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山神の八つ当たり、Rhinogradentiaを添えて

#UDCアース

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#UDCアース


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●満月の晩、とある森
「こよ……ばん……とは……やたろ……せるな」
「信……前寺……やたろ……せるな」
 そう謡いながら異形の鼠らしき獣が犬達の周囲を踊り狂う。
 柴犬、スピッツ、シベリアンハスキー、チワワ、様々な犬種が雑多に横たわっていた。
 彼らは目は開いており意識はあるよだが、周囲で踊り狂う異形に唸りもせず辺りを漂う花の香りに恍惚として横たわるだけだった。
「……よい……んば……のこ……ろうに……せるな」
「……濃の……光前……ろうに……せるな」
 そして、踊りが最高潮に達した時、異形の鼠は前足の鉤爪で犬達に襲い掛かり……。
「ウヴォオオオオオオオオオオ!!!」
 辺りに漂う血煙と共に現れた巨大な『ナニカ』の咆哮が響き渡った。

●グリモアベース
「という訳で、とある町で此の侭で行くと犬達を生贄に何かが復活しそうなんで其れを阻止してほしいんだなー」
 集まった猟兵達に伝えた予知のない様に反する呑気な口調で柴犬を連れたシャーマンズゴースト、水貝・雁之助はそういった。
「何分初めてのグリモアの使用だから予知の精度が荒いのはごめんね?
 多分、犬達の周りで踊り狂っていたのが犬達を攫っている敵の眷属だとは思うんだな」
 雁之助の話では其の異形が犬達を攫うのもやっているらしく、調査を行う事で儀式の場所を発見。
 犬達を救う事が出来るという。
「連中にとって犬達は大事な生贄。
 きちんと正規の手順で主を開放したいと思っているから儀式の現場に間に合う事さえ出来れば傷つける事はないんだな。
 ただ眷属の戦闘が終わった後、眷属を生贄代わりに不完全な形で眷属の主が復活するので巻き込まない様に気を付けてほしいかな」
 其処迄聞いていた猟兵達の一人が犬達の健康面は大丈夫なのか、と質問する。
「ああ、其れは大丈夫。多少衰弱してはいるけど、動物病院に駆け込めば後遺症なしに助かるよ。
 其の辺りは組織の方のUDCが費用も負担してくれるって事で話がついてるしね」
 其処で話を一旦切り雁之助は猟兵達を見渡す。
「それじゃあ纏めるね?
 現場は深い森に覆われた山が近くにある小さな町。
 まずやってほしいのは生贄にする為に攫われた犬達の足取りの調査なんだな」
 一応、小さな町ではあるが都市と都市の間を繋ぐ位置にある為、知らない人だからと怪しまれる事はないと補足はされる。
「そうしていけば儀式の場所を発見できるだろうから其処で犬達を攫っていた眷属との戦闘。
 そして、倒した後、不完全な形で復活するだろう眷属の主との戦闘を行ってほしいんだな」
 なお眷属達は複数いる事、一部しか肉体が見えなかったが鼠に似た顔をしていた事が、眷属の主は巨体で人と同じ様に二本足で立ち武器らしき物を持っていたという。
「それじゃあ大変だとは思うけど、皆宜しくなんだなー」
 そう言うと雁之助は依頼に参加する猟兵達を送り出した。


久渓洞
 どうも初めまして久渓洞と言います。


●シナリオ概要
 第一章:攫われた犬達の行方を探る為の調査。
 第二章:犬達を攫った眷属達との戦闘。
 第三章:不完全な形で復活した眷属達の主との戦闘。

 となります。

 プレイングは常時受け付けております。
 今回の依頼は自分の初依頼となりますので不手際等あるかもしれませんが、きちんと皆さんと物語を紡いでいきますので参加して頂けましたら幸いです。
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第1章 冒険 『消えたペット達の行方を追え!』

POW   :    調査は根気が第一!とにかく聞き込みあるのみ!

SPD   :    現場に残った遺留品を探し其れを元に調査を行う

WIZ   :    犯行現場の情報をまとめ次に犯行が起きる所を予測し罠を張る

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

動物虐待?
いや、動物が動物を虐待?
よく分からないねぇ。
予知じゃ死にはしないって話だけど、
衰弱してるのを沢山見るのも忍びないよ。
ここはひとつ、そいつらのお仲間さんに協力願うかね!

いつもなら人間に聞き取りして『情報収集』するもんだけど、
被害者が被害者だからね。
町を歩き回りつつ見かけた犬たちに、
『動物と話す』ようにテレパスを繋ぐ。
「アタシはアンタ達の同族を助けに来た人間だ」
って『コミュ力』も交えて安心させながらね。

そうして作り上げた【超感覚網】で、
攫われやすい地点や大まかな逃走経路を探る。
後はカブに『騎乗』して『ダッシュ』さ。
ライダーの『追跡』から、逃れられると思うなよ!


ペイン・フィン
犬、か
人であっても、そうじゃなくても
命であることに違いは無い、ね
助けないと、だね

もの探し、情報収集は、それなりに得意な方、だよ
スマホのバベルをツバメの形にして、空に跳ばす
同時に、自分はコードを使用して、オコジョの姿に

犬の話、動物の話は、お仲間に聞くのが一番良い
自然が近い町なら尚更に
カラスに鼠、野良猫野良犬、雀にその他諸々
情報収集、世界知識を中心に、動物と話す、失せ物探し、コミュ力、取引で交渉
バベルにも、周囲の情報を探って貰おうかな

………犬の子、運ぶとしたら、必ず見ているものがいる
話を聞いて、見つけ出そう


吉備・狐珀
ただでさえ飼い主の元から離れて心細いでしょうに、生贄にされてしまうなんて…。
儀式が行われる前に居場所を見つけて早く飼い主の元に返してあげないといけませんね。

UC【狐遣い】使用。
足取りを追うのに情報は多いほうがいいでしょう。
黒狐のウカと白狐のウカに協力してもらい、聞き込み開始。
ウカとウケは主に町にいる動物達から話しを聞いてもらいます。もし怪しい足跡や匂い、気配があれば(追跡)し(偵察)もお願いしますね。

犬達を隠しても気付かれない、さらに儀式を行えるような場所はそうそうないはず。図書館で町の地図を見せてもらい人があまり立ち入らない場所がないか(情報収集)しながら、狐達と連絡を取り合い調査します。



●犬達の場所を探して
(ただでさえ飼い主の元から離れて心細いでしょうに、生贄にされてしまうなんて…。
 儀式が行われる前に早く見つけて飼い主の元に返してあげないといけませんね)
 モフモフやふわふわした可愛い物を愛する彼女にとって犬達が犠牲になるのは耐えがたい事なのだろう。
 そう決意を固めながら少女、吉備・狐珀は街の地図を用い敵の潜伏先の目星をつける為に地図があるだろう図書館にやってきていた。
「すいません。此の辺りの地図はどの棚にありますか?」
「ああ、此の辺り地図ならE列の二番目の棚の一番上にある筈だよ」
 そう言って場所を説明する職員に礼を言うと彼女は目的の地図を確保し机に並べて確認し始める。
(犬達を隠しても気付かれない、更に儀式を行える様な場所はそうそうない筈……。
 この辺りだと……山や神社周辺の森の辺りでしょうか……?
 其の中で人が立ち入らなくて目立たない場所は……)
 地図を確認し分析を済ませた彼女は人が立ち入らない場所について地図を持ち職員に聞き込みを始めだす。
「すいません。大学の論文で此の辺りの調査をしているんですけど、この辺りで危ない場所や人が立ち入らない場所とかはあったりしますか?」
「立ち入らない場所かい?
 ……そうだねえ。
 元々木が生い茂ってたから立ち入る事は余りなかった所なんだけど1ヶ月前の大雨の所為で余計に人は立ち入らなくなっちゃったかな」
 そう言うと職員は狐珀が持っている地図の狐珀が犬達を隠す場所の候補に挙げていた神社周辺の森を指さし更に言葉を重ねる。
 何でも此の森の内、神社の裏手にある場所は1ヶ月前の大雨で土砂に埋もれてしまっており未だ完全に復旧できていないのだという。
(神社の裏手の森に何某かの封印があったなら……かなり怪しいですし、此の事はウカ達に頼んでペインさんにも伝えておいた方がよさそうですね。
 ……今、八兵衛の姿だから携帯は使えないですし)
 聞き込みには人手?があった方が良いだろうと動物への聞き込みに向かった友人に同行させた自身と五感を共有する眷属を介し狐珀は連絡を取り始める。

●動物の事なら動物に
「そうか、うん。ありがとう。それはかなり怪しいね」
 其の友人であり現在はコードを用い八兵衛というオコジョ?の姿に変身しているペイン・フィンは共に分担して鼠や野良猫等を中心に聞き取りを行っていた狐珀の眷属、黒狐のウカと白狐のウカと合流。
 狐珀からの連絡に先程野良猫から聞き出した情報を思い返していた。
『犬達の行方~?妙な事を聞くイタチだにゃあ』
「……何時犬達以外に被害が及ぶか判らないから警戒しておくに越した事はないよ……?」
『其れなら被害が及ぶ前に逃げ出せばよくないかにゃ?
 まあ餌を分けてくれた礼だし構わねえけどにゃ』
 そう言うと野良猫達は月が一番大きくなって一日位経った後、およそ一ヶ月位前から野良犬達が姿を消すようになったのだとペインに伝えたのだ。
(……土砂崩れが起きた時期とさっきの猫が言ってた野良犬が行方不明になった時期は一致している。
 其処で何かの封印が綻びて犬が攫われだした、とか?)
 手元にある情報を元に推測を行いながらペインは更に聞き取りを行い続ける。
 そして、そうしていく内に此れだけ情報収集の為に走り回ったというのに野良犬が怪我をした二、三匹程の犬しか見かけていない事に気付いた。
(……そりゃあ野良犬なんて其処迄沢山いる様な事はないけれど幾らなんでも此の規模の町で此れだけなんていうのは少なすぎる様な……。
 ひょっとして、野良犬の殆どは既に捕まってる?だから、飼い犬に迄、被害が及びだした、とかかな……)
 野良犬達の状況に思いを馳せ早く助け出さねばとペインは決意を新たにする。
 人であってもそうじゃなくても命である事に違いはない。助けないと、と。
(……其れにしても犬の子を運ぶとしたら必ず見ているものがいる筈だけど……)
 そうして考え事をしていると周囲の情報を探る為に燕の姿に変身させて空から探索させていた携帯のバベルが戻ってきて彼の前に降り立った。
「ああ、バベル。何か情報は……え?犬達はふらふらと自分から歩いて森の方に向かっていったらしい?」

●老犬との約束
「自分からふらふらと向かっていった、か。
 一つ聞きたいんだけど、其の犬達は意識はしっかりしてる様だったのかい?」
『いや、目も虚ろだし涎をたらしてだらしねえ状態だったさ。
 その癖、止めようとしたら暴れまわって抵抗しやがるんだぜ?』
 街を歩き回り見かけた犬達への情報収集をテレパスを行使して行っていた数宮・多喜に右足に包帯を巻いた老犬はそうぼやく。
 何でも其の傷はふらふらと歩いて何処かに向かおうとする仲間の犬を止めようとして負ったのだという。
 其の上、追いかけようとしたら突然何時もと段違いの速さで走り出し見えなくなってしまったのだとか。
『なあ、あんた「アタシはアンタ達の同族を助けに来た人間だ」って言ってくれたよな?
 どうか、お願いだ。行方が判らなくなった奴等、俺の息子や女房達を見つけてくれねえか?せめて何処で逝っちまったか位は知っておいてやりてえんだ』
「安心しな。必ず、あんたの家族や仲間は生きて連れ戻してやるさ。
 その為にも少しでも情報をあたしにくれないかい?」
 そうやって自身に懇願する老犬に多喜は安心させる様に笑いかけた。
(しかし、動物虐待?いや、動物が動物を虐待か?
 本当に現状じゃ誰が何をしてるのかよく判らない事が多いけれど心配してるこいつや他の犬の為にも早く助けてやらないといけないね。
 予知じゃ死にはしないって話だけど衰弱してるのを沢山みるのも忍びないよ)
 多喜は其の後も街を歩き回り、野良犬飼い犬問わず見かけた犬達にテレパスで語り掛けながら聞き込みし続けていった。
 それは少しでも情報を得る為というのもあるが接触した犬達との間にテレパスのネットワーク、【超感覚網】を作り上げ攫われやすい地点や大まかな逃走経路を探りあて犯人を補足する為でもあった。
 そして、その努力は実を結ぶ事になる。
「奴さん、網に引っ掛かりやがったか!」
 彼女の張り巡らせた探査網に怪しく動く何かが引っかかる。
 直ぐさま彼女は愛用のカブに騎乗し其の『何か』へ向かい追跡を開始した。
「ライダーの『追跡』から逃れられると思うなよ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リック・ランドルフ
やれやれ、犬を生け贄にしようなんてとんでもねぇ奴等だな…いや、犬じゃなくても生け贄なんてとんでもないが。……ま、とにかくだ。早いこと足取り掴んで犬達を助けないとな。それじゃ、行くか。

とりあえずまずは街の人達に聞き込みだな。…そうだな、聞き込むなら…犬を飼ってる人達に聞いてみるか。最近何か変わった事はなかったとか、犬を散歩させてる時に何か妙な人やら気配を感じたとか…とにかく、どんな些細な事でも違和感がなかった聞いてみる。(言いくるめ、コミュ力、情報収集)

あと、それと平行してUCで浚われてない家の犬を見張る。もしかしたら、拐われるかもしれないしな。

…さて、早く平和な街に戻さないとな。


ロバート・ブレイズ
「犬を贄に召喚される神性。動物を贄に沸き立つ連中は多いが、思考可能なものは『継ぎ接ぎ』か。否か。兎角――」
自らの存在を一欠片程度『代償』に呪いのような『成功』を導く
野良犬ならば『縄張り』としていた場所を突き止め、何処で『攫われた』のか。判断する。餌か何かを隠している場所やマーキングの場所、それらを地図に記して『消えた』域を探る
ペットならば飼い主に聞いた方が早いだろう。看板や電柱に記された迷子の紙等。日付が書かれていれば『何時に何匹迷子になったか』判るだろう
それでも暴けないならば代償にする『存在』を追加だ。これで【次から自絶は使えない】
深い森が近いならば儀式場所は其処か否か。決め付けは危険だがな


御形・菘
はっはっは、そもそも復活に生贄を必要とする時点でどうなのかのう?
神を名乗るのであれば、もっとまともな方法で復活せい!
とゆーことで、そんなショボい輩はボコらねばな!

妾は町民に聞き込みを行うとしようかのう
メイクは落とし格好も調整、この世界の一般人のフリをするぞ
飼い犬を探している女性、という設定よ!

すみません、犬を二匹探しているのですが良いでしょうか?
色はそれぞれ薄茶と白っぽくて、サイズは小さめです
どこかで見かけませんでしたか?
…曖昧な条件にして、聞く側の判断に裁量を持たせるぞ
分析は得意な者に任せればよい、妾は指定条件は変えながらガンガン人に当たっていき、目撃情報をかき集めるとしよう!


ファン・ティンタン
【WIZ】蛇の道は蛇に
アドリブ共闘可

UDCアース
何かにつけて誘拐事件が多発する世界だね、物騒極まりない
さて、探しものが犬となると、アプローチはどうしようか
ま、やりようはいくらでも、ね

【愉快な音楽隊】
地形的には、地霊の類が呼びやすいかな
山童、おいで

山林の精たる彼らから【情報収集】し、助言を乞う
最近、犬を攫う何かを見かけなかったかな?
その足取りまで掴めるとベストだけれど、ここのところ起きてる異変の兆候だけでも教えてもらえれば御の字かな
あとは、この辺に昔からの禁域とかがあれば、それも教えてよ
誰かが悪いモノの【封印を解く】ような事があれば、土着のあなた達にも不利益でしょう?
面倒事は、私に任せればいいよ


エル・クーゴー
●SPD



UDCアース指定座標に現着しました
オーダー:多種に渡る(U^ω^)わんわんお! の探索
作戦行動を開始します

躯体番号L-95
当機は広域探索_及び_情報集約・分析に高い適性を発揮します


仮設ベースの座標指定を完了しました
(適当な公園の土管の中に入る)

電脳世界、展開
当該地区一帯の地図を投影します

【合体強化マネギ】マックス73体、召喚
マネギ達に【メカニック】を実行(マニピュレーターでウイーンってやる)
戦闘力をオミット、代わりに遺留物の拾得や精査・解析に持てるスペックを傾注させ探索に放ちます(情報収集)

拾得した情報は投影地図内へ逐次マーク、友軍間の通信を適宜取り持つと共に随時情報の共有を提案します


才堂・紅葉
「まぁ、攫われた犬を探すのもお仕事ですね」
報酬が出るならそれは仕事だ
それにまぁ必死に犬を探す飼い主達の姿を思い出すと、多少の義務感も生じてしまう

「蒸気バイク」を駆って各現場を【偵察】し【情報収集】を行う
現場を荒らさない為の手袋をつけ、クソダサいデザインだけUDCアース向けに手直しさせてもらった、練金科特製のミラーシェイドを装備します
熱源探知、魔力探知、UDC因子探知等……幾つか備え付けられた探知機能を【メカニック】で駆使し、調査を進めます
何か発見があれば【礼儀作法】で詳しい猟兵か、UDCの担当部署に調査協力を求めます

「まったく。飼い主さん達も心配でしょうし、手早く終わらせたいですね」


落浜・語
似たような伝説は前に聞いたことがあるけれど、それと一緒とは限らないしな。
とりあえずは、情報を集めない事にはどうにもならないが、さてどうするかな。

街中で取り合ずは聞き込みをしてみようかな。
【コミュ力】でもって町の人に、最近飼い犬がいなくなったとか、よく見た野良犬がいなくなったとか、そういうことがないかを聞きこんで【情報収集】する。【聞き耳】を立てたら、そういうような噂話が聞こえてきたりしないかな?。
同時にカラスに頼んで、普段のサイズのまま上空から怪しいものがないか確認してもらって、もしあれば【追跡】を。俺には見つけられなくとも、カラスならわかることもあるかもしれないしな。


ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
お犬様のピンチ!となれば、ほってはおけないよね
動物には優しく。助けられそうなら助けてあげないと

と、いう訳で周辺で聞き込み捜査から始めようかな
道行く人たちに<芋煮>を見せて【芋煮鑑賞会】発動。芋煮を振る舞いながらペットのいるおうちや、いなくなったおうちの情報を聞いていくよ。美味しいご飯を一緒に食べれば口も軽くなるってもんだよ。
情報がある程度集まってきたら、地図にその情報をまとめて次に狙われそうな地域に検討をつけて、『目立たない』ようこっそり見回り。〈狼耳デバイス〉で周辺の音も細目にチェック。異常な事を見逃さないよ
眷属?をうまく補足できれば後をつけて儀式の場所を特定するよ


桜雨・カイ
※周囲の動物たちに聞き込み
連れ去られたのは犬だけ…。猫が連れ去られないのは理由があるのでしょうか?

まず周囲に住む動物たちに聞込みしてみます(アイテム【ボトルキャップ八兵衛さん】使用)
……まずは警戒心をといてもらうために、撫でたりしてこみゅにけーしょんをはかります……警戒心を解くためです、もふもふしたいだけではありません

落ち着いたところで、
・眷属の咆哮などを聞いた事がないか(どちらの方角か)
もし遭遇した子がいたら
・気になる事や何か言っていなかったか
・眷属の外見などの特徴
・どちらの方へ向かったか
も聞いてみます
これを繰り返して眷属の向かった方へ進みます

ありがとうございました。お礼に…(もふもふもふ)


御狐・稲見之守
犬の生贄なァ、犬を使った呪と云うと案外馬鹿にならん類のもんであったりするが、さて。

……ワシ、犬に嫌われがちなのじゃが大丈夫なんかのぅ。とりあえず探してみるか。[UC式神符]でその辺探しつつ己の足でも探してみんとす。

[呪詛]……霊符を浮かべて羅盤代わりに方角の良いに行ってみるか。犬も歩けばなんとやら、ワシ狐じゃけど。道すがら人に話を聞いたりまじないごとの痕跡だとか気にしつつ行こう。

怪しいのがいたら式神符に追わせることとしようか。



●お狐様の呪術捜査
「犬の生贄なァ。犬を使った呪というと案外馬鹿にならん類いのもんであったりするが、さて」
 そう敵が何を狙って犬を攫っているのか考察を続けながら黒髪に巫女服姿の妖狐の少女、御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)は調査を始めだす。
「ま、とりあえず探してみるかの」
 そうこぼしつつ歩き出した彼女は霊符を取り出し霊符で形作られた式神を召喚し周囲を探させ始める。
「さて、むやみやたらに歩き回っても見つかるまいし方角の良い場所に行ってみるか。
 犬も歩けば何とやら。ワシ狐じゃけどの」
 そう言って懐から取り出した霊符を掌に浮かべ羅盤、方位を調べ吉兆を見るのに用いる道具代わりに用いて歩き始めた。
「ほう、散歩中に此の辺りで行方不明に、のう。
 それは心配じゃろうなあ」
「ええ……確かにリードは話さない様に握ってたのに気付いたらあの子は……その、本当にあの子を、ペコを……っ!」
「うむ、見付けたならばそなたに情報を伝えよう。約束じゃて」
 霊符の導きで出向いた先で出会った、迷い犬探しのチラシを貼っていた女性を宥めつつ稲見之守は式神により周囲の呪術的な痕跡を探っていく。
(ふむ、何か人を惑わす呪物の痕跡を感じるが……恐らくは此れは眷属とやらによるものじゃろうなあ)
 其の後、どうにか落ち着かせた女性と別れた後も道すがら人に話を聞いたり呪術的な痕跡を探りながら周囲を探索し続けた彼女は未だ使われてから時間が経ってない呪物、鱗粉の痕跡を発見する。
「ほう、此れならばそう時間は経っておるまいて。
 式神よ空から周囲を見渡せ。怪しいのが居たら追うのじゃぞ?」
 そして彼女は鱗粉の痕跡を辿り調査を開始し始めた。
「しかし、ワシ、犬に嫌われがちなのじゃが大丈夫なんかのぅ」
 そう、軽く不安をこぼしつつ。

●もふもふ
 そうやって動物たちを相手に情報を集めているのは此処にもいる。
『怪しい奴とか聞いた事のない鳴き声か。聞いた事ないにゃあ。
 あ、そこにゃ、尻尾の付け根にゃ……♪』
「はい、こんな感じですか?」
『そう、そこにゃそこにゃ♪』
 何故犬だけが連れ去られるのか、目の前の猫達が連れ去られないのは理由があるのだろうか。
 そんな事を考えながら野良猫を撫でている桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)がそうだ。
 なお此れは警戒心を解いて貰う為でコミュニケーションを図っているのだというのが本人の談。
(そう、此れは警戒心を解く為です。もふもふしたいだけでは……ああ、でも良いもふもふですね……堪らない毛並みです)
 まあ、それにしては多少もふもふに気を取らすぎている気がしないでもないが、其の辺はもふもふを愛する彼への役得と言う事で余り言及しないでもいいだろう。
 そうやって主に犯行を行っている眷属に関する情報収集を行っていると遠目だが妙な奴を見たという猫と出会う事となる。
「キィキィという鳴き声、ですか?」
『そうだにゃ。蝙蝠かと思ったけど、蝙蝠にしても甲高過ぎたにゃ』
 キジトラで少し折れ曲がった尻尾もチャーミングな其の猫は其の音が気になったそうで警戒しつつ見に行ったらしい。
 そうすると犬を先導している自分達よりも大きいサイズの逆立ちした変な鼠らしき何かを見たのだという。
「其れで其の鼠と犬はどうなって何処に向かってたんです?!」
『やばい気配感じたから気付かれない様に遠目に見てたんで細かい事は判らないにゃ。
 ただ向かってる先は……とりいとかいう赤くて変な形の木がある所の方だと思うんだにゃ』
 又、他にも眷属の詳しい外見等の情報を知らないかと聞いてみたが遠目に見たので逆立ちしてたのと鼠っぽかった事しか判らなかったと猫は答える。
「そうですか。ありがとうございました。お礼に……」
『あ、そこだにゃ。気持ちいいにゃ~♪』
 ぽんぽんぽんと尻尾の付け根を軽く叩き、背中を優しくさすり、思う存分もふもふを堪能した後、カイは森へと向かった。

●謎の花びら
「まぁ、攫われた犬を探すのもお仕事ですね」
 報酬が出るならそれは仕事だ、と才堂・紅葉(お嬢・f08859)は本格的に調査を開始する。
 尤もそう言いつつ本格的な調査を行う為の情報収集の中で見た必死に犬を探す飼い主達の姿を見思い出すと多少助けないとという義務感も生じてしまう辺り、良い人なのだ。
 そんな彼女は愛用の蒸気バイクを駆り事前調査によって得た情報から誘拐が起きた現場を廻り情報収集を行っていた。
「まったく、飼い主さん達も心配でしょうし、手早く終わらせたいですね」
 そうこぼしながら手元の符からアルダワは錬金科から押し付けられた試作品、彼等謹製のミラーシェイドを装備する。
 そして、其れに備え付けられた探知機能を駆使して熱源、魔力、UDC因子等に関する調査を開始した。
「微かにですがUDC因子は在りますね。
 後は……花びら、でしょうか?」
 そうして調査していく内に彼女は誘拐現場の僅かに離れた場所にUDC因子の強い花びららしき何かを発見する。
「此れは何でしょう?一先ずUDCの今回の件の担当部署に調査をお願いしましょうか」
 そして、彼女は今回の事件の担当職員に連絡。
 其の後も調査を続行した結果、発見した鱗粉や犬の物とは違う動物の体毛等も共に提出。
 他の場所へ移動し再び調査を行い始めた。
 そうした調査は実を結び、彼女が採取した遺留物を分析した部署から調査結果が送られてくる。
「花びらの様な物は何かの動物の体の一部、体毛の持ち主と同一の物だった。
 そして、其れについた鱗粉を吸わせたマウスが魅了されたかの様な反応をした、と。
「魅了系の能力を持った眷属といった所でしょうか?」
 送られたデータを元に敵を分析した彼女は其の後、鱗粉のデータをミラーシェイドにインプット。
 道に点在する其の痕跡を調べ眷属の追跡を開始した。

●男はどんな歳でも美人に弱い
「すいません。犬を二匹探しているのですが良いでしょうか?」
 普段は禍々しい意匠のメイクを落とし一般人に扮して聞き込みをしているのは御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。
 彼女は分析は得意な者に任せ目撃情報をかき集める事を優先。
 飼い犬を探している女性を装い、時折、質問の仕方を変えたりしつつ聞き込みを行っていた。
 そして、幾つかの家への聞き込みを終え、今は古めの民家に住むお年寄りに話を聞いている。
「そうか、そいつは大変だねえ……どんな子なんだい?」
「色は其々薄茶と白っぽくて、サイズは小さめです……。
 どこかで見かけませんでしたか?」
「小型犬なあ。ごめんな。おじさんが見かけた事のある子は黒とか赤茶の子ばっかりだよ」
 菘の問いかけに老人は申し訳なさそうな顔をしながら菘に謝罪する。
「そうですか……最近、犬の行方不明が続いているっていうけれど、家の子は……」
「わわ!ご、ごめんよ?!大丈夫、きっと君の家の子も大丈夫さ!」
 哀しそうな演技をする菘に対し老人は焦って慰めの言葉を言う。
 動画配信者として其れっぽいメイクをし邪神RPをしている菘だが素顔は目つきは鋭いが涼やかな顔立ちな美人である。
 そんな美人の哀しい顔を見て焦らない男はいるだろうか。いや、いるまい。
「し、しかし、やたろうさんを祀る神社がある此の町で犬を攫う事件が起きるなんてねえ……。
 こいつも神社の周りが土砂で駄目になっちまった影響なのかねえ」
「やたろうさん、ですか?」
 菘の訝し気な表情に老人は説明を始める。
「ああ、この町に古くから伝わる伝承でね。
 大昔、この辺りでは生贄を求める山の神が居たのさ。
 そいつを退治したのが旅の僧侶と彼が何処からか連れてきたやたろうさんって犬でねえ」
 それ以来、この町では犬は大事にする様になったそうで、特に年配の者はその傾向が強いのだという。
(犬に退治された山の神か……だからこそ犬を生贄に復活しようと?
 しかし、そもそも復活に生贄を必要とする時点でどうなのかのう?神を名乗るのであれば、もっとまともな方法で復活せい!と思うが。
 そんなショボい輩はボコってやらねばな!)
 そう決意を新たにし菘は新しい情報を得る為に聞き込みを行い続けた。

●偶々出会った二人の共同捜査
 そして、菘とは別の形で街の人達相手に情報収集している猟兵達もいる。
「……花粉症対策のマスク越しでも判る位きつい妙な臭いがして犬がふらふらとそっちに行きそうになって大変だった、か。
 落浜、そっちはどうだった?」
「散歩中に犬がいなくなった友人がいる人に話を聞けたんだが、其の人の友人は気付いたら二時間位は時間が経っていてしっかりリードを握っていた筈なのに飼い犬がいなくなっていたそうらしいな」
 そんな猟兵の中の二人、街の人たちに聞き込みをして偶々出会った金髪の刑事、リック・ランドルフ(刑事で猟兵・f00168)と洋装の日本人?男性、落浜・語(ヤドリガミの天狗連・f03558)は同じ事件を調査していると言う事から互いの集めた情報を交換し話し合っていた。
「此れは妙な臭いとやらが怪しいよな?」
「ああ。そいつは偶々花粉症の所為で鼻の調子が悪かったから大丈夫だったが散歩中に犬がいなくなった時の記憶がない奴等はそうじゃなかったから……」
「其の侭、飼い主は其の場に留まり、犬達は謎の匂いの所為でふらふらと誘導されて、と」
 自分の言葉に続けられた語の回答に我が意を得たりとリックは頷き、更に言葉を続ける。
「其れに花粉症ってのは要はヘイフィーバー、干し草熱の事だろう?
 アレにかかった状態、其れもマスクをしてるのに判るなんざ尋常な臭いじゃない筈だ」
「なのに、その人以外で其の匂いについて知ってる人はいない、となると怪しいってもんじゃないな」
 怪しすぎる其の匂いが犯人による目星をつけた二人は其の侭、其の匂いの大本に関して調査を行い続けた。
 そして、そうこうしている内に妙な話を聞く事になる。
「白羽の矢か。早太郎の伝説でもあるまいし、何でそんな物が被害にあった飼い主の家に……」
「多分、犯人がやったんだろうが……どんな意図でそんな事をやったんだか」
「そうだよなあ。一応、早太郎の伝説みたいに似たような伝説は幾つか聞いた事はあるけれど今回の事件とは又ちょっと違ってるし」
 もう少し情報を集めない事にはどうにもならないなと思いつつ語は情報収集の為に行っていたもう一つの手の方に意識を向ける。
「そういえば、異常がなければ空から怪しいものがないか確認して貰ってたカラスがそろそろ戻ってくる頃だけど……」
「ん?お前さんも別動隊がいるのか?」
 並行して攫われた犬の多い地区で未だ攫われてない犬をUCで呼び出した【影の追跡者】により見張っていたリックは語の言葉に聞き返す。
「ああ、口煩い隣人というか相棒というか。
 まあ、何かと助けて貰ってる頼りになる奴だよ。
 ……と噂をすれば、か」
 タイミングよく語の元に首回りが白いカラスが舞い降りてくる。
 情報収集を行っていた彼によれば妙な臭いがする鼠っぽい何かが森の方に向かうのを此の町のカラスが目撃したのだという。
「成程。連中の拠点は森か。となると急いで……こっちの網にも引っかかりやがったようだな」
「本当か?カラス、悪いがもう一仕事頼む。
 陸からじゃなくて上空からも追跡した方が確実だしな」
 そして、彼等は網に引っ掛かった眷属に対し影の追跡者とカラスによる陸と空両方からの追跡を開始した。
「しかしまあ、犬を生贄にしようなんてとんでもねぇ奴等だな。
 ま、犬じゃなくても生贄なんてとんでもないが。
 ま、兎に角早い事捕まえて犬達を助けてやろうぜ」
「ああ、飼い主達の為にも早く助けてやらないとな」
 早く平和な街に戻さないと、そう思いながら二人は眷属のいる場へと向かった。
  
●人ならざる者との接触
 一方其の頃、ファン・ティンタン(天津華・f07547)は情報を得る為に山林にやってきていた。 
「地形的には地霊の類いが呼びやすいかな?
 山童、おいで?」
『呼んだ?呼んだ?』
 ファンの呼びかけに応え柿褐色の長い髪を生やした十歳位の子供に似た見た目の小人が木の枝に似た笛を持ち現れる。
 彼等は自分達と話せるファンの存在が珍しいのか楽しそうに笑い、彼女の足元に纏わりつく。
「来てくれてありがとう山童。
 聞きたい事があるんだけど良いかい?」
『構わない、わない』
「そっか、ありがとう。それじゃあ最近、犬を攫う何かを見かけなかったかな?」
 そういってファンは山童に問いかける。
『犬?犬?なら、ふらふらと森に向かって歩いてる、時々見る。見る』
「っ!最低限、異変の兆候だけでも教えて貰えればと思ったけど……それで其の犬は何処に?」
 ファンの問いかけに山童は困った顔を浮かべ首を傾げた。
『判らない、らない。犬が行った辺り、人間が神社とかいう所の裏の方。昔から危ない言われてる、皆近付かない所、所』
「つまり禁域って事かな?」
『難しい事判らないけど、多分そう。そう。
 他、聞きたい事、ある?ある?』
 余程、自分達と話せるファンの事が気に入ったのだろう。
 彼女の役に立てる事がないか、聞きたいことがないかと山童達は問いかけてくる。
 それに対してファンは余り期待せずに質問をした。
「んー……そうだね。それじゃあそうだね。
 妙な奴が出入りしたりしてなかったかな?」
『見た、見た。こんな奴、奴』
「え?見た事があるの?!って、これ……うわぁ、本当に此れが居たの……?」
 山童が描いた見た事がある異形の姿にファンは嘗て依頼の為に其の異形に変身した時の嫌な感覚が思い出されて顔を顰めた。
「……うん、まあ知った敵って事は対処しやすいって事だし悪い事じゃないよね……。
 うん、あれが何かの【封印を解く】様な事が有れば、土着のあなた達にとっても不利益だろうし、面倒事は任せてくれるかな?」
『ん、其れはありがたい。たい。でも、無理、駄目、駄目』
 心配する山童達に笑って礼を言い、ファンは目的の森に向かい始めた。

●まねきねこの人海戦術
「UDCアース指定座標に到着しました。
 オーダー:多種に渡る(U^ω^)わんわんお! の探索。
 作戦行動を開始。
 仮説ベースの座標指定を完了しました」
 そう言い多様なデバイスに身を包んだミレナリィドールの少女エル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)は公園の一角にある土管の中に入り此の一体の地図を投影。
「躯体番号L-95。
 当機は広域探索_及び_情報集約・分析に高い適性を発揮します。
 出てきなさいマネギ達」
 そして、其の侭。羽を生やしたデブ猫の姿のドローンを呼び出し始める。
 その数73体。マニピュレーターにより戦闘能力を外し遺留品の取得や精査、解析に特化する様に調整した後、探索の為に周囲に放った。
「A地区、C地区に花の様な形状の遺留物発見。
 又、僅かですが特殊な匂いのする鱗粉の様な何かも道に落ちているのを確認しました」
 そうして取得していった情報を投影地図内に記入していく。
「又、B地区とE地区に其々情報収集を行う猟兵を確認。
 友軍間の通信補助を行います」
 そうして猟兵達の連絡の補助や得た情報の送信等も行っていると猟兵の反応を確認する。
「友軍は一般人に何かをふるまっている模様。
 恐らく芋煮、東北地方において其の材料によって論争が起きる其れと思われます」
 彼女は情報交換の為に其の場にマネギを一機向かわせる。
 そうやって情報を纏め情報交換の支援を行っていると猟兵の一人と情報交換に赴いたマネギの一機から連絡が入ってくる。
「F地区にて奇妙な異形を確認。
 わんわんおを連れて歩いており其の向かう先に森を確認との事。
 既に攫われたわんわんおの保護の為、追跡を行います。
 又、当機も此れより情報収集は継続しつつ現地に向かうものとします」

●芋煮と『はな』
 そして、場面は変わって件のエルがいる公園近くの街角。
 其処でルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)は道行く人々に芋煮をふるまっていた。
(お犬様のピンチ!となればほうっておけないよね。
 動物には優しく。助けられそうなら助けてあげないと)
 そう、必ず救うという思いを強くしつつルエリラはUC【芋煮鑑賞会】により芋煮良い……という感情を高める事で芋煮を食べたくなる様に誘導。
 ペットがいる家やペットがいなくなった家の情報を聞いたりしながら芋煮を道行く人々と一緒に食べていた。
(美味しいご飯を一緒に食べれば口も軽くなるってもんだもんね)
 そうやって集めた情報や羽の生えた猫っぽいドローンが渡してきた情報を地図に纏めていき、彼女は犬の誘拐が行われた場所と其の近辺にある未だ攫われてない犬の多い区画等を確認し次に事件が起きる箇所に検討をつけていく。
 そして、其の侭その区画に赴き目立たない様にしつつ見回りを行い始める。
 当然、周辺の音を見逃さない様に【狼耳デバイス】によるチェックも行い、異常な事態を見逃さないようにしつつ、だ。  そして、そうやって見回りを行っていると彼女の耳にデバイスを介して本当に小さくだがキィキィという蝙蝠に似た微かな鳴き声が聞こえてくる。
「此れは眷属か何かの鳴き声かな?」
 そして彼女は鳴き声が聞こえてきた場所へ向かい始める。
 そして、ふらふらと歩く犬を先導する鼻の先の足っぽい何かで歩き尻尾に花がついた鼠っぽい何かを見つける。
「え、何あれ……?」
 其の余りに異様な姿に彼女は絶句。
 自分の目が悪くなったのかと思わず目をこするが目の前の現実は変わらない。
(う、うん、とりあえず後をつけて儀式の場所を特定しよう……。
 この場で助けても既に攫われてる犬は助けられなくなりかねないし)
 そう思い彼女はネズミに似た何かの追跡を開始し始めた。
 余りに妙な姿に思わず頭が痛くなりそうになりながら。


●邪神考察
「犬を贄に召喚される神性。動物を贄に沸き立つ連中は多いが、思考可能なものは『継ぎ接ぎ』か。否か。
 兎角―――――」
 そう言って冒涜翁、ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)は調査を行いながら今回の事件を考察。
 成功を招く為に己の存在を一欠片、代償に捧げる事でユーベルコード『自絶願望』を使用。
 野良犬達の『縄張り』としていた場所と何処で『攫われた』のか調査を開始した。
「ふむ、野良犬達の殆どは攫われており攫われた場所は多種多様だが全て神社裏の森の近くで姿を消している、か」
 野良犬達の餌場やお気に入りの骨の隠し場所、マーキングの箇所、様々な痕跡を調べ地図に記していく。
 そうやって得たデータを元にロバートは野良犬達の消えた場を割り出していく。
「そして、ペットに関して調べるならば飼い主達への聞き込み、だが……ふむ、ペットが行方不明になったのは野良犬が殆どいなくなった後、か」
 看板や電柱に記された迷子の紙に書かれた日付、犬種等を分析し何時、何匹迷子になったかを割り出していく。
 又、己の存在の一部を代償にした甲斐もあってか調査の中で彼は二つの遺留品を得る事にも成功していた。
「白羽の矢、生贄を捧げる家に刺さる物。
 よもや犬を好む神性故の生贄ではなく逆。
 憎悪の対象たる封印せし者が犬なればこそ犬を贄に求めていたとは。
 今回の首魁は『奴等』によって歪みし土着の猿神か」
 遺留品の内の一つ、白羽の矢について分析しロバートは敵の首魁について割り出していく。
 そしてもう一つの遺留品、花に似た何かについても其の驚異的な情報収集能力と『奴等』が関与する事件に関する知識により其れが何かを割り出していた。
「そしてRhinogradentiaか……。
『奴等』により生まれ『奴等』の交配に依り、より醜悪により異形に変じ『奴等』を畏れた者達の裁きの光により己が種、己が故郷ごと滅びた者達。
 本来ならば眷属は猿であろうに。さて、元からそうであったか、或いは『奴等』の干渉か」
 そう言ってロバートは密やかに嗤う。
 伝え聞く伝承通りならば犬、早太郎に討ち倒された猿神の眷属は猿。
 ならば、此れは『奴等』、邪神の干渉によるものか。
 そう思考を巡らせつつ彼も又、決戦の地へと向かったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ミツオトビミミゾウハナアルキ』

POW   :    ハナアルキ達のパレード
自身からレベルm半径内の無機物を【ナゾベーム等の多様な種類の鼻行類達の大群】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD   :    空を駆けるは巨大なる象の耳
【耳が巨大化した高速飛行形態】に変形し、自身の【防御力】を代償に、自身の【飛行速度と反応速度】を強化する。
WIZ   :    幾多の命魅了せしは蜜放ちし尾の香り
【尻尾の花】から【あらゆる命を魅了し洗脳する香り】を放ち、【其の抗いがたい香り】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:白狼印けい

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 神社の裏手、奥深い森の中。
 猟兵達は其処で犬達を囲む異形の獣。
 鼻で歩き耳で飛び、その尾の花で他者を引き寄せ己が糧にするRhinogradentia、鼻行類の一種、邪神が交配させし異形、ミツオトビミミゾウハナアルキの群れと遭遇した。
『こよいこんばんこのことは、しっぺい太郎に知らせるな』
『信濃の国の光前寺、早太郎に知らせるな』
 そう何処かから聞こえ周囲に鳴り響く謎の声を背景に今、猟兵達の戦闘が始まる。

(※今回の戦闘はOPで明記した通り、犬達に被害が及ぶことはありません。
 遠慮なく全力でハナアルキ達を退治してやってください。)
ロバート・ブレイズ
「クカカッ――此処は『ヒヒ』と嗤うべきか。貴様等は如何に思う。私の『十八番』の物語でも犬は化け物を喰い殺すのだよ――質疑の時だ。貴様等『俺』は存在するか否か。数秒間で考えを整えるが好い」
飛行速度と反応速度の強化、防御力の低下
巨大な『耳』は的にし易く【無い有る思考】は神を起こす
恐怖で追い詰めるかの如く、名状し難いものが連中に向かうだろう
此処からは泥仕合だ。奴等が疲弊して鈍るまで蕃神を圧し付ける
答えが何であれ「俺は現『存在している』かつ『存在していない』だ。何方で在り何方でも無い」
疲れを晒した個体を掴まえて『盾』のように扱ってやろう

「尾行ならば私の得意分野だ。鼻行ども――貴様等の神は類人猿か」



●『神』による蹂躙

「クカカッ――此処は『ヒヒ』と嗤うべきか。貴様等は如何に思う。私の『十八番』の物語でも犬は化け物を喰い殺すのだよ――質疑の時だ。貴様等『俺』は存在するか否か。数秒間で考えを整えるが好い」
 「門にして鍵」の子を食い殺した番犬の事に触れつつ彼、ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)は目の前の異形、ハナアルキに問いかけ情念と想像力で創られた神を呼び出した。
 だが巨大な耳を持つハナアルキ達は其れ故に彼の問いを聞き逃す事は出来ず、又、彼等は其の問いに応える言葉を持たずキィキィと耳障りな鳴き声を返すのみ。
 故に泥仕合になる事もなく彼らが神による名状しがたき『何か』に蹂躙されるのは必然だったのかもしれない。
 彼等を歪めた創造主を重ね本能的に畏れるのか、惑うハナアルキ達を恐怖で追い詰めるかの如く名状しがたき『何か』は嬲る様に打ち倒していく。
(俺は現『存在している』かつ『存在していない』。何方でも在り何方でも無い故に言葉を持っていたとしても此の醜態では答える事は出来なかったかもしれんな)
 そう考えを巡らせる彼に対し神の攻撃を仲間を盾にして掻い潜ったハナアルキが空から襲い掛かる。
 だがロバートは彼の呼び出した神の手により憔悴し倒れ伏した者を自然な動作で盾にし防ぎ、乾坤一擲の一撃を防がれたハナアルキは神の名状しがたき何かによって蹂躙される。
 そして、そんな中、彼は悠然と問う。
「さて、尾行ならば私の得意分野だ。
 鼻行ども―――貴様等の神は類人猿か」

大成功 🔵​🔵​🔵​

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

なんだこのトンチキな奴ら!?
これも絶滅した生物……の仲間みたいなもの?
こんな奴らも居たんだねぇ……え、違う?
違うならいいさ、そのまま撃退してやらぁ!

姿形がどうあれ、生物だってんなら本能や理性があるだろ。
それなら【弱点特攻作成】の出番さ。
反応速度が上がるって言う事は、
「音を拾う」精度も上がるって事だろ?
奴らの眠りを誘うような周波数を思念波から解析し、
その周波数の音を放つスピーカーを造り出すよ!
スイッチを入れる時にゃ『催眠術』と『マヒ攻撃』の波動も組み入れる。
さあ、音波の『範囲攻撃』で一網打尽にしてやるよ!
他の皆、ボコってくれよな!
アタシも電撃の『属性攻撃』で追撃さ!


ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
変わった変なのがいっぱいいるね
あれって食べられるのかな?植物っぽい部分取り除いたらいけるような気がするけどどうなんだろう
ま、いっか

敵はいっぱいいるみたいだし、【フィーア】で一気に殲滅狙いしようかな
敵は気が付いてないだろうし、『目立たなない』ようマントの『迷彩』効果で隠れながら頃合いを見て攻撃開始。ドバドバーっと矢の雨で数を減らすよ
討ち漏らしたのは『スナイパー』な私が一体一体確実に仕留めるね
お犬様たちは大丈夫かなぁ



●音と弓

 そして、同じ様に耳で空を駆けるハナアルキ達と戦おうとしている者が二人。
 その奇妙な姿に戸惑う数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)とマイペースに在りのままに見るルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)は在る意味対局な反応をしていたと言えるだろう。
「なんだ此のトンチキな奴等?!」
「うん、変わった変なのが一杯いるね。
 あれって食べられるのかな?植物っぽい部分取り除いたら行ける様な気がするけどどう思う?」
「いや、流石に食べられないだろ?!」
 未だ自分達に気付いていないハナアルキの群れに対してのマイペースなルエリラの感想に多喜は思わずツッコミを入れる。
「まあ、何れにしても倒すだけだよね。お犬様たち大丈夫かなあ」
「見た感じ少し離れてる場所にいるし、わざと巻き込もうとしない限り大丈夫だろ。
 それじゃあ、さっき話した通り……」
「うん、そうしよっか」
 そう言葉を交わすと二人はハナアルキを倒す為に其々の力を活かす為、散らばっていく。
 そして、多喜は音が響き易い場所に移動するとハナアルキの精神に感応。
 彼等の思念波に適合し眠りに誘う周波数を探り出す。
(姿形がどうであれ、生物だってんなら本能や理性があるだろうしね。
 それなら【弱点特効作成】の出番。こいつで眠りに誘ってやるさ)
 そして、反応速度、つまり『音を拾う』精度も上がってしまった彼らの肉体に合わせ、彼等を眠りに誘う周波数を放つスピーカーを創り出す。
「其れだけデカい耳だ。さぞ音も聞こえ易いだろう!
 一網打尽にしてやるよ!」
 起動したスピーカーから放たれる催眠音波はハナアルキの動きを麻痺させ徐々に鈍らせていく。
『キ…キキィ……』
 其の効果はすさまじく空を飛ぶハナアルキ達は其の音波を聞きパタパタと墜落していったのだ。
「しかし、此れも絶滅した生き物ってんなら、こんな奴等も居たんだねぇ……」
「んー、流石に自然に生まれたものじゃあないんじゃないかなあ?」
 そして、不意を突き易くする為に目立たない様マントの迷彩効果で隠れながら頃合いを見計らっていたルエリラが其の隙を逃す筈もなかった。
 彼女は多喜のこぼした言葉に自分の感想を告げると魔力の矢を空中に放つ。
 そして、その矢は破裂し無数の魔力の矢が倒れ伏したハナアルキ達を駆逐していく。
「おっと、此れで終わりじゃない。追撃さ!」
『キキィ…ッ!ギギャ……ッッ?!』
 更に追撃として多喜の放った電撃は矢を受けて尚戦おうと足掻くハナアルキ達を容赦なく叩きのめす。
 だが、全てを駆逐出来た訳ではなく己の同胞の躯を盾に雷撃を防いだ者が彼女に静かに忍び寄ろうとするが……
『キキィィ!!』
「残念。討ち漏らした子が居てもスナイパーとして逃しはしないし仕留めさせて貰うよ?」
『キ…キ゚ギャ……ッ』
 無音で放たれたルエリラの矢により其の爪が多喜に傷をつける事はなかった。
「おっと、悪い助かったさ」
「ん、気にしないで其れよりも……」
「ああ、未だ未だあの妙ちくりんなのは沢山いるし他の場所にいる連中を駆逐しにいくとしようか」
 そして、二人は其の侭他の場にいるハナアルキを倒す為、其の場を後にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


●ハイアイアイの残滓
『こよいこんばんこのことは、しっぺい太郎に知らせるな』
『信濃の国の光前寺、早太郎に知らせるな』
 そう何処からか鳴り響く声と共にハナアルキ達は周囲の石や土を己と同じ鼻行類へと変貌させていく。
 逆立ちし四本に別れた鼻を足の様に用いて歩くナベゾーム、巨大な耳を用いて飛翔するダンボハナアルキ、足の様な形状に曲がり関節も存在する形に進化し鼻で跳躍するトビハナアルキ、粘液を分泌する鼻でカタツムリの様に移動するナメクジハナアルキ。
 極めつけは19対の鼻を持ち其の内、18対の鼻で音楽を演奏するナキハナムカデだ。
 此のありとあらゆる異形の、だが嘗てはUDCアースにおいて生物として生きていた者達が猟兵達の前に現れていた。
才堂・紅葉
「いずれも犬と妖怪の伝承ですね……」
謎の声の上げた名前に一寸思案する
だが、まずは仕事だ
「ったく、厄介な奴等を呼び出してくれるわね」

「炎よ!」
「六尺棒」の魔術文字で火【属性攻撃】を起動し、打突の際に炎を付与する。【怪力】と柔術由来の【グラップル】の体捌きで近接戦を行いつつ、パレードに合せて【野生の勘】。包囲される前に靴ガジェットの跳躍【メカニック】で緊急離脱を狙う

「コード・ハイペリア」
空中で紋章の【封印を解き】、両手でリボルバーを構える
眼下の大群を俯瞰し、虎の子の重力詠唱弾で地形ごと【範囲攻撃】で一掃を狙いたい

後は無理せず距離を取り、自動小銃での残敵掃討、または味方の【援護射撃】に徹します


エル・クーゴー
●SPD



躯体番号L-95
当機は遠距離戦闘・狙撃戦に高い適性を発揮します


・【ロングレンジ・ファイアワークス・ドライブ(スナイパー+誘導弾)】発動
・射撃武器を適宜展開、射程限界5,329m付近から敵群を捕捉し攻撃を敢行

・敵がこちらへの対抗を考えるなら、こちらへと飛んで来るしかあるまい
・こちらへ到着する迄の間を撃墜までの猶予として狙撃し抜く

・敵が回避に専心するなら、機動を誘導するような射線で味方の攻撃チャンスを作り出す【援護射撃】にシフト

・命中弾を見る都度、より致命となる箇所を類推(撮影+情報収集+学習力)
・L95式火器管制システムへ分析結果をフィードバック、次弾以降の発砲時の照準方式に都度反映する


御形・菘
おお! 素晴らしいではないか!
本来の、とかその辺の事情なんぞどーでもよい
モブい眷属をまとめて薙ぎ払うだけのターンだと考えておったのであるがな
気が変わったぞ!

右手で眼前の空間をコンコンコンっと
はーっはっはっは! ようこそ妾の統べる世界へ!
妾もハナを司る者! 全力の誠意で応えてやろう!
な~に、意味が分からずとも気にするな、後でちゃんと字幕で注釈を入れる!

…そして、だ
お仲間供給源のひとつ、地面に封をさせてもらったぞ?
さあ来い! 攻撃力にブチ上がった左腕が蹂躙してくれよう! 耐えられるなら誉れと誇れ!
実に残念であるぞ、キマフュに生まれれば、最っ高にバズられるビジュアルであるのにのう!


桜雨・カイ
※アドリブ連携歓迎
猿神を倒した犬…だから犬だけが。
しかし連れ去られた犬は直接関係はないのに……

しっぺい太郎や早太郎の代わりに自分達が頑張らないと。
あなたたちを元の所に必ず返します、だからもう少し待って下さいね(と犬たちにそっと声かけ)

…この香りを嗅いではまずそうですね
【エレメンタル-】で、まずは(風の精霊に)辺り一帯の香りを吹き飛ばしてもらい、再び香りを放たれないように火の精霊で尻尾の花を燃やしてもらいます。

ありがとうございます。
では私も残った敵を【念糸】を張り巡らせ一カ所に集め、それからなぎなたで【なぎ払い】一気に倒していきます。


ファン・ティンタン
【WIZ】経験の妙
アドリブ共闘可

その姿を二度と見ることになるとはね
ま、悪い事ばかりじゃない
その花の香について、【情報収集】は済んでいるよ

【精霊使役術】
鎌鼬三兄弟(以前と同種ではない)の召喚
末っ子に【毒耐性】を得る解毒薬について知識を伝え、戦場で必要な者へ疾風の如き健脚で届けさせ【継戦能力】の確保

上の兄弟には、気の向くままに暴れ回ってもらおうか、必要な魔力は十分に与えるよ
風【属性攻撃】の刃で【なぎ払い】、広【範囲攻撃】を可能とする生きた旋風の如き彼ら
大勢相手には、大雑把な彼らの仕事でも、十分に任を果たすことだろう

しかし、神話体系がまるでバラバラだね
敵さんの召喚は、元より成功するモノだったのかな?


落浜・語
……なにこれ……なにこれー。
これはちょっとキモイ。しかも群れとか、もっとキモイ……。
聞こえてくる声からして、早太郎伝説となんとなく重ねてはいるのか?
生贄必要以外、今のところは被る点があまりないけれど。

まぁ、そんなことより。さっさと退治してしまわないといけないな。
いつもなら、数を片すのは爆破で終わらせるんだが、ここで爆破するわけにはいかないんで。UC『紫紺の防禦』を使用。
花弁は有機物なんで変換される心配はしていないし、どれだけ増えてもそのまま燃やしてしまえばいい。


吉備・狐珀
…ねずみのようなー…?でもお鼻がいっぱいー…。長い爪とー、お花も咲いてー…。
はっ、いけません。あまりの衝撃に少し現実逃避をしてしまいました。
犬達を解放するためにも、早々にお還りいただきましょう。

UC【破邪顕正】使用
ウカの宝玉で(破魔)(属性攻撃)を強化しハナアルキに向けて(一斉発射)し(先制攻撃)を。
邪神に交配させられて生まれたその身に魔を祓う矢は(毒)となるでしょう。
(継続)して与えられる(破魔)の(毒)でハナアルキの体が(マヒ)して動けなくなったところでからくり人形を操り、炎(属性攻撃)の狐火をハナアルキに放つ。
狐火がさらに燃えるように月代、(衝撃波)で(援護射撃)をお願いしますね。


ペイン・フィン
……鼠?
いや、象?
でも無くて花……、いや、鼻?

……不思議な生物も、いるものだね

というのは置いておいて、退治しないと、だね
犬の子達のためにも、素早く、やろうか

コードを使用
扱うのは、焼き鏝"ジョン・フット"
攫われ、生け贄にされかけ、不安な犬たちの怨念を吸収
巨大化して、蒼い炎を纏った、長槍(パイク)の様な姿に変化させるよ
そして、仲間を巻き込まないように、炎を周囲に
蹂躙、焼却、なぎ払い、範囲攻撃、属性攻撃

どれだけ、速くても
どれだけ、反応が早くても
どれだけ、数が多くても
辺り一面を覆うほどの炎の前には、意味は、無いよ



●歓迎する者
 現れたハナアルキ達への反応の内、その異形具合に目を輝かせているのは面白い物や目立つ物が大好き、キマイラフューチャー出身且つ配信者の御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)だ。
「おお、素晴らしいではないか!
 モブい眷属をまとめて薙ぎ払うだけのターンだと考えておったのであるが気が変わったぞ!」
 彼女の目の前に立つのはマンモスハナアルキ、6つに別れた鼻を持つ六鼻類にして四本の鼻で歩き2本の鼻を象の様に自由自在に動かし植物を引き抜いて食べる巨大種を中心とした群体。
 ナキハナムカデによる勇壮な音楽を響き渡らせ迫る其の姿は彼女にとっては何より面白く感じただろう。
 そう楽しそうに笑う彼女が眼前の空間をコンコンコンっと叩くと目の前の空間は満面の花が咲き乱れるエモい空間に変貌していく。
「はーっはっはっは! ようこそ妾の統べる世界へ!
 妾もハナを司る者! 全力の誠意で応えてやろう!
 な~に、意味が分からずとも気にするな、後でちゃんと字幕で注釈を入れる!」
 そう言いながら彼女は強化された左腕で自身に振り下ろされたマンモスハナアルキの巨大な鼻を軽々と受け止めると其の侭鼻を掴み投げ飛ばす。
 因みに其の力を齎すユーベルコード【落花狼藉・散華世界】は花々が咲き乱れるエモい空間に変え、演出の感動して調子に乗る事で強化される、との事だが、其れも又、キマフュ民らしい代物である。
『ギ、ギギィ……!』
「はーっはっはっは!此れに耐えて立ち上がるとは其の事、誉と誇るが良い!
 しかし、実に残念な事よの。貴様等がキマフュに生まれれば、最っ高にバズられるビジュアルであるのにのう!」
 そう上機嫌に彼女は笑いながら強化された力によってハナアルキ達を打ち倒す。
『キキィ!……キキ?』
「ははは!仲間を呼び出せぬのが不思議か?
 お仲間供給源の一つは我が【落花狼藉・散華世界】によって封をさせて貰ったさ!」
 菘はそう笑うとテンションが上がったキマフュ民の力を見せつける様に只ひたすらに蹂躙していくのだった。

●ただ戦う者
「まあ、何であれ倒す相手という事は変わりません。
 謎の声が挙げてる伝承の方は気になりますけど先ずは仕事です」
 謎の声の挙げる名に僅かに思案しつつ動いたのは才堂・紅葉(お嬢・f08859)であった。
「炎よ!」
 魔術文字により六尺棒に炎の力を付与した彼女は先ずは本体のハナアルキの内の一体に殴りかかる。
 それに対しナベゾームよりも巨大な四本に別れた鼻で歩く異形、オニハナアルキが殴りかかるが……
「キキィ!」
「あら大きいですね。ですが甘いですよ?」
 その言葉の通り、オニハナアルキは彼を呼び出したハナアルキごと紅葉の怪力により打ち倒され、炎に包まれる。
 そんな彼女を他のハナアルキが包囲しようとするが其れも彼女には通用しなかった。
「させませんよ!」
 野生の勘でその動きを見切った紅葉は包囲される前に跳躍。
 靴に仕込んだガジェットにより空中に舞い上がり両手で構えたリボルバーを地上のハナアルキ達に向かって放つ。
『コード:ハイペリア承認。高重力場限定展開ランク2実行!』
 その詠唱に応える様に紅葉の両手の刻印が鳴動。
 そして放たれた重力子の弾丸が眼下の大群を打ちのめし一掃していく。
「虎の子は出したし後は無理せずに……」
『キキィ!』
「って、意外と早いんですね?!」
 彼女の攻撃を免れていたダンボハナアルキが滑空し襲い掛かる。
 だが、其の攻撃が紅葉に及ぶことはない。
「けど、甘い」
『ギギャッ?!』
 紅葉は冷静に手元にある自動小銃でダンボハナアルキの耳の付け根を打ち抜いていく。
 滑空の要である耳を破られたダンボハナアルキは其の侭墜落。
「トドメは確実に、と」
『ギギャァッ?!』
 倒れ伏したダンボハナアルキにとどめを刺した紅葉は其の侭、未だ生きていると思しきハナアルキ達に確実にトドメを刺していく。
 そして、残った敵がいない事を確認した彼女は他の猟兵達の支援に向かったのだった。
「それにしても厄介な奴らを呼び出してくれるわね。
 一体、親玉はどんな奴等なのかしら」


●戸惑う者
「……なにこれ……なにこれー。
 これはちょっとキモイ。しかも群れとか、もっとキモイ……」
「…ねずみのようなー…?でもお鼻がいっぱいー…。長い爪とー、お花も咲いてー…」
 比較的、此の世界の一般人の感性に近い高座扇子のヤドリガミの落浜・語(ヤドリガミの天狗連・f03558)と狐像のヤドリガミの吉備・狐珀(狐像のヤドリガミ・f17210)は其の異形具合に唖然としている猟兵である。
 まあ、ナキハナムカデを筆頭に、何故そうなる?!となる様な異形ばかりなのだから当然と言えば当然なのだが。
 とはいえ、そうしてばかりはいられないのが戦場というもの。
 彼等の存在を認識したハナアルキは己の同胞たる鼻行類を土や石等を変換し次々に呼び出していき、彼等に襲い掛からせる。
「はっ、いけません。あまりの衝撃に少し現実逃避をしてしまいました」
「そうだな。聞こえてくる声の感じからして早太郎伝説と重ねてるみたいなのとかも気になるけど、そんな事より、さっさと退治してしまわないと」
 現実に帰った二人の内、先ずは狐珀が動く。
『一二三四五六七八九十 布留部 由良由良止 布留部 霊の祓』
 その祝詞に呼応する様に彼女の連れる黒狐『ウカ』の持つ宝玉が光り輝き破邪の力を持つ御神矢が上空へ放たれる。
 そして、その矢は無数の光の矢に変じて雨の様にハナアルキ達に降り注いでいく。
『ギ…ギギャァ…ッッ!』
「邪神に交配され生まれた其の身に魔を払う矢は毒となるでしょう。
 犬達を開放する為にも早々にお還り頂きます」
 そんな神聖なる力を帯びた破魔の矢を浴びてハナアルキ達は動きを鈍らせ苦しみにのたうちまわる。
 勿論、そんな中でも巨躯を誇るマンモスハナアルキを盾にして矢を防いだ者もおり狐珀に襲い掛かるが……。
『何人も呪いも超えられぬ壁となりて我を護り理に背く骸を還す力となれ!』
『ギギ・・・ギギャァァァ!!』
「俺が狐珀を傷つけさせるのを許す訳ないだろう!」
 狐珀の傍にいる語が赦す訳もなく、語は詠唱と共に【Brodiaea】、彼の傍らにいる少女から送られたループタイから生じた花びらを放ち、其れに触れたハナアルキ達は自分を焼く炎に悲鳴を上げ転げまわる。
 『紫紺の防禦』によって生じた守護の花弁の力は凄まじく襲い掛かるハナアルキ達は全て燃え尽きていくのだった。
「ふふ、ありがとうございます」
「別に当たり前さ。
 それにしても何時もなら数を片すのは爆破で終わらせるんだが、此処で爆破する訳にもいかないしなあ」
 其の侭、様子をうかがっていたハナアルキ達も燃やし尽くしながら語は周囲を見渡す。
 彼の放つ花弁は有機物なので変換される心配はないが森の中という地形上、鼻行類に変換される物は無数にあるし、其れを行うハナアルキ達も無数に蠢いている。
「まあ尤も、どれだけ増えても其の侭燃やしてやるだけさ」
「ええ、頑張りましょう」
 そう言い守護の花弁により炎を舞わせる語の動きに合わせ、狐珀は再度御神矢を放ち、その一撃によって動きを鈍らせたハナアルキ達をからくり人形を介して狐火を放っていく。
 更に語の炎と狐火が燃え盛る様に月白色の仔竜、月代から放たれる衝撃波のおまけつきだ。
 其の猛攻に二人の目の前に無数にいたハナアルキ達はどんどん倒れ伏していく。
「しかし、本当にうじゃうじゃと湧いてくるな。
 まあ、負ける気は全くしないけど」
「そうですね。全く負ける気はしません」
 そう言って二人は新たに迫ってくるハナアルキの群れの方を向き再び戦いの構えをとっていった。

●罪への報い
「……鼠?いや、象?でも無くて花……、いや、鼻?」
 自分の眼前で空を飛び交う無数の異形に不思議な生物も、いるものだ、と戸惑いつつペイン・フィン(“指潰し”のヤドリガミ・f04450)は蒼い炎を纏った焼き鏝を取り出す。
 其の焼き鏝はジョン・フット。
 魂を焼き肉を焦がし神経を痛めつける、彼の兄弟を自称する拷問具の一人だ。
「まあ、疑問は置いておいて退治しないと、だね。
 犬の子達の為にも、素早く、やろうか」
 そう言って彼は【罰重なり無量へ至る】力を発動。
 ジョン・フットを核に生贄にされかけ不安な犬達の怨念を吸収させていく。
 そして、其れに応えジョン・フットは焼き鏝から姿を変えて巨大化。
 蒼い炎を纏う長槍、パイクへと変化していった。
「さて、先ずは……」
 周囲を飛び交うハナアルキを見渡す彼にハナアルキ達は耳を巨大化させ翼とし上空から襲い掛かる。
 其の速度はとてもではないが耳で飛んでいる様には思えない。
 だが、其の攻撃がペインに届くことはなかった。
「どれだけ、速くても
 どれだけ、反応が早くても
 どれだけ、数が多くても……」
 ペインは炎を纏ったパイクを自身に群がろうとするハナアルキ達へ向けて薙ぎ払い……
『ギギャァァァッッ?!』
「辺り一面を覆う程の炎の前には意味がないよ」
 パイクから放たれた炎は煌々と燃え盛りハナアルキ達を焼き尽くしていく。
 中にはどうにか上空で炎を免れた個体もおり炎を掻い潜ってペインに襲い掛かろうとするが其れを見逃す程ペインは甘くはない。
「自分や此の炎を甘く見過ぎだね」
『キ…キィ……』
 彼の懐に潜り込む事も出来ず、ハナアルキはパイクにより薙ぎ払われバタバタと堕ち燃え尽きていく。
「それにしても、本当にわらわらと湧いてきて厄介だね」
 煌々と燃え盛る炎の中でハナアルキ達は炎を如何にか振り払おうと転げまわる中、ペインは悠然と立ち、そう呟いた。
 ハナアルキ達を倒した後に現れるだろう敵を見据えながら。

●魔弾の射手
「躯体番号L-95
 当機は遠距離戦闘・狙撃戦に高い適性を発揮します」
 そう宣言し、デバイスと銃器に身を包んだミレナリィドールの少女、エル・クーゴー(躯体番号L-95・f04770)は戦場となる森から僅かに離れた場所で戦場周辺の地形と環境情報を電脳魔術を用い分析。
 誘導弾を装填したスナイパーライフルを中心にしたを適宣展開していく。
「射程限界5,329m。敵群を補足。攻撃を敢行します」
 そして、其の侭展開した銃器を用いて戦場を飛び回るハナアルキを打ち落としていく。
「回避に専心するなら機動を誘導する射線で味方の攻撃のチャンスを作り出す援護射撃にシフトする予定でしたが……」
 ハナアルキ達は回避ではなく狙撃手、エルへの攻撃を選択。
 彼女から遠く離れた戦場からハナアルキ達の大群はエルの元に飛び立っていく。
 だが、当然、エルが其方の対策を準備していない筈もない。
「敵は回避という消極策ではなく此方への攻撃という積極策を選択。
 ならば此方へ到着する迄の間、撃墜迄の猶予として狙撃し抜きます」
 そして、迫りくるハナアルキ達を銃弾をもって撃墜し続けていく。
 だが、敵も其れに甘んじたりはせず、味方が盾になって防ぐ事で銃弾を防ぎエルに迫ってくる。
「此の侭では当機への到着は防げないと判断。
 対処の為、より致命となる箇所を分析」
 エルはそう宣言すると銃器による狙撃を続行しつつ並行して自身のデバイスから敵を撃墜した際の画像データの分析を開始。
 彼女の分析能力は高く、その結果は即座に算出された。
「一発の銃弾で撃墜したケースは敵が飛翔する為に用いる耳の付け根や疑似的な翼皮となる箇所が7割。
 以後、この結果を当機のL95式火気管制システムにフィードバック。
 次弾以降の発砲時の照準方法に都度反映します」
 そして、その反映の結果、エルの排除に向かったハナアルキ達はエルにたどり着く事なく全て撃墜されていったのだった。

●護刀と人形
「猿神を倒した犬…だから犬だけが。
 しかし連れ去られた犬は直接関係はないのに……」
 桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)は森の中を響き渡る声に対し、巻き込まれてしまった犬達、そして彼等を愛する飼い主達の事を思って哀しそうな表情を浮かべる。
 彼の後ろにいる犬達の中には一ヶ月近く囚われていたのだろう。
 命には別状はない物の衰弱している様子の子がいるのが見て取れた。
「……もう少し待って下さいね?必ず元の所に返しますから……。
 それとハナアルキ、でしたか……嘗て猿神を倒したしっぺい太郎や早太郎の代わりに貴方達を倒します……っ!」
 犬達に優しい声をかけた後、決意の表情でハナアルキ達を見据えカイは宣言した。
 そんなカイの隣に立ち彼に言葉をかける女性が一人。
「うん、早く倒して犬達を開放してやろう。
 ……それにしてもあの姿を二度と見る事になるとはね。
 ま、悪い事ばかりじゃない。あの花の香については情報収集が済んでる訳だから」
 白き護刀のヤドリガミの女性、ファン・ティンタン(天津華・f07547)はそう言って微笑む。
 彼女は嘗て同じハナアルキ達が住まう島でハナアルキと戦った経験がありハナアルキの尾の花についての情報も得ていたのだ。
「毒耐性を得る解毒薬は用意してるから此の毒も在る程度はどうにかなるよ」
「其れは助かります。この香り、完全に吹き飛ばしきれるとは限りませんから」
 そう言うとカイは集中し風の精霊に呼びかけ、周囲を暴風で吹き飛ばす。
 ハナアルキ達は抵抗しようとするが其の暴風の猛威は凄まじく辺り一帯に蔓延していた魅了の芳香は一瞬で描き消えていく。
「此れで終わりませんよ!炎の精霊、お願いしますっ!」
『ギギィ…ッ!』
「お見事、それじゃあ頼むよ鎌鼬!」
 香りを再び放たれない様に火の精霊に願い尻尾の花を燃やしたカイに続くようにファンは集中し鎌鼬を召喚。
 嘗てのハナアルキとの戦いで呼び出した鎌鼬とは又異なる存在の彼等に先ず嘗ての戦いの知識を伝えると其の侭ファンは鎌鼬達に指示をする。
「其れじゃあ必要な魔力は十分に渡すから上の兄弟には気の向くままに暴れまわって貰おうか。
 下の子は念の為、解毒薬を此の戦場にいる皆にお願いするよ」
 ファンの指示を受け鎌鼬は即座に行動を開始。
 長男と次男は其の鎌をハナアルキ達に振るって風の刃による旋風を巻き起こし、生きた旋風の様な彼等によってハナアルキ達はまるで草を刈るかの様に薙ぎ払われていく。
「お見事ですファンさん」
「いや、此れは鎌鼬達のお陰さ。ま、大勢相手なら大雑把だけど威力のある彼等が適任って事かな?」
 残った敵を念糸を張り巡らせて一か所に纏まる様に誘導していたカイの言葉に鎌鼬が討ち漏らしたハナアルキを切り捨てながらファンは返す。
「しかし、神話体系はバラバラだね。
 敵さんの召喚はもとより成功するモノだったのかな?」
「さあ、それは判りませんが…私達は只彼等を倒すだけですよ」
 なぎなたで一纏めにしたハナアルキを一掃したカイの言葉にファンは微かに苦笑して言葉を返す。
「はは、それもそうだね。それじゃあとっとと倒すとしようか」
「ええ、そうしましょう。彼等を、犬達を元の所に必ず返す為にも……!」
 そう言って残ったハナアルキ達も二人は殲滅していく。
 そして、無限に沸いている様に見えたハナアルキ達も遂には其の数が尽きていき……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『骸の海のギガントピテクス』

POW   :    震える巨体
【全身の筋肉】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    無骨な塊
【手に持った棍棒】を向けた対象に、【その後に振り被った棍棒】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    影化
【輪郭のぼやけた影】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。

イラスト:綾智

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠秋冬・春子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達の活躍により打ち倒されたハナアルキ。
 だが、未だ敵は残っている。
 其れを証明するように夜の森に響いていた声は未だ鳴り響いていた。
『こよいこんばんこのことは、しっぺい太郎に知らせるな』
『信濃の国の光前寺、早太郎に知らせるな』
 そう響き渡る声にこたえる様に地面が脈打ち、そうしていく内に地面が割れ巨大な体躯の何かが現れる。
「ウヴォオオオオオオオオオオ!!!」
 咆哮をあげ現れたしは嘗て人の祖と生存権を争い敗れ滅びた者。
 その生き残りにして邪神によって歪められ己の種に勝利した人に復讐する為に彼等を生贄として求め喰らい、勇気ある犬によって討ち滅ぼされた猿神、古き『類人猿』

 史上最大のヒト科動物にして史上最大の霊長類、ギガントピテクスである――――
白斑・物九郎
●POW



こちとら人類が滅びた世界から来てるんスよ
サルだかヒトだかの生存競争に負けた手合いの怨嗟なんざ、聞かされたってピンと来ませんわ

ま、邪神の手が入っちまった挙句の狂いッぷりだってんなら――
慈悲だ
疾く逝け
ワイルドハントの始まりっスよ

前は犬にヤられたんスか?
ビビる対象、黒猫って上書いて骸の海に還りなさいや!


・敵攻撃を「魔鍵で受ける」ことを狙う

・敵攻撃の機先と狙いとを【野生の勘】で読み、【怪力】で操る魔鍵による【武器受け】
・敵攻撃を受けた瞬間魔鍵を【なぎ払い】、大威力を受け流す

・この魔鍵での接触を【砂嵐の王と狩猟の魔眼】の一撃目命中とする
・二撃目、エルからの支援火力による【蹂躙】で与ダメージを狙う


才堂・紅葉
「まさか、類人猿が伝承となっていたとは読めませんでしたね」
シンプルな肉体特化型の邪神。それ故に生半可な物理攻撃は通じません

方針は、当身で崩して重いUCです
「飛べ!」
「六尺棒」を構えて対峙。魔術文字を輝かせ、初手で【衝撃波】を乗せて垂直に【投擲】します
後は無手で奴を煽り勝負
【震える巨体】の呼吸を【見切り】、【メカニック】で音響ガジェットを操作し、録音した犬の鳴き声を響かせたい
一瞬でも怯めば【カウンター】で膝に間接蹴り【部位破壊、怪力】
即「ガジェットブーツ」で大跳躍
「コード・ハイペリア!」
紋章の【封印を解き】、落下する「六尺棒」を掴み重力付与。奴の頭部狙いで振り下ろそう【気合、重量攻撃、属性攻撃】


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

なーるほど、それで犬を集めてた。
文字通り犬猿の仲だったって訳かい。
こうして巨体と相対して見ると、威圧感がすげぇな。
でもよ、こう言う諺を知ってるかい?
「大男、総身に知恵が周りかね」……ってね。
その猿知恵、封じさせてもらうよっ!

巨体由来による筋力は、瞬発力やら破壊力やら
諸々に影響するヤバい代物さ。
ただし、それ故に「接近戦しかできない」。
「脚を止められた状態で遠距離攻撃を受ける」とどうなるかねぇ!
『ジャンプ』一番飛び退り、
【理塞ぐ鍵】で檻の中に閉じ込める。
邪神の眷属なら動物園でも受け入れ拒否さ、
そのまま殺処分されちまえ!

『マヒ攻撃』の『援護射撃』も飛ばす、
後は皆任せるよ!



●心抉る鍵と理塞ぐ鍵
「はっ、こちとら人類が滅びた世界から来てるんスよ。
 サルだかヒトだかの生存競争に負けた手合いの怨嗟なんざ、聞かされたってピンと来ませんわ」
「此の世界出身のあたしだってピンと来ないのは変わらないさ。
 しかしま、其れで犬を集めてた訳か。文字通り犬猿の仲だと」
 そう言ってギガントピテクスと相対するは百鬼夜行を束ねし者、ワイルドハントの長たる白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)とUDCアース出身の一般人でありながら宇宙バイクを駆り念動力を振るう女性、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)。
「しかし、こうして巨体と相対してみると威圧感がすげぇな」
「はっ、この程度、クェーサービーストに比べりゃちっちぇえもんでしょうに」
「はは、そいつは確かに違いないねぇ。
 其れに『大男、総身に知恵が周りかね』。デカけりゃデカい程、隙は大きいもんさ」
 物九郎の言葉に戦場は共にしなかったもののクエーサービースト絡みの依頼で同じ船に乗った事もあるらしい多喜は笑って答える。
 そして、二人の内、先ず動いたのは物九郎であった。
「ま、邪神の手が入っちまった挙句の狂いっぷりだってんなら―――
 慈悲だ。疾く逝け。
 ワイルドハントの始まりっスよ」
『ウヴォオオオオオオオオオオ!!!』
 物九郎の言葉にギガントピテクス、猿神は其の巨躯と強靭な筋肉から来る拳の一撃をもって応えようとする。
 だが、狩りになれた彼にとって力は強くとも単調な一撃は彼を捉えきる事は出来はしない。
「は、その程度っすか」
 猿神の狙いを其の転生の勘で読み切った物九郎は手に持つ己の背丈と同じ長さの巨大な魔鍵で受けると力のみで受け止める事無く即座に魔鍵を薙ぎ払う。
『ウヴォっ?!』
 攻撃のタイミングをずらされた猿神は力と姿勢を維持する事が出来ず体勢を崩して倒れ込む。
「お見事、それじゃあ続かせて貰うよ!」
 当然、その場にいる多喜が其の隙を見逃す事など在りはしない。
 彼女は意識を集中し猿神の力を解析。
 猿神を更なる窮地に追い込む一手を行った。
「巨体由来による筋力は瞬発力やら破壊力やら諸々に影響するやばい代物さ。
 但し、それ故に『接近戦しかできない』。なら……!」
 彼女の声に合わせ念の光が猿神を包み、その光は光の檻へと変貌する。
「『脚を止められた状態で遠距離攻撃を受ける』とどうなるかねぇ!
 ……邪神の眷属なら動物園でも受け入れ拒否さ、そのまま殺処分されちまえ!!」
『ウヴォヴァァァァァァッッ!!』
 檻に捕えられた猿神に多喜は念の鎖で追撃。
 猿神は己の体に痺れを齎す鎖の所為もあり逃れようと力任せ暴れまわるが【理塞ぐ鍵】により生じた檻は彼女の意思の様に強固そのもの。
 幾ら暴れても邪神によって壊れる事はない。
「はっ、そっちの姉さんもやるじゃあにゃあですか。
 受け流した瞬間に目印は付けたし俺等も行きますよエル!」
 その言葉と共に物九郎の背後に彼と共に歩き続ける機構デバイスに身を包んだ少女が出現。
 幾多の銃を顕現し稼働させていく!
『三千世界より群れ集え、超常の猟師達。過去の亡霊恐るるに足らず。
 我ら大挙し征く百鬼夜行の空中行進。全てのオブリビオンを狩り尽くせ!』
 詠唱と共に中距離広域殲滅用の機関砲が、近距離制圧用の熱戦銃が、遠距離狙撃用の対物ライフルが、ありとあらゆる銃器が猿神に向けて放たれ蹂躙していく。
 閃光と轟音で猿神の悲鳴すら聞こえない、蹂躙としか言いようがない程に圧倒的な火力が放たれていった。
「前は犬にヤられたんスよね?
 ビビる対象、黒猫って上書いて骸の海に還りなさいや」
 煙が晴れた後に現れたのは大量の血と何もない空間であった。
 其の余りの光景に多喜は思わず引いてしまう。
「うわぁ……檻ごと木っ端みじんじゃあないかい。
 さて、倒せたかどうかだけど……」
「……あー。此れは逃げられてまさぁ。
 深手は負ったが檻が壊れた隙に弾幕に隠れて逃げ出した。
 んな所でしょうよ」
 そう言って物九郎は辺りに散らばる大量の血を指さす。
「確かに、此の位の量なら邪神が死ぬ程じゃあないか。
 にしちゃあ焦ってない様だけど」
「は、狩人は俺等だけじゃないんだから獲物を逃がす訳ないでしょうに。
 家の連中も何人かいるんスから猶更ですわ」
 そう言って獰猛に笑う物九郎に多喜は笑って頷いた。
「はは、そりゃあ言えてるね。
 あたしの身内も何人か来てるが敵を逃す様な真似はする訳ない」
 そう猟兵達が敵を逃す筈もないと確信し二人は狩りの終わりの報告を待つのであった。

●重力の鉄槌
「おっと逃がしませんよ。
 それにしても随分と酷い傷ですね。まあ、手加減はしませんが」
『ヴ・・・ヴヴォァァァァッッッ!!』
 左足に深手を負い右目を失った猿神の前に六尺棒を構えて立つのは才堂・紅葉(お嬢・f08859)。
「しかし、まさか類人猿が伝承になっていたとは読めませんでしたね。
 シンプルな肉体特化型の邪神ですし其の傷でも生半可な物理攻撃は通じないでしょうね」
 そう呟く紅葉だがUDC傭兵隊の育ちでアルダワ学園所属の歴戦の工作員として幾多の戦場を乗り越えた彼女には斯様な状況も乗り越える手は幾らでもある。
「飛べ!」
「ウヴぉ?」
 紅葉は先ずは最初の一手として六尺棒を垂直に投擲。
 其れは魔術文字を輝かせ衝撃波を起こしながら上空へ上がっていく。
 そして、それに戸惑う猿神の混乱に更に追い打ちをかける様に鳴き声が響き渡る。
『アオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
 アオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!』
『グガ、グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
 突然響き渡る犬の鳴き声に嘗て自分を打ち倒した者を思い出し猿神は混乱。
 周囲を見渡し犬の存在を見つけ出そうとし無暗矢鱈に傷付いた腕を振るい暴れまわるが、此れは紅葉の音響ガジェットによる一手、犬の姿は見えはしない。
 そして、そうして生じた隙を紅葉が見逃す筈もない。
「一瞬でも怯めば良かったのに凄い反応ですね。
 随分と早太郎が怖いと見えます」
『ウヴォァッッ?!!』
 敵の呼吸と筋肉の動きを見切った紅葉は大降りに振るわれる攻撃を避けカウンター気味に敵の膝に関節蹴りをぶちかます!
 そして、体勢を崩した猿神を尻目に上空へガジェットブーツで跳躍。
「コード:ハイペリア承認。高重力場限定展開ランク1実行」
 紅葉の手の甲に在る紋章が輝きを放ち封印を解除。
 高高度迄上昇した結果、超スピードで落下してきた六尺棒を掴むと紋章を介して重力を付与。
 更なる速度を得た其れを猿神の東部に向けて叩き込むのであった!
『ウヴォァァァッァァッッ!!!』
 その重力の鉄槌は猿神の頭を砕き猿神に多大なダメージを与えていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御狐・稲見之守
ははン、かつて神を名乗ったお猿さんであるか。ごきげんよう、稲荷神のお狐さんが罷り越したゾ、こんこん……なんてナ。ま、御伽草子の悪者常連同士、仲良くやろうじゃァないか?

[UC眩惑の術][精神攻撃][呪詛][催眠術]……汝、我が云いに抗うこと能わず――"動くな" 彼奴を金縛りにしたらば[呪詛]により彼奴の影変化を暴いてやる。"真なくして影在らず、その真なる姿を顕すべし"

金縛りにしている内に彼奴の首根を掴み[生命力吸収]じゃ。悪いナ、やはり猿とは仲良くやれそうにないんじゃ。


御形・菘
登場演出はイケてるし、謎のBGMも中々雰囲気が出ておる! 実に素晴らしい!
当然、真っ向勝負をするに決まっておる!
エモく楽しくバトろうではないか!

痛みは我慢、邪神オーラを全身に纏い、攻撃に耐える!
そして、お主の攻撃射程は即ち妾の得意距離!
妾の究極の握手テクからは逃れられん! 掴むぞ、お主の手を!
左手でしっかりと持ち上げて、ブン回して全力で地面に叩き付ける!

至近で相対していれば、射撃組への援けにもなるであろう
さ~て、妾の左手を警戒するだけでは危ないぞ?
あくまで相対的というだけでしかない、右手を非力と侮るのは慢心が過ぎる!
同様に持ち上げてしまったら…はっはっは、フリーの左腕がお主をボコり倒す!


ロバート・ブレイズ
「成程――俺の『言葉』は『予知』は確かに貴様を見破ったと解く。類人猿ならば幾等か思考を有する筈だ。ならば貴様に相応しい地獄を成す――歪んだ貴様は最早【純粋なオマエの話】に戻るのを拒むのだよ。好いか、其処が貴様の『噛み付かれる』頁だ」
恐怖を与える事で『同じ【死】を繰り返し味合わせる』
何処から犬が来るのか。角か円かも解せなく陥った時
地獄からの棺桶を発動する。血の繋がり。貴様の『家』を崩壊させる炎よ
影と化すならば己は動かず、炎だけを【棺桶から】素早く放つ
そうすれば文字通り『火にいる夏の虫』だ
「貴様の存在は【今の人類】の邪魔だ。疾く腐り給え。クカカッ――」


桜雨・カイ
これで最後ですね。これ以上犬たちには近づけません

至近距離からの強力な一撃、受ければ大怪我は免れないでしょうが
逆に、ここを押さえれば大きな隙になるはず…!

【想撚糸】発動
相手の一撃を防ぐ為に、大きさはぎりぎり その分厚い壁のような結界を編む。この結界は決して破らせません!(【盾受け】【オーラ防御】【鼓舞】)
威力を相殺した後は、結界の形を変えて両手を武器ごと包み込んで攻撃を封じます。

最後の一撃は他の人に託します。
今です、お願いします!

倒したあとは【聖痕】で犬たちを動けるぐらいまで回復させます。
帰りましょう、みんなのお家へ。


ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
このお猿さんいい筋肉してるね
おっと、それはおいといて…
これが親玉でいいんだよね。じゃ、倒して一件落着。めでたしめでたしにしよう

さすがにあの棍棒でぶたれたら痛そうだから最初は回避に専念しようかな
勘で逃げまくりつつ(【ルエリラの勘】)隙ができたら敵に向かって<芋煮ハンドグレネード>のフラッシュ弾を投げつけるよ
敵の目がくらんだら森の中へ雲隠れ。味方がの人がいるようなら『援護射撃』中心に、隠れながらちくちくダメージを与えるね
棍棒さえどうにかしちゃえばよさそうだし、棍棒を狙い撃って壊すなり手から落とすようにするなりにして倒すチャンスを作って誰かにトドメをお願いしたいかな


ファン・ティンタン
【SPD】知の鋭利
【路地裏】

旧人種にして、種の対抗者
その巨躯は、遠き世ではさぞ脅威だったのだろうね
知がモノを言う今では、その限りではないけれど

【浄刀八陣】
幾重にも複製し築く【天華】による刃の防御陣、とくとご覧あれ
仲間を囲うように展開する通常の方円
敵の重き攻撃には受け止めそのまま刻み込む衡軛
攻めの機には敵の視界を阻みつつ切り込む雁行

……とまあ、刃による防御やら牽制は、もちろん重要ではあるのだけれど
その真価は、刃の発現に応じて発揮される【生命力吸収】だったりするよ
この形態は酷く燃費が悪くてね
知恵を獲得しえなかったあなたは、見えざる捕食に、果たしていつ気が付くのかな?


吉備・狐珀
【路地裏】4人

そもそも人を生贄に求めなければ犬に討伐されることもなかったでしょうに。
…今更そんなことを言っても仕方のないことですけれど。

UC【一獣当千】使用
早太郎ではないですが犬を呼び出し協力をお願いします。
終わったら美味しいご飯とおやつ用意しますからね。一緒に頑張りましょうね。
早く動くものを無差別に攻撃するのなら、ウカ、月代、(衝撃波)で地面に落ちているものや木々を揺らして犬から注意を逸らして下さい。
(激痛耐性)の(オーラ)で犬を(庇い)つつ私もからくり人形の炎で(援護射撃)しつつ犬が攻撃しやすいように隙を作る。

今を生きる人にも犬にも復讐される筋合いはありません。骸の海へお還りなさい。


ペイン・フィン
【路地裏】

さてさて、ようやくお出ましだね
……にしても、滅んだモノが出てきた、か

生憎と、今の世に、貴方の居場所はないよ
……せめて、眠りにつかせようか

命中の高い攻撃と言うことは
タイミングさえ見れば、必ず当たると言うこと
なら、やることは1つ

攻撃の当たるタイミングでコードを使用
それを無効化して、拷問具で攻撃
呼び出すのはスタンガン"ニコラ・ライト"
……古き存在にとっての恐れの一つ
雷の攻撃で、スタンさせ、気絶させようか

……正直言えば
復讐云々を、自分がどうこう言える立場って、訳じゃ無いんだよね
ただ、今の自分は、人の側
そして、貴方は敵だった
……せめて、貴方の怨みは、自分が食べておこう
そしてどうか、安らかに……


落浜・語
【路地裏】

あー猿ではあったのか。まぁ、そういう意味じゃ間違ってなかったのかな。
とはいえ、その復讐はただの八つ当たりでしかないんで、とっととおかえり願おうか。

UC『白雪姫の復讐』を使用。
その復讐に意味なんてないのになぁ。そんなことしかできないから、滅んだんだろう。
適当に煽って、こちらを見たなら十分。さて、踊ってもらいましょうか。あんまり見たいものではないけどな。
滅んだことはまぁ、多少は同情するけれども。こういうことをやった時点で、その同情もなくなるよ。
せめてしかるべき場所に帰ってどうぞ。



●邪神系配信者と邪神担当
「はっはっは、猟団長も他の猟兵も皆やる気よな!
 しかし、うむ!
 登場演出はイケてるし謎のBGMも中々雰囲気が出ておって実に素晴らしいな!」
 そう高笑いを上げ猿神の眼前に立つは邪神系配信者にしてワイルドハントは【高笑い担当】の御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。
 幾多の角を有し蝙蝠と思しき羽を生やし蛇の下半身を有する。
 まさに邪神という様相を有する彼女は高らかに猿神に宣言した。
「さあ、猿神とやら!
 真っ向勝負でエモく楽しくバトろうではないか!」
『ウヴォアアアアアアアアアアアアア!!!』
 その宣言に対する猿神の返事は全力の拳であったが、其れは菘が望みし事。
「はっはっは!そうこなくてはな!
 だが、お主の攻撃射程は即ち妾の得意距離よ!」
 そう嘯くと彼女は自身の全身に彼女曰くの邪神オーラを纏い攻撃に耐え、その拳を左手で全力で抑え込む。
「妾の究極の握手テクからは逃れられん!掴むぞお主の手を!」
『ウヴぉァッ?!!』
 その叫びと共に彼女は猿神の巨躯を其の左手でしっかと持ち上げ全力で振り回す!
「魅せてやろう、妾の握手力を!そして喜んでくれ!これがファンミーティングの頂点よ!」
『ウガアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!』
 そして、己の巨躯が170にも満たぬ女性に振り回される事に戸惑う猿神は地面に全力で叩きつけられた。
 だが彼女の攻撃は未だ途絶えて等いない。
「未だ未だこんなもんではないぞ妾の攻撃はのう!
 妾の左手を警戒するだけで大丈夫と思うたか??」
『…ウヴォウ!?』
 再び叩きつけられるのを畏れ左手を警戒する猿神を菘の右手が掴み持ち上げ……空いた左腕で逃れようと暴れまわる猿神を殴り倒していく。
「はっはっは、慢心が過ぎるぞ?
 さて、妾が相対してそなた等に攻撃は向かわせん!
 全力でぶちかますが良い!」
 どうにか菘の手から逃れた猿神だが菘は逃さぬとばかりに猿神の前に立ち、眼前を見据えながら己の後ろに在る男に声をかける。
「良かろう。手間も省ける所だ」
 菘の言葉に応えるは黒きマスクで顔を隠し風呂服に身を包む男、ワイルドハントの【邪神担当】、ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)だ。
「俺の『言葉』は『予知』は確かに貴様を見破ったと解く。
 類人猿ならば幾等か思考を有する筈だ。
 ならば貴様に相応しい地獄を為す」
 そう嘯く彼の声と共に現れしは異質な空気を放つ棺。
 そして、その棺を背にロバートは浪々と言葉を紡ぐ。
「歪んだ貴様は最早【純粋なオマエの話】に戻るのを拒むのだよ」
 ロバートと棺、異質な『其れ』に目の前にいる敵、菘の存在すら目に入らぬ程、猿神は怯え恐怖する。
 そう畏れていた。
 嘗て己を殺した犬にも自分を打ち倒さんと集まった猟兵達にすら抱いた事がない余りにも悍ましい感覚、生物ならば如何なる者であれ抱くであろう、邪神に歪められし命ならば猶更に抱く本能的な恐怖を。
 親を失い同族もなく、ただ独り生きていた己の生を歪めた『 』に似た存在に猿神は畏れを抱いた。
「好いか、其処が貴様の『噛み付かれる』頁だ」
 其の言葉を耳にした猿神は嘗ての己の死、己の首に牙が突き立てられ打ち倒される、そんな光景を何度も繰り返し幻視する。
 まるで禁忌の豊穣神と無貌の神の従妹神の間に生まれし彼の猟犬の如くありとあらゆる方向から襲い掛かる光景は猿神を恐怖させた。
 そして、その恐怖は棺より猿神に破滅を齎す物を顕現させる。
「血の繋がり。貴様の家を崩壊させる炎よ」
 只悠然と立つロバートに猿神は恐怖し動けない。
 そして、そんな猿神を棺から顕現した炎が襲い掛かり―――地獄の炎すら生ぬるい業火が猿神を焼き尽くす。
『ウギガァッァァァァァァァァ!!』
「っと、危ないのう?!」
「ふむ、文字通り『火にいる夏の虫』か」
 『火にいる夏の虫』の様に炎に巻かれ暴れまわる猿神に慌てて距離をとる菘を横目にロバートは只愉快そうに嗤う。
「貴様の存在は【今の人類】の邪魔だ。疾く腐り給え。
 クカカッ――」
 冒涜翁、その名の如き冒涜的な声色の笑声をあげて―――。

●お伽噺の悪者常連
『ウヴォォォ……』
「ははン、かつて神を名乗ったお猿さんであるか。
 ごきげんは……良うないようじゃのう」
 地獄すら生ぬるき炎により全身が焼き爛れながらも逃げ出した猿神の目の前に次に立つは黒髪に巫女服に身を包んだ妖狐、御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)。
 彼女は此れ以上傷を負わぬ為か輪郭のぼやけた影へと変貌させ、其れでも尚隠せぬ殺意に満ちた目で自分を見る猿神に対しても余裕を崩さず悠然と相対していた。
「さて、稲荷神のお狐さんが罷り越したゾ、こんこん……なんてナ。
 ま、御伽草子の悪者常連同士、仲良くやろうじゃァないか?」
『ヴガァ……?』
 そう囁き攻撃してこない稲見之守に対し猿神は戸惑うが其れも又、彼女の術中に嵌った故。
 彼女の瞳が幽かに輝き其れは猿神を眩惑の夢へと堕としていく。
「さて、お前が胡蝶か、胡蝶がお前か…なんてな」
『ウヴ……』
 何か懐かしい光景、己が同族が未だ生きていた頃の夢を見ているのだろうか猿神は穏やかに嬉しそうに笑い動かないでいた。
 しかし、其の侭放置する程、稲見之守は甘くはないし猿神の犯した罪は軽くはない。
「ま、此の侭でも動かんじゃろうが、念の為よな。
 ……汝、我が云いに抗うこと能わず――”動くな”」
『ウギャッ?!』
「未だ未だよ。其方の影変化を暴いてやろう。”真なくして影在らず、その真なる姿を顕すべし”」
『ウヴォアアアアアアアアアアアアア!!!』
 幸せな夢に浸っていた猿神に抵抗等出来る筈もなく、その体は完全に縛され、影と化していた其の姿も元に戻っていく。
「ふふ、悪いナ、やはり猿とは仲良くやれそうにないんじゃ」
 そう稲見之守は嘯くと幼く見える歳に似合わぬ妖艶な笑みを浮かべ悠然と猿神に近付き猿神の首根に手を添える。
『ヴヴォ…ギギャァァァァッッッ!!』
「都を脅かした昔ならいざ知らず……今の我は悪鬼を退治し神と祭り上げられし身故、な……?」
 其の白魚の様な指先から猿神の命を奪い去りながら嫣然と稲見之守は囁くのであった。

●芋煮を愛する森の射手
『ウヴォォッ!』
(このお猿さん大けがしてても判る位、良い筋肉してるね。
 おっと、それは置いといて…)
 どうにか稲見之守から逃れた猿神の前に新たに立つは芋煮を愛するエルフの射手、ルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)。
『グギャァァ!!!』
「おっと危ない。
 んー、此れが親玉で良いんだよね?
 じゃ、倒して一件落着。めでたしめでたしにしよう」
 自身に向かい振るわれる動物の角らしき物が埋め込まれた無骨な棍棒を其の直感を活かし当然の様に軽々と避けたルエリラは猿神の様子を伺う。
『ヴヴォァァッッ!』
「ハズレだね」
 そんなルエリラに対し猿神は暴れまわって棍棒を振り回し木々をなぎ倒し地面を破壊するがルエリラにそんな勢いに任せた攻撃は当たる筈もない。
(流石にあの棍棒でぶたれたら痛そうだし隙を見せる迄回避に専念かな?)
 猿神の棍棒の一振りで音を立て倒れた巨木の姿を一瞥したルエリラはそう判断。
 其の侭、己の鋭い勘を活かして次々と避けていく。
 それは猿神にとって面白い筈がなく猿神は怒りを爆発。
 棍棒を感情任せに振り下ろす。
『ウガアアアアアアアアアアアアア!』
 そんな攻撃がルエリラに当たる筈もなく、避けた先にある地面に棍棒の角がめり込み、一瞬だがめり込んだ箇所を外す為に猿神の動きは鈍る。
 そして、そんな隙をルエリラが見逃す筈もない。
 芋煮鍋の形状のグレネードを猿神の眼前に投擲。
『ギギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!』
 ピカッ!と音を立てて放たれた閃光にもだえ苦しむ猿神。
 そして、芋煮の良い匂いが漂う中、猿神から距離をとる。
(後は援護に専念して……と!)
『ウヴォォォッッ!!』
 戦場に近付いてくる猟兵の気配を感じたルエリラは其の援護の為に気配を消しつつ目が見えず暴れまわる猿神の棍棒の一点を目掛け矢を放ち続ける。
(棍棒さえ如何にかすれば良さそうだし、っと……!)
『グガッ?!』
 例え頑丈で強固な棍棒と言えど同じ場所を狙い続ければ亀裂が生じる。
 まして、其れを何度も続けたならば邪神の武器と言えど破壊されるのも道理といえよう。
「其れじゃ援護は続けるから後は任せたよ!」

●心優しき人形を繰る人形
「どなたかは判りませんが、ありがとうございます!
 ……これで最後です。犬達にはこれ以上近づけませんよ!」
 ルエリラの支援を受けながら新たに猿神と戦うは桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)。
 決意強く眼前の敵を見据える彼は念の糸を取り出すと最初の一手として詠唱を開始する。
(至近距離からの強力な一撃、受ければ大怪我は免れないでしょうが逆に此処を押さえれば大きな隙になるはず……!)
「この糸は想いが紡ぐ糸。
 ――痛みも記憶も、過去を全て抱えてその先へ進みます!」
 詠唱と共に彼の犬達を助けたいと、元の所に必ず返してあげたいという強い想いが、彼が子供の頃の主と出会い共に歩んできたからくり人形として過ごした日々、ヤドリガミと成り姿を消した主を探す日々の記憶が念糸に力を与え強靭な撚糸へと変じていく。
『ヴガアアアッッ!!』
「だから……貴方にこの糸は砕けはしない……っ!
 この結界は決して破らせません!」
 猿神の強靭な体躯から放たれる拳は籠目状に編み込まれ分厚い結界と化した撚糸によって防がれる。
 それを見て猿神は不利と判断。
 一旦、カイと距離を取ろうとするが―――
「貴方の被害を出さない為にも逃がしはしません!」
『ウヴォゥ……ッ?!』
 分厚い結界と化していた撚糸は姿を変え猿神の両手を包み込み其の動きを封じていく。
 それに対し猿神は逃れようと暴れだし腕を封じられた侭、カイの前から逃亡する。
「逃げましたか……ですがっ!
 4人共、最後のトドメは託します!」

●最後の一戦
「ああ、任されたよカイ」
 そうカイの言葉に応え猿神の前に立つのは白き護り刀のヤドリガミ、ファン・ティンタン(天津華・f07547)。
(旧人種にして、種の対抗者。
 其の巨躯は遠き世ではさぞ脅威だったのだろうね……)
「けど、知がモノを言う今では、その限りではないけれど……ね!」
『ガァァッッ!!』
 自分を絡めとる撚糸を傷付きながらも無理やり引きちぎった猿神はファンに半ばで折れ砕けた棍棒で何度も殴りかかるが、守り刀のヤドリガミの彼女にそんな状態の攻撃等当たる筈もなく軽やかに避けきる。
『ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
「やれやれ、そんな状態の攻撃当たると思うだなんてこっちを舐めすぎじゃないかな?
 ……いや、其れだけ此の邪神を追い詰めた皆が凄かっただけかも?」
 そう言いながら己の本体たる守り刀で猿神の攻撃を受け流しつつ空いたもう一つの手でファンは印を結ぶ。
「『我が白刃の権能は浄化、禍を断ち祓いて浄土を成せり』―――。
【浄刀八陣】、幾重にも複製し築く【天華】による刃の防御陣、とくとご覧あれ、ってね」
 詠唱と共に顕現せしは幾重にも連なる彼女の本体による刃の陣。
 其れは猿神の攻撃を受け止め刻み込む。
「さて、護りは万全。三人共、攻撃は任せたよ?」
「了解。それじゃあ先ずは逃げ足を封じさせて貰おうか」
 ファンの言葉に応える様に先ず足を踏み出したのは洋装の青年、落浜・語(ヤドリガミの天狗連・f03558)。
(しかし、猿ではあったのか。まぁ、そういう意味じゃ間違ってなかったのかな?)
「とはいえ、其の復讐はただの八つ当たりでしかないんで、とっととおかえり願おうか」
 そう宣言すると語は猿神の前に悠然と立つ。
 ファンによる刃の結界を何度も殴り拳を血だらけにした猿神は結界に守られているとはいえ自身の前に武器も持たず立つ語に対し不信な表情を浮かべる。
「なあ、一つ聞きたいんだが何でそんな意味のない復讐をするんだ?
 そんな意味のない八つ当たりしか出来ないなんてさ……それだからお前達は滅んだんだろう?」
『ウガ?グガアアアアアアアアアアアアアア?』
 言葉は判らずとも己と己の種を
(はは、随分と簡単に煽りに引っかかってくれたな。
 そうやって此方を見たなら十分さ)
「さて、踊ってもらいましょうか。あんまり見たいものではないけどな。
『そのまま炎上して、上手に踊ってくれ。死ぬまで、な』―――」
 語の其の言葉と共にジュゥっという音が猿神の足元から聞こえてくる。
 猿神の足に履かれしは真っ赤に焼けた鉄の靴、白雪姫の継母が白雪姫の婚礼で履かされて踊って踊って踊る内に力尽きて倒れた鉄の靴。
「ヴガアアアアアアアア!!」
 その体が焼けただれる痛みに猿神は必死に鉄靴を打ち壊そうとするが頑丈な鉄靴は壊れる事はなく、逆に壊そうと振るわれる拳を焼き焦がし足に大きな痛みを齎すのみ。
『グガァ……ッ!』
 そして、鉄靴を破壊できぬと理解した猿神は其れを自分に付けたと思しき語に怒りの目を向け殴りかかるが、急に力が抜けて拳の勢いが弱まり逆に語の眼前の剣の結界に切り刻まれていく。
「刃による防御やら牽制は勿論重要だけど……その真価は刃の発言に応じて発揮される生命力の吸収。
 其の見えざる捕食に知恵を獲得しえなかったあなたは気付けなかったみたいだけど、ね?」
 自分の役目は済ませたと判断し、そう囁くファンの元迄下がると語は猿神を一瞥。
「……滅んだことはまぁ、多少同情するけれども。
 こういうことをやった時点で、その同情もなくなるよな」
(せめてしかるべき場所に帰ってどうぞ、ってな)
 足の痛みに悶え苦しむ猿神の姿に苦笑いを浮かべつつ最後の二人に語は声をかけた。
「それじゃあ足は封じたし、後は任せるよ」
「了解」
「ええ、任せてください!」
 そして其の最後の二人。仮面の青年、ペイン・フィン(“指潰し”のヤドリガミ・f04450)と巫女服の少女、吉備・狐珀(狐像のヤドリガミ・f17210)が最後の仕上げに掛かりだす。
「そもそも人を生贄に求めなければ犬に討伐される事もなかったでしょうに。
 ……今更そんなことを言っても仕方のない事ですけれど」
「まあ、だよね。
 生憎と、今の世に、貴方の居場所はない。
 ……せめて、眠りにつかせようか」
 そう口にしペインは未だ痛みに踊り狂う様にもがく猿神の元に駆ける。
(……正直言えば復讐云々を、自分がどうこう言える立場って、訳じゃ無いんだよね)
「ただ、今の自分は人の側、そして貴方は敵だった」
『ウガアアアアアアアアアアアア!!』
 怒りの衝動の侭、猿神は己が剣の結界に刻まれるのも構わず半ば壊れた棍棒を振るうが其れはペインの狙い通り。
「……其れ、封じるよ?」
『グガっ?!』
 棍棒が当たった瞬間、感じる筈の肉を殴る感触がない事に猿神は戸惑い一瞬動きが止まる。
 そして、その隙をペインは逃しはしない。
「……古き存在にとっての恐れの一つ。”二コラ・ライト”お見舞いしてやって」
『グ、グギャアァァァァァァッッ!!』
 虚空より生じたスタンガンを猿神に押し付けると其の強烈な電撃に解き放つ。
 其の余りの強烈さに猿神は倒れ、その意識は朦朧としてるのか視点が定まってない事も見て取れた。
「それじゃあ、トドメは任せたよ……?」
「ええ、任されました!
『もふもふさん、もふもふさん、あなたの持っている力を私に貸してください』
 終わったら美味しいご飯とおやつ用意しますからね?」
「ワンッ!!」
 狐珀の言葉に応え最後の一手、【もふっと大辞典】より召喚された白と黒の毛皮に包まれたモフモフとした犬がペインの電撃で倒れ伏した猿神に向かって突き進んでいく。
 カレリアン・ベア・ドッグ。
 スピッツ系の可愛らしい犬なれど、嘗て日本にも熊退治の為に輸入された事もある熊狩りの狩猟犬、熊犬は猿神の巨躯も恐れはしない。
「グ?ガァァァ……ッ!!」
「させません。早く動くものを無差別に攻撃するのなら……ウカ、月代!」 
 其の姿に嘗ての己の最後を思い出したのか猿神は朦朧としながらも最後の足掻きと影へと変じ暴れ狂う。
 だが、其れに対し狐珀は衝撃波により地面に落ちている石や木々の枝を揺らし攪乱。
 猿神が暴れる事により生じる瓦礫も狐珀のからくり人形による炎とファンの剣の結界によって全て粉砕されていく。
「アオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
『グガ……ァ”……』
 そして、その援護の甲斐もあり咆哮と共に熊犬の牙は猿神の喉に喰らいつき、ドスン、と音を立てて猿神は倒れ伏す。
「今を生きる人にも犬にも復讐される筋合いはありません。
 骸の海へお還りなさい」
「……せめて、貴方の怨みは、自分が食べておこう。
 そしてどうか、安らかに……」

●戦いを終えて
「くぅん……」
「はは、くすぐったいですよ。ああ、でも本当に可愛い子だなあ」
 聖痕の力で体調がよく無さそうな犬を癒していた自分に寄ってきて尻尾を振りながらじゃれつきだした子犬を撫でながらカイは嬉しそうにつぶやく。
 柴犬と秋田のミックスだろうか。
 黒い毛並みに靴下の様に足元の一部が白いのが可愛らしい。
「ん、そっちは問題なさそう、かな?」
「あ、ルエリラさん、そちらの方は大丈夫ですか?」
「ん、問題なし、だよ……。
 意識が未だはっきりしてないからメカシャーク号にも素直に乗ってくれたし」
 ディフォルメされたサメの姿の乗り物を後ろに漂わせつつやってきたルエリラはそう言って自分にじゃれつくハスキーの子犬を優しく撫でる。
「それにしても、うん。これで一件落着。
 めでたしめでたし、だね」
「ええ……帰りましょう、みんなのお家へ」
 犬達の、彼等を愛する飼い主達の笑顔を守り切った。
 犬達の嬉しそうな姿や穏やかな寝顔に改めて其れを実感した猟兵達は大きな達成感を得たのであった―――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年05月07日


挿絵イラスト