闇を振り払う剣となりて
●辺境を切り開け。
「みんな、集まったわね」
いつものように、グリモアべースに集った猟兵達を出迎えるカナタ・アマガ。一つの大きな戦いを乗り越えたばかりの彼らだが、世界は猟兵の助けをしているのだ。
「今回は、ダークセイヴァーの世界に行くわ」
カナタが今回の作戦内容を伝える。ダークセイヴァーには、ヴァンパイアに支配されていない『辺境』と呼ばれる地域がいくつか存在する。そこは、異端の神々が居て、訪れる者を狂気に陥れるという。危険な場所ではあるが、それゆえにここを解放することが出来れば、ヴァンパイアの目が届かない安全な場所をつくることが出来るかもしれない。
「かつて、ヴァンパイアの軍勢を退けた侮れない相手よ。気を抜かないでいってね」
カナタは、そう付け加えつつ、ホログラムの映像を映し出す。
「今回の行先は、この『讃えの森』よ」
昏い森のそこは、森の奥から常に讃美歌のような歌声が聞こえてくるのだという。その声の主が異端の神々の一柱だという。
「まずは、この森の探索ね」
昏い森は方向感覚を狂わせる。加えて、狂気を呼び込む神の歌が猟兵達の精神を蝕むだろう。逆に、それが彼の神の居場所を知らせることにもなる。
「神の居場所が分かったら、戦闘よ」
敵の配下には、メイド服のオブリビオンがいる。勿論狂気に呑まれており、まともなコミュニケーションは出来ない。彼らを突破し、異端の神を倒すことで、今回の目的は果たされる。
「異端の神々…どんな奴かわからないけど、みんなの力があれば大丈夫よ」
そう言ってカナタは猟兵達を送り出した。
夢月
こんにちは、マスターの夢月です。アルダワの戦争が終わって一息。久しぶりのダークセイヴァーのシナリオです。みなさんどうぞお付き合いいただけたらと思います。
一章は冒険です。迷いの森で精神を蝕む歌を手掛かりに進んでいきます。
二章は集団戦、三章はボス戦となります。いずれの敵も狂気にのまれていてまともな会話は成立しません。
それでは、みなさん、プレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『迷い森の夜鳴き』
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POW : 灯りをともして進む。
SPD : 暗闇をみとおし進む。
WIZ : 耳をすまして進む。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
スコッティ・ドットヤード(サポート)
外見はどう見ても女子、性格は年相応の活発な男子のサイキッカー。
口調は城〇内君みたいな感じ。友情に厚く義に厚く、明るくてギャグもこなせます。年相応にお色気に弱いです。
両親を4年前に亡くし、それ以来妹と二人で生き延びてきた経験から、小さい少女を見ると世話を焼きたがります。
また、困っている人を見捨てられない性分です。
攪乱や陽動に使えるUCが主体で、戦闘でも前に出るよりも周囲の援護に回ることが多いです。
主な武器はE&F、左手から電撃、右手から炎で攻撃します。
料理が得意ですが、料理系のUCは戦闘では使いません。
戦闘でも日常系でもどんなシナリオでも参加OKです。
よろしくお願いいたします。
「嫌な感じのところだね…」
スコッティ・ドットヤード(どこからどう見ても女の子な少年・f20279)が抱いた感想は、それだった。『讃えの森』はかつてここにいた神が治める神聖な場所だったという。しかし、今の森は、訪れる者を拒むような不気味な雰囲気をもっていた。時折響く嘆きのような叫びは、聞く者に言いようのない不安感を抱かせる。森を進んでいる猟兵達も、先に進むにつれて口数が少なってきている。
ーーこれはよくないな。
スコッティの直感はこのまま進むのはよくないと告げていた。この雰囲気を打ち破るのは、自分しかいない、と。
「よし!まずは、腹ごしらえしよう!」
スコッティが突然そう宣言すると、周りの猟兵達は「何を急に?」と怪訝なかおをする。そんな彼らが見てる中、スコッティは小型キッチンを召喚し、テキパキと料理の支度を整えている。誰かがそれをとめようとしたが、漂ってきたいい匂いについお腹が鳴り、それ以上彼を止める者はいなかった。
「はい!おまちどうさん!」
スコッティは、にこやかにスープを差し出す。
「…!うまい!」
「生き返るなぁー」
猟兵達の表情が和らぎ、談笑まで起こる。それをみて、スコッティは満足そうに頷いた。
成功
🔵🔵🔴
ベアト・ダッチェス
SPDで挑戦
いざ、辺境へ!狂気の地を希望の新天地に変える、第一歩ね
と言いつつ、地元の森とのギャップにちょっと引き気味
「琥珀色のリスさん」を召喚、協力して道を探します
彼は「ランシ」で、暗い所でも目が効くそうですから、力になってくれるはず…
あ、【暗視】ですか、間違えました。リスさん、怒らないで。リボンを齧らないで!
しかし、この歌はいただけませんね。頭が重くなって、ふらふらして
ウィスキーに浸しすぎた生焼けのマドレーヌを、頭から被せられた気分…
きつくなったら、獣奏器(横笛型)を吹いて耳と頭をリフレッシュ。あたし、【楽器演奏】も少々得意ですの
道の探索と笛の休憩を繰り返しながら進んでいきます
「いざ、辺境へ!狂気の地を希望の新天地に変える、第一歩ね」
スコッティの振る舞った食事に元気を取り戻した猟兵達はすっかり元気になっていた。そして、いの一番に立ち上がったのは、ワインレッドの毛並みを持つ二足歩行の犬だった。しかも、この犬、ドレスを身にまとい、その所作もどことなく気品を感じる。初めて見るものには戸惑いを覚えるだろうが、彼女も猟兵の一人。名を、ベアト・ダッチェス(お菓子な槍のこうしゃくふじん・f23598)という。先頭を行く彼女は、みなを奮い立たせるように声を出しているが、この森の嫌な気配を察知してか毛が若干逆立っている。
「大丈夫かい?」
猟兵の一人がベアトに声をかける。
「えぇ、問題ありませんわ。私には頼もしい案内役がいますから」
彼女は自信たっぷりにお菓子の槍を向けた先には、彼女が召喚した琥珀色のリスが周囲を探りつつ、先行している。
「彼は「ランシ」で、暗い所でも目が効くそうですから、力になってくれるはず…
あ、暗視ですか、間違えました。リスさん、怒らないで。リボンを齧らないで!」
リスに抗議を受けて悲鳴を上げるベアト。そのやりとりもどこか暗い雰囲気を和ませる。
「しかし、この歌はいただけませんね」
ベアトは耳をパタパタとする。どこからか聞こえてくる嘆きの声。それはこの森の主人のものだろう。
「頭が重くなって、ふらふらして、ウィスキーに浸しすぎた生焼けのマドレーヌを、頭から被せられた気分…。そうですわ」
ベアトは、思いついたように横笛を取り出すと、静かに奏で始める。それは、泣いている赤子をあやすような優しい音色だった。一行は笛の音に包まれて先に進んだ。
大成功
🔵🔵🔵
桑原・こがね(サポート)
あたしを見ろォ!
登場は雷鳴と共に、派手に演出していきたいわね!
名乗りを上げて注目されたいわね!
囮役とかも嫌いじゃないわ。
こそこそしたり駆け引きするのは苦手だし、何事も正面突破の力技で解決したい!
戦うときは大体斬りかかるか、武器を投げつけるか、雷出すかのどれかね。徒手空拳も心得が無くもないわ!
さーて、雷鳴を轟かせるわよ!
阿紫花・スミコ(サポート)
アルダワ魔法学園の生徒。暗い過去を持ちつつも性格は明るい。自信家で挑発的な一面がある。力があれば何をしてもいいというようなダークセイバーの領主達を心底嫌っている。機械系に強く様々な世界の機械知識を広く持ち自作ガジェットの研究・開発を行っている。
からくり人形「ダグザ」:巨大な棍棒で敵を粉砕する。
精霊銃「アヴェンジングフレイム」:黄金に輝くリボルバー。弾丸には炎が宿る。
ワイヤーギア:射出したワイヤーを引っかけ、巻き取りと、蒸気噴出で推進力を得る。
「力があれば何をしてもいいって思ってるんだろう?お前が奪われる立場でも同じことが言えるのかな。」
(エロやグロに巻き込まれなければどんな展開でも大丈夫です)
猟兵達は、歌声に守られるように進んでいく。森は、彼らの侵入を阻むかのようにより鬱蒼と生い茂り、暗く不気味な雰囲気がより濃くなっていく。まるで生者を忌み嫌う死者の国のようだ。
「いやなところね」
桑原・こがね(銀雷・f03679)が、うっとおしそうに木の蔦を払う。歌声の効果がきれてきたのか、こがねの心に言いようのない不安がつきまとう。それを振り払うように彼女は声を出しているのだ。
「ほんとだよ。ボクのガジェットたちも調子悪くなっちゃいそう」
こがねと同じ思いなのか阿紫花・スミコ(ガジェットガール・f02237)も、そんな軽口を言って空気をかえようとした。
「この先に、神様ってのがいるのね」
「うん…オブリビオンの領主たちが軍勢を引きつれてやってきても勝てなかったようなやつだ」
もともとこの世界の生まれであるスミコは、複雑な気持ちで森の奥を見つめる。この世界にとってオブリビオンの領主たちは圧倒的な恐怖の対象であり、絶望の象徴だった。彼らの手にも余るような存在について考えたこともなかった。今の自分たちの手に負えるのだろうか。そんな不安が押し寄せてくる。
「その神さまってのをぶっとばして、この世界の人たちが安心して暮らせるところをつくらないとね!!」
そんなスミコの心の靄を吹き飛ばすかのように、コガネが叫ぶ。
「しゃー!そうときまれば、こんな辛気臭いところはさっさと突破よ!!」
抜刀。一瞬で目の前にあった大木を切り落とす。
「あたしたちは、道を切り拓いてきたの!こんな森でお行儀よく歩いているなんての似合わないわ!」
自分たちの道は自分たちがつくる。それが猟兵。
「…確かに」
スミコはどこかすっきりした表情になると、からくり人形「ダグザ」を展開する。
「そういうことならぼくも、手伝うよ。ぼくらの手で、この世界を変えるんだ」
ダグザがうなりをあげて、こん棒をふるうと、周囲の木々が一気に薙ぎ払われた。
――そう、ボクの、猟兵の力でこの世界を変えて見せる!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
キャロライン・メイ
松明の明かりで森の闇を照らしながら進む。
「森の中で迷わずに進むには・・・方位を気にすることだ。」
かつて、そんなことを共に旅をした者に教えた記憶がある。
月の位置や星の位置、苔の生えた方向、方位を知るすべはいくつかあるし、星の高度で大体の緯度もわかる。
そういうと、背中に背負ったダーインスレイヴで、木の幹に印をつける。
「大切なのは焦らぬことだ。ゆっくり、ゆっくりと探索を進めていこう。」
携帯用の野営具もある、保存用の食料も。
ならばあせることはない。
歌が聞こえてくれば、その方位を調べ、その発生源を探す。
「・・・呪歌か?少し移送ごうか。」
明かりを絶やさぬよう、森の奥へと進んでいく。
「やれやれ、派手なもんだ…」
キャロライン・メイ(アイスドール・f23360)は、コガネとスミコの暴れっぷりを見てしょうがないなぁと頭をかく。歴戦とはいえまだまだ若い二人の勢いは自分には、ないものだと自覚している。
――スミコにもこういうところがあったのだったな。
普段の明るい彼女を見ていると、そんな素振りを感じられないが、やはりこの世界のことには特別な思いがあるのが、付き合いの長いキャロラインには分かった。もちろんそれは自分も同じだ。この世界を必ず解放してみせる。そのためにここにいるのだから。
「さて、とはいえ、勢いだけではどうにもならないこともある」
上を見上げる。
「星はいつでも、正しい場所を教えてくれる」
キャロラインは、自分たちがどこへ向かっているのかそれを確実に把握している。
「スミコ!右だ!」
「了解!」
スミコがキャロラインの指示で、ダグザを動かす。それは、森の声がする方へと繋がる道を切り拓くものだった。
「さぁ、ここからは慎重にいくとしよう。焦らずに、私達のいつも通りにいくとしよう」
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『人造ダンピールのメイド達』
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POW : アナタ様の好みを教えてくださいませ
【誘惑の口づけ】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【味と性格】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD : 氷炎魔剣陣…でございます
レベル×5本の【炎と氷】属性の【魔力を纏わせた魔剣】を放つ。
WIZ : フェアリーモードでございますわ
【背中にフェアリーの翅を生やす】事で【高速戦闘に適した状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:善治郎
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ウドンチャン・ウドンチャン(サポート)
『パンチをー、します!』
羅刹の聖者×ビーストマスター。
普段の口調は「男性的(ぼく、~さん、だ、だね、だろう、だよね?)」、真剣な時は「丁寧(私、あんた、言い捨て)」です。
ユーベルコードは何でも使用します。
大きな声で当たり前の事を言います。人の迷惑になることは基本的にしません。
パンチはします。
とても素直で、人の言うことは大体鵜呑みにしてしまいます。
戦闘時は、手足頭、大体の部位でパンチします。
まっすぐ進んで、ぶつかったらその時に考えるタイプです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
伊坂・和良(サポート)
伊坂和良の主人格には戦闘能力が無いので主人格での戦闘は行わないのでござる。
アイテム【多種多様の面】を付ける事で別人格を呼び起こし戦闘できるのでござる。
使用ユーベルコードは着けている面に対応しているので秘密の設定に(○○面装着時)と書いているのでお手数ですが見て頂けたら嬉しいでござる。
口調は主人格(わし、お前さん、ござる、ござろう、〜でござろう?)
天狗面(わし、お主、じゃ、のう、じゃろう、じゃろうか?)
ひょっとこ面(おいら、お前さん、だ、だべ、だべさ、だべ?)です。
声のする方へと進んでいた猟兵達。その前に突如としてメイドの姿をした女性達が立ちはだかる。いや、それは正確には人ではない。彼女らはかつてヴァンパイアによって創られたヴァンパイアのための人造ダンピールである。その魂はこの地の神に取り込まれ、支配されている。
「でたなー!パンチしますよー!」
ウドンチャン・ウドンチャン(羅刹の聖者・f05256)が、待ってましたと拳を軽く握り込んで、ボクシングの構えをとる。メイド達は無機質な瞳で猟兵達の姿を見回すと、その背に妖精の羽を広げて、飛翔する。
「うわぁ、飛んじゃいました!?どうしましょ!?」
「やれやれ、どうやらわしの出番のようじゃのう」
天狗の面を付けた伊坂・和良(面の力を借りるオッサン猟兵・f22018)が、肩を回しながら敵の位置を確認する。飄々としたおっさんから一点、その雰囲気はガラリと変わっていた。それもそのはず、彼は面をつけることによって人格を切り替えるのだった。
「さて、やるかのう」
ふわりと和良の身体が浮かび上がる。それは風をまとってそれによって浮かんでいる。上空までくると、メイド達は彼を取り囲む。
「風よ、敵を斬り裂け」
彼の号令で彼の周囲に纏っていた風が一斉に牙を剥く。メイド達もその反応が早い。即座に回避運動をとる。が、風は執拗にメイド達を狙う。真空の刃はフェアリーの羽を切り取ってしまう。メイド達は仕方なく地面に落ちてしまう。恨めしそうに和良を見る彼女らに、ウドンチャンがせまる。
「地上にきたら、こっちのもんですね。パンチ、します!!」
拳を打ち付けて、景気付けすると、地を蹴って、刹那の間に距離をつめる。
「はぁあ!!!」
気合の声と共に拳を打ち出す。ドンと鈍い音を立ててメイドの腹部がへこむ。空気が吐き出される音がして、彼女の身体が吹き飛んでいった。
「さぁ!どんどんいくよ!!」
ウドンチャンは次の相手を見つけるやkなやその拳をたたき込んだ。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
阿紫花・スミコ
「どうみても神様には見えないけど・・・何かの冗談かな。」
悪態をつきながら、からくり人形の操り糸を体全体で操る。からくり人形は、その巨大な棍棒を振り回しながら、操者たるスミコを守る。
「この手の敵はまず懐にいれないことだね!」
棍棒を大きく振りながら、敵の攻撃をけん制する。
他の猟兵ともタイミングを合わせて、攻撃のチャンスを探る。
「ここだ!」
からくり人形「ダグザ」の操り糸を引き上げるように繰りながら、その身を伏せる。
・・・スピニングスイープ!
スミコの頭上で、からくり人形の腰部の歯車が軋みをあげ、その上半身が高速回転を始める。
その手に持つ超重量の棍棒は、さながら、回転する凶器と化す。
「どうだ!」
叫ぶ。
キャロライン・メイ
「やれやれ。」
深くため息をつき、漆黒の魔剣「ダーインスレイヴ」を引き抜く。
貧しさの中で生きてきた。服とも言えぬ粗末な布を纏いながら、盗んだパンを必死でかじった。
反吐が出るような肥溜めみたいなこの世界で・・・
・・・メイド!
は!
ある所にはある・・・そんなところか。
「くだらんな、早く済ませよう。」
たとえどんな境遇だって、オブリビオンはオブリビオン。私は猟兵。やることは決まっている。
ダーインスレイヴを上段に構えて、敵に振り下ろす。
返す刃で次のターゲットを斬りつける。
「魔剣よ・・・血を欲するならその力を私に貸せ・・・!」
戦況は森の中での乱戦に突入した。
「どうみても神様には見えないけど・・・何かの冗談かな」
阿紫花・スミコ(ガジェットガール・f02237)は、戦闘用からくり人形「ダグザ」の背に隠れるようにして周囲の状況を確認する。
「しかも結構手ごわいし…この手の敵はまず懐にいれないことだね!」
スミコは、ダグザのこん棒を操って敵を牽制する。そのかいあってか、メイドたちは中々スミコに仕掛けられない。が、こちらもおいそれと手を出しにくいのだった。
キャロライン、どうしよっか?」
スミコは長年の付き合いのある相棒に声をかける。しかし、返事がない。訝しんで後ろを振り返ると、キャロライン・メイ(アイスドール・f23360)は、何処か遠いところを見つめてるようだった。
「キャロライン…?」
「やれやれ…」
キャロラインは溜め息をつく。
「くだらんな、早く済ませよう」
「う、うん!」
キャロラインは、漆黒の魔剣ダーインスレイヴを抜き放つ。
「はぁああ!!」
上段の構えから、踏み込んで一閃。メイドたちの中へ斬りこむ。
「あっ!…ダグザ!」
スミコは咄嗟にダグザをキャサリンのカバーに回す。
――くだらん。
キャロラインは、魔剣を振り回し、メイドたちの陣形を崩す。
――貧しさの中で生きてきた。服とも言えぬ粗末な布を纏いながら、盗んだパンを必死でかじった。
心の声を力に変えるように、魔剣を振るう。
――反吐が出るような肥溜めみたいなこの世界で…。
――メイド!は!ある所にはある…そんなところか。
「くだらない」
吐き捨てるように言うと、魔剣を地面にたたきつける。その瞬間、衝撃波が走り、メイドたちの動きが止まる。
「!いまだ!いくよ!ダグザ!」
メイドたちがひるんだ一瞬の隙をスミコは見逃さない。ダグザを操り、からくり人形は身体をひねる。
「これで決まりだ!!」
ぐっと糸を引く。すると、ダグザの上半身はこまのように高速回転し、そのこん棒で周囲を薙ぎ払いながら進んでいく。スピニング・スイープ。華奢なメイドのダンピールの何人かは、それをもろに受けて吹き飛ばされる。
「魔剣よ・・・血を欲するならその力を私に貸せ・・・!」
キャロラインが呼びかけると、魔剣の黒い刀身に紅いオーラが揺らぐ。剣をかかげ、突貫。ダグザの一撃を避けたメイドに振り下ろす。重量のある剣がメイドの肩口から骨を砕きながら両断する。さらに、振り返って背後にせまっていた敵に向かって魔剣を斬り上げる。
「たとえどんな境遇だって、オブリビオンはオブリビオン。私は猟兵。やることは決まっている」
瞬く間に二人を斬り伏せたキャロラインは、ダーインスレイヴの血を振って払うと次の獲物を求めて駆け出した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ベアト・ダッチェス
※アドリブ・連携歓迎、詠唱省略OK
WIZで挑戦
異端の神のメイドさんって、この方たち?
目的の新天地には近づいているみたい、何よりね
ランスを構えつつ丁寧に威嚇します
「あなたがたの主に用があって参りましたの。道を開けて下さいな!」
敵が多い箇所へ、UCを一発
カラフルな光を召し上がれ!
敵を減らせればよし、「夜空色のシカさん」を召喚して【騎乗】
心を合わせて【ダッシュ】し、残党をお菓子の槍とシカさんの角で追撃
UCが外れても、その効果で地形を花畑化
花から漂うパイの香りが、魔力を伴ってあたしを包みます
おいしいはパワー、お菓子は正義
向上した身体能力と感覚で、すばしこいメイドたちを補足、羽の【部位破壊】を狙います
「異端の神のメイドさんって、この方たち?目的の新天地には近づいているみたい、何よりね」
乱戦の中にあっても、ベアト・ダッチェス(お菓子な槍のこうしゃくふじん・f23598)は、優雅な雰囲気を崩さない。おかしの傘のようなランスを華麗に捌き、メイドたちを牽制する。
「あなたがたの主に用があって参りましたの。道を開けて下さいな!」
高貴な者の命令に、一瞬メイドたちはかつてのことを思い出したように戸惑うが、どこからか聞こえてくる歌声に、再びベアトに仕掛けようとする。
「どうしても邪魔をするというのでしたら…仕方ありませんね」
彼女は、ランスの穂先をメイドたちにむける。
「ベリー、アップル、アプリコット!チェリーもオレンジもバナナも全部ぜんぶ…季節の恵みよ、悪者を砕いて!!」
詠唱を唱えると、ランスの先にカラフルな光が集まり、収束。槍を突き出すとともに、ビームとなって放出される。メイドたちはフェアリーの羽根を展開して上空へ逃れる。ビームが着弾した地点から、みるみるうちに花が咲き乱れていき、甘い匂いが漂ってくる。
「これが、『おいしい四季の贈り物“ハーヴェスト・パイ”』の力!召し上がれ!」
ユーベルコードの能力により、身体能力を強化されたベアトが跳躍。目にも止まらぬ速さでメイドたちを貫いた。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『十字皇の使い』
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POW : 全き光
【目から発せられる十字の光に包まれ】【一切継ぎ目のない鎧となり】【光の存在になること】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 我らが望むは闇なき世界也
【十字の光の中から別の十字皇の使い】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 我らは嘗て在りし者の残滓、故に
自身が戦闘で瀕死になると【新たなる十字皇の使い】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
イラスト:えな
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠白石・明日香」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ラウラ・クラリモンド
「この世界にも『十字皇の使い』が現れたのですね。」「十字皇の関係者と聞いては、戦うしかありません。」
【WIZ】で攻撃します。
【フェイント】や【カウンター】を織り交ぜながら、【破魔】を付けた【全力魔法】【鎧無視攻撃】の【死女の恋】で『十字皇の使い』を【範囲攻撃】でどこに動いても狙えるようにして【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「この世界の平和のためにも、あなたを倒します。」「新しい個体が出てきても、同じように倒すだけです。」
アドリブ等は、お任せします。
猟兵たちが、メイド達を壊滅させたその時だった。それまで暗い森に、突如光が溢れる。
「なんだ…あいつは…?」
猟兵の一人が眩い光の向こうに人影を見つける。昏い森に似合わない白いドレスに白い翼。まるで天使のようなそれは、聴く者の精神を狂わせる歌声を奏でる。紛れもなくこの森に君臨する神の姿だった。
「この世界にも『十字皇の使い』が現れたのですね」
ラウラ・クラリモンド(ダンピールのマジックナイト・f06253)はその姿に胸が高鳴るのを感じる。
「十字皇の関係者と聞いては、戦うしかありません」
他の猟兵が突然の出現に驚く中、真先にラウラは、敵に仕掛けていく。
「さぁ、大人しく倒されていただきますよ!」
二振りの剣を振るう。翼を持つ神は、それを後方に下がって避ける。
「逃しません!幻の快楽を得て、紅き闇に落ちよ」
死女の恋“ゴティエ”。ユーベルコードの発動と同時に、二振りの剣の刃が砕け散る。火の刀は赤い紅蓮の薔薇、氷の剣は蒼い幻想の薔薇、それぞれが異なる花びらへとなり、それらはダンスのように絡み合い、異端の神に襲いかかる。なすすべもなく切り裂かれて地に倒れ伏す。
「やったのか…?」
「いえ、まだです」
ラウラの言葉通り、ボロボロになった天使の身体はいつのまにか崩れ去り、新たな個体が出現している。
「なっ、なんてやつ…!」
「やはり、簡単にはいきませんね。ですが、この世界の平和のためにも、あなたを倒します。新しい個体が出てきても、同じように倒すだけです。覚悟してください」
ラウラは柄だけになった剣を向けると、薔薇達が再び天使を襲うのだった。
大成功
🔵🔵🔵
リク・ネヴァーランド(サポート)
「大丈夫、“僕たち”が来た!」
うさぎ人の住む不思議の国、ラパンドール王国の元王子様です。
魔法の本の中に王宮を封じ込めることにより、王国と国民を携帯している状態にあります。
本の中から国民や過去助けた愉快な仲間達を召喚したり、剣を用いたりして戦います。
利発そうな少年といった口調で話し(僕、~さん、だね、だよ、~かい?)、年上の人や偉い人には敬語を使います。戦闘中は凛々しく台詞を言い放つことも多いです。
ユーベルコードは設定したものを何でも使いますが、命よりも大切な魔法の本に危害が加えられる可能性がある場合は本を用いず、自分自身の力で何とかしようとします(他の猟兵と連携が取れそうなら取りに行きます)。
ベアト・ダッチェス
アドリブ・連携等歓迎
POWで挑戦
「美しい神様ね…まるで聖者のよう
この頭を抱えたくなる歌さえなければ、ですけれど!」
UCで戦闘鎧を生成
創造するのは光をも吸い込むような宵闇の色の鎧
人々が平和な食卓を囲み、お茶会を楽しめるようにするためなら、光讃える神を討つ闇にでもなれる。そんな決意と確信を込めた想像から生み出します
鎧を出せたら攻撃に専念
目から光を出して強くなる…目を潰せば少しは有利になるかしら
獣奏器で「夜空色のシカさん」を呼び【騎乗】
【動物使い】としての技術で、シカさんに詳細に動きを伝える
敵の頭部、できれば目を【部位破壊】するよう狙いを定め【ランスチャージ】
光を、貫くわ。明日の食卓のために!
「美しい神様ね…まるで聖者のよう…この頭を抱えたくなる歌さえなければ、ですけれど!」
ベアト・ダッチェス(お菓子な槍のこうしゃくふじん・f23598)が、歌声を振り払うように、お菓子のランスを振るう。天使の姿をした異端の神は、積極的に猟兵を攻撃するわけでもなく、ただひたすらに悲痛な歌声を奏で続けている。厄介なことに、この天使は、倒すとすぐさま新しい個体が現れていくことだ。ゆえに猟兵の怒涛の攻めを受けても、何事もなかったかのように、新しい神が現れて歌声を響かせる。その様子に、だんだんと猟兵たちの心に恐怖を植え付けられていく。優雅に余裕たれを体現するベアトですらも、ランスを振るう動きに焦りのようなものが見え始める。
「このままでは…!」
「大丈夫、“僕たち”が来た!」
猟兵達のピンチに登場したのは、リク・ネヴァーランド(悠久ノ物語・f19483)だった。小さいながらも、貴公子然とした彼は、ふわりと浮かんだ魔法の本のページをパラパラとめくる。
「奴の能力は僕たちが防ぎます!さぁ、覚悟してください!“フクロウたちにご用心、彼らはいつも見ているぞ──”」
魔法の本から、フクロウがバサバサと飛び立つ。彼らは、天使を取り囲んで、その鉤爪で天使を引っ張りこむ。
「――そうか!封印か!」
猟兵の一人が合点いったように叫ぶ。倒せないならば、封じてしまえばいい。リクの魔法の本にはその力があった。
「――――っ!!!」
自らの能力が通用しないと悟ったのか、異端の神は戦略を変えてくる。まばゆい光を放つと、それは彼女を守る鉄壁の鎧となる。フクロウたちはたまらず弾き飛ばされる。
「うわっ、そんな!?」
「いえ、問題ありませんわ。」
気を取り戻したベアトは、自らの創造から生み出した宵闇の鎧に身を包んでいた。
「光には闇を。光を、貫くわ。明日の食卓のために!」
お菓子のランスを深く引き絞るように構えると、弓矢のように戦場を駆け抜けて天使を穿つ。光の護りを貫いたそれは、天使に傷を負わせ、その痛みに神の悲鳴が木霊した。
成功
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キャロライン・メイ
猟兵達を見て思う。
私のくだらない人生などどうでもいい。こんな世界なくなってしまってもいい。・・・この子たちの未来が明るく素晴らしいものになれば。
「お前が万能の神だと言うならば、この場で最も邪悪なこの私を罰してみよ。」
漆黒の魔剣「ダーインスレイヴ」を引き抜き構える。
魔剣が禍々しく光り、一気に距離を詰める。
グラウンドクラッシャー・・・!
私のすべてをぶつけてやる!
阿紫花・スミコ
「・・・大ボスの登場ってわけだ!」
人形の操り糸をぎゅっと握り込む。
「神ねぇ・・・知ってるかい?ボクたち人形遣いは『神殺し』と呼ばれているんだ!」
一気に距離を詰める。
まずは大きく振りかぶって一撃を加える。かわされてもいい、そうしたら一度距離を開けつつ一撃。
ヒットアンドウェイ。
まずは、敵の隙を伺うんだ。
「ここだ!」
スピニングスイープ・・・人形の上半身は高速回転をはじめ、その手に持つ巨大な棍棒による高速連続攻撃をしかける。
「力があれば何をしてもいいというような顔をしているな・・・それがお前が奪われる立場だとしても、同じことが言えるのか!?」
ベアトの一撃によって、先ほどまでの歌声はさらに、狂気の色を増す。
「…大ボスの登場ってわけだ!」
阿紫花・スミコ(ガジェットガール・f02237)の人形を操る糸を握る手に力が入る。
「神さまねぇ・・・知ってるかい?ボクたち人形遣いは『神殺し』と呼ばれているんだ!」
スミコの意のままに、ダグザが突進し、天使に棍棒の一撃を見舞う。狂気を振りまく神々は、その一撃を受けてもひるまない。輝きがあふれたかと思うと、無数の天使が同じく狂気の歌を響かせながら次々とあふれ出てくる。
「数なんて関係ない!!」
ダグザを高速回転させる。スピニング・スイープによって、ダグザの棍棒が振り回され、吹き飛んでいく。他の猟兵達も狂気の歌を跳ね返す勢いで、天使たちに挑みかかる。そんなスミコや他の猟兵を見て、キャロライン・メイ(アイスドール・f23360)は物思いにふける
――私のくだらない人生などどうでもいい。こんな世界なくなってしまってもいい。・・・この子たちの未来が明るく素晴らしいものになれば。
魔剣を握る手に力がこもる。次の瞬間、数歩離れた先にいた天使に詰め寄り、一刀。
「お前が万能の神だと言うならば、この場で最も邪悪なこの私を罰してみよ!」
高らかに謳い上げ、魔剣を掲げる。ダーインスレイヴは禍々しいオーラを放ち、それは神の放つ狂気を呑み込まんと奔流が起きる。
「私のすべてをぶつけてやる!」
彼女の全開のたたきつけ。グラウンドクラッシャー。魔剣の一撃は、地を割り、大地を揺らす。その振動に、天使たちの動きがやむ。
「今だ!!」
スミコが、すかさず、ダグザを突撃させる。高速回転する棍棒がまとめて天使を打ち据える。
「狂気におちた神は、神を名乗る資格はなかったな」
キャロラインが、最後の一体に魔剣を振り下ろす。異端の神は怨嗟の悲鳴を上げる。魔剣はそれを糧とするかのようにその刃に呪いをも呑み込む。後には静けさしか残らなかった。猟兵達が勝利を実感したのは、それから少し後のことだった。
大成功
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