えんじょいファーストステップ
●魂喰らいの森
一見するとそこは静かな森だった。
しかしここは『帝竜ヴァルギリオス』と千の竜が支配する群竜大陸。
自然現象や野生生物さえもが牙を剥く、過酷な大地である。
この森に住まう動植物、草一本から蛇一匹、虫や鳥に至るまで、すべてが『生物の魂』を食糧とする。
魂を啜り尽くされた肉体は『森の番人』となって、この呪われた森の一部となる。
それは猟兵やオブリビオンも例外ではない。
何しろこの群竜大陸の支配者である竜種すら、その犠牲者になり得るのだから。
●冬キャンプ
「来たか」
ラティナ・ドラッケンリット(ビキニアーマー道の冒険者・f04425)はアウトドアチェアに座りながら肉焼き器のハンドルを回して、何か大きな肉を焚火で炙っていた。
手には木製のジョッキが握られ椅子の脇には幾つもの酒樽が並んでいる。
「見ろ。群竜大陸が天空に浮かんでいたのも驚きだが、絶景じゃないか」
ラティナの指差す先、浮遊大陸の端からは壮大な雲海を見降ろすことが出来た。
「まずはこの群竜大陸に到達できたことを祝おうじゃないか」
ここで宴を催しているのは魂喰らいの森を攻略する為に必要であるからだが、ラティナは一人の冒険者として伝説の地に辿り着けたことを純粋に喜んでいるようだ。
魂喰らいの森の『魂を啜る力』は『楽しい気持ちとその思い出』で退けることが出来る。
「まあ、飲み食いしながら聞いてくれていい。魂喰らいの森には『核(コア)』があって、それを切除すればその核が支配する範囲の森と動植物はすべて消滅する」
核は半径25cm程の球体で魂喰らいの森の中で最も強い『森の番人』の中に埋まっている。
「魂喰らいの森を一区画づつ制圧することで、群竜大陸に橋頭堡を築くことが今回の依頼の目的だ」
核の埋まった『森の番人』のユーベルコードには『魂を啜る効果』が付与されているが、『楽しい気持ち』で魂を強化していれば対抗することが出来るだろう。
「という訳でまずは思う存分に食って笑って楽しもうじゃないか!」
そうして魂喰らいの森攻略前夜の宴は始まった。
刀道信三
どうも、刀道信三です。
キャンプ道具は一通り、食料も薪もたっぷり準備してあります。
存分に冬キャンプを楽しんでいって下さい。
●他のPCとの参加
迷子にならないように【名前(ID)】または【グループ名】をプレイング冒頭に記載していただけると助かります。
それでは皆さんのプレイングをお待ちしております。
第1章 日常
『魂の祝祭』
|
POW : 大いに食べて飲んで、力の限り騒ぎ楽しむ
SPD : 記憶に残る華麗な芸や踊り、話術などを披露する
WIZ : 魂が力強くあれるよう、歌や祈りを捧げる
👑5
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●星空のBBQ
日が暮れて星と月が夜空の天幕を鮮やかに飾る。
冬の澄んだ空気の中、星々という天然のイルミネーションを隠すものはない。
それを隠す雲は眺める眼下に広がり、数々の霊峰がその頭だけを覗かせポツポツと島のように雲海に浮かんでいた。
鼻孔には香ばしい匂いが漂って来る。
炭火焼き式の大人数用BBQコンロの上には肉と野菜が並べられていた。
たくさんの食料が用意されているのを見たが焼き上がった肉は有限だ。
お腹が空いている内に早く貰いに行った方が良いだろう。
唐木・蒼
食べて飲んで騒いで楽しんで食べればいいの?…控えめに言って最高じゃない!?
いやいや勿論この後に壮絶なバトルがあってその為の準備って事はわかってる、わかってるけど…最高じゃない!
とりあえず食料は沢山あるって話だから、ひたすら食べて食べて食べるとしましょうか。
肉はそりゃあ好き、だけどふふふ、私は偏食じゃあないのよ、野菜だって美味しくいただけちゃう「食べる事」が大好きな唐木・蒼!見せてあげるわ私の雄姿を!
余興とかって言われたら、そうね…あ、肉をたらふく食べた後だし、UCでそこらの大岩でも粉々にしたら盛り上がるかな?
楽しい思い出を嫌うっていう悪食さんに負けないような、素敵な思い出になるといいな。
「食べて飲んで騒いで楽しんで食べればいいの……?」
唐木・蒼(喰らい砕くはこの拳・f10361)が群竜大陸にやって来ると、そこはすっかり準備が整ったBBQ会場であった。
「控えめに言って最高じゃない!?」
思わず涎が垂れそうになるほど美味しそうに焼き上がった肉や野菜を前に蒼は瞳を輝かせる。
「いやいや、勿論この後に壮絶なバトルがあって、その為の準備って事はわかってる。わかってるけど……最高じゃない!」
そう言いながら蒼の両手には既に串や皿がガッシリと握られていた。
「そりゃあ肉は好きだけど、私は偏食じゃあないのよ」
ついつい肉ばかり取ってしまいがちなBBQ。
しかし蒼はバランス良く肉を取っただけ大量の野菜もBBQコンロから取っている。
「野菜だって美味しくいただけちゃう『食べる事』が大好きな唐木・蒼! 見せてあげるわ。私の雄姿を!」
山盛りの肉野菜を気持ちの良い食べっぷりで次々とおかわりをする蒼。
その健啖さを見ているだけで楽しい気分になってくる。
「それにしても楽しい思い出が嫌いだなんて、悪食さんもいたものね」
夜闇の先、明日向かうことになる魂喰らいの森の方を眺めながら蒼はそう呟いた。
大成功
🔵🔵🔵
カー・ウォーターメロン
【放課後】のみんなと参加(POW)
空気が澄んでて気持ちいいねー。森は物騒だけどキャンプ日和なんだよ。
じゃあ早速お肉を焼待って通くんそれ調理用じゃないんだよー?!
あ、ハロちゃんが切ってくれるの。うん、お願いす……なんで包丁使おうとしないの?! 流行ってるのかな……?
焼くのなら任せて! 火加減は得意なんだよ。
味付けはシンプルに塩胡椒? ハーブソルト? 焼き肉のタレつけるのもいいね。
サバイバルの必需品、カレー粉もあるよ。これさえあればどんなお肉でも食べられるんだ。そう、何のお肉でも大丈夫なんだよ……ふふふ……
もちろんお野菜も食べるんだよ。
あとはお茶もらったりお菓子もらったり。えへへ、おいしいね!
ハロ・シエラ
【放課後】の皆さんと。
私にはあまり料理の経験はありません。
ですが何かを斬れと仰るのなら、そちらの経験は豊富に……あ、レイピアはダメですか?
分かりました、では包丁で。
例え骨があろうと私のユーベルコードでどの様にでも斬って見せましょう。 ……まぁこんな物でしょうか。
皆さんの準備も進んでいますね。 炎の勢いは強いし、味付けや焼き加減も良いですね。 飲み物も色々用意して頂いて……食後に甘い物まで。
ふふ、何となく皆さんらしい感じがして楽しいです。
お肉はともかく、マシュマロを焼くのって初めて……うん、でも香ばしくておいしいです。
楽しい気持ち、この心に十分溢れてきました!
ケルスティン・フレデリクション
【放課後】のみんなといっしょ!
美味しいご飯とお菓子、皆が色々用意してくれるから、わたしはのみもの担当!
飲みやすい緑茶と、甘いミルクティ、オレンジのジュースとぱちぱちサイダー、色々ペットボトルの物を袋に詰めて持っていくよ!
入れるコップとかはよーいしてくれてる?
じゃあ皆に好きな物を聞いてコップに入れるよ!随時無くなったら入れるね
後は皆でばーべきゅー!
「ん、おにくおいしい…」
「おかし、おいしーねっ」
他おてつだいすることあったらおてつだいするね
みんなで、たのしいばーべきゅーにして、たのしいおもいでにしよ!
雷陣・通
【放課後】のみんなといっしょだ!
よっし、BBQの為に肉を切るぜ、ウルトラサンダー(日本刀を抜き)
あ、ハロがやってくれる?
サンキュー、助かるぜ!(日本刀を納める)
じゃあ、その間に炭のセッティングだ
大丈夫、父ちゃんから教わっている。
燃えやすいものから薪、そして炭へ火を移せば、ほれこの通り
よし、カー焼くぜ!
お前が焼いて俺が回す!
お前が焼いて俺が回す!
良いタイミングでみんながとる!
これで完璧だ
じゃあ、俺も一口
……うんめぇ!
最高だ!
これが肉って奴だな。
ケルスティンから飲み物を受け取り、一口飲んでひと休み
満天の星空を見上げて、広大な世界へ思いを馳せる
あ、フォン、マシュマロ焼いてる?
俺も良いかな?
フォンミィ・ナカムラ
【放課後】のみんなと
キャンプ=夏なイメージだから、冬のキャンプってなんか不思議な感じ……
でも、みんなと一緒なら、絶対楽しいよね!
みんなが切ってくれたお肉をコンロに並べていくよ……って二人とも武器収めて!
普通に包丁で切ろう?
お肉でお腹いっぱいになっちゃう前に、野菜も焼かないとね
苦い野菜もお肉と一緒ならおいしいの、ふしぎ!
キャンプのデザートといえば!憧れの焼きマシュマロ!
って言っても、実際にやってみるのは初めてだからちょっとドキドキ
小さい頃にテレビで見てから、ずっとやってみたかったんだよねー
焦げないようにそーっと炙って、とろっとしたらクラッカーにはさんで……どうかな?いい感じに焼けてる?
●BBQ
「空気が澄んでて気持ちいいねー」
カー・ウォーターメロン(マンゴーフレイム・f01967)は夜風に吹かれながら星空と雲海を眺める。
「森は物騒だけどキャンプ日和なんだよ」
群竜大陸の外縁には魂喰らいの森が広がっていた。
千の竜達が支配する天空大陸は自然すら過酷に牙を剥いて来る。
しかしそこに踏み入りさえしなければ、空に浮かぶ島は幻想的でアウトドア気分を盛り上げてくれた。
「キャンプといえば夏なイメージだから、冬のキャンプってなんか不思議な感じ……」
フォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)に限らずキャンプといえば夏場をイメージする者も多いだろう。
アックス&ウィザーズも暦の上では冬だ。
冬空の下、キャンプ機材に囲まれてフォンミィは興味深そうに周囲を見回す。
所々に灯りの松明や焚き火が置かれていて凍えるほど寒いということはなかった。
これがこの世界で冬の夜を越す方法なのだろう。
「でも、みんなと一緒なら、絶対楽しいよね!」
「みんなで、たのしいばーべきゅーにして、たのしいおもいでにしよ!」
えいえいおーと、ケルスティン・フレデリクション(始まりノオト・f23272)がフォンミィに応えて可愛らしく拳を持ち上げた。
「よっし、BBQの為に肉を切るぜ、ウルトラサンダー!」
雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)はそう言って鞘からウルトラサンダーボルト雷神丸(日本刀)を抜く。
「じゃあ、早速お肉を焼……待って通くん、それ調理用じゃないんだよー?!」
「え、ダメなのか?」
人斬り包丁という言葉があるくらいだ。
ウルトラサンダーも包丁代わりになるだろうと思っていた通はカーに止められ首を傾げる。
「私にはあまり料理の経験はありません」
そう言ってハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が静かに調理場に現れた。
「ですが何かを斬れと仰るのなら、そちらの経験は豊富に……」
スラリと抜かれるレイピアのリトルフォックス。
「あ、ハロがやってくれる? サンキュー、助かるぜ!」
「あ、ハロちゃんが切ってくれるの? うん、お願いす……なんで包丁使おうとしないの?!」
食材を前に構えを取るハロに再び慌てふためくカー。
「みんなが切ってくれたお肉をコンロに並べていくよ……って二人とも武器収めて!」
BBQの準備を手伝いに来たフォンミィは物騒に抜刀した二人を見て咄嗟に注意する。
「「はい」」
フォンミィに叱られた二人は大人しく得物を鞘に戻した。
「普通に包丁で切ろう?」
「分かりました、では包丁で」
フォンミィに言われてハロは包丁を手にまな板へと向き合う。
「例え骨があろうと私のユーベルコードでどの様にでも斬って見せましょう」
言葉通りハロの包丁は油は疎か骨すらスルリと紙のように綺麗に切った。
剣刃一閃は物質の剛性を無視して切断するユーベルコード。
「……まぁ、こんな物でしょうか」
たとえ皮の固い野菜だって刃を通すだけで簡単に輪切りにしてしまう。
「じゃあ、その間に俺達は炭のセッティングだ」
「焼くのなら任せて! 火加減は得意なんだよ」
通とカーの男子チームはBBQコンロの前に移動した。
「ああ、俺も父ちゃんから教わっている」
そう言って通は手際良く燃えやすいものから薪、そして炭へ火を移してコンロを熱していく。
「味付けはシンプルに塩胡椒? ハーブソルト? 焼き肉のタレつけるのもいいね」
その間にカーは肉に調味料で下味を付けていった。
「サバイバルの必需品、カレー粉もあるよ。これさえあればどんなお肉でも食べられるんだ」
ここはアックス&ウィザーズ。
肉の中には明らかに鶏肉、豚肉、牛肉ではない肉が混ざっている。
「そう、何のお肉でも大丈夫なんだよ……ふふふ……」
しかしどんな肉だろうと母なるカレー粉はすべてをカレー味で包み込んでくれるのだ。
「よし、カー焼くぜ!」
「うん、焼こう!」
「お前が焼いて!」
「はい!」
「俺が回す! お前が焼いて!」
「はい!」
「俺が回す! そして良いタイミングで皿に取る!」
カーが団扇で火加減を調整し、通が肉焼き器のハンドルを回して斑なく火を通す。
「これで完璧だ。じゃあ、味見に一口……うんめぇ!」
二人で焼いた肉に通が舌鼓を打った。
「最高だ! これが肉って奴だな」
そう言ってまず通は肉の盛られた皿をカーの方に笑顔で差し出す。
「美味しいご飯、皆が色々用意してくれるから、わたしはのみもの担当!」
ケルスティンはぐっと気合を入れる。
「飲みやすい緑茶と、甘いミルクティ、オレンジのジュースとぱちぱちサイダー、色々ペットボトルの物を用意したよ!」
所々異世界の物が混じっているキャンプ会場ではあるが、飲み物は基本的に酒と水しかなかった。
子供達が喜ぶようなソフトドリンク類はなく、ケルスティンが準備していなければ少しガッカリした気分になったかもしれない。
「入れるコップとかはよーいされてるね。じゃあ、皆に好きな物を聞いてコップに入れるよ!」
木製の素朴なコップをお盆に乗せて、ケルスティンは皆の元にリクエストを聞きに帆走した。
「皆さんの準備も進んでいますね。 炎の勢いは強いし、味付けや焼き加減も良いですね」
切り物を終えてハロが椅子に座ると同じように準備を終えた者達がポツポツと集まり始める。
「飲み物も色々用意して頂いて……ふふ、何となく皆さんらしい感じがして楽しいです」
みんなで用意したBBQが机に並んでいくのを眺めてハロは微笑みを浮かべた。
「ん、おにくおいしい……」
「お肉でお腹いっぱいになっちゃう前に、野菜も焼かないとね」
「もちろん、お野菜も食べるんだよ」
みんな揃っていただきますをした後も楽しく騒がしくBBQは続く。
「苦い野菜もお肉と一緒ならおいしいの、ふしぎ!」
フォンミィは肉と野菜を頬張りながら幸せそうに放課後猟兵クラブの面々を眺めた。
●キャンプと焚き火といえば
「キャンプのデザートといえば! 憧れの焼きマシュマロ!」
そう宣言してフォンミィは串にマシュマロを刺していく。
「小さい頃にテレビで見てから、ずっとやってみたかったんだよねー」
小さい頃からモデルの仕事をしているフォンミィは普通の小学生よりこうやって友人と遊びに出掛ける機会が少なかった。
普段は少し大人びたフォンミィが歳相応の昂揚した表情を浮かべながら、マシュマロをそっと焚き火にかざす。
「どうかな? いい感じに焼けてる?」
フォンミィはとろっとしたマシュマロをクラッカーではさんでみんなに渡していった。
「食後に甘い物まで……お肉はともかく、マシュマロを焼くのって初めて……うん、でも香ばしくておいしいです」
「おかし、おいしーねっ」
「えへへ、おいしいね!」
「あ、フォン、マシュマロ焼いてる? 俺も良いかな?」
手に手にマシュマロを受け取った放課後猟兵クラブの一同はその甘さにみんな笑顔になる。
満天の星空の下、そこには幸せで楽しい思い出の時間が流れていた。
「楽しい気持ち、この心に十分溢れてきました!」
全員を代表してそう言葉にしたハロに、みんな大きく何度も頷くのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アノルルイ・ブラエニオン
よし、及ばずながらBGMを奏でさせてもらうとしよう!
私が今宵語るのは……猟兵と世界のテーマだ
其は、星海の航海者にして
(=スペースシップワールド)
地の底の魔を滅する者
(=アルダワ魔法学園)
闇の世に救いをもたらす
(=ダークセイヴァー)
空を翔し超常の勇者
(=ヒーローズアース)
刃にて悪を断つ
(=サムライエンパイア)
異形従えし者
(=UDCアース)
時の最果てに遊びて
(=キマイラフューチャー)
狂気の迷宮を逝く
(=アリスラビリンス)
荒れ野に正義を示し
(=アポカリプスヘル)
幻朧たる花と踊る
(=サクラミラージュ)
竜を屠りし者なり
(=アックス&ウィザーズ)
彼の者は誰か!
最後の問いにイェーガーと
皆の返答を期待するぞ!
「よし、及ばずながらBGMを奏でさせてもらうとしよう!」
焚き火の前でアノルルイ・ブラエニオン(変なエルフの吟遊詩人・f05107)は切り株(風の椅子)に座りながら愛用のリュートを手にする。
「私が今宵語るのは……猟兵と世界のテーマだ。よければ耳を傾け共に歌って欲しい」
そう言ってアノルルイは弾むような楽しげなリズムでリュートを奏で始めた。
其は、星海の航海者にして、地の底の魔を滅する者。
闇の世に救いをもたらす、空を翔し超常の勇者。
刃にて悪を断つ、異形従えし者。
時の最果てに遊びて、狂気の迷宮を逝く。
荒れ野に正義を示し、幻朧たる花と踊る、竜を屠りし者なり。
「彼の者は誰か!」
「「猟兵(イェーガー)!」」
アノルルイの詩に合わせて、その場にいた者達が一斉に唱和する。
十一の世界と、その守護者たる猟兵のことを謳ったアノルルイの歌に皆の心は勇気付けられた。
この昂揚を胸に臨めば、魂喰らいの森も恐るるに足りないだろう。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『神龍教派のクレリック』
|
POW : 信仰心の証明
自身の【神龍教への信仰心】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD : 神罰の吐息
【天から降り注ぐ聖属性の突風】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に神龍教徒のみに及ぼす加護が満ち溢れ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ : 神龍降臨の儀
無敵の【神龍】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●魂喰らいの森
「神龍サマ……神龍サマ……」
魂を失い森の番人と成り果てた神龍教派のクレリック達が、亡者のように森の中を彷徨っている。
神龍教派とは『帝竜ヴァルギリオス』を神と崇める者達だ。
そんな眷属達でさえ魂喰らいの森はその毒牙に掛けて己の一部としてしまう。
まずは彼らを突破して森の核を持つ番人の元に向かわなければならない。
ハロ・シエラ
【放課後】の皆さんと。 敵の様子がおかしいですね。
これも森の力の影響……ですが、今の私達の魂には力が溢れています。
森にも、オブリビオンにも負けはしません。
今回はフォンミィさんが守ってくれます。
可能であれば私も【オーラ防御】でお手伝いしましょう。
ここで突風を受けきってしまえば敵の強化も防げるはず。
後はカーさんの情報を助けに敵の動きを【見切り】ユーベルコードで攻撃します。 私は【スナイパー】としての訓練もしています。
攻撃回数は減りますが、雷の短刀を【投擲】して、乱戦の中でも敵だけを攻撃する事が出来るでしょう。
フォンミィ・ナカムラ
【放課後】のみんなと
あたしたちはここのボスを倒しにきたんだから、邪魔をしないで!
って、話しかけても無反応。こわい……
【指定UC】を発動して、敵前を駆け回るようにひらひらとダンス
わざと敵のUCが当たるような場所でみんなを鼓舞するように舞い踊って、楽しい気持ちを維持しながら盾になるよ
「みんな、がんばれっ!」
ついうっかり防御姿勢とか反撃とかの戦闘行動をとってUC解除されちゃったときのために【オーラ防御】は常時発動
みんなが安心して戦えるように、常に笑顔で明るくね
「全然余裕だもんっ!」
敵の攻撃が止んだら、UC解除からの【高速詠唱】【全力魔法】で火【属性攻撃】
味方が狙った敵に追い討ちをかけていくよ
ケルスティン・フレデリクション
【放課後】のみんなといっしょ!
敵の事はかわいそうだけど…この人たちを何とかしないといけないなら、倒さなきゃ…
みんなもいるから、きっとだいじょぶ!
皆との連携しつつ、戦うよ
気合いをいれて、全力魔法!
えーい!ってするね!
敵を花で包むように攻撃を行う
こうかは【光華】ひかりの、はな ひらひら、ふわふわ、きらきら
歌うように紡いでユーベルコードを発動させて
うすむらさきのわすれなぐさの小さな花は敵を包んで攻撃していく
(アドリブ連携歓迎)
雷陣・通
【放課後】のみんなとだ!
わわわ!
なんか様子がおかしいぞ
みんな、気を引き締めていこうな
成程、おっけー、フォン
後は任せとけ
カーの情報を頼りに風の動きを【見切り】
【先制攻撃】で【カウンター】を合わせて機先を制して攻めていく
大丈夫、俺の拳は相手よりも遅く放ち――先に届く!
『奥義、紫電』
只、相手を打つという一心が拳を速くし
風が届くより先に拳を叩きこむ
その上で、【二回攻撃】に【マヒ攻撃】を乗せて追撃だ
相手の動きを止めていくぞ!
カー・ウォーターメロン
【放課後】のみんなと。
ひぇ。おばけみたいでちょっと怖いんだよー……
森のかくれんぼは得意なんだよ。
【迷彩】で【目立たない】からね。こそこそ。
斥候役をして、敵の位置や数、地形を把握してみんなに伝えるよ。
【地形の利用】をして挟撃されないように立ち回りたいな。
基本的にはみんなが戦いやすいように【援護射撃】に徹するね。
みんながんばれーっ
ユーベルコードの効果で戦闘力が上がっちゃった敵は特に優先!
接近されたら鉄塊剣で応戦。これでも近接戦闘は苦手じゃないんだよ。
それから友達が狙われた時はアサルトウェポンに着剣してびゅーん! って『突撃する』よ。
「ひぇ、おばけみたいでちょっと怖いんだよー……」
カー・ウォーターメロン(マンゴーフレイム・f01967)はギリースーツで隠れながら魂喰らいの森を進む。
斥候役として仲間達から先行し茂みから敵の様子を探っていた。
神龍教派のクレリック達は虚ろな目で視線の定まらないまま森を徘徊している。
魂のない肉体はまるでゾンビのようだ。
「あたしたちはここのボスを倒しにきたんだから、邪魔をしないで!」
カーからの報告を受けてフォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)が草むらから飛び出す。
そのまま森の奥への道を塞ぐ敵集団の中央に躍り出た。
「って、話しかけても無反応。こわい……!」
流石に視線こそ向けて来るものの、そこに人間らしい感情は何もない。
囮役を買って出たものの不気味さに気後れしそうになる。
「エレメンタルパワーチャージ!」
そんな自分を鼓舞するようにフォンミィは呪文を高らかに唱え始めた。
「世界に眠る精霊よ、現在を築いた歴史の河よ、未来を繋ぐ煌めきの欠片よ、みんなを守って!」
謳うように詠唱しながら舞い踊るフォンミィをマジカルパワーが覆う。
神龍教派のクレリックと魂喰らいの森を縫うようにステップを踏み敵の視線を集め続けた。
「「ラァァァ――――!」」
魂を失ってなお神龍を賛美する声が共鳴する。
ダウンバーストのような突風が木々を薙ぎ払いながらフォンミィの頭上から直撃するが、トゥインクルスター・マジカルバリアに守られたフォンミィは傷ひとつ負っていなかった。
「全然余裕だもんっ!」
フォンミィは咄嗟に防御姿勢を取りそうになることを、ぐっと堪えて笑顔で踊り続ける。
トゥインクルスター・マジカルバリアは非戦闘行為に没頭している間だけ発動するユーベルコード。
仲間を支え安心させる為にフォンミィは顔を上げてステップを踏み続ける。
「これが森の力の影響……」
突風によって地面に刻まれた神龍の加護にクレリック達が入らないようにハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が前に出て周囲に視線を走らせた。
「ですが、今の私達の魂には力が溢れています。森にも、オブリビオンにも負けはしません」
灯火に誘われるようにフラフラと神龍の加護に寄って来る魂なき人形達をハロは喝破する。
そして無数の雷の短刀を生み出す仕込み魔術陣が神龍の加護が刻まれた地面を覆うように展開した。
「手数は減りますが、これで加護には近づかせません!」
ハロは魔術陣から無尽蔵に生成される雷の短刀を掴んでは片っ端から投擲し、神龍教派のクレリックは額や脚を撃ち抜かれて歩みを止める。
「「ラァァァ――――!」」
「くっ、次が来ますよ……!」
上空に聖なる風が渦巻き、ハロはそれに備えて防御結界を展開した。
「大丈夫、俺の拳は相手よりも遅く放ち――先に届く!」
フォンミィとハロの横を雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)が自然な歩調で通り過ぎる。
只、相手を打つという一心で繰り出された拳は最短最速で放たれ、術式の中核となっていた神龍教派のクレリックを打ち抜いた。
紫電の如き一打が突風が吹き下ろすより先に届いたのだ。
「こっから崩してくぞ!」
通は間髪入れずに回し蹴りでもう1体の敵を蹴り飛ばし、素早い昇打で更にもう1体の顎を打ち砕く。
「この人たちはかわいそうだけど……何とかしないといけないから……」
ケルスティン・フレデリクション(始まりノオト・f23272)が振るう魔法の短刀『いのり』の軌跡を追うように、薄紫色の勿忘草の花弁が舞った。
花弁、こうか――光華は、ひらひらと、ふわふわと、きらきらと、宙を舞い神龍教派のクレリック達を取り囲んでいく。
「みんな一緒だから、きっとだいじょぶ! えーい!」
ハロが退け、通が切り崩した敵をケルスティンの光華が花吹雪となり包み込んで葬っていった。
「「アアアァ――――!」」
見える範囲にもう一塊しか残っていない神龍教派のクレリック達は何かを乞うように叫び声を上げる。
想像から創造した無敵の神龍が広範囲攻撃を行っているケルスティンを狙って鎌首をもたげた。
魂のない神龍教派のクレリックが創造した神龍に疑念を抱くこともないだろう。
「ケルスティンちゃん、あぶない!」
集団からはぐれた敵を銃撃していたカーが最初に創造された神龍の動きに気が付いた。
カーは素早くアサルトウェポンに着剣するとユーベルコードを使っているクレリック達に向かって一直線に突撃する。
ユーベルコードによって加速したカーは一息に間合いを詰めて神龍教派のクレリックに銃剣を突き立てた。
カーが作った隙によって神龍が襲い掛かる前に仲間達の攻撃が間に合い創造された神龍は崩れ去る。
想像する者がいなければ無敵の神龍もその存在を保つことは出来ない。
こうして放課後猟兵クラブの猟兵達は森の番人達の一角を突破して魂喰らいの森の深奥へと向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
愛久山・清綱
少々遅れてしまったが……此処からは俺も加勢する。
しかし、あの者たちからは生気をまるで感じんな。
信仰の力も、この森ではまるで意味をなさないようだ。
■闘
……よろしい。此の力を以て、其方達を祓おう。
大なぎなたを片手に、秘儀【神宿】を発動。
代償は【呪詛耐性】【激痛耐性】【毒耐性】で我慢。
先ずは大なぎなたを振り回しながら【衝撃波】を放ち、
突風の相殺を狙いつつ敵の集団まで突進だ。
突進の際は【破魔】の力を込めた【オーラ防御】を纏う。
接近に成功したら敵の集団目がけて大なぎなたを力強く振るい、
【範囲攻撃】で大量撃破を狙う。
魂さえ残っていれば、救えたかもしれんが……
いや、考えても詮無き事か。
※アドリブ・連携歓迎
「少々遅れてしまったが……此処からは俺も加勢させてもらおう」
愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は先行する猟兵達を追って魂喰らいの森に踏み入った。
「しかし、この者たちからは生気をまるで感じんな」
森の奥へと進む清綱の前に神龍教派のクレリック達が立ちはだかる。
「信仰の力も、この森ではまるで意味をなさないようだ」
魂を奪われたオブリビオン達は譫言を繰り返すだけで瞳に知性らしきものを感じられない。
「……よろしい。此の力を以て、其方達を祓おう」
清綱は大なぎなたを片手に秘儀『神宿』の力を解き放った。
清綱の仕える社に祀られる三柱の神の加護を借りるこの技は強大な反面、その代償も大きい。
呪縛で全身が締めつけられ、破れた血管から血が流れ、毒が体を蝕んだ。
清綱はそのすべてに耐えながら、ともすれば自らを内側から食い破らんとするほどの力を操り敵に向かって突進する。
「「ラァァァ――――!」」
清綱を迎え撃とうと神龍教派のクレリック達は、神龍への祈りを聖なる風へと変えて清綱に向かって吹き降ろした。
「見切った!」
神罰の吐息に飲み込まれる寸前、清綱は大なぎなたを振り上げ突風を両断する。
そして突風を抜け敵集団の懐に踏み込んだ清綱は返す刀で大なぎなたを横薙ぎに一閃し、衝撃波で伸長した斬撃をもって森の木々ごと神龍教派のクレリック達の胴を真っ二つにした。
「魂さえ残っていれば、救えたかもしれんが……いや、考えても詮無き事か」
所詮相手はオブリビオン。
魂があったところで命のやり取りになることは必然である。
清綱は大なぎなたを振って返り血を払うと、魂喰らいの森の核がある奥へと再び歩き出した。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『崩竜・ヴァッフェントレーガー』
|
POW : ネーベルヴェルファー
【自身の周囲に生じた魔法陣】から【何もかもを“崩壊させる”火球】を放ち、【超遠距離からの面制圧爆撃】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD : ヴィルベルヴィント
【顎】を向けた対象に、【消失や崩壊を与える速射のブレス】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : ホルニッセ
【自身の“崩壊”すらも省みない状態】に変形し、自身の【射程距離】を代償に、自身の【巨体による攻撃力や機動力】を強化する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠フォルティナ・シエロ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●森の番人
それは魂喰らいの森の奥。
最も深い森の中心で待ち構えていた。
かつての崩壊を司る竜も今では森の番人。
魂なき瞳に永く生きた竜の知性は窺えない。
森の一部、否『核』を宿した番人は森そのものと言ってもいい。
魂を啜ろうというその行動の為だけに竜はその暴力を振るう。
愛久山・清綱
本隊に追いついた。
しかし、破壊のドラゴンも骨抜きでござるか。
この森の魔力は、末恐ろしい。
■闘
更に俺は『宴に参加せず森に入った』から、耐性が十分でない。
今は平気だが、時が経てば俺も森の餌食になるやもしれん。
一刻も速く終わらせねばな……
先ずは遠距離から来る炎の軌道を【野生の勘】を巡らせながら
【見切り】、炎がない場所へ緊急回避しながら接近を図る。
突撃の際は万一に備え【オーラ防御】を纏う。
ある程度距離を詰めたら【山蛛】の構え。
先ずは中距離から【マヒ攻撃】を仕掛けて動きを阻害し、
敵の懐まで全力【ダッシュ】。
到着したら【破魔】の力を最大限に込めた【鎧無視攻撃】の
太刀を放ち、一刀両断だ。
※アドリブ・連携歓迎
「破壊のドラゴンも骨抜きでござるか。この森の魔力は、末恐ろしい」
愛久山・清綱(飛真蛇・f16956)は先行する仲間達に追い付き、小山のように巨大な崩竜・ヴァッフェントレーガーを視界に収めるところまで辿り着いていた。
清綱がその様子を眺めていると不意にヴァッフェントレーガーと目が合う。
ヴァッフェントレーガーが周囲に魔法陣を展開するのと、清綱がヴァッフェントレーガーの視線から逃れるように駆け出したのは同時だった。
清綱が魂喰らいの森に転送されたのは魂を強化する為の宴が開かれたより後。
森の番人が持つ『魂を啜る』能力の耐性が十分ではない。
攻撃を受ければ負傷するだけでは済まず森の餌食になり兼ねない。
ヴァッフェントレーガーの魔法陣から火球が矢継早に放たれ、魂喰らいの森の一角が一瞬で更地になった。
清綱はそれを木々がないかの如くの疾走で躱し続ける。
火球が着弾した跡は延焼することもなく草木が消滅してクレーターが生まれた。
「一刻も速く終わらせねば……」
このまま止め処なく火球で遮蔽となる木々を吹き飛ばされ続ければ、いずれ姿が捕捉されると清綱は覚悟を決めて心切を抜く。
頭上を通過していく火球を潜るように、一息で距離を詰めて行く。
清綱の接近に気付き徐々に火球の狙いが絞られて来たところで、清綱は山蛛を繰り出し、ヴァッフェントレーガーが移動可能な周囲の空間を切断した。
身動きが取れないことにヴァッフェントレーガーが瞠目している間に、清綱はヴァッフェントレーガーの足許まで接近し、最後の一歩を踏み込む。
「この一太刀に乾坤を賭して一擲を為す!」
そのまま飛翔しながら逆袈裟に斬り上げた一撃が、崩竜の肩を深く抉り裂き、片翼を切断した。
大成功
🔵🔵🔵
シル・ウィンディア
すごいプレッシャーだね…
でも、こんなところで立ち止まるわけにはいかないから
だから、押し通させてもらうよっ!
こんな巨体相手に接近戦は厳しいよね
それじゃ、わたしもとる手段は…
【空中戦】で飛び回って【残像】を生み出して
【誘導弾】で、腰部の精霊電磁砲で射撃戦だね
魔力を使うけど、【フェイント】で県政攻撃も挟んで
隙を見せたら【一斉攻撃】【二回攻撃】で連射攻撃っ1
敵の攻撃は、【空中戦】で飛び回って【第六感】で攻撃を察知して
【見切り】【残像】とジグザグ軌道の【フェイント】を交えて機動
弱ってきたら【高速詠唱】【全力魔法】でのエレメンタル・ファランクス!
【一斉攻撃】で精霊電磁砲のおまけつきだよっ!
「すごいプレッシャーだね……」
片翼を切り落とされた崩竜・ヴァッフェントレーガーが痛みに咆哮を上げる。
「でも、こんなところで立ち止まるわけにはいかないから、押し通させてもらうよっ!」
シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は飛行しつつヴァッフェントレーガーから距離を取った。
ヴァッフェントレーガーの巨体相手に接近戦を行うのは危険が多い。
その尻尾や爪が掠めるだけで大きなダメージを受ける可能性が高い。
更に魂喰らいの森の核を持った最強の森の番人の攻撃には『魂を啜る効果』が付与されている。
直撃を受けなくても魂を奪われてしまえば森の番人にされてしまうだろう。
シルは狙いを定めさせないようにジグザグ軌道で飛びながら、牽制に腰に装備した精霊電磁砲を撃ちヴァッフェントレーガーの意識を自分へと引き付けた。
『グォオオオオオォォォッ!!』
魂なき崩竜が吼えると千切れかけていた前肢が繋がり切断されていた翼が生える。
最強の森の番人とは魂喰らいの森そのものだ。
今まで啜ってきた魂を使って核を守る器を修復したのだろう。
ヴァッフェントレーガーはユーベルコード『ホルニッセ』で体の末端が崩壊する端から魂を消費して元の形を保ちつつ、羽ばたき大地から飛翔しシルに向かって突進する。
「どんなに威力があったって、当たらなければどうということはないよっ!」
シルは真っ直ぐに自分に向かって来るヴァッフェントレーガーを変則機動で回避し、ヴァッフェントレーガーの背後に回り込んだ。
「そして、隙ありだよっ!」
三百近い4属性の魔力砲撃がヴァッフェントレーガーの背を打ち魂喰らいの森へと撃ち落とす。
大成功
🔵🔵🔵
カー・ウォーターメロン
【放課後】のみんなと。
わぁ、ほんとにドラゴンだ。カッコイイけどちょっと怖いね。
あれだけ巨体なら大丈夫だと思うけど、遮蔽物も多いからね。
とにかく【視力】を活かして敵を見失わないように、予備動作にも注意するよ。
通くんがおびき寄せるまでは『楽しい気持ち』を維持しつつ、『スイカ爆弾』の準備。
疑念は打ち消して、楽しいこと楽しいこと……マシュマロおいしかったなぁ……じゅるり。はっ、つい気が緩んだんだよ。
投擲の範囲内まで引き付けて貰ったら、西瓜型手榴弾ぶん投げ。
地面に落として貰ったら【2回攻撃】で景気よくもういっこ追加なんだよ!
「おかわりもあるんだよ!」
雷陣・通
【放課後】のみんなと
おっしゃ!
とうとう本番ってところだな
遠距離から面制圧、特定の相手に対する速射、高速戦闘
全部、こっちの手札を封じて倒していく流れか
でもな、こっちは複数いるんだ
包帯を巻きなおし、前に立ち、味方を【かばう】ように相手を【おびき寄せ】つつ『前羽の構え』
みんなの壁となって、相手の攻撃を全て打ち払い、接近戦を誘発させるぜ
「どうした? 素手で防がれてるのが不思議か?」
「包帯巻いてるんだ、最小限の崩壊の間に攻撃をいなしてしまえば、崩壊なんぞ問題ねえ、それに俺には電磁フィールドもあるしな」
【電磁属性攻撃】を付与した包帯が崩れるまでの辛抱だ
「――時間だ、行け!」
あとは託したぜ、みんな!
ハロ・シエラ
【放課後】の皆さんと。
手負いの獣は恐ろしいですが、こちらはチーム。
協力して当たるとしましょう。
さて、通さんが庇ってくれていますがこのまま任せっきりと言う訳にも行きません。
火球が効かないとなれば近付いて攻撃してくるでしょう。
私も敵を声などで【おびき寄せ】、【全力魔法】のユーベルコードで氷の【属性攻撃】を行いつつ自由を奪います。
片翼を切られてはもう飛ぶ事は出来ないでしょうから、まずは足元。
四肢など末端から【部位破壊】できるといいですね。
竜とは言え爬虫類みたいなもの、体温が下がれば【マヒ攻撃】ともなるでしょう。
機動力を奪えれば、皆さんが攻撃する隙も作れるはず。
後は魔力が保つかの勝負です。
フォンミィ・ナカムラ
【放課後】のみんなと
わぁ、すごい強そうなドラゴン……
でも、仲間と一緒ならきっとやっつけられるよね!
最後まで、みんなでがんばろー!
通くんが時間を稼いでくれてる間に【高速詠唱】でUC発動待機
【オーラ防御】で身を守りながら射程内に近づいて【エレメンタルファンタジア】発動
属性は炎、自然現象は御神渡り
ハロちゃんの氷属性攻撃で冷えたところを急に温めて崩壊促進を狙いつつ、迂闊にこちらへ近付けないように足場を燃やすよ
飛んで近付かれる危険性はまだあるけど……足元を動きにくい状態にしちゃえば、機動力は大きく削げるよね
その隙にさらに炎の【属性攻撃】を重ねて追撃するよ!
ケルスティン・フレデリクション
【放課後】のみんなといっしょ
おっきい!すごいねー!
みんなで、たおすんだね、わかったー
みんながいれば、ひゃくにんりき、だからねっ
とおるがまもってくれてるから、攻撃に専念するね
属性攻撃と2回攻撃を使い分けながら、攻撃。
楽しかったもん。楽しいことをこれからもめいっぱい楽しむ為に、今日はこの敵を倒さなきゃ!
美味しかったお肉や甘い物を思い出しながら攻撃の手を止めない。
皆の力で敵が弱まってきたなら使うUCはひかりのしらべ。
人差し指ぴんと、立ててドラゴンを指差す
ぴかぴか、くるくる、ふわふわ、なんて口ずさむ天からの光がドラゴンを攻撃する
たおれた、かな?
わるいことしたら、めっなんだよー
「おっきい! すごいねー!」
「すごい強そうなドラゴン……」
「ほんとにドラゴンだ……カッコイイけどちょっと怖いね」
大きな地響きが鳴る。
ケルスティン・フレデリクション(始まりノオト・f23272)、フォンミィ・ナカムラ(スーパー小学生・f04428)、カー・ウォーターメロン(マンゴーフレイム・f01967)の視線の先で崩竜・ヴァッフェントレーガーが森に墜落した。
巨大質量の落下に大地は揺れ、小さな猟兵達のところまで音と風の嵐が吹き抜ける。
「でも、みんなと一緒ならきっとやっつけられるよね!」
「みんなで、たおすんだね。わかったー」
フォンミィの呼び掛けにケルスティンがおーっと拳を振り上げて応えた。
「ああ、もちろんだ! とうとう本番ってところだな」
両の拳にバンテージを巻き直し、気合十分といった様子で雷陣・通(ライトニングキッド・f03680)が皆の前に出る。
「さあ、来い! まずは俺が相手だ!」
通は両掌をヴァッフェントレーガーに向け、前羽の構えを取った。
まだヴァッフェントレーガーとは距離があるが、通は電流を纏うことでヴァッフェントレーガーの視線を引く。
『グォオオオオオォォォッ!!』
魂を奪われた竜にも猟兵達を鬱陶しいと思うことはあるのだろうか。
それでも魂喰らいの森の害敵を排除すべく崩竜は咆哮を上げた。
一見すると帯電して構えを取った通が、何かしらの攻撃準備をしているように見えたのだろう。
ヴァッフェントレーガーの周囲に展開された魔法陣から放たれた火球が通を中心とした周辺に降り注いだ。
「どうした? 素手で防がれてるのが不思議か?」
火球による攻撃でありながら火事を起こすでもなく、森をくり抜いたように消滅させた跡に通だけが立っていた。
「包帯巻いてるんだ。最小限の崩壊の間に攻撃をいなしてしまえば、崩壊なんぞ問題ねえ」
言葉通り再び放たれた火球を、通は手の平で受け流していく。
(「それも電磁フィールドを付与した包帯が崩れるまでの間だけどな……」)
火球を受け止める際に『最小限の崩壊』は包帯を少しづつ削っていた。
通はそれをおくびにも出さず、ヴァッフェントレーガーの放つ火球をいなし続ける。
「さて、通さんにこのまま任せっきりと言う訳にも行きません」
通が耐え続けている間にハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)達は、森の中をヴァッフェントレーガーに向かって駆け続けていた。
「まずは足許から!」
木々を抜けヴァッフェントレーガーの目の前まで出たハロが、赤い冷気を放ちヴァッフェントレーガーの後肢を凍らせていく。
「このまま地面に縫い止めれば、皆さんが攻撃する隙も作れるはず」
体表の氷はヴァッフェントレーガーの腰までを覆い、重石としてだけでも十分に動きを止めることに成功していた。
「あとは魔力が保つかの勝負です!」
とにかく竜種とは巨大な魔物である。
大地に接している部分だけでも前肢に長大な尻尾と凍らせ尽くしていない部分は多い。
「ハロちゃん、おまたせ!」
続いてヴァッフェントレーガーの間合いに飛び出して来たフォンミィが、間髪入れずにエレメンタル・ファンタジアの呪文を解き放った。
属性は炎、自然現象は御神渡り。
地面から噴き出るような炎が大地を奔り、遂にはヴァッフェントレーガーを覆う氷からすら燃え上がり、崩竜の体を溶断していく。
「冷えたところを急に温めれば崩壊促進を狙えるはず……!」
『グォオオオオオォォォッ!!』
フォンミィが言う通り体を急激に砕かれていくことを嫌ったヴァッフェントレーガーは、後肢を自ら引き千切るように強引に飛翔した。
ホルニッセによる強化状態に入りながら後肢を再生させていくが、翼を生やした時に比べると再生が遅い。
「マシュマロおいしかったなぁ……じゅるり。はっ、つい気が緩んだんだよ!」
木に登って待ち伏せしながら楽しい気持ちを維持することで魂の強化を保っていたカーのところにヴァッフェントレーガーが接近して来た。
気持ちを切り替えて想像から創造した西瓜型手榴弾を上昇しようとするヴァッフェントレーガーの頭に向かって投擲する。
パイナップルよりスイカの方が強いはずだという想いの詰まったスイカ爆弾がヴァッフェントレーガーの頭上に炸裂した。
眼前で特大の閃光と爆圧、そして大量の金属片をくらったヴァッフェントレーガーは飛び立つこともできずに再び墜落する。
「おかわりもあるんだよ!」
地面に落ちたヴァッフェントレーガーの背に向けて、カーは容赦なく2個目のスイカ爆弾を落とした。
「楽しいことをこれからもめいっぱい楽しむ為に、今日はこの敵を倒さなきゃ!」
美味しかったお肉や甘いお菓子を思い出しながら、ケルスティンは弱って再生も追い付かなくなってきたヴァッフェントレーガーに人差し指をピンと向ける。
『ぴかぴか、くるくる、ふわふわ』
天から差す光が歌のような音を奏でながら降り注いだ。
「わるいことしたら、めっなんだよー」
光に照らされた崩竜・ヴァッフェントレーガーは今まで奪った魂を消費した再生を上回って崩壊していき最期には動かなくなった。
こうして動かなくなった森の番人から『核』を切り取ると、魂喰らいの森は魔法のように霧散して何もない平原が姿を現すのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵