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アルダワ魔王戦争8-BⅡ〜Secret Stage

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争 #宝石災魔

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 飛翔✕飛翔✕飛翔……。
 探索✕グリモア✕発生源……。

 わたしたち×使命×継続……。

 飛翔✕飛翔✕飛翔……。
 探索✕グリモア✕発生源……。

●隠し宝物庫へ
 アルダワ魔法学園最深部、ファーストダンジョン。
 大魔王討伐成功により、溢れ出た無限災群は止まり、この世界に平和が訪れた……かと思えた。
「皆様、最後の一仕事ですわよ!」
 猟兵達のもとにエリル・メアリアル(孤城の女王・f03064)が現れ、そう告げるのであった。

「戦略級殺人鬼『グラン・ギニョール』が倒されたことで、彼女の宝物庫が開かれましたの。予知の結果、そこには『宝石災魔』と呼ばれるオブリビオンが潜んでいることがわかりましたわ」
 エリルが説明を開始した。
 大魔王が倒されたのであれば、世界崩壊は防がれた。この宝石災魔が見つかったところで、ゆっくり残党処理を行えば良いのではないか?
 などと考えている人もいるだろう、と付け加えてからエリルは首を振る。
「そのオブリビオン『宝石災魔』……なんと「世界移動能力」を有していると予知されたのですわ!」
 世界移動能力。それは現在、唯一猟兵だけが持つと認識されている能力である。
 猟兵達はグリモア猟兵の予知の元自由に世界を行き来し、その結果、数々の世界が救われている。
 そして、現在オブリビオンには備わっていないとされる能力だが、そんなものがオブリビオンに備わってしまうとすれば……。
「けれど、わたくしたちは幸運ですわよ! 何故ならまだ『宝石災魔』の世界移動能力は未完成、今なら宝物庫から逃がすことなく全て倒すことが出来るのですわ!」
 エリルがえへんと胸を張った。グラン・ギニョールが早々に倒されたことで、『宝石災魔』完成前に宝物庫へと潜入することに成功したのだ。
「完成は3月1日。それが過ぎてしまった場合、宝石災魔は逃げてしまいますわ。それまでにすべての宝石災魔を倒し、今度こそこの戦争に終止符を打ちますわよ!」
 そう言うと、エリルのグリモアが輝き始める。
「そうそう、その宝石災魔だけれど、未完成と言っても戦闘能力は完成品ですわ。先制攻撃への対処が必要になってきますわよ。最後だからって油断してはいけませんからね?」
 そこまで告げて、改めてエリルが猟兵達に告げた。
「最後の仕上げは、今後の様々な世界を左右する大仕事! 張り切っていってらっしゃいまし!」


G.Y.
 こんにちは。G.Y.です。
 アルダワ魔王戦争、真の最終決戦が始まります。

 このシナリオは、『グラン・ギニョールの宝物庫』に残された『宝石災魔』1体との戦いとなります。
 宝石災魔は複数いますが、このシナリオで戦闘を行うのは1体だけですのでご注意ください。

 宝石災魔は先制攻撃を行ってきます。対処方法が適切であればプレイングボーナスが発生いたしますので、是非狙ってみてください。

 また、3月1日までこの戦場が残っていると宝石災魔達は「世界移動能力」を完成させ、逃げてしまいます。それまでに倒してしまいましょう。
 なお、20シナリオ程成功すれば戦場を制圧出来ますので、奮ってご参加いただけますと幸いです。

 それでは、皆様のプレイング、お待ちしております!
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第1章 ボス戦 『宝石災魔』

POW   :    龍脈✕女神✕断龍剣
【喰らった者に活力を与える『赤の首』】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ユーベルコードを吸収する剣】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    瘴気✕屍王✕模倣死者
【敵の肉体をコピーする『青の首』】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【首から下の肉体形状】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    霊紋✕鬼霊✕地獄絵図
レベル×5体の、小型の戦闘用【高速飛翔する『緑の首』】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。

イラスト:大希

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ファーストダンジョンの隠し宝物庫。
 そこには、不気味な光が胎動していた。

『飛翔×飛翔×飛翔……』

 宝石災魔。グラン・ギニョールの作った『世界間移動能力』を持つオブリビオンだ。
 未完成のそれは、いまだこの宝物庫の中で完成を待つ。
 魔王戦争勝利の余韻も冷めやらぬまま、猟兵達は戦場へと赴く……!
白斑・物九郎
●WIZ



ワイルドハント、白斑物九郎
アルダワの隠しボスを狩りに来た


●対先制
【野生の勘】全開
猫は動くモンを追っ掛けるのは得意なんスよ

魔鍵を物理攻撃モードでブン回す(怪力+なぎ払い)
『緑の首』がどんだけ繰り出されて来ようが、機動を余さず気取って「より致命打を入れて来そうなヤツ」優先で撃墜・防戦してやりまさァ

懐の間合いに入られたら、とっつかまえて(早業+グラップル)喰う(吸血+生命力吸収)


●反撃
――【砂嵐の王】!
『緑の首』目掛けてモザイク模様を広範に投射(投擲+なぎ払い)

モザイクで塗り潰した地形を伝って、宝石災魔本体目掛けて接近
【精神攻撃】モードの魔鍵をブチ込む
「使命感」の認識を【蹂躙】してやりまさァ



「ワイルドハント、白斑・物九郎。アルダワの隠しボスを狩りに来た」
 白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)は宝石災魔へ堂々と告げる。
 その言葉に宝石災魔はゆらりと物九郎を見下ろした。
『敵対者×危険×排除……』
 宝石災魔はそう呟くと、宝石災魔の周囲に渦巻いていた『緑の首』が無数に分かれ、揺らめきだした。
『霊紋✕鬼霊✕地獄絵図……』
 その言葉とともに、物九郎めがけて、『緑の首』が襲い掛かる。
 物九郎の毛が逆立った。飛来する緑の首の動きを敏感に察知し、素早い身のこなしで緑の首をかわしてゆく。
「猫は動くモンを追っ掛けるのは得意なんスよ」
 すれ違いざまに魔鍵を振り回すと、緑の首の鼻っ柱を思い切り打ちつけ、周りに周回していた首もろとも消滅させる。
 懐へ入り込んだ緑の首は掴みかかり、生命力を吸収して消し飛ばす。
「どんだけ来ようが……防戦してやりまさァ」
 そうやって、物九郎は致命傷を与えかねない相手だけを狙い、効率よく防戦を行っていた。
 余計な体力は消耗しない。そして、隙をついて反撃へとつなげる。
 それが、今到来した。
「ワイルドハントの狩り、見せてやりまさァ」
 物九郎の腕にモザイクがかかった。腕を振ると、そのモザイクは物九郎の腕を離れ、戦場中へ飛んで行く。
 モザイクにぶつかった緑の首は、そのモザイクに首ごと散らされて消滅した。
 戦場に降り注いだモザイクはその地形をモザイクで塗りつぶし、物九郎がその上に立つ。
「使命感の認識を……蹂躙してやりまさァ」
 物九郎が魔鍵を掲げ、宝石災魔へと跳んだ。魔鍵は宝石災魔の胸へと深々と突き刺さる。
『使命×疑問×困惑……』
 表情は変えない。だが、確実に宝石災魔の精神を侵したのだ、という実感が魔鍵を通して感じられるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

栗花落・澪
★Venti Alaに風魔法の【高速詠唱、属性攻撃】を纏わせ
【激痛耐性+オーラ防御】と組み合わせ鎌鼬の防壁を発生
【聞き耳】で敵の動きに伴い発生する音を聞き取ることで死角を補いながら
翼の【空中戦】で回避行動
近づいて来る首を風の刃で弾き飛ばし少しでも数を減らしておきます

更に【指定UC】発動
少し髪の伸びた中性的な好青年(低過ぎない優しいイケボ)に変化
一見攻撃に向かないUCだけど…
この状態なら常に【破魔】を纏った状態だし
【歌唱】も言葉も全てが攻撃に変換される
【催眠】で、歌詞を理解出来なくとも体を直接操れれば
代償がある分時間は限られるけど

僕のステージへようこそ、レディ

子守唄で体の自由を奪い
聖歌で悪を滅す


イミ・ラーティカイネン
こんな隠し玉を育てていたとはな、油断のならない奴だ。
きっちり戦争を勝利で締めくくるためにも、最後の一仕事といこうか。

敵の先制攻撃に対して【高速詠唱】【歌唱】を使用し、たった一人の楽団でスクラップ製の楽器を大量生成
召喚された緑の首に音波を浴びせかける
「踊れ踊れ、俺の奏でる音できりきり舞いさせてやる!」
敵の緑の首が全滅するまで音楽を奏で続け、倒し終わったらそのまま宝石災魔目掛けて音波を飛ばす
「魔法学園の地下迷宮から、災魔は一匹も出さない。この世界を超えてどこかに行くなぞ許さないぞ、宝石災魔」

連携・アドリブ歓迎



『霊紋✕鬼霊✕地獄絵図……』
 傷を負った宝石災魔は『緑の首』をさらに増やし、自身を守るように展開をはじめた。
「こんな隠し玉を育てていたとはな、油断のならない奴だ」
 イミ・ラーティカイネン(夢知らせのユーモレスク・f20847)はそう言って楽器を構える。
「世界移動能力なんて、完成させないよ」
 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)も頷き、空へと舞い上がる。
「きっちり戦争を勝利で締めくくるためにも、最後の一仕事といこうか」
 そんな二人に、緑の首が反応した。周囲に展開する一部が本体を離れ、猟兵達へと向かってくる。
「来たよっ!」
 澪が翼を羽ばたかせ、速度を上げた。纏ったオーラが淡く光り、緑の首を迎え撃つ。
 地上のイミは楽器をぽろんと鳴らし、周辺の岩や瓦礫が様々な楽器へと変化させてゆく。
「踊れ踊れ、俺の奏でる音できりきり舞いさせてやる!」
 イミの叫びにあわせてスクラップで構成された楽器達が思い思いに音楽を奏で始めた。
 音楽は力を帯びた音波となり、迫りくる緑の首を弾き、消し飛ばす。
「あはっ、素敵な音楽だねっ!」
 澪はリズムに乗りながら、舞うように蹴りを放った。籠められた風の魔力が鎌鼬を形成し、緑の首を両断する。
『戦力不足×攻撃×増強』
 宝石災魔の号令に従い、緑の首がさらに襲い掛かる。
「観客は多い方がいい! さぁどんどん舞え!」
 イミの演奏が一層激しくなった。音波は戦場中を激しく揺さぶり、緑の首達を消滅させる。そうして出来た隙を縫って澪が宝石災魔へと肉薄する。
「素敵な音楽に合わせて……夢を見せてあげるよ」
 澪がそう告げると翼が大きく広がり、澪の全身を包み込んだ。
 翼の内側から輝かしい光が発せられ……翼が開かれる。

 そこにいたのは、青年であった。
 身長は170センチほど、琥珀色の髪は長く艶やかで、同じく琥珀の瞳を備えた鋭くも柔らかい中性的な顔立ち。まさに誰もが美青年と呼ぶその姿。
 それはユーベルコードによって理想の姿に成長した澪であった。
「僕達のステージへようこそ、レディ」
 イケメン風オーラによって紡がれる言葉は破魔の力を纏い、宝石災魔の力を奪ってゆく。
「面白い、即興楽団の結成だ」
 イミも澪の姿を見て、演奏を合わせ始める。澪が子守歌を歌うのであれば静かな曲を、激しい歌を歌うのであれば強く激しく。
 そのたびに緑の首は吹き飛ばされ、残るは宝石災魔本体のみとなった。
「魔法学園の地下迷宮から、災魔は一匹も出さない。この世界を超えてどこかに行くなぞ許さないぞ、宝石災魔」
 聖なる歌と共に、荘厳な曲が響き渡る。
 戦場は今まさに宝石災魔一体へと向けた贅沢な演奏ホールへと変わっていた。
『楽奏×破魔×苦悶……』
 宝石災魔が苦しみ、悶えた。

「はぁっ……代償がある分、時間が限られるんだよねこれ」
 澪が地面に降りると、元の少女のような姿に戻っていた。あの姿は澪にとっても夢なのだ。
「短かったが、いいセッションだった」
 イミがつっけんどんな口調で澪に言った。言葉少な目だが、感謝と敬意が籠められている。

 そして、二人の活躍により宝石災魔は十分に苦しめられた。
 この演奏会は成功だったと言えよう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリウム・ウォーグレイヴ
アドリブ歓迎

敵の攻撃は苛烈です。
こちらの大勢が整うまで『見切り』避け、距離を取り続けましょう。
準備ができましたらホワイトナイツを召喚し、敵を取り囲みます。
敵の剣の前では我が騎士達は無力かもしれません。
それでも可能な限り『槍投げ』や氷魔法を放ち、少しでも敵に傷を負わせ続けねば勝利はありえません。
私の『存在感』を薄くし、騎士達に意識が向いた時が好機です。全騎士達による『ランスチャージ』にて敵の動きを一時的に止めてもらいます。
あとは一部の騎士に協力してもらい、敵へと飛び上がり『全力魔法』を宿した短槍による『串刺し』を狙います。
地面に縫い付ける事ができれば最善ですが、どこまでできるか……。



 猟兵達の攻撃を受けても、いまだに宝石災魔に衰える様子は見られなかった。
「これは宝石災魔……!」
 アリウム・ウォーグレイヴ(蒼氷の魔法騎士・f01429)は宝石災魔を見上げ、息をのんだ。
 敵の攻撃は苛烈。未完成といえど戦闘能力は十分。今までに戦った大魔王達にも匹敵するほどの力を感じる。
『龍脈✕女神✕断龍剣』
 アリウムへと標的を定めた宝石災魔が突如赤の首を喰らった。すると、巨大な剣が手のひらより伸び始める。
 それを引き抜くと、宝石災魔は剣を構え、アリウムへと襲い掛かる。
「どこまでできるかは……わかりませんが」
 迎え撃つ形となったアリウムは自信なさげにそう言うと、全身に力を籠める。
「参集し、我が一族のため剣を振るった忠実なる騎士達よ。死して尚、我が一族に仕える事を願わん」
 その言葉とともに、アリウムの正面に白騎士の軍団が現れ、ずらりと整列した。
 それはアリウムに仕える騎士団。ホワイトナイツと呼ばれる精鋭たちであった。
「我が騎士達よ、進みたまえ!」
 白き騎士団がアリウムの号令と共に散開した。各々は武器を手に、宝石災魔へと向かってゆく。
『剣戟×吸収×一網打尽』
 宝石災魔が剣を一振りすると、騎士達が薙ぎ払われた。さらに、剣に触れた騎士が次々と剣へと吸い込まれてゆく。
「くっ……槍隊、前へ!」
 アリウムが騎士団へ指示を出す。
(やはりあの剣の前で我が騎士たちは無力……しかし!)
 宝石災魔に槍が投擲された。
「続けて氷魔隊! 放て!」
 槍を放った騎士の背後から、氷魔法が放たれた。
 一部の騎士が欠けようと、隊列は崩さず一糸乱れぬ動きを見せる。
(しかし、少しでも敵に傷を負わせ続けねば勝利はありえません!)
 宝石災魔の剣から距離を取るように、槍騎士隊の長槍が行動を阻む。
 その隙に後方の騎士から放たれる氷魔法が宝石災魔へと襲い掛かる。
(敵は騎士たちに気を取られている、今ならば……!)
 アリウムが叫ぶ。
「全隊、前へ! ランスチャージ!!」
 その言葉に応え、騎士団が槍を構え突撃を開始した。宝石災魔が剣を構え、迎え撃とうと剣を振う。
(この機に……!)
 アリウムが側近の騎士に合図を出し、飛び上がった。
 強大な魔力を用いて呼び出した騎士団によってアリウムに残された魔力はわずかである。
「ですが、これを使えば……!」
 アリウムの構えた短槍に魔力を込める。そして刃を宝石災魔へと向ける。
「……はっ!?」
 アリウムは驚愕した。
 ほんのわずかな瞬間に、騎士団が壊滅していたからだ。
「ですが、引けません!」
 宝石災魔の剣に、騎士団の魔力が籠められ、禍々しい力が増幅している。その剣にも怯まず、アウリムが落下する!
「地面に縫い付けることが出来れば……!!」
 刃が交差する。アリウムが着地すると、短槍は手元を離れ、宝石災魔の肩へと突き刺さっていた。
「く……ぅっ…!」
 アリウムががくりと崩れ落ちた。宝石災魔は傷を受けるのと同時にアリウムに深い傷を与えていたのだ。
「で、ですが……少しは傷を与えられたはず……!」
 アリウムの言う通り、予定通りとはいかないまでも宝石災魔へは確実にダメージを与えていた。
 この戦いが次へと繋がる……そう信じ、アリウムは目を閉じた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

亞東・霧亥
【SPD】

・対先制
【グラップル、オーラ防御、踏みつけ、気合い】
全身にオーラを纏い両腕でクロスガード、大地を踏みしめて気合いを入れる。
「どんどん来いや!1mmだって退かねぇぞ!」

【UC】
敵の攻撃は俺が引き受ける。
だから、存分に首を狩りに行け。
そいつは、お前の大好きな大将首だ!
『お前の首、置いてけ!』

※絡みアドリブ大歓迎



 亞東・霧亥(峻刻・f05789)はパンっと頬を叩いた。
 全身にオーラを発し、どしんと力強く足を大地に踏みしめる。
 立ち向かうは宝石災魔。対策は、正面から!
『瘴気✕屍王✕模倣死者』
 宝石災魔の青い首が本体を離れ、霧亥へと襲い掛かる。
「ふんっ!!」
 腕を交差し、真正面から突撃を受け止める。その攻撃ならば耐えられる。
「どんどん来いや! 1mmだって退かねぇぞ!」
 そう叫ぶ霧亥の声に挑発されたのか、青い首が再び霧亥へと向き直る。
「よぉし、もう一発!!」
 霧亥が身構える。だがその時、青の首から下に身体が出現する。
「お、俺っ!?」
 青の首が霧亥の肉体をコピーしたのだ。肉体形状を記憶した青の首は、霧亥の身体の急所を的確に攻撃してくる!
「くっ、重い……けどそれでも!……来い!」
 霧亥が叫んだ。その声に応じて、虚空から赤い鎧の武者が出現した。
「敵の攻撃は俺が引き受ける……だから存分に首を狩りに行け!」
 武者が瞳を宝石災魔へと向けた。無骨な刀がぐっと握られる。
「そいつは、お前の大好きな大将首だ!」
 その言葉に、武者は笑顔で駆け出した。
 武者は青い首を素通りし、宝石災魔への本体へと跳躍する!
『お前の首、置いてけ!!』
 斬撃が宝石災魔を切り裂いた。一撃では足りない、二撃、三撃、武者の斬撃が続く。
 しかし――!
「ぐぅっ!!」
 青の首の攻撃は、霧亥の想像以上であった。無理はない、肉体形状を記憶された上での攻撃は、どれも的確だったのだから。
 膝をつく霧亥とともに、武者が姿を消す。
「へへ……畜生……あとは任せたぜ……」
 後に続く猟兵に全てを託し、霧亥は力尽きた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

荒谷・つかさ
さて、終わりにしましょうか。

先制攻撃は徹底的に距離を詰める事で対処
剣の間合いは案外遠くて、それこそ密着に近い間合いでは振れない
その上で持ち前の「怪力」に任せて剣を持つ方の腕に関節技を極め、可能であれば剣そのものを強奪する

反撃は剣の強奪に成功していればその剣で【荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落とし】を発動
剣への変化は「代償」というくらいなのだから、少なくとも私との戦闘中に自在に戻せる(=取り返せる)ものではないはず
残りの首諸共一刀両断してあげるわ

もし強奪失敗なら手持ちの大剣で発動
剣で迎撃されるでしょうけど、一振り目はフェイク
ユーベルコード級のただの「怪力」で切り払い弾き飛ばし、本命の二の太刀で決める



「さて、終わりにしましょうか」
 荒谷・つかさ(『風剣』と『炎拳』の羅刹巫女・f02032)は、巨大な剣を携え戦場へと立つ。
 狙うは宝石災魔。この戦いをすべて終わらせるための、最後の一勝負だ。
『龍脈✕女神✕断龍剣……』
 宝石災魔が呟く。赤の首が本体に吸収され、腕から一振りの剣が生み出される。
 それを抜き取り構えると、宝石災魔はつかさ目掛けて宙を舞った。
「来なさい!」
 対するつかさも宝石災魔へ向かって駆け出した。
 宝石災魔の振り上げた刃の間合いに滑り込み、自前の大剣を捨てて腕に飛びつく!
「これだけ密着した間合いでは……振れないでしょ!」
 つかさの目論見通り、宝石災魔の剣は空を斬り、大きな隙を作りだしていた。
 その瞬間、咄嗟につかさが宝石災魔の関節へ腕を絡める。体格差こそあるが、関節を極めるにはわずかな抵抗があれば良い。
「このおおおっ!!」
 つかさの怪力が、宝石災魔の腕の力を奪った。思わず落ちる真紅の剣を、つかさは蹴り上げて弾き飛ばし……奪い取った。
「まるで大きさは違うけど……持てる!」
 身長の倍ほどもある剣の柄を抱えるように持ち上げ、つかさが剣を振り上げる。
「この変化……代償というくらいなんだから自在に戻せるものじゃないはず……これで、残りの首諸共一刀両断してあげるわ!」
 力任せに振り下ろした刀に宝石災魔が反応する。
 大振りで大雑把な一撃は、太刀筋を容易に読まれてしまう……だが、そんなことはつかさにとって百も承知であった。
「重剣術奥義……」
 返す刃で、剣を振り上げた。
「この剣に、打ち砕けぬもの無し!」
 巨大な刃が宝石災魔を切り裂く。宝石災魔の腹から胸にかけて、まるで何かに抉り取られたような傷がつけられる。
『負傷×負傷×負傷……』
 赤の首から生まれた剣は消失し、宝石災魔が無表情に言って後退する。
 もう一息。猟兵達の中に勝利への道筋がはっきりと示された瞬間であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

メンカル・プルモーサ
…さて。流石に本拠地に攻め込まれるは拙いね…ここで倒してしまおう…
…緑の首の対処は…まずは箒に乗って機動力の確保…
…そして縦横無尽に駆け回りつつ首と追いかけっこ、
…追いつきそうな首は術式で迎撃をしながら時間稼ぎだね…
…戦闘しながら周囲の空間に遅発連動術式【クロノス】による拘束術式の罠を設置…追いかけてくる緑の首を誘導して引っかけていって1カ所に纏めるよ…
この経過で宝石災魔も拘束できれば僥倖……
そして多数を拘束できたら重奏強化術式【エコー】による多重強化…
…宝石災魔ごと【精霊の騒乱】による空間の超振動に巻き込んで宝石と首を砕くことで一気に掃討するよ…



 迷宮を天井スレスレで飛行する魔女がいた。
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)。箒に乗った彼女は周囲を観察しながら、天井に傷をつけているようであった。
 よく見れば壁にもいくつかの傷がついている。それは戦闘で起こったものではなく、人為的な、意図のある傷であった。
「……来た……」
 宝石災魔がメンカルの存在を認識した。
 緑の首が無数に出現し、メンカル目掛けて撃ち出される。
「追いかけっこ、だね」
 天井に傷をつけながら、メンカルは箒の速度を上げた。
 緑の首が天井に激突し、上がった土煙の中を颯爽とメンカルが抜け出す。
「あぁ、術式が台無し……でも、まだ数はある」
 天井への激突から逃れ、襲い掛かる緑の首を躱しながらメンカルが呟いた。
 そしてひとしきり天井を飛び回った後、メンカルの身体が急降下した!
「ほら、おいで……」
 緑の首が軌道を変え、メンカルへと追いすがる。
 その先に待つのは――宝石災魔。
「発動」
 メンカルの言葉と共に、壁、天井――彼女が傷をつけた場所が一気に共鳴した。
 刻まれたのは拘束の術式。緑の首とともに、宝石災魔の動きを一気に止めることに成功したのだ。
「僥倖……」
 無表情なメンカルの口元がほんの少しだけ緩んだ気がした。

「世の理よ、騒げ、暴れろ。汝は天変、汝は動地。魔女が望むは安寧破る元素の乱」
 宝物庫が振動する。空間そのものが激しく揺れ動く。
 さらに戦場中につけた術式が互いに共鳴し合い、何重ものエネルギーとなって宝石災魔を襲った。
「流石に本拠地に攻め込まれるは拙いね……ここで倒してしまうよ……」
 緑の首が空間の超振動に耐えきれず、崩壊してゆく。
 それは次第に宝石災魔をも蝕み……。
「一気に……一掃……」
 宝石災魔の身体に亀裂が入った。亀裂はみるみるうちに全身を覆いつくし、その身を粉々に砕いてゆく。
『わたしたち×敗北×消滅……』
 宝石災魔が機械的に言葉を紡ぐ。
『わたしたち×使命×未完成……』
 その言葉を最後に、宝石災魔は塵となって消滅するのであった。

 戦いは、今度こそ終わりを告げた。
 残る災魔との戦いは一部続いているものの、オブリビオン達の企みはすべて潰え、じきに世界に平穏が訪れるであろう。
 猟兵達は、また一つ、世界を救ったのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年02月26日


挿絵イラスト