帝竜戦役㉗~シヴィライゼーション
●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「さて、今回もアックス&ウィザーズの、帝竜戦役に赴いてもらおう。今回は……帝竜の一体を倒してもらうよ」
その笑顔を引き締め、くるるは猟兵達を見回す。それは、戦うべき相手が強敵であると言うその証左。
「帝竜の名はダイウルゴス――覚えてる人もいるかな? かつてキマイラフューチャーで発生した戦争、『バトルオブフラワーズ』――そこで出現したオブリビオン・ドラゴンテイマーが使役していたドラゴンだ」
ヒーローズアースとサムライキングダムに出現したレディ・オーシャン、スペースシップワールドで倒された筈が帝竜として蘇ったドクター・オロチに続く、世界を越えて出現するオブリビオン。それが何を意味するかはわからない。
だが、放置は出来ない。その正体は未だ確かならざれど、何か重大な企てが発生しているのは間違いない。
「帝竜ダイウルゴスは、99体の竜の集合体だ。彼らが自称する通り、それはもはや1つの文明と言って良い。知性のみならず、その力も、ね」
猟兵達は、それを相手に戦わなければならない。
「ダイウルゴスの能力は大きく分けて3つ。1つは、体内の無数のダイウルゴスによって合議を行い、最適な攻撃手段を決定する能力。決定が行われると、無数の竜の中から、その猟兵にとって最も相性の悪い能力を持つ竜が差し向けられて来る」
こちらの得意分野は対策され、こちらの苦手分野を的確に突いてくる。この竜を普通に倒すのは、まず不可能だ。
ただ合議の成立には時間がかかる。成立前になんとかする、成立を何らかの手段で妨害する、議決結果を欺く、相性の悪さを覆す何らかの手段を取る、などと言った対策を行う事になるだろう。
「1つは、無数の小型ダイウルゴスを生成する能力。強力な竜が、大量に襲ってくる」
会議を経ていない分、特にこちらとの相性が悪いと言う事はない。ただ、一体一体が非常に強力であり、さらにそれぞれの能力が統一されていない。物理を得意とする竜、魔法を得意とする竜、特殊能力を持つ竜、怪力の竜に高速の竜――それら全てを対策するのは難しい。
それをなんとかしなければ、ダイウルゴスに近づく事は愚か、有効射程に入る事すら不可能だ。それでもダイウルゴスの能力の中では比較的単純な方に位置する能力であり、通常の戦闘の延長線と言えない事もない。無論、敵のレベルは段違いだが。
「1つは、文明侵略衝撃波(フロンティア・ライン)。ダイウルゴスの最大の特徴であるこれを浴びると、ダイウルゴスの一部となりたい、と言う強い欲求を抱かされてしまう」
単純な能力だが、帝竜にさえ作用するほどの、極めて強力な精神汚染だ。オーラ防御や呪詛・狂気耐性と言った通常の防御手段では防ぎきれるものではない。かつ、不可視で攻撃範囲も広いので、回避も難しい。
幸い、連射性能はそれほど高くない。1~2分に一発と言う所だろう。最初の一発さえなんとか凌げれば、攻撃のチャンスは十分にある。
「もちろん、これらの能力とは別に、単純に基礎能力も高い。何しろ99体の竜を内包している訳だからね」
せっかくユーベルコードを対策しても、こちらの攻撃が通じなければ意味はない。防御と攻撃、それを高い領域で両立しなければならない――極めて厳しい戦いになるだろう。
「それでも、キミ達はこれまで、数多の強敵を撃ち倒してきた。今回も成し遂げられると信じているよ」
いつもどおりの、わざとらしいほど可愛い仕草の中に、僅かな緊張と期待を混じらせ、くるるは猟兵達を見渡す。
「だから、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」
●文明侵略領域(フロンティア・ライン)
『戦闘開始前に、先の議決結果を復唱する……』
転移して来た猟兵達へと降り注ぐように、声が響き渡る。戦場全体に響くような、深く重い声。
『我等の目的は、ベルセルクドラゴン及びドクター・オロチを除く全ての帝竜を、文明侵略衝撃波(フロンティア・ライン)によって我らに融合する事である』
『そのためには、ヴァルギリオスより長く生存する必要がある。彼の帝竜は、我等の文明侵略の妨げとなるためである』
『この目的の最大の障害は猟兵である。猟兵は生命の埒外にあり、我等の想定を越える力を発揮する可能性がある』
『猟兵達に対し、ダイウルゴス文明は確実な勝利戦略を持たない。だが、目的達成のためには猟兵との交戦を避ける事は不可能である』
『よって、我等ダイウルゴス文明は猟兵との交戦を開始する』
そうして、ダイウルゴスはその翼を広げ、四肢を猟兵達に向けると、絡みつくような無数の殺意をこちらに向けてくる。
『全ては、グリモアを手にする時の為に……』
一二三四五六
侵略の竜、再び。
ごきげんよう。いやキマフュではドラゴンテイマーのシナリオ出さなかったんですけどね。一二三四五六です。
本シナリオは一章完結の戦争シナリオとなっております。ボス敵はトミーウォーカーの公式フラグメントです。
補足。
ボス戦ではお馴染みのギミックですが、例によって例のごとく、帝竜は『猟兵の使用したユーベルコードに対応する能力値のユーベルコード』を先制使用して来ます。対抗策をプレイングに記載しましょう。
ユーベルコードを複数個/複数回使用すれば、それに対応した数だけユーベルコードを撃ち込んで来ますので、お勧めしません。
ユーベルコードの説明が若干曖昧な点があるので、本シナリオではくるるが解説したような解釈でリプレイを執筆します。
この方針は他のMSのダイウルゴスに適用されるものではありませんので、ご注意ください。
リプレイは激戦を演出する感じになる予定です。
それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
第1章 ボス戦
『帝竜ダイウルゴス』
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POW : ダイウルゴス会議
自身の【体内の無数のダイウルゴスによる合議制】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : ダイウルゴス文明軍
レベル×1体の、【眼球】に1と刻印された戦闘用【小型ダイウルゴス】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 文明侵略衝撃波『フロンティア・ライン』
【四肢のどれか】から【見えざる文明侵略衝撃波】を放ち、【ダイウルゴスの一部になりたいと望ませる事】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:棘ナツ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フレミア・レイブラッド
帝竜っていうのはなんでもありね…
【念動力】により全身(味方全て)を覆う防御壁と魔術【高速詠唱、全力魔法、オーラ防御】による魔力障壁の二重掛けを展開。
後は全力で自傷してでも耐えるのみね。
念の為、敵の射程外の物陰にレクスを隠し、万一、敵の分瑪侵略の影響をわたしが受けたら正気に戻す様に指示しておくわ。
攻撃の隙を突いて【ブラッディ・フォール】で「黒竜を駆る者」の「ドラゴンテイマー」の姿(テイマーの黒衣と剣を装備し、翼が生えた姿)へ変化。
【ギガンティックダイウルゴス】を全合体召喚し、クールタイムを突いて強襲。
わたし自身も魔槍で一気に仕掛けるわ!
ダイウルゴスにはダイウルゴスを…さぁ、決戦といきましょうか!
四季乃・瑠璃
翡翠「私が最初に出るよ…後はお願い…」
瑠璃「解った…無理はしないで」
緋瑪「絶対、あの竜をぶっとばそう!」
文明侵略に耐えきれず、最初から犠牲になる事を前提で翡翠が表に出て【高速詠唱、全力魔法、限界突破】による防御魔術で可能な限り緩和。
攻撃が途切れた瞬間に影響を受けた翡翠から瑠璃に人格交代。
【破壊の姫君】を発動し、緋瑪を呼び出し、二人で全速力で飛翔。
その群体の体にUCで強化したボム【範囲攻撃、蹂躙、爆撃、鎧無視、鎧砕き、早業】とジェノサイドノヴァを砕け散るまで叩きつけてあげるよ!
緋瑪「おまえの力を打ち破ったのはわたし達姉妹の絆だよ!」
瑠璃「99体いても、貴方には私達の様な絆は無い…それが違いだよ」
ティアルム・アヴァターラ
「へぇ…。一にして全、全にして一って感じかなっ☆ ……神でも気取りたい連中が多すぎやしないかなぁ、ここのドラゴン達はぁ」
静かに暗い感情が迸る、自分こそは『嫉妬の邪神』。一部にしたいと思うことはあっても、一部になりたい…?
「ほざけ、クソドラゴン…」
抑えきれない本性による『嫉妬』の憎悪により、一瞬だけフロンティア・ラインを耐える
自らへの侮辱には同種の攻撃で対抗させてもらう
「我が一部と化せ…!」
UCで戦場を己で満たし、ダイウルゴスを逆に取り込みにかかる
「さぁ、いただくねっ?」
弱った所に連続攻撃を叩き込む
※アドリブ連携歓迎です
『賛成99、反対0、棄権1……事前戦略通り、ダイウルゴス文明は猟兵に対し、文明侵略衝撃波(フロンティア・ライン)による先制攻撃を行う』
ダイウルゴスの、巨竜の四肢が猟兵達に向けられる。右腕、左腕、右脚、左脚。四点に収束する強大な力
「私が最初に出るよ……後はお願い……」
己の中にそう呼びかけ、覚悟を決めてまっすぐに突き進むのは翡翠。そんな彼女の身体を、何か、不可視の波が通過する。
「ぐっ……!?」
途端、強烈な衝動が彼女を支配する。今すぐ、ダイウルゴスの一部になりたい。何を差し置いても、その文明の礎となるべく馳せ参じたい。
いや、もはや衝動どころではない。頭の中を掻き回され、作り変えられるような感覚。
これこそが、帝竜ダイウルゴスの最も恐るべき力、文明侵略衝撃波(フロンティア・ライン)である。
「帝竜っていうのは……なんでもありねっ……!」
フレミアもまた、その感覚に支配され、苦しげに息を漏らす。二重の魔力障壁など気休めにしかならない……それでも、その気休めがなければ、とうに同化させられていただろうが。
「まだ、よっ……んっ!!」
必死に正気を保つべく、己の太腿に槍を突き立てる。溢れる血、痛み――だがそれすらも塗り潰される感覚。
『ダイウルゴス文明は、猟兵に勧告する。我等と一つとなるが良い』
「ほざけ、クソドラゴン……ッ!」
ティアルムもまた、己を支配せんとする衝動に耐える。全ての思考が塗り潰されるような感覚。それに抗うのは、彼女の芯を作り上げる、自己の存在理由。
「一にして全、全にして一? 神でも気取りたい連中が多すぎやしないかなぁ、ここのドラゴン達はぁ……!!」
神格を失い、メガリスで四肢を代替しているとはいえ、彼女はかつて邪神と呼ばれた存在だ。ゆえに彼女は抗う。それは神としての誇り――否。
「一部になりたい……? 一部にしたい、の間違いだよねぇっ!!」
それは、『嫉妬』。神の如き力を振るう帝竜が妬ましい。塗り潰されなお尽きせぬそれが彼女の神格、原罪の憎悪が彼女を突き動かす。
「我が一部と化せ……!」
己に取り込んだ大海の深淵を解放する。セイレーンとなったその肉体を構成するソーダ水が、雨となって戦場に降り注ぐ。戦場を、己で満たしていく。
『ダイウルゴス文明を取り込もうと言うのか、猟兵よ。だがその試みは無為――』
「そう、かなっ!!」
突如、ダイウルゴスの体表で発生する巨大な爆発。強烈な衝撃が、巨竜の身体を揺さぶる。為したのは翡翠――と、同じ顔をした2人の少女。瑠璃と緋瑪が飛翔し、巨大な爆弾で爆撃する。
「無理させちゃったね、翡翠……大丈夫かな」
「翡翠の分まで、絶対、あの竜をぶっとばそう!」
複数人格の一つである翡翠がフロンティア・ラインを受け止め、その後瑠璃達に代わって戦う……その作戦の誤算は、人格の交代を試みる事すら出来ぬほどの精神汚染であった事。そしてそれを覆したのは、苦しむ姉妹を放ってはおけないと、内から無理やりに人格を交代させた、瑠璃達の意志の力。
「おまえの力を打ち破ったのはわたし達姉妹の絆だよ!」
「99体いても、貴方には私達の様な絆は無い……それが違いだよ」
翡翠は今、瑠璃の身体の中で眠っている。目覚めれば再び、同化衝動に苦しむだろう。それを阻止するには、同化の対象を無くすしかない。
「だからその文明、殺戮し尽くしてあげる」
『絆……そのような不確かなものに、ダイウルゴス文明は賛同しない』
次々と起こる爆発を振り払おうと、巨体を振り乱すダイウルゴス。それだけでも振り撒かれる破壊――その合間を縫って一羽のワイバーンが飛翔する。
『キュルゥゥゥゥゥッ!!』
「ッ、レクス……!」
仔竜はその爪を主へ、フレミアへ突き立てた。悲痛な覚悟とその咆哮が、溢れ出す血が、フレミアの同化衝動を抑え込む。
「レクスに私を傷つけさせた……その罪は重いわよ……!」
流れる血は、フレミアの戦いの記憶を呼び起こす。黒衣を、赤き剣を、八空の翼を。
「ダイウルゴスにはダイウルゴスを……さぁ、決戦といきましょうか!」
『議長の姿を、そして我等ダイウルゴス文明を模倣するか。再孵化したとはいえ、戦闘は危険性が高い――』
ドラゴンテイマーの記憶から黒き巨竜を召喚したフレミアは、それを同じ姿をした巨竜に襲いかからせた。それを迎え撃つダイウルゴスの隙をつき、先程から降りしきるソーダの雨が全身に浸透する。
「おっと、逃げるなら……その前に置き土産、いただくねっ?」
『む――!』
雨はダイウルゴスの一部を取り込み、文明から剥離させる。それによって弱まった部分を、左脚のメガリスで蹴り裂くティアルム。フレミアも魔槍を叩き込み、大きな衝撃と共に何匹かの竜が落ちていく。
『賛成81、反対10、棄権9。ダイウルゴス文明は一時撤退を選択する――』
奪われ、倒された竜は放棄し、ダイウルゴスは翼をはためかせて間合いを離していく。
大成功
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露木・鬼燈
竜は殺す!
必殺のパイルをくれてやるですよ。
そのためにはパイルの間合いまで踏み込まないとね。
最適な攻撃手段で対応されるみたいだけど…
決定までに時間がかかるなら対処はできる。
もともと多彩な手札で戦うのが僕のスタイル。
攻撃方法を変えながら間合いを詰める。
これで議決結果が出るのを遅らせるのです。
まずは魔法もとい忍術で遠距離攻撃。
雷撃や風刃、珪素結晶の弾丸を飛ばすっぽい。
中距離では魔弾投擲法。
呪詛やルーンを乗せた棒手裏剣を撃ち込むです。
そして間合いを十分に詰めたら<穿機>を展開。
背面ブースターで残りの距離を一気に詰めて…
一撃必殺、渾身のパイルを叩き込むっぽい!
そして素早く離脱する。
これでイケルイケル!
ブレイブ・ブレイド
※アドリブ歓迎
POW判定
・敵UC対策
陸海空の三種のサポートメカと連携して
自身の性能を変化させ続け、敵の合議より素早く対応した攻撃をする
(サポートメカとの合体による三形態の合体を駆使)
・攻撃
戦闘中に隙が出来た瞬間の合体で持っている武器で
【ファイナルアタック】を仕掛ける
(空:アロー、地:ランス、海:カノン)
さらに接近して合体を解除した本体がブレイブソードで切りかかることで
本命の攻撃を無防備な所へ命中させる二段構え
・セリフ
貴方たちが一つの文明というならば
私たち猟兵は36の全ての世界から差し向けられた
未来へと進む意志の代行者!
停滞を望み、過去の栄光を取り戻さんとするオブリビオンよ
私たちが相手です!
フランチェスカ・ヴァレンタイン
最適な攻撃手段を決定する、ですか…
では――砲撃戦と高機動戦、クロスレンジをランダムに織り交ぜて。ええ、心行くまで合議に紛糾していただくと致しましょうか
飛翔ビット全基を広域展開、砲撃戦を任せます
自身はフルバーニアの高速空中戦機動で砲撃の火線を縫うように引っかき回し、マイクロミサイルの乱れ撃ちで弾幕を
爆炎に紛れて光学迷彩を纏って斧槍で切り込み、即座に離脱して再度機動戦闘にスイッチするマルチロールファイトと参りましょう
合議の成立を引き延ばせたのでしたら、UCの星水晶を戦場全域に展開
飛翔ビットの砲撃をそちらへ差し向け、自身も砲撃を乱れ撃ち
乱反射で増幅させた全てを束ねての集束砲撃をどうぞ、召し上がれ…!
「竜は殺す!」
雷撃、風刃、そして珪素結晶の弾丸。魔法の如き忍術でダイウルゴスを攻撃する鬼燈。
『ダイウルゴス文明は、猟兵の攻撃に対し有効な反撃手段について検討を行う』
「むっ、流石に頑丈っぽいっ!」
その攻撃に動じる事なく、ダイウルゴスは会議を開始する。悠長とも言えるが、適切な議決が下されれば、それに対抗するのは難しい。
「だったら今度はこうなのですっ!」
『新たな攻撃を確認、議題に追加する』
ならばと間合いを詰め、中距離から棒手裏剣を放つ。情報量を増やし、ダイウルゴスの決定を遅らせる作戦……元より、多彩な手札で戦う鬼燈のスタイル。
「なるほど、では……ええ、心行くまで合議に紛糾していただくと致しましょうか」
それを見たフラニィは、飛翔ビット全基を周囲に展開、砲撃戦を展開する。さらに自身はその火線の合間を縫って華麗に翔び、マイクロミサイルの乱れ打ち。
「どれに対応するか――どうぞ、ゆっくり検討なさってくださいな?」
爆炎に紛れ光学迷彩を纏うと、急接近して斧槍を叩き込む。分厚い竜鱗にあっさりと弾かれてしまうが、構わない。
『高速飛翔、砲撃、視覚の歪曲――これら全てに対処出来る竜は……』
「これはまた、随分と、欲張りなようで……?」
情報量が増えれば増えるほど、さらに会議は踊る。手札を見せる事自体が、ダイウルゴスの隙を作る事となる。
「一つの文明として戦うと言うのも、なかなか苦労があるようですね!」
そこにさらに加わるのは、剣の勇者ブレイバー。機械の身体を持つ勇者は、サポートメカとの合体分離を繰り返しながら、ダイウルゴスに攻撃を仕掛ける。
『ダイウルゴス文明の力は個を凌駕する。猟兵達の攻撃は通用しない』
「個、ですって? 違いますよ、貴方たちが一つの文明というならば――」
ウミガメを纏い、手にした盾から放つカノン。砲撃がダイウルゴスの体表で爆発する。
「私たち猟兵は36の全ての世界から差し向けられた、未来へと進む意志の代行者!」
続けてはユニコーン、螺旋のランスをその巨体に突き立てる。その槍に篭めるは、帝竜を相手に揺らぐ事なく貫く正義の意志。
『賛成37、反対54、棄権9。議案は却下された。再度検討を行う――』
「私達の正義を砕く力など、そう有るものではないようですね!」
様々な攻撃を受け続けたダイウルゴス会議は、混乱に陥る。それに集中しすぎて生まれた隙を、猟兵達は逃さない。
「まずは僕から行くのです!」
同化したナノメタルを変換し、重装甲へと変換する鬼燈。己の命を燃料に焚べて、背面ブースターを点火すると、一気に加速する。
「一撃……必殺、っぽい!!」
『ぐ……!』
全ての推進力を右腕部の破壊力に変換し、巨竜の鱗に突き立てられるパイルバンカー。その小さな一撃は、しかしずしりと重く、巨竜の巨体すら揺るがしていく。
「では次は、わたくしが――」
鬼燈が離れた所に、続いてはフラニィ。戦場全体に展開していた星水晶に向けて、ビットの、自身の砲撃を乱れ撃つ。
全く不規則に放たれた無数の砲撃は、反射を繰り返しながら、次第に収束し――。
「それではどうぞ、召し上がれ……!」
『ぐ、ぅぅぅ……!?』
そして、完全に一本の光となると、ダイウルゴスの一点に――鬼燈が貫いた一点に、正確に収束する。眩い光が傷口を広げ、ダイウルゴスを構成する竜の一部が剥離する。
「最後は私ですね。停滞を望み、過去の栄光を取り戻さんとするオブリビオンよ――」
ホークを纏い飛翔するブレイバーは、その弓を強く引き絞る。収束する光は矢となり、真っ直ぐにダイウルゴスへと――。
「これで、終わりだ――ブレイブッ! ソォォードッ!!」
『ぐ、ぁ、ぁぁぁ……!?』
そして彼自身も、それを追って突き進む。矢が着弾し広がる傷口へと、振り下ろされる刃――それは彼の心を力とし、巨竜の肉体を斬り裂いた。
『猟兵の力――想定以上、だ……』
さらに何体もの竜が切り離され、地に落ちていく。巨竜は苦しげな声を響き渡らせながら、猟兵達を見下ろした。
『だが……賛成74、反対10、棄権16。ダイウルゴス文明は――』
「付き合うつもりはないっぽーいっ!」
当然、一撃を喰らわせれば、議決に付き合ってやる理由などない。強力な竜が差し向けられる前に、すぐさま戦場を離脱する。
大成功
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シズホ・トヒソズマ
これがモノホンのダイウルゴスですか
謀はその辺りにして貰いますよ!
大帝巫の陰陽札を大量にマジェスの起こす風で吹き飛ばし
敵の体の全体、最低でも半分箇所に陰陽札を飛ばし
◆火属性の札を爆発させ攻撃を与え……てるように見せます
本当の狙いは札を媒介に敵全体にある知性への大帝巫の認識改変◆催眠術『私の『得意』と『苦手』を真逆に認識する』の行使
ギャラクシーシンフォニーやミコの催眠歌唱で成功率と範囲を補正
私の得意で勝負してくる竜が出てくれば◆早業◆操縦のマジェスで対抗
効果が及んでない知性と拮抗して議決が滞りUC発動できても良
UCで本体を視認しほぼ零距離にワープさせた巨大戦艦を突進させ鋭利な船首で◆串刺しにします
波山・ヒクイ
あああっ…ダイウルゴスになりたあああああいっ
どうも、衝撃波ですっかりダイウルゴスにお熱なわっちです。ダイウルゴスサイコー!
あっ…でも…ちとめんどくさいなー…、無数のダイウルゴスの皆様。今ぐらいは
【ちょっとぐらいサボってもいいじゃろう?】
…
……
や、やばかった…
このヘンテコUCが役に立つ日が来るとは…今頃あいつの中はやる気のないグダグダ会議とサボタージュ派の台頭で大混乱じゃろう。
大勢に効くUCじゃなかったら、敵が先行かつ効果が一時的でなかったら…
一つでも欠けてたらどうなってたか…ゾッとするぅ…。
配信もできなくなるような生活なんて、わっちはお断りなの!
さあくらえっ、必殺叡智のバット攻撃ー!
『文明侵略衝撃波(フロンティア・ライン)を再度発動する――』
ダイウルゴスの四肢から迸る、目に見えぬ衝撃。多くの猟兵達は有効範囲外に逃れる、が。
「あああっ……ダイウルゴスになりたあああああいっ!!」
逃げ遅れ、その直撃を浴びたヒクイは、心の底から絶叫した。ふらふらとダイウルゴスに近づいていく。
「ダイウルゴスサイコー! と言う事でお邪魔しますよ~」
「ちょ、ちょっと!?」
シズホが止めようとするが、離れていたため間に合わない。完全に文明と同化してしまう。
「これがモノホンのダイウルゴスの力ですか……!」
その様子に戦慄し、息を呑むシズホ――だが、恐れてばかりもいられない。従えた人形の一体に命じ、周囲に陰陽札を展開する。
「謀はその辺りにして貰いますよ!」
その札を、別の人形の起こす風によってダイウルゴスに放つ。その体表で生じる、巨大な爆発。
『――特殊な術式による爆破攻撃か。ダイウルゴス文明はその対策に対する検討を行う』
「くっ、全然効いてない……でも……」
相当な威力の爆発だが、ダイウルゴスは動じた様子を見せない。だが、メガリスの力を宿したその符は、ダイウルゴスの思考を書き換える。
『ダイウルゴス文明に対して、認識を改変する攻撃が仕掛けられている事を確認した』
「っと、気づきましたか、さすが……!」
このまま完全に乗っ取る事ができればよかったが、そう上手くはいかないか。ダイウルゴスは正常化を図り、符に対して抵抗する。
「くっ、さすがは帝竜……!」
『正常化率は7割に満たないか……だが、問題ない』
シズホも、人形の歌や背負った鍵盤の音色でさらにダイウルゴスをかき乱すが、相手の力も強く、完全な掌握には至らない。そのまま決議が行われてしまい――。
『賛成40、反対32、棄権28。議案は却下され――!?』
「おや?」
だが、その結果はまさかの否決。混乱するダイウルゴスの中から、声が響く。
『会議とかめんどくさいなー。今ぐらいは、ちょっとサボってもいいじゃろう?』
『なんだ……このノイズは……?』
慌てて自身の中を確かめたダイウルゴスが発見したのは、議決を放棄した竜達、そしてその中心でだらーっ、と寝そべったヒクイ。
彼の全身から迸る『サボりてぇ……』と言うオーラが、ダイウルゴスに干渉しているのだ。
『緊急動議――賛成72、反対0、棄権28。先程取り込んだ猟兵を文明より切り離す』
「おぉっ!?」
原因を確認したダイウルゴス会議は、ヒクイを切り離す。同化から解放されると、はたと我に帰るヒクイ。
「や、やばかった……このヘンテコUCが役に立つ日が来るとは……」
ダイウルゴスと同化された自身の意志とは無関係に、そして大勢に作用する力でなければ。あるいは、ダイウルゴスの精神抵抗力が、シズホの認識改変への対抗に割かれていなければ。
そもそもこんな変な力を獲得していなければ。1つ間違っていれば、今頃完全に取り込まれ、二度と戻れなくなっていただろう。
「いや本当やばかったと思いますよ、けどおかげで準備は整いました……」
会議が混乱から立ち直るには、間違いなくしばらくの時間がかかる。その隙を突き、シズホは己の身に強大なる過去を纏う。
「いかに帝竜と言えど……銀河を統べる者の力っ! 耐えられますかっ!」
『ぐ……が、あああああっ!?』
それは、巨大な戦艦――皇帝の玉座。その艦首である黒き槍が、帝竜の黒い鱗を貫く。さしものダイウルゴスと言えど、この一撃には大きな衝撃を受け、その身を揺るがし、一部の竜が文明から剥離していく。
「配信もできなくなるような生活なんて、わっちはお断りなの!」
ついでに、その甲板にいつの間にか乗っかったヒクイが、強大な力を持つバットでがっつんがっつん殴りつける。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メイスン・ドットハック
【SPD】【絆】
大軍勢を相手にするようなものじゃのー
防御は任せたけーのー、エィミー!
先制対策
揚陸艦ロストリンクに搭乗して参戦
回避制御・敵攻撃予測をAIに担当させ、できるだけ敵攻撃を回避するように行動
電脳魔術によるホログラムデコイ、攪乱チャフなども散布しつつ、敵の攻撃を絞らせないようにする
可能であればミサイルやレーザー砲ユニットで牽制攻撃する
先制後はUC「汝は元素、その鎖を断ち切ろう」を発動して、電脳領域でダイウルゴス達の主成分を解析
それを融解させる毒ガスを生み出し、文明軍に散布して道を開き、エィミーの特殊弾に毒ガスを搭載させて、射程内まで接近する
ぶちかましてやれのー、エィミー!
アドリブ絡みOK
エィミー・ロストリンク
【SPD】【絆】
何かすごい竜きたーーー!でも勝ち逃げは許さないよ!
うん、防御は任せてね!メイスンお義姉ちゃん!
先制対策
メイスンの艦の甲板に搭乗して参戦
絆律鍵ロスト・リンクを起動して、メガリスを同時混合発動
海乙女のワンピースから海水を放出して、ラクチェの要石で鉄の水へと変化させて操作。ロストリンクを全方位するように防御膜を作り出し、ダイウルゴス文明軍の攻撃を凌ぐ
水に絆のマアトの生命力吸収能力も付与
先制後は「失われた絆を繋ぐ姫君」を発動し、防御膜をさらに強化
メイスンから渡された毒ガス弾をオルトロスに装填し、威力・射程を強化した制圧射撃で、ダイウルゴスの身体に撃ち込む
いっけーーー!
アドリブ絡みOK
「何かすごい竜きたーーー! でも勝ち逃げは許さないよ!」
『ダイウルゴス文明は、すでに逃走戦略を否決している。よって猟兵達に、小型ダイウルゴスの派兵を行う』
黒竜の巨体に思わず叫ぶエィミーへと差し向けられる、無数の小型竜。
「なんかいっぱいきたよー!?」
『大軍勢を相手にするようなものじゃのー』
それらを確認して呟きを漏らすメイスンは、自身の揚陸艦『ロストリンク』に搭乗している。エィミーがいるのは、その艦の甲板だ。
『防御は任せたけーのー、エィミー!』
「うん、任せてね、メイスンお義姉ちゃん!」
通信を受けて頷いたエィミーは、特殊な紋様の刃の剣を起動する。ロストリンク――足元の艦と同じ銘を持つそのメガリスは、ただの剣ではない。
「メガリス、同時混合発動!」
身に纏うワンピースは、セイレーンの髪で編まれた服型のメガリス。そこから全包囲に迸る海水。
黒き宝石は、海水を鉄に変える要石。巨大な鉄の壁が艦を全方位に展開され、防御幕として展開される。
「さあ、これで、簡単には突破出来ないよ!」
『ダイウルゴス文明群は、対象の防御能力を脅威と認識した。だが、突破は不可能ではない』
そんな硬い防御を打ち破るべく、小型竜の中でも攻撃力の高い者達が前衛に押し出された。力強い爪の一撃や高火力のブレスが、鉄を砕き溶かさんとする。
『それを黙って喰らってやる義理はないんじゃがのー!』
揚陸艦のAIが、その攻撃を予測し、回避行動を行う。無論、巨大な艦が全ての攻撃を回避するなど不可能だが、鉄水の防御と合わされば、時間は稼げる。
『さて――分析完了じゃ!』
鉄水が裂かれたその瞬間、その裂け目から迸る煙。それは、稼いだ時間でメイスンが分析して作り出した、強烈な毒ガスだ。
『ダイウルゴス達に最適化された融解ガスじゃ。退かねば溶けてしまうぞっ!』
「さあ、道を開けてっ!」
加えて、鉄水にはエィミーのエメラルド型メガリスによって生命吸収の力も篭められており、そこに攻撃していた小型竜は衰弱している。
軍勢全てを溶かすには足りずとも、道を開くには十分以上――ダイウルゴス本体に一気に吶喊するロストリンク。
『ぶちかましてやれのー、エィミー!』
「うんっ!! 皆、力を貸して!」
手にするはガトリングガン型メガリス。篭めた弾頭は、メイスンから転送されて来た毒ガス弾。艦がダイウルゴスの至近に到達すると、目の前に広がる巨体めがけ、それを一斉に射撃する。
「いっけーーー!」
『ぐっ……ぐぅぅぅぅっ……!!』
メガリスの力を引き出して打ち込まれた弾丸。巨体をのたうたせ、ダイウルゴスの身体の一部が、溶解していく。
『緊急動議、賛成72、反対0、棄権28。ダイウルゴス文明は、汚染された竜を切り離す』
『よし、離脱するのじゃっ!』
ダイウルゴスが溶解した部分を剥離させていくのを見ると、深追いは厳禁と艦首を翻すメイスン。
当然小型竜達が追撃してくるが、エィミーが新たに張った鉄水がその追撃を阻み、安全圏までの離脱を成功させる。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ケルスティン・フレデリクション
…こわい竜なの…でも、がんばらなきゃ。みんなをまもるためだもん。
先制攻撃には【ひかりのまもり】を使うよ。
絶対に壊れない無敵の光の壁を創造するね。
皆を守るときも、これを使うよ。
これで敵の隙が出来たらいいんだけど…
氷の鳥の精霊のルルに協力してもらって、氷の魔法をつかうよ。
ルル、おてつだいよろしくね!
【属性攻撃】【全力魔法】【範囲攻撃】竜が沢山居れば一体ずつ各個撃破するよ。
大きな一体には氷の雨を降らせるね
頑張って倒さなきゃいけないもん…大切なみんなの為、この世界のみんなの為、いっぱいがんばるよ!
グァーネッツォ・リトゥルスムィス
一竜も世界の味方がいないなんてムカつくぞ!
ある意味それだけ仲良しだから気を引き締めないとな
戦闘中に聞き耳を立てて会議している竜達の会話から
頑丈でタフな竜を考え選ぼうとする竜を倒そうとするぞ
力自慢が取り柄でどんな敵にも悪知恵捻りだして攻撃を絶対に当てようとするオレにとっては
超遠距離攻撃やスピード特化など搦め手よりも真正面から勝てないのが一番相性悪いからな
って、だからタフいのに投票するんじゃない!
……なんてわざと存在感を出してタフい竜を仕向ける様欺かせるぞ
相性が悪いのは事実だが今こそ弱点を克服する時だ
オレ自身を逆境に追いやって『朽ちぬ闘魂』を燃やし
限界突破の怪力による鎧砕きをお見舞いしてやるぜ!
「一竜も世界の味方がいないなんてムカつくぞ!」
『ダイウルゴス文明は、目的を一つとする共同体である。方法の対立があっても、目的を違える事はない』
グァーネッツォの怒りに、冷静に返答するダイウルゴス。
「くぅ、それだけ仲良しって事か! こいつは気を引き締めないとなっ!」
『これより、猟兵に対する反撃の方法について検討を行う』
竜骨の巨大斧を手に一気に斬りかかれば、ダイウルゴスはそれを竜鱗で弾きながら会議を開始する。その会議を盗み聞きしようと、耳をそばだてるグァーネッツォ。
「タフいのに投票させる訳にはいかないぜ!」
『……対象の猟兵の行動理由について検討する』
自身の弱点を知ろうとする竜を優先して攻撃しようとする――その動きは、明らかにわざとらしい。まるで自身の弱点を白状しているような。
『賛成58、反対14、棄権28。対象の猟兵の発言は真実と判断し、鎧竜を差し向ける』
「くっ、来たか……!?」
だが、検討を重ねた結果、ダイウルゴスはグァーネッツォに、その発言通り防御力の高いタフな竜を差し向ける。それを見て表情をさらに引き締めるグァーネッツォ。
「俺に相性の悪いのは事実だ……だがっ! 今こそ弱点を克服する時だ!」
敢えて戦い難い竜を差し向けさせる事で、無謀とも言える挑戦に闘魂を燃やす。何度も斧を叩きつけていくが――案の定、なかなかその鱗を打ち砕く事は出来ない。
そして、グァーネッツォに繰り出される強烈な反撃――。
「こわい竜なの……でも……みんなを、まもらなきゃっ!」
「おぉっ!?」
それを阻むのは、眩い光の壁。ケシィの生み出した煌めきだ。
「この光の壁は……絶対壊れない、よっ……!」
そう信じる力が、強固な守りを作り出す。帝竜を相手にして、心を揺らがせない事はあまりに難しい……それでも、必死に奮い立たせ、自分に言い聞かせる。
『対象の猟兵の防御に対し、新たに反撃方法を検討する』
「くっ……させないんだからっ……ルル、おてつだいよろしくね!」
当然、ダイウルゴスはその壁を突破すべく、新たに会議を開始する。その議決が下される前にと、ケシィはふくふくした白い鳥――氷の精霊に呼びかけた。
「頑張って倒さなきゃいけないもん……大切なみんなの為、この世界のみんなの為……」
己の底から、必死に魔力を振り絞る。収束した魔力が氷の雨となって、ダイウルゴスへと降り注ぐ。
「もっと……もっと……いっぱいがんばるよ!」
ダイウルゴスの巨体は、氷の雨も簡単には通用しない。それでも必死に、その体表を凍りつかせていく。
『決を取る。賛成――』
「うぉぉぉぉっっ、させない、ぜっ!」
それを意に介さず、新たな竜が差し向けされるその寸前。グァーネッツォは目の前の竜に、巨大斧をもって斬りかかる。その竜は、降り注ぐ氷の雨によって、凍りついていて。
「こいつで……砕けろぉぉぉっっ!」
逆境を越えて掴んだ渾身の力が、氷で脆くなった竜を打ち砕く。そのままの勢いで、ダイウルゴス本体にも斧を叩きつけて。
『ぐぅぅぅぅっ……!?』
「い、今ですっ!」
呻きを漏らし、衝撃と共に体勢を崩すダイウルゴス。議決が妨害されて隙が出来ると、ケシィもダメ押しに氷の雨を降らせていく。
大成功
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ジル・クリスティ
ダイウルゴス…文明?
よくわからないけど…竜の集合体なのはわかった
その竜が相談して私向けの相手を送りこんでくるんでしょう?
だったら、その会議中に、散発的にロングレンジライフルで攻撃しながら、距離をとるように高速飛行を続けてみよう
…そうすると、近付いたら楽勝、とか思うよね?
なにせただでさえ小さな私に、相手は巨大な竜なんだ
触れただけでプチってなる、って思うよね?
ライフルで撃つだけの私、近付いたらアウトだって……思うよね?
でも、接近戦ができないわけじゃないんだよ
近付いて直接殴りに来た竜に、ロングビームベイオネットの刃を伸ばして、カウンターで思いっきり切り裂いてあげるよっ!
小さいからって甘く見ないでねっ
「ダイウルゴス……文明? よくわからないけど……竜の集合体なのはわかった」
フェアリーサイズのロングレンジライフルを構え、ダイウルゴスに狙いを定めるジル。散発的な射撃で、ダイウルゴスを牽制する。
「さて、これでどうかしら……?」
『賛成47、反対19、棄権34。対象の妖精に対し、巨竜を派兵する』
果たしてダイウルゴスは、議決を下し、巨大な竜を派遣してくる。小さな小さなフェアリーには、あまりに大きすぎる相手。
『グルゥゥゥゥッ……!』
「なるほどなるほど。やっぱり近づいたら楽勝、とか思うよね?」
攻撃されたら……どころの話ではない。軽くぶつかられるだけで、そのまま轢き潰されそうな体格差。
「しかも私はライフルで撃ってるだけ。近づいたらアウトだって……思うよね?」
それを目の前にして、ジルは笑みを浮かべる。構えたライフルを、まっすぐに振りかざす。
「でも……小さいからって、甘くみないでよね……!!」
そのライフルの銃口から、ビームが迸る。だがそれは射撃ではない――光の刃を持つ銃剣。
「近接戦だって……出来るんだからっ!!」
『ガ……ッ!?』
妖精の身体より遥かに長い、巨大な刃。まっすぐに振り下ろされたそれは、ジルよりも遥かに大きな巨竜を、易々と一刀両断した。
「どうだっ……!」
『……対象の猟兵に対し、巨竜の派兵は不適切と判明。再議決を行う』
勝ち誇ってダイウルゴスに胸を張るジル。ダイウルゴスは再び会議を行い始めるが、それは彼らにとって大きなタイムロスとなる。
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
率直に言って遠目に見ると蟲の塊みたいでキモイです。
とりあえず、後手に回ってでも相手のリソースを削りまくります!
先ずは小型ダイウルゴス相手に接近戦を挑みます
【空中戦】や【オーラ防御】のスキルを使って強引にでも相手の懐に飛び込んでやるつもりです
戦いながら、小型ダイウルゴスの体の陰で、私のユーベルコードのオルタナティブ・エネミーを使って協力的な帝竜ダイウルゴスを呼びます
私は帝竜ダイウルゴスの頭上で腕組みして仁王立ちしてカッコ付けておきましょう
今の私の力量なら、半径5184mのフィールドを動いて貰えます……
つまり、自分より強い文明と総力戦ですよ!
いや、文明なんて捨てて掛かって来てみせて下さい!
月宮・ユイ
アドリブ連携◎
※ヤドリガミ
ドラゴンテイマー…
…苦い思い出がある相手なのだけれど、今回彼は居ない様ね
「侵略等させません。此処で滅ぼします
敵は多数、全てを相手にするのは難しい
○情報収集行い敵の内物理能力に偏る固体判別
ガンナイフ型『ステラ』
麻痺○属性攻撃付与の○呪詛製呪殺弾装填
効果時間犠牲に効力○限界突破、
撃破より動き阻害優先し数瞬でも時間稼ぎ、
敵を盾にする事で同士討ち避けさせ連携乱し集中攻撃回避
◇瞬光捕食:肌覆う○オーラや武装呪で染め
身体強化や攻撃力増強○捕食兵装成形。
加速活かし高速の竜等対抗できる敵種絞り、
撃破すべき数減らし○早業敵陣突破
突破の勢いのせ本体に渾身の一撃叩き込み呪詛侵蝕
「内より滅べ
「ドラゴンテイマー……苦い思い出がある相手なのだけれど、今回彼は居ない様ね」
キマイラフューチャーの戦争を思い出し、僅かに表情を歪めるユイ。だが、今の敵はダイウルゴスと、気を取り直して真っ直ぐに見つめる。
『猟兵に対して侵略を行うため、軍勢を派兵する』
「侵略等させません。此処で滅ぼします」
小型竜が繰り出されると、それを迎え撃つ体勢を取る。数が多く、全てを相手取るのは難しい。
「率直に言って遠目に見ると蟲の塊みたいでキモイです」
そんな群れを見て、嫌そうに眉をひそめるのは銀花。挑発であるのか、あるいは天然であるのか、ダイウルゴスを見下した表情を浮かべる。
「そうは言っても侮れませんけど……」
「ええ、では、相手のリソースを削りまくります!」
愛刀を手に、敵の懐に潜り込む銀花。その刃を振るって小型竜を斬り裂いていく。
『ガォォォォォッ!』
「むっ……!」
当然小型竜の方も反撃を仕掛けて来る。鋭い爪に肌を裂かれ、牙に肉を食いちぎられ、ブレスで身を焦がされ……血を流しながらも、愛刀を振るい続ける。
「消耗戦、望む所ですっ!」
「こちらも……仕掛けましょうか」
ユイは逆に、冷静に敵の動きを、特徴を分析すると、ガンナイフから麻痺の呪殺弾を撃ち込んでいく。効果時間は犠牲にしても、竜の鱗を突き破り、その肉を縛り得る強力な呪い。
「とにかく、一時的にでも……そして、一部でも……!」
竜の中には呪いが効かない者、銃弾が通らない者、麻痺しても攻撃手段を持つ者……多くの竜がいる。それらを避け、確実に通用する竜だけを狙って射撃を繰り返すユイ。ジリジリと敵の数を減らしていく。
『賛成59、反対7、棄権34。陣形を変更し、一気に押し潰すように命令する』
「そうはいきませんっ!」
一気に竜が仕掛けてくれば、その密集を逆に利用し、小型竜の影へと潜り込んで盾にする。
「つっ……」
無論、それで全てを防げる訳ではない。斬り裂かれれば、肌を覆うオーラで傷口を塞いでいく。
「さあ、そろそろ……準備は出来ましたよ……!」
『む……!?』
その最中、突然現れるもう一体のダイウルゴス。それは、銀花のユーベルコードで生み出されたものだ。小型竜の陰から飛び出した銀花が、その上に飛び乗り、堂々と腕を組んで仁王立ちする。
「自分より強い文明と総力戦をして貰いますよ……いや、文明なんて捨てて掛かって来てみせて下さい!」
『反対66、棄権34。その理由がない』
銀花の言葉にも冷静に返し、あくまでその力を振るって、目の前の巨竜を打ち砕こうとするダイウルゴス。
『我等文明を模倣したか。だが帝竜の力を模倣し続けられる筈がない』
「だったら……その間に、喰らえば良い……」
だが自らの模倣に気を取られている隙に、ユイは数を減らした竜群をかいくぐり、ダイウルゴスの至近距離に到達した。直衛の竜めがけ、圧縮された呪力を放ち、光で包み呑み込んでいく。
「内より滅べ――」
『ぐっ……!?』
その光は、ダイウルゴス本体にも到達する。強烈な呪詛が文明を蝕み、蹂躙していく。
『賛成52、反対3、棄権45。後退する――』
「あ、逃げないでくださいっ!」
逃走を図るダイウルゴスを、コピーダイウルゴスで追いかける銀花。その背に追い打ちを加えて、さらに竜を剥ぎ取っていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ナイ・デス
何度殺せばいいか、わかりませんが……
ヴァルギリオスより先に、倒し切りましょう
ここまで、きたのです。目指すは、完全勝利……!
【念動力で空中浮遊】して宇宙服から光放って【空中戦ダッシュ】
ダイウルゴスから約6km距離をとって、文明軍に備え
ゴーグルつけて、目線隠して
襲われる直前【覚悟、激痛耐性、継戦能力】私は、再生するから
自身を躊躇なく【暗殺】心臓【串刺し】て
大きいから、よくみえる
仮初の肉体を捨て
『今はあなたの後ろにいる』
6km程の距離を一瞬で0に。文明軍引き離し、黒剣鎧の刃突き立てる
弾かれても構わない。本命は【零距離生命力吸収】する光
相手がどれ程硬くとも癒す、光のような【鎧無視攻撃】で
喰らい尽くす!
「何度殺せばいいか、わかりませんが……ヴァルギリオスより先に、倒し切りましょう」
ダイウルゴスを冷静に見据えるナイ。身に纏う宇宙服から光を放ちながら、大きく距離を取る。
「ここまで、きたのです。目指すは、完全勝利……!」
ゴーグルで目線を隠し、迎え撃つ体勢を取る。放った光に気づいたダイウルゴスは、無数の小型竜を差し向けて来た。
「……来ました、ね」
爪を振るい、牙を剥き、ブレスを吐き。一斉にナイへと襲いかかる竜達。ここまで離れると周囲に仲間もいない、多勢に無勢で、その暴虐に飲み込まれ――る、その寸前。
「か、はっ……!?」
一切の躊躇なく、己の心臓に刃を突き立てる。血を噴き上げ、目を見開いて――直後、竜の爪がその肉体をズタズタに斬り裂いて。
「大きいから、よくみえる」
『何――!?』
その、直後。ナイの姿は、ダイウルゴスの背後にあった。ほんの瞬きの間に間合いを詰め――いや。まるで、最初からそこにいたかのように。
先程までのナイは、仮初であったかのように。
「そこっ……」
鎧から黒剣を出し、無防備なダイウルゴスの鱗に突き立てる……いや、刺さらない。だが、構わない。
「喰らい尽くす……!」
『グ、ォォォォォォォッ!』
相手がどれほど硬くても関係ない。そのまま、刃の先から光を放ち、ダイウルゴスの生命力を吸収する。文明全体が揺らぎ、また竜が何体か剥離していく。
大成功
🔵🔵🔵
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆行動
あぁ、ドラゴンテイマーの残滓が此処にも有ろうとは
それならば屠竜の魔女が何度でも立ちはだかります
人の姿を以て欺瞞とし
重要な器官は体内でその位置をずらし
幾つもの世界で過ごした知恵と積み重ねた戦闘経験で我が本質を欺き
致命的な一撃だけは避けて見せましょう
とは言え強敵相手です、身体の半分でも残れば上々
思考を加速し、痛覚を麻痺させ、肉体の限界を超える
文字通り劇毒にも等しい薬を体内で精製し次に備えます
鍵はすれ違いさまに放った【黄衣の王命】
此度の命は『数えるなかれ』
数無き文明など成立しません
形を持たない我がフォースを媒介とし
その身に巣食う数多の命を喰らいましょう
※他猟兵との連携、アドリブ歓迎
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
うっわあ、こいつはこいつでろくでもない…
ただでさえ地力じゃ勝てるわけないのに、的確な対策なんてされたら本気で勝ち目ないわねぇ…
…しょうがない、ちょっと博打に出ようかしらぁ?
これだけ大きいんだもの、狙いをつける必要もないわよねぇ?
ゴールドシーンにも協力してもらって、弾丸の続く限り●圧殺を○乱れ撃つわぁ。
刻むルーンはアンサズ・ラド・ソーン。
対策の決定は「合議」なのよねぇ?
なら…その「情報」の「伝達」を「阻害」して、議論をグチャメチャにして成立しないようにすれば。多少の○足止めや〇援護射撃くらいには、なるんじゃないかしらねぇ?
クラッキングなんて上等なものじゃないけれど。
「あぁ、ドラゴンテイマーの残滓が此処にも有ろうとは」
かつてのキマイラフューチャーの戦いを思い出し、呟くミコ。その言葉に乗せられた感情は、確かな決意。
「それならば屠竜の魔女が何度でも立ちはだかります」
黒剣を手に、一気に間合いを詰め、斬りかかる。強烈な攻撃が幾度となくダイウルゴスの身体を撃つが……黒竜の巨体は、簡単には揺るがない。
『賛成、反対、棄権。ダイウルゴス文明は、猟兵に対して最適な竜を派兵する』
「む、来ましたか……」
議決が行われ、ミコの前に現れる竜。全身から棘を生やしたその竜は、急接近すると同時にその棘を射出してくる。
「ぐっ!!」
数多の黒剣を持つミコの手数を上回る、強烈な刺突。その棘の一つ一つが、強大な力で少女の肉体を削る。防御を固めるが、それを掻い潜られ、苦痛の声が溢れ出す。
「うっわあ、こいつはこいつでろくでもない……」
その戦況を、眉を寄せて細い目で見つめるティオレンシア。助太刀しようにも、迂闊に手を出せる戦況ではない。
「ただでさえ地力じゃ勝てるわけないのに、的確な対策なんてされたら本気で勝ち目ないわねぇ……しょうがない、ちょっと博打に出ようかしらぁ?」
その懐から取り出すのは一本のペン――いや、一体の鉱物生命体。そのペン先が描き出すのは3つのルーン。
「手伝いを頼むわ、ゴールドシーン。アンサズ! ラド! ソーン!」
それを銃弾に刻むと、リボルバーから射出する。撃った端から装填して、弾丸の続く限りの乱れ打ち。ルーンがダイウルゴスに刻みつけられる。
『ダイウルゴス文明に対して、何らかの特殊な攻撃が行われている。阻止を行うため方策を検討する』
「やっぱり気づかれるわよね……さあ、上手く行くかどうかっ!」
議決が下されれば、もはや彼女の策は潰えるだろう。それまでに効果を発揮出来るかどうか――。
「幸い、これだけ大きいんだもの、狙いを付ける必要はないわよね!」
銃身が焼け付くまで、何度でも装填し、何発でも撃ち込んでいく。どれだけ撃ったかなど数えていない。それでもダイウルゴスは動じた様子はない。
『採決を行う。賛成――』
「……今、です!」
その瞬間、ミコが動いた。差し向けられた竜にボロボロに肉を抉り取られ――しかし彼女の本質はブラックタール。人の姿は欺瞞に過ぎない。
無論、苦痛は本物だ。だが、どれだけ肉を削り取られようと、動ければそれで良い。
「我が主たる黄衣の王の名によって命ずる――『数えるなかれ』!」
『っ――!!』
迸る神風が、ダイウルゴスを包み込む。その瞬間、文明を縛る王命。
『賛成――反対――棄権――議決不能――』
「数無き文明など成立しませんよ」
議決が不可能となり、混乱状態に陥るダイウルゴス。すぐさまその命令を解除しようと働きかける。数を数えられずとも、全会一致ならば――。
『緊急動議――動議――不能――?』
「やーっと効いたのねぇ?」
だが、それも阻止される。こちらはティオレンシアの刻んだルーン。
「『情報』・『伝達』・『阻害』……これで会議は出来ないわよねぇ?」
『――――』
機能を完全に停止したダイウルゴス。合議で動くがゆえに、それは脳を停止したに等しい。
「上等なものじゃないけど、上手く行ってよかったわ。後は……」
「ええ、その身に巣食う数多の命を喰らいましょう――」
ピクリとも動かなくなった文明を、フォースを媒介に吸収していくミコ。
もはや完全に無防備と見るや、他の猟兵達も、次々と攻撃を加え――。
そして、ダイウルゴスは倒され――いや。1つの文明が、ここに崩壊していった――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵