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散りゆくものは心か人か(作者 川内嘉治
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●桜花
「すまないが手を貸してもらえないか?」
 牙国・蒼志(蒼穹の龍・f15465)はグリモアベースに集まる猟兵に声をかける。
 何人かは了承し、蒼志の周りへと移動する。
「サクラミラージュのとある古書店街で傷害事件が起こった」
「傷害事件?」
「ああ」
 被害者はいずれも刃物による切り傷を身体のどこかに負っている。幸いにも死者はまだ出ておらず、傷も軽傷で済んでいる。
 被害者達に共通するものはなく、犯人も分からず。
 だが、予知の結果あるものが出てきた。
「なにかあると思って視てみたら、こういうものが出てきた」
 見せたのはオイルランプ。
「『籠絡ラムプ』というものだそうだ。オブリビオン……向こうでは影朧だな、これを使って影朧を使役しその能力を自分のユーベルコヲドのように扱える代物だそうだ」
 蒼志が見せたものはレプリカだが、本物はユーベルコヲドが使えない一般人であってもユーベルコヲドを使えるようになるようだ。
 これだけ聞くと便利な道具のように聞こえるが残念ながら、事は簡単ではない。
「これを作ったのは『幻朧戦線』。その組織が帝都を転覆させるためにばらまいた影朧兵器だ」
 最初のうちは、ラムプの効果で影朧は従うがいずれは暴走し所有者をはじめ帝都の人々に害を及ぼす。
「そうなる前に所有者からラムプの没収と破壊、そして影朧の撃破もしくは転生をお願いしたい。さて、肝心の所有者だが、実をいうとすでに目星はついている」

●文武
 所有者は少し前にデビューした若い文豪作家だ。
 彼が書いた処女作が大きく売れ、読者や編集社から次回作を期待される。それに応えようと彼自身も頑張っていた。しかし……。
「ネタが降ってこなかった。ようするにスランプになってしまった」
 期待と重圧に心が折れそうになった彼がどのような手段で籠絡ラムプを入手したのかは分からない。
 最初のうちはネタ集め程度に使ったのだろう。だが、使っているうちに怖くなってきたようで、今は使用を控えているようだ。だが、猟兵がいると分かれば本人の意思に関係なくラムプのほうから勝手に動くだろう。
「ラムプから現れる影朧はとある国の軍人だった者だ。名はわからなった、おそらく記録も残ってないだろう」
 彼の攻撃手段としては、
 ・手に持つハルバードによる三連撃で相手の攻撃力を減らし、全ての攻撃が命中したらユーベルコヲドを封印する技。
 ・自分が戦わない代わりに自分と同等の戦力を持つ戦闘部隊を二種類呼び出す召喚技。
 ・相手のユーベルコヲドを防御し、それを分析し強化した状態で一度だけ使える反射技。

●治療
「事が済んだら作家の彼に何かしらのケアを頼みたい」
 彼は完全な悪人ではない。一時の気の迷いで魔が差してしまっただけだ。だがそれでも、公衆の面前で一部始終を見られた彼の作家としての人生は止まってしまうだろう。それは忍びない。
「ケアの方法は任せる。では、頼んだぞ」
 蒼志のグリモアが光り、猟兵たちを桜舞う帝都へと転送した。





第2章 ボス戦 『名も喪われし大隊指揮官』

POW ●極天へ至り、勝利を掲げよ
【槍先より繰り出される貫通刺突】【斧刃による渾身の重斬断】【石突きの錘を振るう視界外殴打】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD ●ヴァルハラに背くは英雄軍勢
戦闘用の、自身と同じ強さの【完全武装した精鋭擲弾兵大隊】と【戦車・重砲を備えた混編機甲部隊】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ ●アーネンエルベの魔術遺産
対象のユーベルコードを防御すると、それを【魔術兵装で分析し、性能を強化した状態で】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ユエイン・リュンコイスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●暴走
 文豪『茶川龍介』は自分を探していた人物たちから逃げていた。
 ユーベルコヲドを使う彼らの姿を見て、茶川は気づいた。
 彼らは、猟兵と呼ばれる異世界の『超弩級戦力』だ。きっと自分がしてしまったことに対しての罰を与えにきたに違いない。それがどうしようもなく怖くなって逃げだした。
 やがて、茶川はある広場へとたどり着く。
 野良猫たちが不満の声をあげながら逃げ出して。
 慣れない運動をして息が上がり、気が付いたら猟兵たちが自分を取り囲んでいた。
「あ……あ……」
 動揺する茶川をあざ笑うかのように腰につけていたラムプがカタカタと鳴り始め、火種もないのに燃え始めた。
 反射的にラムプを手放し、地面にたたきつけるとラムプの煙から影朧が姿を現した。
 影朧は元の所有者だった茶川に目を向けると一言も話さずに武器を向けた。