深海島がぴっちり、じゃなくてピンチじゃあ!
「先遣隊は任せたのですヨ」
その貝や珊瑚でできた都市は平和なはずであった。海の中に沈む、深海島。
「自由なんていけない、そうでしょ? だからあの島の人達にも服従を」
「すべてはぴっちりとドン・リストリクト様の為に」
「そこは表面上だけでも、ワタシの為にっていうところだと思うのですヨ?」
その内の一つを海上から見下ろしていたきわどいボンテージ姿のコンキスタドールは、槍のメガリスを持ったまま半眼をリストリクトスーツに身を包んだ戦闘員である部下達に向けた、だが。
「あぁ、そうでした?!」
返ってきたのはまずわざとらしいリアクション。
「さぁ、ボスをないがしろにした私達をもっと虐めて! もっと蔑んで見て! もっと罵って!」
「ボス、私達におしおきをッ!」
そして、先の言動の動機が透けて見えるどころかもろ出しの部下達。
「もう、いいから行ってくるですヨ」
「「えー」」
隠さぬ精神的な疲労を張り付け、ため息とともに送り出そうとすれば、部下達は口を揃えて抗議の声を上げるが、コンキスタドール貶める者はいいから行けと虫でも追っ払うかの如く手を振って、今度こそ部下を送り出すと。
「ふふふ、ワタシの気苦労、思い知らせてやるのですヨ」
うつろな笑みをそこからは視認できない深海島に住むであろう深海人達に向けたのであった。
「深海島がぴっちり、じゃなくてピンチのようなんじゃ」
君達の前に現れたソレはピンクのドレス姿でカーテシーをするとグリードオーシャンお世界で事件が起ころうとしていることを明かす。
「この世界には一部の深海人が住む空気の泡に包まれた貝や珊瑚でできた都市が存在してのう。空気の泡のおかげでそれ以上沈まんし、普通の人間も呼吸のできる平和なところじゃったんじゃが、ここに目を付けたコンキスタドールが侵略を企てているようなんじゃ」
着ているモノとしぐさを間違えている感はあるが、このカミーユ・ヒューズマン(セイレーンのプリンセス・f26887)も一応グリモア猟兵である。故に、事件を未然に察したのであろう。
「そこでお前さん達にはまず件の深海島へ向かって欲しいんじゃ。深海島からは空気の泡が立ち上っておっての、それを利用すれば呼吸は問題ない」
あとは水圧だが。
「猟兵なら気合で何とかなる……いや、まぁコンキスタドールの先遣隊も同条件じゃし、何とかなると思うんじゃよ。問題はその敵方の先遣隊が深海島へ向かおうとするお前さん達を襲撃してくることじゃな」
オブリビオンは見ただけで自分の天敵である猟兵がわかるという。ならば、同じ目的地に向かう天敵を見つけたなら、襲ってきても不思議はない。
「先遣隊を構成するのは、紫の拘束バンド付きのぴっちりとしたスーツを着込んだ戦闘員、リストリクトソルジャー達じゃ」
自由を嫌い束縛や服従を好む異常性癖をもち、自分達と同じ存在を増やそうとしてくるのだそうで。
「こう、ドン・リストリクトなる存在を敬愛してるとも聞くのう」
その結果が、ボスへのあの態度だったりするのだろうか。
「ともあれ、先遣隊を無事退けて深海島にたどり着けば、戦いの一部始終を見ていた深海人達に歓迎されると思うのでの、深海人と交流を深めつつボスの襲来に備えてほしいんじゃ」
ボスであるコンキスタドールも海上からやってくる。ならば、発見も早くなるであろうし、海中散歩で交流を深めれば哨戒にもなって一石二鳥ではないだろうか。
「都市があって気泡もあるのでな。都市に来た時のように呼吸は問題ないし、近くに深海人が居れば、まぁ、仮に泳げなかったとしても大丈夫じゃろう」
それに交流がてら戦いに備えておけば、襲撃してきたコンキスタドールのボスである貶める者との戦いも有利に働く。
「そうして最後にボンテージを着込んだコンキスタドール、貶める者との戦いになる訳じゃが――」
貶める者は体の一部を得た者への変身能力を持ち、化けた相手の姿で恥ずかしい恰好をしたり奇行を行い他者に目撃させることで社会的地位を失墜させてくる。
「つまり、精神攻撃に能力の半数以上を注いでいて、実戦向きとはいいがたい相手なんじゃが」
おそらく、彼女にとっては深海島を支配してからが本番だったかもしれない。本領を発揮できる状況にならなかったのはコンキスタドール側にとっては不幸だが、わざわざ付き合う理由も君達にはない。
「まぁ、それでもただの一般深海人にはコンキスタドールは脅威じゃからのう」
宜しく頼むぞいとカミーユは君達に一礼するのだった。
聖山 葵
深海って涼しそうなイメージがありますよね、実際どうかはさておき。
という訳で、今回は深海島をコンキスタドールの魔の手から守っていただくお話です。
また、第二章できちんと敵に備えられていれば、ボス戦において戦いを優位に運ぶことができるかもしれません。
では、ご参加お待ちしておりますね。
第1章 集団戦
『リストリクトソルジャー』
|
POW : もっと虐めて!もっと蔑んで見て!もっと罵って!
全身を【虐められる他の子への嫉妬強化オーラ】で覆い、共に戦う仲間全員が敵から受けた【負傷、視線、言葉を被虐的に解釈した回数】の合計に比例し、自身の攻撃回数を増加する。
SPD : 自由なんていけない、そうでしょ?服従しましょう?
対象への質問と共に、【対象の着ている衣服のすぐ上】から【自身の纏うのと同じリストリクトスーツ】を召喚する。満足な答えを得るまで、自身の纏うのと同じリストリクトスーツは対象を【包み込み被虐束縛嗜好に体と心を染める洗脳】で攻撃する。
WIZ : 新たな同志の召喚&洗脳(即興)
召喚したレベル×1体の【一般人を全身スーツとベルトで包みこんだ上】に【一般人を自身と同じ思考に洗脳するアンテナ】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
山梨・玄信
何処かで見たような光景じゃのう…フェリクス殿、すっかりピッチリスーツの虜のなってしまったんじゃなあ…。
それ以上に、何時もの人達が来て同じ事をしそうな気もするが。
【POWを使用】
大丈夫じゃと思うが、一応オーラ防御を全身に展開。
守りを固めて行くぞ。
深海適応、水中機動、水中戦があるから遅れは取らんぞ。
何時もの人…本当に誰なんじゃろうなあ…を呼び、共に戦うぞ!
敵に泡の中に一箇所に集まるように呼びかけ、その中に風を起こし纏めて吹っ飛ばすのじゃ!
「行くぞ、何時もの人!」(まさか、実はこれがわしの母親でしたとかいう事はないじゃろうなあ?)
「とりあえずその泡に入るのじゃ!(命令形)」
アドリブ歓迎じゃ
高柳・零
POW
フェリクスさん…ぴっちりスーツがすっかり気に入ってしまったんですね。まさか天丼芸を仕掛けてくるとは…。
「フェリクスさんの分身さん達。討伐の為に聖騎士団…1人ですが…が来ましたよ。大人しく討伐されてください」
…この台詞も喜ばれそうですが、もう慣れました。
念の為盾を構えて前進し、分身フェリクスさん達に声をかけます。
「皆さん、お待ちかねのお仕置きの時間です。一列にお並びください」
並んでる列に天斬りを一線!(範囲攻撃)
一気に倒します。
「良く考えたら、オブリビオンって何回も蘇るんですよね。現在を憎むどころか、満足している気が…」
アドリブ歓迎です。
「……ぴっちりスーツがすっかり気に入ってしまったんですね。まさか天丼芸を仕掛けてくるとは……」
若干の愁いを帯びつつ誰かの名を口にしたの呟き高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)がトリガーとなったのだろうか。
「何処かで見たような光景じゃったのう……」
グリモア猟兵の説明にあった光景を思い浮かべ遠い目をした山梨・玄信(3-Eの迷宮主・f06912)は海に飛び込むと、潜行を開始する。立ち上ってくる気泡があるからこそ、深海島のある方向を見失う様なことはない。ただ、登って来た気泡に顔を突っ込むと、零が口にしたのと同じ人物の名を口にした。
(「すっかりピッチリスーツの虜のなってしまったんじゃなあ……」)
諦念に呟きを添えて息継ぎを終え身構えるのは、近づいて来る人影が見えてしまったが故に。
「ごぼごぼごぼぼ!」
「ごぼ」
現れた戦闘員達のリストリクトスーツから、気泡が漏れた。
(「海中でしゃべろうとすれば、そうなるのう」)
とは言え、例外もある。
「ごぼぼ」
「さんの分身さん達。討伐の為に聖騎士団……1人ですが……が来ましたよ。大人しく討伐されてください」
言葉になっていない戦闘員達の気泡の漏れる音が被さりつつも、零はバスタードソードの切っ先を尚も接近してくる戦闘員たちへと向け。
「ごぼ、ぼ」
「ごぼ」
「……喜ばれそうとは思いましたが、この反応は若干想定外と言うか。まあ、やることは変わりませんが」
怯むことなく、更に言葉を続ける。
「皆さん、お待ちかねのお仕置きの時間です。一列にお並びください」
「ごぼごぼ!」
「ごぼぼー!」
たとえなんと言っているかが不明でも、その意思は明確なこともある。即座に言葉に従い並び始めた戦闘員達の最前列の前へ移動した零は剣を振り上げ。
「天に変わって悪を斬る!」
有言実行でお仕置きを開始し。
(「何時もの人――」)
自身にしか見えない幻影の女性をユーベルコードで呼び出そうとした玄信は、ふと思う。
「本当に誰なんじゃろうなあ」
と。
(「行くぞ、何時もの人!」)
「ええ、玄信。さぁ、共に正義をなすのです」
声に出さず呼びかければ、神々しい女性の幻影が応じて現れ、玄信の横に浮かぶ。
「とりあえずその泡に入るのじゃ!」
「ごぼ」
「ごぼぼー」
タイミングよく浮かんできた気泡に顔を突っ込んで命令形で言えば、戦闘員達はやはり従い。口では戦闘員達に命じつつ、玄信は考えて居た。
(「まさか、実はこれがわしの母親でしたとかいう事はないじゃろうなあ?」)
脳裏に浮かぶのは、割烹着を着た件の幻影が夕飯を作っているところ、洗濯物を畳んでいるところ、そしてBRな集会に保護者参観日の母親よろしくついて来るところ。
(「今は戦闘に専念すべきじゃな」)
水中であろうと後れをとるつもりはなく、ただ雑念を振り払うとオーラを展開しつつ戦闘員がみっしり詰まった気泡目掛けて突き進み。
「わかりました」
気泡との距離がほぼゼロになった瞬間、今じゃと念じれば気泡の中を輝く風が荒れ狂い、かき回し。
「ごぼ」
「ごぼ、ぼ」
風にスーツをはぎとられながら振り回されていた戦闘員達の気泡は玄信の放った気によって爆ぜ。細かな泡と共に散らばったスーツの残骸は戦闘員達の屍を追う様に骸の海へと還ってゆく。
「良く考えたら、オブリビオンって何回も蘇るんですよね。現在を憎むどころか、満足している気が……」
そんな光景を見たからか、ポツリと漏らした零はいえと頭を降る。
「ごぼぼ」
「ごぼごぼ」
「まだ考え事をするには早かったようですね」
見上げた先には先ほどと同じ姿の戦闘員達。骸の海に還ったのがすべてではなかったのだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
櫻井・クロ
「フェリクスちゃんへの風評被害を止める為にも頑張るのにゃ!」
早速深海島へゴーなのにゃ!水圧は気合い、呼吸は空気の泡でカバーにゃね
「束縛されたいとか変わってるにゃね、ただこっちで倒すから相手的にはそれも満足なのかにゃ?」
早業なども使い一気に近づいて相手をたたき落としていくのにゃ
「お仕置きの時間にゃ!痛いのいくにゃよ」
攻撃には野生の勘や第六感やオーラ防御で警戒するのにゃ
それでもスーツを着せられそうになったりダメージを負った場合はガチキマイラで破りつつ攻撃&回復を狙うのにゃ
「海の底で反省するにゃよ!ほかの子も順番にお仕置きするから覚悟するのにゃ!」
アドリブや連携は歓迎にゃ
「早速深海島へゴーなのにゃ!」
鉄甲船から海に飛び込んだ櫻井・クロ(トラベルキャット・f12090)の身体は浮き上がってくる気泡をたどるように潜ってゆく。深海島へ向かう理由はグリモア猟兵の依頼を受けたこともあるがもう一つ。
(「――ちゃんへの風評被害を止める為にも頑張るのにゃ!」)
それは、脳裏に浮かべた人の名誉をこれ以上傷つけない為。
(「あ」)
当人も知らない内に拳を握り締めつつ、潜行していったクロの目に飛び込んできたのは、先に行く猟兵を追いかけようとしたところで不意に上を見上げ、動きを止めた戦闘員達。
「ごぼぼ」
「ごぼっ」
動きが止まったのは、クロを知覚したからだろう。
「ごっ」
すぐさま向きを変えて泳ぎ寄ってくるリストリクトスーツを着た戦闘員達の最初の一人を目にもとまらぬ早業で叩き伏せ。
(「束縛されたいとか変わってるにゃね、ただこっちで倒すから相手的にはそれも満足なのかにゃ?」)
身体から力が抜け、浮上してゆく戦闘員をクロは一瞥し。
「お仕置きの時間にゃ! 痛いのいくにゃよ」
気泡に顔を突っ込んで息継ぎし、叫ぶ。
「ごぼぼぼ!」
「ごぼーっ!」
むしろ宜しくお願いしますとかそんな感じであろうか、戦闘員達はクロめがけ殺到し。
「ごぼばっ」
一撃を見舞われてまんざらでもなさそうに骸の海へと還ってゆく。
「ごぼ」
(「にゃ?!」)
とはいえ、相手は多勢に無勢。突然クロを召喚されたリストリクトスーツが包み込み。
(「にゃーっ!」)
「ごぼ?!」
好機と追撃をかけようとした戦闘員が見たのは、ライオンの頭部に内から食い破られて避けたスーツとそこから抜け出してくるクロの姿。
「ごべっ」
意表を突かれたところで一撃を見舞われた戦闘員達は仲間達の後を追うように骸の海へと還り。
「海の底で反省するにゃよ! ほかの子も順番にお仕置きするから覚悟するのにゃ!」
再び気泡を補足、呼吸して言い放つと戦いを続ける。
「ごぼぼ」
再びスーツを召喚しようと動きを止めた戦闘員が踵落としを見舞われ。
「ごごぼ」
お仕置きを期待したのかどこかそわそわしながら近寄ってきた戦闘員が殴り倒され。
(「流石に全部は倒しきれなさそうにゃね」)
数は着実に減らしていたものの、まだ健在な戦闘員の数を見てクロは胸中で漏らしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
城田・紗希
フェリクスさん、どうしてまたピッチリスーツを強要する真似を…(誤解している)
というか水圧耐性(環境耐性)とか水中戦がないから、猟兵じゃない騎士団にはつらいよ…?
とりあえず諦めて、フェリクスさんにはお仕置きしよう…。
お仕置きして、桜餅で諭そう…(ブラックタールと混同)
質問は聞こえないからスルーしつつ、ピッチリスーツは回避してそのまま斬りつける…。
……海中じゃなければ、愛用の刃物が使えたんだけどなぁ(ダイバー用の防水ナイフで妥協しつつ)
ほんとフェリクスさん、どうしてこんな、ピッチリスーツで島を襲うような真似を……(諭すと決めても諦めきれない顔)
高柳・零
POW
まだ数が居ますか。フェリクスさん、分身し過ぎですよ…そんなに痛い目に遭いたいんですか?
「ふっふっふ、深海にも適応出来る丈夫なテレビウムに隙はありません。電気にも寒さにも火にも強い…自分の前世は金庫だったのでは?」
深海適応、水中機動、水中戦でしっかり戦います。まあ、向こうは状況が不利でも喜ぶだけでしょうが…。
「そろそろ終わりにしましょう。まとめてぶった斬ります!」
変態から常識を守る想いでUCを発動。
範囲攻撃で次々と敵を倒して行きます。
「闇堕ちフェリクスさん。いま助けますよ…」
アドリブ歓迎です!
(「どうしてまたピッチリスーツを強要する真似を……」)
潜行を続ける城田・紗希(人間の探索者・f01927)の言葉に答えが返ってこなかったのは、海中であり声が出ていなかったこともあるが、最大の原因は言葉を向けられた当人が現場にいないどころか支援の立ち位置にいるグリモア猟兵でもなかったからだろう。
(「というか水圧耐性とか水中戦がないから、猟兵じゃない騎士団にはつらいよ……?」)
ただ、思念と視線は向けつつ、見えてきた人影へと身構える。
「とりあえず諦めて、フェリクスさんにはお仕置きしよう……。お仕置きして、桜餅で諭そう……」
それが現状を鑑みて紗希の出した結論であり。
「何故桜餅?!」
だとか。
「誰かと混同してませんかそれ?」
とツッコミを入れてくれる者もいない。その海中はまさにツッコミ不在の空間であるらしく。
「まだ数が居ますか。分身し過ぎですよ……そんなに痛い目に遭いたいんですか?」
一方で同じ人影、つまりリストリクトスーツを着た戦闘員達を下から見上げる形で潜行中の零は呆れたように呟くと、こちらも剣を構え。
「天よ人々を護る力を!」
神聖な光で体を覆うや、一気に加速しつつ突き進む。
「ふっふっふ、深海にも適応出来る丈夫なテレビウムに隙はありません。電気にも寒さにも火にも強い……自分の前世は金庫だったのでは?」
得意げな零ではあるものの微妙に思考が脱線しつつあるような気がするのは、気のせいか。
「ごぼぼ!」
「ごぼ!」
やがて残存する戦闘員達も上下から挟み撃ちの形でやってくる猟兵達に気づいたらしい。
「もっと虐めて! もっと蔑んで見て! もっと罵って!」
とでも言うかのように全身をオーラで覆いながら零へ向かって歓迎するように両腕を広げ。
「ごぼぼごごぼごごぼぼ、ごぼぼぼ? ごぼぼごぼぼぼー?」
紗希に向かっては問を投げるが、海中なので何言ってるのかわからない紗希は問をスルーしつつ、自身を包み込むように召喚されたスーツに刃を突き立て、生じた隙間から身を躱すようにぬるりと脱出する。
「ほんと、どうしてこんな、ピッチリスーツで島を襲うような真似を……」
諭すと決めてもどこかで割り切れていないのか、立ち上ってきた気泡で呼吸しつつ紗希は呼びかける。
「ごぼぼ?」
「ごぼ、ごぼ!」
まだ覆っていないとか、人違いとかそんなことを戦闘員達は言いたいのであろうか。何か主張していたようだったが、海中という環境が無慈悲にもそれを妨げ。
「まあ、向こうは状況が不利でも喜ぶだけでしょうが……」
現状を別角度からとらえてばっさり切り捨てた零がバスタードソードを振りかぶる。
「そろそろ終わりにしましょう。まとめてぶった斬ります!」
物理的にもばっさり行くつもりの様だった。
「いま助けますよ……」
闇堕ちした誰かを救おうとそんな思いを胸に。
「ごぼ?!」
「ごぼぼぼぼ!」
上へ向けての攻撃は凌がれ、零をどうにかしなければ挟み撃ちは必至。活路を見出そうとしたか、それともお仕置きして欲しかったのか、残存する戦闘員の半数が零へと殺到し。
「「ごぼーっ!」」
複数纏めて両断され、骸の海へと還ってゆく。
「ごぼっ」
だが、下へ向かわなかった戦闘員達の運命もさして変わらなかった。先程リストリクトスーツを召喚した戦闘員は召喚されたスーツを切り裂いたのと同じ刃を突き立てられて既に息絶え。
「「ごぼぼ」」
起死回生か、一矢報いようとしたか紗希に向かっていこうとした戦闘員達が、下もしくは背後から切り裂かれて仲間達の後を追う。挟み撃ちにあった結果だった。
「ごぼぼ、ご」
最後に残った戦闘員が目にしたのは、海中ででろでろになりながら迫ってくる桜餅だったもの。
「それ、どういうプレイ?!」
なんて言いたかったかどうかは定かでないが、元桜餅に視界を塞がれた最後の生き残りも斬り裂かれて骸の海へと還るのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 日常
『海中散歩!』
|
POW : お魚と競争だ!全力で泳ごう!
SPD : お魚と戯れよう!周り全部が水族館!
WIZ : お魚ばかりじゃない!海藻や珊瑚で楽しもう!
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「「ありがとう、貴方たちこそこの都市の恩人です」」
深海島へと到着すれば、姿を見せた深海人達は猟兵を歓迎する。その一方でさっきから勘違いされてた誰かについて一切触れてはこないが、それはそれ。
ともあれ、ここからはグリモア猟兵のアドバイス通り、海中散歩で交流を深めつつ哨戒活動を行うべきだろう。上を見ても横を見ても魚、様々な種類の魚が泳いでおり、サンゴや海藻が差し込む陽光に照らされる美しい景色が広がっていた。
櫻井・クロ
【SPD】
それじゃお魚と戯れるのにゃ♪(ちなみに泳ぎやすいように去年の水着姿にゃ)
深海人達と交流したら哨戒も兼ねてレッツゴーなのにゃ♪
「綺麗な光景にゃね、まずはお魚さん達にゃ」
多種多様なお魚さんを目で楽しみつつ海中散歩にゃね
「どのお魚さんも初めて見るのが多いにゃねー聞いてみれば名前とか種類も教えてもらえるかにゃ?」
可能ならば記念撮影もしておくのにゃ
「良い思い出にもなるにゃしお土産に見せてあげられるにゃね♪」
機会があればフェリクスちゃんや団長さん達とお出かけして皆で見たいにゃねー(海中だからお弁当は難しそうにゃけど)
海底人の人達ともこの機会に仲良くしたいにゃね♪
ネタやアドリブは歓迎なのにゃ
「そうですか。慣れない場所でしょうし、案内の者をつけましょう」
出迎えた深海人達は、暫し言葉を交わしたのちにクロが海中散歩をしたい旨を伝えれば、そう答え。
「では、ご案内いたしますね」
短い相談を経て一人の深海人が進み出てクロに一礼する。
「それじゃレッツゴーなのにゃ♪」
案内人が居れば迷うこともない。ヒラヒラとフリルを揺らしつつ鮮やかな水着姿で泳ぎ出せば、広がる海中の景色に思わず感嘆の声が漏れ。
「綺麗な光景にゃね、まずはお魚さん達にゃ」
「魚でしたら、墨かにしているものが多いあちらのサンゴ礁をお勧めしますよ」
クロの要望へ応じた案内人がヒレの付いた腕を伸ばして示す先には、色とりどりの魚が思い思いに泳いでいた。
「どのお魚さんも初めて見るのが多いにゃねー。聞いてみれば名前とか種類も教えてもらえるかにゃ?」
「はい」
泳ぎ寄りつつキョロキョロ見回してからクロが振り返ると、案内人は笑顔で頷き。
「あのお魚さんは何と言う名前にゃ?」
「あれですか、熱帯魚の一種で――」
撮影すべく赤いスマートフォンを向けたまま尋ねれば、案内人は名前だけでなく色鮮やかな方が雄だとか補足も入れ。
「良い思い出にもなるにゃしお土産に見せてあげられるにゃね♪」
説明も記録しつつシャッターを切ってクロは何匹ものお魚さんを写真に収めてゆく。
(「機会があればお出かけして皆で見たいにゃねー」)
景色を満喫しつつふいに浮かんだいくつかの顔に笑みをこぼし、ただ海中だからお弁当は難しそうにゃけどと胸中で呟いて、クロは周囲を見回す。コンキスタドールの姿はどこにもなく、色とりどりの魚が泳ぐのみ。
「案内ありがとうなのにゃ」
「いえ」
素敵なところにゃねと讃えつつ、仲間と訪れたい旨を伝えれば案内人も笑顔でお持ちしておりますねと答えた。
大成功
🔵🔵🔵
城田・紗希
どうしてこう、何回もピッチリスーツを強要してくるんだろ…気に入ったのかなぁ。
というか、今回はフェリクスさんが少なかったような?
…ぴっちり分身も水中だと使いづらい?
とりあえず考えるのは後にして、海中…海底?散歩?をしよう…。
あ、この海藻、他より長い…フェリクスさんが水着にしそう……なんでフェリクスさん、島を襲おうと(また戻ってきた)
この珊瑚、フェリクスさんの槍に似て…(前回を思い出してため息)
「どうしてこう、何回もピッチリスーツを強要してくるんだろ」
海中散歩のさなか、紗希の口をついて出たのは一つの疑問であった。色とりどりのサンゴを映す瞳を閉じれば、思い浮かぶのは、ぴっちりしたスーツを身にまとう戦闘員達。
「……気に入ったのかなぁ」
海中においてまで着用しているからこその推測と。
「というか、今回は少なかったような?」
つっかえて引っ掛かったままの違和感。
「……ぴっちり分身も水中だと使いづらい?」
どうかなさいましたかと問う案内人を置き去りに、紗希は首を傾げ。
「あの」
「大丈夫、聞いてマスヨ?」
再度声をかけてきた案内人に返事をすると、前方へと向き直る。
「とりあえず考えるのは後にして、海中……海底? 散歩? をしよう……」
「では、こちらに――」
気持ちを切り替え、深海人の案内人に促されて進んだ先は長い海藻が揺れる海中の森。
「あ、この海藻、他より長い……水着にしそう」
そんな中から一本の海藻に目を止めれば、その海藻を水着にした人物の姿が紗希の脳裏に浮かんで。
「……なんで、島を襲おうと」
耐えきれず独言が口から洩れるも、ツッコミ役の不在によって人違いは放置され。
「この珊瑚、あの時の槍に似て……」
海藻の森の中で見つけたサンゴの形が、依然の戦いを思い出させて紗希はため息を漏らし。
「あ」
遠くを見やれば、サンゴと同じ形の槍を持った人影があり。
「人違いですヨ」
もう一度読んだ名に、そのきわどいボンテージスーツを着た人影ことコンキスタドールはキッチリと否定したのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『貶める者』
|
POW : 実はこんな服を着る趣味があったのですヨ
いま戦っている対象に有効な【恥ずかしい衣装かエッチな衣装】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD : ワタシが盗んだことになってる下着たちですヨ
召喚したレベル×1体の【女性用下着】に【伸縮自在かつ触れることで体力吸収する紐】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ : 貴方の姿、いただきますヨ
【斬りつけて得た他者の体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【自身を体の一部の持ち主そっくり】に変化させ、殺傷力を増す。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠フェリクス・フォルクエイン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
櫻井・クロ
いよいよボスとの対決にゃね!頑張るのにゃ!
「風評被害を出さない為にも海底人達の為にもここで倒すのにゃ!」
女性下着に捕まらないように早業なども使い一気に攻めるのにゃ
ライオンライドで戦闘力を高めて攻撃にゃ
「ライオンさんでゴーなのにゃ!」
攻撃には野生の勘や第六感やオーラ防御で警戒するのにゃ
「顔だけはちょっと似てるけど体型とか全然似てないのになんで間違える人が多いのか不思議にゃね・・・」(特に胸とか)
貶める者の元々の見た目は知らないけどそれで困る人がいるから負けられないのにゃ!
「さっきにマゾっぽい先遣隊と同じようにたたき落としてあげるか覚悟するのにゃ!」
アドリブや連携は歓迎にゃ!
高柳・零
POW
おや?ぴっちり覆面の面あらためをしているうちに、ボスが来てしまいましたね。
フェリクスさん、こんな遠くにまで自分の性癖を広めたかったんですか?
「フェリクスさん、最近闇堕ちのペースが早くありませんか?」
水中3点セットで環境に適応。
槍の攻撃は盾とオーラで防ぎつつ、召喚された衣装は武器受けで切って使えなくします。
「本当にフェリクスさんは衣装を集めるのが好きですねえ。ですが、自分の趣味とは違います」
見切りで突き出して来た槍をタイミング良く掴み、UCを発動して振り回します!
「ぴっちりスーツからそろそろ離れてください!水着コンテストも近いんですから!」
アドリブ歓迎です!
山梨・玄信
フェリクス殿。前にも言ったが、あれは部下としては嫌がらせ以外には使えんと…そうか、やはりお主も「どえむ」なんじゃな。
【SPDを使用】
召喚して来た下着は気の放出で吹き飛ばし、紐の攻撃はオーラ防御で弾くぞい。
水中戦、水中機動、深海適応で動きは確保し、槍本体の攻撃は見切りと第六感で躱すのじゃ。
虚空…今は海中じゃが…を見上げ肯くと、褌一丁になって急加速。2回攻撃も合わせて闇堕ちフェリクス殿を切り裂くのじゃ!
「フェリクス殿!お主は女性用水着を集めるのが趣味ではなかったのか?今度は各世界の女性用下着を遅れというのか!」
「行くぞ、何時もの人。友人を助ける力を貸して欲しいのじゃ」
アドリブ歓迎じゃ。
「おや? ぴっちり覆面の面あらためをしているうちに、ボスが来てしまいましたね」
新たなコンキスタドールの襲来に気づいた零が骸の海にほとんど還りかけていた戦闘員の骸を放り出した直後のこと。
「いよいよボスとの対決にゃね!」
「先遣隊は失敗したようですカ」
槍のメガリスを携え泳いできた人影はクロの視線を浴びつつ呟いて。
「前にも言ったが、あれは部下としては嫌がらせ以外には使えんと――」
誰かの名を口にした玄信の微妙そうな表情で口にした言葉は、不意に途絶えた。
「……そうか、やはりお主も『どえむ』なんじゃな」
「も?! なんだか来て早々部下由来の風評被害が襲ってきたですヨ?!」
いかにも真実に気づきましたという顔の玄信に貶める者と呼ばれるコンキスタドールの顔は引きつり。
「こんな遠くにまで自分の性癖を広めたかったんですか?」
そこへ更に追い打ちをかける零。
「だか――」
だから違う、もしくはだから人違いと言いたかったのだろうか。叫ぼうとした貶める者は途中で黙り込み。
「じ、実はそうだったのですヨ」
一転してぎこちなく頷く。
「最近闇堕ちのペースが早くありませんか?」
「あー、まぁ、ワタシにも事情があるですヨ」
相手が認めたことで勢いづいたのか、再び別人の名を呼んで零が指摘すると貶める者はあらぬ方を見つつ何とか話を合わせようとした。気づいてしまったのだ。人違いされるなら、もうその人違い相手のせいに全部してしまえばいい、と。本来他者を貶めるのが特技でもあるコンキスタドールからすれば、それは得意中の得意であり。
「このボンテージにも理」
「そこまでにゃ! 風評被害を出さない為にも海底人達の為にもここで倒すのにゃ!」
尚もあることないこと口にしようとしたものの、クロがこれを許さない。
「っ、しまったですヨ?! このまま人違い先にあれこれ押し付ける作戦に気を取ら」
「ライオンさんでゴーなのにゃ!」
コンキスタドールは語るに落ちて慌てているが、そも猟兵達が転送された理由はコンキスタドール達を倒し、深海島を守り抜くことなのだ。クロは召喚した黄金のライオンに跨ると、コンキスタドールに肉薄しようとし。
「ええい、そうはいかないですヨ!」
慌てながらも紐を生やした大量の下着を迎撃として嗾ける。どさくさ紛れか、その一部は玄信にも向かってゆき。
「お主は女性用水着を集めるのが趣味ではなかったのか? 今度は各世界の女性用下着を送れというのか!」
「どっちもコレクションの一部に過、ぎゃばっ?!」
気の放出で吹き飛ばしつつ玄信が叫べば、これへ適当に答えようとした貶める者はクロの跨ったライオンの前足で殴り飛ばされて悲鳴を上げた。
「顔だけはちょっと似てるけど体型とか全然似てないのになんで間違える人が多いのか不思議にゃね……」
殴り飛ばした勢いのまま海中で緩い放物線を描くコンキスタドールを見やってクロは首を傾げるが、残る面々はきっとわかっていて言ってるのだと思う。
「よくもやったですヨ?! こうなったら――」
ともあれ、戦いはまだ終わらない。くるりと海中で回転して起き上がった貶める者は立て直しを図ろうと新たな衣装を召喚するも。
「本当にフェリクスさんは衣装を集めるのが好きですねえ。ですが、自分の趣味とは違います」
「なん」
効果を発揮する前に零の振るった刃が両断。
「時には力技も必要です!」
「あ、あ、あ、目が回るですヨ?!」
呆然としたコンキスタドールは槍を掴まれてそのまま振り回され。
「ぴっちりスーツからそろそろ離れてください! 水着コンテストも近いんですから!」
「さっきのマゾっぽい先遣隊と同じようにたたき落としてあげるから覚悟するのにゃ!」
「ちょ、待」
一喝とともに放り出された貶める者が見たのは追撃すべく向かってくるクロと黄金のライオンの姿。
「にゃー!」
「おべっ?!」
有言実行とばかりに黄金のライオンに騎乗したまま繰り出された踵落としがコンキスタドールに叩き込まれ。
「行くぞ、何時もの人。友人を助ける力を貸して欲しいのじゃ」
好機と見た玄信は海面を仰いで自身にしか見えない幻影へ語り掛けると服を脱ぎ捨てる。
「う、うぐっ……まだ、まだですヨ! こんなところでワタシは終わらな」
余程痛かったのか、蹴られた場所を空いた手でおさえつつも貶める者は槍を繰り出し。
「今です、玄信!」
「え」
幻影の声で急加速した玄信は槍の下をかいくぐり、ダガーを閃かせる。
「ぐ、そん」
「どうしてそんな姿かは知らないけど、それで困る人がいるから負けられないのにゃ!」
「おばぶっ?!」
二度切り裂かれ、緩慢な動きで後退しようとしたコンキスタドールはさらなる追い打ちを受けて吹っ飛んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ギャレット・ディマージオ(サポート)
●設定等
ダークセイヴァー出身の冷静沈着な黒騎士です。
オブリビオンに滅ぼされた都市で自分だけが生き残った過去を悔い、人々を守ることを重視して行動します。
●戦闘において
「及ばずながら、手助けさせて貰おう」
「貴様の相手は、この私だ!」
「なんと強力なユーベルコードだ……! (解説) 直撃すれば一たまりも無いぞ!」
・牽制攻撃
・敵の攻撃から他の猟兵や一般人を守る
・敵の攻撃を回避してカウンター
・ついでに敵の強さを解説する
など、防御的・補助的な行動を得意とします。
メイン武器は「黒剣」です。
他は全てお任せします。
別の猟兵との交流や連携等も自由に行ってください。
どうぞよろしくお願いします。
「貴様の相手は、この私だ!」
その声を聞いて歓喜を浮かべかけた貶める者は、ギャレット・ディマージオ(人間の黒騎士・f02429)の姿を見ると、ひっと声を漏らして顔をひきつらせた。
「漸く見知らぬ誰かと勘違いしない敵が来たのですヨ」
などという解放感は、まるで死を届けに来たかのような漆黒の騎士を見た瞬間吹っ飛んだ。
「うっ、く……」
うめき声が漏れるが、切り裂かれた痛みによるモノではない、貶める者は、完全に相手に呑まれていた。
「ええい、相手がどうであろうとワタシのやることは変わらないのですヨ!」
自身を奮い立たせるためか、誤魔化す為か、叫びながら召喚したのは、目の前の黒騎士、ギャレットへ有効な衣装。
「っ」
ただし、貶める者が召喚できるのは、恥ずかしい衣装かエッチな衣装のいずれかであり。衣装の召喚は、疑似的に時間を凍結させた。
「なんと強力なユーベルコードだ……!」
どれほど時間が過ぎた頃だろうか、ギャレットは口を開いた。その表情は上半分を兜のバイザーが隠し、うかがい知ることはできない。
「瞬間的に乏しい情報だけで相手へ効果のある衣装を召喚するとは――」
もちろん使い方を理解できなくては効果も半減であろうが。
「……直撃すれば一たまりも無いぞ!」
「いや、直撃って何ですヨ?!」
解説しつつ慄くギャレットへコンキスタドールは即座に突っ込んだ。だがそもそも、猟兵とコンキスタドールの間に長々とした問答は不要だったのかもしれない。
「行くぞ!」
「っ、こ、こうなったら受けてたつですヨ!」
いつの間にか黒剣を抜き放ったギャレットが地を蹴れば、顔をひきつらせたまま貶める者は槍を構えて突き出し。
「でぇい」
「ぬっ」
槍の側刃が繰り出された黒剣の斬撃を受け止め、弾き飛ばせば軌道を変えた黒剣が再び槍とぶつかる。海中でなければ幾度となく火花が散っていたであろう。
「埒があかないですヨ、これでッ」
貶める者はこの時点で手負いの身。目の前の相手をさっさと倒して少しでも休息をとるなり傷を手当てすべきと思ったのであろうが、焦りが早まらせた。
「後ろに、飛んだ?」
勝負をかけるべく放った突きはギャレットが距離をとったことで避けられた。
「自ら間合いの外へでたですヨ?」
だが、その位置からではギャレットの黒剣は届かない。回避を優先したのかともコンキスタドールは思いかけたが、それは誤りだった。
「我が黒剣の姿は一つではない」
「がっ」
黒剣は形態を鞭剣へ変え、剣では届かない距離から召喚された衣装を両断したのだ。
「あぁ、衣装が」
「今だ」
「しま、ぎゃあっ」
衣装を失い怯んだ貶める者へギャレットは距離を詰めると、剣形態に戻った黒剣で斬りつけたのだった。
成功
🔵🔵🔴
山梨・玄信
間違える?闇堕ちというのは姿も変わるからのう。
顔はあまり変わらんし…何より魂に同じものを感じるのじゃ。
【POWを使用】
相変わらず、槍の攻撃を見切りと第六感で躱しつつ、闇堕ちフェリクス殿を説得するぞい。
ぴっちりスーツを召喚して来たらこちらも何時もの人を召喚するぞい。
全部纏めて吹き飛ばしてやるのじゃ!
「フェリクス殿、もう帰るのじゃ。深海なら自分の性癖を晒しても問題無いと思ったのかもしれんが、見ての通り人が住んでおるからの。大丈夫じゃ。わしらはお主がどんな性癖を持っていても友達じゃからな」
「何時もの人。もう一度力を貸して欲しい。ぴっちりスーツ毎吹き飛ばすのじゃ!」
アドリブ歓迎じゃ
城田・紗希
フェリクスさん、せっかく口上を待ったのに何も言わないなんて…。(風評被害、に見せかけてオブリビオン本体に突き刺す)
それにどうして、ぴっちりを強要する真似を……。
…あれかな、ぴっちり島に改名したかった?力づくで??
…フェリクスさん、もう戻れないところまで来ちゃったんだね(多重に誤解)
しょうがないから、叩いて治すね(古いテレビ扱い)
でも叩くために近づいて暴れられても困るし、ウィザードミサイルで弱体化しておく…。
…あれ、水中でも火って燃えるっけ(物理と魔法の境界を考えるも、すぐ気にせず全力の集中砲火)
とりあえず、十分弱まったらトドメにウィザードミサイルを撃ってから、ナイフで仕留める…(トドメとは)
高柳・零
POW
え?人違い?
どう見てもフェリクスさんですよ。胸が小さい事を気にしたフェリクスさんが闇堕ちして巨乳を手に入れ…気に入らない敵ですね。(画面に映る三つ編みおさげの眼鏡っ娘)
「何ですか鳥井君。私に対する嫌がらせのような闇堕ち姿は?恋人もいるのですから、早く帰って来てください」
オーラを被せた盾で槍を防ぎ、鳥井君が衣装を召喚して来たら…
「女子小学生用学校指定水着ですか?私の胸が小学生以下と言いたいのですね…」
居合のように剣を抜き、天斬りで水着と共に敵を一刀両断します。返す剣で更に斬ります(2回攻撃)
「人の胸を笑う者は報いを受けるべきです」
アドリブ、共闘歓迎。
無茶振りなので却下でも構いません。
櫻井・クロ
あともう少しで倒せそうにゃけど最後まで頑張るのにゃ!
「効いてるにゃね、このまま押し切るのにゃ!」
前と同じく女性下着に捕まらないように早業なども使い一気に攻めるのにゃ
今度はガチキマイラで直接食いついていくのにゃ
「ライオンさんだけじゃなくてこんなのもあるのにゃ!」
攻撃には野生の勘や第六感やオーラ防御で警戒するのにゃ
「やっぱり顔だけちょっと似てる感じにゃね、口調とか獲物も違うにゃし・・・」
やはり他の人がフェリクスちゃんと勘違いする理由が分からないのにゃね。性別的にエミリアちゃんならワンチャンぐらいかにゃ?
「これで海底人とフェリクスちゃんへの風評被害は押さえられるかにゃ」
アドリブや連携は歓迎にゃ!
「効いてるにゃね、このまま押し切るのにゃ!」
傷口を抑えよろめく姿に、勝利が近いことを確信したクロが声を発せば、コンキスタドールがふざけるなですヨと叫んだ。
「こん、な……」
「せっかく口上を待ったのに何も言わないなんて……」
更に何か言いかけたところで貶める者を非難したのは、紗希。
「それにどうして、ぴっちりを強要する真似を……あれかな、ぴっちり島に改名したかった? 力づくで??」
「ぴっちりがどうのこうのしてたは部下ですヨ! ええい、どいつもこいつも他人と間違えたり部下と混同したり――」
続く疑問に思わず激昂したコンキスタドールは、つい先ほどの方針も忘れて起用に海中で地団太を踏み。
「間違える?」
「え? 人違い?」
うっかり語るに落ちた言葉を拾って、声を上げた猟兵が二人。
「闇堕ちというのは姿も変わるからのう」
などと二人の内一人、玄信はそのまま流すはずであった、だが。
「どう見ても人違いではありませんよ。胸が小さい事を気にしたことで闇堕ちして巨乳を手に入れ……気に入らない敵ですね」
画面に三つ編みおさげの眼鏡っ娘を零が映し不機嫌そうに漏らした時点で、土下座以外選択肢は存在しなかったのだ。
「……もう戻れないところまで来ちゃったんだね」
一方で、零の画面の人の言葉を聞いた紗希は誤解を加速させ。
「人違いだし、戻れないところって何ですヨ?! そもそもこれは自前で」
きっと自前ですヨと言いたかったのであろう、しかし。
「何ですかその私に対する嫌がらせのような闇堕ち姿は? 恋人もいるのですから、早く帰って来てください」
最後まで言い終えるより早く貶める者の胸を見た三つ編みおさげの眼鏡っ娘は、叱責しつつ盾にオーラを被せ。
「恋人って何ですヨ?! ワタシ初み」
「しょうがないから、叩いて治すね」
「だからこっちの話を聞くですヨ!」
反論しようとしたところで、紗希の古いテレビ扱いするかのような宣言を被せられ、コンキスタドールは、ブチ切れた。
「来るにゃね」
いきり立って襲ってくるも、貶める者と勘違いされてる側の人物の風評被害を抑え込みたいクロからすれば、早期決着は望むところだった。
「まずはこれなのですヨ!」
相手は四人、ならば数には数だと言わんがばかりに大量の女性用下着が召喚され。
「にゃっ!」
これを読んでいたクロは目にもとまらぬ早業でこの時すでに飛び出していた。
「しま」
「ライオンさんだけじゃなくてこんなのもあるのにゃ!」
貶める者が女性用下着をけしかけるより先に間合いに入っていたクロが片手をライオンの頭部に変えて下着へ攻撃を命じようとしていたコンキスタドールに食らいつき。
「ぎゃあああっ! 痛い、ワタシは美味しくないのですヨ!」
何とか齧るライオンの頭部を引っぺがそうと貶める者は食いつかれた腕を振り回し。
「やっぱり暴れ出した。このまま暴れられても困るし」
紗希は貶める者を弱らせるべく大量の魔法の矢を向けて。
「えっ」
「にゃっ」
野生の勘と第六感に助けられて顔をひきつらせたコンキスタドールの元を離れつつクロは思う。
「やっぱり顔だけちょっと似てる感じにゃね、口調とか獲物も違うにゃし……」
直前の反応はそれっぽかった気もするが、意表を突かれて嫌な状況と直面したなら、リアクションが似通うのも無理はない。
「げ、迎撃なのですヨ―ッ!」
悲鳴のような命令で解き放たれた空飛ぶ下着たちが紗希の放った魔法の矢へぶつかってゆく。宿す炎の属性に女性用下着は燃え上がり。
「……あれ、水中でも火って燃えるっけ」
今更ながらに紗希が首を傾げるが、自身が放ったのはユーベルコードなのだ。
「うぐっ、こんなところで」
「もう帰るのじゃ。深海なら自分の性癖を晒しても問題無いと思ったのかもしれんが、見ての通り人が住んでおるからの。大丈夫じゃ。わしらはお主がどんな性癖を持っていても友達じゃからな」
「誰が友達ですヨ、そこの外野ーっ!」
必死で炎の矢を相殺しているところに声をかけられて貶める者は青筋を浮かべて叫んだ。
「あ」
だが、気を逸らしたのは失敗だった。数で勝る魔法の矢が女性下着の防空網を抜けて突っ込んできたのに気づいたのは、自身に突き刺さる直前で。
「ぎゃーっ!」
悲鳴を上げる貶める者のボンテージを突き刺さった魔法の矢から生じた炎が焼き。
「う、うぅ、だったらこれですヨ!」
呻きつつも貶める者は起死回生の一手として、一着の衣装を召喚する。
「女子小学生用学校指定水着ですか? 私の胸が小学生以下と言いたいのですね……」
「え」
だが、それは零の画面に映る人の地雷を踏み抜き。
「何時もの人。もう一度力を貸して欲しい。あれ毎吹き飛ばすのじゃ! あと、攻撃が終わったらどこかに隠れるのじゃ!」
いつになく切羽詰まった様子で、ナニカに追い立てられるように玄信は召喚した神々しい女性の幻影に指示を出し。
「わかりました」
若干腑に落ちない様子ではあったが、召喚された幻影が光を帯びた風を放ち。
「うっ、あぁっ」
「天に変わって悪を斬る!」
風によって吹き飛ばされたスク水を零が一刀両断する。尚、この時アシストを終えた玄信は何故か土下座の姿勢に戻っており。
「こ、こんな」
「そろそろ、トドメ?」
頼みの綱を両断されて後ずさる貶める者を眺め、発射体制万全の魔法の矢を浮かべたまま、紗希は再び首を傾げ。
「人の胸を笑う者は報いを受けるべきです。ですから――」
「こんな」
三つ編みおさげの眼鏡っ娘を画面に映したまま、零は貶める者へ歩み寄ってゆく。
「そろそろ終わりにゃ!」
そして、両者へコンキスタドールが気を取られている間にクロもまた仕掛ける。逃げ場はもうどこにもなかった。
「こんなの認められないですヨ!」
その絶叫が、最後だった。もとより満身創痍、一人土下座継続中でも、三方向からの攻撃に耐えうる力など貶める者には残っていなかった。
「やはり他の人が勘違いする理由が分からないのにゃね。性別的に――」
ぽてっと倒れて滂沱の涙を流しつつ骸の海へ還ってゆくコンキスタドールを見送りつつクロは首をひねる。その背にかかるのは戦いの様子を見守っていたらしき深海人達の声援。
「これで深海人からの風評被害は押さえられるかにゃ」
何にせよ根源になりそうなコンキスタドールはすべて骸の海へと返したのだ。襲撃者が倒されて残ったのは、守り切った深海島とそこに暮らす笑顔の人々だけだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵