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帝竜戦役㉔〜ちいさな財宝を手に入れろ?

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #群竜大陸 #リリパット

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「おっと、どなたさんも毎度すまないねえ」
 軽快に現れた椎宮・司(裏長屋の剣小町・f05659)が満面の笑みを見せる。司が猟兵たちを集めたのはもちろん依頼するためだ。
「ちょいとリリパットの国で財宝を手に入れてきてくれないかい?」


 目的地は群竜大陸にあるカルデラ湖、そこに浮かぶ小島だ。そこには『リリパットの国』がある。
「『リリパット』ってぇのは親指程の小人族でね」
 つまり、人間サイズから見れば小島でも、リリパットからすれば国、ないしは世界に匹敵するほど広い。
 その中でリリパットたちは、飛行技術はないものの、〜アースと呼ばれる世界とほぼ同等の文明を築いている。
 スーツを着てビル街のオフィスで働く人々がおり、政治の腐敗や戦争があり、そして社会の裏側には、人知れずユーベルコード使いたちが暗躍しているのだ。
「ただ、ひとつだけ決定的に違うのは、『小さくて弱い』ってことさね」
 小さいがゆえに力が弱いのは想像に難くないが、実は病気や細菌にもとても弱い。
「そんなわけで外からそういうのを持ち込むと、リリパットの国が滅んじまうのサ」
 今現在、小島の生態系はリリパットにとって最適な共生状態のようだ。
 だが、ここにもしも外部からその生態系を乱す生き物を持ち込んでしまったら? 例えあり1匹でも滅亡しかねない危険性があるのだ。


「そんなトコに行くんじゃねえよ、ってぇ話なんだが、それがそうもいかなくてねぇ」
 がりがりと頭をかく司。申し訳なさそうに手を差し出す。
「その理由がコレさ」
 そう言って司が見せたのは、砂粒ほどの大きさの何か。よーく見てみると何かのエンブレムのように見える。
「『行者認定証』っていうらしい」
 リリパットの国では『行者(ぎょうじゃ)』と呼ばれるユーベルコード使い。これは彼らが所持するその認定証なのだ。
「認定そのものはあたいたちには意味ないんだけど、こいつぁ未知の超硬度鉱石で作られてる」
 それがどんなものか調査したいとのことで、数が必要なのだ。
 ちなみに爪の垢程の大きさの1枚で金貨124枚(124万円)の価値があります。


 ユーベルコード使いに支給される認定証であるなら、猟兵であっても支給されることは可能だろう。
「問題は、どうやってユーベルコード使いと示すかさね」
 肩をすくめながら司が言う。
 ユーベルコードを使えばいいのだが、リリパットの特性を考えると、うっかり攻撃系のものを使った日には国が滅びかねない。
 また、どうしても外から訪れるため、ペットはもちろん、微生物や病原菌なども持ち込まない配慮が必要だ。
「とは言っても、完璧は無理だろうから、そこらは配慮ってことでひとつ」
 清潔にしてから赴くとか、あるいは余計なものは極力持ち込まないとか。他には風を対流させるとか、超極薄な何かで身を包むとか。そういう配慮をして欲しい。


 ではここでシミュレーションをしてみよう。
 とあるケットシーがリリパットの国を訪れるとする。
 リリパットにしてみたら、ケットシーですら巨人である。その巨人が毛づくろいでもしようものなら、その毛が隕石のごとく降り注ぐ。威嚇のねこぱんちで街が半壊するかもしれない。

「こんなの来たら、排除しようと攻撃しかけるに決まってるさね」
 そんなわけで、訪れたら現地の行者たちに迎撃されることは想像に難くない。
「そこは敵意が無いことを示せば、相手もわかってくるサ」
 例えば反撃せずに耐えるとか。眠らせて無力化させるとか。その時に非戦闘系や回復系のユーベルコードを使うとユーベルコード使いであることも示せて一石二鳥である。
 敵意が無いことをわかってもらい、話し合いになれば後は交渉だけである。特に問題は起こらないだろう。
「そんなわけで、ちょいと面倒だけど、頼まれてくれるかい?」
 微苦笑しながら、司は猟兵たちに最後の確認をするのであった。


るちる
 こんにちはとかこんばんは、るちるです。
 これはあれですよ、ガメラとかウルトラマンとかに初遭遇した時の劇中の中の人の感じ。リリパットたちをまず落ち着かせてお話ししましょう。
 このシナリオは、ふわっとした感じのほのぼのとかコミカルとかのリプレイになる予定です。

 このシナリオには特別なプレイングボーナスがあります。
(=============================)
 プレイングボーナス……無謀にも接触(時には攻撃)しようとするリリパットの精鋭ユーベルコード使い達を、無難に無力化する。
(=============================)
 リリパットたちの世界は島の中で閉じています。外に世界があることも知らないでしょう。そんな外から来た猟兵たちに、リリパットたちは様々な理由でアクセスしてきます。なんとか荒ごとにせず、無難に無力化すると話がスムーズに進みます。

 それからPOW・SPD・WIZの選択肢にあるように、リリパットの国が滅ぶ原因・遠因を持ち込まない配慮をお願いします。
 完璧シャットダウンでなくても大丈夫ですので、よろしくお願いします。

 万が一ですが。プレイングの内容だけでリリパットが、滅亡しそうとか破滅の意思を感じた場合は、そっと流します。平和は乱してはいけないのです……。

 それでは皆さんのプレイングお待ちしておりまーす。
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第1章 冒険 『リリパット防疫戦』

POW   :    裸になって熱湯で入浴して体を殺菌するなど、力技で解決して突破する

SPD   :    ハイスピードでリリパットの国を通過する事で、外来生物や細菌が流出する隙を与えない

WIZ   :    清潔さを保つ消毒方法を考えたり、防護服のような道具を作成する事で、安全にリリパット国を通過する

👑3
🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

波山・ヒクイ
とりあえず念入りにシャンプーしてきましたわっちです。
さながら平和な世界に突如襲来した巨人!ああめっちゃ注目されてる…!キマフュでもこんだけ注目されたらなー!

いや喜んどる場合じゃない。そのうち怪獣退治とか始まったらたまらんしな…
とりあえず友好的に安全にうまーくすごさを誇示しなきゃいかんのじゃな?
それじゃあ、厳戒態勢でここに集まっている皆様の気分をこれから楽にしてしんぜよう。
わっちの【サボタージュ宣言】で…肩の力抜いてー楽にしてー
はい、皆なんかどうでもいい気分になりましたね?大丈夫大丈夫、わっちは安全なUC使いです。

いや構ってくれたほうが絵になるんだけどさ…配信者としてはちょっと複雑じゃなあ…




 カルデラ湖の小島南東。森と共生しているリリパットの国に、それは突如として現れた!

 ずしーん、ずしーん、と重々しい足音を立てながら、リリパットたちに迫る国難……じゃなかった、猟兵。
「とりあえず念入りにシャンプーしてきましたわっちです」
 きりっ、とカメラ目線の波山・ヒクイ(ごく普通のキマイラ・f26985)でした。いや、カメラどこにあるのかわからないけど!
 そんなわけで、さながら平和な世界に突如襲来した巨人のごとく現れたヒクイにリリパットたちが注目しない訳が無く。
(ああめっちゃ注目されてる……! キマフュでもこんだけ注目されたらなー!)
 動画配信登録者数、1桁人(という話である)。たくさんの『いいね!』が欲しいと切望しているヒクイさんは思わずそんなことを考えるのでした。

(いや喜んどる場合じゃない)
 最初の目的を思い出すヒクイ。そう、注目が欲しくて来たんじゃなくて。
「そのうち怪獣退治とか始まったらたまらんしな……っておそかったー!?」
 ヒクイ目掛けて大量の戦車が迫ってくる。どうやらこの国の軍隊らしい。巨大怪獣と最初に戦うのは軍隊というお決まりの展開になって……いや待て。
 さらに、森の中を疾走する気配。ヒクイがそちらに目を向けると、同時に空を蹴って飛び上がってくる影が出現。これは……スカイステッパー!

 一般人にも行者にもめっちゃ標的にされているヒクイさん、ピンチ。

(と、とりあえず友好的に安全にうまーくすごさを誇示しなきゃいかんのじゃったな?)
 行者から放たれたユーベルコードを受け止めながら、冷静にグリモア猟兵の言葉を思い出すヒクイ。そう、話せばわかる。
「それじゃあ、厳戒態勢でここに集まっている皆様の気分をこれから楽にしてしんぜよう」
 ヒクイはユーベルコード【誘惑・サボタージュ宣言】を放つのであった。

 説明しよう!
 【誘惑・サボタージュ宣言】とは相手に『戦闘やだな…めっちゃサボりてぇ…』という感情を与えるユーベルコードである!!

 ヒクイの『ちょっとぐらいサボってもいいじゃろう~?』ビーム(注:比喩表現です)を食らったリリパットたちが武器や戦闘を投げだしていく。
「はい、肩の力抜いてー楽にしてー……はい、皆なんかどうでもいい気分になりましたね?」
 すっかり落ち着いた戦場へヒクイが言葉を投げかける。
「おー」
「大丈夫大丈夫、わっちは安全なユーベルコード使いです」
「お、おー?」
 自分から『安全』って言われるとちょっと疑ってしまうのがリリパットさんたちであった。

 ともあれ、ヒクイに危険はないと判断したリリパットたちは完全に戦闘を放棄した。
「いやー、世界の危機かと思った」
 胸を撫で下ろすリリパット軍と行者たち。
 ここまで来ればもう問題ないだろう。リリパット軍が撤退した後、事情を行者たちに話すヒクイ。
「なるほど、そういうことか」
 行者たちも物分りがとってもよかった。
「そういうことなら持って行ってくれ。無暗に国へ入って平穏を乱すこともなかろう」
「え、あの」
 そんなにあっさり展開されますと。
(いやもっと構ってくれたほうが絵になるんだけどさ……)
 配信者としてはちょっと複雑なヒクイさんでした。

※『行者認定証』ゲットです!

大成功 🔵​🔵​🔵​

クシナ・イリオム
アドリブ自由

ねえ、そこの『私より少し背の高い』あんた
行者認定証ってのはどこでもらえるの?
…ああ、信じられないかもしれないけど私は外世界の者でね
行者認定証をもらうついでにちょっと近くで戦争が起こっているからそれの警告に来た

…そっか、私のユーベルコードは見ただけじゃわかんないよね
(相手の前に立つクシナが相手と同じ顔に変化する)
これが私のユーベルコード【邪影の謳】
今まであんたと話していたのはこれで召喚したリリパットサイズの私の偽物でね
外の菌を持ち込まないように上空でホバリングしているでかいやつが私の本体だよ
…害意はないから本体を攻撃しないでもらえると助かる




 カルデラ湖の小島北。高い山が連なる山脈の恩恵を受けた麓にあるリリパットの国境。そこを密かに守る行者たちの前に、彼女は不意に現れた。

「ねえ、そこの『私より少し背の高い』あんた」
「……!?」
 声をかけられ、振り向く行者。そこにいた彼女――クシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)が、もし行者を一撃で仕留めるつもりならそれは必殺の間合いであった。
 身構える行者。しかしクシナにそんな意図は無く、たた紡がれるのは言葉。
「行者認定証ってのはどこでもらえるの?」
「……は?」
 意図をはかれず、間の抜けた声を出す行者は訝しげな視線をクシナに送る。
「……ああ、信じられないかもしれないけど私は外世界の者でね」
「……!」
 『外』。その言葉に行者たちに緊張が走る。外の者が何をしに来たのか。その返答次第によっては。
 そんな行者の様子に気付いているのかいないのか。クシナの態度は変わらず、行者たちに話しかける。
「行者認定証をもらうついでに……ちょっと近くで戦争が起こっているからそれの警告に来た」
 気をつけるといいよ、と告げつつ、目的は行者認定証。
「これは、ユーベルコード使いにのみ許される証。そうでない者には……!」
「……そっか」
 無表情ながらクシナが得心のいった声をあげる。
「私のユーベルコードは見ただけじゃわかんないよね」
 直後、クシナの顔が目の前にいる行者の顔と同じに変化する。
「……っ!?」
「これが私のユーベルコード【邪影の謳】」
 驚愕する行者をよそにクシナが告げる。これはユーベルコードで創り出した偽物である、と。また変化したのも同じユーベルコードによるものだ。本体とある程度感覚を共有する偽物、それを通じて知ったリリパットの偽物を作りだした、というわけだ。
「今まであんたと話していたのは、あんたたちに合わせた私の偽物でね」
 クシナが上を指す。その上空にあるひとつの影。
「外の菌を持ち込まないように上空でホバリングしているでかいやつが私の本体だよ」
「なっ……!?」
 それは空の高さに比べて、リリパットたちにとってはおかしな大きさをしていた。咄嗟に攻撃態勢に入る行者たち。
「……害意はないから本体を攻撃しないでもらえると助かる」
 それに対して、目の前のクシナは両手をあげて敵意が無いことを示す。
「それ、もらえたら帰るから、譲ってもらえないかな?」
 指先で指し示すのは行者たちが持っている認定証。再び彼女自身の顔に戻った偽物の表情は、彼女本来の無表情ながら。敵意もなければ嘘を言っているようにもみえないことはリリパットたちにも通じた。
「……ユーベルコード使いであれば、断るわけにもいかないか」
 そのように結論付けた行者たちの手からクシナへ行者認定証が手渡される。
「助かった。ありがとう」
 そう言って、クシナは自身の宣言通り、帰路につくのであった。

※『行者認定証』ゲットです!

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
確かに、気を付けた方が良さそうですねぇ。
何とか頑張ってみましょうかぁ。

所持品全てに「除菌スプレー」を散布、私自身は全身を「除菌シート」で拭くことでしっかりと除菌して参りますねぇ。
出来れば、宇宙開拓の際に「未知のウィルス」との遭遇も有ったであろう『SSW製』の物を御用意できれば最良でしょうかぁ。

攻撃されたら【仰域】を使用、相手の【UC】や「攻撃の吸収」などの「防御行為」のみを行いつつ敵意が無い事を示しますねぇ。
『乳白色の波動』という解り易いエフェクトがありますから【UC】を使っていることはすぐに御理解いただけるでしょう。

何とか、平和にお話ししたいですねぇ。




 カルデラ湖の小島東。リリパットの国々を支える果樹園地帯が広がるその場所に。こそっと現れたのは夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)であった。
 聞いた話では、うっかり何かを持ち込んだ日にはこの国は滅びかねないという。
(確かに、気を付けた方が良さそうですねぇ。何とか頑張ってみましょうかぁ)
 そんなわけでるこるは改めて除菌スプレーと除菌シートを取り出す。所持品全てにスプレーを散布、自身の体はシートでしっかり拭いて、除菌。これを定期的に繰り返してここまで来たのである。

 さて、リリパットにとって巨人であるるこるを、目立った被害が無くとも捨て置く行者たちでは無く。程無くしてるこるを迎撃するために行者たちが集まってくる。
「あやや……」
 想定していたとはいえ、全周囲から一斉攻撃されるとは。しかし対策は万全。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて供物を捧げましょう」
 ユーベルコード【豊乳女神の加護・仰域】。行者たちの放ったユーベルコードや攻撃を吸収し、乳白色の波動にて、さらなる攻撃も無効化していく。
 それはまるで寄せては返すさざ波がごとく。全ての攻撃がいなされていく様と、見方によっては神々しい乳白色の波動に、行者たちも攻撃の手が止まる。
「何とか、平和にお話しできませんかぁ?」
 敵意のないるこるの問いかけに行者たちも矛を収めるのであった。

 るこるがユーベルコード使いであることは火を見るより明らかであった。敵意が無いことを示せたのだから、後はお話で解決するレベルである。
「なるほど……」
 るこるの話を聞いて、事の次第を理解する行者たち。
「そういった用件であれば、用立てしましょう」
 行者認定証とは元よりユーベルコード使いへ渡す、その証。であるなら、るこるが持っていてもおかしくないわけでして。
「ありがとうございますぅ~」
 こうして穏便に行者認定証をゲットしたるこるなのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィーナ・シェフィールド
小人さんの国、見ているだけで楽しいですね。
「お人形さんが動いてるみたい…」

ヴィオレットさんやドローンなど、余分な荷物は全て置いておきます。
身を清めた上でオーラ・モーントシャインで全身を覆い、万が一にも病原菌などを持ち込まないよう注意しますね。

「はじめまして、わたしはフィーナと言います♪」
まずは距離を取って丁寧に挨拶。攻撃されてもオーラで防ぎます。
その後、【永遠に響く癒しの旋律】を使い、歌声で癒しを行うことでUC使いであることを示しますね。

大声で驚かせないよう、声はなるべく小さく、優しく歌うようにしましょう。

地上を進むと足跡などでご迷惑でしょうし、なるべく静かに空を飛んで通過させてもらいますね。




 カルデラ湖の小島南西。リリパットの国々を支える田園地帯。ふわりと降り立ったのはフィーナ・シェフィールド(天上の演奏家・f22932)である。
「まるでお人形さんが動いてるみたい……」
 空から眺めるリリパットの国は、珍しくも既視感のある不思議な光景。
(小人さんの国、見ているだけで楽しいですね)
 そう思いながら、フィーナは『時』を待つ。

 敵意が無いことを証明するために、ドローンを含めた余分な荷物はもちろん、いつも連れている白いオウムのヴィオレットさんも今日はお留守番だ。
 そして、リリパットの国に対する防疫も対策済。身を丁寧に清めた上で、オーラ・モーントシャインで全身を覆い、防護膜を。万が一にも病原菌などを持ち込まないようにと注意を払っている。

 フィーナに気付いた行者たちが疾風の如く接近してきた。
「……!」
 行者たちの接近に気付いたフィーナは、まずは距離を取って丁寧に挨拶……しようと考えていたのだが、まず攻撃が飛んできた。
 しかし慌てず冷静に。これは想定内だ。攻撃の全てをオーラで防ぐ。フィーナが行うことはただひとつ。すぅっと息を吸い込んで。
「~~~♪」
 歌声を解き放つ。ユーベルコード【永遠に響く癒しの旋律】で紡がれる旋律が辺りに響き渡る。その歌声にこめられた癒しの力。
 大声で驚かせないよう、声は小さく、それでいて透き通るような優しさを。

 ――この旋律で、貴方が癒されることを願って。

 フィーナの想いを感じた行者たちが武器を降ろすのはすぐのことであった。

「はじめまして、わたしはフィーナと言います♪」
 改めて、リリパットたちと向き合ったフィーナは今度こそ丁寧にご挨拶。既に敵対関係は誤解であったことはお互いの認識。そしてフィーナがユーベルコード使いであることも証明済だ。
「実は……」
 そう告げてフィーナがここに訪れた事情を話す。行者たちが持つ認定証が必要なのだ、と。
「そういうことなら応じよう。調えてくるまでしばし待っていてほしい」
 フィーナの対応と誠意に異論を挟む者もおらず、行者たちは快諾する。
「ただ、この場は少し目立つ。出来れば島の端へ移動を頼めるだろうか?」
「はい♪」
 数名の行者たちをお供に移動を開始するフィーナ。
(地上を進むと足跡などでご迷惑でしょうし)
 なるべく静かに、ふわふわと移動していく。程無く街から戻ってきた行者たちがフィーナに行者認定証を手渡すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
閉じた世界に暮らす種族かぁ。
とりあえず、危害を加える意志はないって意味で、
いつもの機械的な装備は見えないようにしていこう。

防疫対策は【Craobhoga an whirlwind】を使って、自分のまわりに空気の層を作って、微生物や病原菌を撒かないように気をつけるね。

リリパットさんたちからの攻撃には、反撃はしないよ。
【等価具現】で相手のユーベルコードを打ち消して、こちらも『行者』ってことを示したら、
「戦わないよー」
と、両手を挙げて、ばんざーい。

お話できるできるようになったら、
わたしの装備を見せたり、リリパットさんのものを見せてもらったりしながら、帰るときに行者認定証をもらえるといいのだけどっ。




 カルデラ湖の小島南。リリパットの国の中でも特に栄えた最先端デジタル都市。菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)はその国を遠くの森から眺めていた。
(閉じた世界に暮らす種族かぁ)
 とりあえず、危害を加える意志はないってことで、いつもの機械的な装備は見えないように、光を屈折させ光学迷彩的なものを施す理緒。ついでに特製辛味セットのふたはきつく締めておいた。ひと粒でも降り注ごうものなら、色んな意味でひどいことになる。
(それから、っと)
 手に握り締めたハシバミの杖『Craobhoga an whirlwind』に魔力を込める。大気の加護が理緒の意志に沿って彼女の周囲に空気の層を作り出す。この空気の層があれば微生物や病原菌をこの国へ落としていくようなことはないだろう。

 準備を整えた理緒はリリパットのユーベルコード使いと会うべく森から姿を現わす……と、行者たちが攻撃を仕掛けてきた。理緒を狙って飛び交うユーベルコード。
「わわっ、あぶなーい!」
 といいながら反撃の意思は見せず。攻撃を見切ってかわし、ユーベルコード【等価具現】で電脳世界の情報を元に具現化した等価存在をぶつけて行者の攻撃ユーベルコードを相殺する。
 何度か防戦した後、わずかに出来た戦況の隙。その間に理緒が動く!
「戦わないよー」
 と、両手を挙げて、ばんざーい、する理緒。
 その様子に行者たちは顔を見合わせるのであった。

 振り返ってみると、理緒は攻撃を回避し、ユーベルコードをユーベルコードで相殺し。そしてばんざーいしただけであった。そんな理緒を訝しみながらも行者たちがおそるおそる近付いてくる。
 対して理緒はそれを大歓迎。行者たちに向かってしゃがみこみ、話しかける理緒。
「わたしね、猟兵なの。知ってる、猟兵?」
「……えーと?」
 屈託ない笑顔の理緒に毒気を抜かれ、間の抜けた返事を返す行者たち。そこで理緒は光学迷彩を解き、自分の装備を見せる。デジタルに精通している都市の行者だからこそ、その凄さが伝わった。
 目の色を変えて食いついてくる行者。理緒も彼らの装備を見せてもらったりして。すっかり仲良しになったところで、本題である。
「あのね。できたら、でいいんだけどっ」
 リリパットの国にある『行者認定証』が欲しい、と告げる理緒。
「ど、どうにかならないかなー?」
「これ、渡せばいいんじゃね?」
「軽っ!? いいの?」
 理緒のびっくりに、笑みを浮かべる行者たち。
「ユーベルコード使いなら、持っていても何の問題もないさ」
 ただの認定証だしな、と手にしていた認定証を譲り渡してくれる行者たち。
「やったー! ありがとうっ!」
 飛び跳ねるとリリパットの国が崩壊しそうなので。体を小刻みに震わせて喜びを表わす理緒であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メラン・ネメシス
ちっちゃな小人さんたちの国か~
外に出せるんなら、色々金儲けのネタにもなりそやけどなァ…
裏の商売しとるからって、死ぬとわかっとるもん連れ出すのは寝ざめ悪いし、しゃーない、静かに通り過ぎたろ

一応な、ちゃんとお風呂入って清潔にしておくで?
雑菌持ち込まんようにな

抜き足、差し足、忍び足
なるべく刺激せんように、そっと…ってまぁ、この図体じゃ無理やろけど
近付いてくるならしゃーない
【夢の案内人】使うわ
ちょーっと眠くなって気持ちいい夢の見られるお薬ばらまいて、安らかーに眠ってもらお
謎の巨人退治して英雄になった夢でも見て、大人しくしとき
行者認定証だけ頂いてくで~

んー、でもほんま、この国で何か儲け話できんかなぁ…?




 カルデラ湖の小島西。リリパットの国々の中でも特に交易で栄える港を持つ街。そこへ湖側から上陸しようとしていたのはメラン・ネメシス(ダークネス・トレーダー・f27087)であった。
「ちっちゃな小人さんたちの国か~。外に出せるんなら、色々金儲けのネタにもなりそやけどなァ……」
 それはもちろん『商品』として。『必要なら武器でも薬でも情報でも奴隷でもなんでも売買して現在まで生きてきた』彼女にとってその視点は至極当然なもの。
 しかしそれとは別に。
(裏の商売しとるからって、死ぬとわかっとるもん連れ出すのは寝ざめ悪いし)
 しゃーない、と今回の仕事に取り掛かる。
 事前に伝え聞いている情報に基づき、ちゃんとお風呂に入って清潔にしておいたメラン。
(雑菌持ち込まんようにせなな)
 と準備を整えて、リリパットの国へ近づくのであった。

 ――抜き足、差し足、忍び足。なるべく刺激せんように、そっと、そぉっと……。

 そんな彼女を無情にも降るユーベルコードは行者たちのもの。
「ってまぁ、この図体じゃ無理やろけど」
 知ってた、と言わんばかりに嘆息をつくメラン。
「近付いてくるならしゃーないなァ!」
 即座にユーベルコード【夢の案内人】を使用する。周囲にばらまかれる粉末状の何か。
 メラン曰く。
「ちょーっと眠くなって気持ちいい夢の見られるお薬ばらまいて、安らかーに眠ってもらお」
 が効果である。実際の程はわからないけども、きっとたぶんその通りなのだろう、幻覚薬って言葉は見ないことにした。
「ま、謎の巨人退治して英雄になった夢でも見て、大人しくしとき」
 メランの呟きを既に聞いている者はなく。彼女の前でぐっすりすやすや眠っている行者たち。
「行者認定証だけ頂いてくで~」
 その懐から行者認定証を拝借して、メランはその場を後にした。

 帰路の最中、もう一度リリパットの国を振り返るメラン。
「んー、でもほんま、この国で何か儲け話できんかなぁ……?」
 残念ながらできまへん。
 もしそれができるようになるとしたら、きっと戦役以降の猟兵の活躍次第でしょう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



 そんなわけで、リリパットの国を訪れた猟兵たちは、依頼通りに行者認定証を手に入れ、帰還した。
 グリモア猟兵の言っていた調査研究が何の役に立つかは別として。
 報酬はたんまりもらえたそうな。

最終結果:成功

完成日:2020年05月24日


挿絵イラスト