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「集合お疲れ様。今日は楽しい案内だよ」
レン・デイドリーム(白昼夢の影法師・f13030)は緩く笑みを浮かべつつ、やって来た猟兵達を迎え入れる。
「アリスラビリンスの各地でクリスマスパーティーが開催されていて、よかったら猟兵の皆様もどうぞ……ってお誘いがあったんだ。せっかくの機会、愉快な仲間達と過ごしてみるのもいいんじゃないかなって」
今回パーティーのお誘いがあったのは『絵本の国』と呼ばれる不思議の国。
その名前の通り、絵本のように暖かな世界であり、洋風の大きな家を会場にしてクリスマスパーティーが行われるようだ。
そこに住まう愉快な仲間達は喋る動物達や動く雪だるまといった可愛らしい住民達。
彼らはたくさんのケーキや料理を用意して、楽しくクリスマスの時を過ごしている。
会場には大きな庭もあり、そこでは降り積もった雪でちょっとした雪像や雪だるまも作られているようだ。
パーティーの時刻は夜であり、空を見上げれば満点の星も輝いている。
「愉快な仲間達と食事をしながらのんびりするも良し、庭で星空を見上げながらまったりするも良し、だね。会場の近くには小さなアリス達もいるみたいだから、彼らを誘ってあげるのもいいかもしれないね」
この国にいるアリス達は小学生くらいの子供が中心で、彼らもパーティーの灯りに惹かれて会場を目指しているようだ。
特に何もしなくてもアリス達は会場にやって来るけれど、ちょっとしたサンタ気分で彼らを迎えに行くのもいいかもしれない。
「せっかくのクリスマスだ。ゆっくり羽根を伸ばしてくれたらと思う」
転移の準備を整えつつ、レンは再び笑みを浮かべて猟兵達の方を見た。
「それじゃあ、楽しんできてね」
その一言の後に転移は終わる。そして猟兵達を出迎えるのは……暖かな不思議の国の光景だ。
ささかまかまだ
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このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。
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こんにちは、ささかまかまだです。
アリスラビリンスでクリスマスパーティーです。
パーティー会場は『絵本の国』の大きな家となります。
中ではたくさんのクリスマスケーキやクリスマス料理、ノンアルコールの飲み物が提供されています。
また、会場には大きな庭もあり、空には満点の星が輝いています。
ひたすら料理を食べるも良し、愉快な仲間達と楽しむもよし、誰かとのんびり語らうのもよし、星空を眺めてロマンチックに過ごすもよしです。
また、パーティー会場を目指している子供のアリス達もいるので、彼らにコンタクトを取ってみるのもいいでしょう。
フラグメントの内容は気にせず、自由に過ごして頂ければと思います。
複数人参加の際は【グループ名】や(お相手のID)をお忘れなく。
また、レンも会場の隅でのんびりしておりますので、何かあればお声掛けして下さればと思います。
募集状況はマスターページに適宜記載していく予定です。
それでは今回もよろしくお願いします。
第1章 日常
『アリスラビリンスでクリスマス』
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POW : 愉快な仲間達と一緒にどんちゃん騒ぎでパーティーを楽しむ
SPD : 彷徨っているアリスを探して、パーティー会場に誘ってみる
WIZ : 恋人や友人たちと一緒に、愉快な仲間達のパーティーを楽しむ
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アルテュール・ドリィブ
絵本の国か。いいね、とっても夢がある
物語にはちょっとしたスパイスも必要だけれど、こんな日くらい幸せなだけの物語でいいだろう。ね
可愛らしい住人さんたちにクリスマスの挨拶
目移りしてしまうけれど、おれはフルーツたっぷりのケーキが食べたいな
アリスの子たちも呼んで一緒に食べることが出来れば嬉しい
みんな一緒のほうがおいしいからね
おれのところにサンタさん?
……たぶん来ないと思うけれど、きみたちが笑ってくれるなら、それを貰っていこうかな
きみたちが笑ってくれるよう、絵本の読み聞かせを
おいで、しあわせな物語を聞かせてあげる
たくさんたくさん笑ったら、いい子に寝るんだよ
サンタさんが来てくれなくなってしまうからね
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降り積もった雪はふわふわで、少し先には暖かな光が見えて。
まさに絵本の世界のような光景に、アルテュール・ドリィブ(ガラクタドール・f03646)は微かな笑みを浮かべていた。
彼女の周囲には道を進んでいたアリスの子供達もいる。皆の行き先は大きなお家だ。
「絵本の国か。いいね、とっても夢がある」
物語というものには少し刺激が欲しいけれど、今日の絵本には優しい甘さが相応しい。
そんな事を思いつつ、アルテュールはパーティー会場の戸を叩いた。
「メリークリスマス、パーティーのお誘いを受けてやってきたよ」
「猟兵さんだ! メリークリスマス!」
「アリスもいる! 入って入って!」
会場にいた住民達は、快く来客を迎え入れてくれた。
彼らはアルテュール達の手を引いて、どんどん奥へと進んでいく。
「ケーキもご飯も食べ放題だよ!」
「本当にたくさんあるね。どれも目移りしてしまう」
導かれた机の上には色とりどりのクリスマス料理達。
その中でアルテュールがひときわ気になったのは……。
「ああ、おれはフルーツたっぷりのケーキが食べたいな。アリス達も一緒にどうかな?」
彼女の視線の先にあったのは、とっても大きなクリスマスケーキだ。
イチゴや桃、ブルーベリーによって彩られたケーキには甘いクリームもたっぷりと。
こんな素敵なケーキなら、一人で食べるのは勿体ない。
アルテュールに手招きされて、アリス達も次々に机の周りへと集まり始めた。
「みんな一緒のほうがおいしいからね」
ケーキを丁寧に切り分けて、せーのでいただきます。
甘いお菓子を片手に、楽しい談笑の時間は過ぎていった。
「ねえねえ。猟兵さんの所にサンタさんってやってくるの?」
会話の途中、不意にアリスの少女がアルテュールへと疑問を投げかけてきた。
年上であるアルテュールの元にサンタがやってくるのか、興味津々のようだ。
「おれのところにサンタさん? ……たぶん来ないと思うけれど」
答えを聞いてしょんぼりとした表情を浮かべたアリスに、アルテュールが優しく微笑む。
「でも、きみたちが笑ってくれるなら、それを貰っていこうかな」
君達がおれにとってのサンタさん。
皆で笑って過ごせるように、もう少しお話してみよう。
そう思ったアルテュールが取り出したのは、クリスマスのお話が書かれた絵本。
「おいで、しあわせな物語を聞かせてあげる」
「わぁ、絵本だ!」
暖炉の前へと移動したのなら読み聞かせの始まりだ。
幸せなお話に子供達の笑顔が溢れ、アルテュールの胸にも暖かな気持ちが宿る。
そしてお話が終わる頃には……どうやらアリス達はウトウトし始めた様子。
アルテュールは住民達に声をかけ、一緒にアリス達へと毛布をかけてあげた。
「いい子に寝るんだよ。サンタさんが来てくれなくなってしまうからね」
眠るアリス達の表情は皆幸せそうな笑顔だ。
きっと今夜、彼らが見るのは優しいサンタさんの夢。
彼らが起きた時のために、プレゼントも用意しないとね。
そんな事を思いつつ、アルテュールにとっても優しい夜は過ぎていった。
大成功
🔵🔵🔵
諫名・巡
猟兵になる前は私もアリスでしたの
怖い世界を渡ってきた子たちが、会場に無事辿り着けるようにしますわ!
まずは子供の【救助活動】ですわね
『サダルバリ』で飛びながら『リンカ』の目と『電脳虹彩』の熱源表示で探してみせますの
『♥のJ』で『サンタコスのカッコいいお兄さんたち』を召喚しますわね
「人は多い方がいいですわ。それに、男のサンタさんのほうが説得力がありますもの!」
そんな、いじわるは言わないで……対価?
(屈んで貰って頭を撫でる)
「よく頑張りましたわね。さあ暖かい場所へ」
皆で会場へ
子供たちと、悪魔のお兄さんにもシチューとケーキをもっていきます
いつかこの子たちを本当に安全な場所に導く方法、見つけたいですわね
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絵本の国にはまだまだ迷子のアリスもいるようだ。
それを知った諫名・巡(冬の陽だまり・f21472)は小さく気合を入れながら、会場の庭に立っていた。
彼女もかつては彷徨えるアリスだった。だから、この世界を漂うアリス達の不安はよく分かる。
「怖い世界を渡ってきた子たちが、会場に無事辿り着けるようにしますわ!」
ならばサンタになって救助大作戦だ。
「サダルバリ、少し寒いけれど一緒に頑張りましょうね。それからリンカ、熱源探知は任せましたわ」
まずは天馬・サルダバリを呼び出して、その背にしっかりと腰掛ける巡。
彼女の周囲には魔法科学の小鳥・リンカも飛んでいる。
「さあ、行きましょう!」
天馬が大きく翼を広げて飛び立てば、小さなサンタ達は雪降る夜空を駆けていく。
しばらく空を進んだ所で、リンカが一気に前へと移動し始めた。何かしらの反応を見つけたのだろう。
「私も確認しますわ」
巡は腕時計型のPCを起動して、電脳虹彩にリンカの視界を映し出した。
その瞳に映ったのは、雪の中を進む小さな子供達の姿だ。
「人は多い方がいいですわ。それに、男のサンタさんのほうが説得力がありますもの!」
一度地上に降りて、腕時計に手際よく『♥のJ』のコードを入力し……発動するのは悪魔召喚プログラム。
呼び出されたのは二体の悪魔。どちらも格好いい男性型で、服装はしっかりサンタのものだ。
「どうしました、巡様」
犬系お兄さん悪魔が首を傾げ、巡の指示を待っている。
「えっと、子供達を一緒に迎えて欲しいんですわ。協力して下さる?」
「簡単なお願いだけど……タダでは請け負えないな」
猫系お兄さん悪魔は悪戯っぽい笑みを浮かべ、巡の方をじっと見つめていた。
「そんな、いじわるは言わないで……」
「お願いが簡単だから対価も簡単で良いんだよ」
「そうですね……頭を撫でてもらえば」
悪魔達の言葉に、巡は思わずキョトンとした。そんな事で良いのだろうか。
彼らは屈んで巡の様子を見守っている。
巡は戸惑いつつも彼らの頭を優しく撫でて。悪魔達の表情は満足げだ。
「ありがとうございます、巡様」
「それじゃあ子供達を迎えに行こうか」
「ええっと……そう、ですわね。行きましょう!」
ちょっと不思議な気持ちだけど、皆が納得しているのならいいだろう。
巡一行は再び空を飛び、子供達の方へと向かっていく。
巡達がアリスと合流するまで然程時間はかからなかった。
「よく頑張りましたわね。さあ暖かい場所へ」
子供達と共に再び空を駆け、会場に着けばすぐに皆で暖かさを分け合って。
アリス達も安心したように寛ぎ始めている。
巡もパーティーを楽しみつつ、悪魔達と共にアリスの方へ。
「料理も好きなだけ食べていいんですって。シチューやケーキもありますわ。一緒にいかが?」
「美味しそう……ありがとう、お姉さん」
子供達はお腹が空いていたのだろう。巡が持ってきた料理を受け取れば、美味しそうに食べていく。
巡も安心したようにその様子を見つめ、優しい笑みを浮かべていた。
ここにいればアリス達は安全だろう。けれど……彼らもいつかは扉を探さなければならない。
「いつかこの子たちを本当に安全な場所に導く方法、見つけたいですわね」
猟兵として、アリス適合者として。
彼らの次なる幸せを目指すべく、静かに決意を固める巡であった。
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こうして絵本の国の聖夜は過ぎていく。
猟兵達も、愉快な仲間たちも、アリス達も、皆あたたかな光に包まれて。
誰もが優しく笑みを浮かべながら、楽しい時間を過ごしていった。
大成功
🔵🔵🔵