帝竜戦役㉙〜最後の竜帝~
●
「皆様……ついに奴が現れましたな」
普段の飄々とした笑顔はどこへ行ったのやら――セバスティアン・ヴァンホーン(真なるお嬢様を探して・f14042)は真剣な表情で猟兵たちへと声をかける。
セバスティアンによれば最後の帝竜――ヴァルギリオスが現れたというのだ。
ヴァルギリオスがいるのは四方を呪力高山に囲まれた世界樹――イルミンスールの中。これまでその完全不可侵である強力な結界により守られていたが故に手出しができなかったヴァルギリオスであったが、猟兵たちの活躍によりついにその結界は破られた。
これにより、ついに最終決戦の火蓋が落とされたのである。
「言わずもがな、敵は首魁であるオブリビオン・フォーミュラ……当然強敵となりまする」
猟兵たちは思わずごくりと唾を飲む。
敵はこれまで戦ってきたどの帝竜よりも強敵であり、最強の帝竜と言っても過言では無いのだ。操る属性は八属性に及ぶ上、強力な結界とブレスを操る攻防共に優れた難敵だ。
当然一筋縄ではいかない……これまでの帝竜同様にこの強敵に対し先制を取るのは不可能。故にどのように初手に対抗をするのか、そうした事前の準備、作戦が重要となろう。
「戦争は終わりは近く、しかし油断は禁物でございます。十分にお気をつけて行ってらっしゃいませ」
戦況は順調、しかし皆に万一のことがあれば、その勝利の美酒の後味は悪いものになろう。各々の命を大切に、気を引き締めて挑んで欲しいと――老齢のグリモア猟兵は送り出す。
深々と礼をし、皆を見送りながら。
きみはる
●ご挨拶
お世話になります、きみはるです。
ついにこの戦争も佳境を迎えようとしていますね。
皆で勝利を掴み取りましょう。
尚、本依頼では下記のプレイングボーナスがあります。
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』。
(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります)
●プレイングについて
プレイング募集は5月22日(金)8:31~5月23日(土)昼までとさせて頂きます。
採用数はある程度絞らせて頂くことを想定しておりますが、先着順では無い旨ご承知おき下さい。
それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『帝竜ヴァルギリオス』
|
POW : スペクトラル・ウォール
【毒+水+闇の『触れた者を毒にするバリア』】【炎+雷+光の『攻撃を反射し燃やすバリア』】【氷+土の『触れた者を凍結するバリア』】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 完全帝竜体
【炎と水と雷の尾】【土と氷と毒の鱗】【光と闇の翼】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ : ヴァルギリオス・ブレス
【8本の首】を向けた対象に、【炎水土氷雷光闇毒の全属性ブレス】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:hina
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
戦場外院・晶
耐える以外に道はなく……しかして苦行、望むところ
「戦場外院・晶と申します……よしなに」
身に余る祈りはオーラに顕現、これを頼りにヴァルギリオス・ブレスに真っ向飛び込む
「……っ」
無事で済む筈もなく
耐え、回復し
耐え、回復して
一歩、また一歩
「……ふふ」
超重力の回廊を抜けた時を思い出す
「ここですっ」
攻撃と防御の間隙を縫って戦った骨の平原の日々も
【手をつなぐ】
そして結実する……此度の戦争の成果こそ、貴方に対応する手管
「……投げる」
帝竜であれ手があり、肉があり、関節がある
ならば成し遂げましょう
怪力と技巧をもって、彼自身の力を利用して崩す
「……破ぁ!」
今までの修行、満身の破魔、そして愛、全てをこの拳に込めて
●
そこは、圧巻の景色であった。
絶対不可侵の結界が破られた世界樹――足を踏み入れんとする万物を拒絶し続けたその神域は、ついに開かれた。
しかし堂々と君臨するその巨大な世界樹が、周囲を覆う禍々しい呪われた山々が見る者を畏怖させる。
そして何よりその神域に王の如く存在する者――帝竜ヴァルギリオスの姿だ。
八頭四翼一尾の巨獣は、見る者全てを圧倒するほどの存在感を示していた。
「戦場外院・晶と申します……よしなに」
尼僧服に身を包んだ異教の僧兵――戦場外院・晶(強く握れば、彼女は笑う・f09489)は静かに戦場へと足を踏み入れる。
常人であれば気絶し、兵士であれば膝を折り、勇士であっても気圧される戦場。
その圧倒的なプレッシャーをものともせず、晶は普段通りの通りの態度で静かに歩く。
「余の前にしてその不遜な態度、その胆力見事……その褒美は、余直々に終末を与えてやろう!」
王の中の王――帝竜ヴァルギリオスは傲りとも取れる態度で戦いに除く。
しかしそれは正しく強者の余裕。その八つの顎から放たれる八色の光線は大地を変形させるほどの威力を以て放たれる。
常人であれば言葉の通り蒸発するほどの威力。
しかしその濁流の流れに抗うように、戦場外院・晶は悠然と歩を進めるのだ。
「耐える以外に道はなく……しかして苦行、望むところ」
それは正しく荒行に臨む修行僧といった様相。
炎属性の、水属性の、土属性の、氷属性の、雷属性の、光属性の、闇属性の、そして毒属性のブレスを受けて尚、全力で不可視の壁を用い、歩を進める。
それは歴戦の猟兵を以ってしても尚防ぎきれない猛攻。
しかし肌を焼かれ、斬り裂かれ、穿たれ、貫かれ、侵されても尚彼女はその足を止めることは無い。
何故ならば彼女は戦場外院・晶なのだから。
「……っ……ふふ」
幾度となく身体が傷つけられる度、晶は己が身体を癒す。
癒す傍から傷つき続けても、いくら疲労が蓄積しようとも、彼女の心が折れることは無い。
何故なら僧兵たる晶にとって、苦行にその身を置くことは日常。
その心は悟りの境地に達し、痛みを無とし歩を進める……ついには晶はその身が触れることが出来るほどの距離まで到達して見せた。
「ここですっ……破ぁ!」
その細き指が掴み切れないほどの爪にたどり着いたその時――八頭竜の巨体が宙を舞う。
成功
🔵🔵🔴
薄荷・千夜子
鈴鹿さん(f23254)と
ついに現れましたね
強敵ですが力を合わせて必ず倒しましょう!
鈴鹿さんと視線を交わしヴァルギリオスと向き合いましょう
身体のあらゆる場所を強化しているようですが反動がありますね
鈴鹿さん、そこを狙っていきましょう!
UCを使用し【早業】で各弾薬を作成し鈴鹿さんへ
・【毒使い】で毒を促進弾
・【罠使い】で煙幕弾
・【破壊工作】で火力弾
鈴鹿さんが攻撃に集中できるよう私は援護に立ち回りましょう
自身含め鈴鹿さんへの攻撃は【オーラ防御】【全力魔法】【多重詠唱】で魔法の花盾を作り出して【かばう】
【激痛耐性】で堪えて鈴鹿さんの攻撃が終わるまでは耐え切ってみせましょう
国栖ヶ谷・鈴鹿
千夜子(f17474)と一緒に。
遂にやってきたね。
千夜子と一緒なら、ぼくも心強いよ。
【SPD】
【先制対策】
強化に伴う反動、付け入るならそこだ。
攻撃には機動力や防御機構で被害を抑えながら立ち回ろう。
敵UCの発動を確認後、千夜子と連携を始めよう。
・毒を受けたなら、武器に毒を仕込み、毒へ過剰反応する毒の弾頭を。
・流血したなら、煙幕弾等で罠へ誘導して、特殊装置の真空フィールドで失血を加速。
・呪縛には、移動の鈍化を見越して、火力弾の連射に切替。
千夜子の能力で強化を施した武器が頼りになるね。
反撃はUCでぼくの武器を拡張して、対応する弾薬でとにかく射てるだけ撃って、爆発時にダメージ覚悟で投げ込み。
●
「余に傷を付けるとは見事なり……だが、最強の帝竜である余は倒せぬ!」
己が健在ぶりを示すかのように放たれる咆哮。
ビリビリと鼓膜を揺さぶるその圧に顔を歪めながら、二人の少女は互いを鼓舞し合うように共に視線を絡ませる。
口に浮かべるのは微笑――例えそれが虚勢であってもかまわない。一人でないなら、己が虚勢とて相棒には励ましになるのだから。
「ついに現れましたね……強敵ですが力を合わせて必ず倒しましょう!」
「うん、遂にやってきたね、千夜子と一緒なら……ぼくも心強いよ」
勇気を胸に、友情を心の支えに――薄荷・千夜子(羽花灯翠・f17474)と国栖ヶ谷・鈴鹿(未来派芸術家&天才パテシエイル・f23254)は共に立ち、共に支え、戦場へと足を踏み入れるのであった。
「見るが良い、これが余の完全帝竜体だ……」
その猛々しい尾は炎を吹き出し、水を纏い、雷を走らせる。
その美しき鱗は土の、氷の、毒の鎧を纏う。
そしてその悠然とした二対の翼は、それぞれ光と闇のオーラを纏う。
それこそが最強の帝竜たるヴァルギリオスが完全たる力を発揮する為の姿――完全帝竜体。
力を振るわずとも分かるその圧倒的な力は、見る者を恐怖させる。
足が竦みそうになるのは二人も変わらない……だが、二人は気圧されても尚覚悟を持って戦いに挑む。
何故ならば、共に戦う二人は……仲間の為に戦う者は、強いのだから。
己が敗北が自分だけのものでは無いことを知っているから。
「鈴鹿さん、これをっ!」
千夜子が用いるのは『朔ノ手』――罠の、工作の、毒使いのプロと成った千代子は素早く手を動かしていく。
止まることなく動かし続けた彼女の手が生み出したのは共に戦う鈴鹿の為の弾丸。
ヴァルギリオスの状態を――強化されたその能力を、そしてヴァルギリオスの身体を侵す副作用を冷静に見極め、痛撃を与えるために生み出した……文字通り二人にとってとっておきの切り札なのだ。
「了解っ! 本当、千夜子は頼りになるねっ!」
鈴鹿が放たんと構えるは『超過剰出力・最終九打』――己がハヰテク兵器の出力を限界以上に高め放つその必殺技に千夜子特製の弾丸を込め、乾坤一擲の一撃を放つべく狙いを定めるのだ。
「させぬっ!」
空気を震わせながら圧縮される超エネルギー……しかしその痛撃を座して待つヴァルギリオスでは無い。
大きく翻れば振り下ろすは強化された巨大な尾――超重量のその一撃は、二人と共に大地を穿つ。
振動と共に抉られる大地――だが、その下に押し潰された筈の二人は……無事だ。
「鈴鹿さんの攻撃が終わるまでは耐え切ってみせますよ」
膝を着きながらも鈴鹿を庇った千夜子。
幾重にも重ねられた魔法の花盾が大地をも容易く変形させるその一撃を見事受け切っているでは無いか。
辺りに散らばる砕かれた盾の破片が、殺しきれなかった衝撃により血反吐を吐く千夜子のその様相が、ヴァルギリオスの一撃の威力の高さを物語る。
しかし千夜子は防ぎ切ったのだ……二人の切り札を、守り切る為に。
『動力系ニ深刻ナ問題、直チニ使用ヲ停止シテクダサイ』
鈴鹿の構えるハヰテクが自己分解を起しそうなほどに振るえ、警告を発する。
だが、その警告に対する鈴鹿の返答は――決まっているではないか。
「千夜子がここまでやってるんだ! 今使わなくて、いつ使うって言うの!」
傷を負いながらも千夜子が作り出したチャンス――これを潰すなどという選択肢は鈴鹿には無いのだ。
「いっけぇー!」
連続して放たれる必殺の連撃。
強固なオーラにより守られたその鱗を打ち砕き、ヴァルギリオスの体内へと突き刺さる。
しかし相手は最強の帝竜たるヴァルギリオス……手傷を負わせることは出来ても、その程度は深手とは成り得ない――そう、一目見た限りでは。
「余の鱗を貫くとは見事……だが、この程度の傷……ぐふっ、な、に……」
ヴァルギリオスは傷の深さに反し口内から零れ落ちる吐血に戸惑う。
それは鈴鹿の放たれた弾丸に千夜子が仕込んだ毒――ヴァルギリオスの強化の副作用により彼の身を侵していた毒と反応しより強め合う、猛毒だ。
「気付いた時には手遅れですよ」
「そうそう、何たってとっておきだからね」
少女は笑う――例え傷つき、心が折れそうになったとしても。
そこに仲間がいるから。
己が勝利が、一人だけのものでは無いと知っているから。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ハルア・ガーラント
全ての属性を持つ首が8本じゃないなら、お互いの攻撃は通るのかも。
【WIZ】
[仄暗い炎の小瓶]を手に[勇気を貰い自らを鼓舞]、空高く飛翔。
大丈夫、やってやります!
翼で風を最大に孕み、先制攻撃の瞬間を[第六感]で予感し敵へ滑空。[念動力]で大気を追い風となるよう高速で動かし、敵周辺を一定方向へ吹く暴風を発生させます。ブレスを[敵を盾にして]防ぎ飛びながら自らに流線型の[オーラを纏い防御]も。
怖かった!
攻撃終了と同時に恐怖を爆発させUC発動。
一番深刻そうな首の目を集中攻撃させ、わたしは顔の付け根を狙い最大に[魔力を溜めた銀曜銃]の魔弾を。
ひとりで戦う訳じゃない、僅かでも道を切り開けたらそれでいい!
●
「私に、力を……」
その穢れしなる純白の翼を全力で羽ばたかせ、ハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)は戦場を舞う。
彼女の眼前には怒り狂う巨獣――帝竜ヴァルギリオスの姿。
仲間の猟兵たちの活躍により圧倒的強者であるはずの彼もその強靭な鱗を貫かれ、傷を負うことで余裕を無くしている。
そして彼女が手にしているのは彼女に勇気をくれるお守り――『仄暗い炎の小瓶』
その大切な小瓶を握りしめ、温もりに勇気を貰いながら、ハルアは咆哮木霊する戦場へと突撃する。
(全ての属性を持つ首が8本じゃないなら……)
八頭それぞれの顎から垣間見える炎が、雷が……それぞれの頭から放たれるであろうブレスの属性を予感させる。
「大丈夫……」
ならばやりようはあると、少ない勇気を搾り出し、ハルアはヴァルギリオス目掛けて滑空する。
「余は、負けぬ!」
真っすぐに己目掛け突撃する少女を見つけ、ヴァルギリオスはブレスを放つ。
飛来する氷が、空気を切り裂く雷が、全てを飲み込む闇が……八つの頭其々から放たれる属性のブレスは、その一発一発が必殺の威力をもってハルアを狙う。
しかしその全てを、ハルアはギリギリの位置で回避して見せる。
「……大丈夫、やってやります!」
翼を巧みに使いブレスをスレスレで避ける。
全力で翼に風を受けることで行く先を遮るように放たれたブレスを急停止し避けたかと思えば、急加速の為に足りぬ勢いを補うために念動力を用いて飛び交うブレスを潜り抜ける。
そうして懐に潜り込めば、互いの射線が重なることにより射撃は不可能……そう、その巨体故に不利な状況へと持ち込むことが可能となるのだ。
「怖かった!」
溜め込んだ息を吐くと共に恐怖を解放するハルアが放つは『バロック・ハウリング』――ハルアの恐怖心に反応し召喚された光る白鷲が、八つの頭部目掛けて襲いかかる。執拗に瞳を狙う白鷲たちを鬱陶しそうに振り払う。
そうしている間にハルアが込めるは――魔力を籠め弾丸として放つ『銀曜銃』だ。
「ひとりで戦う訳じゃない、僅かでも道を切り開けたらそれでいい!」
これで止めが刺せるとは思ってはいない。
しかし少しでも傷を負わせ、少しでも注意を引くことが皆の勝利に繋がると……そう信じて。
白翼の少女は震えるその手を両手で支え、ゆっくりとその引き金を引くのであった。
成功
🔵🔵🔴
ナイ・デス
貴方より後に撃破では、大変な帝竜を、全て倒し
貴方を倒せば、完全勝利
ついに、ここまできました
このまま貴方を倒し、世界を救って、みせます!
【第六感】と、首の動き注視で【見切り】
【念動力】で自身【吹き飛ばし】急加速することで目測誤らせ
【怪力ダッシュ】で懐潜りこみ【敵を盾にする】の目指す
近付けば、下手な攻撃は自らも傷つけることになる筈で
受けても【オーラ防御、覚悟、激痛耐性、継戦能力】
諦めない
真の姿解放。光の塊となって
『イグニッション』
黒剣鎧と、融合
全身覆う、異形の黒騎士姿へ!
出力増して加速して
完全帝竜体になられてもいい
『瞬断撃』発動
変身中黒剣攻撃回数は9倍、必殺の
八首落とし、胴体に風穴あける!
●
「貴方を倒せば、完全勝利……ついに、ここまできました」
その幼さの残る顔を引き締め、ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は勝利を目指し最後の敵――帝竜ヴァルギリオスへと挑む。
数多の帝竜たちを倒し、ついにはこの戦場へと足を踏み入れることが出来た。
今も尚戦い続けている仲間たちに報いる為、世界の崩壊を防ぐ為……ここで負けるわけにはいかないのだ。
「このまま貴方を倒し、世界を救って、みせます!」
ナイはヴァルギリオス目掛け、一直線へと駆け進む。
苦痛に顔を歪めるヴァルギリオスが放つは八つの顎其々から放たれる八属性のブレス。
死を予感させるその高威力の猛撃を、ナイは低く、より低く地面を駆け抜け潜り抜けていく。
直観的に空気の揺らぎを感じれば最小限の動きで避け。
荒ぶる火炎の熱を感じれば念動力で自身を弾け飛ばし急加速する。
そうしてヴァルギリオスの足元へと潜り込んでしまえば、己が巨体が邪魔をしその強力なブレスは放つことが出来ないのだ。
「イグニッション」
ナイが姿を変えたのは何処か歪な全身鎧の黒騎士姿。
速く、より速く加速し――ヴァルギリオスへと肉薄する。
「小癪っ!」
足元へと潜り込むナイに対し、ヴァルギリオスは叩き潰さんとその爪を振るう。
しかしその重い一撃を、ナイはその念動力で以て弾き返して見せるではないか。
「八首落とし、胴体に風穴あける!」
神速の如き踏み込みで飛び込み、嵐の如き剣戟を振るう。
振り抜かれた黒剣は残像を残し、目にも止まらぬ連撃を叩き込む。
それは言葉の通りこの最後の敵を討ち滅ぼす為。
黒き騎士はその剣を鮮血に染めながら振るう。
この戦いを終わらせ、を終わらせる為に。
完全勝利し、この世界に平和を取り戻す為に。
成功
🔵🔵🔴
ナハト・ダァト
多様サなラ叡智デ補うサ
残像を9体生成
へその緒を持たせ、遠隔操作を可能にした8体を散らしたら
残りの1体と共に迷彩で消える
残像はかばう技能で
ブレスを分散させて受けさせる
オーラ防御で耐え
倒れた残像から得た
首に対応した属性の情報をへその緒で把握
8体倒れたら9体目を出現
精神攻撃、催眠術、言いくるめで本人と錯覚させ
ブレスの防御を指示
最後の残像には
オーラ防御に残像から得た属性情報を反映させた武器改造と
時間稼ぎ、限界突破、ドーピング、継戦能力技能で持ち堪えるよう細工
本体は迷彩、闇に紛れる技能で接近
最後の残像が
本体が倒れたように演出した瞬間
ユーベルコードを騙し討ち、カウンターで繰り出す
首ノ数ハ、飾りだネ
●
「負けぬ、最強の帝竜たる余は……負けぬっ!」
その姿がまさしく満身創痍。
最後の帝竜であるヴァルギリオス――その実力は帝竜最強と呼び声高く、決してその名に偽りは無い。
しかし相手取るもまた百戦錬磨の歴戦の猟兵たち。
猟兵たちとの度重なる激闘により傷を負ったヴァルギリオスのその姿は満身創痍といった様相だ。
怒りと共に放たれるその咆哮は空気を震わせ、周囲全てを討ち滅ぼさんと、全力のブレスを撃ちだそうとしていた。
「多様サなラ叡智デ補うサ」
対し、ナハト・ダァト(聖泥・f01760)は自らの残像を生み出し対応する。
耐えられないほどの高威力の攻撃が放たれるならば、囮を大量に生み出し対応するまで。
足りぬ力は叡智で以て補う。
それこそが数多の世界を渡り歩く猟兵の戦い方だ。
「外レだヨ」
荒れ狂う炎の、濁流の、大地穿つ岩の、突き刺さる氷の、空気を走る雷の、全てを照らす光の、全てを覆いつくす闇の、全てを侵す毒のブレス。
八頭それぞれから放たれるその一本一本全てが必殺の威力でナハトを襲う。
抉られる大地と共に蒸発する残像。
しかし残像でありながらも埋め込まれた彼の身体の一部は、浴びた属性の情報を正確に本体へとフィードバックをし、より効果的な攻撃方法を模索する。
それはもはや残像と言うよりも分裂による囮――ブラックタールであるからこそ可能な変則的な戦闘法。
持てる全てを活用する、より強者を打ち倒す為の戦略だ。
「首ノ数ハ、飾りだネ」
全ての残像が打ち消されたその時――本体であるナハト自身がいるのは七股の付け根部分であった。
「飾りなラ……要らないネ」
そしてその言葉と共に放たれるは、ブレスを受け分析し用意された万能属性の触手。
首一本一本の属性を把握し、弱点を狙い撃つように調整された色とりどりの触手が肉を抉るのだ。
「ALHIM TzBAVTh」
触手は踊る。
絶叫を鳴らし、終曲を奏でながら。
荘厳なフィナーレを飾る為に。
成功
🔵🔵🔴