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アルダワ魔王戦争4-A〜あまいわな

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●おやつの大群
 蜜ぷにとは、アルダワ地下迷宮に生息するスライムの一種である。
 ぷるんとした身体は花蜜で出来ており、甘い香りとジェリービーンズのような色合いが特徴的。
 倒すと元の蜜に戻り、その味わいはどんなスイーツにも彩を添える素晴らしい逸品だ。
 経験の浅い学生でも狩れるほどの戦闘力ということも相まって、学園内では災魔というよりおやつとして認識している者も多いとかなんとか。

 そんな蜜ぷにが、思わぬ恐ろしさを発揮する場面がある。
 それは、落とし穴の迷宮である。
 罠にかかった者めがけ、蜜ぷには大量に寄り集まった状態で押し寄せる。
 そのまま水責めのように落とし穴を埋め、獲物をを窒息させてしまうのだという――。

●騙し騙され
「皆、連日の迷宮探索お疲れ様。僕からもひとつ、行ってほしいフロアを紹介するよ」
 クロード・キノフロニカ(物語嗜好症・f09789)が、予知で見た光景を説明する。
「自然洞窟を利用した通路にいる『蜜ぷに』の退治が、僕からのお願いだ。このフロアは一見するとただの洞窟に見えるけれど、地面のあちこちに罠のスイッチが仕掛けられているんだ」
 洞窟は硬い岩肌で出来ており、壁も地面も岩石が飛び出しゴツゴツとしている。
 このゴツゴツの中に、仕掛けを作動させるボタンが紛れているのだ。
「罠の内容は、頭が埋まるくらいの深い落とし穴。ボタンを踏んでしまった人の足元がぱかっと開いて、落ちた人めがけて蜜ぷにが群がってくる仕組みだよ」
 落とし穴のサイズは、だいたいマンホール1個分ほど。
 細く深い縦穴は、迂闊に嵌まってしまえば脱出することは難しいだろう。
「蜜ぷには岩の隙間に目立たずひっそりと潜んでいるけれど、落とし穴の作動音に反応してこちらへ向かってくるんだ。表に引っ張り出すには、わざと落とし穴を作動させるのが一番手っ取り早いよ」
 落とし穴の作動ボタンは、天然の岩に比べると人工的な不自然さがあるはずだ。
 妙に形が整っている、表面がつやつやと真新しい感じがする、色が絵具で塗られたように均一――そういった突起を長物や遠距離攻撃で押せば、穴に嵌まらずとも落とし穴を作動させることは可能だろう。
「数がとても多いとはいえ、蜜ぷには決して皆の脅威ではない災魔だ。落とし穴にだけ気をつけて、なんなら蜜をとりに行くつもりで挑んできてもいいかもね?」
 そう言って、クロードは猟兵たちを送り出すのだった。


椿初兎
 椿初兎です。
 よろしくお願いします。

 今回のシナリオでは、
『トラップに引っかかったふりをして、敵を釣り出す』
 ことでプレイングボーナスが入り、判定が有利になります。
 ただし、実際に落とし穴に嵌まってしまうと本当に危ないので、怪しいボタンへの近付きすぎに注意です!

 それでは、プレイングお待ちしております。
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第1章 集団戦 『蜜ぷに』

POW   :    イザ、ボクラノラクエンヘ!
戦闘用の、自身と同じ強さの【勇者ぷに 】と【戦士ぷに】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    ボクダッテヤレルプニ
【賢者ぷに 】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    ミンナキテクレタプニ
レベル×1体の、【額 】に1と刻印された戦闘用【友情パワーぷに】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フロース・ウェスペルティリオ
蜜ぷには美味しいおやつと聞いて。
当樽の運営する喫茶店の期間限定メニューとして仕入れたいなと思い来てみたよ。
ふふ、落とし穴の罠に反応するというのなら、もちろん落ちようか。
そして落ちた先で目いっぱい網のように身体を広げて、出てくる蜜ぷにを待ち構えるよ。
罠の入口(またはある程度の高さの壁)に網の一部を固定しつつ広がるので、蜜ぷにが沢山出て来たら、伸縮や弾力を利用してぽーんと上へと放り上げます。賢者ぷにも召喚された先からぽーん。
勢いよく壁や天井にぶつけても倒せそうだし、罠の外に居るお人に倒して貰うでも良いだろうしねぇ。

ふふ、クッキーに混ぜようかな?
ソースにしようかな?
お茶に入れても良いかもしれないねぇ



「なるほど。それはぜひ喫茶店の期間限定メニューとして使ってみたいね」
 気軽な足取りで、フロース・ウェスペルティリオ(蝙蝠花・f00244)は洞窟を進む。
 そんなに美味しい蜜がとれるならば――と、散策気分で迷宮を訪れたのだった。
「予知によれば、確か蜜ぷには落とし穴の罠に反応するのだったね」
 言いながら、フロースはおもむろに怪しげなボタンを爪先で踏み抜いた。
 次の瞬間、ギィィと駆動音を響かせながら地面がぱかっと割れる。
 足下にあいた虚空へ、フロースは落ちてしまうのだった。
「っとと……結構深いねぇ」
 もちろん、何の警戒もなく落ちてしまうほど、フロースは無防備ではない。
 落ちる直前に肉体をバウンドモードに変化させ、大きな網に変形して穴全体に広がっていたのだった。
 そんなフロースの状態もつゆ知らず、蜜ぷに達はただ本能のままに落とし穴へ押し寄せる。
 ひときわ活発に動く個体――これが『賢者ぷに』だろうか――の号令に合わせるように、蜜ぷにの大群はフロースの待ち構える落とし穴へと一気に流れ込んだ。
「せーのっ……!」
 蜜ぷにの突進を網状のボディで受け止め、フロースはトランポリンのように跳ね返す。
 ぽーんと跳ねた蜜ぷにが天井にぶつかり、潰れると同時にただの花蜜へ戻った。
「うん、噂通りの美味しそうな香りだね」
 尚も押し寄せる蜜ぷにを、フロースは次々と跳ね上げる。
 蜜ぷに達は為す術なく天井や壁に飛ばされ、いつの間にか賢者ぷにも巻き込まれ潰れてしまっていたのだった。

「うん、美味しい。何に使おうかな?」
 戦いを終えたフロースは、集めた蜜を味見して楽しそうに微笑んだ。
 クッキーにデザートソース、花蜜ティーなんかも良いかもしれない。
 アイデアを巡らせながら、フロースは自らの拠点へ帰るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パルピ・ペルポル
やっぱりダンジョン探索には甘いものが欠かせないわよね。

まずは念動力で雨紡ぎの風糸を自らの周囲に張り巡らせておいて、敵の行動を阻兼盾として使用するわ。
わたしは飛んでるから落とし穴にはまる心配は少ないけれど。
群がられるとやっかいだから突起は長い棒で押してすぐ離脱することにしましょ。

で、落とし穴に群がった蜜ぷにに向けて穢れを知らぬ薔薇の蕾を投げつけるわ。
この蕾に蜜を吸わせて、花を切って瓶にさしておけば蜜の回収が楽にできるしね。
蜜ぷにが逃げないよう火事場のなんとやらを使って風糸で絡めて、きっちり吸わせてもらいましょ。
ちゃんと蕾も瓶もいーっぱい持ってきたからねっ。



「やっぱりダンジョン探索には甘いものが欠かせないわよね」
 美味しい蜜に思いを馳せながら、パルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)は周囲に風糸を張り巡らせる。
 細く透明な糸は蜘蛛の巣よりも強く、思わぬ不意打ちからしっかりと守ってくれることだろう。
「これで準備完了っと。あとは……あれが落とし穴のスイッチね!」
 じっと目を凝らせば、岩肌の中にひとつ明らかに真新しい石がある。
 明らかに罠っぽいそれを長い棒でつつけば、案の定派手な音を立てて周囲の地面が崩れ落ちた。
 素早く離脱するパルピと入れ違いになるように、岩の隙間から染み出すように甘い香りのスライムが湧き出す。
「すごい大群。すぐに離脱しておいて正解だったわ」
 蜜ぷにの群れはみるみるうちに増え、質量の塊となって一気に穴へと流れ込んだ。
 この奔流をうっかりまともに食らっていたら、小さなパルピなどひとたまりもなかっただろう。
 蜜ぷに達が穴にすっぽり収まったのを見計らい、パルピは風糸を穴へ重ねた。
「それじゃ、きっちり吸わせてもらいましょ」
 蜜ぷにのプールに活けるように、白薔薇の蕾をさくさくと刺す。
 程よく蜜を吸わせてから花を切り落とせば、簡易ポンプの完成だ。
「ちゃんと蕾も瓶もいーっぱい持ってきたからねっ」
 異変に気付いた蜜ぷにが怯えたように身体を震わせるが、時すでに遅し。
 パルピが風糸を見た目からは想像もつかない怪力で引っ張り、穴から出られないよう抑えつけていたのだ。
「逃げようとしてもムダだからね?」
 抵抗していた蜜ぷには次第にしおしおと小さくなり、風糸を押す力も次第に弱まってしまう。
 パルピは次々と花蕾を刺し、ついには蜜ぷにの蓄えた蜜をすべて吸いつくしてしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アンネリーゼ・ディンドルフ
アドリブ&連携大歓迎
SPD
アンネリーゼは今日もおいしいオブリビオン料理を求め依頼を受ける。

「蜜ぷにちゃんですか。先日出会った蜜ぷにちゃんは食べることのできない個体でした。この蜜ぷにちゃんは食べれるのでしょうか?」
蜜ぷにの可愛さと甘い蜜に魅かれるアンネリーゼ

「わざと罠を動作させるのですか。それでは分身さんに協力していただきましょう」
ユーベルコード「ドッペルゲンガー」を発動
分身を落とし穴まで移動させ、罠を動作させる
そして罠に落ち、蜜ぷにで埋めさせる
埋まった所を狙って蜜の採集を試みる

こんな感じで、いかがでしょう?



「先日出会った蜜ぷにちゃんは食べることのできない個体でした。ここの蜜ぷにちゃんは食べれるのでしょうか?」
 アンネリーゼ・ディンドルフ(オブリビオン料理研究所の団長・f15093)はこの戦争で既に一度、蜜ぷにのいる迷宮を経験していた。
 あのグミのように可愛らしいスライムは、食べたらどんな味がするのだろう――。
 ともあれ、食べるためにはまずおびき出さなければ始まらない。
「わざと罠を動作させるのですか。それでは分身さんに協力していただきましょう」
 意識を集中させ、自らの分身を傍らに呼び出す。
 視線で合図すると、分身は洞窟の真ん中を堂々と歩き始めた。
「きゃっ!?」
 ほどなくして、分身の姿が地面へと消える。
 アンネリーゼの作戦通り、分身が罠を発動させたのだった。
 次の瞬間、天井からぽたぽたと溢れ始める蜜ぷに達。
(「おいしそうですが……もう少し我慢です」)
 齧りつきたい衝動を抑え、お腹をぐーぐー鳴らしながらじっと機を見る。
 動くのは、もうしばらく後――蜜ぷに達が、大人しく落とし穴に収まってから。
「きゃあ、お助けをー!」
 蜜ぷにを誘い込むように、ドッペルゲンガーが慌てるような演技をする。
 その声に誘われるように蜜ぷにが進攻のペースを上げ、やがて穴をぴったり塞ぎこむように蜜ぷにが穴を埋めてしまったのだった。
「みんな集まりましたね。それでは……いただきます」
 待ってましたとばかりに、アンネリーゼが穴へと駆ける。
 個体をひとつむんずと掴み、生きたまま丸かじり。
 ぷりっとした歯触りのゼリーが口の中でとろりと蕩け、得も言われぬ芳香が鼻孔をくすぐる。
「これは……とても美味しいです。お腹いっぱい食べちゃいましょう」
 無心に手を伸ばし、一心不乱に食らいつく。
 残った花蜜もしっかり採取し、アンネリーゼは満足げな笑みを浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

小宮・あき
すずちゃん(f02317)と。
可愛い蜜ぷにさん、ふふ、考えましたね。
落とし穴に落ちたところを狙ってくるなら、誘導しましょう。

UCで私そっくりの人物を召喚。そうね、今回は5人ほど。
5人を先行させて、私とすずちゃんは後ろから追跡・闇に紛れる。
5人が罠に引っかかれば良し。引っかからずにスルーした場合は、
私が罠使いの技能で、罠を見破り、5人のうち1人に罠を発動させましょう。
(私なら、ここに罠を仕掛けるかな、という応用です)

罠に嵌ったダミーに群がった蜜ぷにを、すずちゃんが攻撃。
…攻撃ですよ~。なんでスマホ構えてるんですかぁ。

私はマスケット銃で援護射撃をしておきましょう。
蜜ぷにに弾丸って効くかなぁ。


コイスル・スズリズム
お世話になってるホテルオーナーさん(f03848)と同行
オーナーさんが偽物を作って罠にあえてかからせ
すずとオーナーさん本体は「闇に紛れる」「目立たない」で後ろからついてく
……偽物とはいえしっかりもののオーナーさんが罠にかかってる姿はなかなか珍しいものであるので、こっそりスマートフォンで「撮影」しておく
えっ、何を準備してるかって?ナイショだよ

罠を使ってくるぷになんて……kawaiiだけじゃなく
甘いだけじゃなく
そしてかしこい

やっぱオーナーさんかくれんぼうますぎない?
と冗談めかしつつ、ぷにたちを「おびき寄せ」

ひっかかってぷにがきたら
「全力魔法」で一掃
あふれでる蜜を「物を隠す」であつめる

アドリブ大歓迎



「罠を使ってくるぷになんて……」
 kawaiiだけじゃなく、甘いだけじゃなく、そしてかしこい。
 感心したように、コイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)はうんうんと頷いていた。
「可愛い蜜ぷにさん、ふふ、考えましたね」
 穏やかに微笑みながら、小宮・あき(人間の聖者・f03848)は自分そっくりの女性たちを召喚する。
 その数、総勢5人。
「落とし穴に落ちたところを狙ってくるなら、誘導しましょう」
 彼女たちを先行させ、わざと落とし穴に落とす作戦だ。
 洞窟の薄暗がりに隠れながら、二人は先陣を切るあきのダミーたちを追うように通路を進み始めた。

「きゃあっ!?」「落ちるっ!?」
 ほどなくして、あきのダミーたちは次々と罠に引っかかり始めた。
 道のど真ん中に空いた大穴に落ちる者、一見安全そうな端でボタンを踏み抜く者。
「予想通り、ある程度バラバラに設置しているのですね」
 自分なら、真ん中に端にと罠を点在させることで見破られにくくするだろう。
 そう予想していたあきは、一箇所にまとまらずバラバラに歩くようダミーたちに指示していたのだ。
「さぁ、今のうちに攻撃の準備を……って、すずさん?」
 気付けば、コイスルがスマホのカメラを起動させていた。
「なんでスマホ構えてるんですかぁ」
「……ナイショだよ♪」
 誤魔化すようにウィンクしながら、コイスルは袖口を魔力ではためかせる。
(「……偽物とはいえ、しっかりもののオーナーさんが罠にかかってる姿はなかなか珍しい」)
 撮った動画は、あきには絶対見つからないように。
 袖口にスマホをするりと隠し、コイスルは落とし穴の様子を伺うのだった。

 ほどなくして、5つの落とし穴は蜜ぷにの大群で溢れかえった。
 あきのダミーが完全に埋まってしまうほど、蜜ぷにはぎゅうぎゅうと穴の中に寄り集まっていた。
「やっぱオーナーさんかくれんぼうますぎない?」
 冗談ぽく言いながら、コイスルは袖口に意識を集中させる。
 破れた紙片が宙を舞い、強力な魔法エネルギーの雨として蜜ぷに達に降り注ぐ。
 ハート型の紙片が岩肌にふんわりと降り注げば、いっぱいいっぱい頑張れそうな気がしてきてしまう。
「あっ、待ちなさい! 逃がしませんよ」
 逃げようとした賢者ぷにを牽制するように、あきがマスケット銃の引き金を引く。
 ぷるっとした身体に弾丸がめり込むと、賢者ぷにはふるふると震えながら溶けてしまった。
「あっ、勿体ない! 蜜は残さず集めないとね」
 零れる花蜜をすかさずコイスルがかき集め、どこかへ収納する。
「まだまだ集めちゃうよ!」
 蜜ぷにが花蜜に戻るそばから、コイスルがどこかへしまい込んでいく。
 たっぷりの甘い蜜と充分な戦果を土産に、二人は笑顔で先を行くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鈴木・志乃
※UC発動第三人格『ナナシ』に移行
アド連歓迎


落とし穴に嵌めた後、上から圧殺すると言うのは殺意が低くて少し驚いたよ。てっきり下に槍なり爆薬なり据えられているものだと思っていたから。
……蜜、ぷに? には難しいのだろうか

せっかくだから蜜も頂いて帰りたいね
事前準備として鋼線で出来た網と人形を用意しておくよ
【情報収集、学習力、第六感、見切り】で判明させた落とし穴に【念動力】で先に網を投入、その上から人形を放り入れて適当に叫ぶ
多分皆落とし穴に入って人形を圧殺しようとするだろうから、ちゃんとぷにが穴に入ったら【高速詠唱、全力魔法】で電気を流し感電死させる

これなら一瞬で味も変えずに倒せるかなと……
無慈悲かな?



「なるほど、随分殺意が低い」
 呆れたような驚いたような口ぶりで、ナナシ――鈴木・志乃(オレンジ・f12101)の第三人格が呟いた。
 本気で侵入者を排除したいならば、槍なり爆薬なりを仕掛けて確実に殺しにかかれば良いものを。
「……蜜、ぷに? には難しいのだろうか」
 ともあれ、その程度の知性の相手ならば、こちらの作戦も感づかれまい。
 確実に仕留めるつもりで、ナナシは地面を注意深く観察し始めた。

 怪しい箇所は、意外なほどにあっけなくナナシの目に留まった。
「あの岩……まったく、隠すつもりがあるのかないのか」
 明らかに染めたのがバレバレのそれは、よほど鈍い者なら騙せるのだろうか。
 溜息交じりで、怪しい石を念動力で押し込む。
 すると狙い通りに地面がぱかっと崩れ、地面に深く狭い穴があいたのだった。
「よし、狙い通り……っと」
 念動力でかけた鋼糸の網を押し込むように、穴めがけて人形を放り投げる。
 人形は網を巻き込みながら真っ逆さまに落ち――、
「ぎゃああーっ!!」
 こっちはナナシがおびき寄せのために挙げた悲鳴である。
 だが、蜜ぷに達は穴に落ちた人間が叫んでいるものと勘違いしたらしい。
 もぞもぞと岩の隙間から這い出ると、人形を包み込むように穴を満たしてしまったのだった。
「よーし、ちゃんと全部入ったね。それじゃあ……」
 すかさず一点にエネルギーを集め、鋼糸に集める。
 膨大なエネルギーは高圧電流となり、鋼糸を伝いながら蜜ぷに達を感電させてしまうのだった。
「せっかくだから蜜も頂いて帰りたいね」
 あまりにも無慈悲に見える戦法。だが、このやり方ならば蜜の味を変えず採取できるだろう。
 これが、ナナシの持てる知恵を最大限使った最高効率の戦い方なのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミスト・ペルメオス
【POW】

蜜ぷに、ですか。何とも不思議なオブリビオンがいるものですね?
…やれるだけやってみましょう。蜜の…いや、勝利のためにッ。

…オブリビオンでなければ、むしろ愛らしくも感じるのですけれど。ううん。

歩兵装備を纏って参戦。
今回は罠を逆に利用することが重要と考え、念動力も最大限に活用。
装備の制御のほか、デバイスと併用した周囲の情報収集は念入りに。
罠を可能な限り発見していき、頃合いを見て【サイコキネシス】。念動力による物理的な干渉を以て罠を遠隔発動。
罠に釣られて群がってきた蜜ぷにに、念動力と自前の銃砲の射撃を叩きつけていく。
余裕があればおまけで蜜も回収出来れば上々。

※他の方との共闘等、歓迎です



 身軽な歩兵装備を纏ったミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)は、予知の内容を思い返していた。
「蜜ぷに、ですか。何とも不思議なオブリビオンがいるものですね?」
 軍人としてより過酷な環境に身を置くミストにとって、花蜜で出来た災魔というものは未知の概念であった。
 だが、甘い蜜が採れるというならば、自然と興味が湧いてきてしまう――。
「……やれるだけやってみましょう。蜜の……いや、勝利のためにッ」
 ぐっと気合いを入れ、ミストは洞窟探索に乗り出したのだった。

「なるほど、あの石ころは周囲と別素材みたいですね。同じ材質のものが2個、3個……」
 情報端末で罠と思しき仕掛けの位置を特定しながら、慎重に進む。
 その分析結果が正しいことを示すかのように、ミストは罠に引っかかることなく前進していた。
「そろそろ頃合いですかね?」
 周囲に隠れる災魔の気配を感じ取り、ミストは落とし穴のスイッチめがけサイキックエナジーを飛ばす。
 ぐっと押し込んだスイッチごと地面が崩落し、深い穴がそこに現れた。
 次の瞬間、罠の起動を待っていたかのような反応速度で、蜜ぷにの群れが壁の隙間から這い出してきたのだった。
「……オブリビオンでなければ、むしろ愛らしくも感じるのですけれど。ううん」
 ふるりと身体を震わせながら穴へダイブする姿は、小動物のような愛嬌を感じないこともない。
 ぷにぷにと寄り集まる様子も可愛らしいけれど――彼らはオブリビオン。その見た目に騙されてはいけないのだ。
「気を取り直して……いきますッ!!」
 落とし穴に集まる蜜ぷにめがけ、熱線と実弾の五月雨を降らせる。
 追い討ちをかけるようにサイキックエナジーをぶつければ、蜜ぷにの群れはみるみるうちに柔らかく溶けていった。
「よかった。無事に蜜も回収できそうです」
 弾雨の止む頃、落とし穴はたっぷりの花蜜で満たされていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

深護・刹那
「蜜ぷにと聞いてーっ!!」
蜜ぷに大好きなわたくし参上ですわ!
ああ、蜜ぷにをつんつんぷにぷにできるなんて…心躍りますわね!
さあ、参りま…え?違う?蜜ぷにの排除?
そんなあ……(がっくり

しかしこれも猟兵のつとめ
気を取り直して、不肖、深護・刹那、参ります!

罠に反応するのならば、ふむ
『からくり那由多演舞』で参りますわ
蝶の羽は那由多に
次にからくり糸を長めにして那由多を先行させて
あえて落とし穴を踏み抜かせるとしましょう
ええ、落とし穴の口が空いたとて『飛べば』問題ないのです
蜜ぷにより早く罠から離脱
落とし穴に殺到する蜜ぷにを横から攻撃ですわ
「悲しいけどこれ戦争ですので!」
手加減なしで参りますわよ!



「蜜ぷにと聞いてーっ!!」
 深護・刹那(花誘う蝶・f03199)は、蜜ぷにをこよなく愛する女子である。
 ぷにっとしたフォルム、美しい色彩、そのすべてが愛らしくて仕方ないのだ。
 今回もグリモアベースで「蜜ぷに」の名前を聞きつけ、喜び勇んで馳せ参じたのだが――。
「え? 蜜ぷにの排除? そんなあ……」
 依頼の趣旨を聞き、刹那はがっくりと肩を落とす。
 だが、戦いが避けられないならば猟兵のつとめを果たすのみ。
「気を取り直して、不肖、深護・刹那、参ります!」
 相棒のからくり人形・那由多と共に、刹那は洞窟へと向かうのだった。

「那由多、先は任せましたわ」
 黒子姿に身を包み、刹那は那由多の糸を操った。
 長く伸ばした操り糸の先で、那由多は蝶の羽を揺らしまっすぐ進む。
 目的地は通路の隅のほう――明らかに怪しい石ころの転がる箇所。
「着きましたわね。では……えいっ」
 糸を繰る指先を器用に動かせば、那由多の踵は怪しげな石ころへ。
 ぐっと力をかけた瞬間、足場はぱかっと二つに割れたのだった。
「さあ、いらっしゃい。可愛らしい蜜ぷに達!」
 刹那が声を上げるまでもなく、蜜ぷにの大群は既に落とし穴へと押し寄せていた。
 まるで巣穴に還るかのように、大群は落とし穴に引き寄せられている。
 一見ハートフルにすら見える光景。だが、ここは猟兵と災魔の戦いの場なのだ。
「なんて素敵……。でも、悲しいけどこれ戦争ですので!」
 刹那の声に応じるように、那由多が横合いから蜜ぷにの穴を襲う。
 落とし穴があいた瞬間、天井高く飛ばして回避させていたのだ。
「手加減なしで参りますわよ!」
 穴に潜った蜜ぷにを追うように、那由多が穴の中めがけどすんとタックル。
 攻撃を受けた蜜ぷに達が、ぷるんと震えて花蜜へと還る。
「ごめんなさいね……でも、仕方ないのですわ!」
 心を鬼にして、刹那は蜜ぷにに追い討ちをかけるのであった。

 ――戦いの最中、こっそり蜜ぷにをつんつんぷにぷにしていたことは、ここだけの秘密である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

枯井戸・マックス
「つまりはスイッチを上から圧迫してやればいいんだろう? なら幾らで手はあるなぁ。例えば、重力を強めて押し込むなんてどうだ?」
天秤座の杖『ジャスティスギャザード』を召喚し超過駆動
スイッチがありそうな場所を狙って重力フィールドを発生させる【第六感、属性攻撃】

ぷに達が湧いてきたら【フェイント】を掛けつつ潜り抜けて、すれ違い様に杖による一撃をお見舞いするぜ
予想以上に多くのスイッチを押してしまい、大量の蜜ぷにに囲まれたら重量フィールドを広げて動きを封じよう
「急所は……どこだ? まあいい、柔らかそうだし簡単に潰れてくれるといいんだが」
討伐し終えたら蜜を少し採取
店の新メニューに使えないかな?

アドリブ連携歓迎



「つまりはスイッチを上から圧迫してやればいいんだろう? なら幾らでも手はあるなぁ」
 そう言うと、枯井戸・マックス(マスターピーベリー・f03382)は手にした杖に魔力を込めた。
 天秤の両皿が競うように揺れ、先端に重力エネルギーが溜まっていくのが目に見えて分かるようだ。
「例えば、重力を強めて押し込むなんてどうだ?」
 こんなふうに、と杖の先から重力フィールドを進行方向へ広げれば、ごつごつとした岩肌の突起の中にぐっと凹む部分がある。
 それを押し込むように負荷をかけると、地面が水玉状にぱかぱかっと開きいくつもの落とし穴が現れた。
 どうやら、罠のスイッチはマックスの読みよりも多く仕掛けられていたようだ。
「これは……よく今まで踏まずにここまで来れたもんだ」
 感心するのも束の間。
 いくつもの落とし穴が空いたことで、あちこちから大量の蜜ぷにが湧いて出てきたのだ。
 蜜ぷに達は互いに寄り集まったり同化したりしながら、地面に空いた穴めがけてもぞもぞと進攻を始めている。
「ていっ!」
 穴の縁まで駆け寄り、すれ違いざまに杖の一撃を一発。
 スライムの急所というものは分からないが――恐らくその攻撃は弱点を突いたのだろう。
 ふるりとした身体が瞬時に潰れ、辺りに花蜜を振りまき姿を消した。
 その最期に構うことなく、マックスは次の個体へと重力を叩き込む。
「くそっ、きりがないな。ならば……」
 杖の先から魔力を解放し、重力フィールドをさらに広げる。
 ある個体はそれだけでぺしゃっと潰れ、またある個体は何かに押さえつけられているように平たくぷるぷるしていた。
「こいつらも、簡単に潰れてくれるといいんだが」
 天秤座の杖を生き残った個体に叩きつければ、跡形もなく潰れてしまう。
 一体ずつ確実に、途中少しずつ蜜を採取しながら――マックスは、蜜ぷに達に重力の一撃をお見舞いしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

氷雫森・レイン
いいわ、丁度良い
「うちの旅館でもバレンタインには色々作るのが目に見えているのよ」
悪だくみに自分の笑みが歪むのが分かって思わず顔を手で叩くけれど悪い考えは止まらない
勿論、策士策に溺れるようではばつも悪ければ体裁も最悪よ
幸い私は常に宙を飛んでいる
わざと壁の何処か…そうね、思わず探索者が手をついて一息つきたそうな所を狙って数か所触ってみるわ
穴が開いたところで私は落ちないけど一度悲鳴は上げてみせる
でも
「…こんな言葉を知っていて?飛んで火に入る夏の虫!」
UCで討伐して、ただの無害で美味しい蜜になったら傘裏で首飾りに仕舞い込んでいた容器に回収して持ち帰りましょう
戦争には戦利品が無いと割に合わないもの
ねぇ?



「バレンタインは過ぎてしまったけれど……花蜜なら使い道は色々あるし、ねぇ?」
 氷雫森・レイン(雨垂れ雫の氷王冠・f10073)の頭の中は、この先の作戦でいっぱいだった。
 つい笑みを浮かべてしまう頬をぱちんと叩くが、悪い考えは止まらない。
「いけないわ、冷静にいきましょ。策士策に溺れるようではばつも悪ければ体裁も最悪だもの」
 はやる気持ちを抑えながら、レインは壁際を飛ぶ。
 罠を仕掛ける立場ならば、足元以外にもスイッチを仕掛けるだろう――と読んでのことだった。
「ここなんて、怪しいわ」
 角がとれたように滑らかな部分に違和感を覚え、レインはぐっと押し込んでみる。
 すると案の定すぐ下の地面が崩れ、ぽっかりと深い穴が姿を現した。
 壁に手をついて一息ついた探索者を狙う、意地の悪い仕掛け方だ。
「きゃあっ! 落ちるわ!」
 穴の縁ギリギリまで下降したレインが、大声で悲鳴を上げてみせた。
 その声に反応するように、蜜ぷに達は進攻のペースを早めて穴へと進む。
 深い深い奥のほうには獲物が待っていると疑いもしない様子で、蜜ぷにの大群は穴へと収まっていくが――。
「……こんな言葉を知っていて? 飛んで火に入る夏の虫!」
 レインが穴を指差すと、その一点をめがけて天からの雷が轟く。
 落とし穴を正確に貫く雷撃に、蜜ぷに達は為す術なく潰れただの花蜜と化してしまうのであった。
「さて、次は戦利品の回収ね」
 ただの花蜜プールとなった落とし穴から、レインは蜜をすくい取り容器へ詰める。
 せっかく戦場に出たのだから戦利品はしっかり貰わないと割に合わない――と言いつつ、レインの口許には笑みが浮かんでいたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雛瑠璃・優歌
(開始時既に男装済み)
ごつごつしているとは聞いたが本当に歩き難いな…
大凡平坦、まぁ迷宮を地下に進む形だからあっても下りの筈だが
「いや、それが膝に負担をかけるのか?」
そんな考え事と独り言が拙かったらしい
足元から目を逸らしたまま踏み出してしまったそこには罠
「うわ…っ!?」
私は真っ逆さまに落ち、
「…てたまるか!」
UC発動、穴に落ちかけた所から愛用の宵海蛍雪を片手に串刺しの要領で飛翔能力を使って突き上げる
一応入れ物を用意してきたんだ
カフェーで働く異母弟の為に蜜を持って帰りたくてね
しかし…
「…やり方を間違えた気がする」
自分も随分蜜塗れ
「これ、このままじゃ虫か何かの餌みたいだな…」
帰ってお風呂に入りたいよ



 騎士を思わせる出で立ちで、雛瑠璃・優歌(スタァの原石・f24149)は洞窟を進んでいた。
「しかし、本当に歩き難いな……」
 足場はごつごつと隆起した岩で出来ていて、踏んで歩くにもまたぎ越えるにも些か難儀する。
 ごく緩やかな下り坂なのが、唯一の救いともいえるのだが。
「いや、それが膝に負担をかけるのか?」
 カフェーに置かれた雑誌に、そういう記事が載っていた気がする。
 ――などと考え事をしていたのが拙かったか。
「うわ……っ!?」
 気付けば優歌の爪先は隠しスイッチを踏み抜き、足場はぱかっと観音開きに消えてなくなった。
 不意を突かれた優歌は哀れ真っ逆さまに落ち、押し寄せる蜜ぷにの下敷きに――、
「……なってたまるか!」
 咄嗟にペリースをはためかせ、身体を宙に浮かせる。
 宙を見上げたまま蒼玉の細剣を構えると、降り注ぐ蜜ぷにの大群を串刺しにするように勢いよく翔び上がった。
「ぐ……っ!」
 ゼリーの海を進むような感覚を覚え、喉を塞がれぬようしっかりと口を閉じ息を止める。
 突き出した宵海蛍雪の剣先は道を切り拓き、優歌は無事に外へ脱出することに成功したのだった。
「よし! ……それにしても、美味しい花蜜ねぇ」
 余裕を取り戻した優歌は、蜜ぷにの溜まる落とし穴を見下ろす。
 剣先で貫かれた彼等は既に原形を留めず、元の花蜜に戻ってしまっているようだ。
「カフェーのメニューに使えるかな?」
 異母弟への土産にと蜜を掬い上げたところで、優歌は今の自分の状態にはたと気付く。
 命を失えば花蜜と化すスライム。それを串刺しにしながら優歌は地上へ戻ったのだ。
 つまり。
「……やり方を間違えた気がする」
 優歌の艶やかな黒髪も麗しい衣装も、すべて甘い蜜塗れ。
 さながらカブトムシの餌か何かのような状態である。
「帰ってお風呂に入りたいよ……」
 とほほ、と肩を落としながら、優歌は拠点へ帰還するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リアヘル・タクティシェ
ここまで予知できていて人手を集める必要があるのか疑問だが
オブリビオンだ
一匹残らず駆逐する

まず【戦闘知識】で不自然な場所を探して
落とし穴と作動ボタンを見付ける
そしてシャベルで落とし穴を作動させ
敵が来るまでに手早くワイヤーを張って
攻撃型手榴弾のピンを引っ掛ける
破片手榴弾よりこちらの方が良いだろう
罠を仕掛けたら物陰に隠れて背嚢から
ダイナマイトを取り出す
ダイナマイト漁を知っているだろうか
爆発の衝撃波で魚を獲る漁法だ
敵が落とし穴に収まったところで
ダイナマイトを落とし穴に投げ込む
こんな簡単な駆除に人手を集めるのは不可解だ
念のため動体反応がなくなるまで
念入りにダイナマイトを投げ込む
オブリビオンは全て殺す



「残りの作動ボタンは3……いや、アレも念の為警戒しておこうか」
 じっと岩肌を観察し、リアヘル・タクティシェ(復讐騎・f13977)は罠のスイッチに目星をつけていた。
 明らかに人工的な突起物が3つ、不自然に隆起している石がひとつ。
 およそ本気で騙そうとしているようには思えない、見え見えの仕掛けだ。
「こんなものに何故人手を集める必要があるのか……」
 疑問を口にしながら、リアヘルはシャベルの先でボタンを叩く。
 地面ががらがらと崩落し、狭く深い穴が姿を現した。
「この形状の穴ならば、こちらの方が良いだろう」
 素早くワイヤーを仕掛け、攻撃型手榴弾のピンを引っ掛け次の穴へ。
 既に蜜ぷには落とし穴めがけ進攻を始めている。
 溢れるオブリビオンへの憎しみをぐっと堪えながら、リアヘルは次々と落とし穴に罠を仕掛けていった。
「成る程。確かに一体一体は弱い。だが数が集まれば脅威……というわけか」
 途中、すれ違いざまに道を塞ぐ数体の蜜ぷにを斬り捨てた。
 何の変哲もない打刀で撫でるだけで溶けてしまうほど、個体としての在り方はあまりに弱い。
「だが、寄り集まる性質が仇になったな」
 穴が蜜ぷにで埋まったのを確認すると、リアヘルはワイヤーを引いた。
 湧きあがる虹色花蜜の噴水は、まるで悪趣味なアトラクション・ショウのよう。
「まだ動体反応があるな」
 追い打ちをかけるように、それぞれの穴へ何度も何度もダイナマイトを放り込んでいく。
 派手に噴き出す蜜はやがてさらりとした液体となり、爆音が鳴り止む頃には穴はただの蜜溜まりと化していた。

「こんな簡単な駆除に人手を集めるのは不可解だ。しかし……」
 戦いを終え、リアヘルは改めて状況を確認する。
 洞窟の中には生体反応はなく、蜜ぷには一匹残らず殲滅できたようだ。
 だが。
「……骨が折れるな」
 愛用の鎧は、べたべたの花蜜だらけ。
 速やかに鎧を洗浄すべく、リアヘルは足早に去るのだっだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月16日


挿絵イラスト