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思念兵器、起動(作者 鏡面反射
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「お集まりいただき、ありがとうございます。スペースシップワールドの思念兵器『マインド』に関する依頼についてご説明いたします」
 丁寧に一礼し、イリス・ノースウィンド(とある部隊の元副隊長・f21619)は依頼についての説明をはじめた。
「以前より、スペースシップワールドの未踏宙域を探索し、クェーサービーストとの戦いを繰り広げていましたので、参加されている方もおられるかと思います。このクェーサービーストの一種、マインドミナBVAの外殻を素材として、銀河皇帝も所有していた思念兵器『マインド』を製造することに成功いたしました。危険を冒して戦いに赴いてくださったみなさんのおかげですね」
 スペースシップワールドでおきた戦争『銀河帝国攻略戦』が猟兵の勝利で終結してから1年半が過ぎようとしている。今もなお銀河帝国がのこした文献の研究が行われており、今回作られた『マインド』もその研究の成果だ。
「このマインドですが、『使用者の動きやユーベルコードをダイレクトに伝達・再現する装置』であるようです。この『マインド』を使用して、クェーサービーストに対抗するロボットを建造しよう、というのが今回の依頼です。小惑星サイズのクェーサービーストに対抗するため、今回制作するロボットも小惑星程の大きさです。まず皆さんにはこのロボットの開発に携わっていただきます」
 ロボットの建造。経験のないものには全く未知の領域だろう。
「自分自身の力で建造を行っていただいても構いませんし、現地のスタッフへイメージを伝えて頂くだけでも大丈夫です。また『マインド』は思念を受け取ることでより頑丈になる性質があるようです」
 その効果を期待して、マインドの中核となる装置は猟兵がロボット制作を行う場所の近くに置かれている。性能についてでも武装についてでも、拘りや熱意を見せることでより強いロボットが作れるかもしれない。
「ロボットが完成したら、付近のクェーサービーストと戦闘していただきます。一種の性能テストですね。全員で1機のロボットに乗り込んで頂くことになります。操縦は1人ずつとなりますが、特定の方との複座も可能ですので、その点はご安心ください。操作系統も『マインド』で作成されますので、細かい機械操作が苦手な方でも問題無く操縦頂けます。それと、ユーベルコードの使用も可能です。マインドの効果により小惑星サイズへ威力・範囲共に拡大されるのですが……使うと、すごく疲れるらしいです。気絶するほどに」
 ダウンした後は別のパイロットへ即座に切り替わるため、戦闘において不利になることは無い。だが、1度限りしか放てないという点は注意が必要だろう。
「敵は付近に2体存在し、連戦になると思われます。ユーベルコード使用の疲労から回復する程度の時間はありそうですが、ロボットの修復をする余裕はありません。なるべく損傷を受けないように戦ってください。どちらも強大な敵ですので十分にお気をつけて。では、よろしくお願いいたします」
 イリスが一礼し、グリモアが淡く輝いた。





第3章 ボス戦 『クエーサービースト・ヴァキアスEAT』

POW ●EATグラトニウム
【周囲に蠢く存在を喰らいたいという暴食】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD ●EATマテリライズ
【外殻を物質を破壊する超振動モード】に変形し、自身の【喰らった栄養分の消化】を代償に、自身の【外殻の防御力・スピード・反射速度】を強化する。
WIZ ●EATベルゼバブル
【あらゆる生物・物質を消化する分解液の霧】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メイスン・ドットハックです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 マインドミナBVAを倒した猟兵達は、機体のチェックを開始する。各々の努力により無傷で勝利でき、マインドの能力とマインドミナBVAの残骸で弾倉とエネルギーの回復も行われた。ユーベルコード使用の反動があった猟兵も意識を取り戻し、次の戦闘へ向けた準備が進む中、宇宙船から通信が入る。
「2体目の敵性反応を確認いたしました。まもなく、そちらからも確認できると思います。お気をつけて」
 マリアの言葉通り、巨大な生物が近づいてくる様子をセンサーが捕らえた。交戦までは若干の余裕があるだろう。準備を整え、『クエーサービースト・ヴァキアスEAT』を迎え撃て!
シン・ドレッドノート
「来ましたか…」
あの相手、下手に接近するのも危険ですし、距離が離れているうちに先制した方がいいですね。

ちょうど操縦席に座ってることですし、このまま皆さんより先に攻撃して、敵の能力を阻害しておきましょう。
先ほどの砲撃戦で着弾誤差は修正済みです。
怪盗の単眼鏡で敵の急所を解析、最も効果的なポイントを割り出します。
実弾では超振動で弾かれてしまいますから、エネルギー弾を撃ち込みますよ!

「ターゲット・ロック…貫け、真紅の衝撃!」
本命に気づかれないよう、フェイントで目くらましの弾幕を張りつつ、狙いすました真紅の光弾を3発、EATに撃ち込みます。

さて、さすがに連戦は疲れましたし、後はお任せしますね。


 ヴァキアスEAT到来の少し前。シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)はモニターを前に真剣な顔で考え込んでいた。
(エネルギー弾の着弾誤差が大きい……爆風の中を進んだからというだけではないですね。さてどう改修したものか)
 弾頭にセンサーが積めある程度の誘導が可能な実弾と違い、エネルギー弾は発射から着弾までに干渉の余地が無い。したがって砲門の微細な角度修正が必要となるのだ。いくら相手が巨大とはいえ長距離で撃てば誤差は大きくなっていく。それに当たれば良いというものでもない。シンが求めるのは、針の穴を突くがごとく微細なコントロール。だがそれには膨大な時間と複雑な改修が必要となる。
(いや……そうか!)
 思いついた方法をもとに計算し、確証を得た。その方法を実現すべく、シンは機体を駆って準備を始めるのであった。

「来ましたか……」
 シンの単眼鏡に、ヴァキアスEATの姿が映る。
(あの相手、やはり下手に接近するのは危険ですね)
 4度目の邂逅。個体としては別物であるが、相手の危険性は熟知している。噛みつき、超振動、分解液の霧。いずれも恐ろしい攻撃ではあるが、遠距離の攻撃手段を持たないため距離を取ればある程度のアドバンテージを奪える。
(距離が離れているうちに先制し、敵の能力を阻害しておきましょう)
 シンは単眼鏡と機体を接続する。怪盗の単眼鏡と名付けたそれは高度な電子機器の機能も備えていた。各種センサーからの情報を取り込み瞬時に解析、シミュレーション。敵の急所の位置を特定し、狙撃に効果的なポイントへと移動する。
(実弾では超振動で弾かれてしまいますから、エネルギー弾を撃ち込みますよ!)
 シンがトリガーに指をかけると、機体からアンテナのような金属が何本も展開される。
「ターゲット・ロック……貫け、真紅の衝撃!」
 バラまかれた弾幕は目くらまし。本命はたったの3発。限界までエネルギーを凝縮した真紅の光弾はターゲットからほんの少し逸れ……しかしその軌道が、正しいものへと修正される。機体から伸びたアンテナが周囲に存在するマインドミナBVAの残骸へと信号を送り、マインドの力によって光弾の軌道を修正したのだ。
「――!」
 ヴァキアスEATが声にならない悲鳴を上げる。1発は分解液の霧を射出する器官。2発は超振動を発生する器官を捕らえた。どちらも完全に停止させることは出来なかったが、威力を弱めることに成功する。今後は実弾の兵器であっても、ある程度の威力を残したまま本体へ到達させることができるだろう。
「さて……さすがに連戦は疲れましたし、後はお任せしますね」
 自身の戦果に満足気な笑みを浮かべ、シンは操縦席で気を失うのであった。
大成功 🔵🔵🔵

空桐・清導
POWで挑みます
「最後だ!ブレイザイン・ギガース!
思いっきりぶちかますぜ!!」
清導はコックピット内でポーズを決める。
「超!変ッ身!!」
UC「ヘビーアームズ・ウェポナイズ」を使用。
ブレイザイン・ギガースは
よりヒーロー然とした姿に変わる。
口部装甲が展開され、共に叫びをあげる。
「相手がデカけりゃ、こっちも燃えるってもんだ!」
巨大な拳を力強く構える。
拳の後部から眩い炎と光が漏れる。
「往くぜえええ!超!必殺!!」
夢見たヒーロー達のように[気合い]を入れ、
彼らは[限界突破]する。
「ブレイジング!バスタァアア!!ナックル!!!」
極限まで[力溜め]されたロケットパンチが
ヴァキアスEATを貫く!

協力大歓迎です!


「最後だ!ブレイザイン・ギガース!思いっきりぶちかますぜ!!」
 空桐・清導(人間のアームドヒーローにしてスーパーヒーロー・f28542)がコックピットで叫び、自らの変身ポーズを決める。
「超!変ッ身!!」
 機体の外装が揺らぎ、赤い鎧を纏ったような姿へと変化する。機体内を巡るエネルギーが赤い光となって肩口からあふれ出し、マントを羽織っているかのように機体の背後で輝く。機体の口部装甲がスライドし、叫びを発する。
「『相手がデカけりゃ、こっちも燃えるってもんだ!』」
 それは清導の声であり、今この瞬間はブレイザイン・ギガースの声でもあった。コックピットで拳を握り、正面へ向ける。シンクロしたブレイザイン・ギガースも拳を構えれば、その手首の辺りから眩い光が漏れ始めた。機体の全てのエネルギーを収束するかの如く、輝きは徐々に強く大きくなっていく。
「――!」
 清導に気づいたヴァキアスEATが大きく口を開ける。その体躯が膨れ上がる。遥か遠くに存在するはずのそれが、まるで目の前に居るかのように巨大になっていくのが見えた。
「往くぜえええ!超!必殺!!」
 限界を超えたエネルギーは拳そのものを覆い、赤く、強く染め上げていく。
「ブレイジング!バスタァアア!!ナックル!!!」
 叫びと共に、ロケットパンチが放たれる。赤い光が流星のごとく宇宙を切り裂き、大口を開けたヴァキアスEATの口内を貫いた。だがヴァキアスEATの体躯が一回り小さくなると同時、傷口がゆっくりとふさがっていく。
「回復された……!くそ、もう1回……」
 手元に戻った拳を装着し、再度ロケットパンチを放とうとする清導を、抗えない疲労感が襲う。薄れゆく意識の中、脳裏に過ぎるのはここまで共に戦った猟兵達の顔。
「そうだな……みんな、後は任せた、ぜ」
 思いを託し、その勝利を確信して清導は目を閉じるのであった。
大成功 🔵🔵🔵

終夜・日明
【アドリブ・連携歓迎】
さて、せっかくこちらが有利にできるようにしてくださったのですから有効に使わないといけませんね。
【継戦能力】を鍛えてはいますが、それでも中々体力消費がキツいですし手短に終わらせましょうか。

またマリアさんにさくっとデータをお願いしたいですね。(【情報収集】)現在の状況と【戦闘知識】で照らし合わせますので2分あれば十分です。
先程の攻撃の痕跡を見るに遠距離攻撃が望ましいのは確か……うん、データを見るにも理に適っている。
【指定UC】で遠距離からオールレンジで牽制しつつ【砲撃】しましょう。ビットの3割は弾幕展開の為距離を維持、残り7割は敵のUCの範囲ギリギリまで接近して攻撃です。


 ダメージの治療が終わり切っていないのか、動かぬヴァキアスEATを遠目に確認しながら終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は宇宙船へと通信を開く。
「マリアさん、ヴァキアスEATの情報をお願いします」
 半ば予想していたのか、日明が言い終わるのとほぼ同時にデータ転送が開始され、次いでマリアの申し訳なさそうな声がした。
「ヴァキアスEATについては確認された個体数が少なく、マインドミナBVAほどの情報はありません。一応あるだけのデータはかき集めてみましたが、不足している情報も多いと思います」
 ヴァキアスEATの動きを警戒しつつ、日明は送られてきた情報に目を通す。確かに数は少ないが身体性能や攻撃手段、戦闘の情勢や結果がまとめられていた。
「十分です。ありがとうございます」
「お気をつけて」
 通信が切れ静寂の中、日明は思考する。
(先程の攻撃の痕跡を見るに遠距離攻撃が望ましいのは確か……)
 先の2回の攻撃、いずれもヴァキアスEATはさしたる反撃も回避も行えていない。手に入れたデータからも同様のことが読み取れ、理に適っていると頷く。
(もちろん攻撃手段によっては、到達前に破壊されることになりますが……)
 データの情報から、相手の能力をほんの少しだけ下方修正する。ここに至るまでの戦闘のダメージ。相手の回復力。未だ動かぬヴァキアスEATの様子と、各種センサーの情報から目の前の個体の能力値と現状を客観的に割り出す。
(さて、せっかくこちらが有利にできるようにしてくださったのですから、有効に使わないといけませんね)
 わずか2分。だがその間にもヴァキアスEATは回復を続けている。ヴァキアスEATの周りに分解液の霧が漂い始める。だが日明は慌てない。
(一見回復しているように見えますが、その分エネルギーを消耗している。ダメージは無駄ではない。ならば……)
「ターゲット補足、ビットパージ。オールレンジ攻撃開始」
 機体の各所から自走式の砲台が現れる。『アストラル・ビット』と名付けられたそれは、日明の意志の通りヴァキアスEATの周囲へと展開される。霧にギリギリまで近づいた150機ほどが一斉にビームを放ち、ヴァキアスEATの鉱物のような外皮へ損傷を与えていく。ヴァキアスEATが身をくねらせ、ビットへと突撃しながら分解液の霧を振りまいた。十数機のビットが落とされるが、その攻撃を日明は読んでいた。
「掃射!」
 ヴァキアスEATの周囲を、少し距離を離れて飛んでいた100機ほどのビットが一斉に攻撃する。弾幕に気を取られたヴァキアスEATが攻撃目標をビットに変え、新たに分解液の霧を振りまく。
「退避しつつオールレンジ攻撃を継続……掃射」
 弾幕でヴァキアスEATの意識を誘導しつつ、攻撃を加え続ける。分解液の濃度が弱まっていたためか、半ば溶けかけたビットも何とか攻撃を続けている。
(……3回目は厳しいですね)
 意識が揺らぎ始める。2回目の掃射ですら、持ち前の継戦能力で耐えていたのだ。急ぎビットの行動を自動攻撃に切り替える。少しの間、敵の回復を止め、外皮の装甲を削ることができるだろう。
(この手で倒せないのは口惜しいですが……十分な戦果は上げられたでしょう)
 もし次に戦うとしたら、より有効な武装はどのような物か。そんなことを考えながら、日明は操縦席にその身を預けるのであった。
大成功 🔵🔵🔵