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常闇の世界に建つ城

#カクリヨファンタズム #メトロイドヴァニア #連携フィニッシュ

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#カクリヨファンタズム
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#連携フィニッシュ


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「よく来てくれたな猟兵諸君。では、ミッションの概要を説明する」
 集まった猟兵にホログラムで現地の映像を見せながら解説する(自称)レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)
「世界はカクリヨファンタズム。今回の事件は非常にシンプルだ。カクリヨの世界から昼が奪われた。このままだと永久に夜のままと言う……この世界には良くある類の世界の危機だ」
 随分と規模が大きなことのように思えるが、こんな事が当たり前に起きてしまうのがカクリヨファンタズムと言う世界。
「よって取るべき対応も非常にシンプルだ。ハック&スラッシュ、乗り込んでぶっ倒せ。以上だ」
 現場の映像が中空に表示される。夜の闇に覆われた西洋妖怪達が暮らす街の外れにそびえ立つ城。ゴシック調ではありながらライトアップされていて、何と言うか、UDCに存在するある種の宿泊施設めいてしまっている。
「いいな、ハック&スラッシュだ。青少年の何らかに配慮して極めて健全なのだ。決して誰とも会わずに会計できる宿泊施設ではない」
 そんな事を言われると余計にそう見えてしまうのだが。
「なお、城内の構造はかなり入り組んでいる。特に上下移動の段差が多い。階段やはしごがあって登れるならまだいいが、どう見ても常人のジャンプ力では届かなかったり、壁でも登らなきゃ届かなかったり、道が完全に水没していたり、小さくならないと通れない場所があったり、通路の床が溶岩だったりする……要するに、ヴァニアなキャッスルだ」
 様々な通路の様子が表示される。成程、普通に通るのは難しい場所だらけだ。
「城内にはこれらを通れるようにするアイテムが存在するような気がするが、諸君は猟兵だ。そんな物は無くても攻略できる手段の一つや二つはあるだろう」
 続けて、人鳥一体の肉体を持つオブリビオンの立体映像が表示される。
「こいつらが言うなればエリアボスだな。何体か存在しているので全て倒して欲しい。別に倒さなくても城主の間には行けるが、こいつらは救出対象の妖怪を取り込んでいるのでな……人名救助も兼ねているという訳だ。いや、妖命救助か? まあいい。よほど強い攻撃で跡形もなく消し飛ばしでもしなければ取り込まれた妖怪は助けられるのであまり難しく捉えなくていい。最初に言った通り、ハック&スラッシュだ」
 すっと、横に手を振り全ての映像を消すと椅子に座って偉そうに腕を組むレイリス。
「私は見えた事件を解説するだけ。実際の決断は猟兵諸君に委ねる……ちなみにだが、ボスを倒した後は時間が取れるので新世界の観光でもしてきたらいいんじゃないかな。この辺りは西洋妖怪が多く、いつでもハロウィンみたいな感じの街並みだからな」
 そして、眼前に転送用のゲートを開く。
「では、往くがよい」


Chirs
 ドーモ、Chirs(クリス)です。今回はシンプルでスタンダートです。乗り込んでぶっ倒す、それだけです。何か面倒なあれやこれはありません。
 第1章ですが、探索型アクションゲーム的な構造をしているのでプレイングに『自分がクリアする障害』と『それをクリアする方法』を記載してください。何か、普通に考えてありえない構造してたりしてもオッケーです。アクションゲームのステージに居住性を求める方が間違いです。何か面白い仕掛けを考えてみてください。え、面倒だって? なら適当な事を書いてゴリ押しで突破すると書けばいいんですよ。それもまたこの手のゲームですので。なお、第1章の敵は実力的にはとても弱いです。集団戦ですが、実質冒険扱いと考えてもいいでしょう。
 今回もいつも通りアドリブも連携もマシマシになります。ある程度の人数が集まってから書き始めます。皆さんのやりたいメトロイドヴァニアのお手伝いが出来れば良いなと思う所存でございます。
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第1章 集団戦 『迦陵頻伽』

POW   :    極楽飛翔
【美しい翼を広げた姿】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【誘眠音波】を放ち続ける。
SPD   :    クレイジーマスカレイド
【美しく舞いながらの格闘攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    迦陵頻伽の調べ
【破滅をもたらす美声】を披露した指定の全対象に【迦陵頻伽に従いたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

無累・是空
ナイア(f04959)と城攻めデート

外観も派手にライトアップされとって、中身もこの有様。この城、住居ではなくアトラクションなんかの?
それにしちゃ殺意の高いトラップ揃いじゃが!
ナイア、ダンジョンアタック慣れしとるの!
初デートでエスコートしてもらうんはちと沽券に関わりそうじゃが、罠で退場するんはより格好悪いからのう!

打ち据えるようにドカドカ連続して落ちてくる天井の雨を『超神足通』の飛行で潜り抜けて開門のスイッチを……離れたとこに2箇所あるんじゃが?
ええい、手分けして押すぞ!
上じゃな、任されたぞ!

戦闘は超神足通で強化されとるから蹴散らしてくぞ。空中戦は得意分野じゃからの!


ナイア・アルハズラット
是空(f16461)と攻城デート。

あー……うん、ちょっと見ためがね、男女で入るには良くないわよねー……。
ともあれ、ちゃんとお仕事はしないと。
アトラクション染みたダンジョンアタックはお手の物、この手のダンジョンならトラップなんて山の様にあるんだから気を抜いちゃだめよ?

さて、止まったら死ぬ系の連続天井落としの通路を、【クシュルクシュルの鉄馬】に跨って《魔器解放・星渡りの秘術》で走り抜けるわ。
多分ミスったら最期のトビラが開かなくて死ぬわよ!下は私が、上は頼むわよ!

戦闘は【ラクティーの口付け】で処理していくわ。
速度は落とせないから、進行方向を邪魔する奴だけサクっと仕留めるわよ。


ボゴ・ソート
※口調等は書きやすいように変えてください
御宮司・幸村(f02948)と同行

●作戦
UC【超音波】でのマッピングに努めて、得た情報は皆と共有する。
他に耳や目、鼻の良いが人やいたらその人と協力して作業する。
万が一財宝を見つけたら……次の機会に取っておこう。

●障害「遙かなる対岸と同時操作ギミック」攻略
スイッチ同時押しか。たしかにそうだね、幸村さん。
でもどワイヤーの長さが足りなくて渡れないよ。
……大砲で!? 俺を飛ばす!?
かくして大砲で射出されながら、フック付きワイヤーを投げて対岸に何とかよじ登る。

●戦闘
スイッチの操作を終わらせてエリアボスの元に辿り着いたらダガーを投げて攻撃する。
これでもくらえ!


御宮司・幸村
●準備
情報の妖精さんにて外部から掌握
得た情報は他猟兵と周知・共有

探索は専門家のボゴ君主体の下
マッピング、ボゴ君が入れない所のフォロー等

障害:遙かなる対岸と同時操作ギミック

見た感じ、このスイッチとあっちのスイッチを同時に押したら城主の間への道が開きそー

ボゴ君、翔ぼう!
UC発動
カタパルト射出式大砲ドン!
角度諸々細かい計算はボゴ君自前で指示と発射号令よろー

対岸に着いたボゴ君と通信
合図はカウント3で行こー
3、2、1…ポチッとな

ゲームだと次エリア前に大体エリアボス居るよねー
ほら、やっぱりー

UC再召喚
速射と連射を兼ね備えた弩砲
飛行ユニットに弓はお約束だよねー!

ボゴ君合流まで牽制&ボゴ君の移動援護するよー



●いきなりクライマックス
「この先がラスボスへと続く道の筈だけど」
 超音波を使って城内の構造を完全に調べ上げたボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)
「他の場所はもう埋まってるからねー。ここを開ければ踏破率100%だね」
 ボゴが調べた地形情報を取り纏めて猟兵達に伝達してきた御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)
「壊そうと思えば壊せなくはなさそうじゃが」
 分厚い扉をこんこんと拳で叩く無累・是空(アカシャ・f16461)
「どうせなら仕掛けを完全攻略したいわね」
 その隣にナイア・アルハズラット(いずれ深淵に至る魔導書・f04959)
「地下攻略組もぼちぼち合流すると思うけどどうするー?」
「やっぱり、あのスイッチだよな」
 幸村の作ったマップの二か所をボゴが指差す。
「落ちてくる天井を走り抜けてまで押したのに何も起きなかったスイッチか」
「やっぱり押し方だと思うわ。二か所を同時に押さないと駄目なのよ」
「でも、ボタンの位置結構離れてるよね。てか、ここにも何も起きないボタンあるんだけど」
「んで、あっちの高い塔の上にも押しても何も起きなかった意味深なボタンと……つまり、四か所同時?」
「多いのう」
「多いわね」
 同時押しスイッチがあると予測した猟兵が、偶然にも二組。そのせいでこんな事になったのかはさておきこのボタンを攻略する必要があるのは確かだ。
「じゃあ、ここのボタンはおじさんが担当するよ。全員に合図も出す」
「それならあっちの高い塔の上が俺だな」
「ならばわしが右のスイッチを引き受けよう」
「私が左のスイッチね」
 この左右のスイッチは面倒な仕掛けはあるが、位置的には遠くない。
「あー、あの塔また昇るのは結構面倒だなぁ」
 ボヤくボゴの肩に手を置きHMDをくいっと上げる幸村。
「俺にいい考えがある」
「その台詞、大体ロクな事にならない奴だよね?」

●キャノントラベルルート
「ボゴ君、翔ぼう! 出でよ、大地の神々よ!汝らの子、我に立ちはばかる悪しきモノをうち滅ぼす力を与えた給えー」
 ワイヤーフレームで描かれた曲線が質量を持つ実体となり、冗談のような巨大なカタパルト式大砲が出現する。
「……大砲で!? 俺を飛ばす!? マジですか」
「マジです」
「いやちょっと待って、そう言えば二人とも飛べたよね!?」
「じゃ、わしは右担当だから」
「それじゃあ、左の合図よろしくね」
「あ、分かりやすく逃げやがったぞ!」
「大丈夫大丈夫、おじさん信じてー」
「分かった、分ったよ。俺がやるよ……」

 カタパルトの上にセットされたボゴ。ボゴはこう見えても立派なウォーマシンであり立派な体格を持っている。
「所で、そのカタパルトに重量制限は大体2Mって書いてある気がするんだけど」
 それが今回仇となっている。
「大丈夫大丈夫、おじさん信じてー? あ、角度とか細かい計算はよろしく」
「信じられる要素をくれよ!」
「お前を信じる俺を信じろ。あ、射出タイミングもよろしく」
「結局全部俺任せじゃないか! ああ、もうちょいこっち、もう少し上向きで……行き過ぎ、ちょい下、うん、多分こんな感じ」
 諦めて弾道予測コースを弾き出し、最もマシだと思える角度にセット。計算上、目標地点までの飛距離が足りてないのも織り込み済み。
「よし、これでオッケー」
「んじゃ、いくよー……3、2、1」
 マンガめいた導火線に火が付き、チリチリと短くなっていく。そして、
「発射!」
「やっぱこえぇぇー!」

 ライトアップされた城の一番高い所にそびえ立つ塔。さながら要人を幽閉する為に作られた尖塔のようだ。
 そこへ、ボゴ・ソートが高速カタパルトリフト射出され……
「なるように、なれッ!」
 計算通り届かない。しかし、ボゴは二本のフック付きワイヤーを尖塔の窓に投擲する。ワイヤーは見事尖塔の窓を捕え、ボゴはロケットパックで勢いを殺しながら尖塔に垂直着地!
「ふー、何とかなった……」
 蒸気ウィンチで自身を引っ張り上げ、尖塔の窓からエントリーする。ここのエリアボスは既に排除済みだ。
『こちらボゴ、スイッチに到着した』
『さっすがボゴ組だ、完璧な仕事だね』
『次はもうちょっとマイルドにして欲しいなぁ』
『後は是空君、ナイア君だ。準備は?』
『ちょっと待って、確認したい問題が発生しているわ』

●リア充轢殺天井トラップ
『是空、ちょっと前に出て見て』
『わかった』
 ナイアの指示でトラップのある通路に一歩足を踏み入れる是空。それを押し潰さんとスパイクの生えた吊り天井が落下してくるが一歩下がってそれを回避。あると分かっているトラップにかかる間抜けは居ない。
『やっぱりそうだわ。ここの二か所のトラップは連動している。私は動いていないのにこちらのトラップも作動しているの』
『むむむ、ワシが入る前にトラップが作動したのはそう言う事か』
『想定より難易度が上がったわね。でも仕組みが分かれば大丈夫』
『ナイア、ダンジョンアタック慣れしとるの!』
『是空、今は互いに姿は見えないけど私達なら大丈夫』
『初デートにはちと殺意の高いトラップじゃが、わしらなら大丈夫じゃ』
『是空』
『ナイア』
 しばしの無言。見えない場所同士で見つめ合っているかのよう。
『あの、この通信おじさんたちにも聞こえてるからね?』
 罰が悪そうに口を挟む幸村。
『知ってて言ってる』
 とてもいたずらっぽい表情で言っているだろう事はそれを聞く誰もが想像できた事だろう。
『タイミングはそっちに合わせる。押す時にはちゃんと声をかけてね?』
『任されたり! 格好良く解いてやるわ』
『見えないのが残念。でも、伝わるから』
 トラップがね。
『早すぎれば、相手が死ぬ』
 クシュルクシュルの鉄馬にナイアが跨る。
『遅過ぎれば、自分が死ぬ』
 是空が超神足通を起動した両脚で軽く跳ねる。
『解はただ一つ、同じ速さで同時に走って同時にボタンを押せばいい』
『障害も同時に越える必要があるがのう』
『一度見て、何処で何が来るか分かってる障害なんて簡単よね?』
『無論じゃ、コンマの狂いも無く突破して見せる』
『じゃあ、行きましょう。3、2、1』

 そこから先は、一瞬だった。
 その質量に任せて自由落下で襲い来るスパイク天井! まともに受ければ猟兵とてただでは済まない。だが、重力で落ちるそれより速く駆け抜ける二人には何の障害にもならない! 重い落下音を置き去りにしてただ走る。
 それを阻む様に広がる落とし穴は元より飛翔能力を持つ二人には障害ですらない。だが、この目の前にそびえ立つ壁はどうか。
 壁である。天井が落ちてくる場所にかかわらず垂直に上る事を要求されている。横に避ける道はない。ナイアは躊躇いなく壁面をバイクで垂直に上り、是空は反対側の壁も使い三角飛びで駆け上る! その背後に落ちる天井! 間一髪!
 だが休む余地は無し。正面から射掛けられる固定ボウガンのボルトを是空はエグゾスフィア、サーモスフィアの二層防御フィールドで難なく弾き、ナイアはレバーアクションショットガン”ラクティーの口付け”で撃ち落とす!
 その目前にまたしても壁! こんどは垂直落下! 重力よりも早く是空は垂直キックで駆け下り、ナイアは逆側の壁を駆け下りる!
 その目前にボタン!
『見えた、押すわよ!』
『3、2、1! 今じゃ!』
『よっしゃ!』
『ポチっとな!』
 ボゴと幸村も同時に目の前のボタンを押す! パワリオワー!
 謎めいた電子音が城内に響き渡る。落下していた天井も止まり、釣り上げられていく。
『おっけー、やっぱりコレでいいみたいだ。最後の扉が開きそうだよ』

●それはさておき
 かくして一行の前に立ち塞がった最後の扉は開かれる訳だが……何、ここに至るまでの経緯が全く書かれていない? それはまあ、何と言うか……事情があるのだ。結論として扉は開く訳だがここに至るまでにどんな冒険があったのか。
 それはこれから振り返ろう。大丈夫、今扉を開けた四人の出番もまだまだ残っているから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

玉ノ井・狐狛
たぶんこのへんに……あったあった、地下への入り口だぜ。
最終目的地はむしろ塔の上かもだが、案外、洞窟を抜けた先から繋がってたりするんだよなァ。

■障害
途中で切れた橋、歩くと崩れる橋
橋の下は水

トラップはまァわかるけどよ、橋をわざわざ造っておきながら、半ばで途切れてるってのは何なんだろうな……。

■方法
霊力障壁を水平方向に逐次張って、それを足場に移動

■対オブリビオン
途中で“聖水”でも拾えてりゃァ話が早かったんだが。
ないモンはしょうがねぇ、あるモンでやるか。
UCで水場から水巨人を生成、それをけしかけて処理する。


宝箱とか金貨袋とか、その手のを見つけたら回収していく。
どうせなら、スコアは稼がねぇとな?


九十九・静香
チーム名:キツネさんチーム
アドリブ:歓迎
特技1:怪力
特技2:クライミング
提案障害:重い物による進行妨害・高い壁
突破方法:怪力による持ち上げ・クライミングによる登攀(同行者を持ち上げ運搬併用。つまり足のみで昇る)
その他:首から下をムキムキ形態にして時々ボディビルポーズを取る
    事前にUCを発動して突破成功率をアップ


木霊・ウタ
チーム名:キツネさんチーム
アドリブ:歓迎
特技1:演奏
特技2:獄炎
障害/突破方法
近道を知っているお化け/一緒に歌って踊って仲良く
金切り声の響く部屋/旋律で打ち消し
隠し扉/音の反響で探知
隠し扉/燃やす
杭のある落とし穴/爆炎跳躍
矢のトラップ/炎壁の楯

心情
世界が永遠に夜ってのは
ちょいとお化けの世界っぽくはあるけど
世界を滅ぼさせやしないぜ

幽世に辿り着けなかった骸魂は可哀想だけど
オブリビオンなら骸の海へ還してやらなきゃな
依代の妖命救助するぜ

戦闘
獄炎纏う焔摩天で攻撃
剣風を炎嵐に変え撃墜
燃え盛る炎が空気を歪め音波を捻じ曲げるぜ
炎壁&武器受けで防御

事後
骸魂に鎮魂曲
海で安らかに


叢雲・凪
※ 城に入るなり【謎の力】で「キツネさんチーム」のメンバー全員がSD体型になりレトロな8ビットBGMが流れ始める。キツネさんチームは【キャラ交代式横スクロールアクション風】で攻略していく事になる(例えるならゴ〇モン) 各々の特技を生かしたアクションで城を攻略していくぞ! 

チーム名:キツネさんチーム
アドリブ:歓迎
特技1:ダッシュ 
特技2:雷攻撃
提案障害:粘着毒床
突破方法:壁側面を走る
その他:攻撃する度に頭上に小さい噴き出しで【イヤー!】と出てくる
・凪は他のメンバーよりも打たれ弱い
・素顔が実際カワイイと評判



●選手入城
 荘厳な、と言うにはややチープな印象も受ける城の前に猟兵達が集う。
「全国のメトロイドヴァニアファンの皆様お待たせしました。御宮司幸村です。解説にはktzw3をお迎えしています」
「キタザワさんって誰だよ」
 例の城ネタでミニコントをしているのは御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)とボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)。
「外観も派手にライトアップされとって。この城、住居ではなくアトラクションなんかの?」
「あー……うん、ちょっと見ためがね、男女で入るには良くないわよねー……」
 城攻めデートと称してアレな感じの城に挑む男女、無累・是空(アカシャ・f16461)とナイア・アルハズラット(いずれ深淵に至る魔導書・f04959)
「キツネさんチーム、アッセンブル」
「世界が永遠に夜ってのはちょいとお化けの世界っぽくはあるけど、世界を滅ぼさせやしないぜ」
「今日の筋肉はこちらの会場ですね」
 三人チームで挑む、叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)、九十九・静香(怪奇!筋肉令嬢・f22751)

 城が、猟兵達を迎え入れる様にゆっくりとその跳ね橋を下ろしていく。
「たぶんこのへんに……あったあった、地下への入り口だぜ」
 が、その跳ね橋が下がる前に対岸から跳躍して橋の下に入り込んだのが玉ノ井・狐狛(代理賭博師・f20972)
「うん? そっちは裏口か」
「隠し通路って言うより後で来る正規ルートの途中っぽいな。どうする?」
「ラスボスだけ倒してRTAって訳にも行かないし8人固まって動く事も無いでしょ。適当にバラけようぜー」
 幸村の提案に誰も反対はしなかった。是空、ナイアが上の城内ルートを選択。
 ジンライ・フォックス、ウタ、静香、狐狛は地下水道ルートを選択。
 幸村は全体のナビゲーションを、ボゴは先行して交戦を避け、超音波探査によるマッピングを担当する。
『テステス、全員聞えてるー?』
 幸村の問い掛けに各々が答える。
『じゃ、行こうか。選手入城ー』

●8ビットの地下水路
 暗い地下水路をしめやかに進むキツネさんチーム+狐狛。と、言うか狐狛もあからさまに妖狐だし実質キツネさんチーム。
 斥候役のジンライ・フォックスが通路を抜けると奇妙なアトモスフィアを感じてハンドサインで待ったをかける。
「これは一体……」
 ゆっくりと、その空間に右手を差し込む。すると、おお、なんと! 右手がドット絵調にピクセル化していくではないか。
「ヌゥー……」
 右手を引き抜くと元に戻る。変化するだけで害はない。再び右手を差し込んで、手の感覚を確かめてみる。
「……凄く、反応が大雑把だ」
「罠か?」
「その一種ではあると思う」
「解除とかは出来そうにねーなァ。こりゃ、エリア全域がそんな感じっぽいぜ」
「問題無いでしょう。筋力に不可能はありません」
 何事も筋力で解決するのが一番の静香は恐れずにエリアに踏み込んでいく。その、見事な筋肉はそのままに全身が完全なドット絵になってしまった。
「さあ すすみましょう」
 何やら喋り方まで変わっている。
「ああ、恐れていても仕方が無いぜ」
 続けてウタが踏み込む。全身がドット絵に変換され……止まった。
「あれ なに が おきたんだ ?」
「わたくし も うごけませんわ」
 不可解!
『モシモシ、幸村=サン。問題が発生した』
 ジンライ・フォックスが詳しそうな幸村に連絡を入れる。

 一通り色々試すと、どうやらこの先には一人しか進めないらしい事が分かって来た。
「三人は別ルートで進むか?」
「ソロならアタシが行くぜ。元々別チームだしなァ」
『いや、多分処理能力の問題だと思うね。全員は同時に表示できないんだ』
「同時に表示できない……?」
『当時のゲームに四人同時プレイなんて無いしねー』
「……ボクにいい考えがある」

 四人が同時に、エリアに踏み込む。そして、互いが存在する座標を重ねる。すると!
「ぜんいん いるな?」
 残ったのはジンライ・フォックス一人。ジンライ・フォックスはその場でジャンプすると、
「ああ ここに いるぜ!」
 ジンライ・フォックスが消え、焔摩天を構えたウタの姿になる。ウタもその場でジャンプ!
「これ で さき に すすめますわね」
 筋肉令嬢静香の姿に。もう一度ジャンプ。
「ずいぶん と ふるい ゲーム みてェ だなァ」
 狐狛の姿になる。更にジャンプ。
「それぞれ の とくぎ を いかした アクション で しろ を こうりゃく するぞ!」
 一周回ってジンライ・フォックスだ。

 なお、読み難いのでリプレイ上以後の台詞は普通に喋っているように翻訳してあるが、当人たちはレトロ表示のままである。

●イェーガーワールド
「イヤー!」
 ジンライ・フォックスのチョップ突き! ゾンビ撃破! リーチは短いが出が早い。
「イヤー!」
 ジンライ・フォックスのジャンプキック! オオコウモリ撃破!
「襲われたので普通に倒してしまったが、この敵も妖怪を呑み込んだオブリビオンなのだろうか?」
『上でも似たようなのと遭遇してるけど違うっぽい。召喚系UCの創造物かな? 遠慮なく倒しちゃってオッケー』
「分かった、イヤー!」
 決断的に歩きながらチョップ、チョップ、ジャンプキック、チョップ! ゾンビ、ゾンビ、オオコウモリ、スケルトン撃破! 何たる猟兵反応速度を生かしたツール・アシステッド・スピードランめいた動きか!
「ウタ君!」
「任せろ!」
 ジャンプチェンジ! 構えた焔摩天を縦に振り下ろす! オオコウモリを纏めて三体撃破! 攻撃範囲が広い。
「くらえ!」
 続けて出現したリビングアーマーを一撃で両断。攻撃力も高い。
「静香!」
「ビルドアップ!」
 ジャンプチェンジ! 躍動する筋肉で放たれた拳がリビングアーマーを貫き撃破! しかし、遠くに現れたスケルトンアーチャーが弓を発射し、これに当たってしまった。
「効きませんわね」
 惰弱な遠距離攻撃など筋肉の前には無意味! ツカツカ歩み寄り、
「フゥン!」
 しゃがみキックで粉砕!
「狐狛さん」
「おうよ」
 ジャンプチェンジ!
「もえろ!」
 袖を翻らせると放射状に三発の狐火が飛ぶ。飛来するオオコウモリ撃破! ついでに燭台を破壊してコインアイテム回収! スコアをゲット!
「大体のアクションは掴んだ感じだなァ」
「あ、これ自分が出てないと喋れないと思ったけどそんな事は無かったぜ」
「本当だ。妙な気分だ」
「筋力が足りませんわね」
「こいつら、直接脳内に……」
「チキン下さらない?」
 商品名はアウトです。

「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「ウタ君!」
「任せろ!」「くらえ!」「くらえ!」「くらえ!」「くらえ!」「くらえ!」「くらえ!」「くらえ!」「静香!」
「ビルドアップ!」「フゥン!」「フゥン!」「フゥン!」「フゥン!」「フゥン!」「フゥン!」「フゥン!」「狐狛さん」
「おうよ」「もえろ!」「もえろ!」「もえろ!」「もえろ!」「もえろ!」「もえろ!」「もえろ!」「フォックス!」
「了解」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」「イヤー!」

●レトロゲーにありがちな理不尽トラップ
「トラップはまァわかるけどよ、橋をわざわざ造っておきながら、半ばで途切れてるってのは何なんだろうな……」
 一行の目前に広がるのは奈落に掛かった一本の橋。途中で途切れた場所が多く、歩ける場所も脆く、ジャンプで渡るにしても危険。
「筋力で跳躍してしまえば解決ですが」
「元の姿なら出来るだろうがレトロゲーム縛りじゃ無理だぜ。ここは任せなァ……よっと」
 狐狛が軽やかに橋を渡り出す。次々と崩れる足場! 途切れた場所をジャンプで飛び越し、次の足場に着地。少し歩いてまたジャンプ。
「この時代、空中制御とか出来ないから簡単そうに見えて超難しいってなァ、おっと」
 ウカツ! 強く飛び過ぎて次の僅かな足場を飛び越えてしまい、奈落に真っ逆さまだ! ……と、見た次の瞬間!
「ま、初めからこうすりゃ楽勝だったんだがね……」
 足元に霊力障壁を展開! 次の足場に渡る。
「ハートが減るから使わないに越した事ァねェがな」

「この先、明らかに通路があるけどこれじゃ通れないな」
 巨大な岩が行く手を遮る。
「お任せを。フゥン!」
 静香は軽々とそれを持ち上げ、投げ飛ばす。
「これで道が出来ましたわ」
「あの岩、静香より大きかったんだけど」
「筋肉は大きさではありませんわよ」

「次は垂直の壁か。三角飛び的なアレで突破っぽいかなァ」
「いいえ、筋力で解決します。フゥン!」
 静香の蹴りが壁に食い込む! そのまま垂直に、壁に足を突き刺しながら登攀! 何たる猟兵筋肉に物を言わせた筋力クライミングか!
「同伴者を持ち上げる事も出来ましたが、仕組み上必要ありませんでしたね」

「この幽霊は敵NPCじゃなさそうだな」
「攻撃できませんわね」
「よし、俺の出番だ!」
 ウタがギターに持ち替えて演奏を始める。幽霊達が共鳴するように歌い、隠し通路が開いた!

「また穴か」
「落ちる橋すらねーぜ。こりゃ、何か必要なアレだな」
「任せてくれ。この距離なら届く!」
 焔摩天を地面に突き刺すと爆炎が起きる。爆発の勢いで爆炎跳躍! ギリギリで着地成功! しかし、そこに飛来する弓矢トラップ! 危ない!
「くらえ!」
 焔摩天を正面に振り上げる! 炎壁の楯が弓矢をブロック!

「この先の床はなんかヤバそうだぜ」
「ネバネバしてくっつく上に毒エリアだ」
「ボクに任せて」
 ジンライ・フォックスは上体を沈ませると、その名の如く稲妻めいた勢いで疾走! しかし何故足がネバネバに捕らわれないのか。猟兵動体視力をお持ちの方にはその答えが分かる筈だ。
 ジンライ・フォックスが走っているのは床の上ではない、僅かにドットの空いた空中! 空中を走るUCか? それも違う、このエリアは側面の壁の色が違う。ここは側面の壁を走れるのだ。ジンライ・フォックスは側面の壁を走り切り遂にボスエリアに到着!

●あそびはおわりだ
 エリアを仕切るゲートを潜ると小さく仕切られた部屋に出た。ボス部屋だ!
「ドーモ、ジンライ・フォックスです」
「ドーモ、ジンライ・フォックス=サン。迦陵頻伽です」
 ジンライ・フォックスは先手を打って挨拶。挨拶成立から1フレーム!
「イヤー!」
 画面端まで届く雷攻撃!
「グアー!」
 ボスの体力が僅かに削れる。しかしまだまだ健在。空中に上がった迦陵頻伽は破滅をもたらす美声の音波を発する!
「任せろ!」
 ウタにチェンジ! ギター演奏で音波無効化!
「くらえ!」
「グアー!」
 更にジャンプしながら焔摩天を振り下ろし、ダメージを重ねる!
「何という適応力……! このような異界でかくも強さを発揮するとは」
「ア? 第二形態的なアレかな?」
「遊びはここまでとしましょう」
 迦陵頻伽が宙を舞う! その周囲からどんどん解像度が上がっていく!
「へぇ、遊びはここまでかい」
 一人に集約されていた猟兵達が、四人に分れる。その、本来の姿を取り戻す!
「8ビットのままの方が勝ち目はあっただろうぜ?」
「これを見ても同じ事が言えますかな?」
 次々と迦陵頻伽がエントリーしてくる! その数、計8体!
「ええ、以前問題無く。やはり筋肉の美しさを表現するには8ビットでは足りませんもの」
「8ビットの演奏ってのも味はあるけど、鎮魂曲は生演奏じゃないとな」
「高慢にして不遜! 猟兵とはかくも目障りか!」
「悪ィな、お前らじゃ元から相手にならねェほどには強いんだぜ!」
 狐狛が道中で回収した巨大聖水アイテムを投げ付ける!
「納得、いかねェ!」
 瓶が砕け散り、聖水が巨大な人型状に圧縮されたダイダラボッチへと姿を変える!
「あら、いい筋肉ですわね」
 キャラチェンジの度にポージングをキメていた静香はその筋力に任せて跳躍! 迦陵頻伽に鉄道殺戮カラテバッファローめいて飛び掛かり一撃で爆発四散!
「サヨナラ!」
「あら、まだ攻撃すらしていないのに。筋力が足りませんわ」
 その勢いで天井を蹴り、もう一体に拳を叩き込む! 爆発四散!
「ば、バカナー!」
「な? 8ビットの方が勝ち目あっただろ?」
 ダイダラボッチの巨体が唸り、ダブルラリアット! 轢殺筋肉大旋風! 水で構成されたその体を黒雷が走り抜け、腕を逃れた迦陵頻伽を捕え仕留める!
「幽世に辿り着けなかった骸魂は可哀想だけど、オブリビオンなら骸の海へ還してやらなきゃな。依代の妖命救助するぜ!」
 残った1体をウタの放った炎の剣が焼け焦がす! ナイスクッキング!

「コレが取り込まれてた妖怪か」
 ウタの爪弾く鎮魂曲をBGMに、猟兵達は迦陵頻伽の爆発四散跡から零れ落ちた球体を手にしていた。
「無事みてーだな。やり過ぎたかと思ったぜ」
「どれも同じ様子でしたわ。大事は無いかと」
「一先ず回収していこう。ここに置いていく訳にも行かない」

●一方その頃
 クシュルクシュルの鉄馬が走り、ラクティーの口付けが吼える。ゾンビの群れ轢殺! ジャイアントバット粉砕!
「是空!」
 空を駆ける超神足通が撃ち洩らしを処理してそのまま巨大リビングデッドに蹴りを叩き込む!
「ナイア!」
 バーンナウト跡を残しながら鉄馬をドリフトさせ、レバーアクションショットガンがヘッドショット殺!
「是空!」
 その上空を旋回していた迦陵頻伽に頭上からの強烈な蹴り!
「ナイア!」
 その頭を鉄馬が轢殺!

「この辺怪しくない?」
「こっち側からだと入り口見つからなかったな。逆から入るのかな?」
「そうだねー、回り込んでみよう」

「なんじゃとてぇー!」
 次々と落ちてくる天井!
「この通路自体が罠だったみたいね。次はあの壁を上る!」
「よしきた!」

「ボタン押しても何も起きないのじゃが?」
「天井は止まったけど、おかしいわね。近くに別なスイッチも無いし。幸村さん、モニターしてた?」
『見てたよルーキー! 中々やるじゃない。ちょっと時間かかったけどね』
「そう? なかなかいいタイムだったと思うけど」
『ごめん、ちょっと言いたくなっただけー。逆側にも似たような通路あってさ。もう一か所は多分そこだよー。ボゴ君が押しても反応なかったってさ』
『天井トラップを垂直に上らせるの鬼畜だよね』

●そして、その時は来る
『おっけー、やっぱりコレでいいみたいだ。最後の扉が開きそうだよ』
 幸村の目の前の扉が動き、何重に掛けられた鍵が外れていく。
「おっと、危ない」
 突如として幸村に仕掛けられたアンブッシュ! 迦陵頻伽の上空からの強襲を幸村は紙一重で回避! ジャストアヴォイド!
「見え見えなんだよねー。それに、飛行ユニットに弓はお約束だよねー!」
 ガトリングめいた機構で次々と矢を連射する弩砲が迦陵頻伽を穴だらけに変えていく! 転がる妖怪珠。
『幸村さん! これ戻る時考えてなかったでしょ!』
『頑張って戻って来てね』

「ドーモ、幸村サン。こっちはどう?」
「ああ、ジンライ・フォックス=サン。こっちはほぼクリアだよ-。地下の掃討は済んだ?」
「ええ、ボゴさんが調べてくれた情報通りでした。これで全ての妖怪は救出できた筈です」
「この奥の最後の一体を除いて、ね」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『恋獄姫アヤラ』

POW   :    ウィッチクラフト・プロポーズ
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【呪い】属性の【愛の言霊】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    恋獄の縛り
命中した【恋】の【視線】が【対象を魅了する呪詛】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
WIZ   :    愛の結晶
無敵の【対象と自身との間に産まれたベイビー】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナギ・ヌドゥーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●恋焦がれ
「ああ、私達の愛の結晶が……無残に!」
 猟兵達はまだ知る由も無いが、城内で遭遇したゾンビやおおこうもりはこのオブリビオンが妖怪達との愛の結晶として作り出したものだった。
「まあ、また産めばいいだけですけど……ふふふ! 猟兵! なんて憎らしく……愛おしい! ああ、早く、早く来て猟兵! あなた達の可愛いベイビーを、私に産ませて頂戴!」
 なお、このリプレイは青少年のなんかに配慮しているので直接的な描写は入りません。なんやかんやしてうまれます。ごあんしんください。
木霊・ウタ
心情
なんか凄い敵、来たな

もとい骸魂を海へ還して
依代の妖命救助をするぜ

戦闘
獄炎纏う焔摩天で薙ぎ払う
振り抜く軌跡を辿り成す炎が周囲に延焼し空気も炙る
高温の空気や焦げた臭いやガスが詠唱を阻害

爆炎の反動で瞬時に位置変え射線から逸れる
破魔込めた演奏やシャウトで言霊阻害
煉獄が恋獄に負けるかよっ
回避困難時は炎壁&武器受け

恋獄姫
幽世に辿り着けず残念だったな
沢山恋したかったとか
子が欲しかったとか
心残りがあんだろな
可哀そうに
あんたの望みはもう叶えてやれないけど
せめて早く海へ送るぜ

依代へ届くか判んないけど声掛け
今、助けてやるからな
気をしっかりもてよ

事後
骸魂へ鎮魂曲

依代
大変だったな
骸魂の分まで幽世で楽しくな(ぐっ


叢雲・凪
チーム名:キツネさんチーム

「どうも… ジンライ・フォックスです お前が黒幕か」(礼儀作法)

「悪いがボクは女だ。同性愛に興味はない」(きっぱりと切り捨て)

今回は初めてチーム連携攻撃を仕掛ける。ウタ君の先制攻撃による【周囲の空気の燃焼】が行われるのを待ち 頃合いを見図る。狙うのは酸素の少ない限りなく『真空状態』に近い状態 ウタ君の能力で瞬間的にも真空が作れた
のなら疾雷+ダッシュ+残像を用いて高速で踏み込む。電動率を下げる原子が少ない真空状態なら『真空放電現象』が起こる。紫色の可視発光を起こしながら属性攻撃を叩き込む!

そのままバク転してひるんだ所を静香さんのフィニッシュブローに任せよう。


御宮司・幸村
【WIZ】UC発動
キャラは犬型ロボットのサポートマシン
以下の武装を創造
擬態機能、音相殺機能と視線を遮るシールド
変形合体と多機能に及ぶ
つまりパワーアップユニットなのだ!

74体居る内の何体か適当に味方へ援軍を送るよー

おじさんは変形合体後に姿を全然似ても似つかない違う人物に擬態
これはベイビーが創造された時の対処だねー
擬態仮想人物から創造された無敵のベイビー登場からの
擬態解除で元の姿に戻って、似ても似つかないよ?アアン?
って言う疑念に感じさせて能力大幅ダウン
一方おじさんは飛翔&戦闘能力向上を得るという一石二鳥な作戦ー

からの74体のサポートメカが夢の変形合体して巨大ロボにー
それに搭乗して戦うよー!


九十九・静香
キツネさんチームで連携

貴方が愛を叫ぶならば、私もまた筋肉愛にて迎え撃ちましょう!

ウタ様や凪様の対抗策中にUCを発動
巨大化し増やしたのを含めた6本の筋肉腕に◆力溜めしながら敵向けてダッシュ
炎やガスが蔓延している中に突っ込みますが、今わたくしは筋肉以外の攻撃や害悪には無敵の状態
遠慮なく突き進むことができますわ!

逃げようとするならば巨大化脚で城を◆踏み付け◆衝撃波を放ち動きを封じ、更に言霊を放つならば超筋肉喉から放つ◆大声衝撃波で相殺します

ウタ様や凪様の攻撃の隙に、一気に接近したならば力溜め完了した6本筋肉巨大腕で連続◆重量攻撃◆怪力拳を叩きこみます

わたくしの筋肉愛、どうぞ貴方に捧げましょう


無累・是空
ナイア(f04959)とデート二章

城攻めも大詰め、残すは大将ひとりじゃな!
奇天烈な城にはおかしな城主がおるもんじゃなぁ。

『絶空陣』の集中砲火でアヤラとベイビーの足を止めて、ナイアに纏めて焼き払ってもらう作戦じゃ!
彼奴のUCの弱点を突くため、ナイアと恋人のフリをする一芝居打つとする。
芝居じゃからの?作戦じゃぞ?ちょっとドキドキとかしとらんからの?
「わしはナイアに夢中でな。強く美しく品がある極上の別嬪じゃ。もう他の女に目移りしとる暇などないんじゃよ」
「熱烈なラブコールじゃが、気位もなく薄っぺらで尻の軽さが透けて見える。愛の形は人それぞれじゃけど、おぬしのはいささかグロテスクで無理無理の無理じゃな」


ナイア・アルハズラット
是空(f16461)とデート二章

とうとうラスボスね。
可笑しな城に相応しい狂った城主様……予想よりも可笑しな子で怖いわね。

ともあれ、是空とのコンビネーションでヤってしまいましょうか!
是空が動きを押さえた所に【アゴゥナグアの顎】の≪魔器解放・アゴゥナグアの咆哮≫でぶち抜くわよ。
さらに是空と恋人のフリをして貴女とは絶対にくっ付かないアピールで敵のUCの弱体化を狙うわ。
もちろん演技よ演技、そりゃぁそれなりに好意は持ってるけどネ?
「ラブコールありがと、でも私彼くらい強くて逞しくて包容力のある人じゃないとちっとも惹かれないの、諦めて下さる?」
「誰彼構わずなんて品が無さすぎるわ、駄目駄目の駄目ね?」


ボゴ・ソート
※口調等は書きやすいように変えてください

●作戦
俺はシーフだがその実は耐久性に優れるパワー型なんだ。「呪詛耐性」や「激痛耐性」を活かして敵の攻撃を引き受ける盾になり、味方が敵の攻撃を攻略する手助けをするぞ。しくじりから学ぶのはゲームでも猟兵の冒険も同じだからな。
もっともやられっぱなしでは少し寂しいので、切り離した腕を【遠隔操作】で操って、しがみつきや見えないケーブルで足を引っ掛けて妨害を試みておこう。
相打ちOK! これが勝利のキーワードだ。


玉ノ井・狐狛
※アドリブ/連携など引き続きお任せ

まともに話を聞きそうにもないうえに……見たところ、加虐趣味に拘束趣味もお持ちのようで。
残念だが、ミスマッチだぜお姫サマ。アタシぁ、イジめるのはともかく、イジめられる趣味はないんでな。

UCで視線を反射する。
石化視の逸話にあやかるワケでもないけどよ、ナルシストにゃあ鏡がお似合いだろう。
(他猟兵に向くものがあればそれも必要に応じてケア)

イジめられる側の気分ってのを味わってもらおうじゃねぇか。
いや、もしかするとそっちもイケるクチなのかもしれないが……一人遊びで満足してくれや。



●死合開始
 大扉の前に揃った八人の猟兵がゆっくりと、その巨大な扉を開ける。と、言うより軽く押したら扉自体に仕込まれた仕掛けが勝手に扉を開く。
「フゥン!」「おりゃぁ!」
 あ、勿体ぶってゆっくり開くから無理矢理蹴り開けられた。
「来たのね、猟兵」
 城主の玉座にゆったりと座っているのが討伐対象『恋獄姫アヤラ』。その周囲に従者らしき執事姿の何者かを従えている。いずれも血色が悪い不死者の類か。
「私達のベイビーを、無残に殺して殺しまくって、そして私も殺しに来たのね」
「どうも……ジンライ・フォックスです。お前が黒幕か」
 常の如く先手を打ちお辞儀したのは叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)
「ドーモ、ジンライ・フォックス=サン。トゥルーラブ・プリズンです。ねんてね、ふふふ!」
「真実の愛の牢獄、と来たか。なんか凄い敵、来たな」
 焔摩天を正眼に構えた、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)
「貴方が愛を叫ぶならば、私もまた筋肉愛にて迎え撃ちましょう!」
 扉を筋力で蹴り開け、フロント・リラックスで悠然と歩き、フロント・ダブル・バイセップスで筋肉宣戦布告する九十九・静香(怪奇!筋肉令嬢・f22751)デカ過ぎて固定資産税かかりそうだな!
「城攻めも大詰め、残すは大将ひとりじゃな!」
「ええ、とうとうラスボスね」
「奇天烈な城にはおかしな城主がおるもんじゃなぁ」
「可笑しな城に相応しい狂った城主様……予想よりも可笑しな子で怖いわね。」
 軽やかに超然と歩く無累・是空(アカシャ・f16461)と、その隣をゆったり歩くナイア・アルハズラット(いずれ深淵に至る魔導書・f04959)
「さぁて、仕掛けは上々。後は結果をご覧じろってね」
 フルバックのアシスト兼司令塔の御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)は最後尾に。
「パワー型シーフの立ち回りを見せてやるぜ」
 扉を蹴り開けたもう一人、デフォルメチックなデザインに見合わないかのような巨躯を誇るボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)
「まともに話を聞きそうにもないうえに……見たところ、加虐趣味に拘束趣味もお持ちのようで。残念だが、ミスマッチだぜお姫サマ。アタシぁ、イジめるのはともかく、イジめられる趣味はないんでな」
 手の中で何かを弄ぶ玉ノ井・狐狛(代理賭博師・f20972)
「あら、何やら誤解があるようね。私は加虐趣味など持ち合わせていないわよぉ? 拘束趣味は……うふふ! 否定しないけど、縛られるのも好きよ」
 玉座に座ったままの『恋獄姫アヤラ』は猟兵達を目にしてもゆったりと組んでいた足を組み替えただけで立ち上がろうとすらしない。
「ア? 舐めてんのかテメー」
「いいえ、この態勢が一番産みやすいのよ」

●狂気の結晶
 玉座……いや、玉座と認識しようとしていたが……そう呼ぶべき豪華さはあったのだが……よく見ると両手が縛られて固定されてるし、いい具合に足を広げて乗せる場所はあるし、これって何かしらのアレな器具ではなかろうか……
「なるほど、イカれた変態ね」
「ナイアにはアレが何か分かるのか? 何やらおかしな椅子だとは思ったが」
「分からないって事にしておくわ」
「自ら処刑台に拘束されるとは見上げた心意気だ。望み通りに介錯してやろう」
「出来るかしら? 私と貴女のベイビーはとても強いわよ?」
「悪いがボクは女だ。同性愛に興味はない」
「よぉく知ってるわ。でも、私の愛に性別は関係ないの」
 従えた従者の一人、執事服姿に狐面を脇に付けた少女がジンライ・フォックスを真っ直ぐに見る。その顔は狐面の下の可愛いと評判の凪の素顔に瓜二つ。
「何、まさか……」
 執事服の少年が炎を纏う大剣を構える。
「こいつは……」
 バック・ダブル・バイセップスで執事服の下の凄まじい筋肉を見せ付ける女性。
「あら、いい筋肉」
 寄り添う男女、無手の青年とレバーアクションショットガンを手にした魔女。
「いい女があそこにも居るのう」
「いい男もね」
 執事服姿の超絶イケメンと、白髪の巨漢執事。
「アレ? 幸村さんだけ何か違くね?」
「仕掛けは通ってるみたいだねー」
 そして、狐耳と尻尾を生やし、執事服を着崩した少女。
「アレに関しちゃ反射は出来ねェ、仕組み的にもな」

「そう、貴方達と私の愛の結晶よ」

「既に、展開済みか」
「見られてる感じはしてたからねー、予防線を張っておいて正解だったね」
「どうする? 自分の事は自分が一番よく分かっていると思うが」
 互いに自分の紛い物と相対することを提案したジンライ・フォックスだが、
「いや、君らは作戦通りでいい。あんなのは虚仮威しさ。全員で一手をくれてやる価値も無いよ。仕込みもあるからねー」
 司令塔の幸村がそれを否定する。
「良か、半分はわしらが引き受ける」
「一手で片づけてやるわよ」
「もう半分はアタシと」
「俺の出番かな」
「了解しました。キツネさんチームはエンゲージを強行突破して一手で詰める」
「うふふふふ……ベイビーを通して観た姿よりとても勇ましいわね。ああ、感じるわ……愛の、鼓動を。私のお腹にはもう次の仔が」
「幽世に辿り着けず残念だったな」
 焔摩天を振り上げて、その妄言を断ち切るウタ。
「沢山恋したかったとか、子が欲しかったとか、心残りがあんだろな。可哀そうに」
「私を憐れむのならその熱い腕で抱き締めて!」
「あんたの本当の望みはもう叶えてやれない、けどせめて早く海へ送るぜ」

●疑念?
「んじゃ、種明しから行こうか。コレとコレを押しながら←←↓↓スティック一回転の※♪▲★スタート! カモン、お前の出番だ!」
 幸村が携帯ゲーム機を名状し難い複雑な指捌きで操作すると、大量の犬型ロボットサポートマシンが出現! その内の半数が次々と集結し……幸村を操縦席に乗せて巨大ロボに変形していく!
「あら、素敵な技ね」
 超絶イケメン紳士が、同じ様に虚空のコントローラーを操り、大量の犬魔獣を呼び寄せて同じ様に合体!
「あっれぇー、おかしいなぁ?」
 操縦席から立ち上がり、アヤラに良く見える様に自分の姿を晒す幸村。
「全然違くね、誰それ?」
「あら、あらあらあら!」
 他の猟兵ですら何をしたのか理解できないだろう。超絶イケメン紳士が呼び出した魔獣が力を失い、崩れていく。
「これが俺の本体のハンサム顔さー」
「私の目を、盗んでいたのね……!」
 幸村は今まで自身を覆い続けていた擬態を解除しただけだ。誰とも似てなかった超絶イケメン紳士は擬態した幸村の姿! 存在を否定された超絶イケメン紳士は存在矛盾を起こし01分解!
「ああ……あの子はどこか、偽者で……空っぽだった。でも、これが本当の貴方なのね! ああ、何て素敵なイケオジ……あああ、お腹の子が今、決まったわ!」
「ちぃっと斜め上のリアクションだけど、他の偽物にも綻びが出来た筈。今だよ!」

●ショータイム!
 口火を切ったのは是空。
「悪しきもの、邪なるもの、空に散るがよい」
 投げ放たれた無数の破邪の神剣が幾何学模様を描き、玉座のアヤラに殺到する! 耐久力自慢の筋肉執事と白髪執事が立ち塞がり、幾何学模様が欠ける。弾幕は高耐久の相手とは相性が悪い!
 紛い物の超神足通で放たれた青年執事の踏み込み蹴りを、本物の超神足通で往なす! しかし魔女執事のレバーアクションショットガンは既に是空の頭に向けられている! アブナイ!
 シャープでスマートな炸裂音が響く。しかし是空はエグゾスフィア、サーモスフィア、メソスフィアの三層でこれを弾く!
 追加で放たれたの絶空陣が筋肉執事、白髪執事、青年執事、魔女執事を包囲!
「紛い物ならこの出力で十分。さぁ……ぶっ放すわよ!」
 大口径ハンドキャノンから溢れ出るのは魔力を弾丸とし、灼熱の弾丸で空間ごと削り取る暴食の魔銃、その真価。魔器解放・アゴゥナグアの咆哮! 灼熱の奔流が四体の執事を纏めて溶断! 爆発四散!
「ラブコールありがと、でも私彼くらい強くて逞しくて包容力のある人じゃないとちっとも惹かれないの、諦めて下さる?」
 魔力硝煙を上げる魔銃を構えたまま、逆の手で是空に絡み付くナイア。
「わしはナイアに夢中でな。強く美しく品がある極上の別嬪じゃ。もう他の女に目移りしとる暇などないんじゃよ」
 是空もナイアの腰を抱き寄せる。内心、芝居じゃからの? 作戦じゃぞ? ちょっとドキドキとかしとらんからの? と言い訳がましい事を考えている事は秘密だ!
「熱烈なラブコールじゃが、気位もなく薄っぺらで尻の軽さが透けて見える。愛の形は人それぞれじゃけど、おぬしのはいささかグロテスクで無理無理の無理じゃな」
「誰彼構わずなんて品が無さすぎるわ、駄目駄目の駄目ね?」
「いいわよ、貴方達はそのままが一番美しいの。だから、二人の子を私が産むのよ」
「ナイア、こいつ何言ってるんじゃ?」
「たぶん、理解する必要すら無い奴よ」

●幻想を否定する神器
 少年執事の大剣をボゴは白羽取り! 赤熱した剣に手を焼かれながらも蹴り飛ばす!
 狐面執事が稲妻の勢いで狐狛に迫る! 狐狛はその掌で拳を受け止め……押し返す、いや、むしろ殴った腕が折れ曲がっているではないか! 何が起きたのか。猟兵第六感をお持ちの方には理解できたはずだ。
「手元にゃァ気をつけな」
 掌に乗せた小さな何か。それは神器『照魔鏡』! 受けた攻撃を反射する力を持つ神器だ。
「仕組み上反射は出来ないけどなァ、お前ら自体が幻想ならよォ」
 狐狛の周囲に飛来する無数の照魔鏡! 弾き返した狐面執事と少年執事をその鏡が照らす!
「消す位は訳ないぜ。三流サマ師さんよォ」
 しかし、賭博執事が同様に小さなチップを飛ばす! 同様の力を持つと思われるそれに触れるのは危険! だが!
「仮にUCを封じられても、俺を封じられる訳じゃない!」
 ボゴがバッファロー轢殺武装列車めいてインターセプト! 弾かれるチップ!
「チップは打ち止めか。なら、てめェも消えるんだな!」
 その隙を付いた照魔鏡が賭博執事を包囲し消滅させる!
「んでもって雑魚も打ち止めだゼ」

●『恋獄姫アヤラ』
「ああ、私のベイビーが皆やられてしまいましたわぁ……ふ、うぅぅんん! はぁぁ、大丈夫、もう次が産まれますわぁ!」
 何だか分からんが色々な意味で危険な兆候!
「させるか!」
 ボゴが自分の右腕を取り外し、投擲! 玉座にアヤラをぐるぐる巻きに縛り付ける!
「あああああん、激しいぃぃ、もっと縛って、縛られてぇ!」
 危険な魅了の視線がボゴに向けられる! しかし!
「目の動きを読むのは基本中の基本だぜ」
 先にボゴの身体に張り付けられていた照魔鏡がそれを反射!
「ああ、あああああ、あああああああ! 私、私がとても……はぁぁん、そうだわ、私と私で子を作りましょう!」
「何だアイツ滅茶苦茶だゼ」
「その滅茶苦茶もここまでだ!」
 一早く到達したのはウタ! 獄炎纏う焔摩天を大きく薙ぎ払う! 玉座の謎めいた防御機構がこれをガードし弾く! しかし!
「熱く抱き締められたいんだったな。なら、抱き締めてやる、全力で!」
 振り抜く軌跡を辿り成す炎がアヤラを覆う! 延焼し、空気も炙り、酸素も奪い尽くす最大火力! 弾かれた勢いを利用して逆薙ぎの焔摩天! 二重炙り焼き!
「あぁぁ、熱い、とても熱い……素晴らしい、愛!」
 焔摩天は拘束台めいた玉座には阻まれ両断ならず! それでも構わぬとばかりに焔摩天を引き、振り上げ、大上段から叩き付ける!
「煉獄が恋獄に負けるかよっ!」
 追い打ちの劫火! 凄まじい炎がアヤラを包み込む! しかし……
「私の愛は……不滅!」
 おお、この劫火の中で……愛の言霊を唱えようと言うのか!? なんたるオブリビオン耐久力か!
「倒し切れない、が!」
 ウタが焔摩天を大きく振る! アヤラを包み込む劫火が空気を押しのけ、アヤラの周囲に真空状態を作り出す!
「そうだ、この瞬間だ」
 ジンライ・フォックスが黒雷その物へと転じる!
「アバババババババ!」
 アヤラの周囲で激しい紫色のスパーク! 真空放電現象! 空気が流入するまで時間にしては僅か、だが電撃その物と化したジンライ・フォックスには無数の手番となる!
「で、電流責めまでぇ……どれだけ私を愉しませるの!」
「では私の愛も受け取っていただきましょう」
 超筋変身により巨大化した静香が迫る! 躍動する筋肉! 追加で四本の腕を生やし、六本になった腕には充分な力が込められている!
「素敵過ぎる! 私を滅茶苦茶にする気なのね!」
「ええ、その通りですよ」
 拘束台ごと、アヤラを踏み付ける! その重量で拘束台粉砕!
「あら、壊れてしまいましたね。私の愛を拘束するには全くの力不足です」
「あああ、はぁぁ」
「フゥウウン!!」
 右拳を叩き付ける!
「アッハァー!」
「フゥウウン!!」
 左拳を叩き付ける!
「ウッヒァー!」
「フゥウウン!!」
 右拳!
「ヒギィー!」
「フゥウウン!!」
 左拳!
「アバー!」
「フゥウウン!!」
 右拳!
「うぎぃ!」
「フゥウウン!!」
 左拳!
「ひぎぃ!」
 超重量六本腕による粉砕重機めいた六連撃!
「あ、あい、あいを……」
「まだ息があるとは大したしぶとさですが」
「うけ、とれ……!」
 その瞬間、ここまで貯めに貯めた被虐の愛の奔流が! 呪いの愛の言霊と化して撃ち出される!

●虹霓アゴゥナグア超音波大地の神々の超筋ブレイズ黒雷のない硬貨
「ようやく化けの皮剥がれたなァ」
 正面から堂々と受け切るつもりだった静香の目の前に浮かぶ一枚の硬貨。
「愛だ何だと、何もかもを紛い物で済ませる奴に本当の愛が語れる物かよ」
「うぎぃぃぃー!」
 その奔流は結果、跳ね返されてアヤラ自身を激しく妬き焦がす事になった。
「そ、そんな……馬鹿な……」
「流石にやり過ぎかと思うたが芝居か。興が覚めたのう。光よ、あまねく照らせ」
 是空の虹霓弓が七色に煌き貫き、
「分かっていたからここまで貯めたのだけれどね……リミッター解除。さぁ……ぶっ放すわよ!」
 ナイアの魔器解放・アゴゥナグアの咆哮が焼き潰し、
「相打ちの覚悟が普通に押し切れちゃったぜ!」
 ボゴの超音波が破壊し、
「ちょっと物足りなくはあるかもー?」
 幸村の大地の神々の鉄槌が巨大な杭を撃ち出し、
「やはり筋肉の前には無力!」
 静香の超筋変身による六腕がラッシュを叩き込み、
「そんな理不尽、灰にして消し飛ばしてやるぜ!」
 ウタのブレイズアッシュが因果すら焼き滅ぼし、
「お前の魂だけを残さず消し飛ばす…! 黒雷槌!」
 ジンライ・フォックスの黒雷槌がオブリビオンの魂を捕え、
「お前なんかを倒すにはサマ一つで十分だぜ」
 狐狛がその全てを裏表のない硬貨の内に捉えて収束させた。
「サヨナラ!」
 『恋獄姫アヤラ』は爆発四散! 猟兵達の完全勝利だ!

●長く苦しい戦いだった(?)
「あれ、これはやはりやり過ぎなのではないかのう?」
「そうね、結構遠慮無くふっ飛ばしたわね」
 ふと思い出す。そう言えばオブリビオンだけどうにかしないといけなかった事を。
「ああ、その心配なら無いぜ。ほら」
 アヤラの爆発四散跡に超自然の霧が収束していく。
「一緒に倒しちまう未来を焼き滅ぼしておいた」
「器用なマネするじゃァねぇかァ」
「ううう……何か、かなり……凄く、酷い事をされたような気が……」
 アヤラに似た姿の、しかしあの狂気めいた愛を感じさせない瞳の吸血鬼がよろよろと起き上がる。
「その……助けて、頂いたので……?」
 その時である。城が激しく振動を始めた!
「ああ、崩れるね。お約束通りに」
「こっちだ、脱出するぜ!」
「ええ、引き上げましょう」
 静香が吸血鬼を米俵か何かの様に担ぐと、ボゴに先導されて猟兵達は崩れる城から脱出した。

 ウタの爪弾く鎮魂曲をBGMに小高い丘に立つ九人。
「終わりましたね」
「NKT」
「そうね、終わったけど……何か忘れてない?」
「あ、そうじゃ。道中で迦陵頻伽から回収した珠はどうした?」
 各自が回収した妖怪珠を取り出すと、ヒビが入り……珠が砕け散る! その破片が様々な、ハロウィンにでも出てきそうな姿の西洋妖怪の姿を形作る。
「うーん……」
「アレ? ここはどこだ?」
「妖命救助、完了だぜ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『妖怪横丁へ寄っといで』

POW   :    妖怪横丁グルメを楽しむ

SPD   :    妖怪横丁ショッピングを楽しむ

WIZ   :    妖怪横丁催事を楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●かくて世界に日の光は戻り
「アッ、たいようだ」
「ようやくかー、なんだか今夜は長かった気がするなぁ」
「これでようやく休めるぞー」
 この街の妖怪にとっては昼は寝る時間なので、殆どの住人が家に籠り久方振りの安眠を得た事だろう。
 と、言う訳で解決直後の昼間にこの街を歩いても誰とも出会わない。不思議な街並みを誰かと静かに過ごすには好都合かもしれないが。
 また夜がやってくればこの街は活気を取り戻すだろう。いつでもハロウィンなハロウィンタウンのにぎやかさを楽しむなら夜に過ごすべきだ。
 もはやこの街に事件は無く、猟兵が解決するべき問題も無い。しばし新世界の観光でもすると良いだろう。
木霊・ウタ
キツネさんチーム

心情
妖怪たちの世界
色々見て回りたいぜ

手段
ってわけで
まる一日フルに楽しむ

まずは昼間
心地よい日差しや風を感じ
ふらぶらまったり
懐かしいヘンテコ家屋とかオブジェとか
アトラクションっぽいし
本当、迷路だな

深夜影響ならぬ
真昼間営業の店ってないか?
過去の遺物の昭和な拉麺屋とか
うん全然ハロウィンっぽくないけど

で夜
妖怪も人も同じだ
家族や仲間とワイワイ
弾む声とか笑顔とか
幸せってカンジ
俺達猟兵が守るべきものだよな

救出した西洋妖怪達に
懐かしの歌曲とか教えてもらって
ギター奏で一緒に歌い踊る

俺達の好意や愛情で
腹一杯になってもらうぜ

過去で出来た世界だけど
今を懸命に生きてる命があるなら
きっと未来へ進んでいけるさ


叢雲・凪
※ 素顔時の凪は普通の喋り方の明るい女子である。(まるで二重人格)

平和になって良かった! 妖怪横丁の夜でグルメ巡りをしようかなっ! 実はこう見えて辛い物が大好きだからね

静香さんの車椅子を優しく押しつつ妖怪が賑わう街を眺めよう。
色んな妖怪がいるなぁ… 

普通の都会で今のボク達が歩いてたら誰も何とも思わないと思うけど ここだと逆に目立ちそうだよね(しかし実際ここにいる女子は皆人外なのであるる)

ん…? あそこに売っている料理… 『ハルマゲ丼』…? 美味しそうだなぁ(妖怪横丁でも悪名高い激辛丼である。材料に関して店長のナマハゲに聞くと満面の笑みを返してくるだけらしい)

うん 美味しい!(平然と平らげる凪)


玉ノ井・狐狛
【キツネさんチーム】
引き続きアドリブなどお任せ
POW or SPD

ふだんなら催事のたぐいを眺めて回るところだが。
見世物を出して演し物を見せて――いやァ、じつに派手な城だったもんだ。
おかげで、そういうのァ食い足りてるな。掘り出し物でも探すかねぃ。▻宝探し

土産物になりそうな品を物色。
妖怪たちとの▻取引と物価がどうなるかはケースバイケースだろうが、カネや霊石で解決できるならどうにでもなる。(場合によっちゃァ、城で拾ったモンも使えるか?)
必要に応じて交渉。▻挑発▻読心術▻コミュ力▻言いくるめ

ほかのヤツらも街をうろついてるんだろうし、出くわしたら適宜、情報交換といこうか。


九十九・静香
POW
きつねさんチームで参加

車椅子令嬢姿で町を見て回りましょうか
わたくしのサクラミラアジュの世界と似てはいますが、やはり妖怪の方々の世界ですから大分違いがありますわね。このあたりは西洋妖怪のかたも多いようですし

穏やかに見て周りつつも筋肉質な妖怪の方がいたらついつい視線がそちらに向かいます。機会があれば共に鍛練したいものですね

どんな食事があるか、も興味がありますわね。
後は西洋妖怪の方が多いなら、マントとか洋服等も見て回ってみましょうか。わたくしもたまにはそういった装いもしてみたいですし



●ご一泊
 救出した西洋妖怪達を街まで送り届けると、猟兵達も各自休憩を取った。長く苦しい戦いだったのだ。猟兵達も、安息の昼を奪われた妖怪達にも休憩が必要だ。
 その一方で夜が続いたが為に仕事ができなかった職種もある。宿屋もその一つだ。
 街に戻った猟兵達は適当な宿を見付けて一休みと思ったが……
「なあ、ここに泊まるのか?」
 ピンクの外壁、ライトアップされた城。
「さっきのはガワだけだったが、こっちはマジだよな」
 猟兵達を見て事情を察した西洋妖怪たちが適当な安宿に止めるなどとんでもないとあれよあれよという間に連れてこられたのがこのホテル。
「防音もしっかり施された快適なお宿で御座います。ぜひこちらでお寛ぎ頂ければと」
「いや、もう少し普通のホテルは無いの?」
「普通のホテルにお泊めするなどとんでもございません!」
「まあ、誰が見ている訳でも無いんだし普通に泊まればいいんじゃないかしら? 普通にね」
「お、おう、普通に泊まるだけ……泊まるだけじゃな?」
「ええ、普通にね」
 臆する事無く見た目がアレなホテルに入って行くナイアと、少し緊張気味に付いていく是空。
「一人一部屋、あるよね?」
「もちろんで御座います。全室ダブルとなっておりますがシングルでのご一泊でも大丈夫です。お代も頂きませんので」
「全室ダブルってあからさまにアレじゃ」
「普通に、普通に泊まるだけだから!」

 実際泊まってみたら案外普通で、割と普通に快適だった。

●真昼の名店
 他の世界、他の街では夜を生業にしている職業全てが昼に営業している訳ではない。むしろ、酒場やある種のサービス業などは当然のように夜に営業している。夜の営業に特化したこの街は、昼はとても閑散としている。
 先に起きた木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)は一人、閑散とした昼の街をぶらつく。
 まるで営業していないアミューズメントパークのようだ。夜景を意識して設計されているが故に、昼間に見てもよく分からない変な像が多い。しかし、少し路地裏に入れば数多くの洗濯物が翻る家屋が見れる。夜に生きる妖怪とは言っても、洗濯ばかりは日の光の力を借りずに済ませる事は出来ないようだ。
 誰も居ない街。何らかの悪影響では無く、この街はそうであるという必然性の下に生じる静寂。久方振りの日の光を浴びる街を、そこを走るさわやかな風を感じながら歩く。
 しばらく歩いて、ようやく目当ての物を見つけた。『ら~めん』の暖簾をくぐり、店内に入る。
「こんにちは」
「ラッシャーセー」
 店内に他の客は誰も居ない。あまり大きな店でもない、西洋の街にぽつんと浮かぶ昭和レトロ調のラーメン店。
 品書きは『中華そば』の一つだけ。何味だとか、トッピングはどうだとかは一切無い。
「中華そば一つ」
「ヨロコンデー」
 手際よく面を茹で、湯を切り、丼に乗せてスープを流し込む。
「ヘイオマチ」
 程無くして何の変哲もない醤油ラーメンがカウンターに差し出される。
「いただきます」
 割り箸を割って、まずはスープを一口。
 何の変哲もない、普通の醤油スープだ。続けて麺を啜る。何の変哲もない中華そばだ。
 だが、それがいい。ラーメン激戦区などでは個性を主張するラーメンでないと生き残れないという人も居るが、王道の中華そば、醤油ラーメンこそが最も店主の腕が出る。口当たりのいいスープに、程よい歯応えの麺。ある程度食べ慣れた人間からすればつまらない代物のようでいて、ラーメンを愛する者にとってはこの上なく愛せるような一品。
 成程、これ一つだけで勝負しているのは伊達では無かった。
「ごちそうさまでした」
 スープまで全部頂いて、丼をカウンターに返す。お代を渡そうとすると、すっと掌を向けられる。
 ……頂く気は無い、そう言うハンドサインだ。客が誰なのかを理解していながら特別囃し立てる事も無く、ただ感謝の意を込めて自慢の一品を出す。
「また来るよ」
 客ととやかく喋るのも趣味ではないのだろう。ウタはすっと立ち上がって店を出ようとする。
「アリガトゴザイマシター」
 決まり切った定型句。ラーメン以外で勝負する気は無い、その態度の表れだ。
 また来よう。今度は誰かと一緒に。

●夜にうろつく
「平和になって良かった! 妖怪横丁の夜でグルメ巡りをしようかなっ! 実はこう見えて辛い物が大好きだからね」
 車椅子を押しながら明るく笑う叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)
「わたくしのサクラミラアジュの世界と近い雰囲気を感じますが、やはり妖怪の方々の世界ですから大分違いがありますわね。この街は西洋妖怪のかたも多いようですし」
 押されている車椅子には九十九・静香(怪奇!筋肉令嬢・f22751)
 どちらも先の城攻略時をは全くの別人のようである。
「妖怪も人も同じだ。家族や仲間とワイワイ、弾む声とか笑顔とか、幸せってカンジ。俺達猟兵が守るべきものだよな」
「ふだんなら催事のたぐいを眺めて回るところだが。見世物を出して演し物を見せて――いやァ、じつに派手な城だったもんだ。おかげで、そういうのァ食い足りてるな。掘り出し物でも探すかねぃ」
 一緒に歩くのは玉ノ井・狐狛(代理賭博師・f20972)とラーメン店から合流したウタ。
 昼間の静寂を吹き飛ばすかのように夜のハロウィンシティは賑わっている。至る所がライトアップされ、吸血鬼、狼男、人造人間、オバケ、カボチャ頭と言ったハロウィンらしい妖怪達があちらこちらで騒ぎ立てる喧騒に溢れている。
 飲食店や雑貨屋、食材屋と言った昼に営業する店と、酒場やある種のサービス業の夜の店が同時に開店しているのでこの賑わいも当然と言った所か。
 街を歩いているとこちらが妖怪では無く、しかも普通に自分達が見えている事に気付く人もちらほら。たまに握手を求められたり、写真を取ったり。あまり人混みにならないように適度に踏み分けていく。
「色んな妖怪がいるなぁ……」
「あれは人造人間かしら? 中々いい筋肉」
「てかお前ら普段はそんな感じなんだなァ」
「そりゃぁ、戦闘中じゃなければピリピリしなくてもいいでしょ?」
「ええ、リラックスする時はリラックスする物ですわ」
「そう言う事じゃねェよ。外見まで別人じゃねェか」
「俺達猟兵も色々だよな」

「ん…? あそこに売っている料理… 『ハルマゲ丼』…? 美味しそうだなぁ」
 凪が見つけたのは赤肌のサイクロプスの店主が営む料理店。
「うわ、いかにもヤバいって感じの店じゃァねーか」
 それはこのハロウィンシティでも悪名高き激辛店。
「まずは腹ごしらえという訳ですわね」
「俺も付き合うぜ」
 先に硬派なラーメン店で一杯済ませたウタだが、まだまだ成長期の少年はまだ食べるらしい。
「いいぜ、アタシも嫌いじゃァねーンでな」

 目の前に出された瞬間、いや、運ばれている間からも感じた熱さ。まるで丼の上で焚火をするかのような圧倒的熱量。しかしもちろん、焚火を提供する店では無いのだからそれは紛れもなく食べ物なのだろう。
「うわー、美味しそう!」
「やっべ、思ったよりヤベーの来たぞ」
 『マルハゲ丼』それは終末を意味する。
「炎使いの熱耐性を甘く見るなよ」
「フゥゥン、これは挑み甲斐がありそうですわね」
 静香、平常時では勝負にならぬとパンプアップ。
「戦闘時より気合入ってねェか?」
 このチームに狐狛が居なかったら割と突っ込み不在になりかねない状況だった。
 赤肌のサイクロプスは挑発的に微笑む。俺は最高の仕事をした、お前らはどうだ? と。侮蔑を含まない挑発的な笑顔。
「いただきます!」

 その後彼女たちの挑戦がどうなったのかはあえて伏せておこう。
 ただ一言、激戦であった、とだけは記して。

 腹ごしらえを済ませた四人は再び夜の街をうろつく。
「土産物が欲しいんだよなァ」
「そうですわね。この街なら洋服やマントなども見て回りたいですわね。わたくしもたまにはそういった装いもしてみたいですし」
 ちなみに、静香は店を出る時には車椅子令嬢に戻っている。
「マントか。俺も新しいの買おうかな」

 選んだのは吸血鬼の営む洋服店。
「いらっしゃいませ」
 やけにぴっちりなスーツで髪を逆立ててオーラまで纏っている吸血鬼が店主のようだ。
「あら、中々のいい筋肉」
「高貴なる者として当然の嗜みだ」
「お前、誰でも女体化させたり、元々女性でも早着替えさせるのが得意な奴じゃねェよな?」
「それがお望みとあらば」
「否定しねえのかよ!」

「フゥン!」
 筋肉令嬢と翻るマント!
「お似合いだ」
「では、これを頂きますわね」
「アタシはこっちの反物にでもするかね。てか、洋服店にどうして反物が?」
「あらゆるニーズに応えるのが服飾店店主の嗜みであろう?」
「……ああ、ブリスに使うのな」
「俺はこっちのマントをいいかな」
「ボクはこっちの洋服を」
 店主の目が煌く!
「お似合いの姿に変えるサービスがあるのだが?」
「お前の趣味の姿に変換されるだけだろ!」
 この店主、実はバケラーだったらしい。

 この店でもお代は結構、と言われている辺り事件を解決した猟兵への感謝の気持ちは皆が持っているらしい。
 ちなみに、サービスを受けたかどうかもあえて記さずにおく。

「また来たぜ、おっちゃん」
「ラッシャーセー」
 4人が最後に訪れたのはウタが見つけたラーメン店。昼間とは打って変わって客席は全席埋まっている。
「ありゃ、満席か」
「おおっと、アンタらもしかして別世界から来た人って奴か!」
 夜の営業では酒とツマミも出しているようだ。主食は変わらず中華そばだけだが。
「こっちの席使ってくれよ。どうせ俺達はそろそろ帰らないと女房に怒られる。おやっさん、お代置いてくな」
「アリガトゴザイマシター」
 その辺の事情はどこの世界も変わらないようだ。
「メチューは、中華そば……だけ?」
「食ってみろよ、俺が保証する」
「では、中華そばを四つ」
「ヨロコンデー」
 淡々と支度を始める店主。ウタは徐にギターを構える。
「誰か、リクエストをくれよ」
「お、兄ちゃん弾き語り出来るのか? それじゃあ……」

 こうして楽しい夜は更けていく。やがて日が昇るとこの街はまた静寂に沈むのだろう。しかし、それが本来あるべき姿で、猟兵達が取り戻した日常だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御宮司・幸村
過去の遺物を買い漁るよー!
レトロゲームマニアとしては生産終了になった奴とか
修理すら受付終了になったものを中心に買えるだけ買っちゃうー

ジャンク品でもモチロンOK(’-^*)
こう言うのは部品取り目当てだからね!
UDCアースではメーカーですら在庫がないからねー

後は助けた妖怪さんたちとも遊んじゃうよー!
妖怪さんは人間に向けられた感情を食糧としてるから、一緒に遊ぶことでお腹いっぱいになるからwin-winだねー!

あとおじさんは食べ歩きも好きだから、屋台も楽しみたい所存ー!


ボゴ・ソート
カクリヨファンタズムはマニア垂涎の昔の品々が流れ着く場所。
そこで俺は帰宅時間ギリギリまで前世紀の遺物探索に挑戦する。
具体的には段ボール箱に詰められたVHSやジャンクパーツを漁ろうと思う。

このVHSは攻略ビデオというやつでは?
この基板はアーケードゲームのそれでは?
稼働するのかしないのか、確かめる術はここにはないが、この機会を逃せば二度と出会えないかも知れない。
こうなったら手段はひとつ。
……段ボール箱ごと譲ってください!!(良い笑顔)



●レトロと一口には言うけれど
「すげー、本当に立体に見える!」
「でも3D対応ソフト少なくね?」
「いいんだよ、画質も良くなってるし」
 肉眼で立体映像が見えるという某携帯ゲーム機もすっかりこちら側に馴染んでしまっているようだ。
「時代の変化は目まぐるしいねー」
「アレも結構長い間主力携帯ハードだったしなぁ」
 御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)とボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)のお目当は当然そんな一世代前のゲームなどでは無い。
 夜の営業が多いこの街では照明器具の需要が高い。ガス灯も用いられてはいるが、多くは電灯、もしくはネオン管である。その為、このハロウィンタウンは電気屋が多い。扱われているのは主に照明器具だが、外の世界で完全に型落ちしている家電製品はこちらにも流れ着いているようで品揃えは充実している。
 そうなると、この二人のゲーマーが探し求める類の店も当然存在しているのだ。
「あったよ、ゲームショップが!」
「でかしたー!」

 そこはゲーム機の休息地とでも呼べる店だった。様々なメーカーの様々なハードが並べられ、ソフトも沢山並んでいた。ただ、店主にもよく分かってないのか見た目だけで何となく並んでいるようだ。某メーカーの縦に三段合体するハードが別々な所に置かれていたりする。
 とりあえずゲーム機らしきものはこの店に持ち込まれるらしく、パソコンのパーツらしきものもちらほら。更にアーケードゲームの基盤まで持ち込まれていると最早何が何だか分からない状態。一応、基盤の動作確認が出来る筐体はサービスで使えるようだ。
 何かは分からないがゲーム関係らしいものはここに持ち込まれるらしく。
「このVHSは攻略ビデオというやつでは?」
「てか、安くね? この基盤、あっちで買ったら結構するよ?」
「安いね。中身が何だか分からないけど基盤でこの価格は安い」
 そう、店主にも正しい値段が分からないので割と適当な金額で売られている。それで文句を言う人も誰も居ないのだろう。
 デパートの詰め放題めいて様々な機器、ソフト、更にはVHSまでも買い物かごに詰め込んでカウンターに出す。
「えぇ、これ全部ですか……?」
「全部です」
「マジなのですか」
「マジなのです」
「じゃあ計算しますので少々お待ちを……ああ、その間にあちらのテスト筐体で基盤の動作確認でもしていきますか?」
「んじゃ、お言葉に甘えさせてもらおうかな」

「いやぁ、大収穫だったねぇ」
「ああ、帰ってから色々試すのが楽しみだね」
 実にダンボール箱六箱分の大量購入をした後に、グリモアベースに一旦預け再び夜の街へと繰り出した二人。
「おや、あれは」
 二人が見つけたのは『GAME』のネオン看板。ゲームセンターのようだ。

「いいねぇ、この懐かしい感じ」
 店内は無数の筐体が並び、様々な電子音が入り交じっている。家庭用ゲームが普及した事に伴い今ではこうした筐体で置いてあるゲームセンターを見る事は少なくなったが、ここはその筐体が主役だった頃のゲームセンターだ。更に、今となっては某電気街ですら見る事が出来なくなった幻の可動筐体までもが揃っているではないか!
「これは、ちょっとしたお宝スポット!」
「遊び倒すしかない!」

 超高速で飛ぶ戦闘機が次々と敵をロックオンしてミサイルで撃ち落とす! 飛んでくる敵やミサイルをかわし、時に狭い隔壁の合間をすり抜け、ひたすら前に。アフターバーナーを吹かして飛ぶ。ゲーム内の動きに合わせて動く筐体!
「これこれ、こういうのだよね!」
「うっそだろ、アレ超難しいのに」
「滅茶苦茶上手い!」
 ギャラリーも盛り上がる! 飛び交うミサイル! 閃光、爆発! 1コインクリアだ!
「あー、楽しかったー」

『ジョインジョインジョインジョインジャギィ』
「何だアイツは」
「このゲームをやった事が無いのか?」
「へっへっへっ、なら力の差ってのを思い知らせてやろう」
『ジョインジョイントキィ』

『KO!』
「あ、ありえない……一割も減ってないぞ!」
「バスケが、バスケが出来てる!」
「これが外の世界の実力なのか……面白い」

 この夜、ハロウィンタウンのゲームセンターを荒らし回った謎のゲーマーの噂は暫く残り続けたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

無累・是空
【SPD】ナイア(f04959)と買い物デート
一件落着したが、気張るのはむしろここからよな!
現地で買った、鶴が織ったとかいう着物と羽織に装いを変えて、ナイアと菓子屋を覗いて回るぞい!うむ、ナイアもドレス姿がよう似合っとる。
わはは!なんじゃデートらしくなってきたの!
はぐれんよう手を繋ぐくらいはしてもええかの?

さて、件の菓子の品揃えが謎なんじゃが。
スライムゼリーとかいうこれプルプル動いとるが。味はラムネ味で食感葛餅じゃの。
食文化の違いかー!
ナイアの食べとるのはどうじゃ?土産にするにも食べ比べせんとの。一口交換じゃ!
跳ねるカエルチョコ。食文化の違いかー。
甘くて旨いが、跳ねながら溶けてゆく……。


ナイア・アルハズラット
【SPD】是空(f16461)とデート
事件解決!報酬ももらったし、せっかくの新世界楽しまないと損よねぇ。
現地で買った妖精の仕立てたドレスに装いを変えて、商店を見て回るわ。
冒険とスリルのデートも楽しいものだけど、こういう買い物デートってのも楽しいわ。
さぁ、色々見て回るわよ?私の手を引いて、ちゃぁんとエスコートしてよね♪(小悪魔スマイル)

それにしても流石新世界、変なモノが多いわね……まぁお土産には良いかな?
私の方は跳ねるカエルのチョコよ。一口交換するのは味は良いけど……ちょーっと食べるのが面倒かも……ネ!(跳ねたのを捕まえながら)
はいどーぞ?



●ゆうべ は おたのしみ でしたか ?
 事件は一件落着だが、ここに最大の戦いを控えた男がいた。無累・是空(アカシャ・f16461)である。
 『中は見るなよ?』と言い含められて障子戸一枚の向こう側で手織りされる反物……なお、見ると元ネタ通りのリアクションを、見なきゃ見ないで『早く見ろよ』と向こうから開けて来る。どっちにしても反物はちゃんと買える……で仕立てられた着物と羽織りに装いを変えて、彼女が着替え終わるのを待つ。
「おまたせ」
 ナイア・アルハズラット(いずれ深淵に至る魔導書・f04959)は細かな細工が鏤められた、妖精の手縫い仕立てのドレス。一目でわかる仕立ての良さを感じさせながら、よくよく見ると色んな所で肌が見えるとという蠱惑的な衣装。
「うむ、ナイアもドレス姿がよう似合っとる」
「是空の着物もなかなかいいわね。さぁ、色々見て回るわよ?」
「わはは! なんじゃデートらしくなってきたの! はぐれんよう手を繋ぐくらいはしてもええかの?」
「ええ、私の手を引いて、ちゃぁんとエスコートしてよね♪」
 小悪魔スマイルを浮かべる魔女。ちらちら覗く肌色はあまり見ていると色々な意味で危険だ。
 しっかりと手を繋いで、二人は夜の街に繰り出す。

●ハロウィンタウンのお菓子屋さん
「さて、件の菓子の品揃えが謎なんじゃが」
 魔法使いらしき店主の経営するお菓子屋さん『バニーデュークス』。
 文字通りに百種類の味があって、ハズレ味も色々ある百味ゼリービーンズ。口の中でポンポン弾けるホッピングキャンディ。同じくパチパチ弾けるクランチチョコ。やたらリアルなナメクジグミ。可愛らしいパッケージに反して激辛のチョコ……お菓子はハロウィンには大事なアイテムなのでかなり色々ある。と、言うかどう考えてもマズいだけのお菓子も割とあるのはここがハロウィンタウンだからだろうか。
「流石新世界、変なモノが多いわね……まぁお土産には良いかな?」
「土産にもらった菓子がマズいのは色々気まずいので普通に美味しい奴にしておくのじゃよ」
 基本的には子供が買う駄菓子屋なので料金設定は低めだ。キワモノを一つ二つ買っても気にならない。
「スライムゼリーとかいうこれプルプル動いとるが。味はラムネ味で食感葛餅じゃの。食文化の違いかー!」
 生きたスライムのゼリーでは無く、開封直後に少し動く程度の魔法をかけられたゼリーだ。これは普通に美味しい部類。
「ナイアの食べとるのはどうじゃ? 土産にするにも食べ比べせんとの。一口交換じゃ!」
「私の方は跳ねるカエルのチョコよ。一口交換するのは味は良いけど……ちょーっと食べるのが面倒かも……ネ!」
 跳ねるカエルチョコ。こちらも同様に開封直後に動く魔法がかかっているが生きがいい。食べようとするとぴょんぴょん逃げようとしてしまう。とは言え、地面に落ちた物を食べるのは食品衛生上良くないという配慮はされているのか地面には落ちない程度に逃げる。
「よっと、跳ねるカエルチョコ。食文化の違いかー」
 是空は見事に空中キャッチすると逃げないように脚の辺りを一口齧ってみる。
「甘くて旨いが、跳ねながら溶けてゆく……」
「こっちのスライムゼリー、お腹の中で動いてる気がするのだけれど」
「ぬぬ、気のせいでは無かったか。食べられてから本気を出すってどんな菓子じゃ」
 食文化と言うよりもっと根本的な文化が違う気がする。

●続く日常
 新しい世界のグルメを食べ歩いたり、色々な衣服を見て回ったり、懐かしのゲームを漁ったり、変なお菓子を買い漁ってみたり。
 この街の住人にとっては当たり前の、昼が奪われている間ですら変わらなかった日常。毎日がハレのおかしな町でも、ケを奪われてハレの時だけが続けば何れはケガレに喰われる。だが、そうはならなかった。
 ハロウィンタウンに日が昇る。住人達は店を畳み、寝床に籠って洗濯物を干す。太陽が苦手な妖怪は少なくないが、だからと言って無くなった方が良いと思う妖怪は居ない。何故なら、彼らが好む月は太陽によって輝いているのだから。
 現実と幻想の狭間の世界。虚無から逃れ、思い出や感情を糧として懸命に生きる妖怪達の世界。UDCアースの奇妙なお隣さん。
 猟兵達が取り戻したおかしな町の日常は続いていく。別なオブリビオンが起こした事件は、また日常を変えてしまうのだろう。それも含めて、これがカクリヨファンタズムの、妖怪達の日常だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年07月06日


挿絵イラスト