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踊れよ踊れ、くるくる踊れ(作者 天木一
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 ――ドンッドドドン! ドンッドンッ!
 ――ピーヒャララッピーピーヒャラ!

 鬱蒼とする深い山の奥に、切り拓かれて作られた村があった。どこか懐かしさを感じさせる古びたかやぶきの家が並ぶ村。そこから祭囃子が鳴り響く。
 覗いてみれば村の中央の広場では無数の揺れる提灯の明かりが灯り、かき氷や鉄板焼きといった食べ物の屋台が並ぶ。
 中央にはやぐらが建てられ、その周囲を大勢の生き物が回るように踊っている。着物を纏った二足歩行のキツネにタヌキ。尻尾の分かれたネコに、人のように見えるが生気のない者まで。それは幽世(カクリヨ)に住まう妖怪達だった。
 どこからともなく太鼓と笛の音が響き、リズムを合わせて音頭をとっている。それに合わせて妖怪達が踊っているが、その顔は楽しんでいるようには見えない。

「ひぃひぃ……どうなってる!? もう一刻は踊ってるってのに体が止まらねぇ!」
「はぁはぁっ、く、くたくただってのに、踊っちまう!?」
 妖怪達は楽しいどころか、汗だくとなって苦悶に顔を歪めていた。

 ――ドンッカカッドンドンッカッカッ!

 そこで太鼓のリズムが変わり、激しく打ち鳴らすものとなった。

「来たぞ音が変わるぞ!!」
「嘘だろ! もう耐えられねえ!」
 妖怪達の顔が絶望的なものに変わる。そして音に合わせて踊りの動きも激しくなった。
「やめろ! やめてく――」

 ――ドドンッドドドドドドンッカカッ! ドドドンッ!!
 ――ピャーーーッ! ピーヒャラピロピロピロピロピャーンッ!

 押し寄せるような太鼓の連打。それに合わせて笛は切り裂くように甲高い音を立てる。すると妖怪達はその激しいビートに乗り、キレキレな動きで踊り出す。

「だ、誰か、これを、とめてくれえええええ!!」
 叫びも虚しく、妖怪達の盆踊りは止まらずくるくるとやぐらを回って永遠と続き、やがて骸魂に呑み込まれた。


「妖怪たちの新しい世界、カクリヨファンタズムでの事件だよ!」
 かやぶき屋根の家が並ぶ村を映すグリモアベースで、ラフィロワ・ベルシルト(幸せ運ぶ星のうた・f04751)が猟兵達を出迎えた。
「山にある村で盆踊り大会が開かれてるみたい。だけど、それはオブリビオンが開いた大会なんだよ!」
 オブリビオン主催では、まともな祭りなど期待できない。
「村に住む妖怪たちは、お祭りの放つ妖気に操られてずっと盆踊りを踊らされちゃうんだよ。ずっと続けると骸魂に飲み込まれてオブリビオン化しちゃうみたい!」
 その異変は妖怪達を骸魂に飲み込ませてオブリビオン化させる為の企みのようだった。
「みんなにはそのお祭りに参加してもらって、妖怪たちを助けてあげてほしいんだ!」
 このままでは妖怪達がオブリビオンと化してしまう。それを阻止できるのは猟兵だけだ。
「盆踊りをやめさせたら、オブリビオン化は止まるみたい。どうにかして盆踊りをやめさせる方法を考えて、みんなを止めてあげてね!」
 盆踊りをすることによってオブリビオン化が進む。ならば盆踊りを止めさせればオブリビオン化も止まる事になる。
「盆踊り会場は踊らないとダメッって空気になってるみたい。だからみんなも踊りながら行動すると動きやすくなるみたいだよ!」
 会場では踊ることでプレイングボーナスを得られ、作戦の成功率も上がるようだ。
「悪さをするオブリビオンは、骸魂に飲み込まれちゃってるだけだから、やっつけると元に戻って助けてあげられるよ!」
 オブリビオン化してしまった者も、倒せば元に戻せる。

「踊るのは楽しいことだけど、無理やりやらされるのはダメだよね! そんなんじゃ踊ることが嫌いになっちゃうよ!」
 強引に踊らされることにラフィロワは怒ったように頬を膨らませる。
「お祭りだって楽しいことだもの。みんなで悪いことをするオブリビオンを倒して、お祭りも踊りも楽しいことだって思い出させてあげて!」





第2章 集団戦 『輪入道』

POW ●燎原火炎陣
【激しく回転しながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【他の輪入道】の協力があれば威力が倍増する。
SPD ●紅蓮疾走
自身に【燃え盛る炎】をまとい、高速移動と【回転する炎の輪】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ ●ファイアホイールスピニング
【回転速度】を一時的に増強し、全ての能力を6倍にする。ただし、レベル秒後に1分間の昏睡状態に陥る。
👑11

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●舞う炎
 ――ドーーンッドーーーンッドーーーンッ!!
 ――ヒュォ~ッヒョォ~~~!

「ひぃっまた!?」
「太鼓の音が聞こえるぞ、しかもさっきより大きい!」
 盆踊りから解放されたはずの妖怪達がビクッと震える。
 先程よりも大きく重い太鼓と、尺八のような低い笛の音が響く。それと同時に弱まっていた妖気が強くなって祭り会場を覆った。すると大量に吊られていた提灯に突如現れた骸魂の群れが次々と覆いかぶさり飲み込んだ。
「わあああっ! 苦しいっ」
「なんだ、身体が強く燃えて……ああっ助けてくれ!」
 ボッと提灯が一斉に燃え上がる。すると中で火の役をやっていた鬼火が、一回りも二回りも大きな炎に包まれ、その姿を変えていった。炎の中に現れたのは、回転する炎車とその中央に位置する生首のオブリビオン『輪入道』。鬼火が骸魂に飲み込まれオブリビオン化してしまったのだ。
 その群れがゆらゆらと太鼓や笛の音に合わせ舞うように宙を揺らめき、祭りの邪魔をする猟兵へと殺気を放って襲い掛かってきた。
「お、鬼火のやつらがあんな姿に……」
「うわっ、また身体が踊りそうになってるぞ!」
「に、逃げよう! この場所は危険だ!」
 足の速いものや猟兵に誘導されていたものは、祭り会場から離れて妖気の影響を減らす。だがまだまだ残されていた妖怪は、逃げ遅れてまた妖気の影響を受け、今度は大きく跳ねるような動きで踊り出してしまった。

 先よりも強い太鼓や笛の音が猟兵達の身体にも影響し無理矢理に躍らせようとする。それに抵抗するより、リズムを掴んで踊りながら動けば身体能力が逆に高まるかもしれないと、太鼓と笛のリズムに耳を澄ませる。
 骸魂に飲み込まれてしまった妖怪を助けるにはオブリビオンを倒すしかない。猟兵は迫る炎の生首に向かって武器を構えた。