帝竜戦役⑳〜3色の実と木・真実の実を見極めろ~
●問題文
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赤い実「~~~」
青い実「今、赤い実は『自分は嘘つきの実だ』と言ったんだ。もちろん私は真実の実だ」
黄の実「おいおい、今赤い実は『自分は嘘つきの実ではない』と言ったんだ。無論、ボクは真実の実だけどね」
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●グリモアベース
「うーん。斬って解決っ!とはいかないようですね」
君達を迎えたのは剣を抱きつつ頭を捻るシェーン・キララ("伝説の勇者の剣"のヤドリガミ・f18023)だった。
迷いの森。
そこは通常の方法では決して出られない、恐るべき迷いの森だ。
森から出るには、言葉を話す「正直の実」と「嘘つきの実」に出口を教えて貰うしかない。
正直の実は本当の事しか言わず、嘘つきの実は嘘しか言う事はない。
「今回行く森になっているのは3色の実と3色の木のある森です」
赤い実と木。
青い実と木。
黄の実と木。
3つの色の実と木がある。
「それぞれ「正直の実」と「嘘つきの実」。そしてこの森の出口らしいです」
因みに実は入口の大きな木に3つ共連なって実っていて、各色の出口の木は森の奥に目立つような場所にある。
「この内、真実の実が何個あるか……実は予知では全くわかりませんでした」
だが真実の実と嘘つきの実は二つでセット。
少なくとも1つずつは真実の実と嘘つきの実がそれぞれあるはずである。
「残念ながら真実の実と嘘つきの実は見た目では全く判別はつきません」
純粋に実の発した言葉から推理をするしかない。
因みに出口の方は当然1つしか正解はない。
「そして、ここが問題なのですが……3色の実には『どれか1つにあと1回』しか質問できないのです」
質問に対して回答をしたら、3色の実は全てが沈黙する。
つまり、3色の実の内のどれが『真実の実』であるのかを見極め、そして正解の出口を聞き出さないといけないのだろう。
「えーっと、赤いのは嘘つき……?だったら青いのは?え、うーん?」
どうやらシェーンではこの問題、力になれそうにない。
「沈黙は金……とは言いますが、もうちょっとお話してくれないでしょうかね?皆さんが頼りです。どうか頑張ってください」
そうしてヤドリガミの少女は猟兵を送り出すのだった。
「あ、それと質問をしたあとの「正直の実と嘘つきの実」はもぎ取ってきてくれて構いません!もはや喋ることはありませんが、知能を増幅する効果があるとされ、セットで金貨108枚(108万円)の価値があるとの事ですよ!」
ナイン高橋
ナイン高橋です。
論理問題です。
・クリアに必要な👑は3つしかないので参加者一人でも解決可能ですが、間違えられるのも多分1回までです。
間違っても多分猟兵ならテレポートで帰還できる……はず?なので気軽にどうぞ。
また正解者が出た時点で執筆しちゃいます。
そのため少人数採用になりやすいです。
・プレイングには『どの色の実に』『なんと質問するか』を必ず書いて下さい。
またこの答えに対して『謎を推理するシーンや正解を思いつくシーン』や『あえて分からないと悩むシーン』があると大変私が助かります。
間違ってしまうプレイングにもそれはそれで挑戦します。
ほぼ3択なのであてずっぽうでもOKです。
それではご参加お待ちしております。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「帝竜戦役」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 冒険
『迷いの森の謎解き』
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POW : 全ての組み合わせを試す事で、力技で正解に辿り着きます
SPD : 完全に謎は解けていないが、イチかバチかで回答してみる
WIZ : 最も正しい論理的な解決法を展開し、スタイリッシュに謎を解き明かします
👑3
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
城田・紗希
あー、これ有名なあれだよねー。
……ほら、あの……あれ。(名前が出てこず諦めた)
まず赤い実は正直に「私は正直者」と言うか、嘘つきが「正直者、と嘘をついた」しかありえない。
つまり青は嘘つき、黄色は正直。
だから黄色に「赤い実は正直者ですか?」って聞けば、そのまま正直か嘘つきかわかる。
正直って答えれば「赤と黄」が正直者。
自分についてしか答えてくれないなら、黄色に「あなたは正直か聞かれて、正直と答える?」って聞けばいい。
正直なら肯定する、嘘つきは(正直と答えたいので)否定する。
…まぁ、どっちにしろ赤は正直者確定だけど。
雷田・赫子
WIZ
赤の実が真実の実でも嘘つきの実でも『自分は嘘つきの実ではない』としか言えないので
赤の実=?
青の実=嘘つきの実
黄の実=真実の実
つまり黄の実に正解の出口を聞き出せば良いでしょう
中村・裕美
『黄の実』に『正解の出口の木は何色ですか?』と尋ねる。
・まず青い実の言葉、自分が嘘つきの実であれば自分から嘘つきということはない。よって、青が嘘つきの実
・黄の実の言葉が真実であれば、赤い実は嘘つきではない。そうなると、赤は真実の実か『どちらでもない』になる。その場合、赤い実だけが言ってることがわからないし、出口の担当である可能性は高い。木の実が奇数個なのもこれで納得いくし
・念の為エレクトロレギオンで4個目の実がどこかにないか探させるけど、ないのであれば、赤い出口の木が正解なはず。後はそれを確かめればいい
「……質問は1回……間違わないように……しないと」
話しかける方が問題解くよりハードル高いかも
亜儀流野・珠
実は3つ。質問は一回。
これは適当な質問はできんな!
何言ったか分かってるのは青と黄の実だけか。
そしてこの二つは矛盾してる故、どちらかは嘘つきだ。
青が正直とすると赤青黄は「?正嘘」、
黄が正直とすると赤青黄は「?嘘正」となる。
加えて前者では赤が「自分を嘘つき」、後者では「自分を正直」と言っている。
……そもそも自分を嘘つきというのは正直・嘘つきどちらも言えない言葉だから前者はナシだな!
つまり「?嘘正」だ!
あと問題は赤の実だな。
まあ「お前は赤の実か?」と聞けば一発だがな!
ナシなら「青の実は嘘つきか?」とでも聞こう。
それとも嘘つきを凍らせるユーベルコード、「問掛凍狐」でも使ってやろうか?
エメラ・アーヴェスピア
質問をして真偽をはかる問題ね
さて、どのような質問をしたものかしら…
…出口の実が正か嘘か解らないのは初めてね…
…あら?そういえば赤は正直なら自分を正直、嘘つきでも嘘で正直と発言する筈よね…?
つまり、発言があっているのは黄、こちらが確定で正直者ね
なら、黄色に正解の道を聞けばいいと思うわ
さぁ、正解の道を教えていただけるかしら?
※アドリブ・絡み歓迎
ヴィヴ・クロックロック
どれか一つに一つだけ…。ああ、これは厄介だ。ヒントは状況だけ、どう突破衣していこうか。
まずは状況整理出入り口に木がありそちらと対の木がこちらに生えている。それは三色でどれがどれだかわかりやすい。
それはこちら側の実の嘘つきと真実の数が把握できないことを示している。
そして許された質問は一つだけ…。
───。一つしか答えないのでは炙り出すような質問ではなく全てを暴か、真偽に問わず正解が分かる質問だな。なら後者で行こう。
どの実でもいい、この森から脱出できる道を全て教えてくれ。
正解と不正解の数が分かっているのだから二本教えたのなら残った一本、一本教えたらそこを素直にたどれば脱出できるはずだ。
甘甘・ききん
赤い実が自分は嘘つきと言うと、「本当のことも言える嘘つき」で破綻。そう主張する青い実は嘘つきで確定。
ただ、赤い実が「ききんちゃんマジかわいい!」と言った可能性もある。少なくともそう思っているのは間違いないから、この可能性は高い。
なので確定するのは、青は嘘つき、黄は不明、赤はわたしに惚れている。でもなー木の実はちょっと恋愛対象外かなー。
質問は嘘つきの青に、「次の内正しいのはどれ?」
1番:出口の木は赤か青
2番:出口の木は赤か黄
3番:出口の木は黄か青
検索ワード分からないからネットに頼れなくてちゃんと自分で考えたんですけど!偉くない?わたしマジ偉くない!?以上、かしこかわいい美少女、甘甘ききんでした
ナイ・デス
嘘つきが、自分は嘘つきだなんて、本当のこと、言えないですし
正直が、自分は嘘つきなんて、嘘、言えないです
赤がどちらにしろ「自分は嘘つき」なんて、言えないので
青は、嘘つきですね
でも、赤と黄が、正直かどうかは、まだわからない……です
赤が正直で、例えば「自分は真実の実だ」と言っていた、可能性
それなら、黄色も嘘つきです
だから、1回の質問で、真偽と、正解の木がわかる質問、しないと
赤は、また聞き取れないかも、なので
黄色の実さん。外れの木を全部、教えてください
正直なら、外れの木を二つ
嘘つきなら、嘘しか言えないので、半分嘘で半分本当の嘘は、なし
外れを外れと言えず、正解の木を外れと、一つしか、言えない、です
パルピ・ペルポル
ふむふむ。赤い実がなんて言ったかよね。
青か黄が言った言葉のどちらかを言ったと思うんだけど。
正直であれば当然『自分は嘘つきの実ではない』って言うわよね。
で、嘘つきであれば嘘つくんだから『自分は嘘つきの実ではない』ってやっぱり言うわよね。
赤がどちらであれ『自分は嘘つきの実だ』なんていうはずがないわ。
よって青い実は嘘つきね。
そうすると赤い実はどちらかわからないし。
黄の実に「森から出るには何色の木に向かっていけばよい?」と尋ねてみるわ。
教えてもらったら実もいただいてそちらへ向かうとしましょ。
ナァト・イガル
……この手の問題があまり得意でないことは、自分でもわかっているのよ。
でもね、前々から気になって仕方なかったのだもの!
頑張るから、一度くらいは入ってみても……いいわよね?
ええ、と。まず仮定からよね。
赤い実が正直だった場合……青と黄の言葉から引用すれば『自分は嘘つきの実ではない』と言うはず。
で、赤い実が嘘つきだった場合は……あら? これも『自分は嘘つきの実ではない』になるわね……?
ということは、赤が正直・嘘つきのどちらなのかは関係ない。
これを踏まえると、赤い実の言うことを正しく言葉にした、黄の実が正直者……よね?
私は『黄の実に』『森の出口の木はどれか』と尋ねるわ。
ど、どうかしら……?
●回答編
「あー、これ有名なあれだよねー。」
城田・紗希(人間の探索者・f01927)はピンと閃いた!
「……ほら、あの……あれ」
しかし名前が出てこず諦めた。
思い出したら是非こっそり教えて欲しい。
「実は3つ。質問は一回。これは適当な質問はできんな!」
まぁそれはそれとして亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)もこの問題に参戦だ。
顎に手をあて狐耳をぴこぴこさせて問題文を読み上げる。
「質問をして真偽をはかる問題ね。さて、どのような質問をしたものかしら……」
謎解きの森を彷徨う令嬢。エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)も謎を前に頭を捻る。
「……出口の実が正か嘘か解らないのは初めてね……」
「ふむふむ。赤い実がなんて言ったかよね」
フェアリーなので体長約24cm。パルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)もふわりと飛んできて珠の頭に乗る。
「青か黄が言った言葉のどちらかを言ったと思うんだけど」
「……この手の問題があまり得意でないことは、自分でもわかっているのよ」
ブラックタールのナァト・イガル(さまよえる小夜啼鳥・f26029)はおずおずといった感じでこの集団に混ざってきた。
「でもね、前々から気になって仕方なかったのだもの!頑張るから、一度くらいは入ってみても……いいわよね?」
おずおずと言うよりもワクワクだったかもしれない。
(……人が、いっぱい……)
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)もこの問題に挑戦しにきたはずだったが、コミュ障なので人が多すぎて全く参戦できない!
仕方ないので一人でエレクトロレギオンをプルルルと飛ばす。因みに木の実は4つ目はない様子だった。
「ほう」
雷田・赫子(人派ドラゴニアンの大胆お姉さん・f27088)も一人問題を確認して思案を巡らす。
「ええ、と。こういうのはまず仮定からよね」
人数も出そろった事でもありやる気を見せてるナァトが慣れないなりに問題に挑む。
●問題文
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赤い実「~~~」
青い実「今、赤い実は『自分は嘘つきの実だ』と言ったんだ。もちろん私は真実の実だ」
黄の実「おいおい、今赤い実は『自分は嘘つきの実ではない』と言ったんだ。無論、ボクは真実の実だけどね」
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「赤い実は何を言ったのかは分からないのよね」
「何言ったか分かってるのは青と黄の実だけか……そしてこの二つは矛盾してる故、どちらかは嘘つきだ」
「青い実と黄の実のどちらが正直ものでどちらが嘘つきかを考えればいいのだな」
「そのためには、まずは赤い実が正直ものだった場合を仮定するのよね……」
「赤が正直であれば当然『自分は嘘つきの実ではない』って正直に言うわよね」
「嘘つきの場合も『自分は正直者』と嘘をつくしかない」
「あら?ということは?」
「赤の実が真実の実でも嘘つきの実でも『自分は嘘つきの実ではない』としか言えないので」
「つまり、こんな感じになるな!」
「……」
物陰から裕美がエレクトロレギオンを操作して地面に文字を書く。
●イェーガーズメモ
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※赤が正直の場合
『自分は嘘つきの実ではない』と正直に言う。
※赤が嘘つきの場合
『自分は嘘つきの実ではない』と嘘を言う。
→どちらでもない=【青の実は嘘を言っている!】
→【青と黄は矛盾している】
→【黄の実は真実の実では?】
赤の実=?
青の実=嘘つきの実
黄の実=真実の実
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「発言があっているのは黄、こちらが確定で正直者ね」
「ここまでは大丈夫そうね」
現段階で分かる範囲の内容を全員で共有できたところで猟兵達は一度話を区切る。
何故ならこの森の問題は真実の実と嘘の実を見分けるのが目的ではない。
最悪、当てずっぽうでもいいので、【正解の出口】を見つけ出すのが最終的な課題なのだ。
「これであとはどんな質問をするかだけど」
パルピが結論の確認をしようと話しを進めにいくと、しかし。
「黄色に『赤い実は正直者ですか?』って聞けば、そのまま正直か嘘つきかわかる」
「『お前は赤の実か?』や『青の実は嘘つきか?』と聞いても一発だな!」
「え?」
紗希と珠が奇跡的に同じ間違いを犯しているのに気付いた。
「赤が正直・嘘つきのどちらなのかは関係ない……わよね?」
「ええ、私達が知りたいのは【正直ものの木】ではなく【森の出口の木】ですから」
「……質問は1回……間違わないように……しないと」
「えっ!」
「あっ!」
どうやら二人は木の実の色と出口の色が同じだったことから、混乱してしまっていたらしい。
「真実の実である黄の実に正解の出口を聞き出せば良いでしょう」
「だから『黄の実』さん、『森の出口の木はどれか』教えて貰っていい?……ど、どうかしら?」
最後に確認を取ってから改めて、黄色の木の実に尋ねると。
『森の出口は、赤い木の下さ!』
「……やっぱり赤い実が出口の担当だったのね……」
「よ、よかったわ……」
「うーん早とちり早とちり」
「いかんな、問題文は落ち着いて読まなくてはな!」
「これで木の実、もぎ取っていいのよね?」
「この森も広いですわね」
各自が安堵の溜め息を吐きながらもぞろぞろと、教えて貰った『赤い木』を通って外に出ていく。
……と、誰もが思っていたが。
「おかしい。元の場所に戻ったようです」
「え、でも正解は赤い木だって」
「もしかして、何かを間違えましたか……?」
●解答編
「どれか一つに一つだけ……。ああ、これは厄介だ。ヒントは状況だけ、どう突破していこうか」
ヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)は問題文を前に思考を巡らせる。
「まずは状況整理」
眼鏡の位置を直すとヴィヴは周囲と見回し問題文を確認する。
「出入り口に木があり、そちらと対の木がこちらに生えている。それは三色でどれがどれだかわかりやすい。それはこちら側の実の嘘つきと真実の数が把握できないことを示している」
己の思考を整えるためなので目で見たものを早口でそのまま喋っていく。
「そして許された質問は一つだけ……」
スン、と森に訪れる一拍の静寂。
「───っ!」
そして同時に、彼女の中に閃く解答。
キュピーン!
「赤い実が自分は嘘つきと言うと、『本当のことも言える嘘つき』で破綻。そう主張する青い実は嘘つきで確定で論破~っ」
の、タイミングで甘甘・ききん(可哀想な 人の振りをする狐・f17353)がすっげぇドヤ顔でやってきた。
ヴィヴがちょっとムッとしたけど残念ながらこの狐さんは全く気付ける様子はなかった。こうやってヘイトを溜めていくんですね。
「そう、ですね……嘘つきが、自分は嘘つきだなんて、本当のこと、言えないですし。正直が、自分は嘘つきなんて、嘘、言えないです」
そしてナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)もゆっくりと問題文を見直しながら合流してきた。
「赤がどちらにしろ『自分は嘘つき』なんて、言えないので、青は、嘘つきですね」
なお、お分かりいただけると思うが、ここまでは回答編と全く同じ理論である。
赤が何と言って言おうと、青が100%嘘つきなのだけは間違いがない。
「うん、そうそう。ただ、赤い実は『ききんちゃんマジかわいい!』と言った可能性もある。少なくともそう思っているのは間違いないから、この可能性は高い」
「そうか?」
何故かドヤ顔のままのききんの発言にヴィヴは思わずツッコんでしまう。
しかし、これはとても重要だ。
何故ならば、このききんの言葉こそが『回答編と解答編の分かれ目』なのだ。
「でも、赤と黄が、正直かどうかは、まだわからない……です」
これはつまりどういう事かと言うと。
そもそも赤が「自分は嘘つきの実である/ない」という発言そのものをしていない。全く関係ない言葉を言ったのにも関わらず、嘘つきの青と黄色がまるでどっちかを言ったかの如く"嘘"を言っている可能性の話をしているのだ。
そう例えば赤が正直で、最初に行っていたのは「自分は真実の実だ」だった可能性。
それならば、黄色も矛盾なく嘘つきになってしまう。
「なので確定するのは、青は嘘つき、黄は不明、赤はわたしに惚れている。でもなー木の実はちょっと恋愛対象外かなー」
「青は嘘つき、黄は不明、赤も不明。だな」
未だに調子にのっているききんの言葉を訂正するヴィヴ。
先程のメモを使うとこうなる。
●イェーガーズメモ
=============================
※赤が正直の場合
『自分は嘘つきの実ではない』と正直に言う。
または『ききんちゃんマジかわいい!』等、関係ないけど、正直に言っていた。
※赤が嘘つきの場合
『自分は嘘つきの実ではない』と嘘を言う。
または『ききんちゃんはボンキュッボン!』等、関係ないけど、嘘を言っていた。
→どれでもない=【青の実は嘘を言っている!】
→【関係ない事を言っていた場合、青と黄は矛盾しない】※ここが、回答編との相違!
→【黄の実は、真実か嘘か不明】
赤の実=?
青の実=嘘つきの実
黄の実=?
=============================
「この状況から、1回の質問で、真偽と、正解の木がわかる質問、しないと」
「一つしか答えないのでは炙り出すような質問ではなく全てを暴か、真偽に問わず正解が分かる質問だな。なら後者で行こう」
「これってあれだよね?嘘つきって分かってる青の実に、全パターンで聞けばいいんだよね?」
「はい、勿論それで、も、回答は得らえます、が」
「別にどの色の実に聞いても問題ない」
ききんの導きだした答えとは違ったものの、本質は同じようだと、ナイとヴィヴはここで互いに質問をする内容が同じ結論に至った事を悟る。
「でも赤は、また聞き取れないかも、なので」
「どの実でもいい、が。ここは不明な『黄の実』にするか」
「質問内容は、『外れの木を"全部"教えてください』です、ね」
「ふぅん?……あー、なるほど」
「ああ。正解と不正解の数が分かっているのだから二本教えたのなら残った一本、一本教えたらそこを素直にたどれば脱出できるはずだ」
「嘘つきなら、嘘しか言えないので、半分嘘で半分本当の嘘は、なし。外れを外れと言えず、正解の木を外れと、一つしか、言えない、です」
『はずれの木は、青の木さ!』
「上手く、いったようです、ね」
「そのようだな」
因みに、ききんの全網羅の質問でも『1番:出口の木は赤か青』と嘘の答えが返ってくるはずなので問題はない。
「いえーい!検索ワード分からないからネットに頼れなくてちゃんと自分で考えたんですけど!偉くない?わたしマジ偉くない!?以上、かしこかわいい美少女、甘甘ききんでした」
ちゃんちゃん!
大成功
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