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劇場版・海よりの脅威(作者 寅杜柳
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●目指せB級娯楽映画
「映画を創ろうと思ってるんだけど、協力してくれないかな」
 何言いだしたんだこのシャチ、とでもいうような視線を向けられながらも、似合わないサングラスをかけたヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は台本を取り出し説明を始める。
「アースクライシス2019の後に設立された『イェーガームービー社』によって、その記憶を後世に伝えるって名目で色々なメディア展開がされていることは皆も知ってるよね。無数の平行世界があるとするマルチバース構想――創作としては多少の矛盾とか気にしなくてもいいからやり易いし、夏も近いしで一本協力してくれないかってお誘いがあってね。あの戦いから半年も経ってるからいい感じに記憶も薄れてきてるだろうし」
 そういえばそんな話もあったなあ、と猟兵が思い出す中、ヴィクトルは続ける。
「そこで、猟兵の皆に主役として協力して貰いたい。コストカット……ではなくて、多種多様なユーベルコードとか凄い映像映えするし、奇天烈な画面になってもそれはそれで面白いだろうしね。大ヒットも間違いなし」
 きっと、と小声で付け加えたキマイラに、ジャンルはどうするのかと猟兵の一人が問う。
「サメさんおいしい……じゃなかった。サメ映画だよ。ベースはシンプルな娯楽映画、所々にサメを出しつつ最後に大ボス的なサメを出してどーん、って流れを予定してるみたいだね。まあ皆のアドリブ次第で道中に他の要素も盛り込まれていくかもねー。何か熱意溢れる新人監督みたいだし、欲張っていきたいとか言ってたし」
 どう考えてもこの時点で不安しかない。そんな空気を他所にシャチは台本を捲り大まかな構想を語り始める。
「とりあえず流れとしては、ロサンゼルス海岸から始まってハワイ沖のサーフボードバトル、そしてアトランティスに潜ってサメ怪人を撃破の流れを予定しているみたい。最初は凍結したビーチに出現したビーチスポーツでの勝負を仕掛けてくるオブリビオンをどうにかしつつ、リアルサメの襲撃に大混乱になったり人質にされている人々を助ける感じの映像が欲しいんだって。ヴィランは役者とか本業の人が手伝ってくれるからそこは安心してね。勝負に乗るも乗らないも皆の自由……あ、サメの方はメカだけど、無用に壊しすぎると予算がアレになったり環境破壊だとかのクレームあるかもだから程々に」
 一応終点は決まってるから早すぎる段階でラヴパートだとかやるとフラグになったり後のネタ困るかもだからある程度は配分に気を付けた方がいいかもね、とシャチは言う。
「そこを撮り終えたら本格的なオブリビオンとの戦い。とは言っても本物は呼べないからエキストラとかメカとか……予算の状況次第ではCGになるかも? まあ出たとこ勝負で頑張るれば何とかなるとは思うよ。あとサメはどの段階でも出すつもりらしいから注意してね」
 そう説明しつつ、ヴィクトルは首にかけた鍵型のグリモアを握り、転送の準備を始める。
「あ、それからユーベルコードの使用は基本自前でお願い。演出とかで、多少ならヒーローの皆さんに協力して貰えばどうにかなるだろうけどもね。最後に役者も猟兵も安全第一で、頑張ってね」
 そう言ってヴィクトルはグリモアを輝かせ、猟兵達をヒーローズアースへと転送したのであった。





第2章 集団戦 『スポーツチーム『アイオワオブリビオンズ』』

POW ●『さぁ、このトロフィーを賭けて僕達と勝負だ!』
小さな【トロフィー】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【あらゆる競技が可能な総合スポーツ施設】で、いつでも外に出られる。
SPD ●『準備はいいかい?さぁ、配信を開始してくれ!』
戦闘力のない【撮影スタッフと機材、実況者と解説者】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【視聴者の声援】によって武器や防具がパワーアップする。
WIZ ●『宣誓、我々は正々堂々と戦うことをここに誓う!』
【マイク】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
👑7 🔵🔵🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●シャークライダー!
 撮影班が向かった先はハワイ沖。
 クルーザー(レンタル)の甲板から見える風景は、空と海の二種の青が鮮やかに広がっている。
 史実では特殊な魔術のかけられたサーフボードを用い、邪悪な儀式で大海嘯を引き起こそうとしていたオブリビオン達の野望を食い止めた猟兵達だったが、今回の撮影も邪悪な儀式を食い止めるという部分はそれに準ずるとのことだ。
 目的については。
「……なんでサメ?」
 猟兵達が見たモノは、サメの背に乗ったカッパに扮した役者達。あと水面にちらちらと見える本物の鮫の背びれ。
 監督曰く、想定よりメカサメが壊されなかったので此方で使う余裕も出来たとのことで、鮫については普通に寄ってきたので儀式により召喚されたという設定にするらしい。

 今回の撮影は、海上で好き勝手サーフィンしているオブリビオン達に、サーフィン勝負を仕掛けるなり物理的に海に落としたりするなどして華麗にサーフィンをくい止めるシーンを撮影する事が出来れば監督大喜びだろう。
 波を鎮める為の魔術を使うこともないので、猟兵達も史実通りにする必要もない。もし希望するのなら水上バイクだとか他の道具や乗り物で演技しても大丈夫らしい。
 ただ、イルカだとか鮫だとかの生き物、あと高額な乗り物については撮影側で用意できないので、交渉するなりで自前でどうにかして欲しいとのことだ。
 ちなみにメカサメについては貸し出し大丈夫とのこと。
「それでは中盤戦、お願いします!」
 クルーザーの甲板で監督が告げ、海上での撮影が開始された。
仲佐・衣吹(サポート)
オルタナティブ・ダブル発動!

それじゃ行ってみよー!
分身は僕ことベスト
ルーンソードやカルテを使って精霊属性の連携技で戦うのが好きだよ
僕が先に水属性で戦場をずぶ濡れにしていくから
続けて氷属性でガッチリ固めて動けなくしちゃうってのはどうかな?
愉快な敵だともっと楽しいよね
遊んでるように見える?
僕が一番本気が出せるのは、楽しくて夢中な時だよ!

足ひっぱんなよ!
本体はオレことサーベル
まぁ悪かねぇな
それでも逃げるやっかいなヤツは、ハサミ撃ちで即ぶった斬ってやろうぜ
んくらい根性あるヤツがいなきゃ、オレも楽しめねぇからな

使う精霊属性は敵に合わせて変更可
アイテムや本体が使う攻撃ユーベルコードも好きに選択して下さい


●SCENE 4
 どこまでも広がる青い海を、役者扮したカッパ達が華麗にサーフボードを滑らせ波を制していく。
 カッパ達が波を乗り越えるごとに波はより高く激しくなり、更にはサメまで水面に背びれを覗かせながら活性化していく。
 そこに仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)という名の青年が、同じくサーフボードに乗りながら接近。華麗に波を乗り越える姿は楽しんでいるようにも見える。
 煌めく水飛沫を上げながら、その手に持つルーンソードを振るい海上に氷の塊を次々に作り出し浮かべていく。
 そんな彼のサーフボードを得物と勘違いして喰らいつく鮫の鼻先にボードを当てつつ空へと跳躍、
「それじゃ行ってみよー!」
 そうして高らかに宣言し、ユーベルコードを発動すれば空中で青年の影は二つに分かれて片方は表情に、もう片方はサーフボードと共に着水する。
「足ひっぱんなよ!」
 氷上の青年へと呼びかけるボードの青年は本体、多重人格者たる衣吹の副人格サーベルへと入れ替わった彼は好戦的な表情を浮かべ、カッパ達を薙ぎ払わんとボードと共に突撃。
 ナックルガード付きのサーベルで斬りかかり、次々にカッパ達のサーフボードをひっくり返し水の中へと沈めていく。
 そんな容赦のない猟兵の攻撃に、カッパは(映画の方の)撮影スタッフと機材、実況者と解説者による中継と視聴者の声援を受けて奮い立ち、サーフィンのキレをより高めつつサーベルの攻撃を躱し、そして大波へと巻き込もうとする。
 一方の氷上に降りた分身は楽し気な表情を浮かべる好青年、ベストという人格の彼は氷のルーンを浮かび上がらせたカードを水上に投擲し、カッパ達のサーフィンを妨害してサーベルの援護を行っている。
 当然彼にもサメは襲い掛かる。
 解れた黄砂色の外套を靡かせ、メカサメ達の攻撃を軽快な動きで翻弄するベストはまるで遊んでいるよう。けれど彼の本気はこんな時にこそ出せるものだ。
 カッパ達への視聴者の声援を掻っ攫いつつ、海上の氷塊の上を走りながら次々にカッパを転がし海へと落としていく姿はその整った雰囲気もあり映像にとても映えるだろう。
「これでおしまいだよ!」
 サーベルが斬りかかり、それを高波の壁を上るようにして躱したカッパ、その波に投擲されたベストのカードが飛び込むと、波はたちまち氷結。バランスを崩したカッパが悲鳴と共にサメが待ち構える海へと飛び込んだ。
成功 🔵🔵🔴