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極地より『哀』を込めて(作者 逢坂灰斗
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●極寒の極地より
「春先も近いのに済まないが……南極に行ってきて貰えないだろうか」
 霧島・カイト(氷獄喪心の凍護機人・f14899)のその言葉は、
 集まった猟兵達に対しては、ただの無茶振りにも聞こえた。
「……例によってUDC組織からの依頼でな。研究者の護衛が欲しいのだと言うことだ」

 『たいやき』は事の重さを無視して『流氷カレー』を食べているが、
 そんな和やかな光景を尻目にカイトは説明を始める。

「今回護衛して貰いたいのは、『敷島・塔夜』という男だ。
 ……なんだか既視感がある気がするが、気の所為だということにしておこう」
 カイトが提示した写真に映っているのは、どこかで見たような白髪赤目の青年。
「彼を護りながら、南極遺跡を調査、そして情報を『持ち帰って』来て欲しい」

 続けて、彼は探索の流れを提示してゆく。
 南極遺跡はおいそれと侵入できないように、巧妙に入り口が隠匿されているらしく。
 研究者を連れ添いながら、過酷な環境の中で入り口を探して欲しいのだ、という。

「彼は耐冷耐狂装甲服「ヒートアーマー」を装備しているから、
 戦闘は出来ずとも、多少酷い目にあっても平気……な、筈なんだが。
 それでもうっかり発狂したり死んでしまったりするだろう。
 情報を入手出来るまではそんな『うっかり』は可能な限り避けてくれ」
 無事に遺跡の内部に潜入できたのならば、邪神の端末が数多顕現するだろう。
 可能な限り多くの情報を持ち帰って『帰還』して欲しい、とカイトは告げた。

 カイトがグリモアの転送準備を始めながらも、長く息を吐き出す。
 そして最後に告げたのは『念押し』に近い言葉だった。
「当然ながら、こんな情報の宝庫を狙うのは『組織』だけではない。
 最優先は人命ではなく――情報を『持ち帰る』事だ、忘れるなよ」





第3章 ボス戦 『冬寂の魔弾『ジャックポット』』

POW ●凍えて眠れ、僕の魔弾で
【霊視による絶対のステルス看破能力を増強、】【未来予知レベルの超精密射撃と、魔法による】【威力強化、弾丸複製、高速機動を開放する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD ●後に残るは、静寂のみ
【霊視による絶対のステルス看破と未来予知】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【透明化の魔法が施された、操作可能の銃弾】で攻撃する。
WIZ ●冬は止め処なく
自身が装備する【銃で放つ弾丸をレベル×9個複製、更にそれ】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はヴィクティム・ウィンターミュートです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【MSより】
・シナリオ上、ここで討伐する必要はありません(※交戦しても構いません)
・【交戦】するか、【振り切る】か選んで下さい。
・【振り切る】場合、敷島かあるいは『調査資料』を抱えて逃げて下さい。
・終了する条件は『調査資料』を持っていかれることになります
(※🔴が足りてしまった場合は、そのような形で処理をします)
●狙撃手の望むもの
 端末から逃れ、もう少しでこの地獄のような遺跡から、
 真白き地獄の中へ逃げ帰れる――そんな矢先のことだった。
 一発の弾丸が牽制のように、撃ち込まれたのだった。

 邪教徒は、ほぼ捕縛した筈だし、或いは『贄』とされた筈であったのに。
 ならば、狙ってくる弾丸の主には、『信仰』はあるのだろうか。

「――僕らにとっては、邪神は『手段』でしかありません」
 そこには、信仰は転がっていない。ただただ、淡々と感じ取れる気配は。
 ……世界を『混沌』に堕とす、という。復讐心にも似た。

 盲目の狙撃手の銃口は、此方に向けられて、自分達の目的の為に。
 敵は――その足掛かりに照準を合わせていた。
「そちらが『欲しい』のは此方も同じです。頂いていきますよ」
御園・桜花
「敷島さんは調査資料はお持ちです?なければ取りに戻るか、貴方の記憶力に頼って逃走するかの二択になりますけれど」

UC「精霊覚醒・桜」使用
敷島抱え高速飛行
第六感や見切りで敵の攻撃を躱す
敷島に当たりそうな攻撃は庇って受ける
「私は怪我を治す手段がありますけれど、敷島さんにはありませんでしょう?貴方の命がもちろん優先です。邪神を倒すのは次の機会に持ち越せても、亡くした命は戻りませんもの」

敷島の無事最優先で、可能ならば資料も(敷島に持たせ)飛行で逃走
最速は大体マッハ7までいくが、敷島を風圧から庇うように抱えて敷島が怪我をしないスピードで飛行

「貴方が生きてさえ居れば、次はありますもの。また挑みましょう」


●助けられるべきものは
「敷島さんは調査資料はお持ちです? なければ取りに戻るか……、貴方の記憶力に頼って逃走するかの二択になりますけれど」
 遺跡の出口も近く、もう少し……そんな頃に襲いかかった銃撃にも、御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は冷静に対応を続ける。
 まずは守るべきものが2つ。守りきれた自身はあるが、どこかで落していないという保証は無い。
 だが、その心配は最早悲鳴にも近い返答で解消される。

「流石にこの期に及んで『忘れ物』、とかはねぇ! 此処にある!!」
 最早振り落とさないが為に必死なのだが、敷島はしっかりと資料の詰まったトランクを抱えて走り続けている。
 戻ればまたあの地獄が再展開されるし、ついでに今の狙撃が追加されるという可能性すらある以上、最も戦闘力の『ない』彼は死守するのに必死とすら言えた。

「それは安心しましたわ――なら、『先程』と同じように致しますが、しっかりと抱えて下さいね?」
 最早返答を聞く時間すら惜しい。資料を抱えた彼を更に抱きかかえるように、再び桜の精は舞う。

 襲いかかるのは、この世界に冬を齎そうとする凍れる魔弾。
 反して、舞い踊るのは、春の象徴と言わんばかりの、淡き桜吹雪。

「大丈夫か!? さっきから直撃とは言わねぇが、だいぶ――」
 高速飛行の中でも、彼女を心配するかのような言葉は返ってくるが、それでも、彼女は全力で振り切り続ける。
「ご心配には及びません。私は怪我を治す手段がありますけれど、敷島さんにはありませんでしょう?」

 戦闘力が『ない』のは、治癒能力が有ることの反証ではない。それは目の前の彼という、一般人がなにより知っている。
 此処に彼を捨て置けば、確かに資料だけ持って逃げるのは容易いだろう。……それでも。
「……貴方の命がもちろん優先です。邪神を倒すのは次の機会に持ち越せても、亡くした命は戻りませんもの」
 遺跡への探索行で命を落した者も、いるかもしれない――それに比べれば、命あっての物種、とはよく言ったものだ。

「……貴方が生きてさえ居れば、次はありますもの。また挑みましょう」
大成功 🔵🔵🔵

アレクシア・アークライト
邪神は『手段』でしかない――ね
そういうことを言う奴を何度か見てきたけど、きちんと邪神をコントロールできた奴に会えたことはないわね

それと、無意識の内に邪神の召喚に手を貸しているって事例もよく見掛けるわ
貴方達は邪神を操ろうとしているみたいだけど、今まさに邪神に操られていないっていう保証はあるのかしら?

さて、と
まずは、敷島さん達が退避できるまでの時間を稼がなくちゃいけないわね

3層の力場を情報収集用に展開して、敵の動きを把握
続けて、UCによる磁場と残りの力場とで敵の行動を阻害
敵が銃を使うようなら、弾丸を全部捕えて贈り返してあげるわ

時間を稼いだなら、一気に接近
集束した力場を叩きつけるわよ


●話は『それだけ』
「邪神は『手段』でしかない――ね」
 狙撃手と眼前で相対するアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)は、自らの領域の如く力場を広げながら、真白き地にその身を踊らせていた。
「そういうことを言う奴を何度か見てきたけど、きちんと邪神をコントロールできた奴に会えたことはないわね」

 狙撃手の目的は世界の混乱であろうが、それに置いてコントロールは必要か、というのは分からない。召喚だけして野放しにすればその混乱も成立し得る。
 だからこそ――だ。『無意識に加担させられている可能性もある、と』。
「貴方がどれほどこの世界を憎んでいるかどうかは私の知ることでは無いでしょう。けれど、貴方達が『操れる』という保障はどこにも無い」

 まるで雑談のように繰り広げられる力場操作と弾丸の応酬は、少しづつではあるが狙撃手の『眼』から研究者を逸らすには十分であった。
 盲目の射手が有する『眼』はどれほどかは分からないが――意識をほんの少しでも此方に割ければ行幸。

「貴方達は邪神を操ろうとしているみたいだけど、今まさに邪神に操られていないっていう保証はあるのかしら?」
「……お話はそれまでですか?」
 射手は口を割らない。それは大事な人の為か、それとも興味が無いだけか。
 今はただ、目的の為だけに眼前の女を撃ち抜かんと改めて銃口を向けてくるばかり。でも、そんな風になっても『問題はなかった』。
 はじめからこれは……時間稼ぎなのだから。

「ええ、それだけよ。それだけだから――この話は『終わり』にしましょう」
 力場が収束し、全てが白銀を割く暴威へと生まれ変わる。
 白銀の中に生み出される極彩色は、遠目から見れば神秘的にすら見えたかもしれない。だがこれが生み出すのは神秘より程遠い、地獄の災禍。 
「――果たしてギガボルトの電撃に耐えられるかしら」

 紫電の奔流が銃撃を弾き飛ばしながら炸裂した瞬間、白き世界はより『白く』。
 射手の身がどう『変じた』かも分からせぬ程の色に包まれた。
大成功 🔵🔵🔵