魂は、誰のモノ?
ズン……ズシン……。
「……なんだ?」
村を襲う、突然の地響き……それも一度ではなく、何度も繰り返される振動。
それはだんだん強くなり、何かが近づいてきていると予感させた。
「おい、あれは!?」
村人の一人が、上空を指さして叫ぶ。
見上げてみれば、巨大な裸の女性の姿をしたモノが、村の方へと歩いてきていた。
身体の一部は霧に覆われ、不安そうな表情は何かを探しているようで。
ズシン……。
「……あ。」
歩みを止めたと思えば、女性が顔をしかめる。
足元にあった、村の外れの家を踏みつけたようだ。
「いた、い……。」
そう呟いた途端、纏っていた霧が濃くなり……そこから現れたのは飛竜の群れ。
さらに足元からは魔獣の群れも跳び出してきて……。
「あっという間に、村の人達は一人残さず……やられちゃいました。」
グリモアベースで状況を説明していた影山。
手にしたグリモアを輝かせると、その原因となった巨大な女性の姿が壁に映る。
「あの、そういうわけで、このオブリビオンを退治してほしいんです。
この人の名前は、『霊峰』エビフ……元々は、山の女神様、です。
だけど……その山はもう、ないんです。
そのせいで、この人は自分の居場所を探して、彷徨うようになったみたい。
……この大きい身体で、です。」
ぽつりぽつりと呟くように説明を終えると、村へとゲートが開く。
いまだに魔獣がうろつき、飛竜が空を飛ぶ中……巨大な女性の姿も見えた。
「えっと……あの人を倒せば終わり、とはいかなそうなんです。
今、この村には人々の魂が漂ってます……それを狙って、別のオブリビオンも、動いてます。
それも全部、倒してください……お願いします。」
ヨグ
ヨグです、ダークセイヴァーの物語をお送りします。
色々と大きい女神様を倒し、人の魂を無事に還してください。
第1章 ボス戦
『『霊峰』エビフ』
|
POW : 畏れ多き霊峰
【歩くだけで地を揺るがす程の、規格外の巨体】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 巣食いし百獣
自身が【肉体への痛みや違和感】を感じると、レベル×1体の【魔獣や飛竜等の群れ】が召喚される。魔獣や飛竜等の群れは肉体への痛みや違和感を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ : 微睡みの霞
【実体を曖昧にする神秘の濃霧】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全対象を眠らせる。また、睡眠中の対象は負傷が回復する。
イラスト:右の人みつる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠アウル・トールフォレスト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
幻武・極
元は山の神様か。
ボクも山にはいろいろ修行でお世話になってたからね。
山へ挑むものとしての礼儀は忘れないよ。
とはいえ、オブリビオンとなってしまった神様は倒させてもらうよ。
羅刹旋風のチャージを行いながら、攻撃を躱していくよ。
空中浮遊を使って大地が揺れてバランスが崩れるのは阻止していくよ。
そして、トンネルを掘るかのように一点に集中して攻撃を打ち込んでいくよ。
最後には敬意をもって一礼をするよ。
クー・フロスト
【少女聖域】
●会話
ねぇ?嘘だよね?イヴちゃん
いくら私が頑丈でも、この…ね?
宇宙《ソラ》から降下するっておかしくない?
死神サンもいるから大丈夫?
………。
大丈夫じゃないんですけどぉぉぉぉおおおおお!!
●心情>エビフ
巨大な敵ね!ここまで大きいと山って感じがするわね!
とりあえずは私が出来る事をやってみましょう
●戦闘
(1)シーンは宇宙戦艦から落下しながら着地(空中浮遊で着地)するまで
(2)UCサルベージを使用し、先陣を切り(切り込み)戦わせます
召喚対象はアイテム枠『下級死神』
噛み付き攻撃を行います
(3)自身は『死神の鎌』を振り回し
飛翔する(衝撃波)を(なぎ払う)様に飛ばし斬撃攻撃を行います
イヴ・クロノサージュ
【少女聖域】
●会話
クーちゃん準備はいいですか?
(※問答無用で宇宙からクーちゃんを降下させます)
強敵みたいですから頑張らないと
●戦闘(オペレーターアナウンス)
アイテム枠『宇宙戦艦』の中に搭乗
UCを使用し部隊を展開
「微睡みの霞には気をつけてください
濃霧の範囲を各機データ転送します
霧の射程内に入らないように注意して下さい。」
★
戦艦のレーダーから(情報収集)を集め
(世界知識)から霧の特徴を調べ
機体の回避に有効な(戦闘知識)を伝達します
●攻撃
「射程圏内より、退避して下さい――。」
アイテム、副砲《拡散パルスレーザー砲》を使用します
(重力属性)の等身大サイズのビームで
無数に拡散するように(範囲攻撃)放ちます
ゲートをくぐり、村の残骸へと降り立つ幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)。
そこにはうろつく魔獣や飛竜……そして、大きな女性の姿。
「元は山の神様……か。ボクも山にはいろいろ修行でお世話になってたからね。」
魔獣たちが呟く幻武に気が付き、向かってくるのが見える。
対して、手にしたルーンソードを振り回して気を高めつつ、
「山へ挑むものとしての礼儀は忘れないよ。……とはいえ、オブリビオンとなってしまった神様は倒させてもらうよ。」
『射程圏内より、退避して下さい。……繰り返します、射程圏内より』
「え? ……うわ!?」
突然響く、イヴ・クロノサージュ(《機甲天使》御茶目なひきこもりさん・f02113)の言葉に飛び退ると、空から拡散して降り注ぐレーザーに、魔獣たちが貫かれて押し潰されていく。
気が付けば、周囲にいた敵の姿はなく……離れたところにいる女性の姿と、
「大丈夫じゃないんですけどぉぉぉぉおおおおお!!」
大声で叫びながら上空から落ちてくる、クー・フロスト(《白の氷術士》おてんば死神少女・f08503)の姿。
「何が起きてるの……まぁいいや、ボクも行くよ!」
そんな様子を見ながら、幻武は女性の元へ走った。
その少し前……厚く雲に覆われた、空の上。
「クーちゃん、準備はいいですか?」
「……ねぇ? 嘘だよね? イヴちゃん、」
そこに浮かぶのは、イヴの操る巨大な宇宙戦艦。
「いくら私が頑丈でも、この……ね?」
そして……エアロックに閉じ込められて、モニターカメラのレンズに向かって騒ぐクー。
「宇宙《ソラ》から降下するって、おかしくない?」
「大丈夫です。死神さんもいらっしゃいますから。」
「いや、そういう事じゃ」
突然開く、外部ハッチ。
空気と共に、クーの身体も外に吸い出され……死神の鎌を手に、叫びながら落ちていく。
「……強敵みたいですから、頑張らないと。」
そんなことも気にせず……イヴも戦艦へ感覚を繋ぎ、搭載兵器を起動する。
戦艦のドッグから機動兵器が次々と降下し、地上を目指していた。
「やめ……て。」
女性の足元に駆け寄っていた幻武。
見上げれば、女性の身体には機動兵器が小隊を組んで、女性に襲い掛かっていた。
まるで体に集る蟲から避けるように、女性の足が幻武の上から踏み降ろされる。
「うわっと!?」
その巨体の足を避け、そのまま空中浮遊で宙に浮かびあがると……踏みしめられた大地が揺らぐのが見えた。
「……まともに踏まれたらぺちゃんこだね。」
気を取り直してルーンソードを振り回しつつ上を見ると、深海魚の姿をした下級死神たちが女性の腹へと喰らいついていた。
さらにそこへ、宙に浮かぶクーの振るう大鎌からの衝撃波が襲い掛かる。
「ここまで大きいと山って感じがするわね!」
「本当だよね。」
クーの配下の死神、そして斬撃の衝撃波でも肌が少し傷ついた程度。
しかし、確実にその巨体を傷つけている。
「い……たい。」
さすがに堪らず、女性の手が振り払うように動くが……イヴの操る機動兵器が連携の取れた動きで砲撃を放ち、その手を弾き飛ばしていた。
『私が抑えます、攻撃を続けてください。』
「わかったわ!」
喰らいついていた死神がふわりと離れ、渾身の力で振られたクーの衝撃波が叩き込まれる。
そして、羅刹紋の浮いた腕でルーンソードを構えながら突進する幻武。
「これでどうだ!」
「ぐ……ぅぅ……!」
羅刹紋の魔力に呼応して輝く刃が、ドリルのように傷に突き刺さる。
柄まで差し込まれ、それを引き抜いた時……女性の身体が震え、同時に体が金属のアームに掴まれる。
『微睡みの霞には気をつけてください、濃霧の範囲を各機データ転送します。』
すぐに女性の身体を、霞が覆い始めた。
機動兵器は幻武とクーの身体を抱え、霞から離れていく。
『霧の射程内に入らないように注意して下さい。』
「……体を治そうとしてるのかな。」
十分離れた所で、霞の動きを見ていた幻武。
改めて敬意をもって一礼し、
「ともかく、後はほかの人に任せるよ。」
「そうね、私達も出来ることはやったし。」
クーやイヴの機動兵器と共に、その場を離れていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
POW
本当に色々と大きな女神様♥
居場所を探して彷徨っているのなら
私の楽園にいらっしゃい。オブリビオンなら大歓迎よ
守護霊の憑依【ドーピング】と『欲望解放』で
こちらも裸体を晒しながら爆発的に戦闘力を高め
最大7800km/hの速度で【空中戦】
最初は警戒して攻撃してくるだろうけど【見切り・残像】で避けつつ
彼女の胸の先端、お尻、局部に
全身を擦り付けて【慰め】
媚薬効果の【呪詛】を塗りつける
快楽に蕩けてきた彼女を【誘惑・催眠術・全力魔法】で魅了し
唇にキスをして【生命力吸収・大食い】
大きさなんて関係ないわ。私の愛欲は無限大なの。
どこまでも続く花園で、永遠に愛してあげる。
私達と一緒に行きましょう
「本当に色々と大きな女神様♥」
下から見上げて呟くのは、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。
一部が霞に覆われているが、不安そうな顔をした女性の身体は確かにどこも大きい。
「居場所を探して彷徨っているのなら、私の楽園にいらっしゃい。」
楽し気な言葉と共に残されるのは、ドゥルールの服だけ……。
女性と同様、裸になって高速飛行し、
「居場所をあげるわ……オブリビオンなら大歓迎よ。」
女性の耳元で、そう囁いた。
「……ん。」
その声に、耳元を女性の手が振られるが……その時にはドゥルールは無防備な胸へと飛んでいた。
「本当、おっきいわね。」
「あ……。」
先端へと体を擦り付け、呪詛をその身体へと染み込ませる。
邪魔だと振り払う、女性の手の動きが鈍る。
「ふふ……ここも。」
「……あ、ぅ……。」
ドゥルールの身体が女性のお尻へと擦り付けられ、その身に呪詛を馴染ませる。
媚薬の効果を持った、呪詛を。
「ここも、ね。」
前へと潜り込むドゥルールを振り払うことはせず……上気した顔で立ち竦む女性。
「……ぁ、」
小さな体が離れたと気が付いた時、ドゥルールは女性の目の前に浮かんでいた。
「大きさなんて関係ないわ、私の愛欲は無限大なの。どこまでも続く花園で、永遠に愛してあげる。」
その言葉と共に、女性の唇に口付けるドゥルール。
女性は身体から力が抜けていくのを感じた。
「私達と一緒に、行きましょう?」
目の前で手を差し伸べるドゥルールの背後に、様々な女性の影が見える。
女性も手を伸ばすが……その手は途中で止まる。
「だ……め……。」
「あら……ふふ、無理強いをする気はないわ。また、愛し合いましょう?」
そう笑みを残し、ドゥルールは空へと飛んでいった。
成功
🔵🔵🔴
リーヴァルディ・カーライル
…どうやら間に合わなかったみたいね
…この地に住まう人達を殺した以上、
如何なる存在であれ、見過ごす訳にはいかない
…ここは人の世界よ。裁きを受けるが良い、霊峰の神
第六感が捉えた周囲の霊魂の存在感を、左眼の聖痕で暗視してUCを発動
全身を闇属性攻撃の呪詛のオーラで防御して空中戦を行う
…私は声無き声、音無き嘆きを聞き届けるもの
彼の神に殺された者達よ。理不尽に明日を奪われた者達よ
いまだ魂が鎮まらないならば、我が声に応えよ!
その怨嗟、その憎悪。この私が余さず神に叩きつける…!
自身の戦闘知識から敵の気合いや殺気を見切り、
攻撃を回避して残像が生じる早業で切り込み、
魔力を溜めた大鎌を怪力任せになぎ払い敵を乱れ撃つ
愛久山・清綱
むむ、其方……家に帰れなくなってしまったのか。
なに、嘆くことはない。我々は其方の家の場所を知っている。
そうと決まれば送ってやろう……この太刀でな。
■闘
先ずは大鷲の翼を羽ばたかせ【空中戦】を挑むぞ。
敵の周囲を縦横無尽に飛ぶことで、余裕を無くさせてやるのだ。
仕掛けてきたら【野生の勘】で予測、その動きを【見切り】
ながら回避するぞ。
好機が来たら【山蛛・縛】の構え。
一撃目に中距離から【マヒ攻撃】を絡めた空間斬撃を仕掛け、
同時に【恐怖を与える】ことで動きを阻害する。
二撃目に霊峰の眼前で素早く納刀し、その身体全体に霊魂を断つ
【鎧無視攻撃】の嵐で大ダメージを狙う。
無事に帰れることを祈ろう……
※アドリブ歓迎
霧島・絶奈
◆心情
恨みはありませんが、致し方ありません
敵は排除するまでです
◆行動
敵の濃霧対策として【オーラ防御】を球状に展開
直接霧に触れない様にしておきましょう
【罠使い】の技能を活かし【目立たない】様に「サーモバリック爆薬」を複数設置
【範囲攻撃】する【衝撃波】で敵の濃霧を散らしつつ攻撃
更に『涅槃寂静』にて【範囲攻撃】する「死」属性の「暴風」を行使
此方でも濃霧を散らしつつ攻撃を加えます
私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し追撃
…如何に実体を曖昧にしようとも、あの巨体です
三重の【範囲攻撃】にかかれば否が応でも捉えられるでしょう
負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
ナギ・ヌドゥー
行き場を失くしてしまったのなら送り届けてやろう
この山の女神が還るべき場所……骸の海に
あまりにもデカすぎて急所への攻撃が難しい
まずは機動力を奪いあの巨体を止めねば
狙いは両足のアキレス腱
死角より近付き足へ斬撃【先制攻撃・暗殺・部位破壊】
霊峰よ、倒れろ!
湧き出て来る獣を掻き分け急所を狙うぞ
ソウルトーチャーと共に同時攻撃【2回攻撃】
魔獣・飛竜を倒しながらエビフの身体を上り
UC「禍ツ肉蝕」発動
奴の動きを封じ首を狙う
そのデカい頸動脈を掻っ斬れば辺り一面が美しく染められるだろう
「……どうやら、間に合わなかったみたいね。」
周囲に漂う霊魂……それを左目の聖痕を通して見つめる、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)。
そして、その元凶……自身を癒す霧に包まれた女性を見つめる瞳に浮かぶのは、怒り。
「……この地に住まう人達を殺した以上、如何なる存在であれ、見過ごす訳にはいかない。」
「ええ、そうですね。恨みはありませんが、致し方ありません。」
その隣で目深に被ったフードの下から巨体を見上げている、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)。
異端の神々の一柱である霧島の、不安げな顔をした女性を見る目は複雑で、
「神も、目的と居場所を失ってしまえば……残るのは力ということですか。人からすれば、理不尽な暴力にすぎませんね。」
「行き場を失くしてしまったのなら、送り届けてやろう。」
鋸のような大鉈を手に呟く、ナギ・ヌドゥー(殺戮遊戯・f21507)。
相手は暴力を厭わない者……ナギにとって、殺すべき存在。
「あの山の女神が還るべき場所……骸の海に。」
「そうだな……それが、あの者のためでもあろう。」
腰の刀に手を置きながら見上げる巫覡、愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)。
相手は普段相手をするサムライエンパイアの神とは違う、帰る場所のない神。
「苦しませずに送ってやろう……この太刀でな。」
「……いくよ。」
飛び出したリーヴァルディを追いかけるように、猟兵達は女性のもとへ向かった。
「まずは、あの霧をなんとかしましょうか。」
眠りを誘う霧に触れぬよう、球状のオーラで身を包みながら女性の周囲に浮かぶ霧島。
その手にしたものを放り投げると……霧の中を爆炎を伴う破裂音が鳴り響く。
「う……あ……?」
「仕上げです。」
突然の炎に慌てたような女性に、追い打ちをかけるように黒い風が吹き荒れる。
霧島の呼んだ死をもたらす暴風に、癒しの霧は全て吹き飛ばれ……その巨体を露わにしていった。
「な、ぜ……?」
「其方……家に帰れなくなってしまったのだったな。」
ばさりと目の前を飛ぶ愛久山が、困惑した女性へと語り掛ける。
「我々は其方の家の場所を知っている。」
「……え。」
縋るような視線が向けられた時……黒い呪詛のオーラで包まれたリーヴァルディが、大鎌を手に飛びかかる。
「……ここは人の世界よ。」
「あ……ぐ。」
そのまま女性の胸元へ、力いっぱい斬りつける。
リーヴァルディが身に纏うのは、この地で死んだ人の霊魂たち。
「……裁きを受けるが良い、霊峰の神。」
「すまんが、帰るべきは骸の海だ。」
愛久山も刀を抜き、女性の前を飛びながら機会を窺う。
飛び交う二人に女性も手を伸ばすが、
「く、うぅう……!?」
途端に痛みに苦しみながら、その体は倒れていった。
「……あれでは急所への攻撃は難しいな。」
少し前、ナギは女性の足元に立っていた。
女性が上空の二人に気を取られている中、手にした大鉈を振り上げる。
「霊峰よ、倒れろ!」
狙いは両足のアキレス腱……そのままざっくりと斬りつける。
途端に苦しむ声が響いて倒れ、周囲に魔獣の群れが湧きだす。
「さぁ仕事だ、ソウルトーチャー。」
咎人の屍で出来た呪獣にナギが自身の血を注ぐと、生きた拷問具は魔獣へと飛び掛かる。
そのまま魔獣を掻き分け、女性の身体を上を駆けていった。
「……私は声無き声、音無き嘆きを聞き届けるもの。……彼の神に殺された者達よ。理不尽に明日を奪われた者達よ。」
リーヴァルディの身体を覆う黒い呪詛が、その声に呼応するように深く広がっていく。
「いまだ魂が鎮まらないならば、我が声に応えよ! その怨嗟、その憎悪。この私が余さず神に叩きつける……!」
「く……!」
禍々しく膨れ上がる黒のオーラを払いのけようと、女性は手を伸ばすが、
「それはやらせん。」
「あ……ぐ……。」
愛久山の刀が放つ斬撃の空間に捕らわれ、斬りつけられたその腕を止めた。
痛み、そして愛久山の気迫に女性は動けず……その刀が鞘に収まるのを、恐怖の浮かぶ瞳で見ているしかできなかった。
「捕らわれたが、最期……秘儀・山蛛。」
「ああ……!」
魂を断つ斬撃の嵐に斬り刻まれ、女性の腕はすでに動かすこともままならない。
そこへ飛び込む、黒い風。
「……この地の者の怒り、受けるがいい!」
「ぐぅ……あああ!」
リーヴァルディは力任せに、その身に有り余る力で大鎌を振り抜く。
霊の持つ無念を乗せた、過去を刻む黒い大鎌を、何度も何度も……。
その背後では、周囲に残る霧が飛竜と化して飛び掛かる。
「……と、それはさせません。」
死を呼ぶ風が吹き飛ばし、霧島が黒剣を手に斬りつけていく。
そして、駆けあがってきた呪獣が女性の首へと喰らいつく。
「や……め……。」
「そうはいかない。」
呪獣の骨針が突き刺され、もう動くこともできない女性の首を、ナギの大鉈が捉えた。
「そのデカい頸動脈を掻っ斬れば、辺り一面が美しく染められるだろう。」
言葉通りに辺りは赤に染め上げられ……女性の身体は、黒い塵へと変わっていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
第2章 集団戦
『疫病パレード』
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POW : 安楽のレクイエム
【演奏される曲から毒属性の疫病】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 喝采のファンファーレ
戦闘力のない【人々を死に至らしめる呪い属性の疫病】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【感染者は倒れ、演奏をする亡者となること】によって武器や防具がパワーアップする。
WIZ : 終わらないパレード
自身が戦闘で瀕死になると【一瞬で他の亡者へと憑依する先導者の霊】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
イラスト:森乃ゴリラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
女性を倒した途端、周囲に響き渡る笛の音。
その音に目を向けると、ピエロが笛を吹きながら歩いてきた。
「死は安寧……そう信じておられますか?」
そう呟き、また笛に口を付けると……周囲の村人の身体が起き上がる。
亡者となった村人を引き連れ、ピエロは笛を吹きならし、
「力無き者は、我らがパレードにて引き取りましょう。……もちろん魂ごと、安寧の地へと。」
周囲に音の毒をまき散らし、ピエロはその足を村の外へと向けていた。
クー・フロスト
【少女聖域】
●心情
うわぁ、禍々しいピエロがおるよ。毒吐いてるし
これはもうなんていうか死の臭いに誘われた現象って感じがするね
まったく大変な仕事ねー!
●対話
やぁやぁ、村人の皆さん死神がやってきましたよ
厳しい事を言うけれども、これもあなた達の運命
過去を変えられる事は出来ないわ
だから、幽界へ連れて行ってあげる
死神っていうのはね事務的に送り届けるモンなのよ
まっ、来世で頑張りなさいな
●目的
UCを使用し、死した村人たちを甦らせて
イヴの聖者としての能力を頼りにあとを託す
(ピエロの操っている死人の主導権も強引に奪います)
妨害する者はアイテム『笑う氷結の大鎌』で斬り刻みます
「死神のお仕事邪魔する気?フフ……」
イヴ・クロノサージュ
【少女聖域】
●登場シーン
『機械鎧兵』に搭乗
上空の宇宙戦艦から降下する
着地したら、『機械鎧兵』の肩に乗り
疫病パレードに対して宣言します
●対話(宣言)
死は安寧だなんて、信じません!(はっきりと)
聖者としてあなた達オブリビオンに対し宣言します!
死者に憑依してあらたな疫病を撒き散らし
被害者を増やそうだなんて!死者への冒涜です!
断じて、許しませんよ!
●戦闘
「此処に集いし聖なる光よ――。死者に安らかな眠りを。」
UC《浄化聖鍵》を使用
【空中浮遊】しながら【高速詠唱】で隙無く発動
【範囲攻撃】により効果を広範囲に、浄化の光は雨のように降らせて
村人たちを成仏(浄化)させます
※生身の戦闘力は微弱の為、共闘者に御礼を
幻武・極
やれやれ、亡者の体を媒体に疫病を蔓延させるつもりでしょ。
そんなことさせる訳ないじゃん。
さて、退魔とか破魔とかボクは出来ないから亡者全てを倒すしかなさそうだね。
炎の属性攻撃の幻武百裂拳で範囲攻撃で亡者を火葬させるかな。
疫病とかは媒体が無くなれば広がれないからね。
「うわぁ……禍々しいピエロがおるよ、毒吐いてるし。」
死神としての力を持つクーにとっては、ピエロはただの異物でしかなかった。
「これはもうなんていうか、死の臭いに誘われた現象って感じがするね。腐った物にハエが集る、みたいに?」
「そうやって、亡者の体を媒介に疫病を蔓延させるつもりでしょ。」
ピエロの笛の音に起き上がる死者たちを見渡し、拳を構える幻武。
「そんなことさせる訳ないじゃん、ここで止めさせてもらうよ。」
「さて、私は彼らの先導を仰せつかっただけでして。」
そんな二人に対し、おどけたようにピエロは大げさに肩をすくめ、
「安寧の地へと導くだけ、彼らのためでもありま」
「死は安寧だなんて、信じません!」
ピエロの言葉を遮るように、周囲に大声が鳴り響く。
ズン……! とスピーカーを向けた機械鎧兵が静かに降り立ち、その肩に立つイヴはびしりとピエロを指差し、
「死者に憑依してあらたな疫病を撒き散らし、被害者を増やそうだなんて! 死者への冒涜です!」
「おやおや、理解はされませんか……それでは、仕方ありませんね。まぁ私は、前を歩くだけです。」
ピエロは笛を口に付け、毒を伴う音色を吹き鳴らしながら歩みを始めた。
「さて……退魔とか破魔とかボクにはできないから、全部倒すしかないかな。」
「ああ、それなら安心してよ。」
拳に炎を溜めながら、少し悩んでいた幻武。
その隣でクーが大鎌を掲げ、狂った笑いが周囲に響き渡った時……ピエロの周囲にいた死体の歩みが変わる。
「あたしはこれでも死神だし、あっちのイヴは聖者だから。彼らはしっかり浄化して、幽界に連れて行ってあげる。」
「OK、じゃあボクはぶっ飛ばせばいいね!」
「そういうこと。」
そして一歩前に出たクーは、良く響く声でピエロに連れられた死体へと語り掛けた。
「やぁやぁ、村人の皆さん。死神がやってきましたよ。」
その声は笛の音色をかき消し、死体を死者としてサルベージする。
「厳しい事を言うけれども、これもあなた達の運命、過去を変えられる事は出来ないわ。だから、幽界へ連れて行ってあげる。」
「……おやおや、それは困りますねぐあ!」
ピエロが笛から口を離した時、後ろから死者たちに組み付かれて引き倒されていた。
「ぐ、これは……。」
「ちょっと彼らにも力を貸してもらったわ。」
ピエロは1体、対する死者たちの数は圧倒的だ。
一塊となった彼らに対し、上空から一筋の光が差し込む。
「此処に集いし、聖なる光よ――。」
イヴの祈りに天が応え、聖なる鍵が呼び出される。
それは幻武の前に浮かび……掴み取った幻武は彼らへ向けて駆け出す。
「死者に安らかな眠りを。」
「これがボクの百裂拳だ!」
鍵を握る幻武の炎を纏う拳は、幻を含めて幾重にも繰り出される。
それは百にも千にもなり……イヴの放つ浄化の光と共に、死者たちを焼き尽くした。
「これは……ひとたまりもありませんね。」
ピエロも同様に巻き込まれ……死者と共に、その身体を塵へと変えていった。
「ふぅ……終わったかな?」
構えを解いた幻武の横に降り立つ機械鎧兵、その上からイヴが頭を下げていた。
「手伝っていただき、ありがとうございます。」
「いやいや、こっちこそ助かったよ。ありがとうね。」
「ふふ、それならよかった。」
やり取りの間、幻武の開いた手から鍵が光となって溶けて消えていく。
その時、周囲に気を向けていたクーの耳に、かすかに笛の音が聞こえてきた。
「……まだ、終わりじゃないかもしれないね。」
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
情け容赦なし
WIZ
……私達は人類から存在を否定される同士。
人間の魂なんて好きにすればいいわ
でもね……彼女(エビフ)の最期を見ていなかったの?
彼女は怯えていたのよ!!
同じオブリビオンが死んだ直後に
『死は安寧』だなんて、よく言えるわね!
彼女の安寧の地になれなかった自分が憎い。
唇を噛みしめ、血を流す
八つ当たりだと分かってる。
でも、彼らの笛の音色が
彼女の魂も愚弄しているように聞こえて……
……やめろ
お前達の雑音は、彼女の眠りを妨げる……!!
真の姿で黒炎の翼が生え
守護霊の憑依【ドーピング】で更に強化
【毒耐性・呪詛耐性】で接近し
【怪力・全力魔法】を込めて『重魂・絶対超硬拳』
瀕死を通り越して即死させる
笛を吹き鳴らし、死者を連れたピエロの前に降り立ったドゥルール。
「おや、あなたも邪魔をする気ですか。」
「……私達は人類から存在を否定される同士。人間の魂なんて好きにすればいいわ。」
「では、通らせてもらいましょう。」
ピエロが笛を口に持っていった時……ドゥルールはキッとにらみつけ、
「でもね……あいつらに倒されたエビフの最期を見ていなかったの? 彼女は怯えていたのよ!!」
「……ええ、そうでしたね。」
「同じオブリビオンが死んだ直後に『死は安寧』だなんて、よく言えるわね!」
血が出るほど唇を噛みしめ、怒り心頭なドゥルールに対し、答えるのは楽し気な笛の音。
少しでも気をまぎれさせようと、ピエロらしいといえばらしいものだが、
「……やめろ。」
地の底から響くような怒りの声に、笛の音が揺らぐ。
顔を伏せたドゥルールの背から、黒炎の翼が勢いよく燃えさかった時……ピエロの目に映るのは、重い金属の拳。
「っ!?」
「お前達の雑音は、彼女の眠りを妨げる……!!」
ドゥルールの怒りは時を止め、その拳は全力の魔力の塊と化していた。
ピエロを捕えた瞬間、巻き起こるのは呪詛の爆発。
その中で数十、数百と放たれる拳に引きちぎられ……ピエロと後ろの死者たちは跡形もなく消え去った。
「はぁ……。」
巻き上がる灰塵がおさまった時、ドゥルールのため息が漏れる。
内に居る少女たちの心配の声に、
「大丈夫、八つ当たりだと分かってる。でも、」
キツく握りしめていた拳を解いた。
「彼らの笛の音色が、彼女の魂も愚弄しているように聞こえて……。」
ぽつりと呟く言葉を聞く者は、少女たちのほかにはいなかった。
成功
🔵🔵🔴
リーヴァルディ・カーライル
…報復は果たされ彼らの怨嗟は私が引き受けた
これ以上、死者の眠りを妨げる事は赦されない
…死者への弔いには祈りと静寂こそが相応しい
お前達の騒々しい介添えなど不要と知れ
自身に“病避けの呪詛”を付与して病毒耐性を強化し、
吸血鬼化した自身の生命力を吸収して魔力を溜めUCを発動
…来たれ、この世界を調律する大いなる力よ!
死者を冒涜する悪しき旋律を打ち払う光を此処に…!
吸血鬼が光の力を使う激痛を耐性と気合いで耐え、
光属性攻撃のオーラで防御を無視して死者を浄化する“光の風”を放ち、
本体や先導者を怪力任せに大鎌を投擲する2回攻撃を行う
…この世界にお前達が存在する居場所は無い
消えなさい道化師。永遠に…
霧島・絶奈
◆心情
死は安寧の地では無いでしょう
果て知らぬ永劫の後には、死もまた死ぬる定め為れば…
◆行動
『暗キ獣』を使用
軍勢に紛れ【目立たない】様に行動
亡者を引き連れる貴方と、屍者を束ねる私…
彼我に差があるとすれば、我が軍勢は死して尚私と共に在る事を誓った古兵達である事
望んで「そう在る」者達の強さをお見せしましょう
【罠使い】の技能を活かし【目立たない】様に「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
これ以上彼らの尊厳を辱められ無い様、荼毘に付しましょう
設置を進めつつ【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
貴方に終わらない苦痛を与えましょう
「死は安寧の地では無いでしょう。」
死者を引き連れたピエロに対し、霧島は開口一番そう告げた。
怪訝な顔をするも気にせず、言葉を続ける。
「果て知らぬ永劫の後には、死もまた死ぬる定め為れば……。」
「……報復は果たされ、彼らの怨嗟は私が引き受けた。」
そして、大鎌を向けて言い放つリーヴァルディ。
「……これ以上、死者の眠りを妨げる事は赦されない。」
対してピエロは死者たちと共に足を止め、笛から口を離し、
「おやおや、あなた方には理解されないようですね。」
「さて、それはどうでしょう。」
パチリと霧島が指を鳴らすと、周囲の地から起き上がる屍者の群れ。
「私も屍者を束ねる者……亡者を引き連れる貴方と、それほどの差はありません。」
「おお、では」
「ですが……彼我に差があるとすれば、我が軍勢は死して尚私と共に在る事を誓った古兵達である事。」
屍者たちは一斉に槍を構え、
「望んで『そう在る』者達の強さをお見せしましょう。」
ピエロとその背後にいる死者たちへと向かっていき、霧島の姿はその中に融けて消えていた。
「……死者への弔いには、祈りと静寂こそが相応しい。お前達の騒々しい介添えなど不要と知れ。」
リーヴァルディの紫の瞳が、血のような真紅の輝きを放つ。
「……来たれ、この世界を調律する大いなる力よ! 死者を冒涜する悪しき旋律を打ち払う光を、此処に……!」
言葉に応えるように、リーヴァルディの身を光が包み込む。
しかし……生命力を代償に呼び出したその光は、悪しき者の浄化を目的としたモノ。
「くっ……!」
「……大丈夫ですか? 負担が大きそうですが。」
吸血鬼の血を引く自身を焼く苦痛に顔をゆがめるリーヴァルディを気遣う様に、霧島の声がどこからかかけられる。
しかし、リーヴァルディは気丈に耐えつつ屍者に囲まれたピエロを見据え、
「……大丈夫。……それよりも、あなたの屍者たちは。」
「ふふ、彼らについては心配はいりません。存分にやってください。」
「わかった。」
対して、ピエロもその様子に顔をゆがめ、
「当たったらひとたまりもありませんな。」
「逃げられるとでも?」
「うぐ!?」
霧島の声に合わせ、屍者の槍が手足を貫く。
「貴方に終わらない苦痛を与えましょう」
「……この世界にお前達が存在する居場所は無い。」
放たれた光は風となり、死者とピエロを巻き込んでいく。
屍者の槍に貫かれ、浄化の暴風に曝されたピエロ。
「……消えなさい、道化師。永遠に……。」
全力で投げられる、リーヴァルディの大鎌。
当然避けることも出来ず……回転する刃はその首を、その胴を斬り裂いて、リーヴァルディの手へと戻った。
「これ以上彼らの尊厳を辱められ無い様、荼毘に付しましょう。」
そして、死者たちの中でテルミットの炎が上がる。
霧島の屍者たちと共に身を焼き尽くされ……辺りには、静かな死だけが広がっていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ナギ・ヌドゥー
現世の苦しみを完全に断ち切る事が死の安寧
オブリビオンが導く先など苦しみしかあるまい
その魂を置いてここから消えろ!
この身体は多少の呪いや毒なら受け付けん【呪詛耐性・毒耐性】
だが長引けばどうなるか分からん
速攻で短期決着を狙うぞ【先制攻撃】
【ドーピング】藥を投与し【リミッター解除・限界突破】により超スピードで斬りかかる【早業】
この亡者になった村人達はもはや肉の塊に過ぎん
疫病パレードと共に斬り刻んで供養してやろう
UC「九忌怨刃」発動
【2回攻撃】×9より18連斬撃
コイツ等全員バラバラの肉片になるまで繰り返してやるよ
愛久山・清綱
やはり現れたか……邪なる者たちよ。
清き魂を穢す者を、生かしておくわけにはいかぬ。
この清綱が、天に代わりて誅を下そう。
■闘
奴等の放つ疾病には毒属性がある……なれば。
戦闘開始と同時に【毒耐性】を宿した【オーラ防御】を
展開し、相手の放つ疾病に対抗する。
毒なら既に、此の身体に流れているのだ……蛇の毒がな。
此方は『心切』に【破魔】の力を籠めて居合の構えを取り、
敵の集団目掛けて【空薙】による【範囲攻撃】を仕掛け、
音を奏でる笛ごと斬り伏せ何もできなくしてやるぞ。
敵の笛が壊れたら味方に好機を伝え、更なる攻撃を仕掛けよう。
其方達の戯言など、聞くに値せず……潔く在るべき処へ帰すがいい。
※アドリブ・連携歓迎
「やはり現れたか……邪なる者たちよ。」
笛を吹き鳴らすピエロを見据え、腰の愛刀・心切に手をかける愛久山。
正面を塞がれ、ピエロは不満げに笛から口を離す。
「清き魂を穢す者を、生かしておくわけにはいかぬ。この清綱が、天に代わりて誅を下そう。」
「……おやおや、心外ですね。この方々は我らがパレードにて、安寧の地へと」
「黙れ。現世の苦しみを完全に断ち切る事が死の安寧。」
言葉を遮り、怒りに満ちたナギの言葉が低く響く。
取り出した注射器を自身の腰に突き刺し、頭の芯が冷えていくのを感じつつ、
「オブリビオンが導く先など苦しみしかあるまい。」
「やれやれ、理解はされないようです。」
ピエロが笛を口に付けた時、ナギはすでに武器を手に駆け出していた。
「疾病をまき散らす、パレードのピエロか。」
愛久山の立つ場にも、すでに毒がまき散らされていた。
しかし、鱗で覆われた腕を止めることはできず、
「毒なら既に、此の身体に流れているのだ……蛇の毒がな。」
居合の構えから一気に心切を抜き払う。
空間をも斬り裂く破魔の一閃は、身を低く駆けるナギの上を抜け……ピエロをその手に持つ笛ごと斬り伏せた。
「ぐ……安寧へ導く笛が。」
「其方達の戯言など、聞くに値せず……。」
「その魂を置いてここから消えろ!」
鋸のような刃をした大鉈を手に飛び掛かったナギの目が真紅に輝く。
藥によって高められた神経の思うままに、ピエロもろとも死者の身体を斬り刻んでいく。
「ぐああああ!」
「この亡者になった村人達はもはや肉の塊に過ぎん。ピエロと共に斬り刻んで供養してやろう。」
一度と言わず、二度三度……きっちりと九度、ナギは死者たちを細切れになるまで挽き斬る。
幾度となくピエロは人へと乗り移るが、それも追いつかず……ただ一人残った者へ移った時、
「……潔く、在るべき処へ帰すがいい。」
その身体は愛久山の放つ斬撃に立ち割られ……塵となって崩れ去った。
「これで、終わりだ。」
「ああ、彼らも無事に成仏したことだろう。」
辺りに転がる肉片を見渡しながら、ナギと愛久山が呟いた時。
……一人の足音が近づいてきた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『『猛毒の死神』エントツュッケントゼーラフ』
|
POW : 《拒絶少女》どうして……邪魔をするの……?
対象への質問と共に、【少女の瞳】から【人間だった頃の『ゼーラフ』】を召喚する。満足な答えを得るまで、人間だった頃の『ゼーラフ』は対象を【拒絶の言葉】で攻撃する。
SPD : 《絶望少女》魂を集めなきゃ…あれ?なんで?涙が…
【どうして人間の魂が必要なのか?考える】時間に応じて、攻撃や推理を含めた「次の行動」の成功率を上昇させる。
WIZ : 《簒奪者の鎌》死になさい。レギオンファントム――
【10秒先を見る未来予知能力発動と共に、 】【暴風のような大鎌の見切りを封じる斬撃と、】【過去の戦闘の経験を封じる猛毒の衝撃波】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
イラスト:月島烈
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「イヴ・クロノサージュ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
その少女はふらりと、いつの間にか現れていた。
「こんなにも……魂が。」
黒と青を基調としたドレスに身を包み、禍々しい大鎌を持つ少女。
その目に映るのは、周囲に浮かぶ村人の魂。
「集めなきゃ……。」
感情の篭もらない言葉と共に、大鎌を構える少女。
その瞳からは、涙が一筋流れていた。
「あれ……なんで、涙が?」
イヴ・クロノサージュ
【少女聖域】
UC:時ノ魔術
●心情
その魂は村人さん達のものです
悲しいけれどもダークセイヴァーの人を救えなかった
それでも、彼女に回収させるわけにはいかないのです
だから集めてはいけないのです
聖者として……
私にはあなたがどんな想いで、魂を集めていたのかはわかります
ですが……
ここで、終わりにしましょう――
★宿縁
ゼーラフはクー・フロストととても縁のある女性で友人関係にあります
彼女が魂を集めているのは親しき友の為に
かつて死神だったクーを人間にする為に動いていたのです
しかし、死者を蘇らせる行為や魂を集める事は許されざる行為です
それでも己が宿命の選択と共に
彼女はこの禁忌を犯し、オブリビオンになってしまいました
クー・フロスト
【少女聖域】
UC:オーバーソウル
★宿縁
ゼーラフは優しい性格の持ち主だった
死神でありながら、人が亡くなると悲しむし
家族が亡くなって悲しい想いをした大切な人を蘇らせようと考える
どうして私がオブリビオンでなくて猟兵なのか、わかったよ
ゼーラフの過去が、私の今を紡いでくれたんだな
さて…決着をつけさせて貰おうか
●戦闘
イヴと協力して時の止まった空間で戦闘します
真の姿《死神》を解放
笑う氷結の大鎌を持ち、衝撃波を放ち
2回攻撃で死神の鎌を振り、武器落としを狙います
●
これまで戦ってきた死神は私の配下だったんだな…
だけど、ヒトの魂を集めて私を復活させるなんて間違っている
「ありがとう…。そして、さようなら……。」
アスカ・ユークレース
心情
最近様子がおかしいから心配でついてきてみれば…なるほど、こういう事情でしたか。
全くどいつもこいつも、くそくらえだわ。
基本方針は宿敵主さんに従います
中遠距離からスナイパーで援護射撃
地形を利用して追跡、誘導弾で足止め
動きを止めるためにある程度の攻撃はするが決してトドメは刺さない
禁忌を犯してまで、ね。……きっと、いい友達だったのね。……なら、その子のためにも笑って生きるべきよ。
……きっとその子も、それを望んでいたのでしょうから。
ええ、知っています。酷なことを言うと、これは単なるわがままだと。……でも、友達がいなくなるのは、寂しいもの。
アドリブ連携歓迎
霧島・絶奈
◆心情
その行為は簒奪か救済か…
答えは見る者の立場によって変わるのでしょうね
◆行動
何故邪魔をするのか…ですか?
貴女の行いを拒絶する為です
逆に聞きますが…涙の訳をお聞きしても?
それがきっと、貴女の求める本当の答えでしょうから
<真の姿を開放>し『666』を使用
一部の<私>は数に紛れ【目立たない】様に行動
【罠使い】の技能を活かし【目立たない】様に「魔法で敵を識別する指向性散弾」を複数設置
設置を進めつつ<私達>全員で射線を調整し【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
貴女と彷徨う魂達の安らかなる事を【祈り】ましょう
せめて安らかに眠れ
ジェイ・ランス
【POW】※宿縁主さんの援護をします。
遠くから様子見てたけどよ、そういう事かよ……
運命、運命か。くそくらえなソレは断ち切ってやるよ。
―――Ubel:Code Nibelungen Dame.(瞳が無機質な虹色へ変貌します)
「死神へと至る経緯」と「魂を集め終わった果て」を攻撃。
この力は、こういう時のためにあるんだ。きっと、そうだったんだ。
友達思いのいい子だったんだな。
でもその方法は、誰も幸せにはならねえよ……
せめて魂だけは、あるべきところに還してやらねえとな。この子の分も含めて、な。
……どんなに運命を断ち切っても、クーちゃんの悲しみは、断ち切れない。
せめて、一緒に悲しもう。
「その行為は簒奪か救済か……答えは見るものの立場によって変わるのでしょうね。」
「……あ。」
死神の少女の前に立ちふさがる霧島。
目深に被ったフードから覗く口元に浮かぶのは、好奇心の笑み。
「死神が魂を回収する、それに疑問の余地はありませんが……なぜ、貴女は涙を流すのです?」
「……?」
しかし、問いに対して浮かぶ表情は疑問。
「なん……で?」
「ふむ、貴女に解らないのであれば」
「ゼーラフ……?」
少女の名を呼ぶ声に霧島が振り向けば、思わず名前を口にしたクーの姿。
なぜここにあなたが……という顔で。
「貴女たちの方が詳しそうですね?」
「ええ……ですが、少々お待ちを。」
そう答えたのは、クーと共に少女の前へと立ちふさがるイヴ。
「ゼーラフさん、その魂は村人さん達のものです。」
「え……村人さん、死んじゃったから魂を、私が集めないと。」
「……もう、集めなくていいのです。あなたは、」
「もっと、もっと集めないと……。」
「望みは叶えたのです。……死神として、過ぎた望みを。」
「望み……?」
イヴの言葉に首をかしげる少女。
「なぁ、ゼーラフ……あたしの事、解らないの?」
目の前で問いかけるクーに対し、返された視線は明確に答えていた。
あなたは誰? と
「同じ仲間だったじゃない……死神の。」
「……死神、だけど。」
「ゼーラフは優しくて、人が亡くなったら悲しんで、」
「知ら、ない……」
「家族が亡くなって、悲しい想いをした大切な人を……蘇らせようと、考えて。」
「魂を……集めなきゃ。」
少女は横を通り過ぎる……必死に訴えるクーの事も、見えないように。
魂を集める……目的を忘れた、その手段のためだけに。
「ゼーラフ! もう……いいの。」
後ろから縋るクーを、少女は冷たく見下ろしていた。
「邪魔、するの?」
「もう、友達が罪を重ねるのを……禁忌に触れるのを、見てられない。」
「罪……?」
疑問を抱きながらも、振り上げるのは簒奪者の鎌。
「あぁ、なるほど……。」
その大鎌を背後から掴んで止める霧島。
フードの下から覗く視線は、優しくクーを見つめていた。
「クーさん、貴女を蘇らせたのですね? この方は。」
こくりと頷くクーと、邪魔をするなと見つめる少女。
「死神から人へと、運命を変えるほどですか……禁忌というのも頷けます。」
「全く、どいつもこいつもくそくらえだわ。」
タン! と少女の大鎌が、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)の放ったボウガンの矢に弾かれる。
その隙に、霧島が少女からクーを引きはがして離れるのを見ながら、
「最近様子がおかしいから心配でついてきてみれば……なるほど、こういう事情でしたか。」
「友達想いのいい子だったんだな。」
憐みの篭もる視線を少女へ向け、武器を抜くジェイ・ランス(電脳(かなた)より来たりし黒獅子・f24255)。
事象破断刀……すべての事象を叩き斬る、概念兵装。
「でもその方法は、誰も幸せにはならねえよ。くそくらえなソレは断ち切ってやる。」
「皆さん……ありがとうございます。」
駆け付けた知り合い達に頭を下げるイヴ。
そして、そばに立ったクーへと目くばせし、
「ここで、終わりにしましょう。」
「ああ……決着を付けさせて貰おうか。」
クーも冷たい大鎌を構える。
その表情は先ほどまでと違い……身に宿る死神のモノだった。
「邪魔をするなら……容赦はしない。」
対する少女も大鎌を振るい、斬撃は衝撃波となって襲い掛かる。
「死になさい。レギオンファントム……。」
「全く、強情ですね。」
猟兵達の前に立つのは、霧島から分かれた異端の神々の群れ。
猛毒の衝撃波をその身で受け止め、幾人かが倒れる。
「ですが、それでこそ貴女なのでしょう。」
「……きっと、いい友達だったのね。」
倒れた影から放たれる、アスカのボウガン。
変幻自在に動きを変える流体金属の矢は真紅に輝き、分散した矢は少女を掠め、足を縫い付ける。
「くっ……邪魔を、しないで。」
「あなたは、その子のためにも……笑って生きるべきよ。」
「……そうできるよう、変えてやる。」
少女へと駆け出すジェイ。
その赤い瞳が無機質な虹色へと変わり、その手の刀が同じ色に煌めく。
「Ubel:Code Nibelungen Dame.」
「う……あ……?」
その刃は少女の身体を通り抜けるが、少女の身体はそのままで。
しかし……戸惑う少女の中で斬り裂いたのは、少女が存在するための事象。
すなわち、『死神へと至る経緯』と『魂を集め終わった果て』。
「これで、魂を集める理由も、必要もなくなった。」
「ふ、ふふ……ふふふ。魂を集める理由はないけれど……」
少女は笑みを浮かべ、さらに大鎌を振り上げる。
「ジェイ、避けて!」
それを見たアスカの声にジェイは飛び退った。
「くっ!? なぜだ!」
「導くのは死神の役目、」
しかし、少女の大鎌を振り下ろす速度の方が早い……。
「邪魔は、させない。」
「時よ……止まって下さい!」
その時響いたイヴの叫びと共に聖なる光が降り注ぎ、周囲の動きが止まる。
歯車の廻る音の響く世界で動くのは、イヴとクーのみ。
「クー、今のうちに。」
「……ああ。」
そのままクーは冷気を放つ冷たい大鎌を振り、狂った笑いが世界に響く。
歯車の音が消えた時、少女の大鎌を衝撃波が弾き飛ばす。
「くっ……!」
「どうして私がオブリビオンでなくて猟兵なのか、わかったよ。」
動き出した世界の中で、少女とクーは対峙する。
「ゼーラフの過去が、私の今を紡いでくれたんだな。」
「……今の私には、関係ない。」
運命を断ち切られ、クーの前にいるのはただの死神の少女……。
しかし、前に立ちはだかる者を排除しようと大鎌を振るう少女へと向けるのは、
「ありがとう……。そして、」
クーの優しい瞳だった。
かつて、自分を人間へと変えてくれた少女への感謝。
「さようなら……。」
「く、あああ!」
かつての友を労わるように、そして断ち切るように……氷結の衝撃波が少女の大鎌を弾き飛ばした。
「……これで、よかったんです。」
その様を見るイヴの呟きが残る。
「これでもう、運命は断ち切られました。死神として、最期を全うしてください。」
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘NG
グロNG
SPD
この子、アポカリプスヘルで愛したゼーラフ!?
何故ダークセイヴァーに?
それに何だか様子も……いや、魂に聞けば分かる事ね
真の姿で黒炎の翼が生え
守護霊の憑依【ドーピング】で更に強化
『無情なる刻』で16秒の時止め。
包帯の【早業・捕縛】でぐるぐる巻きにして
【吸血】しつつ【呪詛】を体内に注ぐ【マヒ攻撃】
これで時が動き出しても彼女は動けない
【催眠術・全力魔法】と
髪を撫でての【慰め・生命力吸収】で寝かしつけ
彼女に考えるという行為をさせる事なく
意識を【ハッキング】して覗くわ
彼女の精神世界で見たものを伝えるかは内容次第。
何を見ても【狂気耐性・気合い】で平気だけど
忘れたままの方が良い記憶もある
「この子……アポカリプスヘルで会ったゼーラフじゃない。」
目の前にいる少女は、ドゥルールが前に出会った少女と変わらない姿をしていた。
しかし、死者であるモヒカンたちを操っていた少女とは明らかに雰囲気が違う。
「あなた、何故ダークセイヴァーに?」
「なぜ? ……ふふ、何でだろう。」
どことなくぼーっとした様子で、青と赤の瞳をドゥルールへと向けていた。
「私にも、わからない。」
「……そう。」
赤い瞳の目を手の上で弄ぶ少女に、違和感を覚えた。
そうだ、前に会った少女は両方とも青の瞳で……。
「あなたの魂に聞くことにするわ。」
「ふふ……できる、かな?」
「ええ、」
ばさりとドゥルールの背で黒炎の翼が燃え広がり、
「出来るわ、私なら。」
止まった時の中で、少女へと近づいた。
「……え。」
目の前のドゥルールの姿が消えたと思えば、少女の身体は黒い包帯に縛り上げられていた。
そして、首元に走る痛み……。
「つっ……!」
「これでもう、あなたは動けない。」
肩口に当たる甘い吐息と共に、ドゥルールの言葉が頭に響く。
少女は自分の身体が麻痺しているのを感じつつ、
「ふ、ふふ……完敗ね。」
「……もう、苦しむことはないわ。」
背中から抱き留めたまま、ドゥルールは少女の頭を撫でていた。
その手は生命を吸い取りながら、少女の意識を眠りへと誘う。
「眠りなさい、私の中で……。」
「……一人を救うため、か。」
安心したように眠る少女を降ろし、ドゥルールはその場に背を向ける。
生命と共に流れ込んだ少女の意識から読み取ったのは、かつて人間だったころの記憶……友を救うため、禁忌に手を伸ばした一人の少女の記憶だった。
「まったく……死神にしては優しすぎるのよ。」
自嘲気味に言葉を漏らし、立ち去るドゥルールの背後で……少女は目を開いた。
成功
🔵🔵🔴
幻武・極
キミが魂を狙って現れたオブリビオンか。
訳ありのようだけど、人々の魂を渡すわけにはいかないから倒させてもらうよ。
へぇ、10秒先の未来が見えるのか、ならこれはどうかな?
属性攻撃:風の衝撃波を纏った幻武百裂拳。
この手数で攻め込めば躱す必要がないし、風の衝撃波が猛毒の衝撃波を吹き飛ばすからね。
リーヴァルディ・カーライル
…神に操られている大鎌使いの少女…ね
その在り方に思う処が無いわけでは無いけれど…
…どんな過去があり、どんな理由があるにせよ、
この地に眠る死者の安息を妨げるならば容赦はしない
骸の海に葬送してあげるわ、死神
UCを発動し敵の気合いや殺気を6倍化した第六感で見切り、
敵の攻撃の残像を暗視して回避しつつカウンターで懐に切り込む
…っ、あまり長くは保ちそうにないけど…
おかげではっきり視えるわ。お前の殺気が…
限界突破した魔力を溜めた大鎌を怪力任せに連続でなぎ払う早業で、
呪詛のオーラで防御ごと傷口を抉る闇属性攻撃の斬撃を放ち敵を乱れ撃つ
……ふふ。未来ならば既に見えているはずよ?
貴女に訪れる1秒先の運命が…ね
愛久山・清綱
まだいたのか……魂を蒐集する邪なる者め。
如何なる理由があろうとも、死を冒涜するものは赦さぬ。
其方もかの楽団と同じ場所へ送ってやろう。
■闘
敢えて眼を合わせ、【恐怖を与え】つつ接近するぞ。
質問に対しては『先程までは清き魂を穢す者を討つためだった。
今は、迷える者(ゼーラフ)に安寧を与えるためだ』と答えよう。
乱暴に意訳すると『ウジウジして目障りだから斬る』という事になるが。
なお、聞こえてくる言葉は【狂気耐性】で聞き流す。
接近出来たら『心切』に【破魔】の力を最大限に込める。
そこから大上段から振り下ろすように【夜見・改】を放ち、
その迷いごと斬り伏せてやろう。
『在るべき場所』へ去るのだ。
※アドリブ・連携歓迎
「……魂を蒐集する邪なる者め。」
背後からの言葉に振り返る少女。
そこに居たのは、力強い視線でじっと目を見る愛久山の姿。
「如何なる理由があろうとも、死を冒涜するものは赦さぬ。其方も、かの楽団と同じ場所へ送ってやろう。」
「ふふ……あなたも、私の邪魔をするんだ。」
見返す少女の瞳から、別の少女の姿が浮かび上がる。
「魂は、導いてあげないと、だめ……なんで、邪魔するの?」
「知れた事……迷える者に安寧を与えるためだ。」
「ん……?」
「何のための行動か、自身でも理解が出来ぬ者は……止めねばなるまい?」
「……ふふ、そっか。」
何かを言い返すかと思えば、浮かび上がった少女は笑みを残して消えていった。
残る少女はそのまま大鎌を構え、
「でも、私も倒されたくはない、から。」
「……そうか。」
「キミが魂を狙って現れたオブリビオンか。」
対峙する二人の横から声をかけた幻武。
「……どんな過去があり、どんな理由があるにせよ……この地に眠る死者の安息を妨げるならば、容赦はしない。」
そして、少女と同じく大鎌を持ったリーヴァルディ。
「だから、倒させてもらうよ。」
「……骸の海に葬送してあげるわ、死神。」
「ええ……来なさい、イェーガー。」
微笑みながら少女は大鎌を振り、その軌跡は毒の衝撃波となって襲い掛かる。
「……なかなか、鋭い攻撃ね。」
躱しながら呟くリーヴァルディ。
自分ならこう避ける……そう考える動きを取れば、衝撃波は自分の身に降りかかる。
「しかも、操るのは毒か。できればあまり長く相手したくないね。」
「そうだな。」
避けながら同意する愛久山の前で、幻武は集中して拳を握り、
「ボクが何とかするよ。」
「ふふ……避けてばかりじゃ、私は、倒せないよ?」
「……少し先の未来が見えてるみたいだけど、」
動きを止めた幻武へと、猛毒の衝撃波が襲い掛かる。
しかし、それに対しては避けることはなく拳を突き出した。
「これならどうかな?」
幻武自身の拳、そして生みだされた幻影の拳が混ざり……風を纏う拳が幾度も空間を打ち、毒の衝撃波をかき消した。
合わせて一気に少女の懐へと飛び込む、リーヴァルディと愛久山。
「くっ、やらせない。」
少女の大鎌による鋭い斬撃を、リーヴァルディはすんでのところで避けるが、
「……っ、あまり長くは保ちそうにない。けど……」
自身の限界を超える力が、身体に苦痛となって襲い掛かる。
「おかげではっきり視えるわ。お前の殺気が……。」
「迷い留まる魂に、死者の魂は導けぬ。」
言葉に少女が視線を向ければ、大上段に刀を構えた愛久山の姿。
「ならばこそ、その迷いごと斬り伏せてやろう。」
「させない。」
少女は大鎌で受け止めようとするが……その刃は非物質へと変わり、大鎌をすり抜ける。
するりと少女の肉体を通り過ぎ、その魂を斬り裂いた。
「くっ……は……。」
「……ふふ。未来ならば既に見えているはずよ?」
続けて襲い掛かるリーヴァルディの大鎌を、少女は避けることもできなかった。
左眼の聖痕が赤く輝き、高められた呪詛のオーラを乗せた刃がその身を斬り裂いた時……少女はゆるりと微笑んでいた。
「貴女に訪れる1秒先の運命が……ね。」
「うん……そう、だね。」
胴から二つに断たれた少女の呟きがその場に残る。
「ありがとう……イェーガー。」
塵と化す瞬間まで、少女の笑みは消えることはなかった。
「終わったな。」
「ええ……そう、ね。」
「む?」
刀を納めた愛久山の隣で、リーヴァルディがふらりとよろける。
今にも倒れそうな所を愛久山が支え、駆け寄った幻武が顔を覗き込んでいた。
「キミ、大丈夫?」
「……ちょっと、無理しすぎたわ。」
そう言って意識を失ったリーヴァルディ。
「相手も強かったからね。」
「そうだな。」
改めて周りを見れば、村の残骸が転がるのみ。
「さて、これで一件落着かな?」
「ああ。魂を狙う者も、もういないだろう。」
そうして、全てが終わった静かな場を残し……猟兵達はグリモアベースへと帰っていった。
成功
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最終結果:成功
完成日:2020年06月11日
宿敵
『『猛毒の死神』エントツュッケントゼーラフ』
を撃破!
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