それは、赤い女の人でした。
筋肉がブワーッてなってるムキムキな人で、両手はグルングルン回ってたくさん弾を撃つ銃のやつになっていました。
その人は私に近付くとこう言ったのです。
『見ぃ……たぁ……な……』
するとその女の人は右手をグルングルン回してめっちゃ弾を撃ってきました。めっちゃ怖かったです。しかし弾はどうやら私の横をチュンッてしただけだったようです。私はギリギリセーフでした。
『お前のことは見逃してやる……その代わり……』
その代わり。と、彼女はめっちゃ低くて恐ろしい声でこんな感じのことを言ってきたのです。
『友達とか友達じゃない奴とか、アレとかに伝えろ……両手がグルングルン回って弾を撃つ銃みたいなものになった、筋肉がムキムキの女に夜グワーッ! バババーンッてされたとな……』
私はめっちゃ怖かったのでめっちゃ頷き、その場を後にしました。……そしてそれを言われたとおりに、リアルの知り合いとかネットの知り合いとかが見る呟くやつに投稿したのです……。
――グリモアベースにて。制服姿の少女白神・杏華は苦笑しながらスマートフォンの音声再生を停止した。
「えーと……以上が、UDCを目撃したという証言者の言葉です……」
集まった猟兵が聞かされたのは、お世辞にも頭が良さそうとは言えない男の発言の記録。
しかし、本件は紛れもなくオブリビオンが関わる案件。それもかなり悪質なものなのだという。
「この人は別に頭がアレな人とかじゃなくて、普通に家族もいる真面目な会社員の人なの」
それはたしかに奇妙な話であった。UDCアースにおいて一般的な会社員として働くには会話が必要で、そのためには一定以上の語彙力が不可欠である。
だが、彼の言葉は非常に不明瞭で、まともな会話になるかどうかも怪しいだろう。
「つまり……今回のUDCは、関わった相手の語彙力をボロボロにするUDCなの!」
…………。周囲に沈黙が流れる。
「馬鹿馬鹿しく見えるのはわかるよ……! でも、今回のUDCは『感染型UDC』って呼ばれていてね。噂話とかを媒介に配下を増やして拡散する力があるんだ」
つまり、語彙力がゼロになった人間が感染型UDCの噂を広めることで、そのUDCの力を持った配下が出現する。その配下との接触によっても語彙力がゼロになってしまうのだ。
語彙力ゼロの拡散が続けば、日本中。否、世界中が「アレ」とか「ソレ」とか「マジヤバイ」などの言葉で溢れ返ることになるのである。
「皆にはこの未曾有の大災害を止めてもらいたいの!」
今ひとつ緊張感は生まれないが、どちらにせよオブリビオンはオブリビオン。排除は猟兵の管轄だ。
「まずは、今回の噂の第一発見者のもとに向かってね。現地にはすでに語彙力ゼロを拡散しようとする鳥のオブリビオンが大量に出現してるから、これを倒してもらいます」
ただし、注意点が一つあるという。転送先はすでに『感染型UDC』の影響下だ。
つまり、現地に着き次第「猟兵たちの語彙力も限りなくゼロになる」。
語彙力がゼロということは作戦の通達なども困難になり、普段自分たちができることができなくなるということだ。十分な注意が必要だろう。
「……今回の依頼はそんな感じかな。それじゃ皆、くれぐれも気を付けてね!」
よろしくお願いします、と頭を下げ、杏華は転送を開始した。
玄野久三郎
玄野久三郎です。オープニングをご覧いただきありがとうございます。
語彙力がゼロになる依頼です。終始ギャグですのでいい感じにお願いいたします。
こちらの依頼に参加すると語彙力がゼロになります。語彙力をゼロにしたプレイングをかけていただきますと楽しみやすいかと思われます。
語彙力をゼロにするには、
・「アレ」「ソレ」などの指示語を多用する。
・難しい言葉は言い換える。
例「フランクフルト」→「ソーセージ刺して焼いたりしたやつ」
・ギャルっぽくなる。
などの方法がオススメです。
大まかなシナリオ概要は以上となります。皆様のアレなプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『ルリハ』
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POW : セカンダリー・インフェクション
自身に【病源体】をまとい、高速移動と【病源体】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : アウトブレイク
【伝染力の高い病源体】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : スーパー・スプレッダー
【病源体】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【にばら撒くことで】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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光が晴れると、辺りは――
――周りにはめっちゃ鳥がいた。青いやつである。割とチュンチュン言いながら電信柱と電信柱の間の黒い紐的なものに乗っている。
「マジヤバイ! マジヤバイ!」
鳥は外国人みたいな感じに器用に喋っている。かわいい。
それはさておき、猟兵たちは手に持っているアレをジャキッてした。
アレを全部倒せば勝ちである。何に勝つのかって? それはもう、アレだよ。
黒河内・柊夜
ハハハハハ!こんな事もあろうかと、我が手には『語彙力メモ』がある!!
が、メモを見ながら戦うのは無理だな!
敵がいると我が魂のえーっと……もう一人の我であるヒイラギも出て来ぬ故我がアイデンティティ大ピンチであるな!!
とにかくなんかうるさい鳥は針をバラッとたくさん投げて適当な所でコツっと跳ね返してブスっとすればビリッとなる故その隙を剣でズバー!だ!
体に悪そうな攻撃はギリギリでかわして影響無いよう移動をしまくってどうにかするぞ!あと鳥は追い払う!
ええい、我が副……もう一人の我ヒイラギよ!普段はもっといい感じなのになんかカッコよくないぞこれは!?どうしろというのだ!?
※連携アドリブ語彙力弱体化歓迎
「ハハハハハ! 言葉のアレがどうにかなる程度のこと、我はソレしていたわ!」
すごい! 黒河内・柊夜(中途半端にこじらせた・f16288)は『語彙力メモ』と書かれた小さい紙がまとまったやつを取り出した!
その中には彼がなくしたなんかかっこいいワードとか言っとくといいセリフとかが書いてあったりするわけだ。
本当は柊夜が中にいるもう一人のなんかに話したりするときに使うものだが、別の使い方をしてもグッドである。
「えーと……なになに……」
小さい紙がまとまったやつを開いてよーく読む柊夜。しかし何が書いてあるのかよくわからない。何故ならここはすでに言葉がアレになる場所! 文字でもアウトなのだ!
「くっ……これはアレだ、こういう時は……」
かっこ良くこの悩みを言葉にしようとするが、柊夜は言葉がイマイチだ。つまり何も思いつかない。かなしい。あとよくよく考えると脳が縮むおじいさんのあの病気みたいでこわい。
「マジヤバーイ」
「チョーウケル」
そうこうしている間にもオブリビオンの青いやつはパタパタ飛んでバカにした感じのアレをかけてくる。これには柊夜もムカムカした!
「ヤバイって言った奴がヤバイんだよ!!」
激おこの柊夜はパタパタしている鳥に細長いやつをビュンッてした。
これには鳥もビックリ。パタパタして逃げようとしたが、柊夜の投げた細長いアレはなぜか空中でグーンッてなり、鳥のパタパタしてるところに刺さったのだ!
「ピョエエェェェ!」
よくわかんない不思議な動きをした細長いアレに刺された鳥はそのまま地面にボトッてなった。フッと笑って柊夜がそこに剣をズバッとする。鳥は死んだ。
「フフ、どんなアレでも我にかかればこんな感じになる……こんな……アレだ……ええい! 我が副……副? なんかもう一人の我ヒイラギよ!
普段はもっといい感じなのになんかカッコよくないぞこれは!? どうしろというのだ!?」
柊夜はチーンしている鳥の近くで叫んだ。かわいそう。
成功
🔵🔵🔴
アイン・セラフィナイト
語彙力をゼロにするUDCなんて恐ろしすぎるよ……よし、ここは一気にアレしよう!(すでに手遅れ)
よし、黒い方と白い方をめちゃくちゃでかくさせるヤツ使ってチュンチュン言ってる鳥をしゅばばばしていくよ!(黒い方と白い方、すごい不本意そうな表情)
なんかすごい喋ってるけど、なんかやばいもの周りにしゅごーってするみたいだしなんかもうボクのカーカー鳴くともだちたち、光のぶおおおおおおってなる感じの必殺技であいつら全部ボトボトさせてね!(動物使い・全力魔法・拘束詠唱・属性攻撃)
こっちにぶわっ、ってなるヤツはボクのともだちたちの翼でばっさばっさってさせてぶわああああってさせるから問題なしだよ!
チュンチュン言ってる囀りの中にデカめのカーカー言う鳴き声が混ざった。うるさみが強い。
「語彙力をゼロにするUDCなんて恐ろしすぎるよ……」
アイン・セラフィナイト(精霊の愛し子・f15171)が好きなのは本をパラパラしてフムフムすることである。そんな彼にとって言葉は超大事だ。どれくらい大事かというと、たぶん100点満点中4000億点くらいじゃないだろうか? 知らない。
そんな超大事な言葉がスカスカなアレになるとあっては彼も黙ってはいられない。
「よし、ここは一気にアレしよう! 黒い方! 白い方!」
彼の肩に止まっていた黒い方のカラスは「嘘だろ……」みたいな顔をした。一方白い方のカラスはワサッとアインの中から出てきたっぽく見える。こっちも「冗談だろ……」みたいな顔だ。
「マジ偉くてすごい光る竜巻的なやつ、ヤバイ光のよくないやつを以て、全てをアレしろ!」
そんな感じの呪文を唱えるやつをやると、黒い方と白い方が巨大化した。これにはオブリビオンの方もビックリだ。
ところがそこは腐ってもヤバイ敵。オブリビオンの方は羽をバッタバッタさせながら黒いモヤモヤした奴を周りに放つ!
「黒い方! 跳ね返せ!」
「カァー(意訳:遺憾である)」
黒い方は不満げに羽をバッタバッタさせる。同じバッタバッタでもオブリビオンの方のバッタバッタと黒い方のバッタバッタではバッタバッタの大きさが違う。何しろ黒い方は今超デカい。
結果黒い方のバッタバッタが競り勝ち、オブリビオンの方が放ったやつはオブリビオン自身に跳ね返った!
「マジヤバ……ゲロヤバ……オニヤバ」
オブリビオンの方の鳥の語彙がさらに尽き果てていく。敵は弱ってきたようだ。
ここですかさず白い方が光って竜巻っぽくなるブオーーーッてやつを放つ。低語彙力でバテていたオブリビオンの鳥はこのすごい風のやつに向かってファイトすることができず、そのままビューンして地面にボトッてなった。
「よし! ありがとう、白い方!」
「カァー(意訳:遺憾である)」
カラスたちはとてもなんか気に入らなさそうな空気を出していたが、ひとまず鳥は3体ほど仕留められたようだ。言葉がアレでも通じ合うなんかはあるのである。
成功
🔵🔵🔴
穂積・直哉
うわぁ……
これマジヤバすぎてマジヤベェ
とりあえずバサバサやってくるアレをあーすりゃいいのね、りょ!
なんかもうワーッって居るし
オレの得意なやつでシュババッ! ドーンッ! ってやりゃいいよね
ヒュ~ドロドロ~ってさせたりビリビリさせたりすりゃもっとすげぇかも!
なんかアレがブワーッてやってきても
ブワーッてやっとけばどーにかなんじゃね?
へーきへーき、オレちょっとアレに強いもんね!
……自分で何言ってんのかぜんっぜんわっかんねぇんですけどォッ!?(セルフツッコミ)
(※訳
【S・OD】で大量に衝撃波を放ち敵を倒すよ!
呪殺弾やマヒ攻撃も駆使!
敵が放つ病原体も衝撃波でぶっ飛ばす!
耐性があるから少しは耐えられるかも!
チュンチュンするあいつらはまだまだ沢山いた。つまりヤバいということだ。チュンチュンがバサバサすると人々はヤバヤバだからである。
「うわぁ……これマジヤバすぎてマジヤベェ」
穂積・直哉(星撃つ騎士・f06617)も改めてそのヤバヤバな事実を噛みしめていた。そう、マジヤバイのだ。
UDCアースに住まう彼にとってこのヤバイアレが広がるヤバさは十分にわかっていた。
どれくらいヤバイのか直哉は少し考えてみたが、ちょっと言い表せないほどにヤバイ。
政治の人がみんなでベラベラ喋るアレは「予算マジあげぽよ」「この法案激エモ」などの言葉が飛び交う場になるだろうし、面白い人がマイクの前で二人で喋るやつはボケもツッコミも「ヤバイ」しか言わなくなるのだ。
つまり面白いリアクションする感じの人しか生き残らない――そんなことはどうでもよかった。
「とにかく! バサバサやってくるアレをあーすりゃいいのね、りょ!」
言うが早いか、直哉は剣みたいな形したすごい感じのアレを繰り出す。とてもつよそうだ。剣みたいなブワッてなるやつはすぐにビュンッして鳥をザンッてやる。鳥は死んだ。
「ヤバチュンチュン!」
「マジチュン!」
ズッ友をやられた鳥たちは激おこ――否。そろそろ激おこぷんぷん丸かというぐらいにおこであった。彼らは羽をバッサバッサして細かくて黒いヤバそうなやつを出す!
「へッ、そんなもん余裕でアレだぜ! ブワーッてやっとけばどーにかなる!」
しかし、黒いヤバそうなやつはあくまで風に乗ってビューッて来るやつである。であれば、彼が出す剣の形したブワッてなる奴の敵ではない。勢いに吹き飛ばされ、黒いやつはブワーッてやられる。
ついでに剣のブワッてなるアレはもう一体の鳥をザクッとしてボトリさせた。つよい。攻撃と防御が同時にやれるいい感じのやつだったのだ。
「ヘヘッ……てかオレさっきから自分で何言ってんのかぜんっぜんわっかんねぇんですけどォッ!?」
彼にはまだある程度自分を自分で見つめるなんかいい感じのパワーが残っているようだった。なんかいろんなアレに強い体質もあるのだろう。
しかし、その残された自分を見つめる奴はいいこととも言い切れない。自分がヤバイことをめっちゃ見せられるからだ。かわいそう。
大成功
🔵🔵🔵
荒谷・つかさ
(【超★筋肉黙示録】発動しつつ、両腕にガトリング砲持ってやってきた)
なるほど。
つまりアレをコレでソレしてこうすればいいのね、だいたいわかったわ。
大丈夫、筋肉さえあれば大体なんとかなるわ。
じゃあやるわよ。
あそこにいるなら、とんで、細い筒束ねたコレで殴るッ!
(ごしゃあ)
何度もとぶのめんどくなったらこの……何、ひもの通ってる石の柱。
これを(よじよじ)こうして(どっこいしょ)細い筒束ねたこれを(じゃきっ)
そ お い !(ぶぅんっ!)(投げた)
この通り、筋肉さえあれば大体どうにかなるのよ。
……ところで、「ごいりょく」ってどこの筋肉使うのかしら?
まだまだチュンチュンするやつらは尽きる気配がない。その時、そこに大きな足音がズンッとする。
現れたのは荒谷・つかさ(『風剣』と『炎拳』の羅刹巫女・f02032)である。ちょっと普段よりムキムキな感じがしていた。つよい。
「なるほど。つまりアレをコレでソレしてこうすればいいのね、だいたいわかったわ」
彼女はわかっていた。つよい。つよいつかさは細い鉄のやつを何個かの輪っかで束ねた煙を出してる感じのやつを両手に持ち、電信柱から伸びている紐のやつに乗った鳥を睨む。眼光がギンッてなる。つよい。
「うおおおおっ!」
つかさは地面を蹴ってシュババッとすると束ねたあのアレを頭の上に掲げ、勢い良くブンッした。
他の使い方もあったような気もするが、今の彼女にそんなものは関係なかった。重いものは大体武器にちょうどいいのだ。何故なら重いものは当たると痛い。つまりつよい。
「ゲキヤビェェェェ」
これにはチュンチュンするやつらも大慌て。直接束ねたアレを食らった鳥はそのまま潰れて死んだ。当たっていなくともブオンッてなった時の勢いで落ちたりした。つよい。
その調子でつかさはピョンピョンしながらブンブンしていたが、しばらくするとチュンチュンするやつらもその動きがわかってくる。
あの女がピョンピョンしたらパタパタして逃げればいいんだ、と。かしこい。
攻撃が当たらなくなってきた頃、つかさもそろそろピョンピョンするのが面倒になってきた。
そこで彼女は通信する石の柱のやつによじよじすると、手にしていた筒を輪っかで束ねた重たいやつを頭の上に掲げ、それをブンッッ! てした。
今度のブンッッ! はその束ねたアレを手に持ったままのブンッではなく手から離したタイプのブンッッ! であった。リーチが伸びて、本来パタパタして避けられるはずだったチュンチュン共が避けきれずにブチィィッとなった。つよい。
「この通り、筋肉さえあれば大体どうにかなるのよ。……ところで、『ごいりょく』ってどこの筋肉使うのかしら?」
たぶん腕のどっかです。つよい。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・クリスティア
なるほど、アレをコレでバーンするわけですね、承知しました。
チマっとしててパタパタしてて上手い事パーンするのは簡単ではないでしょうが、
私の実力なら良い感じにアレしてみせましょう。
お任せください、私こう見えてもアレです、アレ。アレ116ですから。
とは言っても、周りの建物とかに間違って当たってしまうと、窓とか壁とかいろいろ、こう、アレです。困りますからね。
出来るだけ外さないように、一発ずつ、いい感じにやって行きたいところです。
というかこれ以上コレをばら撒かれるのは辛いですね。
コレが届くギリギリのところで、出来るだけ遠くから良い感じにどうにかしていきたいところです。
「なるほど、アレをコレでバーンするわけですね、承知しました」
シャルロット・クリスティア(彷徨える弾の行方・f00330)はかしこい少女であった(過去形)。
彼女はかしこい感じの頭脳といい感じのアレを生かして、遠くからなんかを飛ばす事ができる棒状のアレを使って戦う猟兵である。
(チマっとしててパタパタしてて、ちょっとパーンしづらいかもしれないですね)
シャルロットはチュンチュンするやつをそういう風に思った。大体あっている。チマっとした鳥がパタパタしているのにパーンするのは難しいのだ。
しかし彼女には今までいい具合に身につけてきたアレがあった。つまり遠くから狙っていい感じの場所になんかを当てたりするのは得意なのだ。116パワーくらいあってつよい。
シャルロットはチュンチュンする連中から結構離れて、弾を飛ばす棒状のやつの上に付いている狙いをつけるための丸いやつを覗き込んだ。仲間が結構ボトボトいっているのになおも呑気な青い鳥がパタパタしているのが見える。かしこさが足りない。
ここUDCアースはいい感じの世界だ。そしてここはいい感じの住宅街。周りは静かだし人が結構いたりする。なので外れた弾が壁とか窓とかに当たったりすると大変である。
ガチャンってなると人々はワーーッ! ってなるので、そうなると鳥もバタバタしてしまうし何よりとても迷惑だ。そうならないようにシャルロットは気合を入れて狙いをつけるための丸いやつをジーッとした。
「そこ……っ!」
そしてパーンした。細長いアレから放たれた弾は見事チュンチュンするやつに当たり、それは地面にボトッてなった。すごい!
「ヤバイ! オニヤバババ」
仲間の鳥が急にパーンされてボトッしたので周りの鳥は激おこだった。鳥は羽をバッタバッタさせて黒いモヤモヤしたやつをばら撒く。
「アレさせる気はありませんよ!」
気にせずシャルロットは撃ち出すやつを取り出して手にした筒のやつに入れ、もう一回パーンした。そのパーンの勢いは強く、出てきていた黒いモヤモヤを吹き飛ばす。つよい。
「ふぅ……アレに当たったらヤバそうですね。とても……ヤバイです」
無事シャルロットはヤバイモヤモヤしたやつに触れることなく、安全に鳥を二体アレした。かしこい。
成功
🔵🔵🔴
宙夢・拓未
マジでヤバいなコイツら
アレなことになる前に、アレしてみせるぜ
敵のアレをアレするとマジでヤバいので
俺のアレ……猟兵が使う技的なアレをアレする
つまり、いい感じの空気をスーハーできるゴツいマスク的なアレを呼び出して顔に着ける
これで敵のヤバいアレはどうにかできるはず
あとは敵をアレするだけだな!
俺の体の中の『なんたらエンジン』をいい感じにアレして
こう、ビリビリーっとするやつをバーッと敵に飛ばすぜ
技能としてはアレだな、【炎とか氷とか毒とか表すアレの攻撃】【めっちゃ広い方向へ攻撃】だな
俺のエネルギーを直接アレするわけだから、俺がバッタリしかねない【捨て身のアレ】だが
そこはアレだな、なんとかなるだろ。がんばる
戦っている場所では基本ずっと猟兵のほうがつよそうだった。しかし、本当にそうだろうか?
確かに猟兵はつよいし鳥は負けてボトボトしている。だが彼らはかけがえのないものを取られていたのだ。あの、言葉を言ったりするのに大事なやつを。
「マジでヤバいなコイツら……アレなことになる前に、アレしてみせるぜ」
宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)はそんな感じのことを言っていた。彼はこの激ヤバ事態のヤバさを感じ取っていたのだ。これはとてもヤバイものだと。
「クソッ、ヤバイぞ! ヤバイしか言えないところがヤバイ!」
彼の体は全体的に機械のやつになっている。にも関わらず、UDCのパワーは全然関係なく彼から言葉に関するアレをポーンさせていくのだ。
そうこうしている間に鳥がまた黒いモヤモヤしたやつをバッタバッタやりはじめた。ヤバイ! 拓未はサッと奇跡のすごい必殺技みたいなやつを使い、アレを出現させた。
彼が手に持っていたのは、なんかいい感じに空気を分けてスーハーできるゴツいマスク的なアレだ。危ないところでも安心してスーハーできるいいアイテム。
吸ったらヤバイ鳥の黒いアレを、彼はこれ一つで破った。モヤモヤしたやつが間近に来ても、彼の言葉のアレはこれ以上下がらない! まぁ今もうすでにだいぶアレだけど。
「マジヤバイ! マジ!?」
「マジだぜ! さぁ、ヤバイ反撃だ!」
マジとヤバイの2つだけでも会話はできるようだ。それはさておき。
拓未の胸のどっかにあるなんかビリビリを出してくれるすごいヤツが動く。ビリビリは拓未の全身をビリビリさせ、余った感じのビリビリは空気とかもついでにビリビリさせた。
そのビリビリは彼の大事なやつなので、あまりビリビリするのは彼にもよくなかった。しかし彼はそこでエイヤッてして、ビリビリをさらに増やす。もはやバリバリと言っていいだろう!
拓未が頑張った結果のバリバリは地面に生えてる灰色の柱のやつを伝い、そこに止まっている鳥たちをバリバリさせた。
ピョエエェェェと鳴きながら鳥たちはバリバリされ、フラフラしたあと次々にボトボトしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
霄・花雫
わーめっちゃ鳥さんいる
コレをアレしたら良いんだよね?
パタパタ見た目だけならかわいー
あたしもなんかアレになってんのかな、今
……ま、いっか!
んー、姫ねぇさまたち呼ぶとなんかアレそうだしなー
アレするとみんな危険が危ないし……うーん、よっし、蹴っちゃお!
空ピョンピョンしてエイッてしたら終わるよ大丈夫大丈夫
空を蹴ってピョンピョン、鳥さんを蹴ってピョンピョン
降りないもーん
アレしたらなんか良い感じに降りずに飛び回ってられるんだよ
あたしほら、アレなら173だしへーきへーき
危ないのは何かほら、勘的なものとかでサッと避けたりすればおっけー
ほらほらー、こっちおいでー
捕まらないよーだ
「ヤバ……ヤバ……ヤバヤバノヤバ」
鳥たちもヤバそうにしていた。青い鳥たちはお互いに顔を見合わせチュンチュンしたりなんかしていたりする。よそから見ればかわいい。
だが、ここで騙されてはいけない。彼らはバリバリのヤバイ鳥。ここでこの鳥を止めなければ、日本中だけでなく世界がヤバヤバのヤバなのだ。
「わーめっちゃ鳥さんいる! コレをアレしたら良いんだよね?」
「チュチュン!?」
いきなり出てきた霄・花雫(霄を凌ぐ花・f00523)に鳥たちはデカめのチュンを漏らした。ビビるのもわかる。何しろ鳥たちはいい感じの高さのところにいたのに、なぜか花雫がいたからだ。そして彼女はなんかピョンピョンしている。
ビックリしすぎて鳥たちはバタバタすらせずアレしていた。そんな連中を見て、花雫はちょっと頬に指を当ててうーんってする。
「んー、姫ねぇさまたち呼ぶとなんかアレそうだしなー。でもアレするとみんな危険が危ないし……」
彼女はちょっと燃えたり凍ったりする感じのやつとダパーンしたりビュービューする感じのやつを混ぜた奇跡のすごい必殺技みたいなやつを使おうか迷った。
が、やはりアレをすると周りとかがヤバイ。それができないとなると、じゃあなんだろう? 考えた後、花雫にいい感じのアイデアがアレした。
「うーん、よっし、蹴っちゃお!」
考えが決まった彼女はいい感じにニコッてした。かわいい。ピョンピョンしたまま彼女の体は上にピョンピョンされていく。
「さあ、アレするよ!」
十分高いところまでピョンピョンしたあと、花雫は鳥をゲシッてした。つよいシュートがその体をポーンさせる。
「ピョエエェェェ〜〜……!」
鳥がピョエエェェェしながら吹っ飛んでいく。おこな鳥たちは彼女めがけて黒いモヤモヤしたやつをバッタバッタするが、花雫はピョンピョンしてそれを避け、柱のやつにスタッてした。バランスがいい。
ヤバイと思った鳥はバタバタして彼女から離れようとする。しかし、一度スタッてしたことで彼女のピョンピョン回数はいい感じになっていた。もう一度花雫がピョンピョンしだす。
「待て待てー! 蹴っちゃうぞー!」
鳥はめっちゃ必死に逃げた。花雫はなんか楽しそうだった。よかったですね。
成功
🔵🔵🔴
神羅・アマミ
おいおい…なんか羽の生えた青いのがチュンチュンすげーうるせーじゃん…
しかも病気になる目に見えないヤベー奴を撒き散らしたりしてんの?
そんなの絶対風邪引くよりヤベーじゃん…血とかすげー出ちゃうんでしょ?
滅茶苦茶痛そうじゃん…死んじゃうじゃん?
死ぬってことはそれめちゃ痛ぇーってことでしょ?
そんなの絶対許せないじゃん…滅ぼすしかないじゃん…
少し可愛い見た目してるから許されると思ったら大間違いですけど?
だから殺すしかない…可愛そうだけど仕方ない…
そんなわけで傘を使って攻撃するぜ?
傘がすごい回転して病気の元を風で吹き飛ばしちゃうし飛んだりして地面から離れるしすごい刃物でバラバラにしちゃうよ?
すごくない?
神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)は地上から、通信するのに使ったりする柱のやつの紐に止まった鳥たちをジロッてしていた。
「おいおい……なんか羽の生えた青いのがチュンチュンすげーうるせーじゃん……」
確かにすごいうるさかった。迷惑だった。ところで喋り方どうしました?
「しかもゲホゲホしたりする目に見えないヤベー奴を撒き散らしたりしてんの?」
チュンチュンする奴らは意外と言葉がわかるらしく、頭を横にブンブンしていた。違うから見逃してほしい的な動きであった。ずるがしこい。
「そんなの絶対風邪引くよりヤベーじゃん……血とかすげードボドボしちゃうんでしょ?」
チュンチュンする奴らは頭を横にブンブンしていた。これは本当のやつだった。鳥どもは(少なくとも今回は)頭の中がアレになるなんかをパラパラするだけである。
「滅茶苦茶痛そうじゃん……死んじゃうじゃん? 死ぬってことはそれめちゃ痛ぇーってことでしょ?」
それはすごく完璧な言葉のつながりのアレだった。痛いということは死ぬし、死ぬということは痛いのだ。こわい話である。
「そんなの絶対許せないじゃん……滅ぼすしかないじゃん……」
これもまた非常にロジカルなアレであった。痛いし死ぬのは許せない。わかる。マジおこ間違いなしである。
そんなわけでアマミは雨を防ぐ骨ばった棒状のやつを取り出した。
しかし、一般的に雨を防ぐ骨ばった棒状のやつは雨を防ぐためのものだが、彼女の持つ雨を防ぐ骨ばった棒状のやつは戦うためのものだ。特殊な鉄みたいな硬い奴でできているそれを、彼女はジャキッてする。
「なんか花がめっちゃ咲き、剣みたいなやつが樹で山! すごくいい感じでなんか目をクラクラさせる厳しめの紅き華のよく切れるやつを、お主らの体からブワーッてなるであろう赤いモヤモヤしたアレで綺麗な感じにしてくれようぞ! はぁ、はぁ……死ねーッッ!!」
いい感じのアレとともに、アマミは棒状のやつの雨を防ぐ部分をバシュッてした。
雨を防ぐ部分の端にはよく切れるアレがついており、めっちゃグルングルン回るその部分は一瞬で鳥たちをバラバラのなんかに変えた! つよい!
「ふー……なんかすごい長めに喋った気がするんですけど? なんなん?」
なんなんでしょうね。
成功
🔵🔵🔴
木元・祭莉
わあー、ごいりょくなくなるんだって。
大変だ!
……なんかよくわかんないけど、大変!
じゃあ、とにかく行くかー♪
てやー!
(ダッシュでルリハの群に接近)
おいらの棒、びゅるんでだだーんって!
(如意な棒で衝撃波、薙ぎ払う)
うわ、なんかがぼわってした!
(病原体)
アレ吸うと、脳もわりするって!
うわ、みんなでキュン死!?
うん、おいらはアッチからドゲンするから、コッチとソッチはバッサバッサで、グー、ドカンしよー!
それー♪(走る)
ん、じゃぁおいら、アレ行くよ!
じゃじゃ~ん!
テンテカリンでフィアーなアレらがコケコケー!
(凶暴なメカ雌鶏の大群が虚空から来襲)
やったね、メカたまこ!
スゴいコワいー♪
……で、語彙力ってなに?
「わあー、ごいりょくなくなるんだって。
大変だ! ……なんかよくわかんないけど、大変! で、語彙力ってなに?」
木元・祭莉(オオカネコミミレッドメイド・f16554)は大変そうだった。いや嘘。そうでもない。なんか普段と全然変わっていなかった。漢字が減ったぐらいだ。
なんと彼はナチュラルボーン語彙ゼロだったのである。いや嘘。ホントは多分5か6くらいだったのが0になったんじゃないかなと思います。ヤバイ。
「まぁいいや! とにかく行くかー♪ てやー!」
祭莉はとりあえずシュタタッてやると小さい棒状のなんかを取り出す。棒状のなんかは彼がグリってやるとすごくビヨーンってなった。いわゆる中国のウッキーが使うアレである。
棒状のやつは彼の近くにパタパタしていた青い鳥のやつを次々叩き落としていく。しかしその時、叩いた衝撃で鳥からボフッと黒いなんかヤバそうなやつが出てくるではないか!
「うわっ、なんだこれ!? 吸ったら、脳もわりするって! うわ、みんなでキュン死!?」
キュン死は別にしないですね……。
とりあえず脳がアレな感じがした祭莉は早いとこ決着をつけようと思った。そうしなければヤバイ気がしたのだ。彼は奇跡のすごいいい感じの必殺技みたいなやつを繰り出す。
「じゃぁおいら、アレ行くよ! じゃじゃ~ん! テンテカリンでフィアーなアレらがコケコケー!」
彼が天を指差すと、テンテカリンでフィアーなアレらがコケコケした。すごい。言い換えると、機械でできたコケコケ言うあの鳥が大量にどこかから現れたのだ。こわい。
『コケェェェェ!』
「ヤベェェェェ!」
二体の鳥たちがぶつかり合う。青い方の鳥は見かけとこれまでのやられっぷりに反して意外とつよい。コケコケ言う方の鳥は一体、また一体と壊されていく。
だが、数はコケコケ言う方の鳥のほうが多かった。数が多い、それはつまりたくさんいるということ。たくさんいるということは強いということだ。QED。
『コケェェェェ!』
「ヤベビェェェェ」
タイマンではボコボコのボコにされるコケコケ言う方だったが、何体かで囲めば勝ちである。だいたい五対一くらいで戦った結果、正面からアレした二陣営はコケコケ言う方の勝利に終わった。つよかった。
「やったね、メカたまこ! スゴいコワいー♪」
祭莉も嬉しそうだった。よかったですね。
苦戦
🔵🔴🔴
虻須・志郎
話はアレだな、うん。大体分かった
小難しい事は全部AIに丸投げして俺はコレをアレするぞ
何か飛ばしてくるならつまりはそう
腕のコレをああしてアレすれば、顔に掛けて口元を覆う奴
何故なら腕のコレは何でも編んだり縫ったり色々便利なんだ
これで花粉もウイルスも大体どうにかなる
テメェは勝手に寿命を削ってアレするがいい
んで鳥をどうにかする。うーん難しいな
腕時計が光るから鳥避けにはなるが――違うって?
AIに聞けば捕獲して一羽ずつ倒せばいいと
捕獲か……つまりアレだよアレ
あそこにあるだろアレ……何だっけコレ
ええい面倒! コレをああすりゃいいのか!?
目の前にはコンビニの防鳥ネット
成程、話は大体分かった
腕より機械が展開して
「ふむ……なるほどな。良し――話は分かった」
虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)はわかる男だった。事前に猟兵が集まるあのいい感じの世界で聞いた説明と、現状の戦うところのアレを見て、完全に理解していた。本人がわかったって言ってるんだから間違いない。
「よーし……オッケーインセイン。何すりゃいいの?」
ポポンと音が鳴って自動で考えてくれる機械のやつ、インセインが答える。
『右が男子トイレです』
「え、何? 何が? きみ壊れてないよね?」
何ということだろう。自分で考える系の機械のやつインセインはあまりにつよつよだったので、UDCのパワーの影響を受けてしまったのだ!
その隙を逃すまいと青い鳥はめっちゃ素早く飛んできて黒いアレを志郎にブワーッてする。やばい。
「ヂュボォォォ!」
「ああ、クソッ! なんだってんだ!」
彼は腕についたなんか何でもめっちゃ出してくれる機械のやつを起動し、いい感じの糸をモサッと出した。モサモサしたやつはそのうち彼の口元に集まっていくと、顔に掛けて口元を覆う奴になった!
「チュッ!?」
「へッ。俺のコレはなんでもアレできるヤベーアレなんだぜ。お前らのその黒いなんかアレなんてどうにでも……」
しかし、インセインくんがイカれた動揺が志郎のすごいアレを作る時間をちょっと遅らせていた。それにより、彼はちょっとアレを吸い込んでいたのだ。言葉がよりヤバくなる。
「クソッ、オイ! なんかますますアレになってねぇか!? オッケーインセイン、どうにかしろ!」
『ポポン 正面、捕獲トイレです』
「なんて???」
相変わらずインセインはどうもおかしくなっていたが、つよつよ機械は残る力を振り絞って志郎にヒントを与えていた。捕獲。つまり、捕まえるのがいい感じということだ!
「正面……アレか! あのー、鳥を……鳥がなんか漁ったりアレしないようにワササーッてしとくアレ……!」
緑色で編み編みなアレ。正面にあるそれの名前は思い出せなかったが、とにかくやるべきことはわかった。彼はわかる男だからだ。
再び腕からモサッといい感じの糸が出て、今度は広く広がりながら形を作っていく。そしてすぐに、目の前にある鳥を捕まえる感じのアレと同じ形になった!
「くらえ!」
「ヤバ! オニヤバ! ヤババノス」
周囲にいた鳥たちはその編み編みなやつによって全員捕まった。網の中でモゾモゾしている。落ちた鳥はだいたいもう飛べないので、志郎は鳥たちの無力化に成功したのだ。つよい。
成功
🔵🔵🔴
ニコ・ベルクシュタイン
最近は老若男女問わず語彙力の低下が著しく
其れを嘆く声も聞かれるな、ほらアレだ、マジとヤバいで会話が成立する的な
…な、何だあの青い鳥は!マジで青い!ヤバい!エモい!
特に何の骨か分からぬなんかに乗ってる所が激エモポイントだ
あー…こう、マジでヤバいとエモいしか出てこないのだが
人生それでも何とかやって行けそうな気がするからもういいかなって…
だってさあ…通じればええやん、会話なんて…
(失われた語彙力へのプライドを投げ捨てて辛うじて尊厳を保つ)
よし思いついた、ここは…何だっけ
【七色の花がバーってなってガーって攻撃するやつ】で攻めるぞ
そっちが一色なら俺は七色な!勝ったなガハハ!
※語彙力大崩壊アレンジ歓迎です
――ニコ・ベルクシュタイン(時計卿・f00324)は懐中時計のヤドリガミである。器物として百年、時を刻み続けてきた彼は近年の人間たちの語彙の低下を感じていた。
老若男女問わず、人々は人類史が紡ぎ上げてきた言葉という至宝を容易く放り出している。それを嘆く声もよく耳に入る。
小言を言うつもりはないが、マジとヤバイだけで会話が成立している若者を見て溜め息が出たのも事実だ。そんな彼も――。
「……な、何だあの青い鳥は! マジで青い! ヤバい! エモい!」
UDCパワーには勝てなかったよ……。ニコは無事汚染された。鳥いいよね。
「いいな……なんかこういい感じの角の生えたよくわからないものの骨に乗っている綺麗めな青い鳥……めっちゃバエるな」
「チュンチュン。ワカルー」
「喋れるのか……ヤバイな……」
実のところ鳥の言葉は特に意味を持っているわけではなく適当に音を出しているだけだが、なんか相槌をいい感じに打たれてなおもニコはビビった。
そして彼は直感した。たった今、自分と鳥は「ヤバイ」「わかる」で会話を成立させたのだ。それはつまり、そこら辺の言葉だけでも話ができるということだ。ヤバイ。
(いいのか……? 俺はこれで会話しても……? いや。いいんだこれで。通じればそれでええやんけ!)
ニコの心の中の大阪の民が答えを出した。よかったみたいですね。
「だがそれとこれとは話が違う! お前たちはこの……七色のアレでブワーッてしてやろう!」
「ヤバイ」
「わかる。ヤバイよな。夢は七色のアレ、このいい感じの今のやつは冴えない金属的なあのアレ、奇跡の花を今ここにブワーーッ!」
彼の持っている枝っぽいあの棒のやつがブワーッと散らばる。散らばったパーツは七色の花びらとなり、それはめっちゃ綺麗であった。
「どうだ! お前らは青だけだが俺のは色々あるぞ! 綺麗さでは明らかに俺の勝ちだガハハ!」
「ヤバイ」
「わかる。ヤバイよな」
ヤバくて綺麗な花びらのアレにより、鳥たちは吹き飛ばされた。それはとてもエモい光景であった。ニコはそれを見て、インスタに上げようと心に誓った。
成功
🔵🔵🔴
渦雷・ユキテル
【†神雷†】
あー、なんか言葉が駄目になったっぽいです
もやもやして気持ち悪ーい
とりあえず青い鳥さんを処したらいいんですよね?
言葉がヤバいの連携的に本当アレだと思うんですけど
あたしと神様ならきっと大丈夫ですよ
だって自分たち――マジ卍ですもん!(にっこり)
今握ってるこれ(Cry&92)
鉛のアレが15回分勝手に出てくるやつなんで
下手なアレも大量にえーいすればワンチャンある的な感じですね
ま、1回で決めてみせまーす
鳥さんは狙っても素早くシュンッってしてくるかもしれません
スキルマスターで動きをガン見しておいてから
こっちに避けそうだなってとこを【見切り】パーンします
※絡み・アドリブなど良い感じにアレして下さい
キラス・レスケール
【†神雷†】
ふむ、この状況はかなりヤバババのようだ
言葉がアレだと思ってることが相手にアレするのが中々パないな
だが俺様とユキテルはアレとアレの関係だからな
目と目がパチっとするだけでなんか色々とバッチグーだな
バシーンってやるのはあのチュンチュン鳴くアレか
俺様はすごいアレだからな、ユキテルがワーってならないようやってやるぞ
『†光の鉾†』をバーンっていっぱい出すぞ
これでユキテルがアレしそうになってもドーンって行ってバシューンだ
俺様は【オーラ防御】でなんかうまいことアレしておこう
※語彙力はアレしても自信がいっぱいな俺様神様
※アレとかソレとか自由にアレしてください
「うわっ……あー、なんか言葉がアレになったっぽいです」
「ふむ、言葉がアレか……確かに俺様もちょっとアレ気味なようだ。なかなかにヤバババだな」
次に汚染地域に降り立ったのは渦雷・ユキテル(さいわい・f16385)とキラス・レスケール(†神†・f16415)。早速ヤバかった。
何しろ、二人はこの場でいい感じにコンビで戦うつもりで来ている。だが、協力するにあたっても言葉は非常に重要だ。二人ともアレがヤバイ状態では連携もままならない。
「ふっ、だが案ずるな。俺様とユキテルはアレとアレの関係だからな」
「そうそう。あたしと神様はマジ卍の仲ですからね!」
「待て。マジ卍ってなんだ?」
「アレとアレの関係ってなんですか?」
沈黙が流れる。ダメだったみたいですね。
そんな今がチャンスとばかりに鳥が複数飛んできて黒いアレをばら撒く。吸うと言葉がさらにヤバくなる、濃縮されたアレだ!
「おっと、そうはさせんよ」
キラスはバシューンとユキテルの前に出ると、その黒いやつを割とまともに浴びた。ヤバイ。だが、黒いやつの中でも彼のギラッとした感じの目は衰えていない。かっこいい。
「お返しだ。この、あのー、長めで両方に刃が付いてるけど槍ではないあのアレ。これを喰らえ!!」
言葉はガッツリ衰えていたようだ。かなしい。ともかく、キラスは光る長めで両方に刃が付いてるけど槍ではないあのアレを自らの周りにバシューンってした後、ドーン! と鳥たちに向かって飛ばした。
放たれた光る長め(略)のアレに貫かれる鳥、或いはその飛んでくる長(略)を避けようとして変にバタバタしてしまう鳥などがいた。鳥もヤバそうだった。
「サンキュー神様!」
「いいってことよ――」
「神様だけにいいカッコさせらんないっすね! あたしも卍していきますよ!」
「ねぇ卍って何?」
ユキテルはただ守られているだけではなかった。鳥がブワーしてそれをキラスがモロ食らっているのをガン見していたのだ。すごい状態。
ともかく、そのガン見によって彼は鳥の動きを見切っていた。何となくどこに飛ぶかがわかるくらいにはガン見していたからだ。そりゃもうだいぶ見たのだ。
「そこだ!」
ユキテルはなんか鉛のいい感じのアレが十五個入る黒くてかっこいいアレを鳥に向け、そのままパーンさせた。発射したアレは逃げていた鳥に命中し、その体を落とす。すごい。
「まだまだ!」
「やるじゃないか。俺様も卍させてもらうぞ!」
負けじとキラスも長(略)を再び飛ばす。それに動きを阻害されバッタバッタさせられた鳥が、ユキテルの鉛の(略)アレから放たれた弾で落とされる。
二人の間にまともな会話はついに発生しなかったが、その連携は美しかった。つまり色々とバッチグーだったということだ。
「ねぇ神様」
十五発分パンパンし終わったユキテルがにっこりしながら振り向く。
「卍ってなんですか?」
「俺様が聞きたいんだが?」
マジ卍。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
雨野・妙
ミクルベ/f22971
超寒い風の名前がついた術がある。
すごく強くなる。が、それだけだ。効率がいいとは言えんね。
ひらめいた?ほう。言ってみ。
馬鹿野郎 なんとか門の婆さん……みたいなこと言ってんじゃないよ
公きょ……みんなのものだろうがよ
その「とまれ」って書いてある丸いアレのついた棒はよ
離れろ。離れなさい。取れねえ!あっ折れた
…。
味方を武器にする。
くっついたミクルベを《吹き飛ばす》くらいの勢いをつけて殴る。
届かねえときは伸びろ。得意だろ、液体的な種族。
攻撃に当たると語彙がもっとガチヤバい事になるんだろな。
鳥飛んできたらトリモチのついた棒(ミクルベのついた標識)で弾く。
奴の語彙力?知らんよそんなん。
釈迦牟尼仏・万々斎
探偵(f22864)
※語彙力マイナス何でも歓迎
───鳥め。鳥め鳥めトリめ!
頭のいいタールからアレとったら、ただのどろっとしたアレではないか。マジゆるすまじ。
…閃いた。
トリを捕まえるモチがあったろう。吾輩スライム状になったところを、さらにUCでネバネバだ。それでな…お、いいところにアレ…道にたってる…ちょうどいいなにか。これの先に巻き付く。
そうするとな、そうするとな、こう…ネバネバにな、トリがくっつくと思うんじゃよ。よし。
さあ探偵、ブン回すがいい!
フハハ馬鹿め。今の吾輩に触れば貴様がくっつくぞ。
はよやれ。
あ貴様そんな阿呆みたいな勢いで トリモチと言ったろうこれではただの鈍器ではないか アーー!!
そこに二人の探偵がいた。一人は洒落たハットが黒い風で揺れるのを押さえ、一人はなんかこう顔の近くにあるフワッとした布を風で揺れるままに任せていた。
簡単に言うと、黒い風を浴びたので二人の語彙は死んだ。
「フフ、吾輩の手にかかればこのような……あの、難しめなアレもどうにかこうにかよ」
釈迦牟尼仏・万々斎(ババンババンバンバン・f22971)はそんな感じのことを言った。そして、悔しげに足をダンダン踏み鳴らす。
「──鳥め。鳥め鳥めトリめ! 頭のいいタールからアレとったら、ただのどろっとしたアレではないか。マジゆるすまじ」
探偵はかっこいい感じのアレとなんか考えるアレ、その二つで生きる生物だ。だいたい二つとも持っていくこのUDCパワーは彼らにとって死活問題と言えた。
「おいおい、大丈夫か? そんな……あの、だいぶ病院に長いこといる感じのご老人みたいな喋り方して」
それをからかう雨野・妙(落伍・f22864)もだいぶ詰まり詰まり喋っていた。しょうがないね。
「……閃いた」
「聞こうか」
「トリを捕まえるモチがあったろう。なんか面白い人がベタベタ捕まったりするアレだ。それを吾輩が真似してだな、こう……アレがいいな。こうするわけだ!」
言うが早いか、万々斎は道に立っていた「とまれ」って書いてある丸いやつが付いた地面から生えてる奴にくっついた。彼は黒くてネバネバした感じのすごい種族なのでそういうこともできるのだ。すごい。
「そうするとな、そうするとな、こう……ネバネバにな、トリがくっつくと思うんじゃよ。よし!」
「よし! じゃねぇよ馬鹿野郎。髪をむしってるあのなんか門にいる婆さんみたいなこと言ってんじゃないよ」
妙は溜め息をフーッてしながらゆっくり歩いていく。そして「とまれ」のところにひっついている万々斎を剥がそうとするが、めっちゃ伸びるばかりで剥がれそうにない。
「離れろこら。離れなさい。お客さん! 終電ですよ!」
「フハハ馬鹿め。今の吾輩に触れば貴様がくっつくぞ」
しかしその万々斎のひっつき具合はすごい。そして妙の引っ張る力もすごかった。両方すごい、ということは何が起きる?
そう。ボキッと行くのだ。「とまれ」(略)奴は途中で折れ、妙の手元に収まった。
「フハハハ! さあ探偵、ブン回すがいい!」
「…………」
妙の全身をなんか寒めなビュービューする風が覆う。すごく強くなる彼の術だ。万々斎がもう少しサラサラの種族だったら凍っていただろう。運がよかったね。
「わかったよ……使ってやる」
「マジヤバザムライ!」
妙が先端に黒いなんかをつけた「とまれ」(略)を構えると、いい感じに鳥が突っ込んでくる。彼はそれを、投げられた球をその場から動かずに棒で打ったりそれを取ったりするあの競技のように打ち抜いた。ナイスバッティングだった。
「あ貴様そんな阿呆みたいな勢いで!」
「知らんよ。ほら、次が来るぞ」
「ちょっと待て! この位置な、鳥の羽のところになんかモサモサアレしてる黒い奴がな! バッティングのたびに吾輩にボフッと」
妙は最後まで聞かずに第二打をバッティングした。上手かった。多分外でやったりする投げられた(略)競技もうまいんだろう。
「アーーー! 待て! マジヤバイ!」
「はい。そうですか」
続くチュンチュンする奴をまた彼は打ち抜く。三回目のホームランだ。つよい。
「フー……たまにはこういうのもアレだな。なぁミクルべ」
「マジ卍」
「いや、まぁ、なんだ……ミクルべ? 大丈夫か?」
「マジ卍」
どうやら万々斎は語彙が低下しすぎたようだ。彼はマジ卍だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
レイニィ・レッド
【チームワーク】
坊ちゃん/f14904
狭筵サン/f15055
なるほど コレやべぇな
とりあえずさむ……さむ……、
ピンクの人はこの後ヤベェことになります
えぇもうピーンときました
そうなる前にパーッとやっちまいましょう
低いとこまで下ろしてもらった
バサバサする青いアレに走ってって
イイ感じにザクっとやっていきます
坊ちゃんのパタパタする奴の
やり残し?をこう
プチプチつぶしていきましょ
口がバカになるってすげーヤバくないです?
なんかもう自分ヤベェですよ
皆さんスゲェバカっつーか いや自分もですけど
あ、分かります
それあれですよね
皆さんで力を合わせて……
力が凄いんですもんね えーと
ち ち…… えっなんて?
チート?
狭筵・桜人
【チームワーク】
矢来さん/f14904
赤ずきんさん/f17810
見てくださいよ今日のやら……やら……
やらしいみたいな名前のメガネの人。
アッやらいさんだ矢来さん。
マジでバカ見えして大ウケ~!ね、赤ずきんさん!
いやピンクじゃなくて狭筵です(素)
私はほら、あの体から出るあの……
おばけみたいなキモいやつの……
にゅるにゅるーっとした伸びるやつで
高いところにいるとりバードを
低いところにワーッてやるので
ソレをガブッとかぐさってしてください。
こういうのなんて言うんでしたっけ?
ひとりより人がたくさんいると強いアレ……
たすけたりたすけられたりしてイイカンジになるやつ……
えっ
チータラじゃなくて?
矢来・夕立
【チームワーク】
狭筵さん/f15055
赤ずきんさん/f17810
なるほどですね〜。
たくさん匹の小さな敵とワーッてするのはかなり得意です。
えーとあの、アレですよ。
あのコウモリをブワーッてやる、ゆ……ユーベル……なんだっけ……必殺技。忍術。
アレでイイ感じにコレできるハズです。
口がバカになる菌を撒かれるのはヤバですね。
……でも言うて口がバカになるだけですよね?
これよりもっとヤバくなることが……
ありますね。
お二人ともどんどん頭悪そうになってますよ。ウケる〜
ああ。それアレでしょう狭筵さん。全員で力を合わせて……というと。アレアレ。
チーズケーキ
※語彙力氷点下歓迎
「見てくださいよ今日のやら……やら……
やらしいみたいな名前のメガネの人。マジでバカ見えして大ウケ~!」
「は? 矢来ですけど。バカそうさでいったらあなたもかなりアレですよ。ねぇレ……あの、冷凍イカみたいな名前の赤い人」
「あ? レイニィですけど? しかし、コレやべぇな。とりあえずさむ……さむ……、ピンクの人はこの後ヤベェことになります。えぇもうピーンときました」
「いやピンクじゃなくて狭筵です」
ピンクの人こと狭筵・桜人(不実の標・f15055)、やらしいみたいな名前のメガネの人こと矢来・夕立(影・f14904)、冷凍イカみたいな名前の赤い人ことレイニィ・レッド(Rainy red・f17810)。
三人はどこか殺気立った状態で硬直した。その空気は険悪であった。人の名前を間違えたらダメだぞ。
さておき、標的のチュンチュンする奴らはもうだいぶ減ってきていた。もう少しで皆アレすることができるだろう。そうすればこの語彙がアレになる奴も一旦終息する……はずであった。
「よし。気を取り直しましょうか。私はほら、あの体から出るあの……おばけみたいなキモいやつの……あのにゅるにゅるしたアレ出しますから」
「にゅるにゅるしたアレを出す宣言やめてもらえません? めっちゃキモいんですけど」
「やだ〜ウケる〜」
冷めた目を向ける夕立に、桜人は青筋を立てウケながらおばけみたいなキモいにゅるにゅるしたやつを背中の辺りから出した。ヤバイ。
にゅるにゅるしたアレはいい具合に伸びると、電信柱のとこに止まっていた鳥たちをなぎ払った。どうにも運動神経が悪い鳥たちはチュンチュン言いながら全羽地面に叩き落とされる。
「さて。私は十分仕事しましたよ。あとは二人のお仕事です」
そう言って彼はススッと鳥から離れた。下手に殴って黒いアレが出てきたりしても困るからである。なので殴るのは二人任せだ。ずるい。
一方、処理を任された夕立は自らの周りに羽をパタパタさせて飛ぶ、ハロウィンとかによく現れがちなあの哺乳類のやつみたいな形をした折り紙をブワーッてさせていた。
「この、アレ。何でしたっけ? ユー……すごいあの必殺技みたいな……」
「ユー……ユーザーインターフェイス」
「いやいや。ユーガットメールっすよ」
「じゃあこのユーガットメールでいい感じにアレしていきます。合わせてください」
夕立がユーガットメールを起動させると、飛んでいた羽をパタパタさせて飛ぶ(略)折り紙が一斉に地面の鳥達になんかいい具合に襲いかかる。
遠距離からの攻撃であるため、彼らの持つ黒いモヤモヤが夕立に付着する恐れはない。語彙がこれ以上死ぬわけにはいかない。何だかんだ言っても彼らは皆真剣だった。
「ハァー……やるしかないっすかね」
だが、レイニィはあまり有効な遠距離攻撃の手段を持っていなかった。かなしい。そこで彼が選んだのは、接近しての鋏での斬撃であった。
桜人のにゅるにゅるしたアレによる攻撃。夕立の(略)折り紙による攻撃。
そのいずれも、安全ではあるが殺傷力は不足していた。であれば、とどめを刺すのはレイニィの仕事であったのだ。
「ほら。テメェはアレか? あのー、アレだよ」
「ヤバイチュン」
「じゃあダメ!!」
一応形式として問うておくが、鳥と人とで会話にならないのは先刻承知済み。レイニィは流れ作業気味にアレかどうかを尋ねながら次々に鋏で鳥を両断していく。
二人の攻撃ですでに弱らされていた鳥たちはもはや羽ばたくことはない。ただこわい赤ずきんのアレを待つのみであった。チュンチュン言っていた声が、やがて消える。
「……いやー、お疲れ様でした。いい感じのアレでしたね。こういうのなんて言うんでしたっけ? ひとりより人がたくさんいると強いアレ……たすけたりたすけられたりしてイイカンジになるやつ……」
桜人は黒いアレをちょいちょい浴びたレイニィからちょっと離れた場所でそんな話を切り出した。しかし、そんなアカデミックな会話に参加できる者はすでにいない。
「あ、分かります、それあれですよね。皆さんで力を合わせて……力が凄いんですもんね。えーと」
「ああ。それアレでしょう狭筵さん。全員で力を合わせて……というと。アレアレ」
三人が顔を見合わせる。そう、言葉が通じ合わずとも彼らの心は一つである。難事を乗り越えた彼らの頭に浮かぶ、一つの言葉。
「チーズケーキ」
「チート」
「チータラじゃなくて?」
三人はどこか殺気立った状態で硬直した。その空気は険悪であった。大事なところを合わせられないのはダメだぞ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 冒険
『UMAを探せ!』
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POW : しらみ潰しに探し回る
SPD : 罠を仕掛ける
WIZ : 占いや推理を駆使して居場所を特定する
👑11
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悲劇は去った。害鳥が皆殺しにされたことで、日本中の語彙がアレになるという大惨事はギリギリで防ぐことができたのだ。
「ひえぇ……一体何が……?」
その時、一人の男性が姿を表す。それはこの事件の第一発見者。最初に語彙が死んだ男性であった。
彼は猟兵と鳥との戦い、そして感染していく語彙ゼロの恐怖を目の当たりにしていた。実際だいぶ怖いよアレ。
猟兵の一人が彼に事の次第を説明した。彼が遭遇したUDCの存在。そして、下手に拡散すればそれが今のように感染を引き起こすということ。
そして、これらの感染を元から絶つためには、彼が出会ったUDCを見つけ出す必要があるということ。
「ヤバイですね……ええと、じゃあ私が出会った人の特徴を伝えます」
彼の情報によれば、目標のUDCは以下の特徴を持つ。
・両手はグルングルン回ってたくさん弾を撃つ銃のやつになっていること。
・長身の女で、なんか赤いっぽいこと。
・筋肉がブワーッてなっててムキムキであること。
・遭遇時間は夜の公園であったこと。
……これらの情報を元に、猟兵たちはUDCを探す必要があった。このUDCを今見つけださなければ、次の拡大は世界中になる可能性もある。
だが、一つ問題点があった。鳥たちと戦った猟兵は皆、今も語彙力の低下を受けている。
つまりこのUDCを探すにしても、クソみたいな語彙のまま人に話を聞いたり、敵の隠れ家を探したりしなくてはならないということだ……!
宙夢・拓未
POW
つまり夜の……子供がキャッキャするとこにいるんだな
とはいえ、同じとこにずっといるかどうかはビミョーだしな
速くてカッコいい俺の乗り物に乗って、子供がキャッキャするとこをあちこち回るぜ
夜じゃなくて、お日様サンサンしてる時にする
撃った時にガガガって出て地面をコロコロするアレが、子供がキャッキャしてるとこに落ちてるかもしれない
あれば、夜にアイツがガガガってやったってことだ
俺のアレを使おう……【片目隠して右とか下とか言って測るあの力】
『なんとかアイズ』でピピピギュイーンだ!
あとは、子供にも聞いてみよう
【勇気】を出して【優しさ】を持って【お話を集める】
「キラキラした筒みたいなやつが落ちてなかった?」
速くて赤くてカッコいいあの自転車的なフォルムの乗り物が走る。それに乗るのは拓未だ。控えめに言ってめちゃくちゃかっこいい。100点満点が貰えるアレだった。
そんな彼は、近くの子供たちがキャッキャして滑るやつとか揺れるやつとかがある広場の前にそのいい感じの乗り物を停めると、バサーッとジャケットをいい感じにさせて近くの子供たちが(略)広場に入り込む。
そこでは数名の子供たちがキャッキャしていた。たのしそう。拓未が近付くと、子供たちはちょっと不安げにその場に立って見つめてくる。
この地域は不審者とか多いのだろう。怖がられないよう、拓未はしゃがみ込んで目線を合わせる。やさしい。
「君たち、ちょっといいかな?」
「えー、なに?」
「こう……キラキラした、筒みたいなやつこの辺りに落ちてなかったかな?」
彼は手とかをいい感じに動かしつつ説明を試みた。その甲斐あって、子供たちはその筒のサイズや質感などなんとなくわかったようだ。子供には語彙がないくらいが丁度よかった。
「うーん……あ! さっき見たかも」
「お、マジか! どこらへんだった?」
「えーと……どこだっけ? たしかー、砂場の近く……?」
「オッケー。ありがとな!」
拓未はそれだけ聞くと少年の肩をポンってして立ち上がり、砂場の近くに来てみた。
砂場を囲んでいる四角いアレとか、その周りとか全部砂だらけで、金色のコロコロしたなんかが紛れていてもちょっとわかりづらそうだ。
そこで、彼は両目に搭載した黄色とか金色? のあたりに近い色の機械を光らせる。キュピーンってした。かっこいい。
そのキュピーンはただのキュピーンではない。彼のキュピーンはキュピーンによって自らの見ているアレを高度に分析してくれるキュピーンなのだ。そのキュピーンが、痕跡を捉える。
「おっ、ヤバイ! 見つけたぜ」
何がヤバイのかは彼自身把握していなかったが、拓未は砂の中から金色のコロコロした筒みたいな奴を拾い上げた。
これは銃的なものを撃った時になんか銃の近くからポンって出てきてコロコロその辺りに転がるアレであった。それはつまり、ここで銃がガガガッてされたことを意味する。
こんな平和な子供がキャッキャしている場所で、銃の近くからポンって出てきてコロコロその辺りに転がるアレが落ちているとは考え難い。これは、ここにUDCがいたという証拠の痕跡であった。
成功
🔵🔵🔴
シャルロット・クリスティア
長身の女で赤っぽくてムキムキ……って、割と見ればすぐわかりそうな気もするんですが。
しかも両手がグルングルン回って銃になってるって、完璧ヤバいやつじゃないですかそれ。
とにかく、一番手っ取り早いのは張り込みですね。
夜の公園……となると、一度昼間に公園行ってみて子供たちにでも話を聞いてみましょうか。
子供なら逆に難しい言葉を避けるべきなので、ある意味丁度いいのかもしれません。
知ってそうなら参考にできますし、知らないなら恐らく夜に動くやつなんでしょう。
そのときはまた夜に隠れて見張るのがいいかもしれないですね。
(てな感じの思考だが語彙はやっぱり死んでる)
この事件は未だ謎なところが多い。謎なところが多いということはよくわからないということで、よくわからないということはヤバイということだ。つまりこの事件はヤバイ。
そこで、シャルロットはまず昼に子供が集まりがちでなんか遊んだりしている広場に足を踏み入れる。
その場所では、小学生の奴らが缶を蹴ってなんか言ったり走ったりするやつで遊んでいた。おおよそサイズ的にあんまり差のないシャルロットがそこにゆっくり近付いていく。
「そこの皆さん。ちょっといいですか?」
「んー? 誰? 五年生?」
「え、違います。14ですけど。そんな事より、皆さんはここで変な人とか見てないですか?」
「変な人ってー?」
「こう……背がおっきくて、赤っぽくてムキムキで、両手がグルングルン回る、あの弾とか出す奴になってる人で……」
「えぇ……なにそれ……」
小学生はドン引きであった。およそ変な人と聞いて想像されるものの6倍くらい変な人のことを聞かれて彼はビビっていた。
「いないよそんなの……見たことないよ……」
「そうですか……わかりました。昼はよくここでアレしてるんですか? その、缶をどうこうする遊び」
「缶蹴りだよ。いつもじゃないけど、結構いつもここで遊んでるよ」
ふむ、とシャルロットは考える。昼にいつもここでなんかしている子供たちが、例のあの人を見たことがない。それはつまり、例の人は昼にはそもそも出てこないということではないだろうか?
となると、夜にアレするのがいいだろう。彼女はそう結論を出し――ハッとある事に気づく。
(子供からの視線がなんかグサグサする)
なんかすごい見られていた。あとなんか子供はニヤニヤしていた。
「君ホントに14歳なの〜?」
「そうですけど」
「でもなんか言葉遣いがアレだし、缶蹴り知らないんだよね?」
「いや、それは……アレですよ。色々ヤバイことがあったんです」
シャルロットはゴホンッてして目を逸らした。まずい状況であった。このキッズからの彼女の評価は、変な人を探している大人ぶった子供になりつつある!
(ここは……早いところスタスタしましょう。所謂、なんか勝ちではないまでもいい感じに逃げるアレです)
「ねー、一緒に遊びたいの?」
「いえ! 急いでるので!」
この状態ではちゃんとした説明で切り抜けることすらままならない。ここはスタコラするのがグッドであった。
シャルロットはその場を後にした。そして小学生からの彼女の評価は変な人を探している大人ぶった素直になれない子供になった。かわいそう。
成功
🔵🔵🔴
アイン・セラフィナイト
うーん、なるなる。かなり特徴がマッハ飛び越えてるヤバいやつだってことだね。
目に見えないばっさばっさするなかまをまわりにある公園に向けてゴーするよ!
赤くてでかくてむっきむきなうーまんだったらすぐにさーちあんどですとろいできそう。後は周辺にいるにーとなどうぶつたちからそんな感じの人がいたかでぃすかっしょんしてみる。(動物使い・動物と話す)(語彙力の方向性がブレてくる)
とりあえずカーカー鳴いとけばうるさみが振り切れてあっちからひょっこりしそう……しそうじゃない?(語彙力喪失のショックでもはや諦めている)
「うーん、なるなる。かなり特徴がマッハ飛び越えてるヤバいやつだってことだね」
アインはそんな感じのことを言っていた。彼の語彙もまた相変わらず終わっている。昔はまともな子だったのに(感涙)。
それはともかく、言葉がアレでも彼は優秀な精霊術師である。アインが白い棒状のやつの先端に黒いなんかが付いているやつを地面にトンッてすると、魔法が出てくる時の光る丸い模様とかが書かれてるやつが出現した。
「何でもやれるし何でもやれる翼、よくないアレをブルブルさせる声を以ってバサバサしろ!」
魔法が出てくる(略)やつから見えづらいカラスがめっちゃ出てきた。すごい。彼らはカーカー言いながらバッサバッサ飛んでいく。
「とりあえずさ……カーカー鳴いとけばうるさみが振り切れて、あっちからひょっこりしそう……しそうじゃない?」
アインは疲れていた。それもそのはずである。本好きの彼が言葉のやつを失ったらもう本はまともに読めないということだ。ショックがでかい。わかる。
そんな主の意向に従い、カラスらはそこら辺の屋根とか通信の灰色の柱のやつとかに乗ってしこたまカーカー鳴いた。クソうるさい。そこに数匹の黒い普通のカラスが飛んでくる。
「カァー!(じゃかぁしぃわコラァ! オドレらどこの組のモンじゃあ! どこでカァカァ鳴いとっかわかっとんのかワレェ!)」
「カァー!(いてこますぞコラァ!)」
どうやらそこはヤクザカラス達の縄張りだったようだ。ヤクザカラスってなんだろう。
とにかく、幸いアインは鳥との会話ができる。詫びを入れるべくアインはヤクザカラスに近付いた。
「あの、マジそーりー。今ちょっと、さーちあんどですとろいしたいうーまんをさーちしてまして」
「カァー!(人探しやと? 何や、金持って逃げでもしたんかい)」
「いや、そういう訳では……ただ、そのうーまんがいるとこの国や世界がヤバくなるっていうか……こう、腕がグルグル回るがんみたいになってるうーまんなんですけど」
何故か語彙が英語寄りになってきたアインだったが、ヤクザカラス達はその言葉をおおよそ理解し、そしてこう返した。
「カァー!(なるほどのぅ。その女やったら見たでぇ。ここらの公園を回っとるようや)」
「えっ、りあるですか!」
「カァー!(おぉ、ホンマやで。夜中にガンガンなんぞ音立てるモンやから、ウチの若い衆がビビってもうてな)」
どうやらヤクザカラス達もまた、今回のUDCの被害者であったようだ。利害が一致したアインはヤクザカラスから敵の行動周期を教わる。
どうやら女は一定の期間で公園を変えて自分を拡散させる人間を探しているらしい。その傾向から、次に現れるのは。
「第三公園……!」
アインは次にオブリビオンが現れるであろうなんか滑ったり揺れたりして楽しむ広場を突き止め、そこに向かうことにした。
大成功
🔵🔵🔵
霄・花雫
わあ、話しづらーい
んんん、でも聞かないワケにいかないもんねー
あ、其処のおにぃさーん
ちょっとお聞きしたいんですけど!
えーっとね、この辺で何か背の高ーい女のヒト見ませんでしたか?
ううん、もっとこう、ムッキムキの筋肉ー!って感じのヒト
見てない?そっかー
ていうか見てたらそもそも危ないもんねぇ
えーとね、じゃあじゃあ、この辺で何かこう、変なおっきな音とか聞いてない?
うん、そう夜に
ズドドドドドってなんかいっぱい?あとギュリンギュリンなんか鳴ってた?
あ、それかもー
……何とかなったっぽい?
背の高ーいムッキムキの女のヒトってだけで目立つだろうし、他のヒトにも聞いてみよっかなー
あ、すみませーん!其処のおねぇさーん!
「んー……川にいる浮くやつ赤いなあいうえお。オレンジ色の実のやつ、トゲトゲした中が甘いやつ、かきくけこ。わあ、話しづらーい」
花雫は発声練習してみていた。何だかんだ何回もやったことがあるやつだが、どうもうまくいかない。ヤバイ。
しかし、それでも何も聞きに行かないわけにもいかない。実は見かけによらずこの事件はヤバイ。そう、ヤバさがヤバイのだ。だから花雫は解決に向けて歩き出した。えらい。
「あ、其処のおにぃさーん。ちょっとお聞きしたいんですけど!」
「おっ? なんだい」
彼女はいい感じの暇そうな青年を見つけると聞きこみを開始した。
「えーっとね、この辺で何かこうビヨーンって背の高ーい女のヒト見ませんでしたか?」
「え、背の高い女の人……? なんか白いワンピースを着てぽっぽぽっぽ言ってる人かい? 最近見たけど」
「ううん、もっとこう、ムッキムキの筋肉ー! って感じのヒト」
「それは見てないなぁ」
「見てない……そっかー」
なんか別件で見ちゃいけないものを見ている気もするがそれはそれだった。今回の件とは関係ない。
そもそも今回の相手は見ていたらその時点でもうヤバイのかもしれない。ならば、と彼女は発想を変える。
「えーとね、じゃあじゃあ、この辺で何かこう、変なおっきな音とか聞いてない?」
「おっきな音? 夜家の周りからベチャベチャしたなんか這うみたいな音するやつかな?」
「あーそれじゃないなー。ズドドドドドってなんかいっぱい? あとギュリンギュリンなんか鳴ってた? やつ」
「あぁ、そっちか。それなら確かに最近聞くなぁ。なんか、色んなとこで鳴ってるらしくて音が近くなったり遠くなったりするんだよね。怖いよねぇ」
「あ、それかもー」
なるほど、UDCはちょくちょく移動しているらしい。と花雫は理解した。あとこの人の命はもうヤバイかもしれないと思った。まぁでも別件なので大丈夫だ。
「おにぃさんありがと! 色々わかったよ。あと気をつけてね」
「ああ、それじゃあね」
ヤバそうな青年と別れると、花雫は少し考えた。音が色んなとこで鳴っているのなら他の人も聞いているかもしれない。色んなとこで色んな人に話を聞くのがいいだろう。
ということで、彼女は近くにいた暇そうな女性を見つけると、また駆け寄っていった。
成功
🔵🔵🔴
渦雷・ユキテル
【†神雷†】
さっきよりヤバくなった感じするんすけど
コレ後から来るんですか?あとからリボですか?
引き続き周りのあれこれをいい感じに集める力を使いつつ
ヤバイもの見たっぽいテン上げギャルとかパリピを探して
おしえてする感じでゴーです
ほら、元々なんか同じアレそうですしタ―ゲ……
ターチャン?としてありよりのありでしょ
両手がグルングルン(略)な女の人見ませんでした?
周りめっちゃ闇なときに
ゆらゆらしたり滑ったりする物体がある所で
ウェイするらしいんですけど
それらしいの聞けたら
神様とワーしてそれぞれのお話を一緒にするやつしますね
ネコチャンマ?そマです?り。
なるほどですねー、わかるマン!(わかる)
※アレしてください
キラス・レスケール
【†神雷†】
情報を集める
人間相手はユキテルにお任せして
すごいアレ(神)である俺様は【動物と話す】ことができるし
『†猫変身†』でにゃんこになるぞ
にゃーん(低音)
夜の公園ならにゃんこもよく知っている筈だ
【優しさ】を持ってにゃーんすれば、にゃんこたちも怖がらずににゃーんしてくれる気がする
ボスにゃんこもいるかもしれんが、そこはすごいアレ(神)として【威厳】を持ってにゃーんしよう
伝え聞いた情報をにゃーんするが、何か分からにゃいか?
にゃんことにゃーんし終えたらユキテルと合流して
アレがアレだからあっちの方がアレな感じではないか? と情報を共有するとしよう
※にゃーんな俺様神様
※引き続きご自由にアレしてにゃーん
「あ、あー。あーー」
ユキテルはマイクテストみたいな感じに声をあーあー出して喉の調子を確かめていた。実際のところ問題なのは喉や声ではなく発される言葉なので意味はない。気分だ。
「さっきよりヤバくなった気するんすけど。コレ後から来るんですか? あとからリボですか?」
「リボではないと思うぞ。あとリボ払いだけはやめておけ。神様との約束だぞ」
知らずにやってしまうリボ払いはあぶない。それは36の世界においての人々の共通認識であった。
それはともかく、と彼はキラキラ光ったあと猫になった。すごい。キラスは神だから猫になれるのだ。何故なら「神」という字をいい具合に消せばネコだから。完璧な理論である。
「わー、めっちゃかわいー。インスタにあげていいですか?」
「にゃーん(低音)」
「おけまるー」
一通りパシャッたユキテルは一旦キラスと別れることにした。ユキテルは人に、そしてキラスは猫に話を聞く。各々の現状を活かした調査対象のもとに二人は向かった。
ユキテルがチョイスしたのはパリピであった。日本全国、どこにでもパリピはいる。嘘。島根県にはいない。だがこの近くにはちゃんといた。良かったですね。
肌がすごい白くて髪がバッサバッサして鎖がジャランジャランしている少年。髪がゆるふわに巻かれてなんかファッション誌に載ってそうな服を着た少女。
そんな二人をユキテルは捕まえることができた。草むらとかにいたんだと思う多分。
パリピには語彙がない。そして噂が好き。故に、今のユキテルにとって彼らは非常に良いインタビュー相手と言えただろう。ユキテルはとりあえず片手を上げる。
「ウェーイ」
「「ウェーーイ!」」
ユキテルの声とパリピが共鳴した。すごい。
「最近アレな話聞いたんですけどー、両手がグルングルン(略)な女の人見ませんでした?」
「ウケるじゃん。何そいつ」
「周りめっちゃ闇なときに、ゆらゆらしたり滑ったりする物体がある所でウェイするらしいんですけど」
「ヤベーじゃん。あーし聞いたことあるよ」
「マですか? ヤベー」
「マよ」
地獄のようなパリピと語彙汚染者の会話が繰り広げられる一方、猫になったキラスは隣の公園で猫会議に参加していた。
「にゃーん(興味深い。では君の意見では、時間の矢とは一方向に向かうものではないと?)」
「にゃーん(その通り。エディントンは過去から未来への一方向であると定義していたが、我々は過去を振り返るという行為により部分的ではあるが逆方向への干渉を――)」
(マジで何の話をしているんだこいつら)
にゃんことにゃーんしに来たキラスだったが、にゃんこ達のにゃーんはヤバかった。あまりにも話に入れる気がしないのは彼の語彙が低下したためか、或いは猫が賢すぎるためなのか。
だが、ここで退いては情報が手に入らない。キラスは神としての威厳を放ちつつ思い切ってにゃーんする事にした。
「にゃーん(ところでパイセン方は、この辺りで両手がグルングルン(略)な女の人を見なかっただろうか?)」
「フッ……にゃーん(やれやれ、近頃の若者の語彙の低下にも困ったものだ。そんな事ではこの先の猫生、苦労する事になろう)」
「にゃーん(まぁまぁ。若者に物を説くのも年長者の勤め。若き猫よ、それは恐らく両手がガトリングガンと化した長身の女性の事であろう。人間のようだが、人間ではない)」
「にゃーん!(そ、それだ! 何か知っているか?)」
「にゃーん(うむ。アレは己の存在を噂によって広めることを望んでいる。そうする事によって力を増す、或いは拡散することが目的であろう)。
にゃーん(あの女は、公園に現れる。そこに人が通りがかれば脅し、そして自らを広めさせるために見逃すのだ。私の予想が正しければ、明日はここの公園に現れるだろうな)」
お前らより長生きだがな、と思いながらキラスは猫の話を聞いていた。いずれにせよ有力情報だ。猫は賢かった。ちょっと賢すぎる気もする。ヤバイ。
とりあえず必要な情報は手に入った。キラスは猫ににゃーんし、一旦別の公園に向かった。
「――と、いうわけだ。実にいいにゃーんであったぞ」
「ネコチャンマ? こっちは情報あんまなかったですよ。全然違うハロウィンの着飾るやつの話されたし……ていうかそのネコチャンたち何の話してたんですかね」
「全然わからない……が、とりあえずあの猫たちのいる公園に夜アレしておけば、敵が現れた時にワーッてできるだろう」
「り。」
「何?り。って」
ユキテルは一連の話にり。するとキラスが聞き込んだ公園に二人で向かうことにした。果たして、猫の予想は当たるのだろうか……? そして猫は何なのだろうか……?
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
黒河内・柊夜
いやーこれはヤバい、やばやばのやばですよ。
とにかくもう一人の僕ことヒイラギがアレします、ほらアレですよアレ。
……はは、まじでウケる(棒)
まあ僕はジミに人に聞きまくりますよ。
言葉がダメになってるなら絵ならどうだです。
紙に聞いたやべーヤツの絵を描いて……うわなんだこのやべーの……
あとこの辺の道とか描いて……
あとはそれ見せてその辺を通る知らない人たちに聞きます。たくさんの人に聞きます。
すみませんこんなやべーヤツの噂アレしたりしてません?
どの辺でアレしてどっち行ったとか知りません?
いやーちょっと僕もウワサアレしちゃってー。
僕の方が怪しいヤツにならないように気をつけないとやべーですね……
黒河内柊夜は自分がたくさんいるアレである。すごい。とりあえず鳥をボコボコのボコにした武闘派の人格、柊夜は引っ込み、代わりに冷静で頭がキレる方のヒイラギが出てきた。かしこい。
「いやーこれはヤバヤバのヤバですよ。ま、僕にかかればアレですけどね……はは、マジウケる」
ヒイラギは絶望した眼差しでそう呟いた。違うんですよ、彼は本当は頭がいい人なんです。しかし、柊夜が感染したということは体が同じである彼も感染しているということだ。つらい。
だが彼は考えた。言葉がアレになっているならば他の表現を探せばいい。
人類が言葉を開発したのはそう昔の話ではない。言葉がなくとも彼らはなんやかやいい感じに狩りとかができていたのだ。それを実践する……!
「例えばこれとかです……!」
彼は輪っかでたくさんの紙を留めてるやつを取り出すと、サラサラとなんか描き始めた。イラストである。
これまで聞いた数々のUDC情報。それらを纏めて一枚の絵にする。両手はグルグルするなんか弾を撃つやつ、そして赤い髪に長身の女性。特徴が埋まっていく。
「うわなんだこのやべーの……」
出来上がったイラストに彼は声を漏らした。そりゃそうだ。ヤバいものを書いたのだからイラストもどう見てもヤバい。
「と、とにかく。おーい、すみませーん! そこの方、ちょっといいですか!」
気を取り直して、ヒイラギは近くを歩いていた暇そうなおじさんを呼び止めると、自分で描いたイラストを見せる。
「うわなんだこのやべーの」
「最近こういうやべー奴を見たっていうアレがあるみたいなんですけど、何か知りません? どこかで見たとか、噂を聞いたとか」
「不審者情報みたいなのは出回ってたかな……赤い髪の変な女がうろついてるとか」
「! それは……」
やはり、女はこの周辺をうろついている。発見はそう遠くないだろう。
「ありがとうございます。いやーちょっと僕もウワサアレしちゃってー」
「でも君、あんまり人を呼び止めてやべーのを見せたらいかんぞ。君が変な人だと思われるぞ」
「いやー、あはは……すみません」
実際そうであった。彼は半分くらいやべーやつであった。やべーやつを描いたものを見せてくるやつはやべーやつであるからだ。
ともかく、ある程度の情報は得た。彼はやべーやつと思われる前に、やべーやつを描いた本を閉じてそそくさと退散した。
成功
🔵🔵🔴
神羅・アマミ
このとんでもなくヤバい状況、やはり一番ヤバい敵をボッコスコにやっつけないとどうしようもないみたいですね?
だから、一番ヤバい敵をボッコスコにやっつけるしかない!
敵はなんかグルングルンで赤くてムキムキとか滅茶苦茶目立つらしいし、そんなの色んな建物につけられてる、人とか道路の動きを見張るカメラの中身調べれば何処に行ったかもわからないかな!?
建物に住んでる人からそんなのどうやって協力してもらえるの?ってなるけど、UDCを調べるグループで特に偉い人が他の色んな偉い人に「マジでヤバいからどうにかしないとマジでヤバい」ってかけあえばどうにかならないかな!?
だって、そうでもしないとマジで危険がヤバいじゃん!?
アマミは今ヤバかった。何故ならヤバい状況が継続していたからだ。ヤバさが続いたら勿論ヤバい。これはイギリスのあの牛みたいな名前した世界一の大学の論文にも書かれている。
「……やはり一番ヤバい敵をボッコスコにやっつけないとどうしようもないみたいですね?」
彼女はそう結論を出した。一番ヤバい敵をボッコスコにやっつければこの事件は解決する。ならば一番ヤバい敵を(略)やっつけるしかないということだ。彼女の論理力は失われていなかった!
そうと決まれば、と彼女は支給されたもしもしする奴を取り出し、保護とかやってる組織に連絡する。
『――はい。猟兵のアマミ様ですね。いかがされましたか』
「もしもし! ちょっとマジでヤバい事が起きてるんで、ここら辺の人とか道路の動きを見張るカメラの中身見てもらっていい!?」
『えぇ……?』
もしもし相手のUDCエージェントはめっちゃ困ってそうな声を出した。多分めっちゃ困ってたんだと思う。
『ええと……すみません。もう一度落ち着いてお話してみてください』
「わかった……! 今こっちはマジでヤバいから、どうにかしないとマジでヤバい」
『くっ……会話が難しい……!』
「だから敵はグルングルンで赤くてムキムキでチョー目立つわけ! わっかんないかなー、マジで危険がヤバいわけよ!」
『神よ……私に力を……』
電話口のUDCエージェントはめっちゃ困ってそうな声を出した。多分めっちゃ困ってたんだと思う。
それから十数分が経った。もしもしの料金がかさんでいく。そしてついに――
『つまり、UDCの痕跡を探るために周囲の監視カメラの情報を確認したい……ということですね!?』
「よくわからんけど多分それ!」
『ありがとうございます!』
――アマミは電話の相手に自らの意思を伝えることに成功した。すごい! 人間話せばわかるものだ。
『ではこちらの端末に一通りのカメラ映像を送信いたします。ご武運をお祈りします』
「り」
アマミはたった一文字に万感の決意を込めるともしもしする奴を切った。このもしもしする奴は良いもしもしする奴なので、通信とかもお手の物だ。周囲の見張ったりするあの機械の映像がバーッて出てくる。
しばらく見ていると、彼女はそれを発見した。体とか服が黒く、髪の毛が赤い。そして両手はグルングルン回る銃の奴になっている、長身の女だ。
「ヤバ……何この見た目……ヤバいじゃん」
そう、女はヤバかった。ヤバさを全身に貼り付けた感じのヤバさがカメラ越しに伝わってきて、アマミはヤバいなと思った。
成功
🔵🔵🔴
穂積・直哉
(とにかくご自由にどうぞ)
えーと、まずここらへんのあれを探そう
道とか行きたい場所とかを調べたい時に見る紙とか板
それで子供がワーワーしてる場所、多分いっぱいあるよなー
その名前をメモにカキカキしてっと
最初に赤いムキグルン女を見たって人が
呟くやつにカキカキしたっていうし
エス……なんだっけ
呟くやつとか写真とか載せるやつをまとめたヤツ
とにかくそれをすっごく便利な板で見る!
なんか誰かがアレしてる気がするし!
わーっと! ばーっと!
左目にくっつけてるアレでキュピーンと!
言っとくけどこの目は学んでる子がかかる言葉が痛くなるアレじゃねーからな!
調べ方?
……えーと。
『赤い女、グルングルン、ムキムキ』?(ポチッ)
「うーん……アレだな……」
直哉は色々思案したことやその先に考えられること、そしてこれから自分が何をするべきかを整理した。結果アレというワードになった。つまりアレであった。
「まずはここら辺の、なんか行きたいところとかそういう奴を書いた板とか紙とか探すか」
彼は住宅街をウロウロしながらキョロキョロした。しばらく歩くと、それが見つかる。なんか(略)紙である。現在地を把握し、そして周りの子供がワーワーしたりする場所の位置を把握する。
この中のどこかに例のやべー赤いムキグルン女が現れるということがわかっていた。では、その中のどれなのか。それはよくわからない。
なので彼は、保護したりする組織のやつから貰ったもしもしする奴を取り出し、呟くやつとか写真とか載せるやつをまとめたヤツを開いた。
「えーっと? 何だったかな、ここの上のなんか覗きこむやつのマークで……」
彼は呟くやつの中で呟かれたやつを調べたりするやつを開き、指をいい感じにスイスイして入力した。
『赤い女 グルングルン ムキムキ』
間違いない。これで情報が出る。彼は確信とともにポチってした。
だが、彼はその手の中につ辛めな現実を見た。出ないのである。なんかムキムキなやつとか赤いバッグの画像とかは出るのだが、肝心の赤くてグルングルンでムキムキな奴は出ないのだ。
「馬鹿な……確かに最初にアレを見た奴がこれにカキカキしたって言ってたはず……!」
出てこないことはありえない。まさか、と彼は思った。調べたりするのワードがあまり良くないのか?
「少し減らすか……赤、女、ムキムキ、っと」
グルングルンがワードから消える。しかし今度もまた、いまいちいい情報は出てこない。彼のいい感じにキュピーンする左目でザッと情報を見てみるが、やはりそれらしいものはない。
「こんな事が……」
直哉は高い壁にぶち当たった。言葉を使わなければアレできないツールは、今の彼が扱うには過ぎた代物だとでも言うのか。
否。彼はまだ諦めていなかった。直哉は被害者が語ったというUDCの声を脳裏に浮かべる!
『友達とか友達じゃない奴とか、アレとかに伝えろ……両手がグルングルン回って弾を撃つ銃みたいなものになった、筋肉がムキムキの女に夜グワーッ! バババーンッてされたとな……』
直哉は息を呑んだ。そうだ。実は女は赤というワードを使っていなかった。赤は男が付け加えた情報。つまり、呟くやつの中にはそのワードがない!
「クソッ、すっかりアレされたぜ……! なら調べるワードはこれだ! ムキムキ! グルングルン! 女! 行けぇ!」
もしもしする奴がぶっ壊れるくらいの勢いで彼は文字を入力し、そして検索した。
結果……ついに、彼は辿り着いた。男が呟いたと思しきアレを。それに添付されたカメラで撮るやつを!
「この……カメラで撮った奴。ここが女が現れた子供がワーワーする場所だ」
彼のキュピーンする目はそれを把握すると、しっかりとした足取りで歩き出した。向かうべき子供がワーワーする場所は、「第三公園」という子供がワーワーする場所であった。
大成功
🔵🔵🔵
矢来・夕立
【チームワーク】
狭筵さん/f15055
赤ずきんさん/f17810
聞くアレより探すアレが良いです。
さむ……さむい……みたいな名前の人と違ってバカっぽいところを晒したくないんですよオレは。恥ずかしくないんですか?
ユ……ユーロビートを使います。
【紙技・あのなんか黒い鳥。大きめの】。
街中にガーッとコレして《情報収集》に当たらせます。
赤い人が降ってきてスキマからアレするならこちらは公園の周りに、なんかあの見張るカメラみたいに置いときます。
…オレ達の下がりきった語彙力で話し合いをして情報をアレできるか考えるとヤバい感じではないですか。
分かんないんじゃないですか。分かれよ。殴りますよ
レイニィ・レッド
【チームワーク】
坊ちゃん/f14904
狭筵サン/f15055
自分さっき黒いアレ浴びちゃったンすけど
なんか酷くなってません?
ちょっとマジヤバイんですけど
クソ許さねェ
何かもうすごい
ぜってーやり返す
任せてください
こう 赤いムキムキの……アレだよ
実家的なサムシング見つけてやりますよ
正直、このザマですし
そもそも人と喋るのアレなんで
二人とこう 分かれて力合わせる奴して
赤い雨になってザーッと降ります
雨は自分の手とか足と一緒です
雨が流れる穴とか入り込んで
なんか見つけたり
誰かの話を聞いたりしましょ
狭筵さんや坊っちゃんの集めてきたアレも
上手いことアレして
自分のと分け合いっこしなが…
どう話せばいいんです?
伝われ
狭筵・桜人
【チームワーク】
矢来さん/f14904
赤ずきんさん/f17810
赤いあの……ムキムキのぐるんぐるんの……
女のハウスを探します。
三人でわかれるやつで探します。
私は普通に人に聞きこみします。
公園から一番近くて24時間便利なお店の……
そういう店があればレジしてくれる人に聞いてみます。
この辺で女の人見ませんでした?
噂を聞いたとかでもいいです。
いやあただの女じゃなくて……並々ならない女ていうか
赤くてムキムキでぐるんぐるんでヤバイやつですよ!
ちょっと待って別にお店の邪魔してるワケじゃ
あっ雨降ってきた。傘売ってます?
三人で情報をわけます。
そっちこそなんで伝わらないんですか?
作者の気持ちがわからないタイプ?
「よし。なんか今後の流れとかを決める話し合いのやつしましょうか」
桜人は手をパンってして夕立とレイニィに注目させた。一旦流れを決めておくことは必要なことだ。二人からの異議はない。
「自分さっき黒いアレ浴びちゃったンすけど
なんか酷くなってません? ちょっとマジヤバイんですけど」
異議はなかったが文句みたいなのは出てきた。レイニィはふざけた口調に反して怒り心頭だ。クソ許さねぇ……と現時点で何度も彼は口にしている。こわい。
「はいはい、落ち着いてください。我々はこれから、赤いあの……ムキムキのぐるんぐるんの……女のハウスを探します」
桜人はスムーズに話を進めていく。今回の作戦は敵が公園に現れる前にどこにいるのかを見つけることだ。百戦くらいめっちゃ慣れてる三人にこの程度のことは造作もない。彼らが普段通りだったら。
「じゃ、オレは聞くアレより探すアレが良いです」
「おっ、やらしいメガネの人。あれ? 捜し物とか得意でしたっけ」
「まぁオレは何やっても得意なわけですけど、さむい人と違ってバカっぽいところを晒したくないんですよ。今聞き込みに行くってのはそういうことですけど、恥ずかしくないんですか?」
「は? この程度まったく恥ずかしくないですけど?」
簡略化した結果ただの暴言と化した互いの名を呼び牽制しつつ、彼らはバチバチとなんか散る火っぽいやつを飛ばした。そこにレイニィが静かに割って入る。
「自分も今人と喋るのアレなんで、赤いムキムキの……アレだよ。実家的なサムシング見つけてやりますよ」
「人と喋るのは私一人ですか? まったくもうシャイなんだから〜」
「クソ腹立ちますね〜」
そんなこんなでクソ腹立ちながら夕立とレイニィは散開した。桜人は捜索を二人に任せ、しばらくテクテクしてコンビニに入っていく。
「すいません、この辺で女の人見たり噂聞いたりしてません? なんかこう、赤くてムキムキでぐるんぐるんでヤバイ女なんですけど」
「え、大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
出鼻を挫かれつつ、桜人は店員と何とか会話を続けようと試みる。
「あのー、店のアレを邪魔するやつじゃなくてですね。この辺りの、あんまり居ると嬉しくない人情報が出てまして。ほら、もしもしする奴とかに流れるアレ」
「……大丈夫ですか?」
「大丈夫です。……あ、雨降ってきましたね。傘あります?」
「千円になります」
その町には赤い雨が降っていた。控えめに言ってクソ怖い。何故なら普通雨は透明で、赤い水といったら明らかにあの人からブシューッて出るアレだからである。
(さて……どっかになんかいないもんっすかね)
レイニィは雨の中なんかを探していた。ムキムキ(略)女の痕跡とかそういったものを。
(水を流す道路の側のアレに……住んでたりはしないっすよね、知ってた)
ジョージに話しかけてくるあのピエロとかはそこに住んでいたのだが、と彼は「流れながら」考える。
レイニィ・レッドは彼の本名ではない。その名は、彼の有り様から名付けられたもの。人が噂したりする怖い話のやつの名前だ。
普通の人間ではない彼は赤い雨となり色んな所に降ったり流れたりできる。何故なら普通の人間ではないからだ。つよい。
「んー……あ。お疲れ様っすね。なんか見つかりました?」
レイニィはなんか高いところにいい感じに止まっている黒い鳥のやつに話しかける。よく見るとそれは鳥そのものではなくなんとなく紙っぽい質感だ。
それはつまり、この鳥が夕立のUC(ユーロビートコード)で作られた式紙であることを意味する。鳥はそこら辺に降っている雨を見ると、パクパクと嘴を動かす。
『ガンバレガンバレ!』
「は? 何が?」
残念ながら鳥は鳥並の知性しかなかった。そして応援くらいしかできなかった。
「やれやれ……どうでしたかさむいみたいな名前の人。たくさんある語彙でいい感じの会話ができましたか」
各々の情報収集から帰った彼らは合流し、夕立は早速成果を聞いた。心なしか皆かなり疲れて見える。
「すごくアレでしたよ。まぁペチャクチャされてはいるけど、チラッてしたのはいないみたいな」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です。やらしいみたいな名前の人はどうだったんですか?」
「オレは……とりあえず辺りを見張ってましたが、アレはなかったですよ。あんまりウロウロしてないんじゃないですか?」
ふわふわした状態で情報交換が始まった。難しそう。とりあえず二人とも微妙そうなので、残る期待はレイニィに託された。
「色んな所ドバーッてして見たんですけど……どうも、いないっぽいっすね。ただ、アレならありましたよ。バンバンした後コロコロ出てくる奴」
「え? なんて?」
「アレっすよ、映画とかで出てんでしょ。ポンポン出てきてコロコロ転がる小さいやつ。伝われ」
「わからないですね」
桜人は速やかに考えるのをやめた。無理もない。
「思うに、今のオレたちじゃどうアレしてもアレなんじゃないですかね」
「どういう意味っすか?」
「分かれよ。殴りますよ」
「こわ。国語の点数低い人しかいないんですか?」
彼らはアレであった。そして結局情報をいい感じに共有することはできなかったが、だいたい例の女が昼は近くにいないということがわかったので三人は良しとした。
苦戦
🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
木元・祭莉
んっとね、なんか通じないときはね、見えるようにやったらいいんだよ!
(えっへん)
えーと、腕ぐるんぐるんで、両手パンパンダダダってなるんでしょ?
(ぐるぐるぶんぶん)
で、首こくん(上向き)して、わーっムキムキだーっ♪
(ぴょんぴょんどひゃー)
あと……こんな!
(赤マントをバサリ)
カンペキ!
さあ、いたトコから行けそうなトコに行こうー♪
(戦闘地域から目撃地に向かう)
あ、おばちゃん!(道すがら、買い物帰りの主婦をロックオン)
えっとね、こーんなで(実演)あーんなで(実演)、むきーってなったヘンな人、見なかった?
あ、おいら以外で!
あー、それもチガウ。あ、そのひともね?
ん、あっち?
ありがとー♪(びゅんって飛んでく)
祭莉はこの事態に対しある解決策を見出していた。つまり、喋ってダメならいい感じに見える感じにアレすれば良いのだ。専門用語ではこれをボディランゲージと言います。
とりあえず彼はまずリハーサルしてみることにした。両手にそこら辺に落ちていた缶をたくさん持ち、なんかあのグルグル回るやつを再現!
そしてなんかどっかにあった赤いマントを羽織り、赤さを再現! そして最後に首を上に向けてムキムキを再現! いやそれはちょっとよくわかんないですね。
「よーし、カンペキー♪ これでわかるはず!」
彼はそのままダダダッと移動した。はやい。そして行く先に婆さんを見つけた。やばい。
「ねぇねぇ、そこのおばちゃん!」
「おや、何だいウワッ、何だい君は」
婆さんは祭莉の姿を見るとウワッて言った。そりゃそうなるよ。
「えっとねー、これが、こーなって!」
彼は手にした幾つかの缶をグルグル回して手の回るやつを再現してみせた。婆さんは目を見開く。
「で、こーんな風に赤くて、ムキーってなったヘンな人、見なかった?」
「ジーザス……It's you(それはあなたです)……」
「あ、おいら以外で!」
「えぇ……? そんな変な人そうそういないわよ。ええと、最近の不審者情報は……この赤いコートを着て、マスクをつけて『私、綺麗?』って聞いてくる女とかかしら」
「あー、それもチガウかなー」
なんかこの周辺すごい色々出てますね。それはともかく、婆さんが見つけたのは別件の不審者であった。
「じゃあこれ? 黒い服でムキムキの、銃持った女」
「あ! それかも!」
婆さんは祭莉にもしもしする奴に映った不審者情報の絵を見せてきた。ムキムキな体に赤い髪。確かに聞いていた情報と近い。
「コイツ、どこに出るか知ってる?」
「ええ? なんか、最近近くの公園に出るらしいけど……やめなさいね。危ない人にわざわざ近づいちゃダメよ」
「わかったー!」
わかったらしい。祭莉はわかったので、不審者が最近現れたという公園に向かって走っていった。わかってないじゃん!
成功
🔵🔵🔴
荒谷・つかさ
ええ、こうなることはしってたわ。
だから私はこうなってもなんとかなるようにコレをいい感じにしてきたのよ。
そう……「何て言えばいいかわからなくても、それっぽいの見せればいい」のよ!
(必殺技で筋肉ぶわーさせて両手に細い筒束ねた鳥殴った鈍器持って、赤い和風のあれ履いてどやあ)
あとは暗くなってからにんき(※人気、ひとけ)のない子供たちの遊び場でいいかんじにするわ。
誰かいたら行くわね。
ちょっと貴方いいかしら。
私のニセモノがいるって聞いたんだけど、しらない?
(筋肉ぶわー&細い筒ぐるぐる&赤いの履いて)
なんだかもっと赤いっぽくてこう、どーんとしてる感あって、もっと知られたいらしいんだけど。
ニコ・ベルクシュタイン
あの良い感じの鳥どもはアレしてしまったのか、
殺したかっただけで死んで欲しくは無かったのだが…
さて、夜の公園で筋肉がブワーッで…夜の筋トレかな?
銃を撃つにも反動に耐える為鍛えなければなるまいだろうし
そうだ、例え語彙力が去って行っても筋肉は裏切らない
公園一帯を…アレは何と言うのだったか、走り回ったり…
地形の利用で物陰に隠れてス、スク…腰を落として上下運動するヤツ…
そういった感じのアレソレで筋トレメニューをこなしながら
問題のヤバい奴を待ち構えようではないか
運良く遭遇できたら他の猟兵たちにも伝え…る努力をしよう…
みんな仲良くクソ語彙状態だ、其れなりに何とかなるだろう!
※一般市民からの通報には注意する
鳥を皆まとめてアレした現場から少し離れたどこかの道にて。ニコは失われた命について嘆いていた。
「あの良い感じの鳥どもはみんなアレしてしまったのか……殺したかっただけで死んでほしいわけではなかったのに」
彼はやばかった。
そして、彼はヤバイながらも思考を巡らす。敵の情報。夜の公園。ムキムキ。何も起きないはずはなく……。
「筋肉……そうか!」
彼はバッと上着を脱いだ。上着がないと彼はいい感じのシャツの姿になるわけだが、ニコの筋肉はシャツの上からでも割とわかるくらいあった。つよそう。
グルングルンする奴とはすなわち、弾を撃つアレ。弾が出てくるときには逆側にグーンってなる力があり、それに耐えるためには何が必要か。そう、筋肉だ。
つまり、UDCの正体は筋肉愛好家。夜の公園でトレーニングを行うビルダーだったのだ!
「何ということだ……この事を伝えなくては……!」
幸い、猟兵たちはまだ近くにいる。この事実を伝えなければならない。答えは筋肉だったのだ……!
彼は走り始めた。そこそこのペースを維持しながらいい感じに走る、なんか長い間運動するためのアレを鍛えるアレである。
回っているうちにそのうち猟兵にも会うだろう。いい感じの汗をかきながら、ニコは走り回った。
ニコは時には休憩し、公園の長い椅子の座るやつで休んだ。冷たい風がビューってなるやつで体を冷やすと、彼は再び体を鍛え始める。なんか腰を落として上下運動して足腰をアレする奴である。
こうして筋肉を鍛える行為には意味があった。
――筋肉は、共鳴する。
ムキムキでテカテカした感じの男たちが己の体を見せ合うあの会場を知っているだろうか。あれは筋肉が共鳴した結果。筋肉が互いを呼び合ったから彼らは出会ったのだ。
ならば。こうして体を鍛えることは、同じくムキムキな人間を呼び寄せることに繋がるということだ。
「39……40……! ふぅ。さて……件の女は」
ニコは額の汗を拭い、周囲を確認した。すると、一人の人間が近くにいる。赤い和風の、なんかスカートっぽい感じのあれを履いて、両手にグルングルンする弾を撃つ奴を持った、身長の低い女性だ。
何より、その筋肉はムキムキであった。これにはさすがのニコも一歩後退る。例のUDCと特徴はピッタリアレしている……!
「お前は……!」
「――ちょっと貴方、いいかしら。この辺りに私のニセモノがいるって聞いたんだけど、しらない? ……って、あら?」
「待て。君はつかさじゃないか?」
「ニコさんじゃない。どうしたの?」
驚きだ。なんと現れたのはつかさであった。頭がいい読者の皆さんはもうお気付きであろう、これが筋肉の共鳴現象である! 筋肉と筋肉は引かれ合うのだ。
「うむ……どうやら敵は相当ムキムキであるらしい。ムキムキはムキムキ同士で引き寄せ合う。なので俺はここでムキムキになる奴をすることで、敵を呼び寄せようとしていたわけだ」
「完璧ね……そういう事なら私も乗らせてちょうだい。この……なんかUDCに似てるっぽい装備でムキムキになる奴をすれば、きっと2倍……いえ、4.72倍ムキムキを呼び寄せられるわ」
「間違いない。やろう」
語彙はなくとも、すべてがわかっていた。筋肉があればそこに無粋な言葉はいらない。
二人はムキムキになる奴を始めた。時に走り、時にその場でなんかアレして、筋肉を躍動させた。つよい。
「……だいぶ、続けたわね」
「……そうだな」
暫くして。辺りが結構暗くなって、二人は一時休憩していた。筋肉には休憩も必要なので、無理にムキムキになる奴をやり続けると良くないのだ。
「UDCは現れなかったけど、いいムキムキになる奴だったわ。ありがとう、ニコさん」
「こちらこそ。君のその本はとても役に立ったよ」
「自慢の筋肉書よ」
二人は硬い握手を交わした。もちろん二人共ムキムキなのでその握手はギチッッて感じの音がした。
結局UDCは彼らの前には現れなかった。しかし、問題ない。彼らのムキムキになる奴は、彼らの筋肉にとって間違いなく有意義なものだったのだから――。
何してるんでしょうね。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
虻須・志郎
WIZ
銃がアレで夜の公園にマッチョマンの変態が出没か
非常に由々しき事態だなぁ、うん
インセインもいい感じにアレだし
成程手強い相手だ……が!
銃を使うならアレが必要な筈
つまりアレを売っている近くの公園で聞き込みだ
アレ……アレだよ。おいアンタ、アレ売ってる場所知らねえか?
手先を銃の形に変えてアレする。非常に危ない
……だああああ!!!! 分かった、OK、催眠術だ
取り敢えず安全と思わせよう、話はそこからだ
鉄砲、筋肉、長身、公園、これらから推察される現場は……
あの、バーンってやれて筋肉がムッキムキになる場所!
つまり! たいいくかん! それもバーンって出来るのがついてる!
ねえ知らない? え、違う? じゃあ……
弾を撃つ奴。ムキムキの奴。背が高い奴。子供とかがワーッてしてる場所の奴。
これらのワードから推測される場所が一つだけあった。バーンってやれて筋肉がムッキムキになる場所。
「それがここ……体育館だ!」
彼は近くの子供とかが通う体育館の扉をバーンって開けた。急に開けるのはやめよう。
しかし、中は案外シーンとしていた。今は誰も使っていないようだ。
『左が、女子トイレです』
「くっ……インセインはアレなままだし……ここじゃなさそうだし……手強いな」
体育館になんかいると思っていたがいなかったので、志郎は推測の練り直しを余儀なくされた。敵が使うのはグルングルンして弾を撃つ奴。……弾?
「そうか、弾だ! 奴はどこから弾を得てる!?」
これまでの猟兵のアレによれば、何度か子供がワーッてする場所で弾が見つかっているのだという。ならばその弾はどこから手に入れているものだ?
「そのテのアレなら詳しいぜ。この辺りで、そしてあのいい感じの弾を売っている店……!」
志郎は自らの情報源を最大限生かし、いい感じの店がどこかを探り出す。……そして、一つ。よさげな店を発見した。
「ビンゴ! いいぞ、いい感じのアレだ」
移動した志郎は人気のない子供がワーッてする場所にいた。日当たりがあまりサンサンしておらず、子供もいない。いるのは一人の汚い感じの家がないおっさんである。
「なぁ、おっさん。アレだよ、アレ。アレ売ってるだろ、アンタ」
志郎はおっさんに歩み寄ると、手をあの弾を撃つ奴みたいな形にしてみせた。
おっさんは口をパクパクさせている。多分ビビったのだろう。確かに突然こんなことを言われたら体に絵を描いた人かな? と思ってしまうのも無理はない。
「だあああ! わかった、ビビるなビビるな。俺は安全! めっちゃセーフ! あなたはだんだんセーフになる!」
「うーむ……わしはセーフ……」
「よし」
彼はすかさず人を眠らせたりなんか考えを変えさせるやつをやっておっさんの警戒を解いた。すると、おっさんは近くにあるアタッシュケースを引き寄せる。
「アレが欲しいのか、お客さん。アレならあるぜ……」
おっさんは辺りをキョロキョロしたあとアタッシュケースを開いた。中にはなんかすごい弾とか弾を撃つ奴とかが入っている。おっさんは、いわゆる武器商人であった。
「なぁ、おっさん。アンタ最近その撃つ方のやつを誰かにアレしなかったか?」
「アレしたぞ……大量に弾が欲しいってんでな」
「そいつの情報を教えてくれないか。礼はするぜ」
志郎はなんか偉い和服を着たおじさんが描かれたお札を取り出してチラッと見せた。おっさんはそれを見て親指を立て、客の情報をペラペラしだした。このおっさんはプロ失格だったのだ。
「そんだけ買ったなら、まだ弾は残ってそうだな……」
聞いた情報によれば、UDCの女はまだまだたくさん弾を持っていた。どうも正面衝突したら分が悪そうであった。
居場所は突き止めきれなかったが、貴重な情報だ。志郎は猟兵たちとそれを共有し、葉巻に火をシュボッてした。
成功
🔵🔵🔴
ヴィクティム・ウィンターミュート
話は聞かせてもらった
人類はアレする
両手がグルグルしてたくさん弾を打つ銃のやつ
つまりアレだ…こう…何?フィッティングマシーンみたいな…?
夜の公園ということはつまり!
アレしてくる人間はお酒グビグビ的な感じでフラフラしてるのが見たのかもしれない
ということは何かイケた服をピシっとした赤ピーマン(サラリーマン)的メンズが見たとアレしてそういう人に…えーと…税込み(聞き込み)するか
ヘイそこのお金稼ぐ人!
夜の広いとこで髪ファッサーした赤っぽい感じの女知らん?
何か両手グルグルぐるぐるグーグルしてるらしい
どんなしょぼいアレでもいいからアレしてよ
葉っぱで味付けした水あげるからさ
お昼ご飯もあげるからさ、シャッス
「話は聞かせてもらった……つまり、人類はアレする!」
な、なんだってーーーーッ! ヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)は衝撃の事実を発表した。こいつぁノーベル賞もビックリの発表であり、ついでに村上の人は文学賞を受賞しないということが確定的にアレしている。それはともかく。
「だが人類がアレする前に何とかしないとな。両手がグルグルしてたくさん弾を打つ銃のやつ……なんの事だ……?」
彼は一旦そこら辺について考えるのはやめて、代わりに例のUDCを見た人側のことを考えた。夜の公園で見た人がたくさんいる。ということは、何だろう。
「夜の公園といえばアレだな……赤ピーマンが夜にグビグビしてフラフラして来る感じの所だ」
偏見が過ぎるそんな公園の印象を整理しつつ、ひとまず彼はそこら辺のアレに税込みしようと決めた。つまり赤ピーマンに税をかけるということだ。税込み132円です。
ヴィクティムは公園でいい感じのところに張り込んでいた。スーツを着たある程度金を稼いでいそうな男が通ると、それに話しかける。
「ヘイそこのお金稼ぐ人! 夜の広いとこで髪ファッサーした赤っぽい感じの女知らん?」
「えっ? 誰だいあんた」
「まぁまぁ、そんな事はいいじゃないか。どんなしょぼいアレでもいいからアレしてよ、葉っぱで味付けした水あげるからさ」
ヴィクティムは両手の平を合わせてウインクした。突然あざといな。
「何だ葉っぱで味付けした水って……世のお茶は大体全部そうだけど」
「葉っぱで味付けした水だけじゃ足りないならお昼ご飯もあげるからさ! シャッス!」
「だから何だ葉っぱで味付けした水って。お茶って言いなさいよ」
「お茶」
ヴィクティムはお茶って言った。
それはともかく、男は溜め息を吐くとスマホを取り出し、なんかスイスイした。そして画面を出すと、それをヴィクティムに見せてくる。
「これか? 最近多いな、この不審者探ってる奴」
それは近隣住人に送付される不審者の色んなアレが載ってるメールであった。ヴィクティムはそれを秒でひそかにコピーすると、彼に頭を下げる。
「シャッス! アレになりました!」
「アレって何……」
結局葉っぱで味付けした水を奢ることはなく、ヴィクティムは手に入れた情報を確認した。
赤い髪の女。両手には変な金属の棒的な回るやつを持っていて、やけにムキムキ。注意しましょう。といったような内容だ。出現地域も添えられている。
「フーン……出現にはアレがあるんだな、その……流れが」
彼の分析通り、UDCには出現するパターンがあった。それを解析すると、次に現れる場所が浮かび上がる……。
「第三公園か。なるほどね」
ヴィクティムはニヤッと笑い、現場にアレすることにした。
大成功
🔵🔵🔵
釈迦牟尼仏・万々斎
探偵と/f22864
マジ卍。
(わざとなものか、貴様のせいであろう)
マジ卍…!
(自我を得て経年50年。この釈迦牟尼仏万々斎、ここまで焦燥を覚えたことはない。吾輩の美学哲学は全て、蓄えた知識を言語化することによって築き上げてきたものだ。語彙がなくなると思考まで死ぬ。つまり存在の危機。マジヤバい)
というわけで実にさげぽよ。形を保てずすっかりボール化している。
探偵もなんか、だいぶアレなのでな。
吾輩は夜の公園内をぽよんぽよん見回りしつつ、一般利用者に警告するとしよう。
マジ卍(人間諸君、此処は危険だ)
マジ卍(今宵は早く帰るがいい)
マジ卍(あれだ、両腕ぐるぐるして襲ってくるやつがいたらもうそいつが敵だ)
雨野・妙
ミクルベ/f22971
君それわざとじゃなくて?
あの丼飯の上に揚げたエビ乗せたやつ(※注:天丼)は二回までだぜ。
僕が聞いて回るアレをコレするところだな。
君、見た目がおっかねえもん。あとまともに喋れてないし。
見た目の特徴は分かってる。見た場所もだ。
最寄りの あー お巡りさん? がいるところで話を聞く。
つっても正直に話しゃしねえさ。
“見た”って証言がいっぱいあるかもだろ?
“僕も見た”って事にして《言いくるめ》る。
で、他の目撃しゃ…見た奴の話に持っていく。
他に見た奴はいないか。どんな状況だったか。
そうすりゃ他の出げn…出てくる条件がわかるかもしれん。
…。当のお巡りさんも語彙がアレだったらどうしような…
「マジ卍……!」
マジ卍だった。万々斎はボールになってポヨンポヨンしながらマジ卍していた。
「君それわざと言ってるんじゃなくて?」
「マジ卍(わざとなものか、貴様のせいであろう)!」
「あの丼飯の上に揚げたエビ乗せたやつは二回までだぜ。それ以上はお約束にアレする」
「マジ卍……マジマジ卍……マジ卍(いい感じの頭使うアレを得てからおよそ50年。この釈迦牟尼仏万々斎、これほどめっちゃ焦ったことはない
……!)」
「わからないんだよなぁ」
妙は彼の言葉がわからないながらも、万々斎がめっちゃ困っていてさげぽよな事はなんとなくわかっていた。そしてそれが、自分が彼で鳥をバンバン叩いたことに起因することも。少しは責任を感じなくもない。
「仕方ないなぁ。まだいくらかマシな僕が話をアレしてくるよ。ミクルべはそこでポヨンポヨンしながら待ってな。君見た目も言葉もヤバイし」
「マジ卍(悔しいが、それがよかろう。いい感じのお知らせのやつを期待する)」
「君さっきからマジ卍しかこっちに聞こえてないからね」
妙はお巡りさんがたくさんいるあのなんか屋根のある場所に来ていた。事前にちょっと走ったりなんかしたりして息を切らして、お巡りさんに話しかける。
「す、すいません! さっきそこで変な人に襲われまして!」
「何だって? 犯人は今は……いないな? それは君大変だったね、大丈夫かい?」
お巡りさんの語彙が割と普通だったことにホッとしつつ、妙は用意された椅子に座り息を整えた。お巡りさんが机になんか紙とかペンとかいろいろ置く。
「ええと、どこでどんな人とあったのか教えてもらえるかな」
「はい。服装が真っ黒で……髪が赤くて、両手になんかあのグルグル回ってなんかを撃つ奴を持ってました。会ったのは子どもたちがワイワイする場所です」
「公園?」
「それです」
それらの情報をカキカキすると、お巡りさんはウーンって唸る。これは妙にとって想定通りの態度であった。
「何かあるんですか? 有名な人とか?」
「有名ってわけじゃないんだが……最近目撃情報が多いんだよ。夜の公園に現れて銃みたいなのをバンバン撃ちまくる変な女がいるってね」
やはり、思った通り。この女はすでに何度か見た人を出している。そしてその情報をお巡りさん達も把握しているのだ。ならば、そこからいい感じに情報をアレできるかもしれない。
「公園ですか。僕が襲われた子どもたちが(略)場所は第四公園でしたけど。他の見た人はどんな感じで?」
「他は第一とか第二とか……まぁとにかく、この辺りの公園全部に出てるっぽいな。変な人もいたもんだよ」
妙は聞きながら頭を回していた。すべての(略)場所に女は現れている。それはつまり、どこか特定の箇所に現れるのではなく、公園を周回しているということだろう。
(毎日グルグルしてるなら、もしかすると……)
彼は残してきた万々斎のことに思いを馳せた。彼は残って公園を巡り、民間への忠告を行うと言っていた。バッタリ敵と鉢合わすようなことがなければいいが……。
時は少しだけ遡り、万々斎はいい感じにポヨンポヨンしながら第三公園の中を移動していた。砂がめっちゃ体につく。空には月が浮かび、夜になっていた。
彼は子ども(略)場所に集まる人々に警告して回るためにポヨンポヨンしていた。早速数名の主婦を見つけると、それにポヨンポヨンして近付いていく。
「マジ卍(人間諸君、此処は危険だ)」
「キャアアアア! な、何この生き物!? しかも喋ってる!?」
「マジ卍(今宵は早く帰るがいい)」
「ギャアアアアア! 近づいてきたわァァ!」
主婦らは半狂乱の声を上げながら子ども(略)場所から走り去っていく。当然といえば当然である。誰だって真っ黒い球体が弾みながらマジ卍って言ってきたらビビるからだ。
「マジ卍……(悲しいものだ……蓄えた知識を言語化することもできないというのは。このままだと死にぽよだな)」
そんなさげぽよでポヨポヨする万々斎の元に近付くものがあった。黒い全身タイツみたいな感じの服を身に纏い、両手に鈍く光るグルングルンする奴を携えた赤髪の女が――。
「マジ卍
……!?(貴様は
……!?)」
「マジ卍……(ククク……)」
マジ卍(つづく)。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『鮮血鋼筋のデルトイド』
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POW : ヴァリアブル・アームズウェポン
【対象に有効な射撃武器に変形する両腕】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 降臨、巨大筋肉邪神
自身が戦闘で瀕死になると【自身を体内に取り込んだ巨大筋肉邪神 】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
WIZ : 貴様の筋肉は私の筋肉!私の筋肉は私の筋肉!
【自身や他人の血液 】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【接触した肉を吸収する筋肉捕食状態】に変化させ、殺傷力を増す。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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夜、第三公園。そこは件の女が今夜現れるとされていた場所であった。
そして事実、その女は現れた。聞きしに勝る筋肉を携えて、黒くて赤い感じのアレを出しながら。
「フン……貴様ら……アレだな?」
――女には語彙力がなかった。それはただ語彙力がゼロなだけではない。周りの語彙力をゼロに下げる力……つまり、彼女の語彙力はマイナスだったのだ。
それは彼女が存在するだけで現実を浸食し、関わるものの語彙力を奪う恐るべき力であった。勿論、現在彼女の近くにいる猟兵は色濃くその影響を受けている。
勘が鋭い猟兵の中には、実際に周囲の空間に何らかのエイヤッてする力が働いているのがアレできた者もいただろう。
――彼女を中心とする空間の中では、誰も難しい言葉を使うことができない。
それだけではなく、誰も――難しい攻撃をすることができない。
この空間においては、彼女に対して複雑な感じのユーベルコードを使用してもダメージを与えることができないようだ。何故ならこのUDCは、難しいことをされてもよくわからないからである!
「よし。まぁアレ、よくわからんが……行くぞ! 貴様らを殺してアレする!」
そしてUDCはよくわからないままグルングルンするアレを構え、突撃してきた……!
●第三章において、なんか難しめな効果のユーベルコードを使用した場合、その効果が薄くなります。敵がよくわかんないからです。シンプルな感じで殴るといいと思います。
虚偽・うつろぎ
アドリブ連携等ご自由にどぞー
よくわからないかー
ある意味最強だね
概念すら超越するのか
これは自爆するのが楽しみだね
よくわからなくても自爆するのが僕だけどね
なんだかんだで僕も謎の自爆生物さ
登場即自爆
とてもシンプルに速攻で自爆するよ
何よりも速く自爆するよ
台詞よりも活躍よりも自爆することが大事なのですよ
いきなり爆発が起きるとか最早ただの怪奇現象だよね
技能:捨て身の一撃を用いてのオウサツモードによる広範囲自爆
対象は範囲内の敵全て
強化は攻撃力重視
射程範囲内に敵が入っていれば速攻で自爆するよ
いなくても自爆するよ
とにもかくにも速攻で自爆するのである
捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
自爆後は爆発四散して退場さ
「ククク……」
赤髪の女、めっちゃ赤い血で筋肉が硬いデルトイドは不敵に笑った。特に意味はない。気付いたらなんか敵っぽいのがたくさん集まっていたので喧嘩を売り、そして笑っただけだ。
だが、頭はともかく彼女の力を甘く見てはいけない。かなり強いのだ。デルトイドは両手の撃つ奴をジャキッてした。
「うおおおおおお!」
「!?」
そんなデルトイドにめっちゃ速く近付く何かがあった! アレはなんだ! バサバサする奴か! 泥か! いや、アレはひらがな……虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)だ!
グニョグニョする黒いやつはすごい速さで接近し、デルトイドの懐まで入り込む。そしてその身体がカッて光り――
爆発した。
「グワーーーーッ!」
「グワーーーーッ!?」
ドーンッてなったうつろぎはその場でなんかグニャグニャしたなんかすごい状態になって倒れ、至近距離でドーンされたデルトイドもまた重めなダメージを食らっていた。
自らの身を犠牲にしただけあってそのドーンの威力はとてもデカイドーンだったのだ。つよい。
「……え? 何が? 何なん?」
そして彼女は混乱してもいた。それはそうだろうと思う。だって自爆って普通追い詰められた時にするものだし。初手からやるもんじゃないし。
「グフッ……やるな……さらばだ……」
「何が??」
うつろぎはボロボロの体を引きずって退場した。何が?? ってなったデルトイドは追撃は特にせず、ボーッとしていた。うーん、ドット絵風の3Dの緑色のやつか何か?
成功
🔵🔵🔴
アイン・セラフィナイト
……ぶっころ。(殺意高め)
ちょーつよいちょーさいきょーなオフトゥンをフォォォォン(効果音)して敵のブボボボボボボってなる腕からちょーむてきバリア!!!!
はい、バリアーさいきょーだから効きません!!絶対に効きませんー!!!(小学生並みのアレ)
オフトゥンをそぉい!!!してバサァッ!!!視界をまっくろくろすけにしたところに魔法のなんかすごい攻撃でしゅばばばばばばばばば(属性攻撃・全力魔法・高速詠唱)
え!?何!?黒いボクのともだち黙ってて!!許せないから!!!絶対にぶっころだから
!!!!(使い魔ドン引き中)
(連携、アドリブ等適当にアレしてもらってアレです)
アインはついに仇敵に辿り着いた。この世から言葉を奪おうとする悪魔。あらゆる叡智を冒涜する邪。……その前に彼は立っているのだ。
デルトイドは挑発的な笑みを浮かべ、その異形と化した腕をクイクイと動かした。かかってこい、とでも言うように。
「……ぶっころ」
アインは激おこだった。それはもうとってもおこ。彼は素早く、異空間から分厚い布をフォォォォンって現出させる。
柔らかく、そして暖かく。あらゆるものを遮断し、目覚めようとするものを己の内に閉じ込めるもの。“オフトゥン”である!
「ハッ、なんだそれは! ……なんだ!? 何かわからんがくらえッ!」
デルトイドは取り出されたそれが何なのかよくわからなかったが、とりあえず右手のガガガガッて撃つ奴を回し、なんか色々撃ちだしてきた。
「はいバリアー!! 効きませーん
!!!!」
その弾をオフトゥンは受け止めた! すごい! オフトゥンは柔らかくポヨポヨするが、弾丸を全然通さない!
このオフトゥンはアインの考える最強のオフトゥンにして最強のバリア。だからつよい。弾は通らないのだ。
「はぁー!? バリアーとかズルじゃん!」
「ズルじゃないもーん!! はい効きませーんバリア貼ってまーす!!」
いよいよ正気を失ったアインに黒い方の鳥の友達、神羅くんが苦言を呈す。さすがにヤバいぞお前、というようなニュアンスでカァーって鳴いた。
「え!? 何!? 黒いボクのともだち黙ってて!! 許せないから!!! 絶対にぶっころだから!!」
「カァー(意訳:頭おかC)」
「ハァーバリアとかズルだわー! じゃあこっちはバリア破り撃つもんねぇぇ!!」
「なっ、バリア破り!?」
言ったもん勝ちである。デルトイドは腕のやつをちょっとガチャガチャしたあと、なんか違うっぽい弾をガガガガッてした。すると宣言通り、無敵のバリアだったオフトゥンに穴が開き始める!
「バリア破りとかズルじゃん!」
「ズルじゃないもーん! はいバリアー破りましたー!! 死んで下さーい!!!」
口調こそ小学生みたいな有様だが、実はヤバかった。普通にバリア破られて弾はアインに当たっている。超痛い。下手すりゃホントに死ぬ。それでアインはますますキレた!
「ああぁぁ! ズルはやめろぉ!」
彼はオフトゥンを怒りに任せてデルトイドに放り投げた! バサッでしたオフトゥンが彼女の視界を塞ぐ。
「あっ! 何すんだおまえ!」
「うるせー! ばーか! くらえすごい魔法!!」
アインはそこにすごい魔法をしゅばばばって撃ちこんだ。こんな詠唱でなんで魔法出るんですか?
それはともかく、魔法は十分デルトイドにダメージを与えた。同時にオフトゥンも砕け散り、再び彼女の視界が開放される。
「テメー! バリアの使い方が違うじゃん!! バーカバーカ!」
「バカって言ったほうがバカなんだよ!! バーーーーカ!」
アインは大きな声でそう叫んだ。ほら、彼も12歳だからさ……。
苦戦
🔵🔴🔴
神羅・アマミ
ほう…確かに黒くて赤くてムキムキだしグルグルって感じの銃もついてる…聞いた通りにヤバそうだしコイツは強そうだ!
だから…頑張って倒すしかない!
妾も本気でヤバい力を出すぞ。
パオーンって鳴くお鼻が長い動物に乗る。
何しろコイツは…デカい!しかも優しくて力持ちなのである。
強くないわけがない!!
そんな動物と一緒に、ピンと張った糸から先の尖った細長い棒をビュンッて飛ばしたら…すごい威力になるに決まっている!
刺さると超痛いと思う。
絶対血とかすごい出る。
血がいっぱい出るってことは、それ死んじゃうってことだからね!?
しかも、すごい力ですごく遠くまで飛ばせるっていうことは、銃の玉とか絶対当たらない場所から撃てる!
「ほう……確かに黒くて赤くてムキムキだしグルグルって感じの銃もついてる……」
聞いていた情報通りだ。アマミは近くの一軒家のお宅の屋根に立ち、デルトイドを見つめる。
最高にアホみたいな感じではあるが、どうやら敵は結構強いっぽい。何でなんだ。本当にわからん。結構強いっぽいということはつまり、頑張って倒さないといけないということだ。かしこい。
「よし! 来い、パオーンって言うやつ!」
アマミは本気でやばいアレを出した! 猟兵がなんか追い込まれたりするとなるアレである。ついでに超デカイ象も出てきた。乗っている一軒家のお宅の屋根がめっちゃミシミシ言う。やめなよ。
ともかく、パオーンって言うやつはデカイ。そして気は優しくて力持ちだ。強い要素の山盛りパフェである。
「パオーンって言うやつ! 力を合わせるぞ!」
「パオーン」
パオーンって言うやつはパオーンって言うと、長い鼻でいい感じにクルってしてピンと張った糸から先の尖った細長い棒をビュンッて飛ばす奴を取り出し、自分の頭の上……アマミの前に持ってくる。
「いい感じに心が静かなフィーリングからビュンッてなる静かな一本の細長いやつが、やがては山をもボーーーンッてできるヤバい音色を出してくれようぞ! 死ねーッッ!!」
アマミはピンと(略)飛ばす奴のピンと張った糸をめっちゃ引っ張り、細長い棒をセット。地上にいるデルトイドに向け、ビュンッッて飛ばした!
「イテーーーーーーッ!!」
見事細長い棒はデルトイドにブスってした! 血がいっぱい出てめっちゃ痛そうだ! ここで女は初めてアマミの存在に気付く。そして、彼女が自分の射程外にいることも。
「オイ!!! ズルだぞ! 降りてこい!」
「やだ! 死ね!」
「死ねって言ったな! 殺す!」
デルトイドはそう宣言すると、自分の体の周りになんか黒いグニョグニョしたやつをめっちゃ出す。それは瞬く間に彼女の全身を覆うと形を変え、なんとデカイデルトイドになった!
「デカイ!」
アマミも思わずそう言った。なぜならデカかったから。
『これなら届くもんねーー! 腕もでかくなったしオラッ、食らえ!』
デカイデルトイドはアマミの立っている屋根めがけてガガガガッて弾を飛ばした! 弾もでかい。アマミは咄嗟に躱したが、象さんはデカくて素早くないので撃たれてしまう。
「パオーンって言うやつーーーーッ!」
アマミの目の前にビシャッて血が舞う。パオーンって言うやつはゆっくりと倒れ……彼女は、つらい別れを経験することとなった。
まぁいずれ治るけども。
苦戦
🔵🔴🔴
ジャガーノート・ジャック
◆連携歓迎
(ザザッ)
すごく🦰が☠️⚡️。
🐆は🚗三3でやばめの👿を💥する。やってやる。異常。
(通訳:頭痛がする。肉体への異常を認め本機は可及的速やかに討伐対象を殲滅する。実行に移る。オーヴァ。)
……🗣がヤババのヤバ。だいぶテンサゲ↓↓😰😰。
(……言語野に異常を検知。控えめにいってすごく格好悪いので死にたい)
🐆的にはまっすぐ✊とか無理みが💪💪すぎなので今日は👬任せ。ヨロー😘
(本機は単純な攻撃はあまり向かないので友軍の攻撃に頼る。)
"誰かいい感じの✊💥に合わせて🐆も🔫💥するヤツ"。
("Pursuit"。)
――――。
草。
(草。)
※好きにアレしてください
シャルロット・クリスティア
……。……まぁ、確かに聞いた通りと言うかなんというか。
間違っては、いないですね、はい。
……とはいえ。
なに、簡単な話です。
パーンされたら人は死ぬ。オブリビオンも一緒です。簡単ですね。
敵のアレは避けてこっちのコレを当てればいい。それだけの話です。
死にそうになったら何かなる?問題はありません。
最初から無理に狙わないで、最初に動きをアレして最後にヤバいところをパーンしてやっつけちゃいましょう。
ところで難しいこと考えられないんでプレイングのアレがけっこう余りますねコレ。
戦火の音の中にノイズが混じる。ザザ、と砂嵐のような音を出しながら、ジャガーノート・ジャック(AVATAR・f02381)は油断なく周囲を観測しながら立つ。
彼はUDCでありながら、人間の側に立ちUDCと敵対する稀有な存在である。それ故、今回のケースのように敵対するUDCと戦う事も少なくない。
いずれも、同胞と戦うというものは穏やかなものではない。だがそれでも、彼には戦う理由があったのだ。
「すごく🦰が☠️⚡️。🐆は🚗三3でやばめの👿を💥する。やってやる。以上」
🐆はそんな感じのことを🗣した。😭な状況であった。長い間🌍で⚔🔥🔫してきた彼も、この🗣が蝕まれるというシチュエーションには😲される。
「……🗣がヤババのヤバ。だいぶテンサゲ↓↓😰😰」
彼はテンサゲ↓↓😰😰させられていた。実際のところ、🐆の😎な🗣は一種のロールプレイである。🗣を😇にされるという事は、その演技を😇されることと同義である。
「……🐆的にはまっすぐ✊とか無理みが💪💪すぎなので今日は👬任せ。ヨロー😘」
🐆は👬めがけてそんな趣旨の🔊を📶した。……それを📩したのは、近くにいたシャルロットである。
「えっと……大丈夫ですか?」
「🙅」
「あ、はい。ダメそうなんですね」
「貴様ら〜〜〜!😡 いつまで👬で🗣している! 私の🔫で😇にしてやるぞ!」
「なんで貴方までそんな状態になるんですか?」
シャルロットもさすがにこれには🤔していた。元々☠の影響が少なめというか、まぁまともな所に留まっていた彼女にこの😇空間は荷が🏋と言えた。
だが、その程度で🔫にブレは生じないのがシャルロット・クリスティアという少女である。
「くらえ💥💥💥!!」
彼女と🐆はデルトイドから💥💥💥された弾から身を守るため、すぐに付近の🚧の後ろに隠れた。🚧が💥💥💥の影響で歪み、ひしゃげていく。
だが、💥💥💥する😈の🔫の弾数とて∞ではない。弾がなくなったらしく、💥💥💥が一時止んだ。
すかさずシャルロットは🚧から飛び出し、🔫を構えた。相手の弾を入れなおす奴が終わるより速く、彼女の🔫は🔥を吹く。
「イデェーーーーーーッ!!🤕🤕」
「なんか余裕がありそうでムカつきますね……」
「さて……👬の✊💥の🎯を確認。⏰か。"誰かいい感じの✊💥に合わせて🐆も🔫💥するヤツ"」
🐆はそこに、すかさず🌞⚡を放つ。🌞⚡はシャルロットの弾が🎯したデルトイドの身体箇所に再び🎯し、大きな🤕をもたらした。
「イデェーーーーーーッ!!🤕🤕🤕🤕」
「さっきと変わらないですね……」
「否✋。🤕の数が増えている。着実に🤕を与えている🏷だ」
「何言ってるかわからないです……」
「草」
🌱が生えていた。シャルロットはほんと困っていた。ごめんね色々。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
霄・花雫
えぇ……?
うーんと、……なんかすっごいアレな感じの敵だね……?
なんか頭も回んなくなって来たよー
殺してアレするって何するのさもー!何言ってるか全っっっ然分かんない!
とりあえず蹴る!倒したらきっとなんか良い感じに戻るはずだし!
ユーベルコードでピョンピョン跳ねて空へ
空の上でふわふわ立ち止まったら、そこからまたユーベルコードをもっかい!
足首の輪っか的な武器に風とかなんかそういうのを力いっぱい集めて、飛び降りてえいやって蹴っちゃうんだから!強いよ!
頭めこぉってしたら良いんだよ!
敵がぶぅんってして来たら、勘でなんとかなる!きっと!
ピョンピョンして逃げちゃうんだから!あたし速いからへーきへーき!
花雫は困っていた。アレな感じの敵がなんかよくわからないことを言っていたからだ。
否。なんかよくわからないけどなんかよくわかる。彼女自身も、UDCが放つ異様なアレに頭をボヤーッてさせられていたのだ。
「もー、とりあえずさー! 敵を倒せば治るんだよね、これ!」
「治るぞ。治らないがな!」
「どういうことー!?」
デルトイドはめちゃくちゃ言葉をギュッてしていた。多分倒したら治るけど倒せないから治らないよ! って言いたかったんだと思います。
「とにかく……さっきの鳥と同じようにアレしちゃうからね!」
花雫はアレを宣言すると、ピョンってアレした。そのままピョンピョンして、屋根より高い鯉のぼりより高く跳んでいく!
「フン! どこに行ったってガガガガッてやるやつは当たる!」
デルトイドは空中に両腕を向け、ガガガガッてやるやつを放った。だが、今は夜。いい感じに上に向かって距離を取ると見えなくなりがちである。
狙いがちょっとアレなガガガガッを、花雫はピョンピョンして避けた。避けながら、足の輪っかのやつにすごい感じの風を集めていく!
「くらえーっ!」
そして、飛び降りて加速しながらすごいキックを放つ! デルトイドはそれを避けきれず、顔面にモロにメコッてなることになった。
「グオォッ! おのれ、なんかチョロチョロと! 舐めるな! 私はデカくなるぞ!」
デルトイドの周りに黒くてグニョグニョしたやつが湧き出し、その体を覆う。そして先程と同じように、彼女は巨大化した! すげーデカイ。
――そんなすげーデカくなったデルトイドの頭を、改めて花雫が踏み付けた。
デルトイドはデカくなった……デカイということはつまり、さっきよりキックが当てやすいということである。論理的だ。
「めっちゃイテェ!!」
「いや、なんででっかくなったの……?」
「デカイほうが強いからだ!!」
それはパラドクスであった。デカイほうが強い。それは間違いない事実である。だが今、デカくなったことで花雫はキックを当てやすくなった。それはつまり、弱いという事にもなる。
「何故だ!? デカイほうが強いのにデカイほうが弱い! どういうことだ!」
「どういうことだろうね……」
呆れながら花雫はもう一踏みした。都合三回のキックで、デルトイドの顔面はメッコメコであった。
大成功
🔵🔵🔵
渦雷・ユキテル
【†神雷†】
うわ…この人のきょコヤバ……
点滴ポタポタしてるクランケの長いやつで戦いまーす
このポタポタを今です!って時に
相手のムキムキしてるとこにぶすってして
【運動するあれや神経がすごくなるやつ】します
これやるとフツーつよつよになるんですけど
あたし【白い服のかしこな人が知ってるやつ】も
若干わかりみなんで
ポタポタの中身をあれして
逆になんかガン萎えな感じにもできるんでしておきました
……これわかります?
筋肉関係だったらあれかなって思ったんですけど
きびつい感じだったら
長いやつのシュッてしてるとこでドスりますね
えいえいっ
きゃわ~!
神様、終わったらネコチャンおてて
プニプニしていいですか?
※アレしてください
キラス・レスケール
†神雷†
やっぱりにゃーんがにゃーんしてたアレはアレだったようだにゃ(後遺症)(重症化)
ゴーゴーだユキテル、さっきよりアレがやばたにえんだが、あの赤いのをワーってやっつけるぞ!
にゃー!(後遺症)
ヤーって力をいれて『†猫変身†』で手をにゃーんにするぞ
指の先のしゃきーんってしたアレでガリッてやるぞ
赤いのがワーってしてきても、しゅばばーってにゃーんしてやるのだ
これがアレとアレのソレである俺様とユキテルの、
マジ卍でり。にゃのだ!
にゃーん!(ただの猫化)
※卍とり。を理解したのかもしれにゃい俺様神様
※にゃんでもお任せします
「フフ……やっぱりにゃーんがにゃーんしてたアレはアレだったようだにゃ」
「うわ……この人のきょコヤバ……」
ちょっと頭が猫から帰ってきていないキラスは、先ほどのにゃーん達のにゃーん会議の内容を脳裏に描いていた。
賢にゃーん達は見事にこのUDCの出現地点を見抜いていた。それにより彼とユキテルはこうして敵と相見える事ができたのだ。
「にゃーんだと? にゃーんが何だというのだ」
そんな当然の疑問をデルトイドが口にする。が、答える神もにゃーんもおらず。
「ゴーゴーだユキテル、さっきよりアレがやばたにえんだが、あの赤いのをワーってやっつけるぞ!」
「り! このポタポタしてるやつのパワー、見せてやりますよ!」
ユキテルは長い棒の先がいい具合に尖ってポタポタする袋のやつが巻き付いた武器を取り出し構える。
それは巨大な薬とか体の中にいい具合に入れるやつであり、ブスってするとチューッてできるのだ。太いからいたそう。
一方のキラスもまた手をいい感じにヤーッ! ってやり、その手をデカめな猫の手に変えた。神が猫に変身できるのはみんな知っていることだが、慣れてくると手だけ変身することもできるのだ。みんな覚えておこう。
ところで猫と人が戦うときは、人があのバッサリいける侍が持ってるやつを持って初めて対等だという。
キラスが猫の手を武器としてチョイスしたのはまさにそこなのだ。猫は賢く、かわいく、そしてクソ強い。猫は神ということだ。
「きゃわ~! 神様、終わったらネコチャンおててプニプニしていいですか?」
「構わにゃいぞ。無事終わったらな!」
「舐めるな猫とお医者さん! その手、いい感じに切り取ってストラップにしてくれる!」
デルトイドはおこだった。そのままの勢いで両手の弾を飛ばすやつから大量にアレをキラスに撃ち込む!
しかし、猫は素速く、そしてしなやかだ。頭の中もちょっと猫なキラスはそれらを認識し、大量の弾をいい感じに避ける。
そして更に、接近した彼はデルトイドの肩をその猫の爪でガリッてした。めっちゃ血が出た。つよい。
「おおっ、神様すごい!」
「フハハ! 神は猫。猫は神。そういうことだ!」
「なるほど! 何が?」
「クッ……猫め! だがこのグルングルンする奴は、ただなんか弾とかを撃つためだけのものではない!」
デルトイドは両手の弾を撃つやつを前方に構えた。弾が出る穴のところが光る。一体何が現れるというのか……!
――ポンッて感じの音とともに、その穴から猫じゃらしがワサッて出てきた。そして緩めにグルグル回る。
「…………」
「…………」
みんなが黙った。
「どうした。じゃれてもいいぞ」
「ノーサンキューだ」
「そう……」
デルトイドは残念そうに無表情で猫じゃらしをしまった。効果は今ひとつのようだった。なんの時間?
「あ。ちょっとチクってしますねー」
「あ、はい」
そんな微妙な空間に、スルッとユキテルはデルトイドに接近。ポタポタしてるやつの先端をその腕に突き刺し、ポタポタしてる袋の中身をめちゃくちゃぶち込んだ。
「よく考えたらなに刺してるんだ? 殺すぞ?」
「そんな、ただなんかムキムキする奴がガン萎えするもの入れただけですよ?」
「殺す!!」
激おこで叫び、デルトイドはユキテルにグルグル回る腕の部分を振り下ろした。
しかし彼女はすでにユキテルのポタポタしてるやつをめちゃくちゃ入れられている。その肉体はなんかスラッとしてて、その攻撃の速度は大きく低下していた!
「馬鹿な! これが私!?」
少女漫画の子がいい感じの化粧をした時みたいなことを言いながら、デルトイドはなおも腕をブンブンした。だが、弾をも見切るキラスにそんな攻撃は無意味である。
「これがアレとアレのソレである俺様とユキテルの、マジ卍でり。にゃのだ!」
にゃーんって言いながら、キラスは動きの遅くなったデルトイドを斜め向きにいい感じに爪で切り裂く。
彼がすれ違ったあと、ちょっと時間をおいてデルトイドはめっちゃ血を出した。よくある演出であった。
「神様」
一仕事終えたキラスはユキテルとハイタッチを交わす。肉球がむにってした。かわいい。
「り。の使い方違いますよ」
「り」
今度はちょっと合っていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
虻須・志郎
アレだな、もう考えるのは止めだ!
ワイヤーを沢山腕から出してロープ的にぐるぐる巻きにしてやる
腕をぐるぐる回せばぐるぐる巻きになるのは
アレしなくても分かり切った事だ!
分かるってなんだ! 振り向かない事さ!
動きを止めたら捨て身でアレする。肉離れだ
肉を喰らって筋肉にするのはお前だけじゃねえんだよ!
お願いマッスルめっちゃ勝ちたい! Yeah!
毒でアレして部位をアレして恐怖でアレする
アレってなんだ! ためらわない事さ!
そのまま生命力をアレアレアレアレ!
さようならだこの野郎!
志郎は見に入っていた。要はじっと見ていたということだ。
敵の戦いを見たところ……敵の腕の武器のやつはグルグル回る。とても回っている。どうやら回ることでいい感じに武器として使えているらしい。
あれだけ回るということは、つまり……志郎はたった一つの冴えたアレを閃き、腕のところからビャーーーッてワイヤーを出しデルトイドの腕にワササーッてさせた!
「ぬっ! なんの真似だ!」
「グルグル回るやつの近くにこういうものがあって……このまま回したらどうなると思う?」
「わからない! やってみるか!」
「おい嘘だろ待て」
デルトイドは一切思考時間を挟むことなく、グルグル回るやつの先を志郎に向けるとガガガガッと弾を出した。
辛うじて自分の前にワイヤーを鎧か壁みたいに組み合わせていた志郎は弾に当たらずに済んだ。が、彼は改めて人の話聞かない奴の怖さを噛み締めていた。ほんとこわい。
「いや……アレしなくても分かり切った事だろ! グルグル回したらワイヤーがグチャグチャして、こう……そうなるんだよ!」
デルトイドの腕の武器のやつはワイヤーが絡まり滅茶苦茶になっていた。それらが固く引っかかっているので、もはや右にも左にも回らない。
「オイ!! 何してくれるんだ! 絡まっちゃっただろ!!」
「いや……そうだな……絡めたんだよ……」
志郎はドン引きしながらも、自らの腕にワイヤーをいい具合に巻きつけていた。彼の機械から出る糸はどんなものでもめっちゃ出る。故に、拳を保護するアレにもなるわけだ。
「とにかく……動きは封じた! いくぞ!」
「ヌウゥ……それがお前の狙いか!」
ワヤクチャになったデルトイドは今反撃を封じられている。それは殴り放題ということだ。つまり、覚悟の準備をする必要がある。
志郎はドドドドッと近付くと、その手に命をなんかギュイーンするやつを宿し、ラッシュを始めた!
「アレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレアレ……!」
「ヤッダーバァアァァァァアアアアア」
――ARE-BE DERUTI。たぶん「さよならだ」っていう意味合いになると思うそんな言葉と共に、志郎は最後のパンチをボコッてした。
成功
🔵🔵🔴
黒河内・柊夜
ハハハハハ、思っていた以上にヤバいアレだったな!?
とにかく、奴をアレしてアレをアレせねばならぬのは分かったぞ!
というか語彙力以前に頭がバカになっている感じがしてヤバさがやばたにえんだ!
ヤバい(素)
これでは我が取っておきのアレも使えぬゆえ、サイキネで敵の腕のグルグルを上にパァンして無理矢理攻撃チャンスをアレするぞ。
なに、弾がバンする瞬間にパァンすれば当たるものも当たらぬからな!!
あとなんか重そうだからグラってするだろう!
バンバンするやつは近寄ると弱い!多分!あとはもうザクザクばすばす切……えーっとなんだ?
……ええい貴様!!我がカッコいいアレを返せ!しんどさ極まるわ!!
ヤバイ人を描いたヤバイ絵を見せてくるヤバイ人ことヒイラギ。頭脳派の彼の仕事は終わり、ここからは再び柊夜の仕事となる。
しかし、もう一人の僕ことヒイラギの考えが正しければ、この事態は思ったよりも重い。意外と世界規模になりそうな感じのアレに、柊夜は乾いた笑いを漏らした。
「……だが、とにかく奴をアレしてアレをアレせねばならぬのだろう?」
確認するように彼は口にした。口にしたら余計なんか確認が取れなくなったような気もするし、魂のなんかアレことヒイラギも答えない。まぁとにかく、デルトイドをアレしてアレをアレしなくてはならないのだ。
「ハハハハハ! 私をアレするだと? アレはアレしてから言うんだな! あのー、なんかこう寝てるときに言うやつ!」
デルトイドは高笑いしながらグルングルン回る腕のやつを柊夜に向けた。先程から見ていても、その破壊力は十二分。当たったらクソ痛い。または死ぬ。なので当たっちゃダメなやつなのだ。
「ええい、地味だが仕方ない! これを食らうがいい!」
柊夜はデルトイドに向かって走りながら、なんか遠く離れたところに触ったり飛ばしたりできる目に見えないアレを放った!
まさにグルングルン回るアレから弾が撃ち出される直前、なんか遠く(略)見えないアレがグルングルン回るアレの先を弾き、アレは真上を向く。
「何!?」
「フハハハ、バンバンするやつは近寄ると弱い! そしてお前の上を向いたあの……なんかその回るやつはそう簡単にはグイッてできないはずだ!」
簡単に言うと、デルトイドはしばらく攻撃できないということ。柊夜はすかさず服の腕通すとこからヴィーンって刃が出てくるナイフを取り出し、彼女をズバズバ行った!
「めっちゃイテーーーーーーーッッ!」
「どうだ! これが我の……我のなんだろうな……こう……ザクザク? いい感じに斬るやつ……だ!」
ザクザクいい感じに斬るやつが決まる。決まっていたと言っても過言ではない。
「……ええい貴様! 我がカッコいいアレを返せ! しんどさ極まるわ!」
「知りませーーーん! 斬ってくるような奴には返しませーーーん!」
デルトイドはおこ気味で応じた。やばかった。
大成功
🔵🔵🔵
宙夢・拓未
真の姿をアレするぜ
……お前は必ずアレしてみせる!
使うやつはアレだな、アレ……【フォームG-O-S】!
カード3枚を、左手のちょっと下に巻いてるやつにあるいい感じの穴にシャッシャッシャッってやって、敵にガッてやられてもガキンってやるための力をグイッと上げる!
でもって、グーチョキパーのグーを作る
バリバリをウェイってしたグーで、【炎とか水とかのアレ攻撃】だ
【ダダダダッビューッ】って近づく
敵にガガガッてやられると思うが、ガキンガキンガキンって腕でアレする
アレしきれない分は【痛いのがまんの力】でアレしよう
ダダダダッってするアレに任せて、そのまま【ヤバい力】で【捨て身のアレ】!
バリバリのグーをブンってやる!
択未は、倒すべき敵を真っ直ぐに見据え立っていた。右手には三枚のカード。左手に巻いたいい感じのやつの穴に、それぞれをジャキッと入れる。
「フォームG-O-S……行くぞ」
彼はG――すなわち、「ぐにょーんって感じに首が長いやつ」。O――「お間抜けな顔のめっちゃ走る鳥のやつ」。S――「すごい有名な蛇っぽい不思議なやつ」。それら三枚のカードを挿入し、彼らの能力を纏うフォームへとチェンジしたのだ!
「ほう……なんか姿が変わるあの能力か……だが、それだけで私のガガガガッてやるやつを防げるかな!」
デルトイドは両手のガガガガッてやるやつを構え、ガガガガッてやった。フォームをアレすることでガキンってやるための力を増やしていた彼は、飛んでくる弾とかを腕でガキンガキンして防ぐ!
「くっ……!」
だが飛んでくる弾は硬い。硬いものが速くぶつかると痛い。痛いということはつまり、痛いということだ。チェンジしたフォームのやつが欠けていく。
それでも彼は、弾が撃ちだされる方に向かって走り続けた。択未は我慢強かったのだ。えらい!
「うおおおおおお!」
目の前でクロスした彼の手がバリバリした奴を帯びる。そして十分にデルトイドにまで接近すると、そのまま力強いグーで殴りつけた!
「グゥッ……!」
しかし、それはデルトイドの腕のあの弾を出すアレによって防がれていた。硬い。択未は自分にかかるグエッてなるやつを厭わず、さらにバリバリを強めた。
その勢いはもはやバリバリではなく……なんだ? 強いて言うならバリッバリであった。全身をバリッバリのやつが覆い、彼は加速する。
「消えただと!」
バリッバリのやつは彼に高速の移動を可能にさせていた。択未はデルトイドの後ろを取ると、そのまま背中のなんか大事な感じの骨めがけて全力でグーをドゴォッてした!
「ギエーーーーーッ!」
やべー悲鳴を上げて腕のやつをブンブンしだしたデルトイドから彼は速やかに離れた。何故ならブンブンする奴に当たったら危ないからである。かしこい。
成功
🔵🔵🔴
木元・祭莉
(真の姿:白い狼っぽいモヤモヤがユラユラしてるやつが着ぐるみぽく)
おおー♪
姉ちゃん、なんかグルグルでパツパツ、カッコイイね!
おいらも、負けないぞーっ♪(だーっと行っちゃう)
兄ちゃんや姉ちゃんが、バッてしたり、ピューッてしたら、チャンス!
おいらも顔を地面に近付けて、ダーッギュンギュンッて走って!
ガガガってやられたら、ヒョイッヒョイッてして。
ときどきガツンッてなるから、グッと沈んで、そのままピョーイッと!
地面からだいぶ上がって、綾帯バサバサ、棒をカチッとビュンッ!
なんかスゴイ風みたいなのが飛ぶから、おいらもその後をピューッ!
姉ちゃんの背中にギュッてして!(右拳キラっ☆)
灰になるヤツで、ドーン!
「おおー♪ 姉ちゃん、なんかグルグルでパツパツ、カッコイイね!」
「フン、見どころがあるな貴様。殺すぞ」
デルトイドはやばかった。褒められても即殺意を向けるその治安の悪さは計り知れない。だが祭莉は気にした様子もなく、白いモヤモヤしたなんかよくわからないものを纏う。
猟兵はみな、真の姿というなんかいい感じのやつを持つ。彼にとっての真の姿はこれだった。着ぐるみ感がある。
「おいらも、負けないぞーっ♪」
「来るか! よーし、殺しちゃうぞー♪」
デルトイドは無慈悲にめっちゃ腕のアレを回し、ガガガガッて弾を出した。基本殺すことしか頭にないのだ。祭莉は迫るそれらをギリギリながら躱しダダダッてしていく。
時に身を屈め、時にピョンってして、時に棒のやつを地面に当ててめっちゃ伸ばし、ピョーーーンってしたりした。空中に飛び出した彼は、落下しながらデルトイドに近付いていく。
彼はグーを握りしめていた。その形はまさしく、パンチの形である。
――パンチとは、この世の真理であり、最高のコミュニケーションツールである。
一説によれば、かつて日本をいい感じに纏めたなんかの国の女王卑弥呼はパンチによって国を取り纏めたのだという。骨をパンチして入ったヒビで占いをして、逆らう者はみなパンチして黙らせた。
現在においてもパンチによる話し合いは見られる。パンチすると相手は協力的になるのだ。祭莉が握るこの拳には、有史以来の人類の歴史が込められていた! 知らないですけど。
「いっくよー!」
「オゲェーーーーーーッ」
彼のパンチがデルトイドの顔面に突き刺さる。そのすごい勢いに耐えられず、デルトイドは空中で二回転くらいしてから地面にたたきつけられた。つよい。そしていたそうだった。
大成功
🔵🔵🔵
矢来・夕立
【チームワーク】
狭筵さん/f15055
赤ずきんさん/f17810
やっぱり最後までこのザマですよね〜
赤くてムキムキでぐるんぐるんしてる女をアレしないことにはオレ達の言葉はアレなままだと。
そして頭がアレな人に対して難しいユーカリミントではちょっとアレ…
結構です。オレも難しいアレができなくなってきました。
ちょうどアレですね。
拳でアレしましょう。
【竜檀】。
刀はブンブンするときは色々考えてアレしなければならないので使いません。
拳でアレします。
大事なアレなので2回アレしました。
後ろにいるピンクが野球始めそうなアレって言ってますけどユーザーレビュー使ってないですよね?石投げてるだけですよね?ピンクだからか
レイニィ・レッド
【チームワーク】
坊ちゃん/f14904
狭筵サン/f15055
うわァ
思ったより赤くてムキムキでぐるんぐるんしてるンすね…
自分達のこのザマはテメェのせいってワケですか
許せねぇよなぁ?
許せねェ
言葉だけじゃなくて頭までアレになってきた気がします
分かりました
こう 前に立ってザクザクやる係します
難しいアレできませんので
『暴力』で全てをこう
片付けましょう
暴力は全てを解決してくれるって聞きました
違う?
どうでもいいんですよこの際
色々考えるのアレなので数で勝負しますよ
沢山殴ったやつが勝ちってことで
仕方ないですよね
自分難しいアレ出来ませんので
ピンクの人はもう一周回っていつも通りって感じですね
ピンクの人だから
狭筵・桜人
【チームワーク】
矢来さん/f14904
赤ずきんさん/f17810
出ましたね赤くてムキムキでぐるんぐるんの女!
ていうか昼間に調べる意味ありました??
出てきたからにはぶっ飛ばしてやりますよ。
このやらしい眼鏡の人と赤い冷凍イカさんが。
私?私は二人のうしろに隠れて手伝ったりする
アレ……サポ……サウスポーです。
公園で拾った石とか投げたりします。
だってユーロビートはちょっとよくわからないっていうか……。
当たったら危ないところに当たれ。
ま、お二人の力と力がアレしていい感じになるでしょう。
私はさっきの24時間便利なお店で買った
肉まんとか食べて自単ヒールしながら応援してます!
終わったらラーメン食べ行きません?
デルトイドは幾多の猟兵から攻撃を受け続けていたが、なんだかんだまだまだいけそうだった。なんでこんなに強いのかは心底謎だが、まぁアレな人というのは案外世に蔓延るものだ。
「出ましたね赤くてムキムキでぐるんぐるんの女!」
「出てない」
「出てきたからにはぶっ飛ばしてやりますよ。この……やらしい眼鏡の人と赤い冷凍イカさんが」
「出てきてない」
桜人の言葉に、デルトイドはとりあえず否定から入った。五歳児とかがやる反抗である。力強い。ちなみに昼間の捜査はなんかアレでしたね。
桜人はススッと後ろに下がると、代わりにレイニィ、夕立の二名が前に現れる。
「自分達のこのザマは全部テメェのせいってワケですか」
「で、この女をアレしないことにはオレ達の言葉はアレなままだと」
「許せねぇよなぁ? そんなアレ……」
「同感です。許せねぇですね。ねぇピンクの人」
後ろの安全なとこまで下がってその場に座っている桜人に、夕立は冷ややかな視線を送る。
その視線に射抜かれた桜人はしばし真剣な表情で彼を見返し――ガサガサとコンビニで貰える袋のやつから肉まんを取り出し、一口食った。
「ん〜わかります。許せないですね」
「ハイ。みんな意見が一致ということで」
「何だその目は。お前たちで一致しても私は知らんからな」
デルトイドは両腕の回る武器のやつを構え、速攻でガガガガッて撃ちだした。
「こいつマジで、撃つの急すぎなンすよね……!」
レイニィはガガガガッされた弾を手にしたデカイ鋏のやつで弾く。腕のパワーがつよいのでつよい。弾くのはそう難しくはなかった。
「まぁ、どっちにしろやる事は変わんないですね。暴力はすべてをアレするってね」
「いいですね。オレもちょうど難しいアレができなくなってたんです。アレですね。拳でアレしましょう」
「いいぞ〜、頑張れ〜! いけいけ〜! あ、私はサウスポーなんで見てますね」
「野球選手か?」
桜人はやいのやいの言いながらデルトイドめがけて石を投げた。ヒューンした石は敵の頭にコツンと当たった。ちょっと痛そうである。
「何しやがんでェーーーーッアァーーーーーッ!!」
デルトイドはブチギレていた。怒りに任せてもう一度、ガガガガッてさっきより速めな弾を出す。
「え? ピンクの人これホントに味方っすか?」
「難しい質問ですね」
弾をキンキン弾いてくれるレイニィと共に、夕立は敵のすぐ近くまでやってくる事ができた。
ワンチャンあると思った彼は弾をいい感じに弾いてくれるレイニィから離れ、一瞬でデルトイドの背後を取った。はやい。
「硬い斬れる棒のやつは地味に頭使うんで」
これで。と夕立が代わりに武器に選んだのは拳でした。何故なら拳は体の一部である。なので操りやすいのだ。みんな覚えて帰ってくださいね。
彼の拳はデルトイドの右肩に命中すると、なんかズバッて体を引き裂いた。強い拳は当たると相手が裂ける。こちらもみんな覚えて帰ってくださいね。
「何ィーーーッイテェ!」
「ほら――余所見すんなよ」
そんなデルトイドがめっちゃ痛がってる間にレイニィもまた接近し、彼女の左肩をハサミでチョッキンした。血がもうドバーーッて感じである。つよい。
「グアァーーーーッ何してくれるんだァーーーーッ!」
「いいぞ〜やれやれ〜! あ、そうだ。お二人とも、終わったらラーメン食べ行きませんか?」
「今まだ全然終わってないんですけど。終わりムード出してんのあなただけですよミスターピンク」
後方で観覧していたミスターピンクは応援しながら炭酸の黒いやつのペットボトルを取り出した。座り込んで徹底観戦の構えである。完全になんかそういうアレだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
荒谷・つかさ
へえ……貴女の筋肉、アレね。ヤバヤバじゃない。
でも、私の筋肉もアレでイイ感じなのよ。
だから……お互い、イイ感じにアレしましょう!
【超★筋肉黙示録】発動
さっきまでのアレでイイ感じにヤバヤバに仕上がってる筋肉でアレをこう、いい感じにあれそれするわ。
両手のグルングルンするアレは私も同じもの持ってるからそれで対抗するわよ。
即ち……こう!(ぶん投げる)
それから、そいやっ!(殴る)
重たい物に違いないからコレが正しいわね。(ぼこる&ぼこる)
私ってば天才じゃない?腕の筋肉から『ごいりょく』がモリモリぶわーっとしてるらしいから負ける気がしないわ。
ところで『ごいりょく』って何だっけ?
ニコ・ベルクシュタイン
何かちょっとどうしようもなくヤバい級のアレでナニだな…
むずかしい技は分からなさすぎて効かないとか何それ…何?
じゃあアレか、武器を花に変えてどうこうとかいうのは
「どうして花で攻撃できるんですか?」とネコチャンに電話相談室されて
効かないというのだな?
…よろしい、ならば拳で勝負だ
何!?漢字が読めない!?ええい、グーでアレするのだ!
【時計の針は無慈悲に穿つ】とかいう名前がついてはいるが
適当に良きようにアレしてくれ…俺は無心に突きを繰り出す…
そうだな、オブリビオンの腹部にあからさまに「POW」と
書いてあるだろう、あの辺りをいい感じにアレしよう…
グルングルンするヤツを使いこなせるのか
敵ながら不安になるな…
荒谷・つかさはムキムキだった。ニコ・ベルクシュタインもムキムキだった。UDC、デルトイドもまたムキムキだった。
これこそが筋肉の共鳴。出会うべきものが出会うべき場所で集ったのだ。簡単に言うとムキムキパラダイスである。
「へえ……貴女の筋肉、アレね。ヤバヤバじゃない」
「わかる」
「でも、私の筋肉もアレでイイ感じなのよ」
「わかる」
「同じアレしかしないな……」
ニコはかしこい筋肉なので脳が溶けてる感じのデルトイドの振る舞いには溜息を吐かざるを得なかった。仕方ないね。
ニコはデルトイドの持つ能力に頭をウーンってさせられていた。難しい技は効かない。なにそれって感じである。
つまり彼の得意技でありチュンチュンするやつらを葬った、武器を花に変えてアレする技は使えないということだ。
そういうちょっと難しそうな技を使うと、デルトイドは『どうして武器が花になってそれがそのまま攻撃力一緒なんですか?』とどこかに電話をかけてあんまりダメージが出ない。そういうことだった。どういうこと?
「しかし問題ないわ。どんな能力だろうと……何故なら、私はあなたと同じ武器を使うのだから」
「何! それはまさか……!」
「そう。グルングルン回るアレよ」
つかさはデルトイドの両腕にもなっているグルングルン回るやつを両手に持っていた。相手もその使い方はさすがに知っている。攻撃は通るというわけである。
そして……彼女はおもむろに右手のほうのグルングルン回るやつをぶん投げる!
「イデッ!」
「そう、これが本当のグルングルン回るやつの使い方よ!」
「そうかな……そうかも……」
すごい自信で弾を撃たずに振り回すつかさを見てニコは思想が揺らぎかける。まぁ確かに重いし、殴ると痛い。打撃武器かもしれない。ヨシ!
「そ……そんなことは言われなくてもわかっていたわ!」
「わかってたか〜〜」
デルトイドは両腕のアレを掲げてつかさに殴りかかった。グルングルン回るやつを果たして使いこなせるのか、と見ていたニコもこれには苦笑いである。
そこからはひたすらにグルングルン回るアレでのチャンバラが繰り広げられた。何しろ重いので、当たるたびにガンッガン鳴る。反動もでかく、打ち合うたびに大きく互いの身体がブワってなる。
「……ええい! その隙、突かせてもらうぞ。悪く思うな!」
彼は両者が打ち合ってブワってなった瞬間を見計らい、ササッと近付くと、剥き出しになったデルトイドの腹の「POW」って書いてあるやつをぶん殴った!
「オゲェーーーーーーッ!!」
「まだよ! ご覧なさい。この腕のところに『ごいりょく』パワーが溜まってきている!」
つかさは溜まったごいりょくパワーを全開にして、デルトイドの頭にグルングルン回るやつを振り下ろした。さすがにヤバイ音が鳴り響く。年末に鳴ってるあの鐘みたいな音だ。
「グオォ……クッ、頭がやばい……!」
「ふぅ……こんなものね。ところで『ごいりょく』って何だっけ?」
「腕の筋肉のなんかだったと思うぞ」
腕の筋肉のなんかであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヴィクティム・ウィンターミュート
出たなオブ…オリ…オリーブの油
この俺、も〇みち・ウィンターミュートが来たからにはアレだぜ
馬鹿だからよくわかんねえけど…オリーブの油がなんか高級そうなアレだってことは分かるぜ…
つまりおまえは強い
痛いやつでビャッてする
しかもこれは着けてるこの…えー…板的なやつを外すとヒュンヒュンする
これでよりビャッがビャッッッてするってわけよ
あっち行ってビャッ
こっち行ってビャッ
ビャッビャッ!!
あ❗️ ビャッ❗️🌚ビャッ💥ビャッ💥ビャッ💥ビャーン🎶ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャ〜〜〜ビャッ⤴️ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャ~~~ビャッ⤵️🌞
――ヴィクティム・ウィンターミュートは超一流の端役であり、その明晰な頭脳といい感じにメカにした全身を武器とするハッカーである。
しかし、そのなんか乗っ取ったり色々するコンピィーターの技術は今、半ば敵により封じられていた。頭がアレになると乗っ取ったり色々するコンピィーターの技術は使えない。みんな知ってるね。
「なかなかやってくれるオブ……オリ……オリーブの油だぜ」
「オブリビオンだぞ」
「馬鹿だからよくわかんねえけど……オリーブの油がなんか高級そうなアレだってことは分かるぜ……」
「オブリビオンだぞ」
しかしながら、彼の頭脳は失われてはいなかった。現に今、オリーブの油が高級であるという事実を見事に看破したのだから。これがオリーブオイルテストなら100点だ。
「だがこの俺、もこみち・ウィンターミュートが来たからにはアレだぜ!」
もこみち……彼は確かにそう名乗った。やっぱりダメかもしれない。
だが待ってほしい。「ヴィクティム・ウィンターミュート」という彼の名は、名がなかった彼が便宜的に名乗っていたものに過ぎない。つまりその名は本名ではないのだ。
もしかすると、彼の本当の名はもこみちなのかもしれない……否。本人が名乗ったヴィクティムが名前となったのだ。ならば本人が名乗ったもこみちも本名に違いあるまい。
もこみちはビャッてする度になんかつよくなるナイフ、エクス・マキナ・ヴォイドを握りしめる。そして体についてる板的なやつを外すと……もこみちの体は急にギュンッてなった!
それを目で追い切れないデルトイドに、もこみちはビャッてする。ビャッに従ってビャッされた彼女の皮膚はビャッされ、血液がビャッてした。
「ヌウゥ!」
「まだまだ行くぜ。ついて来られるかい?」
もこみちは再びビャッてして、次にビャッてした。それはもうすごいビャンビャンぶりであり、気分が良くなってきたもこみちはビャッてしながらその様子を口ずさんだ。
「あ❗️ ビャッ❗️🌚ビャッ💥ビャッ💥ビャッ💥ビャーン🎶(和風の曲調で)」
「イテェ!(合いの手)」
「ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャ〜〜〜ビャッ⤴️(だんだん強く)」
「イテェ!(感想)」
「ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャッ🌚ビャッ🌝ビャ~~~ビャッ⤵️🌞(だんだん弱く)」
「イテェ!(葛藤)」
それはもうすごいビャッビャであった。どうかしてるぞ君。
そんな感じのことをしているうちにデルトイドは血まみれになっていた。こわい。もこみちはビャッビャして血がすごい付いたナイフをビャッてして、血を振り払った。
大成功
🔵🔵🔵
穂積・直哉
(お好きにアレしちゃってください)
出たなムキグルン女!
お前赤って言葉使えよすっかりアレされたじゃん!!(根に持ってた
単純なヤツなら任せとけ!
オレのは!
ブワッてなってザックリ行くやつを!
なんかすっげー速くいっぱい撃つだけだぁっ!!(ブワワーッ
お前のグルングルンズドドドドってする奴に負けるかぁっ!!(しゅばばばばば
撃ってきたやつを纏めてドーンッてやってボトボトって地面に落としてやる!
そんでムキグルン女をバシューッと飛ばしてやる!
え? ムキグルン女からなんかムッキムキのヤツが出てきたって? 知るか!
そいつもビュンってしてザンッてすればどーにかなんだろ!
オラオラーーッッ!!(もう自棄である
「オイ! ついに出たなムキグルン女! お前赤って言葉使えよすっかりアレされたじゃん!」
「フン……」
直哉はそんな昼の恨みを直接デルトイド本人にぶつけていた。そんなアレに対して彼女は不敵に笑う。何言ってるかよくわからないのでとりあえず笑っておいたやつだ。
複雑な能力を無効化するというUDCの能力。それに対しての回答を彼は持っていた。彼のすごい必殺技のやつは、ブワッてなってザックリいくやつをすごい速さでめっちゃ出す能力。
そのシンプルさにはデルトイドといえど疑問の挟みようがない。その速いアレがグサグサと彼女に突き刺さる!
「ヌゥ!」
「そんでもって、このままバシューッてなぁ!」
続いて、デカめの剣が彼女を打ち上げた。空中にふっとばされたデルトイドに、さらにザックリいくやつの衝撃波がぶつかり、なんかどんどん上に上がっていく。
それは直哉の策であった。高いところから落ちると人は痛い。痛いということは死ぬということ。これはデルトイドを打ち上げて落とすためのアレであった。
だが。彼は急に辺りがなんか暗くなったのを感じた。謎である。暗いということはつまり光がないということだ。光がないのはなんかに遮られているからである。
そういうわけで直哉が上を見上げると、そこには――めちゃくちゃデカくなったデルトイドが降ってきていた。
『死ィーーーーねェーーーー!』
「うわあぁぁぁ! 何だーー!?」
空中にアレされたデルトイドは、十分いい感じの高さまでかちあげられたところで巨大化するアレを使用していた。
高いところで巨大化すると、重いのが地面に降ってくる。流石に避けきれず、直哉はボディプレスをめっちゃまともに食らってしまった。
「ぐっ……クソ、重てぇ……!」
このままではベチャってなる。ヤバイと思った直哉は自分の上にアレしている部分のデルトイドをメチャメチャに衝撃波で斬り、ちょっと隙間を開けさせた。一瞬フワッて解放されたので、その隙に彼はササッと出た。ヤバイところであった。
『ククク……メチャメチャ腹を打ったぞ……』
「いや知らねぇよ! 何やってんだよ!」
でも結局高いところから落ちてデルトイドもダメージ受けてたのでオッケーです。
苦戦
🔵🔴🔴
雨野・妙
ミクルベ/f22971
おーおー語彙力と一緒に溶けてるやつがいやがる。
何言ってんのかわかんねえけど。
あの様子じゃ大方小難しいコレがああなって吾輩の自我が云々ってんだろ、どうせ。
そうなると作戦的なものをアレしていい感じにコレするのはもう無理かろうな。放っとこ。
当たると周りがぶっ壊れる感じのパンチ。
そら痛いぜ。周りがぶっ壊れるくらいなのでね。そらもう痛いって泣くほど。
そのグルングルンしてガガガガガッてなるやつもなかなかアレだ。
だがな、地面がアレだったなら―――……アレだろ?
君の敗因はアレってことさ。残念だったな。あばよ。
釈迦牟尼仏・万々斎
探偵/f22864
・引き続き「マジ卍」としか鳴かない
……逆に吾輩、思うんだがな。
言葉を発達させすぎたことでコミュニケーションが複雑化し、
人間は争うようになったのではないだろうか。
なあ探偵よ。君も思うところがあるのではないか。
いっそのこと、一億総ボディランゲージで過ごすのもいいかもしれんなあ……
などとは思わん、決して!
知的な対話なくして吾輩の脳髄(※ない)は満ち足りん。マジで存在の危機だ。早急に倒さねば。
これもうアレだ アレ
いけるところまでにょーんとして、できるかぎりの速さでぶち当たる。
弾丸だろうが吾輩だろうが、全部当たれば敵は死ぬ。
弾が飛んでいくか吾輩が飛んでいくかの違いだ、豪速球をくらえ!
「マジ卍」
それはマジ卍であった。或いは、マジ卍と化した万々斎であった。彼はショックのあまり黒い水たまりみたいになり、妙の横でベチャベチャしていた。
「マジ卍……」
「なるほどな」
「マジ卍」
「言いたいことはわかるよ」
「マジ卍……マジ卍」
「あー、それな」
二人はツーカーの仲であった。いや嘘。妙は何言ってるかわからないのでとりあえず適当に相槌を打っているだけだった。
これ以上マジ卍生物となんか話すフリをしても得がないなと思った妙は、ゆっくりとデルトイドの正面に立ち、拳をいい感じに鳴らした。
「さて。そろそろ返してもらうぞ、僕達のアレを」
「笑わせるな。お前たちのアレはもう戻らない。このままお前たちはアレのことをアレと言い続けるのだ!」
デルトイドは両腕を前に構え、ガガガガッてやつを回す。妙はそれを姿勢をサッてやって躱すと、そのまま地面をドゴーンと殴りつけた!
それは彼のパンチを中心にビキビキとアレが走り、地面はボッコボコになっていた。足場がわるい。
「フン、それがどうした。公園のアレをぶっ壊してどうする!」
「いやいや、こいつが役に立つのさ。なぁ? ――マジ卍よ」
デルトイドがそれに気付いた時にはすでに遅かった。彼女の足元から黒いなんかが噴き出し、彼女を弾き飛ばす。
「クッ!?」
現れた黒いのの正体はマジ卍マン、万々斎である。彼は妙がバリバリってやった地面の割れてる奴の中を器用に細くなって進み、地面の中からめっちゃ速くボワッと出たのだ。インチキでかしこい。
「マジ卍……マジ卍マジ!」
「何を言っている! ちゃんと喋れ!」
「僕もそう思うけど、お前にだけはミクルべも言われたくないだろ」
デルトイドはなんとか姿勢を立て直し、再びグルングルン回るやつを構えた。それがガガガガッと弾を出す――すると、彼女は急に後ろ向きにスッテンコロリンした!
「なにっ……!」
「ホラ、あれだ。地面が今ボコボコだろ? だからそんな、撃った時にグンッてなるやつを使うとそうなるのさ」
「マジ卍マジ卍マジ。マジ卍」
デルトイドが転けたのはそれだけが理由ではない。彼女の靴の裏にはすでに、さっきボワッて出てきた時の万々斎の体の一部がベチャッてしていた。それがいい感じのところでベチャベチャ感を取り戻し、ツルンッてさせたのだ!
「君の敗因はアレってことさ。残念だったな……あばよ」
「お……おのれーーーー! イテッ」
後ろ向きに倒れたデルトイドの顔面に、妙のパンチがゴッてなる。地面がバキバキになるパンチだ。それを直接ゴッてされては、さすがのデルトイドもグチャってなるしかなかった。
――そして、オブリビオンは消滅する。夜の闇に溶け消えるようにその輪郭が尽きると、その場にいる猟兵たちは頭が冴えていくのを感じた。
「おお……おお! 探偵! ついに吾輩、まともに喋れるようになったぞ!」
「良かったじゃないか。ところでさっきなんて言ってたんだ?」
「おい! わかっていないのに生返事をするなとあれほど……!」
彼らは言葉によるコミュニケーションを噛み締めていた。奪われかけていたものの重要さ。普通に話すということがどれだけ楽なのか。
そして、語彙が消滅するという現象の恐ろしさ。もしこの感染が更に広がっていたとしたらと思うとゾッとする。
それら二つの思いを胸の裡に抱き……猟兵たちの事件は解決した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵