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⏰うさぎやばい

#UDCアース

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#UDCアース


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●確定ロール
「そうかそうかお前うさぎと餅が好きか! よし、丁ーーーっ度良く打って付けの予知がある」
 グリモア猟兵の多々羅・赤銅(ヒヒイロカネ・f01007)が決め付けて掛かった。通りすがる猟兵の肩を掴む様子は悪徳客引きチンピラだ。だが安心して欲しい、彼女は間違いなくホワイトなグリモア猟兵なのである。

●まあ聞けよ
「正月グッズも店先から消えた頃合いだが、そんな時期でも雑煮フェスをやる所があるんだとさ。しかもその会場がまずかった。数日前に邪神召喚の会場にされていたらしくてなあ。しかもそれが時限式なのか、どっかに詰まってたんだか……遅れて召喚されて一大事、ほっとくと大惨事ってなもんだ」
 身振り手振り、手指で『詰まっている邪神』を表現しつつ赤銅は語る。雑煮フェス会場で縁起が悪い。是非よく噛んで食べて欲しい。
「しかも出てくる眷属がうさぎさん」
 うさぎさん。
「かわいい」
 かわいい。
「いやほんとすげーかわいい、私が行きたい」
 グリモア猟兵には猟兵転送に徹する義務がある。赤銅は地団駄ひとつ。
「餅会場に沸く、かわいいうさぎさんだからな。正直、そうゆうパフォーマンスかと思われて、誰も逃げない」
 その癖、事態は火急。絵面は緩いが、強制的に肩でも掴んで猟兵を送る必要があるのだろう。
「幸い、うさぎ達も、厄介な猟兵を優先的に排除したがるからな……猟兵が到着さえすりゃ、一般人は襲われねえ。変に避難させるよりはそのままパフォーマンスの一環だと思わせながら倒す方が手っ取り早い」
 肩竦めをひとつ。脚がベースの床をどんどこ踏んでおり、赤銅の行きたさが伺える。
「あ。可愛くてもUDCには違い無えからなあ。記憶消去銃とかあるなら一般人にさり気なく撃っとくといいかもな」

「ああちなみに、雑煮フェスだが、提供側として飛び入り参加も可能らしいぜ。自分の料理の腕に自信があるなら、雑煮チャンプになって来たらどーだ?」
 さあさ、話は終わったとばかりに手を打ち合わせる。それから猟兵の背を、ほぼ強制的に押し出し、現地に送り込むのだ。笑う赤銅が、感情豊かな手のひらを振っていた。


小林
 こばやしです。うさちゃんかわいい。

 このシナリオは13日のオフ会リアルタイム執筆向けに提出しておりますので、早めの返却ができると思います。もとい、速度を重視気味に書くので、プレイングが集まった場合は流す可能性もやや高めです。ご了承ください。

 うさぎと戯れるか〜、このユーベルコードでうさちゃんブラッシング(討伐)するか〜〜、おっ邪神出たな〜〜??くらいの軽い気持ちでどうぞ。みなさまのプレイング、お待ちしております!
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第1章 集団戦 『月の兎』

POW   :    満月
【透明化】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【殺戮捕食態】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    新月
自身と自身の装備、【騎乗している浮遊岩石】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ   :    朔望
【油断や庇護欲】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【仲間】から、高命中力の【装備武器による一撃】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


★うさちゃん可愛いけどハンマーの血飛沫アーーーッッッ!!!
零井戸・寂
えっうさぎって何っていうか お姉さんどっかで会ったこと……アッハイやります!?(チンピラの圧に負けた眼鏡がドナドナされてく)

……わぁほんとにうさぎだ。可愛い……
……いやいやいやいや。
こんな可愛くてもUDCだし……
…………で、でもまぁ『僕』にはどーせUDC倒す力もないし
少しくらいなら撫でたりしてもいいよね?
うんいい筈だ(断定)
わーやわこい……可愛い……

あ、えーとですね
これは出張動物園みたいな奴で。
うん、そういう事なんです。
(周りにいる一般の方に適宜【催眠術】をかけて誤魔化してく)
ほら、そんな事よりお雑煮食べれるみたいですよ。



●うさぎやばい
 零井戸・寂(アフレイド・f02382)はグリモア猟兵の圧に勝てず、今、うさぎにまみれている。

 うさぎとてUDCである。討伐すべき対象である事は違いない。違いないのだが。ふわもこが。ふわもこが。寂の視界を襲っていた。
 猟兵の気配を察するなり、うさぎが押し寄せて来たのだからもうだめだ。もうかわいい。やわこいぬくとい、生きるもち。撫でるほか無かった。
 寂の気弱な心に、うさぎの柔らかさが染み込んでいくーーー

 それを油断と呼ばずしてなんと呼ぶ。たかり集まったうさぎが、杵の一撃で寂を天高く打ち上げた。
 たまやー。
 かぎやー。
 ああされど、うさぎに集られる喜びの代償であるならばそれも良し……!天高く弧を書いて、寂が寂しく落下した。いいやつだったのに。

 冬の大地の冷たさにも負けず、メガネの無事を確認し。ふと顔を上げれば。雑煮フェスにきた一般参加者の視線が、うさぎにまみれ、かつ突如天から降って来た寂に集まっている。そりゃそうだ。
 されどここは寂お得意の口車。眼鏡をかけ直し、へっちゃらそうに、首を左右振り。
「これは出張動物園みたいな奴で。
うん、そういう事なんです。あと、さっきのも、ちょっとしたショー、みたいな」
 猟兵の催眠術もマシマシにて一言紡げば、みんなたちまち納得してしまう不思議空間なのである。猟兵ってすごい。
「ほら、そんなことより、お雑煮食べられるみたいですよ」

 納得し、うさぎをちらちら見つつも、雑煮を取りに行く参加者の背方にて。もう一丁、彼が打ち上げられたのもた致し方あるまい。ぺったんぺったん。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

犬曇・猫晴
うさぎぴょんぴょんみぴょんぴょん
あわせてぴょんぴょんむぴょんぴょん
うさぎ跳びとかやったなー、あれすんごい腰に悪いからやっちゃ駄目なんだけどね
【SPD】
とか言ってたけどあいつら跳ねないじゃん、なんか乗ってるじゃん、嘘つき。
一般人が居るから迂闊に武器を出せないし、ここはひとつ、素手でいこう。
目を閉じて、物音に全集中。
聞こえれば殴る。これでいこう

アドリブ歓迎



●ねこはれやばい
 うさぎぴょんぴょんみぴょんぴょん
 あわせてぴょんぴょんむぴょんぴょん

「いや跳ねてないじゃん。嘘つき」
 犬曇・猫晴(亡郷・f01003)は到着するなり不満を漏らした。満月に乗り、ふわふわ浮いているうさぎさん達は明らかにファンシー、キマイラフューチャー出身。いいえここは狂気渦巻くUDCアース。
 浮遊しているから、尚マスコット感が
増してしまい、野良うさぎとして通報する者もいないのだろう。
「もー。うさぎとびの腰の負担とか全然知らないうさぎとか、うさぎじゃないよ」
 目を閉じ、残念だと声をこぼす。
 そりゃあUDCであるからうさぎではない。故にうさぎは透明化もする。ふわりふわり浮遊して、無防備、かつうさぎへの文句をこぼした猫晴の後ろに接近ーー

 されど音、気配、空気の流れまでは消せまい。無手が鋭くインパクト。無防備だと思うなかれ、彼の最も得意とする獲物はその拳だ。
 ぶぎゅん!なんて悲鳴とともにうさぎ(らしきやわらかな手応え)が吹き飛んだ。
 あら、今の音は?なんておもった一般参加者が振り返った時にすでに、猫晴は涼しい顔で、手首を揺らしている。今日の拳の調子も上々である。

「うん。聞こえれば殴れる。これでいこう」

成功 🔵​🔵​🔴​

浅沼・灯人
うさぎ……うさぎか
ああ、うん、たまにはいいか……相手オブリビオンだし……
うさぎか……

とりあえずあれだな、もふる
俺は竜だからよ、たまに力加減とか間違えそうだからこの手の小動物触らないようにしてるんだがよ、
ほら、オブリビオンなら別に万が一のことがあってもいいだろ?
だから撫でる。めっちゃ撫でる。首根っこ引っ付かんでかいぐりまわす。
うわ……うさぎふわっふわしてるじゃねぇか……
お前さてはしっかり毛並み整えるやつか?
食べるんなら持ってきたニンジンスティックも食わせる。
うまいか?そうかそうか。

まあ攻撃されたら普通に攻撃し返すけどな。
悪いなうさぎ。だがありがとううさぎ。
骨の髄まで焼けてくれうさぎ……



●ともひとーーー!
 それではおそらくある意味無事ではない浅沼・灯人(ささくれ・f00902)にクローズアップしていこう。

「うわ……おまえふっわふわじゃねえか……毛並みとかも整えてるやつか……」
 会場片隅でうさぎの首根っこを掴みなでなでふわふわしている便所サンダル男。あちらが今回あまり無事ではない灯人である。もうなんか、うさぎの首根っこを掴んで愛でている時点で正気ではない。SAN値は大丈夫なのだろうか。
 掴まれたうさぎはブーーっ!ブーーっ!!と不満垂れ垂れ。離せ離せと暴れ、杵を振り回す。その杵を竜の剛腕がどんどん弾く。つよい。
 おもむろに、持参したにんじんスティックを与える。うさぎが食べる。かりぽり。おいしい。おとなしくなっった。素直なうさちゃんである。今なら撫で放題。撫でまくる。
 そう、杵をたやすく受け流す灯人は、己が小動物に触れる事で傷つけてしまうことを恐れている。ゆえに触ることも極力避けているのだが……UDCならば構うまい、と今回これでもかと触りに来た。
 もふもふふわふわむにむにもちもち。
 脳をとろかすような甘美な触り心地が、人との接触も回避している灯人の身体に染み入るのだ。

 そして人参も食べ終わり、何度目かの抵抗としてうさぎが杵をどんどこした時。
 うさぎは無慈悲に炎に焼かれた。
 一瞬であった。
 悲鳴も上げさせぬ。
 先程まで、この指に、手のひらに、やわらかな手応えを与えてくれていたうさぎはもういない。俺が殺した。UDCだから。俺が殺した。
 悪いなうさぎ。ただありがとううさぎ
。骨の髄まで焼けてくれうさぎ……。

 うさぎが焼け死ぬ様を見つめ、感謝を零す灯人の背中を見てしまったあなたはSANチェックをお願いいたします。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フルール・トゥインクル
うさぎさんは可愛いから大好きなのですよ!
…でも、眷属さんだと楽しくお話しできないですかね?
じゃあ、ライオンさんと遊んでもらうです!

ライオンライドでライオンさんを召喚して、うさぎさんにけしかけて遊んでもらうです
動物さん達が戯れてるのを見るのは楽しいですよ
姿が消えてもライオンさんなら匂いで追えるですかね
難しそうなら音を聞いて、私も追いかけっこに参加して追い詰めちゃうのです!



●らいおんさんだぁ
 フルール・トゥインクル(導きの翠・f06876)のライオンライドのお時間だ!
 ライオンライド、それは「自身の身長の2倍の【黄金のライオン】を召喚し騎乗する。」である。そしてフルールは……小さく可憐なフェアリー。

 それ即ちらいおんさん可愛いやったーー!!!
 成猫ほどのサイズのらいおんさんが、木枯らしの会場を駆け回る。雑煮を食べている参加者達のほっぺが、おちそうだ! 雑煮のおいしさと、らいおんさんと妖精さんの可愛らしさのダブルパンチでとろふわほっぺだーー!

 まあやっている事は、透明化しているうさぎさんの匂いを追っているのだが。
「どうですか?ライオンさん、うさぎさんの匂いはわかりますか?」
 ライオンは喉を鳴らし応答する。辿れる。たとえ透明化していようと、音や気配は断つ事が出来ないことを、ライオンはすでに知っている。
 乾いた木枯らしが、嗅覚をより鋭くする。そう、こちら、こちらのにおいが色濃い。
「うさぎさーん、どこですかー。ライオンさんと、あそびましょー」
 フルールの柔らかく暖かな声が、冬の冷たさを溶かしていくようだ。
 はーあーいー。と、誰かが返事をした訳ではないが、遊びと聞いて姿をあらわすうさぎたち。

 囲まれていた。
 だいたい同じくらいの大きさのうさぎ達に。
 いっぱい囲まれていた。
「ひゃわ」
「ウルル」

 匂いを辿り走って来た。すなわちうさぎの密集地に誘導されていたのだろう。ライオンさんの尻尾が股の間にしゅっとする。フルールもひゃっとする。

「あ、ああーーっ!ら、らいおんさん!にげてくださいらいおんさーーん!」
 5匹ほどのうさぎが一斉に集まり、らいおんさんをもみくちゃにし始めた。ばっすんばっすん振り回される杵から逃げ惑うらいおんさんの姿は、コミカルで参加者の心を和ませた。
 いやあ、動物のたわむれを見ながらの雑煮はおいしいなあ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ロク・ザイオン
狩りか(がたり)

(消えようが森番の目(【野生の勘】)は誤魔化せない。どこまでも【追跡】する。追い詰める。枷を放つ)

……うさぎさんをいじめるな……?
だめなのか。
そうか……

(餅つきの隣でうさぎを捌いてはならないらしい。
仲間に叱られたら、うさぎ捕獲→提供者になろうか。撫でたいのか。そうか)

(愛らしい者が、ふわふわしたものを愛でる。
とても愛らしい。子供ならなお良い。
うさぎを持て。愛らしい笑顔を見せるとよい。)


ラビ・ラビィ
ラビラビ…そのうさぎはラビより大きいラビ?
敵なのはわかってるラビ。
それでも親近感を感じるラビ

◆まあやりますけど?
【execConfusionSong/.#Rabi】発動!
対象は月の兎とその仲間たちラビ!
『対象捕捉、演算終了。さあ、ラビの虜になるラビ!』

ラビが歌って止めてる間に他の奴らに攻撃を頼むラビ。
まあ一般人からすればただのうさぎ型テレビウムのパフォーマンスラビ
ラビはキュートに月のうさぎ達と一般人の心を射止めるラビ♪
あけおめらーびっ(*ゝω・*)


夢飼・太郎
うさぎが……殺戮捕食態……?(宇宙にゆく)
あとイベントスペースを貸す会社は、何で雑煮フェス前に儀式なんてさせたんだ


☆立ち回り
味方のバックアップ
民間人を「映画の撮影」と称して退かせる
「実際に爆発をするシーンですので離れてください!うさぎも何かしら危ないので離れてください!」

UCは敵の撹乱とかモフったりとか可愛がったりとかする

☆アドリブ大歓迎です!!!!



●宇宙太郎
 うさぎオブリビオンを見て宇宙猫顔になっている夢飼・太郎(扉やかく言うな・f00906)の虚無顔を見てしばし閑話休題。

●execConfusionSong/.#Rabi!!!!!!
 ーー新年明けましておめで爆音!!
「みんなーっ!今日はラビといっしょに、新年のお祝いするらっびー💕」
 会場に、ハッピーでキャッチー、電脳キュートなラビラビ音楽が鳴り響く。これはどこから流れているのだ?愚問だ、中央で高らかに歌ううさぎ型激カワサイコーなテレビウム、ラビ・ラビィ(らびびうむ・f00825)である!
「はーい!!動画の撮影を始めますので、こちらからは少し離れてくださーい!」
 太郎は驚いて立ち止まる民間人達に、手信号で案内をキメる。その手際さながら夏冬の祭事に大活躍するやたら口が回るスタッフ達。
「実際に爆発シーンがあります!一緒に爆発するのは心だけにしてください!あとうさぎも何かしら危ないので離れてくださーい!」
 なるほどそれは危ない。一般人はラビのステージから離れ、一方うさぎ達はラビの元へ集まっていく。猟兵の気配に愚直に寄っていく。ラビの最大出力を聴かせる部隊が整った!
『ーー対象捕捉、演算終了。さあ、ラビの虜になるラビ!』
 バチコンウインク。ラビラッビ。うさぎたちは一発で洗脳めいてメロメロ熱狂、サイリウムの代わりに杵と満月を掲げ、うさぎのブーブーコーラスと相成ります!太郎のシャドウチェイサーも一緒に踊ります!太郎は誘導に忙しい!あーっお客様、うさぎは危ないので近づかないでくださいお客様!

●みんなー!今日は来てくれてありがとラビー!🐰💕
 ラビ、シャドウチェイサー、うさぎらがラビラビダンスをする横を駆け抜ける、森の香。
 ロク・ザイオン(疾走する閃光・f01377)が、熱狂するうさぎに枷をかけ素早く攫う。もう杵を振り回せぬよう腕を縛り、月には載せぬを足を縛る。声帯持たぬうさぎの悲鳴が鈍く上がるが、そんなものに動じるロクではない。むしろ狩の記憶が蘇り、ロクの爪が、うさぎに、

「ああーっ困りますお客様!!!」

 太郎が阻止の手を広げ滑り込んだ。太郎はいつでもナイスアシスト生命体である。
 ロクはきょとんとしているが、そう、ここは一般人うろうろの雑煮会場。ロクの爪からは今すぐうさぎの皮を剥いで生肉と処理せんとしている迫力があったのだ。それは阻止もする。
「……そこからさらに、剥ぐのはダメだ。子供が泣く」
「こどもが」
「泣く」
「泣く。」
 ラビラビの熱狂が激しい。
 おかーさーん、あのうさぎさんかわいーーい!
 そうねえ、触ってもいいか、スタッフさんに聞いてみようかー。
「……よくない」
 太郎、必死の阻止。
 森の価値観vs都会の価値観。走る緊張感。
「……そうか……うさぎをいじめるのは、よくない……」
 WINNER、都会の価値。ありがとう太郎、ナイスアシストコロンビア太郎、雑煮の平和は太郎によって守られた。
「わかった」
 ロクは一言残し、突如歩き出す。
 その歩みに迷いが無さすぎて、心配する太郎が後を追う。

●ラビとうさぎ、どっちが可愛いラビっ?⭐️
 ラビがうさぎを無力化し続ける。ラビちゃんが一番かわいいでーす!
 枷をかけ、無力化し、ただの生きるうさぐるみと化したうさぎを、ロクが配る。
 太郎が整列案内をする。
 シャドウチェイサーもうさぎ欲しさに並んでいる。混沌としてまいりました。この状況につっこまない一般人たちも一般人だが、不思議な力で猟兵は違和感を伴わないのでしかたない。

 うさぎを受け取ったこどもの満面の笑顔を見、ロクが静かに微笑む。
 うさぎを切り裂こうとしていたその手で、無垢な子供にうさぎを渡し続ける。
 シャドウチェイサーもうさぎを受け取りご満悦である。
 
「わあい、ありがとう、おねえちゃん!」
「ーーああ。」

 太郎の、うさぎの枷は外さないよう
ご注意をお願いいたします!という激しい案内が、ラビの楽曲に負けじと響いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水貝・雁之助
とりあえずまあ、確実に止めていかないと、かなあ?

追跡系ならモコ(相方柴犬。去年の干支)の出番だけど、今回は戦闘といえば
戦闘な感じだし一緒にいるだけで十分力になってくれるからねえ

めでたい感じに演出するのに新年風の紅白の感じで周囲を塗っていけばイベント
風味に見えるかなあ?

まあ、いずれにしても被害が出ない様気をつけないとねえ



柴犬のモコを連れつつグラフィティスプラッシュで周囲を新年のおめでたい
感じに彩りながら『地形を利用』して戦闘

イベントに見える様にのほほんとした感じで戦っていく

何で犬が一緒?
力をくれる相棒だから良いんだよ、うん!
追跡系だとUCあるから活躍するし、可愛い犬が一緒ならイベント風味増すしね


秋稲・霖
【POW】

うわっめっちゃ可愛いもふりたい!!

…ん?何つーかすっげえエグそうな攻撃してきそうな気配がするんすけど
こんな可愛いけど、やらなくちゃやられるのはこっちだもんな…ヒーローショーみたいに決めてやるぜ!

流石に燃やすのは忍びないしお客さんの目も痛いんだけど…記憶をどうにか出来る人達に任せさしてもらうぜ!
…ちょっと燃えてるとこは直視出来ないわ、攻撃は式神に任した

※アドリブ、共闘歓迎です



●ヒーロースプラッシュ!
「やろうか、モコ!」
 水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)が塗料をエリアに散布。相棒のモコ(柴犬)がワンと鳴けば、一般人の視線は集中し。彼らが目に移るは、いざや謹賀新年、紅白鮮やかな戦舞台!あがる歓声、拍手や拍手!添えられる落書きが犬なのは、干支的には食い違えどご愛嬌!
 塗料の匂いは猟兵の香り。うさぎが次々集まりて、謹賀新年の鮮やかな達筆の上はたちまちうさうさいぬいぬ戦陣。
 杵をぺったんぺったん。モコと雁之助がくるくるわちゃわちゃ。攻撃をかわし、ころがし、おとなしくしててねと、塗料を塗りつけてしまえば、うさぎはぷぎゅるりすってんっころりん。

「うわっめっちゃかわいいモフりたい!!」

 そんな歓声と共に飛び込むは、秋稲・霖(ペトリコール・f00119)と申します。妥当な、ほのぼのコミカルな戦いの最中。猟兵の戦陣には猟兵が共闘するものである。
 されど目に入るのはーー塗料とは違う匂いの赤がついた杵。
「……なんつーか、すっげえエグそうな攻撃してきそうな気配ぷんぷんすんだけど」
「そうだねえ。僕らをお餅にしちゃう気満々なんだと思うよ」
 わん!と吠えれば杵が一瞬怯みてとまり、その隙をぬって回避する。
「ははあ、こんな可愛いけど、やらなくちゃやられるのはこっちだもんな……ヒーローショーみたいに決めてやろうぜ!」
「それは、それは。僕でよければ」
 賀正の紅白塗料の上、かたや黒の妖狐の青年、かたや目出度く黄色い雁之助。即席正月ヒーロー、ここにあけましておめでとう!

 血が見えぬよう、雁之助が赤を飛ばし
 霖が広々と式神展開
 モコが果敢に吠えて駆け回り、さあさうさぎを追跡のテクニックで追い詰めれば。
 霖が背を向け、歌うごとく。

『全部綺麗に燃やしてちょーだい!』

 高らかな一声。
 青の炎があがり、うさぎが焼ける。ふと冷静になれば凄惨な有様を、雁之助が塗料を振り回し、桔梗の茎葉を描きたせば燃ゆるアートにはやがわり。
 あたりにはまだまだうさぎもいる為、一般人達はあまり、うさぎが焼け死んだとは思っていなさそうだ。拍手があがる。もし気づいてしまった一般人がいても
、記憶消去銃持ちもいるのでどうとでもなるだろう。

「お、うまく誤魔化せたんじゃねえ?」
「そうだね、うまくいったみたい」
 わんわん! モコが賛同のごとく鳴く。
 炎で燃えるうさぎを直視できないからこそ背を向けた霖が、拍手と火の粉の音の中、浅く息を吐き、安堵に笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

有栖川・灰治
あはは、うさちゃんだ可愛い〜♡
あ、操羅もうさちゃんと遊びたい?いいよ、行っておいで♡(口からずるるんうねうねが寄り集まって2メートル程の触手でてきた人型UDC)
あはは、もうそんなはしゃいじゃって、本当操羅は可愛いものが好きだね。(UDCはうさぎを抱きしめ絡め、お口の中にもっしゃもっしゃ)
あはは、あは、…あれ?え?なに?なんで悲鳴?ああ、こんな可愛くてもオブリビオンだもんね、仕方ないよね。あ、記憶消去銃支給されてたんだっけ。じゃあバンバン撃って忘れてもらっちゃおうかな。それバンバンバンバン♡



●やばい
 阿鼻叫喚。取り落とされる雑煮。あがる血飛沫、溢れる涙。うさぎが触手に絡め取られ、骨肉が砕かれる音が響く。柔らかくなるまで締め付け、潰し、引き千切るーーこんな地獄を作ったのは、いったいどんな顔の猟兵であるか。病人めいた細い身体の有栖川・灰治(操羅・f04282)である。破綻した思考を表出させたような蕩けた瞳の微笑みは、ただただ幸せそうに、妹である操羅を見守っている。
「あはは、もうそんなにはしゃいじゃって……操羅は本当に、かわいいものが好きだね♡」
 そう、この地獄絵図、彼ら兄妹にとっては、『ぬいぐるみを愛でる妹と、それを見守る兄』の図でしかないのだ。だから一般人に見られたところで、何もおかしいところなどないであろう。だってほら、可愛い妹と可愛いうさぎが戯れている。こんなに暖かな絵もなかなか見れまい。
 味がお気に召さなかったのか、操羅が投げ捨てたうさぎ(であった異物)を、灰治が持ち上げる。
「操羅は沢山のうさぎさんに遊んでもらって人気者だね……♡ 」
 妹がとりおとしてしまっった肉塊を、ぽんぽん撫でて埃を払う。そして、改めて妹のくちに、あーん♡である。
 嗚呼美しきかな、仲睦まじき兄妹愛。
 嗚呼それにしたって、騒がしきかな一般民衆の悲鳴。
「うーん、何でそんなに悲鳴あげるんだろう……?あっ、もしかして黄色い悲鳴ってやつかなあ」
 取り出したるは記憶消去銃。並ぶ一般かぼちゃに照準をあわせ。
「でも、一応UDCだもんね。そーれ、バンバンバン♡」
 命を殺さぬ銃声が響き、悲鳴はぷつりと途絶えることだ。
 後に残るは、かわいい妹のとってもファンシーなティータイム。

大成功 🔵​🔵​🔵​


【これ以降いつもの速度でのんびり描かせていただきます】
三岐・未夜
かわいい。
なにこれかわいい。
赤銅喜ぶかな……(写メる)

よし。やろ。
うちの儚火だってかわいいよ!ほら、おっきなもふもふ!
これ、余計になんかのイベント感増した気がするね?

「大狐VSうさぎ軍団」みたいな。

突っ込め儚火!
【属性攻撃】と【誘導弾】と【範囲攻撃】を乗っけて、焼きうさぎにしちゃお。
ついでに【誘惑】【催眠術】【おびき寄せ】で惑わせて、大混乱させて隙を作るよ。

全部終わったら触れ合えますよーって儚火を餌にして、寄ってきた一般人たちにさくさくっと記憶消去銃撃っていこ。
余計な記憶はないないしようねーっと。いりこが火を噴くぜー、みたいな(噴かない)


夷洞・みさき
最近、僕は酷いことが好きな人だなんて誤解されてないよね?

だから、ちょっとイメージ払拭しよう。

見た目は可愛い兎だし、あまり見た目は酷いのはしないようにね
普通の人もいるし。

沢山、兎はいるようだし、こっちも人海戦術だ。
兎を捕まえて、迷惑にならないところでまとめておこう

他にも捕獲する人がいたら、一緒にまとめて見ておくよ?

一件は兎に囲まれている様子で他にいかないようにこっそりと拘束する


詩蒲・リクロウ
わぁあい可愛いうさぎちゃんですねぇ………ほぁ?

えっ、ちょ、ま、うわぁぁぁあああ!!!!
え、なに、このうさぎ、めっちゃハンマー振り回してる!怖い!
(ぶんぶん斧を振り回す)
あ、でも弱い……。

えいっ★ゴースト・リボーン!甦れ、シャーマンズ兎ゴーストとして!

見た目は可愛くても、ハンマー振り回すのは可愛くないので!!!

全力でいきますよ!!



●カシャカシャ
 うさぎをスマホカメラで撮影する黒狐は三岐・未夜(かさぶた・f00134)。かしゃかしゃ。かわいい。うさぎは敵意の無い猟兵を前にして、くしくしてぃもてぃも毛づくろいをしている。かわいい。転送の義務を果たすべくここに立ち会えないグリモア猟兵への、土産写真ができた。SNSグループに指先一つで写真を送れば、彼女のもとにもリアルタイムで届いたことだ。
 さて。やろ。

●じょうずにあつめてね!
「さあさ人海戦術だ。あ、だじゃれじゃないよ?」
 夷洞・みさき(海に沈んだ六つと一人・f04147)は六人の死した同胞を呼びだし、手数でうさぎを追い詰める。
「最近、僕は酷い事が好きだ、なんて誤解されてる気がするし……平和的に払拭していかないとね」
 並ぶ同胞達は磯の香りをまとっているが、まあ雑煮会場にはおめでたいエビやカニが混じった豪華雑煮もあるので、海の匂いがしたところで不自然はない。海苔もふんだんに使えば磯の匂いなので問題はない。
 同胞達は『頭、手足、胴体、心臓を引きちぎる暴力』をもってうさぎを次々取っ捕まえていくが、うさぎもまたUDCオブリビオンなので動物愛護法も問題ない。オールクリア!
 ぴるぴるとうさぎが目に涙を溜め、庇護欲を煽ってくる。気がする。すでに死んでいる同胞達にそんな泣き落としは一切通用しない。べしべし無慈悲に拘束。それでいてうさぎと戯れているようにみえるよう、放り投げはしない。身動きを封じたうさぎを見につけて行く。今年のトレンドはうさぎのファー!
 どうだ、平和的絵面だろう。みさきは己の案と同胞の手腕にふふんと静かに誇らしげ。うさぎは怯えに目を丸く震えさせているが、着実に集まっていく。

 一方、大狐儚火を招来し、飛び乗っての大立ち回りでうさぎを追い詰めるのは未夜である。
「突っ込め、儚火! ーー見えなくても、大丈夫。落ち着いて。耳をすませば、おまえなら聞こえる」
 姿を消し、猟兵の隙を突くべくうさぎが背方へ回り込む。そして見えない杵を振り上げる風音を立てたが最後、うさぎの視界を覆うは炎の誘導弾。ブッ!と短い悲鳴をあげて、消えたままのうさぎはただの炎へと消えていく。突然の炎も正月イベントにはつきものなので、一般人が触らないように注意誘導をしっかりすれば意外と騒ぎは大きくならない。
「消えても無駄だよ。出ておいで。お客さん達が、君達を待ってる」
 少年特有の、艶すら感じられる黒狐の誘いに乗せられてか否か、姿をあらわすうさぎの群れを前に、儚火が豊かな尾を揺らす。まだまだ、鬼ごっこは終わらない。

 さて、そんなスマートなうさぎ集めプラスうさぎ焚きの横で。
「う、うわぁぁああちょ、ま、うわぁぁぁあああ!!!!」
 涙を撒き散らし、ちいさなうさぎに追い詰められ、けたたましい悲鳴で逃げ惑う巨体シャーマンズゴーストは詩蒲・リクロウ(見習い戦士・f02986)である。
「え、なに、このうさぎ、めっちゃハンマー振り回してる!怖い!怖いですよおおお!!」
 マタギを思わせる巨漢がうさぎに追い回される様子に、無邪気な子供が指をさして笑う。この手の絵面はコミカルの鉄板だ、子供が喜ぶのも当然だろう。
 うさぎはすっかり舐め腐り、杵で巨漢(少年)をぺちゃんこにせんと、振り上げた。その顔は子供が見たら泣くだろうほど凶悪だが、まあ昨今ブラックジョークも流行っているし泣かない子供も多いだろう。
「こわいっていってるじゃないですかあああああ!!」
 故に、リクロウが熊すら叩き斬れそうな斧を振り回しても。
「そんな杵で叩かれたらぺしゃんこですよ!ぺしゃんこじゃないですか!ぺしゃんこになったら痛いじゃないですかあああ!!」
 弱虫><に泣きながら、うさぎを次々真っ二つにすれど。
「うっ、ううっ酷いです、酷いです……どうしてそんな……」
 うさぎの死屍累々も、加害者側の絵面の非現実感が、ちょっと教育に悪い冗談程度に落とし込む。
「…………あれっ弱い」
 気づいてしまった。斧の手応えにさえ気付かない程に、リクロウにとってうさぎは軽かった。瞬きひとつ。リクロウ少年の目から、怯えの涙の輝きが、音もなく失せる。ーー無双の時間だ。



「えーと、だいぶ集まってたし倒したけど……あとは記憶消去、したい、よね」
 魚型キーホルダー、もとい記憶消去銃を弄りながら未夜が言う。
「そうだねえ。うまく一般人を平和的に集められれば?」
 うさぎまみれの同胞に拍手を送りながらみさきが言う。
「それならもう、『かわいい』で吊るのがいいんじゃないでしょうか」
 ぶっちぎりで体の大きなリクロウが、少年らしい声で話す。


●ふれあいくうかん

「はい、あまり強く触ると、儚火もびっくりしちゃうからね。優しく触ってあげてね……」
 巨大な黒狐の毛並みを、子供に自由に触れさせる未夜。
「シャーマンズ兎ゴーストですよぉ。可愛いですよぉ♡」
 うさみみの付いたシャーマンズゴースト人間を並べて映えてみせるのはリクロウ。シャーマンズ兎ゴーストの瞳が完全に虚無であるが気にしてはいけない。シュールかわいい感じで意外とウケているのだからすごい。世の中のかわいいの概念は、時としてよくわからない。
「…………うさぎのファーまみれ人間だよー」
 みさきは別に無理しなくてもよかった。なんかみんなが人寄せしてるなら、ぼくもやるべきかと思った。無理しなくてよかった。うさうさもふもふと化している同胞達と一緒に頑張ってみようとした。人来ねえよ!やめよ!ほら同胞がうさぎいっぱいなのに寒そう!!みんなにまかせよ!!!!!!!

 そんなこんなで。未夜のいりこ型記憶消去銃が軽い調子で火を吹いて。こちらも何事もなく大円団。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『大神霊』

POW   :    大神霊分裂増殖撃
自身の身体部位ひとつを【シャーマンズゴースト】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    大神霊巨鳥進化撃
【大神霊としての尊厳】に覚醒して【頭部と鬣はそのままに、燃え盛る巨鳥】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    大神霊超常災害撃
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は火奈本・火花です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【17日中に二章オープニング追加予定】

 猟兵達が数々のうさぎをふんじばり、ほふほふとほふり、会場からうさぎが居なくなった頃合い。
 ふう、もふったもふった、雑煮でも食うか、と良い汗をかいていたその時だ。

 会場中央がおどろしく輝いた。
 中央から現れたるは、シャーマンズゴースト。やや禍々しい感じの。
 鳥のされこうべと杖を手に、よよよと嘆き悲しむ仕草。大きな身体がかすかに震える。

「我が眷属のうさぎをほふったのは貴様らか……可愛かったのに……可愛かったのに…………!」

 そうだね……かわいかったね……猟兵達は胸中静かに頷く。

「されど。私はそんな人間をも愛せよう」
 すごい泣いてるけどそれは本当なのか。愛せるのか。強がりじゃないのか。
「うさぎの杵による御百度参りも、不完全ながら果たされた」
 あれそうだったの?
「完全なる力は戻らねどもーー今、この会場にいる人間達と、『うさぎはかわいい』『うさぎを愛する人間もいとしい』教義の元。和解し、共存し、全ての人間をシャーマンズゴーストとする力は取り戻せた!」
 何て???
「さあ、愚かでか弱き人類よ!私は矮小な君達を愛そう。共にシャーマンズゴーストとなり、より深い理解をはたしあおうではないか!」

 全人類を愛するがゆえに、シャーマンズゴースト化をしより親しくなろうと言う、それ本当に人類が好きなのか疑わしい謎教団の教義の元、戦いの火蓋はゆるく切って落とされるーーー
三岐・未夜
えー……やだ。
シャーマンズゴースト化しなくたって狐もふもふだもん。
儚火かわいいよ?
うさぎよりもふもふ成分増量。(ほらほら見て見て、とぱたぱた揺れる自前の黒い尻尾と一緒に揺れる儚火の尻尾)(もっふぁ)(ついでに狐耳もぴこぴこする)

まあそれはそれとして、このなんかやけに愉快なマンゴーも倒さなきゃねー。
儚火、行こっか。
【属性攻撃】で狐火を纏って【誘導弾】で突撃、【誘惑】【催眠術】【おびき寄せ】【時間稼ぎ】で捉えられづらくしながら誘き寄せるよ。もふもふの魅力だから仕方ないね。

うさぎの方がいいの?
わかってないなあ、儚火はもふもふなだけじゃなくて賢いし忠実だし強いんだからね!(うちの子はうさぎに負けない)


火狸・さつま
マンゴ、嫌いじゃないが……
えっらく禍々しい感じの来た、な。
「変化……?遠慮する」
今のままで構わんし。

【POW】
立ち位置や戦況により臨機応変に対応
他の味方と声を掛け合い連携をとり立ち向かう

「ウサギの代わりに、狐は如何か。」
さぁ、『ちょいと遊ぼうか』
足をトンと踏み鳴らせば
足元に飛び掛かる準備万端な炎の仔狐
【燐火】にて【先制攻撃】狙う


敵からの攻撃は【見切り】にて避けるか【オーラ防御】にて防ぐ
受けたダメージは【激痛耐性】にて凌ぎ
燐火にて次々に攻撃

窮地に陥り、味方共々危ない場合【捨て身の一撃】を繰り出す



●燃えよ こんこん
「さあ、愚かでか弱き人類よ!私は矮小な君達を愛そう。共にシャーマンズゴーストとなり、より深い理解をはたしあおうではないか!」
「えー……」
「迷う事も遠慮する事もあるまい!」
「やだ」
 言語による否定、一刀両断。シャーマンズゴースト……もとい大神霊が『グワーッ!』した。
「シャーマンズゴースト化しなくたって狐もふもふだもん。儚火、かわいいよ?」
 うさぎよりもふもふ成分増量。黒い大狐ーー相棒の儚火の肉厚な毛並みに埋もれるよう首を抱え、三岐・未夜(かさぶた・f00134)が言う。自慢である。はたりはたりと豊かな尾が揺れる。
 その一方。
「マンゴは嫌いじゃないが……」
 えらい禍々しい感じの来た、な。瞼を浅く下げ大神霊を眇め見るのは火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)の青い瞳。狐と言うよりは狸めいた焦茶の毛並みたたえる耳が立つ。そしてその肯定的(???)なご意見を聞き逃すシャーマンズゴースト大神霊ではない。杖の嘴が新たな入信者(???)をびしりと指す。
「そうであろ。そうであろうとも!貴様、ほう、中々分かっているではないか、本日最初のシャーマンズゴースト変化は貴様に捧げてやっても良い!」
 大神霊が嬉々としてトンチキを吐く。トンチキされども敵は敵。攻撃手段持つオブリビオン。場に殺意が一抹混じる。
「遠慮する」
 杖の嘴が、ゆるく首を横に振るさつまに照準を合わせ。巨大なシャーマンズゴーストの頭部に変幻し、その身体を喰らうべく嘴が開く。肉を啄ばみ、飲むための口だ。余談ですが嘴を開いたペンギンの正面ショットは怖い。
「そう遠慮をしてくれるな!」
「いや、今のままで構わんし」
「遠慮してくれるな!!!!」
「代わりに、狐は如何か」
 とん、と、軽く踏み慣らせば。さつまを呑まんと接近する口内に、小狐のかたちを得た炎が次々飛び掛かっていったのだ。大神霊が突然の狐増加に、驚きの声を上げる。
「さあ。ちょいと遊ぼうか」
 さつまが笑む。燐火ーー小狐火らは食われる前に飛び降りて。さらに、次弾もある。さつまの足元でいまにも飛びかからんと身を伏せ尾を揺らしていた小狐火らも、はしゃいだ声を上げる。けーん!さあさ小狐はこれよりわんさか遊びたい。嘴を身軽に回避してみせながら、巨大な頭部を燃やしつつじゃれついてみせるのだ。こどもが一度遊び相手を見つけると離れないのは、人間もけものも狐火も同じらしい。
「ぐおお、ぐおお……!ええい離れぬか狐ども!だから狐は好まないのだ!」
「失礼な。こんなにかわいいだろうに。まだまだ遊んでやってくれ」
「燃えなければまだ可愛げもあったがなあ!」
 怒りの声だ。使役主を潰せと、炎に身体を焼かれながらも、嘴がさつまに鋭く迫る。
「ーー儚火!!」
 さつまが最低限を見切り、回避のために後ろに跳べば。眼前を、黒い毛並みが覆った。二人の間に駆け込み割り入るは、儚火と未夜。儚火のまとう狐火もまた、ひのふのみのよ、数える間も無く叩き込まれ、元は木造が変幻した鳥杖の頭部を焼く。頭部が天を仰ぎ、火を吐き出さんと声無き声を吼える。
 やあ、いい炎だ。なんて。さつまがお火焚きを見上ぐ。未夜もまたそれで構わない。彼の主とする仕事は、囮となる事なのだから。
「やあい。これで儚火の魅力に目覚めた?ほらほら、捕まえられたら、触らせてあげる」
 言葉に乗せるは挑発的な誘惑催眠。儚火も一声甘ったるく鳴き、主人の思惑を助長する。地を蹴りかける豊かな尾に、炎に焼かれる大神霊も目が眩んだか。熱に浮くとはこのことか?
「ぬっ。ぬっ……そ、そこまで言われては! ちょ、ちょちょ、ちょーーっと、ちょーーーーーーっとなら触ってやらぬ事もないなあ!?」
「なんだなんだ。遊び盛りの小狐じゃ不満か?」
「ぬあっ。まっ、まて、私は今あちらの黒い狐さんを!!!!」
 うおおお!熱ーーー!!
 群がる燐火に焼かれ、追いついてくれねば寂しいと嘯いて炎の誘導弾を飛ばす儚火未夜らにも焼かれ。ああこれがこの冬、炎の三角関係。火だるまとなり駆け回る大神霊に、一般客らは居間のTVでも眺めるような笑い声で餅を伸ばしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フルール・トゥインクル
うさぎさんは可愛かったです。ライオンさんと酷い目に遭いましたけど……
いえ、その教義でシャーマンゴースト化はおかしくないですかっ!?
せめてうさぎ化……も困りますけど
とりあえずお仕置きなのです!オランジェ、力を貸してくださいですっ!

エレメンタル・ファンタジアを使って樹属性の竜巻を生み出すのですよ
そのまま竜巻を相手にぶつけて、樹での拘束を狙うのです
相手に燃やされたりしないように、全力で魔法を生みだすですよ

樹はそうですね……トゲトゲのある、野生のうさぎさんだったら逃げ場所になるであろう樹をチョイスにしますです
もし燃やされちゃったらエレメンタルロッドと一緒にしょんぼりしますです



●理解者
「うさぎさんは可愛かったです」
 フルール・トゥインクル(導きの翠・f06876)の頷きに、黒焦げと化しているシャーマンズゴースト大神霊はさらに深く頷いてみせる。お手手の上にフルールを舞わせて語り合うスタイル。もう友達かなんかかきみら。落ちた戦いの火蓋どこいった。
「そうであろ」
「ライオンさんと、大変な目にあいましたけれど」
「なんと。御百度参り餅つきの餌食となったのだな」
「あの杵、そうだったんですか。ちょっと……ちょっとだけ、お餅になりかけました……」
「かわいそうに。今こそ貴様もシャーマンズゴーストとなり、餅にされる苦しみから解き放たれ我々とより親睦を深めよう」
「いえ、その教義でシャーマンゴースト化はおかしくないですかっ!?」
 叫んでしまった。いや、もともと言うつもりだったが!
「なんと?ほれ見るがよい、我が眷属も貴様を歓迎している」
 見れば、大神霊の後ろで、討伐され消えていたうさぎだったものが、シャーマンズゴーストへと変化を遂げている。彼らは一様に杵を持ち、再びフルールを餅にしはじめそうな餅意を放っている。ライオンさんとみたトラウマが蘇り、ひっと小さな喉がさらに小さく鳴いた。
「せ、せめてうさぎ化っ……も、困りますけど!」
 己の気の迷い瞬時に訂正。フルールが勢いよく手を伸ばす。大神霊が、入信かな?みたいな顔で、その手を取ろうと伸ばしかけるが。木立のかおりが、強く割り込んだ。フルールの小さな手をとれるのは、おなじ小さな精霊ーー樹精オランジェだ。これは、友と手を取り合うべく伸ばされた小さな腕なのだ。
「とりあえずお仕置きなのです!オランジェ、力を貸してくださいですっ!」
 もちろん。そう応じる声があったかは、大神霊withシャーマンズゴーストらにはわからねど。声の代わりに聞こえるのは、地響きのごとき風音。
「ぬっ……ぬっ……!?」
「抵抗されないようっ、最大風速です……!頑張りますよ、オランジェ!」
 エレメンタル・ファンタジア。暴風竜巻が、大神霊とシャーマンズ兎ゴーストらを巻き上げ、さらに見えざるオランジェが助力。樹木の枝が竜巻と共に、大神霊を拘束するように伸びる。
「なにっ、油断ぼぼぼさせぼておいて拘束ぼぼぼとは、卑怯なぁぁぼぼぼぼぼぼ」
 凄まじい風圧で嘴がおぼぼぼぼする。おぼぼぼぼぼだ。伝わってほしい。おぼぼぼぼしている。細い四肢を枝が絡めとり、シャーマンズ兎ゴーストらが虚無の顔で竜巻に巻き上げられるがままである。
「おぼぼぼされてもしりませーん! オランジェ、木の種類、お願いしても、いいですか?」
 見えぬ隣人に耳打ちする妖精。森の匂いがふわり優しく応じた気がした。
 樹木が一層、巨大化。かつ、その枝葉をよりのばし、棘すら伸ばしたのだ。そう、うさぎが隠れやすい、自然界の知恵を組み込んだ樹木へと変じたのだ!
 シャーマンズ兎ゴーストらが「おっこりゃいいや」みたいな気軽さで、枝に、棘の陰に、いそいそと捕まりその身を落ち着かせる。おみみがおぼぼぼしているが、吹き飛ばされる心配はない。
「おおぼぼぼぼ貴様これはうさぎさんぼぼたちへぼの思いやりぃぃ!!!ぼぼぼぼぼぼすぼろしいぼぼぼやはり私は貴様をシャーマンズゴーストとしてむかえいれよう!!」
「うさぎさんに変身させてくれるようになったら考えまーす!」
 べっ!と小さな舌を出し、上空で磔刑ぼぼぼぼと化している大神霊に、強気におことわり申し上げた。お餅にされかけた仇はとりましたよ、ライオンさん!

大成功 🔵​🔵​🔵​

夷洞・みさき
うさぎはいなくなったよ。別に残念と思っていないよ。どうせ、僕なんてあんな様だったんだし。
だから、君は愛してくれるかもしれないけれど、僕は私怨と逆恨みで君をやっつけよう。

第一、いろんな人がいるから楽しいこの世をシャーマンズゴーストだらけにするなんて、あの目の死んだシャーマンウサギゴースト達を思い出すじゃないか。

今回は少しお仕事抜きで、うん、その場の感情で動くのも生きている僕等の特権だよね。

【SPD】
今回は私怨も混じっているからお仕事道具は使わずに、この躰一つで君を止めよう。

顔、手、尻尾を変成、燃えていない部分を狙ってかみつく

他の人の攻撃しやすいように、鳥の墜落、拘束を狙う

同道アレンジお任せします


水貝・雁之助
うん、とりあえずあれだね

愛しているなら自分と違う所も、と言うか違う所こそ愛する物だよ?

違うからこそぶつかり合って違うからこそお互いの良い所がよく判る
ぶつかり合ったからこそそれを乗り越えた時より強く惹かれ合うし繋がれる



ま、愚かでか弱いとか人の心の強さから全力で目を逸らしてるお前には判らないかも、だけどね?

覚悟しろ馬鹿が



『地形を利用』し災害撃から身を守ったり一般人に流れ弾が行かないように瓦礫や周囲にある物を用い簡易バリケードを作りつつ戦闘

戦いにくい場所もグラフィティスプラッシュで攻撃する際に塗り潰し状態を整える

増殖撃は攻撃して敵の体のバランスを崩させる等して敵自身の体で防御、つまり『敵を盾にする』



●おこ
「うさぎはいなくなったよ」
 夷洞・みさき(海に沈んだ六つと一人・f04147)がぽつりと、溢す。先の猟兵の攻撃により、黒く焦げ、樹木に貼り付けのごとく絡め取られているシャーマンズゴースト大神霊を見上げている。そう、うさぎはなんやかんやあって居なくなった。捕まえたり討伐したり、シャーマンズ兎ゴーストになったりして。
「ぬぬぬっ……」
「別に残念と思っていないよ。どうせ、僕なんてあんな様だったんだし」
 あんな様(一章最終パート参照)。ごめんねみさきちゃん。MSあれは怒られても仕方ないと思ってる。許してくれる海のような心の広さに感激しました。
「場所が違えばあれも人気だったと思うんだなあ」
「ありがとう。でも君も触りに来なかったよね」
「僕にはモコがいるからなあ……」
「大丈夫。別に怒ってないから」
 水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)が相棒の柴犬、モコをもこもこしながらフォローした。つもりであった。みさきは一筋縄でいかない。みさきの心の傷は深い(一章最終パート参照)。
「おおお……娘よ、いったいどんな目にあったのだ……大神霊に話してみるがいい……」
 頭上で磔刑のようになっている大神霊から気持ち厳かに優しい言葉が注いだ。正直ちょっと雰囲気がよくてうっかり相談しそう。日の角度もいい感じで今完全に後光。
「やだ……話さないよ……思い出してやるもんか……」
「大元の原因に相談しろなんて言われても、いやに決まってるからなあ」
 首を振るみさきを横目に、雁之助がずばり言うのだ。頭上の大神霊が『ぐあーっ』した。
「そう。そうだよ。君は愛してくれるかもしれないけれど、」
 呟くと。みさきの身体の各部位が、水音を立てて変成する。尾が、腕が、頭部が。ごぼ、ごぼ。巨大な頭部、溢れそうな目玉、鋭利な牙。如人変成・深海龍魚。ごぼ、ごぼぼ。グロテスクな深海魚の様相へと。見守る一般人らの箸が止まった。
「僕は。私怨と逆恨みで、君をやっつけよう」
「おお、哀れな姿だ、醜い姿だ、愚かな感情だ、人の子よ……! そんなに、涙音をたてて哀しむでない。今こそ私が、貴様のことも、愛らしいシャーマンズゴーストへと変えてやろうとも!!」
 人を愛する。その気持ちには、大神霊なりに嘘はないのだろう。心より哀れみの声を出し。ばき、ばきり。樹木が砕ける音がする。大神霊の体が、火炎の鳥へと変貌を遂げて行く。その炎が拘束を解き。火の鳥が、熱気を伴い、海纏うみさきへと降り掛かる。水の者であるみさきは、炎が得意ではないーーー熱気に表情を歪め、炎から逃れるように跳びのき、声を上げる。
「ズルいよ、素直に噛まれろよ!」

●おこおこ
「とりあえず、あれだね」
 その炎翼目掛け、塗料が舞った。雁之助が飛ばしたグラフィティ・スプラッシュだ。液体が一気に蒸発する音を立て、炎の勢力を弱める。二撃、三撃、続けざまにスプラッシュ。
 それを気にせぬ、というように炎の大神霊が飛び、みさきを追い立てる。みさきが、熱に嫌悪の表情を浮かべながら走り惑う。四撃、五撃、スプラッシュ。
「愛しているなら自分と違う所も、と言うか。違う所こそ愛する物だよ?」
 年頃の女が傷付けられた様子に、雁之助は何か思うところがあったろうか。語り、かたり、絶えず塗料を飛ばす。塗料が蒸発する匂いが辺りを包む。
「違うからこそ、ぶつかり合って。違うからこそ、お互いの良い所がよく判る」
 炎の翼に打たれるみさきを冷やす意図の塗料も飛ばし。注ぐ火の粉を防ぐ塗料も飛ばす。ついでに、使われていないテントを引き倒す。
「ぶつかり合ったからこそ、それを乗り越えた時。より強く惹かれ合うし、繋がれる」
 そのテントは、一般客が巻き込まれぬようにの簡易バリケード。大神霊も、まずは強敵の猟兵に集中しているとみえるため、まずはこれで問題はない。モコが走り、客らをテントの影へ呼ぶように吠える。駆け回り、こっちこっちと一般客を護って回る。ことばをかわさずとも、雁之助の狙いはモコにはよくわかる。
「ま、愚かでか弱いとか。人の心の強さから、全力で目を逸らしてるお前には判らないかも、だけどね?」
 そして、バケツをぶちまけるような、とびきりの塗料をぶちまける。もはや幕のように広がった液が、炎の鳥に容赦なく注ぐ。
「ごあっ……!?」
 目出度い紅白塗料に完全に視界を塞がれ、強く首を横に振る。さあ、なあ、みさきに意図は伝わったか?
「覚悟しろ、馬鹿が」
 みさきが重力に抗い、地を蹴った。頭上を舞う炎の鳥目掛け牙を剥く。……否、否!絶え間なく塗料を注がれ続けたその炎は、今や蒸発させるだけの勢力はかけらもなく、ただの雫垂らす鳥と化している!
 みさきの牙が、炎を恐れることなく、深く深く噛み付いた。骨肉が穿たれ、大神霊がけたたましく鳴く。炎を消し、みさきに水気を分けるただの塗料が、さらに注がれる。落下。塗料まみれの地に、鳥が、激しいしぶきを上げて引き摺り落とされた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

詩蒲・リクロウ
え、こわ。なにいってんのこの人。(素

あんな木槌ぶん回すうさぎかわいいとか大分ヤバイですよ。(一般シャーマンズゴースト並感想)

仮にシャーマンズゴーストなった所でうさぎかわいいと思うのは個人の感性によりますよ、マジ。
マジですよ、マジマジ。

あれ、『疑問』持ちました?
はい、ダウト
(謎を食らう触手の群れを放つ)

あ、地味に美人さん(マンゴー視点)だけど容赦しませんよ、だってほら、カルト教団の美人さんとか厄ネタ満載じゃないですか。
そんなのにホイホイされませんよ流石に。
(スタイルいいなーとか思ってたりしなくもないかも知れない純情マンゴー)



●そんなはずは
「ぐっ……ぐう、ならぬ……。私は、全人類との和解を目指す者……故にこそ、うさぎを愛し……すべてを……シャーマンズゴーストに……!」
「え、こわ。なにいってんのこの人」
 塗料の海の上で這い蹲り、べたつく身体で懸命に起き上がるシャーマンズゴースト大神霊が、同類にさえもズバリ素でストレートに否定され『のァーッ!!』した。古典的に吹き飛ぶ感じのやつである。
 同類、と言っても、シャーマンズゴーストというだけだろう。詩蒲・リクロウ(見習い戦士・f02986)は、塗料の上でやだやだばたつく大神霊を、アスファルトでうねるミミズを眺めるような無で見つめていた。
「なぜ! うさちゃん可愛かったであろ!? 貴様もうさちゃん好きであろ!?」
「あんな木槌ぶん回すうさぎかわいいとか大分ヤバイですよ」
 炸裂する一般シャーマンズゴースト並感想! マジレスは時としてへたなユーベルコードよりもこころというものを傷付ける! 言葉は刃とはよく言ったものである。ぐぉあー!
「おんぬぬぬぬぬ! お月様ではうさちゃんがお餅をついてる、という愛らしい妄言を吐き始めたのは! この小さな島国の古き者たちであろうにぃ! 私もそれ可愛いなって思ったのにぃ!!!」
 もう大神霊もくそもない。塗料の上でごろごろじたばた駄々をこねている。うわっちょっ飛ぶ、飛ぶんでやめてくださいそれ。もうこれ倒さなくてよくない? でもほっとくとまたうさちゃん召喚して一般人に愛の名の下襲いかかったりするんでそのまま倒してください、オーケー?
 勿論です大丈夫ですよ。地の文と意思疎通をしたリクロウは立派な猟兵であった。その勇猛な肩筋を竦めてみせる。
「仮に。シャーマンズゴーストになった所でですよ?」
「うむ」
 正座大神霊。
「うさぎかわいいと思うのは個人の感性によりますよ、マジ」
「えっ……ええ〜〜〜………」
 首の角度が90度大神霊。
「そうかぁ……??かわいかろぉ……?? マジ?」
「マジですよ、マジマジ」
「ええ〜〜うさぎこんなにてぃもてぃも愛らしいのだぞぉ……? そんなまさか……いやまさか……?? ええ〜〜〜人類じつはちょっと可愛くない……?」
 首の角度180度大神霊。
「はいダウト」
 あーーっ無慈悲! 無慈悲に放たれる『謎を喰らう触手の群れ』! リクロウの逞しい体幹に隠れていた触手がうねり、大神霊に食らいつく! ぎゃーっ可愛くない!!!
「ぐわーっ! ぐわーっ! やだー!! かわいくないーー!!!!」
 ぞるぞる元気な触手たちに懐かれながら、大神霊が半泣きで走り出した。ぞるぞる触手を引きずりぎゃんぎゃんである。大神霊超常災害撃……長いなこれ。を駆使し、炎で触手を振りほどかんとしながら駆け回る姿は、中々にブラックジョークめいた面白映像であった。

 ところで大神霊さんはマンゴー視点からみると美人らしい。
 純情マタギ少年リクロウは触手に絡まれる美人さんをちょっとだけどきっとしながら見ていたとかなんとか。
 男の子なんです、そんなこともあるよね。きゃっ。

成功 🔵​🔵​🔴​

浅沼・灯人
うさぎ、可愛いよな。わかる、わかるよ。
さっきまでずっと触らしてもらってたしな、ふわっふわのもっちもちだったよ。
つかシャーマンズゴーストも俺はいいと思うぞ。
なんかこう、つるつるしてるフォルムがいいよな、陶器みたいで。
うちの大家さんとかもなぁ、そりゃもうえらくいい人でよ、ちっさくてよ、優しくてよ、かわいくてよ……
うんうん、シャーマンズゴーストもいいよな。
でも俺がなるのはなんか違うからとりあえずお前倒すわ。
えー、あれだ。なんかボコる。

【二回攻撃】【鎧砕き】あたりが使えるか?
とにかく無心で殴る。殴る。
あと近付けたら【擒餞戈】でブッ裂いとく。
やー、もふるのもいいけど殴るのもいいもんだな。ストレス発散。



●と、ともひとぉぉぉおお
 めそめそ。べそべそ。これはボロボロになって倒れているシャーマンズゴースト大神霊。焼かれたり磔刑されたり触手にあれやこれやされたり、もう、心身共にぼろぼろだ。めそめそ。でも倒さないと大変だからさ……恨むなら自分の教義を恨んでほしい。
 そんな傷心に差し伸べられる手があった。その手は若く、されど包容力を持ち。無骨でありながらも柔らかな印象があるのは、人の良さによるものかーーあるいはSAN値の欠乏か? ぎりぎりセルフSANチェックが無事だった浅沼・灯人(ささくれ・f00902)だ。
「うさぎ、可愛いよな。わかる、わかるよ」
 ーーおお神よ! 天、あるいは地底におわします我らが神よ!!か弱い人間が!我らが教義に!入信したい者があらわれましたぞ!!!!!!
 喜びと共に飛び起きる大神霊。はっし、その手に鳥の指を添える。
「そうであろ! そうであろ!? 貴様さては可愛らしい人間であるな!」
「いや俺が可愛いとは思わんが」
「素直でない! そこもよい!」
「思わねえつってんだろ。……さっきまで、うさぎずっと触らしてもらってたしな、ふわっふわのもっちもちだったよ」
「おお……そうか、我が眷属が毛並みをそこまで赦したのか……貴様は素質がある……」
「つか。シャーマンズゴーストもいいと、俺は思うぞ」
「なぁんとぉ!?!」
 おててを掴んでぶんぶん丸。されるがままぶんぶん丸灯人。
「なんかこう、つるつるしてるフォルムがいいよな、陶器みたいで」
「っかぁ〜〜〜〜わかりみにあふるる〜〜〜〜!! 私も、貴様ら人間の歪な五体と丸裸の皮膚、良いと思うぞっ」
「うちの大家さんとかもなぁ、そりゃもうえらくいい人でよ、ちっさくてよ、優しくてよ、かわいくてよ……」
「ははあ、そうかぁ、それはそれは、可憐な大家さんであるな。うんうん、貴様の慈しみが伝わってくるようだ……」
 お手手なでなでにぎにぎぎゅっぎゅっ。
「うんうん、シャーマンズゴーストもいいよな」
「であろ〜〜〜〜!!?!? ああ、よいよい、もう遠慮するでない! 私が今こそ貴様の理解者として、貴様をシャーマンズゴーストの一員に加えてやろうとも……!」
 灯人のおててを大切そうに両手で掴んで天を仰ぐ大神霊。ところで灯人くん途中から絶対大神霊の話聞いてないと思う。
「でも俺がなるのはなんか違うからとりあえずお前倒すわ」
「えっ」
「なんかボコる」
「えっっっ」
 無慈悲。

●お見せできないよ!
 ドスッドスッぐわわわわ

●今無心で殴ってるから!
 きさま!きさまー!ええい私自ら食ってくれるわっ、ぐわっ、ぎゃー!!

●まあまあ最近はやりのポップミュージックでも聴いて待っててよ!
 痛いだけですまさないって何!?!?何されるの私!?あっこれすごいドラゴン殴打ごわーーーー!!!






●おつかれ!
「……やー、もふるのもいいけど、殴るのもいいもんだな。ストレス発散」
 どこか清々しさを感じさせる声で、灯人は竜腕の疲労を払うようふりふり。
 おつかれ大神霊サンドバッグ。きみの身体は青年の心を確かに救ったのだ。そう思いたい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

犬曇・猫晴
確かに可愛かった。それだけに倒すのが苦しくて苦しくて仕方がなかったよ(気にせずぶん殴ったのはバレてないよね?)。
同じ気持ちを持つ人が敵になって現れるのは、何度経験しても慣れないね。
とてもとても悲しい。
これってアレかな?自分のハマってる物を進めようとして浸かってる沼に引きずり込むって行為が拗れた的な。

【SPD】
なんかこいつやり辛い!よし!戦うのは他の人たちに任せてぼくは彼と動画を観よう
こんな日の為にと溜めておいたぼくのウサギもふもふフォルダが火を噴くぜ。
ゴースト君はどんなウサギが好き?
ぼくはアンゴラウサギが1番好きかなぁ。
目が隠れてるのって結構の萌えポイントじゃない?



●きれいな顔してるだろ?
 文字通りぺしゃんこ虫の息のシャーマンズゴースト大神霊。もはや放っておいても死にたえるであろう……そしたらみんなでお雑煮でも食べようね……。

 大神霊は終わりを待っていた。私はもう死ぬのだろう。うさぎと人間を愛しただけのはずだった。ただそれだけのはずだった……姿形は、関係ない。理解されない、という壁こそが、なによりの障害であったと、悟りながら……。

 涙で滲み、霞む視界に差し出されるは、うさちゃんの写真が表示された一枚のスマートフォン。これは? 大神霊がゆっくりと、視線だけを上に。
 そこには、凄く平然とうさぎの写真を差し出してくる、犬曇・猫晴(亡郷・f01003)の姿があった。
「きさま……なにを……」
「この日のために溜め込んだうさぎフォルダが火を吹くぜー」
 するするスワイプ。次々映し出されるうさちゃん画像。ペットショップで見かける愛玩うさぎから、野山をかける茶色のうさぎまで。百匹百色なうさぎ画像が、走馬灯のごとく大神霊の前に見せられている。
「いや、うさぎ可愛いって気持ちは僕も同じだし」
「人間よ……」
「同じ気持ちをもつ相手を倒さなきゃいけないのは悲しいもんね」
 大神霊には猫晴がどんなにか天よりの使いに見えただろう。
 まあその天使、うさぎをガンガン素手で殴ってた男なんですけどね。言わなけりゃバレませんね。
「のんびり動画でも一緒に見ようよ。」
「ふ、ふふ……」
「僕はねーアンゴラうさぎが一番好きかなぁ」
「アンゴラとは……、玄人なところをついてくるではないか……」
「ペットショップとかでもあまり見かけないしね。ほら、これ僕の推しアンゴラ」
「ぐわっ……ふもふも……まるで天使の羽毛のごときふもふも……ふりふりのおはな……!!」
「でしょー? 目が見えないのがまたいいよね、萌えポイントじゃない?」
「わかりが……わかりがあふれる……。まるで、はずかしがりやさん……」
「わかってるうー。僕ら友達になれたかもね。ゴーストくんはどんなうさぎが好き?」
「私はやはり……ゆきうさぎ……しろく、かれんな……」
「おっいいねえ。野うさぎ系の逞しい脚は美しいしね、生きる力に溢れてるのがいい。ね、これ可愛いよ。穴を掘ってたのに引っかかっちゃったゆきうさぎのおしり! ふふ、いいなあ。こうゆうのみるとメロメロになっちゃうよね……あっこれ子連れのうさぎ。はぁ、銀世界に白い生き物がいたらそんなのもう妖精さんじゃん……。かわいー。あとねー。これは動物園のふれあい広場のうさぎ。仲のいい子と一緒にいった時の写真なんだけどさ、いや女の子の膝にうさぎが乗ってるのっていいよね。きみの好きなうさぎと人間の合わせ技だぜ、いいだろ?そうだろう、そうだろう。あ。見つけた、これ僕のお気に入り動画なんだけどね、たんぽぽを茎の方から食べるアンゴラ……し、しんでる……」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『雑煮大戦 俺の雑煮こそが最高だあああ!!』

POW   :    素材こそ全て!自慢の体力で素晴らしい素材を集めまくる!

SPD   :    技こそ至高!自慢の腕で最高の雑煮を食わせてやる!!

WIZ   :    調理方法、隠し味、様々な工夫こそ究極の雑煮を生み出す!!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。




 全てが終わった。
 残るは雑煮を食べるのみである。

 ぴんぽんぱんぽーん。
 けたたましく響く、主催者のマイクパフォーマンス。

「さあーーーー突然のイベントもありましたが!みんなぁ美味しくお雑煮食べてるかぁーーーい!!?」
 全く事態を止めなかった主催者、英断がすぎるのではなかろうか。
「夕方には最強の雑煮をきめる投票会をはじめるぜぇ。一位の雑煮にはおいしかったで賞をプレゼントぉ!!!おいしい雑煮だったという思い出、プライスレス!!!」
 地味である。
「我こそが最強の雑煮をつくれる、という飛び込み出場者もお待ちしているぜぇ。それでは皆さま、まだまだ、雑煮フェスを、お楽しみください。」

 ぴんぽんぱんぽーん。

 猟兵の戦いと、放送も終わり、またわいわいと各々の食事に戻る参加者達。
 君たち猟兵も、この日の思い出として雑煮を食べてだべるもよし、雑煮チャンプ目指し鍋を振るうも良し。
 想い想いに、過ごすと良いだろう。
浅沼・灯人
よーし、暴れた暴れた。
ん?なんだよ雑煮作れってか?
そうだな、まあ、思い出増やすのもいいもんか。

【SPD】
つっても変わったものは作れねぇ。
出汁は醤油とみりんとかつおだしを調節して、
牛肉を灰汁を丁寧に取りながら煮て、肉の旨味が汁にも染みてくるようにして、
葉物は小松菜。葱も白髪ネギになるよう切って、
後は餅だな。俺の好みで丸もち入れる。
で、完成だ。
ほら、食いたいやつは来い。

団地の連中には見かけたら声掛ける。
戦って腹へったろ。ほれ、食え食え。おかわりもあるぞ。
会場まで来られるなら赤銅にも食わせる。
帰り道も世話になるしな。餅好きなだけいれていいぞ。

はーーーー、なんか、今日はすっきりしたな。いい日だ。


三岐・未夜
……お雑煮。(耳がぴこん)

お正月も、お正月らしい食べ物は某住人がお裾分けしてくれた黒豆しか食べていない黒狐の期待値が上がる。
しかし、黒狐は壊滅的なまでに料理が出来ない!(致命的)
焼肉を焼けば炎上して火柱を起こすレベルだ。(明日明日3章焼肉参照)

赤銅もお雑煮食べるかな……?
赤銅、赤銅、お雑煮くれるひと探しにいこ。

完全他人を頼る気満々である。
来てくれるなら、グリモア猟兵の手を引いてぽてぽてとお雑煮をくれるひとを探しにゆくだろう。
尻尾がゆらゆらり、あっちからこっちからいい匂いがする。
……おなかすいた……。
お雑煮探しの旅。
果たして無事にありつけるかは、小林MSのみぞ知る。


夷洞・みさき
忘れたいこともあったけど、大きな被害も無くて良かったかな。

でも、なんだろうね。周りの僕を見る視線は…。
ちょっと本気を出しすぎたかな。うん、僕も大人気なかったね。

【SPD】
三度目の正直って事で。
美味しいお雑煮を作って皆に楽しんでもらおう

この世界は物を買うのは便利だよね。
大きなお鍋に昆布で出汁を、
白みそ沢山、
小さな里芋放り込んで、大根小さく一口大に
お野菜ばかりは味気ないから、鶏も一緒に一口大に
あとはまあるいお餅を入れて。

僕は飲めないけれど魚介出汁と併せたあったかいお酒も用意しよう
なんと咎落としのご利益があるかもしれないよ。
あ、出汁だけも大丈夫だよ。

赤銅君も興味があれば。


みさきの扱いはお任せします。



●おつかれさまでした
「雑煮って一口に言っても色々違うよなあ、私は四角い餅派だけど」
「味噌とか醤油とかも、あるよね。全部すき」
 三岐・未夜(かさぶた・f00134)が、多々羅・赤銅の手を引いて、大きな尾と耳をふんすふんす揺らし会場を行く。
 手を引かれる赤銅の手には既に一杯分の雑煮と口の空いた酒缶が握られていた。このグリモア猟兵、日常シーンを楽しみに来るのがあまりにも早い。知り合いが迎えに行くまでも無かった。未夜が赤銅を迎えに行こうと振り返ったらもう一般席で飲んでた。あまりにも早い。
 ひとりで食べててずるい、と言わんばかりに手を引いた未夜と。見つけてくれると思ってたとばかりに笑った赤銅である。
「灯人とか作ってんじゃねえの雑煮。あいつそうゆうタイプだろ?なんかこー、飯作るシーンとなるとまず立つっていうか」
「うん、僕もそう思う……きっと作ってくれてる……あ」
 おめでとう、ドンピシャだ。鍋を煮込む知り合いの姿。未夜が見つけるなり、イヌ科の生き物よろしくそれはそれは真っ直ぐにずんずん行った。

●手作りって、なんでこんな美味しいんだろうね
 ご近所さんのよしみ、という事で。浅沼・灯人(ささくれ・f00902)と夷洞・みさき(海に沈んだ六つと一人・f04147)が並んで雑煮を作っているときては、突貫せざるを得ない同じ団地の住民である。
「戦って腹減ったろ。ほれ、食え食え。おかわりもあるぞ」
「やったー。ありがと、とも。わ。丸いお餅だ」
「関西風とかって訳じゃないから、そこは期待するなよ。ただの俺の好みでの丸餅だ」
「ん。ともの味付け、好き。とものごはん、好き」
 灯人が差し出した椀と割り箸を受け取る未夜。馴染みのある味付けのかおり。やった、ありがといただきます!
 隣のみさきの鍋を覗くは赤銅っだ。
「お、みさきも丸餅。こっちは味噌?」
「うん。白味噌は良いよね。大根もいいおだし、出してると思うよ」
「うわーー美味そ、大根の味噌汁とかめっちゃ好き。もう食える?あとこの半日でみさき痩せた?」
「……ちょっと心労とか、たたってないよ。大丈夫、大丈夫」
「まじかーあんま無理すんなよ。ったーいただきます!」
 苦笑まじりに渡される椀に手を合わせ感謝を示す赤銅。食い気を前にしては多少の心配事など吹き飛んでしまうのだ。薄情なのではない、これもまた信頼である。本当である。

 灯人のお雑煮は、前述の通り丸餅。
 味付けは、醤油、みりん、かつおだし。
 具材は牛肉、小松菜、白髪葱。牛肉の旨み、小松菜の深い味わい、白髪葱の歯ごたえが味わいを華やかにする。丁寧に取られた灰汁が、醤油味をいっそう澄んだものに纏めている。

 みさきのお雑煮も丸餅だ。白味噌を合わせている辺り、関西に縁があるのかもしれない。
 細かく切った里芋と大根、鶏肉、昆布だしを合わせたお雑煮はとろとろまろやかでボリュームもある。寒い冬に染み入る味だ。

「白髪葱用意するとかほんっとマメだな灯人の雑煮。ひとくちくれくれ、みさきのもやるから」
「わあい。あげるあげる。みさきのお雑煮も美味しそう……里芋だぁ……」
「白髪葱は乗せるだけで料理の出来が上がるからな。手間以上の価値がある」
「というか、おかわりはしっかりあるから別に盛ろうか、ふたりとも?」
「この一杯食ったら頼むわ、今は一口分け合うのが良いんだよ。あーー牛肉ってなんでこんな品が良い旨みなんだろなぁ。わからん。うっま」
「うん。これ食べ終えたら、ちゃんとみさきのも食べたい……あまり食べられないかもだけど……。はふ。白味噌、すっごい、おいしいね。みさきも料理上手……」
「それは良かった。そうだ、魚介出汁と合わせたお酒も用意できるけど、飲む人?」
 未成年だから、と首横に振る未夜。せっかくだし貰えるなら、と答える灯人。戦闘でしか見せないような凛々しい顔で高く挙手する赤銅。うんうん、じゃあ二人分用意するね。未夜くんには、出汁だけのを一杯にしよう。
 落としの御利益がある(かもしれない)お酒で、小規模に乾杯。酒の旨み、出汁の旨み、体が温まる喜びの多幸感!咎身も心も健康そのものである。

「ねえとも」
「ん?」
「今日は、いい日だった?」
 見慣れた顔が、なんだかいつもより楽そうだったので。椀で手のひらを温めながら、未夜は微笑んで訪ねた。
 ーーそうだな、スッキリした。
 手のひらに今も残る気がする、もふもふわとろ手応えを思い出しながら、灯人は今日屠ったうさぎと大神霊を思い、冬の空を見上げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水貝・雁之助
全力で御雑煮を作るんだなー

汁はアナゴの骨と早田節、昆布と干しシイタケで取った出汁を牡蠣醤油で味を
調えた奴

そして具材はアナゴのツミレ団子、きくらげ、白菜、人参、三つ葉、香りつけの
柚子の皮と出汁を染み込ませた上で食べ易いよう賽の目上に切って揚げた高野豆腐と
丸餅なんだなー

アナゴのツミレ団子は皮と骨を取り除いた身を包丁でたたいて味噌、酒、片栗粉を
入れて混ぜた物
ふわふわ食感を楽しめる感じでカリッとした食感の後にじわっと出汁が染み
出してくる揚げ出し高野豆腐とのギャップを楽しんでほしいんだな

餅は僕が育てたもち米を使って事前に自動餅つき機で用意しておいた、出来立てを使用
個性的な具に負けず調和させるんだなー



●この辺りだけグルメ漫画
 人はあまりの旨みの凝縮に出会うと奇怪な行動を取る。その事はグルメ漫画を読む者には周知の事実と言えよう。
 水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)の作る雑煮の周りでは、一般人が一口つけると頬をほころばせ、ほっぺを落としながら地に膝をつき、涙さえこぼす光景が後を絶たない。その奇妙な光景に、また客が集まってくる最強のサイクルである。

「みんな喜んでくれて嬉しいんだなー」
 きゃんきゃん。モコもそうだそうだと言っています。
「あまりにも深い出汁、個性的な具……」
「んー?」
 客の一人が、椀を持ったまま震えていた。提供者である雁之助に、瞳孔の開いた眼を向けて居る。
「昆布と干し椎茸、そして牡蠣のうまみ!それらは分かる!手間暇のかかった高野豆腐、手作りのつみれ、さまざまなボリューム感を柚子の皮がさっぱりさせ食べやすく統一!!」
「おおー。そんなに分かってもらえると、作った側としても嬉しいんだな」
 ぱちぱちと手を叩き、素直な喜びと賞賛を送る雁之助。客は首を強く左右に振る。
「違う! いや、違くはない! 私が聞きたいのは、この一杯の宇宙の全て……!!シェフ、私にどうか、答え合わせを!!」
「シェフって柄じゃあないんだなー」
 モコもそうだそうだと言っています。
「この椀の! うまみの秘密は! 他にもある!!!」
「いんやあ。アナゴで出汁とって、つみれもアナゴだから。味の統一感はちゃんと出てると思うけど、でもそんくらいなんだなー」
 アナゴ!!! 雑煮に!!!
 このうるさい客の出身は内陸も内陸、海川問わず魚とは縁薄い土地出身だ。魚介メニューは店に行けば絶えないが、ここまで丁寧に用意されたアナゴのスープとつみれは初めてだ!
「骨とって、皮とって。包丁ででんでん細かく叩いて、味噌と酒と片栗粉混ぜてーって、手間暇かけた甲斐もあったなあ、モコ」
 モコもそうだそうだといっています。一般客はその手間暇に母を見出し泣きながら食べている。
「そう、この丁寧なつみれがふわふわで……高野豆腐との食感の違いがあってなんと贅沢……」
「揚げ出し高野豆腐はやっぱりおいしいんだなあ」
 揚げ出し高野豆腐の響きがもうすでに極上すぎて客泣いちゃいそう。美味しい。どこをとってもあまりに手間暇がかかっているのだ。
「そして、そしてなにより……雑煮の主役のもちが……もっちもっち……これが、これが、まさに私に取って故郷の味を思い出させるのです……シェフ、これは、まさか……」
「シェフって柄じゃあないんだなあ」
「この餅は、まさか!!!」
 お答えを。この、既製品とは桁外れにもちもちで、米の旨みのみが凝縮された、あつあつの餅の、正体は。
「自動餅つき機をセットしたのは、やっぱり正解だったんだなー。違いが分かる人にはわかるんだなー」
「やはり!!やはりこれはつきたての餅だけが出せる食感!!!」
「個性的な具にはやっぱり、もち米だけの餅が一番なんだなあ。お米は全てを包み込む、万能食材なんだな」
 うんうん。嬉しさに頷きながら、次の客に雑煮を提供する雁之助。邪魔にならないところで膝を降り続けて居る泣き虫客。
「その通り……その通りですシェフ……!餅のうまさはやはり、もち米100%がファイナルアンサー……!」
「僕が育てた新米なんだな。味わって食べてもらえると、本当に嬉しいんだなー」
 ーー僕が育てた新米。
 真のシェフは素材にこだわるとはよく言うが、まさかまさか、米粒一つに込められし八十八手さえもシェフのこだわりであったと言うのか。
 一口噛めば田舎の父と母がみえる。日に焼け、汗にまみれ、ヒルに皮膚を吸われながらも行う田の作業。雨にも負けず風にも負けず、嵐に負けず、稲妻を浴び。収穫、脱穀、炊飯。米粒一つに込められたありとあらゆる愛情が、走馬灯の如く駆け巡る。
 私は今日日まで この一杯に会うために生きてきたのだ。一杯の雑煮は、時に人生の全てを受け止めてくれるのだ。
 ああ、もうとっくに正月は終わったけれど。それでも次の休みには、たとえ短くとも実家に帰ろう。
 そんな客の心を察したろうか、それともそれほどのものを届けるために雁之助は、この雑煮を提供するのだろうか。愛犬のモコとともに、この旅も良い時間であったと思うのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

火狸・さつま
コノf03130と参加


ヤバイくらい可愛いうさちゃんもふり放題と聞いて(勘違い)行ったら
すでにマンゴが居た…
ので、コノの美味しい雑煮が喰いたい
三角?関係?(きょとんと)

どんな雑煮が出てくるのかとわくわく待機
ん?手伝い?要る?わかった。
唐辛子…???
不思議に思いつつ
餅に塗り塗りしつつ丁寧に綺麗に焼く
味見は任せろ。
どんなのが出てくるかは分からんが、きっと美味しいと確信して。

洋風…?
思ってた雑煮では、無い……が、珍しい、おいしい
濃いめの味が、餅に良く合う
流石、コノ。美味い。
んー…手伝った分の給料で、チャラ(しれっと)
役職は珍しい看板獣だし、高給取りなんで。


コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)に雑煮持ちこめと呼ばれて

いや正直雑煮チャンプとかどうでもよくて
君が炎の三角関係で大変な事になってるって聞いたから
からか……元気付けようと思ってネ?
いやあ現場に居合わせなくて残念ザンネン
(しっかり見てた)

手伝ってくれるの?
じゃあコレ塗って餅焼いてくれる?しっかり焼いてねー、と唐辛子ペースト渡し
手伝わせといて取り出すは野菜と牛すじ肉を煮込んだブラウンシチュー
仄かに苦くて甘いシチューに素揚げの蓮根と
焼いて貰ったピリ辛の餅を加えれば出来上がり
甘くて辛い大人味になんとなく紅白でめでたいデショ?

大半店からの持ち出しとか言わなきゃ分かりマセン
美味しい?
お代は高くツケとくねぇ




「いや正直雑煮チャンプとかどうでもよくて」
 ですよね。されどそうは言いつつ、コノハ・ライゼ(空々・f03130)の手元は調理作業を行なっている。とはいえ、大抵の調理過程はすでに済ませている。ここで行うのは、温めと仕上げ作業をいくつかだ。焦げ付かないよう、煮込む鍋底を時折くるりと回す。
「たぬちゃんが炎の三角関係で大変な事になってるって聞いたから」
 からかおうと思って。失礼、元気付けようと思い、気だるく頼まれた雑煮を持ち込んだのに。結構重かったのに。
「……三角? 関係?」
 当のたぬちゃん、もとい火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)は天気の良さを眺めてあくびを一つ。全く心当たりが無さげな声音でつぶやき、瞬きをコノハに向けるのみ。
「いーよ別に気にしないで。たぬちゃんが元気ならそれで何より。いやー現場に居合わせなくて残念ザンネン」
「三角関係? より。うさぎちゃんを。モフれなかった事が、心残り」
「マンゴーもブラッシングしたら以外とモフれたかもしれないよ」
「……」
 さつまが首をかしげる。コノハも自分が言った事に責任は持たず、調理を続ける。

 鍋からはワイン、ブイヨンといった洋風の味付け特有の香りが漂っている。雑煮会場のなかでは中々に特殊な部類だ。
 そろそろ出来上がるだろうか、なんて期待を込めて鼻がすんすん動く。コノハの周りと鍋の周りを緩慢な歩みがうろり、うろり。
「なーに。手伝ってくれるのたぬちゃん?」
 コノハの明るい問いかけ。いやそうゆう意図ではないが、
「要る?」
 必要ならば手伝おう。コノハの手指にちょいちょい招かれるままコンロを覗く。
 そこにあったのは餅焼きの網と、餅、それから唐辛子ペースト。頼みたい事をコノハがまずは実演。筆で唐辛子ペーストを餅に塗り、網に乗せてみせる。
「こんな感じで餅焼いといてくれる? しっかり焼いてねぇ」
「……? 唐辛子……わかった」
 さつまの頭上に唐辛子への疑問符こそ浮かぶが、その意図を聞き質すつもりもない。コノハは美味いものを用意しているという信頼のもと、唐辛子餅を丁寧に生成していく。餅は半分くらい見てるだけだから、楽で良い。
「んでさ、とりあえず最初のが焼けたら味見してよ」
「んむ。まかせろ」
 味見は美味いものを食べて褒めるだけだから、楽しくて良い。耳がぴるる、ぴるる、と、2度ほど揺れた。

 それから間もなく。その間に、コノハは蓮根の素揚げも作り上げまして。
ビーフシチュー、唐辛子餅、蓮根の素揚げを組み合わせた、洋風雑煮の仕上がりだ。
「お餅は洋風にも結構合うよ。和風に囚われるのは勿体ないでしょ?」
 あつあつ、ピリ辛、とろみ付き。火傷の条件がばっちり揃ったそのご馳走を、さつまは丁寧にゆっくりと味見をする。なるほど、味が深く、甘いブラウンシチューの濃い味に、ピリ辛の餅がよく合う。餅は味良し食感良しの万能調味料。さつまが一度、コノハの目を見て頷く。
「思ってた雑煮では、無い、が」
 さつま自身の親指に飛んだシチューをひと舐め。美味しい、と言葉を続けたさつまが、ほくほくと餅を伸ばす。美味しく食べてくれるのだから、重いものを持ってくる甲斐もある。コノハの頬もゆるむというもの。
「甘辛大人味に、なんとなーく紅白でめでたくしてみました」
 さつまも、餅を伸ばすことで、餅内側に溜まる熱を逃がしつつ。
「そこまで考えているとは。流石、コノ。美味い」
「まかせて」
 なかなかのお客様満足度である。

 ところでこちらの逸品、材料はちょっくらお高い自店から拝借してきた。
 まあ言わなければわからない、と、コノハは軽い調子で笑う。まあそれはそれとして。
「シチュー雑煮のお代の方は、たぬちゃんにツケとくねー。お高く」
「んー。手伝った分で。チャラ」
「餅焼いただけじゃん」
「いや。丁寧に焼いたし」
 高級取りのたぬきつねさまが、外はパリパリ中はもちもち。バッチリ食べごろな餅を、コノハの分もご提供し。なんや、かんや。さまざまなお代徴収は、うやむやになることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

犬曇・猫晴
どのお雑煮も美味しいねえ。
赤だしにしているものやぜんざい、コーンスープに餅をぶちこむとか奇をてらったものもあって見ているだけでも凄く楽しい。

でも、なんだろう、この悲しいやら、切ないやら、寂しい感情は……。

そうだ、ぼくには心残りがある。
とても、とても残酷なことをしてしまった。
友達になれたかもしれない相手に嘘をついてしまった。
ゴーストくん、ぼくは1つだけ大きな嘘をついていたんだ。
許してくれとは言わない。
真実を告げていても君は怒らなかったと思う。むしろ一緒に語ってくれたと思う。
でも、打ち明けられなかった。

ぼくは……犬派なんだ。



●空に浮かぶは友の笑顔

 お吸い物にお餅、
 関東の醤油、
 関西の白味噌。
 アナゴのお雑煮、
 赤だし、ぜんざい、コーンスープ。それとはたまたビーフシチュー。
 
 それはそれは様々な雑煮達がそこにあった。餅故にたくさん食べて回る事は難しくとも、見て回るだけでも楽しい。食べ物フェスとはなにかとそんなものである。
 犬曇・猫晴(亡郷・f01003)はとりあえず、の気持ちで。一番人気でチャンプの座に王手をかけているアナゴのお雑煮を一杯入手しながら、餅を伸ばし、その白さにうさぎを思い出す。

 美味しい。染み渡る滋味、華やかな食べ応え。これが豪華な雑煮として好まれるのは、とてもよくわかる。
 心に染み付いている悲しみを、暖かな雑煮がなぐさめてくれるようだ。

 そうだ、ぼくには心残りがある。
 とても、とても残酷なことをしてしまった。
 友達になれたかもしれない相手に嘘をついてしまった。

 胸に浮かぶのは、こうして美味しい雑煮を食べること叶わなかった友の顔。看取った彼はとても穏やかな顔で。満足して逝った事は、猫晴にもよくわかった。
 それはそうだ。孤独と思った死の間際、共に語らう相手がいた。それだけで、
どんな命も救われる。
 丁寧に作られたあなごつみれに息を吹きかけて冷まし、咀嚼する。

 ゴーストくん、ぼくは1つだけ大きな嘘をついていたんだ。
 許してくれとは言わない。
 真実を告げていても君は怒らなかったと思う。むしろ一緒に語ってくれたと思う。

 うさぎ動画を共に見るゴーストくんの穏やかな顔が忘れられない。共に語らった幸せそうな声が、耳奥にこびりついている。耳掃除したらいい具合に忘れる気がする。帰ったら耳掃除でもしよう。

 空を見上ぐ。
 冬の空は、淡い水色で雲一つなく。
 ゴーストくんもうさぎたちも、今頃空の上で幸せに過ごしているだろう。

 許してくれとは言わない。だからこれは懺悔でもなんでもない。どうか空の上から。聞こえないふりをしてほしい。
 雑煮人気開票のチャイムに交えて、
猫晴は静かに呟いた。


 ぼくは……犬派なんだ。


 手元で、今回の優勝雑煮が。罪への赦しであるかのように、暖かかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月27日


挿絵イラスト