足を踏み鳴らし共に歌うが良い。
タリアルド・キャバルステッド
これはすごい熱気ですね……
このままだと皆さんの汗が水蒸気となって会場に雲が出来るのでは?
熱中症も心配ですね。妖怪が熱中症になるのかはわかりませんが。
UC「TORNADO」で除湿して会場の不快指数を減らしましょう。
せっかくのイベントですから、礼儀正しく騒ぎましょうね?
「これは、すごい熱気ですね……それに妖気、いえ陽気のせいか体臭も気になります」
UDCアースで、夏と冬に開かれるという大祭でも体臭は問題となっていたことを、タリアルド・キャバルステッド(紳士服のヤドリガミ・f25640)は思い出す。
発汗により生じる体臭は、皮フの常在菌が分解&酸化させることが主な原因。
衛生的にもよろしくない以上、衣類も清潔な状態を維持してほしいところ!
「このまま皆さんの汗で会場上に雲ができそうですし」
「……やれやれ、連中をいちいち殴り倒していてはきりがない」
まだまだ蒸し暑い空気の続きそうな状況を、冷静に見つめる姿はもうひとつ。
御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)は溜め息代わりに尻尾を一振り。
「どうするつもり? まさか津波を起こす訳じゃ」
「ワシとて水を差す(物理)ような野暮はせぬ。じゃが、あれらの無防備な精神……掌握するのは容易いじゃろうナ?」
御狐は「まあ見ておれ」と、不敵な、けれど勝利を確信した笑みを浮かべて、ゆっくり歩を進めていく。
疑問符を浮かべるタリアルドが注視する中、《それ》は唐突に始まった。
――ズンッズンッジャ! ズンッズンッジャ!
――ズンッズンッジャ! ズンッズンッジャ!
2回足を踏み鳴らし、一拍の手拍子を挟む。
たったそれだけの動作を繰り返し、御狐は暴徒らに歩み寄っていく。
「彼女は一体なにをして――ハッ! あ、あれは!?」
居るはずがない。居るはずがないというのに、タリアルドには『視えた』のだ。
御狐の背後に並ぶ、特徴的な髪型の《4人の男達》が!
それは現実か、それとも幻か――ゴクリと生唾を無意識に飲み下すあいだも、御狐と男達(幻影)はリズムを刻み続ける。
――その規則的な挙動から発する『音は呪詛』となり、『律動は催眠術』となっていた!
「ヘイ、女に熱上げ殴り合うのも悪かないが顔中が欲まみれ、こいつは笑いもんってもんだ」
まるで無念無想の境地へ導いているのか。
御狐の元に1人、2人、4人、8人と妖怪達が次々に加わっていく。
一種の狂信的なムーブは、無意味な攻撃行動を阻止してみせた。
「さあ誰かが目を覚まさせてやらんとな!」
それはボヘミアンが奏でる壮大な狂詩曲《ラプソディー》
観衆を魅了する女王《クィーン》に捧げる平民達の咆吼。
――We Are Singin' Rock You!! We Are Singin' Rock You!!
「さあ妖怪達よ、足を踏み鳴らし共に歌うがよい!」
「(色んな意味で)大丈夫なのかしら……いえ、それより会場内の熱気がさらに上がってきましたね。熱中症も心配です」
妖怪に熱中症の概念があるかはさておき、この不快指数はスーツ的にはノーサンキュー。
「カラッと盛り上げていきますよ。せっかくのイベントなのですから、礼儀正しく騒ぎましょうね?」
乾いた竜巻をタリアルドが放ち、客席に満ちた湿気は上空へと吹き飛ぶ。
体感温度もマイナス5度は確実!
暴れていた一般妖怪も意識を取り戻すと、会場から離脱しはじめた。
作戦はこれより第二段階に移行する!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ジャックライト』
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POW : クリムゾンフレイム
【自身の体から噴出する炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【真紅の巨大な】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : カーマインブレイズ
自身に【輝きの強い炎】をまとい、高速移動と【超高温の熱波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : スカーレットファイア
レベル×1個の【怪火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ファイヤー! サンダー! ダイバー! フィーバー!
『次の曲、いっくよぉー! 《なまはげ太鼓は恋のハートビート》!』
甘酸っぱい恋心を込めた、ポップなラブソングを響かせる、なまはげローレライ。
その歌声は見た目通りの可憐さと、心を震わせる歌唱力を秘めている……だが、妙に鬼気迫る圧迫感があるのは《なまはげ成分強めの雄叫び》が交じるせいか。
櫓(やぐら)まであともう少し。
急接近する猟兵の前に、上空を飛び交っていた火球達が立ち塞がった。
『おうおうおう、一介のファンがステージに上がろうなんてマナーを弁えてないなぁ?』
『大人しくなまはげローレライちゃんを応援しな! L・O・V・E LOVELY・NAMAHAGE!!』
FFFOOOOOooooooooooooooo!!
こいつらが例のアイドルガチ勢、もといドルオタの骸魂『ジャックライト』が憑いた一般妖怪のようだ。
――だが、ガチ勢ゆえにソウルメイトに共感しやすい。
――だが、ガチ勢ゆえに新人アイドルも応援しやすい。
オタ芸で相手のソウルを燃焼しきるか、アイドルとなって推し変させるか。
はたまた筋肉や魔法で調伏(物理)してしまうか!?
全ては猟兵達の手に委ねられている――!
===
※補足情報※
・実際にある歌詞を含んだプレイングは採用できません、あらかじめご了承ください。
自作の歌詞でしたらオッケーです。
(『こんな感じに歌ったり踊ったりします』という丸投げもオッケーです、解釈違いだけご容赦ください)
リプレイ執筆開始は『7月21日(火)21:00~(予定)』です。
よろしくお願いします!
===
小雉子・吉備
〖POW〗
キビ自身がアイドルなんてやれるか解らないけど
やるからには頑張るよっ!
UCの❮「雉鶏精の偽桃太郎」❯を【早業】で状態異常重視で発動
吉備男を霊剣モードにし
陣羽織を纏い
【動物使い】で〖ひいろ〗ちゃんと〖なまり〗ちゃんと殺陣する様に【パフォーマンス】
【演技】する様【歌唱】し
【誘惑】を頑張る
〖雉鶏精の偽桃太郎:歌詞〗
にーせもももっ
きーけいせい
命を掛けてせーかいをわたり
ヒーローを追憶ふれーて志す♪
紛い物ぉーの
にせももたろー♪
記憶を失い
竜神さーまの
導き従い自分ざかし
骸魂に憑かれ
助けられて触れたモノは
好意善意の尊きモノ♪
にせもももー小雉子吉備♪
雉鶏の少女は
こころざーす♪
〖アドリブ絡み掛け合い大歓迎〗
御狐・稲見之守
『今宵は召しませ御狐さん』
(ドコドコドコドコドコギュゥーンギュゥイーンッッ!!)
おめめがギラギラ 吐息がはぁはぁはぁって!
ちっちゃな女の子 DA☆DADA大好きなんでしょ?
ほらほら『生きてるだけでごめんなさい』って
ちゃんとごめんね言えたね(えらいね)
さあ犯罪(こい)をしましょしましょ
さわってこやこや 胸がキュンキュン
キミの病気(すき)を いっぱい教えてね
今宵は召しませ御狐さん!(Yeah!)
[催眠術][呪詛]――フフッ、おにいちゃん達を
このぺたんこボディでめろめろにしちゃうからナ!(ウインク☆バチコーン)
……ん、お前なにしに来たんだって? 無論、ふざけに来たが。
旅客・アヤカ
魔力変換は上々♪結構チャージ出来たね(レベル的に)
さてさて今度はファン争奪ねぇ。ユーベルコードは【幽霊バス】【幽霊電車】【連鎖する呪い】のどれでも行けるかな?。バスライブなり電車折檻なりと、結界術でもある車内に閉じ込めていくか。化術で癒えないトラウマを与えトコトン事故らせてくかだね。さて、どれにしようかな?(使用ユーベルコードおまかせ)
アナウンスを交えつつ、スイスイと残像を伴う空中浮遊で敵を惑わしてユーベルコードを決めにいくよ。
「魔力変換は上々♪ 結構チャージ出来たね」
己の力が高まっていく実感を味わいつつ、アヤカは次なるターゲット――熱狂的ファンであるジャックライトと対峙していた。
『なまはげローレライちゃんサイコー!』
『ラブ・ミー・ドゥゥーッ!!』
先ほどの暴徒らと比べ、三段くらい上にある熱量に、アヤカの眉間につい力が入る。
(「バスライブなり、電車折檻なり……とにかく閉じ込めていけばいいか」)
「車が通りまーす、ご注意くださいっと」
台数の増えた幽霊バスが周囲を取り囲み、再び乗車口が開く――だが。
「……え、なに? すごい“重い”んだけど!?」
ここでいう『重い』は物理的な意味ではない。
データ通信の速度がとてつもない遅延を起こしているときの『重い』だ。
乗車口に尾が引かれる気配は見えるものの、彼らを引き離すには3日はかかりそうに思えるほどの。
どうも1人あたりの妖気が膨大な量になっているらしい……原因があるとしたら、注目を一身に受ける櫓(やぐら)の《彼女》か。
「まさか……“推し”が目の前にいるから?」
暴徒となった一般妖怪はあくまで《邪気に当てられた》だけ。
だが、ドルオタ骸魂のジャックライト達は違う。
骨の髄までアイドルを“推す”彼らにとって、推しドルを応援するとは、絶大な熱量《パワー》を発生する行為。
日頃から貯め続けたエネルギーは、チケット争奪戦やコラボカフェ、グッズ集めなど、重要な局面で爆発させる。
人それを《推し活》という――!
「推しがいるから一筋縄じゃいかないってことか、とんでもないねー……」
『訳がわからない』と頭痛を覚えるのも無理はない
オタクにとって推しとは宗教であり、絶対遵守の概念なのだから――!
どうしたものかと困惑するアヤカの前に、2人の《新生☆アイドル》が参戦する。
――……ドコドコドコドコドコ ギュゥーン ギュゥイーンッッ!!
「DT感まるだしのおにいちゃん達ー! ワシの歌を聴けぇーいっ」
高らかな声を上げるのは《のじゃロリ系妖狐》の御狐。
後光を背負う御狐の姿は、ジャックライト達の視界にいやでも割り込む。
『おめめがギラギラ? 吐息がはぁはぁはぁって!
ちっちゃな女の子 DA☆DADA 大好きなんでしょ♪』
過激な歌詞を強気に・不敵に・大胆に歌い上げる。
見せつけるように尻尾をフリフリ。
見下すようににゅふふと微笑む。
ツルぺたボディでアピる彼女を止められる者はいるのか? いや、いない(断言)
催眠術&呪詛をたっぷり配合の洗脳ソングで、熱狂するドルオタをぶんどりにかかる。
《御狐さんは止まらない》――ユーベルコードの名の通りに爆走する!
『ほらほら『生きてるだけでごめんなさい』って♪
ちゃんとごめんね 言えたね?』《えらいねー!》
どこからか聞こえるバックコーラスも、清々しいほど相手を挑発する。
(「こ、これって余計に怒らせてない? 大丈夫なの?」)
強気なアピールに、アヤカは周囲へ目をやると――。
「ケモ耳狐巫女で生意気ひんぬーロリっ娘だと? なんてあざとさだ、属性盛りすぎてるクリスティーで候ッ!」
「しかも《のじゃロリ》の波動まで……だが、“それがいい”」
いいんかい!
思わずアヤカもズッコケそうになる。
たしかにかなり興奮していたが、想像の斜め上を突っ切っているような。好みの対象にキレ始めるとは……オタクの心理は難しい。
手応えを感じる御狐は、小さな身体でめいっぱい跳ねてサビパートへ!
『さあ犯罪(こい)をしましょ しましょ?
さわってこやこや♪ 胸がキュン☆キュン!
キミの病気(すき)をいっぱい教えてね?
今宵は召しませ御狐さんっ』《Yeah!》
バチコーン☆とウィンクをかませば、めろめろにされた“おにいちゃん”達が発作を起こしたかのように悶絶する。
そして、人魂じみた姿から元の一般妖怪へ……満足げに気絶する彼らの妖力も落ち着き、アヤカの幽霊バスに引きずり込まれていく。
だが、アイドルはもう1人いる――!
(「キビ自身がアイドルなんてやれるか解らないけど……やるからには頑張るよっ!」)
御狐の姿になんとなく励まされた気がする《正義のヒロイン雉娘》吉備は陣羽織を翻し、走りだす……まさか相手が全力でふざけていたとは思うまい。
お共のひいろとなまりを引き連れ、吉備は霊刀『吉備男』を軽やかに引き抜いてみせた。
前者がカワイイに全振りしたとすれば、吉備はスーパーヒロイン系アイドル。
《カワイくて、カッコいい》――まさに王道アクションヒロイン!
『にーせもももっ きーけいせい
命を掛けてせーかいをわたり ヒーローを追憶ふれーて志す♪』
剣を振るたび刀身がキラリと光り、ひいろ&なまりも併せて宙に身を翻す。
見えない敵を鮮やかに斬って、巧みに斬り伏せる――殺陣(たて)と歌唱を融合した舞台歌劇のように立ち回る。
『紛い物ぉーの にせももたろー♪
記憶を失い 竜神さーまの 導き従い 自分さがし
骸魂に憑かれ 助けられて 《触れたモノ》は 好意・善意の尊きモノ♪』
伸びやかな歌声に合わせ、切っ先をゆっくりと天に向ける。
――ヒーローとは男心を大いに刺激する男の夢が、ヒロインだって例外じゃない。
「戦う美少女ヒロインとか、サイコーに尊みの鎌足じゃまいか……!!」
「ノースタントで本格アクションとか、っべー、マジっべーわぁ」
《胸アツ》状態になったジャックライトは、壮大な世界観の歌とアクションのマリアージュに打ち震えていた。
美少女と刀剣、女の子とガチアクション――そんなギャップが彼らの性癖にザクザク突き刺さっている!
『にせもももー小雉子吉備♪
雉鶏の少女は こころざーす♪』
――最後は吉備と2匹でビシッと決めポーズ!
フィニッシャーが決まり、完全燃焼した骸魂は霧散していく……残りカスのように置いていかれた一般妖怪は、やっぱり満足げな顔で気を失っていた。
「みんな守備範囲が幅広いなー。向こうの趣味も同じくらい広くてビックリだけど……乗客のみんなー、気絶中の妖怪を黄色い線の内側に押し込んどいてね」
妖怪の数だけ趣味もある。
そんな必要性の低い知見を得つつ、アヤカは幽霊バスに乗車(収容)していく一般妖怪を誘導する。
結界術で安全地帯となった車内へ迎え入れるが、要救助者はまだまだ増えそうな気配がする……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エル・クーゴー
●SPD
躯体番号L-95
当機はガチ勢向けのアイドルムーブにも高い適性を発揮します
(ド無表情のまんま、客観には根拠不明の自信)
●こんな感じに歌ったり踊ったりします
・宇宙SF系ボディスーツ女子(ゴーグルによる目隠れ属性付き)的なコンセプトアイドルでござい
・宇宙の無重力感を想起させる浮遊感ある佇まいとステップで軽やかに舞う(あっこれ技能:空中浮遊)
・いざ歌い出すと無抑揚でしかし超高速とかいう、スペック高いのに教練がただただ足りないボーカルソフトみたいなことになる
・ノリが悪い輩へは【万象改竄:電脳天球儀】発動
貴方の心へのハッキングを開始します――、しちゃうゾ?(キャラから定まり切ってない決めゼリフ案)
「当機はガチ勢向けのアイドルムーブにも高い適性を発揮します」
新生アイドル軍団の乱入によってテンション爆上げのジャックライト達。
それを前にしてエルは冷静かつ無表情に、淡々と分析を言葉にする。
客観的評価でいえば『どこからそんな自信が湧いてくるのか、明確な根拠は解らない』のだが、それでも本人的にはなにかがあるようだ。
「躯体番号L-95――これより“制圧”を開始します」
宣言とともにエルの身体は、音もなく、地上から浮き上がっていく。
コンセプトは《SF型コズミックアイドル》――俗にいうコンセプトアイドルだ!
目元を隠すゴーグルによってミステリアスさが際立ち、ボディースーツはSF小説に登場しそうなシンプルながら未来的なデザイン。
そして、
『――Do you Hear me?』
しずやかな歌い出しにすら、ジャックライト達の興味が引かれている。
彼らの関心が《猟兵達に向いている》とエルに確信させた。
『暗い海にダイブする 道が流れ星のように ヒカリ伸ばす
届いていますか、私のヒカリ? 宙の彼方 見つめ願う――』
風に舞う羽のように軽やかなステップ。
『かわいい』『元気いっぱい』『笑顔の眩しい』アイドルの“概念”を崩すクールな佇まいはジャックライト達に衝撃を与えていた!
「うま、上手い……のか? 出だしはよかったのに抑揚はないし、めっちゃ早口だし、あれじゃ読経では」
「おま、バカちんが! あれこそ“磨けば光る原石”の王道だろうが!? あり寄りのなしならば“今後に期待”だろ!」
「ボイトレ不足は否めない。けれど、衣装と雰囲気との相性は“優”……くぅ、とんだ大型新人だぜ」
議論を繰り返すギャラリーの様子に、エルは完全燃焼の妨げを感じる。
(「不穏分子……もとい、ノリの悪い輩の影響は無視できませんね」)
『――彼方まで届いて 私のスターライト
強く、強く輝いて あの月のように
近くて遠い 貴方の“心”で この熱、感じてください』
即興の歌に合わせ、ユーベルコードを発動する。
《万象改竄:電脳天球儀》
歌を通して“繋がる”不穏なギャラリーめがけ、エルはすくい上げるように掌を向けた。
「貴方の心へのハッキングを開始します――、しちゃうゾ?」
キャラブレしているがそこはご愛敬。
彼らが《自分》に向けた(と思われる)パフォーマンスに弱い、という事実はなまはげローレライ自身が証明している!
「――……うっ」
不穏な心象にハッキングして、余分な印象をプチッと潰してハートキャッチ☆完了。
エルの機械的なアイドルムーブから“制圧”を続け、いよいよジャックライトの姿は、両手足で数えられるくらいに減っていた。
成功
🔵🔵🔴
御狐・稲見之守
『わからせ恋煩い』
HeyHey諸君ぺたんこは好きかナ?OhYeahYeahみなまで言うなおっきなお友達諸君いつもワシのこと向こうから見てるじゃろおっとこの防犯ブザーが目に入らぬか鳴らせば魔法の合言葉『おまわりさんコイツです』(ポリスメーン!!)
わからせおじさんノーサンキュー(ノーサンキュー!)
イエスぺったんノータッチ(だめだめ!)
でもほんとはちょっとくらい触ってもいいんじゃよ?
ああわからせられたい気持ち 気付いて欲しいの
小さな胸がいっぱいドキドキ
いつだってわからせられるの待ってるんじゃからね♪(きらりん!)
諸君、ぺたんこを愛しているかァ―――――ッ!!?
残るはなまはげローレライ強火担の、一途なドルオタと言っても過言ではない。
だがそんなの関係ねぇ!
完全に興が乗った御狐さんはノンストップでステージを続行する――!!
『HeyHey諸君 ぺたんこは好きかナ?
OhYeahYeah みなまで言うな おっきなお友達諸君!
いつもワシのこと 向こうから見てるじゃろ?
おっと この防犯ブザーが目に入らぬか!?
鳴らせば魔法の合言葉『おまわりさんコイツです』』《ポリスメーン!!》
のじゃロリは幼女に含まれますか?
なんやかんやで聞かれたら、教えてあげるが世の情け――幼女に見えるなら含まれます!
実年齢3桁だろうと例外ではない。
キュートで生意気なキャラを維持しながら、アップテンポで歌いあげる御狐のアイドル適正は相当なものだ。
『わからせおじさん ノーサンキュー《ノーサンキュー!》
イエスぺったん ノータッチ《だめだめ!》
でもほんとは ちょっとくらい触ってもいいんじゃよ?』《おまわりさーん!!》
紳士ならば絶対に守るべき例規がある。
――YESロリータ・NOタッチ!
昨今の誤解を招き、マイナスイメージを付けられているからこそ、 ロリには手を出してはならないッ!
だが、ヒトは戒を破る快感を知ってしまうと、繰り返したくなる弱い生き物。
恐ろしいことに、彼女は“戒律なんか破っちゃえ☆”と機種変するような気軽さで促していた――!
『ああわからせられたい気持ち 気付いて欲しいの☆
小さな胸がいっぱい☆ドキドキ!
いつだってわからせられるの 待ってるんじゃからね♪』《きらりん!》
清々しいまでのかわいこぶりっ子ムーブは、ジャックライト達も“見抜いて”いる。
おそらく何百人ものアイドルを見てきたドルオタだ、面構えが違う。
だが、わかってしまう故に、御狐の突き抜けっぷりが“イイ”と思えてくるのだ。
「あそこまで徹底できるものなのか、あんな幼女に!?」
「アイドルにとって試練ともいえる“バラエティ力”すら兼ね備えているとでも……?」
己の長所や魅力を把握しなければ、バラエティ番組で埋もれてしまう。
それ故に、個性は自分の手で磨き上げる――《セルフ・プロデュースで高める》しかないのだ!
「諸君、ぺたんこを愛しているかァ―――――ッ!!?」
一貫したキャラクター性を称賛するかのように、残るジャックライトの骸魂達は天に昇り、気絶した一般妖怪だけが残された……。
さあ、櫓(やぐら)周りを防衛する親衛隊はいなくなった。
いよいよカタストロフ級アイドルとの全面対決だッ!!
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『なまはげローレライ』
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POW : オ"オ"オ"オ"オ"ォオ”オ”オ”ォ!!!
予め【雄叫びを上げながら足踏みする】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : あなたの全てを許す歌
【美しき歌声】を披露した指定の全対象に【怠けたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
WIZ : 怠け者はいねぇがー?悪い子はいねぇがー?
対象への質問と共に、【山奥】から【仲間のなまはげ達】を召喚する。満足な答えを得るまで、仲間のなまはげ達は対象を【各々が持った包丁などの武器】で攻撃する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ピオネルスカヤ・リャザノフ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●決戦のアイドルステージ!
櫓(やぐら)の高さはおよそ5m。
支える骨組みに手をかけ、猟兵は一気に乗り込んでいく。
およそ3m四方のステージに乗り込むと、なまはげローレライの歌がようやく止まった。
「え? え? 飛び入りは予定してなかったんだけど……えと、どうしてそんな顔してるの?」
おろおろと困惑する表情はふつうの少女そのもので。
けれど溢れる妖力は、ナイフで肌を撫でられているようにピリピリと感じとれる。
「ううん、きっと歌を近くて聴きたくてきてくれたんだよね? あたしは“トップアイドル”になるんだもの! それじゃあ次は《OGA☆OGAユートピア》だよ!」
――なまはげローレライは再び歌いだしたが、ある言葉が引っかかった。
たしか資料では、憑かれているローレライは『歌手志望』のはず。
けれど、今の発言では『トップアイドル』になっていた。
これは、もしかして……アイドルを夢見ているのは“取り憑いたなまはげ”のほうでは?
夢と憧れの存在に近づこうとするローレライの魂に、骸魂は共感と羨望を覚えてしまったのだろう。
それなら、オタ芸を駆使して彼女の無念を晴らすか?
ライバルのアイドルとなって完全燃焼させるか?
無論、武力行使して解決することもできるが、彼女も手にする鉈で反撃してくることは覚悟しておこう。
――ライブもいよいよクライマックス!
イェーガーよ、有終の美を飾れ!
===
プレイング提出は『7/30(木) 8:30以降』でお願いします。
よろしくお願いします!
===
旅客・アヤカ
みんなうまいもんだね。こりゃあたしは安全確保に、動いてった方がいいかな?。
それにしても歌ねぇ。折角だからあたしも詠唱(未作成UCの詠唱候補)をちょいと弄って、ぶっつけに歌ってみるよ。
「現世の扉を打ち開けて、幽世の改札を進もう。東方の森を巡り、西洋の都を眺め、新しい海を渡り、竜神の顎を潜り抜けて――其は人間の世界」(アレンジOK)
吸引性の霊障で敵やファン達を【幽霊バス】の中へおびき寄せて。
東方妖怪、西洋妖怪、新しい妖怪、竜神……幽世に住まう者達の景色を化術で旅に出た様に化かして、最後にはようこそ!人間の世界へ!と「山奥から出てきたなまはげ達」を都会にでも連れ出した様におどろかすよ。
――O・G・A!! O・G・A!! O・G・A!! O・G・A!!
鬼気迫る“圧”だった。
シャウトひとつで理性を吹っ飛ばす、それだけの気迫を込めた少女の叫び。
そこから繋がる歌声も強烈な《妖力/アイドルパワー》が込められていた!
『みなさまご存じNAMAHAGEガール!
三食だいたい・しょっつる焼きそば・ババヘラ付きでこの元気☆
飯だばめっさうめっけ かぁーねがぁぁーッ!?』
地元愛あふれるヴォイスに、地方アイドルの武器といえる地元訛り。
――櫓(やぐら)下では感じなかった、強烈なパゥワーにアヤカは冷や汗まじりの苦笑を浮かべる。
「みんなうまいもんだね……こりゃあたしは安全確保に動いてったほうがいいかな?」
気圧されそうな気持ちを奮い立たせ、周囲に目をやる……そして気付いた。
このステージは遠方まで見えるように高所に建てられている。
見方を変えれば、近すぎるとかえって被害を受けにくいのだ。
ステージを意図的に破壊しようとしない限りは、下でぐっすり眠る妖怪達にも被害は出ないだろう。
(「てことは、足場を自分から壊さなきゃ問題ないか……それにしても、歌ねぇ」)
なにがそこまで彼女を突き動かさせるのか、それは聴いてみなければ解らない。
けれど、直接攻撃に走るのも、アヤカはなんとなく避けたいと思った。
「ここはアイドルフェスで、他にも猟兵《アイドル》が居るんだから、あたしもやってみていいのかな」
そう思案している間になまはげローレライは次の行動に移っていた。
「みんなぁー! 盛り上がってるかぁー!?」
彼女の掛け声に合わせ、地元民と思われるなまはげ達が櫓(やぐら)に登りだし、衝撃でガタガタと櫓(やぐら)が音を立てる。
こちらをお構いなしの行動に、熟考している間はない。
すぐさまアヤカはなまはげローレライのライブに割り込んだ。
「バックダンサーと《主役》以外を招き入れるのは感心しないね」
幽霊バスはさらに台数を増やし、櫓(やぐら)に登るなまはげ達を強引に引き剥がす。
「み、みんな!?」
地元ファンが引きずり下ろされ、動揺するなまはげローレライの隙をついてアヤカが主導権を奪う。
『現世の扉を打ち開けて、幽世の改札を進もう。
東の森 西の都に 遥かな海越え 竜の顎(アギト)を潜り抜け――』
独特なリズムのアヤカの歌唱に合わせ、幽霊バスに乗車させられたなまはげ達は目まぐるしく移り変わる景色を見せられていく。
東方の山深い森、西方の石造りの都市、大海原に囲われた島、竜神を祀る密林の寺院。
「な、なんだべさ? どごさ行くバスだが!?」
見たことない光景が次々と現れ、閉じ込められたなまはげ達の精神は混乱を極めた。
『野を越え・山越え・目にした先は――其処は現世・人間界!』
「ひゃああああああああああああああああああああああああああ……ッッ!!」
……田舎育ちのなまはげっこ達にとって《都会》は恐ろしいものだったようだ。
その悲鳴になまはげローレライはハッと目を見開く。
「いけない、私が未熟なアイドルだから皆に迷惑を……もっと、もっとすごいアイドルに……世界が注目するくらい、すごいアイドルにならなくちゃ!」
その底知れぬ情熱が《世界を壊しかねないほどの脅威》になりつつあることを、熱唱する彼女はまだ知らない。
アヤカの攻撃を受け、なまはげローレライの歌声にさらに熱が入る。
「ヤッバ、気を抜いたらもってかれそうだなこれは……!」
まだまだ上昇しそうな気配のアイドルパワーに、向かい風を受けたようにアヤカの衣服がはためいた。
成功
🔵🔵🔴
御狐・稲見之守
『君に届けぺたんこ★ビーム』
胸のおっきな女の子 目で追いかけて
だめだめダーリン こっちを向いてよね!
マジな犯罪(れんあい)なんだから
逃げたら110番 いいね?
こやこやぺたんこハートが どっきん!(どっきん!)
よそ見してると 防犯ブザー鳴らしちゃうゾ☆
やきもきめちゃんこハートが どっきん!(どっきん!)
よそ見しないで どうか届いてぺたんこ★ビーム
――胸はぺたんこだけどハートはいっぱい
必殺ぺたんこ★ビーム!!
[催眠術][呪詛]なまはげ達をぺたんこビームで
めろめろにしておまわりさんの前を歩けなくさせてやるゾ♪
「良く言えば向上心の塊じゃナ。とっくに世界を巻き込んでおるというのに――じゃがその《傲慢さ》、嫌いではないゾ!」
呵々と破顔する御狐はいっそう喜色ばむ。
まあ全力でふざけているだけの彼女にしてみれば、なまはげローレライの《野望》も大した問題ではない。
ショーステージにおあつらえ向きの舞台があって、歌って踊っていいのなら、御狐のやることはひとつ!
「さあ愚兄ちゃん《おにいちゃん》たち、次は『君に届けぺたんこ★ビーム』でめろめろにさせちゃうゾ★」
パチッ★とウィンク飛ばして、のじゃロリ妖狐は本日3曲目の持ち歌を披露する!
『胸のおっきな女の子 目で追いかけて――だめだめ☆
ダーリン、こっちを向いてよね?
マジな犯罪(れんあい)なんだから!
逃げたら110番★ いいね?』
ミツバチよりもスウィート&ハニーなリズムで織りなす歌詞は、サーベルタイガーも尻尾を巻いて逃げだす、エッジ効きまくりのラブソング。
よいこの猟兵諸氏ならご存じだろうが、《YESロリータ・NOタッチは絶対に守るべき鉄則》 社会的抹殺からは逃れられないぞ!
ハート・ムービング(?)な歌には、なまはげローレライも対抗心を燃やす。
『ふたりで歩いた 水中のトンネル……聞こえちゃう? 私のドキドキ
ごまかそうとして手を握り あなたの熱 感じてもっとドキドキしちゃうの――……♪』
ペースを乱すように、切ない乙女心を乗せた恋の歌はスローテンポ。
地元応援団のなまはげをさらに呼びこみ、櫓(やぐら)に鉈を手にした来訪神が押し寄せる。
津波のように迫る鬼面の集団? それでビビっちゃう御狐さんじゃないのです。
みーんな、めろめろにしちゃえばいいのだ!
『こやこや★ぺたんこハートが どっきん!《ドッキン!》
よそ見してると 防犯ブザー鳴らしちゃうゾ☆
やきもきめちゃんこハートが どっきん!《独禁!?》
よそ見しないで どうか届いて? ぺたんこ★ビーム《ズビビー!》
――胸はぺたんこだけどハートはいっぱい なのなの💖』
そしてキメるぜ!
「必殺・ぺたんこ★ビーム!!」
両手で形作ったハートがそのままビームとなって、なまはげ達のハートをばっきゅん☆
「はぁんっ」
「わしのハートが狙い撃ちィーッ!?」
催眠術と呪詛を込めたぺたんこビームに撃ち抜かれ、なまはげ達は情けない悲鳴を残して転落していく。
……安心して欲しい、君達の胸の鼓動は《ちょっとした気の迷い》だ。
新たな性癖の扉は開いても、YESロリータ・NOタッチだぞ!
成功
🔵🔵🔴
エル・クーゴー
●SPD
●ライバルのアイドルとなろう
躯体番号L-95
当機はアイドルムーブに高い適性を発揮し、また――ラーニングにより随時アップデートを実行します
――貴方の心をハッキングしちゃうゾ?
(定まる決めゼリフ!)
・第1章で繰り出した『マネギ』の群は、言わば人海戦術
・此度繰り出したる『マネギ』は――頭数を絞った精鋭軍だ!
・というわけで【合体強化マネギ】を「LV10個体×8」くらいで召喚
・場のバイブスを随時ラーニング(情報収集&学習)させた上でいい感じにムーブさせる
・SF型コズミックアイドルと、第1章で潜在的に存在すると目せた猫好きもファンに取り込まん
●とっておきのムーブ
・バイザーちょっと上げて素顔オープン
他の猟兵達や、なまはげローレライ自身が披露するアイドルムーヴはエルにとって最高の参考資料となった。
「当機はアイドルムーブに高い適性を発揮し、また――ラーニングにより随時アップデートを実行します」
再び呼び出した羽付き猫型ドローン“マネギ”は暴徒に向けたものとは一味違う。
200体近いそれは、いわば『Lー95精鋭チーム』である!
「――貴方の心をハッキングしちゃうゾ?」
「うぅー……決めゼリフがあるだけじゃ、真のトップアイドルにはなれないんだからっ」
ビシリと指差すエルに、なまはげローレライは額に汗を滲ませ、次の演目へ移る――!
フェスといっても祭は祭――ならば《コレ》は外せまい!
「なまはげ太鼓、いっちゃうよー! みんなも一緒にやってね☆」
腰に下げていた鬼面を被り、なまはげローレライは地元なまはげが残した和太鼓を力強く叩きだす。
『オ”オ”オ"オ"オ"! オ"オ"オ”オ”オ”オ"オ"オ"オ"!! オ"オ"オ"オ"オ"ォオ”オ”オ”ォオ"オ"オ"オ"オ!!!』
恐ろしい雄叫びと和太鼓を乱れ打つ迫力……それを可憐なアイドルが放つという《強力なギャップ》が、彼女の戦闘力(アイドルパワー)を高めていく!
(「ギャップ萌え、というワードがあるのです。これも魅力であると判断します」)
またひとつ学んだ情報を更新し、ヒリつきを感じながらエルは宙に浮かぶ。
目には目を。歯には歯を。――ギャップにはギャップをッ!!
導き出された《最適解》をベストな状況で発揮するため、エルは小判を抱える羽猫達を整列させる。
「サウンドボリュームを最大に設定、空間にプロジェクション・キーボードを展開します」
電脳空間から投影された鍵盤がエルの前に現れ、エルは鍵盤のひとつを押すと。
『ニャー』
一部のマネギが元気な鳴き声をあげる。
これぞ、SF型コズミックアイドルと精鋭にゃんこ軍団の魅せる、全く新しいパフォーマンス――《ニャージック》だ!
……仮称は後ほど修正するとして。
『『にゃあにゃあ☆』』
『『みゃぁ、ふみゃぁ~』』
『『ほぁ~、なぁ~ん?』』
仮想キーボードに指を滑らせれば、それに合わせて強化マネギ達も鳴く。
その様子は、エルの演奏でマネギ達が合唱しているようにも見えた……猫愛好家としては強烈に心くすぐられる。
演奏に合わせて歌ってるって、それだけでかわいいんだよネコチャンは! ネコチャン・カワイイ・ヤッター!!
「オ"オ"オ"……ぉぉお、おっきなねこちゃん、かわいい……――!」
なまはげローレライもまた、猫の魅力に憑かれし者だったらしい。
目の前で歌うマネギ合唱団に胸キュンしてしまい、雄叫びと太鼓の音が小さくなっていく……ライブ中だがいいのだろうか?
「猫は万能、至言ですね」
にゃんこコーラスでギャラリーの心理的防御は落としきった、仕掛けるなら今――!
エルはゴーグルを額のほうにズラし、周辺状況を確かめるような仕草をする。
ラッキーなまはげ達は、ミステリアスなバイザーの下に“隠された黄金の秘宝”を見た。
合掌しながらこぼれ落ちる、彼らの表情は“尊いものを見つけた笑み”だった……。
大成功
🔵🔵🔵
小雉子・吉備
あの子を完全燃焼させるお手伝いをした方が良いかな?
折角乗り掛かった船だし
〖POW〗
【早業】でUCを防御力重視で発動
ちょうど良い感じの獲物も持ってるし、デュエットしようよ
アイドル志してるなら、身のこなしや舞台の立ち回りも齧ってるよね?
歌ながら、アイドルとしての想いを撃ち込んで来てよ、キビも即興で上手く行くか解らないけど
撃ち込みを【第六感】で【見切り】つつ時には【怪力・オーラ防御・激痛耐性・盾受け】で〖偽御神刀・吉備男〗で受け流しつつ【パフォーマンス】で映える位置を考え立ち回り、彼女の歌に合わせ【多重詠唱(伴奏的な意味)・歌唱・誘惑】で合いそうな歌詞をあてがい歌うよ
〖アドリブ絡み掛け合い大歓迎〗
ビードット・ワイワイ(サポート)
ビーえもんという名前のゆるキャラです
自由に楽しみ自身の布教に努める
見た目は浴衣JC
ユーベルコードは嫌らしい攻撃をすることで相手の強みを消す攻撃を得意とします。最近は真面目風に見えるネタ戦法をよく取っています。
ウォーマシンですので脅しや誘惑には屈しません。完全機械ウォーマシンらしくそれを活かした行動をします。一番かわいいと思っているのは自分自身です
アイテムは色々ありますが無視して構いません。実際どのような形をしているかは私も分かりません。正体不明です。
普段の一人称は「我」
あとはおまかせします
「大トリに超絶かわいいゆるキャラが加わってしまっても構わんであろう?」
あの丸いヘッドのsilhouetteはビードット・ワイワイ(根源的破滅招来者・f02622)ことビーえもんのもの。
ねじりハチマキに亀甲模様の浴衣姿をしたゆるキャラは、チラと吉備に視線を送る。
「隙はだいぶ出てきたけどー……あの子を完全燃焼させるお手伝いをしたほうが良いかな?」
全身全霊のパフォーマンスを続け、なまはげローレライは肩で息をしていた。
疲れている隙を突いてバッサリ討ち取ることは簡単だろう。
だが、不意討ちはヒーロー的にNG!
なによりライブを続けようとするのは、彼女自身がまだ《アイドルとしての矜持》に縋っている証拠でもある。
「乗りかかった船だし、正々堂々やるよ」
吉備男の柄に手をかけ、吉備は最後の“パフォーマンス”に持ちこむ!
アイドルを志しているなら、舞台演劇での立ち回りにも心得があるだろう。
そう考えた吉備は《雉鶏精の偽桃太郎》を発動し、愛刀の切っ先をなまはげローレライに向ける。
「ねえ、ちょうど良い感じの得物も持ってるし、デュエットしようよ」
ここにきての提案に、なまはげローレライは驚いたように目を丸くする。
「アイドルならミュージカル……歌いながらアクションもこなせないと、だよね? キビも即興でできるか解らないけど、“相手”になるよ」
「よく解らないけど……受けて立つよ、“アイドル”はなんだってトライ&エラーなんだから!」
エラーを起こすのはどうかと思うが……。
殺陣(たて)もこなしてみせる! そう意気込むなまはげローレライは鉈を軽々と担いだ。
細腕に見合わぬ剛力を見せながら、大鉈を吉備めがけて振りかぶる!
2人の少女が火花を散らす中、ビーえもんは浮かんできた“疑問”に首を傾げた。
(「トップアイドル――自らを“偶像の頂点”とする、か。全くもって度し難い発想であるが」)
経緯はどうあれ《理由》がなければ、固執することはない。
「……ロードルーイン」
その記憶を参照しようと、ビーえもんは尻尾のように極太な触手を伸ばし始める。
守りを固める吉備は怪力でもって、大鉈をぶんまわす馬鹿力をいなしつつ、ステージ上を軽快に駆けていく。
天狗のごとき吉備を追いながら、なまはげローレライも歌を続ける。
『キラキラ輝く星の光 宝石箱からこぼれたみたい!
お姫さまなら あんな風になれるのかな――』
苛烈な一撃とは正反対の、繊細な美声に疲れを感じさせないのは“プロ意識”というやつか。
この流れならいけそう、と吉備が合いの手のように歌に加わる。
『せいいっぱいオシャレして 慣れないネイルして、
鏡の向こうに お姫さま探したよ』
慣れない歌に気を取られていた吉備だが、必死にパフォーマンスを行っていたなまはげローレライには“変化”が見られていた。
どこか固さのあった笑顔が、自然なものになってきたのだ。
そこに一本の触手がぬるりと滑りこむ――ビーえもんから生えた例のアレだ!
「ひょわぁぁー!?」
ヒヤリとした感触が腕に巻きつき、なまはげローレライは悲鳴をあげる。
アイドルに触手は事務所的にかなりOUTな気がしないでもないが、ビーえもんは遠慮なく“参照”していく。
「ななななななんたが、そいばぁっ!?」
ジタバタしていた彼女から適当な情報を読み取り、ビーえもんは触手を引っ込める。
「汝は己が何者か、記憶しているか?」
「い、いきなり、なんの話!?」
「汝はアイドルに憧れながらも、幽世に至る道中で骸魂と化したのであろう。他者の力を利用してまで“トップアイドル”になりたいのか?」
現実を突きつけるビーえもんの言葉に、なまはげローレライは二の句をつまらせる。
……脱力して座りこむ姿から、当初に感じた妖力は感じられなかった。
「あは……そうだよね。この声は“私”のじゃないし、勝手に憧れちゃってたのも“私”なんだよね」
諦めの滲む声を漏らす彼女は、清々しい表情をしていた。
「はー! 悔しいなぁ、ズルして理想のアイドルになってみせたのにトップになれなくて……けど、“私”のやれることはできたよね」
空に手を伸ばすなまはげローレライの身体から、骸魂が揺らぐ炎のように溢れて抜け出していく。
遥か遠くの一番星を目指すようにして、抜け出した霊魂は天へと昇る。
「……キビも好意を引き出せる“ヒーロー”になれるかな」
骸の海を渡る魂を見送りながら、吉備はぽつりと呟いた。
成功
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