ドラゴニック・インフィニティ
●プラスアルファ
「『所詮はその力を纏っただけ。そのものに到底及ばぬ!』」
グリモア猟兵スフィーエ・シエルフィートは、何処かから持ってきた漫画を手に、敵役の台詞を朗読した。
「結局彼は負けるけどね。何でより強い存在に昇華されてるって、考えられないものかねぇ……?」
場の猟兵達の視線に気付き、肩を竦めながら、だから負けるのだろうけどね、と苦笑しながら彼女は改めて語り出した。
「さぁ語ろうか。舞台は竜の殺戮衝動吹き付けるアックス&ウィザーズは群竜大陸、君達には皆殺しの荒野に住まう竜の力を纏った魔物を倒して貰いたい」
猟兵達の奮戦によって群竜大陸の攻略が進み――魂喰らいの森の次の地、『皆殺しの荒野』なる場所へと辿り着いた。
其処では絶え間なく呪われた風が吹き、無差別な殺戮衝動を植え付け、殺し合っているのだという。
「このまま同士討ちをしてくれれば良いのだが、そうは行かない。足を踏み入れたら、君達に牙を向けてくる……しかも竜の力を纏って強化されている状態で、だ」
そういってスフィーエは、今回皆殺しの荒野で戦うことになる三種類のオブリビオンの映像を映し出した。
普段ならば数に任せて襲い掛かってくるタイプの、単身ではそう強くない種類のそれだが、普段より何処か異なっている部分が見られた。
「まずはコイツと戦って貰うことになるが……」
そう言ってスフィーエが映し出したのは、地を力強く駆ける恐竜の如き姿。
元々は空を飛ぶことが出来ないのだが、竜の翼が生えており一端のドラゴンのようにも見えた。
「それに加えて竜の翼で飛ぶことが出来る。虎に翼とは言ったものだが……」
元々地を駆ける力に翼が加わり強敵になっているだろう、空から来る相手に対応する策は考えておいた方が良いとも語り。
「次に戦うのはこいつだ。これは竜の鱗と角を纏っている」
次に示した敵は、空を舞う魚のような敵――それに加えて竜の鱗と額に立派な角を生やしている姿だった。
それも元々空を飛ぶ力に加えて、竜鱗による生半可ではない防御力と、高い攻撃力を備えているのだという。
「だが奴らには急所がある。この背びれの部分だ」
鞘に納めたままのサーベルでその部分を示すが、元々飛行能力を持っている存在だ。
易々と狙わせてはくれないだろうが、急所を上手く突ければその分のリターンは余り在るのだと語る。
「そして最後に戦って貰うのが彼らだ。彼らは、竜の翼と鱗、角を全て併せ持っている」
そう言って示したのは、竜鱗と角、それに竜の翼を備えた筋骨隆々な男達……その身体には数多の呪的な紋様が浮かぶ。
かつて群竜大陸の脅威を払う為にありとあらゆる手段を講じてきた一族らしいが、オブリビオンとなった今は群竜大陸に捕らわれてしまっている。
「……元々を考えれば皮肉という他ないが、その戦闘技術は本物だ」
培われてきた技術に加え、竜鱗と角による防御力と攻撃力の底上げ、それに加えて竜の翼による飛翔能力。
真っ向から戦えば易々と倒せる相手ではない――下手をすればボス格に準ずる力を持っているだろう。
「急所に当たる場所は心臓の辺りだ。分かりやすいが、並大抵のことで狙わせてはくれないだろう」
竜翼による飛行能力への対策、それに加えて急所を突く工夫……その両方を見出さなければ、君達といえど手古摺るだろうと冷や汗を額に浮かべ、スフィーエは語った。
「そうそう……今回の敵はね、体の中に『竜胆石』っていう宝石があるんだ」
一通りの事を語り終え、一息ついた後に改めてスフィーエがグリモアで映し出すのはとても美しい宝石だった。
今回相対する敵には程度の差こそあれど、最低でも金貨四十枚の価値はある宝石が一体一体の中にある。
相手は集団で襲い掛かってくる訳だから、それが大量に手に入る可能性があるというわけで……。
「中々に厄介なギミックだらけの相手だが、見返りも十分にある。そういう訳だから……一つ頼むよ」
悪戯っぽく片目を閉じたスフィーエは、グリモアを輝かせ群竜大陸への門を開いていった。
裏山薬草
どうも、裏山薬草です。
なんと! ドラゴンのバーゲンセールですよ皆さん!!
さて今回は群竜大陸へ赴き、集団戦の三連戦をして頂きます。
第一章の敵はドラゴンの翼を持ち、空中飛行能力を持っています。
ですので、空を飛ぶ相手への何かしらの対策があればプレイングボーナスになります。
第二章の敵はドラゴンの鱗と角を持ち、攻撃力と防御力が格段に上昇しています。
しかし身体の何処かに急所があるので、そこを上手く突くプレイングがあればボーナスになります。
第三章の敵は翼と鱗と角の全てを合わせ持っています。
対空と急所を突くプレイング、その両方があればボーナスになります。
それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
裏山薬草でした。
第1章 集団戦
『ランナーズイーター』
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POW : スニークイーター
レベルm半径内の、自分に気づいていない敵を【牙】で攻撃する際、ほぼ必ず狙った部位に命中する。
SPD : ハングリーランナー
全身を【硬質な鱗】で覆い、自身の【食欲】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ : ハンティングタイム
【別集団のランナーズイーター】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
イラスト:小日向 マキナ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水鏡・怜悧
詠唱改変省略可
人格:アノン
「殺戮衝動、なァ…目の前のヤツ殺したいって思うのは、オレには普通なんだけど」
UDCを纏って黒狼の姿になる。風属性の触手で圧縮空気の足場を作って宙を駆ける(空中戦)
「恐竜ってのも美味そうだな」
相手の攻撃は野生の勘で躱し、前足の爪で腹を切り裂いてから噛みつき喰らう(カウンター)。複数寄ってきたらUDCの液体金属を刃のように変形させて羽の薄い部分を切り裂いてやる(部位破壊)
別集団が来たら、光属性の触手で目くらまし。氷属性の触手を巻き付けて凍らせマヒ攻撃。地上に落ちたヤツは氷の礫を散弾銃のように打ち出して攻撃
「喰い尽くしてやるぜ、ヒャハハハハ」
●捕食者はどちらか
竜と幻想の地とは誰が言うたか、風吹き荒ぶ幻の大陸の荒野は正しく群雄割拠、竜の力を宿せし獣が覇権を競う。
この地に足を踏み入れた猟兵達に襲い掛かるは、力強く地を駆ける脚と万物喰らう牙を併せ持ちながら、呪われし風の加護によりて空を翔る翼すら持ち得た怪物。
「殺戮衝動、なァ……目の前のヤツ殺したいって思うのは、オレには普通なんだけど」
正に狂暴な竜そのものの存在が向ける牙にも動じる姿を見せず、水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)――正確に言うならば、その内に潜む人格のアノンは風の呪いに突き動かされ戦意を向ける竜を鼻で笑う。
たかが呪いで突き動かされた者、それ如きにそれを“普通”と称せる者が負ける筈も無し――狂気潜む異界の名状しがたき生物を身に纏い、アノンは飛ぶ。
纏った力は黒き狼、生み出せし触手で風を噴き上げ、それを足掛かりにした狼は竜の翼はためかせ牙を向ける竜の咬を弄ぶように躱し。
「恐竜ってのも美味そうだな」
急降下の勢いで比較的に柔い腹をその鋭い爪で、まるで紙のように斬り裂けば、獣の牙はそのまま腑を食い千切り命を散らす。
切り裂かれた竜の断末魔が呼び水となったかのように、群れを成した翼竜が喧しく翼を奏で次々に牙打ち鳴らす。
「お代わりって奴か……丁度いい」
その姿を目に納め獣は嗤う――この果てしない敵に非ず、ただの餌に過ぎない怪物の存在を認知するや否や。
触手より迸った閃光が一瞬にして一斉に顎門を開いた竜の目を晦ませ、その勢いで感覚器官を狂わせ。
間髪を入れずに伸ばした触手が絡みつく――宿せし力は氷。
氷河期の到来を告げる如く、その姿を凍てつかせ地面に叩き落し。
自らに寄る形になった竜の翼を擦れ違い様に、液体金属で斬り裂けば凍てついた竜は地面に叩き落されて。
「喰い尽くしてやるぜ! ヒャハハハハ!」
獣の嗤声と共に注ぐ氷の礫が強力な散弾銃宛らに、堕ちた竜の身体に風穴を開けていった。
成功
🔵🔵🔴
ラティナ・ドラッケンリット
さあ、書き入れ時だ
『竜殺し』の名が伊達ではないことを見せてやろう
空中から散発的に襲って来る分には動きを見切って避けよう
攻撃を避けて断山戦斧『しゅとれん』で叩き斬る
距離か数で対処できない時は手袋を投げてUC
ルールは白兵戦距離から離れないことだ
近付いた者を斬り殺すことで牽制するが
一斉に襲い掛かって来たら
豆の木の種を撒いて
空中軌道を制限することで
多対一の状況を避ける
あとは攻撃の為に接近して来た敵や
UCで弱って高度の落ちて来た敵を
各個撃破して確実に数を減らす
不意を討って穿竜槍『たると』や守護者『しょこら』を投擲もしよう
『たると』は小型竜に戻って手許まで帰って来させ繰り返し投擲する
●竜殺しの…
吹き荒ぶ風に揺るぐこと無き健康的な肉体を晒しつつ、女戦士は翼を広げた竜と、開かれた顎門に並ぶ無数の鋭い牙を見据えた。
足を踏み入れた女戦士目掛け、竜の翼を広げた魔物は急降下しながら牙を向け――女戦士は、ラティナ・ドラッケンリット(ビキニアーマー道の冒険者・f04425)は閉じられた顎門を軽く下がることで空振りさせると、それと同時に振り上げていた大斧を振り下ろした。
「さぁ、書き入れ時だ」
竜鱗を容易く叩き潰す鈍い音が響き、竜の身体が荒野の地面に沈む音を伴い、ラティナは闘志を昂らせた。
竜殺しの名に恥じぬ一撃に恐れ慄いたか、蛮勇を誇る竜が空の距離を保ち続ける様を見ながらも、彼女は静かに手袋を外し。
鋭い投擲は小気味良く、空の優位性を保ったままの翼竜達に当たって行く。
「――宣言する。私から離れすぎるな」
手袋が当たった竜の内の幾つかが、一斉に牙を向けて襲い掛かっても、ラティナは冷静に懐に手を伸ばし、取り出した其れを地面に叩きつける。
すれば叩きつけられた其れ――童話の如く急成長する豆の樹木が立ち並び、荒野に軽い林を作り出し、高き木々は群れを成し空より襲う竜の動きを牽制する。
入り組んだそれは数の利を殺し、女の卓越した技巧に寄る動きを活かす――どちらが狩る者かと問われれば最早明白。
打ち下ろされた大斧が次々と舞い降りた竜の頭蓋を砕きつつ、宣誓のくだらなかった竜が高度を下げてくれば、ラティナは盾を投げつけ牽制し。
よろめいたその竜へ、小型槍を転じさせた竜を嗾ければ、その小竜は翼竜よりも尚鋭き牙で喉笛を食い千切ると、上機嫌に主の元へ還り。
「良くやった。次も頼む」
再度嗾けられた小竜が勇猛にまたその牙を空に留まる竜へ向け。
手袋の宣誓<毒>が回り高度を下げる羽目となった竜がラティナの背後より、その餓えた牙を輝かせれば。
振り向き様の大斧が、その首を天高く舞い上げるのであった。
成功
🔵🔵🔴
フレミア・レイブラッド
ドラゴン、ね…今まで色々なドラゴンと戦って来たけど、彼等は皆、力だけでなく、絶対の強者らしさを持つ者ばかりだったわ…中には外道な考えなのもいたし、それぞれ考え方は異なるけど。
衝動のままに力を振るうおまえ達等、本物の竜に遠く及ばない。
力の差を教えてあげるわ!
自身の周囲の空間に【サイコキネシス】と【念動力】の念の網による不可視の結界を展開。
敵がスニークイーター等で襲撃の為に範囲に入った瞬間に全て拘束し、一体ずつ凍結の魔力を付与した魔槍【属性攻撃、怪力、早業、串刺し】で急所を串刺しにしたり、首を叩き落としたりして仕留めていくわ。
竜胆石だったかしら?中々良い宝石みたいね。折角だし、根こそぎ頂くわ♪
●矜持
はためく翼の音、打ち鳴らされる牙の音――耳を済ませれば絶え間なく空より注ぐ、獰猛な竜の鳴き声に混じる音色。
「ドラゴン、ね……」
フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は金糸の如き長い髪を荒ぶ風に流しつつ、荒野に佇んでいた。
「今まで色々なドラゴンと戦って来たけど、彼等は皆、力だけでなく、絶対の強者らしさを持つ者ばかりだったわ」
敵対は避けられなかったけれど武力を誇る者として、ひとかどの敬意を以て相対した者、救いようが無いぐらいに外道であっても最後まで己を曲げなかった者。
様々な竜と対峙してきたが、ただ強いというだけに収まらなかった者達に比べて――地に佇む者へ、空から急降下で牙と爪を向けるそれの何と及ばぬことか。
佇んだままのフレミアを一斉に取り囲み、襲撃をかけた筈の翼竜達は、蜘蛛の巣に絡め取られたように彼女の周囲に制止していた。
何故ならばフレミアは唯佇んでいただけではない、周囲に結界のように念動力を張り巡らせていたからだった。
「衝動のままに力を振るうおまえ達等、本物の竜に遠く及ばない。力の差を教えてあげるわ!」
空に逃げられる心配も拘束した今となっては無意味――制止させられた竜を目掛け、フレミアは一気に槍を薙ぎ払う。
槍に籠められた魔力が薙ぎ払われた風に乗せて極低温を齎し、捕えられた翼竜を更に凍てつかせ霜の中に閉じ込めて。
魔の血脈が故に持ち得た剛力、それが生み出す槍の重たい一撃は、凍てついた竜の身体を砕き散らし、生身であっても脳天を貫き、時に首を落す。
そうして翼竜の骸積み重なる中、砕け散った竜の身体より零れた石を一つ拾い。
「これが竜胆石ね……良い宝石じゃない♪」
零れ落ちた美しい宝石を拾い集めながら、薙ぎ払った槍が凍てついた竜の身体を砕き散らし。
体内より出でた宝石は、凍り付き砕けた身体より尚美しく、いつまでも輝いていた。
成功
🔵🔵🔴
四季乃・瑠璃
緋瑪「殺戮衝動のままに襲う獣に負けるワケにはいかないね、瑠璃!」
瑠璃「衝動に任せず、それを制御してこその殺戮だからね、緋瑪」
「「さぁ、本当の殺戮を教えよう!」」
【破壊の姫君】で分身
瑠璃が【情報収集、高速詠唱、分身】探知術式と幻影術式を展開。
敵集団の動きを把握しつつ、幻影で敵を攪乱し同士討ちを誘うよ。完了後は緋瑪に合流。
ボムや大鎌、K100で連携するよ。
緋瑪は瑠璃からの情報を元に【範囲攻撃、爆撃、蹂躙、鎧無視、鎧砕き、早業】接触式、時限式等を空中にばら撒いて爆炎の華を空中に咲かせつつ、機巧を利用した大鎌で敵の首を刎ね飛ばしたり、雷撃・凍結付与したK100で撃ち落とすよ
ついでに竜胆石も回収したり
●殺戮衝動
天高く翼を広げ、竜の一頭が吠えればどこからともなく現れた、数多の同じ竜の軍勢が地を響かせ吠えながら駆けていく。
吹き付ける風の加護を受け、空を翔る翼すら得た竜が、数に任せて獰猛極まりない牙を向ける。
「殺戮衝動のままに襲う獣に負けるワケにはいかないね、瑠璃!」
「衝動に任せず、それを制御してこその殺戮だからね、緋瑪」
四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)ともう一つの魂、緋瑪は鏡映しのように同じ見目の身体に分かれ、その背に着けられた機械めいた翼を広げた。
衝動が生み出す力だけはそのままに、衝動を制し乱れることのなき、真に殺しに秀でた者は語る。
「「さぁ、本当の殺戮を教えよう!」」
瑠璃が一つ掲げた手より指を一つ鳴らしてみれば、天地を蜘蛛の巣めいた輝きが走り、同時に淡い靄のようなモノが立ち込める。
すれば殺戮の衝動に理性を無くし突き動かされた竜はその爪を、牙を同胞に向けていく。
ある爪が鱗を引き裂き、またある牙が翼を食い千切り喉笛を抉る――凄惨な同士討ちの光景も、巡らせた網が明確に瑠璃に伝える。
全て我が掌に在り――得た情報を瑠璃は緋瑪に伝えれば、緋瑪は嬉々として空を舞い、同士討ちの争乱賑やかな中に花火を上げる。
触れれば全てを爆炎で飲み込み、その身体を灰に帰す、無慈悲な爆弾と言う名の祝砲をばら撒き、弱った竜を次々と落し。
偶々に爆炎を逃れた個体が顎を開き、牙を向けても瑠璃からの援護射撃が翼を撃ち抜き体勢を崩し。
流れるように振り向いた緋瑪の大鎌は、仕込まれた爆発による加速を以て勢いを付け、鎌鼬も真っ青な刃を以て首を刎ね飛ばす。
そして刎ね飛ばされた首に、密かに――瑠璃が仕込ませていた爆弾が、集団の中に投げ込まれ、其れを爆炎で焼き払う。
一方的な蹂躙の中、慈雨の如く降り注ぐ竜胆石の回収も忘れずに。
殺しの衝動を制し突き進む力のみを得たプロフェッショナルは、翼得た地竜を狩って往く。
成功
🔵🔵🔴
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
お宝と聞いて海賊としては黙ってられないよっ!
行こう、ウィーリィくんっ
…キミの故郷を魔物の脅威から守るために
【手をつなぐ】事で互いを【鼓舞】し、【エクストリームミッション】を発動
高めた意思の力でパワーアップし、飛行して熱線銃の【スナイパー】で空から恐竜たちを狙撃
迎え撃とうと飛行した個体には【空中戦】を挑み、フォースカトラスの【2回攻撃】で斬りつける
地上のウィーリィくんと連携して恐竜たちに「ボクたちには絶対敵わない」って事を教えてあげるよ!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
猟兵として色々な世界を旅して来たけど、俺の故郷のA&Wもまだまだ未踏の場所はある。
そして恐るべき脅威もまだ潜んでいる。
だから、この世界の人達が安心して明日のご飯を楽しみに出来る様にするためにきっちり片付けないとな。
行くぞ、シャーリー。
まず【聞き耳】で潜んでいる奴らを探し、シャーリーに知らせる。
そしてシャーリーが空へ飛び立つと同時に【飢龍炎牙】を敵群に叩き込んで数を減らし、浮足立ったところで空と地上とで同時攻撃!
炎の【属性攻撃】を付与した大包丁の【部位破壊】で脚を潰して動きを止め、敵が空から攻撃してきたら【地形の利用】で岩などを足場にジャンプして【カウンター】で迎撃する。
●ホノオノツバサ
世界を渡り歩き、世界の敵を払ってきた猟兵なる身、思えば随分と他の世界を知ったものだと思う。
されどこの故郷アックス&ウィザーズも未踏の区域は沢山、これも又冒険の一幕になるだろうか。
そして――恐るべき脅威を払い、この世に住まう者が明日の喜びを安心して迎えられるように。
吹き荒ぶ風の中、戦の緊張を巡らせ敵を探っていた少年ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)の手を、少女シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)はより強く握った。
「行こう、ウィーリィくんっ」
――キミの故郷を魔物の脅威から守るために。
強く伝わった彼女の握力と、心強い笑顔は言葉にせずともその言葉を伝えてくれた。
「行くぞ、シャーリー」
だからこそウィーリィは応える。研ぎ澄ませていた聴覚と気配を以て岩陰に隠れた獲物の存在を示すことで。
「そことそこの岩場、影に何体か隠れてる」
「分かった」
シャーリーもまたその指示に頷き、分かりやすく周囲で機を伺っていた翼竜を軽く見渡すと、最後に一際強くウィーリィの手を握ってから離す。
同じ力強さで握り返された手の僅かな痺れと、彼の熱意はいつだって、どんな恐ろしい敵であろうと勇気を与えてくれる。
「さぁ、史上最大の凶暴すぎる竜巻、戦う覚悟はあるッ!?」
そして彼女は鮫型の単車を鎧として纏うと、背よりバーニアを噴き上げ、発生した風圧が周囲を取り囲む翼竜を一瞬圧倒し。
「喰らい尽くせ、炎の顎!」
それと同時にウィーリィは大包丁を取り出すと、分厚い鋼の刃に業火を灯し。
力強く振るわれた大包丁より迸った業火が、風圧に乗りながら竜の形を成すと、地より機を伺っていた翼竜達に次々とその牙を突き立てた。
強き真なる竜の火炎に、翼竜達は翼諸共焼き尽くされ灰と化していき。
炎の大波をその力強き脚で潜り抜けながら顎門を向けた個体を、ウィーリィの業火を纏った大包丁が脚を斬り裂き、盛大に転倒させた後にその頭蓋を業火纏う大包丁で砕く。
その一方で同じく空に身を置いたシャーリーは既に照準をサイバーアイに置き――突き付けた銃口より迸った数多の光が豪雨の如く。
岩場を盾に生き永らえた個体や、他の個体を壁とし幸運を得た個体を貫き、その命を終えさせていく。
されど翼竜達も只薙ぎ倒されるばかりではなく、空を舞い機を伺っていた群が逆に好機と言わんばかりに顎門を開き、翼で空を滑り襲い来る。
だがシャーリーは冷静に高度を上げ、咬撃を空振りに終わらせると、喉笛を光り輝く曲刀で斬り裂き、追撃の刃でより深く其処を抉る。
彼女の奮戦に恐れを為したか、別の翼竜が地上のウィーリィへ狙いを変え、急降下で爪を向けんとしたが。
されどそれは愚策、岩場を足掛かりに力強く跳躍したウィーリィがその牙を紙一重で躱すと、逆に大包丁の刃を叩きつけ翼を斬り落とし。
空中で体勢を崩した翼竜へシャーリーの銃撃が脳天を貫けば、命終えた骸をウィーリィが蹴り、急降下の要領で地を駆けていた翼竜の脳天へ大包丁を叩きつけた。
「「……」」
――こいつらには敵わない。
無言で睨み付ける彼らに生物としての格を思い知ったか、翼竜達が散り散りになっていくことを確認すれば。
思い出したようにシャーリーが声を張り上げた。
「……あ! お宝!」
「ほらよ、海賊さん」
その辺りは海賊として捨て置けるものでなかったか、地に散らばった美麗な宝石の数々に目を輝かすシャーリーに、ウィーリィは拾っていた宝石を投げ渡す。
それを受け取ったシャーリーは誇らし気に受け取った宝石を掲げ、年相応の少女の笑顔を浮かべる。
「えへっ……おっと?」
――その笑顔はすぐに、また新たにやってきた別の翼竜達の前に凛々しきものと立ち代わり。
「まだ行けるよな?」
ウィーリィの声に無言で頷いたシャーリーに、ウィーリィもまた頷きを返して応え。
二人は増援としてやってきた翼竜にまた立ち向かって往くのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
鬼桐・相馬
味方も敵も、飛べるというだけで本当に戦略の幅が広がるな。
【WIZ】
[ヘヴィクロスボウ]にボルトを装填しながら鞄の中へ話しかける。
おい、ちょっと手を貸してくれ。
現れ出た[ヘキサドラゴン]の身体を軽く叩いたら飛び立たせる。
俺が手をつけた敵の周辺で暴れてこい。他の猟兵を手伝うのはいいが邪魔はするな。
敵の数や位置を常に[情報収集]し視界外からの攻撃対策を。纏めて倒せそうな敵へ向けて攻撃、黒竜で追撃させる。
別集団の敵へは[視力]と[野生の勘]で察知、接近してきたものを弩で殴りつけて倒す。
敵の数が減ってきたら黒竜を収納、UC発動。
一応言っておくが俺をどうこうするなよ。
延焼と合体を駆使して倒せるだけ倒そう。
●喰ウ
空を飛べる。ただそれだけのことが、どれだけ有利になるか――だからこそ、やりがいというのがあるもの。
「おい、ちょっと手を貸してくれ」
空を舞う翼竜の気配を念頭に、弩へボルトを仕掛けながら、鬼桐・相馬(一角鬼の黒騎士・f23529)は鞄の中のそれに声を掛けた。
「俺が手をつけた敵の周辺で暴れてこい。他の猟兵を手伝うのはいいが邪魔はするな」
鞄より現れたるは竜――それも竜の力を得たそれと違う、純正の竜だった。
絶え間なく気配を察し、狙いを付けた翼竜の軍勢へ相馬が弩を放てば、突き立てられた矢を目印に、ヘキサドラゴンが翼竜よりも尚雄々しき翼を広げ強き牙を向ける。
解き放った矢の隙を伺い、一頭が吠えたことで呼びつけられた軍勢の牙を弩で叩き付け圧し折りながら、相棒の竜が空にて翼竜の軍勢を己が牙に掛け、喰い破っていく。
繰り広げられるは戦いですらない、一方的な捕食――そろそろ数は減ってきただろうか。
「もういいぞ。ご苦労だったな」
なれば自分もこの区域を勝利で終わらせよう――相棒の竜を下がらせ、鞄の中に仕舞いながら。
相馬は白に近き眩き金色を揺らめかせていく。
「その薪を喰って熾火になれ――俺をどうこうしようとするなよ」
立ち上るは天獄の火炎、解き放たれし七十に近き淡き金色が翼竜の脚を、翼を、動く為のもの悉くを縛り付けていきつつ。
意志を持つかのように踊る火炎は盛り、別たれた身を一つに集めながらその熱量を高め、擦れ違う翼竜を灰をも残さず消し去る。
やがては翼竜達を残さず飲み込み、天すらも焦がす火柱の如く立ち上がる焔が、軽く脅しを掛けるように相馬の前で盛り。
「……どうやらこれで終りのようだな。手早く済んで良かった」
消えていく炎と共に周りを見れば、他の猟兵も着々と翼竜を殲滅せしめている。程なくしてこの戦いは無事勝利に終わるだろう。
後に控える敵に備えて、一時のインターバルの中、羅刹は軽く身体を伸ばすのであった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『エアティック・フィッシュ』
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POW : キュウ!
【憎悪】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD : キュルルー!!
【瞳を黒くする】事で【緊急撃退モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : キュゥーン
【尻尾】から【竜巻】を放ち、【風圧】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:白狼印けい
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●空を飛ぶ鱗蛇
翼を得た地竜という、ある種の反則を無事に切り抜けた猟兵達。
激戦を終え一時の休息は僅かな時で終わる……何故ならば、空よりまた新たに現れた“竜”の軍勢が襲い掛かってきたからだった。
蛇の如く長くしなやかな身体で、先の翼竜より速度で劣れど小回りの利き、巧みに動く空飛ぶ魚(スカイフィッシュ)
それも、その身体に身を守る強靭な鱗と、額に鋼鉄を紙の如く貫く角を備えた姿は、蛇型の竜そのものと言って良いだろう。
だがよくよく目を凝らしてみれば、生来の背びれに当たる部分、その個所が鱗に覆われていない急所に見える。
されど元々空を自在に飛ぶ種、易々と狙わせてはくれないだろう。
しかし猟兵達にここで退く選択肢はない――呪われし荒野の風に乗り、竜鱗と角を備えた飛行魚を迎え撃つべく、猟兵達は一斉に構えるのだった。
フレミア・レイブラッド
言ったでしょう?本物の竜との力の差を教えてあげる、と…。
本物の竜の力を見せてあげる!
【ブラッディ・フォール】で「ドラゴン迎撃戦」の「『黒輪竜』メランシオン」の力を使用(メランシオンの角や肩翼、装飾や尻尾等が付いた姿に変化)。
空中に飛び出し、敵集団の真ん中で敢えて瞑想する様に【緩やかに死に逝け、定命の者たちよ】を発動。
黒の雨による呪詛の侵食で敵を弱らせていき、【消え失せろ、愚物共!】による魔弾の豪雨で悉く撃ち砕いていくわ
竜化による硬い鱗があろうと、呪いは防げない。更に小回りの利く貴方達に合わせて広範囲を一気に蹂躙させて貰うわ。
点で捕えにくければ面で制圧すれば良い…逃げ場は無いわよ。
●呪詛
見上げれば空飛ぶ魚が悠然と、数多の群れ為して空を埋め尽くす――その身に鋼をも凌ぐ鱗を備え、鉄板すら貫く角を備えた姿、正に群竜の名に相応しき光景。
されど吸血姫は嗤う、燦然と輝く空を見上げ、盾と機動力を備えた姿を誇り地を這う人間を嘲笑うように舞う魚達を前に。
「ふ、ふふ……」
――勝ち誇ったように尾を揺らす姿、何て滑稽なのだろう。
「言ったでしょう? 本物の竜との力の差を教えてあげる、と……」
空を飛べて頑強な鱗と強大な角を持っても、本物には到底及ばない。
「本物の竜の力を見せてあげる! 骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
故にフレミアは纏う――嘗て討伐せし過去の異形の記憶より引き出した力を。
無数の黒き闇の輪を携えた竜の姿を――複雑怪奇に絡む尾を地面に叩き付け、その翼を以て空を舞う鱗魚の群れにフレミアは突入すると。
祈るように微かに目を閉じれば、無数の闇の輪が空を覆い、降り注ぐ黒き雨が鱗魚の表面に弾かれた。
頑強な鱗に通らぬ雨、されど其れが孕むは呪い、如何に頑強な鱗を備えようと所詮は物理防御にしか秀でない。
鱗魚達がその尾を振り乱し竜巻を放とうとしても、弱り切った尾の動きは微風すら起こせず。
内部を冒す呪詛に敵う道理もなく、奇怪な呻き声をあげ弱っていく鱗魚達の、その背びれを冷徹に見据えながら。
「ええ、点で狙いにくいでしょうね」
どこからともなくフレミアは呟く――示された急所に当たる場所は、背びれに当たる僅かな場所。
「だったら【面】で制圧するまでよ」
逃げ場はない。
指を一つ弾いて鳴らせば、天空を覆うかのように広がった無数の黒き輪っかの中央に力の奔流が収束し始め。
降り注ぎ始めるは破壊を齎す死の雨、無数の光弾が荒野の地面を砕き散らす勢いで注ぎ、弱り切った鱗魚の背を貫いていく。
後に何も――否、只、乾いた音を立てて落されていく宝石が引き裂かれた荒野の大地を輝かしく彩った。
大成功
🔵🔵🔵
四季乃・瑠璃
瑠璃「鱗が固くても、爆破の衝撃までは防げない。元々の身体構造上、中の臓器まではそうはいかないよね」
緋瑪「硬い敵は元々得意だしね♪これまで本物のドラゴンを何体も倒してるし、今更なりかけで手こずったりしないよ」
【破壊の姫君】で分身
敵の竜巻を強引にボムによる爆風で散らし、雷撃を付与し時間調節した時限式ボム【範囲攻撃、爆撃、蹂躙、鎧砕き、鎧無視、早業、属性攻撃】を敵の中心に向けて放り込み、爆破。
雷撃と爆炎を広範囲に撒き散らしてダメージと共に動きを封じ、その隙を突いてK100で急所を撃ち抜いたり、機巧を利用した大鎌で斬り裂いて仕留めていくよ
緋瑪「元々魚なんだよね?美味しいのかな」
瑠璃「竜も美味しいしね」
●浸透剄
尾を振り乱し、奇怪な鳴き声と共に放たれた竜巻を前に瑠璃と緋瑪は、魔導の翼を広げながら互いに頷き合った。
「行くよ、緋瑪」
「行こう、瑠璃!」
「「さぁ、わたし達の破壊を始めよう」」
吹き荒ぶ竜巻を目掛け、まずは手製の爆弾を投げつければ互いの爆弾が乾いた音を立ててぶつかり合い、爆ぜ散る爆発の衝撃と熱風が解き放たれた竜巻を相殺せしめ。
広げた翼で空を制するように滑り飛びながら、瑠璃と緋瑪は懐から取り出した爆弾――僅かに稲光迸るそれを鱗魚の中央目掛けて投げ放つ。
僅かな一呼吸を置いた刹那、鱗魚の群れの中央で勢いよく爆ぜた火炎と熱風が怪物達を巻き込み、同時に――爆弾に仕込まれていた魔力が、僅かに迸った稲光、雷が一歩遅れて花広がる。
爆炎と雷撃が鱗に覆われた身体を打ち据えていくが、やはりこれほどの爆発を以てしても通じない――傷一つない鱗を自慢げに、鰭を揺らし空を滑らんとする魔物達であったが。
急にその体勢が崩れ、口より血液を吐き出し始める――!
「鱗が固くても、爆破の衝撃までは防げない。元々の身体構造上、中の臓器まではそうはいかないよね」
「硬い敵は元々得意だしね♪ これまで本物のドラゴンを何体も倒してるし、今更なりかけで手こずったりしないよ」
鱗自体が上位の竜に匹敵する代物であろうと、その上位の竜自体も何度か倒した身、如何様にも対処は出来るというもの。
数の優位とて、爆弾というそれを覆す駒を持つ彼女達に対して覇権足り得ない――言葉通り、内臓への無視の出来ない衝撃に体勢を揺るがす鱗魚達へと。
瑠璃が大型拳銃の反動も鮮やかに、背びれをピンポイントで撃ち抜いて落していけば、滑空する緋瑪の大鎌は次々と擦れ違い様に背びれへと突き立てられ、同様に鱗魚達を地へと落していく。
「元々魚なんだよね? 美味しいのかな」
「竜も美味しいしね」
――その後、地に堕とされて骸と化した鱗魚達が食卓に上がったかどうかは、また別のお話。
大成功
🔵🔵🔵
鬼桐・相馬
……また飛ぶのか。
【POW】
背びれに当たる部分に急所があるなら、下から攻撃するよりかは上から行く。[冥府の槍]を地に突き刺し[黒曜の軍制コート]を脱ぐ。次いで左胸の[アシモフゲアスの刻印]を一時的に解除。
――よし。
即座にUC発動、黒鬼へ。これで相手がどれだけこちらに憎悪を向けて大きくなろうが、互角に渡り合える。
動体[視力]や[戦闘知識]による動きの予測で捉え敵を掴み、[怪力]をのせた握り込みや爪による引き裂きで急所を攻撃していこう。敵の攻撃は[見切り]回避、すれ違いざまに[カウンター]で急所を引き裂く。
粗方倒したら元の姿に戻り、深呼吸。
駄目だな、ああいうのは……腹の底では愉しく感じてしまう。
●鬼神
天を埋め尽くさんほどの空飛ぶ強敵を見上げながら、相馬は額に掌を宛てた。
「……また飛ぶのか」
飛行速度自体は先ほどの翼竜よりも劣るが、小回りなどでは上回る――ああ、全く厄介なものだ。
大槍を地面に突き刺すと、相馬はゆっくりと上衣を外し。
左胸に刻まれた、かつて高名な魔導兵の精神を封じていたという装置に由来する呪印の封印を解く。
「……」
――これでいい。余計な軛は最早無い。
全身を闇で染めたかのような黒に身体を変えて、相馬は――否、巨大な一つの鬼神はここに降臨する。
闇の如き身に走る紋様と角と爪に灯る青黒い炎が盛ると、鱗魚達は一斉に不愉快な鳴き声を挙げた。
亡霊が故に生ずる世界への憎悪、吹き付ける呪いの風に突き動かされる戦の衝動のままに、鱗魚達が身を肥大させると、竜の角を持って鬼神を貫かんと空を滑る。
だが鬼神は殺到する竜角を爛々と金色の眼輝かせて躱すと、一体の竜角を掴み。
宛ら棍棒のように振るい周りの鱗魚達に叩き付け――よろめいた敵の一体の、その背びれへと掴んでいた鱗魚の角を刺し込み。
返り血を浴びながら鬼神は青黒き炎を盛らせ、そのまま刺し込んだ鱗魚の背びれを己が爪で抉り裂く。
噴き上がる血すら蒸発する炎の中、新たに飛び込んで来た鱗魚の首根っこを真っ向から掴み動きを制し、背びれから竜鱗を飛び散らせながら爪で深く抉り切り裂く。
その勢いで――鬼神は獰猛に唇を吊り上げると。鱗魚達の間を駆ける。駆けて、擦れ違い様に振るう。返り血すら消し去る炎纏う爪を、合理性はそのまま、背びれから身体を真っ二つにするように、残虐に嗤い乍ら。
「……ふぅ」
やがて己の担当する区画の敵を片付け、姿を元に戻し上衣と紋様を新たに纏いながら相馬は大きく息を吐いた。
「駄目だな、ああいうのは」
――腹の底では何処までも愉しく感じてしまう。
背びれから引き裂いた竜鱗と血肉の手触り残る爪を見ながら、鬼は微かに唇を吊り上げたような気がした。
大成功
🔵🔵🔵
水鏡・怜悧
詠唱改変省略可
人格:アノン
「さっきのヤツより喰うトコ少なそうだなー」
(竜胆石も回収してくださいね)
(喰えねェのに。まァイイけどよ)
意識の内でロキと言葉を交わし、UDCで耳と尻尾、手足を象り獣人のような姿になる。足に纏ったUDCの空中浮遊で空を飛び空中戦。
「結構速ェなァ。武器は…えっと、二股の刀構築。属性は重力」
刃が途中で二股に分かれた大振りな刀が現れる。重力属性で刃を軽くし、敵が突進してきたら野生の勘で上へと回避。重力属性で刃を重くして背びれをはさむように刃を突き刺し、怪力で支えたら相手の速度も利用して一気に尾びれまで切り裂く。止めを刺し喰らう。
「コレはコレで美味いな、ヒャハハハ」
●フィッシュ&ジュエリー
鱗に覆われた魚――その字面は至極真っ当であるが、実際に見れば鱗は鱗でも竜の鱗に覆われている。
得てしてそうした分厚い鱗に覆われたそれというものは――
「さっきのヤツより喰うトコ少なそうだなー」
空を揺ら揺らと泳ぐ鱗魚達を見上げ、アノンは見た目以上に可食部位の少ないであろう其れに、先の翼竜よりも元々が小さき以上猶更というものであるが、不満のようなものを言葉に出した。
ぼやいた彼にロキと呼ばれるもう一つの魂が心の内より語り掛ける。
(竜胆石も回収してくださいね)
(喰えねェのに。まァイイけどよ)
アノンにはアノンの嗜好があるように、ロキにはロキの嗜好がある――其れを敢て無碍にすることもなく。
「少ない分だけ味は良いんだろうなー?」
神代の怪物をその身に纏い、獣めいた耳と尾を生やし手足に其れを纏う――宛ら幻想の獣人が如き姿となりてアノンは空へその身を躍らせた。
その身にまとった化生の空を飛ぶ力は鱗魚達に劣ることなく、元来空を領域とする其れにも追い縋るが。
あと一歩のところで及ばない――であれば。
「結構速ェなァ。武器は……えっと、二股の刀構築。属性は重力」
顕現するは二股に分かれた刀、竜の角にも劣らぬ大振りな、とてもよく斬れそうな刃――空を自在に翔けるこの相手を制する力は重力の加護。
重力を操り重さの軛を解けば、振るうに不都合な重みのみを無とし風よりも疾く、瞳を黒に変えて竜の角を持って流星の如く飛来した鱗魚達の攻撃を上方へ跳び躱し。
続き振るわれる刃には超重力の加護を――斬撃に限りなく重みを宿した一撃が背びれを、その周囲の鱗を砕き散らしながら、流水の如く鋭く、そして力強く尾びれまで一気に斬り裂く。
「コレはコレで美味いな、ヒャハハハ」
無論のこと、零れ落ちた宝石も手の届く限りは回収しながら、背後に迫ってきた鱗魚を又一匹斬り伏せて。
衝動のままに彼は新たな好敵という名の餌を喰らう――!
大成功
🔵🔵🔵
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
次の相手は最初から空がテリトリーなんだね
でも、負けるつもりはないよ
鮫の顎の様に、空と陸からの挟み撃ちだよ!
行くよ、ウィーリィくんっ!
【エクストリームミッション】を発動させて空を駆け、空飛ぶ魚相手に【空中戦】を挑むよ!
回り込んで背中を取ったら【スナイパー】で弱点の背びれを狙撃して撃ち落とし、飛び回りながら【ロープワーク】+【罠使い】でワイヤーで翼を絡め取って地上に墜落させる
ウィーリィくんの攻撃で敵が地上に向かったら攻撃のチャンス!
その背中を狙って【スナイパー】+【クイックドロウ】で弱点を撃ち抜いてどんどん数を減らしていく
やっつけたらお待ちかねのお宝タイムだよ!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
今度の奴らは元々空が縄張りだから厄介だな。
俺、空飛べないし。
とはいえ、シャーリーに任せっぱなしにするつもりはないけどさ。
まず空中のシャーリーを襲っている敵を【厨火三昧】の炎で攻撃し、狙いを俺に向ける。
地上の俺を攻撃するには奴らも地表近くまで降下する必要があるからそのタイミングを狙い、注意が俺に向いているところへ迂回させる様に放った【厨火三昧】で奴らの背びれの急所を【部位破壊】で狙う。
(位置的に正確に狙うのは難しいだろうから複数の炎を叩き込む)
また、敵が地上の俺に向かってくれれば空中のシャーリーには背中を向ける形になるから彼女も狙撃しやすくなるだろう。
二人で協力し、空の敵を一掃する。
●シャークバイト
空を飛べる――それは即ち自分の在る場所が広がる、それは戦いに於いて大きな優位性となり得る。
自分も又、空を翔る力を持ち合わせているからか、シャーリーは天を覆う竜が如き姿の魚達を見上げて一つ呟いた。
「次の相手は最初から空がテリトリーなんだね」
付け焼刃ではない、空の領域で戦う術を備えた存在――力を只持っている、ということではなく、使いこなしているという存在の恐ろしさ如何なものか。
「厄介だな。俺、空飛べないし」
大包丁を携えながらウィーリィはシャーリーの呟きに、その脅威を肯定するように言葉を返す。
相棒と違って彼自身に空を飛ぶ力は未だ備えていない、それでも……彼らは言葉を一つ重ねた。
「「でも」」
「負けるつもりはない、だろ?」「ボクに任せっぱなしにするつもりはない、でしょ?」
茶色と緑色の視線が重なり合い、互いに互いの言葉を代弁すれば合っている、と言わんばかりに彼らは頷き。
「行くよ、ウィーリィくんっ!」
「ああ、行くぞシャーリー!」
――空に渦巻く鱗魚達の奇怪な叫び声が戦の始りを告げた。
竜の鱗に覆われた尾を鱗魚達が振るえば、複雑怪奇にうねり吹き荒ぶ竜巻が荒野の硬い地面を砕き、烈風が少年と少女の身体を吹き飛ばさんとする。
「史上最大の凶暴すぎる竜巻、咬まれる覚悟はある!?」
しかしそれに抗うようにシャーリーは一歩を、風の圧を物ともせずに踏み出せば、鮫が如き鎧装を纏い背のバーニアを噴き上げその身を空へ躍らせた。
竜巻という荒れる海を鮫は力強く割って泳ぎ、尾を踊らせる鱗魚達に真っ向から突撃する。
シャーリー自身から発生した風圧が鱗魚達の竜巻を強制的に止めさせ、彼女は鱗魚達よりも高きにその身を置き。
研ぎ澄まされた狙いは正確に――竜鱗に覆われた空魚達の唯一の弱点、背びれを正確に熱線で射抜いていく。
それでいて天を自在に飛び回りながら、仕掛けられた鋼糸の罠は鱗魚達の鰭を捕え、空を滑る力を奪い地に堕とし。
更に其処を容赦なく熱線銃の一撃が背びれを撃ち抜いていく――ならばと今度は数に任せ少女を押し込まんとした鱗魚達だったが。
「極めた火工は、原初の火さえも従える!」
更に其処へ舞い込むは大包丁を力強く振るいながら、地より炎沸き立たせるが如く暴風に一切の揺らめき見せぬ強火を解き放った。
横を通り過ぎるそれはその高熱を以て鱗魚を煽る……されど竜の鱗はその熱を損傷という形で通すことなく、されど不快は鱗魚達の憤りを掻き立てその身を肥大させる。
一回り膨れたそれがウィーリィに敵意を向けて飛翔しても、それは狙い通り――幾ら空を飛べても最終的に角で貫く心算ならば己に迫るしかない。
嗾けた炎は竜より尚狡猾な蛇の如く回り込み、背びれを焼き尽くすかのように撃ち抜く――駄目押しに複数の業火を叩き込みながら。
そして無論、地上のウィーリィへその身を向けるということは、天高きに在るシャーリーにもまた背を向けることになり。
「鮫の顎のように――」
「空と陸から挟み撃ちだよッ!」
原初の炎を逃れても襲い掛かるは天の裁きが如き熱線の大雨。
それに背びれを射抜かれ、その身を美しき宝石残し霧散させ――今度はシャーリーに戦意を向けても、それはウィーリィに背を向けること。
どう足掻いても鱗魚達はどちらかに必ず急所を晒さなければならない絶望……既に彼らの命は天と地の牙に挟まれており。
解き放たれた原初の火炎はシャーリーに敵意を向けた鱗魚達を、残さず焼き尽くしていくのだった。
やがて戦いは終わり、空を覆う鱗魚達という暗雲が晴れ快晴の空模様を呈した中、ウィーリィは散らばった宝石を拾い集めるシャーリーを見ていた。
「ウィーリィくん!」
ほら見て――快活に笑いながら皮袋に詰めた竜胆石を自慢げにウィーリィに見せるシャーリーに微笑みを一つ返し。
彼らは一時の安らぎを――これより来る最後の大敵に備えての一時の安らぎを享受するのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 集団戦
『血の一族』
|
POW : 聖魔伏滅拳
【破魔の力を込めた拳】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 聖魔伏滅斬
【破魔の力を封じた剣や斧】が命中した対象を切断する。
WIZ : 血の福印
【自らの血】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●全てを備えた一族
地を駆ける竜に翼、空を舞う魚に竜鱗と竜角……そのどれもが紛れもない強敵であっただろうが、歴戦の猟兵達の敵ではなかった。
されど皆殺しの荒野に住まう脅威はそれで終わりではない、猟兵達にはあと一つ、相対しなければならない敵が残っていた。
「……」
無言のまま猟兵達に立ちはだかるのは、その身を頑強な竜の鱗で覆い、竜の翼を生やした筋骨隆々の戦士達であった。
血の一族――かつて群竜大陸の脅威に抗うべく、あらゆる事に手を染めた彼らが群竜大陸を守る存在となってしまったのは皮肉という他ないだろうが。
培われてきた力と技は竜鱗による防護に竜翼による飛翔能力、そして彼らが操る得物には竜の角が生え強大な破壊力も加わっている。
真っ向から戦えば流石の猟兵も苦戦は免れないだろう……唯一、心臓の辺りにある鱗の薄い急所が狙いどころであるが。
それも易々と狙わせてはくれないだろう、しかし、それでも彼らを倒さねば皆殺しの荒野を突破することは叶わない。
群竜大陸の呪いに捕らわれた彼らを解放する為に、そして群竜大陸の脅威をまた一つ払う為に……呪われた荒野での最後の戦いが今、始まった!!
ティファーナ・テイル
「怖くないぞ!ボクたちだって強いんだからね!」
とガッツポーズで勝気と負けん気を示します!
『天空神ノ威光・黄昏』で敵のUCを封印/弱体化させながら敵の攻撃を『神代世界の天空神』で空間飛翔して避けながら『セクシィアップ・ガディスプリンセス』で上位女神化して♥ビームで攻撃を仕掛けます!
『ゴッド・クリエイション』で貧乏疫病神を創造して「神様だって痛いんですよ…」と言いながら攻撃を受けつつ敵に不運と不幸をもたらします。
『ガディスプリンセス・グラップルストライカー』で髪の毛と蛇尾脚と翼羽根をテイルの距離を保ちながら攻撃を仕掛けます!
「ボクたち猟兵は笑顔と平和と祝福の為に闘争して勝利するんだ!」
●ケツァルコアトル
下手な鋼をも上回る竜の鱗、それを全身に纏い、得物には角――その姿は正に竜の攻守を備えた重戦士。
その上で空を自在に翔ける竜の翼を備えた正に強敵、されど燦然な陽光を受け黄金に輝く翼蛇神ティファーナ・テイル(ケトゥアルコワトゥル神のスカイダンサー・f24123)に、強敵を相手の恐怖など存在しない。
「怖くないぞ! ボクたちだって強いんだからね!」
天高く握った拳を突き出したティファーナへと、竜戦士は翼を広げて殺到していく。
硬き竜の鱗はそのまま強烈な攻撃力となるように、鱗を纏った拳の一撃が群竜大陸の地に礫を舞い上げさせる。
それを金色の蛇体しならせ、地を、空を打ち据えるように舞い――時に、燦然たる陽光に溶け込むように姿を消したかと思えば、煌びやかに金色輝かせ彼女は現れ竜戦士よりの一撃を躱す。
「天空神の庇護と加護と祝福の威光に黄昏る」
取った場所は竜戦士達の背後、戦場に差し込む陽光より尚眩き輝きと、其処に含まれる圧倒的な存在感は、強力極まりない戦士達の身体から力を奪っていく。
「神々の絢爛豪華な全てを見せてあげる!」
決めるは今、彼女自身の眩い輝きの中、翼蛇神はより高みへと達した。
うねる蛇体は高位の竜をも凌ぐ体躯へと、羽ばたく翼はその一打ちが竜戦士達の翼をもぐが如く風圧を持つ。
「ボクたち猟兵は!」
正に上位の女神――高位の存在と化したティファーナが放つ光線が正確に竜戦士の心臓を貫くを皮切りに。
「笑顔と、平和と、祝福の為に!」
神の御業が先に竜戦士の一撃で舞い上げられた礫を媒介に、不幸を齎す存在へと変えて。
齎された不運と不幸は竜戦士達の同士討ちを時に誘い、神風は須らくティファーナへ味方し相対的な幸運を与えた。
「闘争して勝利するんだ!」
そしてしなる髪と尾と、翼の……神業と呼ぶことすら陳腐極まりなく。
神をも超える武の一撃が、血の一族たちを蹴散らしていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
四季乃・瑠璃
緋瑪「幾ら竜の力を得ても、人は人♪」
瑠璃「人である以上、私達に殺せない道理は無いよ」
「「さぁ、私達の殺戮を始めよう」」
UCで分身&能力・武装強化&シスターズ
シスターズ起動して翡翠が憑依し、少し離れたところでデュアル・アイゼンアーマー形態で伏兵として待機。
瑠璃が【範囲攻撃、蹂躙、鎧砕き、鎧無視、早業】接触式ボムによる爆風と雷撃・凍結付与したK100【ドロウ、属性攻撃】で敵の動きを制限・封じ込めていき、緋瑪が機巧を利用した大鎌とボムによる直接攻撃で葬る連携で敵を駆逐。
敵が片方を狙う等の対策に動いたら、伏兵の翡翠が機銃と戦車砲の砲撃で叩き落とし、敵を3人の連携で制圧していくよ。
●技術
「幾ら竜の力を得ても、人は人♪」
「人である以上、私達に殺せない道理は無いよ」
磨き抜かれた戦の技術が敵に在るならば、こちらにも同様に殺しの為の技術が在る。
命すらも削り生み出された人を殺す為の、立ち込める血煙が如き気迫に空を覆う竜戦士達が一歩を退いた。
「「さぁ、私達の殺戮を始めよう」」
物陰に軽く目配せをした瑠璃と緋瑪は、先陣を切って跳び込んで来た竜戦士達を真っ直ぐに見据える。
硬い防御をそのまま攻撃に転用した竜鱗纏う拳、拳骨に竜角を生やし更に攻撃力を高めた拳を制するように瑠璃がまず、惜しげもなく爆弾をばら撒く。
突き出された敵の拳に当たった其れが、数多の爆風を迸らせその風圧が勢いを削いでいき。
間髪入れずに懐から取り出した大型拳銃より撃ちこまれた氷と雷の弾丸が関節部を凍てつかせ、超電導を齎しつつ雷の衝撃が身体を痺れさせる。
止められた動きは僅か、それでも致命的――死神の鎌が如く、緋瑪が踊るように、それでいて尖った鎌刃の先は的確に心の臓を貫き、手練れ達を仕留めていく。
一分の隙も無き連携、なればと戦の技術はそのままの戦士達は、狙いを瑠璃に集中させんとしたが、突如として響いた砲弾と機銃の横殴りがそれを吹き飛ばす。
「集中して落そうとしたのは評価するけど」
「それくらい考えてなかったと思った?」
彼女達が指した先に居たのは、“もう一人”――翡翠と呼ばれる別人格を、精巧な人形に宿らせ、更に其処へ重厚な戦車が如き鎧を纏わせた姿。
翡翠が伏兵として潜み、集中攻撃で誰かを落そうとした瞬間に、主砲と機銃を以て逆に奇襲をかける手筈だったのだ。
「「「さぁ、私達の本当の殺戮を始めよう」」」
最早連携を崩す事も血の一族たちには能わない。
誰か一人に集中すれば必ず二人が横槍を入れ、二人に分散した所で残った一人が的確にそれを制する。
ただ次々と墜ちていく竜胆石の音だけが、吹き荒ぶ風の中鮮やかに響いていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
元々はこの世界の為に戦った貴方達が竜となり、わたし達の敵になるとは皮肉な事ね…。
貴方達の意思はわたし達が受け継ぐわ。だから…安心して逝きなさい。
【ブラッディ・フォール】で「新約・どうか始りを良きものに」の「騎士竜アシド」の力を使用(甲冑姿に下半身が竜のケンタウロス状)。
敵集団を同時に相手にし、【念動力】の結界を球状に展開して念により敵の動きを把握。
【ネイル・ジャベリン】の連射で敵本体や翼を串刺しにしたり、背後から襲撃してくる敵は【ビハインド・キック】で迎撃。
体勢を崩した敵を【ナイツ・サンクチュアリ】で取り込み、槍と剣による超高速連続攻撃で急所を突いて仕留めていくわ。
●どうか終わりを良きものに
「元々はこの世界の為に戦った貴方達が竜となり、わたし達の敵になるとは皮肉な事ね……」
溜息すらも紛れる荒れた風の中、時の巡り合わせを嘆く思い在れど瞳に気高き意志を彼女は一つ。
「せめてその志を胸に骸の海へ還してあげるわ。かつて気高き戦士だった者達よ」
思い返すは同じ気高き戦士にして竜。
この世界での冒険で相対した騎士の竜の記憶、胸に手を宛て過去の集積体より引き出した力をその身に纏う。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
一瞬の発光の後、フレミアの変わった姿は騎士を思わせる甲冑、半人半馬が如き地を駆ける強き竜の姿。
後脚のみで力強く立ったフレミア目掛け、血の一族達は翼を広げ空を滑り拳骨に竜の角を備え真っ向から叩き付けんとする。
それを冷静に右腕より投げ放った無数の槍が、竜翼の皮膜を咎人を縫い付ける釘のように、空を制した血の一族を地面へと縛り付け。
そして背後より、竜角を生やし宛ら残酷な鋸の如き姿とした大剣を振りかざした血の一族あらば、巡らせていた力場に引っ掻かった僅かな乱れがトリガーとなったかのように、支えを前脚とし、後ろ脚を以ていずこへと蹴り飛ばし。
そのまま蹴り飛ばされた相手へと向き直ると、彼女は一つの聖域――騎士と戦士の決闘の場を作り出し、他の一族の乱入を防ぐと。
そのまま、甲冑鳴らしつつ四つ足の機動力と体重を乗せた槍の刺突が、剥き出しとなった胸を抉る――!
貫かれた身体が霧と立ち代わり、鮮やかな宝石が涙の如く落ちる様に、フレミアは祈るように一つ言葉を捧げた。
「貴方達の意思はわたし達が受け継ぐわ。だから……安心して逝きなさい」
――やがて聖域が解除され、新たな敵を招き入れると、彼女はその敵へと文字通りの矛先を向ける。
そうして騎士の手向け<槍>は血の一族達を次々と、その魂の気高さを表すような宝石へと変えていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
水鏡・怜悧
詠唱改変省略可
人格:アノン
UDCで耳と尻尾を象った獣人の姿
変な人間が出てきたなー。あの模様、まじないっていうんだっけか。どうすっかな
「武装構築、形状は網。属性は呪い」
まじないと呪いって違うんだっけか。まぁどっちでもいいや。UDCの空中浮遊で宙に浮いたら空中戦しつつ網を投げる。触ったやつのまじないと網の呪属性を同化させて、網を切ったら相手のまじないも切れるように仕掛けるぜ。破魔の力で刻むんならきっとズタズタになるだろ。まじないが切れたら怪力で押さえつけて、メスで心臓をぶち抜いてやる。鱗が剥がれたら喰うぞ。
あとは竜胆石……どこにあんだろ。肝?脇腹?喰ってりゃ当たるかな、ヒャハハハハ
●血喰い
褐色の肌に走る白き特徴的な紋様、竜の鱗に覆われて尚、特徴的な一族の証を見上げアノンは呟いた。
「変な人間が出てきたなー。あの模様、まじないっていうんだっけか」
纏いし怪物の力の証たる獣耳を忙しなく動かしながら、怪物の力を以て空を蹴り浮かびながら彼は己を取り囲むようにやってきた血の一族達を見回す。
爛々と輝く眼に、竜の角を禍々しい棘のように備えた大剣や大斧を構えた姿、それでいて何処か清きものを感じる奇妙な感覚。
血の一族達が竜の翼を広げ風を切る音を響かせると同時、アノンは手を広げると。
「武装構築、形状は網。属性は呪い」
呪いとまじないはどこが違うのだろうか――まぁどちらでも良いだろう、細かいことは気にしない。
得物を振り上げ滑空し迫ってきた血の一族達へ、アノンはUDCを変化させて作り出した網を投げつける。
「よっと……」
それは宛ら敵が鱗を備えているのも相俟って漁師の如く、されど血の一族達は投網も何のその、振り上げた得物で放たれた網を断ち斬ったが。
「ヒャハハハ、引っ掛かったな?」
嘲笑と共に竜鱗の下、一族に刻まれた白き紋様より鮮血が噴き上がり、空中で身体を一瞬だけ硬直させる。
アノンが投げ放った投網は唯の網に非ず、一族達の“まじない”とアノンの“呪い”を同化し繋げていた“綱”でもあったのだ。
故にそれを断ち斬ってしまえば一族達は自らのまじないを断つも同時、増して得物に生来破魔の力を、更に悪いことに竜角のブーストも伴えば――語るまでもなく。
「大人しくしてろよ」
そのまま彼は空中でよろめいた一族を身に備わった剛力で押さえつけ、地へと叩き付けて。
剥き出しになった心臓部へ、正確にメスを突き立てその命を絶つ――!!
「さぁーって、竜胆石はどこにあるかな? 肝? 脇腹? ……喰ってりゃ当たるかな、ヒャハハハハ!」
剥がれた鱗をも喰らいながら獣は嗤う。
望む答えが出るまでに、ただ只管に彼は喰らい続けるのであった。
大成功
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鬼桐・相馬
数・機動力・あらゆる角度からの攻撃と、懸念事項は数え上げればきりがない。
【POW】
敵の破魔を込めた拳――その為に必ず俺に肉迫しなければならない。そこを狙ってみるか。
[冥府の槍]を構え攻撃より防御を優先。これまでの[戦闘知識][第六感][野性の勘]を発揮、[武器受け]しながら敵の攻撃タイミングを掴む。武器のリーチならこちらが上、相手の拳より先にUCを弱点部位に当てる。
これで俺への攻撃は上空からが殆どになる。
空からの攻撃は初撃の多くが直線的なものになりそうだ、それを[見切り]回避[カウンター]で背中から心臓部位を[串刺し]に。
竜胆石は手頃なサイズをひとつ鞄に滑り込ませ、黒竜の抱き枕にでもするかな。
●迎撃
竜鱗に覆われた戦士の一人が、拳骨にリベットのように小さな角を生やすと竜の翼強くはためかせ急降下の一撃を見舞った。
それをバックステップで相馬が躱せば、別の戦士が同様に拳を脳天目掛けて振り被っていた。
「数・機動力・あらゆる角度からの攻撃と」
横転しながらそれを躱しつつ、相馬は相対する血の一族達の厄介な要素を考える。
(数え切れない、が)
今挙げたモノだけに留まらず、硬い鱗と竜角の純粋な攻守、全くもって厄介、厄介であるが、対処は如何様にもある。
「……」
大槍をただ無言で構え、尚も迫ってくる血の一族達を誘うように相馬は軽く眼を向けた。
すればまた空を泳いでいた個体が翼を広げ滑空し、その速度が風を引き裂き突き出された拳は速度と位置の加護を更に伴い、真っ向から喰らえばさしもの相馬といえど――
「その命脈の火、落としてやろう」
だがその拳が届くことはなく。拳が届くよりも先に血の一族の心臓を貫き穿っていたのが冥府の槍であった。
如何に空を飛べても攻撃の際には否応なしに近づかざるを得ないこと、そして拳よりも射程は槍が上。
後は拳が届くより早く突き出す技量は相馬は問題なく備えていた。
青黒い槍身に纏わりついた業火と悪意は指し穿った者の血を噴き上げ指すこともなく、その肉体を一瞬で塵に返す。
そしてまた別の個体が上空より拳を大斧の如く振り下ろさんとすれば、逆に相馬は地を蹴り軽やかに跳ぶと、その個体の背後へと回り。
背中より突き立てた槍はそれの心臓をそのまま穿ち、纏う業火は美しき石のみを残し、竜鱗に覆われた身体を塵と化した。
ここでふと、今しがた倒した敵が落とした竜胆石に目が行くと、相馬はそれに手を伸ばす。
「どれ、抱き枕には丁度良いか……?」
拾い上げた宝石は殊更に大きく、黒竜の抱き枕とするには丁度良いだろうか――煌びやかに輝くそれを抱いて眠る相棒の姿を想像し、微かに唇を吊り上げて相馬は鞄にそれを入れるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
「竜を果てしなく追う者は自らもやがて竜と化す」、だっけ
誰の言葉か忘れたけど
どっちにしても、この人たちを救うには倒すしかないんだよね
「…行くよ、ウィーリィくん」
隣のパートナーを【手をつなぐ】事で【鼓舞】し、最後の戦いに赴く
【エクストリームミッション】を発動させ、【空中戦】で空を飛び回りながら相手の弱点である心臓の辺りを【スナイパー】で狙って【クイックドロウ】で撃ち抜く
元は「ひと」だと思うと銃爪も鈍るけど【気合い】を入れ、【勇気】を振り絞り、この人たちの魂を解放する
竜胆石は回収しない
せめてもの手向け代わりにしたいから
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
……どうしてこうなっちまうんだよ。
彼らの皮肉な運命に憤りを覚えながら、シャーリーより一歩前に出て敵と対峙する。
彼女に今の俺の顔を見せない様に。
【飢龍炎牙】で空中の敵を攻撃する事でシャーリーに向かう敵の狙いをこっちに向け、彼女に攻撃が集中しない様にする。
向かってきたら敵の攻撃を【見切り】、【カウンター】で弱点を狙って【捨て身の一撃】で【部位破壊】。
【地形の利用】や【フェイント】を駆使し複数の敵を同時に相手せずに一体ずつ仕留めていく。
我ながら無茶なやり方だけど、楽して勝てる相手だなんて思ってないからな。
あんた達の『魂』と『誇り』は、俺達が守ってやる。
だから、安らかに眠ってくれ。
●受け継いでいくモノ
群竜大陸の脅威に抗うべく全てを捧げた末路は、群竜大陸の一部に組み込まれ呪われた風の加護を以て戦いに望むこと。
かつて気高き意志を宿していたであろう眼に、最早それは見られず、ただ虚ろに力を振るう姿は。
「……どうしてこうなっちまったんだよ」
ウィーリィの嘆きに答えを示せる者は誰もいない――震える手で大包丁の柄を握る彼を隣で目に納め、シャーリーは竜鱗に覆われた戦士達の姿を見やる。
(【竜を果てしなく追う者は自らもやがて竜と化す】、だっけ)
誰が言った言葉かは覚えていない、けれど今は。
ただ戦うことだけが、この人たちを救うことに繋がる、だから。
「……行くよ、ウィーリィくん」
彼の空いていた手を一際に強く握り、体の震えを取り去るようにシャーリーは己の決意を分けた。
「ああ……」
――こんな顔、見せられない。
握り返した掌をいつものように柔らかく解きながら、ウィーリィは一歩を踏み出した。
敢て踏み出した彼の顔へ眼をさりげなく背け、踏み出たウィーリィの背を支えるように視線を向けると、彼の温もり残る掌をシャーリーは胸へ宛てた。
「史上最大の凶暴過ぎる竜巻でッ! ボクたちが祓ってあげるッ!」
此度の戦いで何度も纏ってきた勇気の鎧装、最終決戦に纏うそれの形は一切変わらず。されど迸る気迫はそれ以上に。
背より怒涛の如き気流を噴き上げ、天空に待ち受ける血の一族達へと斬り込むや否や、シャーリーはマスケット銃を向ける。
針の穴すら余裕で通す正確無比の狙いは、身構えるより早く血の一族の心臓を貫き、その身体を竜胆石と変え地面に堕とす。
それと入れ替わるように翼で空を滑り、拳に竜の角を生やした一族が拳を振り上げて迫れば、バーニアを更に噴き上げ出だしの風圧で制しつつ飛翔して躱し、また銃を向ける。
――倒すことが、楽にしてあげることだから。
振り出すように放たれた熱線がまた、幾許かの敵達を宝石と変えていく中で。
それでも血の一族は、恵まれた数の利というものを以てシャーリーを押し切らんとしたが。
「喰らい尽くせ、炎の顎! こいつらの呪いを全て、喰らい尽せぇッ!!」
だが数の利を活かすことはウィーリィが許さない――天にて奮戦するシャーリーを援護するように、彼は竜の形に成した炎を噴き上げた。
踊り狂う竜の猛火は、竜の呪いに捕らわれてしまった一族を煽る――竜の頑強な鱗に傷として与えることは叶わなくも、熱の齎す不快は否応なしに一部の敵意をウィーリィに向けさせた。
狙い通り、一部の敵が急降下で拳を叩き付けんとしても、ウィーリィはそれをギリギリのところまで引き付ける。
焦るな、狙いは一瞬、射程は此方にある……!
その拳がウィーリィの鼻先に触れるか触れないか――絶妙なその加減の中、彼の突き出した大包丁の刃は一族の心臓を貫いていた。
呻きながら身体を崩す一族を見、ウィーリィは内心で苦笑する。
(我ながら無茶なやり方だな)
されど真っ向から打ち合えば楽に勝てる相手ではない、それが集団となれば厄介では済まされないのなら。
「あんた達の『魂』と『誇り』は、俺達が守ってやる……だから、安らかに眠ってくれ」
引き抜いた刃に付着した血糊を振り払い、宝石と化し硬い地面に響いていく音を背後に、また新たな敵へと向かい合って。
天に熱線の光が迸り、地に竜の猛火と鉄刃の閃きが走っていき――解き放たれた魂の色の如く、皆殺しの荒野の地面を鮮やかな宝石が彩っていった。
戦他の猟兵が引き受けていた分も含め、全ての一族が倒れたことを確認したウィーリィは、荒野に散らばった煌びやかな宝石と隣のシャーリーを交互に見やった。
「いいのか?」
「もう充分拾ったし……せめて、ね?」
――かつての志すら歪められ、抗わんとした脅威の一部となってしまった者達への手向けとして。
献花の如く散らばった宝石を拾うことなく、帰ろうと言ってきた少女に少年は頷くと。
「いつか、必ず」
握りしめた拳と誰に聞かせるわけでもない呟きに、かつての勇士達への決意をウィーリィは新たにし。
周囲を見渡せば戦いを終えた他の猟兵も、それぞれ帰路に着かんとしていて――その思いは様々に、猟兵達は呪われた風吹き荒ぶ荒野を後にするのだった。
大成功
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