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人を繋ぐ架け橋

#アポカリプスヘル #【Q】 #ストレイト・ロード

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#アポカリプスヘル
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#【Q】
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#ストレイト・ロード


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 どこまでも広がる荒野。乾いた大地は作物を育てることもできず、かつてあった道路は破壊されたまま瓦礫と化している。
「クソッ、ここにも食い物がねえ、食糧を確保するだけでも一苦労だぜ」
「おーい! 何か食い物あったかー?」
「ダメだ! ここにゃ衣服くらいしかねえ!」
 廃墟を調べていた奪還者達が集まり、確保したものを見せあう。
「ここもダメか……」
「ああ、もっと足を延ばさないと食料は手に入りそうにないな」
 暗い顔で奪還者達は手書きの地図を広げて次の目標地点を確認する。
「辺りはレイダーどもが居座っていて、オレらの拠点は孤立している。他所から食料を分けてもらえない以上、食い物を見つけないと、このままじゃ干からびちまうぜ」
「道さえあればな……」
 呟く男はかつてあっただろう、拠点同士を繋ぐ道を幻視するように、荒野へと視線を向けた。
「無い物ねだりをしてもしょうがねえ」
「ああ……次に行くぞ。リスクは高いが少し遠出しよう」
 奪還者達は手に入れた物資をバギーに括りつけ、車に乗り込むとまだ手を付けていない廃墟を探しに走り去った。


「アポカリプスヘルでの任務だ。孤立した拠点の救援作戦となる」
 不毛な荒野を映し出すグリモアベースで、バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が集まった猟兵に新たな作戦の説明を始めた。
「完全に孤立していて、辺りは食糧に乏しい。多少援助したところで焼け石に水だろう。ならば……」
 バルモアがテーブルに地図を広げ、ペンで二カ所にマークを付ける。
「ここが問題の拠点。そしてこの位置にも孤立した拠点がある」
 その二カ所を線で繋げた。
「諸君にはこの二つの拠点を繋げる道を作ってほしい。今回の作戦は交通網の復活だ」
 距離的にはそれほど遠くなく、地図で見ただけなら簡単に映るが、実際に荒野に道路を敷こうとするのは大変な労力となるだろう。
「大地は荒れ果て、大きな割れ目などもあるだろう。アスファルトやコンクリートも確保できない。なので今回はマカダム舗装(砕石舗装)という、砕石をローラーで圧し固めた道を作ってもらう」
 舗装を行うロードローラーが複数用意される。それを使い道路を敷くことになる。
「残念だが、ハイウェイやトンネルといった高度な道は作れない。資材の問題もあるが、作ったとしても簡単に破壊されてしまうからだ」
 オブリビオンからそれを持続して守る術がない以上、壊されることを前提にしなくてはならない。
「この圧し固めるだけの方法ならば、多少壊されても復旧は簡単だ。諸君が作った後の維持は当地の人々で行うことができるだろう」
 単純な道ならば壊されても修理することができる。そうして道を定着させるのが今回の作戦の狙いだ。
「それと舗装ルートの途中にオブリビオンが占拠するエリアがある。そこへ道を作ろうとすれば妨害に現れるだろう。これも撃破する必要がある。全てを倒せれば暫くの間は安全な道として機能するだろう」
 道はレイダーの拠点付近を通るルートになっている。今後のことも考え敵を倒しておかなければならない。

「労力を伴う任務だ。それに作った道もずっと保たれるか分からない。だが人は繋がってこそ発展し未来へと道を切り開く存在だ。道を築き未来を示せば、作られた道は人々の希望となり保持されるだろう」
 バルモアが人が生きるには厳しい荒野へと続くゲートを作り出す。
「諸君には孤立する人と人を繋ぐ架け橋となってもらいたい」


天木一
 こんにちは天木一です。今回はアポカリプスヘルで拠点同士を繋げる道を作るシナリオとなります!

 第一章ではルートを考えたり、整地したりしてロードローラーで地面を固め舗装道路を作っていくことになります。出発拠点の奪還者達と接触して協力を求める事もできます。

 第二章では舗装の邪魔となるレイダーの集団との戦闘になります。ロードローラーが壊されないように気をつけて戦う必要があるでしょう。

 第三章ではさらにボス敵が現れ、作りかけの道路を猟兵ごと粉砕しようとします。これを倒せば後は安全に道が作られます。

 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページにて。
 それでは荒野に道を築き、人々の活動範囲を広げて未来への希望を与えてあげてください!
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第1章 冒険 『荒野を切り開け』

POW   :    道路を敷く為、荒れた地面の整地を行う

SPD   :    鋭い調査や直感によって、周囲の危険を避ける

WIZ   :    知恵や知識によって、最適な交通ルートを割り出す

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●不毛の大地
 元は何かの商業施設だっただろう建物にバリケードが張り巡らされ、見張りが立ち外部からの接触を断つように防備が固められている。
 周囲には人気も無く、廃墟だけが放棄されている。その朽ちた町から一歩外に出れば、そこには雑草も生えないような不毛の大地が広がっている。乾ききり割れたような地面。かつて何か建造物が立っていたと思わせる瓦礫の山。かつて道路が通っていた場所は寸断され見る影もない。人が住むには厳しすぎる環境だった。

 そんな荒れ果てた場所に猟兵達が地面を圧し固めるロードローラーと共に現れ、絶望の大地に人々の希望となる一本の道を築く大仕事に取り掛かろうとしていた。
化野・花鵺
「ふわぁ…寒いところの軍人さんだぁ。いいよね、カッコいいよね、雪が降ったら全身白くしてシロクマとかみーしゃとか呼ばれちゃうのかなぁ」
狐、煩悩全開で今回も全く話を聞いていなかった

「あれ、カヤのシロクマさんは?!」
アポカリプスヘルについて正気に戻った狐、周囲をキョロキョロ見回した

「おじさん、そこのおじさん。今日のお仕事は防衛と道路工事のどっちだったかなぁ。カヤ、うっかり聞き忘れちゃってぇ」
奪還者に頼まれるのは道路工事かレイダー退治だと思い込んでいる狐、確認した

「道路工事かぁ、カヤは爆砕得意だよぉ」
「フォックスファイア」をまとめて大きくして障害物をどんどん爆砕
「カヤ、シロクマさんに誉められちゃうぅ」


ベム・クラーク
「荒れ地は慣れたものです。補給路の確保を最優先とします。」

「道路を敷く為、荒れた地面の整地を行う(POW)」に挑戦します。
 ユーベルコード「フルバースト・マキシマム」を使い、岩や瓦礫を砕いたあと、自重に任せて踏み固めて整地します。
 非人間型で大型のため、車両の運転はできません。兵装も遠距離を中心にした砲撃型ですが、大きく重い体躯を活かして歩いて踏み固めていきます。
 ロードローラーに乗る仲間がいると楽しそうでうらやましく思いますが表には出しません。サブカメラで眺めるだけです。 
 


アッカ・ハセガワ
SPD

整地はとても重要ですよね。人が歩くにも、物を運ぶにも道が無ければどうにもなりません。
それに道がなければ飛行機が飛ばせません!(最重要)
ここは一つ、皆さんの為、飛行機の未来のため、しっかりとした道を作ろうじゃないですか!

とはいえ、非力なフェアリーには力仕事は出来ません…
ですので、あたしの翼である戦闘機に乗って、空から敷設予定地を偵察しますね。
空からなら障害物もありませんし、ずうっと先まで見渡せますからね。
航空写真も撮って、工事する皆さんにお渡しいたしますよ。



●整地
「これは酷く荒れてますね」
 ゲートを潜り拠点付近に現れた、フェアリーのアッカ・ハセガワ(“スティッキー”・f11912)が飛び上がって延々と続く乾いた大地を見て、大変な作業になりそうだと予感する。
「荒れ地は慣れたものです。補給路の確保を最優先とします」
 同じように荒野を見渡した大きな機械の身体をしたウォーマシンのベム・クラーク(ウォーマシンの鎧装騎兵・f27033)は、このままでは食料が足りずに干上がってしまう拠点への輸送ルートを建設するため整地を始めようとする。
「おい、あんたら余所もんか? こんなところで何をしてるんだ?」
 そこへ拠点の見張りをしていた奪還者達が警戒しながら近づいてきた。
「ここから向こうの方にある拠点への道を作ろうと思っています」
 その質問に対してアッカが方向を指し示して答える。
「道!? 正気か? この先にゃレイダーのテリトリーがあるんだ。そこに入ったら問答無用で殺されちまうぞ!」
 信じられないといった顔で、奪還者の若い男がそんなことできる訳ないと否定した。
「それに見ろよ、この辺りをよ。こんな廃墟だらけの荒地にどうやって道を作るってんだ」
 奪還者の男が道なんて無理だと、最初から諦めきった顔で嘆くように声を漏らした。

「ふわぁ……寒いところの軍人さんだぁ」
 そんな場所に空気を読まない声が響く、制服フェチの化野・花鵺(制服フェチの妖狐・f25740)が寒冷地用軍服を着たバルモアの姿を目に焼き付け、にやにやしたままゲートから荒野へと出て来た。
「いいよね、カッコいいよね、雪が降ったら全身白くしてシロクマとかみーしゃとか呼ばれちゃうのかなぁ」
 全身を白く染めると白いお髭にお揃いでまるでシロクマのようだと想像しながら、花鵺は目をハートにして煩悩全開で自分の世界に入っていた。そこへ砂塵混じりの風が吹き抜けクシュンッとくしゃみがが出る。そして妄想の世界から正気に戻ると、そこは枯れた荒野だった。
「あれ、カヤのシロクマさんは?!」
 キョロキョロと辺りを見回し、花鵺はいつのまに移動したのだろうと首を傾げる。
「えっと、今日は何するんだっけ?」
 妄想に夢中で話を聞いていなかった花鵺は、拠点の住人である壮年の奪還者を見つけて話しかける。
「おじさん、そこのおじさん。今日のお仕事は防衛と道路工事のどっちだったかなぁ。カヤ、うっかり聞き忘れちゃってぇ」
「嬢ちゃんみてえなのまで道を作るって言うのか? 道を作るなんざ無謀な仕事だよ」
 奪還者に頼まれた道路工事の仕事だと思い込んだ花鵺の質問に、くたびれた顔で壮年の奪還者が首を横に振る。
「今までだって道を作ろうとした奴はいたよ、だけどみんな死んじまった。悪いことは言わねえ、やめときな」
 そう忠告して壮年の奪還者は過去を思い出し、諦めたように重々しい息を吐いた。
「道路工事かぁ、カヤは爆砕得意だよぉ」
 そんな重い空気を全く読まず、花鵺はあっけらかんと無数の狐火を浮かべ、それを空中で一つの巨大な炎へと纏めると、邪魔な廃墟ビルへと撃ち出した。炎の巨大な塊が直撃し、爆炎を巻き起こして廃墟を吹き飛ばし辺りを熱風の衝撃波が薙ぎ払った。
「…………は?」
 その信じられられないような破壊の光景を、壮年の奪還者はぽかーんと口を開けて間抜けな顔を晒したまま眺めていた。
「カヤ、シロクマさんに誉められちゃうぅ」
 そんなリアクションも目に入らず、花鵺はシロクマなおじさんに褒められる想像をして嬉しそうに狐耳を動かし、新たな火球を浮かべた。

「これより周囲の邪魔な岩や瓦礫を粉砕します。巻き込まれないように下がってください」
 同じようにまずは道を築く場所にある邪魔な物を排除しようと、ベムは奪還者達を後退させ、アームドフォートとアサルトライフルの銃口を瓦礫に向け一斉に発射した。薙ぎ払うように放たれる銃弾の雨が岩を粉砕し、瓦礫を吹き飛ばす。視界を塞ぐほどの土煙が上がり、それが晴れると瓦礫が粉々に砕かれて辺りの物体が見る影もなく消し飛んでいった。
「ごほっごほっ、なっなんて威力だ……!」
 土煙に巻かれて咳き込んでいた若い奪還者が、その光景に目を見開いて驚く。

「整地はとても重要ですよね。人が歩くにも、物を運ぶにも道が無ければどうにもなりません」
 仲間達の整地作業にアッカはうんうんと頷き、整地の大切さを説く。
「それに道がなければ飛行機が飛ばせません!」
 ここが一番重要だとアッカが力説する。
「ここは一つ、皆さんの為、飛行機の未来のため、しっかりとした道を作ろうじゃないですか!」
 飛行機の為ならどんな苦労も乗り越えてみせようとやる気満々で、アッカは軽自動車サイズのジェット戦闘機に乗り込んだ。
「とはいえ、非力なフェアリーには力仕事は出来ませんので、あたしの翼であるこの戦闘機で、空から敷設予定地を偵察しますね! 危ないですから後ろには行かないでください!」
 後方に注意しながらアッカは助走をつけて空に飛び立ち、ご機嫌に広々とした大空を楽しむように飛び回る。
「高い建物もありませんし、他に飛んでいるのも鳥くらいです。フライトにはいい世界かもしれませんね! 平和な時ならこのまま飛んでいたいですが、今はやるべきことをしないといけません」
 楽しいが遊んでいる訳にもいかないと、高度を上げ空から俯瞰した地上の情報を航空写真で記録する。そして名残惜しく思いながら地上へと降下していった。

「これ空から撮った写真です! これを元に進路を修正していきましょう!」
 飛行機から降りたアッカが手を振って仲間達に航空写真を見せた。
「ありがとうございます。参考にさせてもらいます。私のボディでは車両の運転はできません。ロードローラーによる圧縮はお任せします。こちらは整地に集中しますので」
「はい、ロードローラーの操縦ならできそうです!」
 写真を一瞬で記憶したベムが頼むと、二つ返事でアッカが了承した。
「写真のデータからすると、真っ直ぐ行くと小山のような大きな岩場に当たりそうです。少し迂回させた方が効率は良さそうですね」
 道を作る作業は仲間に任せ、先導するベムは砲撃を続けて道を作る為の下地を整えていく。そしてその場をドシンドシンと音を立てて重々しく歩いていく。
「私の体躯ならば、少しは踏み固めることもできそうです」
 体重を乗せて踏み固めかがら進み、少しでも圧し固めて道を作る手伝いをする。
「このレバーが前進後退で、こっちのハンドルが左右移動ですね……」
 その後方からアッカが小さな身体全体を使って操縦するロードローラーがゆっくりと小さな瓦礫だらけの地面を圧し固めながら追い駆けて来る。その様子をベムはサブカメラで確認していた。
(「ロードローラーに乗るのは楽しそうです」)
 ロードローラーでの道作りが楽しそうだと羨ましく思いながら、それを表には出さずにベムは淡々と迂回路の整地を続ける。だがその横を違う方向へ火球が真っ直ぐに飛び去り、直進しようとする花鵺の姿が目に入った。
「進路変更です。先程の写真で見た通り、そちらは大きな障害物があって時間が掛かりそうです。こちらに向けていったん迂回して進みましょう」
 ベムはそんな花鵺に向けて声をかける。
「写真? シロクマさんの?」
 妄想に夢中になって狐火を撒き散らしていた花鵺が、写真も目に入っていなかったのか何のことかと首を傾げる。
「とにかく、こちらへと進路を取ります。付いて来てください」
「はーい、シロクマさんにいっぱい誉められるようにがんばっちゃうよぉ」
 ベムが口で説明するよりも行動で示そうと、進路上の瓦礫に向けて発砲すると、花鵺は大きく頷いて同じ方へと火球を放った。
「順調ですね、このまま前進です!」
 瓦礫や岩が粉砕され、アッカが操縦するロードローラーに轢かれて固められた道が出来ていく。

「こ、これなら可能かもしれん……おい! 人を呼びに行くぞ! 俺達も何か手伝うんだ!」
 その様子に壮年の奪還者の目に希望の光が宿り、自分も何かしようと拠点に向かって仲間を呼びに駆け出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
生きる事は辛く苦しい…
だからこそ、希望と誇りが必要です

◆行動
『暗キ獣』を使用し人海戦術を駆使

時折【空中浮遊】で上空より地形を眺め、丈夫そうな大地を選んで工事を進めましょう
私は単純な最短距離よりも、維持が容易な道こそが最適と考えますので…

折角です
拠点の奪還者達にも協力して頂きましょう
何れ彼ら自身の手で護り維持していかねばならない道です
技術とは教わり、見学し、実践しなければ身に付き難いものです

…そして何より、私は只与えられるのではなく、自らが為す事が肝要だと考えます
自分達が行った事業…
其が彼らの誇りとなり、護り維持する『自覚』を高める事にも繋がります

…『希望』とは、自らの胸の内に宿すものです


ハルア・ガーラント
拠点と拠点を繋ぐ……うん、いい道を作りましょう!

【WIZ】
ただ拠点同士を繋ぐだけでは維持が厳しそう。
あの、力を貸して頂けませんか?
奪還者さん達に協力をお願いします。周辺の地形や注意する場所・事象を尋ね、そこを考慮したルートを考えましょう。
ロードローラーは多分わたしが操縦すると暴走します。最低限の操作だけ聞き、実際の操縦は運転得意な方にお任せしようかな?

[白い腰かばん]から、事前に写すか地形に詳しい方に描いて頂いた地図を取り出します。実際の位置と照らし合わせつつ、[飛翔]し上空からも確認と[偵察]を。

障害物は[咎人の鎖]を[念動力]で操作し持ち上げ移動させるか、UCの碇をぶち当てて粉砕します!



●希望の灯
「拠点と拠点を繋ぐ……うん、いい道を作りましょう!」
 翼を広げて空から地上を繋ぐ道を思い描いたハルア・ガーラント(オラトリオのバロックメイカー・f23517)は、ぎゅっと拳を握ってやってみせようと意気込んだ。
「でもただ拠点同士を繋ぐだけでは維持が厳しそう……奪還者さん達に協力をお願いしましょう!」
 そう思い立ったハルアは、こちらに向かって来る奪還者達を見つけて降り立つ。
「あの、力を貸して頂けませんか?」
「ああ、俺らも少しでも力になれたらと思ってきたんだ。こっちから頼ませてもらうぜ。おいっやるぞ!」
 先頭の壮年の奪還者が大きく頷き、何でもやると気合を入れた。他の若い奪還者達も本当に道が出来るのか半信半疑ながら、手伝うように壮年の奪還者から指示を出されて従っていた。
「機械の操作は苦手なので、ロードローラーの操縦をお願いしてもいいですか?」
 ハルアは空いているロードローラーを指し示す。自分が操縦すると暴走してしまうと確信していた。
「これか、おいっバド! お前が一番機械いじりが上手いだろ!」
「わかったよ、おやっさん」
 小柄で神経質そうな奪還者が前に出て、ロードローラーに乗り込んであちこちを確認すると、器用に操縦を始めた。
「わ~すごいです。わたしだったらもうどこかの廃墟にぶつかってます」
 その様子にハルアは手放しの称賛を送る。そして思い出したように白い腰かばんから地図を取り出した。
「えーっと、向かう先は……」
 また空に飛び上がりながら、地図と地形を比べ、位置と方角を確認すると向かう方向を指さした。
「道を作るのはあちらの方向です!」
「了解! いくぞ野郎ども!」
「「おおー!」」
 ハルアの指さす方向へ、ロードローラーが動き出した。

「生きる事は辛く苦しい……だからこそ、希望と誇りが必要です」
 普通に生きる事が難しい荒野の世界を見渡した霧島・絶奈(暗き獣・f20096)が、そんな世界で生きる為には寄す処となるものが必要だと呟き、あまりやる気のなさそうな諦め顔の奪還者達へと視線を向けた。
「は~、道なんて出来る訳ないだろ……」
「そうだよな。今までだって何人も失敗して死んでるんだぜ?」
 やる気のある者はハルアを手伝い道作りを始めているが、やる気の無いものは離れてさぼろうとしていた。
「道を維持するにもさまざまな知識や技術が必要です。今から教えておくべきでしょうね」
 そう思った絶奈はさぼっている奪還者達に声をかけた。
「道は私達が完成させます。ですが完成した後は貴方方の手で維持していかなくてはなりません。それとも最初から諦めて維持する事すら放棄しますか?」
 挑発するような絶奈の言葉に焚き付けられた奪還者の顔に怒気が浮かぶ。
「なめるなよ! それくらいできらぁ!」
「道が本当にできるってんなら、やってやるよ!!」
 奪還者達がぽっと出の奴に舐められて堪るかと絶奈に乗せられる。
「では此方へ、実際に作業を行ってもらいます。技術とは教わり、見学し、実践しなければ身に付き難いものです」
 絶奈が丁寧に道の舗装について説明を行い実践させ、最低限の知識と技術を叩き込んでいった。

「こっちにデカイ岩があって通れないぞ!」
 ロードローラーの進むルートに、家のような大岩が立ち塞がり奪還者が声を上げた。
「任せてください! 障害物は退けますから、そのまま進んでください!」
 ハルアは翼に巻き付けた鎖を念動力で動かし、先端に仄白く光る天獄製の巨大な聖碇を装着する。それを振り回し、遠心力をつけて大きな岩にぶち当てる。大きな衝撃音と共に大岩が粉砕され、バラバラに吹き飛んでいった。
「おお!」
「あのねーさんすげーぞ!」
 その破壊力に侮っていた奪還者達も畏怖の眼を向けるようになる。
「もう大丈夫です、進んでください!」
 ハルアが先導し、ロードローラーがそれに続くように進み出した。
「よし! 圧し固めるぞ!」
「ロードローラーを通せ!」
 奪還者達が教わった作業を行い、少しずつ道を築いていく。
「このまま真っ直ぐでいいすか!?」
「いえ、彼方の方が地盤がしっかりしているようです。少し進路を変えましょう。私は単純な最短距離よりも、維持が容易な道こそが最適と考えますので……」
 尋ねる奪還者に絶奈がそう説明し、屍の兵と獣の軍勢を率いて違う方向の瓦礫の撤去を始めた。
「最低限の事は教えました。此れで維持できるだけの技能は身に付いたはずです」
 絶奈は道を作る作業を続ける奪還者達を見やる。
「……そして何より、私は只与えられるのではなく、自らが為す事が肝要だと考えます」
 与えられただけのものでは失う時もあっさりと無くしてしまうものだ。
「自分達が行った事業……其が彼らの誇りとなり、護り維持する『自覚』を高める事にも繋がります」
 だがそれが自らの汗を流し得たものならば、知恵を絞り血を流しても護ろうとする意志が生まれる。
「……『希望』とは、自らの胸の内に宿すものです」
 その意志の力こそが希望なのだと、絶奈は人々の心に小さな光が宿ったと確信した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

不毛の荒野を走る道か…
まさに生命を繋ぐ希望への道だな

UCを発動
ドローン達を召喚してそれぞれ10機ずつ合体させ7体の大型ドローンへと変形させる
大型で相応の馬力があるから資材を現場に素早く運ぶのに使えるだろうし、搭載されたカメラを使えば上空から最適なルートも探し出せるだろう
レイダーが潜みやすそうな廃墟を避けたり、巨大な裂け目を迂回する最短のルートを割り出したりと色々だな
マッキナ・シトロンから映像を投影して見せれば現地の人間ともスムーズにやり取りができるはずだ

拠点と拠点を繋ぐ道は、荒野を歩く旅人にとって何よりの助けになるだろう
後は邪魔が入らなければ言う事はないんだが…そうはいかないか


高吉・政斗
[POW]
戦車の出番だな。そうだろ?(ドヤ)
細かい瓦礫とかはロードなローラさん達に任せて…

自分はそれ以上の大きさの瓦礫や荒れた石材を…
どかしたり、粉砕したり、目印にしたり使用じゃない。

・自分の身長の半分前後の大きさの瓦礫程度なら…
自前の小銃(アサルトウェポン)で多少罅を入れて戦車で踏み潰せばいい

・3,4階以上の廃建物があればそれこそドカーンっと主砲で木っ端微塵だな。勿論中途半端な大きさの瓦礫に分解されてたら念入りに崩そう。

・最後に形を残してる建物とかがあれば多目的に使える場所を提供できるんじゃね?バルモアの旦那に聞いてみようかね?
後なんか探索する時間とかってある?ダメ?(旦那を見て



●生命を繋ぐ道
「不毛の荒野を走る道か……まさに生命を繋ぐ希望への道だな」
 少しずつロードローラーによって圧し固められて出来ていく道を見て、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)はまるで命を持った植物が懸命に芽生えていくようだと思う。
「その希望を途絶えさせないよう力を貸そう」
 キリカはドローンを70体召喚し、それを10体ずつ合体させ、7体の大型ドローンへと変形させた。
「このサイズなら相応の馬力があるから、資材を現場に素早く運ぶのに使えるだろうし、搭載されたカメラを使えば上空から最適なルートも探し出せるだろう」
 ドローンの巨体が空へと飛び上がり、地上の索敵を開始する。
「この周辺には敵は居ないみたいだな。だが進路に巨大な裂け目があるな、迂回すると……」
 ドローンから送られる情報をキリカがマシンブレスベルト『マッキナ・シトロン』で確認し、裂け目を迂回する為のルートを探させる。
「おーい、この先には地割れがあるぞ!」
 そこへ後方で地固めをしていた奪還者が走ってやってきて声をかける。
「大丈夫だ。ルートを見つけた。迂回する最短ルートはこっちだな。障害物はあるが破壊すればいい」
 10体のドローンがあっという間に最適なルートを探し出し、すぐにキリカはマッキナ・シトロンから映像を映し出して進路を描いて見せる。
「こりゃすげえ! ああ、確かにここなら通れそうだ! 報せてくるよ!」
 そのハイテクに驚きの声を上げた奪還者はすぐに納得した顔となり、後方の仲間達へ報せに戻った。

「戦車の出番だな。そうだろ?」
 ドヤ顔で戦車に搭乗した高吉・政斗(鋼鉄の戦車乗り・f26786)が、堂々と荒野の険しい道を踏破して現れた。
「細かい瓦礫とかはロードなローラさん達に任せて……」
 キュルキュリリリと独特な機械音を立てて戦車の方向を変え制止すると、政斗は4階建て部分まで残った、大きな廃墟となったビルに砲塔を向ける。
「早速戦車の出番だな! 主砲発射!」
 ご機嫌に政斗は砲撃を行う。砲身から放たれる弾が真っ直ぐに飛び廃ビルに直撃した。建物がガラガラと崩れ落ち、小さな瓦礫となって散らばった。
「ドカーンっと木っ端微塵だ! 残りはこのまま戦車で踏み潰してやるか」
 政斗が戦車を前進させ履帯で瓦礫を踏み潰した。障害物だらけのルートも、戦車が通ればあっという間に見晴らしのいいなだらかな大地へと変貌していく。
「こうして粉砕すれば、そのまま圧し固めて道に出来るからな」
 念入りに破壊していこうと、あまり大きくない瓦礫には、小銃を構えて発砲し、穴だらけにして粉砕し、大きなものには戦車の発砲によって爆散させる。
「どんな障害物だってこの戦車があれば一発だ」
 政斗は楽しそうに戦車を操り、ドカンと派手に爆発を起こして邪魔な障害物の撤去を進めた。

「拠点と拠点を繋ぐ道は、荒野を歩く旅人にとって何よりの助けになるだろう」
 キリカは道を作るルートを先導しながら遠くを眺める。辺りに何もなくそれぞれの拠点は完全に孤立している。それが繋がりを持てば人の活動域も広がる。
「後は邪魔が入らなければ言う事はないんだが……そうはいかないか」
 道を繋げるにはこの先の敵が居るエリアこそが一番の難所だと、キリカは警戒するようにドローンを飛ばした。そして敵のテリトリー近くでゆっくりしている訳にはいかないと奪還者達を鼓舞する。
「さあ、そろそろ半分くらいの距離まで来たはずだ。もう少し頑張れば道は繋がるだろう」
「おお! こうなりゃ絶対に道を繋げてみせるぞ!」
「おー! やってやるぜー!」
 キリカの言葉に、疲れが出始めていた奪還者の気力が蘇る。
「あっちはまだまだ元気なようだな。ならこっちも負けてはいられない。次の廃屋を爆破するとしようか」
 政斗が次の建造物に戦車を向け、ドカンと一発砲弾をぶち込み、大爆発を起こして容易くコンクリの廃ビルを粉々に吹き飛ばした。
「この辺りは廃墟の建物が多いな。最後に形を残してる建物とかがあれば多目的に使える場所を提供できるんじゃね? 後でバルモアの旦那に聞いてみようかね?」
 首を傾げた政斗は、道の邪魔にならず近くの建物なら放置しておいたら利用価値があるかもしれないと砲撃せずに横を通り抜けた。
「うーん……ある程度は破壊したし、道の整備も順調だ。少しばかり辺りを探索してみるかね」
 戦車の砲撃で道を切り開いた政斗は辺りを調べてみたいと、戦車の進路を変えてルートを外れ探索してみることにした。
「まあ何があるか分からないが、離れすぎなければ敵が現れても戦車ですぐに駆けつけられるしな」
 こんな悪路こそ戦車が本領を発揮出来る場所だと、政斗は障害物や段差を乗り越え、辺りに何かないか見渡しながら戦車を走らせていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叢雲・源次
【海煉】

(初めてこの地に訪れるメイクを伴い地平線を眺めながら)
此処がアポカリプスヘルだ…まぁ、文字通り不毛と言って良い荒れ果てた世界なのだが
しかしそれでも人は生きようとしている…安寧、平和、穏やかな暮らしを夢見て、な
これからやる事は海路を拓くようなもの…拠点が島ならば、この荒野は海だ
俺達のやろうとしている事は、つまりそういう事だ

整地…大地を踏み固める手段は持ち合わせてはいないが、障害を取り除くくらいは俺にも出来よう
(巨大な瓦礫や岩があれば蒼炎一刀で文字通り一撃の元破壊する。残骸は砕石の足しにでもなるだろうか)

…気になるのは…レイダー共か…どのタイミングで乱入してくるか


メイク・ベル
【海煉】
へえ、これがアポカリプスヘル。こんな世界でも人は生きてるんだから、すごいね。それにしても、初めて見たよ。地平線。なかなか壮観だね。

ふふ。ま、海に例えなくても解るよ。海賊と言っても、私も陸に生まれたからね。最後に帰る場所は陸、だから。
けれども、ありがとう。私のホームと、似たようなものってことだね。

ここに道を作るんだね。私も、障害物くらいは破壊できるよ。
掌底打ちか、海龍の尾で叩き壊すか。タイダルインパクトを放って破壊するか。どうしようかな
衝撃波で地面を均すことはできるけど、ロードローラーがあるなら無用かな。

そうだね、敵襲には気にかけておいたほうが良いか。暇な時にでも飛んで周りを見てみるよ。



●荒野の地平線
「此処がアポカリプスヘルだ……まぁ、文字通り不毛と言って良い荒れ果てた世界なのだが」
 広々とした瓦礫と廃墟しかない不毛の大地に立った叢雲・源次(DEAD SET・f14403)が、地平線を眺めながら隣へと言葉を投げる。
「しかしそれでも人は生きようとしている……安寧、平和、穏やかな暮らしを夢見て、な」
 食糧を手に入れることすら大変だが、人は懸命に生を繋いでいる。その証拠に拠点には畑を作ろうと試したり、洗濯物が干されてあったりと、人々の暮らす生活臭があった。
「へえ、これがアポカリプスヘル。こんな世界でも人は生きてるんだから、すごいね。それにしても、初めて見たよ。地平線。なかなか壮観だね」
 見渡す限りの枯れた大地を初めて見たメイク・ベル(海龍の賊・f26394)が、何もないが故に見通せる地平線を眺め、広大な自然の景色に声を上げる。
「これからやる事は海路を拓くようなもの……拠点が島ならば、この荒野は海だ。俺達のやろうとしている事は、つまりそういう事だ」
「ふふ。ま、海に例えなくても解るよ。海賊と言っても、私も陸に生まれたからね。最後に帰る場所は陸、だから」
 源次がメイクの故郷に広がる海に例えると、地平を眺めていたメイクはその不器用だけどこちらを思いやる気持ちを感じて笑顔で振り向いた。
「けれども、ありがとう。私のホームと、似たようなものってことだね」
 そして感謝の言葉を告げ、ここもまた人の住まう故郷と同じような世界なのだと納得した。

「では道を作る作業を手伝うとしようか」
 源次が道作りを始めてロードローラーを動かしている仲間達へと視線を向ける。
「整地……大地を踏み固める手段は持ち合わせてはいないが、障害を取り除くくらいは俺にも出来よう」
 地面を圧し固めるのはロードローラーに任せ、自分は邪魔な障害物を排除しようと前に出た。
「ここに道を作るんだね。私も、障害物くらいは破壊できるよ」
 そこに並ぶようにメイクもまだ道どころかまともに歩ける場所もない、廃墟や岩などの障害物だらけの荒地と向き合う。
「始めよう」
 源次がすらりと太刀を抜くと、上段に構えて刀身に蒼き煉獄の炎を纏わせた。
「物を破壊するだけならば手加減は不要だな。残骸は砕石の足しにでもしよう」
 一閃。一太刀で建物を両断すると共に、振り下ろす刃から迸る蒼き炎が崩れ落ちる建物を包み、燃やし尽くすように消し飛ばす。
「こっちもしっかりやらないとね。掌底打ちか、海龍の尾で叩き壊すか。タイダルインパクトを放って破壊するか。どうしようかな……全部やってみようか」
 その様子を見ていたメイクが自分もやろうと手をあれこれ考える。そして一通り試して一番上手くいく方法を採用しようと、鋭く踏み込んで大岩に掌底打ちを叩き込んだ。強い衝撃に岩にひびが幾筋も入っていく。そこへ続けて尻尾を鞭のように叩きつける。するとひびが広がって岩が粉々に割れた。
「これでも威力は十分だけど、速度を考えるならこっちかな」
 メイクが次の岩へと拳を打ち込む。それと同時に放たれる水を纏った衝撃波が津波のように押し寄せ、岩場を纏めて呑み込んだ。水が引くと後には岩場は跡形もなく、砕けた岩の残骸だけが転がっていた。

「この調子ならかなり前進することができそうだな」
 源次が太刀を横に一閃して邪魔な瓦礫を薙ぎ払い、デコボコな地形をなだらかに均す。
「順調に行けば思ったよりも早く道が開通しそうだね」
 返事をしながらメイクも拳を放って起きる津波によって、道を作る場所を拓ける。
「ああ……だが気になるのは……レイダー共か……どのタイミングで乱入してくるか」
 整地作業をしながらも、源次は油断せずに辺りの気配を探る。
「そうだね、敵襲には気にかけておいたほうが良いか。暇な時にでも飛んで周りを見てみるよ」
 メイクは切りの良いところまでと、岩を砕きながら進んで、一旦整地から離れ翼を広げて空に飛び上がる。
「最初の拠点からだいぶ離れたところまで来たね。そろそろ敵が現れても……土煙?」
 空から地上を見下ろすメイクの視界に、土煙がもくもくと上がっているのが見えた。煙を上げるそれは皆の居る場所へと近づいてきている。
「見つけたよ! 東の方向から高速で近づいてくる集団がいるよ!」
 急ぎ降下したメイクが敵の襲来を仲間達に報せる。
「いずれ倒さなくてはならないなら、早い方がいいか」
 冷静に源次は敵の来る方向へと視線を向け、いつでも迎撃できるように準備を整えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『キルドーザーズ』

POW   :    キルドーザーズ鉄の掟『遅ェ奴はクソ!』
【敵に向けてチキンレースのような集団突進】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    キルドーザーズ鉄の掟『雑魚は死ね!』
自身の【モヒカン】が輝く間、【同士討ちを全く厭わぬ突進】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    キルドーザーズ鉄の掟『敵は轢き殺せ!』
【ドーザーブレードを振り回しながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【雄叫びを上げながら無秩序に走り回る仲間】の協力があれば威力が倍増する。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●暴走キルドーザーズ
「ヒャッハー!」
「キルドーザーズのお通りだぁ!」
 荒野を土煙を上げて暴走するのは、下半身が装甲ドーザーに改造されたレイダー『キルドーザーズ』の集団だった。
「俺たちのナワバリに侵入してるヤツが居るぞ!」
「ああん? 人の庭に勝手に入ってんのか? 許せねぇなあ!」
 遠目に猟兵達の侵入を確認したキルドーザーズが荒地を物ともせずに疾走する。
「なんだぁ? あんなとろそうなマシンで俺らと勝負する気かぁ~?」
「あれじゃ亀の方が速ぇえんじゃねえか? ギャーッハッハッハッ!」
 そして猟兵達の傍にあるロードローラーに気付き、バカにしたように笑い声を上げた。
「キルドーザーズ鉄の掟をたっぷり教えてやるぞ!」
「おうともよ! クソ遅ェ雑魚は轢き殺す!」
「レッツパーティーだぁ!」
 侵入者を始末しようとキルドーザーズがスピードを上げて爆走し、もうもうと昇る土煙と共に迫る。

 猟兵達はそんな暴走レイダーを打ち破り道を切り開こうと、奪還者やロードローラーを護るように前に出て武器を構えた。
ベム・クラーク
アドリブ連携歓迎です!
【敵に向けてチキンレースのような集団突進】に対処します。

「敵勢力確認、??鎧装騎兵に正面から?信じられません。戦いのセオリーを教えましょう。アンカー射出!」
地面にアンカーを射出して脚部を広げ、迎撃態勢を取ります。

「古代じみた突撃戦術で超科学の粋たる鎧装騎兵に立ち向かうなど許せません!この距離は届くことのない光年と知れ!全力射撃開始!」
「戦闘知識」「砲撃」「一斉発射」「制圧射撃」さらに「フルバースト・マキシマム」を使用します。

ひたすら突進してくるキルドーザーズになんとなく高性能兵器として許せないものを感じて真っ向勝負を仕掛けます。全力で撃ち続けて近づく前にせん滅を試みます。


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

フン、雑魚共が群れを成してやってきたか…
まぁ肩慣らしには丁度良いかもしれんな

まずは装備銃器で銃撃
フルオートによる範囲攻撃で敵を蹴散らしてこちらに注目させる
せっかく作った道路を破壊されては元も子もないからな
道路から離れた範囲まで敵集団をおびき寄せる

下半身が装甲ドーザーか…
ハッ、その腐った脳味噌を撃ち抜けば少しは道路作りの助けになるかもな?

と挑発し、UCを発動
敵が複数こちらに突進し、重なった瞬間に狙撃し、弾丸の軌道上にいる敵全員を貫いて倒す
残った敵も速射で撃ち抜き、瓦解したら再度UCで敵を銃撃し、倒していく

どうした?パーティーはこれからだろう?
もっと踊って見せるがいい…死の舞踏をな


アッカ・ハセガワ
はぁ… 遅い遅いって言ってくれるじゃないですか。
そんなに速いのがいいんだったら、見せてあげますよ!

というわけで今回もまたまた愛用の戦闘機でかっ飛びます。
どうやら敵オブリビオンは下半身が装甲に覆われている様子…
だったらこっちは空から上半身を狙いますね。

戦闘機に乗って空に飛びあがり、敵上空を旋回。
指定のユーベルコードにて攻撃をします。
攻撃内容としては空からの榴弾連射による近接航空支援となります。



●弾幕
「レ、レイダーだ! 奴らのナワバリに入っちまったんだ!」
「どうする!?」
 レイダーを見て奪還者達は慌てて武器を構える。
「敵勢力確認、……?? 鎧装騎兵に正面から? 信じられません」
 それを庇うように背に隠し敵影の接近を確認したベムは、堂々と真っ直ぐに突っ込んで来る集団を見て、その何の戦術性もない特攻のような行動に理解不能だと疑問の声を上げた。
「何も知らないのであれば、その身を以って戦いのセオリーを教えましょう。アンカー射出!」
 気を取り直したベムが地面にアンカーを射出して身体を固定し、脚部を広げて迎撃態勢を取る。
「ヒャッハー!」
「おいおい、とろくさそうなデカブツが逃げずにこっち向いてるぜ?」
「スクラップにしちまえ!」
 気勢を上げるキルドーザーズが速度を上げて土煙と共にベムに突進してくる。
「古代じみた突撃戦術で超科学の粋たる鎧装騎兵に立ち向かうなど許せません!」
 何も考えず突進して勝てると思っている敵に高性能兵器として許せないものを感じ、真っ向から粉砕してやろうとベムは両肩の砲台と両腕のマシンガン。それに背面の20連ミサイルランチャーを全て敵に向けた。
「この距離は届くことのない光年と知れ! 全力射撃開始!」
 フルバーストで放たれる爆撃の嵐がキルドーザーズを襲い、大爆発が起きてその重そうな体を宙に吹き飛ばした。反動で後ろに下がるのをアンカーが支える。
「イィィャッ――ブギャッ」
 逆さに落下した者が上半身を地面に突き刺して死に、転がって衝突する者達がお互いを潰し合って壊れていく。
「バッカ野郎! このくらいの弾幕を抜けられなくてキルドーザーズが名乗れるか!」
 喝を入れたキルドーザーズが爆撃の中を掻い潜り、ベムへと接近する。
「突進しか知らないだけあって、肝は据わっているようです」
 それに対してベムは爆撃は自分も巻き込むと考え、両腕のマシンガンで迎撃する。だがその弾幕はカンカンッと前面のドーザーブレードで弾かれた。

「フン、雑魚共が群れを成してやってきたか……まぁ肩慣らしには丁度良いかもしれんな」
 キリカは機関拳銃をフルオートでぶっ放し、近づくキルドーザーズのドーザーブレードを穴だらけにして、その向こうの上半身を穴だらけにした。すると体中に風穴を空けて血を噴き出したキルドーザーズの身体が傾き、片輪が浮いてそのまま曲がってぐるりと回転するように転倒した。
「蹴散らしてやる」
 そのままキリカは作り駆けの道路から離れるように移動しながら引き金を引き続け、続いて突進してくる敵にも弾丸の雨を浴びせて注意を引き付ける。
「こんなもんで俺は止められねェ! 俺が止まる前に、お前を止めてやるぜ!」
 キルドーザーズが頭のモヒカンを輝かせ、一斉に囲むように回り込んで突進して来た。
「下半身が装甲ドーザーか……ハッ、その腐った脳味噌を撃ち抜けば少しは道路作りの助けになるかもな?」
 鼻で笑って挑発したキリカは、エネルギーシールドで体表を覆って透明化して敵の視界から消えた。
「ああん? 消えやがったぞ!?」
「どこかにいるはずだ! 構わずぶっ潰せ!」
 闇雲にキルドーザーズが見えぬキリカに向かってスピードを緩めずに突進を続ける。
「……重なった」
 大口径の対呪物火器【VDz-C24神聖式自動小銃”シルコン・シジョン”】に持ち替えていたキリカが狙い澄ました弾丸を発射する。高速で飛翔する弾は、ちょうど敵が重なったところを貫き、複数人の胸や顔を吹き飛ばして即死させた。だが死んだことに気付かず、下半身のドーザーだけが走り続けて去っていった。

「相手はとろくせェヤツだぞ! オレらのスピードを活かせば楽勝だ!」
「そうだぜ! 俺たちゃ天下のキルドーザーズだ! 誰にも追いつかれねェ!」
 キルドーザーズが散開して猟兵達を囲んで襲い掛かってくる。
「はぁ……遅い遅いって言ってくれるじゃないですか」
 少しイラっとした溜息を吐いて、ジェット戦闘機に乗り込んだアッカは敵を睨みつける。
「そんなに速いのがいいんだったら、見せてあげますよ!」
 アッカはジェットエンジンを起動させ、後方に凄まじい勢いで土煙を噴き出しながら前進し、空へと飛び立つ。
「地上をどれだけ駆け回ったって、この空飛ぶ【Cy-3X“сирин”】に追いつけるはずありません」
 断言してアッカは戦闘機を旋回させて敵の背後上空を取り、操縦桿を押し込んで機首を下げた。
「下半身が装甲に覆われているなら、上半身を狙えばいいだけです」
 射線が通る一瞬にトリガーを引いて5.56mm航空機銃を発射し、敵の背中から後頭部をぶち抜いて吹き飛ばし、上空を追い抜いてそのままアッカは次のターゲットへと視線を向けた。
「空からの攻撃だ!」
「上なら安全だとでも思ってんじゃねェだろうな!」
「キルドーザーズを舐めるなァ!! おおおおおお!」
 雄叫びを上げたキルドーザーズが好き勝手に動き回り、やがて地面の段差や仲間を踏み台にして駆け上り、大きく空へと跳び上がった。
「そんな重そうな機体で空を飛びますか!?」
 慌ててアッカは操縦桿を横に倒して軌道を変え、敵の体当たりを躱した。
「少し驚きましたが、空はこちらの領域です!」
 アッカが高度を落とすと敵が跳び上がって攻撃しようと集まってくる。そこへスイッチを押してチェーンガンから焼夷榴弾を発射した。地面に着弾すると広範囲に爆炎が起こり、動き回っていたキルドーザーズが炎に巻かれて横転したり、足が止まっていく。
「す、すげぇ!」
「あの暴走レイダーどもをあしらってやがる!」
 その猟兵達の戦いに奪還者が感嘆の声を上げた。

「あちぃっ!!」
「あの空飛ぶクソが! おい! あっちだ! アイツらの仲間が集まってるところに突っ込め! 同士討ちにビビッて撃ってこれねェはずだ!」
「そりゃいい! 行くぞ野郎ども!」
 炎の合間を掻い潜ってキルドーザーズが猟兵達に接近する。
「近づかせません。殲滅するまで撃ち続けます」
 そこへベムが爆撃を行い、連続して放たれたミサイルが敵を襲い地を揺らす程の爆発を撒き散らした。
「どうした? パーティーはこれからだろう? もっと踊って見せるがいい……死の舞踏をな」
 さらにキリカが撃ち漏らした敵に向けて機関拳銃の銃口を向け、弾をばら撒いて上半身に穴を穿っていく。
「舐めるなよォ! この程度の攻撃で――ぐぁっ!?」
 旋回しようとする敵の頭部をキリカが撃ち抜く。
「逃げねば的になるだけだ。せいぜい滑稽に踊り果てろ」
 態勢を立て直す暇は与えないと、キリカは弾幕を張り続けて敵への攻撃を継続する。
「クソクソクソッ! 俺達キルドーザーズがこんなもんで止まってたまるか!」
「そうだ! オレたちゃ荒野最速のレイダーだぜ!」
 キルドーザーズがドーザーブレードを上げて正面の盾にして諦めずに突進を始めた。だがその機先を制すように、上空から落下する焼夷榴弾が爆発を起こす。
「確かにその機動力は侮れませんが、空を飛ぶ戦闘機の前には亀のようなものです」
 アッカは旋回して敵を正面に捉え、爆炎で足を止めているところにトリガーを引いて頭上から弾丸を浴びせ、ドーザーブレードの守りを無視して撃ち抜いた。
「クソッたれめ! へっ、だがこうして動き回ってりゃお前らノロマじゃ当てられねェだろう!」
 爆撃を免れたキルドーザーズが右に左にと車体を振って逃げ出す。
「これが鎧装騎兵の力です。暴力を振るう事しか考えない野盗には到底届かぬものと知りなさい」
 ベムはその爆撃から逃れよとする敵に砲台を向け、曲線を描いて長距離を飛んだ砲弾が計算された軌道を描いて直撃し、嘲る笑みを浮かべていた敵を爆散させた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
そろそろ刺激が欲しかったところです
お望み通りパーティーと洒落込みましょう
勿論、私が愉しませて貰う側ですが…

◆行動
【罠使い】の技能を活かし「対戦車用指向性散弾」を複数設置
止まる事も進路を変える事も出来ないというのは不便でしょうね
集団突撃其の物は驚異的ですが、【範囲攻撃】による面制圧の前では数の優位など些事に過ぎません

さて…敵は「自分では止まれない高速で移動する物体」ですね
奪還者の皆様、巻き込まれたくなければ大人しくしていて下さいね

『反転』し敵を殲滅
【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
多少の狙いの甘さは此れで補えます

負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


化野・花鵺
「作業服も安全ヘルメットもかぶってない工事の人は大減点だと思うぅ」
狐、目を眇めた

「ピンクのリボンのおしゃれ入墨かと思ったら髑髏かぁ。どっちでも似合ってないけど。方向性の違いってやつだね、きっと」
狐、好き放題な意見を述べた
「だから、上半分は捨てちゃおう!カヤ、手伝ってあげるぅ!」

「偉大な天狐の召喚」で敵の生身の部分を風刃で切り刻む
自分は衝撃波で敵の攻撃や進路をそらしたり移動を邪魔したりする

「妾の前に、よくも斯様ににくげな様を晒せたものよ、この下郎」
「許さぬ、許せぬ。妾の前から疾く去んでしまえ、ホーホッホッホ」

「下が残れば、おっちゃん達も楽になったのにねぇ。でもカヤがまたお手伝いに来てあげるぅ」



●愚行
「作業服も安全ヘルメットもかぶってない工事の人は大減点だと思うぅ」
 距離のある敵をよく見ようと花鵺は目を眇めて観察する。
「ピンクのリボンのおしゃれ入墨かと思ったら髑髏かぁ。どっちでも似合ってないけど。方向性の違いってやつだね、きっと」
 好き放題に思うがまま意見を述べ、敵の恰好を辛辣に批評した。
「だから、上半分は捨てちゃおう! カヤ、手伝ってあげるぅ!」
 陽気に恐ろしい台詞を口にして、花鵺は神獣となった天狐を召喚する。
「お祖父さまお願い!」
 その願いを聞き入れたように天狐が風の刃を巻き起こし、走り回る敵の無防備な上半身を切り裂いた。
「風が襲ってきやがる!」
「だがオレたちゃ風より速ェ――?!」
 その風を突っ切ろうとしたキルドーザーズの胴が両断されて吹き飛んでいった。
「ブレードを上げて突っ込め!」
「轢き殺してやるぞ!」
 風の刃から身を守るようにドーザーブレードを振り回し、キルドーザーズが花鵺へと距離を詰める。
「妾の前に、よくも斯様ににくげな様を晒せたものよ、この下郎」
 敵を前に口調の変わった花鵺が手にした霊符を突き出し衝撃波を放つ。
「何だ!? 風圧でハンドルが効かねえ!」
 するとその衝撃にキルドーザーズの進路がずれて、花鵺にぶつからずにすれ違っていく。
「その愚行。許さぬ、許せぬ。妾の前から疾く去んでしまえ、ホーホッホッホ」
 高笑いと共にすれ違った敵の背に向けて風の刃が放たれ、今度はドーザーブレードで守ることも出来ずに背中から切断された。そのまま走り続ける下半身が岩に衝突して爆発を起こす。

「クソがッ! この辺りは俺たちのナワバリだ! 新顔に好き勝手させねェ!」
「その通りだ! やられたら倍返し! それが俺たちの掟!」
 キルドーザーズが絶対にやり返してやると息巻いて速度を上げる。
「そろそろ刺激が欲しかったところです。お望み通りパーティーと洒落込みましょう」
 口元を綻ばせた絶奈が敵を迎え入れるように両手を広げた。
「勿論、私が愉しませて貰う側ですが……」
 そう言うと共に、爆発が起こり対戦車用指向性散弾がばら撒かれる。仲間が戦っている間に絶奈は周囲にトラップを張り巡らせていた。
「貴方方がご機嫌に走り回っている間に、この周辺は既に私の領域となっています」
 余裕を持って絶奈が敵を見下すように、ただその場に立ってここまで来られるものなら来てみろと一歩も動かずに堂々と姿を晒している。
「舐めやがって! ぶっ殺してやる!」
 唾を飛ばして怒鳴ったキルドーザーズが罠を強引に突破しようと突撃を開始した。
「愚行ですね、自らを過信し罠に飛び込むとは……」
 その言葉が終わる前に罠が発動して散弾が発射され、キルドーザーズはドーザーブレードで前方の攻撃を弾くが、側面からの弾は防げずに上半身に穴を開ける。
「止まるなァ! 俺たちがこんなちっぽけな豆鉄砲で止められない事を教えてやれェ!」
「おおお! オレたちゃ誰にも止められないキルドーザーズだ!」
 ダメージを負っても構わずキルドーザーズが突進を続け距離を詰めて来る。
「と、止まらないぞ!? まるで飢えた獣だ!」
「武器を構えろ!」
 その様子に奪還者達が焦って銃口を向ける。
「さて……敵は『自分では止まれない高速で移動する物体』ですね。奪還者の皆様、巻き込まれたくなければ大人しくしていて下さいね」
 振り返って絶奈が背後に護る奪還者に告げると、すぐに敵へと向き直ってユーベルコードを発動する。
「其方が獣のような獰猛さを以って襲い来るならば、此方も獣と成って迎え撃ちましょう……」
 絶奈が濃霧を纏い、その深い霧の中に映る影が姿を変えていく。そして霧から飛び出すように現れたのは一体の人型の異形。理性を失い獣の如き素早さで動く物体である敵に向かって駆け、その腕を暴風のように一振りする。するとその手には赤い液体が垂れ落ちる驚いた顔の頭があった。異形の獣はすれ違いざまに敵の首を一瞬でもぎ取っていた。

「ひぇっ!」
 その光景に奪還者が腰を抜かして青い顔で地面に座り込む。
「巻き込まれたくないのであれば動かぬようにせよ」
 そんな奪還者に花鵺は忠告し、自らも動かずに風の刃と衝撃波によっ敵を薙ぎ払う。
「ギギギ……ギィィィィィィィッ!!」
 するとその衝撃で吹き飛ぶ敵を、異形の獣と化した絶奈が金属が軋むような咆哮を発して追いかけ、矢のように跳躍すると空中で頭を掴みそのまま地面に叩きつけ、実の詰まった果物のように破裂させた。
 そうして花鵺が遠距離から攻撃し、絶奈が接近戦で残った敵を仕留め、近いていたキルドーザーズのグループをひとつ一掃した。倒れたキルドーザーズは何も残さずに消えていく。
「ああ、残念。下が残れば、おっちゃん達も楽になったのにねぇ。でもカヤがまたお手伝いに来てあげるぅ」
「あ、ああ……その時はよろしく頼むよ」
 元の口調に戻った花鵺がそうしてドーザーが消えていくのを見て、奪還者達に振り返ってウインクすると、ガクガクと震えるように奪還者は頷いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叢雲・源次
【海煉】

やはり来たか有象無象共…メイク、あれがこの世界での敵だ
コンキスタドールのように荒々しく非道極まりない連中だ…
そういう相手なれば、お前の得意とするところだろう

雑魚は淘汰されるというか…そうか…であれば
貴様らの事ではないか。

(心臓の地獄を燃え上がらせエネルギーを生成、戦闘機動へ移行する)
>inferno_cylinder ignition
>over_clock active
>RDY strato_saber
(敵陣へ神速で踏み込み、速さで翻弄しがら同士討ちを狙いつつ一体一体の首を狙い斬撃を放ち仕留めんとする)

こちらの戦力を考慮しなかったのが貴様らの敗因だ
…メイク、何か言ってやれ


メイク・ベル
【海煉】
のんびりと異世界観光とはいかないよね。
コンキスタドールと同じ存在…
つまるところ、殺してもいい奴らだね。

『クソ遅ェ雑魚は轢き殺す』…ねぇ。
単純明快で良いと思うけど、私の場合はちょっと違うよ。
『クソ遅ェ雑魚は裂き殺す』!

私が今出せる最高速度で、時速5,800km。
音速で、だいたい時速1,200kmらしいよ。
つまり…

(3回ほど軽くジャンプした後に超音速で飛翔・回避し、敵の一人の肩へ着地を試みる)

君達も亀も、似た者同士ってこと。
私にとってはね。

(高速で飛翔しながら爪に覇気を纏い、心臓を狙うように胴を切り裂いていく)

そんな玩具で、猟兵相手に速度を競う。
君達には、まだ早かったんじゃあないかな。



●スピード勝負
「チッ、先に行った奴らが全滅したみたいだぞ!」
「どうせあいつらは俺たちキルドーザーズの中でも遅ェグループだ。本物の走りってヤツを見せてやるぜ!」
 新たなキルドーザーズのグループが猟兵達へと接近してくる。
「やはり来たか有象無象共……メイク、あれがこの世界での敵だ」
 その敵の行く手を塞ぐように立った源次が振り向く。
「のんびりと異世界観光とはいかないよね」
 やはりどの世界にも人を害する存在は居るとメイクは視線を敵に向けた。
「コンキスタドールのように荒々しく非道極まりない連中だ……そういう相手なれば、お前の得意とするところだろう」
「コンキスタドールと同じ存在……つまるところ、殺してもいい奴らだね」
 源次の説明にメイクは大きく頷いて不敵な笑みを浮かべた。
「立ち止まってる雑魚がいやがる!」
「クソ遅ェ雑魚は轢き殺す!!」
 二人を見たキルドーザーズが見下すように嗤い、真っ直ぐに速度を上げて突進してきた。
「『クソ遅ェ雑魚は轢き殺す』……ねぇ」
 相手の汚く罵る言葉を聞いてメイクは馬鹿にしたような視線を返す。
「単純明快で良いと思うけど、私の場合はちょっと違うよ。『クソ遅ェ雑魚は裂き殺す』!」
 そう言ってメイクは3回ほど軽やかに跳躍して高度を取る。
「私が今出せる最高速度で、時速5,800km。音速で、だいたい時速1,200kmらしいよ。つまり……」
 そして水属性のオーラを纏い音よりも速く飛翔して一瞬にして敵の頭上を取り、減速して肩の上に着地した。
「な!? オレよりも速ェだと!?」
「君達も亀も、似た者同士ってこと。私にとってはね」
 驚く敵の首を覇気を纏った爪で掻き切り、肩を蹴って次の敵に向かう。
「この野郎!」
 それに対してキルドーザーズはブレードを当てようとするが、素早く回避してメイクは爪で心臓を抉るように胸を切り裂いて通り抜けた。

「雑魚のくせしやがって! 俺たちが最速だ! 絶対ぶっちぎってやる!」
「スピード勝負で負けるわけがねェ!!」
 キルドーザーズがメイクを追いかけるが、全く追いつけずにあっという間に距離を離される。
「雑魚は淘汰されるというか……そうか……であれば、貴様らの事ではないか」
 源次はやられるそちらこそが雑魚だと言い放ち、心臓の地獄を強く燃やす。

 >inferno_cylinder ignition
 >over_clock active
 >RDY strato_saber

 ドクンドクンと炎が強く脈打ち、燃え上がった地獄のエネルギーが体中に満たされ、源次は戦闘機動へと移行する。
「速さが自慢のようだな。ならばこちらも速さを以ってその傲慢な鼻っ柱を叩き折ってやろう」
 神速に達した源次が消えたように間合いを詰め、刀を抜き打ち首を刎ね飛ばした。
「あ?」
 くるくると宙を舞う頭は何が起きたのかも分からず不思議そうな顔で息絶え、身体はそのまま走り地割れの穴へと落ちていった。
「こいつ!」
「取り囲め! ボッコボコにしてやれ!!」
 モヒカンを輝かせたキルドーザーズが集団で源次を囲み、次々と突進してくる。そして正面から撥ね飛ばしたと思った瞬間、その姿が消えていた。そして代わりに現れたのは正面から突っ込んで来るキルドーザーズの仲間だった。
「危ねェどけ!」
「お前がどけやコラァ!」
 互いに既に曲がれぬスピードが出ていて避けられず、正面からぶつかり合ってぐしゃりと車体がひしゃげる。そして上半身同士も頭突きをし合って頭を割っていた。
「ぼこぼこにするというのは、仲間のことだったのか?」
「この野郎! 絶対に轢き殺す!」
 冷たい源次の声が隣から聞こえ、怒りに顔筋を立てたキルドーザーズがブレードを振り回す。だがそれは空振り源次の姿はその場から消えていた。
「そんな鈍重な亀の歩みじゃ私達には追い付けないよ」
 揶揄うような声が頭上から聞こえ、キルドーザーズが顔を上げると何かが飛んですれ違う。それを追って今度は振り返ろうとすると、そのまま上半身が切断されて後ろを向いたまま地面に落ちた。
「スピード勝負を挑んだ相手が悪かったね」
 空を飛ぶメイクはそれを見ることもなく、爪を赤く染めて次の獲物へと飛び掛かった。
「ふざけるな! 俺達はこの荒野最速のチーム、キルドーザーズだ!!」
「スピードで負ける訳にはいかねェ!」
 諦めずにキルドーザーズは突進を繰り返し、ムキになってぶつけようとする。だがメイクの靡く尻尾に指一本触れる事さえ叶わなかった。
「どこを見ている」
「はれ?」
 上を見て追いかけるキルドーザーズの首が地面を転がる。源次は血の滴る刀を振るって血糊を払った。
「クソクソクソッこんなクソみたいな事があってたまるかァ!」
 グループ最後のキルドーザーズが叫びながら突進してくる。
「こちらの戦力を考慮しなかったのが貴様らの敗因だ……メイク、何か言ってやれ」
 そんな敵が突っ込んで来るのを無視するように源次が刀を納める。
「そんな玩具で、猟兵相手に速度を競う。君達には、まだ早かったんじゃあないかな」
 メイクの声が敵の耳元で聞こえたかと思うと、その胸に大穴が穿たれ、鋭い爪が心臓を抉っていた。力を失ったキルドーザーズは傾き、源次の横を走り去って横転し爆発した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

高吉・政斗
【POW】(アドリブ連携超歓迎)
ってなんだ?あのでたらめ感MAXな連中は?
…デモデモ分かりやすい格好だ。よし!自分は…

囮になるか…序にドカン……出し惜しみ無しだぞコノヤローイ
(車体を叩いてUC発動)

●行動
開始早々連中が移動中(相手側のやや土煙前方)に向かって主砲発射、当てる気持ちで発射、こっち側から視界を遮る様に発射。
そして戦車で一気に移動…中にも発射。
(可能な限り、俺に意識を向けさせる)

●立ち回り
「絶対に連中の正面に立たない」
移動中は連中の両側どちらかに移動中し側面砲撃。
攻撃は主砲は車体に、機銃(小銃)は上半身部分それぞれ狙う。
まぁ余程の隙あるなら横っ面に体当たりして轢いてやんけどな。


ハルア・ガーラント
お、汚物は消毒しますよっ!?

【WIZ】
敵が縦横無尽に移動しまくれば、万が一の事があるかもしれません。

奪還者さん達とロードローラーを中心にUC発動。戦場全体だと他の猟兵さんの邪魔になるかもしれないので、守る対象を中心にやや小型の天獄製迷路を展開。
この迷路は触れた対象をその白炎壁に取り込み拘束します。罪人を拘束する天獄の機関のように、罪を犯したある男性の虚ろな精神世界のように。

これなら突進されても壁に当たった瞬間に拘束されるし、雄叫びは止められなくても無秩序に走り回る事はできないでしょう?
諦めず向かってくる敵は[念動力]で動かした[咎人の鎖]で[捕縛]。他の猟兵さんの元へ[運搬]しちゃいます!



●一網打尽
「ヒャッハー!!」
「残ったのはオレらだけか? じゃあ全部獲物をぶっ殺せるぞ! 轢き潰せ!!」
 仲間がやられても気にもせず、それどころか獲物を潰し放題だとご機嫌にキルドーザーズの新手が迫って来る。
「まだいやがるのか! 俺たちが居たら邪魔になる! 下がるぞ!」
 奪還者達はただただ猟兵の凄まじい戦い振りを見せられて、自分達では足手まといになるだけだと邪魔にならないよう後退する。
「ってなんだ? あのでたらめ感MAXな連中は?」
 敵の襲来を知って政斗の戦車が荒地を物ともせずに駆けつけると、雄叫びを上げるキルドーザーズの姿が視界に入り、下半身がドーザーになっている姿を確認して呆れたような声を漏らす。
「……デモデモ分かりやすい格好だ。よし! 自分は……」
 それなら自分はどうしようかと考え首を傾げてアイデアを捻り出す。
「囮になるか……序にドカン……出し惜しみ無しだぞコノヤローイ」
 初っ端から派手にやってやると、政斗は車体を叩いてユーベルコードを発動する。戦車の主砲と装甲が強化され、土煙の上がる場所の前方に向かって砲塔を調整した。
「デカブツがいるぞ!」
「どんくさそうなヤツだ! 俺たちにとっちゃカモだぜ!」
 政斗の操縦する戦車を見たキルドーザーズが、一気に距離を詰めて懐に入ろうと突進してくる。
「まずは出鼻をくじく! ドカンと一発ブッ飛ばしてやる」
 それに対して先制攻撃を加えるべく轟音と共に戦車から砲弾が発射され、先頭の敵の眼前に着弾する。避ける暇もなく爆発が起こりキルドーザーズが衝撃で吹き飛んだ。そして土煙が巻き起こって敵の視界を塞ぐ。
「着弾、命中だ。そして今のうちに一気に移動しながら撃ち込んで攪乱させてやる」
 戦車を走らせ、政斗は砲撃を続けて爆発を起こし、その土煙をもうもうと立てて敵の視界を眩ませ続ける。
「この野郎!」
「構わねェ! 突っ込め!」
 前が見えずともキルドーザーズは最大速度で駆け抜け特攻する。だが既に政斗は戦車を移動させて回り込んでいた。
「突進するだけなら正面に立たなければいいだけだ」
 政斗は敵の後方からまた戦車を発砲し、爆発を敵の中心で起こして吹き飛ばした。
「後ろだ!」
「いつのまに回り込みやがった!?」
 キルドーザーズが後輪を滑らせるようにUターンし、すぐさま政斗に向かう。
「ヒャッハー!! とばせとばせ!」
「今度は土煙に隠れる前にぶっこんでやらァ!!」
 止まることなど考えぬ猛スピードでキルドーザーズが接近する。

「お、汚物は消毒しますよっ!?」
 そこへ、どこかで聞いたことのある台詞を言いながらハルアが辺りに白く燃え上がる壁、天獄の白炎壁を敵の進路上に張った。
「なんだこりゃ!?」
「けっ、どうせコケ脅しだ! 突っ込めー!」
 それが何かも確認せずにキルドーザーズは突破しようと突っ込んだ。だが触れた瞬間その姿は炎に吸い込まれるように消え去った。
「縦横無尽に移動されると、奪還者さん達に万が一の事があるかもしれませんからね。その中で罪人の如く反省してください」
「クソッどうなってやがる!」
「何にもねェ!」
「突っ走れ! 走り回ったらいつか出られる!」
 罪人を拘束する天獄の機関のように白い迷宮を、囚われたキルドーザーズが走り回り始めた。

「迂回しろォ!」
 キルドーザーズの殆どが迷宮の中に消え、後続の残りが慌ててハンドルを切って白い炎の壁を回避した。
「舐めた真似しやがって! あの女の仕業か!」
 キルドーザーズの視線がハルアへと向けられる。
「み、見つかっちゃいました。えっと、奪還者さん達はそこに居てください! わたしは空に逃げます!」
 ハルアは天獄の白炎壁で奪還者達を護るように包むと、自分は翼を広げて空に飛び上がり敵を引き付ける。
「逃がすかよォ!!」
 キルドーザーズが放たれる矢のように、瓦礫の坂を駆け上がってハルアに向かって跳躍した。
「わわっ!?」
 慌ててハルアは旋回して敵の軌道から逸れる。そしてすれ違いざまに翼に巻き付けている鎖を念動力で伸ばして巻き付けた。勢いに引っ張られそうになるのを堪え敵を宙に捕える。
「お、思ったより重いです……!」
「コラァ! 離しやがれ!」
 ハルアが敵をぶら下げながら空を飛ぶと、キルドーザーズが怒鳴りながら暴れる。
「わかりました……すぐに離しますね」
 暴れる敵をハルアはぽいっと地上に堕とす。するとキルドーザーズがぐるぐる回転して逆さに落ちた。
「あだっ!? このアマッ!」
 キルドーザーズが起き上がって空を見上げる。だがその目は青空ではなく、鉄塊を捉えていた。
「あ?」
「あとはお任せしますね!」
 ハルアが手を振って次の敵に向かう。その鉄塊は政斗の乗る戦車だった。
「了解だ。穴だらけにしてやるぞコノヤロー」
 戦車の機銃が発射され、キルドーザーズの上半身が蜂の巣のように穿たれて消し飛んだ。
「ふぅ……この調子で協力して仕留めましょう!」
 汗を拭ったハルアは次の敵も鎖で絡め取り、戦車への前へと的を置くように運搬していく。そうして残っていた敵を殲滅していった。

「外だ! 外が見えるぞ!」
「ようやくこの真っ白な空間ともおさらばだ!」
「へへっ狭っちい空間で全力で走れずにむしゃくしゃしてたんだ! 外で大暴れしてやるぜ!」
 ハルアの作り出した天獄製迷路から意気揚々とキルドーザーズが現れる。だがその正面に自分達に向けられた戦車の砲口が見えた。
「あ?」
「今さらノコノコ出て来るなんてな、最後に派手なのをドカンと喰らわせて一網打尽にしてやるぞ」
 既に地上の敵は全滅させ、迷宮に入っていた残りを猟兵達が待ち構えていた。敵が動き出す前に政斗が発砲する。放たれた砲弾が出口で固まっていた敵を直撃し、まとめて爆散させた。

「えっと……これでもうレイダー達はいなくなったみたいですね」
 迷宮から出て来るキルドーザーズが居なくなったのを確認したハルアがほっと一息つこうとした時、ズズンッと地面が揺れ動いた。
「わっ地震ですか? ……あれは!?」
 何事かとハルアが飛んでぐるっと辺りを見回す。すると何か大きなものがこちらに迫っているのが見えた。
「まだ何かいたのか……って、自分の戦車よりもデカイ!?」
 ハルアの声に釣られて政斗は戦車のハッチから顔を出し視線を向けると、己の戦車よりも大きいと遠目でも分かる存在を見つけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『栄冠を齎す者』ホワイトノイズ』

POW   :    近接兵装『アサルトタスク&ストライククロー』
単純で重い【牙による突き上げ、またはストンプ】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    全距離対応兵器『ノーズ・カノン』
【鼻先の砲門から放たれる拡散荷電粒子砲】が命中した対象に対し、高威力高命中の【集束荷電粒子砲による薙ぎ払い】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    秘匿装置『Re:Generator』
戦闘中に食べた【ナノ粒子ペースト】の量と質に応じて【破損部位を補修。加えて最適な装甲を形成し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。

イラスト:柿坂八鹿

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は霧島・絶奈です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●大型強襲突撃兵器『ホワイトノイズ』
 ズシンズシンとその巨体が一歩足を踏み出す度に地響きが起きる。それはまるで機械で作られたゾウのような姿をしていた。
「あ、ありゃなんだ?」
「あれは……この地域に生息するっていうヌシじゃないか?」
「噂では聞いた事がある。あれがそうか……でけえ……」
 その巨体が先程戦っていたキルドーザーズの死骸が踏み潰され、地面に沈没したのを見れば次は自分の番かと奪還者の顔が青ざめる。
「ヌシはもっと遠くをテリトリーにしていたはずだろ!?」
「さっきのレイダーの騒ぎを聞きつけてきたのかもしれん。奴はとにかくなんでも破壊するらしいからな……」
 ヌシのレーダーが猟兵や奪還者を捉え、その巨体故にゆっくりと見えるが、一気に距離を詰める一歩がこちらに踏み出された。

 ――ブアアォオオオオオオオオ!!

 咆哮のような音がヌシから響く。それは全身の軋みがもたらす機械の唸りだった。
「ひぃっ」
「無理だ、逃げられん! 戦うしかない!」
 先ほどのレイダーとの戦いよりも悲壮感を漂わせて奪還者が武器を構える。

 だがそんな空気を払拭するように、強大な敵とも戦い慣れた猟兵達は奪還者を護るように前に出る。
 あの巨体で踏み固めた道を踏まれれば粉砕されてしまうだろう。こちらには来させないと、勇敢に猟兵達は巨大な敵、『『栄冠を齎す者』ホワイトノイズ』へと戦いを挑む。
化野・花鵺
「あの象カッコいいなぁ。カヤ、自分用に欲しいなぁ」
狐、真面目に考え始めた
「ゲート通らないかなぁ。シロクマさんに聞いたら通してくれないかなぁ」
「持ち帰りは小さくないとダメだった気がするしぃ、シロクマさんはそういうとこ厳しそうだしぃ。シロクマさんに嫌われるのは嫌だなぁ。うーんうーん」
狐、未練たらしく相当長く考え込んでいたが諦めた

「もっとかわいく手乗りサイズで出てこいぃ」
狐、八つ当たり「七星七縛符」
「カッコ悪い装甲つけるな夢が壊れるぅ!それでなくても大き過ぎて腹が立つぅ!」
野生の勘で攻撃避け敵の体中にぺたぺた貼る

「帰ったらシロクマさんにレイダー持ち帰っていいか聞いてみよ」
狐、残骸を未練たらたら眺めた


ベム・クラーク
アドリブ連携歓迎!

「あの敵がいては、安心して暮らせませんね。」
距離があるうちにスキャンにより敵の武装を想定します。
「外観からは重量による近接攻撃、鼻孔部に光学兵器の可能性有。内臓兵器まではわかりませんね。各自敵の動向から目を離さないでください。」

ベムはどちらかといえば中~遠距離を得意とするウォーマシンです。離れすぎては奪還者に敵の目が向かうので、近接攻撃に対処できる距離で攻撃をしながら敵の注意をひきつけます。

敵の『アサルトタスク&ストライククロー』を見た後は、拠点に被害が出ないように誘導しながら敵の足関節部にフルバースト・マキシマムをたたき込み、脚の破壊を試みます。



●迫る巨象
「あの敵がいては、安心して暮らせませんね」
 巨大な兵器ホワイトノイズを見たベムは、あんなものが好きに動き回っていたのでは、拠点すらも崩壊してしまうだろうと懸念する。
「ここで破壊してしまうのが最善でしょう」
 ベムは敵の表面をスキャンしてデータを取り、そこから武装を想定する。
「外観からは重量による近接攻撃、鼻孔部に光学兵器の可能性有。内臓兵器まではわかりませんね。各自敵の動向から目を離さないでください」
 分かる範囲の情報を共有しようとベムは仲間達に伝え、そろそろ射程距離内に近づくと戦闘準備に入る。
「まずは近づかれる前に先制攻撃を仕掛け、こちらに引き付けて奪還者から注意を逸らしましょう」
 悠々とこちらに迫るホワイトノイズが射程に入るのをじっと待ち構え、その大きな足がズズンと地響きと共に踏み入った。
「攻撃を開始します」
 宣言と共にベムはフルバーストで、両肩の固定砲台を発射し、背面腰部の20連ミサイルを連続で撃ち出し、両腕のマシンガンから弾丸を連射する。一斉に放たれる弾幕が巨大な的に着弾し、大爆発を起こし煙が撒き上がった。

 ――ブアアォオオオオオオゥゥ!!

 その爆煙の中からぬうっと巨大な影が現れ、ドシンドシンと地響きを立てながら装甲を破損したホワイトノイズが姿を現す。あれだけの爆撃を受けても揺るがずそのまま真っ直ぐに、攻撃を加えたベムを狙い頭を低くして牙を前に出して突き刺そうとする。
「来ましたね、では誘導します」
 ベムは敵を引き付けるように移動を始め、それを追うホワイトノイズが牙が迫り、地面を突き刺さった。そのままホワイトノイズが頭を持ち上げると、牙が地面の岩盤を持ち上げ、その上に立つベムごと放り飛ばした。
「これは!?」
 驚くベムは引っ繰り返った岩盤に埋もれてしまう。

「あの象カッコいいなぁ。カヤ、自分用に欲しいなぁ」
 ゾウのような敵の姿を見て、花鵺は真剣に欲しいと手に入れる方法を考え始める。
「ゲート通らないかなぁ。シロクマさんに聞いたら通してくれないかなぁ」
 ゲートを大きくできたりしないだろうかと花鵺は普段では見られぬほど頭を悩ませる。
「持ち帰りは小さくないとダメだった気がするしぃ、シロクマさんはそういうとこ厳しそうだしぃ。シロクマさんに嫌われるのは嫌だなぁ。うーんうーん」
 お髭のクマさんに怒られそうな想像をし、がっくりと花鵺は肩を落として諦める。
「ダメかぁ……ダメだよねぇ」
 長々と熟考して諦めながもまだ未練たらしく花鵺はゾウに視線を向ける。
「もっとかわいく手乗りサイズで出てこいぃ」
 八つ当たりするように花鵺は護符を手に敵に向かって駆け出す。

 ――ブアォオオオゥゥゥゥ!

 高らかに咆えたホワイトノイズが踏み潰そうと花鵺に向かって踏み出す。大きな一歩がすぐに花鵺の頭上に迫った。だが勘を働かせた花鵺はその場が危険だと感じすぐに逃げ出していた。誰も居なくなったところに足が踏みつけられ、陥没するように地面が砕け散る。
「カッコ悪い装甲つけるな夢が壊れるぅ! それでなくても大き過ぎて腹が立つぅ!」
 そこへ花鵺が護符を貼り付け、さらに懐に入り込むとぴょんぴょん跳ねて符を体中にもぺたぺたと貼っていく。
「これでちょっとは大人しくしてろぉ」
 貼り付けた護符が輝き、護符同士が繋がるように光線を放ってその内に居るホワイトノイズの力を封じて捕縛した。
「今のうちにやっつけちゃってぇ」
 敵の能力を封じた花鵺が仲間に声をかけた。
 瓦礫の山が爆発し、そこから埋もれていたベムが姿を現す。
「とんでもない目に遭いました。ですがまだ戦えます」
 自分の状況をスキャンし、戦闘機能に問題が無いと判断したベムは、すぐさま砲撃を開始し、敵の左前脚の脚関節部にフルバーストで砲弾やミサイル、機銃の弾丸と撃ち込んだ。すると亀裂が入り、ホワイトノイズが足を踏み出すと、重量によって膝部分に負荷が掛かって爆発を起こし、そのまま斜め前へと倒れ込む。

 ――ブアォオオゥゥゥゥゥ!!

 だがホワイトノイズは前のめりに進み出し、左前脚を引き摺りながらも前進を続けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

叢雲・源次
【海煉】
ここまで来て舗装された道を破壊されるわけにもいかんのでな。

鈍重だがあの巨体だ…一歩の進行が大きい…あまり時間は賭けられんか。
了解した。後詰をやる。

(アナライザーとインタセプターでメイクのと敵の戦闘を分析しながら、納刀している太刀へエネルギーを回す)
良いのが入ったな…あれ程の巨体を吹き飛ばすとは…大したものだ

さて…後詰と行くか。
(太刀を抜刀。突撃。先程のメイクの攻撃から回避ルート予測…攻撃が通りやすい部位を算出。目標は先程メイクが一撃を入れた腹部。こちらを踏みつぶさんと足を上げた時を狙って巨体の真下へ入り込み、切っ先を真上に太刀を掲げ)

…穿て。
(長大なエネルギーの刃を形成し貫かんとする)


メイク・ベル
【海煉】
なるほど、今回は強敵だね。折角ここまで来たんだし、そうでないと。

巨大で重く、速度は遅いが高火力…といったところかな。
こういう時は不敵に笑って見せるべきだね。良い的だってね。
突っ込んでいこうかな。源次、後は頼んで良いかな?

(接近後、ヌシの攻撃の予兆を見切り、直撃地点を離れ、敵の下に潜り込む)

人型の敵とは、少し勝手が違うけど…

(覇気を込めて、敵の下からボディアッパーと衝撃波を放つ。すぐさま海龍の翼で飛翔し、上空で覇気を纏わせた海龍の尾で叩き落とす)

ふうっ。さすがに重くて、思ったより飛ばなかったね。
けれども、叩き落とし攻撃はその分ダメージがあったはずだよ。
(暫く飛びながら、源次の手腕を観戦)



●正面衝突
「ここまで来て舗装された道を破壊されるわけにもいかんのでな」
 敵が一歩踏み出すだけで地が揺れ振動が響く。だが源次は迫る巨体の正面に堂々と立ち塞がって平然としていた。
「なるほど、今回は強敵だね。折角ここまで来たんだし、そうでないと」
 その隣に並んだメイクも、共にここは通さないと一歩も引かない覚悟だった。
「巨大で重く、速度は遅いが高火力……といったところかな。こういう時は不敵に笑って見せるべきだね。良い的だってね」
 その言葉通り、闘争本能に火が付いたようにメイクは不敵な笑みを浮かべて隣の源次に視線を向ける。
「突っ込んでいこうかな。源次、後は頼んで良いかな?」
「鈍重だがあの巨体だ……一歩の進行が大きい……あまり時間は賭けられんか。了解した。後詰をやる」
 メイクの提案に即座に源次が頷き作戦が決まった。同時にホワイトノイズもこちらに突っ込んでくる。
「じゃあ行ってくるね」
 気軽に言い残すとメイクが駆け出し、踏みつけようとするホワイトノイズの脚が頭上に迫ると、地を蹴りスピードを上げて敵の下に潜り込んだ。
「人型の敵とは、少し勝手が違うけど……」
 覇気を拳に込めて、メイクは跳躍しながら下から腹に向けて突き刺さるようなボディーアッパーを放ち、同時に衝撃波を放ってホワイトノイズの巨体をふわりと宙に浮かせた。
「これが海龍の力よ」
 すぐさまメイクは海龍の翼を広げて上昇し、敵の上を取って今度は覇気を纏わせた海龍の尾を振り下ろす。それを背に受けたホワイトノイズは叩き落とされ、地面にぶつかって地震のように大地を揺らし、大きなクレーターを作った。
「ふうっ。さすがに重くて、思ったより飛ばなかったね。けれども、叩き落とし攻撃はその分ダメージがあったはずだよ」
 お手並み拝見とメイクは空から源次の戦いぶりを観戦する。

 ――ブアアォオオオオオオオオゥ!!

 咆えるような音を発したホワイトノイズが、衝撃で装甲の曲がった身体をゆっくりと起こした。その身体は負傷部分から放電し、大きなダメージを負っているようだった。
「良いのが入ったな……あれ程の巨体を吹き飛ばすとは……大したものだ」
 じっと戦いを見ていた源次が称賛し、左目と腕時計型のデバイスで戦闘を分析しながら納刀している太刀に地獄の心臓から溢れる蒼き煉獄の炎を回し充填していた。
「さて……後詰と行くか」
 ここからは自分の番だと太刀を抜刀し、源次は一気に駆け出して間合いを詰める。
 それを踏み潰そうとホワイトノイズは大きな足を上げた。
「その攻撃の避け方は先ほど見た」
 回避ルートを予測していた源次は、速度を上げて踏まれる前に駆け抜ける。
「これ程の巨体……そして重厚な装甲。深手を与えるにはやはり傷つけた部分を狙う必要がある……」
 源次が狙い定めるは、先ほどメイクが拳を打ち込んだ腹の部分。見上げればしっかりと装甲がひび割れ、放電しているのが見て取れた。そこへ源次は太刀を掲げ切っ先を向ける。
「……穿て」
 一言――そう言い放つと同時に太刀に込めていた莫大なエネルギーが放出し、眩い光と共に長大な刃を形成して貫いた。それは内部を破壊しながら背中へと突き出て大穴を穿つ。

「あの巨体を貫いたよ、凄いね、これなら流石にヌシといえども……」
 串刺しにされたような姿を上空で見ていたメイクが、凄まじい一撃だと感心して敵の様子を窺う。だがあちこちから放電して故障しながらもホワイトノイズの機能は停止せず、長い鼻先を曲げて源次に向けた。その鼻先は砲門となっていて、高エネルギーが充填していた。
「まだ元気みたいだね。だけどさせないよ」
 そこへ急降下したメイクが覇気を纏わせた拳を鼻に打ち込み軌道を逸らした。鼻先から放たれる拡散荷電粒子砲が辺りの地面を粉砕し、地面を穴だらけにした。
「こんなものが道に撃たれれば今までの苦労が水の泡だ。その鼻を斬り落とさせてもらう」
 破壊された大地を見た源次が狙いを鼻に変え、エネルギーの刃を戻してもう一度太刀にエネルギーを送る。

 ――ブアアォオオオオオオゥ!!

 だがそんな間は与えないと、ホワイトノイズが牙を突き刺そうとする。
「私の相手を先にしてもらおうかな」
 そこへ横からメイクが顔を殴りつけ、また敵の攻撃を妨害した。するとホワイトノイズの視線がメイクに向けられ、鼻先がゆらりと動く。
「こっちを向いたね。あとはあれを避ければ――」
 放たれる拡散荷電粒子砲をメイクは翼を羽ばたかせ、ジグザグに飛翔して躱す。それならばもう一度とエネルギーを充填してホワイトノイズが鼻先を空に向けた。
「そこまでだ……斬る」
 そこへもう一度天に太刀を掲げ、長大なエネルギーの刃を作り出した源次が振り下ろす。一閃――光の刃が巨大なホワイトノイズの鼻を通り抜ける。ホワイトノイズは何事もなかったように拡散荷電粒子砲を放とうとするが、ずるりと鼻とついでに牙が中ほどからゆっくりと落下し、重々しく地面に落ちた。それと同時に鼻に溜まっていたエネルギーが放出され、辺りに撒き散らされる。
「この場は危ないようね、巻き込まれないように下がろうかな」
「そのようだ」
 その無差別な放射に危険を感じたメイクが飛んで後退し、同じように源次も巻き込まれぬように下がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
倒す事自体は猟兵にとって容易でも、折角の道を破壊されては敵いませんね
厄介な相手です

◆行動
【罠使い】の技能を活かし、敵のサイズに合わせて作成した「ボーラ」を【衝撃波】に乗せて投射
敵の足同士を絡ませ機動力を奪います

『涅槃寂静』にて【範囲攻撃】する「死」属性の「濃霧」を行使
私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】で追撃

負傷は各種耐性と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復

それにしても特殊装甲にナノ粒子ペーストですか
遺骸が残るならば道の補強に活用するのも良さそうですね
残らずとも今日の勝利が、奪還者達の心に希望と栄冠を齎す
新しい時代の礎として「生きる」ならば、本望でしょう


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

この地域のヌシか…フン、ちょうど良い
ヤツを潰せば後顧の憂いも無くなるだろう

オーヴァル・レイを装備
出力を上げた粒子ビーム線を敵の各種センサーや動力パイプなど狙いやすく効果的な場所に撃ち込む
道路を破壊されたら敵わんからな、動きを止めるまでは行かなくとも鈍らせて、こちらに矛先を移す事は出来るだろう
巨体によるストンプや突き上げには充分に注意して立ち回る

さて…今度の客はだいぶ大食らいだ
満足の行く物が出せればいいがな

最初の攻撃と同時にUCも発動
攻撃ヘリを要請し、マッキナ・シトロンによる遠隔操作を行う
敵がこちらに注意を向けてる隙に遠距離から砲撃、その後は素早くヘリに乗り込みさらに追撃を行う


ハルア・ガーラント
だっ、だめですよ! 道を壊される訳にはいきません!

【WIZ】
その大きさに足が竦んでしまいますが、奪還者さんも道も守らなきゃ。
[咎人の鎖]にオーラをしっかり行き渡らせ[念動力]で操作、敵の攻撃を盾のようにした鎖で[オーラ防御]し受け止めます。
踏みつけて道を破壊しようとしたら、敵の足と道の間に鎖を骨組みとしたオーラの板を即座に差し込み[覚悟]を決めます。
絶対に耐えてみせます、ふんぬぅ……!

敵が破損部位を補修しようとしたらUC発動。
ペンギンさん、補修・追加された装甲を解除してください!
その間に[銀曜銃に魔力溜め]し、脚部を狙い発砲しましょう。

この道がずっと、この地に住む人達の架け橋となりますように。



●繋ぐ希望
 ――ブアアォオオオオオン!!

 全てを粉砕せんと、壊れた鼻からエネルギーを垂れ流しながらホワイトノイズが歩を進める。その先には作っている道があった。その重々しい歩行だけで地面が砕けていく。あれが作りかけの道に入れば、容易く地面が割れてしまうだろう。
「お、大きい……」
 その巨体にハルアは足を竦ませる。しかしすぐに自分の背後には奪還者や作りかけの道がある事を思い出す。
「だっ、だめですよ! 道を壊される訳にはいきません!」
 苦労して作った希望の橋を壊させはしないと、ハルアは怖気ずく己が心に叱咤し、翼に巻き付く鎖にオーラを漲らせる。
「どれだけ大きくたって……決してこの先には行かせません!」
 大きく踏み出した道の上に迫る足の下で、ハルアは鎖を編んで骨組みとしたオーラの板を作り防ごうとする。その上に足が乗っかりメキメキとオーラが軋むような音を立てた。このままでは粉砕される。そんなイメージが脳裏に浮かぶ。
「絶対に……耐えてみせます、ふんぬぅ……!」
 それを打ち消すように頭を振ると、覚悟と決めたハルアは全開で眩いほどのオーラを放ち、頭上に迫る足を受け止め切った。
 ホワイトノイズは進む勢いのまま次の脚を前に出し、通り過ぎていった。
「や、やりました!」
 通り過ぎたホワイトノイズの背中を目で追い、へなへなと腰が抜けたようにハルアは座り込んだ。

「倒す事自体は猟兵にとって容易でも、折角の道を破壊されては敵いませんね。厄介な相手です」
 暴れ回られてはせっかく作りかけの道が破壊されてしまうと、絶奈はどう戦おうかと思案する。
「やはり機動力を奪うのが常道でしょうか」
 絶奈は取り出したボーラを敵に向かって軽く放り、そこへ衝撃を放って投射した。勢いづいて遠距離へと飛んだボーラが敵の大きな後ろ脚にぐるぐると絡み付き、両脚を縛って動き難くした。

「この地域のヌシか……フン、ちょうど良い。ヤツを潰せば後顧の憂いも無くなるだろう」
 巨大なゾウのような敵に、キリカはこれを倒せば安全に道を開通できると卵のような形をした浮遊砲台を浮かべた。
「出力を上げて、近づかれる前に撃ち抜こう」
 浮遊砲台から出力を上げた粒子ビーム線を放ち、ホワイトノイズの眼のようなセンサー類や、脚の関節部の動力パイプなどを狙って撃ち込む。ビームは確かにその部位を破壊するが、巨体故の耐久力に一度や二度の攻撃では動きを止められない。
「巨体だけあって丈夫だな。だが道路を破壊されたら敵わんからな、動きを止めるまでは行かなくとも鈍らせて、こちらに矛先を移す事は出来るだろう」
 続けて射撃を繰り返すと、ホワイトノイズの視線がキリカへと向けられ、真っ直ぐに突っ込んで来る。
「あれにストンプや突き上げられてはひとたまりもないな」
 巨大な体の一撃を喰らう訳にはいかないと、キリカは横に飛び退いて敵の進路から離れる。ホワイトノイズは進路を変えようとするが、ボーラが巻き付き、ダメージを受けた足が思うように動かずに通り抜けていった。
「どうやら効いてきたようだな」
 脚に攻撃を続けるキリカはようやく敵の動きが鈍り出したと、銃撃の効果を確かめる。だがホワイトノイズが顔を突っ込むように辺りの瓦礫を食べると、その身体が修復されていく。

「全身が特殊装甲に覆われているようですね。ではその内側から削る事にしましょう」
 それを見た絶奈は森羅万象へと干渉し、ホワイトノイズを包むように霧を生み出す。それは死の属性を宿し、触れたものを朽ちさせてしまう。それが敵の装甲の隙間から入り込み、内部の機能系を破壊していく。それに対してホワイトノイズは辺りの瓦礫を食べてナノ粒子ペーストを補充し破損を修復しようとする。だがそれよりも霧の侵食の方が速かった。

 ――ブアアアアアアアアォオ!!

 咆えるようにホワイトノイズの身体が唸り、これ以上のダメージは危険だと霧を突破せんと強引に脚を動かし駆け出した。対して絶奈は剣と槍を左右に構え、巨大な敵を迎え撃つ。
「それにしても特殊装甲にナノ粒子ペーストですか、遺骸が残るならば道の補強に活用するのも良さそうですね」
 踏み潰される前に絶奈が跳び上がり、槍を脚に突き立て、その槍を足場にしてさらに跳び上がる。
「残らずとも今日の勝利が、奪還者達の心に希望と栄冠を齎す。新しい時代の礎として『生きる』ならば、本望でしょう」
 そして剣を振り下して頭部を斬りつけた。

「さて……今度の客はだいぶ大食らいだ。満足の行く物が出せればいいがな」
 動きが鈍ったところへ、キリカはマッキナ・シトロンで攻撃ヘリを要請した。すると空からヘリが送り込まれた。それをキリカはマッキナ・シトロンによる遠隔操作で操縦して降下させながら敵を砲撃させ、ホワイトノイズの周囲を爆煙で覆っている間に、跳躍して高度の下がったヘリに乗り込んだ。
「さあ、たっぷり弾薬をくれてやろう」
 キリカはヘリを上昇させながら前傾姿勢となり、砲口を向けてスイッチを押す。砲弾が放たれ敵に直撃した。

 ――ブパアォオオゥゥゥ!!

 砲撃が左の牙を根本から折り、怒りの声を上げるようにホワイトノイズが迫る。
「怒らせたか、ならば囮として注意を引き付けるか」
 攻撃よりも回避に専念し、キリカは敵が下から突き上げようとする右の折れた牙をヘリを移動させて躱す。
 するとホワイトノイズがまた瓦礫に顔を突っ込んで、自分の身体を修復しようとした。
「あっ、補修しようとしていますね! そうはさせません! ペンギンさん、補修・追加された装甲を解除してください!」
 敵が破損部位を補修しようとしているのを見たハルアは、キングペンギンの群れを召喚した。パタパタと腕のような羽を羽ばたくように動かしたペンギン達がふわふわ飛んでホワイトノイズに群がり、ペタペタと触って再生能力を解除する。
「ペンギンさん達可愛いですね……っと見惚れてる場合じゃありませんでした!」
 うっとりとそのペンギン達が遊ぶような姿を眺めていたハルアは正気に戻り、白い小型銃に魔力を溜めて狙いを付ける。
「脚を撃ち抜いて動きを止めちゃいます!」
 放たれる光弾が次々と膝を貫き、内部の稼働部を破壊して脚が上がらなくなった。
「今です!」
 動きを止めた今がチャンスだとハルアが仲間達に大きな声で告げる。
「腹いっぱいになるまで喰らわせてやる」
 そこへヘリを操縦するキリカが敵の正面へと割り込み、砲撃して顔にぶち込んだ。爆発によって顔が削れ、歯が何本も折れて落下していく。
「その破壊する事しか知らない身体を、人々が生き抜く為に使わせてもらいます」
 跳躍した絶奈が先程刺したままの槍に乗り、そこから大きく跳んで敵の頭に乗る。そして逆手に持った剣を先ほど付けた傷に振り下し深々と突き立てた。
「内側に死を満たして朽ちなさい」
 その穴から流し込まれる死の霧が内部を満たし、頭部のコンピュータ関連が全て破壊されホワイトノイズは機能停止し、ゆっくりと崩れ落ちた。


●架け橋
 ロードローラーがゆっくりと道を圧し固めながら進み、とうとう目の前に目的地のバリケードで囲まれた拠点が現れる。
「ここが隣の拠点か、ではこれで完成だ」
 目の前に拠点を確認し足を止めたキリカが振り返ると、そこには先の見えぬ長い道が一本、荒野に出来上がっていた。
「信じられねぇ! 本当に道が開通した!」
 呆然とその光景を奪還者達が見渡す。
「しかし、この道を俺たちが維持するのか……」
 出来るのだろうかと奪還者は長い道を見て、こらからの苦労を思う。
「まだ特殊装甲は使えそうです。これを道の補強に使用すれば長持ちするでしょう」
 絶奈は狩ったホワイトノイズの装甲について説明し、道路への使用方法を教える。
「そりゃすごい! これなら維持が楽になりそうだ!」
 その説明を受けた奪還者は喜び、これなら道を維持できそうだと難しい顔に笑顔を浮かべた。
「なんだこりゃ!?」
 すると拠点から何事かと新たな奪還者が現れ、細くとも道が出来ていることに驚き目を丸くする。
「道だよ! この人たちが俺達の拠点から道を作ってくれたんだ!」
 双方の奪還者達が集まり、信じられないような猟兵による道の建設と激しい戦いの話を手振りを交えて熱く語り出した。
「これで二つの拠点が繋がる事ができます。架け橋となれたようですね」
 ベムは満足そうに頷き、人々の交流を見やった。
「人を繋ぐ道か……人の往来が続けば安定した海路となるだろう」
「ふふ、また海に例えて……でも世界が広がる気持ちはわかるよ」
 源次が出来上がった道を海に例えると、メイクが楽しそうに笑い、人々の喜び合う姿に共感した。
「帰ったらシロクマさんに残骸を持ち帰っていいか聞いてみよ」
 そんな中、マイペースに花鵺はホワイトノイズの残骸を集め、未練たらたらにこの素材からミニ象を再生できないだろうかと考え、きっと再生してみせると欲求に従って妄想の世界へと入っていた。
「この道がずっと、この地に住む人達の架け橋となりますように……」
 ハルアは人々を繋ぐ道がずっと繋がり続けますようにと、人と人が繋がる未来を祈った。

 猟兵の活躍によって拠点と拠点、人と人を繋ぐ道が築かれた。それは孤独な心と心を繋ぐ架け橋。細くとも決して途切れない道になると、この場にいる人々はそんな希望に満ちた未来を信じ、未来へと歩き始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月09日
宿敵 『『栄冠を齎す者』ホワイトノイズ』 を撃破!


挿絵イラスト