汝はコンキスタドールなりや?
「セツナに7票、アキラ5票、ミチシゲ3票。今夜の吊りはセツナに決定だな」
「そんな……」
これは島の集会で決めた事。この島にコンキスタドールが潜んでいる事は分かっている。だが、誰がそうなのかが分からない。だから、全員で話し合って一番怪しい奴を処刑する。そうすれば、犠牲は出るが島民は生き残れる。
「私じゃないのに」
セツナは、悔し気に5人のコンキスタドールを睨む。まるで自分を嘲笑っているかのよう。皆を信用させる事が出来なかった。ユーベルコードがあって、誰が敵なのか分かっているのに今日自分は島民たちの手で処刑台に登るしかない。ただただ、それが悔しい。
「そう、所謂人狼ゲームだ。だが、この島で起きているのはゲームではない……概要を説明する」
集まった猟兵にホログラムで現地の映像を見せながら解説する(自称)レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット。
「この島は小さく、島民は精々10人程だ。そこに、5人のコンキスタドールが混じった。何らかのユーベルコードを使ったのか、そう仕向けたのか。島民はコンキスタドールと島民の区別がつかない……一人を除いてな」
立体映像で表示されたのは金髪の、少女とも女性とも呼べる年頃の女性。
「彼女の名はセツナ。誰にも知られていない事だが、彼女は秘かにグリモアを手にし、そしてユーベルコードに覚醒した。その力で、誰がコンキスタドールなのかを知っている……所謂、占い師だな。まあ、一目で全員判別できる占い師などチートもいい所だが……ただし、分かるのはユーベルコードを使えるかどうかだけだ。故に、君たち猟兵も彼女にとってはコンキスタドールに見えてしまう事には注意するべきだろう」
続けて表示されたのは他の島民達の顔写真。
「諸君は猟兵であるから同じように誰がコンキスタドール、即ちオブリビオンなのかを識別できる。そして、同じように島民に違和感を与えずに潜入できる……ただし、時間は無い。送る先は既に誰を吊るすかを話し合う場だ。それ自体を止める事はかえって混乱を招くだろう」
立体映像表示される『汝はコンキスタドールなりや?』の文字!
「どの道オブリビオンは全て始末する。この結果に変わりは無い。だからと言って勝負を降りる理由はあるまい? どうせなら人狼ゲームでコンキスタドールを吊るし、化けの皮を剥いで堂々と処刑してやれ。所で、人狼ゲームのルールは知っているか?」
占い師、狩人、霊媒師、共有者、狂人、妖狐。それぞれをモチーフにしたカード。
「まずは話し合いで一人、最も怪しい奴を決める。誰が何をしていたから怪しい、アイツは嘘を言っている、コイツが言ってる事は矛盾している……まあ、ろくに情報が無い初日だ。人狼ゲームの体裁を取ってはいるが、人狼の定石は通じないだろうな。故に、難しく考える必要は無い」
ぱーんっと砕け散る役職カード!
「これはゲームではない。故に決められた役職など存在してない。居るのはオブリビオンと一人のユーベルコードを使える少女だけだ。彼女は下手にコンキスタドールが分かってしまったので目立ち過ぎて票を集め、吊られてしまう予知が見える。ここは変えられる内容だ。疑い、疑われ、そして騙せ。オブリビオン共の下手な策など通じないと教えてやるがよい」
すっと、横に手を振り全ての映像を消すと椅子に座って偉そうに腕を組むレイリス。
「まあ、いつも通りだ。私は見えた事件を解説するだけ……実際の判断は諸君に任せる。ゲームに乗らずにパワープレイで叩き潰しても……まあ、島民の反感は買うだろうが」
そして、眼前に転送用のゲートを開く。
「どんな結末になるかは君達次第だとも、常の事だがな」
Chirs
ドーモ、そろそろ新人じゃなくなって来た気がしたいChirs(クリス)です。まだ戦争中だけどガマンできねぇ! 通常シナリオやるぜ!
某人狼的ゲームに触発されて人狼的なシナリオをやります。まあ、役職らしい役職抜きのなんちゃって人狼ですが。第1章のプレイングには島民全員が集まる集会でどう立ち回り、どんな台詞でキメるかを書いて下さい。皆さんは猟兵なので人狼側、コンキスタドールは全露出済みです。ただし、島民からすれば猟兵達もコンキスタドールに見えるでしょう。人狼側、別勢力の狼とでも考えて下さい。
霊媒師的な奴なので処刑した奴を鑑定できるとか、狩人的な奴なので誰か一人守れるとか、言うのは自由です。実際に送られるのは集会の場なので過去の行動は存在してませんが騙るのも自由です。あらゆる手を駆使してコンキスタドールを追い詰めて下さい。役職騙りをした場合は大体対抗が出て来るでしょう。もちろん、真がこの村に居ない以上騙りをするのはコンキスタドールです。ただし、一人だけコンキスタドールではないのにコンキスタドールに協力させられている島民が居ます。狂人ポジションですね。別にコンキスタドールが勝っても嬉しくも何ともないでしょうが。
第1章の結果によっては第2章以降で島民の信頼を得て有利に立ち回れるでしょう。逆に、皆さんが吊られるような事態になれば島民に犠牲者が出るでしょう。結果としてコンキスタドールを全滅させられれば猟兵としては勝ちではありますが。
第1章は会話劇が中心になるので口調や性格が分かり易いプレイングだとありがたいです。当然の様にアドリブも連携もマシマシになります。ある程度の人数が集まってから書き始めます。皆さんのやりたい人狼ゲームのお手伝いが出来れば良いなと思う所存でございます。
第1章 冒険
『いがみ合う島民達』
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POW : 力ずくで止める、鬱積を自身に身で受け止める
SPD : 島民の気をそらす、怒りの方向を別へ誘導する
WIZ : とにかく落ち着かせる、そもそもいがみ合う必要があるのか説く
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
叢雲・凪
正直に言ってボクはこの手のゲームや会話が得意ではない。だが 一つだけ良い手は思いついている。島民のほとんどが疑心暗鬼のマッポー状態だ。ならば意図的にヘイトをボク自身に集めて犯人と思わしき人物を炙り出す。犯人にとって島民とセツナ少女の始末が最優先だろう。で あれば 審議の際に必ず怪しき人物の処刑を促す発言をするはず。
何よりボクが悪目立ちすればセツナ少女への注意も避けるはず。
そのうえで犯人を他の猟兵に推理してもらう。そういうのに長けた人もいるだろう。(仲間全員にキツネの折り紙ハイクメールだ)
【めにみえる キツネがおどり ばけとける】
他の猟兵を巻き込むことはできない。あえて距離を置こう。
御宮司・幸村
口調:語尾を伸ばして常に軽口なので真意が掴みにくい
方針
ウソみたいでホントの事を言ったり、本当にウソだったりと場を混乱させてオブリビオンをも欺く役割を担いたい
行動
基本的に大体ゲームしてるため、生返事で表情も見えなく
感情の起伏が少ない(演技では無く素)
それでいてHMD内蔵のAIでの周囲の言動の保存、体の動きや癖、心理に至るまでの観察をサラッとこなしておく
切札
自身に過剰な疑いや言い逃れや誤魔化しか効かないと判断した場合UC発動
常にゲームしてたのはこの布石!(嘘)
UCの対処は島民全員
平静を保てなくする精神的ジャミングを意図として使用するよー
ふふーふ、ハラハラドキドキな感情で冷静さを保ってられるかなー?
サフィリア・ラズワルド
POWを選択
『話は聞かせてもらったわ!あなた達は間違ってる!』
ちゃんと席に着いてから処刑について話します。
怪しい奴を処刑する、それは私も同意です。
間違ってるのは処刑する順番、これがゲームでないなら最も怪しい奴は何かを仕出かさないように見張っていればいい、早めに処刑すべきは話し合いのこの場で有力な発言をしない奴です!
考えてみてください、怪しいとわかって警戒されてる奴と白なのか黒なのかも全くわからないで野放しの奴、どっちが危ないと思いますか?
え?私が怪しい?じゃあ私の処刑は最後の方になるってことでいいんですね?
『さあ、どっちなのかわからない奴を処刑しましょう!』
アドリブ協力歓迎です。
草野・千秋
アドリブ連携◎
ユーベルコードを使える少女は救わないとですね
そのために僕ら猟兵は来たのですから
・口調
誰に対しても一人称が僕で敬語
ヘコヘコしてる感じ
・性格
謙虚で照れ屋、ムッツリスケベ
ぼんやりしているが義に篤い
恥ずかしがり屋のくせに
歌い手生放送とヒーローをしている
・方針
こんな島にも音楽は必要でしょう、と
アコギで弾き語り、吟遊詩人的スタイル
歌唱、楽器演奏、誘惑、UC【Fabulous Fabula】を使用
嘘のようで本当のような事を言いたいが
根が実直素直純朴な性格なので顔に出てしまう
しかし時折ナチュラルにもっともらしいホラをふく
情報収集、コミュ力で周囲の様子を探る
●カードは配られた
「で、この中にコンキスタドールが居るんだろ? オーケー始めようか」
明るく活発で全身にタトゥーを入れた露出度の高い女性、コレット。
「ふん、この僕の手を煩わせてくれたんだ。当然吊るすよね」
派手めな衣装で自信に溢れた理屈屋、アキラ。
「でも、この中にコンキスタドールが居るなんて信じられない……皆、見知った顔なのに」
大人しく流されやすそうな少女、ジーナ。
「それもコンキスタドールの能力って訳だ。厄介だよな」
猫を撫でながら話す男性、シビ。
「ですが、なぜこのような事に。力尽くで制圧する事も出来る筈です」
真面目で芯が強くおっとりとした女性、ミネア。
「出来ないのではないでしょうか。何らかの理由で」
イルカの深海人、サオトメ。
「コンキスタドールに敵対する人……ですか」
線の細い、儚げな青年レナムン。
「島に美人が増えるんならなんでもいいけどなぁー」
パンクでロックな女好き、リーメイ。
「ああ、悲しきかな。彼等も嘗ては誇りある海賊だったろうに」
村長にして元海賊、ジョナサン。
ここまでが、『島民』だ。そして、ここからが……
「無粋な輩は排除されるべきでしょう」
冷徹で隙の無い、ユリカ。
「…………」
生れ付き言葉の話せない、しかし身振り手振りで意思を使える可憐な少女ルシカ。
「っていうかコンキスタドールって何なんだ?」
お前が何なんだと言いたくなる謎の男、ミチシゲ。
「処刑とかこわーい。エスクちゃんは暴力反対でーす」
朗らかで飄々として掴み所のない少女、エスク。
この四人がコンキスタドール。
それは、分っている……それで……
「正直に言ってボクはこの手のゲームや会話が得意ではない」
狐面で顔を隠した少女、ナギ。
「実はおじさんがコンキスタドールだよー。なんちゃってね!」
何か、機械の眼鏡をしたおじさん、ユキムラ。
「こんな島にも音楽は必要でしょう」
と、いきなりアコースティックギターで演奏を始めたチアキ。
「そう、これがこの島の全人口という訳ね」
勝気な白い竜の人、サフィリア。
この四人も、私にはコンキスタドールに見える。コンキスタドールが八人。こんな島、一瞬で占領できる。そうしないのは、何故?
「抵抗、勢力」
私……セツナは小さく呟いた。私にはコンキスタドールが、正確にはユーベルコードを使う者が見える。その人の持つ可能性が見える。それが、私のユーベルコード。
ナギ、叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)
ユキムラ、御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)
チアキ、草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)
サフィリア、サフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)
この四人はコンキスタドールではない。猟兵だ。コンキスタドールを狩りに来た者達。島民はまだその事実を知らない。しかし、コンキスタドールは知っている。その気になればいつでも殺し合いを始められる距離。しかし、猟兵は島民を犠牲にしない為に、コンキスタドールは己が科したゲームを遂行する為に。
今は、騙し合いのゲームに興じる。
●寡黙吊り
「話は聞かせてもらったわ! あなた達は間違ってる!」
どん、と机を叩き主張するサフィリア。
「へぇ、何が?」
そこに挑発的な眼差しを向けるアキラ。
「怪しい奴を処刑する、それは私も同意です」
「あ、そこは同意するんだ」
若干天然の気も見えるジーナが期待外れとでも言うように呟く。やはり、処刑その物を止めて欲しかったのだろう。そういう訳にも行かない事を島民は知らないのだ。
「間違ってるのは処刑する順番、これがゲームでないなら最も怪しい奴は何かを仕出かさないように見張っていればいい、早めに処刑すべきは話し合いのこの場で有力な発言をしない奴です!」
サフィリアが力強く主張する! ヒューっと口笛を吹いて囃し立てるリーメイ。
「考えてみてください、怪しいとわかって警戒されてる奴と白なのか黒なのかも全くわからないで野放しの奴、どっちが危ないと思いますか?」
「そりゃあ、黒い奴が危険だろ」
割と考え無しに喋っているミチシゲの意見に、
「違う、グレーゾーンから吊るのが上策って言いたいんだろうね。いいんじゃない、悪くない考えだよ」
ミチシゲに呆れながらもサフィリアの意見を後押しするアキラ。
「でもー、それって結構な確率で無実な人吊れない? エスクちゃんそう言うの嫌だなぁ」
かわいげを振りまきながら暴力反対と主張するエスクは、続けて反撃の刃を振り下ろす。
「って言うかー、一人で頑張って喋ってるの必死過ぎぃー?」
「確かに、もう少し皆さんの意見も伺いたいです」
「え? 私が怪しい? じゃあ私の処刑は最後の方になるってことでいいんですね?」
「いや、自分の意見が通った事を前提にするなよ」
思わずシビがツッコミを入れる勢いだった。
「さあ、どっちなのかわからない奴を処刑しましょう!」
「サフィリアの意見を支持します。賛同を」
ユリカの鋭い一閃が場を切り裂く。
「そうだな、ユリカの言う通りにしておけば間違いないぜ」
「反対するとは言ってないさ」
「オーケイ、可愛い子には従うぜ」
ミチシゲ、アキラ、リーメイがそれに賛同し、ルシカも大きく頷く。サフィリアの作った場が一瞬にしてユリカに制圧された。
「待って、それじゃあやっぱりただの島民が犠牲になる確率が高すぎる」
セツナが、そこに楔を打つ。彼女はユリカもサフィリアも島民ではない事に気付いている。この流れを続けるのはまずい、そう判断した一言だ。
「そうですね。やはり怪しい人を特定するべきではないかと」
「あー、寡黙吊り? 良くは無いなぁ」
なんかアコギを引いてる人とどこ見てるか分からない人に後押しされた。しかも島民じゃない。セツナは不安な心を強いて抑え付け動き出す。
「まず、私はユリカを疑ってみようと思う。それで何かが見えて来るはず」
●ユリカ様のいう通り
「その言葉、そのままお返しします。吊るされるのはセツナ、貴女です」
氷の如く冷たい眼差し。ルシカもそれに同調するように厳しい目をセツナに向ける。
「おっ、そうだな。ユリカの言う事に間違いは無いぜ」
「って訳でセツナアウトな。大人しく吊られれば?」
ミチシゲとリーメイが同意。しかし、
「いいや、セツナは怪しくない。ユリカ、ボクはあなたが不自然に信頼を得ている事を疑問に思う」
ナギがユリカに斬りかかる。
「ユリカはこの島において重要な巫女だ。よもや、それを知らぬ訳ではあるまい」
「そうです。私もユリカさんのおかしい所見付けてないです」
ジョナサン、サオトメがユリカへの信頼を表明するが、
(違う、この島に巫女なんて居ない! 皆騙されてる……)
セツナはユリカの嘘を理解している。
「ユリカ攻めもいいけどさぁ」
口を開いたのはコレット。
「ジョナサン、なーんか怪しいんだよねぇ」
「私も……ジョナサンが怖い」
疑いが向けられたのは島民のジョナサンだ。
「君達が私を疑う以上に、私自身が私を疑っているさ」
何か、独特の返し方をするジョナサン。
(ジョナサン? は、ユーベルコードを使えない筈……なのに、どうして)
セツナもまたジョナサンの言動を訝しむが、今は口にせず。
「ジョナサンは置いておきましょう。後でも吊れそうですし。次の提案は誰ですか?」
同じく、ジョナサンを吊っても得が無いチアキが場を流れさせる。
●人間だと言え
「あ、そうだ。皆私はこの島の住人ですって言ってみて」
コレットが何かを思いつき、そう宣言する。
「待った、言わせるべき台詞が違いますね。僕はコンキスタドールではありません、そう宣言した方がいいんじゃないでしょうか」
これは嘘を付かせる宣言だ。そう見抜いたチアキが手を加えた。島民ではない、では猟兵も嘘を付かされる。しかし、猟兵はコンキスタドールではないのでこの宣言なら猟兵に嘘は無い。
「僕がコンキスタドールな訳無いよね」
「私はコンキスタドールじゃない」
「……コンキスタドールでは、ないです」
「私もコンキスタドールさん? じゃないです」
「はーい、エスクちゃんコンキスタドールじゃないでーす」
「俺もコンキスタドールじゃないぜ」
「私がコンキスタドールな訳無いじゃない」
アキラ、ジーナ、レナムン、サオトメ、エスク、ミチシゲ、サフィリア。次々と宣言する。
「待ちなさい。こんな行為に意味はありません」
その宣言に、ユリカが待ったをかけた。
「どうして止めるの、ユリカ。何か不都合でも?」
ナギがすかさず斬りかかる。
「時間の無駄だと言っているのです」
「どうかな、今ので勘が鋭い人は嘘吐きを見抜けるんじゃないかな……キミとかさ」
「どうあっても私を敵に回すお積もりですね」
「ああ、そうだよ。キミが一番疑わしい」
「では吊るされるべきはナギ、貴女です」
ナギとユリカの激しい舌戦! 言葉のつば競り合いだ!
「おいおい、何言ってんだナギは」
「コイツは怪しいなぁ」
「俺はユリカの方を信じるけどな」
ミチシゲ、リーメイ、シビがユリカへの信頼を表明する。しかし!
「いや、ユリカってやっぱり怪しくない?」
「私も……ユリカが、怖い」
コレット、ジーナがユリカへの疑いを表明。ユリカの陣にヒビが入る!
『めにみえる キツネがおどり ばけとける』
これは事前にナギが仲間に送ったハイクメールの文面。果たして結果はその通りになりつつあった。
ナギとユリカ。村は大きくこの二つに分かれようとしていた……と、見たその時である。
「所で、おっさんは何してるんだ?」
●そんな事よりゲームしようぜ
「最大往生だよー」
「えっ、マジかよ! 俺もSTG好きなんだ」
ミチシゲはゲームとかする方らしい。
「最大往生……!」
秘かに反応するレナムン。お前もか。
「少し、休憩を挟みませんか? 一度頭を冷やした方が見える物もあるかもしれませんし」
チアキがそう提案すると、
「そーだな。根を詰めても正解が出るとは限らねーんだし」
「宜しい、30分の休憩としよう」
シビの賛同に村長としてのジョナサンの宣言で、場は一旦休憩となった。
「俺にもコントローラー貸してくれよ!」
「はいよー」
ユキムラはミチシゲにコントローラーを一つ貸し、周囲にも見える様に画面を立体表示させる。現れたのは巨大な蜂! そして圧倒的な敵弾!
「お、もうラスボスじゃねーか」
圧倒的理不尽な極殺弾幕に挑むユキムラ機と共に、ミチシゲ機が画面にエントリー!
「すっ、凄い! こうもあっさりと」
「中々やるじゃーん」
「好きだって言っただろー?」
そしてラスボスの耐久力ゲージが遂に! 空っぽになり爆発四散! ハイタッチするユキムラとミチシゲ!
「でもまあ」
「コレ、前座だからな」
「あ、あ、当たり前にあの条件を満たしている……来る!」
すっかり実況ポジションになったレナムン。
『人類がより高みに到達する為、まずその肉体が不要なのです』
そして、降臨した真ボス。放たれるのは理解を拒む最終鬼畜弾幕。
「え、アレ当たってないのですか?」
「ふふふ、私にも見えはするがね。動けはしないさ」
何人かこっちの画面に食い付いて来ている。
「おっと」
ユキムラのギリギリのボンバー投下!
『当たらない物だな』
真ボスは当然コレを無効化! 一時の危機を乗り切るが状況は変わらず!
「むむむ、フグ指しが来るぞ」
「分かってるとも!」
おお、なんという弾幕か! 常人には強制終了イベントか何かに見えるだろう。しかし!
「まだ」
「まだだ」
二人のゲーマーはこれを回避! 回避し続け、レーザーを撃ち込み続ける!
「あっ」
『頑張っても、結局駄目だったわね』
ユキムラ機被弾! 爆発四散!
「1ミスかー」
「うぐっ!」
ミチシゲ機も被弾! 死! 画面に復帰するも再び被弾!
「追い込まれたぜ」
「ははっ、そこからだよねー」
「おうとも」
1フレームのミスも許さぬ極殺鬼畜弾幕。永遠とも思える減らない耐久力。しかし、ほんの僅かに減り続ける。そして!
『対象の完全沈黙を確認しました』
「「いえーい」」
遂に真ボス撃破!
「いやー、ノーミスで行けるかなと思ったけどねー」
「見たかよ、これがコンキスタドールの実力だ!」
「えっ?」
「えっ?」
「えっ?」
●会議は踊る、されど進まず
「まあ、とりあえず一人特定できたという事で」
部屋の隅にはグルグルに縛られて『私はコンキスタドールです』と書かれたプレートを付けられたミチシゲ。
「まだ居るからね、コンキスタドールは」
「そうですね、アレは例外としておきましょう。吊るすべき者を決める審議の再開を」
再び、騙し合いが、騙り合いが始まる。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
アルベルト・サーシェス
あわわ…。コンキスタドールはともかく、島民さん達が吊られるのは回避しないと…!
でも、どうすればセツナさんから票を反らせるのでしょうか…。
既に弱音を吐いててすみません…。
あ、そうだ!
この弱気なままセツナさんが黒だといった人にあとから弱弱しく僕もその人が黒だと言ってしまいましょう!
そうすればセツナさんが占い師?になりますし、後出しの僕にコンキスタドール疑惑が沸いてセツナさんへの票を減らせる筈ですし。
ただ、セツナさんから見ても僕も黒なのでセツナさんからの信頼を得られると嬉しいのですが…。
後は一緒にいるぐっさんや草野さんにアイコンタクトで連携を取れれば嬉しいのですが…、連携とれなかったらすみません…。
叢雲・凪
全員が集まっている審議の場で
「ユリカ… キミはボクに対して【吊る】のを宣言した段階で王手だよ」
「君たちは元々見知った関係… 私怨が理由になるのも十二分にあり得るだろう…」
「しかし キミとボクは昨日の段階で初対面だ。なのにボクが意見をしただけでキミはボクを吊ると即断した。それは何故なのかな?。ボクが異世界から来た侵略者とでも?」
「答えは簡単だ。君がセツナやボクを最も恐るべき脅威として認識しているからだ。実際のところいつ自分が猟兵に狩られるんじゃないかとビクビクしてるんじゃないのかい?」
「そして ボクの安い挑発にのって感情的になってしまった。キミはサンシタだよ」(決断的キツネサインを突きつけつつ
アリス・ラーヴァ
アドリブ・連携歓迎
方針:妹達の群れを呼び出し皆でコンキスタドールの5人が怪しいと口をそろえて主張する
島民の人達を騙して処刑させるなんて悪い人達なのー
アリスも皆に協力してセツナさんを助けるのよー
えーと、多数決で一番怪しい人を処刑するルールなのねー?
という事はー、大多数の票を獲得したらいいのよー
妹たち(成虫)を100人呼んで皆で主張しましょー!
ねーみんなー、あの5人が怪しいよねー。そー思うでしょー?
これでセツナさんは7票、この5人は20票ずつで逆転したのー
ついでに幼い妹達(幼虫)にもお手伝いして貰って、セツナさんに縋りついて「お姉ちゃん死なないでー」等と口々に叫んで同情を誘うのよー
ルルチェリア・グレイブキーパー
≪白銀≫
アドリブ歓迎!
たった一つの真実見抜く!(願望)
見た目は子供、頭脳も子供
死霊探偵ルルチェリアなのよ!
コンキスタドールなんて私が勘で当てて、
じゃなくて推理してみせるのよ!
信じて無いわね?じゃあ私が死の館で活躍した話をするわ!
と、おバカなフリをして(フリ!)
犯人じゃなさそうな雰囲気を出すわ
早速助手のシホと一緒に聞き込み
私はシホと島民達が話している様子を観察
嘘吐きは、人と目を合わさなかったり
手元が変に動いていたり
沢山汗をかいていたり
あとなんかこう≪第六感と野生の勘≫が刺激されたりするのよ!
ある程度証拠が出揃ったら追及!
あれあれ~?おかしいのよ~?
わかったわ、犯人はあなたなのよ!(たぶん)
シホ・エーデルワイス
≪白銀≫
アドリブ歓迎
死霊探偵ルルの助手
医者のシホとして振る舞う
誰が怪しいかを話し合っても平行線になるでしょうから
別の話題を提案
皆さん一人一人の人柄を詳しく聞く
例えば好きな物や嫌いな物
普段行っている仕事等
私は今まで助けた人達の事を<医術>知識を交えて話す
【覚聖】を使用し島民が話したいと思う様に<誘惑し
基本的にコミュ力と優しさ>で
共感し褒める等して楽しく話せる雰囲気を心がける
敵は最近生者の中に紛れ込んだのなら
細かな部分は話を逸らすか嘘をつく事になるはず
そこを<第六感と聞き耳で見切り情報収集
私の世界知識と戦闘知識>とも照合し
矛盾点に気付いたらルルに合図
敵全員の正体を立証できる時点で
ルル決め台詞です!
御宮司・幸村
「えっ…計算通り!」
っと、まだ潜伏してるベル君が何かチラチラ見てるねー
ふむふむ、被せて来たかー
でも、それだとベル君島民からもコンキスタドールからも吊られる可能性があるか…?
よろしい、助け船を出そう
「OK、カミングアウトだ。俺様は【共有者】で島民、もう1人はアルベルト」
(HMDを外してベル君にアイコンタクト)
これには先ず島民からのグレーを白にして選択肢を狭め、共有者COする事はコンキスタドールにとっては悪手
セツナからの疑いも弱まり、かつセツナのヘイトを減らそうとしたベル君を白確定にする事でセツナからの信用も得ようと言う魂胆だ
場をコントロール出来ればシメタもの
島民、セツナ、猟兵以外に投票誘導するぜ
●お客様困ります
時はやや遡り、猟兵達がゲートで出撃する前。
「待て待て待て、どういうつもりだ!?」
レイリスが呼び止めたのはアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)の大軍。
「ギチギチー?」(なーに??)
「島の元々の人口は10人だぞ? その人数で押しかけたらいくらなんでも不自然だ。いきなり人口を10倍にしようとするんじゃあない」
「ガチガチガチ!」(ええー? 駄目なの?)
「100人追加して票操作とかいくら何でもパワープレイ過ぎる。戦闘で必要になったら追加転送してあげるから今は5人位で我慢しなさい」
という訳でアリスちゃんの妹たちは4人(成虫2、幼虫2)に減らされました。仕方ないね。
(っていうか、アレは何? 巨大な……虫?)
「ガチガチガチ!」(再開するって)
「キチキチ」(はーい)
長女(?)が呼びかけると集まって来るアリス達。
(他の島民はどうしてアレを平然と受け入れているの!?)
猟兵はどんな姿をしていてもその世界の住人に違和感を与えない……のではあるが、ユーベルコードに覚醒した事によってセツナからはその効果が失われつつあるようだ。
(あんなの誰がどう見てもコンキスタドールじゃない!)
すいません、その娘(?)猟兵なんです。
「キチキチー」(大丈夫、私達はお姉ちゃんの味方だから)
(えっ、何? 直接脳内に)
「カッチンカッチン」(お姉ちゃん死なないでー)
幼い(らしい)妹達二人がセツナに擦り寄って来る。
(怖いんだけど!)
「セツナ君、子供達が可愛いのは分かるがそろそろ審議を再開するよ」
(可愛く見えてるの!?)
●登場! 死霊探偵ルルチェリア!
「では改めて、今夜の処刑者を決めようか」
ジョナサンが審議の再開を宣言した。26人の島民達が集う。
「改めて見ると……多いな」
(うん、前半に居なかった人増えてるからね……それが分かってるのは私だけなのか)
口に出すと黒要素に取られかねないので言わなかったが。もちろん猟兵にもコンキスタドールにも分かってはいるが同じくは言及せず。
「たった一つの真実見抜く! 見た目は子供、頭脳も子供、死霊探偵ルルチェリアなのよ! コンキスタドールなんて私が勘で当てて、じゃなくて推理してみせるのよ!」
ルルチェリア、ルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)がびしっと指を突き付けて決めポーズを取ると背後で子供幽霊がわーっと歓声を上げる様に囃し立てる。かわいいね!
「死霊探偵ルルの助手、医者のシホです。よろしく」
その隣で軽く会釈するシホ、シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)。
(あわわ……コンキスタドールはともかく、島民さん達が吊られるのは回避しないと……!)
ユキムラの隣では何かを決意した様子のアルベルト、アルベルト・サーシェス(泡夢・f12926)。
「キチキチー」(どうせ最後は全員吊るさなきゃいけないんだし、一気に決めちゃったら?)
「ガチガチー」(そうそう、一人ずつ吊るしてたら犠牲者が出るよ!)
「うむ、確かに……その考えには一考の余地がある」
「賛成だね。僕はもう誰がコンキスタドールか分かってるんだし」
「では、今夜の吊り対象者は3人、と言う事でよろしいのですね?」
ユリカが全員に問いかける様に目線を送る。誰も、それに反対する者は居ない。夜が来ればコンキスタドールに襲われるのは自分かもしれないのだ。その前に、と言う考えは誰もが持っていた。
「ちょっと、スルーしないでよ!」
決めポーズまでしておきながら割と平然と流されたルルチェリアが赤面しながら抗議する。かわいいね!
「ふーん? それじゃあ名探偵さんは誰がコンキスタドールなのか分かってるって訳だ」
「当然よ」
「その、根拠は?」
「これから用意するわ!」
「はっ、大した探偵さんだね。言っとくけど、ただ誰かを言うだけなんて無意味だからね?」
「信じて無いわね? じゃあ私が死の館で活躍した話をするわ!」
コレットとアキラがルルチェリアに絡むと、ルルチェリアは自分が活躍したお気に入りの話を始めようとしたが、ルシカの『そんな話をしていていいの』と非難するような眼差しを受けて大人しくなるルルチェリア。
「いえ、少し皆さんの話を伺ってみるのは悪くないと思いますよ。誰が怪しいかを話し合っても平行線になるでしょうから」
「流石は私の助手ね!」
シホから差し出された助け船に飛び乗るルルチェリア。
「今はそんな話をしている時間は無い、と言う事はお分かりですね?」
ユリカはそこに鋭い一言を差し込む、しかし。
「いいや、ボクは賛成するよ。少なくともこの中の半分は島民ですら無いんだ。何かおかしな事を言うかもしれないからね」
「私も、賛成」
「皆さんのお話、もっと聞きたいです」
コレットがシホの提案を後押しすると、ジーナとサオトメが追従する。
「ふーん? 論理的じゃない話で時間を無駄にするのは好きじゃないけど、確かに変な食い違いは出るかもね。僕は学者だ、理論的じゃない意見は聞けないね」
「まあ、そこまで言うならこれも一興。私は巫女を務めています。既に誰かが言いましたが」
次々と、自分の仕事、好きな事、好きな場所、得意な事……それぞれが色々な事を口にする。話に齟齬は無い。猟兵達も話を合わせる。この話題を出す事は事前に聞いていたのでこちらも齟齬は無し。
「ふーん……そうなんだ」
「……そうね、そうだったわね」
違和感を見せたのはコレットとジーナの二人。だが、彼女たちの話に齟齬があったのではなく……これは。
「あれあれ~? おかしいのよ~?」
シホのアイコンタクトを受け、ルルチェリアが仕掛ける。
「記録によるとこの島の漁師は二人よね? でも、三人漁師だと名乗り出たわ」
「その事か。私は趣味で釣りをしているだけだよ、漁師ではない。鯛が釣れたのは驚いたがね」
「いいえ、問題はそこじゃないんです。この島で釣りをすると証言したのは三人」
「でも、巫女のユリカは供物の魚の話はしたわね」
「ええ、それが何か?」
「ユリカは確かに証言したわ。毎年恒例のカツオを漁師から貰って、その帰りに鯛が釣れたから貰ったと」
「つまり、二人が漁師で釣り人は一人。何の問題も無いでしょう?」
「いえ、問題です。何故なら貴女は」
「『漁師の方から鯛を頂きました』と、言っているのよ!」
ルルチェリアがびしっと、指を力強く突きつける!
「あら……それは覚え違いでしたわね。鯛を貰ったのはジョナサンからです」
「その通りだよ。私は漁師では無いがね」
「ジョナサンは村長だものね。それを、巫女のユリカが把握していない。そんな訳は無いわよね!」
「付け加えるよ、ジョナサンはそもそも鯛なんて釣ってない」
コレットからの援護射撃だ!
「どうしてそんな嘘を付いたのか分からなかったけどね」
「そう! 嘘吐きは二人よ!」
「はいはーい、エスクちゃん良く分からないんですけどー……それって重要?」
ルシカもそれに同調して頷く。雑談をしている場合ではないと。
「いえ、重要な話よ」
そこで口を開いたのは、セツナ!
「今はっきりした。コンキスタドールはユリカ、エスク、ルシカの三人」
場がざわざわと騒ぎ出す。
「この三人を吊るすべき」
「つまらない揚げ足取りで……吊るされるのはセツナ貴女です」
「それは違うな、やはり吊るされるべきはユリカ、君だ」
猟兵達が、一斉に動き出す!
●異議あり!
「キチキチー!」(そうだよ、ユリカとエスクとルシカの三人を吊るせばいいんだよ!)
「僕は、占い師です! だから宣言します、その三人がコンキスタドールで間違いありません!」
「待って、占い師は私よ。アルベルト、貴方も敵なの?」
「はいはーい、占い師CO確認ねー。もう他には居ないかなー?」
周囲をぐるっと見回し確認を取るユキムラ。
「占い師、コンキスタドールを見定める能力を持つ者……それが一人だけと言うのは知っているね?」
ジョナサンがセツナとアルベルトを厳しく見つめる。
「君達のどちらかがコンキスタドールで間違いないという事さ」
「異議あり、そうと決まった訳じゃないよ。だろう?」
そこに異議を投げたのはアキラ! ユキムラの狙いを読み取っていたのだ!
「その通り」
ユキムラはHMDを外して首に掛ける!
「OK、カミングアウトだ俺様は共有者。昨日は二人でゲームをしていたからね。間違いなくコンキスタドールじゃないと証言できる。相方はアルベルト」
「そう、です。僕も……占い師じゃないです。すいません」
「つまり、真占いはセツナだとはっきりした訳だね」
「茶番はもう宜しいでしょうか」
ユリカが切り返す!
「占い師は巫女の私です。コンキスタドールはセツナ、ユキムラ、アルベルトと言う事でしょう」
「はっ、今更後出しCOだって? さっき確認しただろう、そんなの誰が信じるかよ!」
「そうだ、ユリカ。キミはボクに対しても吊るすと宣言したね」
ナギがツカツカと決断的にユリカに歩み寄る!
「君たちは元々見知った関係……私怨が理由になるのも十二分にあり得るだろう……しかし、キミとボクは昨日の段階で初対面だ。なのにボクが意見をしただけでキミはボクを吊ると即断した。それは何故なのかな?。ボクが異世界から来た侵略者とでも?」
「私が占い師だからです。ナギお前もやはり吊るされるべき」
「まさか、私もコンキスタドールだとでも? ミチシゲが残ってれば主張できたのにね」
「えっ……計算通り!」
「いえ、貴女は狂人。コンキスタドールに味方する者です」
「違うね、答えは簡単だ。君がセツナやボクを最も恐るべき脅威として認識しているからだ。実際のところいつ自分が猟兵に狩られるんじゃないかとビクビクしてるんじゃないのかい?」
ナギはユリカとタタミ一枚分の距離!
「そして、ボクの安い挑発にのって感情的になってしまった。キミはサンシタだよ」
親指と中指と薬指をくっつけて前に押し出す、キツネサイン! 敵対と威嚇を意味する奥ゆかしい攻撃的サインだ。
「馬鹿にして……投票です! ジョナサン、投票を!」
「いや、その必要は無さそうだね」
気付けば、島民達は既にユリカ、エスク、ルシカから距離を取っている。その間に島民を守る様に立つ猟兵!
「ジョナサン! 裏切るの!?」
「ああ、ただの元海賊の私にはもうどうにもできない状況だよ、ご主人様」
「ジョナサン、君は」
「私はもう、逃げも隠れもしないさ……後はどうにかしてくれるんだろう? 猟兵諸君」
「ガチッ!」(カイシャク!)
「アバー! サヨナラ!」
アリスが縄から抜け出そうとしたミチシゲの首をケジメ! ミチシゲ爆発四散!
「ガチガチガチ!」(次はどっち?)
攻撃的に顎を鳴らして威嚇するアリス!
ナギは、両手を合わせてお辞儀をした!
「どうも、ジンライ・フォックスです。遊びは終わりだ、ユリカさん。それともその姿のままカイシャクされたいか」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ゾンビアリスと愉快なゾンビ達』
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POW : あなたが欲しいの♡
装備中のアイテム「【吸血&吸精能力の寄生触手(ワーム型)】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
SPD : みんなであそぼうよ♡
召喚したレベル×1体の【陽気に歌って踊る愉快なゾンビ】に【吸血牙と吸精角と寄生触手(ワーム型)】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ : わたしのおうちに招待するわ♡
【玩具と寄生触手(ワーム型)】で武装した【陽気に歌って踊る愉快なゾンビ】の幽霊をレベル×5体乗せた【如何にもな雰囲気の屋敷orお城】を召喚する。
イラスト:しらゆき
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「ドーモ、ジンライ・フォックス=サン。ゾンビアリス・ユリカです」
ユリカの身体が急速に血の気を失い、その正体を現す!
「折角素晴らしいカラダになれるチャンスでしたのに。お馬鹿な猟兵のせいで台無しですわね」
「あーあ、エスクちゃんも頑張って大人しくしてなのになぁ」
エスク、ルシカもゾンビ化! ルシカは関節があり得ない方向に曲がり悪魔的な嘲笑!
「ま、しっかり時間は稼いだよね」
「おいおいおい、何か外から凄い数の足音が聞こえるんだけど!」
「こっちだ! 机をバリケードにするんだ!」
残った島民達は迅速に即席のバリケードを作り逃れる! 建物の外には迫り来る無数のゾンビの群れ!
「コンキスタドールは5人の筈じゃ……」
「そんな物、私がばら蒔いたただの設定ですもの」
ユリカが哄笑する!
「遊びは終わりだというのなら、貪り尽してあげますわぁ!」
叢雲・凪
「化けの皮が剥がれたか… ゾンビーとして蘇って早速で悪いけど今すぐオブツダン送り返してやる」(腕組みしつつ)
ユリカは雑兵を操るコマンダータイプ。このタイプは頭を潰せばすぐに瓦解する。狙うはユリカだけ 最速でユリカとの勝負を決める。敵は物量による人海戦術 ボクの速度に追い付けるとは思えない。ならば高速で旋回しユリカを叩く。
「90秒で決める…」(黒雷で生成されたマフラーを解き夜天九尾を発動 尻尾1本につき10秒 最大90秒間活動できる)
『出てこい… 眠れる九尾… 黒神の化身!! 夜天九尾!!』
増強された【ダッシュ】+【リミッター解除】+【残像】+【ジャンプ】+【属性攻撃】を用いてユリカの首を狙う!
アリス・ラーヴァ
アドリブ・連携歓迎
キャー(歓声)、無数のゾンビの群れがやってきたのー
今日のご飯はステーキよー
妹たちを沢山呼び出して周囲に即席の巣を造って敵を待ち受けるのよー
島民は巣の奥の安全な所に保護しておきましょー
ゾンビや寄生触手は得意の【集団戦術】で連携して【アリスの糸】で【捕縛】して動きを止めてからゆっくり【捕食】するのー
さーみんなー、ホームグラウンドの【地形を利用】して戦うのよー
沢山あるから、お腹一杯食べましょー
平凡な普通のアリスだけどゾンビアリスさんには負けないんだからー
ゾンビアリスさんに【ダッシュ】で肉薄、鋏角で【串刺し】にして【マヒ毒】で動きを封じて前肢で切り裂くのよー
サフィリア・ラズワルド
WIZを選択
自分の利益のためだけに人を騙して全く悪いと思ってない(大体のオブリビオンがそうだけど)この子達が攻撃しない要素皆無じゃないですか。
【竜の怨念】を召喚、怨霊達に攻撃を任せて私はペンダントを竜騎士の槍に変えて島民達を守ります。
話し合いの場ではあまり役にたてなかったから代わりに全力で皆さんを守りますよ!
『あれこれ考えるのも楽しいですけど体を動かす方が得意ですから!』
にしても、素晴らしい体っていうけど女の子なら体臭とか気にならないのかな、私は気になります、なので近寄らないでください臭いが移りそうで嫌です。
アドリブ協力歓迎です。
御宮司・幸村
千秋ちゃんとベル君と連携
多分、恐らく、きっと2人がなんやかんや敵の眼を引きつけてくれる手筈
2人には細かい事言わなくても通じるんで、一言Good luck(グッ)っと声をかけて行動開始
前に出るだけが戦いじゃない、見せてあげよう…サモナーの戦い方って奴を
2人に敵が気をとられている隙におじさんはこそこそ気配を消して【地形の利用】し敵の前から姿を消す
UC有効範囲ギリギリまで離れて潜伏するよー
ここまで来たら準備は完了、UC発動!
細工は流々仕上げを御覧じろってねー、ぽちっとな
おまけに【先制攻撃、範囲攻撃、一斉発射、援護射撃、だまし討ち、気絶攻撃、2回攻撃】辺りを乗せて
2人の援護兼ねつつ多くの殲滅を狙うよー
シホ・エーデルワイス
≪白銀≫
そうです
犯人が分かっても
他の人にも分かる様に説明する必要があります
堂々と推理を披露したルルは立派です
それは調子にのり過ぎ
ルル!
時間稼ぎをお願い
急ぎ<コミュ力、優しさ、手をつなぐ>で島民を【救園】に避難
念の為戦闘終了後も<第六感>で5人目の敵を警戒
乱戦になれば全員を守れるかは怪しいでしょう
この中の部屋で待っていて下さい
避難完了後
ルルの海賊船の死角に居る敵を<範囲攻撃の散弾で援護射撃
又は
貫通誘導弾で屋敷や城の壁と柱を鎧無視攻撃>し中の敵ごと埋葬
疑心暗鬼を煽って一人ずつ殺させていく…
普段オブリビオンの悪行は性質上
仕方ないと受け止めているが
立ち回りが下手な人を生贄にするやり口に
内心怒りを感じる
ルルチェリア・グレイブキーパー
≪白銀≫
アドリブ歓迎!
私は推理だけじゃないわよ!
死霊を召喚出来る探偵、それが死霊探偵なのよ!
探偵要素が薄い?殆ど助手任せの推理?
……ソンナコトナイノヨ
ほら!シホも言ってるじゃない!
やっぱり私は天才美少女名探偵なんだわ!
任せなさいっ!
何なら先に倒しちゃうわよ!
UC【お子様幽霊たちの海賊団】で空飛ぶ海賊船を召喚
敵の召喚した屋敷orお城に攻撃を仕掛けるわ
派手に砲撃してこちらに注目を集めて、
シホが島民達を保護する為の時間稼ぎをするのよ!
談合で島民達を一人ずつ殺していくなんて卑怯よ!
そんなの私とシホが絶対許さないんだから!
グリモア猟兵さんが5人と言えば敵は5人
あと1人、きっと何処かに居る筈……
ボゴ・ソート
口調は適当でいいです。実際、適当ですからね!
【超音波】で周囲の詳細なマップを作ります。
マップは幸村さんのHMDに投影される演出でお願いします。
それと〈目立たない〉ようにひっそりと幸村さんを狙撃ポイントまで案内します。
幸村さんを含む他の挑戦者がいい仕事をしたら親指を立てて今の良かったよとアピールすることを忘れません。
アルベルト・サーシェス
ぐっさんに頼まれたなら、頑張るしかありません!
囮の草野さんも一緒ですし、ボゴさん達も頑張っていますし、僕も陽動を頑張ってみます!
失敗したらすみません…!
【怪力】を含めて『飛魚の如く』で尾びれを地面に叩き付け注意を反らし、尚且つ当たると危険だという印象を植え付けてこちらに気を引き付けて回避行動を取らせましょう。
草野さんとうまく息を合わせればこれが陽動だとは気が付きにくいと思います。
僕も攻撃するフリのつもりで攻撃するつもりはありませんので集中して避けないと多分ちょっと痛いかもしれません!
触手攻撃ってイソギンチャクみたいにくすぐったいのでしょうか…?
そうだったらいいのに…
草野・千秋
幸村さん、アルベルトさんと連携
「細かい事言わなくても通じるんで」「Good luck」
ってなんですかー幸村さん!?
えちちな触手は確かに慣れっこ……なんかちょっとかなりヒーローっぽくないセリフですね
『戦闘知識』で戦場を見渡し『勇気』で行動
ヒーローとして名乗りをあげることで『挑発』して敵の囮になる
『誘惑』は無意識に出ている
自分の戦闘力を上げるのも兼ねて、『歌唱』UC【Vivere est militare!】で歌って注意を惹きつけようと
『2回攻撃、スナイパー』で弾丸をばらまいて時間稼ぎができないかどうか!
寄生触手?そんなの『部位破壊』で狙って撃ってとっちめてやりますよ!
接近戦になれば『怪力』で攻撃
●疾風迅雷の如く
「化けの皮が剥がれたか……ゾンビーとして蘇って早速で悪いけど今すぐオブツダン送り返してやる」
腕を組んで決断的処刑宣言する叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)
「あはははは! やってみなさい?」
「90秒で決める。出てこい、眠れる九尾……黒神の化身!! 夜天九尾!!」
黒雷のマフラーを解き放ち、生じたのはまた黒雷の九尾! 漆黒の稲妻その物と化したジンライ・フォックスはユリカの首に断頭チョップ!
「サヨナラ!」
ユリカの首が飛び爆発四散!
「……え?」
あまりにもあっけない幕引きにユリカを首魁と見ていたジンライ・フォックスは面食らう。
「「「あっはははは!」」」
それを取り囲んで嘲笑するユリカの声!
「私を一人殺して終わりだなんて、考えが甘すぎるんじゃぁないかしら?」
全方位から迫る吸血触手!
「成程、お前も群体か」
しかしその動きは黒雷を捕えるにはあまりに緩慢! 触手と触手の間を抜け、一本の触手を掴んで引き寄せると心臓摘出パンチ!
「アバー!」
「こいつ!」
止まらない、止められない。胴体ギロチンキック、貫通スピアキック、脳髄ぶっこぬきアイアンクロー! ただの一撃でユリカ達を解体する!
「全員殺せば何の問題も無い」
おお、何たる稲妻の如き連鎖処刑殺戮カラテか!
「待て、ジンライ・フォックス=サン! 私は」
「これ以上貴様の戯言に付き合う必要無し」
最後の一体を暗黒カラテ技サマーソルトキックで両断! ユリカ全滅!
「何だ、30秒も残ってしまった」
しかし、依然としてゾンビは増える。ユリカを殺せば終わりと言う見立ては残念ながら外れだったようだ。
「まあ……いいか」
ジンライ・フォックスは外へと飛び出し、群がるゾンビを次々と処刑していく。
●アリスちゃんは可愛いですね
ゾンビは集会場の外から押し寄せてきている。集会場の中は他に任せ、アリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)の大軍は外のゾンビを迎撃に出る。
「ギチチギチギチギチ」(ここをキャンプ地とするのー)
こうなってしまえば遠慮は要らない。人数制限で阻まれた妹達も転送され、集会場自体を即席のアリスの巣に作り替える。
「カチカチカチ!」(キャー、無数のゾンビの群れがやってきたのー! 今日のご飯はステーキよー)
アリス達は糸を張り巡らせて更に巣を拡張していく。そして、巣に入り込んだゾンビは次々と糸に絡め捕られ、鋏角で串刺しにされ、マヒ毒を注入されて動けなくなり……おお、なんという恐ろしい光景か! これ以上は描写する事が出来ない! 所で腐った肉を食べても平気なのだろうか。まあ、平気なんだろうな。
「ガチガチガチ、ギィィィ~」(みんな~、お料理の時間よ~)
「ギイィィィ! ギチギチギチ!」(ガブっとしちゃえ~)
「ギチギチギチ」(つぶれちゃえ~)
後退するような思考の無いゾンビたちはただただ彼女の巣に入り込んでは解体されて食される。可愛いですね。
●護る蒼竜
集会場の中もアリスの巣の圏内ではあるが、入り込んだゾンビは少ないので別な猟兵が請け負っている。
「自分の利益のためだけに人を騙して全く悪いと思ってない……まあ、大体のオブリビオンがそうだけど……この子達が攻撃しない要素皆無じゃないですか」
サフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)彼女と共に戦うのは同じ様に竜の翼、尾、鱗を備えた怨霊達。しかし、完全体である彼女とは違ってどこかしらが欠けていたり、異形化してしまっている。それでも彼女と思いは同じ。
竜の腕で切り裂き、竜の尾で打ちのめす。片翼の竜の翼で飛び蹴りを放ち、竜のブレスがゾンビを薙ぎ払う。
「あれこれ考えるのも楽しいですけど、体を動かす方が得意ですから!」
サフィリア自身も竜騎士の槍を手に、ゾンビを貫き、蹴り飛ばして壁に打ち据えると横凪ぎに払って別なゾンビを切り裂く。
「むー、エスクちゃんと一緒になろうよー」
彼女が戦っているのはエスク、と名乗っていたコンキスタドール。やはりエスクと同じ姿をしたゾンビがサフィリアを取り囲んで押し潰そうとする。
「素晴らしい体っていうけど女の子なら体臭とか気にならないのかな。私は気になります、なので近寄らないでください臭いが移りそうで嫌です」
近付こうとするゾンビを竜の咆哮で足止めして槍で貫くのはそういう理由もあるらしい。
「嘘、エスクちゃん臭い!?」
「ええ、かなり」
「ショックだよぉ……」
その頭を槍の穂先が貫き、エスクだったものは全滅した。
●ロイヤル・ルルチェリア号発進!
ルシカは一早く集会場を飛び出すと、異形のゾンビキャッスルを構築していた。この無数のゾンビ達はまるでそこで製造されているかのように湧いて来る。
「私は推理だけじゃないわよ! 死霊を召喚出来る探偵、それが死霊探偵なのよ!」
「探偵って言うか、ハッタリ弁護士みたいなやり口でしたけど」
「犯人が分かっても、他の人にも分かる様に説明する必要があります。堂々と推理を披露したルルは立派です」
「ほら!シホも言ってるじゃない! やっぱり私は天才美少女名探偵なんだわ!」
「それは調子にのり過ぎ」
そんなやり取りをしているシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)とルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)かわいいね!
「これが、コンキスタドール!?」
「ヤバい、ヤバいよ!」
「こんなバリケードじゃ持たないぞ」
少し時を遡り、ジンライ・フォックスとサフィリアが集会所内のゾンビを蹴散らし、アリスが巣を形成している間。
「我々に出来る事は最早あるまい。ここでじっと嵐が過ぎるのを待てばいいさ」
「いえ、乱戦になると危険なのでこのペンダントに触れて、中にある食べ物でも食べて待っていて下さい」
バリケードの内側に入ったシホがパッシフローラのロザリオを差し出す。
「この中ってどういう事?」
「成程ね、持ち運びできるシェルターって訳だ。それじゃお先に、荒事は苦手でね」
「私が呼ぶまで決して外に出てはいけませんよ」
「言われるまでもないさ」
アキラがロザリオの中に消えていくと、島民達も次々と入って行く。
「避難は終わった?」
「ええ、もう大丈夫です」
「じゃあ、もう集会場の中に居る理由は無いわね」
中の敵を掃討し終えた猟兵達は改めて異形のゾンビキャッスルを睥睨する。
「疑心暗鬼を煽って一人ずつ殺させていく……」
「そんなの私とシホが絶対許さないんだから!」
そのやり口にシホは静かな怒りを燃やし、ルルチェリアは明らかな怒りを燃やしていた。
「この島から外に出る事は無いと思うけど、島の中に残られても困りますからね」
「カチカチカチ!」(それはアリスに任せてー。一人も逃さず食べちゃうからー)
「ボクとサフィリアさんもそちらを担当します」
「任せて下さい。一体も逃がしませんから」
「じゃあ、このゾンビの大軍を抜けて城に辿り着く手段だけど」
「任せなさいっ! 何なら先に倒しちゃうわよ! 来なさい!」
ルルチェリアが天を指差すと、空飛ぶ海賊船が現れる! 海賊船から降ろされたロープに掴まり、猟兵達は海賊船に乗り込む。
「ロイヤル・ルルチェリア号発進よ! キリキリ働きなさい!」
甲板ではおもちゃの様なラッパ銃を手にした子供の霊がわいわいはしゃいでいる。かわいいね!
どかーんと、やはりどこかおもちゃめいたカルバリン砲が火を噴くと大爆発が起きてゾンビが吹っ飛ぶ! 威力はおもちゃではない! 海賊船に触手を伸ばし、甲板に上がろうとするゾンビ達をブランダーバス、所謂ラッパ銃でヘッドショット殺する子供海賊! 城に向って進む海賊船の船底に取り付き、食い破らんとするゾンビの頭をシホの二挺拳銃、ピア&トリップが十字の砲火を上げて貫く。ヘッドショットが有効だ!
「それじゃ、選手入城と参りますか。作戦は?」
「Good luck」
「えっ、それだけ?」
「細かい事言わなくても通じるんで」
「ってなんですかー幸村さん!?」
「ぐっさんに頼まれたなら、頑張るしかありません! 囮の草野さんも一緒ですし、ボゴさん達も頑張っていますし、僕も陽動を頑張ってみます! 失敗したらすみません…!」
「んじゃ、行ってくるよー」
海賊船の銛が城に突き刺さり、太いワイヤーの上を駆けて三人の猟兵が城へとエントリーした!
●ゾンビキャッスルヴァニア
「断罪戦士ダムナーティオー、参上!」
堂々と名乗りあげてエントリーした草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)
「こっちに来たら、こうですよ……!」
尾を地面に叩きつけ牽制するアルベルト・サーシェス(泡夢・f12926)
しかしそれで怯むゾンビではない。無数の触手が伸ばされる!
「生きて、抗い、戦うんだ、沈黙したままでは空に羽ばたく自由は得られない」
自らも鼓舞するように『Vivere est militare!』を歌い上げ、ordinis tabesの銃弾で触手を撃ち抜く!
「触手攻撃ってイソギンチャクみたいにくすぐったいのでしょうか…?」
「試してみますか?」
「遠慮しておきます……」
半身が魚のアルベルトは地上が苦手と自覚しているが、蛇のように這う移動は中々捨てた物では無い。時として壁すらも昇りながらゾンビを避けて移動し、ダムナーティオーが迫るゾンビをヘッドショット殺! 城内のゾンビは手足を奇妙に折り曲げて奇怪な動きで迫って来るがヘッドショットが有効だ!
しかし、圧倒的な物量に徐々に追い詰められていく二人! ダムナーティオーは自慢の怪力で手に絡み付いた触手を引き千切りヘッドショット殺したが、別なゾンビに絡み付かれてしまった!
「えちちな触手は確かに慣れっこ……なんかちょっとかなりヒーローっぽくないセリフですね」
「痛い、痛いです! くすぐったいというか痛いです!」
逃げ回っていたアルベルトも遂に捕えられてしまった!
『おまたせー。じゃあ座標送るから』
『おっけー、確認だよ。前に出るだけが戦いじゃない、見せてあげよう…サモナーの戦い方って奴を』
天高くから放たれた一筋の光が、城を貫いた。
●多分これが一番早いと思います
「メトロイドヴァニアならマップ埋めは基本だよね」
そう、城にエントリーした猟兵は三人居た。ボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)は二人が注意を引きつけている間に城をくまなく超音波捜査し、詳細なマップを海賊船に残っている御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)に送っていたのだ。
「出る敵が一種類だけどか、メトロイドヴァニアの風上にも置けないけどね」
謎めいた高速移動! 上に落ちる変態! ……だったかどうかはともかく、交戦を避け続けて城内のマップを全て埋め終えたボゴは、明らかに不自然な空間を見つけた。そこは、城の中心部であり、核となる存在がそこに居る事は明らかだ。後はそこに乗り込み、ルシカを討ち取ればこの城は崩落する……のではあるが。
『超小型端末の通信網より衛星へ送信完了、各システムに問題なし。稼働と同時にエネルギー装填を開始。照準諸々微調整良し、発射!』
相手の居場所が分かっているなら乗り込む必要などないよね。長々高々度衛星レーザーによる精密射撃がその部屋を綺麗に撃ち抜いた。城が崩落を始める!
「やってくれましたか」
ダムナーティオーとアルベルトを拘束していたゾンビもまた自壊し始めた。
「崩れますよ……!」
「ええ、脱出しましょう」
●長く苦しい戦いだった
太陽が上がり、夜が明ける。いい具合の高台に立った9人(?)の猟兵は崩落する城とゾンビの大軍を見ていた。
「これで終わりでしょうか」
「島に出現したゾンビは全て崩落していたよ。やはり、あの三人が核だったんだ」
「これで、この島にも平穏が戻るのね」
何か、終わった感じの雰囲気を出している猟兵達だが、二人はその違和感に気付いていた。
「グリモア猟兵さんが5人と言えば敵は5人。あと1人、きっと何処かに居る筈……」
「ええ、5人目の敵がどこかに居る筈なんです」
大成功
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第3章 ボス戦
『狡猾なるベルガン』
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POW : ブラインドベット
【カードシャッフル】を披露した指定の全対象に【賭けで決着をつけるべきという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
SPD : ノットフォールド
【博徒としての歴戦の勝負勘で】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : ゲームスタート
【メガリス『ドットダイス』】を降らせる事で、戦場全体が【賭博場】と同じ環境に変化する。[賭博場]に適応した者の行動成功率が上昇する。
イラスト:山本 流
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠エルディー・ポラリス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●狂人ジョナサン
「おーい! 少し、いいかね?」
ロザリオから声が聞えて来た。ジョナサンだ。
「話があるんだ。君達が懸念している、5人目についてだ」
ジョナサンだけがロザリオの外に出ると、猟兵達に向かって話し始める。
「まず言っておくが、私が5人目ではない。私は……所謂、狂人的な立ち位置ではあったが……脅されててね。すまない。仕方が無かったんだ」
「ジョナサンさんが、5人目ではない証拠は?」
「無い。君達が私を5人目だと思うなら殺してくれて構わんが、その前に5人目の情報を聞いてくれるかね」
猟兵達は顔を見合わせる。異論はなさそうだ。
「助かるよ。実は、私も5人目が誰でどこに居るのかは知らない。そう、それが問題なのだよ。島民に偽装した4人はその正体を知らされた私ですら疑問を抱く程に島の一員として溶け込んでいた。しかし、この15人目の島民は違う。誰も、知らないんだ。何一つね」
「私もいいかな」
この声はセツナだ。セツナもロザリオから外に出てくると、不安げに周囲を見渡す。
「うん……間違いない。あと一人がどこかに居る。でも、それがどこに居て誰なのか分からない……おかしいんだ、居る筈の人が居ない」
「そうだ、我々は何か……大切な人を見落としている、そんな気がするのだよ」
●5人目の正体は
居所も正体も分からない敵。このまま戦う事になれば一方的な先制攻撃を受ける事態になりかねない。だが、5人目の正体さえ分かれば逆に追い詰める事が出来る。
猟兵諸君に問う。5人目とは何者か。必要な情報は出揃っている。誰か一人でもその答えを言い当てれば奴は姿を現すだろう。
御宮司・幸村
ミネア、かなー?
最初に一言喋った以来ずっと言葉を発してないしー
あとは感と言うか当てずっぽうー
アレだよね、ミネアって名前がミステリアスーふふーふ(ドヤァ)
まぁ、とりあえずUC発動
かーらーの、5分毎に発動するよー
これなら5分後の未来から来た70人のおじさんが様々な角度からアドバイスしてくれるから
奇襲はおろかギャンブルの結果も解っちゃうんだよねー
恐ろしい…自分の能力(チカラ)が…
てな訳でこの能力を皆に共有しないのは最早ギルティ
自分が敵の攻撃が避けるのは勿論
仲間の猟兵にも被弾点や仲間が負傷した予知を事前にアドバイスしちゃうよー
おじさんはWIZで賭場場にされても、未来を知ってるから影響ナッシングだねー
アリス・ラーヴァ
アドリブ・連携歓迎
うーん…アリス難しい事はわかんなーい!
その辺に散らばっているゾンビの残骸に混じっているのかなー?
とりあえず幼い妹たち(幼虫)を沢山呼んで、片っ端からゾンビの残骸に寄生してみましょー!
『狡猾なるベルガン』が出現したら残骸を操って敵の攻撃から皆を【かばって】先制攻撃に備えるのよー
攻撃をしのいだらそのまま敵に組み付いて体内から【ジャンプ】で飛び掛って【だまし討ち】するのー
アリス(成虫)は、皆が相談している間に【目立たない】よーに【トンネル堀り】の要領で地面に潜っておきましょー
地面の中で【聞き耳】をたてて機会をうかがって、【地形を利用】して足元まで移動したら前肢で【串刺し】にするのー
叢雲・凪
ふむ… ボクが気になるのはユリカの言いかけた【ジンライ・フォックス=サン! 私は】と言う単語。まずったな… 殺すと決めたら即決する悪い癖が出てしまった。あの時言うとすれば自身の役職を言おうとした可能性が高いか…。死人に口なしとはまさにこの事か…
ユリカが狂人でそれを自白しようとしたがボクがオタッシャさせてしまってジョナサンがそれを見て狂人を名乗っているか… ジョナサンが【殺してくれて構わん】と言っているあたり、彼は狩人で『道連れ』を目的にしている可能性がある。ならば 下手にジョナサンに手を出すのはまずい。猟兵仲間にその事を伝えよう。
とりあえず戦闘態勢はとっておこう 疾雷で避けれるようにしないと。
ボゴ・ソート
※口調を含む言動は書きやすいように変えてください。
●推理
この手のゲームには進行役、一般的にゲームマスター(GM)と呼ばれる人物が不可欠なんだ。
予知の内容で合計15票が投票されているから島民として参加している中にいるのかとも思ったが、その場合は目撃証言がないのが不自然なので、俺の予想はこう、「5人目のコンキスタドールはGM」だ。
推理をバシッと披露するが、外れたときは正解者(いれば)に対して「名探偵あらわるだな」と賛辞を送るぞ。
●攻撃
【シーブズ・ギャンビット】でダガーを〈投擲〉するぞ。盗賊の勘と博徒の勘、どちらが上か勝負だ。トドメを刺す役よりは味方を補助する役をもらえると嬉しいな。
草野・千秋
実は推理は当てずっぽう
じ、実は人狼的な腹の探り合いゲーム苦手で!
脳筋ゆえに、はい
5人目のうちの4人目ですかね!?
最悪僕の推理が外れたとしても
幸村さんのユーベルコードでなんとか……!
(ダメヒーロー)
『勇気』をもって行動する
UC【Judgement you only】で防御力アップ
幸村さんにはお世話になってますからね
『かばう』で幸村さんをはじめとした仲間さんを守りますよ
戦場を『戦闘知識、第六感、視力』で見渡し敵攻撃に警戒
攻撃は『盾受け、激痛耐性』で耐える
攻勢に出るなら『怪力』『2回攻撃』
●5人目の正体は
「ふむ… ボクが気になるのはユリカの言いかけた『ジンライ・フォックス=サン! 私は』と言う単語。まずったな… 殺すと決めたら即決する悪い癖が出てしまった。あの時言うとすれば自身の役職を言おうとした可能性が高いか…。死人に口なしとはまさにこの事か…」
「過ぎた事を悔やんでも仕方がないですよ」
後悔を口にした叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)を草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)が慰める。
「ダムナーティオーさんは5人目の正体がわかったんですか?」
「じ、実は人狼的な腹の探り合いゲーム苦手で! 5人目のうちの4人目ですかね!?」
「いや、それって結局誰の事だよ」
的を射ない推理にボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)がツッコミを入れる。
「ミネア、かなー? 最初に一言喋った以来ずっと言葉を発してないしー、あとは感と言うか当てずっぽうー、アレだよね、ミネアって名前がミステリアスーふふーふ」
御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)が適当な推理を披露するが、
『申し訳ありません。私、足手まといになってしまいましたね……』
ロザリオの中から本当に申し訳なさそうに謝罪するミネア自身に否定される事となる。
「ミネアではないよ。私も14人ははっきりと覚えているんだ」
「そうだ、既に名前が出ている人物では無いんだ」
「うーん……誰なのかしら?」
考え込むルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)
「コレを当てれば天才美少女名探偵を名乗っても許されるかもね」
シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)はその隣で一緒に考え込んでいる。
誰もが何かを口にしようとして言葉にできない。そんな時間がただ過ぎようとした、その時である。
「シホ! 二人をロザリオの中に!」
何かに気付いたサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)がシホにそう叫んだ。シホは言葉を返す事無くジョナサンとセツナをロザリオの中に避難させる。次の瞬間! その場には投げナイフの如く突き刺さるトランプカード!
「裏切り者位始末しておこうと思ったのだが」
●狡猾なるベルガン
何処からともなく聞こえる言葉。猟兵達は『狡猾なるベルガン』の姿を思い浮かべる。しかし、今この場には猟兵しかいない!
「まあいいさ、君達を排除して場を仕切り直すとしよう。ユリカを破ったのは見事だよ。ミチシゲ君はサービスみたいなものだったがね」
風と共にトランプの嵐が吹き荒れ、猟兵達を取り囲む!
「やっぱりジョナサン怪しくね!? ほら、ベルガンっぽいし?」
「多分違う、彼は狩人で『道連れ』を目的にしている可能性がある。ならば 下手にジョナサンに手を出すのはまずい。ユリカが狂人でそれを自白しようとしたがボクがオタッシャさせてしまってジョナサンがそれを見て狂人を名乗っているか…」
「道連れにする役職は猫股だよ!」
『何だか分からないが、私は狩人でも猫股とやらでもないつもりだが』
幸村がとりあえずジョナサンを疑ってみたが、ジンライ・フォックスはそれを否定した。加えて本人の証言付き。
「くっ、盾位にはなるますとも。幸村さんにはお世話になってますからね!」
全方位からの鋭い刃物めいたトランプカード攻撃が襲い掛かる! ダムナーティオーは身を挺し、銃でいくつかのトランプを撃ち落とすも防ぎ切れず! その全身に無数のトランプが突き刺さる! しかし一人で防ぎ切れる数ではない……と、見たその時! 消滅しかかっていたゾンビが動き出しトランプを遮る!
「ガチガチガチ!」(今の攻撃はどこー?)
「カチカチ!」(見えないー! 聞こえないー!)
アリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)の妹達だ! 彼女は最初から推理する気など無く、戦闘準備を整えていたのだ。しかし!
「ギチギチギチ!」(どこに居るのか全然分からないよー)
彼女の知覚能力をもってしてもベルガンの位置が分からない。これでは流石のアリスも攻撃のしようがない。
「キチキチ」(おかしいのー、動きも音もないのに突然現れるのー)
「そうそうマジだよマジだって! 5分前に攻撃なんかされてなかったって!」
「嘘だろ5分後の俺ぇ!?」
いつの間にか二人に増えてる幸村が何か言い争っている。
「この島は私の賭博場だ。場の未来を書き換える位造作もないさ」
男とも女とも分からない、老いか若いかも分からない。ただ言葉だけが聞こえる。
「その能力、お前の正体はゲームマスターだ!」
ボゴが虚空に向って指を突き付ける!
「この手のゲームには進行役、一般的にゲームマスター(GM)と呼ばれる人物が不可欠なんだ。予知の内容で合計15票が投票されているから島民として参加している中にいるのかとも思ったが、その場合は目撃証言がないのが不自然なので、俺の予想はこう、『5人目のコンキスタドールはGM』だ!」
「惜しい、惜しいねぇ。とても惜しいがその答えは正解ではない」
飛来する10面体のダイスを紙一重で避けたボゴ!
「GMだったら投票に参加していないだろう? 私はね、ある意味君達が存在した事によって、その立場を奪われた……おっと、これは大ヒントだったかな?」
猟兵達の周囲で何かが弾ける音が鳴り響く!
「跳弾か……!」
「これ、分かってても避けようがなくね?」
「あははー、俺もそれ思ったわ」
この場に集った猟兵はいずれ劣らぬ強者ばかり。それが9人も集えば帝竜とて倒せるだろう。だが、しかし。たった一体の何と言う事のないオブリビオンにいま猟兵達は手玉に取られている。
最初に見せられたカードシャッフル、既に場に仕込まれたメガリス『ドットダイス』。今この時、この場において狡猾なるベルガンは帝竜ヴァルギリオスよりも倒しがたい存在!
「さあ、猟兵諸君。私は何者かを当ててみたまえよ」
苦戦
🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
『やあ、苦戦しているな。もう一度よく思い返すのだ。14人の島民ではなく、役職でもない……そうだ、妖狐も役職だぞ。しかし、人狼ゲームが始まるためには居なければならない奴だ……私な訳無いだろ。ここまで可能性から除外されていた事にも理由があるはずだ……本来この場にはもう居ないはずの人物なのかも知れない。それはそれとして倒す手段もちゃんと考えた方が良いぞ』
サフィリア・ラズワルド
SPDを選択
【竜の牙】で尻尾の先を竜頭に変えて周囲を警戒しつつ頭を抱えて考えてみます。
“私達が存在したことで立場が奪われた”?
単純に考えるとただの村人?役職なし?でも村人は複数いるものだしいくらなんでも簡単すぎる、それにGMが惜しいって何?GMみたいな強力な役(?)なんて占い師くらいだと思うし。
あと、私達がしたことと言えば話し合いと敵の殲滅だけど……。
うー、わかんない!
でも気になることは見つかった!処刑は誰がやる予定だったの?村長であるジョナサンさん?それとも担当する処刑人がいるの?
私が考えられるのはここまで、答えを聞いたら武器を構えて竜頭と一緒に周囲を警戒します。
アドリブ協力歓迎です。
御宮司・幸村
OK、纏めよう
と、その前にUC発動
今が正に苦戦の状態、頼むよ先生
発想を「逆転」させるんだ
証言1
「既に名前が出ている人物では無い」
黒のルシカ、エスク、ミチシゲ、エリカ
島民ジョナサン、アキラ、ジーナ、レナムン、サオトメ、コレット、シビ、ミネア、リーメイ
占い師セツナ
始めから集会所に14人しか居ない
つまり証言は正しい
証言2
「猟兵が存在した事で立場を奪われた」
おじさんたちコンキスタドールでもなければ、島民でもない言うなれば第3陣営
この事から考えられる事は…
見えざる敵の正体は妖狐!
セツナちゃんはUCの有無で黒判断するから吊られたり占われたら都合が悪く
即ゲームオーバー
隠れて残れば一人勝ち、だもんねー
ルルチェリア・グレイブキーパー
≪白銀≫
アドリブ歓迎!
シホの呟いた役職を聞いて気付く
……そうか、これなら辻褄が合うわ
ええ、これ以外考えられないわ
――狡猾なるベルガン、貴方は妖狐よ!
投票が出来ると言う事は、貴方はGMではなくゲームの参加者と言う事
貴方が集会に顔を出さず存在を隠していたのは
占い師のセツナさんに『呪殺』されない為
ええ、大切よ
妖狐を吊るさず殺さずに放っておくと村人側が勝利出来ないじゃない
ええ、そうよ
彼は私達猟兵と同じ「第三勢力」だからよ
姿を現しなさい!
UC【お子様幽霊たちは成長期】でボコボコよ!
出来ればセツナさんをグリモアベースにお誘いしたいわ
グリモアを持ったままでは、
またコンキスタドールに襲われるかもしれないもの
シホ・エーデルワイス
≪白銀≫
く!GMじゃないの!?ミネアさんも白…
投票に参加できる
猟兵が存在した事で立場を奪われた…
レイリスさんが言っていた人狼ゲームの役職を呟く
え!ルル!分かったの!?
成程…
セツナさんも私達猟兵も全員の正体を一度に看破できるから姿を隠して潜んだのね
妖狐の立ち回りとも通じます
でも…妖狐って居る筈の大切な役職かしら?
じゃあ…『君達が存在した事によって、その立場が奪われた』
というのはまさか!?妖狐が人狼側でも村人側でもない…
攻撃は【弾葬】
戦後
セツナさんに私達猟兵とオブリビオンとの戦いを説明し
グリモアベースへご招待
オロチにセツナさんのグリモアも狙われるでしょう
身を護る方法を得る為
一緒に来てくれませんか?
ボゴ・ソート
※言動は書きやすいように変えてください
間違いなく登場してはいるものの、ろくに描写されてない存在、村人シビの連れている「猫」こそがコンキスタドールに違いない。
しかし猫は投票に参加するのだろうか?
そして予想が外れていた場合、俺は猫を攻撃する外道になるのではないだろうか?
いまいち覚悟を決められない俺はそっと猫の耳元でささやいて反応を見るのだった。
「お前の正体はわかってるぞ」
●攻撃
賭博場に適応した行動ってことで【レプリカクラフト】でプレイングカード、いわゆるトランプを作って〈投擲〉するぞ。
「ジョーカーはお前だ!」
叢雲・凪
「最後の一人はこの戦いの全体像を見据えてコントロールしている… という事は… まさか依頼主のレイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット=サンか?」
「最後の一人は誰も顔を知らず出会っておらず それでいてこのゲームの全容を監視している…。立場を奪われたというのは 彼女も猟兵だが今回は『依頼主』になっている事をさしているように思える」
「まさか 最初から茶番だったのか…?」
分からない… 正直に言うとレイリス=サンの依頼は何度も受けているが信頼できる人物だった… 彼女が依頼に細工をするメリットがあるのだろうか…
くっ… まさに手の上で踊らされる猿の気分だ…
とりあえず防御に徹して回避行動をしよう
アリス・ラーヴァ
アドリブ・連携歓迎
えーん、わかんなーい!
えーと、14人の島民でもなく名前が出た人は除外で、私たちが来たから立場を奪われたのー?
死体には隠れていなかったから、次は予知に出てきた処刑台を破壊するのよー
みんなー切り刻んで壊しちゃえー!
誰かが『狡猾なるベルガン』を見つけ出したら【ダッシュ】で肉薄して前肢で【串刺し】にするのー
『ブラインドベット』に対しては、カードシャッフルが終わった後に事前に地面に潜っていた子たちを動員して、【地形の利用】して地中から【だまし討ち】で奇襲するのよー
カードシャッフルを披露されていない子たちならUCの効果に影響されないよねー
さー、そのままみんなで【捕食】しちゃいましょー
●逆転弁護士ナルホドー!
「OK、纏めよう。と、その前に弁護士の召喚を要求する! 今が正に苦戦の状態、頼むよ先生」
幸村の放った光が立体映像を形成し一人の人物を形成する。青いスーツに輝くバッチ。オールバックにギザギザの黒髪。
『分かりました、やってみましょう』
そう、海外では不死鳥の名を与えられしあの逆転弁護士ナルホドーだ!
『それで、誰の弁護をするのですか?』
「いやいや、弁護じゃなくて犯人を当てて欲しんだけどね?」
『いえ、僕は名探偵じゃないんでそういうのはちょっと』
「ええー? なんだかんだで最終的に犯人引っ張り出すじゃん!」
『はあ……とりあえず、事件の概要を教えてもらえますか?』
礫の如く飛来する10面ダイス! ダムナーティオーとアリスの操るゾンビ、ジンライ・フォックスがそれをガードする!
「時間は稼ぎます!」
「キチキチキチ」(いそいでー)
「こっちはボク達で押さえておきます」
かくかくしかじか。
『事件の概要は分かりました。ええ、まあ正直よく分かってないんですが大体分かりました』
「流石は先生だ! それで犯人は?」
『分かりません』
「ええー?」
『依頼人のあなたなら僕のやり方は知っていますよね?』
ナルホドーは両手を腰に当ててニヤリと笑った。
「そうか、証言だね!」
『ええ、事件の事を実際に見聞きした皆さんの証言が必要です!』
●証言開始
「最後の一人は誰も顔を知らず出会っておらず、それでいてこのゲームの全容を監視している…。立場を奪われたというのは、彼女も猟兵だが今回は『依頼主』になっている事をさしているように思える。最後の一人はこの戦いの全体像を見据えてコントロールしている……という事は……まさか依頼主のレイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット=サンか?」
最初の証言は叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)。ダイスを捌きながらの証言だ。
『待った!』
ナルホドーが叫ぶ!
『あの、まだこの事件の概要聞いたばかり僕ですらそれは色々な意味でありえないと言い切れるんですが』
「そうか、そうだな……正直に言うとレイリス=サンの依頼は何度も受けているが信頼できる人物だった」
『本物のグリモア猟兵ならばこの場に来れませんし、ましてやその黒幕と言う事はあり得ません』
「あ、その辺の知識は持ってるのか」
『ええ、今の僕もUCで作られた身ですので一応は』
「間違いなく登場してはいるものの、ろくに描写されてない存在、村人シビの連れている『猫』こそがコンキスタドールに違いない」
次の証言者はボゴ・ソート(ウォーマシンのシーフ × 探索者・f11583)
『待った!』
ナルホドーが叫ぶ!
『確かに村人でも役職でもありませんが、普通猫は人物としてカウントされないと思うのですが』
猫は投票に参加するのだろうか? そして予想が外れていた場合、俺は猫を攻撃する外道になるのではないだろうか? そんな事を考えながらボゴは猫の耳元で囁こうとして、問題のシビの猫がロザリオの中に居る事を思い出す。
「流石に猫じゃないかな」
「単純に考えるとただの村人? 役職なし? でも村人は複数いるものだしいくらなんでも簡単すぎる、それにGMが惜しいって何? GMみたいな強力な役なんて占い師くらいだと思うし」
次の証言者はサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)
『待った!』
ナルホドーが叫ぶ!
『流石に、ただの村人と言う事は無いでしょうね。僕もそう思います』
「じゃあどうして叫ぶのよ?」
『すいません、癖みたいなもので』
●汝は妖狐なりや?
「く! GMじゃないの!? ミネアさんも白……投票に参加できる猟兵が存在した事で立場を奪われた……占い師、狩人、霊媒師、共有者、狂人、妖狐」
「証言1『既に名前が出ている人物では無い』黒のルシカ、エスク、ミチシゲ、エリカ。島民ジョナサン、アキラ、ジーナ、レナムン、サオトメ、コレット、シビ、ミネア、リーメイ。占い師セツナ。始めから集会所に14人しか居ない、つまり証言は正しい」
「……そうか、これなら辻褄が合うわ!」
次の証言者はシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)とルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)と御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)
「え! ルル! 分かったの!?」
「ええ、これ以外考えられないわ――狡猾なるベルガン、貴方は妖狐よ! 投票が出来ると言う事は、貴方はGMではなくゲームの参加者と言う事」
「証言2『猟兵が存在した事で立場を奪われた』おじさんたちコンキスタドールでもなければ、島民でもない言うなれば第3陣営」
「成程……セツナさんも私達猟兵も全員の正体を一度に看破できるから姿を隠して潜んだのね。妖狐の立ち回りとも通じます」
「貴方が集会に顔を出さず存在を隠していたのは占い師のセツナさんに『呪殺』されない為」
「でも…妖狐って居る筈の大切な役職かしら?」
「ええ、大切よ。妖狐を吊るさず殺さずに放っておくと村人側が勝利出来ないじゃない」
「じゃあ…『君達が存在した事によって、その立場が奪われた』というのはまさか!? 妖狐が人狼側でも村人側でもない……」
「ええ、そうよ。彼は私達猟兵と同じ『第三勢力』だからよ!」
「ほう……それが答えと言う事で良いのかな?」
ベルガンの声ならぬ声が響く。
●追及
『異議ありッ!』
ナルホドーが幸村を鋭く指差し、一際声高に叫んだ!
「え、何か間違えた?」
『初めから集会場には14人しかいない……15人目の島民は存在する余地が無かったという事ですか?』
「そうだと思うんだけど」
『ボゴさんも言っていましたが、セツナに7票、アキラ5票、ミチシゲ3票。これが予知で見えた投票結果です』
「そう、合計15票あるんだ」
『これこそが正しく、15人目の島民が実在した証明です!』
「な、なんだってぇー!?」
激しいショックで幸村のVRゴーグルがズレる!
「待って、その15人目が妖狐って事じゃないの?」
『妖狐だとしても集会場に姿を現さない理由にはなりません。奪われてないんですよ、第三勢力と言う立ち位置が。現に、今正に攻撃を受けていますからね』
「あ、あれ、そうなのかしら?」
『それに妖狐だとしてもそれは役職です。正体とは言えません』
「じゃあ、15人目って言うのは一体……」
「うー、わかんない! でも気になることは見つかった! 処刑は誰がやる予定だったの? 村長であるジョナサンさん? それとも担当する処刑人がいるの?」
サフィリアが飛来するダイスを捌きながら叫ぶ!
「そうだな、誰が処刑するんだろうな」
「さあねぇ? ジョナサンがコンキスタドールかもしれないのに処刑を委ねられる訳無いだろ」
「処刑する人……今まで考えもしなかった」
ロザリオの中で湧く疑問を口にしたジョナサン、アキラ、セツナ。
「待ってくれ、処刑する人が……居ない? この村ではまだ誰も死んでない……まさか、初日犠牲者? でも、そんなのただ殺されるだけの人だし」
『くらえッ!』
ボゴがそう呟いた瞬間、ナルホドーが虚空を鋭く指差し、一際声高に叫んだ!
「何ぃ!?」
ガラスの割れるような音が響き、遂にその姿が暴かれる……狡猾なるベルガン!
●初日犠牲者
『発想を逆転させるんです。可能なのは誰か、じゃない。誰ならば可能だったか! 初日犠牲者、黒幕の正体はそれだ!』
「そうか、そういう事か!」
ボゴだけが大体理解できた様子だがナルホドーは続ける。
『どうしてこの村では誰かを処刑して一人ずつ吊るす、等と言う恐ろしい行為に何の疑問も持っていなかったのですか?』
「いや、それはコンキスタドールが決めたルールじゃ」
『その通りです。ですが、誰がどうやってそのルールを広めたのですか? 誰も犠牲者が出ていないのならそのルールに則る必要が無い。そう、初日犠牲者は居たんです! 居なければゲームが成立しないッ!』
ばんッ! と机を両手で叩くナルホドー!
『にも拘らず、誰も一度も初日犠牲者の話をしていない。その存在すら忘れている。こんな矛盾の塊を見逃す事は出来ませんね』
「待ってよ、それじゃあどうして予知にはプレイヤーとして参加していたの?」
『本来、参加する予定だったのでしょう。初日犠牲者と言うのは遺体だけあればいい。遺体を見せて、ゲームとして成立させれば用済み。その筈だった』
「ふふふっ、その通りさ……」
認識阻害の結界を剥がされたベルガンがゆらりと起き上がる。
『それに、役職が妖狐と言うのも合っているでしょう。本来の人狼側が全滅した今、妖狐は一人勝ちと言えた状況です。だからこそ、今まで猟兵の前に姿を晒す訳には行かなかった……バレてしまいますからね、全てが』
「くっくっくっ、そうだ。そうだとも! この島の占い師は優秀だからねぇ? 妖狐が見ただけで『呪殺』されるなんて勝負にもならないだろう?」
『猟兵が来なければ、恐らく普通の人狼ゲームだったのでしょう。役職が存在して、占い師も一人しか占えなかった』
「君達の存在はそのルールその物を破壊した! とんだイカサマだ。だからこちらも相応のイカサマを仕込ませてもらったという訳さ」
●イカサマ師の末路
「それで、もうお話は終わりと言う事でいいのかしらね?」
サフィリアの尾が、苛立たし気に跳ねる。
「これ以上話す必要は無いだろうね。ジョーカーはお前だ!」
ボゴが投げ放ったスペードの3がベルガンを貫く!
「ふはは、私の正体を見抜いた所で今の君達に私を倒す余力が」
「ガチガチッ!」
今この瞬間まで地中に身を潜めていたアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)の前肢がベルガンを縫い止める!
「こ、この虫が」
「ガチガチガチ、ギィィィ~」(みんな~、お料理の時間よ~)
推理パートを丸投げし潔くこの瞬間に備えていたアリスが一気に猛追する! 賭博勝負なんか知ったこっちゃない妹達がベルガンに群がり、食らい付く!
「ヤメロー! 離したまえ!」
「駄目ね」
サフィリアの尻尾から変じたドラゴンの頭がベルガンの右腕を齧り取る!
「勝手に食べちゃうから戻すまで止められないの」
「押し潰しなさい!」
ルルチェリアに従う子供幽霊が味方ごと押し潰すプレス攻撃! アリスもサフィリアも意に介さず攻撃継続!
「推理が当たったような当ってない様な、微妙な気分にされた恨みよ!」
「役職が妖狐と言う事自体は当たりのようだし」
幽霊が飛び退くと、シホが楽器を奏でる様な慈悲深き聖銃二丁連射! 奏でられたのは葬送曲!
「『呪殺』してあげるわ」
「ま、待て! 私を殺せばこの村は」
「無様な命乞いだな。どうやら長く苦しみたいと見える」
疾雷の如く決断的に黒雷槌を放つジンライ・フォックス! 左腕ケジメ!
『ただのハッタリですね。気にしなくていいでしょう』
「お、ハッタリのプロのお墨付きだぞ。やっちゃえやっちゃえー」
「ギイィィィ! ギチギチギチ!」(いただきまーす)
アリスの顎が! ベルガンの首を撥ね飛ばし……おお、なんという光景か! もはやベルガンは爆発四散も許されぬ!
『あの……いつもこんな感じで?』
「いやぁ、いつもではないかなぁ」
●帰れる日常がここにある
「皆さん、お疲れ様でした」
周囲の安全確認を終えた後、ロザリオから出て来たミネアが猟兵達に深々とお辞儀をする。
「皆さんのお陰で、この通り無事に戻る事が出来ました」
「あ、なんかちょっと疑っちゃってごめんねー?」
「いえ、力になれなかった私が悪いのですから」
「私も、あんまり役には立てなかったかな」
ジーナが、俯きがちに呟く。
「次はもっと頑張るから」
「いやいや、次なんて無いよ? 無いよね?」
ツッコミを入れるコレット。
「あー、終わった終わった。お疲れさん」
伸びをしながらリーメイが言った。
「俺の必殺技は使わずに済んだな」
「わあ、必殺技があるんですか?」
それをキラキラした目で見ているサオトメ。
「気になります、見せて下さい」
「機会があったらな」
「必殺技ってアレだろう? ははっ、見せてあげればいいんじゃない?」
アキラが皮肉を込めて言った。
「あー、ともかく事件はもう終わりって事でいいんだよな?」
猫を撫でながらシビがボゴに聞いた。
「……いいんだな?」
「いいとも!」
一度猫を疑った事を若干根に持たれたらしい。
「で、でも……ルシカさん、ミチシゲさん、ユリカさん……と、エスク、さんも……もう、居ないんですね」
「もう居ない、じゃない。最初からそんな人は居なかったんだ」
悲し気に呟いたレナムンに、セツナが言い切った。
「ねえ、セツナ。あなたグリモアを持っているでしょ? またコンキスタドールに襲われたら大変だわ」
「オロチにセツナさんのグリモアも狙われるでしょう。身を護る方法を得る為、一緒に来てくれませんか?」
「私が、貴方達みたいに戦えるって事?」
セツナは、右手を差し出す。そこに浮かぶ銀の球体、それが彼女のグリモアだ。
「……少し、考えさせて」
「あー、諸君……それで私はどうなるのかな?」
罰の悪そうなジョナサンが頭を掻きながらそう言ったが、
「どうって、何が?」
「貴方は貴方なりに島の為を思って行動したのでしょう? それを咎める理由はありませんわ」
「ま、執行猶予って所が妥当だね」
「そうか、私はまだ村長と言う事でいいんだね? まあ……一線を退いたとはいえ、私もメガリスを手にした身だ。セツナ君の今後は任せたまえ」
「え、ジョナサンがメガリスを?」
「待って、それじゃあユーベルコードが使えたじゃない」
「使えないのさ、今はね。私のはその類だ」
何らかの代償を払うユーベルコードは多い。使い過ぎればいつかは一線を退く日も来るのだろう。
「そういう事なら今日は一日宴会をしようじゃないか。島を救った英雄を持て成さねば失礼と言う物だろう」
「さんせーい!」
「わあ、楽しそうですね!」
「ユーベルコード、可能性……か」
可能性を見るという彼女の瞳に、今何が見えているのか。
ここに、一つの島の騒乱が終わった。たった10人の住民しかいない島だが、そこにある営みは守られた。猟兵達と島民の完全勝利と言う形で。
その後に彼女がどうしたのかは、今はまだ語るべきではない。彼女の持つ銀の鍵が、いつか彼女を導くまでは。
大成功
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