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迷宮は爆発だ

#アルダワ魔法学園

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 猟兵という存在は良くも悪くも、文化の交流を発生させた。物品や技術はともかく、概念や思想は簡単に交わる。無論、それらが根付くかどうかはまた別の話だが……。

 とある世界の芸術家は言った。
「芸術は爆発だ」

 とある世界の迷宮職人が言った。
「迷宮とは芸術である」

 とある世界の少女は思った。
「つまり、迷宮は爆発なんじゃね? 」

 とある世界の注意書き。
『混ぜるな、危険』

●迷宮で爆発だ
 少女は確信を持っていた。『迷宮とは爆発である』と。言葉の意味はよくわからないが、そうなのだ。だから、迷宮で爆発を起こせば何かこう……迷宮の神秘に近づく気がする。思い込みの激しい彼女には、残念なことに行動力も備わっていた。行き着いた先は迷宮での爆破実験。今日も彼女はひとり、迷宮に向かう。彼女にも友人はいたが、何故かこの思想に共感して共に来てくれる者はいなかった。
「~~♪」
 鼻歌交じりに爆弾をセット。ガジェッティアである少女にとって爆発物取扱いなどお手の物だ。

 爆音。

 今日も快調。爆風と爆音に触れる度、何か……何かひらめく気がする。もう一度、と足を踏み出したとき、ふわりと浮かぶ感覚があった。足場が崩れたのだと気付いたときには時すでに遅し。暗闇へと落下していく。その時少女は思った。
(「そうか……この先にオブリビオンがいる! 」)
 かくして、彼女の予感は的中し、彼女の人生は幕を閉じる。

 ……かもしれない。

●迷宮へ出撃だ
「このたびはお集まり頂いて、ありがとうございます。私はこの度の案内をさせて頂く平賀・廣葉と申します。お見知りおきを」
 生まれの良さを感じさせる佇まいと口調で、平賀・廣葉(f11925)が、集まった猟兵たちに挨拶をした。
「皆様に向かって頂くのはアルダワ魔法学園、その地下迷宮になります。そこで爆破実験? を行っている学生がいるようで……」
 予兆として見ても理解出来なかったらしく疑問符混じり。
「普通でしたら、それくらいで迷宮自体を破壊することは出来ないのですが、運悪くなのか、罠なのか、足元が崩れてしまいます。そして、落ちた先にオブリビオンが口を開けて待っている……そのような予兆です。皆様にお願いしますのは、学生の発見と保護。それから説明をした上で爆破を行い、その先から現われる死霊兵を倒して下さい。その後、現れるボス……オブリビオンの討伐となります」
 自業自得と言うのは簡単だが、助けられるなら助けられた方がいいだろう。どちらにしろオブリビオンを放置するわけにはいかないのだから。
「出現するオブリビオンは死霊を操る魔導士です。気を付けて下さいませ」


豊葦原中津国
 はじめましての方ははじめまして。そうでない方はまた見て下さってありがとうございます。
 豊葦原中津国(とよあしはらなかつのくに)と申します。
 御用とお急ぎでない方、よろしければ参加してみて下さいませ。

 第一章は人探し、第二章は死霊兵との集団戦、第三章はボスである魔導士との戦闘となる予定です。
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第1章 冒険 『迷宮の迷い子』

POW   :    パワフルに。地図を埋める勢いで探す

SPD   :    スピーディに。あたりをつけて一直線

WIZ   :    ロジカルに。推理を積み重ねて見つけ出す

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

木目・一葉
「えぇ……」
爆破実験を迷宮でやれば、外側には気付かれにくいな
でもこれって――
「ただのテロリストなんだが」
分からない、何がしたいかさっぱり分からない

【WIZ】推理を積み重ねて見つけ出す

彼女の友人と接触し、コミュ力と情報収集力で迷宮のルートを推測する
「というか友人の反応も気にせず実験するって、マッドサイエンティストかな?」
迷宮内ではその推測を元に進みつつ、また爆破跡から更にルート予測を行う
「ポンポン、ポンポンと、まさに歩くダイナマイトだな
しかし爆破力は本物か
まさに才能の無駄遣い……」
彼女と接触できたら、事情の説明を行い、協力をお願いしよう
「爆発したら見える神秘って何だ……」

※アドリブ、絡み大歓迎


才堂・紅葉
何やってんだあの馬鹿。
本当に何やってんだあの馬鹿。
話を聞いて眩暈がした。
学園の事だから受けたが、余分な業務は簡便だ。
だが代返を頼む級友の友人ならば放置も出来ない。
何やってんだあの馬鹿。

・業務手順は級友達から情報収集。更に破壊工作の知識であの子が爆破しそうな場所に当りをつける。
 後は迅速にそこに向かう。障害物はジャンプか榴弾を用いて吹き飛ばそう。直線の通路はシーブズ・ギャンビットを併用し速度を稼ぐ。
 もしあの子が危ういようなら、手をつないで力技で確保。そのまま逃げ足を発揮するわ。
 他の猟兵がいたら礼儀作法で情報共有。場合によっては協力して、作戦の全体の成功率を上げたいわね。

※アドリブ・連携歓迎


ペンチ・プライヤ
嫌いじゃない。というかむしろ好きだ。
まぁ、「芸術は爆発だ」の解釈は違う気がするけど。

匂いとか爆発痕を目当てにしてスピーディーに動き廻る。
匂いの濃さとか、爆発痕の状態で古い跡か新しい跡かなどがわかるといいな。

芸術は爆発だってのはさ、内に秘めた思いが大きくなっていって、最後には抑えきれなくなって撒き散らされるから、っていう事だと思うんだよね。


アリア・ソール
「此度の演目は迷宮においての人探しだな。さて、どう探すか」
爆破実験が行われる前に学生の元へたどり着かなければならない。
だが、闇雲に探しては唯々時間を失うだけだろう。
ゆえにまず道を絞るための情報が欲しい。
壁や床を注意深く観察しながら探索をする。
もしかしたら何か実験材料が零れていて、道筋を作っているかもしれないし、爆破実験後に学園に戻るための目印を付けているかもしれない。
思考をまとめ、迷宮内を進み始める。
「……では、開幕だ。進むとしよう」


チガヤ・シフレット
なかなかぶっ飛んだ思考の持ち主がいるみたいだな。
嫌いじゃない、嫌いじゃないぞ、そういうの!
むしろ私も一緒に爆破したいくらいだ。まぁ、死んだら勿体ないからな、もう爆発できない。
さっくり見つけるとしようか。

【SPD】
暗視ゴーグル、靴、ワイヤー……あれこれ持った。準備は万端。
あとは、一直線にいくのみ!
爆破の気配を感じとり、運に任せれば必ず辿り着く。足跡でもあれば追いかけるが、なければ進めるところを一気に!
さぁ、少女はどこだどこだとこだ!!
一気に走って探すぞ。行き止まりならば引き返せばいい。素早くそして止まらなければイケる!

みぃつけたぁ!
っとなれば、事情を話して一緒に爆破させて貰うとしよう。楽しみだ。


歩・備忘録
迷宮は爆発さ、そこに目をつけたのは素晴らしい。だがこの爆発とはつまりトラップでのそれを指すのだよ。
大火力はいけない。爆発の罠は迷宮の崩落を招かないために火力や指向性を調整する必要がある。そうして減少した破壊力は効果的な設置箇所を見つけ出すことで補う『迷宮とは爆発である』とは殺意と気遣いを兼ね備えた、トラップ技師の境地なのさ!

・・・という持論を語りたいので、これはもう助け出すしかないね。

迷宮とは言えども人の歩く痕跡は残る。追跡と救助活動で培ったスキルでそれをたどれば、見つかるだろう。

偵察霊も呼び出して探させよう。壁を透過できるから捜索の効率も上がるはずさ



●三本の矢

「分からない……何がしたいかさっっっっっぱり分からない」
 無暗に迷宮に突っ込むことはせず、まずは推理から……として、頭を悩ませているのは木目・一葉(生真面目すぎる平凡な戦士・f04853)だった。推理の基本として、対象の思考を追ってみようとしてのことだ。ちなみにロングコートにフードを被るというスタイルで性別をわかりにくくしているがれっきとした女性である。
「爆破実験を学園でやらずに、迷宮内でやる。まあそれはわかる。危険だしな」
 しかし――
「そもそも何で爆破実験をするんだ? テロリストなのか? 」
 一応、彼女の友人(驚くべきことにそこそこ人数はいた)に聞き込んだところ、
「いい子だよ。……思い込み激しいけど」
「楽しい子だよ。……暴走しがちだけど」
「面白い子だよ。……何言ってるか分からない時あるけど」
 と、基本的には好意的といえる反応が返ってきた。反社会的存在ではなさそうだ。すると、余計にわからない。
「友人の反応も気にせず実験するって、マッドサイエンティストかな? 」
 そうなると、思考を追跡するのは難しいかもしれない。なんせマッドというくらいだ。平凡な思考ではないだろう。
「まあ、それならそうと、やり方はあるさ」
 己のコミュ力を活かしての地道な情報収集……そう、基本は裏切らないものだ。
 
「何やってんだあの馬鹿。本当に何やってんだあの馬鹿」
 才堂・紅葉(お嬢・f08859)は思わずひとりごちた。慌てて周囲を見回すが、人影はなかった。ほっと一息。学園内では病弱なお嬢様キャラで通しているのだ、あの馬鹿とか言っているのはまずい。まあしっかり被った猫は様になっており、ちょっと汚い言葉遣いをしているのを見たくらいなら、気のせいだと思ってくれるだろう。その程度にはちゃんと化けている。
(「しかしホントに何やってんだあの馬鹿」)
 代返を頼む級友の友人……ちょっと遠い、が顔を見たことくらいはあった。余分な業務は勘弁だが、顔見知りを見捨てるようなことはしない。級友たちからの情報収集と、自分の爆発物知識による推測。‘対象’の知識はおそらくは本物だ。つまり……そう、自分と同じ結論になるはずだ。そう結論付けて、彼女は迷宮へと繰り出す準備をする。思考は慎重に、行動は迅速に。歴戦工作員は迷宮へと向かう。
 
「此度の演目は迷宮においての人探しだな。さて、どう探すか」
何処か芝居掛った風に聞こえるのは、アリア・ソール(自ら演じる幻想台本・f00751)の声。意識して低く抑えた声故か。救出依頼という性質上、素早く彼の学生の元へ辿り着かなくてはならない。だが、闇雲に探しては唯々時間を失うだけ。己の幸運にかけて迷宮を歩き回るというのも手の一つではあるだろう。しかし、そんな運頼みのデウス・エクス・マキナに期待するのは彼女のやり方ではない。道を絞るための情報を……もしかしたら何か実験材料が零れていて、道筋を作っているかもしれないし、爆破実験後に学園に戻るための目印を付けているかもしれない。壁や天井の汚れや床に残る跡、それらを注意深く観察しながら、アリアは探索を開始する。
「……では、開幕だ。進むとしよう」

●二人の探索者

 暗視ゴーグル、靴、ワイヤー……あれこれ持った。準備は万端。ポニーテールにまとめあげたピンクの髪を揺らしながら、チガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)が迷宮を駆ける。ぴょこぴょこと跳ねる髪はどことなく愛嬌を感じさせるが、人相と目つきの悪さがそれを相殺しているとかしていないとか。ギャップ萌えとか、そういうのがいいとか、そんな人も勿論いる。……閑話休題。彼女のとった方策は、とにかく走り回ること。アリアが選ばなかった『己の幸運にかけて迷宮を歩き回る』という方法であるが、彼女もまた一人前の猟兵だ。ただラッキーを待つだけでは勿論ない。一度で幸運が起きないなら二度。二度で起きないなら三度。三度で起きないなら……!
「行き止まりならば引き返せばいい。素早くそして止まらなければイケる! 」
 そう、彼女が任せるのは運ではない。己のスピードだ。素早く、試行回数を重ねることで幸運を、運命すら引き寄せる。それが彼女のやり方だった。
「みぃつけたぁ! ……と思ったけど、あれ? 」
 チガヤが出会ったのは、一人の少年。藍色のくせっ毛髪と白磁の肌、どこか親近感を感じる目つきの悪い藍色の瞳。ペンチのヤドリガミ、ペンチ・プライヤ(ペンチ・f02102)だった。彼は鼻をひくひくとさせて火薬の匂いがしないかと調べていたところである。
「アンタも依頼を受けた猟兵だよな。見つかったか? ……ってまあそれはないか。何か当てがあるのか? 」
「ああ、火薬の匂いが……するよね? 」
「……そういえば」
「でも出所を完全に特定するほどじゃなくて」
「この辺りなんだよな」
「それは、うん。多分」
「通ってきた道はわかるか? ……この地図で」
 チガヤが通ってきた道と、ペンチが通った道、そして何処からか流れてくる火薬の匂い。それらを統合すると、道が見えてきた。
「直接見つけられはしなかったけど、幸運は手繰り寄せれたな」
「……?」
「いや、こっちのハナシさ」
 手応えを感じつつ、二人は迷宮を奥へと進んで行った。
 
●交わり合って

 同じ対象を探しており、同じ情報を頼り、同じ手掛かりを追えば、自然と人は集まって来るものだ。
 
 現場の痕跡を辿っていたアリアがチガヤとペンチと合流する。
「……そういうことなら、協力しようか。今回は群像劇ということだな」
 チガヤの地図にアリアの探索ルートが追加される。
「これでおよそ、五割。あとは目的地のあてがつけば一気に狭まるんだけど」
 線は引けれど、目指す点が定まらず。
 
 爆発実験に丁度いい環境。即ち、広さや頑丈さを備え人の行き来が少ない場所。紅葉はそういった場所を巡る。迷っては本末転倒なので行き来しやすい場所。ひとりで行くことになるので、あまりモンスターと遭遇しない場所。条件が増えれば精度は増す。そうしているうちに、同じく探索中の一葉と出くわした。一葉が持つ情報は少女が友人に漏らしていた探索の話。ソロで潜る少女は迷宮で見聞きしたことを友人たちによく話していたようだ。よく行っていた場所、今度行ってみたい場所、気になる場所、避ける場所。迷宮に点が浮かび上がる。
 
 その二つを交わらせるのは歩・備忘録(歩く備忘録・f02523)のユーベルコード【偵察霊ポップン☆ゴースト】だった。【本体と知覚や痛覚を共有する、障害物を透過して偵察する能力を持つポップ系の霊】を召喚する。ぶっちゃけこの探索において絶大なアドバンテージのあるユーベルコードだった。忘備録はこのユーベルコードで、あと一手までいきつきながら、決め手に欠けた二つのチームを結びつけた。ふっ、とチガヤたちの前に姿を現し、ウィンクして指を立ててこう言ったのだ。
 「あてはないけど、あてがある人にはあてがあるよ」
 
●ダイナマイトガール

 かくして、6人という迷宮探索に丁度良いとされる験の良い人数になった猟兵たちは、爆発実験の最終チェックをしている少女のもとへと辿り着いた。
「今度こそ、みぃつけたぁ! 」
「へ、何? もしかしてあたしの理論に賛同してくれるファン!? 」
「いや、違う。なんでそうなるんだ……? 」
「まあ、嫌いじゃないけどさ」
「むしろ好きではある。でも違う」
「迷宮は爆発さ、そこに目をつけたのは素晴らしい。だがこの爆発とはつまりトラップでのそれを指すのだよ。大火力はいけない。爆発の罠は迷宮の崩落を招かないために火力や指向性を調整する必要がある。そうして減少した破壊力は効果的な設置箇所を見つけ出すことで補う『迷宮とは爆発である』とは殺意と気遣いを兼ね備えた、トラップ技師の境地なのさ! 」
「つまりあたしはトラップ技師……! 」
「どこからツッコミ入れたらいいかわからない!? 」
 どこか満足げな備忘録と何故か納得する少女。
「ああ、まあ、悪い子じゃなさそうだよね……」
 馬鹿に悪人は務まらないという。……それはともかく。猟兵たちは気を取り直して、受けた依頼とこれからの流れを説明するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『死霊兵』

POW   :    剣の一撃
【血に濡れた近接武器】が命中した対象を切断する。
SPD   :    弓の一射
【血に汚れた遠距離武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    連続攻撃
【弓の一射】が命中した対象に対し、高威力高命中の【剣の一撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●爆発だ

「ふむふむ。つまり……爆発させていいワケね! しかもギャラリーがいる! 嬉しい!! 」
 イマイチ伝わったか心配になるような感想を述べる少女の様子に頭痛を感じながら、猟兵たちは身構える。予兆によれば、足元が崩れ死霊兵の群れとの戦いになるはずだ。落下への備えと戦闘への備え。あと、少女も守ってあげた方がいいだろう。多分。
チガヤ・シフレット
いよいよ爆発だな!
私にも何かやることがないかな? ん、ないか……。
とりあえず着地に備えよう。ワイヤーもあるし、なんとかなるだろう。ついでに、ダイナマイトガールの着地も手伝うか?
他の誰かがやるなら任せる。

戦闘となればガジェットショータイムだ!
死霊兵どもを一気に吹き飛ばせるような派手なガジェットでも召喚してガンガン行こうか!
戦闘も爆発だぁ!なんてな

他の猟兵と連携できるように声もかけあいつつ。敵は群れだから囲まれたり、突出したりはしないように、だな。

護衛対象の学生に攻撃が行きそうなら、庇いに入ったり、ワイヤーで引っ張って【敵を盾にする】とかで守ったりしてやろう。全く世話の焼ける。


才堂・紅葉
・【POW】
この手のタイプは放っておいても死なないんだけどねぇ。
軽くため息を吐きながらも、世話になってる級友の友人だ。リスクは避けねばなるまい。また出費が嵩むなと頭が痛い。
情報収集と破壊工作の知識で崩落箇所やタイミングを予測。
彼女は手をつないで怪力で俵のように担ぎ上げておく。
「皆さん。一つ提案があるのですが」
礼儀作法で皆に挨拶し、どうせ崩落するならこちらのタイミングでやるのはどうか提案。
詠唱弾による自前の重力系UCで崩落させ、重力加重による瓦礫での押し潰しと死霊への先制攻撃体制の構築を戦場知識で立案してみよう。
戦闘が始まれば、彼女を後方に配置し援護射撃に徹することにする。
【絡み・アドリブ歓迎】


アリア・ソール
「さて、戦いの備えを……出でよ、余の死霊たち」

爆発前に【リザレクト・オブリビオン】を発動。
これを発動している間は余は戦闘が行えない……が、今回はそれが吉となる。
足元が崩れた時、召喚した死霊たちを足場にして少女を救助することが出来る。
そのまま戦闘が始まっても死霊たちが戦ってくれるから余は自己防衛と少女の守りに集中できるということだ。
もしも死霊たちが倒されるか、余が傷を負って解除された場合は再度【リザレクト・オブリビオン】を発動しよう。

「さぁ、余の死霊たちよ。舞台の幕開けである。敵を思う存分喰らうがよい」

安心させるために少女に声をたまにかける。

「安心せよ。余が貴公を守ろう。それが此度の役ゆえにな」


ペンチ・プライヤ
いやいや、自分の好きな事にまっすぐなのは良いけどさぁ。人の話聞いてる?

落ちるなら、錬成カミヤドリで複製したペンチ数本で服でも引っ掛けてゆっくり落ちる
ペンチの本数に余裕あると思うから、爆弾の女の子とか他の猟兵が微妙だったらサポートする

戦闘が開始時、インスタントステージで灯体ドローンを増やす。steam generatorで蒸気を漂わせる

立ち回りは遠距離から弓の妨害重視
ペンチで弦を掴んだり、steam statueで弦を固めたり、手の骨の関節の隙間を彫像で固めて自由に撃たせない

自分が狙われてたらA part of the scenario使用

芝居掛かった奴にはスポットライトを当てるのも忘れない


歩・備忘録
爆発しても良いけど、規模は考えてね?
ダンジョンの被害を最小限に押さえて、死霊兵だけを葬る。そんな細緻な爆発をしてこそ、初めて爆発は心理へと至るのだから。

足元が崩れないようにするには、単純に床の強度を上げてみよう。具体的には、シールドの呪符をばらまき、丸々オーラ防御でコーティングしてしまおう

僕は少女をかばえる場所を陣取り、ユーベルコードとかばう、オーラ防御で彼女への攻撃を防ぐ。
いざ予言通り床が崩れても、抱えて助け出せるしね。

迎撃は、折角だから爆発の呪符でしよう。ダンジョン傷つけず死霊兵だけを巻き込む爆発を見せて、今後の真理探しの爆発の参考にしてほしいな?


木目・一葉
「ギャラリーがいて嬉しいなら、次からは花火を打ち上げるといい
あれも爆発するし、更に美しい花も咲かせられる」

・爆発と落下
爆発直前に少女を抱えて壁際へ移動し、少女に捕まるように声かけ
落下中は傍の壁に長斧の先を打ち立て、落下速度を減速させる
着地時は少女を【庇い】つつ、ロングコートの【オーラ防御】で衝撃を緩和する
(より安全に少女の着地を助けられる仲間がいる場合、少女の着地保護はそちらへ譲ります)

・戦闘
着地後は妖刀を構え、敵から仕掛けられる少女への攻撃を【武器受け】で防ぎつつ【庇う】
また攻撃が仕掛けられる時も、少女の傍を離れないようにして『妖刀解放』の衝撃波と『影の蹂躙舞踏』による距離をとった戦いを行う


メリエル・ユーフィミア
「爆発させていいワケじゃないんだけどなーー!」
ってツッコんでも仕方ない!
崩落は避けられない、なら着地の事を考えなきゃね
エレメンタル・ファンタジアで落下先の地面に向けて『風の津波』を起こして、落下の勢いを相殺させるのを試すわ
「自由なる風の精霊たちよ、お願い、私たちを助けて!」
うまくすればクッションみたく軟着陸できる……はず!

着地した後はガジェッティアの女の子を背にかばいながら、死霊兵の群れに向けて『炎の竜巻』を起こして攻撃よ
「猛る炎の精霊たちに請い願う! 焼き払え!」
アンデッドに炎が良く効くのは常識って、グリモアベースで聞いたから!
……でもなんの常識なのかしら?



●役に立つ爆破のこと

 猟兵たちが少女を見つけ、事情を説明した後のこと。才堂・紅葉(お嬢・f08859)が口を開いた。
「皆さん。一つ提案があるのですが」
 落ち着いたお嬢様といった風情の態度と喋り方。堂に入った猫かぶりである。演者としての視点があるアリア・ソール(自ら演じる幻想台本・f00751)ですら気づいたかどうか。紅葉の提案を要約すると『崩落が自然な流れで起きるにしても‘敵’の干渉で起きるにしてもこちらにとって有利にはならない、だから有利になるような崩落を起こしてみないか?』というものだった。その提案に無茶苦茶乗り気になったのが少女である。これまで興味を持ってもらえなかった趣味に、実益という名の大義名分と観戦者がつくとあってはテンションも上がる。
「任せて! やります! やれます! あたしの全身全霊全力を以て、死霊兵なんて生き埋めよ! そうなると爆破地点を複数にして…………」
 早口で捲し立てて思考に沈んでいこうとする。
「いやいや、自分の好きな事にまっすぐなのは良いけどさぁ……大丈夫? っていうか死霊の生き埋めって? 」
「規模も考えてね? ダンジョンの被害を最小限に押さえて、死霊兵だけを葬る。そんな細緻な爆発をしてこそ、初めて爆発は真理へと至るのだから」
 そんな少女をペンチ・プライヤ(工具による光と蒸気の空間芸術・f02102)や歩・備忘録(歩く備忘録・f02523)が引き留めた。まあ、敵も死霊とはいえ物理的にこちらに干渉してくるのだから、全く意味がないことはないかもしれないが、あまり効果的ではないような気はする。とはいえ、やってみて損はあるまい、と作戦は実行されることとなった。

 その準備中のことである。
「いよいよ爆発準備だな! 私にも何かやることがないかな? ん、ないか……」
 チガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)が尋ねるが、少女は答えない。無視しているというよりは夢中で気づかない様子ではあるが、ちょっと寂しい。少女の異常な入れ込みようが気になって、木目・一葉(生真面目すぎる平凡な戦士・f04853)が少女の肩を叩く。
「へっ?……あ、ごめんなさい。何? 」
「そういや、ギャラリーがいるのって珍しいのか? 」
「うん……好き好んで見たくないって。残念だよ」
「ギャラリーがいて嬉しいなら、次からは花火を打ち上げるといい。あれも爆発するし、更に美しい花も咲かせられる」
 少女は一瞬きょとん、としてから心から嬉しそうに微笑んで答えた。
「あはっ、ありがとう。そんな風にアドバイス貰えたのはじめてだよ。……でも出来ればダンジョンにも関わりたいんだよね。老後の楽しみにしようかなっ! 」
(「爆発させていいワケじゃないんだけどなーー!」)
 と、内心思っていたメリエル・ユーフィミア(探求の金糸雀・f09089)だったが、楽しそうな少女を見て、言うのはやめてあげた。ちなみにこの後、無事チガヤもお仕事を割り振られた。

●上手く落ちるためのあれこれ

「さて、戦いの備えを……出でよ、余の死霊たち」
よく通るテノールでそう宣言するのはアリア。ユーベルコード【リザレクト・オブリビオン】を発動する。何故かスポットライトが当たり、美しく演出されているが全く違和感がないくらいに似合っていた。ちなみにやっているのはペンチである。そして備忘録が、崩れる床の一部をシールドの呪符で強化し、オーラ防御を応用してコーティングする。これで落下準備の完了だ。身構える猟兵たち。そして紅葉に俵のように抱えられる少女。
「病弱なお嬢って感じなのに意外とパワフルだね……ごめん、でもちょっと恥ずかしい」
「……じゃあ」
 と一葉が名乗り出て、少女を抱えることとなった。チガヤがワイヤー、ペンチが【錬成カミヤドリ】で作ったペンチを構え、不測の事態があればサポートをする形である。
「それじゃあ、いっくよー! 」
 少女が声をかけてスイッチ・オン!

 爆音。

 そして『未来』は分岐した。

●猟兵VS死霊兵

 ドン、という体内に響いてくるような衝撃と耳をつんざく爆音。続いて迷宮の足元が崩れていく。周囲一帯が崩落していく中、猟兵たちの立つ床はしっかりと形を保っていた。呪符やオーラ防御の効果か、それとも爆破の腕前のおかげか。両方、というのが実際のところだろうか。床に足をつけたまま感じるふわりとした不思議な浮遊感が、猟兵たちを包み込む。ワイヤーやペンチの準備は必要なかったか、と思ったのもつかの間、足元から可視化された死霊たちが浮かび上がってきた。
「どうやら、彼らはもともと襲い掛かってくるつもりだったようですね」
 知らぬままなら不意打ちを受けただろう。また、足元を固めるなどして備えていなければ不自由な態勢で先制攻撃をされていたかもしれない。いい判断だったと言えるだろう。備えていたチガヤとペンチが、それぞれ牽制に攻撃を放って一瞬の時間を稼ぐ。そして……
「メリエルさん、お願いします! 」
「はいっ『自由なる風の精霊たちよ、お願い、私たちを助けて!』」
 メリエルが空気のクッションを生み出す。床の下に広がったクッションが落下の勢いを殺し、無事に着地するのだった。

 どれだけの数の死霊兵が待ち受けていたのか、そしてどれだけの数の死霊兵が瓦礫の下敷きになったのか。それはさだかではないが、その分が差し引かれた今でも敵の数は猟兵を上回る、が。
「さぁ、余の死霊たちよ。舞台の幕開けである。敵を思う存分喰らうがよい」
「いくぞ、ガジェットショータイム! ガンガン行こうか! 戦闘も爆発だぁ!……なんてな」
 アリアとチガヤが、ペンチによるライトアップを受けながら全く臆することなく、高らかに宣言する。
「猛る炎の精霊たちに請い願う! 焼き払え!」
 続くのはメリエル。彼女が生み出した炎の竜巻は、まるで炎で出来た竜の舌の如く死霊兵を舐めとっていく。
「アンデッドに炎が良く効くのは常識って、グリモアベースで聞いたから! ……でもなんの常識なのかしら? 」
 ここにも曖昧な異文化交流の跡が見えた。
「It's show time!! 」
 突然、辺りに蒸気が立ち込め、その中からペンチが呼び出した灯体ドローンが現れる。
「なんだ、裏方志望かと思ったが、なかなか派手じゃないか! 」
「……いや、主役は‘みんな’だ」
 そう言って自らは蒸気の中に消える。彼と彼のドローンの妨害は実に効果的に死霊兵の遠距離攻撃を封じていった。数に勝る敵の射撃は練度が大きく劣ると言っても脅威だ。少女という守護対象がある今回は、特に。召喚した死霊に攻撃を任せ、自身は護衛に徹するアリア、床を守っていたオーラ防御を少女に回す備忘録、妖刀で弓矢を切り払う一葉の三人がいなければどうなっていたか。少女の怯えはアリアの
「安心せよ。余が貴公を守ろう。それが此度の役ゆえにな」
 という言葉でほぼ払拭されていたが、危険なことは変わりなく。だが、ペンチの援護により三人の手にも余裕が生まれていた。
「今後の真理探しの爆発の参考にしてほしいな? 」
 と、備忘録が爆発の呪符で迷宮の床や壁を巻き込まない攻撃を見せれば、
「『影よ、踊れ! 』」
 一葉がユーベルコード【影の蹂躙舞踏】で蹴散らしていった。影から生じる剣山はまるで華の如く。趨勢は既に猟兵たちの勝利に傾いていた。
「それでは皆さん、決着と行きましょう? 」
 戦闘開始からこれまで、援護射撃に徹して状況を俯瞰していた紅葉がそう宣言すると。炎が、銃弾が、衝撃波が、残った死霊兵たちを瞬く間に一掃した。

●死霊の主

「大したものだ。あれだけの死霊兵を準備するのにどれだけ掛かったと思う? 全く、困ったことをしてくれる」
 言葉と裏腹に、やや愉しげな雰囲気の声が闇の中から響いて来る。
「まあいい。お前たちを私の配下に加えれば、事足りるということだからな」
 そう言って、闇の中から密度の濃い瘴気をまとい、死霊の主が姿を現した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『怨霊魔導士』

POW   :    死霊兵団
【骸の海に揺蕩う罪人達】の霊を召喚する。これは【血に濡れた近接武器】や【血に汚れた遠距離武器】で攻撃する能力を持つ。
SPD   :    死霊の嘆き
レベル×1個の【呻き声をあげる人魂】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    死霊の誘い
【昏い視線】を向けた対象に、【忌まわしい幻影と心を抉る言葉】でダメージを与える。命中率が高い。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 死霊兵が一掃され、清廉な空気に戻りつつあった迷宮内が、再び穢れに満ちていく。苦悶の呻き声をあげる人魂が敵の姿を照らし出す。昏い光を灯した骸骨が闇色のローブの中から猟兵たちを値踏みするように見つめている。足元の影は骸の海。そこからは罪人たちが溢れ、自らの仲間に引き込むときを今か今かと待ちわびている。形を持った邪悪、それが『怨霊魔導士』
才堂・紅葉
「っぅ……やり辛いったらないわね」
 突撃銃で牽制射撃。榴弾の発射。戦場知識を活かして戦線を援護するが、旗色は悪い。
 猟兵は皆強いが、無尽蔵に涌いてくる死霊共がキリがない。
 人魂からの炎を避けるのも大変なのに…
「いぐぅぅっ……!?
 目が合った。
 瞬間、腹部に幻痛。
『どうして、あの時に助けてくれなかったの…』
 半ば異形化した子供に腹を抉られる幻影だ。

「……ったく。クソ野郎が」
 気合いで堪えて、牽制しつつ忍び足で間合いを詰める。
 隙が出来たら、背後から飛びつき。
 両手で頭部を掴んで膝を後頭部に押し当て、そのまま前に押し倒す。
 UCを発動し、高重力を加えて地面にキスをさせてやろう。

※連携・アドリブ歓迎


チガヤ・シフレット
さぁ、魔導士倒してけりつけるとするかぁ!
怨霊だか何だか知らないが、陰気にやつに負ける気はしねぇなぁ。
呼び出した死霊ごと、あの世へ行っちまうんだな。

両手足に仕込んである銃火器を開放して攻撃開始だ。
まずは距離を保ちながら、【二回攻撃】などで牽制しつつ。
死霊どもを呼び出したなら、片っ端から撃ち抜いてやろう。てめぇらじゃ、だれの命も奪えねぇなぁ!

これで他の猟兵たちの援護にもなればいいだろう。

あとは隙を見て一気に間合いを詰めて【零距離射撃】を叩き込もう。
そぉれ、派手に吹っ飛べ!

他の猟兵たちとうまく連携できるように声かけたりタイミングを計ったりしながら、敵を追い詰めていこう


アリア・ソール
「貴公がこの舞台の黒幕のようだな……なんとも黒幕らしい立ち振る舞いである」
敵を見据えて、己の台本を構える
配下に加わるつもりは毛頭ない
己が変わる時は舞台と役が変わる時だけでいい

「さぁ、舞台のフィナーレである」

己の精神を研ぎ澄まして【リザレクト・オブリビオン】を使う
継続して少女を守ることも忘れない
守り抜くことも己の役であり、任務なのだから

「出でよ、死霊たち。この戦いは舞台の最終章である。思う存分力を振るうがいい!」

決着をつけるために己の力を振り絞る

「さぁ、幕引きの用意はいいか! 邪悪なる魔導士よ!」
「貴公の物語はここまでだ! 余の舞台から疾く消え去るがいい!」

【アドリブ等々歓迎】


ペンチ・プライヤ
さぁ、クライマックスだ!!
ハッピーエンドで終わらせよう!!

アタッカーのテンション上げやサポート重視

インスタントステージで灯体ドローン複製し、steam generatorを用いて蒸気を漂わせる

視線があるって事は目がある。超高輝度プロジェクターで目潰し

A part of the scenarioで攻撃を読み、steam statueで撃ち落としたり受け流したり。自分の動きは最小限

スピーカーからは戦闘曲、前線は灯体ドローンにて光で溢れさせ暗い雰囲気を一掃
大ダメージを受けた猟兵がいたら灯体ドローンからのスポットライトでShow must go onを使う

後は、錬成カミヤドリによるペンチで妨害


歩・備忘録
少女も楽しそうにしてるね。折角の楽しい思い出を、痛い苦しいで塗り替えられたら興醒めだから、怪我ひとつぬよう守ろうか

僕本体は前に出て、前衛の皆を【かばい】、【盾(本)受け】でダメージコントロール。後衛を狙う攻撃は【オーラ防御】で作った障壁で遮る
隙を見せれば、小規模爆発の呪符を巻き付けた苦内を投げつけ、注意をこちらに引き付ける

偵察霊にはオーラ防御の呪符をしこたま持たせ、少女周辺を警護する


爆発が好きなら、将来発破技師とかトラップ技師や猟兵になるかもしれないね
そんな未来のために、僕が知る爆発トラップや術のレシピを纏めておいてあげよう
危ない趣味でも、一生懸命ならちゃんと認めてあげたいから

(アドリブ歓迎)


木目・一葉
敵に気圧されぬよう【勇気】を奮い立たせる
「死後までコキ使われるなど御免だ」
それに、彼女の迷宮の爆発で目指すものに、興味があるからな

・戦闘
真の姿を解放
後方にいるだろう少女から離れすぎぬよう中衛で戦う
基本は【妖刀解放】の衝撃波で、前衛と後衛(少女含む)への死霊兵団の攻撃と死霊の嘆きの炎を【第六感】も用いて迎撃する
後衛に向かう攻撃で迎撃しきれない場合は、斧の【武器受け】で防ぐ
そうしながら相手の隙も伺い続け、隙があれば影の追跡者を放ち、これを起点とするUC【影の蹂躙舞踏】を仕掛ける
だがこれは念のためのフェイク
本命は敵の回避先に即二回目の影の追跡者を放って【影の縫い針】を発動し、敵UCを封印することだ


メリエル・ユーフィミア
ダンジョンは好きだけど、アンデッドとかはあんまり好きじゃないなあ。
暗いし、ゾンビは気持ち悪いし。スケルトンは少しマシだけど。
とにかくそう言うわけだから、焼き払うわ!

ウィザード・ミサイルの炎の矢を乱射して骸の罪人達を牽制しつつ、昏い視線に真っ向から立ち向かうわ

どんなに苦しい幻影を見せつけられても、心を抉られても挫けるもんですか
私は魔法の楽しさを、迷宮の凄さを知ってるんだから
それを穢すヤツには負けないの!

「コイツなら、思いっきり爆破しても良いよ」
って、ガジェッティアの子に言ってあげたいなあ。



●開演

「貴公がこの舞台の黒幕のようだな。……なんとも黒幕らしい立ち振る舞いである」
 怨霊魔導士の言葉と視線を堂々と受け止めたのはアリア・ソール(自ら演じる幻想台本・f00751)。ひとたび幕が上がった舞台で役を変えるつもりはない、と配下に加わることを拒否する。そう、例えどんなアクシデントがあろうとも演じ切るのが演者の誇りなのだ。彼女の隣では木目・一葉(生真面目すぎる平凡な戦士・f04853)も昏い光の視線を受け止めていた。気の弱いものならその目線だけで生きる気力を失い、怨霊の海に引き込まれかねない邪視だったが、その胸に奮い立つ勇気がある限り、立ち向かえる。
「死後までコキ使われるのは御免だしな」
 割と切実な想いである。
(「それに……迷宮の爆発で目指すものって想像もつかないからな、興味がある」)
 興味だって、生きる意味だ。小さくても、いや、小さな想いこそが日々を生きる理由。それがある限り猟兵たちは邪視に屈したりはしない。
「ダンジョンは好きだけど、アンデッドとかはあんまり好きじゃないなあ。暗いし、ゾンビは気持ち悪いし……スケルトンは少しマシなんだけど」
「そうそう。怨霊だかなんだか知らんが、陰気なんだよ。そんなヤツに負ける気はしねえよ」
 と、チガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)とメリエル・ユーフィミア(探求の金糸雀・f09089)もダメ出しする。
「ってなわけだから、呼び出した怨霊ごとあの世に行っちまうんだな」
「うん! 焼き尽くしてあげるわ! 」
 意外と過激な流れである。他の猟兵たちの言葉が終わると、スポットライトがアリアに当たる。ペンチ・プライヤ(工具による光と蒸気の空間芸術・f02102)の演出だ。
「クライマックスだ、ハッピーエンドで終わらせよう! 」
 ペンチが呼び掛け、アリアが宣言する。
「ああ。……さぁ! 舞台のフィナーレである」
怨霊の呻りを引き裂いて、高らかに!

●転調へ

 一葉の身体から炎が吹き上がる。まるで内側からその身を砕こうとするかのように。それと同時、額から焼け焦げた色をした角が生えてきていた。彼女の真の姿だ。攻撃的なその容姿に反して彼女が選ぶのは防衛。じっと構え、後衛を狙い巻き込もうとする攻撃を迎撃していく。その上でさらに寿命を削る【妖刀解放】を行う彼女にテノールボイスが向けられた。
「あまり無理はするな。私もいる」
 戦いの喧騒の中でも不思議とよく通る声の主はアリアだ。彼女もまた己の役割を少女の守護者と決め、護衛をしているのだ。
「出でよ、死霊たち。この戦いは舞台の最終章である。思う存分力を振るうがいい! 」
アリアが【リザレクト・オブリビオン】で召喚した死霊騎士と死霊蛇竜を前衛へと向かわせる。その前線を支えているのは歩・備忘録(歩く備忘録・f02523)である。実は射撃系・魔法攻撃系を得意とする猟兵が多く、また、少女の護衛も必要だったため自然と彼に攻撃が集中していたのだ。自らが盾となってかばい、盾で防御。後衛に流れる攻撃はオーラ防御で作った障壁で妨害、と八面六臂の大活躍だった。無論、仲間からの援護も大いに影響している。特にサポートに特化していたのはペンチ。BGMとライトアップで怨霊魔導士の纏った暗い雰囲気はほぼ払拭されていた。雰囲気と侮ることなかれ、死霊術の恐ろしさは実効果だけではなく『畏れ』を抱かせることにある。心のどこかで恐怖を感じてしまえばあと一歩のところが踏み出せなくこともある。……そう言った意味で、ペンチはこのオブリビオンにとって天敵のようなものだったかもしれない。

 ラストバトルなBGMに乗せて猟兵たちが戦う。主なアタッカーは三人。チガヤ、メリエル、そして才堂・紅葉(お嬢・f08859)。チガヤは両手足に仕込んだ銃火器を開放し、器用に撃ち分けていた。時折、猫耳娘が砲弾のように飛んでいったりしているが気にしてはいけない。ガジェッティアのやることである。妙なものを交えつつも、呼び出される死霊を片っ端から撃ち抜いていく。
「てめぇらじゃ、だれの命も奪えねぇなぁ!」
 それを紅葉が榴弾や突撃銃による支援射撃で援護する。お互い仲間を援護する気であったため、上手くかみ合っている。そして、その銃弾の雨の中を縫うように、炎の矢を乱射しているのがメリエルだ。魔法と迷宮の楽しさに触れて人生が変わった彼女にとって、邪悪な死霊術士は許せる存在ではない。だから、引けない。だから、目を逸らさない。だから、真っ向から立ち向かう。炎が死霊兵団の血に塗れた身を乾かし、焦がし、焼き尽くす。
「アンデッドには炎がよく効くって、グリモアベースで聞いたからね! ……でも何の常識なのかしら? 」
 ここにも小さな異文化交流があったようだ。

 戦いは猟兵たちに有利に進んでいるように見えていた。死霊兵団はチガヤたち三人の攻撃で食い止められ、呪詛をまき散らす人魂もペンチに撃ち落とされていく。備忘録が受けるダメージも、蓄積する前にペンチが癒してた。後衛がを狙う攻撃は一葉が迎撃し、アリアが防ぐ。しかし……戦いは終わらない。死霊兵団は途切れることなく怨霊魔導士の足元から沸き上がり、人魂は際限なく生み出されていく。さしもの猟兵たちにも疲労がの色が見え始めていた。
「だ、大丈夫? あたしにも何か……」
 守られていた少女の不安そうな怯えた声。アリアと備忘録がそれを聞いた。戦いの前のうきうきとした楽しそうな声を思い出す。
(「こんな声を出させてはいけない」)
「大丈夫、君には怪我ひとつさせない」
「ああ、そして我々も誰一人として欠けない。安心して見ていてくれ、観客の視線は演者の活力となるのだから」
 そこに、スポットが当たる。

●終演

 猟兵たちはオブリビオンの隙を伺っていた。流れを引き寄せ、切り札を切るタイミング。‘それ’に気付いたのはペンチだった。後衛で交わされた会話と、怨霊魔導士の姿。両方を同時に意識に捉えたとき、彼は閃いた。ローブから覗いた昏い光。値踏みするような視線。そう、視線……!
(「視線があるって事は目がある……! 」)
 己もヒトではなく、ヤドリガミであるが故か、常識に捕らわれない発想。つまり『骸骨だろうが、見ているなら目潰しが出来る』これまで味方を癒すために使われていたドローンのスポットライトと、超高輝度プロジェクター。それのタイミングを合わせて……。
「皆、今だ! 」
 突然、大光量が邪悪な魔導士に浴びせられた。もし、このオブリビオンが肉体を持っていれば、結果は変わったかもしれない。突然光を浴びせられれば反射的に瞼を閉じるものだからだ。しかし、髑髏に瞼はなく、彼の視覚は意識してオフにしなければ途切れることはない。
「ぐああああああああああああああああああああああ! 」
 漂う人魂たちの呻きをかき消すような大音量で、悲鳴があがる。咄嗟に反応したのは一葉。一際濃くなっていた影から【影の追跡者】が飛び出す。本来はフェイクを放ってから本命、というつもりではあったが、この機に乗じるなら、フェイントを仕掛ける必要もない。
「『影よ、仇なす業を縫いつけよ』」
 オブリビオンに憑りついた【影の追跡者】は黒い戒めとなってユーベルコードを封印する。消えていく死霊兵団たち。
「「ナイスだ! 」」
 チガヤと、ちょっと演技するのを忘れた紅葉が一気に距離を詰める。
「そぉれ! 派手に吹っ飛べ! 」
 まずは、レンジゼロで放たれる銃弾が、言葉通り怨霊魔導士を吹き飛ばした。なんとか着地して踏み止まったオブリビオンを待っていたのは、紅葉の手。決して大きくはないその手が、怨霊魔導士の骸骨を掴む。そのまま飛び上がるようにして後頭部に膝を押し当てる。
「『コード:ハイペリア承認。高重力場限定展開ランク1実行』」
 ユーベルコード【ハイペリア重殺術・落星(ラクセイ)】が発動し、紅葉の膝が高重力に引かれ地面へと落下する。……間に怨霊魔導士の頭蓋を挟んだまま。小気味良い音を立てて、それは粉々になった。
「どうだい? 地面とのキスの味はよ。……味がわかる前に粉々だったか」
 紅葉は吐き捨てるように呟いた。

●その先のこと。

「皆さん、ありがとうございました! 」
 戦いが終わり、一息ついた頃のことである。傷を癒やして休憩している猟兵たちに、少女が頭を下げていた。
「あんなのあたし一人ではどうしようもないし……ホント、感謝してます! 」
 色々ツッコミもあるが、命を失わずに済んだことは、素直に喜ばしい。そうだ、と備忘録が立ち上がり、少女に何かを手渡した。
「これは僕が知る爆発トラップや術のレシピだよ。将来や、真理到達に役立てて欲しい」
 趣味としては危険だが、それでも認めてあげたい、という彼の気持ちの表れである。
「……! はい! 世のため人のための爆発を極めます!! 」
 感極まった泣きそうな声。
「あー。世のため人のためっていうんだったら、ああいうオブリビオンなら思いっきり爆破してもいいよ」
 冗談めかして言うメリエルだったが、予想外の反応を貰ってしまう。
「それだーーーーーーーー!!!!」
「それなのーーーーーーー!?」
「爆発の先に目指すものは猟兵なのか……?」
 一葉が呟くと、少女が答える。
「ああ、その。なんかこう、フロアを爆破したときにですね、さっきの骸骨が見えたような……見えなかったような……? 」
「ふうん? 」
 わかったような、わからないような。
「そういえば、ずっと言いたかったんだけど」
 ペンチがそう前置きして続ける。
「『芸術は爆発だ』ってのはさ、内に秘めた思いが大きくなっていって、最後には抑えきれなくなって撒き散らかされるから、っていう事だと思うんだよね」
 神妙な顔で考え込む少女。
「つまり……」
「つまり? 」
「あたしのこの爆破への思いが、爆発……? 」
「……まあ、そう、なんじゃ、ない? 」
 そんなやり取りの後。少女はこう語るようになったという。

『爆発は芸術だ! 』

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月22日


挿絵イラスト