7
群竜征伐 魂喰らいの森

#アックス&ウィザーズ #群竜大陸 #魂喰らいの森

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ
🔒
#群竜大陸
🔒
#魂喰らいの森


0




●魂喰らいの森へ
 グリモアベースの一角で青髪のグリモア猟兵、ステラ・リデルと彼女の話を聞く猟兵達の姿が見られる。
「皆さんの活躍の結果、先日、遂に群竜大陸が発見されました」
 帝竜が君臨する天空に浮かぶ巨大な大陸、群竜大陸。
 その発見の報にある者は驚き、ある者は既知の事として頷く。
「これにより群竜大陸に関する予知が可能となり、皆さんを転移させることが可能となったのですが……」
 今のところ、転移が可能な場所は限られていると言う。
 その場所は『魂喰らいの森』。
 この呪われた森に棲む動植物は全て「生物の魂」を糧にしているとステラは言う。
 生物に纏わりつき、肉体を傷つけることなく魂だけを啜ると。
 魂を失った肉体はどうなるか? それは「森の番人」と呼ばれる存在に成り果て、知性もなく、ただただ森への侵入者を襲う存在となるという。
「オブリビオンも例外ではなく、魂を啜られ、この森を彷徨っているようです」
 オブリビオンをも喰らう森。危険である。
 しかし、この森を安全な場所にする方法があるとステラは言う。
 森には一定区間ごとに「核(コア)」が存在する。
 それを排除できれば、その核が支配する範囲の森と動植物は全て消滅するという。
 核は何処にあるのか? その森において最強の「森の番人」と融合しているらしい。
 すなわち、最強の森の番人を倒す必要があるという事だ。

「私が予知した森の番人をお知らせします」
 そう言ってステラは魂を啜られ、森の番人と化したオブリビオンの説明をする。
 今回の森を攻略する際にまずは『血の一族』と呼ばれるオブリビオンの成れの果てと戦う事になるという。
 彼等は生前は群竜大陸の脅威を消す為に手段を選ばなかった一族であるが、悪逆非道な手段もいとわなかった為に、結果として排斥、滅ぼされてしまった。
 オブリビオンとして蘇った後もその目的を忘れなかったようだが、今は魂を喰われ、森の番人と化している。
「魂を失い、その意思も消え去りましたが、竜を倒さんと磨いた技量は健在です」
 近接戦闘を得意とし、回復の業も使うという事だ。
 数も多く、油断はできないだろう。

「彼等を退けることができればいよいよ最強の森の番人との戦いです」
 最強の森の番人は『呪骨竜アンフェール』と呼ばれるドラゴンだ。
 死霊術や呪詛の類を司り、倒した者の魂を永遠の苦しみを与えながら利用するという邪竜である。
 魂を喰らわれた現在も、捕らえた魂はそのままの様で、この邪竜を倒す事が出来れば、森を浄化すると共に、囚われた哀れな魂を解放する事もできるだろう。
「アンフェールは、かつて群竜大陸で斃れた勇者の魂を使役して戦わせたり、呪詛の属性を持った攻撃をしてきます」
 知性を失っているとはいえ強力無比であるのでお気をつけ下さいとステラは言う。

 最後に最も注意する点として『呪骨竜』は通常のユーベルコードに「魂を啜る効果」を加えてくると伝える。
 魂を啜られ果てれば、その末路は新たな森の番人の誕生だ。
 なかなか厄介な能力だが、それに対して有効な手段があるという。

「話が前後しますが、まず、魂喰らいの森の前に転移した後の事です」
 森に入る前に楽しいお祭りをやって欲しいとステラは言う。
 楽しい気持ちは魂を強化して魂が啜られるのを防ぐ力になるという。
「アンフェールと戦う際は、その楽しい思い出を強く心に念じれば、きっと魂喰らいを退ける力になるでしょう」
 勿論、生命の埒外たる猟兵だ。その様なことをしなくても対抗できるであろうが、より確実を期するべきです、というのがステラの意見だ。

「最後にこれはおまけの話になるのですが……」
 そう言ってステラが付け加えたのは「魂喰らいの森の核」についてだ。
 呪骨竜と融合している核だが、倒した後は切除できる。
 これは最高級の牛肉の味とサボテンの果肉のような食感を持つ「伝説食材」らしい。
 売れば、金貨500枚(500万円)程度の値段が付くという。
 食べても良し、売っても良し。
「ボーナスだと思って持ち帰ってはどうでしょうか?」
 ちなみに核は切除された段階で森は浄化され、その力を失っているので持ち帰っても安全である。

「それでは、厳しい戦いになると思いますが、群竜大陸制覇、その一歩目です。皆さんのご武運をお祈りします」
 その言葉の後、希望する者の転移が始まった。


淵賀
 12回目のシナリオをお送りいたします。
 今回の舞台はA&Wの群竜大陸です。
 よろしくお付き合い頂ければ幸いです。
 以下、今回のシナリオを纏めます。

 第一章について。
 森の入口前に転移した皆さんですが、入る前にお祭り騒ぎをして頂ければと思います。フラグメントに沿っても良いですし、沿わなくても皆さんが楽しいと思う事をやって貰えればいいと思います。勿論、公序良俗に反しない程度でですが。

 第二章について。
 集団戦です。近接戦闘が得意の敵の様です。
 技量はあっても知性のない者に皆さんが後れをとるとは思いません。
 獅子奮迅の活躍を期待させて貰います。

 第三章について。
 ボス戦です。「楽しい思い出」はプレイングボーナスになります。
 第一章の思い出を想定していますが、そうでなくてもOKです。
 核は半径25㎝程度の球体の様です。食べて見たいですね。

 ※第二章、第三章は前章の終了後に幕間をいれます。プレイングはその後にして頂ければありがたいです。それでは、よろしくお願いいたします。
56




第1章 日常 『魂の祝祭』

POW   :    大いに食べて飲んで、力の限り騒ぎ楽しむ

SPD   :    記憶に残る華麗な芸や踊り、話術などを披露する

WIZ   :    魂が力強くあれるよう、歌や祈りを捧げる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

亞東・霧亥
【POW】

【毒使い】【医術】
「アルコールの分解速度を200%促進する薬液を服用する。これで悪酔いはしないだろう。」

用意した酒樽は8つ。
まず、椅子2つを対面に設置。
椅子の間に、机と大きな酒盃1つ設置。
8樽を椅子を囲む様に設置。
これで準備完了。

【首狩武者】を呼び出し、対面に座らせる。
「なんぞ、面白い趣向でもあるんかいのう。」
武者はワクワクしている。

酒盃を手に酒樽の蓋を開けると、酒盃を酒樽に突っ込み、並々入った酒を豪快に飲み干す。

「わしと主殿の呑み比べか!受けて立とうぞ!」

互いに飲み干しながら、酒が無くなるまで呑み尽くす。

飲酒出来る歳の他猟兵との絡み、大歓迎!


カイム・クローバー
金貨…500……だと……?
俺の給料が(ぶつぶつ)銃弾費用を差し引いて(ぶつぶつ)…スゲェ、使いまくってもオマケが来るじゃねぇか!軍資金と思えばギャンブルで一攫千金も夢じゃねぇ!

入る前にお祭り騒ぎか。…折角だし、入る前に飯と酒で精力付けとくか。
肉と酒は持ち込み?用意されてるならそっち使って…バーベキューするぜ。やっぱ祭りと言えば串焼きだろ。UC使って手数増やして交互に肉を焼いて…一応食わせる。
…ホントは食わなくても大丈夫なクセに食わせねーとうるせぇからな。
酒は度数の低いやつ。仕事前に宴会をしろって話だが、動けねぇんじゃ本末転倒だ。
旨い飯に旨い酒。もう一つあるんだが、そいつは先で公開させて貰うぜ?


ルード・シリウス
竜退治か…。いいじゃねぇか、丁度奴等を喰らいたいと思っていた所だったんでな。
とはいえ、奴等を狩るなら色々と準備が必要だ

という訳で、先ずは森に入る前に腹ごしらえといこうか。腹が減っては戦は出来ねえ、まぁ獲物である竜を喰らうんだから空腹のままが良いかもしれねえが、見つけた時に全力出せねぇんじゃ意味がねえからな。
森の近くに町があるなら、そこの酒場で大量の料理(主に肉料理)と飲み物を頼み、只管飲んで食う。

かの呪骨竜と相対し、そいつを倒して喰らう時こそ一番の楽しみだ。無論、そいつと会うまでの過程も、俺にとっちゃ楽しみだ
それと、世話になってる奴等に肉でも持っていくか。話によれば相当美味いらしいからな


アイビス・ライブラリアン
同行者: 紅雪(f04969)

お祭りをやってほしい、ですか
…私には難しい願いですが、頑張ってみましょう

花でしょうか。紅雪、よく見つけましたね
舞い上がらせることは可能です
風を操り、舞い上がらせます
紅雪の歌に合わせて、様々な動きをさせましょう
それだけでは物足りないでしょうから、
火の花、氷の花も踊らせましょうか

この一瞬のために、紅雪が、他の方が
楽しんでいただけたら幸いですね

アドリブ歓迎


蓮・紅雪
同行者:アイビス(f06280)
後で思い出せるような楽しい想い出、ね。
そうね……(見渡せば付近に咲き乱れる花を見つけ)アイビス、これを風で舞い上がらせることは出来るかしら?

私は歌を。
美しい呪いがあることを知っているかしら。
呪歌は使い方を変えれば、心を強くする効果をもたらすのよ。

アイビスが作り出した花弁の舞いに、皆の魂に届けと願いながら歌を乗せるわ。

(歌い終えて)凄いわ、なんて綺麗……この景色は忘れないわね。

アドリブ歓迎



●猟兵達の宴
 帝竜と千の竜が支配する呪われた大地、群竜大陸。その一角にある生きとし生ける者の魂を啜る大森林、魂喰らいの森。
 普段は静寂が蔽っているその森の近くで今、賑やかな空気が流れていた。
 その空気を作っているのは先程、転移して来た猟兵達である。

 肉の焼ける香ばしい匂いや芳醇な酒の匂いが辺りを漂っている。
 お祭り騒ぎと言えば、美味しい料理に酒は欠かせないと材料を持ち込んで、手際よく準備を整えたのだ。
「そうは言っても仕事前、動けねぇんじゃ本末転倒だから度数の低いのを用意したんだが」
「これを飲んでおけば心配無用だ。アルコールの分解速度を200%促進する」
「それ、大丈夫なやつか?」
 浅黒い肌に長い銀髪の精悍な青年、カイム・クローバーと色白の肌に短い黒髪の黒色の装いの青年、亞東・霧亥(あとう・きりい)の会話だ。
 成年組である二人は共に酒を持ち込んでいたが、カイムが度数の低い酒を用意したのに対して霧亥は酔いは醒ませば良いとお手製の酔い覚ましを持参していた。
「主殿、早く始めようではないか!」
 そう霧亥に呼びかけるのは歴戦の武者と呼ぶのに相応しい男だ。彼は猟兵ではなく霧亥がユーベルコードで呼び出した存在。
 普段は「首置いてけ!」と嬉々として霧亥の敵を追い回しているのだが、今は酒の相手として呼び出されている。
 ワクワクとした様子で霧亥との呑み比べを待ちきれないと言った感じだ。
「ああ、今行く。じゃあ、俺はアイツと呑み比べをしてくる。酒も酔い覚ましも余裕がある。良ければ飲んでくれ」
「おう、こっちの準備が整ったら行くぜ」
 カイムに声を掛け、酒杯を片手に今か今かと待つ首狩武者の方に行く霧亥。

「霧亥は偉いよなぁ、普段、働いてる奴をちゃんと労って酒の相手をしている」
「お前も食って良いって言ってるじゃねーか」
 霧亥を見送っていたカイムに声が掛かる。振り向けば、見知った、いつも鏡で見ている顔だ。そこに立つのはカイム・クローバー、その人に見える。勿論、双子、などということはなく『影に潜む自身』で呼び出された分身と呼べる存在だ。
 このもう一人のカイムはバーベキューの準備をしていた。
「ルードがよく食うから、俺が食う暇がねーんだよ。お前も手伝え」
「しかたねーな」
 肉を焼いている場所に行くと、白髪赤眼の青年が手をあげて挨拶してくる。
 ルード・シリウスだ。
「先に食べてる。美味いぜ」
「おーそれは良かった。しばらく俺が焼くからお前も食え」
「そうこなくっちゃな」
 分身と役割を交代したカイムが肉を焼き始めながら、ルードに話しかける。
「今回の呪骨竜だったか。結構、強敵みてーだが、どう思う?」
「強敵、いいじゃねぇか、丁度奴等を喰らいたいと思ってた所だったんでな」
 獰猛な笑みを浮かべるルード。彼にとってこの依頼で最も楽しみなのは呪骨竜と戦い、それを倒して喰らう瞬間だ。勿論、竜と会うまでに襲い掛かって来るであろう森の番人との戦いも楽しみにしている。 
「後は……」
 魂喰らいの森の核、伝説食材と呼ばれるそれを世話になってる奴等に持って行きたいな、と語る。
「伝説食材か」
 金貨500枚の価値があるとステラは言ってたな……と思い出す。
「俺の給料が……他のやつと分けて……そこから銃弾費用を差し引いて……
 スゲェ、使いまくってもオマケが来るじゃねぇか! 軍資金と思えばギャンブルで一攫千金も夢じゃねぇ!」
 まだ、獲らぬ核の皮算用をしてテンションを上げるカイム。上機嫌で肉を焼く。
 ちなみにこの次々と焼かれている肉はカイムとルードの持ち込みだ。
 酒はカイムと霧亥だが、霧亥は何と八樽も用意している。
 その霧亥の方を見てみれば、霧亥と首狩武者は早いペースで杯を重ねており、既に樽一つが空となる勢いだ。

 そんな猟兵達のバーベキュー会場に優しい風が吹き、その風と共に色とりどりの花びらが宙を舞う。突然の花びらのダンスに目を奪われる男達。そこに美しい歌声が聞こえてくる。
「この声は……紅雪か。という事は花びらはアイビスか」
 今回、この大地に転移して来た猟兵はカイム達三人だけではない。
 長い濡羽色の髪が美しい羅刹の少女、蓮・紅雪(れん・べにゆき)と紅雪とは対照的な純白の髪を持つミレナリィドールの少女、アイビス・ライブラリアンの二人も共に転移してきていた。
 彼女達はバーベキューの準備が出来るまで散策すれば良いという勧めに従がって、少し場所を離れていたのだ。二人としては手伝うつもりであったが、屋外パーティーの準備は男達に一日の長がある。それならば、他のことでお祭り騒ぎを盛り上げようと散策するのを受け入れたというのが経緯だ。
 散策を初めてすぐ、紅雪はバーベキュー会場から少し離れた場所に咲き乱れる花を見つける。
「そうね……アイビス、これを風で舞い上がらせることはできるかしら?」
「綺麗な花ですね。紅雪、よく見つけましたね。舞い上がらせることは可能ですよ」
 アイビスの答えを聞いて紅雪はにこりと微笑む。
「そう、では、こういうのはどうかしら?」
 そう言って自身の考えを伝える。
「それは良いですね。ええ、頑張って見ましょう」
 紅雪の考えに賛同するアイビス。お祭りをやってほしいと言われて、どのようにするか少し悩んでいたので良い考えだと自然と顔を綻ばせる。
 そして、バーベキューの準備が整ったのを見計らって実行に移す。
 魔法で風を操り、咲き乱れる花々から花びらを飛ばし舞い上げる。
 そこから繊細な操作でみんなの集まっている場所の周囲を舞わし、幻想的な風景を作り上げる。
 その花びらで彩られた空間に響くのは紅雪の美声。紡がれるのは呪歌の類である。
 それは美しい呪いだ。いわゆる呪歌には様々な効果があるが、今、紅雪が歌い願うのは魂を包み、心を強くすること。
 その優しい旋律は、それを聞くカイムや霧亥、ルードの心に響く。
 ユーベルコードで生み出された存在である首狩武者やもう一人のカイムも手を止めて聞き惚れている。
 アイビスもその歌声を聞きながら、それに合わせて花びらの舞踏に変化をつけさせる。いつの間にか花びらに加え、魔法で創られた火の花、氷の花も舞い踊っている。
 紅雪の歌とアイビスによる花弁の舞いは相乗効果で優しい世界を創り出していた。
 やがて、紅雪が歌い終わると、カイムたちから拍手を浴びせられる。それに、はにかむように微笑んでお辞儀を返す。
「凄いわ、なんて綺麗……この景色は忘れないわね」
 お辞儀をした後、顔を上げ、改めて周囲を見ればアイビスによる花びらの舞はまだ続いており、その光景は素晴らしい。
 そんな紅雪の様子を見て、アイビスも喜びを覚える。
 他の猟兵達も楽しんでいたようでそれはそれで満足しているが、やはり、紅雪にこそ楽しんで欲しいと願っていたからだ。

 華やかな余興を提供した彼女達に用意された料理が振舞われ、猟兵達のお祭りはいよいよ盛り上がる。霧亥と首狩武者の呑み比べは勝敗が着かぬまま、酒が無くなる。その勝負を肴に程よく酒を楽しむカイム二人。まだ、お酒の飲めないルードや紅雪、アイビスたち未成年組は歓談と料理を楽しんだ。
 こうして、猟兵達の宴は成功裏に幕を下ろすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『血の一族』

POW   :    聖魔伏滅拳
【破魔の力を込めた拳】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    聖魔伏滅斬
【破魔の力を封じた剣や斧】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    血の福印
【自らの血】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●攻略開始
 宴は終わりを告げ、冒険の時間が始まる。
 魂喰らいの森に足を踏み入れた猟兵達は違和感を覚える。
 鬱蒼と生い茂る木々、木々の枝に見える鳥や小動物。
 森林の一風景としてありふれたものに見えるが、決定的に違うものがある。
 およそ生気といったものが感じられないのだ。

 この魔境は草一本から虫、鳥に至るまで全てが「生物の魂」を糧とする。
 
 その意味を理屈ではなく実感する猟兵達。気を引き締め直した彼等に、魂を啜られ森の番人と化した『血の一族』が忍び寄る。 
亞東・霧亥
「鱈腹呑み食いしたからには、それに見合った戦働きをせねばならん!なあ、主殿!」

「その調子で目立てば俺も動き易いが、森は奴等の庭。油断はするな。」

合点承知とばかりに森に飛び込み、大声で戦の前口上を述べる武者。
生気の無い敵が集まってくる。

俺の仕事は発射音も風切り音も殆ど無い吹き矢を使い、針に微量でも効果の高い麻痺毒を使用して、無防備な背中を晒す敵を撃つ。

「俺は影。薄暗い森と同化出来るが、毒で殺せば気取られる。動きを鈍らせてやれば、後はあいつが仕止めてくれる。」

嬉々として首を狩る武者を頼もしく思う。




 群竜大陸、魂喰らいの森。道なき道を切り拓きながら進む者達がいる。
 武者姿の若者だ。その後ろを歩くのは黒装の青年。
 青年の名は亞東・霧亥。武者は霧亥がユーベルコードで呼び出した存在だ。
 森に入る前の宴の際に呼び出された武者はそのまま同行している。
 意気揚々と森を進むこと暫し、前方に森の番人――『血の一族』の気配を感じ、武者が合図をする。
 
「鱈腹呑み食いしたからには、それに見合った戦働きをせねばならん! なあ、主殿!」
「その調子で目立てば俺も動き易いが、森は奴等の庭。油断はするな」
 油断するなと諫めながらも頼もし気に武者を見て答える霧亥。
 武者は短く「承知!」と答えると敵の気配の感じる方向に飛び込んで行く。
 その姿を見送ると共に森と同化する様に気配を消す霧亥。
 やがて聞こえてくる武者の大声による前口上。血の一族がわらわらと姿を見せ、武者に襲い掛かる。
 その目に知性の輝きはないが、手に持つ武器は淡く輝き、破魔の力が封じられているのが分かる。業物であろう。

 血の一族相手に大立ち回りを始める武者。彼、そして霧亥の思惑通り、敵の注意は武者に集中している。
 武者に意識を向けるあまり、無防備な背中を見せる敵に死角から吹き矢を放つ霧亥。吹き矢は狙い違わず敵を捉えるが、激しい戦闘中のことであるチクリ程度の痛みの為に気にせず戦いを続ける。
 しかし、どうした事だろうか、動きが急激に鈍り……その隙を見逃すはずもない武者により、首を刎ねられる。
 そう、霧亥の吹き矢には麻痺毒が仕込まれているのだ。
「俺は影。薄暗い森と同化出来るが、毒で殺せば気取られる。動きを鈍らせてやれば、後はあいつが仕止めてくれる」
 致死毒では霧亥の存在を気取られる可能性があるが、動きが鈍る程度では気づかれない。正確には武者が暴れている中にその余裕がない。

 一体、また一体と霧亥の麻痺毒を受ける血の一族。それにより動きが鈍った敵をすかさず仕留める武者。二人の完璧な連携により、霧亥達を襲った血の一族は残らず殲滅されることとなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

カイム・クローバー
…陰鬱な森だぜ。魂を喰らうってんだから此処はキャンプには向かねぇな。……ついでに侵入者撃退用ボディーガードのオマケ付きとは。益々向かねぇ。

二丁銃を両手に携えて、【二回攻撃】と紫雷の【属性攻撃】。接近戦を得意とするタイプみてーだが、近付かせなけりゃ問題はねぇだろ。【範囲攻撃】に【クイックドロウ】を交えてUC。リロードは【早業】で間を空けずに。
考えずに突っ込んで来るだけなら楽だが、場所は森の中だ。【第六感】で死角も警戒しておく。
知性も持ってねぇなら最初から勝負は見えてる。感情ってモンがねぇ以上、動いてるだけの人形みてーなモンだ。ま、こいつらもこんな形で森に従属するとは思ってなかっただろうけどよ。




「……陰鬱な森だぜ。魂を喰らうってんだから此処はキャンプには向かねぇな」
 魂喰らいの森を進むカイム・クローバー。
 暗鬱とした雰囲気の森の景色に思わず独り言つと同時に銃声が響く。
 カイムの両手にいつの間にか握られていた二丁の銃が火を噴いたのだ。
 どさりと木の上から何かが落ちる。額を貫かれた森の番人、血の一族の一人だ。
 カイムの鋭い感覚は木の上に潜んだ敵を捉えていたのだ。
「……ついでに侵入者撃退用ボディーガードのオマケ付きとは。益々向かねぇ」
 飄々とした余裕の笑みを絶やさぬままの軽口。奇襲を断念して姿を現した血の一族達との戦いが始まる。

 血の一族。数も多く、竜を屠らんと鍛えた彼等の技は森の番人と化した今も健在であり、その手に握る得物も聖なる力を秘めた魔法の武器。
 恐るべき敵のはずだ……だが、カイムの抱いた感想は違う。戦い方に知性を感じないのだ。最初は木の上で待ち伏せをしていたので警戒をしたが、あれは体に染みついた習慣の様なものだったのか。
 いざ姿が見えた状態で戦いが始めると遮二無二カイム目掛けて襲い掛かってくる。
 数の利を活かしているとは言い難く戦術はないと言って良いだろう。
 それでも、常人であれば蹂躙されるのだが……二丁銃から絶え間なく放たれる銃弾は血の一族を寄せ付けない。
 ただの銃弾ではない。紫電を纏ったソレは掠るだけで痺れ、体の自由を奪う。
 群がり押し寄せる血の一族を瞬時に優先順位をつけ、的確に撃ち抜き続ける。
 カイムの二丁銃は拳銃でありながらマシンガンを遥かに凌駕する連射速度を誇る。
 これはユーベルコード『銃撃の協奏曲(ガンズ・コンチェルト)』の力であるが、真に恐れるべきはその放たれた全ての銃弾が敵を捉えている事であろう。

「知性も持ってねぇなら最初から勝負は見えてた。感情ってモンがねぇ以上、動いてるだけの人形みてーなモンだ」
 銃声の途絶えた森の中、立っているのはカイム一人のみ。
 結局、血の一族は自らの間合いにただの一度もカイムを捉えること叶わず骸を晒す事となった。
「ま、こいつらもこんな形で森に従属するとは思ってなかっただろうけどよ」
 カイムは一瞬だけ悼む顔を見せた後、すぐにいつもの不敵な表情に戻り、森の奥に向かって歩き出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルード・シリウス
総ての生物の魂を糧とする魔境…。ハッ、魔境が俺の魂を喰らうか
面白れぇ…なら、この魔境を逆に喰らうつもりでやらせて貰うぜ。だがその前に…先ずはコイツ等か

神喰と無愧を携え、現れた血の一族目掛けて突撃
数も地の利も向こうにある…。だが、そんなのは関係ねえ
この二刀から繰り出す【咆刃】の一撃と捕食と生命力吸収の力を以て、魂喰らう樹海諸共、血肉と魂を一つ余さず喰らい尽くしてやる
その後も、二刀による連撃と【咆刃】の一撃で樹海ごと喰らう様に突き進む

悪いな…こと『喰らう』事に特化してるのはお前だけじゃねぇんだ
それとお前が喰らった竜狩りの一族、俺の糧とさせてもらうぞ
呪骨竜アンフェール…実に楽しみだぜ




 魔境、魂喰らいの森に何かが爆発した様な轟音が響く。
 そのすぐ後に崩れ落ちる大木。
 倒れた大木の傍には二振りの大剣を構えた青年、ルード・シリウスの姿が見える。
 彼はたった今、襲ってきた血の一族の一人を大木ごと粉砕したのだ。
「総ての生物の魂を糧とする魔境……ハッ、魔境が俺の魂を喰らうか。
 面白れぇ……なら、この魔境を逆に喰らうつもりでやらせて貰うぜ」
 自分の魂を喰らわんとする魔境、それならば自分が魔境を喰らいつくしても文句はあるまいとルードは考える。
「だがその前に……先ずはコイツ等か」
 圧倒的な力で一人粉砕して見せたにも関わらず、感情を乱す様子もなく向かってくる血の一族に向き直る。
「……そうか、恐怖とかの感情もないのかも知れないな」
 魂を啜られ知性を失った存在であることを思い出し、どうであれ、「喰らう」ことに変わりはないと二振りの大剣を携えて突貫する。

 二振りの大剣、銘を『神喰』と『無愧』という。神喰は鎧を裂き命を喰らう呪いを秘める漆黒の大剣。無愧は邪精の呪詛で形成された巨大な大鉈である。
 どちらも妖刀魔剣の類と言えるがルードは完全にそれらを支配して操る。
 二剣から連続して繰り出される技は『咆刃・竜咆震撃(ホウジン・ドラゴンハウリング)』。
 鋼より硬い竜種の鱗ごと肉を食い千切る為に編み出された技だ。
 その威力は絶大で血の一族と共に大木を薙ぎ倒し、大地を抉る。
 まさに森を「喰らう」といった有様だ。

「悪いな……こと『喰らう』事に特化してるのはお前だけじゃねぇんだ。
 それとお前が喰らった竜狩りの一族、俺の糧とさせてもらったぞ」
 暴風の様な動きで血の一族を駆逐したルードは一時立ち止まり、魂喰らいの森に宣言する。残るは最強の森の番人。
「呪骨竜アンフェール……実に楽しみだぜ」
 まだ見ぬドラゴンとの闘争を求めてルードは進む。

成功 🔵​🔵​🔴​

蓮・紅雪
同行者:アイビス(f06280)
あれが血の一族……大した力は感じないわね。
それよりも、この森の方が厭な気配を放っているわ……早々に片付けて森の番人の元へ行きましょう、アイビス。
とは言え、油断は禁物ね。

UC発動、アイビスの攻撃で隙が出来た敵から屠っていく。
敵の攻撃は第六感と見切りで躱し、カウンター。
刀の妖気を衝撃波で放ち、動きを止めてから仕留める。

体が温まってきたわ。
次の戦闘はもっと早く動けそうよ。

アドリブ歓迎


アイビス・ライブラリアン
同行者: 紅雪(f04969)
血の一族、ですか
森にとっては都合のいい番人ですね
…とはいえここで手間取ってしまっては
後にどう響くか
慎重に、かつ大胆に行きましょう紅雪

風と土の魔法(属性攻撃)を使い、範囲攻撃を行います
衝撃波や念動力で体勢を崩すのもありでしょうか
敵UCが発動しそうであるなら
高速詠唱+2回攻撃+UCで追い打ちを

止めをありがとうございます、紅雪
さて、先へ進みましょうか

アドリブ歓迎




 魂喰らいの森の侵入者を排除するべく姿を現した森の番人、血の一族。
 彼等と対峙するのは二人の少女、蓮・紅雪とアイビス・ライブラリアンだ。
「血の一族、ですか。森にとっては都合のいい番人ですね」
 知性はなく、ただただ森への侵入者を殺そうとする存在。
 魂喰らいの森の防衛機構の様なものかと考えるアイビス。
「あれが血の一族……大した力は感じないわね」
 紅雪にとって、それは正直な感想だ。彼等からは「怖さ」を感じない。
 戦いにおいて知性の有無は大きなウエイトを占めるということか。
「……とはいえ数は多いようです。ここで手間取ってしまっては後にどう響くか分かりません。慎重に、かつ大胆に行きましょう紅雪」
 葉の一枚、虫の一匹に至るまで魂を啜ってくるという森だ。
 長居はしない方が良いだろう。
 油断はできないが一気呵成に攻めるべきとアイビス。
「ええ、そうね。あの一族よりも、この森の方が厭な気配を放っているわ……
 早々に片付けて、呪骨竜だったかしら? その元へ行きましょう、アイビス」
 とは言え、油断は禁物ね、と付け加えて二人は動き出す。

 紅雪とアイビス、数々の戦場を共にした彼女達の連携は絶妙だ。
 紅雪が『妖剣解放』の力を発動して、妖刀の怨念をその身に纏い始めると同時にアイビスは魔法を唱える。
 様々な属性魔法を操るアイビスだが、今回選んだのは風と土の魔法。
 広範囲に吹き荒ぶ強風と盛り上がった大地が血の一族の動きを鈍らせ、足を掬う。
 それらは一瞬、彼等の態勢を崩すだけ。
 ダメージと言ったダメージを与える魔法ではない。だが、それで十分なのだ。
 アイビスの魔法により僅かな隙を見せた血の一族に、紅雪が神速で間合いを詰め、妖刀を振るう。瞬く間に三人が斬り伏せられる。
 その後も怨念の力により、大幅に上昇した紅雪の速度に血の一族は翻弄される。
 数の利を活かして取り囲もうとしても紅雪は一手早く動きすり抜け――すり抜け様の一撃で一人、屠る。紅雪の動きはさながら黒い稲妻だ。
 アイビスによる援護も絶妙。
 神速の紅雪の動きをまるで分かっているかの如く先回りして魔法で補助する。
 また、重傷を負った血の一族が『血の福印』で仲間を癒そうとする動きを見せれば、それに先んじて雷を放ち邪魔をする。
 感電した血の一族はその痺れが取れる前に紅雪の放った衝撃波により屠られる。

 戦闘が始まって経った時間は僅かなもの。
 その間に血の一族は瞬く間に数を減らし、今、最後の一人がアイビスの雷に捉われた瞬間に紅雪に首を刎ねられる。
「止めをありがとうございます、紅雪。その方で最後の様ですね」
「ええ、アイビスも良い援護だったわ。ありがとう」
 互いに御礼を言い合い、微笑み合う。
「さて、先へ進みましょうか。良い準備運動になったのではないですか、紅雪?」
「そうね、行きましょう。体は温まってきたわ。次の戦闘はもっと早く動けそうよ」
 好戦的な笑みを浮かべ答える紅雪。
 アイビスが頼もしいですね、と返した後、二人は連れ立って森の奥へと進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『呪骨竜アンフェール』

POW   :    ソウルプリズナー
【魂を囚われた勇者】の霊を召喚する。これは【武器】や【魔法】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    イーヴィルアイ
【魔眼から放たれる怪光線】が命中した対象を爆破し、更に互いを【魂を縛る呪詛の鎖】で繋ぐ。
WIZ   :    ミアズマブレス
【呪詛】を籠めた【ブレス】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【魂】のみを攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はセシリア・サヴェージです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 魂喰らいの森。
 生きとし生けるもの全てが魂を啜らんとする呪われた森を踏破していく猟兵達。
 血の一族の襲撃を退け、奥に進む彼等は森の変化に気づく。
 空間が軋み、瘴気が溢れ出す。何処からともなく怨嗟の声が木霊する。
 それらは最強の森の番人、呪骨竜アンフェールの棲み処に近づいた事を知らしめる。

 やがて姿を見せる巨大な骨の様なドラゴン。
 呪われた森を解放する為の最後の戦いが始まる。
カイム・クローバー
…あちこちで聞こえて来る怨嗟は魂を取られた連中の声か?苦しい、辛い、恨みを晴らして欲しい、ってんなら…良いぜ、その依頼、便利屋Black Jackが引き受けた!

魔剣を顕現し、【二回攻撃】と黒銀の炎の【属性攻撃】。
勇者ねぇ。亡霊だろうが、死んでまで森のペットに囚われるなんざ本意じゃねぇだろ?来な、自由にしてやる。
武器は【残像】で躱し、魔法は【第六感】で発動を予知、【見切り】で死角に入り込む。
狙うは近距離からのUC。黒銀の炎は【範囲攻撃】を持って森全体に降りかかるように焼き払う。囚われた魂を自由にするにはこれが一番効果的だろ?
金貨500枚は最悪諦める。魂を喰らった森の核なんざ、ロクなもんじゃねぇさ




 呪われた樹海、魂喰らいの森の奥深く、木霊する怨嗟を聞き、カイム・クローバーの目が細められる。
「この怨嗟は魂を取られた連中の声か?
 苦しい、辛い、恨みを晴らして欲しい、ってんなら…良いぜ、その依頼、便利屋Black Jackが引き受けた!」
 群竜大陸に挑み、勇敢に戦って散った勇者達の魂。
 その魂を捕らえて使役する呪骨竜アンフェールを倒すと決意を込めて宣言する。

 そして、姿を現す巨大な骨の様な邪竜。魂を失い、森の傀儡と成り果てた現在もその威圧感は健在だ。
 心弱き者が見ればそれだけで絶望する威圧感。しかし、カイムはその精悍な顔に喜色を浮かべる。
 彼にとって強敵との戦いは忌むべきものではなく心踊るものだからだ。

 不意にカイムの右手が黒銀の炎に包まれ、次いで漆黒の刀身に真紅の紋様の浮かぶ魔剣が顕れる。魔剣を手にしたカイムに脅威を覚えたのか、呪骨竜の周囲の空間が歪み、複数の人影が召喚される。魂を囚われた勇者達の霊だ。
 彼等は手に生前の剣や槍、あるいは杖を持ち構えているが、その表情は苦悶に満ちている。
「……勇者ねぇ。亡霊だろうが、死んでまで森のペットに囚われるなんざ本意じゃねぇだろ? 来な、自由にしてやる」
 言葉と共にカイムの姿が消える。否、消えた様に見える程の速度で勇者達の亡霊に肉薄する。煌めく黒銀の炎を纏った魔剣。
 大上段から振るわれるそれを流石は勇者と言うべきか、剣で受け止める。
 だが、刀身は止めれても纏った黒銀の炎は止まらずに浸透。勇者に確かなダメージを与える。
 動きを止めたカイムに槍が伸ばされるが、捉えたのは彼の残像だ。
 勢いあまってたたらを踏んだその亡霊にカイムの横薙ぎの一撃が加えられる。
「ハッ! さっきの奴等と違って良い連携だ」
 先程、カイムが戦った知性なき森の番人と違い、この亡霊達は確かな連携をとっている。一人が受け、もう一人がその隙を突く。
 だが、それらをカイムは上回る。
 舞う様に動き、攻め、受け流し、勇者の亡霊達を周りに引き付ける。
「さあ、そろそろ解放される時間だ!」
 天に向けて突き上げた魔剣の纏う炎が勢いを増し、次の瞬間、爆発、周囲を焼き払う。カイムの周りに集まっていた亡霊達は回避能わず炎に包まれ……この世界から消え去る。
 消え去る間際の彼等の顔は何故か安らかでカイムに感謝している様にも見えた。
 黒銀の炎はそのまま燃え広がる。呪われた森を浄化するように。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
目の前に立ち塞がるは奴に敗れた勇者達。
死して尚使役され、同志に刃を向けるは無念だろう。
勇者達に魂の解放を条件に助力を請う。
戦うのが嫌なら昇華しても構わない。
弥勒菩薩の真言を唱え、明咒彈に救済の加護を籠める。

【解呪】
引き金を絞り、撃鉄を指で弾く。
SAA特有の速射で次々と呪縛を解放。

真の姿に覚醒。
毘沙門天の真言を唱え、戦神の加護を掲げて鼓舞する。
「助力感謝する。いざ行かん!共に奴を滅そうぞ!」


※森の核を入手した前提で。
食べたいが、俺が料理すると食材が無駄になる。
他の猟兵も似たようなもの。
ああ、俺等を転送したステラさんだったか?
ダメもとであの人に依頼してみよう。
報酬は会食・・・かな?




「呪骨竜、奴を倒せば此処での戦いも一先ず終わりだな。だが、まずは……」
 黒銀の炎が燃え広がりつつある森で自らの前に立つ勇者達の亡霊と対峙するのは亞東・霧亥。
 竜を倒さんと志した彼等。死してなお使役され、竜を倒さんとする同志と言える猟兵に刃を向けるのは無念だろうと思う。
「それならば……オン・マイタレイヤ・ソワカ」
 弥勒菩薩の真言を唱え、明咒彈に救済の加護を籠める。
 迫り来る勇者の亡霊達に向け愛銃を構えると、呪力を籠められた弾丸を連続で撃ち放つ。次々と撃ち抜かれる亡霊達。
 しかし、亡霊達にダメージを負った様子はない。
 だが、何故か呆然とした表情を見せている。
 霧亥の放った弾丸、明咒彈は亡霊を倒す為に放ったものに非ず。
 彼等を救う為に放たれたものだったのだ。
 弾丸に撃ち抜かれた亡霊達は『解呪(ディスペル)』の効果が発揮され、呪骨竜の魂を支配する呪縛を破壊されていた。
 呆然とした表情を浮かべているのは何故か突然、魂の支配から解放された為だ。
 そこに霧亥が声を掛ける。このまま昇天しても構わない。だが、その前に呪骨竜に一矢報いないか、と。
 生前は不屈の意志を持って竜退治を志した彼等だ。
 長年に渡って魂を支配してきた竜に対して戦えるとあれば否はない。同意を示す。
 その様子に満足そうに肯く霧亥。
「ナウマク・サマンダ・ボダナン・バヤベイ・ソワカ」
 軍神毘沙門天の真言を唱え、勇気ある魂を鼓舞すると、自らも真の姿に覚醒する。
「助力感謝する。いざ行かん! 共に奴を滅そうぞ!」
 呪縛から解放された勇者の亡霊達と共に呪骨竜アンフェールを攻める霧亥。

 呪骨竜を倒せば、呪われた森は消え、森の核が手に入るだろう。
 伝説食材であるそれを得たら、今は帰還している首狩武者と共に楽しもうと考えなる霧亥であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蓮・紅雪
同行者:アイビス(f06280)
凄い瘴気。私の妖刀が騒いでいるわ……同じ呪いの力なのに、あれは嫌いなのね(刀をなだめつつ)
聖なる力に弱そうな雰囲気ね。試してみましょうか。
銀氷の鎖を手にUC解放。
高速で移動しながら翼を狙った攻撃を。シャリンという音に合わせて踊るように鎖を振るうわ。

楽しい気持ちは魂を強化する……なるほど、再現するのね。
(アイビスの魔法を見て薄く微笑み、思わず口から歌が零れる)

止めにアイビスから貰った破魔の短刀を突き立てるわ。
燃えなさい。
刺した箇所に聖なる炎を灯し、焼き尽くしましょう。

さあ、核を持ち帰りましょう。
アイビス、帰って食べるわよ(知る人が見れば目が輝いている)

アドリブ歓迎


アイビス・ライブラリアン
同行者: 紅雪(f04969)
凄い瘴気ですね…
さて美しい森を取り戻しましょうか

森の入口で行ったことを思い出せばより万全になる、
とリデル様が話していましたね
折角ですので、再現してみましょうか

踊るような動きをしている紅雪に合わせて、
水と風の属性魔法で、攻撃しつつ演出しましょう
なおどちらも瘴気をそらす、薄めるための選択ですね
敵UCが発動しそうなら岩(土魔法)で妨害を試みつつ、
UCで相殺をする準備はしておきましょう

紅雪が短剣で作った傷に私も炎をあわせましょう
この篝火が鎮魂に至ればよいですね

さて、帰りましょうか
…伝説食材、とのことですが本当に美味しいかどうか
楽しみですね、紅雪

アドリブ歓迎


ルード・シリウス
嗚呼、漸く現れたか呪骨竜…
待ちわびたぞ、お前を喰らう為にここまで来たんだからな
さて…阻むは死して魂を囚われ使役される英雄達か。
こいつは最高だっ、不足どころか充分過ぎて笑いが止まらねぇっ

神喰と無愧携え、【真名】発動させて突撃。阻む英雄どもを二刀で斬り捨て喰らいながら突き進む。どれだけ傷を負うが構わねえ、その度にコイツらの魂を捕食して生命力吸引の能力で傷を癒せば良い。呪骨竜に到達したら、真っ向からの斬り合い殴り合いからの喰らい合いに持ち込んでやる

さぁ、存分に殺り合おうぜ呪骨竜っ
こっちはてめえの魂と血肉を喰らいに来たんだ。あっさりくたばるなんて白ける等の真似してくれるなよっ

※報酬はきっちり持って帰る




 この魂喰らいの森の最後の戦いも佳境を迎えようとしている。
 森に放たれた黒銀の炎はなお広がり、呪縛から解き放たれ造反した一部の亡霊が呪骨竜に襲い掛かる。だが、呪骨竜アンフェールは未だ健在である。無数の傷を負いつつもその猛威は衰えていない。
 猟兵達を睥睨する青白い炎の様な眼は何の感情も映さないまま、ただ動作としては確実に猟兵を襲う。

 その邪骨竜を睨みながらも笑みを浮かべるのはルード・シリウス。
 彼は目の前に立ちはだかる勇者の亡霊達越しに呪骨竜を捉えてる。
「呪骨竜……待ちわびたぞ、お前を喰らう為にここまで来たんだからな」
 ルードが魔境を踏破してきたのはまさに呪骨竜を屠り喰らわんが為。
 その時を間近にした今、気分は高揚しており、それは魂を啜らんとする呪骨竜の力を防ぐ。
「さて……阻むは死して魂を囚われ使役される英雄達か。こいつは最高だっ、不足どころか充分過ぎて笑いが止まらねぇっ」

 漆黒の大剣と巨大な大鉈を構えると力ある言葉を発する。
「我が渇望と血の下に真なる姿を示せ、暴食と呪詛の剣。神も魔王も等しく喰らい尽くし、奴等の世界を果てまで蹂躙するぞ」
 言葉が終わると共に『真名・神喰無愧』が発動し、二振りの大剣の真の力が解放される。それまでも威圧感を放っていた二剣だが、それがいや増し、今は空間を歪めんばかりの圧力を放っている。
 ルードはニヤリと笑うと二剣、神喰と無愧を携え勇者の亡霊の群れに飛び込んだ。

 ルードが亡霊達と激突を開始した頃、一足早く呪骨竜と対峙する二つの人影があった。蓮・紅雪とアイビス・ライブラリアンである。呪骨竜に近づくにつれ濃くなった瘴気は今や物理的な圧迫感を覚える程になっている。
 
「凄い瘴気ですね……」
「ええ、本当に凄い瘴気。私の妖刀が騒いでいるわ……同じ呪いの力なのに、あれは嫌いなのね」
 呪骨竜の放つ瘴気を厭う様な気を発する愛刀を宥めながらアイビスに答える紅雪。
「その気持ちはよく分かりますね。さて、美しい森を取り戻しましょうか」

 アイビスの言葉と共に駆け出す紅雪。その手に持つ得物は普段の愛刀ではなく聖なる力を秘めた鎖『銀氷の鎖』だ。
 呪詛を司る邪竜には妖刀よりも効果を発揮するであろうという考えだ。
 先程、宥めた妖刀の怨念を身に纏い、高速で呪骨竜へと迫るとシャリン、シャリンと澄んだ音を響かせながら鎖を振るう。
 呪骨竜の翼を捉えた鎖は紅雪の推察通り、大きなダメージを刻んでいる様だ。
 しかし、呪骨竜は怯む様子もなく紅雪に視線を合わせ、その魔眼から怪光線を放つ。光線を舞う様に躱す紅雪だが、魂を触られる様な感覚に眉を顰める。
「これが……」
 連続して怪光線を放つ邪骨竜に後方から水と風が襲い掛かる。アイビスの援護魔法だ。だが、それは攻撃だけが目的の魔法ではない。水と風が瘴気を薄め、吹き払い、更に氷の華が紅雪の周囲を彼女を守る様に舞い踊る。

「森の入口で行ったことを思い出せばより万全になる、とリデル様が話していましたね。折角ですので、再現してみましょうか」
 そう、それは先程行われた猟兵達の宴。その一幕の再現だ。
「……なるほど、再現するのね」
 即座にアイビスの意図を察する紅雪。確かに先程のひと時は楽しい時間だった。
「楽しい気持ちは魂を強化する、だったわね」
 薄く微笑み、その唇から自然と歌が零れる。歌を唄いながら踊る様に戦う紅雪。先程感じた魂を触られる様な感覚はもうない。

 紅雪とアイビスの連携に翻弄される呪骨竜。その戦いの趨勢が決定的に傾く瞬間が訪れる。ルードが勇者たちの亡霊を討ち滅ぼして姿を現したのだ。

「待たせたな……さぁ、存分に殺り合おうぜ呪骨竜っ!
 こっちはてめえの魂と血肉を喰らいに来たんだ。あっさりくたばるなんて白ける等の真似してくれるなよっ!」
 無数の亡霊達を突破してきたルードだが、その体に傷らしい傷はない。
 所々、服に破れた個所があるが、その下の肌に傷はない。否、既に回復しているのだ。彼が負った傷は全てその手に持つ真名を解放された魔剣が喰らった魂が生命力として転化され、癒されていた。

 ルードが加わった事で一方的に押し込まれるようになった呪骨竜。
 それでも暫くは抵抗するが、徐々に動きが鈍くなり……最後の渾身のブレスをアイビスのユーベルコードにより相殺されると、その隙を突かれることとなる。
 ルードの十字斬りによって強固な骨鱗が斬り砕かれ、心臓部が剥き出しになるとそこに紅雪の破魔の短刀が間髪入れず突き立てられる。さらにその部分に紅雪とアイビス、二人の聖なる炎が加わり、呪骨竜は遂に崩れ落ちる事となった。

 呪骨竜が倒れた後、その心臓部と融合していた「魂喰らいの森の核」が猟兵達により切り離される。
 その瞬間、空気が変わった。
 まるで、幻の様に辺りを覆っていた木々が消えていき……瞬きをする程の時間で見渡す限りの草原となる。
 その草原に生い茂る草には先程までの呪われた力は全く感じない。
 群竜大陸「魂喰らいの森」その一角を確実に浄化したのだ。
 その後、伝説食材と化した「森の核」は五等分された。
 金に変える、自らが食べる、土産にする、その使用方法は様々だが、魔境を解放したという共通した達成感を胸に、それぞれの居場所に帰るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年01月27日


挿絵イラスト