アルダワ魔王戦争1-E〜キノコグルメなヒクイドリ
「ケーーン!!」
尽きぬ炎のヒクイドリ…それはアルダワの伝説に語られし生き物。
世に言う、不死鳥。火炎纏いしその風体は恐ろしくも美しい。傷つこうと何度でも甦るその能力はあまりにも有名であり、多くのアルダワ貴族がその姿を紋章へと使用していることからもその人気がうかがえる。
そんな不死鳥、ヒクイドリがいま……アルダワダンジョンにて一心不乱に、キノコを食していた……。
ヒクイドリがいるのはアルダワ迷宮の奥の奥、未だ足を踏み入れた者がいない危険な場所、ファーストダンジョンの通路だ。
そこに自生しているのは一面の迷宮キノコ。淡く光る性質があり、ダンジョンを彩る迷宮生物。同じくぽやぽやと光る胞子を辺りに撒き散らし、怪しくも美しい光景となっている。
──この胞子がくせ者だ。
迷宮キノコの特殊な胞子は吸い込んだものに精神的な悪影響を及ぼす。
「うまいケーーン!!とってもうまいケーーン!!……それなのに…それなのに…悲しくてたまらないケーン!!おろろーーん!!」
ヒクイドリの様子を見れば、その悪影響がなんなのかは火を見るより明らかだ。悲しみの感情が爆発しており、悲痛そうに涙をだくだくと流しながら一心不乱にキノコを貪る。
そもそもキノコはヒクイドリの主食ではないはずなのだが……不思議なこともあるものである。
…とにかく、キノコを泣きながら食べている不死鳥がいる。事実はそれだけだ。
。。。。。。。。。。。。。
「えーーと、グリモア猟兵のペパシアです。こんな感じの予知が現れましたわ。」
かかしのような見た目をしたグリモア猟兵、ペパシア・ドロキペが予知の内容を説明する。
アルダワ魔法学園で始まったアルダワ魔王戦争。この動乱を解決するために、猟兵達はダンジョンの奥深くへと潜らなくてはいけない。
迷宮キノコの群生地はどうしても通っていかなければいけないルートである。それには、強力な敵「尽きぬ炎のヒクイドリ」を倒さなければいけないことがわかった。
ただでさえアルダワ生徒諸君では太刀打ちできない強さの強敵なのであるが……、今回はそれに加えて迷宮キノコの胞子というものに立ち向かわなければいけないわけだ。
「この迷宮キノコというやつは、侵入者に対する嫌がらせとして錯乱の効果がある胞子をばら撒くのですわ。吸い込めば最後…、悲しくってしょうがなくなってしまうみたいですの……」
厄介ですよね…。と顔を伏せるペパシア。
しかし逆に考えてみよう。「悲しくなる」だけである。キノコの対処に策略を巡らせるよりは、ヒクイドリの退治に力を注いだ方が早く終わらせることが出来そうである。
むしろ、思いっきり泣いてしまうことでリラックスできて、力いっぱい戦闘をこなせるようになることだろう。
「敵さんもキノコ思いっきり吸い込んで…というか食べてますし…。泣き虫毛虫同士の戦いというわけでハンデはないようなものですわ。」
つまり、倒せば良いのである。
いつものアルダワダンジョン攻略と同じだ!よかった!
それでは皆さん頑張ってくださいましね!ペパシアは笑顔で猟兵達を見送った。
森の人
おはようございます。森の人と申します。
戦争が始まってしまいましたね…。
今回の戦闘は迷宮キノコの群生地での不死鳥とのバトルです。
迷宮キノコの効果で、迷宮の中に入った生き物はみんな悲しくて悲しくてとてもやりきれなくなってしまいます。しかし、感情というものは生命エネルギーの根幹。思いっきり感情を吐き出すことでスッキリとした戦闘を行うことが出来るかもしれません。
具体的に言うと、泣けばプレイングボーナスが付きます。泣こう!
さて、敵のヒクイドリですが、なかなかに手強いです。火炎操る不死の鳥。周りは可燃物(キノコ)だらけというわけで、気を引き締めて挑みましょう!
それでは、よろしくお願いします!
第1章 ボス戦
『尽きぬ炎のヒクイドリ』
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POW : 生命燃やし奪う炎
【燃え盛る炎を纏った】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【周囲に可燃物】の協力があれば威力が倍増する。
SPD : 生命燃やし交わす問答
質問と共に【灼熱の炎に包まれた尾羽】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ : 生命燃やし蘇る炎
全身を【超高熱の炎】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:なかみね
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ニコ・ベルクシュタイン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アルダワ迷宮の地下深く…キノコを踏み踏み、猟兵たちは歩いてゆく。
大きなキノコに小さいキノコ、迷宮キノコと一言でいってもその姿は様々で、しかしその全てが淡く光を発する胞子を振りまいている。幻想的な、見ていて飽きることのない光景だ。
見ていて飽きることはないのだが…涙で目の前が滲んで景色がよく見えない…。
胞子の効果で悲しみの感情に包まれてしまっている猟兵諸君。美しい景色もなんだかセピア色で…やりきれない気持ちでいっぱいだ。ヒクイドリが見つからないことに対しても悲しくてしょうがない…。
はやく出てきてくれよー……歩くのつらいよ悲しいよー…。
…すると突然、猟兵達の目の前にそびえ立っていた一際巨大なキノコが、強烈な熱を発したかと思うと明るく燃え上がった。
ぶすぶすと音を立てて崩れ落ちていくキノコの大樹。
燃え盛る火炎の向こう側、姿を現したのはお待ちかねのヒクイドリである。燃え落ちるキノコをくちばしでつつきながら、その美味しさに涙を流している。
「ケーンケーン!なんで食べ物って食べたらなくなってしまうんだケーン!悲しいケーン!」
おろろーん!おろろーん!
その嘆く姿の悲しそうなこと…! 同調した猟兵達も、同じく悲しくってしょうがなくなってしまい、嘆きの涙をぽろぽろ流す。うおぉーん…。
とにかく戦闘の始まりだ。この涙が、きっと僕らを成長させてくれると信じて…。
大豪傑・麗刃
悲しくて悲しくてとてもやりきれない。
こういう時はギャグで少しでも精神を高揚するに限るのだよよよよよ。
や、やあヒクイドリくん。
泣いているわけにテンション高そうだねえ。
ヒクイドリなのに。
低いどりなのに高い!!
(本当に受けても受けなくても)
……
な、なんだねその目は!
さてはわたしのギャグがおもしろくないと?
わたしは!わたしは!!
泣けてきたのだー!!
(号泣しながらスーパー変態人発動!!)
んで右手に刀2本!左手に脇差2本(にしては大きすぎるバスタード・ヒーローソード)!これをあふれんばかりに悲しみとともに思いっきり叩きつけるのだ!突進されても叩きつけるのだ!
これぞ秘技!エイトヒットアタックなのだ。
「ケーンケーンはっケーン!ヒクイドリ発見なのだー!」
大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)はビシッと目の前のヒクイドリを指さして、まずは掴みのギャグをキメる。
悲しい時こそギャグが必要なのである。麗刃は自分自身深い悲しみに囚われていながらも、笑いを生み出そうとするのであった。プロフェッショナルなのであった。
「ケーン!……なんだお前たち!おいしいキノコを奪いに来たのかケン!やらんケーン!」
そんな気配りを毛ほども気にすることなく、ヒクイドリは警戒するかのようにくちばしをカチカチ鳴らして威嚇する。ご機嫌ななめなようだ。
「い、いやいや、そうじゃないのだヒクイドリくん!しかし、なんだ、泣いてるわりにテンションが高そうだねえ。ヒクイドリなのに……。」
ここで一呼吸。
「 そう!『ヒクイ』のに『高い』!!」
ててーん!かんっぺきに決まった!
麗刃はやりきった顔で、ギャラリーの反応を伺う。……おかしい。笑い声が聞こえない……。
さめざめと涙を流す観客達。その涙は…ひょ、ひょっとして……憐れみの涙!?
「な、なんだねその目は!さてはわたしのギャグがおもしろくないと!?」
「変な空気になったケーン!悲しいケーン!おろろろーん!」
「わざわざ説明するなーっ!わたしは…!わたしは…!泣けてきたのだーー!!」
悔しさ、いたたまれなさ、その他もろもろからぶわっと涙を溢れさせる麗神。
うおおおおおおん!号泣である。男の涙は安くはない。悲しみの感情がもつ熱量はあまりにも大きく…青白いオーラとなって麗刃を包み込み、地を揺らし風を呼ぶ。
「うおおおおおおおおおっ!!」
バチッ!バチバチッ!!
気合いの雄叫びとともに音を立てて揺れ動く悲しみのオーラ。麗刃の髪は感情に呼応して激しく逆立ち、それとともに力がどんどん高まっていくのを感じる。
「……これぞわたしの悲しみの新境地。スーパー変態人ブルー(な気持ち)だっ……!!」
パワーアップした麗刃は巨大な刃を四振り取り出す。
右手に刀を2本!左手に脇差(にしてはあまりにもでかい。それはまさに鉄塊だった…)を2本!
どうやって握ってるの?とか考えちゃいけない。これがスーパー変態人の変態的戦闘技術だ。
その異様な雰囲気に、流石のヒクイドリもキノコを食べる手を止めて、涙目で猟兵を睨みつける。
「ただのキノコ泥棒だと思ってたケンが…もしや侵入者ケンか?だったら容赦はしないケン!!」
尽きぬ炎のヒクイドリは辺りで燃え盛る炎を体に纏うと、ばさばさと翼を羽ばたかせ宙に舞い上がる。そして間髪入れず突撃だ!鋭いくちばしがギラリと光る。とてつもないスピードで不死鳥は強烈な体当たりを麗刃へとお見舞いし……。
「ちぇすとーーーっ!」
カウンター気味に叩きつけられた麗刃の2本の刀がどしーんと言う音とともにヒクイドリを襲う!
「もいっぱーつ!」
さらに反対側の2本の脇差が叩きつけられ、完全にヒクイドリの体当たりの威力は消し去られてしまう。炎の鎧によってダメージは軽減されるものの、その破壊力は甚大だ。
「おろろーん!痛いケーン!」
泣きじゃくりながら、思わず後方へ身を翻すヒクイドリ。そこへさらに麗刃の連撃が迫る!
「うおーん!これぞ秘技!エイトヒットアタックなのだーー!!」
「ケーーーーーン!」
キノコの森へと叩きつけられるヒクイドリ。悲痛な叫びがダンジョン中へ響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵
木常野・都月
な、泣く?
男は泣いたらダメだって…
死んだじいさんが言ってたんだが…
泣くのか…?
仕事なら…頑張って…泣いてみる…
……何で泣けないんだ。
泣くというのは…狐の俺にはまだ早いのか?
泣かないとダメなのに…
泣けない事で泣けてきそうだ…
そうだ、俺もこの気持ちでキノコを食べれば…
そっと摘んで、敵の火で軽く炙って…
パクリ。
うっ涙が止まらない…
これが…泣く…なのか…
前が歪んで…目から塩混じりの水が…
これはダメだ…
とりあえず、UC【精霊の矢】を氷の精霊様の助力で使用…うっうっ
敵の攻撃は氷の[属性攻撃]の[カウンター]と[オーラ防御]で…
涙だけじゃなくて、鼻水まで…
もう泣かなくていい…止まって欲しい…
うっうっ…
「油断したケーン!まだまだ負けないケンよ!グスングスン!」
ヒクイドリすぐさまキノコの山から飛び出してくると、猟兵達に涙目で向き直る。
すると、こちらを不思議そうな目で見つめるひとりの猟兵がいることに気付く。なんだこいつは?
思いっきり羽を動かして暴れたせいで、迷宮内はキノコの胞子まみれだ。それだと言うのに、この猟兵はというとまったく涙を浮かべていない。
悲しげな表情を浮かべてはいるものの…、まさか、強靭的な精神力で無理やり感情を押さえつけているとでも言うのか…?
ならば実力は1割も出せていないはず…!ヒクイドリはその猟兵を標的として定めると、上空から襲うべく浮かび上がった。
「泣く…?泣くってどうすればいいんだ…?」
木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)は悲しい気持ちの中考える。長い間狐として生きてきた都月には、人間としての振る舞いがまだまだぎこちない。迷宮キノコの胞子を吸い込み、沈んだ気持ちにはなっているのだが、それをどうやって表現すればいいのかわからないのだ。
「男は泣いたらダメだって…死んだじいさんが言ってたんだ…」
男としての教え。今も心に残る大切な言葉である。
しかし今回はそんな常識がひっくり返ってしまっている戦場だ。泣かなきゃやられる。泣くものこそ強い。そんな不条理なルールのアルダワダンジョン。
仕事なのだ。泣かなければ…。
都月はそう思って涙をこぼそうと、目にぐっと力を込めるのだが……雫は一滴も零れてこない…。
「なんで…なんで泣けないんだ…」
泣けないことで泣けてきそうだ…。
ふと、顔を上げると、ヒクイドリがじっとこちらを見つめている。ああ……あいつは上手いな。なんで鳥なのにあんなにだくだく涙を流せるんだろう…。…キノコを食べているから?
「そうだ…この気持ちできのこを食べれば泣けるかもしれない」
食べやすそうな大きさの迷宮キノコをそっとつまむ。そこらじゅうでバチバチ燃えてる不死鳥の炎で軽く炙ると、ぱくり。ひと息に飲み込んでしまう。
正直味もよく分からないが……うぅっ…これは…な、涙だ!!
せき止められていたダムが決壊したかのような勢いでダバダバと流れ出てくる涙の水流。
「う、ううううう……か、悲しい…」
前が歪んで…何も見えない。塩混じりの水が口に入って…しょ、しょっぱい!?
「これはダメだ……ダメなやつだ!」
さて、こちらはヒクイドリ。
「あ、あいつ…キノコを食べやがったケーン!?本当にキノコ泥棒だったケンかー!許せねえーー!」
わなわなと震えてその光景を眺めていたヒクイドリは怒り泣きである。
けーん!と一際大きく泣くと、思いっきり炎を放出。火炎の息吹で都月を焼き殺そうとする。
「ううっ…精霊様、お願いします…」
命の危機であるが、涙で前が見えない都月にはどうすることも出来ない。氷の精霊様へと助力を懇願し、【精霊の矢】にて迎撃する。
炎と氷。正反対の属性がぶつかり合い……相殺されて弾け飛んだ!氷の精霊様、ありがとうございます!
「ケーン!」
苛立たしげにヒクイドリがひと泣き。再び息を吸い込むと火炎の息吹を浴びせかける。
「ううう…涙だけじゃなくて鼻水まで……もう泣かなくていい。……止まって欲しい…。」
泣くということがこんなにも大変なことであったとは。都月は「もうめったなことがない限り泣いてなんてやるものか」と心に決める。
見えないが、熱風を肌で感じることは出来る。敵の方向を見定めると……再び氷の矢で反撃をし返す。
「お願いします!精霊様!!」
バシュバシュ!ドカーン!
炎を相殺でき……さらにどうやら何発か当てることも出来たようだ。
ケーンという叫び声が耳に入る。ばさばさと慌てたような羽音も聞こえた。
今のうちに体勢を立て直さなきゃ…。都月は涙を拭うためにキノコの陰へと身を隠すのであった。
大成功
🔵🔵🔵
碧・蛇ノ目
グスッ…
ヤダ、よぅ…ズビ-
ほ、炎じゃ、ヒック…蛇ノ目が燃えちまうじゃねぇかあぁ…
【オーラ防御】と【目立たない】ッでえ…、蛇の目傘だけは、しっかり守る゛さ
攻撃はエレメンタルファンタジア…ズッ
呼ぶは嵐、宿るは雷
【属性攻撃】も追加して炎を、よわっ弱らせ鳥を殺るぞ
【空中戦】の経験を生かしつつ、グスン…鳥を仕留めるさ
あ゛ぁ…炎は嫌゛いさ
全てを還しちま゛ッ、うからよお…
あんたら、…も、気をつけろよ
(ズビビ)
じゃ、ズッ、蛇ノ目は燃えねぇか゛らな゛ぁ゛!!!
ェ゙ホッ、炎、なッ、な゛んて怖くね゛ぇぞお!!!
ぅあ゛ぁぁ゛あああ゛あ゛あああああん!!!!!(100+58歳児の大泣き)
■アドリブや連携歓迎
「グスッ…ヤダ、よぅ……ズビー…。ほ、炎じゃ、ヒック…蛇ノ目が燃えちまうじゃねぇかあぁ……!」
わんわんと泣きじゃくりながら逃げ惑うのはヤドリガミの猟兵、碧・蛇ノ目(蛇ノ目傘・f00403)。紙製の蛇の目傘を本体にもつ彼は、メラメラ燃える炎が何より苦手だ。
そして迷宮キノコの泣き虫胞子は、炎が起こす気流によってかき乱される迷宮内の空気に乗って、いくらでも飛びまわっている。
子供のように泣き叫んでしまうのも、仕方がないことなのだ!!!!!
「も、燃えたく、…な゛いよぉおおぉおお!!」
そんな蛇ノ目の目の前に、音を立ててキノコの大樹が燃え落ちてくる。
バキバキバキッ!!ドカーン!!
「うあ゛ぁぁ゛あああ゛あ゛あああ!!!!」
襲いかかる火の粉を、杖をビシバシ振り回して叩き落とす。傘は武器としては使わない。なんといっても燃えるのが怖いのだ。ぎゅっと両手で抱きしめてなにがなんでもと守り抜く。
「あ゛ぁ……炎は嫌゛いさ。全てを還しちま゛ッ、うからよお…」
傘を抱きしめる両手に、思わず力が入った。
「ケーン!ケーン!侵入者はやっつけるケーン!」
尽きぬ炎のヒクイドリは不死鳥と言うだけあって、そう簡単には倒されない。蛇ノ目があれほど怖がっている高温の炎を全身から放出すると、その熱で自身を焼くことで戦闘の傷を癒してしまう。
「グスン…。ほ、炎で回復するっ…なんてズルすぎるさ…」
蛇ノ目は恨めしい目付きで上空のヒクイドリを見つめる。
あちらも自分の存在には気づいているようだ。目立たないようにはしているつもりなのだが……これだけ騒いでいたら見つかるのも時間の問題だっただろう。
「だ、だったら゛!……やられる前にやるっさ!」
杖を構え、行う攻撃はエレメンタル・ファンタジア!呼ぶは嵐!宿るは雷!
周りで燃えさかるキノコの炎の上昇気流を利用して、風を迷宮の天井へと集めていく。…すると、産まれるのは巨大な積乱雲。本日は、風のち雷でございます。
ピシャーーーーン!!脳天から足先まで。ヒクイドリの全身を高圧電流が駆け抜けた。
「ケーーーーン!?!?」
雷のもつ電熱は、ヒクイドリには効果がない。むしろ纏う炎の一部として取り込み、パワーアップをしていたことだろう。
だがしかし、電気自身の衝撃はさすがに耐えることが出来ない。アルダワ迷宮にくらす不死鳥にとって未体験の、とんでもないエネルギーである。身体中の筋肉が痙攣し…、火力の操作も上手くいかない。
「し、しびびびび……。泣けるケーン……。」
たまらずヒクイドリは墜落した。
「じゃ、ズビッ、蛇ノ目は燃えねぇがらな゛ぁ゛!!炎なんて、こ、怖゛くね゛えぞぉぉ!!」
苦手に打ち勝つ。これ以上の喜びは他にない。
蛇ノ目は涙で顔をくしゃくしゃにしながらも、大きく腕を振り上げて喜びを示した。
大成功
🔵🔵🔵
兎・姫
【アルダワ魔王戦争】初依頼!だけど涙が出ちゃうのは女の子だから?【兎姫】
~~配心中~~
はーい、黄泉の国からこんばんは♪
兎のお姫様「ウサギプリンセス」だよ~!
今日はアルダワってところで戦争が始まっちゃったみたいなので
わらわも初戦闘頑張ってみようと思います!
敵はあのでっかい鳥!
あとなんか周囲のキノコでめっちゃ泣いちゃうみたい!
まぁわらわ普段の配信から泣きまくってるから今更って感じはするよね。
って誰が泣き虫じゃい!!
あ、スパチャありがとう!「いいから早くやれ」?
うるせー!!やるよ!やればいいんでしょ!!!
喰らえー!!わらわの必殺技『愛の印(スーパーチャット)』!!
わらわの怒りと共に消し飛べ鳥!!!
【アルダワ魔王戦争】初依頼!だけど涙が出ちゃうのは女の子だから?【兎姫】
〜〜〜〜〜
「はーい、黄泉の国からこんばんは♪ 兎のお姫様、ウサギプリンセスだよ〜〜」
彼女は配信者のデッドマン、兎・姫(死ぬぅ詐欺・f24706)だ。今日も今日とて配信業、ネットの向こう側の視聴者たちへと笑顔を振りまく時間である。
「今日はアルダワってところで戦争が始まっちゃったみたいなので、わらわも初戦闘頑張ってみようと思いまーす!」
そう、今日は記念すべき一日である。今回の戦闘が上手くいっちゃったなら? 味をしめて? 戦闘配信増やしちゃおうかなー的な?
『がんばれー』『姫チャン戦闘できるの?』『キノコまみれだー』
視聴者たちのウケもなかなかによろしい。姫はニヤリと笑顔を浮かべてみせる。
ところでここは迷宮キノコの群生地のど真ん中。姫もまるで花粉症にかかったかのように顔を涙でぐっしょりと濡らしている。
デッドマンでも生理現象からは逃げられない…。姫は配信向けじゃない、涙まみれの顔をどうしようかと迷っている真っ最中だ。
「敵はあのでっかい鳥! …えっ、涙声だって? キノコのせいで泣いちゃうみたい!まぁわらわ普段の配信から泣きまくってるから今更って感じはするよね。 ……って誰が泣き虫じゃい!!」
セルフツッコミのキレも良い。本調子じゃあないけれど、今回の配信も大成功かな?姫はホクホク顔で画面を見つめる。
『泣かないでー』『涙代』『涙代』『姫ー!うしろうしろー!』
「スパチャありがとー!わらわ頑張っちゃうぞー!……えっ?うしろ?」
「ケーーーーーーーーーーーン!!!」
後ろを振り返ってみるとそこには墜落してきたヒクイドリが!!
「ぎゃーーーーっ!!」
首が転げ落ちそうなくらいビックリして跳ね上がる兎姫。チャット欄も阿鼻叫喚である。
『大丈夫!?』『ケーン!』『ケーン!』『ケーン!』
「わわわ、超まずいじゃん!!」
「おろろーん!燃えてしまえケーーン!」
こちらに向けて火炎のブレスを吐き出してくるヒクイドリ。絶体絶命だ!
『どうするの姫!』『頑張れ姫。』『いいから早くしろ』『手洗った?』
「うるせーーーー! なんとかすればいいんでしょ!!…さよなら、今月の生活費!!うわーん!!」
リスナーから貰ったスパチャを代償にしなければいけないため、できれば出したくなかったが…この技しかない…!
先程貰ったスーパーチャットひとつでは威力が足りない。今月貰ったスーパーチャット全額をエネルギーにして…放つはユーベルコード【愛の印】!!
リスナーへの感謝、そして金の恨み、愛憎入り交じった念のエネルギーはビームとなってヒクイドリへと襲いかかる!
「喰らえーーっ!わらわの必殺技『愛の印(スーパーチャット)』!これでまた赤字だーー!許さーん!」
もはや彼女の中で渦巻くのは悲しみではない。怒りだ。激しい怒りがデッドマンとしての彼女を大きく強化する。
強い念の籠った一撃は火炎を消し去り、キノコを吹き飛ばし、ヒクイドリへと襲いかかった!
「ぎゃーーーっケーン!!」
ズドーンと吹き飛ばされるヒクイドリ。チャット欄ではやんややんやと大喝采である。
「みんな、わらわの活躍見てくれた?…ぐすん。」
流れる涙はキノコのせいなんかじゃない。
姫はまたひとつ強くなった。
大成功
🔵🔵🔵
響・夜姫
キノコと焼き鳥食べ放題と聞いて。
……え?違う?
「……私は。悲しい」(ウクレレを取り出しポロロン)
食べ物は食べたら無くなる。
お肉が美味しそうな鳥が、1羽だけ。
「1羽じゃ、食べ放題には。ならない」
とても悲しい。
コミカル調に滝の様な涙がだばー。
あまりの悲しみに動けない。ぺんぎんさん、頑張って。
※
ペンギンが行動して理不尽に勝つ(苦戦・失敗判定OK)UC。
特性上、夜姫の描写は数行で構いません。
ウクレレやキノコで殴る(なぜかダメージが入る)
夜姫の他の武装(ビット兵器サバーニャ)を使う
流れ弾が当たる
等、理不尽に鳥にダメージが入る。
鳥類同士で戦う、これも悲しき戦いのさだめ…
とぺんぎんは背中で語るとかなんとか。
「キノコと焼き鳥食べ放題と聞いてやってきました。」
抑揚のない棒読み口調で、しかし心楽しそうに響・夜姫(真冬の月の夢・f11389)はキノコを踏みしめる。
しかしどうやら、(都合よく受け取って)聞いていた話とは大分違うようだ。
キノコは食用じゃ無さそうだし…焼き鳥じゃなくて火の鳥だし…。
「……私は。悲しい(ポロロン)」
どこからか取りだしたウクレレを爪弾いて、夜姫は悲しみを全身で表現する。
いや、キノコは食用かそうじゃないかは食べてみないとわからない。不死鳥だって肉質だけ見たら結構美味しそうだ。鳴き声キジみたいだし。でも……。
「一羽じゃ、食べ放題には。ならない」
ぽろろん。
悲しい。とても悲しい。だばーーっと滝のように涙が流れ落ちる。自分の中にこんなにもたくさんの水分が入っていたとは知らなかった。あまりの悲しさで体が動かない。その場でへたりこんで全く歩けなくなってしまった。
「よよよ…。私はもうだめ。ぺんぎんさん、後は頑張って」
ててててーん。ドラムロールとともに飛び出してきたのはバディペットのペンギンさん。主人の出番を代償に飛び出した、ここからは彼の独壇場だ。
「ケーン!」
空を飛ぶための体力がまだ戻っていないので、ダチョウのように走りながらクチバシで攻撃をしてくるヒクイドリ。
その攻撃をペンギンさんはひらりひらりと美しく舞い躱す。そして先程のウクレレをジャカジャカかき鳴らし、ぺたぺたとダンスを踊るのであった。
「ふざけた鳥ケーン。燃やしてやるケーン!」
泣き虫ヒクイドリは火炎を纏って走り出す。舐めた態度のペンギンに体当たりだ。鳥としての格の違いを奴に教えてやらなければならない。
ジャカジャカジャン!ジャカジャカジャン!
気にせずウクレレを弾いていたペンギンであるが、ヒクイドリの体当たりが衝突する寸前、ウクレレの弦が全てプチンと切れてしまう。まだ踊っていたかったのに!!ペンギンはウクレレをヒクイドリの脳天へと叩きつけた!
「ケーーーン!?」
思わず身じろぐヒクイドリ。いや、攻撃の威力としては大したことがないのだが、びっくりするでしょこんなの。
そんなヒクイドリを前にして、ペンギンさんはガバッと翼を広げて威嚇する。……いや、翼ではない!!主人から奪ったアームドフォート、サバーニャを展開したのだ!
バシュバシュバシュン!!ドカンドカン!
超火力の砲撃がヒクイドリを真正面から吹き飛ばす。あまりの衝撃に土煙が立ち込もり、まるで特撮映画の大爆発だ。ヒクイドリの様子も何も見えない。多分死んだだろう。
そんな大爆発をバックにして、かっこいいポーズを決めるペンギンさん。鳥類同士、悲しき運命の決闘であった…。ペンギンさんは背中で語る。
ぱちぱちと拍手を送るのは主人の夜姫だけであった。
大成功
🔵🔵🔵
鈴木・志乃
どおして!! 何が嬉しくて!!
戦わなきゃいけないんですか!!!(ぶわっ)
(アド連歓迎)
もう誰かを傷つけたり殺しあいしたりなんてしたくないって言ってるじゃないですかどうしてこんなにも戦闘を強いられないといけない!?
どうしてオブリビオンは延々と沸き出して来る!?
血は見たくない! 惨殺死体だってノーサンキューだよ!!(※言葉選びがオカシイがこれでもぼろ泣き)
せめて一思いにやってやる……
これ以上苦しませないためにもね!!
UCで最強無敵の光の鎖を召喚
第六感で敵の攻撃を見切り鎖で早業武器受けからの念動力操作で捕縛
そのまま全力魔法と共に締め上げ、大量に破壊工作用爆弾を設置
文字通り一息に、殺す
クリュウ・リヴィエ
キノコ…そんなに美味しいの?
なのに食べられないなんて!悲しい!
しかもどんどん燃やされていくし!
食べる分残してよ!
「トリニティ・エンハンス」で防御力を強化。
敵の「生命燃やし奪う炎」は【覚悟】を決め、【火炎耐性】【激痛耐性】も駆使してとにかく耐える!
でも熱いよ!
耐えさえすれば敵の方から突撃した状態だから、あとは殴るのみ。
【怪力】に【力溜め】も駆使して【捨て身の一撃】を放つよ。
勿論、【吸血】に【捕食】、それと【生命力吸収】で受けたダメージの回復を忘れずに。
敵を倒したら、焼け残った、それか程よく焼けたキノコがないか探してみよう。
悲しくなる?
良いじゃん一個くらい…。
「いい加減にするケーーーーン!つらいケーン!」
土煙の中から泣きながら不死鳥が飛び出してくる。
せっかくキノコを食べていたのに、侵入者はくるし、殴ってくるし。
「みんなみんな、燃えてしまえケーーン!」
流れる涙は火の粉となってダンジョン内に降りかかる。すると、先程から燃やされていたキノコたちではあるが…それらが一斉に大炎上を始めた。
迷宮キノコは迷宮の産物。迷宮生物の意思に反応して、侵入者を追い出すために最も効率的な手段を選んだのだろう。これにて、猟兵達は炎上するキノコの海へと取り込まれた。
もはや全てを燃やし尽くすまで、ヒクイドリの攻撃は止まらない!!
「ぎゃーーーっキノコが燃えるーー!」
後で自分も食べてみようと楽しみにしていたクリュウ・リヴィエ(よろず呑み・f03518)は叫び声を上げる。悲しい!こんな悲しいことがほかにあるだろうか!
ボウッ!
火炎がまるで生き物のようにクリュウへと襲いかかると、あっという間もなくクリュウは火炎の胃袋へと飲み込まれる。
「熱い…けど!僕の悲しみはこんなもんじゃ負けないんだー!」
クリュウは全身に力を入れて魔力を高める! 【トリニティ・エンハンス】にて、強化するは自身の防御力。炎、水、風、三種の魔力が自身を包み込むように渦巻くと、火炎を消し去り弾き飛ばす!
「あーつーいーー!!」
汗と涙を流しながら、クリュウは敵の突撃に備え力を蓄える。地に落ちた敵の取れる攻撃方法は突進だけだ。僕を倒しに突撃してきたところを一撃で決めてやる!
「ケーーーーン!」
ヒクイドリは大きくひと泣きすると、クリュウの想像通りこちらへ向けて助走を始めた。
纏う熱量は、迷宮キノコの炎上の助けもあって先程までの比ではない。もしもまともに食らってしまえば灰すら残ることは無いだろう。
伝説に残る怪物の攻撃、その本領発揮と言える。
どっどっどっどっ…どどどどどどっ!!
ヒクイドリは火炎の矢となって猟兵達へと襲いかかった!!
。。。。。。。。。。。。
「どぉして…何が嬉しくて…戦わなければいけないんですか!!!」
ぶわっと涙を流すのは1人の猟兵。鈴木・志乃(ブラック・f12101)は溢れ出る悲しみを思いっきり言葉に出して吐き出す。
「もう誰かを傷つけたり殺し合いしたりしたくないって言ってるじゃないですか!! どうしてこんなにも戦闘を強いられなきゃいけない!!?」
ぼろっぼろに涙を零す志乃。泣いても泣いてもまだ泣きやめぬ。
心の中にしまってた思いを全て吐き出すような勢いで、志乃は涙を撒き散らす。
「どうしてオブリビオンは延々と湧き出してくる!?血は見たくない!惨殺死体なんてノーサンキューだよ!!」
こんなにも苦しいのなら…辛い思いをするのなら!!
せめて一思いにやってやる!!
全てを吹き飛ばしてやる!!
「ケーーーーーーン!!」
とてつもない勢いで不死鳥が襲いかかってくる。志乃はその正面に立ちはだかると、涙を一度拭い、ユーベルコードを発動させる!
現れるは光の鎖、チェイン・オブ・ホープ!
志乃がそれを最強無敵の鎖と信じている限り、どんな攻撃だろうと、どんな衝撃だろうと、その鎖を打ち破れる者はいない!!!
光の鎖と炎の矢、2つの輝きがぶつかり合う。メギャギャギャギャ!高熱の火花が辺りに飛び散り暴れ回る。
そしてついに、衝突を鎖は完全に受け止めてしまった。焦りに顔を歪ませるヒクイドリ。その勝機を見逃す志乃ではない。
「縛れ!!」
念動力で巨大な鎖を操ると、呆けているヒクイドリを瞬く間に縛り上げる。雁字搦めに捕縛されてしまったヒクイドリ、もう、逃げることは出来ない。
「ケーーーーン!?!?」
その隙に志乃は高性能爆弾を辺りにばら撒く。一気に決める。一息に……殺す。
「やられてたまるかケン!!こんな鎖、溶かしてやるケン!!」
ボオオッ!!身に纏う火炎の勢いをさらに一層高めるヒクイドリ。完全無欠の鎖はどうやったって解けることはないが…志乃がその性能をほんのちょっぴりでも疑ってしまえばその限りではない。
涙を流しながら、鋭い目付きでヒクイドリを睨みつける志乃であるが………。
「ちょっと横にどいて。…そう、その位置だ。」
後ろから聞こえてきた声に反応して、志乃は思わず横へずれる。
そこにいたのは…ずっと力を溜め続けていた白髪のダンピール。…クリュウ・リヴィエだ。
吸血鬼という怪物。その能力を受け継いだダンピールだけが扱える強烈な怪力。溜めに溜めた一撃を、異形の武器『カミ砕き』へ乗せて叩き込む。尽きぬ炎だろうとなんだろうと、カミ砕いて飲み込んでみせる。
「──うん、一撃で決めよう。さようなら、ヒクイドリ。」
「ケ、ケーーーーーーーーン!!!!」
尽きぬ炎のヒクイドリ。その断末魔がダンジョン中へ響き渡る。その肉体はカミ砕きによる一撃で粉々に弾け飛び…その灰をも…
ドッカーーーン!
志乃が仕掛けた爆弾の爆風が飲み込んでゆく。長い長い爆裂が辺りを包み込み…そして全てが収まったあと、ヒクイドリはいなくなっていた。
「……オブリビオンはまだまだ出てくるだろうけど、少しは気がはれました。」
「キノコ、全部消えちゃった。残念だなぁ…」
思い思いの感想を呟きながら、猟兵たちは涙を拭う。
。。。。。。。。。。。。
泣いた泣いたとっても泣いた。そうしたら………あとは笑うだけだ。
猟兵たちは、これからも進んでいく。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2020年02月06日
宿敵
『尽きぬ炎のヒクイドリ』
を撃破!
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