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【Q】過去に捧げる唄~虚飾を冠するモノ~(作者 カタリツヅル
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#アルダワ魔法学園  #【Q】  #戦後  #ダンジョンメーカー 


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●虚飾の白翼
 アルダワ魔法学園の地下迷宮。大魔王の復活による地下迷宮の改変により何処ともしれない場所へと移動した封印の間に声と何かを打ち付ける音が響き。

『暇……ですね。こんな味気ないとこに封印するとは酷いものです』
【で、その名状しがたき彫刻は今度は何だ? 我が契約者殿】

 落ち着いた聞き心地の良い声を響かせる白い翼を背負ったかろうじて四肢を備えたように見える造形の崩れ切った何かの彫刻の前でわかりませんか?と首を傾げる。その様子に溜息のような羽搏きの音を刻んだ魔導具が正解を応え変わらない時間が流れ続ける。

●迷宮造りPart2
 グリモアベースの用意された一室で茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)が、姿勢を正して貴方達を出迎える。
「ようこそ、御足労いただきありがとうございます。さて、もうご存知の方も多いと思いますので、手短に説明させていただきます。現在、アルダワ魔法学園の始まりの迷宮で発見されたダンジョンメイカーという魔法装置を用いて強力な災魔を呼び出し、討伐するということがおこなわれております」
 アルダワ魔法学園の地下迷宮を造りあげたダンジョンメイカーが、大魔王の封印という役割から解放されたことで可能となった、迷宮の創造と強大な災魔を1体強制召喚という機能を利用している現状を語った七曜が猟兵達にこれから目的について話を繋げてゆく。
「現在のアルダワ魔法学園に関しましては重篤な危機は起きておりません。しかし、地下迷宮にはまだ強力な災魔が残っており魔法学園の生徒では対処の難しい存在がいるのは変わりありません。なので、ダンジョンメイカーを利用し、その危険を減らしていくのが今回の依頼となります」
「迷宮の創造に関しましては、皆さんがダンジョンメイカーで創りたいと考えた迷宮が様々に混ざった形で顕現するようです。例えば、数多くの美術品や骨董品から最も価値のある物を探す迷宮を望めばそのような要素を含み、敵の哨戒や罠を予測し回避して展示された何かを奪取する迷宮を望めばそのように。知識や経験をもって散らばった物品の歴史考察を重ねて正しい場所に戻すような迷宮を望めばそのような構造が組み込まれることになります」
 それと今回の目的である災魔に関しましては旧校舎にいる蒸気幽霊のエイルマー殿に確認いただければと思いますと話を締めくくり七曜が深く頭を下げる。

●過去の英雄と災魔
 アルダワ魔法学園の旧校舎で猟兵達を出迎えた蒸気幽霊のエイルマーが転移で現れた猟兵達に深く頭を下げる。
「この度は災魔の強制召喚と討伐に協力いただけることに感謝を。もう説明はされていると思うから単刀直入に進めさせてもらうよ。まず呼びだす災魔はアーラ・イリュティム。虚飾の名前を冠する少女と天使の翼にも見える白翼型の魔導具。もしかしたらちょっと聞き覚えのある人もいるかもしれないけれど、魔導実験の被験者が災魔になったそんな相手になる」
 私がこんな状態になる前に縁のあった災魔になるから気になることがあれば聞いてもらえれば出来るだけこたえたいと思うからよろしくお願いするよ、と締めくくり迷宮を想像する区画へと向けて道案内を始める。





第3章 ボス戦 『『罪の影姫』アーラ・イリュティム』

POW ●虚飾の白翼(その姿はきっと素晴らしいわ)
【相対者が想像する理想の姿】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD ●虚飾の白翼(その姿から目を逸らさないで)
【相対者が後悔するかつての姿】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ ●虚飾の白翼(その姿を誇ってもいいのです)
【相対者が心の奥に秘めた姿】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11 🔵🔵🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●『罪の影姫』アーラ・イリュティム
 荘厳な迷宮を深層に向けて進む猟兵達や新たに訪れた猟兵達にエイルマーの声が届く。地下迷宮に潜り攻略を進めることに関する感謝の言葉に続き判明した迷宮主の間の位置と迷宮主に関しての様々なことが伝えられていく。

 迷宮主の間に居るのは、アーラ・イリュティム。虚飾の名前を冠する少女と白翼型の魔導具……魔導実験の被験者が災魔になったそんな相手になる。迷宮の創造から関わって貰った人には重複する部分もあるかもしれないけれどよければ聞いてほしい。
 見た目は清楚な雰囲気の修道女。口調もそれに似あった落ち着いた上品なもの……だが、虚飾の名前の通り本来の口調とは違うものになる。本来の口調は、普通というとあれだけど気負いのない女性口調というのかな? まぁ、普通な感じだよ。

 それはさておき、戦闘に関わることに関して話していこう。まず、イリュティムもアーラも戦闘はかなり得意な部類になる。とはいっても直接、矛を交える可能性はそう高くないと思う。まぁ、そのあたりはこの後、詳しく説明させてもらうよ。
 まず、アーラ・イリュティムの能力はあらゆるものを転写する。効果範囲は白翼型の魔導具を中心に拡がっていて、迷宮の最下層すべてを覆うほどには広い感じだ。あとわずかばかりだけど近いほど効果が強力になる。転写に関しては名前の通り認識した物体を再現して実体化する能力でもあるのだけど、そういう使い方はあまりしてこない…と思われる。
 基本的にアーラとイリュティムが転写の対象としてくるのは主に相対した人物の心の中にあるその人自身になる。ただ、映し身を創り出した後、アーラとイリュティムは積極的に攻撃は仕掛けてこないから2対1での戦闘を考慮する必要はあまりないよ。それと、人一人を現実世界に映し出すというのは、イリュティムとアーラにとっても負担が大きいようだから、映し身さえ撃破できれば二人を無理に攻撃して打ち破る必要がないことも覚えていてほしいと思う。

 続けて、アーラ・イリュティムの戦闘方法……こちらへの対応は主に三つになる。
 一つ目は、理想の転写。語弊を恐れずにいえば未来の転写といえるかもしれない。相対した人物の努力の先、こうありたいという姿を映し出してくる。理想の在り方は人それぞれ違うと思うからどんな自分が顕れるかは人それぞれになる。
 二つ目は、後悔の転写。こちらはある意味過去の転写ともいえるのかもしれない。相対した人物の……そう、こうあれたのならばよかったという後悔を元にした姿を映し込んでくる。後悔と言っても色んな形があるかもしれないけれどその場合は、より心に深く根付いている事象の姿が顕れることになる。
 三つ目は、秘密の転写。これは、少々特殊な転写になる。善悪好悪に関わらずその人が心に秘めている姿が映し出される。その人自身が気が付いていない姿になることもあるけど、多くは隠しておきたいと願っている姿が顕れると思う。これに関しては、その人が秘密にしておきたいと感じていることが重要みたいだね。

 それと、転写されて現れる映し身に関して重要なことが一つ。映し身はイリュティムとアーラに協力的ではあるけれどイリュティム達の命令に絶対服従というわけではないから映し身と協力してイリュティム達と戦うことも可能かもしれない。ただし、その場合はイリュティムとアーラが本気で抵抗してくるから容易な戦いにはならないと思って覚悟してほしい。

●虚飾の白翼
 絢爛な迷宮主の間に踊るような足音が刻まれる。何処からともなく降り注ぐ光に照らされる白翼が煌きを中空に刻み、讃美歌を模すような歌声が涼やかに響き溶ける。何かを隠すかのように飾り立てるように紡がれる光輝が薄絹のように帳を降ろし……一際大きく羽搏いた白翼から零れる羽根を美しく微笑んだ金髪の少女が瞳へと映し込む。
天翳・緋雨
【真の姿】第三の瞳が煌々と光り、両眼が深紅に。身体の各所の呪印が輝きを増し、フル稼働。

【秘密の転写】それは機械仕掛けの緋雨。幾多の戦いに勝ち続け、その対価として生身の部分を次第に失った戦闘人形。自分は今でもヒトなのかという疑問を抱きつつ世界と向き合う、少年の可能性の一つ。

【対峙】その対峙は、不安・懸念の具現化。「姉」である璃闇が危ぶんだ終着点。「最悪」ではないけれど、相対すれば心が締め上げられる様な。

【UC】は【陽炎】を。己の全てを賭して立ち向かい、乗り越えよう。
憐れまずに、超えていく。
けれどその姿、忘れまい…。

念動力による重力操作と属性攻撃による雷撃を中心に
予測と体術を軸に一撃離脱で仕留める


●絢爛豪華に飾られた迷宮
 飾られた魔鏡を意匠に組み込んだ回廊が途切れ、広大な地下空間に作り上げられた聖堂の如き迷宮主の間が猟兵を迎える。

●映し出されるもの
 額に象嵌された第三の瞳を煌々と輝かせた天翳・緋雨(時の迷い人・f12072)が、深紅に染まった瞳に清楚に佇む迷宮主達を映し込み……問いかけた言葉にその口元が笑むように綻ぶ。

「キミ達がここの迷宮主……、みたいだね」
『ようこそ。過去を紡ぎ、未来を目指し進む姿……とても素晴らしいものでした』
【我もその在り方を眩しく輝かしく思う。それ故に………危うくもある】

 響く言葉の真意を問おうと緋雨が口を開くのを制するようにばさりと広げられた白翼の魔導具が空気をかき乱し、イリュティムが祈るように両手を組む。

「それは、どういう意味か…な…!!? …………っ!!」

 ぐにゃりと緋雨の目の前で空間が揺らぎ、言いしれない感覚に緋雨の身体に刻み込まれたナノマシンを制御するための呪印が淡く輝き稼働率を上げてゆく。

●璃闇が危ぶんだ終着点
 緋瞳を象嵌した異能者が戸惑いを見せるなか、歪んだ空間が収縮するように人型を創り出し一つの可能性が結実する。

●………或いは歩みゆく道
 創り出された虚像の白亜の床を踏む音が重く響く。顕れたのは緋雨とよく似つつも僅かばかり年嵩の青年。
 緋雨の深紅に輝く双眸と青年の藍色と緋色……片目が機械化されたオッドアイが交わる。丁寧に修繕された緋雨と同じ多目的スーツを纏ったその姿に緋雨が目の前の青年が誰であるかを悟り……。

「キミは……? いや、……ボクだね」

 どこか達観したような、されど嘆くような姿。
 どこか迷うような、されど誇るような姿。

 その姿を見ているだけで不安に押しつぶされるような、心を締め上げられるような……そんな戦い進む中で心の片隅で感じていた懸念を浮き彫りにされる心境に言葉が詰まる。
 交わる視線をさきに逸らしたのは虚像の青年。自身を顕現させた迷宮主達に視線を送り立場を問い。

〔……。もしも、手出しをするつもりなら〕
『いいえ、思うままにどうぞ』
【決して邪魔はせぬと約そう】

 返された言葉に改めて緋雨へと向き直り、その身体からくぐもった稼働音が響き始める。
 それに引っ張られるように、あるいは焦燥感に後押しされるように緋雨の呪印の稼働率も引き上げられ、鋭い音と共に帯電し光を放つ。

「……。なんて言うべきかは分からないけど、ボクはキミを倒さないと…いや、乗り越えなければいけないんだと思う」
〔どうだろうね? キミはボクに関わるべきではないかもしれないよ。だけれど……いや、なんでもない〕

●歩みゆく者と歩み続ける者
 交わされた言葉が空気に溶け……お互いを見据える緋瞳を象嵌した異能者と緋瞳の危惧した戦闘人形の第三の瞳が輝きを強くしてゆく。

●………或いは交わりゆく道
 白亜の床が踏み鳴らされる音に戦いの火蓋が切って落とされる。力強く滑らかに白亜の床を踏み動きを見せたのは緋雨の虚像。
 蛇の如く意識を絡めとるような身体捌きから繰り出された蹴撃が空気を引き裂き鋭く撓る。

…………ゴゥッ!!

 ただの蹴撃とは思えない音を響かせ迫る虚像の一撃に緋雨の緋瞳が周囲の変化を演算し……、これまでにない稼働率を見せる呪印から雷光が溢れると共に揺らぐようにその姿が掻き消える。

 ――――ザッッン!

 身体を逆袈裟に両断しかねない上段蹴りを短距離転移で緋雨が虚像の死角に跳び躱す。
 そうしてそのまま、自身にかかる重力を捻じ曲げ水平に落ちるように体重を乗せた雷光を纏った一撃放ち……虚像へと突き刺さったその一撃から光が散る。

   …………ゴッ!!!

 異常なほどに重い手応えとその光景に驚愕した緋雨の動きが僅かに鈍る。

(き…機械の身体っ! いや、それよりも誘い込まれた?)

 そこへ飛燕の動きで巻き戻った蹴撃が、再び襲い掛かり鈍い音と共に緋雨の姿が薄れながら吹き飛ぶ。

(………っっ!)

 転移寸前に届いた衝撃に揺さぶられながらも態勢を立て直した緋雨へと、どこに転移するか予測したかのように――否、失った片眼と置き換えた義眼に備わった機構で正に予測した虚像が迫り、重い一撃がさらに緋雨を吹き飛ばす。

…………ガッッ!
  ―――ドッ!!

(ぐぅっっ! キミはやっぱり…。それでもっ!)

●機械仕掛けの心
 幾度かの交錯の果てに二人の緋雨が向かい合う。身体のいたるところに激戦の名残を刻んだ緋雨が、破損した個所から火花を散らしつつも悠然と佇む自身の虚像を見据える。

(あぁ……なるほど。キミがなにを積み重ねてきたのかよくわかる。だから……)

 戦いの初めから動きに陰りを見せることのない緋雨の虚像が放った一撃を、第三の瞳に赫光を宿らせその場に転移した緋雨がすり抜けるように凌ぎ…。

「だからこそ……ボクのすべてで超えてみせる!」

 緋雨の一撃が虚像の身体を突き破り火花を散らし……、その程度では死ねないと笑った緋雨の虚像の両腕が緋雨の首へと添えられ、その意識が闇へと沈みゆく。

〔ありがとう。でも、今それを決める必要はないよ〕
「っ!? …な、なにを………?」

●今は未だ定まらぬ道
 ふいに奔った微かな衝撃と共に瞳を差す光がぼんやりとしていた意識を覚醒させる。

「あれ? ここは、迷宮の外だよね。ボクは、依頼でここに来て……」

 微かな違和感の残る思考で緋雨が手繰るように訪れた迷宮で起きたことを思い起こしてゆく。
成功 🔵🔵🔴

●虚飾の白翼
 時計の針がわずか戻り激戦の後。戦いの痕跡が残る迷宮主の間にバチリバチリと火花が儚く音を立てるなか、壊れかけの機械の身体で為すべきことが為されたのを見た未来の虚像が言葉を零す。

〔我儘を聞いてくれてありがとう。……ボクには後悔はないけど迷いはあるんだ〕
『……未来から現在への老婆心ですか? まぁ、満足されているなら重畳です』
【望んだとおり、ここでの記憶も経験も虚飾で塗り固めて隠しておいたが……保証はできない】
〔それで充分。あのボクが自身の意思で思い出して追いかけてくるならそれでいい〕
『そうですか。なら、……いえ、お疲れ様でした』
【我からは感謝を。我らが果てるまではその姿を思えておくことを約そう】

 金髪の少女が纏う服に恥じない真摯な表情で両膝をつき祈りをささげ、白翼型の魔導具が羽根を零すように大きく広げられるなか、機械の身体を持った虚像が穏やかに消えてゆく。



 そうして僅か後。虚像を見送り裾を払い立ち上がった金髪の少女が言葉を零し、白翼型の魔導具が応じる。

『………だけど、やっぱり私たちだけが覚えているのは寂しいわね』
【なに虚飾は真実で祓われるものだ、なくなったわけではないさ】