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帝竜戦役⑤~アルカナ・グロウ~

#アックス&ウィザーズ #戦争 #帝竜戦役 #群竜大陸

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●洞穴
 意識の目覚め。開放と共に、埋葬されていた仮初の身体を浮かせると、眩い程の木漏れ日が、瞼の下を刺激する。深く暗い洞穴に、あの時の光景を思い浮かべた。迫り来る帝竜とその軍勢、数多の勇者による抗戦、後方からの支援のみに徹していた私は、ヴァルギリオスの攻勢によって大地が穿たれた時に、最も親しい仲間達と、此処で朽ち果てた。戦果を確認する事も無く、自我を霊符に封じ込め、次代の、勇者と呼ぶべき者達が、この地を訪れるその時までと、土の下に眠らせた。
 一体、どれ程の歳月が経過したのだろう。意識が起きたという事は、つまり、此処まで勇者がやって来たという事でも有る。
「それでは、迎えに上がらねばなりませんね」
 霊符に宿る霊体で、悪戯っぽく笑ってみる。表情筋の動く感覚が無い。思っていたより不便だった。
「……冒険者?」
「貴方、その顔、見覚えが有りますね……」
 このローブを着た青年は確か、ああ、そうだった。数多居た冒険者の中で、手を差し伸べる事が間に合わなかった、名は確か。
「アルキテクトゥスさん……?」
 名を言い当てられると同時、霊体に向かって無造作に斧を振り下ろす。
「如何にも。此処に居るのは屍のアルキテクトゥス。貴様も同様に死ね。私が死んだ時の様に、絶望を抱えて惨めな骸を曝せ。使役してやろう。永遠に苦しませてやろう……私を見捨てた事を、これより永劫に後悔するが良いさ」
 狂った高笑いを響かせながら、アルキテクトゥスだった者は斧を力任せに振るう。辛うじてそれを避け、依代としている霊符の束を操作。何も見えていない彼に、僅かな力で発光球体を作り、目を潰す。苦しむ間に距離を取り、身を隠す。
 アルカナ使いグロウ、私の僅かに残った残留思念は、その目的を果たすまで、土にまみれ、無様であろうと生き延びよう。そうして、群竜大陸に現れた勇者の負担を少しでも減らすため、微力でも良い。力にならなければ。

●グリモアベース
「帝竜戦役は順調じゃなあ、皆、疲れてねえか? 大丈夫かな」
 杞憂ならば良いと付け加え、海神・鎮(ヤドリガミ・f01026)は労いの為に、猟兵達へ、取り寄せた甘味や飲み物を振る舞い、資料と共に配る。
「戦争の概要や世界について掻い摘まんで話していくな。知っとる人等は適当に流して」
 まず、アックス&ウィザーズは西洋ファンタジー的な世界であり、国家はあるが皆がそれを意識していない世界、UDCアースではRPGと言ったゲーム群で採用される事が多い感じを想像すると良いと、説明する。
 その上で、今回の戦争は、猟兵達の進軍速度を恐れた帝竜ヴァルギリオスの宣戦布告を感じ取った事が発端となった戦争で有る事を語る。
「戦争の最終目標は帝竜ヴァルギリオスの討伐じゃが、その為に、この群竜大陸を進軍せんといけん。本題はこっからじゃな。今回行って貰う所は、此処よ」
 資料に、勇者の墓標と記された場所を指し示す。
「昔、勇者と呼ばれた者達が此処で帝竜ヴァルギリオスと相打ちになったらしい。その余波で、大きい洞穴が出来とんよ。つまり此処は、そう言う勇者の残留思念が多く残っとる」
 今回見えたのはグロウと名乗る勇者だ。彼女は後方支援を主に担当していたらしく、戦果を確認しないまま、余波で仲間と共に討ち果たされた、が、法術によって媒体である霊符の束に、残留思念を封じ、この洞穴に長いこと眠っていたようだ。
「この人は、猟兵の皆に好意的じゃろうな。ただ、敵に見つかって身を隠しとる。気付かれん様にな。力を借りれると、この先、少し楽になると思うけー、良けりゃあ、会いに行ってあげて。本人も、その為に残ったみてえじゃし、役目果たせんのは無念じゃろうしな。ああ、それとは別に、探しゃあ金貨600枚、UDCアースに換算すりゃあ600万円の価値がある、魂晶石って魔力結晶体が見つかるよ、トレジャーハントしてえ人は頑張ってみるのも良えと思う。それじゃあ」
 宜しく頼む、と猟兵に深く頭を下げ、鎮は猟兵を送る準備をし始めた。



●挨拶
 紫と申します。
 戦争シナリオ【帝竜戦役⑤~勇者の墓標~】のシナリオとなります。


●シナリオについて
【アルカナ使いグロウ】の簡単な占い(交流)+ボス戦となります。

・ギミック
 まず、追われている状況ですが、難は逃れています。此方は然程気にする必要は有りません。次に、グロウの猟兵に対する好感度はとても高く、猟兵本人と相性の良い力を授けてくれます。
 
 ①78種類(逆位置を含めると156種類)のアルカナから【好きな物を3つまで】【欲しい順番で】、プレイングに記載して下さい。逆位置も可能です。
(基準はライダー・ウェイト版とします)

 ②一枚のアルカナをグロウから託されます。特色を活かした力を借り受けられますので、利用しての戦術を書いてみるのも楽しいと思います。
(【活かしたいワード】や【活用したいアルカナの雰囲気】等を一つ、記載するだけでも構いません)

 ③戦闘後もアルカナに込められた力が残ります。
 絵柄は本人が望んだ物、または適した物に変化します。

●その他
・同行、合わせ等の記載が無い場合、個別となります。
・無いとは思いますが、ギミック上、他の猟兵とダブったアルカナを渡す事が出来ません。よって、以下2パターンに限り、プレイングを流す事になると思います。ご了承下さい。
 ①第一希望のみの記載でダブった場合
 ②第三希望まで記載して、全てダブった場合


●人物【アルカナ使いグロウ】
 上品な雰囲気を纏う、優しい女性の占い師です。フードを被っているので目は見えませんが、髪は長い銀髪の様です。アルカナタロットを使用した強化術や弱体の術を得手とし、仲間、或いは戦線の補助を請け負っていましたが、それ故に、今際の際、自身の所有するタロットデッキに、次に群竜大陸に現れた勇者達の力になりたいと、残留思念を封じ込め、眠りについていました。

●宝物「魂晶石」
 かつての激しい戦いの余波で生まれた、高純度の魔力結晶体の様です。
 1つ金貨600枚(600万円)の価値、トレジャーハントにはうってつけと言えます。

●最後に
 なるべく一所懸命にシナリオ運営したいと思っております。
 宜しくお願い致します。
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第1章 ボス戦 『『孤独の錬金術師』アルキテクトゥス』

POW   :    BOOST AXE
【魔法で加速させた右腕の斧】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    SPIDER GOLEM
レベル×5体の、小型の戦闘用【クモ型のゴーレム】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ   :    TARANTULA
【背嚢の中に格納した各種素材】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【クモ型の魔法生物】に変化させ、殺傷力を増す。

イラスト:del

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクネウス・ウィギンシティです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ソラスティベル・グラスラン
…貴方も斧の使い手ですか
オブリビオンとなり、完全に狂ってしまったのですね
嘗ての勇者の一人が、こうして堕ちた姿を晒すのはわたしも忍びなく
今代の『勇者』として、貴方を倒します!

じっと堪えて間合いを測ります
特性の似たユーベルコード同士、【見切り】が大切
じりじりと、しかし前へ
【勇気】を胸に、彼より先手を取る

タロットはあまり詳しくありませんが…
愚者、星、太陽、いずれも正位置
勇者とは『愚直』なるもの、何が敵でも護る為に立ち向かう他ありません
民の願いを汲み、祈りの受け皿となる『星』
そして、明日の『暁』に希望を見る者!

グロウさん!わたしの運命、貴方に預けます!
わたしに相応しい力、ちゃーんと選んでくださいねっ♪



●崖上遊歩-No00 The Fool- 
 アルキテテクトゥスの襲撃を逃れ、物陰でグロウは、息を殺し、気配を断つ。感覚としては身を低く、実際は霊符が地面に一切の音を立てず、ばらけて落ちる。
「グロウさん……ですね? 助けに来ましたよ」
 明るさを感じさせる小声で、話し掛けられ、見上げれば、萌え茂る草原をイメージしたローブが目に入る。大きな帽子が赤毛をふわりと包み、大きな蒼い瞳にぴったりな茶のゴーグルは、太陽を思わせる橙色の髪の毛と共に、色調を少しだけ落ち着かせている様に思え、口元に浮かぶ八重歯と、短く尖った耳は、彼女が純粋な人間種では無い事を示していた。グロウは、身を起こす様に霊符を山札として纏め上げ、霊体を座らせた。ソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)は、それを感心するように見つめた。
「貴方……いえ、貴方達が……そうなのですね。よくぞ、此処まで……大変だったでしょう」
「ずっと、待ってくれて、いたんですよね」
「私は結局、何も成し遂げる事無く、命を落としてしまいました。大切だと思っていた仲間達の魂すら、拾い上げる事も出来ませんでした。差し支えなければ、微力ながら、お力添えを致します」
 それが使命なのだと、霊体を座らせたまま、穏やかな笑みを見せた。
「クロウさん! わたしの運命、貴女に預けます! わたしに相応しい力、ちゃーんと選んで下さいねっ♪」
「有難う御座います。それはもう、お任せを。ただ、選び、手に取るのは貴女です」
 地面に音無く、静かに霊符が散け、一塊に戻る。シャッフルの終わったアルカナ・デッキからは、明確な力が感じられる。
「明確なイメージを持って、山札に手を乗せ、捲って下さい」
 ソラスティベルは目を閉じ、考える。憧れた英雄譚に綴られた勇者とは、何か。明確なイメージと彼女は言う。自身の想う勇者像。
(愚直なるもの)
 それは即ち、何者にも怯えず、護る為に立ち向かう愚直さ。それが、フェアリーテイルに記された勇者の姿。指が、霊符の山に触れる。
(それじゃあ、僕が君に理想を語ろう。ソラスティベル・グラスラン。下を向けば谷底へ真っ逆さま。青空を見ながら歩く勇気)
 絶望の谷底をロープ一本で綱渡り、関わらず、口笛を吹く陽気な誰か。霊符一枚一枚に宿る意思。捲ったアルカナは、無限の可能性を秘める夢想家、人に愚か者と呼ばれても仕方が無い行いだった。足下を見ずに世界を歩く情熱。果てに至れば谷底へと落ちてしまうのに、平然としていられる様子に、彼女はどう、想ったのだろうか。
 イメージは暗転する。民衆が彼に願う。流星群の様に、3言続けて振る願い事の雨、受け皿になる事も有るだろう。流星群の夜を終えれば、暁の希望を見ることも出来るだろう。為すのは一つ。
「勇気。不安や恐れを捨てて、踏み出す事が時には必要ですよね。見ての通り、彼は行き過ぎている部分が有るので、そう呼ばれます。選んだ貴女の力になってくれると、信じています」
「グロウさん……有難う御座います!」
 ソラスティベルは、礼を言うと、すぐさま、アルキテクトゥスの去った方へ向かう。暗い洞穴の中に、僅かな魔力光。あれがそうだ。
「貴方も斧の使い手ですか」
「冒険者、何故私を見捨てた。私はそれによって死んだ……この怒り、この無念、分かるだろう。分かってくれ。そして死ね。私の復讐を果たさせろ」
「オブリビオンとなり、完全に狂ってしまったのですね。嘗ての勇者の一人が、こうして堕ちた姿を晒すのは、わたしも忍びなく、故に」
 大斧を下段に、足を後ろに、上半身を乗り出し、半身に構え。
「今代の勇者として、貴方を倒します!」
「そうか、また殺すか。何度私を見捨て、殺しても足りないと。呆れるばかりだ。私を、私を……! 冒険者……冒険者ァ!」
 右手の斧を無造作に振りかぶる。只の脅しに一瞬、怯みそうになるのを、陽気な気配が包み込む。思わず、唇を釣り上げた。夢想家は地面を見ない。無謀とも言える勇気とまでは行かないが、ゆっくりゆっくり遠間から睨み合いながら、歩を進め、横にずれれば対応するように反対方向へ足を抜き差し、円運動での背の取り合い。あと50、40、30。幾多の攻防を予想しながら、然し、すっかり気負いは無く。先行で繰り出される軽い上段からの一撃を、最小限の動作で潜り抜け、四肢を入れ替え、上半身を反らし、愚者の様に口笛を吹く。態度にアルキテクトゥスが眉を顰め、気に入らないと言う風に、力を蓄えていく。僅かに展開された魔法陣、幾度も見た斧撃、今更、加速程度では何ともない。
「これぞ我が勇気の証明……至る戦火の最前線! 今こそ応えて、蒼雷の竜よ!!」
(我は蒼空の伝令、雷鳴と共に翔る者。応えよう、勇者よ。聞け、万雷を齎す我が名を)
 身の丈程も有る大斧が、肉厚な刀身に蒼雷を纏う。宙を舞うアルカナが発光し、彼女の憧れを上乗せする。下段から切り払う、神鳴りが如き咆吼と共に振り上げる一閃。魔力加速で叩き付けられた右腕の斧を、真っ向から迎え撃ち、微塵に砕き切る。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
恋人
ワンド5
吊るし人

私達の為に長い間、待ち続けて下さったことに感謝を
それに応える為にも、全力で戦いましょう!

ふふ、占いなんて初めてかもしれません
生命の為に生まれ、生命の為に生きる私は
自分のことより他人のことが気になって仕方ありませんから
皆が笑っていられる日を夢見て
その為に馬鹿みたいに戦っているんです

誰かが悲しんでいるのは、誰だっていやでしょう?
同じ思いで彼も戦っている
こんな所で燻ってられるもんですか

ありがとう、グロウさん
その名の通り人々の光であった人よ


第六感で行動を見切り光の鎖で早業武器受け
からの足払い転倒狙い
そのまま捕縛
敵UCには自UCで対抗
敵にも届けこの想い、心!
全力魔法の歌唱でなぎ払い


桜雨・カイ

審判 逆
星 逆
運命の輪 逆

逆位置だと悪いのですか…(しょぼん)
でも今の私を示してるんですよね
そして…この結果は変えられるんですか?

戦闘時
さっきのアルカナが浮かんで…やっぱり逆位置ですか
錬成体の半数はグロウさんの守りへ
残りは【なぎ払い】【2回攻撃で】攻撃
…っ、小さくて数が多い

グロウさんが霊体として残ってまで託してくれたもの
これを生かせないないでどうする
今の自分の行く末というのなら、自分を変えるまでです

自らを鼓舞してアルカナをつかむ、そして上下をひっくりかえす

変わっ…た?
アルカナから何か力を得られたような。
今なら!
ゴーレムの先にいる敵ごと攻撃。ゴーレムより操る人を倒した方が早いです


檪・朱希
アド◎
SPD
タロットって、初めて見た……
グロウ、あなたの想いと一緒にアルキテクトゥスを倒すから、任せて。

希望
1、ワンドの8【空を飛ぶ】
2、月【幻想】
3、カップの9【物質的な安寧】

1なら。蝶は私にとっての希望で、憧れだからね。
蝶のイメージを強く持って接敵。
前へ、恐怖や狂気を感じても、先へと飛ぶ。

2。私の姿を眩ませる。静かに接近してUCを発動。「暗殺」するように攻撃。

3。錬金術は素材を変化させて何かを作り出すんだよね。これを封じてUCを発動。

接敵時は「聞き耳、情報収集」で、敵味方の位置の把握を。
確かに命は助けられなかった。でも、今、グロウと一緒にあなたを助ける。
私の蝶が、あなたを導くから!


笹塚・彦星
グロウは平気なんだっけ?それでも周囲に敵がいるんなら、まずは片付けておくかイ。その方が落ち着いて話せるだろ。

欲しいアルカナは、
1.ワンドの6(正位置)
2.ペンタクルのA(正位置)
3.月(逆位置)

②力を借りたいのは油断も慢心もせず、雨の様な激しい追撃。相手のしたいことをとにかくさせない感じ。嫌がらせに徹底。そのまま討伐できりゃあ万々歳。

③戦闘後の物
手に入るなら、魂晶石は欲しいかな。知人に宝石商がいるのと、自分の学術研究のために。売りさばく為じゃなく、あくまで自分の為に使うかな。

(他の参加者への絡み、アドリブ歓迎です)


黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

敵に見つからない様身を隠し彼女に会いに行ってみよう。
大アルカナはお遊び程度には触った事あるけど本職にはなぁ…。

基本存在感を消し目立たないように立ち回る。
UC五月雨と柳葉飛刀の複数投擲でゴーレムをなるべく多く落とす。近づいてきたもの、本体には胡による直接攻撃で対処。すべての攻撃にマヒ・暗殺を仕込み、行動・戦闘不能に持ち込む。
敵の攻撃は第六感による見切りで回避を試みるが、回避しきれないものは本体である黒鵺で武器受けしカウンターを叩き込む。
それでも喰らってしまうものはオーラ防御で軽減、かつ激痛耐性でもって戦闘継続を行う。

アルカナ
恋人正・聖杯Q正・剣8逆


杜鬼・クロウ
【兄妹】◎
魂晶石は貰えれば
男装のカイト見て複雑な顔

①力、星、ワンドのナイト(全て正位置
②絶望すらも覆す圧倒的力と未知の挑戦

占い師と話す

俺は一度…あの錬金術師と戦ったコトがあるンだ
可哀想なヤツだった

俺が求む未来は自らの手で掴む
グロウの代わりに俺達がお前の望みを叶える
委ねてくれねェか

左右から挟み込む
抜かるなよ(カイトへ
その格好でまだ”妹”名乗る気か(舌打ち

銀ピアス代償に【無彩録の奔流】使用
一定の距離保ち敵の懐に入らず防戦
態勢崩したと思わせ低姿勢から横一閃(フェイント・カウンター
玄夜叉に魔炎宿し踏み込みから一気に距離詰め
敵の攻撃が来る前に十字斬り

孤独は蟲毒となりて
お前の痛みは解るが
間違ってるぜ
…眠れ


杜鬼・カイト
【兄妹】◎
男装姿を兄さまに見せるのは初めて
どうですか?「オレ」によく似合っているでしょう?

①悪魔、月、剣のペイジ(逆位置)
②得体のしれない何か、相手に恐怖心を抱かせる漆黒の闇

渡されたカードをまじまじと
…これあんまりいい意味じゃないよね?
でも、不思議と自分には合っている気がする

グロウくんのために、というよりは兄さまがそう望むなら
オレはいくらでも力を貸しますよ

左右からの挟み込み、了解です
カッコいい妹におまかせください

刀を振るって敵を翻弄し、じわじわと力を奪っていく(フェイント・生命力吸収
兄さまが攻撃を仕掛けると同時に、逆方向から【永遠の愛を誓え】を使用して
敵を一時的に拘束
…離さないよ(恐怖を与える


佐東・彦治
何か、役に立てれば良いんだけれど…。
できる限りのことは、したいよね。アキ。
(カードは、皇帝、カップの3、コインのクイーン。いずれも正位置)
もしよければ、オブリビオンになったあの人がどんな人だったかとか、聞いてみたいかなぁ。できれば、かけらであっても、救えたらって。

UCは舶来童話集を使う。問いかけるのは、本当にかつての仲間を殺したいのか。呼び出すのはグリム童話の『憂悶聖女』。きっとオブリビオンになった時点で、僕の望む答えは返って来ないだろうね。
頂いたカードで護りを固めつつ、もし、望む答えが返ってたなら。サクラミラージュと違うから、転生って救いはなくとも、聖女の慈悲がありますように。


村崎・ゆかり
後方支援の勇者ね。補給は軍の生命線。てきぱき物事を片付ける女性だったんでしょうね。

さて、黒鴉召喚で式を飛ばして、オブリビオンとグロウの居所を把握するわ。

あたしは錬金術師の討滅を先に、愛奴召喚したエルフのクノイチは万一錬金術師が彼女に向かう場合の足止めを依頼。後で可愛がってあげるからね。
錬金術師は「範囲攻撃」「全力魔法」の不動明王火界咒で焼き払う。

初めまして、勇者アルカナ・グロウ。当代の勇者、のようなものよ。
そしてあたしは多分、あなたのご同業になる。よろしくお願いするわ。


【女教皇(正)】【聖杯のクイーン(正)】【死神(逆)】


【女帝】
【人を引きつけるカリスマ性】


【節制】【力の濫用厳禁】


星宿・カンナ
第1希望 愚者
第2希望 審判
第3希望 逆位置の剣(クラブ)の8「解放」

愚者/解放については「背教者」のイメージから、審判についてはラッパが「音」という神に創造されていない現象を暗示していることから選択。

まず、グロウさんに接触を試みるわね。この後の戦いで勝利を収めることは、猟兵だけの力では難しいかもしれない、どうか、力を貸してもらえないか、といった内容で、力を貸してもらえないか説得をするわ。

戦闘ではUCで「聖歌隊」を召還して、攻撃は【呪詛】を込めた歌の大合唱でするわね。愚者らしく、指揮者は私。そして道化師らしく、【怨詛の傀儡】で【フェイント】もして相手を攪乱しようかしら。じわじわと確実に、ね。



●感情選択-NoⅥ Lovers-
 ソラスティベルが走り去った後、入れ替わる様にして、黒い髪を風に揺らして、鈴木・志乃(代行者・f12101)が彼女の元を訪れる。
「鈴木・志乃と言います。まずは、私達の為に長い間、待ち続けて下さったことに感謝を」
 丁寧に頭を下げた彼女に、グロウの霊体は緩く首を横に振る。
「私はただ、何も救えなかった。今度こそはと、私が選んだ道で、せめて次代は、この様な悲劇を繰り返させたく無かった。ただ、それだけです。志乃さん、どうか、顔を上げて下さい。その為にも、微力ではありますが、アルカナを一つ、託します」
 グロウの言葉に一つ頷いて、顔を上げると、山札となっていたアルカナが再びばらけ、独りでに動き、もう一度、一つに戻ろうとする。様子を見て、志乃は緩く、微笑んだ。
「ふふ、占いなんて初めてかもしれません」
「おや、そうなのですか?」
「ええ。生命の為に生まれ、生命の為に生きる私は、自分のことより他人のことが気になって仕方ありませんから。皆が笑っていられる日を夢見て、その為に馬鹿みたいに戦っているんです」 
「……辛くは、有りませんか?」
「誰かが悲しんでいるのは、誰だっていやでしょう? 同じ思いで彼も戦っている。こんな所で燻ってられるもんですか」
 彼女の言葉を聞いて、グロウはローブの下で、穏やかに微笑む。自身に、この様に強い気持ちが宿ったことが、あったかどうか。此処に残っているのは僅かな残滓、最早思い出すことは難しい。
「それでは、その気持ちを抱えたまま、一番上の一枚を、手にとって見て下さい。占いは、それだけで終わります」
 繰り終わった山札の一番上のアルカナに、志乃の手が、触れる。
(貴女は、何の為に生きるのでしょう。貴女は、誰の為に生きるのでしょう。情深き聖者よ。感情とは蛇のように、絡み付き、染み付くものです。故に、情愛が深ければ深い程、人の精神は楽園へと近付く事が出来る。どうか、正しい選択を)
 情景の流転、投影されるのは、苦しむ人々が、助け合い、笑顔を取り戻す光景。次に、彼女の想い人の姿。挫けても良いと、その渇望を満たすのは、きっと難しい、何処か、ひっそりと二人で生きようと、幻が耳元で囁く。失望感と、甘言に、必死に首を横に何度も振ると、幻が崩れて白蛇がにこやかに笑う。思った通りの人で良かったと、彼女を心から祝福した。
「……私には何も見えていませんから、先ずはご安心下さい。人が何故そう有るのか、単なる黒白では語れません。常に灰色、天秤を傾けるのは、いつも貴女の選択です。挫けそうな時は、その子が、思い出させてくれる筈です」
「ありがとう、グロウさん。その名の通り、人々の光であった人よ」
「貴女は、本当に優しい方です。この様な私には、分不相応ですよ。それだけでも、長く待った甲斐が有りました。改めて、感謝を。後は宜しくお願い致します」 
「お任せ下さい」
 そう遠くない何処かから、俄に、金属質の音が響く。振り返らず、志乃は、其方に走り出した。

●停滞進行-NoⅩⅩ Judgement reverse?-
 優しさと停滞を似ている、と称する事は出来るだろう。微睡みの様な空間に居る事、真実を知らず、優しい世界に浸る事、居場所が有り、目を背けて何時でも帰る事が出来る。黒の棺桶の中で、静かに眠るように。自問自答を繰り返しながら、温かい布団で眠る。とりわけ、感情を理解する工程が必要な種族は、不完全に放り出される故に、それを理解しがたい。桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)は、繰られた山札に手を当て、見えた物と、聞こえてきた声に懊悩する。
(苦しみ悩む事に疲れたのならば、角笛を鳴らしましょう。それから、貴方は、逃れたいのですか? 救われたいのですか?)
 風景は恐らく、優しい彼が最も直視したく無い物だ。屋敷を襲撃された日、次に、扇に宿る精霊達の元の主の、想像上の所業、彼等に課した自由を縛る術。その動機、持ち主を転々としたであろう、精霊達の感情。
「……いいえ、いいえ。きっと、そうでは有りません」
「審判の逆位置、カイさん、でしたね。随分とお悩みの様ですが……術法も使わず、その子達がその様に懐いているのは、お人柄でしょうか?」
 グロウの様子に警戒することも無く、4精霊がグロウの傍に近寄ると、彼女は感覚の無い霊体で4人の頭を軽く撫でる。
「ええ、この子達は色々有ったのも原因ですが……この結果は、今の私を、示しているんですよね。逆位置は、良い意味ではないのですか?」
 幻像を思い出して、何とも言えず、眉を寄せるカイに、グロウはフードを被ったまま、首をゆっくりと横に振る。
「何が有ったのか、私は貴方の生を存じ上げません。審判のアルカナの逆位置は、貴方の今の惑いを表しています。今は抱えて、悩む時、試練の時と言っているに過ぎません。貴方が少し、前向きになるだけで、祝福の角笛は鳴り響きます。いつもは優しい子なんですが……随分と貴方のことを、気に入ったみたいですね」
「結果は、変えられるんですね?」
「停滞と進行のアルカナ。審判。棺に眠った死者が蘇れば、世界を作るのです。調和と完成。その過程は、簡単では無い筈です。答えをゆっくりと、その子は待ってくれる筈ですよ」
「厳しい、いいえ、優しい方なんですね……有難う御座います」
 戻ってきた4精が、何時ものように気遣って、各々言葉を掛けてくる。宙に浮くアルカナは、逆位置のまま、残った轍、人と向き合おうとする、誠実な人形の心に、審判は、見守る様な笑みを零す。
(一時一時の、心の強さに、その優しさに、力を貸しましょう)

●急転蝶飛-8 of Wands-
「タロットって、初めて見た……」
 檪・朱希(旋律の歌い手・f23468)は、暗い地面に広がっていくアルカナを好奇の視目で追いかける。
「触媒としても、単純な道具としても珍しくはないと思いますが、朱希さんは、占いも初めてでしょうか?」
 グロウの残留思念から感じる音は、優しさと清廉、それに少しの物悲しさ、人の良き未来を願う穏やかさは、何となく、ハープの音色を連想させる。一緒に居て、とても心地が良い性質の人だ。
「うん、多分……」
 赤いヘッドホンの外装に片手を当てて、山札の塊になっていくまでを、彼女の心地良い音に身を委ね、いつしかリフレインを口ずさむ。
「良い旋律ですねえ。ずっと聞いていたくなりますが、頭の中にイメージを描いて、アルカナに触れてみて下さい」
「……はいっ」
 思い出すことは、辛いことばかりだ。そんな中から、助けてくれた人が居た事、その後流れ着いた場所で、のんびりと皆の話を聞いていたこと。気の良い人達の音は、此処に居るグロウと同じで、力強く、優しい。それは、あの人も一緒だ。
(ねえ、かがみさん、私は……元気にしています。助けてくれて……ありがとう)
(君は周囲の変化に敏感だ。それでも、知覚出来ない範囲で物事は変わっていく。世界はそうして回っていく。そうして、与り知らぬ所で幸運が舞い込むんだ。波に、乗っていこうか)
 流れ込むイメージは、迫害の理由を決めた彼等、助けてくれたあの人、他愛の無い世界の移り変わり、バタフライエフェクトとも言うが、遠因によって自身には幸不幸が乗りかかる。最後には、櫟の木に群がる蝶の群れ。ワンドの8は、兎角、強烈な生命の奔流を朱希に見せつけた。
「空を飛びたい、ワンドの8は急転、好転。いつか、貴方がその様に羽ばたける様に、願いましょう」
「ありがとう、グロウ。貴方の想いと一緒に、彼を救うから、任せて」
「……眩しい方達ばかりですね、今代の勇者は、眠っていて、良かったと言うべきでしょうか」
「見せてあげたかったって……顔に書いてるよ」
「これは、一本取られてしまいました」
 僅かに聞こえる鬩ぎ合い、耳を頼りに、戦場へ飛び立っていく。

●簒奪支配-6 of Wands-
「……グロウは平気なんだっけ?」
「平気ではありませんが、貴方の前に訪れた方が5人、索敵を終え、交戦中と言った所でしょうか。お陰で、随分と余裕が出来ていますよ」
「そうか。落ち着いて話せるんなら、まあ、良いか。終わるまで、警戒は任せときな」
 薄い青緑の短髪と、髪と同じ色の双眸、ひょろりとした痩身長躯、笹塚・彦星(人間の剣豪・f00884)は、気を遣わず腰を落とす。愛刀には手を掛け、何時でも引き抜けるように、油断無く、周囲にさらりと気を配る。依代としているらしい、アルカナの束が周辺でばらけ、また一つに戻っていく。山札を繰る作業だ。独りでに動くのは、少し興味をそそられる。
「上から1枚、か? カードは、基本はそう変わんねえよな」
「揺らぐことの無い意思、貴方に伝える事は無さそうですが」
「お、美人に褒められるのは悪くねえ気分だ。でもなあ、出来れば生きてる時に会いたかったぜ。グロウは、抱え込み過ぎたんだろうよ。終わったら、何も考えず、良く眠りな」
 何気なく引いたアルカナ、彼の目的意識は、クリアだ。友人の救出、その為に生きている。
(影が有る事を承知しておろうな。心折れた時、即ちそれが、貴殿の終わり。完成された者には、無数の悪意が渦巻く事を心せよ)
 友人の救出した後に襲来するのは無数の悪意、完成された人間に襲来する、復讐と簒奪の刃。成果を寄越せ、その為に誰がどれだけ犠牲になったのかと、切り伏せた人々が亡霊のように、幻像が襲来する。それすらも躊躇いなく切り伏せ、彦星は流れ込んだイメージを振り払う。
「ワンドの6は支配と簒奪。貴方の精神の強さを表すアルカナです」
「……大丈夫だ。仕組みは分かった。欲しい力も借りれそうだ。大した術だ。恩に着るぜ」
「有難う御座います。貴方の行く先に、どうか良い未来がありますように」
「おう。後は、アレだな……行き道がてら、探しとくか」
 足音を消し、交戦中の筈の仲間の方へ、行き道がてら、目を凝らすと、一つ、煌めく功績、魂晶石が見つけ、拾い上げ、ポケットに仕舞う。

●慈愛-Queen of Cup-
「大アルカナはお遊び程度には触ったけど、本職にはなぁ……ワンオラクル・リーディングだっけ?」
 足音無く、一応周囲を警戒しながら、黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)はグロウと言葉を交わす。
「本来の用途からは随分変わっていますが、認識は概ね、合っています。選ぶのも実は、私では無いんですよ」
「ヤドリガミみたいだな。精霊って言った方が良いんだろうか?」
「後者、或いは私の心象風景の断片、その様な表現になるでしょう。タロットカード自体が心象を形作り、物に触れる毎に、私や、誰かの魔力に触れる度に、情念や感情が流れ込み、染み付いて、意味を持たされたアルカナと結合し、疑似精霊の様になる。と、そんな感じです。占術や触媒として使っていれば、良く有ることでしょう」
 残留思念の残ったタロットがシャッフルを終え、山札として、一塊に戻る。
「確りイメージしてから、引くんだったな」
 思い返す事は、主のこと、終わった先、放られた先での修練、悩みに悩んで、主と、幻影であろうと再会し、少しは、吹っ切れた事。そうして、何方であるか、未だに。
(何方であろうと、お主はお主であろうなあ。本当のところは、何方でも、良かろう。月を借りて月を見上げて、人として生きる道を、咎めはしないだろうに)
 誰かと杯を掲げて飲み交わす。月読尊へ、正式に眷属として仕え、人の世を見守るのも、彼の生を大きく変えるものではない。幾つもの優しい未来への幻像、どれもこれも、現実感は無い、夢のようなものばかりだ。
「……可能性の提示か。ありがとう」
「カップのクイーン。進む道が決まるまで、きっと、根気よく付き合ってくれるでしょう。多くの幸運があるよう、願っていますよ。瑞樹さん」

●兄妹~一幕~
「兄さま、この服どうですか オレに似合っているでしょう?」
 自身と比べ、ざっくり10cm程低い長身痩躯、まだ幼さの残る顔付きと大きい色違いの瞳。杜鬼・カイト(アイビーの蔦・f12063)が戯けた様子で、彼、杜鬼・クロウ(風雲児・f04599)に問いかけるが、彼は複雑そうに眉根を寄せ、いつもの無表情に戻り、然程遠くないグロウの居る場所まで歩き出した。
「感想くらい言って下さいよー、もー!」
 数歩、彼女は静かに、二人を出迎えた。
「初めまして、クロウってモンだ。こっちはカイト。アルキテクトゥスだったか。俺は一度、アイツと戦ったコトがあるンだ。可哀想なヤツだった」
「……彼を救えなかったのは」
「良いンだ。俺達がお前の望みを叶える。委ねて、くれねェか?」
「……では、彼を……せめて、送って下さい。私は、彼に言える事など、何も無いのです。今生の間に救えた命など、無かった。委ねましょう」
 はらはらと、札が宙空を舞う。風を切り、繰り直された山札。
「引くのは、お二人です。どうぞ、上から一枚を」

●調和鏡像-NoⅧ strength-
 望む未来は掴み取る。必要なのは力と意思。
(貴方はちゃんと、分かっているみたいだ。獣性と理性の調和、それが僕等。強い自分だけではなく)
 心に眠る幻が瞳の中で像を結ぶ。何時か見た誰かがそこに居る。過ぎ去れば、見慣れた妹を自称する誰かが何時ものように、女物の服を着て、鬱陶しい程に絡んでくる。仕舞っている秘めた想い。今はもう終わって、過ぎ去った事。
(必要なのは弱さも受け入れて、ありのまま、見失わない事。君はきっと知っていて、だから、今は迷うんだろうね。力になろう。何時でも呼んで)
「……占いって、そういうコトかよ……カイト、そっちは大丈夫か?」

●情愛縛鎖-NoⅩⅤ Devil-
 引いた悪魔をまじまじと見つめる。
「……これ、あんまり良い意味じゃ無いよね?」
(過ぎた情欲、依存か。理性は有るのだな。脱却の為の努力もしている様だが、お前と私は性が合い過ぎる。いや……だからこそか)
「絵柄の割には、随分と気遣うんだなあ」
(そうとも。占術道具が何の為に有るか。より良い未来の選択を促し、悪い未来を回避する為だ。逆位置が本来の意味を反転する様に、正位置ですら、悪面を読み取る事がある。故に、悪魔に善性が有ろうと、何ら問題はない。私は、お前の自立、依存からの脱却を強く望む)
 瞳中に浮かぶ心象風景。見えるのは、大好きな人、妹を自称しながら、自身を重ねて、その人を覗くなら、それでも良かった。いいや、本当は良くない。どうせ、オレの事を見ることは無いのだから、いつかの誰かに重ねるだけでは足りない。他の人を見つめるのも本当は嫌だけど。それでも、彼が望むのだから、オレは忘れるしか無くて、ああ、痛い、苦しい。態度が変わらない理由を、男装を試みた理由を、悟られた様なのも、辛かった。どうして、オレは……。
(自身の弱さを糾弾するのは、良き理性だ。感情と理性の揺らぎ、情愛が深ければ深い程、断絶は難しい。ゆっくりと進むが良い。私の力は、想い描く通りだ)
 終われば、大好きな人が、自分を心配する声がして、何時もの通りに笑ってみせる。
「オレの心配なんて、らしくないですよ、兄さま」
「……顔が大丈夫って言ってねェぞ。手前ェこそ、しっかりしやがれ」
 上手く作れたと思っていたが、額を軽く小突かれた。 そんなに、分かりやすい表情だっただろうかと、少し疑問を抱いて、顔を手で覆う。

●意思統率-NoⅣ The Emperor-
「何か、役に立てれば良いんだけれど……できる限りのことは、したいよね。アキ」
 やや猫背の詰襟姿、紫の法衣と片眼鏡。隣に狐火を伴って、こくりと頷く金毛金眼。二尾の尻尾がふらふらと所在無く揺れる。佐東・彦治(人間の學徒兵・f22439)は、グロウと対面する。互いに頭を下げ、丁寧に挨拶を交わすと、グロウはすぐに、霊符を散けさせた。
「あの、もし良ければ、オブリビオンになったあの人が、どんな人だったか……聞いても良いですか」
「アレキテクトゥスについて……ですね」
 残留思念に残る記憶をよくよく辿るように、フードに覗く銀髪が揺れた。目を閉じたのかもしれない。そうして、訥々と、グロウは彼について、知る限りの情報を語り始める。
 彼女が彼と会ったのは、この群竜大陸を攻略する時だった。後方支援役だった彼女は必然、自身の仲間以外とも、面識が多くなる。その過程で、彼を見かけた。第一印象は生真面目、だったそうだ。よくよく見ていると、行き過ぎた生真面目さを、仲間達に揶揄われる半人前で、指摘をきちんと受け入れながら、笑う事も多い、気さくな人物でもあったと、語る。丁度、繰り終え、一塊になったアルカナをグロウは指し示す。
 明確なイメージを持って、一枚を捲る。
(余を選んだか、青年よ。どれ、少し見て行くと良い)
 幻、皇帝が見渡す限り、甲冑を着込んだ兵士達が指示を待つ。伝令の報告、戦場は良くも悪くも無く、拮抗状態に有る。王城の玉座で、この困難をどう打破すべきか、決断を、明確な言葉として表し、彼等を死地へと向かわせる。また、有る時は一騎打ちを挑まれ、退く事は許されぬと、皇帝自ら剣を取り、苦難を退けようと勝利を考える。陥れようとする政敵の気勢を、早々に制す。覇気と言っても良い、強烈な情熱の幻想。
(権力と闘争、余は苛烈とも言える情熱を司る。時に、必要ならば、遠慮無く呼ぶが良い)
「……グロウさん、お話と、それから、占いも、有難う御座います。出来る事を、やりに行ってきます」
 例えかけらであっても、救えたらと、願わずにはいられないのだ。
 
●従者との一幕
「後方支援の勇者ね。補給は軍の生命線。てきぱき物事を片付ける女性だったんでしょうね」
 村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》・f01658)は、飛ばした黒鴉は現状を正確に伝える。猟兵達と件のオブリビオンは既に交戦中、グロウの近くに、どうも飛ばされている様だ。時間は稼げるだろう。善戦しているのもあり、急ぐ必要は無さそうだ。
「なら、下準備に割いても良いかしら」
 転移場所を考えると、そう言う意図が見える様でもある。歩けば、そう遠くない先に、占術師の姿が見えた。
「……急急如律令。我が愛しき虜よ、主命に応え姿を現せ」
 言葉に応え、エルフの式神が、生真面目に膝を付いて頭を垂れ、主命を待つ。
「後詰めになるわ。見張りと、もしもの時の足止め、宜しく、頼むわね」
「承知致しました」
「……あたしが言える事でも無いけれど、こう言う時は相変わらず、堅いのね」
「ですが、この様に喋ると、それはそれで、お困りになるのでしょう?」
「……そうだけど……って。主を困らせて楽しむんじゃないわよ!?」
「だって、とても可愛いらしいんですから、仕方ないじゃないですか」
 からかい混じりに厚く抱きしめられて、漂う甘い香りと人肌の柔らかな感触に、にくらくらと、流されそうになる。どうにか抜け出す。
「全く、後で一杯可愛がってあげるから」
 俄に頬を染めて言うゆかりの表情に、親指を立てて満面の笑みを浮かべたので、ゆかりは霊符をハリセンにして、後頭部からはたき落とす。
「絶対……約束ですよー?」
 衝撃に後頭部をさすりなら、ぽつりと呟いた。

●思慮分別-NoⅡ The High Priestess-
 カードに宿った霊体が、薄青色で揺れている。まるで、存在が揺らいで居るような。
「……初めまして、勇者グロウ。当代の勇者、のようなものよ。そしてあたしは多分、あなたのご同輩になる。宜しくお願いするわ。護衛は、要らなかったかしら?」
「初めまして、今代の勇者の一角よ。同輩と言う事は、貴方も、同じ様な媒介を扱うのですね。」
「ええ。貴方の依代、面白い事になっているのね。触れれば、精霊の様な存在が、幾つかの幻を見せる、と言った所かしら?」
「お察しの通りです。その様子ですと、触れた時点で、破られてしまいそうですね。一人、貴方に興味を持つ子が居ますので、託しましょう」 
 ゆかりの隣に、女教皇のカードが浮かぶ。
(思慮分別、冷静さを失わない貴方に、力を貸しましょう。今日のような冷静さを忘れそうになった時、思い出して、見て下さい)
「有難う……助かるわ。それと」
 きっと彼女はもうすぐ居なくなるのだろう。せめて、安らかに眠る事を祈り、くノ一を残し、討滅に向かう。、

●解放-8 of swords revers-
 揺らぎ始めた霊体に、声が届く。青銀色の髪が揺れて、小さな影が小さな声で、グロウに語りかける。
「力を貸して頂きたいと思ったのだけれど……」
「ええ、出来る限りのことを、致しましょう。今代の勇者」
声の主、星宿・カンナ(願いを唄う背教の海蛇・f11857)はグロウの様子がおかしいことに気付く。
「明確なイメージが出来たら、アルカナに、触れてみて下さい」
 明確に浮かんだイメージは解放、呪いを受けた彼女が望まないことは、自身の望み。呪いを受けた口唇が紡ぐのは、人の願いを聞き届け、守ること。
(人の願いだけが全てではない。眼を封じられ、幾多の件に囲まれ、手錠で縛られようと、足下の水流、その流れを感じることが出来るのだから、切っ掛けが必要なら、呼ぶと良い)
 浮かぶ幻想は戦いの果てに雁字搦めになった剣士。彼は自らそうしたのか、誰かによってそうされたのか、最早感じられるのは我が身が生きている事と、足下に流れる水の感触のみだ。踏み出す切っ掛けは、誰かが兵士に触れる。語りかける。いつまで、そうしているのかと。
「このアルカナが、そうなのね……有難う。それじゃあ、行くわ」
「貴方達の、無事を、祈ります。今代の勇者よ。どうか、誰も掛ける事無く、無事に」
 最後に訪れた勇者が見えなくなるまで、グロウは、穏やかな表情で、小さく手を振る。隣に居る式神に、人差し指を立てて、口止めをすると、役目を終えたと、残留思念が消える。眠り、残した僅かな力は、彼等へ、確かに託されたと。

●クリア・アウト(鈴木・志乃(代行者・f12101)
 ソラスティベルの後を追い、志乃もアルキテクトゥスの元へ辿り着く。斧を彼女に砕かれ、惑った一瞬に、淡く光る鎖を鞭の様に振るい、斧の有った腕を拘束する。加勢に気付いた彼は、鬱陶しげに舌打ちするのを無視し、両湾に力を込めて引き寄せ、足を払う。体勢を崩した所で、更に、鎖を絡ませ、捕縛。
「全ての生命と意思を守ろう!」
 託された恋人のアルカナが力を示す。手に持ったマイクから、空気を裂くような彼女の魂のシャウトを違わず、敵の聴覚に叩き込む。鍛えた肺活量と喉が生み出し、相乗効果で、彼の動きを、世界法則を書き換える力を封じる。その絶叫は、誰かを救うための、愛に満ちた旋律だった。更に、グロウから引き離す様に、アルキテクトゥスを引き摺り、光の鎖を操作して放り投げる。

●悩みは消えずとも(桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)
 志乃の後を、審判のアルカナは変わらず逆位置を示す。悪い物では無いと彼女は言う。光景と、在り方を考えながら、念糸を伸ばし、77の錬成体で、拘束されたアルキテクトゥスを囲むと、高笑いと共に、夥しい数のクモ型ゴーレムが展開され、3人は一時の後退を余儀なくされた。グロウとは、黒髪の女性が距離を稼いでくれた様だ。糸を操り、二人を守りながら、競り寄る小型ゴーレムを薙ぎ払い、叩く。
(……っ、小さくて数が多い!)
 それ以上に、自身が先程の懊悩に囚われている事に、カイは歯を思わず食い縛る。彼女が霊体になってまで残した物、そして、アルカナが見せた光景。
(今の自分が答えを出せないのなら、行く末の自分を信じます。グロウさんは、示してくれました。貴方も、長く付き合ってくれると、言っていましたね)
 浮かんだアルカナに手を伸ばす。触れた先から、微笑むような気配、正位置に変わる。角笛の号令に、一時、時は進む。即ち思考加速に動作の加速。ゴーレムのそれらを見抜き、アルカナの付加による加速が、ゴーレム達の動きに勝り、数の有意差を、驚異的な速度で巻き返す。
(有難う御座います……今なら!)
 召喚主で有るアルキテクトゥスに迫り、念糸によって身体を拘束し、締め上げる。

●魂を運ぶ羽(檪・朱希(旋律の歌い手・f23468))
 四肢を容赦なく締め上げられたアルキテクトゥスを見付け、朱希は首裏の蝶の傷跡に触れる。
「コード、アイン。リミット……アンロック」
 小さな言葉に、ワンドの8が口笛を吹く気配。本当に陽気な気配だった。カイの拘束から逃れようと、魔法陣の展開。再びクモ型ゴーレムが周辺を埋め尽くす。人形による応戦。猟兵達は拘束を解き、クモ型の応戦に回る。宙空に向かって吐かれた粘着性のある糸を、強化された身体能力で避けながら、空を爽快に駆ける。飛ぶことはこんなに気持ちよかったのかと、楽しげに口角を釣り上げて、波乗り人のように、アルキテキトゥスへと接近する。
「命は助けられなかったけど、貴方を助けるよ。私の蝶が、あなたを導くから!」
 嫌な音だった。闇に包まれて、血の滲む爪で尚、爪を立てて甲高い音を紡ぐ様な、血塗られた音。それでも、貴方は群竜大陸に挑んだ勇者だったのだろう。蝶の鼓動を注ぎ込む様に、魂に、拳を突き立てる。蝶の乱れ舞う櫟の木の幻想に、アルキテクトゥスの魂は、一時、囚われた。

●影雨(笹塚・彦星(人間の剣豪・f00884))
「ありがとな、助けてえのは理解するが、足止めも必要だろうってな」
 本来ならば一本の筈の幻影の剣が、アルカナの力を得て、黒く染まり影の剣として、剣雨として降り注ぎ、幻想に囚われた、敵影を囲む。囚われたまま、何かを感じたのか、糸の切れた人形の様に、指を差して、クモ型ゴーレムを増産する。闇に溶け込んだ幻影剣が、周囲のクモ型を一掃する。
(損な役回りだが、何時も通りか。悪く無えな)
 シニカルに笑いながら、流れ込むアルカナの力と自身の術法を制御し、剣雨は油断無くクモ型を潰していく。

●幻影軌跡(黒鵺・瑞樹(界渡・f17491))
 増産されていくクモ型に、苦無の様な形の投擲様ナイフを引き抜き、一挙動で投げ放つ。泡沫の様な可能性の拡大、聖杯の女王が一瞬、それの幻影を増やし、刺さるはずの無い
クモ型を一掃する。更に力を集中し、黒鵺を77。自在軌道で操作し、クモ型を一掃する。あり得た筈の軌道を拡大し、可能性の幻影が、先程と同様、当たらぬ筈のゴーレムに突き刺さる。
「良い加減、甘えるのは止めようぜ。な?」

●結んで開いて(兄妹(クロウ&カイト))
「左右から挟み込む。抜かるなよ」
「挟み込み、了解です。カッコいい妹にお任せ下さい」
「その格好でまだ”妹”名乗る気か」
 合流途中に拾った魂晶石をクロウは適当に服のポケットに仕舞い、カイトの言動に、クロウは舌打ちする。今だ幻想に囚われ、影の剣に囲まれたアルキテクトゥスを、警戒する必要は無い筈だ。
(その筈だが……妙なンだよなァ)
 ほぼ無意識化で魔法陣を展開したのが遠目で見えた。オブリビオンとしての本能か、はたまた、自身にそう言った術式を仕込んだのか。
(確かめる必要があるよな、っと!)
 散らばる前のカイトにアイコンタクト。にっと笑みを浮かべて防戦の意図を読み取る。
銀のピアスを触媒に、解放の言葉を紡ぐ。
「神羅万象の根源たる玄冬に集う呪いよ。秘められし力を分け与え給え。術式解放(オプティカル・オムニス)──我が剣の礎となれ!」
 クロウの身の丈と遜色ない大剣に、変幻の呪い。力のアルカナが、宿る呪いを調和させ、より強い呪いへと、剣を純化させる。魔剣の刀身が変化し、精霊が錬金術師を取り囲む。幻想に囚われたままの敵が、砕けた斧を再生し、精霊を打ち払う。残る精霊と影剣が腕を切り落とそうと動き、両腕を切断。遠距離からのクロウの攻撃に合わせ、カイトも妖刀を振るう。鞘走りによる鈴鳴りが幾度も聞こえ、閃く度に、魂奪の軌跡が赤を刻む。凌がれ、抜けた先で、片足を取る。ぐらりと体勢が揺れた所に、魔炎を宿したクロウの踏み込み、横殴りに振るわれる業火の一閃に、悪魔が囁いた。
「……離さないよ」
 左手薬指に填められた緑碧玉。植物の力を宿したそれから、アイビーの蔦が伸び、アルキテクトゥスを拘束し、世界改変の力を封じ込める。流し込まれていく自身の暗い感情。悪魔のアルカナは、これ以上無いほど、使い易い。同時に、自身の封じ込めている感情の暴発は、彼の心を惑わせる。
「孤独は蟲毒となりて。お前の痛みは解るが間違ってるぜ……眠れ」
 刀身変換、大上段からの一閃。間を開けず、腰撓め、力任せの横薙ぎが、アルキテクトゥスの身体に大きな傷を残す。流し込まれた力のアルカナが、悪魔の副作用を、調和させ、正常に戻す。

●灼(村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》・f01658))
 死に体の錬金術師を、52の白の霊符が更に取り囲む。
「ノウマク サラバタタ ギャテイビャク、サラバボッケイビャク サラバタタラタ、センダマカロシャダ ケンギャキギャキ、サラバビギナン ウンタラタ カンマン!」
 切られる不動明王印。命を吹き込むような高速詠唱。倶利迦羅龍が、女教皇の作り出した結界の中で、オブリビオンの心中に入り込み、不浄のみを焼き尽くさんと荒れ狂う。

●舞台装置(星宿・カンナ(願いを唄う背教の海蛇・f11857))
「純粋な祈りは不安定な願い。それは時として呪いにもなり得るもの。こんな歌はいかがかしら? 終焉の歌、背教の聖歌隊」
 無言になったアルキテクトゥスの足下から、カンナが腕を振る度に、呪われた舞台装置がせり上がり、囲むように、275の聖歌隊が、背教の歌が呪いを込めて紡がれる。身動きの取れない剣士のアルカナを模した舞台装置と、聖歌隊は彼の在り方を歌い上げていく。自縛の呪いとなって、彼を拘束し、外側から浸食する。

●カーテン・コール(佐東・彦治(人間の學徒兵・f22439))
「まだ、僕の声は届くのかな。君はこれをどう思う?」
 幽霊の合唱が響く舞台上で、まだ息を保つアルキテクトゥスに問いかけて、一冊の童話を取り出し、物語の主人公。聖女を呼び出す。とても美しい容姿をし、ドレスを着た聖女は、彼に黄金の靴を差し出した。合唱がオペラに変わり、背景を合唱団が歌い上げる。皇帝のアルカナが、光を灯す。
「本当に、かつての仲間を殺したいのか?」
 舞台装置が動く。教会で、御像となった聖女は跪いた彼に、涙を流して礼を言う。苦悩を分かってくれて、有難う、有難うと、御礼に差し出された黄金の靴は彼に濡れ衣を着せられる事になる。
(……私は、彼女の懸命な姿に、いつも、勇気づけられていたよ。だから……今際の際にすら、願ってしまった。漸く、漸くだ。影と言えど、辿り着けた。魂の叫びに、蝶の戯れる楽園、炎の龍が悪心を灼き払った先だ、感謝する。欠片であろうと、救われた)
 ゆっくりと、肉体が粒子となって、消えて行く。彦治は転生の概念が判然としないこの世界で、ただ、願う。童話の幕引きの様に、聖女の慈悲が有りますようにと。舞台装置が、赤い垂れ幕を降ろす。一時の悪い夢の終わりを告げる様に、ゆっくりと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月14日


挿絵イラスト